JP2011085520A - 欠陥判別装置、欠陥判別方法及びシート状物 - Google Patents
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Abstract
【課題】光透過性を有するシート状物表面に生じた凹凸欠陥の種類を効果的に判別できる欠陥判別装置、欠陥判別方法、及び欠陥判別されたシート状物を提供する
【解決手段】光透過性を有するシート状物の走行経路上において、上記シート状物に平行光を照射する第1照射手段2と、上記シート状物を透過した第1照射手段からの光を投影する第1スクリーン4と、上記第1スクリーンに投影された光を撮像する第1撮像手段6と、上記第1照射手段よりも上記シート状物に近い位置から上記シート状物に平行光を照射する第2照射手段3と、上記第1照射手段と上記第1スクリーンの間の距離と同じ距離を保って設置した第2スクリーン5と、上記第2スクリーンに投影された光を撮像する第2撮像手段7とを有する欠陥判別装置であり、第1撮像手段から得られた欠陥情報と第2撮像手段から得られた欠陥情報を比較照合し、上記シート状物表面に生じた凹凸欠陥の種類を判別する。
【選択図】図3
【解決手段】光透過性を有するシート状物の走行経路上において、上記シート状物に平行光を照射する第1照射手段2と、上記シート状物を透過した第1照射手段からの光を投影する第1スクリーン4と、上記第1スクリーンに投影された光を撮像する第1撮像手段6と、上記第1照射手段よりも上記シート状物に近い位置から上記シート状物に平行光を照射する第2照射手段3と、上記第1照射手段と上記第1スクリーンの間の距離と同じ距離を保って設置した第2スクリーン5と、上記第2スクリーンに投影された光を撮像する第2撮像手段7とを有する欠陥判別装置であり、第1撮像手段から得られた欠陥情報と第2撮像手段から得られた欠陥情報を比較照合し、上記シート状物表面に生じた凹凸欠陥の種類を判別する。
【選択図】図3
Description
本発明は、光透過性を有するシート状物の製造ライン又は加工ラインに沿って設けられ、シート状物の凹凸欠陥の種類をインラインで判別する欠陥判別装置、欠陥判別方法及びこれらにより凹凸欠陥が判別されたシート状物に関する。
近年、高分子フィルムに対する品質要求が厳しくなりつつあり、フィルムに生じる欠陥に対する要求規格も年々高まっている。そのため、高分子フィルムに代表されるシート状物の製造工程おいては、シート状物の欠陥検査が一般的に行なわれている。従来、検査対象となっていた欠陥として、埃やフィルム片等の付着異物、混入異物の他、フィッシュアイなどの凹凸欠陥、穴、キズなど多岐に亘っていたが、シート状物の高品質化に伴い、正常部分との光学歪が微小な凹凸欠陥等も検査対象として要求されつつある。
従来、光透過性を有するシート状物の欠陥検査における凹凸欠陥の検出手法としては、照明手段によりシート状物を照射し、透過あるいは反射した光をラインセンサなどの受光手段で受光し、受光量の変化により欠陥を検出・判定する方法が一般的である。
例えば、受光量の変化により、シート状物の欠陥が凹状の欠陥であるか、凸状の欠陥であるかを判別する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この方法によれば、凹凸欠陥による光の屈折作用を利用して、凹欠陥と凸欠陥の判別が可能であるが、急激な形状変化を有しない凹凸欠陥は受光量変化量が少ないため、形状変化の緩やかな凹凸欠陥の検出のためには改善の余地があった。
一方、複数の照明手段及び受光手段による検査結果からシート状物表面形状の微細な凹凸を抽出し、上記フィッシュアイ等の無色の凹凸欠陥を検出・判定する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。この方法によれば、凹凸形状のレンズ効果を強調して凹凸欠陥を検出することが可能であるが、シート状物に複数の種類の凹凸欠陥が存在する場合、各欠陥の種類を区別するには更なる改良が求められていた。
