JP2011083944A - 円筒ゴム用成形型 - Google Patents

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Abstract

【課題】先窄まり状の円筒ゴムをブラダ成形方法で作成する場合において、製品の品質や寿命に悪影響を及ぼすことなく軸心方向端部における空気の抜けが良好に行われるように、さらなる工夫によって改善された円筒ゴム用成形型を提供する。
【解決手段】内側から加圧膨張される円筒ゴムDを外囲して受止めるべく、軸心P方向の端部が軸心P方向で端に寄るほど径が小さくなるように縮径される縮径面sを有して先窄まり筒形の成形面Mを持つ円筒ゴム用成形型において、縮径面sを形成する型端部ktが、径方向寸法に比べて軸心方向寸法の小さい扁平なリング型rが軸心方向に複数積層配備されることで構成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、内側から加圧膨張される空気ばね用ダイヤフラムを外囲して受止めるべく、軸心方向の端部が端に寄るほど径が小さくなるように縮径される縮径面を有して先端窄まり筒形の成形面を持つ円筒ゴム用成形型に関するものである。
トラックやバス等の車両に用いられる空気ばねは、いわゆるローリングダイヤフラム構造を採るものが主流であり、例えば、特許文献1(図1)や特許文献2(図1)において開示されたものが知られている。このトラック・バス用の空気ばねに用いられるダイヤフラムは、単品では、特許文献1の図3や特許文献2の図2で示されるように、軸心方向長さが径方向長さに比べてかなり長く、かつ、片側の端部又は両端が絞られた先窄まり状の円筒形を呈するのが一般的である。
上述のような先端窄まり状の円筒ゴムを製作するには、成形型に入れられた未加硫の円筒ゴム(補強繊維入りゴムが多い)を、その内側に配置されているブラダ(ゴムバッグ)を加熱しながら膨らますことで成形型の成形面に押え付け、それによって形状の成形並びに加硫する方法が採られる。このような技術例としては、特許文献3に示される「空気ばね用ダイヤフラムの加硫金型」や、特許文献4に示される「タイヤまたは空気ばねの加硫のためのゴム製加熱ブラダ」等において周知されている。
空気ばね用ダイヤフラムは、前述のように軸心方向の両端が縮径した先窄まり円筒形状であり、ブラダを膨張させて外枠である成形型の成形面に加圧して押付けて成形させる製造方法(ブラダ成形方法)では、空気の逃がし方に難しさがあった。即ち、ブラダによって膨張変形する未加硫円筒ゴムは、その軸心方向に長い形状から、まず軸心方向の中央部から成形面に押付けられ、次第に軸心方向の両端部に向かって押付けられる挙動を示すようになる。従って、未加硫円筒ゴムと成形面との間に空間部が最後に残るのは成形面における軸心方向の両端部となり、そこでの成形型を通しての空気の抜けが悪いと、円筒ゴムの両端部に空気が混入した製品となり、品質や寿命を大きく低下させ、都合が悪い。
そのため、従来ではトラック・バス用の空気ばね用ダイヤフラムの型成形においても、特許文献5において開示されるタイヤの製造方法のように、ベントホールと呼ばれる小径のエア抜き孔の複数又は多数を成形型の両端部に設け、成形の際には余剰空気をそれらベントホールから外部に押出し、良好に所定形状に成形できるようにされていた。しかしながら、タイヤに比べて製品としてのゴム厚の薄い空気ばね用ダイヤフラムでは、ゴム厚に対するベントホール径の割合が大となってベントホールからのゴム流出の制御が困難な傾向にあり、外面ゴムに薄い部分が生じたり、補強材である内部コード配置の乱れが生じたりして製品寿命の低下を招くおそれがあった。
そこで、ベントホールの孔径をできるだけ小さくしたり、ブラダ膨張による内圧を高める手段を併用する等の工夫が行われているが、問題の全面解決にまでは至っていない。時に、両端の縮径率の高いものや、径に比して軸心方向長さの長いものに対しては問題が出易い傾向があり、更なる改善の余地が残されているものであった。
特開2006−071045号公報 特開2006−264204号公報 特開2000−052348号公報 特開平9−123175号公報 特開2009−149206号公報
