JP2011152812A - 車両運動制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】制御対象の運動範囲が大きい場合であっても、最適な運動性能となるように車両の運動を制御する車両運動制御装置を提供する。
【解決手段】車両運動制御装置は、ヨーモーメント発生機構10と、状態センサ20と、制御部30とからなる。ヨーモーメント発生機構10は、車両の目標状態量を決定し車両にヨーモーメントを発生させる。状態センサは、ヨーモーメント発生機構による車両の現状態量及び現ヨーモーメントを計測又は推定する。制御部30は、目標状態量と車両の現状態量の偏差に現ヨーモーメントを乗算する仮想パワーgを考慮する制御則Uを用いてフィードバック制御を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両運動制御装置に関し、特に、車両にヨーモーメントを発生させる機構を有する車両運動制御装置に関する。
一般に、車両の運動を制御する場合は、操縦性(ドライバのハンドル操作に車両がきびきびと応答良く動くようにさせる)を向上させるためヨーレートフィードバックが用いられ、さらにスピンを防止して安定した走行ができるように横すべり角フィードバックが用いられることが多い。
このような一般的な車両の運動制御では、横すべり角はヨーレートや横加速度から演算した推定値が用いられており、しかも積分演算が主体になるためドリフトが生じやすく、このドリフトを低減しようとフィルタを用いると位相誤差が生じ得る。このため、横すべり角フィードバックを行う場合はドリフト等のノイズを含んでいることを前提としており、フィードバックゲインの大きさも制限されるため、大きな効果は期待できないのが実態である。
このような横すべり角を制御に用いる場合の問題点を解決しようとするものとして、本願発明者のうちの1人は、制御システムを発明している(特許文献1)。これによれば、横すべり角推定時のドリフト項に対するロバスト性を高め、また単純に横すべり角フィードバックを行った場合に比べ位相を改善させることが可能となる。
さらに、本願発明者らは、エネルギ最適制御理論による車両運動制御装置を発明している(特許文献2)。特許文献1では、ヨーモーメントを発生させる機構を有する車両に対する制御についてはなんら開示されていなかったが、特許文献2では、各輪の駆動力を独立に制御できる電気自動車やアクティブサスペンションの制御装置に適用した例を挙げて、具体的な車両の運動制御について開示されている。
一方、ステアバイワイヤによりドライバの意図を考慮しながら前輪の舵角を制御できれば、運転操作性や操舵応答性が向上する等、メリットが大きいため、既に多くの研究例が存在する(非特許文献1、非特許文献2)。ところで、近年は自動車等の車両の環境対応方策として、電気駆動車やハイブリッド車だけでなく、超軽量化車両の開発も進められている。超軽量化車両では、緊急回避運転のときや横風を受けたときや、旋回制動時等の安定性に関して、通常の重量の車両と比べて、応答性や安定性等、走行性能が悪化することが知られている。そこで、このような走行性能の悪化をステアバイワイヤによりリカバリさせることができれば、環境対応に大きな貢献が可能となる。
特開2007−233985号公報 特開2008−049996号公報
中野史郎、高松孝修、西原修、熊本博光著「ステアバイワイヤにおける操舵制御に関する研究」自動車技術会論文集Vol.31 No.2、2000年4月、p.53−58 佐野彰一、大山泰晴、小平和仙著「ステア・バイ・ワイヤを活かす最適な制御則の開発(第1報)」学術講演会前刷集 No.148−07、2007年10月、p.1−6
上述のように、ステアバイワイヤによりドライバの意図を考慮しながら、例えば4輪自動車の前輪の舵角を最適制御することができれば、車両の運動性能は飛躍的に向上する。しかしながら、ステアバイワイヤにより制御する場合、前輪は±30deg程度の操舵角範囲を有しており、ドライバの操舵と独立してこのような大舵角の制御変数域を合理的に制御する手法を見出すことは容易ではなかった。
