JP2011082022A - 膜電極接合体及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】外周部にガスシール材を配置した膜電極接合体において、既存の構成要素を用いてガスシール材の近傍部分の電解質膜を保護することができ、製造工数やコストの低減を実現することができる膜電極接合体を提供する。
【解決手段】電解質膜1のアノード側及びカソード側の各面に、電極触媒層11,12と、撥水層21,22を積層状態で有すると共に、これらの外周に沿ってアノード側及びカソード側のガスシール材41,42を配置した膜電極接合体M1であって、電解質膜1と撥水層11,12の外周部を両ガスシール材41,42で挟持したことにより、既存の構成要素である撥水層21,22の一部を用いてガスシール材41,42の近傍部分の電解質膜1を保護し、製造工数やコストの低減を実現した。
【選択図】図1

Description

本発明は、固体高分子型燃料電池の発電要素として用いられる膜電極接合体及びその製造方法に関するものである。
燃料電池には様々な種類があり、なかでも固体高分子型燃料電池は、常温で起動することができ、電解質の散逸の問題が少なく、高電流密度であるなどの利点を有する。この固体高分子型燃料電池の電池要素には、電解質膜をアノード側及びカソード側の電極層で挟持して成る膜電極接合体(MEA:Membrane Electrode Assembly)が用いられる。
上記の膜電極接合体としては、電解質膜を挟持する一対の電極触媒層と、その一対の電極触媒層を挟持する一対のガス拡散層を備え、ガス拡散層を撥水層とガス拡散基材とで構成して、電極触媒層とガス拡散基材との間に撥水層を配置することにより、ガス拡散層における水の凝縮の抑制・防止を実現したものがある(特許文献1参照)。
上記のような膜電極接合体は、その外周にアノード側及びカソード側のガスシール材が設けられ、その後、セパレータと交互に多段積層することにより燃料電池を構成する。この際、膜電極接合体は、ガスシール材付の膜電極接合体として取り扱われるが、電極とガスシール材との間の部分に電解質膜を支持するものが無いので、ガスシール材のエッジにより電解質膜に損傷を与える恐れがある。
そこで、従来の膜電極接合体には、電解質膜の外周部両面側に保護膜を配置し、ガスシール材によって電解質膜の外周部及び保護膜を挟持する構成にして、ガスシール材の近傍部分の電解質膜の機械的強度を高めたものがあった(特許文献2参照)。
特開2007−165025号公報 特許第3368907号公報
しかしながら、上記したような従来の膜電極接合体にあっては、追加の構成要素として電解質膜の両面側に配置する保護膜を採用していたため、その分製造工数やコストが増大するという問題点があり、このような問題点を解決することが課題であった。
本発明は、上記従来の課題に着目してなされたものであって、外周部にガスシール材を配置した膜電極接合体において、既存の構成要素を用いてガスシール材の近傍部分の電解質膜を保護することができ、製造工数やコストの低減を実現することができる膜電極接合体及びその製造方法を提供することを目的としている。
本発明の膜電極接合体は、電解質膜のアノード側及びカソード側の各面に、電極触媒層と撥水層を積層状態で有すると共に、これらの外周に沿ってアノード側及びカソード側のガスシール材を配置している。そして、膜電極接合体は、少なくとも電解質膜と撥水層の外周部を両ガスシール材で挟持した構成としており、上記構成をもって従来の課題を解決するための手段としている。
本発明の膜電極接合体の製造方法は、上記の膜電極接合体を製造するに際し、成形用基板上に撥水層を形成した後、撥水層と電極触媒層を接合することを特徴とし、より好ましくは、電極触媒層が、電解質膜に予め形成してあることを特徴としている。
本発明の膜電極接合体は、外周部にガスシール材を配置した膜電極接合体において、既存の構成要素である撥水層の一部を用いてガスシール材の近傍部分の電解質膜を保護することができ、製造工数やコストの低減を実現することができる。
本発明の膜電極接合体の製造方法は、成形用基板上に撥水層を形成することから、撥水層の加熱温度を高くすることができ、これにより撥水層を強固なものにして電解質膜を確実に保護することができ、製造工数やコストの低減にも貢献することができる。
