JP2011125424A - 生理用ナプキン - Google Patents

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Abstract

【課題】本体部それと部分的に離間し独立して変形可能な状態で重合する肌側の吸収部とを具備する生理用ナプキンに特有の課題の解決に鑑み、該構造を有する生理用ナプキンの吸収体部の幅方向への動きを場所によって調節して的確に抑え、身体への密着性が高く、かつ横漏れを起こしにくい生理用ナプキンを提供する。
【解決手段】本体部1と吸収体部2とは、生理用ナプキン10の長手方向の中央の領域で接合されずに離間可能とされ、かつ前記生理用ナプキン10の長手方向の前方端部領域もしくは後方端部領域で接合されており、前記吸収体部1の長手方向に沿う側部にはその長さと同じかこれより短い長さの弾性部材19が長手方向に延びて配設されている生理用ナプキン10。
【選択図】図1

Description

本発明は生理用ナプキンに関する。
生理用ナプキン等として、その利便性や装着感、さらには吸収性能の向上等を目的に構造や材料が工夫され、多種・多様なものが開発されてきている。その一つとして、通常の生理用ナプキンの形状を有するナプキン本体部に対し、これとは別体の液保持性の吸収体部が適用され、この吸収体部が肌側になるよう前記本体部に重さね合わされたものがある。このナプキンにおいて上記肌側の吸収体部は本体部に一部において固定されながらナプキンの長手方向中央部では離間可能にされて、これにより装着者の動きや下着の動きとは独立して上記吸収体部が身体に適合し、股間との密着性を高めることができる。
例えば特許文献1には、上下2層の吸収体を有し、その上層吸収体部が長手方向の両端部において長手方向に伸縮可能な弾性部材を介して本体部側の下層吸収体に連結されたものが開示されている。これにより、肌側の上層吸収体部が非応力下において該下層吸収体から上方に離隔して位置するようにされ、弾性部材の働きにより身体の動きに追従可能とされている。
また特許文献2には、ナプキンの本体部と、前記本体部に重ね合わせられ、長手方向の両端が本体部に固定された肌側の吸収体部を備えたものが開示されている。このナプキンにおいて、前記肌側の吸収体部と前記本体部とはその長手方向を揃えて配設されている。この生理用ナプキンでは、上記接合部間において肌側の吸収体部の長さが本体部より長くされており、装着時に余分な部分を折畳む等して使用することで、吸収体のフィット性が高まるとされている。
また特許文献3には、前記特許文献2と類似した構造を有するが、前記吸収体部と本体部とが前記長手方向の一方の端部において接合され、他端部側においては両者が接合されていない状態で使用しうるものが開示されている。このナプキンにおいては、前記吸収体部の非接合端を下着に接着して着用し、肌への密着性を高めることができるとされる。
特開平11−104168号公報 特開2008−246092号公報 特開2008−246093号公報
特許文献1〜3に開示された生理用ナプキンにより、肌側の吸収体部が着用者の身体に積極的に当接するように作用し、身体や下着の動きとは独立した良好なフィット感が得られる。特に、身体に密着するような強いサポート性を有しないルーズショーツと組み合わせて装着したときには、その下着の動きに対しても肌側の吸収体が***ポイントからズレにくく漏れ等の心配が小さくなる。しかし、特許文献1〜3では下着側の吸収体が生かされにくく、少ない吸収量に適用させやすくなり、特に特許文献2,3で提案されているものでは、着用状態や場所によっては本体部から独立して変形ないし移動可能となったことで、かえって肌側の吸収体部がズレたりヨレたりしてしまうことが考えられる。
本発明は、上述したような本体部それと部分的に離間し独立して変形可能な状態で重合する肌側に位置する吸収体部とを具備する生理用ナプキンに特有の課題の解決に鑑み、該構造を有する生理用ナプキンの吸収体部の幅方向の動きや変更を適度に抑制し、身体への密着性が高く、横漏れを起こしにくい生理用ナプキンを提供する。また、身体側だけでなく、下着側の吸収体の利用を高めることでより漏れにくい生理用ナプキンを提供する。
