JP2011113066A - 光学シートの製造方法、光学シート及び映像表示装置 - Google Patents

光学シートの製造方法、光学シート及び映像表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】外観品質が良好であり、ヘイズ上昇を防止できる光学シートを得られる光学シートの製造方法、該方法によって製造される光学シート、及び該シートを備えた映像表示装置を提供する。
【解決手段】基材層の表面に沿って並列に形成される、光を透過可能なプリズム部と、プリズム部間に並列される、光を吸収可能な光吸収部と、を有する光学機能シート層を少なくとも1層備える光学シートの製造方法であって、光吸収部は、光学機能シート層の断面において、一方の面側に開口部を有するとともに他方の面側に先端部を有する溝に、樹脂からなるバインダーと光吸収粒子とを含んで構成されており、該溝の開口部の幅より大きい光吸収粒子を用いて光吸収部を形成する工程を含む、光学シートの製造方法、該方法によって製造される光学シート、及び該シートを備えた映像表示装置とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、映像源から出射される映像光を制御して観察者側に出射する光学シートの製造方法、該方法によって得られる光学シート、及び該光学シートを備えた映像表示装置に関する。
液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、リアプロジェクションディスプレイ、有機EL、FED等のような、映像を観察者に出射する映像表示装置には、映像源と、該映像源からの映像光の質を高めて観察者に出射するための各種機能を有する層を具備する光学シートとが備えられている。
このような光学シートに関する技術がこれまでにいくつか開示されており、例えば、特許文献1にその1つが開示されている。特許文献1には、間隔を置いて配置され入射光を反射して拡散させるための傾斜面を有するテーパ付導波管(本発明の「プリズム部」に相当。)を有し、該導波管は導波管の間に配置され外部光を吸収し反射量を減少させるための吸光部(本発明の「光吸収部」に相当。)を形成するための空間部を備えるディスプレイ用光学装置(本発明の「光学機能シート層」に相当。)であって、前記吸光部は、(a)前記空間部の内壁面に沿って塗布され硬化されて、前記導波管の側壁とは屈折率の異なる、好ましくは、前記導波管の側壁よりは相対的に小さい屈折率の樹脂からなり、黒味を帯びた吸光粒子(本発明の「光吸収粒子」に相当。)が含まれていない第1樹脂層と、(b)前記第1樹脂層の外部の前記空間部に詰められて外部光を吸収する黒味を帯びた吸光粒子と、(c)前記吸光粒子を固定するための吸光粒子ホルダー(本発明の「バインダー」に相当。)と、を含んで構成されたことを特徴とするディスプレイ用光学装置が開示されている。
特表2008−501128号公報
上記特許文献1に記載の技術のように、光吸収粒子が分散されたバインダーが充填された光学機能シート層を得る場合、バインダー及び光吸収粒子を充填後に余剰分のバインダー及び光吸収粒子を掻き落とす行程が含まれる。その際、光学機能シート層の表面にスジ状の外観不良が発生することがあった。このようなスジ状の外観不良が生じている光学機能シート層と他の層とを積層して光学シートとした場合、該光学シートにも悪影響を与えていた。
そこで本発明は、外観品質が良好であり、ヘイズ上昇を防止できる光学シートを得られる光学シートの製造方法、該方法によって製造される光学シート、及び該シートを備えた映像表示装置を提供することを課題とする。
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
請求項1に記載の発明は、複数の層を有する光学シートの製造方法であって、複数の層のうち、少なくとも1層が、基材層(1)の表面に沿って並列に形成される、光を透過可能なプリズム部(2、2、…)と、プリズム部間に並列される、光を吸収可能な光吸収部(3、3、…)と、を有する光学機能シート層(10)であり、光吸収部は、光学機能シート層の断面において、一方の面側に開口部(7b)を有するとともに他方の面側に先端部(7a)を有する溝(7)に、樹脂からなるバインダーと光吸収粒子(5、5、…)とを含んで構成されており、基材層の片面側にプリズム部を形成する、プリズム部形成工程と、該プリズム部が形成された側の面上に、バインダー及び該バインダーに分散された光吸収粒子を含む粒子群を供給する、供給工程と、供給工程で供給されたバインダー及び粒子群のうち、余剰分のバインダー及び粒子群を掻き落とし、溝に残ったバインダーを硬化させることで光吸収部を形成する、光吸収部形成工程と、を含み、溝の開口部の幅より大きい粒子が粒子群に1体積%以上8体積%未満含まれていることを特徴とする光学シートの製造方法により前記課題を解決する。
