JP2011121383A - 電動パワーステアリング制御装置 - Google Patents

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正彦 栗重
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雅也 遠藤
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Abstract

【課題】振動抽出フィルタや制御ゲインを、外乱振動抑制効果を最適にするように可変化し、モータの発生するトルクリップルやコギングトルクなどの外乱振動成分を十分に低減することが可能である。
【解決手段】操舵トルクを示す検出操舵トルク信号Tspに基づいて目標電流Itを演算するアシストマップ20と、目標電流Itに基づいてモータ5に流れる電流を制御する電流制御手段3と、操舵トルク信号Tsrをフィルタ処理することで振動成分信号を出力する振動抽出フィルタ8と、振動成分信号に基づいて外乱補償指令Trcを演算するBPFゲイン9と、モータ5の回転速度に基づいて振動抽出フィルタ8のフィルタ周波数を補正するBPF周波数マップ15とを備え、操舵トルク信号Tsrに外乱補償指令Trcを加算した信号を新たに操舵トルク信号としてアシストマップ20が処理を行なう。
【選択図】図1

Description

この発明は、自動車の運転者の操舵トルクをアシストする電動パワーステアリング制御装置に関し、特に外乱などによる振動を抑制するものに関する。
従来の電動パワーステアリング装置では、操舵トルクに略々比例するアシストトルクを定め、この比例関係であるトルク比例ゲインを大きく取ることにより、自動車の運転者の操舵トルクを低減するとともに、適切な操舵フィーリングを与えることが行なわれている。
さらに、電動パワーステリング装置では、モータが発生するトルクリップルやコギングトルク、ギヤの歯に同期して発生する脈動、および、シミー振動などの外乱による振動(外乱振動)を抑制し、運転者のフィーリング(振動フィーリング)を向上することが求められている。
従来の電動パワーステアリング制御装置においては、例えば特許文献1に記載のようなものがある。これは、バンドパスフィルタ(BPF)と位相補償器を備え、BPFにて外乱による振動成分を抽出し、さらに位相補償器によって位相特性を改善して、ゲイン倍したものを目標電流に加算してフィードバックすることで、外乱を抑制する効果を高めるものである。このときに、BPFの中心周波数と位相補償量とゲインを車速により可変にして車両特性に合わせた特性にすることができるとしている。
また、別の従来の電動パワーステアリング装置として、例えば特許文献2に記載のようなものがある。これも、BPFによる振動成分の抽出を行い、その振動成分をフィードバックすることで外乱を抑制するものであり、BPFの周波数を車速により可変にしている。
特開2009−51278号公報 特許4229929号公報
特許文献2に記載のような従来の電動パワーステアリング装置においては、BPFの周波数を可変にする際に、車速により推定される外乱の振動周波数がBPFの通過帯域に含まれるようにし、位相ずれが生じることなく外乱振動が抽出されるように設定されているだけであり、外乱振動を抑制するためにBPFの周波数を最適化するようには構成されていない。そのため、外乱振動抑制効果は期待できないという問題点があった。
また、特許文献1に記載のような従来の電動パワーステアリング装置においては、操舵角速度やモータ回転速度などに応じてBPFやゲインを可変にする場合に、外乱振動の周波数をどのように演算し、その周波数に対してどのようにBPFやゲインを可変にすれば外乱振動抑制効果を向上できるかについては、何ら意図されておらず、そのことについては全く記されていない。従って、特許文献1においても、当然に外乱振動抑制効果は期待できないという問題点があった。また、特許文献1においては、外乱振動を単純に抽出するようにBPFの周波数が設定されるのみであるので、位相特性を改善するために、新たに位相補償器を追加する必要があるという問題点もあった。
この発明は、かかる問題点を解決するためになされたものであり、振動抽出フィルタや制御ゲインを、外乱振動抑制効果を最適にするように可変化し、モータの発生するトルクリップルやコギングトルクなどの外乱振動成分を十分に低減することが可能な電動パワーステアリング制御装置を得ることを目的としている。
この発明は、ステアリングホイールに加えられる操舵トルクを示す検出操舵トルク信号に基づいて目標電流を演算するアシストマップと、前記目標電流に基づいて、モータに流れる電流を制御する電流制御手段と、前記操舵トルク信号あるいは前記モータの回転角度あるいは回転速度をフィルタ処理することで振動成分信号を出力する振動抽出フィルタと、前記振動成分信号に基づいて外乱補償指令を演算する振動抑制制御ゲインと、前記モータあるいは前記ステアリングホイールの回転速度に基づいて前記振動抽出フィルタのフィルタ周波数を補正するフィルタ周波数補正手段とを備え、前記操舵トルク信号あるいは前記目標電流に、前記外乱補償指令を加算あるいは減算した信号を新たに操舵トルク信号あるいは目標電流として、前記アシストマップあるいは前記電流制御手段による処理を行なうことを特徴とする電動パワーステアリング制御装置である。
この発明は、ステアリングホイールに加えられる操舵トルクを示す検出操舵トルク信号に基づいて目標電流を演算するアシストマップと、前記目標電流に基づいて、モータに流れる電流を制御する電流制御手段と、前記操舵トルク信号あるいは前記モータの回転角度あるいは回転速度をフィルタ処理することで振動成分信号を出力する振動抽出フィルタと、前記振動成分信号に基づいて外乱補償指令を演算する振動抑制制御ゲインと、前記モータあるいは前記ステアリングホイールの回転速度に基づいて前記振動抽出フィルタのフィルタ周波数を補正するフィルタ周波数補正手段とを備え、前記操舵トルク信号あるいは前記目標電流に、前記外乱補償指令を加算あるいは減算した信号を新たに操舵トルク信号あるいは目標電流として、前記アシストマップあるいは前記電流制御手段による処理を行なうことを特徴とする電動パワーステアリング制御装置であるので、振動抽出フィルタや制御ゲインを、外乱振動抑制効果を最適にするように可変化し、モータの発生するトルクリップルやコギングトルクなどの外乱振動成分を十分に低減することが可能である。
