JP2006185816A - 電磁継電器 - Google Patents
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Abstract
【課題】可動鉄心9が固定鉄心14に衝突して発生する衝撃を吸収することにより、その衝撃がヨーク11を伝播して発生する騒音を確実に低減できる電磁継電器1の提供。
【解決手段】可動鉄心9を反固定鉄心方向に付勢するリターンスプリング16は、一端が可動鉄心9の段差部に支持され、他端がボビン18の段差部に支持されて、可動鉄心9とボビン18との間に反力を蓄えた状態で配設されている。固定鉄心14には、磁性体のプレート15が固定され、このプレート15とヨーク11の底面との間にゴムクッション17が配設されている。
上記の構成によれば、リターンスプリング16の反力がボビン18を介してゴムクッション17に加わらないため、ゴムクッション17の硬さを自由に選択することが可能であり、可動鉄心9が固定鉄心14に衝突した時に発生する衝撃力を効果的に吸収できる。
【選択図】図1
【解決手段】可動鉄心9を反固定鉄心方向に付勢するリターンスプリング16は、一端が可動鉄心9の段差部に支持され、他端がボビン18の段差部に支持されて、可動鉄心9とボビン18との間に反力を蓄えた状態で配設されている。固定鉄心14には、磁性体のプレート15が固定され、このプレート15とヨーク11の底面との間にゴムクッション17が配設されている。
上記の構成によれば、リターンスプリング16の反力がボビン18を介してゴムクッション17に加わらないため、ゴムクッション17の硬さを自由に選択することが可能であり、可動鉄心9が固定鉄心14に衝突した時に発生する衝撃力を効果的に吸収できる。
【選択図】図1
Description
本発明は、電磁力により可動鉄心を吸引して接点を閉じる電磁継電器に関する。
従来、図8に示す様な電磁継電器100が知られている。この電磁継電器100は、励磁コイル110の内側を固定鉄心120に対向して可動する可動鉄心130を有し、この可動鉄心130と固定鉄心120との間にリターンスプリング140が配置されている。 励磁コイル110に通電されると、可動鉄心130と固定鉄心120との間に吸引力が働き、この吸引力によって可動鉄心130が固定鉄心120側へ吸引されることで、接点圧スプリング150に付勢された可動接点160が固定接点170に当接して電気回路が閉成する。また、励磁コイル110への通電が停止して吸引力が消滅すると、リターンスプリング140の反力で可動鉄心130が反固定鉄心方向(図示上方向)へ押し戻されるため、可動接点160が固定接点170から離れて電気回路が開成する。
ところで、励磁コイル110への通電開始時には、励磁コイル110に加えられる電圧が一瞬に立ち上がるため、可動鉄心130と固定鉄心120との間に働く吸引力が急激に大きくなる。その結果、可動鉄心130が大きな運動エネルギを持って固定鉄心120に衝突するため、衝突音が発生すると共に、衝突時の衝撃(振動)がヨーク180を伝播して外部に伝わることで騒音(伝播音)が発生する。
これに対し、特許文献1には、図9に示す様に、固定鉄心120とヨーク180との間にゴム等の衝撃緩衝材190を配置して、可動鉄心130が固定鉄心120に衝突した時に発生する衝撃を衝撃緩衝材190が吸収することで、衝突時の衝撃力を低減する技術が開示されている。
特開2004−14265号公報
ところが、上記の特許文献1に示される構造では、可動鉄心130と固定鉄心120との間にリターンスプリング140が配置されるため、リターンスプリング140の反力が固定鉄心120を介して常に衝撃緩衝材190に加わることになる。このため、リターンスプリング140の反力で衝撃緩衝材190が変形(圧縮)しない様に、衝撃緩衝材190には、リターンスプリング140の反力に反発する硬度、強度が要求される。
