JP2011146893A - 画像処理装置、撮像装置及び画像処理プログラム - Google Patents

画像処理装置、撮像装置及び画像処理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】ノイズの影響を受けたカラーフィルターアレイ画像の補間処理を高精度に行う。
【解決手段】イメージセンサー6の前面に複数の異なる透過特性を有するカラーフィルター4を配置したカラーイメージセンサーにより各画素において複数の色成分のうちの一つの色成分を検出することにより得られたカラーフィルター画像のデータ補間を行う画像処理装置において、前記カラーイメージセンサーにおける撮影条件を取得する撮影条件取得手段9と、前記撮影条件に応じて周波数帯域の分割を変更する帯域分割設定手段8と、前記カラーフィルター画像の周波数帯域を分割して輝度及び複数の色差成分を抽出する抽出手段8と、前記輝度及び前記複数の色差成分を用いて所定の色成分に色変換する色変換手段8とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像処理装置、撮像装置及び画像処理プログラムに関するものである。
従来、デジタルカメラでは単板イメージセンサーでカラー情報を取得するためにイメージセンサーに、例えばベイヤーパターンによるカラーフィルターアレイを配置し複数の色成分を検出している(例えば、特許文献1参照)。
USP3,971,065
ところで、カラーフィルターアレイを使った単板カラーイメージセンサーでは各画素毎には一つの色成分しか検出できないため、各画素でRGBの情報を有するカラー画像を作成するために補間処理が必要になる。また、得られる信号にはノイズ成分が含まれ、特に高感度撮影時にはノイズの影響が大きくなる。
本発明の目的は、ノイズの影響を受けたカラーフィルターアレイ画像の補間処理を高精度に行うことができる画像処理装置、撮像装置及び画像処理プログラムを提供することである。
本発明の画像処理装置は、イメージセンサーの前面に複数の異なる透過特性を有するカラーフィルターを配置したカラーイメージセンサーにより各画素において複数の色成分のうちの一つの色成分を検出することにより得られたカラーフィルター画像のデータ補間を行う画像処理装置において、前記カラーイメージセンサーにおける撮影条件を取得する撮影条件取得手段と、前記撮影条件に応じて周波数帯域の分割を変更する帯域分割設定手段と、前記カラーフィルター画像の周波数帯域を分割して輝度及び複数の色差成分を抽出する抽出手段と、前記輝度及び前記複数の色差成分を用いて所定の色成分に色変換する色変換手段とを備えること特徴とする。
また、本発明の撮像装置は、本発明の画像処理装置を備えることを特徴とする。
また、本発明の画像処理プログラムは、イメージセンサーの前面に複数の異なる透過特性を有するカラーフィルターを配置したカラーイメージセンサーにより各画素において複数の色成分のうちの一つの色成分を検出することにより得られたカラーフィルター画像のデータ補間を行う画像処理装置に適用される画像処理プログラムであって、前記カラーイメージセンサーにおける撮影条件を取得するステップと、前記撮影条件に応じて周波数帯域の分割を変更するステップと、前記カラーフィルター画像の周波数帯域を分割して輝度及び複数の色差成分を抽出するステップと、前記輝度及び前記複数の色差成分を用いて所定の色成分に色変換するステップとを含むことを特徴とする。
本発明の画像処理装置、撮像装置及び画像処理プログラムによれば、ノイズの影響を受けたカラーフィルターアレイ画像の補間処理を高精度に行うことができる。
実施の形態に係るデジタルカメラの構成を示すブロック図である。 実施の形態に係るカラーフィルターアレイの構成について説明するための図である。 実施の形態に係る画像処理部の構成を示すブロック図である。 画像処理について説明するための図である。 カラーイメージセンサーの分光量子効率を示すグラフである。 カラーイメージセンサーの分光量子効率を示すグラフである。 カラーイメージセンサーの分光量子効率を示すグラフである。 ローパスフィルターのパラメータ各次のフィルター特性を示すグラフである。 RawデータのRGB各色の補間誤差を示すグラフである。 色差による補間精度を示すグラフである。 ノイズによる影響を含む補間精度を示すグラフである。 実施の形態に係るカラーフィルターアレイの構成について説明するための図である。 補間精度を色差の次元で評価した結果を示すグラフである。 色差でみた補間後のノイズを示すグラフである。 色差でみた補間誤差を示すグラフである。
以下、図面を参照して本発明の第1の実施の形態に係る画像処理装置(撮像装置)としてのデジタルカメラについて説明する。図1は、第1の実施の形態に係るデジタルカメラの構成を示すブロック図である。デジタルカメラ1は、撮影レンズ2を介して入射した被写体光によって、入射面にカラーフィルターアレイ4を有するイメージセンサー6上に被写体像を結像させ、この被写体像をイメージセンサー6で電気信号に変換する。ここでカラーフィルターアレイ4及びイメージセンサー6は、カラーイメージセンサーを構成する。カラーフィルターアレイ4は、例えば図2(a)に示すように、4つの画素の中の左上及びその対角である右下の画素に対して緑色(G)のカラーフィルター、右上の画素に対して赤色(R)のカラーフィルター、左下の画素に対して青色(B)のカラーフィルターをアレイ状に配列したベイヤーカラーフィルターアレイ(BayerCFA)である。なお、この実施の形態では、カラーフィルターアレイ4の代わりに例えば図2(b)に示すような、4つの画素の中の左上の画素に対して緑色(G)のカラーフィルター、右上の画素に対して赤色(R)のカラーフィルター、左下の画素に対して青色(B)のカラーフィルター、右下の画素に対してエメラルド色(E)のカラーフィルターをアレイ状に配列した4色カラーフィルターアレイを備えたカラーイメージセンサーを用いる場合もある。詳細は後述する。