本発明において、「基材層の表面に沿って並列に形成される」とは、基材層上において一方向に沿って並列されることに限定されず、基材層の表面に沿って所定の法則性を有して並べられるように配置されていれば良い概念である。従って、例えば基材層の表面に沿って斜めに並べられてもよいし、千鳥状に並べられてもよい。また、「光吸収粒子」とは、光吸収効果を有する粒子を意味し、光吸収部に含まれる粒子のほか、光吸収部形成工程において掻き落とされる粒子も含む概念である。さらに、「溝の開口部の幅」とは、溝の開口部に重なる面内において、溝の長手方向に直交する方向の溝の長さを意味する。すなわち、図2(光学機能シート層の一部を拡大して示した断面図)に例示した形態ではWuが溝の開口部の幅である。「溝の開口部の幅より大きい粒子」とは、粒子の最も大きくなる断面での最も長くなる直径が溝の開口部の幅より長い粒子を意味する。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の光学シートの製造方法において、溝(7)の先端部(7a)の幅が3μm以上であり、溝の開口部(7b)から先端部に向かって形成された面が、光学機能シート層(10)のシート面の法線方向に対して0度以上5度以下の角度をなしていることを特徴とする。
本発明において、「溝の先端部の幅」とは、溝の先端部を包含する面内において、溝の長手方向に直交する方向の溝の長さを意味する。すなわち、図2(光学機能シート層の一部を拡大して示した断面図)に例示した形態ではWlが溝の先端部の幅である。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の光学シートの製造方法において、粒子群に含まれる粒子が全て光吸収粒子(5、5、…)であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の光学シートの製造方法によって製造される、光学シートを提供することにより前記課題を解決する。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の光学シートを備えた映像表示装置を提供することにより前記課題を解決する。
本発明によれば、外観品質が良好であり、ヘイズ上昇を防止できる光学シートを得られる光学シートの製造方法、該方法によって製造される光学シート、及び該シートを備えた映像表示装置を提供することができる。
本発明の光学シートのうち、光学機能シート層に着目して、断面の一部を概略的に示した図である。 図1に示した光学機能シート層の一部を拡大して示した図である。 プリズム部、光吸収部の形状の他の例を示した図である。 実施例で用いた光吸収粒子の粒度分布(体積)を示す図である。
本発明の上記した作用及び利得は、次に説明する発明を実施するための形態から明らかにされる。以下本発明を図面に示す実施形態に基づき説明する。ただし、本発明はこれら実施形態に限定されるものではない。
図1は、本発明の光学シートのうち、光学機能シート層10に着目して、断面の一部を概略的に示した図である。図1では、見易さのため繰り返しとなる符号は一部省略することがある(以降に示す各図において同じ。)。図1に示すように、光学機能シート層10は、基材層1上に形成されたプリズム部2、2、…及び光吸収部3、3、…を備えている。光学機能シート層10は、図1で示した断面を維持して紙面奥/手前方向に延在する。
光学機能シート層10は、層厚方向断面において略台形であるプリズム部2、2、…と、該プリズム部2、2、…の間に配置された光吸収部3、3、…とを備えている。図2に1つの光吸収部3及びこれに隣接するプリズム部2、2に着目した拡大図を示した。図1及び図2を参照しつつ光学機能シート層10について説明する。
プリズム部2、2、…は一方のシート面側が上底、他方のシート面側が下底となるように配置された略台形断面を有する要素である。また、プリズム部2、2、…は、屈折率がNpである光透過性樹脂で構成されている。これは通常、電離放射線、紫外線等により硬化する特徴を有する例えばウレタンアクリレート等により形成されている。
