JP2011151913A - 電源回路及び照明装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】チョークコイルL22(コイル)は、一対の入力端子が入力した入力電圧を印加される。平滑コンデンサC26は、チョークコイルL22を流れるコイル電流により充電される。スイッチング素子Q21(第一スイッチング回路)は、一対の入力端子とチョークコイルL22との間に介在し、一対の入力端子からチョークコイルL22に印加される電圧を遮断する。整流素子D23は、チョークコイルL22と平滑コンデンサC26との間に介在し、スイッチング素子Q21が導通状態のとき、チョークコイルL22から平滑コンデンサC26に流れる電流を遮断する。スイッチング素子Q25(第二スイッチング回路)は、整流素子D23と並列に電気接続し、整流素子D23が遮断状態のとき、チョークコイルL22から平滑コンデンサC26を充電する電流を遮断する。
【選択図】図2
Description
このため、前段に力率改善回路、後段に定電流駆動回路を設けた二段構成の電源回路が用いられている。
また、電源回路の電力損失を低減するため、力率改善回路としての機能と、定電流駆動回路としての機能とを兼ね備えた回路を有する一段構成の電源回路も提案されている。
この発明は、例えば上記のような課題を解決するためになされたものであり、一段構成の電源回路において、電力損失を更に削減することを目的とする。
入力電圧を入力する一対の入力端子と、
上記一対の入力端子が入力した入力電圧を印加されるコイルと、
上記コイルを流れるコイル電流により充電される平滑コンデンサと、
上記一対の入力端子と上記コイルとの間に介在し、上記一対の入力端子から上記コイルに印加される電圧を遮断する第一スイッチング回路と、
上記コイルと上記平滑コンデンサとの間に介在し、上記第一スイッチング回路が導通状態のとき、上記コイルから上記平滑コンデンサに流れる電流を遮断する整流素子と、
上記整流素子と並列に電気接続し、上記整流素子が遮断状態のとき、上記コイルから上記平滑コンデンサを充電する電流を遮断する第二スイッチング回路と、
上記平滑コンデンサに充電されたコンデンサ電圧を出力する一対の出力端子とを有することを特徴とする。
実施の形態1について、図1〜図7を用いて説明する。
照明装置800は、商用電源などの交流電源ACから電力を入力し、入力した電力により光源を点灯する。光源は、例えば発光ダイオード(以下「LED」と呼ぶ。)や有機エレクトロルミネッセンス(以下「有機EL」と呼ぶ。)などの発光素子である。
照明装置800は、電源回路100と、光源回路810とを有する。
電源回路100は、交流電源ACから入力した電力を、光源回路810に供給する電力に変換する。光源回路810(負荷回路)は、電源回路100が変換した電力の供給を受けて、光源を点灯する。電源回路100は、例えば、直流で電流が所望の値である電力を光源回路810に供給する。
全波整流回路110(整流回路)は、交流電源ACから入力した電力を全波整流して、脈流の電圧波形に変換する。
昇降圧回路120は、全波整流回路110が変換した脈流波形の電圧を有する電力を、光源回路810に供給する電力に変換する。昇降圧回路120は、例えばバックブーストコンバータ回路である。
電流検出回路150は、昇降圧回路120から光源回路810に供給される電力の電流値を検出する。
力率改善回路とは、電源回路100が入力する電力の力率を1に近づけることを目的とした回路である。昇降圧回路120は、電源回路100が入力する電力の電流波形を、電圧波形に近似した波形にすることにより、電源回路100が入力する電力の力率を1に近づける。
また、昇降圧回路120は、定電流駆動回路として、光源回路810に供給する電力の電流値を所望の値にする。昇降圧回路120は、電流検出回路150が検出した電流値に基づいて、変換する電力の電圧値を調整し、光源回路810に供給する電力の電流値が所望の値になるように調整する。
光源回路810は、例えば、LEDや有機ELなど複数の光源811を直列に電気接続した回路である。例えば、光源回路810は、順方向降下電圧が3VのLEDを24個直列に電気接続した回路である。この場合、LEDを点灯するためには、光源回路810の両端に72Vの電圧を印加する必要がある。
光源811は、光源回路810を流れる電流により明るさが変化する。光源811を所望の明るさで点灯するためには、光源回路810を流れる電流をその明るさに対応する値にする。光源811の温度特性や周囲温度によって、光源回路810を流れる電流と光源回路810の両端電圧との間の関係が変化する。また、各光源811の順方向降下電圧にはバラツキがある。このため、光源回路810は、定電圧駆動ではなく、定電流駆動により動作させる。
光源回路810は、例えば発光素子ユニットとして、電源回路100に着脱可能に接続する構成であってもよいし、電源回路100に固定された構成であってもよい。
なお、電流検出回路150は、電流検出抵抗R51に限らず、半導体素子やその他の電子部品を用いて構成した回路であってもよい。
また、電流検出回路150は、光源回路810を流れる電流を直接検出するのではなく、例えばチョークコイルL22から平滑コンデンサC26を充電する電流を検出する構成であってもよい。チョークコイルL22から平滑コンデンサC26を充電する電流は、全波整流回路110が全波整流した電力の電圧の瞬時値やスイッチング素子Q21のオンオフに伴って変動するが、交流電源ACの周期(例えば16ミリ秒〜20ミリ秒)より長い周期で平均することにより、光源回路810を流れる電流と同じ値を得ることができる。
