JP2011133990A - プリント配線板の電圧降下算定装置、算定方法、及び算定プログラム - Google Patents

プリント配線板の電圧降下算定装置、算定方法、及び算定プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】プリント配線板において回路パターンを設計する際に、容易に電源配線パターン12の電圧降下を検出することができないという課題があった。
【解決手段】プリント配線板を構成する信号配配線、電源配線、ビア、クリアランスホール及び部品を含む回路配置にかかる情報に基づいて作成された回路パターンから抽出された前記電源配線パターンに基づき電源配線の電圧降下を算定する電圧降下計算部35が、前記電源配線パターンに存在する電流の流れる方向に対して垂直に一列に並んでいる前記クリアランスホールの直径を合計した値を前記電源配線パターンの幅から差し引いた値を電源配線パターンの有効配線幅と定義すると共にこの電源配線パターンの有効配線幅に基づいて前記電源配線の抵抗値を算定することにより前記電源配線の電圧降下を算定することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、プリント配線板の電圧降下算定装置、算定方法、及び算定プログラムに係り、特に、電源配線の電圧降下を効率よく算定可能なプリント配線板の電圧降下算定装置、算定方法、及び算定プログラムに関する。
電子機器の開発に携わる設計者は、回路設計をする際に、流す電流量に見合った電源配線の幅をまず設定する。設計者の多くが使用する自動設計ツールは、電源配線に対してビアを自動的に通過するように生成する。ビアは、上層と下層の配線を電気的に接続するためのものである。そのため、自動設計ツールは、電源配線中に自動的にクリアランスホール(Clearance hole)を発生させる。回路設計者が、前記自動設計ツールが実行した後の設計データを確認すると、電源配線パターンにクリアランスホールが多数発生している場合があり、かかる現象は、多くは流す電流量に見合った電源配線の幅が確保されていないことに起因する。
クリアランスホールは、多層プリント配線板にあって、内層の導体パターンとめっきスルホールおよびビアが電気的に接続しないようにする為に、スルホールを取り囲む部分に導体がないようにした領域のことである。電源配線パターン中に、信号配線のビアを配置すると、電源配線パターンに穴を空けた部分がクリアランスホールとなる。クリアランスホールは、電流が流れる電源配線パターンの幅を細くし、電流が流れる経路を狭める。
近年、信号の伝播速度は日増しに高速化しているため、LSIのコア電圧は低電圧かつ高電流化している。低電圧かつ高電流を扱うため電源からLSIのコア電圧供給ピンまでの間での電圧降下が最小となるように制御することが期待されている。それ故、クリアランスホールの配置には十分な注意を要する。
関連した技術としては下記の特許文献がある。特許文献1には、基板CAD(Computer aied design)システムでは、配線層を形成した画面に対し、ユーザは、カット図形入力手段によって入力したカット図形が元の配線層のパターンやランドを損なうものであるか否かを目視でなく容易かつ確実に認識でき、適正なカット図形の入力を行うことが可能となり、人的ミスを削減できると共に、カット情報の活用作業能率を向上でき、基板作成の効率化や、不良品の発生率を低減できる技術が開示されている。
特許文献2には、多層配線板の配線パターンから配線のランドデータを抽出し、近隣の配線とのクリアランスを自動的に発生して配線パターンデータに付加する技術が開示されている。
特許文献3には、プリント基板上の配線パターンのうち流れる電流値の規定がある配線について自動的にその配線幅を算出してチェックすることにより、チェック工数が不要となると共に、設計品質も向上する技術が開示されている。
特開2001−155044 特開平3−185343 特開平5−94498