本発明の実施の形態1に係る電動パワーステアリング制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1に係る電動パワーステアリング制御装置における振動抽出フィルタの周波数特性をグラフで示した説明図である。 本発明の実施の形態1に係る電動パワーステアリング制御装置におけるBPF周波数マップを示した入出力特性図である。 本発明の実施の形態1に係る電動パワーステアリング制御装置におけるBPFゲインマップを示した入出力特性図である。 本発明の実施の形態1に係る電動パワーステアリング制御装置における外乱伝達特性の例であり(外乱振動が60Hzのとき)、本発明による外乱振動の抑制効果を表した説明図である。 本発明の実施の形態1に係る電動パワーステアリング制御装置における外乱伝達特性の例であり(外乱振動が30Hzのとき)、本発明による外乱振動の抑制効果を表した説明図である。 本発明の実施の形態1に係る電動パワーステアリング制御装置における開ループ一巡伝達関数(外乱振動が30Hzのとき)を表した説明図である。 本発明の実施の形態1に係る電動パワーステアリング制御装置における外乱伝達特性の例であり、本発明による外乱振動の抑制効果を表した説明図である。 本発明の実施の形態2に係る電動パワーステアリング制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態2に係る電動パワーステアリング制御装置におけるBPF周波数マップを示した入出力特性図である。 本発明の実施の形態2に係る電動パワーステアリング制御装置におけるBPFゲインマップを示した入出力特性図である。 本発明の実施の形態2に係る電動パワーステアリング制御装置におけるHPF周波数マップを示した入出力特性図である。 本発明の実施の形態2に係る電動パワーステアリング制御装置におけるHPFゲインマップを示した入出力特性図である。 (a)本発明の実施の形態2における外乱伝達特性の例であり、本発明による外乱振動の抑制効果を表した説明図であり(外乱振動が30Hzのとき)、(b)本発明の実施の形態2における開ループ一巡伝達関数を表した説明図である(外乱振動が30Hzのとき)。 本発明の実施の形態2における外乱伝達特性の例であり、本発明による外乱振動の抑制効果を表した説明図である。 本発明の実施の形態3に係る電動パワーステアリング制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態4に係る電動パワーステアリング制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態4に係る電動パワーステアリング制御装置における切返し検出部の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態4に係る電動パワーステアリング制御装置における重み係数の一例を示した波形図である。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1の電動パワーステアリング制御装置の構成を示すブロック図である。なお、電動パワーステアリング装置そのものの詳細説明はここでは割愛するが、既に周知の構成のものでよく、例えば、上記特許文献1及び2にて説明のものを参照することができる。
図1において、1はトルクセンサ、2は位相補償器、3は電流制御手段、4は駆動回路、5はモータ、6は電流検出手段、7は回転速度検出手段、8は振動抽出フィルタ、9は振動抑制制御ゲイン(BPFゲイン)、10は加算器、14はローパスフィルタ(LPF)、15はBPF周波数マップ、16はBPFゲインマップ、19は飽和手段、20はアシストマップである。
動作について説明する。
運転者が操舵した場合の運転者によりステアリングホイールに加えられる操舵トルクτ0を、周知のトーションバー等を用いたトルクセンサ1にて検出し、このトルクセンサ1からの出力に基づいて、位相補償器2が、アシストマップ20によるフィードバックゲイン増大時に生じ易くなる発振振動に対する安定余裕を稼ぐべく発振周波数付近で位相を進ませ、操舵トルク信号Tspを得る。次に、後で説明する外乱補償指令Trcを加算器10にて操舵トルク信号Tspに加算することにより操舵トルク信号を補正し、この補正された操舵トルク信号に基づいてアシストマップ20において、モータ5に与えられる目標電流Itを演算する。なお、アシストマップ20には、車両の速度を検出した信号である車速Vxも入力され、車速Vxによりアシストマップ20の入出力特性が変更される。こうして、アシストマップ20から出力された目標電流Itが、電流制御手段3および駆動回路4を介してモータ5に与えられ、モータ5の回転速度が、回転速度検出手段7により検出される。なお、回転速度検出手段7の構成は特に限定されるものではなく、周知のものでよい。電流制御手段3および駆動回路4については後述する。また、上記の説明においては、外乱補償指令Trcにより、操舵トルク信号を補正すると説明したが、この場合に限らず、目標電流Itを補正するようにしてもよい。
次に、外乱補償指令Trcの生成に関わる部分について説明する。図2に示す入出力特性を有する振動抽出フィルタ8により、位相補償器2からの操舵トルク信号Tspをフィルタリングすることにより、操舵トルク信号Tspから、操舵成分やノイズ成分など外乱振動以外の成分を低減し、概ね外乱振動成分を抽出して、振動成分信号Sbを出力する。なお、後述するように、フィルタ周波数の設定によっては、同時に外乱振動成分の位相を補正することもできる。また、振動抽出フィルタ8においてフィルタ処理する対象は、操舵トルク信号Tspではなく、モータ5の回転角度あるいは回転速度であってもよい。振動抽出フィルタ8の構成については、後で説明する。次に、振動成分信号Sbに対して、振動抑制制御ゲインであるBPFゲイン(Kbpf)9を乗算して、BPF補償指令Tbを演算する。BPF補償指令Tbに対して、飽和手段19によって飽和処理を施して、外乱補償指令Trcを生成する。振動抽出フィルタ8であるBPFの中心周波数とBPFゲイン9については、次のようにして、モータの回転速度に応じて可変とする構成をなす。