上記の課題は、第1吸収層を内在する本体部と、第2吸収層を内在する肌側の吸収体部とがともに長手方向を揃えて重合されてなる、生理用ナプキンであって、前記本体部と前記吸収体部とは、生理用ナプキンの長手方向の中央の領域で接合されずに離間可能とされ、かつ前記生理用ナプキンの長手方向の前方端部領域もしくは後方端部領域で接合されており、前記吸収体部の長手方向に沿う側部にはその長さと同じかこれより短い長さの弾性部材が長手方向に延びて配設されている生理用ナプキンにより解決された。
本発明の生理用ナプキンは、本体部とそれと部分的に離間し独立して変形可能な状態で重合する吸収部とを具備する生理用ナプキンにおいて、その特有の構造による着用性能に関する利点を維持して、その肌側に位置する吸収体部の幅方向の動きや変形を適度に抑え、身体への密着性が高く、かつ横漏れを起こしにくいという作用効果を奏する。また、本発明の生理用ナプキンは、上記の効果に加え、身体側だけでなく、下着側の吸収体の利用を高めることができる。
本発明の生理用ナプキンは、の一実施形態(実施形態1)を一部切欠して模式的に示す斜視図である。 図1に示した生理用ナプキンの第1吸収層と第2吸収層との関係を着用状態(自然形状)(a)及び伸長状態(b)として模式化して示した側面図である。 図1に示した生理用ナプキンのIII−III線断面の拡大断面図である。 図1に示した生理用ナプキンの変形例としての凹状溝の配設形状を吸収体部及び本体部との関係で模式化して示した平面図である。 本発明の生理用ナプキンの別の実施形態(実施形態2)について、図1のA−A線断面に相当する断面を示した拡大断面図である。 本発明の生理用ナプキンの別の実施形態(実施形態3)について、その第1吸収層と第2吸収層との関係を着用状態(自然形状)として模式化して示した側面図である。
以下、本発明の生理用ナプキンを、その好ましい一実施形態(実施形態1)について図面を参照して説明する。図1は、本発明の生理用ナプキンの一実施形態を一部切欠して模式的に示す斜視図である。
本実施形態のナプキン10は、液保持性の本体部1と液保持性の吸収体部2とで構成されている。この本体部1に対し、その肌面側には、本体部内部の第1吸収層12より幅が狭い吸収体部2が配置されている。該生理用ナプキン10は実質的に縦長の吸収性物品であり、その長手方向を揃えて前記本体部1と吸収体部2とが重合し配設されている。
より具体的には、本実施形態の生理用ナプキン10は、本体部1として肌当接面を形成する液透過性の表面シート11、非肌当接面を形成する液不透過性又は撥水性の裏面シート13、及びこれら両シート11及び13の間に介在された液保持性の第1吸収層12を備える。さらに、本体部1の幅方向両側方の肌面側にはサイドシート14が配設されており、その長手方向中央で幅方向中央よりの部分は本体部1に接合されておらず自由端Wtとされている。これによりこの部分は着用状態で身体側に起立可能とされ、弾性部材18(図3参照)とサイドシート14とにより形成される防漏壁Wをなすようにされている。さらに、上述のように本体部1の肌当接面側には、前方接合部31(補助線Aより後方端Dに向かう部分で吸収体部2と本体部1とが重合した部分である。補助線A−Dで区画される領域を「前方端部領域A−D」といい、その中でさらに補助線Dの近傍を「前方部」という。)及び後方接合部32(補助線Cより後方端Fに向かう部分で吸収体部2と本体部1とが重合した部分である。補助線C−Fで区画される領域を「後方端部領域C−F」とい、その中でさらに補助線Fの近傍を「後方部」という。)により本体部1に対し部分的に接合された吸収体部1が配置されている。このようにして生理用ナプキン10は実質的に縦長の形状をしており、***部位Qを含むナプキンの中央領域A−Cでは接合部が形成されておらず、本体部1と吸収体部2とが離間し独立して変形可能とされている。
吸収体部2は内部の第2吸収層22と、これを覆う液透過性の内装シート24(24a,24b)と、さらにその外側を被覆する液透過性の被覆シート21と、前記長手方向に延びる長尺の弾性部材19により構成され、この部材自身において液等の吸収保持性を有している。ここで、上記弾性部材19は、第2吸収層22の幅方向の両側外方で、前記上側の内装シート24a及び下側の内装シート24bの両側で該両者の間に挟持固定されている。このとき弾性部材19は伸長状態で固定されていても、伸長せずにそのまま自然形状で固定されていてもよいが、なかでも本実施形態においては第2吸収層22の身体への追従性と復元性が高くできる点から、第2吸収層22に弾性部材19の収縮による皺等の発生がおこらない程度に弾性部材19が伸長状態で固定されていることが好ましい。