イメージセンサー6から出力された電気信号は、画像処理部8に入力される。また、画像処理部8には、撮影条件取得部9において取得したイメージセンサー6における撮影条件、例えば画像のノイズ量、撮影レンズ2の解像度、画像の合焦情報、画像の彩度、イメージセンサー6の分光感度等が入力される。画像処理部8においては、図示しないメモリ等から読み込まれた画像処理プログラムが実行されることにより、撮影条件取得部9から入力された撮影条件に基づいて選択された後述のパラメータを用いて補間等の画像処理が行われる。画像処理部8において画像処理された画像は記録部10に記録される。
図3は、第1の実施の形態に係る画像処理部8の構成を示すブロック図である。画像処理部8は、ホワイトバランス処理部12、第1階調処理部14、補間処理部16、第1色変換処理部18、第2階調処理部20、第2色変換処理部22、エッジ強調処理部24及び圧縮処理部26を備えている。
ホワイトバランス処理部12においては、無彩色の被写体を撮影した時にカラーイメージセンサー上の各色チャンネルの出力が概ね同じになるようにホワイトバランス処理を行う。この処理は、例えば画像中の最も明るい領域が無彩色だとの仮定の元、その領域のRGBの値が同じになるようなゲインとしても良いし、予めユーザーが撮影光源を設定しその光源に応じたゲインを設定しても良い。また撮影シーンの判定を行い人物の顔領域が肌色になるようなゲインを設定しても良い。ホワイトバランス処理部12では各画素のRGBにホワイトバランス係数を掛ける。
次に、第1階調処理部14においては、ガンマ処理と呼ばれる入力画素値xに対して出力画素値yが
Figure 2011146893
となるような特性の階調変換を行う。定数γは、γ=2.2程度が良い。なおγ=1として実質的に階調処理を行わないようにしても良い。
次に、補間処理部16においては、CFA(Color Filter Array)画像を補間し、各画素にRGBの揃ったカラー画像を生成する。補間の方法としてEric Dubois, “Frequency-Domain Methods for Demosaicking of Bayer-Sampled Color Images,” IEEE Signal Process. Lett., vol.12, pp.847,2005やKeigo Hirakawa and Patrick J. Wolfe, “Spatio-Spectral Color Filter Array Design for Optimal Image Recovery,” IEEE Tras. Image Process., vol. 17, pp. 1876, 2008記載の方法のようにCFA画像を周波数帯域で分割して輝度信号L,色差信号C,C成分の抽出を行う。ここで、BayerCFAで得られた画像をフーリエ変換した場合に、周波数解析を行うと低周波領域にL、高周波領域にC,Cの成分が現れる。ここで、L,C,Cはそれぞれ、
L=(2G+B+R)/4
=(2G−B−R)/4
=(B−R)/4
で表される。
ここで輝度成分LはBayerCFA画像において低周波成分として現れ、色差成分Cは(−1/2,−1/2)を中心とする周波数域に変調され、色差成分Cは(0,−1/2)、(−1/2,0)を中心とする周波数域に変調されて分布する。このL,C,C成分をローパスフィルター、またはバンドパスフィルターを用いて抽出し、BayerCFA画像の補間を行うことにより画素毎にRGBの揃ったカラー画像を得ることができる。なお、この実施の形態では、ローパスフィルターを用いてL,C,C成分を抽出するローパスフィルター処理(LPF処理)を例に挙げて説明する。
まず、BayerCFA画像を周波数解析した時の(−1/2,−1/2)の周波数を中心に分布する色差C成分を抽出する。そのためにBayerCFA画像の座標(x,y)の位置の画素値に(−1)x+yを掛けて(−1/2,−1/2)の周波数を中心に分布する成分を(0,0)の周波数を中心に分布するように変調する。そしてLPF処理を行って低域成分を抽出しC(x,y)成分とする。
次にBayerCFA画像を周波数解析した時の(−1/2,0)の周波数を中心に分布する色差C2a成分を抽出する。そのためにBayerCFA画像の座標(x,y)の位置の画素値に(−1)を掛けて(−1/2,0)の周波数を中心に分布する成分を(0,0)の周波数を中心に分布するように変調する。そしてLPF処理を行って低域成分を抽出しC2a(x,y)成分とする。
次にBayerCFA画像を周波数解析した時の(0,−1/2)の周波数を中心に分布する色差C2b成分を抽出する。そのためにBayerCFA画像の座標(x,y)の位置の画素値に(−1)を掛けて(0,−1/2)の周波数を中心に分布する成分を(0,0)の周波数を中心に分布するように変調する。そしてLPF処理を行って低域成分を抽出しC2b(x,y)成分とする。
次にBayerCFA画像を周波数解析した時の輝度L成分を抽出する。C成分の座標(x,y)の位置の画素値に(−1)x+yを掛けて(−1/2,−1/2)の周波数を中心に分布する成分に戻し、C’(x,y)成分とする。また、C2a成分の座標(x,y)の位置の画素値に(−1)を掛けて(−1/2,0)の周波数を中心に分布する成分に戻し、C’2a(x,y)成分とする。また、C2b成分の座標(x,y)の位置の画素値に(−1)を掛けて(0,−1/2)の周波数を中心に分布する成分に戻し、C’2b(x,y)成分とする。
次に、BayerCFA画像からC’,C’2a,C’2bを引いてL成分を抽出する(次式参照)。
L(x,y)= CFA(x,y)−C’(x,y)−C’2a(x,y)−C’2b(x,y)
なお、L成分はCFA画像に直接LPFを掛けて抽出しても良い。この場合、色差と輝度は周波数帯域で分離したそれぞれの領域から抽出されているのではなく、一部分重なっている領域が色差と輝度の両方に抽出されることもある。また、LPFは線形フィルターでなくてもよく、ε-フィルター、σ-フィルターやbilateralフィルターのような画素値の差に依存する非線形フィルターを用いて抽出してもよい。この場合、帯域の違いだけでなく、振幅の違いでも輝度や色差の抽出を行うことができる。