凹凸欠陥が生じる原因としては、上記フィッシュアイの他、異物の噛み込みによる打痕や、走行皺などによるスジ、キャストフィルムやキャストロールなど成形ガイド体の形状ムラによる微細な湾曲など様々であり、各凹凸欠陥を解消するための対処法が異なる。しかし、上記先行技術では凹凸欠陥の種類を正確に判別することが出来ないため、結果として凹凸欠陥の原因特定や解消に至らないケースがあった。
従って、シート状物表面の凹凸欠陥の種類を判別可能な手段の開発・改良が求められている。
本発明は、上記事情に鑑み、光透過性を有するシート状物表面に生じた凹凸欠陥の種類を効果的に判別できる欠陥判別装置、欠陥判別方法、及び欠陥判別されたシート状物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、光透過性を有するシート状物表面に生じた凹凸欠陥を判別するにあたり、欠陥箇所のレンズ効果が欠陥の形状によって異なることに着目し、シート状物に平行光を照射し、シート状物からの距離が異なる複数のスクリーンに投影された光を撮像手段で受光し、得られた欠陥情報を比較照合して欠陥種類を判別する方法を見出すことにより、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の第一は、光透過性を有するシート状物の走行経路上において、上記シート状物に平行光を照射する第1照射手段と、上記シート状物面に対して上記第1照射手段と反対側に設置され、上記シート状物を透過した第1照射手段からの光を投影する第1スクリーンと、上記第1スクリーンに投影された光を撮像する第1撮像手段と、上記第1照射手段と同一仕様の光源であり、上記第1照射手段よりも上記シート状物に近い位置から上記シート状物に平行光を照射する第2照射手段と、上記シート状物面に対して上記第2照射手段と反対側に、上記第1照射手段と上記第1スクリーンの間の距離と同じ距離を保って設置され、上記シート状物を透過した第2照射手段からの光を投影する第2スクリーンと、上記第2スクリーンに投影された光を撮像する第2撮像手段とを有する欠陥判別装置であって、第1撮像手段から得られた欠陥情報と第2撮像手段から得られた欠陥情報を比較照合することにより、上記シート状物表面に生じた凹凸欠陥の種類を判別することを特徴とする、欠陥判別装置に関する。
好ましい実施態様は、上記の欠陥判別装置において、凹凸欠陥のレンズ効果によって上記第1スクリーン投影される凹凸欠陥の陰影パターンを上記第1撮像手段により撮影し、凹凸欠陥のレンズ効果によって上記第2スクリーン投影される凹凸欠陥の陰影パターンを上記第2撮像手段により撮影し、上記第1撮像手段及び上記第2撮像手段で得られた欠陥情報の中で上記シート状物表面における位置座標を比較照合することにより、凹凸欠陥の種類を判別することを特徴とする上記の欠陥判別装置に関する。
好ましい実施態様は、上記第1照射手段及び第2照射手段は点光源であることを特徴とする、上記いずれかの欠陥判別装置に関する。
好ましい実施態様は、上記第1照射手段及び第2照射手段は、照射光を平行光とするために1枚または複数枚のレンズを具備すること特徴とする、上記いずれかの欠陥判別装置に関する。
好ましい実施態様は、上記第1照射手段及び第2照射手段で使用するランプは、アーク放電式であることを特徴とする、上記いずれかの欠陥判別装置に関する。
好ましい実施態様は、上記第1撮像手段及び第2撮像手段は、ラインセンサCCDカメラであることを特徴とする、上記いずれかの欠陥判別装置に関する。
本発明の第二は、上記いずれかに記載の欠陥判別装置を用いて、上記シート状物の走行経路上において、上記シート状物表面に生じた凹凸欠陥の種類を判別することを特徴とする、欠陥判別方法に関する。
本発明の第三は、上記に記載の欠陥判別装置を用いて凹凸欠陥の種類が判別されたシート状物に関する。