例えば、ドライバの操舵のフィードフォアード制御と比例制御を組み合わせた制御手法(非特許文献1)や、非線形モデル予測制御(非特許文献2)により、ステアバイワイヤの運動制御を行うことが研究されている。しかしながら、このような制御手法では、±2deg程度の操舵角範囲を有する後輪の舵角制御であれば実現し得るが、前輪の舵角制御に対しては、操舵範囲が±30degと大きいため、運動性能を向上させることは難しかった。したがって、前輪のような操舵範囲の大きい制御対象に対しても、操舵範囲をフル活用することが可能な車両運動制御装置の開発が望まれていた。
本発明は、斯かる実情に鑑み、制御対象の運動範囲が大きい場合であっても、最適な運動性能となるように車両の運動を制御する車両運動制御装置を提供しようとするものである。
上述した本発明の目的を達成するために、本発明による車両運動制御装置は、車両の目標状態量を決定し車両にヨーモーメントを発生させるヨーモーメント発生機構と、ヨーモーメント発生機構による車両の現状態量及び現ヨーモーメントを計測又は推定する状態センサと、目標状態量と車両の現状態量の偏差に現ヨーモーメントを乗算する仮想パワーgを考慮する制御則Uを用いてフィードバック制御を行う制御部と、を具備するものである。
ここで、制御部は、その制御則Uに次式の仮想パワーgの状態量による偏微分項が含まれれば良い。即ち、
但し、Rは重み係数、rは目標状態量、rは車両の現状態量、Mは現ヨーモーメントである。
また、目標状態量及び車両の現状態量は、ヨーレートであれば良い。
また、ヨーモーメント発生機構は、操舵アクチュエータであれば良い。
また、制御部は、その制御則Uが次式のスカラ関数Lを用いて求められれば良い。即ち、
但し、R,Rは重み係数、Pは制御入力パワー、Pは散逸パワーである。
ここで、制御部は、その制御則Uが次式で与えられれば良い。即ち、
但し、制御則Uは、Lをrで偏微分し、これを0にすることにより得られる。
本発明の車両運動制御装置には、制御対象の運動範囲が大きい場合であっても、最適な運動性能となるように車両の運動を制御することが可能であるという利点がある。
図1は、本発明の車両運動制御装置を適用したステアバイワイヤによる車両制御ブロック図である。 図2は、本発明の車両運動制御装置における3自由度車両運動モデルである。 図3は、緊急回避レーンチェンジにおける横変位の時間変化のシミュレーション結果を表すグラフである。 図4は、緊急回避レーンチェンジにおける横速度の時間変化のシミュレーション結果を表すグラフである。 図5は、緊急回避レーンチェンジにおけるヨーレートの時間変化のシミュレーション結果を表すグラフである。 図6は、緊急回避レーンチェンジにおける前輪舵角横の時間変化のシミュレーション結果を表すグラフである。 図7は、緊急回避レーンチェンジにおける制御指令の時間変化のシミュレーション結果を表すグラフである。 図8は、旋回制動安定性におけるヨーレートの時間変化のシミュレーション結果を表すグラフである。 図9は、旋回制動安定性における横速度の時間変化のシミュレーション結果を表すグラフである。
以下、本発明を実施するための形態を図示例と共に説明する。図1は、本発明の車両運動制御装置を適用したステアバイワイヤによる車両制御ブロック図である。図示の通り、本発明の車両運動制御装置は、ヨーモーメント発生機構10と、状態センサ20と、制御部30とから主に構成される。状態センサ20の出力が制御部30に接続されている。
また、図示のように、ステアバイワイヤのハンドル側は、ステアリングホイール41と、ステアリングホイール41に連結されたステアリングシャフト42と、ステアリングシャフト42に設けられた操舵反力発生機構43と、操舵反力発生機構43のトルクコントローラ44とからなる。
また、ステアバイワイヤの操舵前車輪側は、ヨーモーメント発生機構10に制御信号を与えるステアリングコントローラ51と、ヨーモーメント発生機構10に接続されたタイヤ52とからなる。
ヨーモーメント発生機構10は、車両の目標状態量を決定し車両にヨーモーメントを発生させるためのものである。より具体的には、ヨーモーメント発生機構10は、例えばタイヤ52の角度を変化させる操舵アクチュエータであれば良い。操舵アクチュエータは、例えば、油圧式や電動式等、従来の又は今後開発されるべきあらゆる操舵アクチュエータが適用可能である。ヨーモーメント発生機構10によりタイヤ52の角度を可変し、車両の運動、即ち、車両の操舵を行う。
