JP2011142067A - 電磁継電器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】モータ通電用リレー2は、モータを起動する際に、バッテリからモータに流れる起動電流を抑制するための抵抗体7を内蔵すると共に、通電によって電磁石を形成するリレーコイル19と、このリレーコイル19の通電/非通電に応じて開閉するリレー接点とを有し、このリレー接点の閉成時に抵抗体7の両端間を短絡する短絡回路を形成し、リレー接点の開成時に短絡回路を開放する。このリレー接点は、リレーコイル19が通電された状態で開成し、リレーコイル19が非通電の時に閉成する常閉接点型である。
【選択図】図1
Description
ところで、モータの起動時、すなわち、電磁スイッチがメイン接点を閉じた時に、バッテリから突入電流と呼ばれる大電流がモータに流れる。このため、バッテリの端子電圧が大きく低下して、メータ類やオーディオ等の電気機器が瞬間的に作動停止する、いわゆる「瞬断」と言われる現象が起きることがある。
これに対し、本出願人は、モータの起動時に流れる突入電流を抑制する技術を開示した特許文献1を提出している。
この場合、バッテリからモータに通電される電流は、常に抵抗体を経由して流れるため、例えば、外気温が低い冷寒時には、エンジンのフリクションの増加によるモータ負荷の増加に加え、モータ回路の抵抗値が低減して、より多くの電流が抵抗体を流れる。
本発明は、上記事情に基づいて成されたもので、その目的は、例えば、駆動信号線の断線等により駆動信号を供給できなくなった場合でも、モータへの電力供給経路を確実に確保できる電磁継電器を提供することにある。
本発明は、バッテリからスタータのモータに電流を流すためのモータ回路に接続され、モータを起動する際に、バッテリからモータに流れる起動電流を抑制する抵抗体を内蔵すると共に、通電によって電磁石を形成するリレーコイルと、このリレーコイルの通電/非通電に応じて開閉するリレー接点とを有し、このリレー接点の閉成時に抵抗体の両端間を短絡する短絡回路を形成し、リレー接点の開成時に短絡回路を開放する電磁継電器であって、軸方向の一端側に底面を有すると共に、この底面の径方向中央部に軸方向の外側へ突き出る凸底部が設けられた有底ケースと、この有底ケースの内部に収容される前記リレーコイルと、軸方向の一端側が凸底部の内周に入り込んだ状態でリレーコイルの内周を軸方向に可動する可動鉄心とを備え、可動鉄心の動きに連動してリレー接点の開閉が行われ、且つ、リレー接点は、リレーコイルが非通電の時に閉成して短絡回路を形成し、リレーコイルの通電時に開成して短絡回路を開放する常閉接点型であることを特徴とする。
請求項1に記載した電磁継電器において、可動鉄心の軸方向の他端側には、リレーコイルの通電時に磁化されて可動鉄心を吸引する固定鉄心が配置され、リレーコイルが非通電の時に、可動鉄心と固定鉄心との間に設定される軸方向の距離より、可動鉄心の一端側が凸底部の内周に入り込んでいる軸方向の距離の方が大きいことを特徴とする。
上記の構成では、リレーコイルへの通電により固定鉄心が磁化されて、その固定鉄心に可動鉄心が吸着された時に、可動鉄心の一端側が凸底部の内部に残っている。言い換えると、可動鉄心の一端側が凸底部から完全に抜け出ていないので、有底ケースの底面と可動鉄心との間に生じるエアギャップが増大することはない。つまり、可動鉄心が移動を開始してから固定鉄心に吸着されるまでの間、上記のエアギャップが変化することはなく、可動鉄心が固定鉄心側へ移動するに連れて磁気抵抗が増大することはないので、所望の吸引力を保持できる。
請求項1または2に記載した電磁継電器において、凸底部の内周に入り込む可動鉄心の外周面と凸底部の内周面との間に樹脂製の薄肉円筒部が配置され、この薄肉円筒部は、リレーコイルの巻枠を形成する樹脂製のボビンと一体に設けられ、且つ、薄肉円筒部の内径がボビンの内径と同一寸法に形成されて、ボビンの内周面と薄肉円筒部の内周面とが軸方向に連続する段差の無い円筒面を形成しており、可動鉄心は、円筒面の内周を軸方向に可動することを特徴とする。
上記の構成では、凸底部の内周に入り込む可動鉄心の外周面と凸底部の内周面との間に樹脂製の薄肉円筒部を配置しているので、可動鉄心が軸方向に移動する際に、可動鉄心の外周面と凸底部の内周面とが摺動することはなく、可動鉄心の外周面および凸底部の内周面の摩耗を防止できる。
請求項1〜3に記載した何れかの電磁継電器において、有底ケースは、凸底部が別体に設けられ、有底ケースの底面に対し着脱可能に取り付けられることを特徴とする。
上記の構成によれば、有底ケースの底面から凸底部を容易に取り外すことが出来るので、凸底部を取り外して有底ケースの底面を開口することにより、その開口部から可動鉄心および関連部品を有底ケースの外部へ取り出すことが可能である。なお、関連部品とは、可動鉄心の動きに関連して作動する部品であり、例えば、可動鉄心の動きに連動するシャフト、可動鉄心をセット側(静止方向)へ付勢するためのリターンスプリング等である。但し、上記の関連部品は、凸底部を取り外した状態で有底ケースの底面に開口する開口部から取り出すことができる大きさ及び形状であることは言うまでもない。