直流直流変換回路122は、制御IC121による制御にしたがって、電圧波形が直流あるいは脈流の電力を、電圧波形が直流の電力に変換する。直流直流変換回路122は、変換する電力の電圧値を、入力した電力の電圧値(またはピーク値)より高い電圧値にすることもできるし、低い電圧値にすることもできる。直流直流変換回路122は、例えばバックブーストコンバータ回路である。直流直流変換回路122は、例えばスイッチング素子Q21、チョークコイルL22、整流素子D23、補助巻線L71、スイッチング素子Q25、平滑コンデンサC26を有する。
スイッチング素子Q21は、例えばエンハンスメント型nMOS電界効果トランジスタ(以下「FET」と呼ぶ。)である。すなわち、FETのドレイン端子及びソース端子が被制御端子であり、ゲート端子が制御入力端子である。制御信号は、ゲート端子に印加される電圧により表わされる。制御信号の基準電位は、ソース端子の電位である。nMOSFETは、ドレイン端子の電位がソース端子の電位より高い電位になるように接続する。例えば、ダイオードブリッジDBの脈流側端子のうち負電圧側の端子に電気接続する場合であればnMOSFETのソース端子をダイオードブリッジDBに電気接続する。逆に、ダイオードブリッジDBの脈流側端子のうち正電圧側の端子に電気接続する場合であればnMOSFETのドレイン端子をダイオードブリッジDBに電気接続する。
なお、スイッチング素子Q21は、エンハンスメント型FETに限らずデプレッション型FETであってもよいし、nMOSFETに限らずpMOSFETであってもよい。また、スイッチング素子Q21は、MOSFETに限らずジャンクションFETなどその他のFETであってもよい。また、スイッチング素子Q21は、FETに限らずnpn型もしくはpnp型のバイポーラトランジスタであってよいし、その他の電子部品であってもよい。また、スイッチング素子Q21は、トランジスタなどの電子的スイッチに限らず、リレーやその他の機械的要素を含むスイッチであってもよい。
また、チョークコイルL22が巻かれた鉄心には、補助巻線L71及び補助巻線L41が巻きつけられている。チョークコイルL22(以下「主巻線」または「コイル」と呼ぶ場合がある。)、補助巻線L71及び補助巻線L41は、1つのトランスを構成している。
2つの整流端子のうちの1つは、チョークコイルL22のコイル端子(平滑コンデンサC26に電気接続していないほう)に電気接続している。2つの整流端子のうちもう1つは、平滑コンデンサC26のコンデンサ端子(チョークコイルL22に電気接続していないほう)に電気接続している。これにより、チョークコイルL22と、整流素子D23と、平滑コンデンサC26との3つで閉回路(以下「出力側閉回路」と呼ぶ。)を構成する。
スイッチング素子Q25は、例えばエンハンスメント型nMOSFETである。スイッチング素子Q25の被制御端子間には、正電圧が加わる場合も負電圧が加わる場合もある。nMOSFETのソース端子は、整流素子D23のアノード端子に電気接続する。nMOSFETのドレイン端子は、整流素子D23のカソード端子に電気接続する。nMOSFETは、ソース端子の電位がドレイン端子の電位より高い場合、サブスレートのp領域とドレイン端子が接続されたn領域との境界に形成されたダイオードが導通して電流が流れる。また、この電流によりMOSFETが破壊するのを防ぐため、サブスレートのp領域とドレイン端子が接続されたn領域との境界に形成されたダイオードとは別に、ソース端子の電位がドレイン端子の電位より高い場合に導通する保護用のダイオードを内蔵している場合もある。そのため、ソース端子は、電位が高いときに導通させたい側に電気接続し、ドレイン端子は、電位が低いときに導通させたい側に電気接続する。
なお、スイッチング素子Q25は、nMOSFETではなく、pMOSFETであってもよい。また、整流素子D23は、MOSFETが内蔵するダイオードであってもよいし、スイッチング素子Q25とは別部品であってもよい。
基準電圧源V61(基準電源)は、電流検出回路150が生成した電流検出電圧と比較して、光源回路810を流れる電流が所望の電流値より大きいか小さいかを判断する基準となる電圧を生成する。
誤差増幅器A62(エラーアンプ)は、電流検出回路150が生成した電流検出電圧と、基準電圧源V61が生成した基準電圧とを比較して、どちらが大きいかを表わす信号(以下「帰還信号」と呼ぶ。)を生成する。
フォトカプラPCは、電気的に絶縁しつつ、帰還信号を伝達する。制御IC121は、フォトカプラPCが伝達した帰還信号を入力する。
制御IC121は、直流直流変換回路122に流入する電流の波形(入力電流検出信号の包絡線やスイッチング毎の電流ピーク値を結んだ線)が入力電圧の波形に相似した波形になるよう、スイッチング素子Q21をオンオフするタイミングを調整する。入力電圧の波形に相似した波形とは、高調波成分を除いた波形が入力電圧とほぼ一致するような波形をいう。入力電流の高調波成分は、図示していないコモンモードフィルターや高調波電流遮断コンデンサC11が取り除いて、電源回路100の外には出ていかないので、直流直流変換回路122に流入する電流の波形(入力電流検出信号の包絡線やスイッチング毎の電流ピーク値を結んだ線)を入力電圧の波形に相似した波形にすれば、電源回路100が入力する電力の力率が1に近くなる。