光吸収部3、3、…は、プリズム部2、2、…の間に配置され、図1に表れる断面において略三角形断面を有する要素である。当該三角形断面の底辺に相当する面がプリズム部2、2、…の上底側のシート面に面するように並列されている。これにより光吸収部3、3、…の底辺、及びプリズム部2、2、…の上底により光学機能シート層10の一方の面が形成されている。光吸収部3、3、…は、光学機能シート層10の断面において、一方の面側に開口部7bを有するとともに他方の面側に先端部7aを有する溝7に、光吸収粒子5、5、…を含む粒子群が分散された樹脂からなるバインダーが充填されて構成されている。ここで、溝7の先端部7aの幅Wlは3μm以上であることが好ましく、溝7の開口部7bから先端部7aに向かって形成された面と、光学機能シート層10のシート面の法線とのなす角度θ0は0度以上5度以下であることが好ましい。後に説明するようにして光吸収部3、3、…を形成する際に、幅Wlが小さすぎれば溝7の奥まで光吸収粒子5、5、…を充填することが困難になり、角度θ0が大きすぎても溝7に光吸収粒子5、5、…を充填することが困難になるためである。
また、光吸収部3、3、…は、プリズム部2、2、…の屈折率Npと同じ、又は小さい屈折率Nbを有する所定の材料により構成されている。このようにプリズム部2、2…の屈折率Npと光吸収部3、3、…の屈折率NbとをNp≧Nbとすることにより、所定の条件でプリズム部2、2、…に入射した光源からの映像光を光吸収部3、3、…とプリズム部2、2、…との界面で適切に反射させ、観察者に明るい映像を提供することができる。NpとNbとの屈折率の差は特に限定されるものではないが、0以上0.06以下であることが好ましい。
加えて、光学機能シート層10における光吸収部3、3、…は、光吸収粒子5、5、…を含有し、その間にバインダーを充填してバインダー部4とすることにより構成されている。すなわち、バインダー部4の中に光吸収粒子5、5、…が分散されている。これにより、光吸収部3、3、…において、プリズム部2、2、…と、光吸収部3、3、…との界面で反射せずに光吸収部3、3、…の内側に入射した映像光を光吸収粒子5、5、…で吸収することができる。さらには所定の角度で入射した観察者側からの外光を適切に吸収することができ、コントラストを向上させることも可能となる。
このときバインダー部4のバインダーが上記の屈折率Nbである材料により構成される。バインダーとして用いられるものは特に限定されないが、これには例えば、電離放射線、紫外線等により硬化する特徴を有するエポキシアクリレート等を挙げることができる。また、光吸収粒子5、5、…は、平均粒径が1μm以上であることが好ましい。なお、「1μm」とは、重量分布法による粒度測定で得られる値である。当該粒子は光吸収性を有していれば特に限定されるものではないが、黒色であることが好ましく、これには市販の粒子を用いることもできる。
次に、基材層1について説明する。基材層1は、該基材層1上に上記したプリズム部2、2、…や光吸収部3、3、…を形成するためのベースとなるフィルム層で、PETを主成分としている。当該基材層1はPETを主成分として含有していれば良く、他の樹脂が含まれてもよい。また、各種添加剤を適宜な量添加してもよい。一般的な添加剤としては、フェノール系等の酸化防止剤、ラクトン系等の安定剤等を挙げることができる。ここで「主成分」とは、基材層を形成する材料全体に対して上記PETが50質量%以上含有されていることを意味する(以下、同様とする。)。
なお、基材層1については、その材料は必ずしもPETであることは必要なく、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)、又はポリトリメチレンテレフタレート(PTT)樹脂等の「ポリエステル系樹脂」を用いることができる。本実施形態では、性能に加え、量産性、価格、入手可能性等の観点からPETを主成分とする樹脂が好ましい材料であるとして説明した。
次に、光学機能シート層10の製造方法について説明する。上記した光学機能シート層10を製造する方法は、基材層1の片面側にプリズム部2、2、…を形成する、プリズム部形成工程と、プリズム部2、2、…が形成された側の面上に、バインダー及び該バインダーに分散された光吸収粒子5、5、…を含む粒子群を供給する、供給工程と、該供給工程で供給されたバインダー及び粒子群のうち、余剰分のバインダー及び粒子群を掻き落とし、溝7、7、…に残ったバインダーを硬化させることで光吸収部3、3、…を形成する、光吸収部形成工程とを含む。
