JP2011116939A - エポキシ樹脂用硬化剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 150℃前後と200℃前後におけるエポキシ樹脂の硬化性能に差があり、200℃付近で選択的にエポキシ樹脂の硬化反応を行なうことができるエポキシ樹脂用硬化剤を提供することを目的とすること。
【解決手段】カルボキシル基、カルボキシアルキル基、カルボキシフェニルアルキル基から選ばれる少なくとも一種の置換基を含有するイミダゾール系化合物(X)からなることを特徴とするエポキシ樹脂用硬化剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、イミダゾール系化合物(X)を用いたエポキシ樹脂用硬化剤に関するものである。
従来より、エポキシ樹脂は、その硬化物が、機械的特性、電気的特性、熱的特性、耐薬品性等に優れた性能を有することから、塗料、電気電子用絶縁材料、接着剤等の幅広い用途に用いられており、かかるエポキシ樹脂を硬化させるための化合物として、イミダゾール類、アミン類、ジシアンジアミド、酸無水物類、フェノール類、ヒドラジン類、グアニジン類等の種々の硬化剤が広く用いられていた。
そして、エポキシ樹脂を用いた電子部品の絶縁皮膜用や金属外装皮膜用等の用途においては、エポキシ樹脂を150〜200℃程度の高温領域で硬化させる必要があるために、高温で硬化性能を発揮するエポキシ樹脂硬化剤が開発されており、例えば、イミダゾリン化合物と脂肪族ジカルボン酸からなる塩(特許文献1参照)や、2−メチル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ビスヒドロキシメチルイミダゾールを硬化剤として用いることにより、高温領域において短時間でエポキシ樹脂を硬化しうることが知られていた。
特開平9−176289号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載のイミダゾリン塩や、上記イミダゾール化合物からなる硬化剤は、150℃以上の高温領域でのエポキシ樹脂との反応性に優れるものであるが、高温領域の中でも、150℃付近と200℃付近の硬化性能に差が少なく、特に200℃付近で選択的にエポキシ樹脂の硬化反応を行なう必要がある場合には不適なものであった。150℃付近での硬化性は低く、200℃付近で優れた硬化性を有することが必要な場合としては、例えば、コンクリート補強用異形棒鋼、水道鋼管、石油輸送パイプライン用鋼管などのインライン塗装用途に用いられる粉体塗料用途にエポキシ樹脂を用いる場合があり、近年では特に選択的な硬化性が要求されている。
そこで、本発明では、このような背景下において、150℃前後と200℃前後におけるエポキシ樹脂の硬化性能に差があり、200℃付近で選択的にエポキシ樹脂の硬化反応を行なうことができるエポキシ樹脂用硬化剤を提供することを目的とするものである。
しかるに本発明者は、かかる事情に鑑み鋭意研究を重ねた結果、イミダゾール系化合物からなるエポキシ樹脂用硬化剤において、イミダゾール系化合物の置換基として、カルボキシル基、カルボキシアルキル基、カルボキシフェニルアルキル基から選ばれる少なくとも一種の置換基を含有させることにより、150℃ではエポキシ樹脂に対する硬化性能を示さないか、或いは実用的ではないほど硬化速度が遅いが、200℃では短時間でエポキシ樹脂を硬化させることが可能となることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明の要旨は、カルボキシル基、カルボキシアルキル基、カルボキシフェニルアルキル基から選ばれる少なくとも一種の置換基を含有するイミダゾール系化合物(X)からなることを特徴とするエポキシ樹脂用硬化剤に関するものである。
本発明によれば、200℃付近で選択的にエポキシ樹脂の硬化反応を行なうことが可能となるのである。
以下に本発明を詳細に説明する。
なお、本発明において、エポキシ樹脂用硬化剤とは、硬化剤として働くもののみならず硬化促進剤(硬化助剤)として働くものも含めるものである。
まず、カルボキシル基、カルボキシアルキル基、カルボキシフェニルアルキル基から選ばれる少なくとも一種の置換基を含有するイミダゾール系化合物(X)(以下、「イミダゾール系化合物(X)」と略すことがある。)について説明する。
イミダゾール系化合物(X)は、置換基として、カルボキシル基、カルボキシアルキル基、カルボキシフェニルアルキル基から選ばれる少なくとも一種の置換基を含有するイミダゾール系化合物であればよく、かかる置換基を複数個含有する場合には、同じ置換基を複数個含有していてもよいし、異なる置換基を複数個含有するものであってもよい。また、置換基の個数としては、通常1〜4個、好ましくは1〜3個、更に好ましくは1または2個、特に好ましくは1個である。
カルボキシアルキル基のアルキル基の炭素数としては、炭素数1〜5であることが好ましく、特に好ましくは1〜4である。かかるカルボキシアルキル基としては、例えば、カルボキシメチル基、カルボキシエチル基、カルボキシプロピル基、カルボキシブチル基等が挙げられ、これらの中でもカルボキシメチル基、カルボキシエチル基が好ましく用いられる。