本発明の目的は、さらなる工夫により、先窄まり状の円筒ゴムをブラダ成形方法で作成する場合において、製品の品質や寿命に悪影響を及ぼすことなく軸心方向端部における空気の抜けが良好に行われるように改善される円筒ゴム用成形型を提供する点にある。
請求項1に係る発明は、内側から加圧膨張される円筒ゴムDを外囲して受止めるべく、軸心P方向の端部が軸心P方向で端に寄るほど径が小さくなるように縮径される縮径面sを有して先窄まり筒形の成形面Mを持つ円筒ゴム用成形型において、
前記縮径面sを形成する型端部ktが、径方向寸法に比べて軸心方向寸法の小さい扁平なリング型rが軸心方向に複数積層配備されることで構成されていることを特徴とするものである。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の円筒ゴム用成形型において、前記縮径面sにおける径の単位軸心P方向長さ当りの減少率が、軸心P方向で端に寄るほど大となる状態に設定されるとともに、複数の前記リング型rの軸心P方向厚さが互いに等しい値に設定されていることを特徴とするものである。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の円筒ゴム用成形型において、複数の前記リング型rを収容保持する外囲型kgを有することを特徴とするものである。
請求項4に係る発明は、請求項3に記載の円筒ゴム用成形型において、前記外囲型kgが前記軸心Pを中心とする碗状のものであり、前記リング型rのテーパ外周面5d〜9dに嵌合するテーパ内面17〜21が前記複数のリング型r毎に対応して形成されていることを特徴とするものである。
請求項5に係る発明は、請求項3又は4に記載の円筒ゴム用成形型において、前記複数のリング型rにおける隣合うものどうしの間に、前記軸心Pに対する径方向に延びる空気排出用の補助経路bkが形成されていることを特徴とするものである。
請求項6に係る発明は、請求項5に記載の円筒ゴム用成形型において、前記複数のリング型rと前記外囲型kgとの間に、前記軸心P方向に沿って延びる空気排出路btが前記補助経路bkに続く状態で形成されていることを特徴とするものである。
請求項1の発明によれば、詳しくは実施形態の項にて説明するが、扁平なリング型が軸心方向に複数積層配備されており、ミクロ的に見れば複数のリング型どうしが完全に密封状態で接合されることはあり得ず、隙間が存在しているので、複数のリング型のうちの隣合うものどうしの間の隙間、或はリング型と他の型との間の隙間を通って空気が逃げて行き、円筒ゴムへの空気混入や形状不良等の不具合なく良好な型成形が行えるようになる。その結果、先窄まり状の円筒ゴムをブラダ成形方法で作成する場合において、製品の品質や寿命に悪影響を及ぼすことなく軸心方向端部における空気の抜けが良好に行われるように、さらなる工夫によって改善された円筒ゴム用成形型を提供することができる。
請求項2の発明によれば、詳しくは実施形態の項にて説明するが、必要となる空気排出量に即した空気排出、即ち、空気排出面積が多過ぎることによるゴムの過剰流動や、少な過ぎることによる抜けの悪さの無い、良好な空気排出が可能となり、円筒ゴムの縮径する端部を所期した形状、大きさのものとしてより良好に成形することが可能になる。
請求項3の発明によれば、複数のリング型を収容保持する外囲型が装備されているから、無い場合に比べて、複数のリング型を集約配置してから型組みさせることができて施工作業性に優れ、また安定的に型組付けが行える利点がある。
請求項4の発明によれば、各リング型がテーパ嵌合によって外囲型に嵌合収容されるので、複数のリング型をより精度良く一体化して段差や位置ズレの無い円滑な成形面の形成に寄与することができる。
請求項5の発明によれば、リング型どうしの間の隙間からの空気排出に加えて、径方向に延びる補助経路からも空気排出が行えるので、より空気排出性に優れる円筒ゴム用成形型を提供することができる。また、請求項6のように、複数のリング型と外囲型との間に、軸心方向に沿って延びる空気排出路が補助経路に続く状態で形成すれば、より一層空気排出性に優れるものとなる。