状態センサ20は、ヨーモーメント発生機構10による車両の現状態量及び現ヨーモーメントを計測又は推定するものである。状態センサ20は、例えば、ステアリングシャフト42に生ずるトルクを検出する操舵トルクセンサ、ステアリングホイール41の操舵角を検出する操舵角センサ、車両の速度や加速度を検出する車速度センサ、車両に生ずるヨーレートを検出するヨーレートセンサ等からなる。状態センサ20は、現状態量をセンサにより実測するものだけでなく、他のセンサから演算等により推定するものも含まれる。
制御部30は、目標状態量と車両の現状態量の偏差に現ヨーモーメントを乗算する仮想パワーgを考慮する制御則Uを用いてフィードバック制御を行うための制御機構である。なお、仮想パワーgや制御則Uについては後に詳細に説明する。
制御部30には、状態センサ20の出力が入力される。また、制御部30の出力が、ステアリングコントローラ51に入力される。また、制御部30の出力は、操舵反力発生機構43のトルクコントローラ44にも入力される。制御部30は、入力される状態センサ20の出力に応じて、最適な操舵パターンとなるように車両の運動を制御する制御則に基づき、車両をフィードバック制御するものである。
さて、このようなステアバイワイヤによる車両制御機構に本発明の車両運動制御装置を適用した場合の、制御部30による制御則について、より詳細に説明する。図2は、本発明の車両運動制御装置における3自由度車両運動モデルである。なお、同図は簡略化のためにロールとピッチを無視した車体の3自由度の車両モデルである。図示例の車両モデルはローリング運動、ピッチ運動は考慮していないが、車両の重心に働く加速度により各輪に働く荷重移動は考慮してある。また、図示中、mは車両質量、Iは車両のヨー慣性モーメント、lは車両重心と前輪の距離、lは車両重心と後輪の距離、lはトレッド、Vは車両の前後速度、Vは車両の横滑り速度、rはヨーレート、βは横滑り角、δは前輪舵角、Vは車速をそれぞれ表している。
舵角を制御することで発生する横力をUとすると、非線形車両運動方程式は次式で表される。
ここで、X、Yは以下に表されるように、各輪タイヤ前後力の総和である。
また、各輪タイヤの散逸パワーP(走行中のタイヤのスリップにより発生する単位時間当たりの熱損失)の総和を次式で表す。
そして、制御入力パワーPを次式で表す。
ここで、本発明の車両運動制御装置の制御部では、追従性に関する評価関数として、目標状態量である目標ヨーレートと現状態量である現在のヨーレートの偏差に現在のヨーモーメントを乗算した、次式で表される仮想パワーgを導入する。
但し、Rは重み係数、rは目標ヨーレート、rは車両の現在のヨーレート、Mは現在のヨーモーメントである。
そして、評価関数を次式で表す。
ここで、スカラ関数Lは、次式で表される。
但し、R,Rは重み係数、Pは散逸パワーである。
即ち、Lは数4と数6から以下のように表される。
数7に対して、最適制御の必要条件であるオイラの式を満たすように、以下のようにLをrで偏微分し、これをゼロとする。
これにより、次式の最適制御則Uが導ける。
ここで、右辺第1項が操舵応答能力を高めるgの偏微分項である応答性向上項Uである。また、右辺第2項が安定性をもたらす散逸パワーPの偏微分項である安定性向上項Uである。
なお、この入力は横力なので、舵角入力に換算するために、その時刻でのコーナリングスティフネスで除算すれば良い。また、横力やヨーモーメントのヨーレートによる偏微分を求めるために、Magic Formulaによるタイヤ特性式から、タイヤが発生する横力を以下のように近似しても良い。
但し、D=a−a 、Wはタイヤ荷重、a,a,B,Cはタイヤ特性から定まる定数である。
ここで、目標状態量の決定について説明する。目標状態量及び状態センサにより計測される車両の現状態量がヨーレートの場合、目標ヨーレートは定常円旋回時の定常ヨーレート相当量を用いるのが妥当である。この場合、タイヤ特性の非線形性を考慮した値にすることが望ましいため、以下のようにMagic Formulaを流用して記述する。