カルボキシフェニルアルキル基のアルキル基の炭素数としては、炭素数1〜5であることが好ましく、特に好ましくは1〜4である。かかるカルボキシフェニルアルキル基としては、例えばp−カルボキシフェニルメチル基、o−カルボキシフェニル基メチル、m−カルボキシフェニルメチル基等が挙げられ、これらの中でもp−カルボキシフェニルメチル基が好ましく用いられる。
本発明においては、イミダゾール系化合物(X)が、下記一般式(1)または(2)で示される化合物であることが、本発明の硬化性能を十分に発揮できる点で好ましい。

[式中、R1〜R6は、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基である。]
上記一般式(1)中のR1〜R3は、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基である。アルキル基の炭素数としては、好ましくは炭素数1〜5、更に好ましくは1〜4であり、具体的には、メチル基、エチル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基等が挙げられ、特には合成し易い点でR1〜R3の全ての置換基がメチル基であることが好ましい。
また、上記アルキル基は置換基を有するものであってもよく、置換基としては、通常、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、アミノ基、スルファニル基、アリール基、ヘテロアリール基等が挙げられ、好ましくは水酸基、アリール基である。
上記一般式(1)で示されるイミダゾール系化合物としては、特に(1H−2,4,5−トリメチルイミダゾール−1−イル)酢酸を用いることが、合成し易く、更に硬化性能も十分に発揮できる点で好ましい。
上記一般式(2)中のR4〜R6は、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基である。アルキル基の炭素数としては、好ましくは炭素数1〜5、更に好ましくは1〜4であり、具体的には、メチル基、エチル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基等が挙げられ、特には合成し易い点で、R4およびR5が水素原子であり、R6がメチル基であることが好ましい。
また、上記アルキル基は置換基を有するものであってもよく、置換基としては、通常、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、アミノ基、スルファニル基、アリール基、ヘテロアリール基等が挙げられ、好ましくは水酸基、アリール基である。
上記一般式(2)で示されるイミダゾール系化合物としては、特に1−メチル−5−イミダゾールカルボン酸を用いることが、合成し易く、更には硬化性能も十分に発揮できる点で好ましい。
イミダゾール系化合物(X)の分子量としては、通常100〜750、好ましくは110〜500である。
イミダゾール系化合物(X)の融点としては、通常−150〜250℃、好ましくは−140〜240℃、更に好ましくは−130〜230℃であり、高すぎると樹脂との相溶性が低下する為、硬化性能が低下する傾向がある。
イミダゾール系化合物(X)のガラス転移温度(Tg)としては、通常−150〜250℃、好ましくは−140〜240℃、更に好ましくは−130〜230℃であり、高すぎると樹脂との相溶性が低下する為、硬化性能が低下する傾向がある。
上記融点及びガラス転移温度の測定は、例えば、DSC2920(TA Instruments社製)を用いて、アルミニウムセルにサンプルを10mg秤量しシールして、DSCにサンプルとリファレンスサンプル(アルミニウム空セル)をセットし、窒素を50ml/minでパージしながら、液体窒素を用いて室温から−150℃まで冷却し、同温度で3分保ち、その後、昇温速度10℃/minで300℃まで昇温した際の昇温データチャートから測定する方法より行なうことができる。
イミダゾール系化合物(X)の製造方法としては、例えば、クロロ酢酸やp−ブロモ安息香酸誘導体等のアルキル化剤とN−無置換イミダゾール誘導体のN−アルキル化反応や、4(5)−ヒドロキシメチルイミダゾール化合物の酸化反応により製造することができる。
本発明で使用するエポキシ樹脂は、特に限定されるものではなく平均して一分子内に2個以上のエポキシ基を有するものであれば良い。