請求項1〜4に記載した何れかの電磁継電器において、凸底部の底面と可動鉄心との間に非磁性体のスペーサ部材を配置したことを特徴とする。
上記の構成によれば、リレーコイルが非通電の時であっても、可動鉄心の一端側端面が凸底部の底面に直接当接することはなく、凸底部の底面と可動鉄心との間に非磁性体のスペーサ部材を配置したことにより、凸底部の底面と可動鉄心との間の磁気抵抗が大きくなる。これにより、リレーコイルへの通電時に固定鉄心と可動鉄心との間で有効に吸引力を発生させることができるので、可動鉄心の作動不良を防止できる。
請求項1〜5に記載した何れかの電磁継電器において、有底ケースの底面外側には、凸底部の周囲に車載用ブラケットが配置されて有底ケースの底面に固定され、ブラケットの板厚である軸方向寸法は、有底ケースの底面から突き出る凸底部の軸方向長さと同一寸法、または、それ以上であることを特徴とする。
上記の構成によれば、有底ケースの底面から突き出る凸底部の軸方向長さ、つまり、凸底部の高さをブラケットによって吸収できる。この場合、ブラケットの板厚方向において有底ケースの底面に固定される端面と反対側の端面から有底ケースの凸底部が突き出ることはないので、電磁継電器の搭載性を向上できる。
請求項2〜6に記載した何れかの電磁継電器において、リレーコイルに対して有底ケースの底面と軸方向の反対側に配置され、固定鉄心と一体または別体に設けられて径方向に磁気通路を形成する隔壁部材と、有底ケースの他端側に開口する開口部を塞いで有底ケースに固定される絶縁性のカバーと、このカバーに固定され、モータ回路の高電位側に接続される第1の外部端子と、カバーに固定され、モータ回路の低電位側に接続される第2の外部端子と、カバーの内部に配置され、第1の外部端子と一体または別体に設けられて電気的かつ機械的に接続される第1の固定接点と、カバーの内部に配置され、第2の外部端子と一体または別体に設けられて電気的かつ機械的に接続される第2の固定接点と、第1、第2の固定接点より軸方向の反隔壁部材側に配置され、可動鉄心の動きに連動して第1、第2の固定接点の間を電気的に断続する可動接点と、リレーコイルに通電されて可動鉄心が固定鉄心に吸着される時に、可動鉄心の動きを可動接点に伝達するシャフトとを備え、抵抗体は、カバーの内部に配置され、一端側が第1の外部端子と直接または間接的に接続され、他端側が第2の外部端子と直接または間接的に接続され、リレーコイルの通電時に可動接点が第1、第2の固定接点から開離してリレー接点が開成し、リレーコイルが非通電の時に可動接点が第1、第2の固定接点に当接してリレー接点が閉成することを特徴とする。
また、抵抗体がカバーの内部に配置されて外部に露出していないため、外部から水分等が抵抗体に付着することを防止でき、耐久性が向上する。また、抵抗体を内蔵する(カバーの内部に配置する)ことにより、仮に、抵抗体が長時間の通電によって赤熱した場合でも、外部から可燃性の物体が抵抗体に接触することはないので、安全性を確保できる。さらに、カバーの内部に抵抗体を配置することにより、カバーの内壁面に抵抗体が接触することを回避できるので、抵抗体の発熱によってカバーが熱的損傷を受けることを防止できる。
本発明は、バッテリからスタータのモータに電流を流すためのモータ回路に接続され、モータを起動する際に、バッテリからモータに流れる起動電流を抑制する抵抗体を内蔵すると共に、通電によって電磁石を形成するリレーコイルと、このリレーコイルの通電/非通電に応じて開閉するリレー接点とを有し、このリレー接点の閉成時に抵抗体の両端間を短絡する短絡回路を形成し、リレー接点の開成時に短絡回路を開放する電磁継電器であって、軸方向の一端側に底面を有し、軸方向の他端側が開口する有底ケースと、この有底ケースの内部に収容されるリレーコイルと、このリレーコイルの内周を軸方向に可動する可動鉄心と、有底ケースの底面側であるリレーコイルの軸方向一端側に配置され、有底ケースと可動鉄心との間に磁気通路を形成する環状の磁性プレートと、リレーコイルに対して軸方向の反磁性プレート側に配置され、径方向に磁気通路を形成する隔壁部材と、この隔壁部材と一体または別体に設けられ、隔壁部材と連続して磁気通路を形成し、且つ、可動鉄心と軸方向に対向して配置される固定鉄心とを有する。
さらに、カバーの内部に抵抗体を配置することにより、カバーの内壁面に抵抗体が接触することを回避できるので、抵抗体の発熱によってカバーが熱的損傷を受けることを防止できる。
請求項8に記載した電磁継電器において、有底ケースの底面と可動鉄心との間に非磁性体のスペーサ部材を配置したことを特徴とする。