回転速度検出手段7により検出された回転速度検出信号ωmに対して、振動成分を除去するローパスフィルタ(LPF)14によりフィルタ処理を施し、回転速度信号Snを得る。回転速度信号Snに基づいて、外乱周波数換算手段23にて、外乱周波数信号fdを演算する。次に、BPF周波数マップ15とBPFゲインマップ16に対して、外乱周波数信号fdを入力し、それぞれ、図3、図4に示す特性に従って、BPF中心周波数fbpfとBPFゲインKbpfとを算出する。このBPF周波数マップ15により得られた算出値fbpfを、振動抽出フィルタ8の中心周波数fbpfとして設定する。また、BPFゲインマップ16により得られた算出値BPFゲインKbpfを、BPFゲイン9として振動成分信号Sbに乗算し、BPF補償指令Tbを演算する。
なお、BPF周波数マップ15は、振動抽出フィルタ8の中心周波数(フィルタ周波数)を外乱周波数を基に補正するフィルタ周波数補正手段と言える。また、BPFゲインマップ16は、振動抑制制御ゲインであるBPFゲイン9を外乱周波数を基に補正する制御ゲイン補正手段と言える。
このように、本実施の形態においては、回転速度から外乱周波数を演算して、これを単純にフィルタ周波数として設定したり、この外乱周波数を位相ずれなく通過させるよう振動抽出フィルタを構成するのではなく、演算された外乱周波数に補正を加えたものをフィルタ周波数に設定することができる。また、この補正による自由度を用いて、後に示すように、外乱振動抑制効果を最適化することができる。
なお、図3および図4における横軸の外乱周波数とは、外乱振動の周波数のことである。トルクリップルやコギングトルクやギヤ脈動のような外乱振動の周波数は、モータの回転速度(あるいはステアリングホイールの回転速度)に比例することが知られている。したがって、回転速度信号Snを換算定数でゲイン倍すれば外乱周波数(リップル周波数)となる。この処理は、外乱周波数換算手段23が行なう。ただし、この比例関係に誤差がある場合などは、単純な定数によるゲイン倍では換算できないので、その場合は、別途用意するマップなどを用いて、当該誤差分を補正すればよい。
なお、この外乱周波数の換算処理は、図1のように外乱周波数換算手段23を設けなくても、BPF周波数マップ15とBPFゲインマップ16とに含めることができる。例えば、これらのマップの横軸を予め回転速度信号Snに換算しておけばよい。ただし、外乱周波数換算手段23にマップを用いる場合は、2段のマップを1段に等価変換する作業が必要となる。
また、BPFは、図2の太線で示すような急峻な特性である。図2の細線で示すような通常の重根型BPFよりも、太線で示すような急峻な特性のBPFを用いる方が、中心周波数以外の周波数への影響が抑制できて好ましい。なお、本実施の形態の振動抽出フィルタ8は、このBPFを直列に2段用いる振動抽出フィルタから構成されている。式で書くと次式のようになる。2段なので大括弧部分が2乗になっている。
Figure 2011121383
ここで、ζは、およそ0.05〜1の範囲で定めればよく、図2においてはζ=0.2としている。なお、ζ=1にすると、LPFとHPFで構成される通常の重根型BPFになる。K1は中心周波数fbpfでゲインが低下するのを補正するために設けており、図2のように中心周波数でゲイン(Magnitude)が0dBになるようにすればよい。
次に、電流の制御に関わる部分を説明する。電流検出手段6により駆動回路4によってモータ5に与えられる電流Idを検出する。次に、電流制御手段3によりアシストマップ20で演算された目標電流Itと電流検出手段6にて検出された電流Idとが一致するように制御され、例えばPWM信号などの電圧指令信号Svとして、例えばHブリッジ回路またはインバータ回路からなる駆動回路4に出力され、これによって駆動回路4はPWM信号に対応する駆動電流をモータ5へ出力する。これにより、モータ5は運転者によるステアリング軸の操舵力を補助するアシストトルクを発生させる。
なお、図1に示す制御装置を構成するブロックは、全てがハードウエアで構成されるものではなく、トルクセンサ1の出力トルク信号τ0と、回転速度検出手段7で検出された信号ωm及び電流検出手段6で検出された電流Idから、目標電流Itを演算するまでの構成、あるいは、電圧指令信号Svまでの構成については、マイコン(計算機)によるソフトウエアで構成されるものとする。マイコンは、周知の中央処理装置(CPU)、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、インターフェース(IF)等からなり、ROMに収納されたプログラムを順次抽出してCPUで所望の演算を行うとともに演算結果をRAMに一時保存する等により、ソフトウエアを実行して所定の制御動作が行われる。
上述のように、本実施の形態においては、BPF周波数マップ15を用いて、BPFの中心周波数を、外乱周波数(リップル周波数)から補正した値で設定することができる。例えば、図3に示すように、外乱周波数が60Hzのときには、BPF中心周波数を80Hzに設定している。図5に、本実施の形態による当該外乱振動の抑制効果を外乱伝達特性で表現する。従来のようにBPF中心周波数を外乱周波数と等しく60Hzと定めた場合(図中の細破線fbpf=60[Hz])は、外乱補償指令なしから低減できていないのに対して、本実施の形態において提案する特性(図中の太実線fbpf=80[Hz])は、60Hzにおける外乱抑制効果が向上していることが分かる。これは、図2のように、BPFの中心周波数より低周波側では位相進み効果があるためであり、この効果を利用すれば、特許文献1のように新たに位相進み補償器をBPFに直列に設ける必要がなく、軽い演算負荷で、最良の効果を得ることが出来る。また、ここでは外乱伝達特性を参照しながら、最大の効果が出る領域、すなわち、外乱伝達特性が極小値を取る箇所が外乱周波数に概ね一致するように、BPF中心周波数を設定したために、位相進み効果を含めた特性を最適にすることができ、その結果、最適な外乱抑制効果が得られている。