代表的なエポキシ樹脂としては、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールAD、ビスフェノールS、テトラメチルビスフェノールA、テトラメチルビスフェノールF、テトラメチルビスフェノールAD、テトラメチルビスフェノールS、テトラブロモビスフェノールA等のビスフェノール類をグリシジル化したビスフェノール型エポキシ樹脂、ビフェノール、ジヒドロキシナフタレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン等のその他の2価フェノール類をグリシジル化したエポキシ樹脂、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、4,4−(1−(4−(1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル)フェニル)エチリデン)ビスフェノール等のトリスフェノール類をグリシジル化したエポキシ樹脂、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン等のテトラキスフェノール類をグリシジル化したエポキシ樹脂、フェノールノボラック、クレゾールノボラック、ビスフェノールAノボラック、臭素化フェノールノボラック、臭素化ビスフェノールAノボラック等をグリシジル化したノボラック型エポキシ樹脂、グリセリンやポリエチレングリコール等の多価アルコールをグリシジル化した脂肪族エーテル型エポキシ樹脂、p−オキシ安息香酸、β−オキシナフトエ酸等のヒドロキシカルボン酸をグリシジル化したエーテルエステル型エポキシ樹脂、フタル酸、テレフタル酸のようなポリカルボン酸をグリシジル化したエステル型エポキシ樹脂、4,4−ジアミノジフェニルメタンやm−アミノフェノール等のアミン化合物のグリシジル化物やトリグリシジルイソシアヌレート等のアミン型エポキシ樹脂、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルー3’、4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート等の脂環式エポキサイド等が挙げられ、これら1種または2種以上の混合したものでも良い。
かかるエポキシ樹脂には、必要に応じて希釈剤、可撓性付与剤、シラン系カップリング剤、消泡剤、レベリング剤、充填剤、顔料、染料等の各種添加剤を加えることができる。
本発明においては、上記イミダゾール系化合物(X)をエポキシ樹脂の硬化剤として使用するものであり、イミダゾール系化合物(X)の使用量としては、エポキシ樹脂100重量部に対して、通常0.1〜30重量部、好ましくは0.2〜25重量部、特に好ましくは0.3〜20重量部である。かかる使用量が多すぎると、硬化物の物性が低下する傾向があり、少なすぎると硬化反応が進行しにくくなる傾向がある。
本発明におけるイミダゾール系化合物(X)は、硬化剤として単独で用いることもできるし、アミン類、ポリアミン類、ヒドラジン類、酸無水物、ジシアンジアミド、イミダゾール類、オニウム塩類、ポリチオール類、フェノール類、ケチミン等の一般的に使用されている硬化剤と併用することもできる。
また、公知一般のエポキシ樹脂用硬化促進剤(硬化助剤)を併用することも可能である。
また、本発明におけるイミダゾール系化合物(X)からなるエポキシ樹脂用硬化剤は、上記公知一般の硬化剤と併用して、硬化性能を触媒的に促進させるために用いることができる。
イミダゾール系化合物(X)をエポキシ樹脂と混合する方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、所定量のイミダゾール系化合物(X)とエポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂混合物を、ロール混練機、ニーダー、または押出機等を用いて混練すればよい。次いで、かかる混練後のエポキシ樹脂混合物を加熱することにより、エポキシ樹脂硬化物を得ることができる。加熱条件は、エポキシ樹脂の種類、硬化剤の種類、添加剤の種類、各成分の配合量を考慮し、加熱温度、加熱時間を適宜選択すればよい。
かくして本発明においては、硬化剤としてイミダゾール系化合物(X)を用いることによりエポキシ樹脂硬化物を得ることができるものである。
以下、実施例をあげて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。なお、例中、「部」、「%」とあるのは、断りのない限り重量基準を意味する。
<製造例1>
『(1H−2,4,5−トリメチルイミダゾール−1−イル)酢酸の製造』
2,4,5−トリメチルイミダゾール11.0g(0.10mol)をメタノールに溶かした溶液25mlに5mol/lナトリウムメトキシド/メタノール溶液20ml(0.10mol)を加え、溶解させた後、減圧下濃縮乾固した。残渣にDMF110mlを加え、氷浴下にて冷却した。これにクロロ酢酸メチル10.9g(0.10mol)を30分かけて滴下した。滴下終了後、氷浴をはずし、23℃で2時間反応を行った。反応終了後、反応液を減圧下濃縮し、残渣に酢酸エチル100mlを加え、不溶物をろ過し、酢酸エチル50mlで洗浄した。得られた酢酸エチル層に更に酢酸エチル200mlを添加した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液25ml、次いで水25mlで洗浄した。得られた有機層を減圧下濃縮し、(1H−2,4,5−トリメチルイミダゾール−1−イル)酢酸メチルを10.7g(収率58.8%)で得た。