制御IC121は、スイッチング素子Q21をオンにする制御信号を生成する。制御IC121は、2つの分圧抵抗R31,R32から入力した入力電圧信号に基づいて、その瞬間の入力電圧を検出し、入力電流検出抵抗R33が検出した入力電流の値(入力電流検出信号の包絡線やスイッチング毎の電流ピーク値を結んだ線)が入力電圧に比例する値になるよう、スイッチング素子Q21をオンする期間の長さを設定する。制御IC121は、設定した期間が経過したのち、スイッチング素子Q21をオフにする制御信号を生成する。制御IC121は、補助巻線L41から入力したゼロ電流検出信号に基づいて、チョークコイルL22を流れる電流が0になったか否かを判定する。制御IC121は、臨界モードで直流直流変換回路122を動作させる。すなわち、制御IC121は、チョークコイルL22を流れる電流が0になるまでは、スイッチング素子Q21をオンにしない。チョークコイルL22を流れる電流が0になったと判定したのち、制御IC121は、スイッチング素子Q21をオンにする制御信号を生成する。制御IC121は、基本的にこれを繰り返す。
光源回路810を流れる電流は、この変換された電力の電圧値によって決まる。
光源回路810を流れる電流が所望の電流値より多い場合、制御IC121は、直流直流変換回路122に流入する電流の平均値を小さくして、直流直流変換回路122が変換する電力の電圧値を下げる。例えば、制御IC121は、スイッチング素子Q21をオンにしている期間の長さを全体的に短くする。直流直流変換回路122に流入する電流は、スイッチング素子Q21をオンにしている期間の長さに比例して大きくなるので、スイッチング素子Q21をオンにしている期間を短くすれば、直流直流変換回路122に流入する電流が小さくなる。すなわち、制御IC121は、入力電圧の瞬時値と1回のオン期間における最大入力電流との比例関係を維持したまま、比例定数を小さくする。これにより、オンデューティが小さくなり、直流直流変換回路122に流入する電流の平均値が小さくなる。
光源回路810を流れる電流が所望の電流値より少ない場合、制御IC121は、逆に、直流直流変換回路122に流入する電流の平均値を大きくして、直流直流変換回路122が変換する電力の電圧値を上げる。例えば、制御IC121は、スイッチング素子Q21をオンにしている期間の長さを全体的に長くする。
横軸は、時刻を表わす。縦軸は、電圧または電流を表わす。なお、曲線711,712と、曲線721〜735とでは、横軸の縮尺が異なる。曲線721〜735は、曲線711,712よりも短い時間を拡大して表示している。これは、周波数が大きく異なるためである。
曲線712は、全波整流回路110が全波整流した電力の電圧波形を表わす。全波整流回路110が全波整流した電力の電圧波形は、脈流である。最小値は、例えば0Vである。最大値は、例えば120V〜375Vである。
また、曲線721a〜735aは、全波整流回路110が全波整流した脈流の電圧の瞬時値が比較的高いときを表わす。曲線712b〜735bは、全波整流回路110が全波整流した脈流の電圧の瞬時値が比較的低いときを表わす。
チョークコイルL22の両端には、全波整流回路110が全波整流した脈流の電圧が印加される。したがって、チョークコイルL22の両端電圧は、全波整流回路110が全波整流した脈流の電圧の瞬時値により異なる。
チョークコイルL22を流れる電流は、0から徐々に増加する。チョークコイルL22を流れる電流の増加割合(微分)は、チョークコイルL22の両端電圧に比例する。したがって、全波整流回路110が全波整流した脈流の電圧の瞬時値が高ければ、チョークコイルL22を流れる電流は速く増加し、低ければゆっくり増加する。
平滑コンデンサC26には、全波整流回路110が全波整流した電圧とは極性が逆の電圧が充電されている。このため、平滑コンデンサC26に充電された電圧が、全波整流回路110が全波整流した電圧の瞬時値より高いか低いかに関わらず、整流素子D23はオフである。したがって、スイッチング素子Q25もオフである。整流素子D23及びスイッチング素子Q25を流れる電流はいずれも0であり、チョークコイルL22を流れる電流は、すべてスイッチング素子Q21を流れる。
これにより、高調波電流遮断コンデンサC11(全波整流回路110)→主巻線(チョークコイルL22)→スイッチング素子Q21のループで、主巻線に電磁エネルギーを充電するようにコイル電流が流れる。
スイッチング素子Q21がオフになることにより、チョークコイルL22を流れていた電流は行き場を失い、急激に減少しそうになる。チョークコイルL22の両端に逆起電力が発生し、平滑コンデンサC26の両端電圧を上回る。整流素子D23がオンになり、チョークコイルL22を流れていた電流は、そのまま整流素子D23(及びスイッチング素子Q25)を流れる。
整流素子D23(及びスイッチング素子Q25)を流れた電流は、平滑コンデンサC26を充電する向きに流れる。
チョークコイルL22の両端には、平滑コンデンサC26の両端電圧が印加される。両端電圧の極性が、時刻t1からt2までの間とは逆向きであるから、チョークコイルL22を流れる電流は徐々に減少する。チョークコイルL22を流れる電流の減少割合(微分)は、チョークコイルL22の両端電圧に比例する。したがって、平滑コンデンサC26に充電された電圧が高ければ、チョークコイルL22を流れる電流は速く減少し、低ければゆっくり減少する。平滑コンデンサC26に充電された電圧が同じであれば、全波整流回路110が全波整流した脈流の電圧の瞬時値にかかわらず、チョークコイルL22を流れる電流は同じ速さ(同じ傾き)で減少する。したがって、チョークコイルL22を流れる電流が0になるまでにかかる時間は、時刻t2(または時刻t6)においてチョークコイルL22を流れていた電流の値に比例する。