その結果、衝撃緩衝材190の衝撃を吸収する効果が低下するため、衝撃がヨーク180を伝播して発生する騒音を十分に低減できなくなってしまう。
その結果、衝撃緩衝材190の衝撃を吸収する効果が低下するため、衝撃がヨーク180を伝播して発生する騒音を十分に低減できなくなってしまう。
本発明は、上記事情に基づいて成されたもので、その目的は、可動鉄心が固定鉄心に衝突して発生する衝撃を効果的に吸収することにより、その衝撃がヨークを伝播して発生する騒音を確実に低減できる電磁継電器を提供することにある。
(請求項1の発明)
本発明は、励磁コイルへの通電により磁力が発生して可動鉄心が固定鉄心側へ吸引されることで接点を閉作動し、励磁コイルへの通電停止により磁力が消滅すると、リターンスプリングの反力で可動鉄心が反固定鉄心方向へ押し戻されることで接点を開作動する電磁継電器であって、可動鉄心が固定鉄心に衝突した時に発生する衝撃力を吸収する衝撃緩衝材を備え、この衝撃緩衝材がヨークの底面と固定鉄心との間に配設されている。また、リターンスプリングは、一端が可動鉄心に支持され、他端がボビンに支持されていることを特徴とする。
本発明は、励磁コイルへの通電により磁力が発生して可動鉄心が固定鉄心側へ吸引されることで接点を閉作動し、励磁コイルへの通電停止により磁力が消滅すると、リターンスプリングの反力で可動鉄心が反固定鉄心方向へ押し戻されることで接点を開作動する電磁継電器であって、可動鉄心が固定鉄心に衝突した時に発生する衝撃力を吸収する衝撃緩衝材を備え、この衝撃緩衝材がヨークの底面と固定鉄心との間に配設されている。また、リターンスプリングは、一端が可動鉄心に支持され、他端がボビンに支持されていることを特徴とする。
上記の構成によれば、リターンスプリングの反力が固定鉄心を介して衝撃緩衝材に加わらないため、衝撃緩衝材の硬さを設定する際に、リターンスプリングの反力を考慮する必要がない。そのため、衝撃緩衝材の硬さを自由に選択することが可能となり、可動鉄心が固定鉄心に衝突した時に発生する衝撃力を効果的に吸収できる。
なお、衝撃緩衝材には、ゴムあるいはバネ部材(例えば、コイルバネ、板バネ)等の弾性材を用いることができる。
なお、衝撃緩衝材には、ゴムあるいはバネ部材(例えば、コイルバネ、板バネ)等の弾性材を用いることができる。
(請求項2の発明)
請求項1に記載した電磁継電器において、ボビンは、自身の外周に径方向外側へ突き出る凸部が形成され、この凸部が、ヨークの側面内周に設けられた段差部と、接点を内部に収容する接点カバーとの間に挟持されて固定されていることを特徴とする。
これにより、衝撃緩衝材がボビンとヨークの底面との間にまで配設される場合でも、ヨークの内部でボビンの移動が規制されるため、リターンスプリングの反力がボビンを介して衝撃緩衝材に加わることはない。
請求項1に記載した電磁継電器において、ボビンは、自身の外周に径方向外側へ突き出る凸部が形成され、この凸部が、ヨークの側面内周に設けられた段差部と、接点を内部に収容する接点カバーとの間に挟持されて固定されていることを特徴とする。
これにより、衝撃緩衝材がボビンとヨークの底面との間にまで配設される場合でも、ヨークの内部でボビンの移動が規制されるため、リターンスプリングの反力がボビンを介して衝撃緩衝材に加わることはない。
(請求項3の発明)
請求項1または2に記載した電磁継電器において、ボビンと衝撃緩衝材との間に磁性体のプレートを配設し、このプレートがヨークの側面と固定鉄心との間を繋ぐ磁気回路の一部を形成していることを特徴とする。
上記のプレートを使用することなく、ヨークの底面と固定鉄心との間に衝撃緩衝材を配設すると、励磁コイルへの通電により可動鉄心が固定鉄心に吸着された後、衝撃緩衝材の厚さ分だけ磁気回路に残存ギャップが生じるため、可動鉄心と固定鉄心との間に働く保持力が減少して、振動等の外力の影響を受け易くなる。
請求項1または2に記載した電磁継電器において、ボビンと衝撃緩衝材との間に磁性体のプレートを配設し、このプレートがヨークの側面と固定鉄心との間を繋ぐ磁気回路の一部を形成していることを特徴とする。