円筒ゴム用成形型を示す全体断面図(実施例1) 成形型における縮径側の端部構成を示す分解図 膨張行程の途中状態を示す成形型上部の断面図 成形型上部の空気の逃がし経路を示す要部の断面図 (a)はリング型の平面図、(b)はリング型の底面図 グルーブラインとベントラインを示すリング型の要部断面図 (a)はグルーブラインの断面形状を示す要部の断面図、(b)はベントラインの断面形状を示す要部の断面図
以下に、本発明による円筒ゴム用成形型の実施の形態を、主に一端部が明確に縮径する空気ばね用ダイヤフラムに用いられるものとして、図面を参照しながら説明する。
〔実施例1〕
図1にトラック・バスに好適に用いられる空気ばね用ダイヤフラムを成形する円筒ゴム用成形型A(以下、単に「成形型A」と略称する)の断面図が示されている。この用成形型Aは、上型1(型端部kt)、中型2、分割型3、下型4、及び上方に収容される5個のリング型5〜9とを備えて略円筒形状のものに構成されている。10は、上方の上側に装備される上部スペーサーであり、11は、3個の円弧型3Aで成る分割型3を流体圧シリンダ12とリンク機構13とを用いて駆動開閉する開閉装置である。
成形型Aは、上型1の内面1a、各リング型5〜9の内周面5a〜9a、中型2の内面2a、分割型3の内面3aと下天井面3b、及び下型4の頂周面4aによって成る成形面Mを有している。つまり、内側から加圧膨張される円筒ゴムDを外囲して受止めるべく、軸心P方向の上端部が上端に寄るほど径が小さくなるように縮径される縮径面sを有して先端窄まり筒形の成形面Mを持っている。円筒ゴムDは成形型Aによる型成形により、製品としての空気ばね用ダイヤフラムとなる。
図1,図2に示すように、上型1は、複数のリング型rとそれらを収容保持する外囲型kgとを有して構成されている。外囲型kgは、後述する第1〜第5リング型5〜9を嵌合して収容すべく、それらの外周面5d〜9dに対応して形成される第1〜第5テーパ内面17〜21を有している。外囲型kgには、加熱用の蒸気を通す環状通路22が形成されており、蒸気の供給パイプ23と排出パイプ24とが装備されている。
複数のリング型rは、図1〜図4に示すように、最も下側で大径のものから順に第1〜第5リング型5〜9の5個から成っている。第1リング5のみが外囲型kgにボルト止め固定され、第2〜第5リング型6〜9は、第1リング型5と外囲型kgとで挟持固定される構成となっている。各リング型5〜9には、その内周面5a〜9aに形成されるグルーブラインg、及び上面5c〜9cと外周面5d〜9dとに形成されるベントラインbを有している。グルーブラインgは、補強及び外観向上のためにダイヤフラムDの外周面に一体形成される凸条を作るべく、成形面Mに形成される連続した溝であ。ベントラインbは、成形時の空気の抜けを補助するエア経路として上面5c〜9cに形成される径方向溝(補助経路の一例)bkと、外周面5d〜9dに凹入形成される縦方向溝(空気排出路の一例)btとの総称である。
グルーブラインgとベントラインbとを第2リング型6のもので説明する。図4,図5に示すように、第2リング型6は、成形面Mである湾曲した内周面6a、平らな底面6b、平らな上面6c、傾斜した外周面である外周面(テーパ外周面の一例)6d及び外周面6dの下方に続く垂直な外周面であるカット面6eとを有している。グルーブラインgは、図4(a)に示すように、軸心Pに関する均等角度(18度)毎の20箇所にて上面6cと外周面6dとに亘って形成される横溝である。ベントラインbは、軸心P回りの均等角度(18度)毎の20箇所にて内周面6aに形成される溝である。尚、第1及び第3〜第5リング型5,7〜9においても内周面、底面、上面、外周面、及びカット面には対応する符号を付し、説明がなされたものとする。