なお、図5に示すような外乱伝達特性は、モータ5が装着されたステアリング軸(図示せず)に加えられる外乱トルクから、運転者が把持するステアリングホイールにおけるトルクすなわち運転者が感じるトルクまでの伝達の増幅率を示す周波数特性である。なお、この特性は、電動パワーステアリング装置の機構やモータなどによって異なるが、概ねこの図のような傾向である。
また、上述のように、BPFゲインマップ16を用いて、振動抑制制御ゲインであるBPFゲインKbpfを設定することで、外乱周波数に応じて、適切な値にゲインを補正することができる。例えば、図6および図7に示すように、外乱周波数が30Hz付近においては、ゲインを低減し、アシストマップ20による制御ループの発振周波数における発振振動に対する安定余裕を確保することができる。仮にBPFゲインKbpfを20Hz時と等しい大きな値に設定した場合(図6と図7の太実線fbpf=33[Hz],Kbpf=1.3)と比較すると、図6のように、Kbpf=1.3の大きなゲインの方が外乱抑制効果は大きいことが分かるが、一方で、図7に示す開ループ一巡伝達関数では一般的な安定余裕の指標である位相余裕が大きく低下し、発振振動が発生する恐れがあることが分かる。一方、提案する特性(細実線fbpf=33[Hz],Kbpf=0.6)は、外乱補償指令なしの元の特性(薄い太点線:外乱補償指令なし(Trc=0))よりは位相余裕が少し減少しているが、安定余裕として許容範囲である。
したがって、BPFゲインKbpfは、図4で示すように、30Hz付近では低減することが望ましい。一方、60Hz付近では、前述の位相進み効果が発振周波数(図7では45Hz付近)に対しても期待できるので、BPFゲインKbpfは外乱周波数30Hz付近よりは大きくすることが可能であり、これにより外乱抑圧効果を可能な限り改善できる。このように、BPFゲインマップ16により、各周波数に対して、適切にゲイン設定することで、発振振動などの他の振動と両立しながら、外乱振動を効果的に低減することができる。
図8は、この実施の形態により、実現される外乱抑制効果の全体像を外乱伝達特性において示したものである。図8において、濃い最も太い破線が、本実施の形態による外乱伝達特性を示している。外乱周波数の各周波数に対して、最適なフィルタ周波数と振動抑制制御ゲインを設定することで得られた特性の各周波数における点を結んだ曲線(図中の濃い最も太い破線:外乱補償指令あり)が、本実施の形態の制御による対象とする外乱に対する外乱伝達特性となる。上述の構成により、各周波数に対して、BPFゲイン、および、中心周波数が最適化されるため、高い外乱抑制効果を得ることができている。
このようにして、この実施の形態1によれば、モータが発生するトルクリップルやコギングトルク、ギヤの歯に同期して発生する脈動などの外乱による振動(外乱振動)を抑制し、運転者のフィーリングを向上することができる。
なお、上記の例では、外乱周波数信号を演算する際に、モータ5の回転速度に基づいて行なったが、代わりにステアリングホイールの操舵角速度を用いても、同様な効果が得られる。これは、これらの間に操舵の周波数相当の低周波では位相特性の差異がほとんどなく、外乱周波数を演算するのに必要な応答周波数はこの操舵周波数のみだからである。
なお、補償指令は、操舵トルク信号Tspに加算するようにしたが、目標電流に加算するようにしても同様な効果が得られる。ただし、その場合は、アシストマップ相当分のゲインで補償指令を修正する必要がある。
なお、飽和処理19は、振動成分に関係ない大きな操舵成分を除去することで、操舵への影響を低減する効果がある。
以上のように、本実施の形態に係る電動パワーステアリング制御装置は、運転者によりステアリングホイールに加えられる操舵トルクτ0を検出した操舵トルク信号Tspに基づいて目標電流Itを演算するアシストマップ20と、目標電流Itに基いて、モータ5に流れる電流を制御する電流制御手段3と、操舵トルク信号Tspあるいはモータ5の回転角度あるいは回転速度をフィルタ処理することで振動成分信号Sbを出力する振動抽出フィルタ8と、振動成分信号Sbに基づいて外乱補償指令であるBPF補償指令Tbを演算するBPFゲイン9と、モータ5あるいはステアリングホイールの回転速度に基づいて振動抽出フィルタ8のフィルタ周波数を補正するフィルタ周波数補正手段としてのBPF周波数マップ15とを備え、操舵トルク信号Tspあるいは目標電流Itに対して外乱補償指令Trcを加算あるいは減算した信号を、新たに操舵トルク信号Tspあるいは目標電流Itとして、アシストマップ20あるいは電流制御手段による処理を行なうようにした。これにより、回転速度から換算される外乱振動数に対して、BPF周波数マップ15などの補正手段を用いて補正を加えた値をフィルタ周波数とし、このときに外乱伝達特性を最適にするようフィルタ周波数を最適化できるので、外乱抑制効果を向上できる。また、振動抽出フィルタ8の位相特性を利用できるので、位相補賞器を新たに設けることなく抑制効果を向上できる。
また、フィルタ周波数補正手段であるBPF周波数マップ15が、外乱伝達特性が極小値をとる箇所が外乱周波数に概ね一致するようにフィルタ周波数を設定するようにすれば、上記効果が最適化されて、外乱抑制効果が最適化される。
また、本実施の形態によれば、モータ5あるいはステアリングホイールの回転速度に基づいて振動抑制制御ゲインであるBPFゲイン9を補正する制御ゲイン補正手段としてのBPFゲインマップ16をさらに備えるようにしたので、各周波数に対して、適切にゲイン設定することで、発振振動などの他の振動と両立しながら、外乱振動を効果的に低減することができる。
また、本実施の形態によれば、BPFゲインマップ16は、アシストマップ20による制御ループの発振周波数付近で振動抑制制御ゲインであるBPFゲイン9を低下させるように補正するようにしたので、各周波数に対して適切にゲイン設定することで発振振動などの他の振動と両立しながら外乱振動を効果的に低減することができるという効果を最適にすることができ、外乱抑制効果が最適化される。
実施の形態2.