弾性部材19の固定の方法は特に限定されないが、この種の部材の接着に通常用いられる方法及び材料を適用することができる。本実施形態において、弾性部材19は吸収体部2が本体部1に接合されていない中央領域A−Cにおいて物品長手方向に延び連続して配設されている。この弾性部材19によりもたらされる機能及び作用については、後で詳しく説明する。なお、吸収体部2については、その変形例として液不透過性の吸収体用の裏面シート(図示せず)を用いて、これを本体部側に配設するようにしてもよい。
本発明においては、特に断らない限り、人体に接触する側を肌面側ないし肌当接面側あるいは表面側といい、下着に接する側を非肌面側ないし非肌当接面側あるいは裏面側という。また、装着時に人体の前側に位置する方向を前方といいその端部を前端部とし、後側に位置する方向を後方といいその端部を後端部として説明する。また、吸収性物品(生理用ナプキン)の表面又は裏面の法線方向を厚みないし厚さ方向といいその量を厚さという。さらに、吸収性物品(生理用ナプキン)の平面視において相対的に長さのある方向を長手方向といい、この長手方向と直交する方向を幅方向という。なお、前記長手方向は典型的には装着状態において人体の前後方向と一致する。
表面シート11及び裏面シート13は、本体部内部の第1吸収層12よりも大きな寸法を有し、第1吸収層12の長手方向前後端それぞれから延出し、それらの延出部の端部において互いにヒートシール等により接合されてエンドシール部33が形成されている。このエンドシール33は上記本体部1及び吸収体部2との接合部も一部包含するように形成されており、該両者の接合も担っている。上記表面シート11は、第1吸収層12の肌当接面側の略全域を被覆しており、第1吸収層12の長手方向に沿った両側部でサイドシートと繋がって、第1吸収層12の非肌当接面側における左右両側部にまで達している。裏面シート13は、第1吸収層12の長手方向に沿った両側縁から外方に延出してサイドシートとともにフラップ部mを形成している。さらに、裏面シート13の非肌当接面側における第1吸収層12の下方に位置する所定箇所や、サイドウイング部nの非肌当接面に、ナプキン10を下着等の着衣に固定する図示しない粘着部が設けられている。これらの粘着部は、ホットメルト粘着剤を所定箇所に塗布することにより設けられており、ナプキン10の使用前においてはフィルム、不織布、紙などからなる図示しない剥離シートによって被覆されている。
本実施形態において第2吸収層22は第1吸収層12より幅が狭くされて身体の起伏にフィットしやすくされており、その幅は60〜80mmであることが好ましい。ただし第2吸収層の幅は使用形態等を考慮し適宜、45〜70mmの範囲で設定したり、さらに狭く20〜50mmの範囲で設定したりしてもよい。一方、本体部1内部の第1吸収層12は、ナプキンの長手方向の中央において、肌側吸収体部1内部の第2吸収層22より厚みh22(図2参照)が薄く、第1吸収層12の厚みh12は5mm以下であることが好ましく、3mm以下であることがより好ましい。両吸収層の長手方向中央における厚みの差は特に限定されないが、1〜5mmであることが好ましく、2〜4mmであることがより好ましい。吸収層は使用時の動きに追従しやすい柔軟性と撓み易さを有していることが好ましい。第1吸収層と第2吸収層の吸収保持量は特に限定されず、例えば本体部の第1吸収層12の方が、吸収体部の第2吸収層22よりその総吸収量が低くされていてもよいし、あるいはその逆でもよい。
本実施形態において、本体部1と吸収体部2とを接合する接合部31,32は各部材の境界に塗布された粘着剤により形成されている。また、その変形例として本体部1と吸収体2にヒートシール等による断面凹状の溝加工を施すことで(図4参照)、エンドシール部33を形成し両部材を強固に固定することができる。本体部の表面シート側に粘着剤により接合部を形成する場合は接合位置に粘着剤を塗布することで形成でき、溝加工による場合は***部を取り囲む環状形状とすることが好ましい。幅方向成分によって接合部を形成し、長手方向成分は本体部にのみ形成されるよう凹状溝を施しもよい。この他、***領域の周辺に溝加工を施さないようにすることで接合部のある部分とない部分とを形成することができる。また、粘着剤塗布領域に溝加工することでより安定した接合部を形成することができる。