グルーブラインgは、図7(a)に示す断面図のように、深さgh及び幅gwが同寸法(hg=hw)で、溝底面14と両溝側面15,15との隅及び溝側面15と内周面6aとの角に丸みを帯びさせた溝であり、寸法例として深さgh及び幅gwが共に0.5mmである。ベントラインbは、図7(b)に示す断面図のように、左右の傾斜側面16,16を有して深さhに比べて幅wの広い三角溝であり、寸法例として深さhが0.25mm、幅wが0.5mmである。これらグルーブラインg及びベントラインb(bk,bt)は径方向に連続するように形成されており、また、第1及び第3〜第5リング型5,7〜9においても同様に設定されている。
図4に示すように、上型1としての成形面Mである外囲型kgの上部屈曲面1kには、各リング型5〜9のグルーブラインgに対応させたグルーブラインgが形成されている。そして、図2,3及び図5(a)に示すように、各リング型5〜9の上面5c〜9cの一箇所には、位置決めピン5p〜9pが打ち込んである。従って、各位置決めピン5p〜9pが対応して上型1に形成される挿入穴1hに嵌合される状態で、各リング型5〜9を外囲型kgに組み込むことにより、図4に示すように、外囲型kg及び各リング型5〜9のグルーブラインg、並びに各リング型5〜9のベントラインbが揃って連続するように設定されている。
上述のグルーブラインgは、軸心Pと同方向又は径方向に延びる縦グルーブラインであるに対し、上下に隣合うリング型に跨って形成される周方向の横グルーブラインgyを図6に示す。即ち、第2リング型6のもので説明すると、横グルーブラインgyは下側の第1リング型5とに跨るものと、上側の第3リング型7とに跨るものとがある。上側の横グルーブラインgyは、第2リング型6の上端部に形成される下側グルーブ溝6fと、第3リング型7の下端部に形成される上側グルーブ溝7gとによって構成される。下側の横グルーブラインgyは、第1リング型5の上端部に形成される下側グルーブ溝5fと、第2リング型6の下端部に形成される上側グルーブ溝6gとによって構成される。
図4に示すように、第1〜第5リング型5〜9を上型1に組付けた状態では、各リング型5〜9のグルーブラインg、ベントラインb、及び横グルーブラインgyが全て繋がって連続するようになっている。従って、ブラダBを膨張させての成形時には、円筒ゴムDと縮径面sとの間の空気は、第1〜第5リング型5〜9のうちの上下に隣合うものどうしの隙間を通って外部に排出されるとともに、各グルーブラインg及び各横グルーブラインgyを通っても外部に排出されるようになり、空気残りやそれが円筒ゴム内に入り込む不都合無く良好に成形できるものとなっている。
そして、縮径面sを形成する型端部ktである上型1においては、径方向寸法に比べて軸心P方向寸法の小さい扁平なリング型rが軸心P方向に5個(複数の一例)積層配備されること、即ち第1〜第5リング型5〜9によって構成されている。先窄まり状の縮径面sを形成する5個のリング型5〜9の厚さ(軸心P方向の長さ)t5〜t9(図面への符記は省略)が全て同じである(t5=t6=t7=t8=t9)から、それらの内周面5a〜9aの軸心P方向に沿う縦方向の湾曲する周面長さ(符記省略)は上側のリング型ほど長くなり、かつ、その増え方も上側のリング型ほど大きくなる。
つまり、縮径面sにおける径の単位軸心P方向長さ当りの減少率が、軸心P方向で端に寄るほど大となる状態に設定されるとともに、第1〜第5リング型5〜9の厚さt5〜t9が互いに等しい値に設定されている。これにより、内周面5a〜9aの軸心P方向に沿う長さ(即ち、軸心P方向で隣合う横グルーブラインgyの間隔)である内周面実幅は、軸心P方向で端(上)に行くほど広くなっている。この間隔を「リング型のピッチ」と呼ぶとすれば、それは軸心P方向で端に行くほど広くなると言える。また、リング型5〜9の厚さt5〜t9を「リング型のピッチ」と呼ぶとすれば、それは等ピッチになっていると言える。
第1〜第5リング型5〜9の内周面実幅が軸心P方向の端に行くほど長いから、成形時における縮径面s部位にたまっている空気量が多いときには多くのリング型rどうしの隙間及びベントラインbから、即ち大なる空気排出面積でもって迅速に空気排出させることができる。そして、加圧成形が進んで内包される空気量が縮小するに従って空気排出面積の縮小率が大きくなって、実情に即した空気排出、即ち、空気排出面積が多過ぎることによるゴムの過剰流動や、少な過ぎることによる抜けの悪さの無い、良好な空気排出を行わせることができる。従って、円筒ゴムDの縮径する端部を所期した形状、大きさのものとしてより良好に成形することが可能になる。