次に、C2aとC2bよりCを求める(数2参照)。
Figure 2011146893
これは輝度成分のパワースペクトルの分布、即ち縦のエッジがある領域か横のエッジがある領域かや、色差成分の分布に応じて例えば
Figure 2011146893
としてαとβを定めてCを求めても良い。
次に、補完処理部16により求められた各画素のL,C,Cの成分を用いて、第1色変換処理部18において、数4より各画素のRGBの値を求める。
Figure 2011146893
なお、ここではCFA画像を変調し、LPF処理によって色差成分を抽出しているが、CFA画像にバンドパスフィルター処理、ハイパスフィルター処理を施して色差成分を抽出し、その後抽出した成分を変調して低周波成分にしてもよい。フィルターの通過帯域は、L,C,C2a,C2bの成分ごとに変えてもよい。また数4の色変換後のRGBのそれぞれの成分に適したフィルターの通過帯域は異なることがあるので、色変換後のRGBのそれぞれを求めるフィルターの通過帯域を設定してもよい。この場合には、3回補完処理が必要になる。また、ここではBayerCFAの補間処理を示しているが、CFA画像を周波数帯域で分割して輝度色差成分を抽出する方法はBayerCFAに限らずあらゆるCFA画像に適用できる。異なるCFAでは色差成分の分布する周波数帯域が異なり、輝度色差成分をRGB成分に変換する変換マトリクスが異なる。また、ここでの補間はLPF処理のみを行っているが、CFA画像をフーリエ変換やDCT変換して輝度色差の帯域を抽出しても良いし、ウェーブレット変換して局所的な空間情報も考慮して輝度色差帯域を抽出しても良い。
次に、第2階調処理部20において、第1階調処理部14において行った階調処理の逆変換を行う。即ち、入力画素値xに対して出力画素値yが
Figure 2011146893
となるような特性の階調変換を行う。なお、γ=1の場合はこの処理をスキップできる。
次に、第2色変換処理部22において、カラーイメージセンサーのRGBデータを出力色空間のRGBデータR,G,Bに変換する(数6参照)。
Figure 2011146893
なお、cijはイメージセンサー6の分光感度、光源、出力色空間より定められる定数である。出力色空間の規格としては例えばIEC 61966-2-1 sRGBが挙げられる。そしてさらに出力色空間の定義に従い階調処理が行われる。例えばIEC 61966-2-1 sRGBでは入力画素値xに対して出力画素値yが
Figure 2011146893
となるような特性で入力RGBを出力R'G'B'に階調変換を行う。
さらにエッジ強調、圧縮処理のためにRGBからYCbCrへ色変換を行っても良い。この色変換は入力がR'G'B'とすると
Figure 2011146893
となる。
次に、エッジ強調処理部24により輝度成分Yにエッジ強調処理を行う。また、圧縮処理部26によりJPEG、JPEG2000、JPEG XR等の圧縮方式で圧縮する。
ここで補間処理部16において、C,C2a,C2bを抽出するのに用いるローパスフィルター(以下、LPFという。) は撮影被写体や撮影条件、カラーイメージセンサーの特性によって最適化することで高品質な補間画像が得られる。そこで、図4に示す画像処理を考える。即ち、人間の目で見えている被写体の情報に対して撮像素子(カラーイメージセンサ)の分光感度による誤差及び色変換による誤差を加えた画像を画像1、画像1に補間による誤差を加えた画像を画像2、画像2にノイズによる誤差を加えた画像を画像3とし、これらの比較を行うことで最適な補間パラメータを決定することができる。
この実施の形態では、5種類のカラーイメージセンサーTypeC 3ch(以下、C3chという。)、TypeN 3ch(以下、N3chという。)、TypeC 4ch(以下、C4chという。)、TypeN 4ch(以下、N4chという。)、TypeN2 4ch(以下、N4chという。)を用いる。C3ch及びN3chは、図2(a)に示すようなBayerCFAを備えたカラーイメージセンサーであり、図5(a)はC3ch、図5(b)はN3chの分光量子効率を示すグラフである。また、C4ch、N4ch及びN4chは、図2(b)に示すような4色CFAを備えたカラーイメージセンサーであり、図6(a)はC4ch、図6(b)はN4ch、図7はN4chの分光量子効率を示すグラフである。
また、図4に示す被写体として、千葉大学三宅研究室標準分光画像(三宅洋一編「分光画像処理入門」東京大学出版会2006年)である画像P4 Standard Image(以下、画像P4という。)を用い、画像P4の補間をLPFのパラメータを変更しつつ行う。図8は、LPFのパラメータftn0(=1〜31)各次のフィルター特性を示すグラフである。LPFがftn0=1のとき、図8のグラフAに示すように、LPFは、約0から約0.2までの周波数帯域を抽出する。同様に、LPFがftn0=31のとき、図8のグラフBに示すように、LPFは、約0から約0.5までの周波数帯域を抽出する。なお、グラフCはftn0=3のとき、グラフDはftn0=5のとき、グラフEはftn0=7のとき、グラフFはftn0=9のとき、グラフGはftn0=11のとき、グラフHはftn0=13のとき、グラフIはftn0=15のときのフィルター特性を示している。
まず、Rawデータの各色成分の補間精度について検討する。具体的には、撮像素子を介し補間処理されたRawデータ(色変換処理がされていない画像データ)と、補間処理及び色変換処理されず、撮像素子を介したのみのRawデータ(補間処理及び色変換処理がされていない画像データ)との差、即ち図4に示す色変換による誤差を考慮しない補間誤差を比較する。図9は、カラーイメージセンサーC3chにおけるRawデータのRGB各色の補間誤差(PSNR)を示すグラフである。なお、C3ch以外のカラーイメージセンサーにおけるRawデータのRGB各色の補間誤差についてもC3chと同様の傾向を示す。また、表1は、緑(G)の補間誤差が最も小さくなるftn0、及びその時の補間誤差(PSNR)を示している。