本発明に係わる膜電極接合体の一実施形態を説明する平面図(a)、図a中のA−A線に基づく断面図(b)、及び図a中のB−B線に基づく断面図(c)である。 本発明に係わる膜電極接合体の製造方法の一実施形態を示す図であって、その製造工程を説明する各々断面図(a)〜(c)である。 本発明に係わる膜電極接合体の製造方法の他の実施形態を示す図であって、その製造工程を説明する各々断面図(a)〜(e)である。 本発明に係わる膜電極接合体の製造方法のさらに他の実施形態を示す図であって、その製造工程を説明する各々断面図(a)及び(b)である。 本発明に係わる膜電極接合体の他の実施形態を説明する平面図(a)、図a中のC−C線に基づく断面図(b)、及び図a中のD−D線に基づく断面図(c)である。 本発明に係わる膜電極接合体の他の実施形態を説明する平面図(a)、図a中のE−E線に基づく断面図(b)、及び図a中のF−F線に基づく断面図(c)である。
以下、図面に基づいて、本発明に係わる膜電極接合体及びその製造方法の実施形態を説明する。
図1に示す膜電極接合体M1は、電解質膜1のアノード側及びカソード側の各面に、電極触媒層11,12と撥水層21,22を積層状態で有するもので、図示例では、撥水層21,22の外側にガス拡散層31,32を有している。また、膜電極接合体M1は、各層の外周に沿ってアノード側及びカソード側のガスシール材41,42を備えている。そして、膜電極接合体M1は、電解質膜1と撥水層21,22の外周部を両ガスシール材41,42で挟持した構成になっている。このため、膜電極接合体M1は、ガスシール材付膜電極接合体とも言える。
この実施形態の膜電極接合体M1は、電極触媒層11,12及びガス拡散層31,32よりも撥水層21,22が一回り大きく、撥水層21,22よりも電解質膜1が一回り大きいものとなっている。全ての層が重合した範囲が発電領域である。そして、発電領域に対して、電解質膜1及び撥水層21,22は、外側に延長した外周部を有しており、この外周部が両ガスシール材41,42により挟持されている。
この実施形態のガスシール材41,42は、上記の発電領域を中央に含む長方形状を成し、その発電領域を露出させる中央開口部Hcを有すると共に、その左右に、反応ガス流通用の開口部Hmを3個ずつ有している。
これらの開口部Hmは、当該膜電極接合体M1とセパレータ(図示せず)とを交互に多段積層して燃料電池を構成した際に、セパレータの同様の開口部とともに互いに連通して反応ガス流路を形成する。すなわち、燃料ガスの供給路及び排出路、酸化剤ガス(空気)の供給路及び排出路、及び冷媒の流路などを形成し、膜電極接合体M1のアノード側に燃料ガスを流通させると共に、カソード側に酸化剤ガスを流通させる。
ここで、高分子電解質膜1は、材料がとくに限定されず、公知のものを用いることができるが、少なくとも高いプロトン伝導性を有する材料であればよい。この際、高分子電解質は、高分子骨格の全部又は一部にフッ素原子を含むフッ素系電解質と、高分子骨格にフッ素原子を含まない炭化水素系電解質とに大別される。
フッ素系電解質としては、具体的には、ナフィオン(登録商標、デュポン社製)、アシプレックス(登録商標、旭化成株式会社製)、フレミオン(登録商標、旭硝子株式会社製)等のパーフルオロカーボンスルホン酸系高分子、ポリトリフルオロスチレンスルフォン酸系高分子、パーフルオロカーボンホスホン酸系高分子、トリフルオロスチレンスルホン酸系高分子、エチレンテトラフルオロエチレン−g−スチレンスルホン酸系高分子、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、ポリビニリデンフルオリド−パーフルオロカーボンスルホン酸系高分子などが好適な例として挙げられる。
炭化水素系電解質としては、具体的には、ポリスルホンスルホン酸、ポリアリールエーテルケトンスルホン酸、ポリベンズイミダゾールアルキルスルホン酸、ポリベンズイミダゾールアルキルホスホン酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリエーテルエーテルケトンスルホン酸、ポリフェニルスルホン酸等が好適な例として挙げられる。
アノード側電極触媒層11及びカソード側電極触媒層12は、電極触媒及びプロトン伝導性高分子を含み、必要により撥水材料を含む。電極触媒は、触媒成分が導電性材料に担持されてなるものである。電極触媒層11,12におけるプロトン伝導性高分子は、とくに限定されず、公知のものを用いることができるが、高分子電解質膜1に用いられたものと同様の材料が挙げられ、少なくとも高いプロトン伝導性を有する材料であればよい。