上記のプレートを使用することなく、ヨークの底面と固定鉄心との間に衝撃緩衝材を配設すると、励磁コイルへの通電により可動鉄心が固定鉄心に吸着された後、衝撃緩衝材の厚さ分だけ磁気回路に残存ギャップが生じるため、可動鉄心と固定鉄心との間に働く保持力が減少して、振動等の外力の影響を受け易くなる。
これに対し、ボビンと衝撃緩衝材との間に磁性体のプレートを配設することで、そのプレートを介してヨークの側面と固定鉄心との間を繋ぐ磁気回路が形成されるため、可動鉄心が固定鉄心に吸着された後の残存ギャップを非常に小さく抑えることが可能である。その結果、可動鉄心と固定鉄心との間に働く保持力が減少することはなく、振動等の外力に対する安定性を確保できる。
また、プレートを介してヨークの側面と固定鉄心との間を繋ぐ磁気回路の外に衝撃緩衝材を配置できるので、衝撃緩衝材の厚さを自由に設定できる。
また、プレートを介してヨークの側面と固定鉄心との間を繋ぐ磁気回路の外に衝撃緩衝材を配置できるので、衝撃緩衝材の厚さを自由に設定できる。
(請求項4の発明)
請求項3に記載した電磁継電器において、衝撃緩衝材は、ヨークの底面とプレートとの間に弾力を蓄えた状態で配設され、この弾力を受けてプレートがボビンの端面に押圧されていることを特徴とする。
この場合、衝撃緩衝材とボビンの端面との間にプレートを押圧固定できるので、振動等の外力による部品のガタが無くなり、耐久性が向上する。
請求項3に記載した電磁継電器において、衝撃緩衝材は、ヨークの底面とプレートとの間に弾力を蓄えた状態で配設され、この弾力を受けてプレートがボビンの端面に押圧されていることを特徴とする。
この場合、衝撃緩衝材とボビンの端面との間にプレートを押圧固定できるので、振動等の外力による部品のガタが無くなり、耐久性が向上する。
(請求項5の発明)
請求項3または4に記載した電磁継電器において、固定鉄心とプレートが一体に設けられていることを特徴とする。
この場合、固定鉄心とプレートを別々に組み付ける必要がなく、両者を一度に組み付けることができるので、組み付け工数を低減できる。また、両者が別体に設けられている場合と比較して、両者間の隙間が無くなるので、磁気抵抗をより小さくでき、可動鉄心が固定鉄心に吸着された後、両鉄心間に働く保持力が更に向上する。
請求項3または4に記載した電磁継電器において、固定鉄心とプレートが一体に設けられていることを特徴とする。
この場合、固定鉄心とプレートを別々に組み付ける必要がなく、両者を一度に組み付けることができるので、組み付け工数を低減できる。また、両者が別体に設けられている場合と比較して、両者間の隙間が無くなるので、磁気抵抗をより小さくでき、可動鉄心が固定鉄心に吸着された後、両鉄心間に働く保持力が更に向上する。
本発明を実施するための最良の形態を以下の実施例により詳細に説明する。
図1は電磁継電器1の断面図である。
実施例1に係る電磁継電器1は、図1に示す様に、2本の端子ボルト2、3を介して電気回路(図示せず)に接続される一組の固定接点4と、この一組の固定接点4に対向して可動する可動接点5と、この可動接点5を駆動するための電磁ソレノイド(以下に説明する)等を備える。
一組の固定接点4は、2本の端子ボルト2、3が取り付けられる接点カバー6の内部に配設され、それぞれ端子ボルト2、3と一体に設けられている。
実施例1に係る電磁継電器1は、図1に示す様に、2本の端子ボルト2、3を介して電気回路(図示せず)に接続される一組の固定接点4と、この一組の固定接点4に対向して可動する可動接点5と、この可動接点5を駆動するための電磁ソレノイド(以下に説明する)等を備える。
一組の固定接点4は、2本の端子ボルト2、3が取り付けられる接点カバー6の内部に配設され、それぞれ端子ボルト2、3と一体に設けられている。
可動接点5は、接点カバー6の内部に突設された接点受け部7に当接して位置決めされる共に、その接点受け部7の周囲に配設される接点圧スプリング8の荷重を受けて、後述の可動鉄心9に取り付けられたロッド10の端面に支持されている。