Figure 2011146893
表1に示すように、カラーイメージセンサーの特性により最適なLPF特性は異なる。具体的には、他のカラーイメージセンサーと比較してカラーイメージセンサーC3chにおけるGの補間誤差が最も小さい。これは、図5(a)に示すように、C3chの分光量子効率の各色間の重なりが大きいため相関が強く、色差が小さくなるためである。なお、分光量子効率でなく、分光感度においても同様に各色間の重なりが大きいと色差が小さくなる。したがって、カラーイメージセンサーTypeCは、TypeNと比較してftn0が小さく色差の帯域が狭い所で最も補間精度が高くなる。
次に、Rawデータを色変換した後の各カラーイメージセンサーの補間精度について検討する。例えば、撮像素子を介し色変換処理された画像データ(図4で示す画像1)と、撮像素子を介し補間処理及び色変換処理された画像データ(図4で示す画像2)との差(図4で示す色差CIE941−2)を比較する。同様に、図4に示す撮像素子を介さない「人間の目で見えている被写体の情報」と、図4で示す画像1との差(図4で示す色差CIE940−1)を比較する。図10は、カラーイメージセンサーN3chの、色差CIE94(ΔE 94)による補間精度を示すグラフである。図10に示すグラフの縦軸である色差CIE94(ΔE 94) は、その値が小さい程、補間誤差が小さい(補間精度が高い)。なお、N3ch以外のカラーイメージセンサーの、色差CIE941−2(ΔE 94)による補間精度についてもN3chと同様の傾向を示す。また、表2は、各カラーイメージセンサーにおいて、色差による補間精度が最大となるftn0、及びその時の色差CIE941−2を示している。
Figure 2011146893
表2に示すように、カラーイメージセンサーの特性により最適なLPF特性は異なる。表1ではC3chが最も良い補間精度を有することを示していたが、表2ではN3chが最も良い補間精度を有することを示している。これは、色変換処理により誤差が増幅され、この増幅度合がカラーイメージセンサー毎に異なり、TypeNが増幅度合の低い特性を有しているためである。なお、デジタル画像は、 Rawデータの補間誤差(PSNR)より色差(CIE94)で評価する方が適切であるため、以下、色差により補間精度を評価する。
次に、ノイズの影響(図4に示すノイズによる誤差)を考慮した各カラーイメージセンサーの補間精度について検討する。具体的には、光源にCIE D65、ピクセルピッチ4μm、ベースラインノイズ0を仮定し、H. Kuniba and R. S. Berns, Journal of Electronic Imaging, vol. 18 (2), 023002 (2009) のモデルを用いて画像(以下、画像Pという。)を作成し、図4に示す4種の画像処理を行い、それぞれを比較する。即ち、図4で示す画像1と画像2との差(図4で示す色差CIE941−2)、図4で示す画像2と画像3との差(図4で示す色差CIE942−3)、図4で示す画像1と画像3との差(図4で示す色差CIE941−3)、図4に示す撮像素子を介さない「人間の目で見えている被写体の情報」と画像1との差(図4で示す式差CIE940−1)を比較する。
図11は、カラーイメージセンサーN3chを用い、ISO感度100でのノイズによる影響を含む補間精度(色差CIE94による)を示すグラフである。なお、N3ch以外のカラーイメージセンサーにおいてもN3chと同様の傾向を示す。また、表3は、各カラーイメージセンサーにおいて、ノイズなし、ISO感度25,100,400,1600でのノイズの影響を受けた場合における補間精度が最大となるftn0、及びその時の色差CIE941−3を示している。
Figure 2011146893
表3に示すように、カラーイメージセンサーの特性により最適なLPF特性は異なる。ノイズの影響を含まない色差CIE941−2は、ftn0 が大きすぎても小さすぎても大きくなるが、ノイズの影響を含むCIE942−3は、ftn0が大きくなると単調に大きくなり、補間誤差とノイズの影響との両方を考慮した画像の誤差を最小にするftn0の値は、ノイズの大きさ(ISO感度) によって異なる。即ち、ISO感度が高くなる程、画像の誤差を最小にするftn0の値は小さくなる。これは、ノイズが色差に与える影響が大きく、画像の誤差を最小にするftn0の値を小さくして色差の帯域を狭くすることにより色差が平滑化されノイズの振幅が小さくなるためである。また、画像のノイズ量は、ISO感度の大きさにより増加するだけでなく、露光時間の増加により暗電流ノイズが増加するため、増加する場合がある。また、シーン照度の低下によりノイズ量が増加する場合もある。
同様の評価を異なる画像(千葉大学三宅研究室標準分光画像(三宅洋一編「分光画像処理入門」東京大学出版会2006年)記載の画像P5 Fruit)に対して行った。各カラーイメージセンサーにおいて、ノイズなし、ISO感度25,100,400,1600でのノイズの影響を受けた場合における補間精度が最大となるftn0、及びその時の色差CIE941−3を表4に示す。
Figure 2011146893