電極触媒層11,12に用いる触媒成分は、カソード側電極触媒層12では、酸素の還元反応に触媒作用を有するものであればとくに制限はなく、公知の触媒が使用できる。また、アノード側電極触媒層11に用いられる触媒成分もまた、水素の酸化反応に触媒作用を有するものであればとくに制限はなく、公知の触媒が同様にして使用できる。具体的には、白金、ルテニウム、イリジウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、タングステン、鉛、鉄、クロム、コバルト、ニッケル、マンガン、バナジウム、モリブデン、ガリウム、アルミニウム等の金属、及びそれらの合金等などから選択される。これらのうち、触媒活性、一酸化炭素等に対する耐被毒性、耐熱性などを向上させるために、少なくとも白金を含むものが好ましく用いられる。さらに、触媒成分の形状や大きさは、とくに制限されず、公知の触媒成分と同様の形状及び大きさが使用できるが、触媒成分は、粒状であることが好ましい。
導電性材料としては、触媒成分を所望の分散状態で担持させるための比表面積を有し、集電体として十分な電子導電性を有しているものであればよく、主成分がカーボンであるのが好ましい。具体的には、カーボンブラック、活性炭、コークス、天然黒鉛、人造黒鉛などからなるカーボン粒子が挙げられる。また、かようなカーボン材料として、より具体的には、アセチレンブラック、バルカン、ケッチェンブラック、ブラックパール、黒鉛化アセチレンブラック、黒鉛化バルカン、黒鉛化ケッチェンブラック、黒鉛化カーボン、黒鉛化ブラックパール、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、カーボンナノホーン、及びカーボンフィブリルから選ばれる少なくとも一種を主成分として含むものが挙げられる。なお、「主成分がカーボンである」とは、主成分として炭素原子を含むことをいい、炭素原子のみからなる、実質的に炭素原子からなる、の双方を含む概念である。場合によっては、燃料電池の特性を向上させるために、炭素原子以外の元素が含まれていてもよい。なお、実質的に炭素原子からなるとは、2〜3質量%程度以下の不純物の混入が許容されることを意味する。
撥水層21,22は、導電性材料とバインダ材料からなるもので、その材料がとくに限定されず、公知のものを使用することができる。導電性材料としては、触媒層と同様の材料を用いることができる。バインダ材料としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)などのフッ素系樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン樹脂、シリコーン、NBR及びSBRなどのゴムが例として挙げられ、これらのうち、撥水性、電極反応時の耐食性などに優れることから、PTFEがより好ましく使用される。
ガス拡散層31,32は、その材料がとくに限定されず、公知のものを使用することができるが、カーボンペーパ、不織布、炭素製の織物、紙状抄紙体、フェルトなどからなるシート状材料や、ステンレス、チタンなどからなる金属多孔質体や織物が挙げられる。ガス拡散層31,32が優れた電子伝導性を有していると、発電反応により生じた電子の効率的な運搬が達成され、燃料電池の性能が向上する。またガス拡散層31,32が優れた撥水性を有していると、生成した水がより効率的に排出される。
ガスシール材41,42は、その材料がとくに限定されず、公知のものを使用することができ、燃料ガスや酸化剤ガスに対して不透過性を有するものであれば良く、例えば、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、及びポリフッ化ビニリデン(PVDF)などが挙げられる。なお、ガスシール材41,42の密着性を向上させるために、間に熱可塑性樹脂などの接着層を設けても良い。
この実施形態の膜電極接合体M1は、電解質膜1と撥水層21,22の外周部を両ガスシール材41,42で挟持した構成により、従来の保護層のような追加の構成要素を用いなくても、ガス拡散層31,32のエッジや、ガスシール材41,42のエッジが電解質膜1に損傷を与えるような事態を阻止することができる。すなわち、既存の構成要素である撥水層31,32の一部を用いてガスシール材41,42の近傍部分の電解質膜1を保護することができ、低コスト化と高耐久化を両立させることができる。