本発明においては、発生原因の異なる凹凸欠陥は、欠陥形状が違うために欠陥の凹凸によるレンズ効果に差が生じることを利用している。すなわち、凹凸欠陥を含む光透過性シート状物に対して平行光を照射することにより、シート状物との距離が小さいスクリーンには厚み変化の大きい凹凸欠陥のみが投影され、シート状物との距離が大きいスクリーンには厚み変化の大きい凹凸欠陥及び厚み変化の小さい凹凸欠陥が投影される。両スクリーンの投影像を撮像手段で撮像し、各々の欠陥検出情報を比較照合することにより、欠陥形状、すなわち発生原因の異なる凹凸欠陥を効果的に判別でき、光透過性を有するシート状物の凹凸欠陥を、長期に亘り安定して判別することが可能になる。
本発明は、光透過性を有するシート状物の走行経路上において、上記シート状物に平行光を照射する第1照射手段と、上記シート状物面に対して上記第1照射手段と反対側に設置され、上記シート状物を透過した第1照射手段からの光を投影する第1スクリーンと、上記第1スクリーンに投影された光を撮像する第1撮像手段と、上記第1照射手段と同一仕様の光源であり、上記第1照射手段よりも上記シート状物に近い位置から上記シート状物に平行光を照射する第2照射手段と、上記シート状物面に対して上記第2照射手段と反対側に、上記第1照射手段と上記第1スクリーンの間の距離と同じ距離を保って設置され、上記シート状物を透過した第2照射手段からの光を投影する第2スクリーンと、上記第2スクリーンに投影された光を撮像する第2撮像手段とを有する欠陥判別装置であって、第1撮像手段から得られた欠陥情報と第2撮像手段から得られた欠陥情報を比較照合することにより、上記シート状物表面に生じた凹凸欠陥の種類を判別することを特徴とする欠陥判別装置、欠陥判別方法及び上記欠陥判別装置により欠陥が判別されたシート状物に関する。
本発明における「シート状物」とは、光透過性を有し、面方向に対し厚み方向のスケールが非常に小さい、いわゆるシート状物であって、特に厚みや幅などは限定されるものではない。シート状物として、例えば、フィルム、シート、薄膜などが挙げられる。
本発明において、シート状物の「走行経路上」とは、例えば、シート状物が製造、加工等の生産工程内で連続的に搬送されている状態が挙げられ、特に限定されるものではない。
本発明において「凹凸欠陥」とは、シート状物厚みに対する突起厚み及び凹み深さの割合が+25%〜−25%であり、欠陥がスジのように連続的ではない場合は大きさ50μm〜1cmである無色欠陥を指す。また、形状変化が緩やかな凹凸欠陥とは、欠陥部分の直径寸法に対して、シート状物厚みを基準とした突起厚み及び凹み深さ寸法の割合が0.2%未満であるものを指し、形状変化が急激な凹凸欠陥とは、欠陥部分の直径寸法に対して、シート状物厚みを基準とした突起厚み及び凹み深さ寸法の割合が1%以上であるものを指す。ここで、無色欠陥とは、シート状物と同色であり、同じ透明性を有する欠陥のことを指し、例えば、一般的なフィッシュアイの他、異物の噛み込みによる打痕や、走行皺などによるスジ、キャストフィルムやキャストロール等成形ガイド体の表面形状ムラに起因する模様などが例示され、シート状物表面に生じたものであれば特に限定されるものではない。
本発明において「レンズ効果」とは、光透過性を有するシート状物の凹凸形状部分が凹レンズ、及び凸レンズと同様の効果を発揮し、入射光に対して射出光の進行方向が変化する現象のことを言う。
本発明において「平行光」とは、光源から放射される光束の各光線が互いに重ならず、照明方向の光軸に対してより平行に近い光線の成分で構成された光のことを示し、例えば、特開2004−28785に記載されている平行光発生装置による光等が挙げられる。
以下、本発明に係る欠陥判別装置及び欠陥判別方法に関して、図1、2、3に基づいて説明する。なお、以下の実施形態は本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
図1は、従来の欠陥検出装置の概略構成を示す模式図である。
図1中、1はシート状物であり、矢印Xの方向に走行している。また、2、3は同一仕様の光源であり、6、7は光源2及び3から照射されシート状物1を透過した光をそれぞれ受光する受光手段である。8は判別手段であり、受光手段6、7で受光した光量を比較し、欠陥の種類を判定する。