本実施形態のナプキン10においては、上述したように粘着剤塗布や溝加工により前方端部領域A−Dだけでなく後方端部領域C−Fにおいて吸収体部2が本体部1に接合部31,32を介して接合されている。このことで、いずれか一方が接合されているものに対し装着が簡便化されるため好ましい。また、図2に示すように、ナプキン10を装着したときに本体部1が湾曲変形すると、これに合わせて前方及び後方で接合された吸収体部2が逆に湾曲する力が作用する。前方部及び後方部のいずれかのみが接合されている場合には、このような力は作用しない。図2は、説明を複雑化しないように、本体部1と吸収体部2との動きをその内部の第1吸収層11及び第2吸収層12が仮に接合されたものして、その動きを示したものである。ここに示されるように、着用者の肌面がないとして考えれば、吸収体部2は肌面側に大きく***するように本体部1とは独立して分離変形するが、実際は着用者の肌に当接する。すなわち、図2は上述のように力の作用を示すモデル図として理解することができる。本実施形態においては、このように肌側に押し付けるような力が吸収体部2に発生することで***ポイントの肌の起伏に適度に強く当たり、液漏れ防止性と高いフィット感とが得られる。
かかる特有の構造を有する生理用ナプキンにおいて、本実施形態においては、上述した弾性部材19が吸収体部2において長手方向に延び配設されているため、着用時にこの部分が過度に動いたり、ヨレたり、不用意な変形をしたりしにくく好ましい。特に、着用者の***ポイントの肌の起伏に沿って適合し、その形状が着用者の動きや下着のズレなどによらず維持されるため、着用感が良好であることはもとより、漏れの原因なるズレを防ぐことができる。
特に本実施形態においては断面が略矩形の吸収体部2において、その幅方向両側に長尺の弾性部材が長手方向に延びて配設されているため、吸収体部が平面視でC字状になって湾曲するような変形も生じさせにくく好ましい。また、剛直な部材ではなく弾性伸縮性を有する弾性部材が適度な動きの自由度は保ちながら背骨のように吸収体部の全体形状を安定化するため、着用者のデリケートな肌面でもあっても強い違和感や不快感を与えずに、長時間快適に着用することができる。
さらに図1におけるIII-III線断面の断面形状を示した図3も用いて、本実施形態における上記弾性部材の作用について詳述する(ただし、図1では吸収体部と本体部とが中央領域で離間したものとして示しているが、図3では吸収体部と本体部とが接した状態で示している。)。本実施形態では生理用ナプキンの前方端部領域及び後方端部領域では、本体部1と吸収体部2とがホットメルト型粘着材によって接合された接合領域31,32が形成されているが、その部分には弾性部材19が配されていない。これにより、接合領域の形状は良好に肌に当接するよう平坦なものとして維持されている。一方、物品中央領域に形成された防漏壁Wが吸収体部2の両側外方で本体部側から肌側に向け起立し、かつ本実施形態では前方端部領域に近づくほど吸収体部の側端2sと防漏壁の起立基部Wkとの距離が狭くされている(図1ではこの関係をあまり強調してはいない。)。そのため上記弾性部材19と防漏壁Wとの作用があいまって、特に効果的にナプキン1の***領域Qの周辺で吸収体部2の動きを抑制しながら、完全に固定はせず、つまり幅方向への適度な動きは許容しつつ、良好な着用自由度とフィット感とが得られるようにされている。一方、***領域Qから後方においては、上記防漏壁Wと吸収体側端縁2sとの距離が徐々に長くなるようにされ動きが前方に比べ後方では大きくなるようにされている。このように、吸収体部側部の弾性部材19による吸収体部の幅方向の動きの抑制と身体側へのフィット性向上に加えて、防漏壁Wの機能による動きの抑制が有効となり、ナプキンの各部位に求められる機能に応じて適度に両者を作用させることができる。また、防漏壁Wは、自由端部側において複数の弾性部材が配されていることで、吸収体部2や本体部1の動きに対して変動が少なくなり、より防漏機能が安定する。さらに、起立部の可撓線Wu付近に弾性部材が配されていると、吸収体の動きの抑制と防漏壁自由端部による密着追従性をより高められることから好ましい。