しかしながら、上述したプリント配線板の設計装置にあっては、次のような課題がある。プリント配線基板設計CADシステムには電源配線パターンによる電圧降下を検証する機能はなかった。そのため電流の流れる電源配線パターンの幅が電流値および電圧降下を満足しているか否かを目視によって確認を行っていた。具体的には、数多くある電源配線パターンのそれぞれに対して、電流の流れのボトルネックとなる一番狭くなった箇所を目視で調べていた。クリアランアスホールがどの程度設置されているか、クリアランスホールが密集している場所を目視で調べていた。そのため、多くの時間と手間が掛かるという課題があった。
又、昨今においてのプリント配線基板設計は、電源数と電源種数が増えている。そのため、目視確認では、場所の間違いやチェック漏れが発生するため、開発納期遅れやコストアップ、設計品質の低下が生じ、安定した設計品質を提供し得ないという課題があった。
一方、電源配線パターンによる電圧降下を自動的に検証するには、専用のソフトウエアが必要であった。この様なソフトウエアを使用するには、技術的スキルが必要であり、その実行に際しては、手間と時間が掛かるという課題があった。
更に、前述した特許文献1は、基板設計システムで、配線層を形成した画面に対し、適正なカット図形の入力を行うことについての技術であり、上記課題は何ら解消するものではない。
又、特許文献2は、多層配線板の配線パターンから配線のランドデータを抽出し、且つ近隣の配線とのクリアランスを自動的に発生して配線パターンデータに付加することについての技術であり、上記課題は何ら解消するものではない。
更に、特許文献3は、プリント基板上の配線パターンのうち流れる電流値の規定がある配線について自動的にその配線幅を算出してチェックすることについての技術であり、上記課題は何ら解消するものではない。
[発明の目的]
本発明は、プリント配線板の回路パターンを作成する際に、電源配線パターンにおける電源電圧の降下を時間と手間をかけずに有効且つ迅速に算定することのできるプリント配線板の電圧降下算定装置、算定方法、及び算定プログラムを提供することを、その目的とする。
上記目的を達成するため、本発明にかかるプリント配線板の電圧降下算定装置は、
プリント配線板を構成する信号配線、電源配線、ビア、クリアランスホール及び部品の回路配置にかかる情報を入力する入力手段と、この入力した回路配置情報から接続情報と部品ライブラリを抽出しこれに基づいて回路パターンを作成する回路パターン作成手段と、この作成された回路パターンから通電方向が特定された電源配線パターン及び当該電源配線パターン上に形成されたクリアランスホール及びその位置を抽出するクリアランスホール抽出部とを有し、この抽出されたクリアランスホール部分における前記電源配線パターン上の有効配線幅を算定する電源配線幅計算部と、この算定された有効配線幅に基づいて前記電源配線部分の電圧降下を算定する電圧降下計算部とを備え、前記電源配線幅計算部が、前記電源配線パターン上の有効配線幅の算定に際し、前記電源配線パターン上における通電方向に対してこれに直交する通電幅方向に沿って一列に並んでいる前記クリアランスホールを特定する機能と、この特定されたクリアランスホールの各直径の合計値および当該合計値を前記電源配線パターンの幅から差し引いた値を計算すると共にこれを前記クリアランスホールが存在する部分の当該電源配線パターンの有効配線幅とする有効配線幅算定機能とを備えたことを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、本発明にかかるプリント配線板の電圧降下算定方法は、
プリント配線板を構成する信号配配線、電源配線、ビア、クリアランスホール及び部品の回路配置にかかる情報を入力手段が入力し、この入力した回路配置情報から接続情報と部品ライブラリを抽出すると共にこれにに基づいて回路パターン作成手段が回路パターンを作成し、この作成された前記回路パターンから通電方向が特定された電源配線パターン及び当該電源配線パターン上に存在するクリアランスホール及びその位置をクリアランスホール抽出部が抽出し、この抽出されたクリアランスホール部分における前記電源配線パターン上の有効配線幅を算定すると共に当該算定された有効配線幅に基づいて電圧降下計算部が前記電源配線部分の電圧降下を算定することを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、本発明にかかるプリント配線板の電圧降下算定プログラムは、