電磁ソレノイドは、以下に詳述するヨーク11、励磁コイル12、グランドプレート13、固定鉄心14、磁性体(例えば鉄製)のプレート15、前記可動鉄心9、リターンスプリング16、およびゴムクッション17等より構成される。
電磁ソレノイドは、以下に詳述するヨーク11、励磁コイル12、グランドプレート13、固定鉄心14、磁性体(例えば鉄製)のプレート15、前記可動鉄心9、リターンスプリング16、およびゴムクッション17等より構成される。
ヨーク11は、筒状の側面11aと底面11bを有するカップ状に設けられ、磁気回路の一部を形成すると共に、電磁ソレノイドのケースを兼ねている。ヨーク11の側面11aには、開口部側に肉厚を薄く形成した薄肉部11cが設けられている(図2参照)。
励磁コイル12は、樹脂製のボビン18に巻線されて、ヨーク11の内部に収容される。ボビン18の一方の端部(以下、上側端部と呼ぶ)には、図2に示す様に、径方向外側へ突き出る凸部18aが形成され、この凸部18aがヨーク側面11aの段差部11d(肉厚が薄く変化する部分)と接点カバー6の端部との間に挟持されることで、ヨーク11の内部に励磁コイル12が位置決め固定される。なお、接点カバー6は、電磁ソレノイドの各構成部品をヨーク11の内部に組み入れた後、ヨーク11の内側に挿入されて、ヨーク11の薄肉部11cにかしめ固定されている。
励磁コイル12は、樹脂製のボビン18に巻線されて、ヨーク11の内部に収容される。ボビン18の一方の端部(以下、上側端部と呼ぶ)には、図2に示す様に、径方向外側へ突き出る凸部18aが形成され、この凸部18aがヨーク側面11aの段差部11d(肉厚が薄く変化する部分)と接点カバー6の端部との間に挟持されることで、ヨーク11の内部に励磁コイル12が位置決め固定される。なお、接点カバー6は、電磁ソレノイドの各構成部品をヨーク11の内部に組み入れた後、ヨーク11の内側に挿入されて、ヨーク11の薄肉部11cにかしめ固定されている。
グランドプレート13は、リング形状に設けられ、ボビン18の上側端部にインサート成形されている。
固定鉄心14は、ヨーク11の底面11bに近いボビン18の内側空間に配置される。 磁性体のプレート15は、ボビン18の他方の端部(以下、下側端部と呼ぶ)とヨーク11の底面11bとの間に配設され、かしめ、溶接、接着等の手段により固定鉄心14に固定されている。このプレート15は、ヨーク11の内側に略隙間無く挿入できる程度の外径を有する円板状に設けられ、ヨーク11の側面11aと固定鉄心14との間を繋ぐ磁気回路の一部を形成している。
固定鉄心14は、ヨーク11の底面11bに近いボビン18の内側空間に配置される。 磁性体のプレート15は、ボビン18の他方の端部(以下、下側端部と呼ぶ)とヨーク11の底面11bとの間に配設され、かしめ、溶接、接着等の手段により固定鉄心14に固定されている。このプレート15は、ヨーク11の内側に略隙間無く挿入できる程度の外径を有する円板状に設けられ、ヨーク11の側面11aと固定鉄心14との間を繋ぐ磁気回路の一部を形成している。
可動鉄心9は、固定鉄心14に対向してボビン18の内側空間に挿入され、リターンスプリング16の反力で反固定鉄心方向(図示上方向)に付勢されている。可動鉄心9の反固定鉄心側の端部には、上述のロッド10が取り付けられ、このロッド10に支持された可動接点5が接点受け部7に当接して位置決めされることにより、可動鉄心9と固定鉄心14との間に所定のエアギャップが形成されている。このエアギャップは、可動接点5と一組の固定接点4との間に確保される接点間ギャップより少し大きく設けられている。
リターンスプリング16は、図2に示す様に、一端が可動鉄心9の外周面に形成された段差部9aに支持され、他端がボビン18の内周面に形成された段差部18bに支持されて、可動鉄心9とボビン18との間に反力を蓄えた状態(初期荷重が付与された状態)で配設されている。