図1では、受光手段6では暗視野撮影であり、光源2から照射された光の内、欠陥により散乱したものを受光する。一方、受光手段7では明視野撮影である。受光手段6と受光手段7の受光量を比較照合することにより、凹欠陥と凸欠陥の判別、あるいは異物のように実体のある欠陥と凹凸欠陥の判別は可能である。しかし、厚み変化が微細な凹凸欠陥を透過した場合の受光量の変化は僅かであり、受光手段6において散乱光を殆ど受光することができないため、この方法は厚み変化が急激な凹凸欠陥のみに適応範囲が限られる。
厚み変化が微細な凹凸欠陥を検出する手段として、図2のように、1台まだは複数台の光源で斜め方向から光を照射する方法も一般的に行われている。図2中、1はシート状物であり、矢印Xの方向に走行している。また、2、3は同一仕様の光源であり、シート状物表面の斜め方向から光を照射する。6、7は光源2及び3から照射されシート状物1を透過した光を受光する受光手段である。8は判別手段であり、受光手段6、7で受光した光量を比較し、欠陥の種類を判定する。
この方法によれば、光を斜め方向から照射することにより、欠陥の凹凸形状によるレンズ効果が強調されるため、受光手段における受光量の変化が顕著になり、厚み変化の微細な凹凸欠陥を検出することが可能である。しかし、一定範囲内の厚み変化を有する欠陥しか検出できないため、シート状物に複数の種類の凹凸欠陥が存在する場合、各欠陥の種類を区別することは困難であった。
これに対して、図3は、本発明に係る欠陥判別方法とその装置の概略構成を示す模式図である。
図3中、1はシート状物であり、ガイドロール9を介して矢印Xの方向に走行している。また、2、3は平行光を照射する照射手段であり、4、5は光源2及び3から照射されシート状物1を透過した光を投影するスクリーンである。ここで、光源2及び3から照射される平行光は、光線の成分が照射方向の光軸に対して極めて平行に近くなるよう設定するが、完全な平行光ではないため、光は僅かに発散する。従って、光源からの距離に応じて光量が減衰する。そこで、スクリーン4、5に投影される光量を同等に保つため、第1照射手段から第1スクリーンまでの直線距離L1+L2と、第2照射手段から第2スクリーンまでの直線距離L3+L4は、同一の距離に設定している。一方、凹凸欠陥によるレンズ効果の差異を発現させるため、シート状物から第1スクリーンまでの距離L2及びシート状物から第2スクリーンまでの距離L4は異なる。6、7は撮像手段であり、スクリーン4、5に投射された光量から欠陥情報を取得する。8は欠陥判別手段であり、撮像手段6、7で取得した欠陥情報を比較し、凹凸欠陥の種類を判定する。
上記構成によれば、第1照射手段及び第2照射手段は共に平行光を照射するため、照射手段からシート状物までの距離L1とL3が異なるにも関わらず、同等の平行性を有する光がシート状物に入射される。一方、シート状物透過後スクリーンに到達するまでの距離であるL2とL4が異なるため、第1スクリーンと第2スクリーンで投影される凹凸欠陥の種類は異なる。すなわち、図3に示したL2<L4の距離関係において、欠陥の凹凸形状変化が急激な場合は、欠陥部分のレンズ効果による焦点距離が小さく、第1スクリーン及び第2スクリーン共に欠陥の陰影が投影される。一方、欠陥の凹凸形状変化が緩やかな場合は、欠陥部分のレンズ効果による焦点距離が大きく、陰影が結像するためにはシート状物とスクリーンの距離を大きく取る必要があるため、第2スクリーンには欠陥の陰影を投影可能であるが、第1スクリーンには欠陥の陰影を投影することが出来ない。従って、第1スクリーンで検出した欠陥情報と、同一の欠陥が第2スクリーン上を通過するタイミングでの第2スクリーンの欠陥情報を比較照合することで、形状の異なる凹凸欠陥を判別することが可能となる。
シート状物1に発生する凹凸欠陥が複数存在する場合は、判別が必要な層数に応じて上記照射手段、スクリーン及び撮像手段のセット数を適宜調整することが好ましい。