上記の構成によれば、リレーコイルが非通電の時であっても、可動鉄心の一端側端面が有底ケースの底面に直接当接することはなく、有底ケースの底面と可動鉄心との間に非磁性体のスペーサ部材を配置したことにより、有底ケースの底面と可動鉄心との間の磁気抵抗が大きくなる。これにより、リレーコイルへの通電時に固定鉄心と可動鉄心との間で有効に吸引力を発生させることができるので、可動鉄心の作動不良を防止できる。
請求項5または9に記載した電磁継電器において、スペーサ部材は、弾性を有していることを特徴とする。
この場合、電磁継電器に対する駆動信号がオンからオフに切り替わった時、つまり、リレーコイルへの通電停止により、可動鉄心が反固定鉄心方向へ押し戻されてスペーサ部材に衝突した時に、その衝突時の衝撃をスペーサ部材の弾力によって吸収できるので、衝突音を低減できる。
請求項7または8に記載した電磁継電器において、第1、第2の固定接点および可動接点の接触面に微小な凹凸形状を設けたことを特徴とする。
一般に、常閉接点型の接点構造では、外部振動により固定接点と可動接点の接触面同士が平行な平面上で擦れ合うため、固定接点と可動接点との接触抵抗が変化して導通不良を招く恐れがあると共に、チャタリングの発生も懸念される。
これに対し、請求項7または8に記載した電磁継電器は、第1、第2の固定接点および可動接点の接触面に微小な凹凸形状を設けているので、第1、第2の固定接点と可動接点との接触抵抗が変化することを抑制できると共に、チャタリングの発生を抑制できる効果も期待できる。
請求項7または8に記載した電磁継電器において、隔壁部材と固定鉄心とで構成される磁気通路構成部品には、径方向の中央部を軸方向に貫通する貫通孔が形成されて、この貫通孔の内周に樹脂製の筒状ガイド部が挿入され、シャフトは、可動鉄心とは別体の絶縁体により設けられ、可動鉄心の動きに連動して筒状ガイド部の内周を軸方向に可動することを特徴とする。
なお、筒状ガイド部は、単一の筒状部品として形成することも出来るが、例えば、リレーコイルの巻枠である樹脂製のボビンと一体成形することも可能である。また、筒状ガイド部をボビンと一体に成形する際に、隔壁部材をインサートして一体化しても良い。
請求項12に記載した電磁継電器において、可動鉄心を反固定鉄心方向へ押し戻すためのリターンスプリングを有し、シャフトは、可動鉄心側の軸方向端部に径方向の外側へ突き出るフランジ部が設けられ、このフランジ部がリターンスプリングの荷重を受けて可動鉄心に押圧されていることを特徴とする。
上記の構成では、リターンスプリングに蓄えられる荷重は、シャフトのフランジ部を可動鉄心に押さえ付ける方向に働くため、シャフトの端部を可動鉄心にかしめ等により固定する必要はない。つまり、シャフトと可動鉄心とを機械的に固定する工程が不要であるため、工程数の低減によるコストダウンが可能である。
請求項7または8に記載した電磁継電器において、第1、第2の外部端子は、外周にねじ山が形成された雄ねじ部を有するボルト形状であり、雄ねじ部がカバーの外側に突き出た状態でカバーに固定されていることを特徴とする。
第1、第2の外部端子は、従来のスタータ用電磁スイッチに汎用的に使用されているボルト形状とすることで、第1、第2の外部端子に対し、車両側の配線端子形状を変更することなく接続可能となる。
請求項1〜14に記載した何れかの電磁継電器において、可動鉄心は、軸方向の両端面に径方向の中央部が窪む凹部が形成され、径方向の中心を通って軸方向に切断した断面形状がH型形状に設けられていることを特徴とする。
上記の構成によれば、可動鉄心の軸方向の両端面に凹部を形成することにより、円柱形状の可動鉄心と比較して、可動鉄心の質量を軽減できるので、可動鉄心の作動応答性が向上する。また、軸方向の両端面に形成される凹部の形状を対称形状とすることで、軸方向の組み付け方向性がなくなる、つまり、誤組み付けが無くなるため、工数低減にも寄与できる。
この実施例1は、スタータ1のモータ回路に本発明の電磁継電器を設けた一例であり、以下、電磁継電器をモータ通電用リレー2と呼ぶ。
スタータ1は、図2に示す様に、電機子3aに回転力を発生するモータ3と、このモータ3に駆動されて回転する出力軸4と、この出力軸4の外周上を軸方向に移動可能に設けられたピニオン移動体(後述する)と、このピニオン移動体を反モータ方向(図示右方向)へ押し出す働きを有すると共に、モータ回路に設けられるメイン接点(後述する)を開閉する電磁スイッチ5と、モータ3を起動する際に、バッテリ6からモータ3に流れる起動電流を抑制するための抵抗体7を内蔵した上記のモータ通電用リレー2等より構成される。なお、モータ3と出力軸4との間に、モータ3の回転を減速してトルクを増幅するための減速装置(例えば、遊星歯車減速機)を設けることも出来る。
ピニオン移動体は、クラッチ9とピニオン10とで構成される。
クラッチ9は、出力軸4の外周にヘリカルスプライン嵌合するアウタと、ピニオン10と一体に設けられるインナと、アウタとインナとの間で回転力の伝達を断続するローラ等より構成され、このローラを介してアウタ側(出力軸4)からインナ側(ピニオン10)へ一方向のみ回転力を伝達する一方向クラッチとして構成されている。