これにより、主巻線(チョークコイルL22)→ダイオード(整流素子D23)及びスイッチング素子Q25→平滑コンデンサC26のループで主巻線(チョークコイルL22)に溜まった電磁エネルギーを放出するコイル電流が還流電流として流れる。
補助巻線L41が生成するゼロ電流検出信号の電圧は、チョークコイルL22の両端電圧に比例する。制御IC121は、補助巻線L41が生成したゼロ電流検出信号の電位が0またはそれに近い閾値以下になった場合に、チョークコイルL22を流れる還流電流が終了したと判定する。その後、時刻t4(または時刻t8)において、制御IC121は、スイッチング素子Q21を再びオンにする制御信号を生成する。
光源回路810の両端には、平滑コンデンサC26に充電された電圧が印加される。光源回路810には、印加された電圧によって定まる電流が流れる。平滑コンデンサC26を流れる電流は、整流素子D23(及びスイッチング素子Q25)を流れる電流から、光源回路810を流れる電流を差し引いた差にあたる電流である。整流素子D23(及びスイッチング素子Q25)を流れる電流のほうが、光源回路810を流れる電流より大きければ平滑コンデンサC26は充電され、光源回路810を流れる電流のほうが、整流素子D23(及びスイッチング素子Q25)を流れる電流より大きければ平滑コンデンサC26は放電する。全波整流回路110が全波整流した脈流の電圧の瞬時値が高い場合は充電量のほうが多く、低い場合は放電量のほうが多くなる。平滑コンデンサC26の静電容量が十分に大きければ、平滑コンデンサC26の両端電圧は、全体を平均して充電量と放電量とが釣り合う電圧に安定する。このとき、平滑コンデンサC26の両端電圧は、全波整流回路110が全波整流した脈流の電圧の最大値より大きくてもよいし、小さくてもよい。
発光素子ユニット(光源回路810)に流れる電流は、スイッチング素子Q21のオン/オフに関係なく、平滑コンデンサC26→発光素子ユニット→電流検出回路150のループで流れる。
nMOSFETの等価回路は、ゲート端子Gとソース端子Sとの間の電位差に基づいて抵抗値が変化する可変抵抗とダイオードとが、ドレイン端子Dとソース端子Sとの間に並列に接続している。
横軸は、ソース−ドレイン間電圧を表わす。縦軸は、ドレイン電流を表わす。
曲線741は、ゲート−ソース間にオフ電圧を印加した場合の電圧電流特性を表わす。曲線742は、ゲート−ソース間にオン電圧を印加した場合の電圧電流特性を表わす。
ドレイン電位がソース電位より高い領域において、オフ時の電圧電流特性は、ほぼ直線であり、その傾きがオフ抵抗である。オン時の電圧電流特性は、線形領域において直線743で近似でき、その傾きがオン抵抗である。オン抵抗は、例えば数ミリオーム[mΩ]〜数百mΩである。ドレイン電位がソース電位より低い場合、ソース−ドレイン間のダイオードがオンになる領域では、オン抵抗やオフ抵抗にかかわらず、ソース−ドレイン間の電位差は、ダイオードの順方向降下電圧によって定まる。これに対し、ドレイン電位がソース電位より低い場合でも、ソース−ドレイン間の電位差がダイオードの順方向降下電圧より低い場合は、ダイオードがオフになり、ドレイン電位がソース電位より高い領域とほぼ同じ特性を示す。
順方向降下電圧751は、ダイオードのpn接合のエネルギー準位差によって定まり、例えば0.6V〜1V程度である。これに対し、例えば、オン抵抗が50mΩで、ドレイン電流が例えば500ミリアンペア[mA]である場合、オン時のソース−ドレイン間電圧は25ミリボルト[mV]になる。
これに対し、スイッチング素子Q25をオンにすると、同じ電流500mAを流したときの両端電圧は25mVに下がるので、整流素子D23及びスイッチング素子Q25における電力損失の合計は、12.5ミリワット[mW]になる。
補助巻線L71は、チョークコイルL22と電磁誘導により結合している。補助巻線L71の両端には、チョークコイルL22の両端電圧に比例する電圧が発生する。電圧比は、巻数比によって定まる。電圧の極性は、巻線の巻き方向によって定まる。この例では、チョークコイルL22の両端電圧と逆極性の電圧が補助巻線L71の両端に発生する向きに、補助巻線L71を巻きつける。
これにより、図3の時刻t2から時刻t3まで(または時刻t6から時刻t7まで)の期間において、補助巻線L71の両端電圧は、平滑コンデンサC26の両端電圧に比例する正の電圧になる。すなわち、この期間において、補助巻線L71はスイッチング素子Q25をオンにする制御信号を生成する。これにより、スイッチング素子Q25は、整流素子D23がオンのときオンになる。
それ以外の期間では、補助巻線L71の両端電圧は、0または負の電圧である。すなわち、それ以外の期間において、補助巻線L71はスイッチング素子Q25をオフにする制御信号を生成する。これにより、スイッチング素子Q25は、整流素子D23がオフのときオフになる。
これにより、整流素子D23が導通状態のときに流れる電流を第二スイッチング回路に迂回させるので、整流素子D23における電力損失を減らすことができる。第二スイッチング回路の電力損失(オン抵抗で消費する電力)が整流素子D23の電力損失より小さければ、電源回路100全体の電力損失を減らすことができる。