入力手段を介して入力されるプリント配線板を構成する信号配線、電源配線、ビア、クリアランスホール及び部品の回路配置にかかる情報から接続情報と部品ライブラリを抽出しこれに基づいて回路パターンを作成する回路パターン作成機能、この作成された回路パターンから通電方向が特定された電源配線パターン及び当該電源配線パターン上に存在するクリアランスホールの位置を抽出するクリアランスホール抽出機能、この抽出されたクリアランスホール部分における前記電源配線パターン上の有効配線幅を算定すると共にこの算定された有効配線幅に基づいて前記電源配線部分の電圧降下を算定する電圧降下計算機能を備え、前記電源配線幅計算機能が、前記電源配線パターン上の有効配線幅の算定に際し、前記電源配線パターン上における通電方向に対してこれに直交する通電幅方向に沿って一列に並んでいる前記クリアランスホールを特定する特定処理機能、および当該特定されたクリアランスホールの各直径の合計値および当該合計値を前記電源配線パターンの幅から差し引いた値を計算すると共にこれを前記クリアランスホールが存在する部分の当該電源配線パターンの有効配線幅とする有効配線幅算定機能を備え、これらをコンピュータに実現させるようにしたことを特徴とする。
本発明は、プリント配線板において回路パターンを設計する際に、容易に電源配線パターンの電圧降下を検出することができるという優れた効果を有するプリント配線板の設計装置、その設計方法、及びその設計プログラムを提供できる。
本発明のプリント配線板の電圧降下算定装置の一実施形態を示すブロック図である。 図1に開示した実施形態におけるプリント配線板の電圧降下算定装置の動作を示フローチャートである。 図2において電圧降下を算定するに際して使用されるLSIに接続された電源配線パターンおよびその電源配線パターンに存在するクリアランスホールの例を示す説明図である。 図2に開示した電源配線パターン部分に存在する基本的なクリアランスホールの他の例を示す説明図(その1)である。 図2に開示した電源配線パターン部分に存在する基本的なクリアランスホールの例を示す説明図(その2)である。
本発明は、プリント配線板の回路パターンの設計に際し、電源配線パターンの幅から前記電源配線パターン内に存在するクリアランスホールの直径の合計を差し引いた値を、実際の電源配線パターンの有効幅とし、この電源配線パターン幅に基づいて前記電源配線の抵抗値を算定することにより、電圧降下を算定するようにし、かかる演算処理を実行可能な構成を特定した点に特徴を有する。
以下、本発明の一実施形態を、図1乃至図4に基づいて説明する。
(全体の構成)
図1に、本実施形態におけるプリント配線板の電圧降下算定装置のブロック図を示す。
この図1において、プリント配線板の電圧降下算定装置は、プリント配線板を構成する信号配配線、電源配線、ビア、クリアランスホール及び部品を含む回路配置にかかる情報並びにオペレータからの指示を入力する入力手段21と、入力された回路配置情報を記憶する回路配置記憶手段22と、この回路配置情報から回路パターンを作成する回路パターン作成手段25と、この回路パターンを記憶する回路パターン記憶手段23と、回路配置記憶手段22及び回路パターン記憶手段23を管理するデータ管理手段24と、前記回路パターンから電源配線の電圧降下を算定する電圧降下計算手段26と、前記電圧降下計算の結果に基づいて、予め入力された電圧変動の許容値を満足するかを判定する電源配線判定手段27と、この判定した結果を表示する表示手段28とを備えている。
この内、入力手段21は、回路基板に係るCAD(Computer Aided Design、コンピュータによる回路配置支援)データ及びオペレータからの指示を入力する。又、この入力手段21は、具体的にはオペレータが直接操作するキーボードやマウスと入力状況を表示する液晶ディスプレイ、及び大規模のデータを記録している光ディスク装置や磁気記憶ディスク装置の入力デバイスおよび他のコンピュータへと接続できる装置により構成されている。