ピニオン10は、エンジンの始動時に、出力軸4の外周上を反モータ方向へ移動してエンジンのリングギヤ11に噛み合い、モータ3の回転力をリングギヤ11に伝達して、リングギヤ11を回転させる。
メイン接点は、図示しない2本の端子ボルトを介してモータ回路に接続される一組の固定接点16、17と、プランジャ14の動きに連動して軸方向に可動する可動接点18とで構成され、この可動接点18が一組の固定接点16、17に当接して両固定接点16、17間が電気的に導通することで閉成(オン)し、可動接点18が一組の固定接点16、17から開離することで開成(オフ)する。なお、2本の端子ボルトは、モータ回路の高電位側(バッテリ側)に接続されるB端子ボルト、モータ回路の低電位側(モータ側)に接続されるM端子ボルトと呼ぶ。
モータ通電用リレー2は、通電によって電磁石を形成するリレーコイル19と、このリレーコイル19の通電/非通電に応じて開閉するリレー接点(後述する)とを有し、このリレー接点の閉成時に抵抗体7の両端間を短絡する短絡回路を形成し、リレー接点の開成時に短絡回路を開放する働きを担っている。なお、図1に示すモータ通電用リレー2は、リレーコイル19が非通電の状態を示している。
このリレーケース20は、例えば、絞り加工によって製造され、リレーコイル19を内部に収容する軸方向の一端側の内径より他端側の内径の方が若干大きく形成されて、内周面に段差が設けられている。つまり、軸方向の一端側の肉厚より他端側の肉厚の方が若干薄く形成され、その肉厚の差分だけ段差が形成されている。
なお、ブラケット30の板厚(図示左右方向の寸法)は、リレーケース20の底面20aから突き出る凸底部20bの軸方向長さ(以下、凸底部20bの高さと呼ぶ)と同一寸法、または、それ以上の寸法に設定されている。
ターミナル端子32は、先端側がカバー24の外部に引き出され、スタータ1の動作を制御するECU33(電子制御装置)に電気配線を介して接続されている。
また、リレーケース20の凸底部20bの底面と可動鉄心21との間には、例えば、樹脂あるいはゴム等の非磁性体により形成されたスペーサ部材34が配置されている。このスペーサ部材34は、凸底部20bの底面と対向する一端側が平坦形状であり、可動鉄心21と対向する他端側が、可動鉄心21の一端側端面に形成された凹部に嵌合する凸形状に設けられている。
固定鉄心23は、隔壁部材22と一体に設けられ、且つ、隔壁部材22の内径側よりボビン31の内周側へ入り込んで可動鉄心21と軸方向に対向して配置されている。なお、隔壁部材22と固定鉄心23は、必ずしも一体に設ける必要はなく、両者を別体に設けて、連続した磁気通路が形成されるように機械的に固定しても良い。
以下、隔壁部材22と固定鉄心23とを合わせて磁気通路構成部品と呼ぶ。この磁気通路構成部品は、後述するシャフト35を通すために、径方向の中央部を軸方向に貫通する貫通孔が形成されている。
2本の外部端子25、26は、図2に示す様に、バッテリ6の正極ターミナルにケーブルを介して接続される第1の外部端子25と、例えば、金属板等の連結部材またはケーブル等を介して電磁スイッチ5のB端子ボルトに接続される第2の外部端子26である。
第1の固定接点27は、カバー24の内部に配置されて、第1の外部端子25と電気的に接続され、且つ、機械的に固定されている。
第2の固定接点28は、第1の固定接点27と同様、カバー24の内部に配置されて、第2の外部端子26と電気的に接続され、且つ、機械的に固定されている。
シャフト35は、一端側の端部に径方向の外側へ突き出るフランジ部35aが設けられ、このフランジ部35aが可動鉄心21の他端側端面に形成された凹部に嵌合している。また、シャフト35の他端側の端面は、リレーコイル19が非通電の状態で可動接点29に接触することはなく、図1に示す様に、若干の隙間が確保されている。但し、接点圧スプリング41によって可動接点29と第1、第2の固定接点27、28との間に付与される接点圧に影響が生じなければ、つまり、接点圧が低下しなければ、他端側の端面が可動接点29の表面に軽く接触していても良い。
また、磁気通路構成部品に形成された貫通孔の内周とシャフト35の外周との隙間には、固定鉄心23に対し可動鉄心21をセット側(反固定鉄心方向)へ引き離すためのリターンスプリング44が配設されている。このリターンスプリング44は、一端がシャフト35のフランジ部35aに支持され、他端が筒状ガイド部42の軸方向端面に支持されている。これにより、シャフト35は、フランジ部35aがリターンスプリング44の荷重を受けて可動鉄心21に押圧されている。
この抵抗体7は、シャフト35の外周面と接触することはなく、且つ、抵抗体7が赤熱した時に、樹脂製であるカバー24および樹脂プレート43が熱的ダメージを受けることがない様に、カバー24の内周面および樹脂プレート43の表面との間に適宜な空間が確保された状態で配置されている。