上述のように本実施形態においては、接合領域31,32と防漏壁Wとによる動きの抑制が働きやすい前方部側では吸収体部側部の弾性部材19との弾性伸縮力による作用は相対的に小さくてよい。他方、***領域Qから後方部側では弾性部材19の弾性伸縮力による動きの抑制作用が大きいことが好ましい。このようなことを考慮し、***領域Qの前後で弾性伸縮力の大きさのバランスを調節することが好ましく、その一例として、吸収体部側部の弾性部材19は、前方固定部31の後方端より0〜50mm離れた位置からさらに後方に向け配置することが好ましく、10〜30mm離れた位置から後方に向け配置するようにすることがより好ましい。また、そのような領域で弾性部材が機能を発現するような加工を施して同様の効果を得てもよい。すなわち本実施形態において、吸収体部側部に配された弾性部材19は、前方側の部位と後方側の部位とではその機能が異なったものとしてみて適宜それにあった形状や構造、材料、配置とすることが好ましく、これにより吸収体部2の幅方向の動きを好適に抑制することが好ましい。特に後方部分で吸収体部2の動きや変形を抑制しフィット性を向上させることが好ましいが、使用条件やニーズにより変更可能であり、すなわち本発明によれば上記弾性部材と防漏壁との形状や配置の組合せによりさまざまな形態のものを提供することができる。
本実施形態において防漏壁Wは、本体部1の表面シート12上に起立基部Wkを有し、起立壁部Wと複数の弾性部材により肌面側に向かう面状に形成された自由端Wt側の平面部Wを有している(図3参照)。本実施形態において防漏壁Wは断面C字状ないしコの字状の形状を有しており、自由端部Wtがナプキンの幅方向外方側に向かう形状を有している。防漏壁の起立時の高さ(h)は、本体部11と吸収体21が接合されていない離間部分、つまり***領域Qを含む部分において両者が接触状態であるときの高さとして、吸収体部2の第2吸収層22の半値厚み位置の高さ(h)より高いことが好ましい(図3及び図6参照)。このようにすることで、離間部分をなし肌側に***する吸収体部2が装着開始時から使用時において、本体部1からズレることなく、動作への追従が一層良好なものとなる。本実施形態においては、特にこの起立状態を前後で支持するよう、起立壁固着部Wa,Wc(図1参照)において第1吸収層12の側端縁12sの位置から固着部端部Wiにかけて接着剤37を解してサイドシート14どうしが接着されている。なお、本実施形態においては、起立部固着部Wa,Wb及び防漏壁Wは必要な箇所を接着剤により接着固定することで形成したが、この部分の接着は接着剤によらずにヒートシール等によって行ってもよい。
本実施形態においては、防漏壁Wの自由端部においてサイドシート14が巻き込むようにして2条の弾性部材18を接着剤36で固定し互いにやや離間し配されている(図3参照)。このようにすることで、吸収体部2の動きの抑制を一層効果的に行うことができる。特に本実施形態においては、防漏壁Wの可撓線Wu付近に弾性部材18の1つが配されているため、面状部Wと起立壁部Wとが安定した形状で形成され、吸収体2の動きの抑制効果が一層高く、また防漏壁自由端部側での肌面への高い密着追従性が得られ好ましい。
上述のような良好な吸収体部2の***作用と、過度に皺を生じさせないこととを考慮し、ナプキン長手方向における離間可能部分(補助線A−C間)の距離は50〜100mmであることが好ましい。これにより、上述した作用が効果的に発揮され、追従性が良く、しかも装着感が良好となる。さらに本実施形態においては、吸収体部2の非肌面側が液透過性とされているため、本体部1側への液の移行が生じやすく第1吸収層12へ液が導かれそこで吸収保持できるため好ましい。また、本実施形態において、吸収体部2の第2吸収層22は、***部領域Qに比べ長手方向前後端部領域A−D,C−Fにおいて薄く形成されている。このようにすることで、吸収体部2やその被覆シート21の皺を抑え好ましく、また防漏壁による動きの抑制効果が高まり、離間可能部分における吸収体部2と本体部1との接触を促し液移動性を高める観点から好ましい。