回路配置記憶手段22は、データ管理手段24に制御されて前記入力手段21から入力された前記回路配置情報を記憶する。そして、回路パターン作成手段25、電圧降下計算手段26、及び電源配線修正手段27からの要請があった場合には、前記回路配置情報を、データ管理手段24が稼動して、前記回路配置情報をそれぞれの各手段に供給する。
回路パターン作成部32は、入力手段21から入力したプリント配線基板設計時に必要な基板の種類、使用する導体厚、絶縁体厚や材料種類などの層構成データ、電源配線パターンでの電圧変動の許容値から回路パターンを作成する。この作成された回路パターンは、データ管理手段24を通して、回路パターン記憶手段23に格納される。
又、回路パターン作成手段25は、前記回路配置から部品間の前記接続情報および前記部品ライブラリを抽出する基板情報抽出部31と、これら抽出された情報に基づいて回路パターンを作成する回路パターン作成部32とにより構成されている。
回路パターン記憶手段23は、回路パターン作成手段25により作成されたデータ管理手段24を通して記憶する。
データ管理手段24は、回路配置記憶手段22と回路パターン記憶手段23を管理し、データの送受信を行う。データ管理手段24は、回路パターン作成手段25と、電圧降下計算手段26と、電源配線修正手段27と、回路配置記憶手段22とにより情報の要求があった場合、前記情報を取り出し、それぞれの各手段に供給する。
電圧降下計算手段26は、電源配線パターンでの電圧降下を算定する。この電源降下計算手段26は、前記回路パターンから電源配線のパターンとクリアランスホールを抽出するクリアランスホール抽出部33と、前記電源配線と前記クリアランスホールの寸法に基づいて有効電源配線幅を算定する電源配線幅計算部34と、この有効電源配線幅に基づいて電圧降下を算定する電圧降下計算部34とから構成される。
この内、クリアランスホール抽出部33は、前記回路パターンから電源配線パターン12の座標と外形及び前記電源配線パターン12内に存在するクリアランスホール11の座標と外形とを抽出する。前記抽出されたデータは、電源配線幅計算部34へと送付される。
電源配線幅計算部34は、前記抽出された電源配線パターン12の座標と外形と前記電源配線パターン12内に存在するクリアランスホール11の座標と外形とに基づいて新しい電源配線幅を算定する。
電圧降下計算部35は、前記新しい電源配線のパターンから前記電源配線の電圧降下量を算定する。その計算結果は、電圧降下判定手段27へ送られる。
電圧降下判定手段27は、前記電圧降下量を電圧降下計算部35から受け取り、当該電圧降下量が前記電圧変動許容値を満足しているかどうかを判定する。
表示手段28は、前記の判定の結果を表示すると共に各記憶部内の情報と処理状況を表示する。表示部30は、液晶ディスプレイで構成される。
(全体の動作)
次に、上記実施形態の全体的な動作を、図2乃至図5に基づいて説明する。ここで、図2は、図1に開示した本実施形態におけるプリント配線板の設計装置の動作を示すフローチャートである。
予め、回路配置を、入力手段21からデータ管理手段24を通して回路配置記憶手段22に記憶しておく。基板情報抽出部31は、データ管理手段24を通し回路配置記憶手段22から前記回路配置を入手すると共に前記回路配置に基づいてネットリスト(部品間の接続情報)およびフットプリント(プリント基板に端子の多い表面実装部品を取り付けるために設けた、小さな角型のパッドが集まった導体パターン)並びに部品ライブラリを抽出する。これらのデータは、プリント配線基板のソースデータ(設計の元となるデータ)となる。抽出した結果を、回路パターン作成部32へと送付する(ステップS101/接続情報・部品ライブラリ抽出工程)。
次に、回路パターン作成部32は、前記部品間の接続情報および前記部品ライブラリに基づいて回路パターンを作成する。回路パターンの作成工程は、下記に示すようにステップS102からステップS106で行われる。
前記部品ライブラリおよび前記フットプリントに基づいてプリント配線基板上にフットプリントを配列する部品配置を行う。配置された結果データをデータ管理手段24を通して、回路パターン記憶手段23に保管する(ステップS102/部品配置工程)。
プリント配線基板設計する際の基板の種類を設定し、使用する導体厚、絶縁体厚や材料種類の層構成を入力手段21から入力し、回路パターン記憶手段23へと保管する(ステップS103/層構成設定工程)。