第二スイッチング回路(スイッチング素子Q25)は、一方の端子が上記整流素子D23のいずれか一方の端子に電気接続している。第二スイッチング回路は、もう一方の端子が上記整流素子D23のもう一方の端子に電気接続している。第二スイッチング回路は、上記整流素子D23が遮断状態のとき、遮断する。
これにより、整流素子D23が導通状態のときに流れる電流を第二スイッチング回路に迂回させるので、整流素子D23における電力損失を減らすことができる。第二スイッチング回路の電力損失(オン抵抗で消費する電力)が整流素子D23の電力損失より小さければ、電源回路100全体の電力損失を減らすことができる。
上記主巻線に充電されたエネルギーは、第一スイッチング回路(スイッチング素子Q21)が遮断しているとき流れるコイル電流として、整流素子D23を通って、平滑コンデンサC26を充電する。
このとき、補助巻線L71は、第一スイッチング回路(スイッチング素子Q21)が導通しているときに0または負の電圧、遮断しているときに正の電圧が発生する。
この補助巻線L71に発生する電圧を第二スイッチング回路(スイッチング素子Q25)に入力する。
これにより、整流素子D23のオンオフに同期して、スイッチング素子Q25をオンオフすることができる。
これにより、整流素子D23のオンオフに同期して、スイッチング素子Q25をオンオフすることができる。
これにより、電源回路100の力率を1に近づけることができる。
これにより、昇降圧回路120は臨界モードで動作し、整流素子D23における逆回復電流などによる電力損失を減らすことができる。
これにより、光源回路810に所定の出力電流が流れるような出力電圧を生成することができ、電源回路100は定電流制御動作をするので、後段に定電流制御回路を設ける必要がない。よって、電源回路100における電力損失を減らすことができる。
これにより、昇降圧回路120の一段構成で、力率改善動作と定電流制御動作との両方をすることができる。電源回路100の回路構成が簡単になり、電源回路100の部品点数を減るので、照明装置800の製造コストが抑えられ、照明装置800の信頼性が高まる。また、電源回路100における電力損失が減るので、照明装置800のエネルギー効率が高くなる。
整流回路は、商用電源(交流電源AC)を整流して入力電圧を生成する。
トランスは、主巻線(チョークコイルL22)と、2つの補助巻線L71,L41とを有する。
スイッチング素子Q21は、整流回路と上記主巻線に直列接続されている。スイッチング素子Q21は、制御回路により駆動される。スイッチング素子Q21は、オンの区間で上記主巻線の両端に入力電圧を印加する。
電流検出回路150は、負荷回路または主巻線に流れる電流を検出し、制御回路へ電流情報を伝達する。
制御回路は、入力電圧を分圧または直接入力することにより、第一のスイッチング素子Q21に流れる電流のピーク値または平均値の電流波形の包絡線が、入力電圧の電圧波形に近づけるように、スイッチング素子Q21のオン/オフ制御を行いながら、電流検出回路150が検出する電流情報を基に、負荷回路の電流を定電流制御する。
主巻線は、第一のスイッチング素子Q21がオンの区間で、電磁エネルギーを充電するようにコイル電流を流す。主巻線は、第一のスイッチング素子Q21がオフの区間で、電磁エネルギーを放出するようにコイル電流を流す。主巻線は、第一のスイッチング素子Q21のオン/オフにより、入力電圧から負荷回路側へ電力の伝達をおこなう。
ダイオードは、主巻線とコンデンサに直列接続されている。ダイオードは、第一のスイッチング素子Q21がオフの区間で、主巻線から放出されるコイル電流をコンデンサに還流させる。
コンデンサは、第一のスイッチング素子Q21がオフの区間に、コイル電流が還流することで充電される。
第二のスイッチング素子Q25は、ダイオードと並列に接続されている。第二のスイッチング素子Q25は、主巻線から放出されるコイル電流が還流する区間にオンさせることで、ダイオードの同期整流をおこなう。
また、制御IC121は、入力電流検出抵抗R33を使って、スイッチング素子Q21を流れる電流が、入力電圧と同じ全波整流された正弦波の形状になるように、スイッチング素子Q21に流れる電流のピーク値またはピーク値の平均値を制御する。
したがって、スイッチング素子Q21の動作周波数は、一定ではない。例えば、全波整流された正弦波電圧の低い所ほど周波数が低く(周期が長く)、正弦波電圧の高い所ほど周波数が高く(周期が短く)なる。また、スイッチング素子Q21の動作周波数は、入力する商用電源(交流電源AC)の電圧にも依存する。主巻線のインダクタンス値は固定値であるから、両端電圧が高いほど短時間で電流が増加する。このため、動作周波数が高く(周期が短く)なる。
このように、制御ICが電流の流れ終わりを判断してスイッチング素子の動作周波数を決めるような動作、つまり、電源回路自体の動作によって、動作周波数が変動するような電源回路を、一般的に自励発振という。
電源回路100は、自励発振の回路である。電源回路100は、補助巻線L41に発生する電圧により還流電流の終了を検出することで、スイッチング素子の動作周波数を定める。
トランスの補助巻線L71は、補助巻線L41と同様、主巻線と逆極性になっている。このため、スイッチング素子Q21がオフの区間で、補助巻線L71に正電圧が発生する。補助巻線L71に発生する電圧値は、主巻線に流れる電流値と、主巻線と補助巻線L71の巻数比によって決まる。
電源回路100に入力される入力電圧は、全波整流回路110が全波整流した正弦波電圧であるから、その周期の中でスイッチング素子Q21がオンしたタイミングによって、入力電圧値が変動する。例えば50Hzあるいは60Hzの周波数で、入力電圧値が周期的に変動する。