ECU33は、エンジンを始動するための始動信号を入力すると、タイムチャートの横軸上に示される時刻t1において、スタータリレー12およびモータ通電用リレー2に駆動信号を出力する〔図4(a)、(d)参照〕。なお、エンジンの始動信号は、例えば、ユーザによりイグニッションスイッチ(図示せず)がオン操作された時、あるいは、エンジンの停止および再始動を自動制御するアイドルストップ装置を搭載する車両において、アイドルストップが実施されてエンジンが停止した後、または、停止するまでの減速期間中に、ユーザが車両を発進させようとする操作(例えば、ブレーキの解除操作、ドライブレンジへのシフト操作等)を行った場合に入力される。
なお、ピニオン10がリングギヤ11に当接することなく、そのままスムーズに噛み合うことも有り得るが、確率的には極めて小さく、通常は、リングギヤ11の端面に当接することが多い。
リレー接点が開成すると、図3に示す様に、抵抗体7の両端間を短絡する短絡回路が開放されるため、バッテリ6から抵抗体7を経由してモータ3に電流が流れる。この時、図4(f)、(g)に示す様に、バッテリ6の全電圧より低い電圧がモータ3に印加され、抑制された電流が流れることにより、低速度でモータ3が回転する。
本実施例のモータ通電用リレー2は、リレー接点が常閉接点型であり、リレーコイル19が通電された状態でリレー接点が開成(オフ)する。このリレー接点が開成した状態、つまり、リレーコイル19が通電されている時に、ECU33からモータ通電用リレー2に駆動信号を送信する駆動信号線の断線、あるいは、信号線を接続するコネクタの嵌合不良等による車両システムの故障や不具合が生じると、駆動信号が途絶えるため、リレーコイル19への通電が遮断されてリレー接点が閉成(オン)する。
このため、リレー接点が開成している時、つまり、抵抗体7を経由してモータ3に通電されている時に駆動信号が途絶えると、リレー接点が閉成して抵抗体7の両端間を短絡する短絡回路が形成される。これにより、モータ通電用リレー2に対する駆動信号が途絶えても、抵抗体7に電流が流れ続けることはないので、抵抗体7が溶断することを防止できる。また、リレー接点が閉成することにより、バッテリ6の全電圧が印加されてモータ3に電流を流すことができるので、確実にエンジンを始動できる。
また、モータ3の起動時に抵抗体7によって抑制された電流がモータ3に流れるため、ピニオン10がリングギヤ11と噛み合う時の回転速度が低くなり、噛み合い時の衝撃が緩和される。その結果、ピニオン10およびリングギヤ11の摩耗が低減され、耐久性が向上する。さらに、本実施例のスタータ1では、モータ3の起動電流を抑制できる、つまり、突入電流を低減できるので、メイン接点の接点寿命、および、モータ3に使用されるブラシ8の寿命を向上できる。
さらに、抵抗体7は、シャフト35の外周面と接触することはなく、且つ、抵抗体7が赤熱した時に、樹脂製であるカバー24および樹脂プレート43が熱的ダメージを受けることがない様に、カバー24の内周面および樹脂プレート43の表面との間に適宜な空間が確保された状態で配置されている。また、可動接点29は、第1、第2の固定接点27、28より軸方向の反隔壁部材側に配置されるので、抵抗体7と可動接点29とが接触することもない。これらの構成により、抵抗体7を内蔵したモータ通電用リレー2の信頼性および安全性が向上する。
また、薄肉円筒部31aは、リレーコイル19の巻枠であるボビン31と一体に形成でき、且つ、薄肉円筒部31aの内周面とボビン31の内周面とが軸方向に連続する段差の無い円筒面を形成し、その円筒面の内周を可動鉄心21が軸方向に可動する。この構成によれば、可動鉄心21の中心軸が大きく傾くことはなく、段差の無い円筒面の内周を可動鉄心21がスムーズに移動できるので、可動鉄心21の作動不良を防止できる。
また、スペーサ部材34に弾力を有する材質(例えば、ゴム、樹脂等)を採用することにより、ECU33からモータ通電用リレー2に送信される駆動信号がオンからオフに切り替わった時、つまり、リレーコイル19への通電停止により、可動鉄心21が反固定鉄心側へ押し戻されてスペーサ部材34に衝突した時に、その衝突時の衝撃をスペーサ部材34の弾力によって吸収できるので、衝突音を低減できる。
さらに、樹脂部材によって形成されたシャフト35は、可動鉄心21側の端部にフランジ部35aが設けられ、このフランジ部35aでリターンスプリング44の荷重を受けている。この場合、リターンスプリング44の荷重は、シャフト35を可動鉄心21に押さえ付ける方向に働くため、シャフト35を可動鉄心21にかしめ等により機械的に固定する必要はない。つまり、シャフト35を可動鉄心21に機械的に固定するための作業工程が不要であるため、製造工程を低減できる。