入力手段21が、電源配線パターンでの最大電流値と電圧変動の許容値を入力し、回路パターン記憶手段23へと保管する(ステップS104/電源配線パラメータ入力工程)。
回路パターン作成手段25が、回路パターン記憶手段23に保管されている前記接続情報に基づいて信号配線パターンを作成する(ステップS105/信号配線パターン作成工程)。
回路パターン作成手段25が、回路パターン記憶手段23に保管されている前記接続情報に基づいて電源配線パターンを作成する(ステップS106/電源配線パターン作成工程)。
次に、クリアランスホール抽出部33が、この回路パターンから電源配線パターンを抽出し、その電圧降下をチェックする。この一連のフローである電源配線自動チェックフロー41を以下に説明する。
又、クリアランスホール抽出部33が、ステップS104(電源配線パラメータ入力工程)で電気仕様が入力設定された電源配線パターンを選択する(ステップS107/電源配線パターン選択工程)。
又、クリアランスホール抽出部33が、選択された電源配線パターンの形状の構成している座標を抽出する(ステップS108/電源配線パターン抽出工程)。
又、クリアランスホール抽出部33が、電源配線パターン上のクリアランスホールの座標と径をピックアップする(ステップS109/クリアランスホール抽出工程)。
電源配線幅計算部34が、クリアランスホールの在る位置の最小となる電源配線パターンの幅を算定する(ステップS110/電源配線パターン幅計算工程)。
又、電源配線幅計算部34が、ステップS110で得た電源配線パターンの幅からクリアランス径を引き、実際に電流が流れるパターン幅を算出する(ステップS111/電流通過パターン幅計算工程)。
電圧降下計算部35が、クリアランスホールが存在する部分の電圧降下を算定する(ステップS112/電圧降下計算工程)。
電圧降下判定手段27が、電圧降下の計算結果が前記電圧変動の許容値を満足しているか否かを判定する。電圧降下の計算結果が、前記電圧変動の許容値を満足していなければ、ステップS106の電源配線のフローに戻り、電源配線パターンの再作成を行う。電圧降下の計算結果が、前記電圧変動の許容値を満足していれば、終了する(ステップS113/電圧降下判定工程)。
次に、具体的な電源配線パターンを用いてステップS111(電流通過パターン幅計算工程)とステップS112(電圧降下計算工程)の各工程を図3乃至図5に基づいて説明する。
はじめに、図3に基づいて実際の電源配線パターンを説明する。LSI10の電源端子に電源IC14の出力端子13から電源を供給するために電源配線パターン12が接続されている。ここではLSI10のパッケージはBGA(Ball Grid Array)を想定している。クリアランスホール11はLSI10の下やLSI10と電源ICの間の配線パターンに発生することが多い。
次に、図4に基づいて、最もシンプルなクリアランスホールの並び形状を説明し、電圧降下計算部35がクリアランスホールが存在する位置のパターン幅を算定する例(ステップS111/電流通過パターン幅計算工程)と電圧降下を算定する例(ステップS112/電圧降下計算工程)を説明する。
図4の電源配線パターン幅15に対し、電流の流れる方向16は図4の右から左へとなるため、電源配線パターン幅15(以下幅の値をWとする)は、縦方向の距離となる。クリアランスホール11の径をDとすると、クリアランスホール11は、縦に3個並んでいるので、電流が流れる有効な幅は「W−3×D」となる。この「W−3×D」から得られる値を新たに記号Waとする(ステップS111/電流通過パターン幅計算工程)。
電源配線の長さは、クリアランスホールのセンタを始点にLSIの電源端子までとする。下記の式(1)に基づいて前記クリアランスホールからLSIの電源端子からまでの電源配線の抵抗値を算定する(ステップS112/電圧降下計算工程)。

R=ρ・(L/A) [Ω] ・・・・・式(1)

式(1)のRは抵抗値[Ω]、ρは抵抗率[Ω・m]、L導体の長さ[m]、Aは導体の断面積[m]を示している。抵抗率ρは導体材料により異なるが、プリント配線基板の場合、銅であれば1.7241×10-8Ω・mを用いる。