したがって、スイッチング素子Q21がオンするタイミングによって、主巻線に加わる電圧値が異なり、主巻線に流れる電流値も異なる。
全波整流された正弦波電圧が高い電圧値の区間では、主巻線に加わる電圧値および流れる電流値が増加する。正弦波電圧が低い電圧値の区間では、主巻線に加わる電圧値および流れる電流値が減少する。また、正弦波電圧のピーク付近では、主巻線に加わる電圧値と流れる電流値が最大になる。
全波整流された正弦波電圧が高い電圧値の区間、つまり、主巻線に流れる電流が多い区間では、スイッチング素子Q25がオンになり、ダイオード(整流素子D23)に流れる電流をバイパスする。全波整流された正弦波電圧が低い電圧値の区間、つまり、主巻線に流れる電流が少ない(またはほとんど流れない)区間では、スイッチング素子Q25がオフしたままになり、ダイオードに流れる電流をバイパスしない。
これにより、全波整流された正弦波電圧が高く、主巻線に多くの電流が流れ、ダイオードを流れる還流電流が多いときは、同期整流を行う。また、全波整流された正弦波電圧が低く主巻線に少ない電流が流れ、ダイオードを流れる還流電流が少ないときには、同期整流を行わない。電流が多いときを狙って効果的に同期整流を行うことができる。
なお、ゲート電圧が高くなるとオフするのに要する時間が増えるので、必要以上に高くしないように巻数比を設定する。これにより、還流電流が終了するまでのタイミングでオフさせることができる。全波整流された正弦波電圧が低くなるにつれて、電流が減少するため、追従してゲート電圧が低くなる。このため、スイッチング素子Q25はオフしやすくなる。全波整流された正弦波電圧の低い区間では、更に電流が減少するので、ゲート電圧がさらに低くなる。ゲート閾電圧を超えないので、スイッチング素子Q25はオンしない。これにより、スイッチング素子Q25に必要以上のゲート電圧を加えることがなくなるため、オフするまでの時間を早めることができる。スイッチング素子Q25は、主巻線から放出されるコイル電流の還流が終了するタイミングでオフになり、還流ダイオードとして働くダイオードの本来の働きと同じ働きをする。
なお、スイッチング素子Q25がMOSFETの場合、ダイオード(整流素子D23)はなくてもよい。MOSFET自身が持っているボディダイオードを利用できるからである。
スイッチング素子Q25は、全波整流された正弦波電圧が高い区間ではスイッチング素子Q21がオフするタイミングでオン動作する。正弦波電圧が低い区間では、スイッチング素子Q21がオフするタイミングでもオン動作しない。また、スイッチング素子Q25は、主巻線に流れる電流に応じて補助巻線L41に発生する電圧で駆動する。これにより、必要以上の駆動電圧を加えることなく、主巻線の電流が多い区間ではオンし、電流が少ない区間ではオンしないようにできる。必要以上の電圧でスイッチング素子Q25を駆動しないので、主巻線から平滑コンデンサC26へ放出されるコイル電流が還流し終わるまでにスイッチング素子Q25がオフする。したがって、スイッチング素子Q25をオフさせるタイミングが遅くなることにより、主巻線から平滑コンデンサC26へ放出されるコイル電流が還流し終わっているにも関わらず電流が流れる状態、つまり出力側から入力側への逆流の状態が発生するのを防ぐことができる。
全波整流された正弦波電圧が高い区間である場合、補助巻線L71に発生する電圧が高く、スイッチング素子Q25のゲート閾電圧を超える。このため、スイッチング素子Q25がONになる。ダイオード(整流素子D23)に流れる還流電流が、スイッチング素子Q25の方にバイパスされるので、電気効率が向上する。
全波整流された正弦波電圧が低い区間である場合、補助巻線L71に発生する電圧が低く、スイッチング素子Q25のゲート閾電圧を超えない。このため、スイッチング素子Q25はオフしたままとなり、ダイオード(整流素子D23)に還流電流が流れる。同期整流を止めておくことにより、平滑コンデンサC26から主巻線への電流の逆流を防ぐ。MOSFETよりも損失が大きいダイオードを還流電流が流れることになるが、正弦波電圧が低い区間で流れる電流が小さいので、電源回路100全体としてみれば、同期整流を行わなくても電気効率に影響を与えない。
補助巻線L71によりスイッチング素子Q25を駆動することで、全波整流された正弦波電圧の周期の中で、電圧が高い範囲の区間でのみ還流ダイオード(整流素子D23)の同期整流をおこなう。
主巻線(チョークコイルL22)に流れる電流は、全波整流された正弦波電圧の周期で追従して増減する。補助巻線L71に発生する電圧は、主巻線に流れる電流と、主巻線と補助巻線L71との巻数比によって決まり、全波整流された正弦波電圧が高い区間で高くなり、低い区間で低くなる。
補助巻線L71に発生する電圧で、スイッチング素子Q25を駆動することにより、全波整流された正弦波電圧の周期の中で電圧が高く流れる電流が多い区間のみ同期整流をおこない、全波整流された正弦波電圧の周期の中で電圧が低く流れる電流が少ない区間では同期整流をおこなわない。
スイッチング素子Q25を必要以上の電圧で駆動することなく、本来の還流ダイオードと同じ作用を果たすように、主巻線から放出されるコイル電流が還流し終わった時点で、スイッチング素子Q25をオフさせることができ、出力側(平滑コンデンサC26)から入力側(主巻線)に流れる電流の逆流を防ぐことができる。
これにより、電源回路100の電気効率を向上させることができる。