画像P5は、合焦している領域が狭く、ftn0の値を大きくし、輝度の帯域を狭くしても補間誤差が大きくならない。したがって、画像Pのときのftn0の値(表3参照)と比較して、画像P5のときのftn0の値は大きくなっている。このように、撮影する被写体によってLPFのパラメータftn0を変更することが望ましい。また、被写界深度が浅い場合にはftn0の値を大きくし(即ち、色差成分の帯域を広くし)、輝度の帯域を狭くすることが望ましい。なお、被写界深度は、撮影レンズ2の解像度に応じて変化し、例えば撮影レンズ2の焦点距離が長い程、撮影時のF値が小さい程、被写体距離が近い程浅くなる。また、被写体に対して合焦している領域にはftn0の値を小さくし、輝度の帯域を広くし、被写体に対して合焦していない領域にはftn0の値を大きくし、輝度の帯域を狭くすることが望ましい。被写体に対して合焦しているか否かは、オートフォーカスセンサーからの情報や、画素値の標準偏差等に基づいて判別される。また、撮影レンズ2の解像度が低い場合にはftn0の値を大きくし、輝度の帯域を広くすることが望ましい。また、CFAを配置した単版カラーイメージセンサーの前面には通常光学ローパスフィルターが配置され、モアレの発生を抑制するようになっているが、この光学ローパスフィルターの特性によってftn0の値を変化させてもよい。例えば、光学ローパスフィルターを使わない場合には解像度の高い画像が得られるので、光学ローパスフィルターを使用した場合より輝度の帯域を広げるとよい。
更に、同様の評価を異なる画像(千葉大学三宅研究室標準分光画像(三宅洋一編「分光画像処理入門」東京大学出版会2006年)記載の画像P1 Chart)に対して行った。各カラーイメージセンサーにおいて、ノイズなし、ISO感度25,100,400,1600でのノイズの影響を受けた場合における補間精度が最大となるftn0、及びその時の色差CIE941−3を表5に示す。
Figure 2011146893
画像P1は、モノクロの領域が多く、色差の情報が少ないため、画像Pのときのftn0の値(表3参照)と比較して、画像P1のときのftn0の値は小さくなっている。即ち、輝度の帯域が広くなっている。このように、被写体が無彩色に近い場合等、画像の彩度が低い場合には、ftn0の値を小さくし、輝度の帯域を広くすることが望ましい。また、画像を複数の領域に分割し、領域毎に領域内の被写体が無彩色に近いか否かを判別し、輝度の帯域を変化させるようにしてもよい。
第1の実施の形態に係るデジタルカメラによれば、ノイズの影響を受けたCFA画像の補間処理を高精度に行うことができる。
次に、図面を参照して本発明の第2の実施の形態に係る画像処理装置(撮像装置)としてのデジタルカメラについて説明する。第2の実施の形態に係るデジタルカメラの構成及び画像処理は、第1の実施の形態に係るデジタルカメラ1の構成及び画像処理と同一であるため、説明を省略する。なお、この実施の形態では、図2(a)に示すようなカラーフィルターをアレイ状に配列したカラーフィルターアレイ4の代わりに、例えば図12(a)に示すような、4つの画素の中の左上及び右下の画素に対して青色(B)のカラーフィルター、右上の画素に対して赤色(R)のカラーフィルター、左下の画素に対して緑色(G)のカラーフィルターをアレイ状に配列したBベイヤーカラーフィルターアレイ(B−BayerCFA)を備えたカラーイメージセンサーを用いる場合もある。なお、B−BayerCFAで得られた画像をフーリエ変換した場合に、L,C,Cはそれぞれ、
L=(2B+G+R)/4
=(2B−G−R)/4
=(G−R)/4
で表される。
また、例えば図12(b)に示すような、4つの画素の中の左上及び右下の画素に対して赤色(R)のカラーフィルター、右上の画素に対して緑色(G)のカラーフィルター、左下の画素に対して青色(B)のカラーフィルターをアレイ状に配列したRベイヤーカラーフィルターアレイ(R−BayerCFA)を備えたカラーイメージセンサーを用いる場合もある。なお、R−BayerCFAで得られた画像をフーリエ変換した場合に、L,C,Cはそれぞれ、
L=(2R+G+B)/4
=(2R−G−B)/4
=(B−G)/4
で表される。
この実施の形態では、図2(a)のグラフに示すような分光量子効率を有するカラーイメージセンサーC3chと、図2(b)のグラフに示すような分光量子効率を有するN3chとを用いる。また、カラーイメージセンサーC3ch及びN3chが備えるカラーフィルターアレイとして、BayerCFAであるカラーフィルターアレイ4、B−BayerCFA及びR−BayerCFAを入れ替えて使用する。また、図4に示す被写体として画像P4、光源にCIE D65を使用し、画像P4の補間をLPFのパラメータftn0の値を変更しつつ行う。具体的には、Cの帯域に対するftn0の値、Cの帯域に対するftn0の値をそれぞれ独立して変更しつつ画像P4の補間を行う。
まず、Rawデータを色変換した後の各カラーイメージセンサーの補間精度について検討する。例えば、撮像素子(カラーイメージセンサー)を介し色変換処理された画像データ(図4で示す画像1)と、撮像素子を介し補間処理及び色変換処理された画像データ(図4で示す画像2)との差(図4で示す色差CIE941−2)を比較する。同様に、図4に示す撮像素子を介さない「人間の目で見えている被写体の情報」と、図4で示す画像1との差(図4で示す色差CIE940−1)を比較する。図13は、BayerCFAを備えたカラーイメージセンサーN3chにおける補間精度を色差の次元で評価した結果を示すグラフである。なお、図13に示すEはΔE 94=1.6、EはΔE 94=1.8、EはΔE 94=2.0、EはΔE 94=2.2、EはΔE 94=2.4のときのグラフである。また、BayerCFAを備えたカラーイメージセンサーC3chにおいてもN3chと同様の傾向を示す。また、表6は、カラーイメージセンサーC3ch及びN3chのそれぞれがBayerCFA、B−BayerCFA及びR−BayerCFAのそれぞれを備えた場合において、補間精度が最大となるCのftn0の値とCのftn0の値、及びその時の色差CIE941−2を示している。
Figure 2011146893
図13及び表6に示すように、最適なCのftn0の値は、最適なCのftn0の値より大きい。即ち、Cの帯域をCの帯域より広くすることが望ましい。これは、BayerCFAのC、B−BayerCFAのC、R−BayerCFAのCのそれぞれが密度高くサンプリングされている色成分(BayerCFAではG,B−BayerCFAではB,R−BayerCFAではR)、即ち高周波成分を含むのに対し、BayerCFAのC、B−BayerCFAのC、R−BayerCFAのCのそれぞれが密度高くサンプリングされている色成分を含まないため、Cの帯域をCの帯域より広くすることが望ましい。