図9は、この発明の実施の形態2に係る電動パワーステアリング制御装置の構成を示すブロック図である。図9に示す本実施の形態の構成は、図1に示した実施の形態1の構成に、さらに、ハイパスフィルタ(HPF)11と、進み補償ゲイン12と、HPF周波数マップ17と、HPFゲインマップ18と、加算器13と、を追加した構成となっており、これらの追加部分以外は実施の形態1と同じ構成である。従って、同じ構成については、同一符号を付して示し、ここでは、その説明は省略する。また、以下に示す動作以外は、実施の形態1と同じ動作をするものであるため、それについても、ここでは説明を省略する。なお、これらの追加部分11,12,13,17,18は、HPF補償ブロックと呼ぶことにする。ただし、本実施の形態において、BPF周波数マップ15とBPFゲインマップ16については、図10と図11のように変更した。
ハイパスフィルタ11により、操舵トルク信号Tspをフィルタリングすることにより、操舵トルク信号Tspから操舵成分やノイズ成分などを低減し、操舵トルク信号Tspに位相進み効果を与える進み成分信号Shを出力する。なお、ハイパスフィルタ11の構成方法については、s/(s+2・π・fhpf)で表せられるような通常のものでよく、本実施の形態ではこれを直列に2段設ける。
ハイパスフィルタ11よりフィルタ処理をされた進み成分信号Shに対して、進み補償ゲインであるHPFゲイン(Khpf)12を乗算して、HPF補償指令Thを演算する。次に、加算器13により、実施の形態1で説明したように振動抽出フィルタ8から出力される振動成分信号SbにBPFゲイン9を乗算して得られるBPF補償指令Tbに、このHPF補償指令Thを加算した信号に対して、飽和手段19によって飽和処理を施して、外乱補償指令Trcを生成する。HPFのフィルタ周波数(カットオフ周波数)と、HPFゲインについては、次のようにして、モータの回転速度に基づいて可変とする構成をなす。
HPF周波数マップ17とHPFゲインマップ18に対して、外乱周波数換算手段23からの外乱周波数信号fdを入力し、それぞれ、図12および図13に示す特性に従って、HPFカットオフ周波数fhpfと、HPFゲインKhpfを算出する。この算出されたHPFカットオフ周波数fhpfを、ハイパスフィルタ11のカットオフ周波数fhpfとして設定する。また、算出されたHPFゲインKhpfを、HPFゲインとして、進み成分信号Shに乗算し、HPF補償指令Thを演算する。なお、HPF周波数マップ17は、ハイパスフィルタ11のカットオフ周波数を外乱周波数を基に補正するハイパスフィルタ周波数補正手段と言える。また、HPFゲインマップ18は、進み補償ゲインであるHPFゲイン(Khpf)9を外乱周波数を基に補正する進み補償ゲイン補正手段と言える。
なお、図12および図13の横軸の外乱周波数とは外乱振動の周波数のことであり、トルクリップルやコギングトルクやギヤ脈動のような外乱振動の周波数は、モータの回転速度に比例することが知られている。したがって、回転速度信号Snを換算定数でゲイン倍すれば外乱周波数(リップル周波数)となる。この処理は、外乱周波数換算手段23が行なう。ただし、この比例関係に誤差がある場合などは、単純な定数によるゲイン倍では換算できないので、その場合は、別途マップなどを用いて、誤差分を補正すればよい。また、この換算処理は、図9のように外乱周波数換算手段23を設けなくても、HPF周波数マップ17とHPFゲインマップ18とに含めることができる。例えば、これらのマップの横軸を予め回転速度信号Snに換算しておけばよい。
なお、ハイパスフィルタ11は、概ねHPFの特性すなわち低周波域のゲイン特性が低下する特性なら良く、低域除去と位相進み効果が得られる。例えば微分や微分に僅かにLPFを施したもの、あるいは、HPFに位相補償を施したものでもよい。
本実施の形態によると、次のような効果が得られる。
実施の形態1のようなHPF補償ブロックなしの場合には、開ループ一巡伝達関数の位相余裕が低下するためにBPFゲインを増大できず、十分な外乱抑制効果が得られず、例えば、外乱周波数が30Hzの時には、図14(a)の細い実線(fbpf=33[Hz],Kbpf=0.6,HPF補償なし)のような外乱伝達特性であったが、本実施の形態によると、細い破線(fbpf=33[Hz],Kbpf=1.3,HPF補償あり)のように、十分な外乱抑制効果を得る事ができている。これは、HPF補償ブロックにより、位相進み効果が得られるため、図14(b)に示す開ループ一巡伝達関数のように、BPFゲインを倍以上大きくしても、位相余裕が十分確保できているからである。すなわち、アシストマップ20による制御ループの安定性への影響を低減し発振振動を抑制しながら、かつ、外乱抑制効果を十分に得る事ができている。
なお、図14(a)は、本実施の形態における外乱伝達特性の例であり、本発明による外乱振動の抑制効果を表している。外乱振動が30Hzのときを表している。また、図14(b)は、本実施の形態における開ループ一巡伝達関数を表している。外乱振動が30Hzのときを表している。
また、HPF補償ブロックの別の効果として、これ自体に外乱抑制効果がある。例えば、本実施の形態のBPFゲインは図11のように、外乱周波数が60Hzの付近では意図的に小さく設定してあり、BPFによる外乱抑制効果は期待しないようにしている。一方、図13に示すHPFゲインでは、外乱周波数60Hz付近で、大きな値を持たせて、HPF補償ブロックによる外乱抑制効果を狙っている。その効果を外乱伝達特性で図15に示す。図15において、濃い最も太い破線が、本実施の形態による外乱伝達特性を示している。図15に示す外乱伝達特性によると、図中の濃い細い破線(60Hz外乱に対応時)の60Hz付近において、外乱補償指令を無効にしたときの特性である薄い最も太い破線(外乱補償指令なし(Trc=0))に比較して、十分低減していることが分かる。HPF補償ブロックなしの構成である実施の形態1による効果を示す図8と比較すると、−3dB程度の抑制効果の向上が見られる。これは、HPF補償ブロックによる位相進み効果によって、外乱抑制効果を改善できることを示している。
このようにして、この実施の形態2によれば、モータ5が発生するトルクリップルやコギングトルク、ギヤの歯に同期して発生する脈動などの外乱による振動(外乱振動)を抑制し、運転者のフィーリングを大きく向上することができる。
本実施の形態2によれば、操舵トルク信号Tspあるいはモータ5の回転角度あるいは回転速度に対して低周波除去効果と位相進み効果を与えた進み成分信号を出力するハイパスフィルタ11と、進み成分信号に基づいて進み補償指令を演算する進み補償ゲイン12とを備え、進み補償指令Thを外乱補償指令Trcに加算したものを新たに外乱補償指令とするようにしたので、可変BPFにより低下する位相余裕を改善できるため、可変BPFゲインを上げることができ、外乱抑制効果を向上させることができる。また、HPF自身によっても、外乱抑制効果を向上させることができる。
また、本実施の形態においては、モータ5あるいはステアリングホイールの回転速度に基づいてハイパスフィルタ11のフィルタ周波数を補正するハイパスフィルタ周波数補正手段であるHPF周波数マップ17と、モータ5あるいはステアリングホイールの回転速度に基づいて進み補償ゲインであるHPFゲイン9を補正する進み補償ゲイン補正手段であるHPFゲインマップ18とを備えるようにしたので、各周波数に対して、BPFと協調してHPFを最適化できるので、外乱抑制効果を向上することができる。
実施の形態3.