さらに、可動鉄心21の他端側端面に形成された凹部にシャフト35のフランジ部35aを嵌合させることにより、可動鉄心21にシャフトの端部を機械的に固定しなくても、可動鉄心21に対してフランジ部35aの位置が径方向にずれることはないので、シャフト35のぶれを防止できる。
実施例2では、抵抗体7と第1、第2の外部端子25、26との接続方法について、実施例1とは異なる他の例を説明する。なお、抵抗体7と第1、第2の外部端子25、26との接続方法以外の構造については、実施例1と同じであり、説明を省略する。
実施例2に示すモータ通電用リレー2は、図5に示す様に、抵抗体7の一端が一方の間接部材45を介して第1の外部端子25と間接的に接続され、抵抗体7の他端が他方の間接部材45を介して第2の外部端子26と間接的に接続されている。間接部材45は、良導体であるアルミ、銅、鉄等の金属材料を用いることができる。
なお、図5に示す間接部材45は、その一例を示しているだけであり、L字形の金属プレートに限定するものではない。また、金属プレート以外にワイヤ等の形状を保持できない間接部材45を用いることも可能である。但し、この場合、間接部材45とは別に、絶縁材から成るステー等の手段を用いて抵抗体7の位置を保持する必要がある。
実施例1に記載したモータ通電用リレー2は、リレーケース20の底面外側にブラケット30を固定しているが、図6に示す様に、ブラケット30を廃止することもできる。
ブラケット30を廃止する代わりに、例えば、リレーケース20の外周に巻き締めした金属製のバンド(図示せず)を介して車両側に搭載することも可能である。あるいは、モータ通電用リレー2を固定するボックス状の搭載スペースを車両側に設けておき、その搭載スペースにモータ通電用リレー2を配置して搭載することも可能である。
なお、図6に示すモータ通電用リレー2は、実施例1と同じく、抵抗体7の一端が第1の外部端子25のボルト頭部25bに接合され、他方の端部が第2の外部端子26のボルト頭部26bに接合されているが、実施例2と同様に、間接部材45を介して抵抗体7と第1、第2の外部端子25、26とを間接的に接続することもできる。
この実施例4に示すモータ通電用リレー2は、図7、図8に示す様に、リレーケース20の凸底部20bを別体に設けて、リレーケース20の底面20aに対し凸底部20bを着脱可能に取り付ける例を示すものである。
凸底部20bをリレーケース20の底面20aに着脱可能に取り付けるための技術的手段として、例えば、図7(b)、図8(b)に示す様に、ねじ構造による方法が考えられる。なお、図7(b)、図8(b)は、それぞれ、図7(a)、図8(a)のねじ構造を示す図中Aの部分を拡大した断面図である。
上記の構成によれば、リレーケース20の底面20aから凸底部20bを容易に取り外すことが出来るので、凸底部20bを取り外してリレーケース20の底面20aを開口することにより、その開口部から可動鉄心21、シャフト35、リターンスプリング44等の部品をリレーケース20の外部へ取り出すことが可能である。
なお、図7、図8では、凸底部20bをリレーケース20の底面20aに着脱可能に取り付けるための技術的手段としてねじ構造を示しているが、ねじ構造以外の手段として、例えば、リレーケース20の底面20aと凸底部20bの両方に係合部を設けておき、底面20aに開口する開口部に対し凸底部20bを周方向に回して係合固定させる方法も考えられる。
この実施例5は、実施例1と同じく、常閉接点型のリレー接点を有するモータ通電用リレー2を示すものであり、実施例1との相違点について説明する。
実施例5に示すリレーケース20は、図9に示す様に、軸方向の一端側に平坦な底面20aを有している。つまり、実施例1に記載した凸底部20bを設けない一例である。
また、リレーコイル19の反隔壁部材側には、リレーコイル19に隣接して磁性プレート46が配置される。この磁性プレート46は、例えば、リレーケース20と略同寸法の板厚を有し、径方向の中央部に丸孔を有する円環状に形成されて、リレーケース20と可動鉄心21との間に径方向の磁気通路(磁気回路の一部)を形成している。丸孔の内径は、その内側を可動鉄心21が軸方向に移動できる程度に、可動鉄心21の外径より少し大きく開口している。
この実施例5は、実施例1に記載した凸底部20bに係わる作用効果を除き、実施例1と同様の効果を得ることができる。
通常、常閉接点型のリレー接点を有する電磁継電器では、外部振動により固定接点と可動接点の接触面同士が平行な平面上で擦れ合うことがあり、接点間の接触抵抗の変化、および、チャタリングの発生が懸念される。そこで、上記の接点間の接触抵抗の変化、および、チャタリングの発生を抑制する手段として、第1、第2の固定接点27、28および可動接点29の接触面に微小な凹凸形状を設けても良い。
実施例に記載したリレーケース20は、有底の円筒形状であるが、必ずしも外周形状が円筒形状である必要はなく、軸方向と直交する断面形状が多角形状(例えば、四角形、六角形等)であっても良い。