上記第1照射手段及び第2照射手段は、平行光を照射し、且つ撮像手段で認識可能な光量をシート状物に均一に照射できるものであれば、光源に特に制限は無い。上記平行光を実現する手段としては、光源タイプとして点光源を採用することが、光の干渉を抑えた光を作り出すことが可能である点で好ましく、更に、点光源の光を複数枚のレンズに通すことが平行光に近い点でより好ましい。また、点光源に用いるランプにおいては、LEDやハロゲンランプなど光源にチップやフィラメントを有するランプよりも、クセノンランプや水銀ランプのように、アーク放電で発光するランプの方が、より点に近い光源とすることが出来る点で好ましい。本発明において用いることの出来る光源としては、例えば株式会社ウシオ電機社製のクセノンショートアークランプ光源装置SX−UI501XQなどが使用可能である。
上記第1スクリーン及び第2スクリーンのサイズは、シート状物の幅寸法と照射手段の照射角度、及び照射手段からの距離に合わせて適宜決定することが出来る。すなわち、上記第1スクリーン及び第2スクリーンは、シート状物の幅方向に対して、照射手段から照射されてシート状物を透過した光全てを投影可能であるよう配慮した寸法とし、撓みや歪の無いフラット性を備えたものが好ましい。また、第1スクリーン及び第2スクリーンの表面素材は第1照射手段及び第2照射手段から照射した光を拡散するものであれば良く、光を吸収し難い明色系であることが好ましく、白色であることがより好ましい。
上記シート状物と第1スクリーンとの距離L2、及びシート状物と第2スクリーンの距離L4は、判別すべき欠陥の寸法に応じて適宜決定することが出来る。上記シート状物とスクリーンの距離が大きい程、凹凸の傾斜角度が小さい欠陥、すなわち突起や凹みなどの厚み変化が僅かである凹凸欠陥や、シート状物面方向のサイズが大きい凹凸欠陥を、スクリーンに投影することが可能となる。また、図4に示すように、第1照射手段及び第2照射手段から照射される光の光軸に対してシート状物を傾けることにより、凹凸欠陥部のレンズ効果が強調されるため、照射手段からスクリーンまでの距離を小さく設定することも可能である。
上記第1撮像手段及び第2撮像手段には、ラインセンサカメラやエリアセンサカメラが適宜適用可能であるが、シート状物の幅方向の分解能を細かく設定できる点において、ラインセンサカメラが好ましい。上記撮像手段にラインセンサカメラを適用する場合、別途エンコーダを設置し、出力パルスからシート状物の走行速度を積算し、検出した欠陥の位置情報を算出することも可能である。本発明において用いることの出来るラインセンサカメラには、例えば株式会社エクセル製のTI5150TSSなどが使用可能である。
上記欠陥判別手段8は、第1撮像手段及び第2撮像手段から送られた受光量情報を表す信号に基づき、各撮影位置での凹凸欠陥の有無や位置情報を抽出する回路と、第1撮像手段と第2撮像手段の欠陥情報を照合比較し、凹凸欠陥の種類を判別する回路を備えるものであればよく、この目的を達成できる限り特に制限されるものではない。本発明における欠陥検出の流れとしては、例えば、第1撮像手段及び第2撮像手段の受光量に対して、凸欠陥を検出するための明側の閾値と凹欠陥を検出するための暗側の閾値を設定し、明側の閾値以上、或いは暗側の閾値以下の受光量の信号が入力された場合に欠陥と認識して位置情報を保存するとともに、二次元画像を作成する。また、本発明における欠陥判別の流れとしては、例えば、第1撮像手段と第2撮像手段で記録された欠陥の位置情報や、画像処理を施した二次元画像を比較照合し、検出した凹凸欠陥を、両方の撮像手段で検出された凹凸欠陥、又はどちらか一方で検出された凹凸欠陥に分類することで、凹凸欠陥の種類を判別する。ここで、凹凸欠陥以外にも、実体を有し光を遮蔽する作用を持つ欠陥がシート状物に生じる場合があるが、凹欠陥の陰影の輝度信号の立下りレベルと、異物によって光が遮蔽された場合の輝度信号の立下りレベルが異なるため、閾値を追加設定して異物と凹凸欠陥を判別することが可能である。また、本欠陥判別装置に対してシート状物の走行方向の上流側に、別途異物除去手段や実体のある異物を検出する手段を設置することで、本発明において凹凸欠陥のみを判別することも可能である。