但し、
である。
このKを、目標とするヨーレートrの応答を実舵角δの一次遅れとした次式に代入する。
但し、Tは制御系設計者によって決められる定数、sはラプラス演算子である。
このrが、最終的な目標ヨーレートとなる。
本発明の車両運動制御装置では、制御部において上述の数8に示される制御則Uを用いてヨーモーメント発生機構をフィードバック制御すれば良い。なお、状態量については、ヨーレートに限らず、横すべり速度や横すべり角であっても良い。
以下、本発明の車両運動制御装置を、車体6自由度、車輪4自由度の車両運動モデルに適用して、緊急回避レーンチェンジ及び旋回制動安定性のシミュレーション結果について説明する。一例として、2リッター1ボックス車の容積はそのままで重量を半減させた車両諸元を基準車とし、本発明の車両運動制御装置による制御と、従来の非線形モデル予測制御及び制御無しの場合の効果について比較した。その結果をそれぞれ以下に示す。
緊急回避レーンチェンジは、高速走行時に前方の障害物を発見したドライバが、急激なハンドル操作によって障害物を回避するという状況を想定したものである。シミュレーション条件としては以下の通りである。即ち、車速100km/hの直進状態から振幅120degの正弦波状の操舵を2秒間行い、再び直進状態に戻すものとする。また、アクセルやブレーキの操作は行わないものとする。このときのシミュレーション結果のグラフを図3−図7に示す。
図3は横変位、図4は横速度、図5はヨーレート、図6は前輪舵角、図7は制御指令の各時間変化のシミュレーション結果を表している。図中、実線が本発明の制御、一点鎖線が非線形モデル予測制御、細線が制御無しの場合の変化をそれぞれ示している。
これらのシミュレーション結果より、制御無しの場合では、横すべりが大きくなりヨー角がゼロの状態に戻っていない。また、非線形モデル予測制御の場合、ヨーレートが飽和している。しかしながら、本発明の制御では目標値以上のヨーレートが発生しており、回避性能の目安となる1sec時の横変位が大きく発生するため、緊急回避性能が高いことが分かる。これは、本発明の制御では、数8の右辺第1項であるgの偏微分項の中にヨーモーメントMが入っており、この項が目標値よりも大きいヨーレートを発生させているためである。一方、横速度については、本発明の制御のほうが非線形モデル予測制御に比べて多少大きいが、制御無しの場合と比べると小さい。これは、図6に示されるように、初期の大舵角により目標値よりも大きいヨーレートを発生させた後、舵角が横速度に大きい影響を与える前に逆操舵されるため、横速度が過大に発生することを防止できるからである。つまり、本発明の制御では、緊急回避レーンチェンジ時に大きい横変位を発生させながらも、車両安定性を向上できることが、これらのシミュレーションにより確認できた。
本発明の制御において、図6に示されるような創発ともいえる操舵が可能となるのは、第1に数6で示されるL関数の中に、数4に示される仮想パワーgというパワー形式の仮想物理量を導入したことによる。仮想パワーは、現在のヨーレートを目標ヨーレートに変化させるためのパワーであるが、このときのヨーモーメントは、現在の値から変化しないと仮定しているため、現実のパワーではなく仮想的なパワーである。これにより、現在生じているタイヤのヨーモーメントに対抗して目標値に近づける作用が生ずることになる。このようなL関数の設定自在性が、本発明の制御の特徴でもある。第2の理由は、本発明の制御では、安定性をもたらす散逸パワーPの偏微分項である安定性向上項Uと操舵応答能力を高めるgの偏微分項である応答性向上項Uを拮抗させていることによる。
次に、旋回制動安定性のシミュレーション結果について説明する。旋回制動安定性は、車両が旋回中にアクセルを急激に閉じた場合や緩ブレーキを効かせた場合等の安定性である。車両旋回中のこのような動作では、前輪に荷重が移動することによって前輪のタイヤ横力が増加し、オーバステアが助長され、車両が急激に切れ込んでしまう減少が生じ得る。このような一般的にタックインと呼ばれる現象を再現するシミュレーションを行った。シミュレーション条件は以下の通りである。即ち、初期値が車速100km/h、横加速度8m/sでシミュレーションをスタートし、ヨーレートが安定する6秒後の時点で前輪に300Nm、後輪に200Nmの制動力をそれぞれ与える。このときのシミュレーション結果のグラフを図8、図9に示す。