実施例1では、樹脂プレート43及び筒状ガイド部42と、リレーコイル19の巻枠であるボビン31とを別体に設けているが、全体を一体に構成することも可能である。つまり、樹脂プレート43及び筒状ガイド部42とボビン31との間に隔壁部材22及び固定鉄心23をインサートした状態で一体成形しても良い。
2 モータ通電用リレー(電磁継電器)
3 モータ
6 バッテリ
7 抵抗体
19 リレーコイル
20 リレーケース(有底ケース)
20a リレーケースの底面
20b リレーケースの底面に設けられた凸底部
21 可動鉄心
22 隔壁部材(磁気通路構成部品)
23 固定鉄心(磁気通路構成部品)
24 樹脂製のカバー
25 第1の外部端子
26 第2の外部端子
27 第1の固定接点(リレー接点)
28 第2の固定接点(リレー接点)
29 可動接点
30 車載用のブラケット
34 スペーサ部材
35 シャフト
35a シャフトの端部に設けられたフランジ部
42 筒状ガイド部
44 リターンスプリング
45 間接部材
46 磁性プレート
Claims (15)
- バッテリからスタータのモータに電流を流すためのモータ回路に接続され、前記モータを起動する際に、前記バッテリから前記モータに流れる起動電流を抑制する抵抗体を内蔵すると共に、通電によって電磁石を形成するリレーコイルと、このリレーコイルの通電/非通電に応じて開閉するリレー接点とを有し、このリレー接点の閉成時に前記抵抗体の両端間を短絡する短絡回路を形成し、前記リレー接点の開成時に前記短絡回路を開放する電磁継電器であって、
軸方向の一端側に底面を有すると共に、この底面の径方向中央部に軸方向の外側へ突き出る凸底部が設けられた有底ケースと、
この有底ケースの内部に収容される前記リレーコイルと、
軸方向の一端側が前記凸底部の内周に入り込んだ状態で前記リレーコイルの内周を軸方向に可動する可動鉄心とを備え、
前記可動鉄心の動きに連動して前記リレー接点の開閉が行われ、且つ、前記リレー接点は、前記リレーコイルが非通電の時に閉成して前記短絡回路を形成し、前記リレーコイルの通電時に開成して前記短絡回路を開放する常閉接点型であることを特徴とする電磁継電器。 - 請求項1に記載した電磁継電器において、
前記可動鉄心の軸方向の他端側には、前記リレーコイルの通電時に磁化されて前記可動鉄心を吸引する固定鉄心が配置され、
前記リレーコイルが非通電の時に、前記可動鉄心と前記固定鉄心との間に設定される軸方向の距離より、前記可動鉄心の一端側が前記凸底部の内周に入り込んでいる軸方向の距離の方が大きいことを特徴とする電磁継電器。 - 請求項1または2に記載した電磁継電器において、
前記凸底部の内周に入り込む前記可動鉄心の外周面と前記凸底部の内周面との間に樹脂製の薄肉円筒部が配置され、この薄肉円筒部は、前記リレーコイルの巻枠を形成する樹脂製のボビンと一体に設けられ、且つ、前記薄肉円筒部の内径が前記ボビンの内径と同一寸法に形成されて、前記ボビンの内周面と前記薄肉円筒部の内周面とが軸方向に連続する段差の無い円筒面を形成しており、前記可動鉄心は、前記円筒面の内周を軸方向に可動することを特徴とする電磁継電器。 - 請求項1〜3に記載した何れかの電磁継電器において、
前記有底ケースは、前記凸底部が別体に設けられ、前記有底ケースの底面に対し着脱可能に取り付けられることを特徴とする電磁継電器。 - 請求項1〜4に記載した何れかの電磁継電器において、
前記凸底部の底面と前記可動鉄心との間に非磁性体のスペーサ部材を配置したことを特徴とする電磁継電器。 - 請求項1〜5に記載した何れかの電磁継電器において、
前記有底ケースの底面外側には、前記凸底部の周囲に車載用ブラケットが配置されて前記有底ケースの底面に固定され、
前記ブラケットの板厚である軸方向寸法は、前記有底ケースの底面から突き出る前記凸底部の軸方向長さと同一寸法、または、それ以上であることを特徴とする電磁継電器。 - 請求項2〜6に記載した何れかの電磁継電器において、
前記リレーコイルに対して前記有底ケースの底面と軸方向の反対側に配置され、前記固定鉄心と一体または別体に設けられて径方向に磁気通路を形成する隔壁部材と、
前記有底ケースの他端側に開口する開口部を塞いで前記有底ケースに固定される絶縁性のカバーと、
このカバーに固定され、前記モータ回路の高電位側に接続される第1の外部端子と、
前記カバーに固定され、前記モータ回路の低電位側に接続される第2の外部端子と、
前記カバーの内部に配置され、前記第1の外部端子と一体または別体に設けられて電気的かつ機械的に接続される第1の固定接点と、
前記カバーの内部に配置され、前記第2の外部端子と一体または別体に設けられて電気的かつ機械的に接続される第2の固定接点と、
前記第1、第2の固定接点より軸方向の反隔壁部材側に配置され、前記可動鉄心の動きに連動して前記第1、第2の固定接点の間を電気的に断続する可動接点と、