クリアランスホール11が存在する領域の電流が流れる有効な幅を、Waと設定し、ステップS103で導体厚を設定し、長さをクリアランスホール11の直径と設定すると、電源配線の抵抗値を簡単に算定することができる。
最後に、図5に基づいてクリアランスホール11が複数列に並んだ場合の対応例を説明する。垂直方向に3個並んだ列と2個並んだ列とに分けることができる。クリアランスホール11が垂直方向に3個並んだ列の電圧降下と2個並んだ列の電圧降下を加算することにより、図5のクリアランスホール11による電圧降下が容易に算定できる。
(実施形態の効果)
本実施形態は、プリント配線板において回路パターンを設計する際に、電源配線パターン12にクリアランスホール11が存在する領域を抽出し、電源配線パターン12の配線幅を簡略化して設定することにより、容易に電源配線パターン12の電圧降下を検出し、その電圧降下が最小かの確認を行うことができる。そのため、目視確認で起きていた場所の間違いや計算ミスやチェック漏れを最小限に抑えることにより、開発納期遅延やコストアップを発生させることなく、安定した高い設計品質を提供できるという優れた効果を有する。
また、本発明は、CADに電源配線パターンの仕様を設定するので、仕様確認の時間を短縮することができ、CADにて自動化しているので、短時間で確認ができるという優れた効果がある。
このように、本実施形態では、電源配線パターン12の配線幅を簡略化して設定することにより、容易に電源配線パターン12の電圧降下を検出することができるため、短時間で確認ができ、開発納期遅延やコストアップを発生させることなく、安定した高い設計品質を提供できるという優れた効果を有する。
11 クリアランスホール
12 電源配線パターン
21 入力手段
22 回路配置記憶手段
23 回路パターン記憶手段
24 データ管理手段
25 回路パターン作成手段
26 電圧降下計算手段
27 電圧降下判定手段
28 表示手段
31 基板情報抽出部
32 回路パターン作成部
33 クリアランスホール抽出部
34 電源配線幅計算部
35 電圧降下計算部

Claims (7)

  1. プリント配線板を構成する信号配線、電源配線、ビア、クリアランスホール及び部品の回路配置にかかる情報を入力する入力手段と、この入力した回路配置情報から接続情報と部品ライブラリを抽出しこれに基づいて回路パターンを作成する回路パターン作成手段と、この作成された回路パターンから通電方向が特定された電源配線パターン及び当該電源配線パターン上に形成されたクリアランスホール及びその位置を抽出するクリアランスホール抽出部とを有し、
    この抽出されたクリアランスホール部分における前記電源配線パターン上の有効配線幅を算定する電源配線幅計算部と、この算定された有効配線幅に基づいて前記電源配線部分の電圧降下を算定する電圧降下計算部とを備え、
    前記電源配線幅計算部が、
    前記電源配線パターン上の有効配線幅の算定に際し、前記電源配線パターン上における通電方向に対してこれに直交する通電幅方向に沿って一列に並んでいる前記クリアランスホールを特定する機能と、この特定されたクリアランスホールの各直径の合計値および当該合計値を前記電源配線パターンの幅から差し引いた値を計算すると共にこれを前記クリアランスホールが存在する部分の当該電源配線パターンの有効配線幅とする有効配線幅算定機能とを備えたことを特徴とするプリント配線板の電圧降下算定装置。
  2. 請求項1に記載のプリント配線板の電圧降下算定装置において、
    前記回路パターン作成手段を、
    前記入力した回路配置情報から接続情報と部品ライブラリを抽出する基板情報抽出部と、この抽出した前記接続情報と部品ライブラリに基づいて回路パターンを作成する回路パターン作成部とにより構成したことを特徴とするプリント配線板の電圧降下算定装置。
  3. 請求項2に記載のプリント配線板の電圧降下算定装置において、
    前記入力手段を介して入力された前記回路配置情報を記憶する回路配置記憶手段と、前記回路パターン作成部により作成された前記回路パターン情報を記憶する回路パターン記憶手段とを設けると共に、