図8はヨーレート、図9は横速度の各時間変化のシミュレーション結果を表している。図中、実線が本発明の制御、一点鎖線が非線形モデル予測制御、細線が制御無しの場合の変化をそれぞれ示している。
これらのシミュレーション結果より、制御無しの状態では、タックインが発生し車両がスピンに近い状態になっているのに対し、本発明の制御や非線形モデル予測制御では、タックインが抑制できており、本発明の制御のほうがより効果が大きいことが分かる。本発明の制御では、安定性向上項の効果によりタックイン時の車両挙動の安定化効果(横速度を抑える効果)が優れている。
このように、本発明の車両運動制御装置によれば、制御無しの場合だけでなく、従来技術として知られている非線形モデル予測制御と比べても、より高安定で且つ応答性能の高い制御が可能となる。
なお、本発明の車両運動制御装置は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。上述の図示例では、本発明の車両運動制御装置をステアバイワイヤによる車両制御機構に適用した例を説明したが、本発明の車両運動制御装置はこれに限定されず、車両のアクティブサスペンション制御や各輪ブレーキ制御、左右駆動力配分制御等への適用も可能である。
10 ヨーモーメント発生機構
20 状態センサ
30 制御部
41 ステアリングホイール
42 ステアリングシャフト
43 操舵反力発生機構
44 トルクコントローラ
51 ステアリングコントローラ
52 タイヤ

Claims (6)

  1. 車両の運動を制御する車両運動制御装置であって、該車両運動制御装置は、
    車両の目標状態量を決定し車両にヨーモーメントを発生させるヨーモーメント発生機構と、
    前記ヨーモーメント発生機構による車両の現状態量及び現ヨーモーメントを計測又は推定する状態センサと、
    目標状態量と車両の現状態量の偏差に現ヨーモーメントを乗算する仮想パワーgを考慮する制御則Uを用いてフィードバック制御を行う制御部と、
    を具備することを特徴とする車両運動制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両運動制御装置において、前記制御部は、その制御則Uに次式の仮想パワーgの状態量による偏微分項が含まれる、即ち、
    但し、Rは重み係数、rは目標状態量、rは車両の現状態量、Mは現ヨーモーメントである、
    ことを特徴とする車両運動制御装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の車両運動制御装置において、前記目標状態量及び車両の現状態量は、ヨーレートであることを特徴とする車両運動制御装置。
  4. 請求項1乃至請求項3の何れかに記載の車両運動制御装置において、前記ヨーモーメント発生機構は、操舵アクチュエータであることを特徴とする車両運動制御装置。
  5. 請求項1乃至請求項4の何れかに記載の車両運動制御装置において、前記制御部は、その制御則Uが次式のスカラ関数Lを用いて求められる、即ち、
    但し、R,Rは重み係数、Pは制御入力パワー、Pは散逸パワーである、
    ことを特徴とする車両運動制御装置。
  6. 請求項5に記載の車両運動制御装置において、前記制御部は、その制御則Uが次式で与えられる、即ち、
    但し、制御則Uは、Lをrで偏微分し、これを0にすることにより得られる、
    ことを特徴とする車両運動制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020183214A (ja) * 2019-05-08 2020-11-12 株式会社福島研究所 操舵制御装置

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