図4は図1に示した生理用ナプキンの変形例としての凹状溝の配設形状を吸収体部及び本体部との関係で模式化して示した平面図である。同図に示したとおり、本体部1はその表面シート1側から圧搾され第1吸収層に到達する凹状溝41を有することが好ましい。このとき、凹状溝41は図示したもののように物品の幅方向両側において長手方向に向け延びるように配置されていることが好ましく、さらに前方端部領域及び後方端部領域において幅方向に連続した、一連のラウンドエンボスで構成されていることが好ましい。さらに、同図に示したように、吸収体部2と本体部1とは前端部及び後端部において両者を肌側から圧搾した凹状溝42によって接合されていることが好ましい。このとき、当該凹状溝42が前後端部のシール部33の一部を構成していてもよい。上記のような凹状溝の形成は例えばこの種の物品に適用されるヒートエンボス加工によって形成することができる。このようにすることにより、特に吸収体部2と重なる部分で本体部1側へ液を吸収(引抜き)やすくすることができる。
図5は、本発明の生理用ナプキンの別の実施形態(実施形態2)について、図1のA−A線断面に相当する断面を示した拡大断面図である。本実施形態では、吸収体部2の側方弾性部材19が第2吸収層22の下方(本体部1側)に配され、内装シートは用いずに被覆シート21で直接被覆された構造を有している。このような弾性部材との配置とすることにより、弾性部材19の収縮力によって第2吸収層22と第1吸収層12が部分的に離間する程度の強い収縮力を与えても表面シート面側に皺が形成されにくく、身体との追従性にも優れる。なお、本実施形態2においては実施形態1に対して防漏壁Wとして低めのものを変形例として示している。
図6は本発明の生理用ナプキンの別の実施形態(実施形態3)について、その第1吸収層と第2吸収層との関係を着用状態(自然形状)として模式化して示した側面図である。本実施形態においては本体部1と吸収体部2とが後方部において弾性シート43を介して連結されている。このような形態とすることにより、上記弾性シート43の影響により吸収体部2の湾曲がおこりやすくされ、装着の容易性を向上する観点から好ましい。なお、図6は理解を容易化する目的で第1吸収層11及び第2吸収層12が弾性シート43により連結されているものと仮定して示したが、上記各実施形態のものにおいては、弾性シート43が本体1の表面シート11と接合され、かつ吸収体部の被覆シート21と接合され、両者が連結されていることが実際的である。この部分での各部材と弾性シート43との接合は例えばホットメルト接着剤やヒートシール法などによって行うことができる。
実施形態2において、弾性シートは吸収体21の幅と略同じ幅を有し、複数の糸状弾性部材あるいはシート状弾性部材によりシート化され、本体部に接合されている。このとき吸収体部側方の弾性部材19がその両側に配置されていることで、吸収体部の表面に皺が形成されにくくなりフィットしやすくなる。同時に、吸収体部の幅方向の動きの抑制が少し弱くなりすぎるようであれば、この点を後方に配された幅広く弾性機能が与えられた弾性シート43によりヨレや捩れを抑制することで動きを抑制することができる。
以下に、上記実施形態におけるナプキン10における構成材料について説明する。
弾性部材18、19の材料としては使い捨ておむつや生理用ナプキン等の吸収性物品に用いられる通常の弾性材料を用いることができ、例えば素材としては、スチレン−ブタジエン、ブタジエン、イソプレン、ネオプレン等の合成ゴム、天然ゴム、EVA、伸縮性ポリオレフィン、ポリウレタン等を挙げることができ、形態としては、断面が矩形、正方形、円形、多角形状等の糸状ないし紐状(平ゴム等)のもの、或いはマルチフィラメントタイプの糸状のもの等を用いることができる。
本体部1の表面シート11及び吸収体部2の被覆シート21ないし内装シート24は、同様のものを使用することができ、開孔フィルムや不織布が好ましい。特に、熱融着成分と高融点成分との好ましい組み合わせとしては、ポリエチレンとポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンとポリプロピレン、低融点のポリエチレンテレフタレートとポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンとポリブチレンテレフタレート等が挙げられるが、これらに制限されるものではない。芯鞘型複合繊維は、同芯タイプの他、偏芯タイプのもの、を用いた20〜30g/mのエアスルー法による不織布が、肌触りや湾曲により発生する皺の影響低減の点から好ましい。