ゴムクッション17は、可動鉄心9が固定鉄心14に衝突した時に発生する衝撃力を吸収する本発明の衝撃緩衝材であり、例えば、ヨーク11の内径より少し小さい外径を有する円形であり、ヨーク11の底面11bと磁性体のプレート15及び固定鉄心14との間に配設されている。なお、ゴムクッション17には、プレート15にガタツキが生じない程度に、適度な荷重が付与されている。つまり、プレート15は、ゴムクッション17の弾力を受けてボビン18の下端面に押圧されている。
ゴムクッション17は、可動鉄心9が固定鉄心14に衝突した時に発生する衝撃力を吸収する本発明の衝撃緩衝材であり、例えば、ヨーク11の内径より少し小さい外径を有する円形であり、ヨーク11の底面11bと磁性体のプレート15及び固定鉄心14との間に配設されている。なお、ゴムクッション17には、プレート15にガタツキが生じない程度に、適度な荷重が付与されている。つまり、プレート15は、ゴムクッション17の弾力を受けてボビン18の下端面に押圧されている。
次に、上記の構成を有する電磁継電器1の作動を説明する。
励磁コイル12に通電されて磁力が発生すると、磁気回路の一部を構成する固定鉄心14と可動鉄心9との間に吸引力が働くため、リターンスプリング16の反力に抗して可動鉄心9が固定鉄心14側へ移動して固定鉄心14の端面に吸着する。これにより、ロッド10を介して可動接点5を接点受け部7に押し付けていた力が接点圧スプリング8の荷重より小さくなると、その接点圧スプリング8の荷重により可動接点5が押し下げられ、一組の固定接点4に当接して電気回路が閉成する。
励磁コイル12に通電されて磁力が発生すると、磁気回路の一部を構成する固定鉄心14と可動鉄心9との間に吸引力が働くため、リターンスプリング16の反力に抗して可動鉄心9が固定鉄心14側へ移動して固定鉄心14の端面に吸着する。これにより、ロッド10を介して可動接点5を接点受け部7に押し付けていた力が接点圧スプリング8の荷重より小さくなると、その接点圧スプリング8の荷重により可動接点5が押し下げられ、一組の固定接点4に当接して電気回路が閉成する。
ここで、励磁コイル12への通電開始時には、励磁コイル12に加えられる電圧が一瞬に立ち上がるため、可動鉄心9と固定鉄心14との間に働く吸引力が急激に大きくなる。その結果、可動鉄心9が大きな運動エネルギを持って固定鉄心14に衝突する。この衝突によって発生する衝撃力は、固定鉄心14およびプレート15を通じてゴムクッション17に伝わり、図3に示す様に、ゴムクッション17が弾性変形することで緩和される。この後、図4に示す様に、ゴムクッション17の復元力により、プレート15がボビン18の下端面に当接して安定状態となる。
その後、励磁コイル12への通電が停止して磁力が消滅すると、リターンスプリング16に蓄えられた反力で可動鉄心9が反固定鉄心方向へ押し戻されるため、その戻り力を受けて可動接点5が押し上げられ、一組の固定接点4から離れることで電気回路が開成する。
その後、励磁コイル12への通電が停止して磁力が消滅すると、リターンスプリング16に蓄えられた反力で可動鉄心9が反固定鉄心方向へ押し戻されるため、その戻り力を受けて可動接点5が押し上げられ、一組の固定接点4から離れることで電気回路が開成する。
(実施例1の効果)
実施例1に記載した電磁継電器1では、リターンスプリング16の反力が固定鉄心14およびプレート15を介してゴムクッション17に加わらないため、ゴムクッション17の硬さを設定する際に、リターンスプリング16の反力を考慮する必要がない。その結果、可動鉄心9が固定鉄心14に衝突した時に発生する衝撃力を効果的に吸収できる様に、ゴムクッション17の硬さを自由に選択することが可能であるため、衝撃がヨーク11を伝播して発生する騒音(伝播音)を低減できる。なお、リターンスプリング16の他端を支持しているボビン18は、自身の上側端部に設けられた凸部18aがヨーク側面11aの段差部11dと接点カバー6の端部との間に挟持され、それによって移動不能に固定されるので、リターンスプリング16の反力がボビン18を介してゴムクッション17に加わることはない。