図16は、この発明の実施の形態3の制御装置の構成を示すブロック図である。図16において、7bは回転角度検出手段、22は角度HPF、24は微分手段、30は減算器である。
上記の実施の形態2では、操舵トルク信号Tspに対して、振動抽出フィルタ8とハイパスフィルタ11とを適用し、外乱振動を抑制する制御処理について説明したが、本実施の形態では、モータ5の回転角度あるいは回転速度に基づいた信号に対して振動抽出フィルタ8とハイパスフィルタ11とを適用する。
本実施の形態と上記の実施の形態2との構成の違いは、本実施の形態においては、図9の回転速度検出手段7の代わりに回転角度検出手段7bが設けられている点と、LPF14の前段に微分手段24を挿入した点と、振動抽出フィルタ8とハイパスフィルタ11とに、操舵トルク信号Tspではなく、回転角度検出手段7bの後段に設けられた角度HPF22から出力される回転信号Sfを入力するようにした点と、図9の加算器10の代わりに減算器30を設けた点である。
従って、本実施の形態において、振動抽出フィルタ8とハイパスフィルタ11に入力される信号を操舵トルク信号Tspから回転信号Sfに変更することと、その回転信号Sfを生成する手段(すなわち、回転角度検出手段7bと角度HPF22)を設けることと、加算器10を減算器30に置き換えることと、回転速度を得る微分手段24を備えること以外は、上記の実施の形態2と同じ構成であり、操舵トルク信号Tspから外乱補償指令Trcを減算する動作と下記動作以外は、実施の形態2と同じ動作をするものである。ただし、BPFゲイン(振動抑制制御ゲイン)9とHPFゲイン(進み補償ゲイン)12の大きさは、操舵トルク信号Tspを回転角度あるいは回転速度信号に変更したことによる信号レベルの変化分だけ変更するものとする。
上記の変更部分について説明する。回転角度検出手段7bは、モータ5の回転角度を検出し、回転角度信号θmを出力する。微分手段24は、回転角度信号θmに対して微分あるいは近似微分などの演算をし、回転速度検出信号ωmを演算する。これをLPF14に入力する。また、回転角度信号θmを、角度HPF22において、高周波通過特性を持つハイパスフィルタ処理を実施し、回転信号Sfを生成する。この回転信号Sfを振動抽出フィルタ8とハイパスフィルタ11に入力する。LPF14、振動抽出フィルタ8とハイパスフィルタ11による処理から、外乱補償指令Trcを算出するまでの処理は、実施の形態2と同等である。ただし、前述したように、BPFゲイン9とHPFゲイン12の大きさは、信号を変更したことによる信号レベルの変化分だけ変更する。
角度HPF22については、s/(s+2・π・fc)で表せられるような通常のものでよい。fcは、5〜20Hz程度でよい。
電動パワーステアリングにおいて、モータ5の回転角度と操舵トルクτ0は、低周波以外では同等な応答特性をする。ただし、符号は逆になる。というのは、トルクセンサ1の弾性係数をKtsとすると、操舵トルクτ0=Kts・(θh−θm)という関係がある。ここで、θhはステアリングホイールの回転角度である。5〜20Hz程度より高い周波数ではθhはほとんど応答しないので、ゼロに近い値になる。したがって、操舵トルク信号Tspとモータ5の回転角度信号θmは低周波以外では、概ね逆符号でゲイン倍の関係になる。低周波は特性が異なり、回転角度の方が比較的大きな応答をするが、これは操舵の成分であり、外乱振動成分はほとんど含まれないので、角度HPFで低周波を低減しておけばよい。
このことから、本実施の形態においては、BPFゲイン9とHPFゲイン12の大きさを概ねKtsでゲイン倍し、実施の形態2の加算器10を減算器30に変更して、操舵トルク信号Tspから外乱補償指令Trcを減算するように変更することで、実施の形態2と同様な制御を実現することができる。
したがって、この実施の形態3によれば、実施の形態1および2と同様な効果を得る事ができるので、モータ5が発生するトルクリップルやコギングトルク、ギヤの歯に同期して発生する脈動などの外乱による振動(外乱振動)を抑制し、運転者のフィーリングを大きく向上することができる。
なお、上記の構成では角度HPF22により回転信号Sfを求めたが、微分手段24の出力である回転速度検出信号ωmを回転信号Sfとして代用してもよい。または、回転角度検出手段7bの代わりに、回転速度検出手段7を備え、その出力である回転速度検出信号ωmを回転信号Sfとして代用してもよい。というのは、回転角度信号の位相を進ませた信号が回転速度信号であるので、この進みによる外乱振動抑制効果を狙えるからである。ただし、この場合は、信号のレベルが変わるので、BPFゲインマップ16とHPFゲインマップ18は再調整する。これによって、角度HPF22により回転信号Sfを求めた上記の構成と同等な効果を得る事ができる。
また、高周波のノイズを低減するために、回転速度検出信号ωmにローパスフィルタ処理をした信号を、回転信号Sfとしてもよい。この場合も、上記構成と同等な効果を得る事ができる。
なお、HPF補償ブロックを無くすると、振動抽出フィルタ(BPF)に関わる効果のみになるので、実施の形態1と同様な効果になる。
実施の形態4.