    この各記憶部の記憶動作を制御するデータ管理手段を、前記入力手段及び前記回路パターン作成手段に併設したことを特徴とするプリント配線板の電圧降下算定装置。
  4. プリント配線板を構成する信号配配線、電源配線、ビア、クリアランスホール及び部品の回路配置にかかる情報を入力手段が入力し、
    この入力した回路配置情報から接続情報と部品ライブラリを抽出すると共にこれにに基づいて回路パターン作成手段が回路パターンを作成し、
    この作成された前記回路パターンから通電方向が特定された電源配線パターン及び当該電源配線パターン上に存在するクリアランスホール及びその位置をクリアランスホール抽出部が抽出し、
    この抽出されたクリアランスホール部分における前記電源配線パターン上の有効配線幅を算定すると共に当該算定された有効配線幅に基づいて電圧降下計算部が前記電源配線部分の電圧降下を算定することを特徴とするプリント配線板の電圧降下算定方法。
  5. 請求項4に記載のプリント配線板の電圧降下算定方法において、
    前記電源配線パターン上の有効配線幅の算定する工程にあっては、
    前記電源配線パターン上における通電方向に対してこれに直交する通電幅方向に沿って一列に並んでいる前記クリアランスホールを特定し、この特定されたクリアランスホールの各直径の合計値および当該合計値を前記電源配線パターンの幅から差し引いた値を計算し、この差し引いた値を前記クリアランスホールが存在する部分の当該電源配線パターンの有効配線幅とすることを特徴とするプリント配線板の電圧降下算定方法。
  6. 入力手段を介して入力されるプリント配線板を構成する信号配線、電源配線、ビア、クリアランスホール及び部品の回路配置にかかる情報から接続情報と部品ライブラリを抽出しこれに基づいて回路パターンを作成する回路パターン作成機能、
    この作成された回路パターンから通電方向が特定された電源配線パターン及び当該電源配線パターン上に存在するクリアランスホールの位置を抽出するクリアランスホール抽出機能、
    この抽出されたクリアランスホール部分における前記電源配線パターン上の有効配線幅を算定すると共にこの算定された有効配線幅に基づいて前記電源配線部分の電圧降下を算定する電圧降下計算機能を備え、
    前記電源配線幅計算機能が、
    前記電源配線パターン上の有効配線幅の算定に際し、前記電源配線パターン上における通電方向に対してこれに直交する通電幅方向に沿って一列に並んでいる前記クリアランスホールを特定する特定処理機能、および当該特定されたクリアランスホールの各直径の合計値および当該合計値を前記電源配線パターンの幅から差し引いた値を計算すると共にこれを前記クリアランスホールが存在する部分の当該電源配線パターンの有効配線幅とする有効配線幅算定機能を備え、
    これらをコンピュータに実現させるようにしたことを特徴とするプリント配線板の電圧降下算定プログラム。
  7. 請求項6に記載のプリント配線板の電圧降下算定プログラムにおいて、
    前記入力手段を介して入力された前記回路配置情報を回路配置記憶手段に記憶処理する記憶処理機能、及び前記回路パターン作成部により作成された前記回路パターン情報を回路パターン記憶手段に記憶処理する回路パターン記憶処理機能を設け、
    この各記憶処理機能を、前記コンピュータに実現させるようにしたことを特徴とするプリント配線板の電圧降下算定プログラム。
JP2009291136A 2009-12-22 2009-12-22 プリント配線板の電圧降下算定装置、算定方法、及び算定プログラム Withdrawn JP2011133990A (ja)

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JP2013045211A (ja) * 2011-08-23 2013-03-04 Hitachi Ltd プリント基板設計支援装置およびプリント基板設計支援プログラム
JP2022143801A (ja) * 2021-03-18 2022-10-03 Necプラットフォームズ株式会社 支援装置、支援方法及びプログラム

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