実施例1に記載した電磁継電器1では、リターンスプリング16の反力が固定鉄心14およびプレート15を介してゴムクッション17に加わらないため、ゴムクッション17の硬さを設定する際に、リターンスプリング16の反力を考慮する必要がない。その結果、可動鉄心9が固定鉄心14に衝突した時に発生する衝撃力を効果的に吸収できる様に、ゴムクッション17の硬さを自由に選択することが可能であるため、衝撃がヨーク11を伝播して発生する騒音(伝播音)を低減できる。なお、リターンスプリング16の他端を支持しているボビン18は、自身の上側端部に設けられた凸部18aがヨーク側面11aの段差部11dと接点カバー6の端部との間に挟持され、それによって移動不能に固定されるので、リターンスプリング16の反力がボビン18を介してゴムクッション17に加わることはない。
可動鉄心9が固定鉄心14に衝突した時に発生する衝撃力を吸収するだけであれば、例えば、図5あるいは図6に示す様に、磁性体のプレート15を使用することなく、ゴムクッション17だけを追加することもできる。しかし、図5および図6に示す構成では、磁気回路の中にゴムクッション17が存在するため、可動鉄心9が固定鉄心14側へ吸引された後、ゴムクッション17の厚さ分だけギャップが残ってしまう。その結果、可動鉄心9と固定鉄心14との間に働く保持力が減少して、外力の影響を受け易くなる。また、図6に示す構成では、可動鉄心9が固定鉄心14側へ吸引された後、励磁コイル12への通電が停止された時に、ゴムの粘着力によって可動鉄心9の戻り不良が発生する可能性も考えられる。
これに対し、本実施例の電磁継電器1は、ボビン18の下側端部とゴムクッション17との間に磁性体のプレート15を配設し、このプレート15がヨーク11の側面11aと固定鉄心14との間を繋ぐ磁気回路の一部を形成しているので、可動鉄心9が固定鉄心14に吸着された後の残存ギャップを非常に小さくできる。その結果、可動鉄心9と固定鉄心14との間に働く保持力が減少することはなく、振動等の外力に対する安定性を確保できる。また、ゴムの粘着力によって可動鉄心9の戻り不良が発生する恐れもない。
また、プレート15の外側(プレート15とヨーク11の底面11bとの間)にゴムクッション17を配置することで、ゴムクッション17の厚さを自由に設定できる効果もある。
また、プレート15の外側(プレート15とヨーク11の底面11bとの間)にゴムクッション17を配置することで、ゴムクッション17の厚さを自由に設定できる効果もある。
更に、ゴムクッション17には、磁性体のプレート15にガタツキが生じない程度に、適度な荷重が付与されているので、ゴムクッション17の弾力によってプレート15をボビン18の下端面に押圧できる。これにより、振動等の外力による部品のガタツキが無くなり、電磁継電器1の耐久性が向上する。
図7は実施例2に係る電磁継電器1の断面図である。
この実施例2は、図7に示す様に、ボビン18の上端面より図示上方へ突き出る可動鉄心9の上端部に外径を拡大したフランジ部9bを設け、このフランジ部9bとボビン18の上端面との間にリターンスプリング16を配置した一例である。この実施例2の構成においても、リターンスプリング16の反力がゴムクッション17に加わることはないので、実施例1と同等の効果を得ることができる。
この実施例2は、図7に示す様に、ボビン18の上端面より図示上方へ突き出る可動鉄心9の上端部に外径を拡大したフランジ部9bを設け、このフランジ部9bとボビン18の上端面との間にリターンスプリング16を配置した一例である。この実施例2の構成においても、リターンスプリング16の反力がゴムクッション17に加わることはないので、実施例1と同等の効果を得ることができる。
(変形例)