また、表6に示すように、カラーイメージセンサーの特性により最適なLPF特性は異なる。色変換処理される前のRawデータの補間精度はTypeNよりTypeCの方が高いが、表6ではTypeNが最も良い補間精度を有することを示している。これは、色変換処理により誤差が増幅され、この増幅率はTypeCの方がTypeNより大きいためである。ここで、カラーイメージセンサーの出力(R,G,B)は色変換マトリクスを使って、
Figure 2011146893
のように、三刺激値XYZに変換する。添字nのついている値は白色での値になる。カラーイメージセンサーTypeC及びTypeNの色変換マトリクスM及びMはそれぞれ、
Figure 2011146893
となっており、これから色変換でのノイズ増幅率はL,a,b(L色空間の各座標)毎にTypeC及びTypeNで、
Figure 2011146893
となる。TypeCでa方向のノイズ増幅が特に大きい。また、輝度(Y)への寄与はGチャンネルが大きく、YはL,a,bのいずれにも寄与するので緑(G)を精度良く補間出来るBayerCFAの補間誤差が小さいと考えられる。なお、L,a,bは、
Figure 2011146893
で定義されている。Rチャンネルのノイズ増幅が大きく、a,bの定義に基づくとZよりもXの方が視覚にとって重要であろうにもかかわらず、補間誤差はR−BayerCFAの方がB−BayerCFAよりも大きい。これは、R−BayerCFAの補間誤差そのものが大きいためであると考えられる。色差で最適なパラメータでのRGBそれぞれのRawデータの補間誤差を表7に示す。
Figure 2011146893
表7に示すように、B−BayerCFAのTypeCは、 R−BayerCFAの TypeCより補間精度がB,Gで良く、Rでやや落ちる。TypeCでは色変換での誤差の増幅の観点からaの精度が重要である。つまりXとYの精度が重要で、これはRとG の精度に関係する。一方、B−BayerCFAのTypeNは、R−BayerCFAのTypeNに比べ、補間精度がBで良く、Gでやや悪く、Rで悪い。TypeNでは色変換での誤差の増幅の観点からaとbの精度はほぼ同じ程度重要である。これはR,G,B全ての精度に関係する。このRGBの補間精度と、色変換での誤差の増幅のバランスによって総合的な補間誤差が決定すると考えられる。
次に、Rawデータにセンサーノイズ (フォトンショットノイズ) が含まれる場合における補間後の画像についてそのノイズの影響を調べた。即ち、ノイズを含まないシミュレーションでの補間後画像と、ノイズを含むシミュレーションでの補間後画像との差を色差で評価した。また、各画素でRGBすべてのチャンネルを取得した場合における画像とノイズを含むシミュレーションでの補間後画像との差も色差で評価した。後者は補間誤差とノイズの両方を評価する事になる。シミュレーションパラメータとして、ピクセルピッチ4μm、カラーイメージセンサーはC3ch及びN3h、ベースラインノイズ0で、ISO感度25,100,400,1600を用いる。
補間によって変調されたセンサーノイズはftn0が大きくなると増加する。ftn0が大きくなると補間時の色差成分の帯域が大きくなるため、色差の高周波成分まで復元する。輝度成分より色差成分がセンサーノイズの影響を大きく受け、高周波成分が主である。したがって、補間での色差の帯域を大きくするとセンサーノイズの影響をよりうけやすくなると考えられる。色差の帯域を狭める(ftn0を小さくする)と色差が平滑化され、ノイズ低減効果があると思われる。
Macbeth ColorCheckerの平均のL色空間でのノイズ揺らぎは、ISO1600の場合、
Figure 2011146893
であり、a成分が大きい。a成分は、概ねred−greenの方向であり、BayerCFAでは、C=(−R+B)/4よりもC=(−R+2G−B)/4成分にノイズが含まれやすいと考えられる。
図14は、BayerCFAを備えたカラーイメージセンサーN3chの、ISO感度100での色差(CIE942−3)でみた補間後のノイズを示すグラフである。なお、図14に示すE10はΔE 94=1.2、E11はΔE 94=1.4、E12はΔE 94=1.6、E13はΔE 94=1.8のときのグラフである。図14に示すように、Cのftn0を大きくする(Cの帯域を広げる、即ちCの平滑化を弱める) と、急激にノイズが大きくなる。一方、B−BayerCFAでは、C=(−R+G)/4のため、Cのftn0を大きくする(Cの帯域を広げる、即ちCの平滑化を弱める) と、急激にノイズが大きくなる。R−BayerCFAでは、ノイズ量のC とCの帯域の非対称性はあまり強くない。
ノイズを含むシミュレーションでの補間後画像においては、ISO感度が高い程ノイズの影響を強く受けるため、ISO感度が高くなるに従い、ftn0が小さい方が補間後画像の色差が小さくなる。特に、BayerCFAでCのftn0が小さいとイメージセンサーのred−greenノイズを平滑化する効果が大きい。図15は、BayerCFAを備えたカラーイメージセンサーN3chの、ISO感度100での色差(CIE941−3)でみた補間誤差を示すグラフである。なお、図15に示すE20はΔE 94=2.4、E21はΔE 94=2.6、E22はΔE 94=2.8、E23はΔE 94=3.0、E24はΔE 94=3.2、E25はΔE 94=3.4のときのグラフである。表8はBayerCFA、表9はR−BayerCFA、表10はB−BayerCFAでのノイズを考慮した最小誤差ΔE 94 を与えるftn0の値とその際のΔE 94を示している。
Figure 2011146893
Figure 2011146893
Figure 2011146893
ISO感度が高くなる程ftn0は小さくなり、色差の解像度を低下させた方がよく、TypeNの方がTypeCよりΔE 94が小さい。しかしながら、ISO1600では、TypeCの方がTypeNよりCIE941−3が小さい。