図17は、この発明の実施の形態4に係る電動パワーステアリング制御装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態の構成は、上記の実施の形態2に、切返し検出部21を追加した構成となっており、この追加部分とそれに伴うBPFゲインマップとHPFゲインマップに関する変更以外は実施の形態2と同じ構成であり、以下に示す動作以外は、実施の形態2と同じ動作をするものである。
切返し検出部21は、LPF14から出力される回転速度信号Snを受けて、重み係数wを出力する。重み係数wの求め方については後述する。こうして生成された重み係数wは、BPFゲインマップ16とHPFゲインマップ18に受け渡され、それぞれにおいて、重み係数wに基いてゲインが補正され、補正されたBPFゲインKbpfとHPFゲインKhpfが出力される。
次に、切返し検出部21の動作を図18と図19を用いて説明する。まず、図18のステップS01にて、回転速度信号Snの符号が反転したか否かを判別し、反転した場合には、ステップS02において、図19に示すような台形波を生成し、当該台形波に従った値を重み係数wに代入する。なお、図19の台形波の時間Twは、回転速度信号Snの符号反転を検出した時刻(切返し)後の概ね0〜1秒の間で設定すればよい。また、当該台形波の立ち上がりおよび立ち下がりにかかる時間は、時間Twに対して微小な時間幅とする。台形波は、図19に示すように、Snの符号反転を検出する時刻までは、w=0となっており、当該検出した時刻からwの値が徐々に増加し、立ち上がり後はw=1となる。その後、所定の時間(<Tw)の間は、ずっとw=1となり、その後、立ち下がりはじめてwの値が徐徐に減少し、立ち下がり終わったときにw=0となる。一方、ステップS01の判定において、回転速度信号Snの符号が反転しない場合は、ステップS03において、重み係数wにゼロを代入する。次に、ステップS04にて、ステップS02またはS03で求めた重み係数wを出力する。
このようにして生成された重み係数wを用いて、BPFゲインマップ16とHPFゲインマップ18において、それぞれ、BPFゲインKbpfとHPFゲインKhpfが補正される。例えば、次式のように補正される。なお、次式中のkは0〜1の値とする。
Kbpf(補正後)=(1−k・w)・Kbpf(補正前)
Khpf(補正後)=(1+k・w)・Khpf(補正前)
これにより、補正後のBPFゲインKbpf(補正後)とHPFゲインKhpf(補正後)は、それぞれ、重み係数wがゼロのときは、補正前のゲインから補正されず、そのままの値となり、重み係数wが1のときは、それぞれ(1−k・w)倍と(1+k・w)倍される。重み係数wが0〜1の中間値の場合は、補正後のゲインもそれに応じた中間的な値になる。
すなわち、切返しと言われる操舵の回転方向の反転を検出すると、一定期間だけ、BPFゲインは小さくなり、HPFゲインは大きくなるという具合に動作する。
なお、同様な動作をする他の構成として、重み係数がゼロより大きくなったときに機能する補正用のゲインマップを、補正用BPFゲインマップ、補正用HPFゲインマップとして設け、それぞれ、補正用BPFゲインKbpf(補正用)と補正用HPFゲインKhpf(補正用)をとして、次式のように演算する。
Kbpf(補正後)=(1−w)・Kbpf(補正前)+w・Kbpf(補正用)
Khpf(補正後)=(1−w)・Khpf(補正前)+w・Khpf(補正用)
Kbpf(補正用)をKbpf(補正前)よりも小さく、Khpf(補正用)をKhpf(補正前)よりも大きく定めれば、上記で説明した方法と同様な作用が実現できる。
操舵の切返しの直後には、ギヤ等の特性の変化が大きく特有の振動が生じることがあり、このような振動には影響を与えないようにしたい場合がある。このような場合において、以上のような構成によると、切返しの直後においてのみ、BPFゲインを低減することができるので、切返し時の振動には影響を与えることなく、通常の操舵時には外乱振動を抑制する効果を十分に得る事が出来る。
なお、HPF補償ブロックは、BPFと異なり、広い周波数帯域で振動を抑制する効果があるので、BPFゲインを低減しながら、代わりにHPFゲインを増大させて、外乱抑制効果を補うようにしている。したがって、切返し直後も外乱抑制効果は良好に維持される。
したがって、この実施の形態4によれば、モータが発生するトルクリップルやコギングトルク、ギヤの歯に同期して発生する脈動などの外乱による振動(外乱振動)を抑制し、運転者のフィーリングを大きく向上することができる。
この実施の形態の変形例として、重み係数wを電流Idとモータ5の定格電流Imaxに基いて定める構成がある。例えば、重み係数w=|Id|/Imaxという関係式で定める。すると、電流Idの絶対値がゼロのときは、重み係数wもゼロで、電流Idの絶対値が最大値であるImaxとなるときには、重み係数wは1となる。重み係数wは電流Idの絶対値に比例する。
この重み係数wに基いて、各ゲインマップでの補正を次式で行なう。
Kbpf(補正後)= w・Kbpf(補正前)
Khpf(補正後)= w・Khpf(補正前)
これによると、電流Idの絶対値が小さい時は、BPFゲインとHPFゲインは小さく補正され、電流Idの絶対値が大きい時は、BPFゲインとHPFゲインは大きくなる。
モータの発生するトルクリップルなどの外乱の大きさは、電流に依存して大きくなることが知られている。したがって、このような変形例の構成によると、外乱が大きくなる領域では、BPFゲインとHPFゲインが大きくなるので、外乱を抑制する効果が高くなり、外乱が小さい領域では、逆にゲインが小さくなり、外乱補償指令の大きさを最小限にすることができる。すなわち、補償指令を最小限にしながら、効率的に外乱振動を抑制することが可能になる。
なお、電流Idは、アシストマップの傾向から、操舵トルク信号と概ね比例する関係にあるので、重み係数wを演算する際に、電流Idの代わりに操舵トルク信号に定数を掛けたもので代用しても同様な効果が得られる。