実施例1では、固定鉄心14とプレート15とが別体であり、かしめ、溶接、接着等の手段によって両者を固定しているが、最初から両者を一体に設けることもできる。この場合、両者間の隙間が無くなるので、磁気抵抗をより小さくでき、可動鉄心9が固定鉄心14に吸着された後、両鉄心間に働く保持力が更に向上する。
実施例1では、固定鉄心14とプレート15とが別体であり、かしめ、溶接、接着等の手段によって両者を固定しているが、最初から両者を一体に設けることもできる。この場合、両者間の隙間が無くなるので、磁気抵抗をより小さくでき、可動鉄心9が固定鉄心14に吸着された後、両鉄心間に働く保持力が更に向上する。
実施例1では、本発明の衝撃緩衝材の一例としてゴムクッション17を記載しているが、ゴム以外にも、コイルバネや板バネ等のバネ部材、あるいはその他の弾性材を用いることもできる。
また、実施例1では、1枚のゴムクッション17を使用しているが、複数個に分割されたゴムクッション17を使用することもできる。
また、実施例1では、1枚のゴムクッション17を使用しているが、複数個に分割されたゴムクッション17を使用することもできる。
1 電磁継電器
4 固定接点(接点)
5 可動接点(接点)
6 接点カバー
9 可動鉄心
11 ヨーク
11 ヨークの側面
11b ヨークの底面
11d ヨークの側面内周に設けられた段差部
12 励磁コイル
14 固定鉄心
15 磁性体のプレート
16 リターンスプリング
17 ゴムクッション(衝撃緩衝材)
18 ボビン
18a ボビンの外周に形成された凸部
4 固定接点(接点)
5 可動接点(接点)
6 接点カバー
9 可動鉄心
11 ヨーク
11 ヨークの側面
11b ヨークの底面
11d ヨークの側面内周に設けられた段差部
12 励磁コイル
14 固定鉄心
15 磁性体のプレート
16 リターンスプリング
17 ゴムクッション(衝撃緩衝材)
18 ボビン
18a ボビンの外周に形成された凸部
Claims (5)
- 筒状の側面と底面を有するヨークと、
ボビンに巻線されて前記ヨークの内部に収容される励磁コイルと、
前記ボビンの内側空間に配置される固定鉄心と、
前記ボビンの内側空間に挿入され、前記固定鉄心に対向して可動する可動鉄心と、
前記可動鉄心を反固定鉄心方向へ付勢するリターンスプリングと、
前記ヨークの底面と前記固定鉄心との間に配設され、前記可動鉄心が前記固定鉄心に衝突した時に発生する衝撃力を吸収する衝撃緩衝材とを備え、
前記励磁コイルへの通電により磁力が発生して前記可動鉄心が前記固定鉄心側へ吸引されることで接点を閉作動し、前記励磁コイルへの通電停止により磁力が消滅すると、前記リターンスプリングの反力で前記可動鉄心が反固定鉄心方向へ押し戻されることで前記接点を開作動する電磁継電器であって、
前記リターンスプリングは、一端が前記可動鉄心に支持され、他端が前記ボビンに支持されていることを特徴とする電磁継電器。 - 請求項1に記載した電磁継電器において、
前記ボビンは、自身の外周に径方向外側へ突き出る凸部が形成され、この凸部が、前記ヨークの側面内周に設けられた段差部と、前記接点を内部に収容する接点カバーとの間に挟持されて固定されていることを特徴とする電磁継電器。 - 請求項1または2に記載した電磁継電器において、
前記ボビンと前記衝撃緩衝材との間に磁性体のプレートを配設し、このプレートが前記ヨークの側面と前記固定鉄心との間を繋ぐ磁気回路の一部を形成していることを特徴とする電磁継電器。 - 請求項3に記載した電磁継電器において、
前記衝撃緩衝材は、前記ヨークの底面と前記プレートとの間に弾力を蓄えた状態で配設され、この弾力を受けて前記プレートが前記ボビンの端面に押圧されていることを特徴とする電磁継電器。 - 請求項3または4に記載した電磁継電器において、
前記固定鉄心と前記プレートが一体に設けられていることを特徴とする電磁継電器。
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