第2の実施の形態に係るデジタルカメラによれば、ノイズの影響を受けたCFA画像の補間処理を高精度に行うことができる。
なお、上述の各実施の形態においては、画像処理装置としてデジタルカメラを例に挙げて説明したが、パーソナルコンピュータ等の画像処理を行うことができる他の画像処理装置においても本発明を適用することができる。
また、上述の各実施の形態においては、BayerCFAを用いた補間処理について説明しているが、補色フィルター、RGBEの四色フィルター、上述のHirakawa and Wolfe (2008) に挙げられている様々なCFAを用いた補間処理についても本発明を適用することができる。
また、上述の各実施の形態においては、図示しないメモリ等からデジタルカメラ1に画像処理を実行させる画像処理プログラムを読み込んで実行している。即ち、上述の各実施の形態で用いられている画像処理プログラムは、イメージセンサー6の前面に複数の異なる透過特性を有するカラーフィルターアレイ4を配置したカラーイメージセンサーにより各画素において複数の色成分のうちの一つの色成分を検出することにより得られたカラーフィルター画像のデータ補間を行う画像処理装置としてのデジタルカメラ1に適用される画像処理プログラムであって、カラーイメージセンサーにおける撮影条件を取得するステップと、撮影条件に応じて周波数帯域の分割を変更するステップと、カラーフィルター画像の周波数帯域を分割して輝度及び複数の色差成分を抽出するステップと、輝度及び複数の色差成分を用いて所定の色成分に色変換するステップとを実行させている。したがって、上述の各実施の形態で用いられている画像処理プログラムによれば、ノイズの影響を受けたCFA画像の補間処理を高精度に行うことができる。
第2の実施の形態に係るデジタルカメラを用いて画像P4を使ってシミュレーション画像を作成した。低感度の画像を見ると、TypeNの方が補間による偽色の色が薄い。高感度の画像では補間による偽色よりもノイズの影響の方が大きい。また、Kodak Gray ScaleのYやCの丸の周りに色づきが見られる。これは、補間パラメータの Cのftn0とCのftn0が異なることにより、CとCのぼかし量が異なって色バランスがずれて色が付いていると考えられる。Cのftn0とCのftn0を独立に設定すると全体的な輝度色差の分離は良くなるが、部分的に見ると偽色発生の原因となる。補間の観点からはチャンネル間の相関を考慮して分光感度を設定して補間パラメータのCのftn0とCのftn0が同じになるようにできればよい。
上述したように、CFA画像を入力から出力までの全ての課程を考慮したend−to−endの系で評価した。評価指標は色差の次元、即ちapproximately perceptually uniform color spaceで評価した。そして、Rawデータでの評価は、色変換を考慮していないので適切でないことを示した。また、センサーノイズを含めた評価を行い、再現画質を向上させるためには、ノイズが多くなるに従い、補間時に色差成分の周波数帯域を狭くしていくことが良いことを示した。今回評価したイメージセンサセンサーBayerCFAを備えたtypeC及びTypeN、R−BayerCFAを備えたTypeC及びTypeN、B−BayerCFAを備えたTypeC及びTypeNのなかで補間画質が優れているイメージセンサーは、BayerCFAを備えたTypeNであると言える。これは、補間誤差、ノイズの色変換での増幅が大きな影響を与えていると考えられる。しかしながら、BayerCFAでISO感度が高くなると、最適補間パラメータにおける理想画像からの色差は 、TypeNの方が大きくなった。また、緑(G)を赤(R)や青(B)より多くサンプルした方が色差で見た補間誤差は小さくなる。緑(G)をより高精度で補間することにはL のいずれにもよい効果を与える。
更に、総合的な画質としては、各イメージセンサーの色再現誤差を考慮しなければならない。また補間における色差の平滑化は色差ノイズ振幅の低減と低周波成分化の両方の影響があるので、総合的な画質はそれらのバランスによって決まる。
実施例1によれば、CとCの帯域を独立して設定することにより全体的により高い補間精度を得ることができることがわかった。この際、Cの方がCより帯域を広く設定するとよいことがわかった。しかしながら、CとCの帯域が異なるとそれぞれの色差解像度のミスマッチにより色のエッジの周りに偽色が生じる。
また、色差で評価した場合には、色変換でノイズ増幅の小さいTypeNの方がTypeCより補間誤差が小さくなることがわかった。また、フォトンショットノイズを考慮したとき、色差の高周波成分にノイズが多くなるため、CとCの帯域を狭く設定することによりノイズ成分が抑制されて画質が良くなることがわかった。また、red−green成分にノイズが多く含まれる(特に、TypeCの場合) ため、BayerCFAの場合Cの帯域を狭く設定することによりノイズを効果的に抑制することができることがわかった。また、どの色差成分の帯域を狭く設定することにより画質を向上させることができるかについては、CFAにより決まる色差の成分によることがわかった。特に、ノイズが多くなると、TypeNの方が補間誤差及びノイズ誤差が多くなった。TypeNでは、色ノイズは少ないが、輝度ノイズはTypeCより多い。したがって、TypeNでは、輝度ノイズを大きくしないためにC、Cの帯域をTypeCほどに狭く設定しないほうがよく、これが色差ノイズの低減を妨げているのかもしれない。
以上より、チャンネル間の相関が高いと補間精度は良いが、補間誤差の色変換での増幅が大きくなるので、チャンネル間の相関はあまり大きくないイメージセンサーを用いた方がよいことがわかった。また、色差の帯域はそれが含む色成分のサンプリング密度によって異なる。したがって、BayerCFAでは、Gを含むCの帯域を広く設定することにより補間精度が高くなる。しかし、CとCの帯域が異なると色境界周りに偽色が生じた。