上記プリズム部形成工程において、基材層1の片面側にプリズム部2、2、…を形成する方法は特に限定されず、従来の公知の方法を用いることができる。溝7、7、…は、光学機能シート層10の断面において、それぞれ一方の面側に開口部7bを有するとともに他方の面側に先端部7aを有している。本発明では、上記供給工程において、溝7の開口部7bの幅Wuより大きい粒子を含んだ粒子群を用いる。なお、供給工程で用いる粒子群には、少なくとも溝7、7、…に充填可能な大きさの光吸収粒子5、5、…が含まれていれば良い。すなわち、粒子群のうち、溝7、7、…に充填されない大きさのものは光吸収粒子であっても良く、光吸収効果を有さない粒子であっても良い。ただし、光吸収粒子(溝7、7…に充填されない大きさの光吸収粒子を含む。)のみによって粒子群が構成されていることが好ましい。次に、上記光吸収部形成工程において、供給工程で供給されたバインダー及び粒子群のうち、余剰分のバインダー及び粒子群を掻き落とす。そのため、粒子群のうち溝7の開口部7bの幅Wuより大きい粒子はこのときに掻き落とす。余剰分のバインダー及び粒子群を掻き落とした後、溝7、7、…には少なくともバインダーと溝7の開口部7bの幅Wuより小さい光吸収粒子とが充填されており、溝7、7、…に充填されたバインダーを硬化させることによって光吸収部3、3、…を形成することができる。その後、適当な大きさに切り出すことによって、光学機能シート層10を得ることができる。
従来は、溝7、7、…に光吸収粒子5、5、…を十分に充填させるため、開口部7bの幅Wuより小さい粒径の光吸収粒子5、5、…を用いて光吸収部3、3、…を形成していた。しかしながら、本発明では、上記したように、溝7の開口部7bの幅Wuより大きい粒子を含んだ粒子群が分散されたバインダーを用いることによって、上記のようにして余剰分のバインダー及び粒子群を掻き落とす際に、光学機能シート層10の表面にスジができることを抑制できる。これは、溝7の開口部7bの幅Wuより大きい粒子によって、溝7の開口部7bの幅Wuと同等の大きさの粒子を掻き取り、光学機能シート層10の表面にできる凹みを小さくできるためであると考えられる。余剰分のバインダー及び粒子群を掻き落とす際に、面内で部分的な凹みの大きい部分があるとスジになるが、面内均一に大きい粒子で掻くとことによってスジになることを抑制できると考えられる。よって、光学機能シート層10の外観を向上させることができる。また、外観が向上された光学機能シート層10と他の層とを積層して光学シートとしたとき、該光学シートの外観が向上される。さらに、光学機能シート層10の表面のスジ(凹み)が少なくなることによって、その部分での光の拡散が少なくなり、ヘイズ上昇を防止できるという効果も得られる。
ただし、粒子群に含まれる、溝7の開口部7bの幅Wuより大きい粒子の割合は、1体積%以上8体積%未満とする。粒子群に含まれる、溝7の開口部7bの幅Wuより大きい粒子の割合が少なすぎれば、該大きい粒子を用いることによる効果を得難く、溝7の開口部7bの幅Wuより大きい粒子の割合が多すぎれば、該大きい粒子が溝7の開口部7bを塞ぎ、溝7の中に光吸収粒子5、5、…及びバインダーが充填され難くなるためである。
これまでの本発明の説明では、光吸収部の断面形状が、直線状の二つの斜辺を有する略三角形である形態について説明したが、本発明はかかる形態に限定されない。光吸収部のその他の形態例を図3に示した。図3(a)には、光吸収部3’の断面における斜辺が折れ線状とされた例を示し、図3(b)には、光吸収部3’’の断面における斜辺が曲線状とされた例を示した。図3(a)に示した場合には、光吸収部3’の斜辺(プリズム部2’、2’の斜辺)は、1つの辺からではなく、2つの辺から構成されている。すなわち断面において折れ線状の斜辺を有している。詳しくは、底辺側(紙面上側)の斜辺は光学機能シートの厚み方向に対して角度θ1をなしている。一方、基材層1側(紙面下側)に配置される斜辺は光学機能シートの厚み方向に対して角度θ2をなしている。この角度は、θ1>θ2の関係であるとともに、いずれも0度以上5度以下の範囲であることが好ましい。さらに好ましい角度は0度より大きく3度以下である。また、当該2つの斜辺は、光学機能シートの厚み方向には、それぞれT1とT2の大きさを有している。T1とT2とは同じ大きさであることが好ましい。
また、図3(a)の例は2つの斜辺により構成されている例であるが、図3(a)に示した断面において、斜辺がさらに多くの辺で折れ線状が構成されてもよい。
図3(b)に示した場合には、光吸収部3’’の斜面(プリズム部2’’、2’’、…の斜辺)は曲線状で構成されている。このように光吸収部における断面形状略三角形である斜辺が曲線状であってよい。この場合でも、当該曲線と光学シートのシート出光面の法線とのなす角は、光吸収部の底辺側(紙面上側)より基材層1側(紙面下側)の方が小さいことが好ましい。さらにその角度もいずれの部分でも0度以上5度以下の範囲であることが好ましい。さらに好ましい角度は0度より大きく3度以下である。ここで、曲線とシート出光面の法線との成す角は、曲線を10等分し、各端部同士を結ぶ線と、シート出光面の法線との成す角により定義される。