次いで、(1H−2,4,5−トリメチルイミダゾール−1−イル)酢酸メチル9.2g(50mmol)を水に溶かした溶液30mlに、20%水酸化ナトリウム水溶液20g(100mmol)を加え、25℃で4時間反応を行った。反応終了後、20%塩酸水溶液18.2g(100mmol)を加え中和し、減圧下、濃縮乾固した。残渣にメタノールを200ml加え、不溶物をろ過、除去した後、ろ液を濃縮乾固した。残渣をメタノール15mlで洗浄後、乾燥し、(1H−2,4,5−トリメチルイミダゾール−1−イル)酢酸(X−1)を7.1g(収率83.6%)で得た。
なお、上記(X−1)の融点は300℃以上である。
<製造例2>
『1−メチル−5−イミダゾールカルボン酸の製造』
1−メチル−5−ヒロドキシメチルイミダゾール10.0g(0.08mol)を水に溶かした溶液100mlに、二酸化マンガン(東ソー社製電解二酸化マンガン「HMH」、粒径分布は45μm以下の粒子が94%)71.2g(0.82mol)を加え、液温が90℃になるよう加温し、90℃で4時間反応を行った。反応終了後、液温を20℃まで冷却し、反応生成液から二酸化マンガンを濾別した。濾液を減圧下濃縮し、残渣にエタノールを加え再結晶し、得られた結晶を乾燥することで、1−メチル−5−イミダゾールカルボン酸(X−2)を9.6g(収率85.2%)で得た。
なお、上記(X−2)の融点は209℃である。
<製造例3>
『2,4,5−トリメチルイミダゾリルコハク酸の製造』
50ml反応器に2,4,5−トリメチルイミダゾール6.0g(0.05mol)、マレイン酸6.3g(0.05mol)、N,N−ジメチルホルムアミド3mlを加え、液温が130℃になるように加温した。130℃で1時間反応させた後、減圧下でN,N−ジメチルホルムアミドを留去した。得られた濃縮液を25℃に冷却し、アセトン30mlを加え1時間撹拌した。撹拌後、析出した結晶を濾取し、結晶をアセトン20mlで洗浄を行った。結晶を減圧下50℃で乾燥することで、2,4,5−トリメチルイミダゾリルコハク酸を9.9g(収率80.3%)で得た。融点は209℃である。
<実施例1および2、比較例1および2>
上記製造例1および2で得られた(1H−2,4,5−トリメチルイミダゾール−1−イル)酢酸(X−1)、1−メチル−5−イミダゾールカルボン酸(X−2)、および2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール(融点224℃)、製造例3で得られた2,4,5−トリメチルイミダゾリルコハク酸について下記エポキシ樹脂硬化試験を行った。評価結果を表1に示す。
[エポキシ樹脂硬化試験]
常温において、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(商品名:jER828、ジャパンエポキシレジン社製)100重量部に対し、上記硬化剤を10重量部添加し、混合することで混合組成物を調製した。
ついで、得られた混合組成物2gを用い、ゲルタイムテスター(安田精機製作所製)により、200℃および150℃におけるゲルタイム(硬化時間:ローターのトルクが約3.3Kg・cmに達するまでに要する時間)を測定した。
上記試験結果より、20分という実用的な硬化所要時間内において、実施例1および2に記載の硬化剤は、150℃においてはエポキシ樹脂に対して硬化性能を示さないものの、200℃において良好な硬化性能を有するものであることから、200℃において選択的にエポキシ樹脂の硬化反応を行なうことができるものである。
一方、比較例1で用いた2−フェニル−4,5−ビスヒドロキシメチルイミダゾールおよび比較例2で用いた2,4,5−トリメチルイミダゾリルコハク酸は、200℃および150℃のいずれにおいても硬化性を示すものであり、200℃において選択的に硬化性能を示すものではない。
本発明のエポキシ樹脂用硬化剤は、200℃付近で選択的にエポキシ樹脂の硬化反応を行なうことが可能であり、塗料(特には、コンクリート補強用異形棒鋼、水道鋼管、石油輸送パイプライン用鋼管などのインライン塗装用途に用いられる粉体塗料)、電気電子用絶縁材料、接着剤等の幅広い用途で用いられるエポキシ樹脂用の硬化剤として有用なものである。

Claims (4)

  1. カルボキシル基、カルボキシアルキル基及びカルボキシフェニルアルキル基から選ばれる少なくとも一種の置換基を含有するイミダゾール系化合物(X)からなることを特徴とするエポキシ樹脂用硬化剤。
  2. イミダゾール系化合物(X)が、下記一般式(1)または(2)であることを特徴とする請求項1記載のエポキシ樹脂用硬化剤。

    [式中、R1〜R6は、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基である。]
  3. 一般式(1)中のR1、R2、R3がすべてメチル基であることを特徴とする請求項2記載のエポキシ樹脂用硬化剤。
  4. 一般式(2)中のR4およびR5が水素原子であり、R6がメチル基であることを特徴とする請求項2記載のエポキシ樹脂用硬化剤。
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