以上に述べたように、光透過性を有するシート状物の走行経路上において、上記シート状物に平行光を照射する第1照射手段と、上記シート状物面に対して上記第1照射手段と反対側に設置され、上記シート状物を透過した第1照射手段からの光を投影する第1スクリーンと、上記第1スクリーンに投影された光を撮像する第1撮像手段と、上記第1照射手段と同一仕様の光源であり、上記第1照射手段よりも上記シート状物に近い位置から上記シート状物に平行光を照射する第2照射手段と、上記シート状物面に対して上記第2照射手段と反対側に、上記第1照射手段と上記第1スクリーンの間の距離と同じ距離を保って設置され、上記シート状物を透過した第2照射手段からの光を投影する第2スクリーンと、上記第2スクリーンに投影された光を撮像する第2撮像手段とを有する欠陥判別装置であって、第1撮像手段から得られた欠陥情報と第2撮像手段から得られた欠陥情報を比較照合することにより、上記シート状物表面に生じた凹凸欠陥の種類を判別することを特徴とする、欠陥判別装置を用いることによって、シート状物に発生する複数の凹凸欠陥の種類を判別し、発生した凹凸欠陥の原因特定や早期の対処を実施することが可能になり、凹凸欠陥の無いシート状物を得ることが可能になる。
1.シート状物
2.第1照射手段
3.第2照射手段
4.第1スクリーン
5.第2スクリーン
6.第1撮像手段
7.第2撮像手段
8.欠陥判別手段
9.ガイドロール
2.第1照射手段
3.第2照射手段
4.第1スクリーン
5.第2スクリーン
6.第1撮像手段
7.第2撮像手段
8.欠陥判別手段
9.ガイドロール
Claims (8)
- 光透過性を有するシート状物の走行経路上において、上記シート状物に平行光を照射する第1照射手段と、上記シート状物面に対して上記第1照射手段と反対側に設置され、上記シート状物を透過した第1照射手段からの光を投影する第1スクリーンと、上記第1スクリーンに投影された光を撮像する第1撮像手段と、上記第1照射手段と同一仕様の光源であり、上記第1照射手段よりも上記シート状物に近い位置から上記シート状物に平行光を照射する第2照射手段と、上記シート状物面に対して上記第2照射手段と反対側に、上記第1照射手段と上記第1スクリーンの間の距離と同じ距離を保って設置され、上記シート状物を透過した第2照射手段からの光を投影する第2スクリーンと、上記第2スクリーンに投影された光を撮像する第2撮像手段とを有する欠陥判別装置であって、第1撮像手段から得られた欠陥情報と第2撮像手段から得られた欠陥情報を比較照合することにより、上記シート状物表面に生じた凹凸欠陥の種類を判別することを特徴とする、欠陥判別装置。
- 上記欠陥判別装置において、凹凸欠陥のレンズ効果によって上記第1スクリーン投影される凹凸欠陥の陰影パターンを上記第1撮像手段により撮影し、凹凸欠陥のレンズ効果によって上記第2スクリーン投影される凹凸欠陥の陰影パターンを上記第2撮像手段により撮影し、上記第1撮像手段及び上記第2撮像手段で得られた欠陥情報の中で上記シート状物表面における位置座標を比較照合することにより、凹凸欠陥の種類を判別することを特徴とする請求項1に記載の欠陥判別装置。
- 上記第1照射手段及び第2照射手段は点光源であることを特徴とする、請求項第1又は2に記載の欠陥判別装置。
- 上記第1照射手段及び第2照射手段は、照射光を平行光とするために1枚または複数枚のレンズを具備すること特徴とする、請求項1から3いずれかに記載の欠陥判別装置。
- 上記第1照射手段及び第2照射手段で使用するランプは、アーク放電式であることを特徴とする、請求項1から4いずれかに記載の欠陥判別装置。
- 上記第1撮像手段及び第2撮像手段は、ラインセンサCCDカメラであることを特徴とする、請求項1から5いずれかに記載の欠陥判別装置。
- 請求項1から6のいずれかに記載の欠陥判別装置を用いて、上記シート状物の走行経路上において、上記シート状物表面に生じた凹凸欠陥の種類を判別することを特徴とする、欠陥判別方法。
- 請求項1から6のいずれかに記載の欠陥判別装置を用いて凹凸欠陥の種類が判別されたシート状物。
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2009
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