その他、光吸収部の形状は本実施形態のものに限定されるものではなく、外光を適切に吸収することが可能であれば適宜変更することが可能である。これには、例えば断面形状が矩形である場合等を挙げることができる。
本発明の光学シートは、上記したようにして製造された光学機能シート層を少なくとも1層有しており、用途に応じてその他の様々な機能を有する層が備えられる。本発明の光学シートに備えられ得る層としては、従来の光学シートに用いられていたものを特に限定することなく用いることができる。具体的には、反射防止層、粘着剤層、電磁波遮蔽層、波長フィルタ層、防眩層、ハードコート層などを挙げることができる。これらの層の積層順、及び積層数は、光学シートの用途に応じて適宜決定される。以下、これらの層の機能などについて説明する。
反射防止層は最も観察者側に配置されて外光の反射を防止する機能を有する層である。これによれば、外光が光学シートの観察者側面で反射して観察者側へ戻って、いわゆる映り込みが生じて映像が見え難くなることを抑制することができる。このような反射防止層は、市販の反射防止フィルムを用いる等して構成することが可能である。
粘着剤層は、粘着剤が配置される層である。粘着剤としてPSA(感圧接着剤、pressure sensitive adhesive)を挙げることができる。ただし、必要な光透過性、粘着性、耐候性を得ることができれば粘着剤はこれに限定されるものではない。その粘着力は例えば数N/25mm〜20N/25mm程度が好ましい。ただし、粘着剤層がガラス面に貼り合わされる場合は、貼りなおし(リワーク)、リサイクルを考慮し、数N/25mm〜10N/25mm程度が望ましい。また、電磁波シールド層に貼り合わされる場合は、ベンゾトリアゾールなどの酸化防止剤が含まれているか、−COOH、−NHなどの酸基が含まれていないことが望ましい。また、層構成によっては、色素の劣化を防止するために、紫外線を吸収する効果のあるUV吸収剤(ベンゾトリアゾールなど)を粘着剤に含めることが望ましい。
電磁波遮蔽層は、その名称が示す通り、電磁波を遮断する機能を有する層である。当該機能を有する層であれば、電磁波を遮断する手段は特に限定されるものではない。これには、例えば銅メッシュを挙げることができる。当該銅メッシュを得る方法としてはエッチング、蒸着等により微細な銅のメッシュパターンを形成することが有効である。銅メッシュのピッチ等は遮断すべき電磁波により適宜設計されるが、例えばピッチ約300μm、線幅12μmであるものを挙げることができる。
波長フィルタ層は、所定の波長の光をフィルタリングする機能を有する層である。フィルタリングされるべき波長は必要に応じて適宜選択することができるが、PDPから出射されるネオン線をカットしたり、赤外線、近赤外線をカットする層を挙げることができる。
防眩層は、いわゆるぎらつきを抑制する機能を有する層であり、アンチグレア層、AG層と呼ばれることもある。このような防眩層としては市販のものを用いることができる。
ハードコート層は、HC層とも呼ばれることもある。これは、画像表示面に傷がつくことを抑えるために耐擦傷性を付与することができる機能を有するフィルムが配置された層である。
本発明の光学シートは、上記したように外観が向上された光学機能シート層を備えているため、外観が向上される。
本発明の映像表示装置は、上記した本発明の光学シートを備えている。例えば、映像源としてPDPを用い、該PDPに本発明の光学シートを重ねることによって、プラズマディスプレイとすることができる。また、光源及び液晶パネルと組み合わせれば、液晶表示装置とすることができる。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明する。ただし本発明は実施例に限定されるものではない。
基材層(両面易接着PETフィルム、厚さ100μm、商品名「コスモシャイン A4300」、東洋紡株式会社製)の一方の面側に、厚さ140μmの光学機能シート層を形成した。光学機能シート層に備えられるプリズム部には、屈折率1.58のウレタンアクリレート系UV硬化型樹脂を使用した。プリズム部を形成した後、プリズム部が形成された側の面上に、以下に説明する光吸収粒子と該光吸収粒子を分散したバインダー(エポキシアクリレート、常温での粘度:4000(mPa・s))を常温で供給した。その後、シート面の法線方向に対して進行方向に30°傾けたブレードによって、供給された光吸収粒子及びバインダーのうち余剰分の光吸収粒子及びバインダーを掻き落とした。その後、プリズム部間の溝に残ったバインダーを硬化させることで、該バインダーと該バインダーに分散された光吸収粒子とを含む光吸収部を形成した。なお、光吸収部は、図2に示したような略三角形断面を有する形態または矩形断面を有する形態とした。光吸収部が形成される溝の深さ(厚さ)は120μmとし、光学機能シート層のシート面の法線方向に対する当該三角形断面における斜辺の角度θ0[°]、光吸収部が形成される溝の開口部幅Wu[μm]及び先端部の幅Wl[μm]は、表1に示した通りとした。表1の角度の項目において「0」としたものは、光吸収部が矩形断面を有する形態であることを意味する。