成形型Aにおいては、軸心方向の端部(又は両端部)が縮径される円筒ゴムをダイヤフラム(製品)とすべく加硫するとき、成形型Aの縮径した端部は連続したリング型5〜9で構成されている。これら複数のリング型5〜9はいずれも上型1に内接し、かつ、成形完了時における円筒ゴムDの外面に外接する。ブラダ(ゴムバッグ)Bにて加圧拡大された円筒ゴムD即ちダイヤフラムは、内方している空気をリング型5〜9の部分から徐々に排出させるので、ブラダに加圧拡大による壁面応力が軸心方向中央部よりも低下する縮径端部においても十分に空気が抜けるようになる。その場合、径(内径)の小さい部分ほどリング型の厚さを薄くするように設定すると空気排出効果が高まることもある。
中型2は、図1,図2に示すように、ほぼ直胴状の筒型であって、蒸気の通り道であるリング通路25が形成されるとともに、蒸気の供給パイプ26と排出パイプ27とが装備されている。この中型2の成形面Mである内面2aにも、縦横のグルーブラインg,gy、並びに品番や形式等の緒元事項をダイヤフラム表面に成形するための表示型部28が設けられている。
3個の円弧型3Aで成る分割型3は、下方がやや縮径した成形面である内面3aを有し、蒸気の通り道としての円弧経路29、供給及び排出パイプ30,31、並びに縦横のグルーブラインg,gyが、各円弧型3A毎に設けられている。また、下天井面3bも各円弧型3A毎に形成される。尚、図示は省略するが、分割型3下部の縮径する部分を、上型1と同様に上下に薄い扁平なリング型の単数又は複数と、リング型を外囲して収容保持する外囲型とで成る構造、即ち空気排出に優れる構造としても良い。
下型4は、図1,図2に示すように、台受32に載置固定されており、開閉装置11で駆動開閉される分割型3との協働により、ダイヤフラムとしての下ビード部を挟持固定する役目を持っている。前述のように、下型4には、成形面Mである環状凹入面であって下天井面3bと対をなす頂周面4aが形成されている。33は蒸気通路である環状経路、34は給排パイプである。
ここで、ブラダ成形方法による加工の要部を説明する。図3は、成形型Aに上部装着治具Jを介して未加硫の円筒ゴムDの上部が係止固定され、かつ、ブラダBの上部が係止固定されたセット状態におけるブラダ膨張途中を示している。即ち、ブラダBを膨張させて、円筒ゴムDの軸心P方向の中央部から成形面Mに押付けられている状況であり、円筒ゴムDの縮径した上端部(端部)はまだ成形面Mには未到達であり、円筒ゴムDと成形型Aとの間に空間部のあることが見て取れる。引き続きのブラダBの膨張によって空間部は次第に上端部に集約されて縮小し、遂には円筒ゴムDの外面全てが成形面Mに押付けられて型成形が終了するようになる。型成形の終了により、円筒ゴムDが所定形状のダイヤフラムに成形され、かつ、加硫される。
円筒ゴムDと成形面Mとの間の空間部はブラダBの膨張によって膨張する円筒ゴムDに押されて収縮し、そこに存在する空気は上型1部分から型外に逃げて行く。即ち、ミクロ的に見れば各リング型5〜9どうしが完全に密封状態で接合されることはあり得ず、隙間が存在している。故に、第1〜第5リング型5〜9の隣合うものどうしの間の隙間、及び第5リング型9と上型1との間の隙間を通って空気が逃げて行き、円筒ゴムへの空気混入や形状不良等の不具合なく良好な型成形が行えるのであり、これが縮径面sの部分の型を上下に薄い扁平なリング型5〜9の複数に分割構成したことによる効果である。
実施例1においては、各リング型5〜9等にグルーブラインgとベントラインbとが形成されているので、リング型どうしの間の隙間に加えて、ベントラインbからも空気の排出が行われて、更に良好な空気の排出が行われるように工夫されている。各ベントラインbは互いに連続するように形成されるので、効率の良い空気排出が可能である。そして、製品(ダイヤフラム)としての表面補強用凸条にもなるグルーブラインgがベントラインbに位置を合せて形成されているので、成形面Mに円筒ゴムDが押付けられる際にグルーブラインgが空気排出のガイドとなる効果も期待できる。