このように、補助巻線L71によりスイッチング素子Q25に加える電圧を生成するので、必要以上の電圧をゲートに加えることがなく、オフするタイミングが遅れることがなくなる。よって、同期整流を行いながらも、本来のダイオードの役割である還流ダイオードとして逆方向に導通させない機能を維持することができる。そのため、主巻線から放出されるコイル電流が還流し終わったにも関わらず、電流が流れ続けて、平滑コンデンサC26から主巻線へ逆方向に電流を流し、主巻線を充電するようなことが発生しない。
これにより、逆流による電力損失を防ぎ、ダイオードの電流が多い区間で、主巻線から平滑コンデンサC26へ流れる電流をバイパスすることができるため、効果的に、電力損失を低減することができる。
例えば、商用電源(交流電源AC)の実効電圧が100Vの場合、全波整流回路110より後段の入力電圧は、50Hzまたは60Hzの周波数で、0〜140V程度の範囲を変動する。このうち、例えば20〜140Vの区間で補助巻線L71に発生する電圧がスイッチング素子Q25のゲート閾電圧よりも高くなるよう、主巻線と補助巻線L71の巻数比を設定する。
これにより、スイッチング素子Q25のオフが遅れることによる電流が出力側から入力側へ逆流することを防ぐ。また、同期整流を行うことで、電気効率を向上させることができる。
ダイオードの電力損失は、順方向電圧×順方向電流である。例えば、順方向電圧が1.0V、順方向電流が0.5Aであれば、ダイオードの電力損失は0.5Wである。
MOSFETの電力損失は、オン抵抗×電流の二乗である。例えば、オン抵抗が0.05Ω、電流が0.5Aであれば、MOSFETの電力損失は0.0125Wである。
このため、ダイオードの代わりに、例えばMOSFETなど別の半導体素子を導通させて、トランス(主巻線)に蓄えられたエネルギーを還流させることにより、電力損失を大幅に低減できる。
制御信号生成回路125は、スイッチング素子Q25をオンオフする制御信号を生成する回路である。上記説明した例では、補助巻線L71が制御信号生成回路125として機能する。この例の制御信号生成回路125は、補助巻線L71に加え、コンデンサC72、整流素子D73、2つの抵抗R74,R75を有する。
コンデンサC72は、入力されるパルス状の電圧波形の交流成分のみを通過させる。抵抗R74は、ゲートに流入する電流のピークを抑える。抵抗R74を通過した交流成分の電流は、スイッチング素子Q25のゲート−ソース間の入力容量を充電する。抵抗R75や整流素子D73(ダイオード)は、スイッチング素子Q25がオフする際にゲート電荷の引き抜きを早める。
制御信号生成回路125は、抵抗R75の両端電圧を制御信号とする。スイッチング素子Q25は、抵抗R75の両端電圧を制御信号として入力する。よって、補助巻線L71に発生する電圧が正の電圧の場合、スイッチング素子Q25の入力容量を充電することになり、抵抗R75の両端電圧が所定の閾値電圧より高い場合、スイッチング素子Q25はオンになる。補助巻線L71に発生する電圧が負の電圧の場合、整流素子D73が導通するため、スイッチング素子Q25の入力容量に充電された電荷を引き抜くことになり、抵抗R75の両端電圧は低下するので、スイッチング素子Q25はオフになる。
横軸は、時刻を表わす。縦軸は、電圧を表わす。
曲線723a,723bは、補助巻線L71の両端電圧を表わす。曲線724a,724bは、抵抗R75の両端電圧を表わす。直線725は、スイッチング素子Q25がオンになる閾値電圧を表わす。
補助巻線L71の両端電圧が正の場合、整流素子D73がオフになるので、コンデンサC72を介して、交流成分の電流が流れて、スイッチング素子Q25の入力容量を充電する。スイッチング素子Q25は、入力容量を充電されて、ゲート電圧が閾電圧を超えるとオンする。その後、充電が終了して、補助巻線L71に発生する電圧が、抵抗R74と抵抗R75とで分圧するようになると、交流成分がなくなるため、コンデンサC72を通過できなくなる。
補助巻線L71の両端電圧が負の場合、整流素子D73がオンになり、コンデンサC72の両端が短絡される。コンデンサC72の両端電圧はほぼ0になり、抵抗R75の両端電圧は、補助巻線L71の両端電圧に比例した負の電圧になる。0または負の電圧がゲート端子に加わるので、スイッチング素子Q25は素早くオフになる。
その後、抵抗R75の両端電圧は、スイッチング素子Q25の入力容量を充電され続け、補助巻線L71に発生する電圧を抵抗R74と抵抗R75とで分圧した電圧になって止まる。
例えば、制御信号生成回路125は、ツェナーダイオードなどの定電圧ダイオードを有し、スイッチング素子Q25のゲート端子に所定電圧値以上の電圧が印加されないよう、一定電圧をクランプする構成であってもよい。
あるいは、制御信号生成回路125は、補助巻線L71の両端に発生した電圧をパルストランスなどに通し、電気的に絶縁して、スイッチング素子Q25に印加する構成であってもよい。
実施の形態2について、図8を用いて説明する。
なお、実施の形態1と共通する部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。
実施の形態1と比較して、スイッチング素子Q21、整流素子D23(及びスイッチング素子Q25)及び電流検出回路150の位置が異なっているが、本質的な違いではない。
実施の形態1では、スイッチング素子Q21がチョークコイルL22より低電位側に電気接続していたが、この実施の形態では、高電位側に電気接続している。いずれにしても、ダイオードブリッジDB(の脈流側端子)と、スイッチング素子Q21(の被制御端子)と、チョークコイルL22との3つで入力側閉回路を構成する点は、同じである。