光吸収粒子は、平均粒径が4μmのものと、6μmのものの2種類を用いた。用いた光吸収粒子の粒度分布(体積)を図4に示す。表1には、用いた光吸収粒子の最小粒径Rmin[μm]、平均粒径Rave[μm]、及び最大粒径Rmax[μm]、並びに、光吸収部が形成される溝の開口部幅Wu[μm]より大きい粒子の割合[体積%]を示す。なお、平均粒径が「Aμm」とは、重量分布法による粒度測定で得られたものをいう。また、最小粒径とは、粒度分布の頻度が0ではない最小の粒径を意味し、最大粒径とは、粒度分布の頻度が0ではない最大の粒径を意味する。
上記のようにして作製した光学機能シート層を、プラズマテレビ(パナソニック製、PZ700、50インチ)に実装し、2m(画面縦寸法の約3倍=3H)離れて、様々な角度から観察した際、スジが目視できるか確認した。その結果を表1に示す。「◎」はスジをほとんど確認できなかったことを意味し、「○」は目立つスジを確認できなかったことを意味し、「×」は調整困難なほどスジが発生したことを意味する。また、光吸収部に光吸収粒子及びバインダーが充填されているかを確認した結果も表1に示す。「◎」は光吸収粒子及びバインダーが十分に充填されていたことを意味し、「×」は光吸収粒子及びバインダーの充填が不十分であったことを意味する。
Figure 2011113066
表1に示したように、溝の開口部の幅より大きな粒子を1体積%以上8体積%未満含む光吸収粒子を用いた場合、外観品質が良好な光学機能シート層を得ることができた。
以上、現時点において実践的であり、かつ好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う光学シートの製造方法、光学シート及び映像表示装置も本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
1 基材層
2 プリズム部
3 光吸収部
4 バインダー部
5 光吸収粒子
7 溝
7a 先端部
7b 開口部
10 光学機能シート層
Wu 溝の開口部の幅
Wl 溝の先端部の幅

Claims (5)

  1. 複数の層を有する光学シートの製造方法であって、
    前記複数の層のうち、少なくとも1層が、基材層の表面に沿って並列に形成される、光を透過可能なプリズム部と、前記プリズム部間に並列される、光を吸収可能な光吸収部と、を有する光学機能シート層であり、
    前記光吸収部は、前記光学機能シート層の断面において、一方の面側に開口部を有するとともに他方の面側に先端部を有する溝に、樹脂からなるバインダーと光吸収粒子とを含んで構成されており、
    前記基材層の片面側に前記プリズム部を形成する、プリズム部形成工程と、
    前記プリズム部が形成された側の面上に、前記バインダー及び前記バインダーに分散された前記光吸収粒子を含む粒子群を供給する、供給工程と、
    前記供給工程で供給された前記バインダー及び前記粒子群のうち、余剰分の前記バインダー及び前記粒子群を掻き落とし、前記溝に残った前記バインダーを硬化させることで前記光吸収部を形成する、光吸収部形成工程と、を含み、
    前記溝の開口部の幅より大きい粒子が、前記粒子群に1体積%以上8体積%未満含まれている、光学シートの製造方法。
  2. 前記溝の先端部の幅が3μm以上であり、前記溝の開口部から先端部に向かって形成された面が、前記光学機能シート層のシート面の法線方向に対して0度以上5度以下の角度をなしている、請求項1に記載の光学シートの製造方法。
  3. 前記粒子群に含まれる粒子が全て前記光吸収粒子である、請求項1または2に記載の光学シートの製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の光学シートの製造方法によって製造される、光学シート。
  5. 請求項4に記載の光学シートを備えた映像表示装置。
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