さて、外面ゴムの厚さが1〜1.5mm程度の薄肉のダイヤフラムの成形時において、縮径面での空気抜きを行う場合、例えば、従来のベントホール方式の円筒ゴム用成形型では次の1.〜4.の問題があった。1.ベントホールは少なくとも1mm以上の径が必要であり、カバーゴムが1mm程度の製品の場合、ベントホール付近のゴムが過剰に流動し、コードと接着不良を起こすとか、ときとしてコードが露出することがあった。また、カバーゴムが薄くなってカバーの役目を果たさないことがあった。
2.急激に縮径する形状では、中央部の一般径から排出されるべき空気が縮径面から集中して排出させなければならないが、小さなベントホールを多数設けても排出効果はあまり改善されず、空気の抜けが芳しくないものであった。特に、軸心方向長さをL、径方向長さをRとすると、L/Rが1.5を超える空気ばね用ダイヤフラムの成形型では顕著であった。3.ベントホールの孔に詰まったゴムの清掃を個別に行う必要があり、多大な工数を要していた。4.ベントホールの跡が製品外観(商品価値)を低下させていた。
本発明においては、複数のリング型5〜9を介して縮径面全体の空気を排出させる構造により従来の問題点1.〜4.を一挙に解決できた。即ち、空気のみを排出し、ゴムはリング型どうしの間から食み出ないようになったこと、リング型のピッチ(厚さ)は製品形状に応じて厚くしたり薄くしたりの設定が可能になったこと、また、リング型どうしの接合点の軸心方向での間隔(横グルーブラインgyの軸心P方向での間隔)が、軸心P方向で端に行くほど広くなることも効果がある。
ゴム食み出し量が少ないので、製品の仕上げ工数も少ないし、成形型の清掃頻度も少なくなった。加えて、ダイヤフラムとしての周上に割り面は残るものの、その痕跡は全周に亘った均一なものになるから、外観美観を損なうものとはならない。つまり、品質、コスト、商品美観の各点における改善が可能となる優れた効果を奏する円筒ゴム用成形型の発明であると言える。
〔別実施例〕
リング型rの個数は、外囲型kgがある場合は1以上あれば良く、外囲型kgが無い場合には2以上あれば良く、要は空気の排出路となる隣合う型どうしの接合面が存在する構成でああれば良い。リング型rのピッチは、製品(空気ばね用ダイヤフラム)の形状や大きさによって大きくしたり小さくしたりが可能である。
5d〜9d テーパ外周面
17〜21 テーパ内面
D 円筒ゴム
M 成形面
P 軸心
bk 補助経路
bt 空気排出路
kg 外囲型
kt 型端部
r リング型
s 縮径面

Claims (6)

  1. 内側から加圧膨張される円筒ゴムを外囲して受止めるべく、軸心方向の端部が軸心方向で端に寄るほど径が小さくなるように縮径される縮径面を有して先窄まり筒形の成形面を持つ円筒ゴム用成形型であって、
    前記縮径面を形成する型端部が、径方向寸法に比べて軸心方向寸法の小さい扁平なリング型が軸心方向に複数積層配備されることで構成されている円筒ゴム用成形型。
  2. 前記縮径面における径の単位軸心方向長さ当りの減少率が、軸心方向で端に寄るほど大となる状態に設定されるとともに、複数の前記リング型の軸心方向厚さが互いに等しい値に設定されている請求項1に記載の円筒ゴム用成形型。
  3. 複数の前記リング型を収容保持する外囲型を有する請求項1又は2に記載の円筒ゴム用成形型。
  4. 前記外囲型が前記軸心を中心とする碗状のものであり、前記リング型のテーパ外周面に嵌合するテーパ内面が前記複数のリング型毎に対応して形成されている請求項3に記載の円筒ゴム用成形型。
  5. 前記複数のリング型における隣合うものどうしの間に、前記軸心に対する径方向に延びる空気排出用の補助経路が形成されている請求項3又は4に記載の円筒ゴム用成形型。
  6. 前記複数のリング型と前記外囲型との間に、前記軸心方向に沿って延びる空気排出路が前記補助経路に続く状態で形成されている請求項5に記載の円筒ゴム用成形型。
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