また、高感度撮影時には、色差の帯域を狭く設定することにより画質が良くなる。ノイズは概ね赤−緑成分が大きく、BayerCFAでは、Cのノイズの方がCのノイズより大きくなる。しかし、BayerCFAの色差成分としては、Cの帯域がCより広い。したがって、所定量以上のノイズを含む場合には、CとCの帯域をほぼ同じになるように設定するとよい。また、R−BayerCFAとB−BayerCFAは偏りがちであり、BayerCFAが最も優れていることがわかった。
例えば色温度の低い電球のような光源では短波長のエネルギーが小さいため、CFA画像で取得されるRGB成分のうちB成分のノイズが多くなる。この場合には、BayerCFAではCのノイズが多くなることが予想される。従って、撮影光源に応じてフィルターの通過帯域を設定してもよい。
1…デジタルカメラ、2…撮影レンズ、4…カラーフィルター、6…イメージセンサー、8…画像処理部、9…撮影条件取得部、10…記録部、12…ホワイトバランス処理部、14…第1階調処理部、16…補間処理部、18…第1色変換処理部、20…第2階調処理部、22…第2色変換処理部、24…エッジ強調処理部、26…圧縮処理部。

Claims (14)

  1. イメージセンサーの前面に複数の異なる透過特性を有するカラーフィルターを配置したカラーイメージセンサーにより各画素において複数の色成分のうちの一つの色成分を検出することにより得られたカラーフィルター画像のデータ補間を行う画像処理装置において、
    前記カラーイメージセンサーにおける撮影条件を取得する撮影条件取得手段と、
    前記撮影条件に応じて周波数帯域の分割を変更する帯域分割設定手段と、
    前記カラーフィルター画像の周波数帯域を分割して輝度及び複数の色差成分を抽出する抽出手段と、
    前記輝度及び前記複数の色差成分を用いて所定の色成分に色変換する色変換手段と、
    を備えること特徴とする画像処理装置。
  2. 前記撮影条件は、画像のノイズ量であり、
    前記帯域分割設定手段は、前記ノイズ量が多い程、前記色差成分を抽出する前記周波数帯域を狭く設定することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 前記ノイズ量は、撮影感度に応じて推定することを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
  4. 前記ノイズ量は、露光時間に応じて推定することを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
  5. 前記ノイズ量は、シーン照度に応じて推定することを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
  6. 前記撮影条件は、撮影レンズの解像度であり、
    前記帯域分割設定手段は、前記解像度が低い程、前記色差成分を抽出する前記周波数帯域を広く設定することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  7. 前記解像度は、被写界深度に応じて推定することを特徴とする請求項6記載の画像処理装置。
  8. 前記撮影条件は、画像の合焦情報であり、
    前記帯域分割設定手段は、前記画像が合焦している程、前記色差成分を抽出する前記周波数帯域を狭く設定することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  9. 前記撮影条件は、画像の彩度であり、
    前記帯域分割設定手段は、前記彩度が低い程、前記色差成分を抽出する前記周波数帯域を狭く設定することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  10. 前記撮影条件は、前記イメージセンサーの分光感度であり、
    前記帯域分割設定手段は、前記分光感度のチャンネル間の重なりが大きい程、前記色差成分を抽出する前記周波数帯域を狭くすることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  11. 前記撮影条件は、前記カラーイメージセンサーにより検出される各画素における各色成分の情報であり、
    前記帯域分割設定手段は、より多く検出される前記色成分の情報を含む前記色差成分を抽出する前記周波数帯域を広く設定することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  12. 前記撮影条件は、前記カラーイメージセンサーにより検出される各画素における各色成分の情報及び画像のノイズ量であり、
    前記帯域分割設定手段は、より多く検出される前記色成分の情報を含む前記色差成分を抽出する前記周波数帯域を広く、前記ノイズ量がより多い前記色差成分を抽出する前記周波数帯域を狭く設定することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  13. 請求項1〜12の何れか一項に記載の画像処理装置を含む撮像装置。
  14. イメージセンサーの前面に複数の異なる透過特性を有するカラーフィルターを配置したカラーイメージセンサーにより各画素において複数の色成分のうちの一つの色成分を検出することにより得られたカラーフィルター画像のデータ補間を行う画像処理装置に適用される画像処理プログラムであって、
    前記カラーイメージセンサーにおける撮影条件を取得するステップと、
    前記撮影条件に応じて周波数帯域の分割を変更するステップと、
    前記カラーフィルター画像の周波数帯域を分割して輝度及び複数の色差成分を抽出するステップと、
    前記輝度及び前記複数の色差成分を用いて所定の色成分に色変換するステップと、
    を含むことを特徴とする画像処理プログラム。
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