吸収体部2の第2吸収層22としては、パルプ単独、パルプと他の繊維の複合体(繊維材料の複合体)、繊維材料と高吸収性ポリマーによる複合体を用いる事が好ましく、これらの繊維/粒子材料を紙や不織布で包み込んでシート物とすると、加工性が容易となり、前述した***部を厚くする構成にも適用しやすい。本体部1の第1吸収層12としては、上記第2吸収層22と同様に構成することができるが、吸収体部2で吸収できなかった液を保持し、装着時の柔軟性を良好とする観点から、乾式パルプシートや不織布間に高吸収性ポリマーを挟みこんだポリマーシート等、吸収体吸収部材より薄く形成でき、シートとしての柔軟性や低座屈性発現しやすい一体的なシート構造体が好ましい。
本体部1の裏面シート13は、液難透過性を有する材料であれば良く、15〜30g/m程度の透湿性や非透湿性のフィルム材料、繊維材料を使用することができ、下着に固定するための粘着剤の転写の容易性からは、フィルム材料が好ましい。
吸収体部の裏面側のシートとしては、液通過性であることが好ましく、表面シートと同じ材料を使用することができる。しかしながら、分離時の液滲みによる液拡散を抑える観点から、吸収部の側部域では液難透過性を有し、中央域で液透過性を有する事が好ましく、このような材料として、疎水性のスパンボンド不織布、あるいはスパンボンド不織布とメルトブロー不織布の複合シートの中央に開孔処理や親水化処理をおこなったシートが好ましい。また、疎水性シートを側部に配し裏面側に配さない構成を用いる事もできる。
防漏壁Wを形成するサイドシート14としては、疎水性や撥水性を有する繊維材料が肌触りと防漏性の点から好ましく、疎水処理されたエアスルー法の不織布や、疎水性のスパンボンド不織布、あるいはスパンボンド不織布とメルトブロー不織布の複合シートが好ましい。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。例えば、前記実施形態のナプキンは、幅方向外方へその自由端が伸びていく防漏壁形態であったが、自由端が内方へ伸びていくものであったり、起立壁部の自由端側に面で接合する平面状部がある断面T字形状の防漏壁形態であったりしてもよい。また、表面シート11及び被覆シート21には、凹凸構造や開孔形状及びそれらの複合構造が形成されているものを用いてもよい。
1 本体部
11 表面シート
12 第1吸収層
13 裏面シート
14 サイドシート
15 フラップ部
16 接合部
17 サイドウイング部
18、19 弾性部材
2 吸収体部
21 被覆シート
22 第2吸収層
10、20 生理用ナプキン(吸収性物品)
31、32 接合部
33 エンドシール部
W 防漏壁
Q ***領域

Claims (6)

  1. 第1吸収層を内在する本体部と、第2吸収層を内在する肌側の吸収体部とがともに長手方向を揃えて重合されてなる、生理用ナプキンであって、前記本体部と前記吸収体部とは、生理用ナプキンの長手方向の中央の領域で接合されずに離間可能とされ、かつ前記生理用ナプキンの長手方向の前方端部領域もしくは後方端部領域で接合されており、前記吸収体部の長手方向に沿う側部にはその長さと同じかこれより短い長さの弾性部材が長手方向に延びて配設されている生理用ナプキン。
  2. さらに、前記本体部側から肌側に起立可能であり、前記吸収体部の幅方向両側外方に位置して長手方向に延びる防漏壁を有する請求項1に記載の生理用ナプキン。
  3. 前記吸収体部は前記生理用ナプキンの前方端部領域の接合部には弾性部材を有さず、前記生理用ナプキンの後方端部領域の接合部には弾性部材を有している請求項1又は2に記載の生理用ナプキン。
  4. 前記本体部には前記吸収体部が配置される側から圧搾された凹状溝が生理用ナプキンの長手方向に延びて形成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の生理用ナプキン。
  5. 前記吸収体部に配設された弾性部材は、前記生理用ナプキンの長手方向中央で、前記吸収体部の前記本体側と接合されていない部分の長手方向長さと同じかそれより短い請求項1〜4のいずれか1項に記載の生理用ナプキン。
  6. 前記防漏壁はその自由端先端部に弾性部材を配置して、該自由端部が生理用ナプキンの幅方向外方を向くように、前期防漏壁前後端部においては、前記防漏壁内方面を肌側に向けてその裏面を前記本体と接合固定されてなる請求項2〜5のいずれか1項に記載の生理用ナプキン。
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