前記リレーコイルに通電されて前記可動鉄心が前記固定鉄心に吸着される時に、前記可動鉄心の動きを前記可動接点に伝達するシャフトとを備え、
前記抵抗体は、前記カバーの内部に配置され、一端側が前記第1の外部端子と直接または間接的に接続され、他端側が前記第2の外部端子と直接または間接的に接続され、
前記リレーコイルの通電時に前記可動接点が前記第1、第2の固定接点から開離して前記リレー接点が開成し、前記リレーコイルが非通電の時に前記可動接点が前記第1、第2の固定接点に当接して前記リレー接点が閉成することを特徴とする電磁継電器。 - バッテリからスタータのモータに電流を流すためのモータ回路に接続され、前記モータを起動する際に、前記バッテリから前記モータに流れる起動電流を抑制する抵抗体を内蔵すると共に、通電によって電磁石を形成するリレーコイルと、このリレーコイルの通電/非通電に応じて開閉するリレー接点とを有し、このリレー接点の閉成時に前記抵抗体の両端間を短絡する短絡回路を形成し、前記リレー接点の開成時に前記短絡回路を開放する電磁継電器であって、
軸方向の一端側に底面を有し、軸方向の他端側が開口する有底ケースと、
この有底ケースの内部に収容される前記リレーコイルと、
このリレーコイルの内周を軸方向に可動する可動鉄心と、
前記有底ケースの底面側である前記リレーコイルの軸方向一端側に配置され、前記有底ケースと前記可動鉄心との間に磁気通路を形成する環状の磁性プレートと、
前記リレーコイルに対して軸方向の反磁性プレート側に配置され、径方向に磁気通路を形成する隔壁部材と、
この隔壁部材と一体または別体に設けられ、前記隔壁部材と連続して磁気通路を形成し、且つ、前記可動鉄心と軸方向に対向して配置される固定鉄心と、
前記有底ケースの他端側に開口する開口部を塞いで前記有底ケースに固定される絶縁性のカバーと、
このカバーに固定され、前記モータ回路の高電位側に接続される第1の外部端子と、
前記カバーに固定され、前記モータ回路の低電位側に接続される第2の外部端子と、
前記カバーの内部に配置され、前記第1の外部端子と一体または別体に設けられて電気的かつ機械的に接続される第1の固定接点と、
前記カバーの内部に配置され、前記第2の外部端子と一体または別体に設けられて電気的かつ機械的に接続される第2の固定接点と、
前記第1、第2の固定接点より軸方向の反隔壁部材側に配置され、前記可動鉄心の動きに連動して前記第1、第2の固定接点の間を電気的に断続する可動接点と、
前記リレーコイルに通電されて前記可動鉄心が前記固定鉄心に吸着される時に、前記可動鉄心の動きを前記可動接点に伝達するシャフトとを備え、
前記抵抗体は、前記カバーの内部に配置され、一端側が前記第1の外部端子と直接または間接的に接続され、他端側が前記第2の外部端子と直接または間接的に接続され、
前記リレー接点は、前記リレーコイルの通電時に前記可動接点が前記第1、第2の固定接点から開離し、前記リレーコイルが非通電の時に前記可動接点が前記第1、第2の固定接点に当接する常閉接点型であることを特徴とする電磁継電器。 - 請求項8に記載した電磁継電器において、
前記有底ケースの底面と前記可動鉄心との間に非磁性体のスペーサ部材を配置したことを特徴とする電磁継電器。 - 請求項5または9に記載した電磁継電器において、
前記スペーサ部材は、弾性を有していることを特徴とする電磁継電器。 - 請求項7または8に記載した電磁継電器において、
前記第1、第2の固定接点および前記可動接点の接触面に微小な凹凸形状を設けたことを特徴とする電磁継電器。 - 請求項7または8に記載した電磁継電器において、
前記隔壁部材と前記固定鉄心とで構成される磁気通路構成部品には、径方向の中央部を軸方向に貫通する貫通孔が形成されて、この貫通孔の内周に樹脂製の筒状ガイド部が挿入され、
前記シャフトは、前記可動鉄心とは別体の絶縁体により設けられ、前記可動鉄心の動きに連動して前記筒状ガイド部の内周を軸方向に可動することを特徴とする電磁継電器。 - 請求項10に記載した電磁継電器において、
前記可動鉄心を反固定鉄心方向へ押し戻すためのリターンスプリングを有し、
前記シャフトは、前記可動鉄心側の軸方向端部に径方向の外側へ突き出るフランジ部が設けられ、このフランジ部が前記リターンスプリングの荷重を受けて前記可動鉄心に押圧されていることを特徴とする電磁継電器。 - 請求項7または8に記載した電磁継電器において、
前記第1、第2の外部端子は、外周にねじ山が形成された雄ねじ部を有するボルト形状であり、前記雄ねじ部が前記カバーの外側に突き出た状態で前記カバーに固定されていることを特徴とする電磁継電器。 - 請求項1〜14に記載した何れかの電磁継電器において、
前記可動鉄心は、軸方向の両端面に径方向の中央部が窪む凹部が形成され、径方向の中心を通って軸方向に切断した断面形状がH型形状に設けられていることを特徴とする電磁継電器。
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