また、実施の形態1では、整流素子D23(及びスイッチング素子Q25)が平滑コンデンサC26の出力電圧の高電位側に電気接続していたが、この実施の形態では、出力電圧の低電位側に電気接続している。いずれにしても、チョークコイルL22と、整流素子D23と、平滑コンデンサC26との3つで出力側閉回路を構成する点は、同じである。
同様に、実施の形態1では、電流検出回路150が光源回路810の出力電圧の低電位側に電気接続していたが、この実施の形態では、出力電圧の高電位側に電気接続している。
また、昇降圧回路120は、レベル変換回路124を有する。レベル変換回路124は、制御IC121が生成した制御信号の基準となる電位を変更して、スイッチング素子Q21に入力できるレベルに変換する。レベル変換回路124は、例えばパルストランスなどにより構成される。レベル変換回路124は、スイッチング素子Q21の位置が実施の形態1と異なることにより必要になった回路である。
実施の形態3について説明する。
整流電流検出抵抗やコンデンサ電流検出抵抗が整流素子D23を流れる電流やコンデンサ電流を検出する構成の場合も同様にして、光源回路810を流れる電流を検出することができる。
Claims (8)
- 入力電圧を入力する一対の入力端子と、
上記一対の入力端子が入力した入力電圧を印加されるコイルと、
上記コイルを流れるコイル電流により充電される平滑コンデンサと、
上記一対の入力端子と上記コイルとの間に介在し、上記一対の入力端子から上記コイルに印加される電圧を遮断する第一スイッチング回路と、
上記コイルと上記平滑コンデンサとの間に介在し、上記第一スイッチング回路が導通状態のとき、上記コイルから上記平滑コンデンサに流れる電流を遮断する整流素子と、
上記整流素子と並列に電気接続し、上記整流素子が遮断状態のとき、上記コイルから上記平滑コンデンサを充電する電流を遮断する第二スイッチング回路と、
上記平滑コンデンサに充電されたコンデンサ電圧を出力する一対の出力端子とを有することを特徴とする電源回路。 - 一対の入力端子と、
一対の出力端子と、
一方の端子が上記一対の入力端子のうちいずれかの入力端子に電気接続したコイルと、
一方の端子が上記一対の入力端子のうち上記コイルに電気接続していない方の入力端子に電気接続し、もう一方の端子が上記コイルの上記一対の入力端子に電気接続していない方の端子に電気接続し、導通遮断する第一スイッチング回路と、
一方の端子が上記コイルのいずれかの端子と、上記一対の出力端子のうちいずれか一方の出力端子とに電気接続し、もう一方の端子が、上記一対の出力端子のうちもう一方の出力端子に電気接続した平滑コンデンサと、
一方の端子が上記コイルの上記平滑コンデンサに電気接続していない方の端子に電気接続し、もう一方の端子が上記平滑コンデンサの上記コイルに電気接続していない方の端子に電気接続し、上記第一スイッチング回路が導通状態のとき電流が流れない方向に電気接続した整流素子と、
一方の端子が上記整流素子のいずれか一方の端子に電気接続し、もう一方の端子が上記整流素子のもう一方の端子に電気接続し、上記整流素子が遮断状態のとき遮断する第二スイッチング回路とを有することを特徴とする電源回路。 - 上記第二スイッチング回路は、上記コイルまたは上記整流素子または上記平滑コンデンサの両端電圧または電流を検出する検出回路を有し、上記検出回路が検出した結果に基づいて、上記コイルから上記平滑コンデンサを充電する電流を遮断することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電源回路。
- 上記コイルは、補助巻線を有し、
上記第二スイッチング回路は、上記補助巻線の両端に発生した電圧が所定の閾値電圧以下である場合に、上記コイルから上記平滑コンデンサを充電する電流を遮断することを特徴とする請求項3に記載の電源回路。 - 上記第一スイッチング回路は、上記コイルを流れるコイル電流の値が、上記一対の入力端子の間の入力電圧に比例する値に達した場合に、上記一対の入力端子から上記コイルに印加される電圧を遮断することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の電源回路。
- 上記第一スイッチング回路は、上記一対の入力端子から上記コイルに印加される電圧を遮断して、上記コイルを流れるコイル電流の値が0になったのちに、導通することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の電源回路。
- 上記第一スイッチング回路は、上記一対の出力端子から流出する出力電流の値が所定の値になるよう、上記一対の入力端子から上記コイルに印加される電圧を導通する期間の長さを変化させることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の電源回路。
- 請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の電源回路と、
交流電源からの交流電力を全波整流して、上記電源回路の一対の入力端子に入力する全波整流回路と、
上記電源回路から供給された電力により点灯する光源を有し、上記電源回路の一対の出力端子の間に電気接続する光源回路とを有することを特徴とする照明装置。
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