なお、この実施の形態では、操舵トルク信号を振動抽出フィルタ8とハイパスフィルタ11への入力としたが、実施の形態3と同様に、回転信号Sfを用いた構成にしても、本実施の形態による追加部分は明らかに適用可能であり、同様な効果が得られる。
以上のように、本実施の形態においては、操舵方向の反転を検出し、重み係数wを出力する切返し検出部21を備え、制御ゲイン補正手段であるBPFゲインマップ16において、重み係数wとモータ5の回転速度に応じて、振動抑制制御ゲインであるBPFゲイン9を補正するようにしたので、切返し時などの他の振動と両立しながら、外乱振動を効果的に低減することができる。
また、本実施の形態においては、制御ゲイン補正手段であるBPFゲインマップ16において、電流と回転速度に応じて、振動抑制制御ゲインであるBPFゲイン9を補正するようにしたので、外乱振動の大きさに応じて、ゲインを大小させ、外乱振動を効果的に低減することができる。
また、本実施の形態においては、操舵方向の反転を検出し、重み係数wを出力する切返し検出部21を備え、進み補償ゲイン補正手段であるHPFゲインマップ18において、重み係数wとモータ5の回転速度に応じて、進み補償ゲインであるHPFゲインを補正するようにしたので、切返し時などの他の振動と両立しながら、外乱振動を効果的に低減することができる。
また、本実施の形態においては、進み補償ゲイン補正手段であるHPFゲインマップ18において、モータ5の電流と回転速度に応じて、進み補償ゲインであるHPFゲインを補正するようにしたので、外乱振動の大きさに応じて、ゲインを大小させ、外乱振動を効果的に低減することができる。
1 トルクセンサ、2 位相補償器、3 電流制御手段、4 駆動回路、5 モータ、6 電流検出手段、7 回転速度検出手段、7b 回転角度検出手段、8 振動抽出フィルタ、9 振動抑制制御ゲイン(BPFゲイン)、10 加算器、11 ハイパスフィルタ(HPF)、12 進み補償ゲイン(HPFゲイン)、13 加算器、14 ローパスフィルタ(LPF)、15 BPF周波数マップ(フィルタ周波数補正手段)、16 BPFゲインマップ(制御ゲイン補正手段)、17 HPF周波数マップ(ハイパスフィルタ周波数補正手段)、18 HPFゲインマップ(進み補償ゲイン補正手段)、19 飽和手段、20 アシストマップ、21 切返し検出部、22 角度HPF、23 外乱周波数換算手段、24 微分手段、30 減算器。

Claims (10)

  1. ステアリングホイールに加えられる操舵トルクを示す検出操舵トルク信号に基づいて目標電流を演算するアシストマップと、
    前記目標電流に基づいて、モータに流れる電流を制御する電流制御手段と、
    前記操舵トルク信号あるいは前記モータの回転角度あるいは回転速度をフィルタ処理することで振動成分信号を出力する振動抽出フィルタと、
    前記振動成分信号に基づいて外乱補償指令を演算する振動抑制制御ゲインと、
    前記モータあるいは前記ステアリングホイールの回転速度に基づいて前記振動抽出フィルタのフィルタ周波数を補正するフィルタ周波数補正手段と
    を備え、
    前記操舵トルク信号あるいは前記目標電流に、前記外乱補償指令を加算あるいは減算した信号を新たに操舵トルク信号あるいは目標電流として、前記アシストマップあるいは前記電流制御手段による処理を行なうことを特徴とする電動パワーステアリング制御装置。
  2. 前記フィルタ周波数補正手段は、外乱伝達特性が極小値を取る箇所が外乱周波数に概ね一致するように、フィルタ周波数を設定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング制御装置。
  3. モータあるいはステアリングホイールの回転速度に基づいて前記振動抑制制御ゲインを補正する制御ゲイン補正手段を備えた
    ことを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング制御装置。
  4. 前記制御ゲイン補正手段は、アシストマップによる制御ループの発振周波数付近で前記振動抑制制御ゲインを低下させるよう補正する
    ことを特徴とする請求項3に記載の電動パワーステアリング制御装置。
  5. 前記操舵トルク信号あるいはモータの回転角度あるいは回転速度に対して低周波除去効果と位相進み効果を与えた進み成分信号を出力するハイパスフィルタと、
    前記進み成分信号に基づいて進み補償指令を演算する進み補償ゲインと
    を備え、
    前記進み補償指令を前記外乱補償指令に加算したものを新たに外乱補償指令とする
    ことを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング制御装置。
  6. モータあるいはステアリングホイールの回転速度に基づいて前記ハイパスフィルタのフィルタ周波数を補正するハイパスフィルタ周波数補正手段と、
    モータあるいはステアリングホイールの回転速度に基づいて前記進み補償ゲインを補正する進み補償ゲイン補正手段と
    を備えたことを特徴とする請求項5に記載の電動パワーステアリング制御装置。
  7. 操舵方向の反転を検出し重み係数を出力する切返し検出部を備え、
    前記制御ゲイン補正手段において、前記重み係数と前記回転速度に応じて、前記振動抑制制御ゲインを補正する
    ことを特徴とする請求項3に記載の電動パワーステアリング制御装置。
  8. 前記制御ゲイン補正手段において、前記電流と前記回転速度に応じて、前記振動抑制制御ゲインを補正する
    ことを特徴とする請求項3に記載の電動パワーステアリング制御装置。
  9. 操舵方向の反転を検出し重み係数を出力する切返し検出部を備え、
    前記進み補償ゲイン補正手段において、前記重み係数と前記回転速度に応じて、前記進み補償ゲインを補正する
    ことを特徴とする請求項6に記載の電動パワーステアリング制御装置。
  10. 前記進み補償ゲイン補正手段において、前記電流と前記回転速度に応じて、前記進み補償ゲインを補正する
    ことを特徴とする請求項3に記載の電動パワーステアリング制御装置。
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