しかも、当該膜電極接合体M1は、撥水層21,22による機能、すなわちガス拡散層31,32における水の凝縮の抑制・防止機能を備えたうえで、製造工数やコストの低減を実現することができる。
また、この実施形態の膜電極接合体M1は、図1(b)に示すように、電解質膜1及び撥水層11,12の外周端が、ガスシール材41,42の外周端よりも内側(図中で左側)に配置してある。これにより、電解質膜1や撥水層11,12の外周端から外側への反応ガスの漏洩を確実に防止して、燃料電池の信頼性をより高めることができる。
さらに、この実施形態の膜電極接合体M1は、図1(c)に示すように、ガスシール材41,42が、反応ガス流通用の開口部Hmを有しており、電解質膜1及び撥水層11,12の外周端が、ガスシール材41,42の開口部Hmよりも内側(図中で左側)に配置してある。これにより、電解質膜1や撥水層11,12の外周端から開口部Hmへの反応ガスの漏洩を確実に防止して、燃料電池の信頼性をより高めることができる。
そしてさらに、この実施形態の膜電極接合体M1は、図1(b)(c)に示すように、電解質膜1の外周端が、撥水層11,12の外周端よりも外側(図中で右側)に配置してある。これにより、外部に対して、アノード側及びカソード側の撥水層11,12の外周端が確実に遮断され、アノード側及びカソード側の反応ガスが漏洩したり電気が短絡したりことを未然に阻止して、燃料電池の信頼性をさらに高めることができる。
上記の膜電極接合体M1は、図2〜図4に示す製造方法により得ることができる。
図2に示す膜電極接合体の製造方法は、耐熱性の剥離テープなどから成る成形用基板51,52を用いており、成形用基板51,52上に撥水層21,22を形成した後、撥水層21,22と電極触媒層11,21を接合する。
すなわち、図2(a)に示すように、アノード側及びカソード側の成形用基板51,52上に夫々の撥水層21,22を形成する。具体的には、例えば、成形用基板51,52上にペースト状の撥水層材料を塗布し、これを加熱・加圧してフィルム状シートにして夫々の撥水層21,22とする。
その後、図2(b)に示すように、加圧及び加熱等により、各撥水層21,22と各電極触媒層11.12とを夫々接合する。この場合、夫々の電極触媒層11,12を電解質膜1に予め形成しておき、成形用基板51,52及び撥水層21,22と、電解質膜1及び電極触媒層11,12とを夫々接合するようにしても良い。そして、図2(c)に示すように、各成形用基板51,52を剥離除去する。
上記の膜電極接合体の製造方法では、予め成形用基板51,52上に撥水層21,22を形成することから、この段階では電解質膜1の耐熱温度の制約を何ら受けないので、撥水層21,22の加熱温度及び加圧圧力を高くすることができる。これにより撥水層21,22の構造が強固になり、電解質膜1をより確実に保護し得るものとなる。また、予め電解質膜1に電極触媒層11,12を形成しておけば、電極触媒層の転写基板が不要であり、製造工数やコストのさらなる低減に貢献することができる。
図3に示す膜電極接合体の製造方法は、同じくアノード側及びカソード側の成形用基板51,52を用い、成形用基板51,52上に撥水層21,22を夫々形成した後、各撥水層21,22上に電極触媒層11,12を夫々形成し、その後、電極触媒層11,12と電解質膜1を接合する。
すなわち、図2に示す製造方法と同様に、各成形用基板51,52上に撥水層21,22を形成した後、図3(a)に示すように、スプレーSpにより電極触媒インクInを噴射して塗布し、図3(b)に示すように、電極触媒層11(12)を形成する。
その後、図3(c)(d)に示すように、アノード側及びカソード側の積層体で電解質膜1を挟んで、各電極触媒層11,12と電解質膜1を夫々接合し、最終的には、図3(e)に示すように、各成形用基板51,52を剥離除去する。
上記の膜電極接合体の製造方法では、図2に示す製造方法と同様に構造が強固な撥水層21,22を得ることができるうえに、成形用基板51,52上に撥水層21,22を形成した後、撥水層21,22上に電極触媒層11,12を形成することから、電極触媒層11,12の転写基板が不要となり、製造工数やコストのさらなる低減を実現することができる。
図4に示す膜電極接合体の製造方法は、成形型P1,P2内に、電解質膜1、電極触媒層11,12、撥水層21,22、ガス拡散層31,32及びガスシール材41,42を配置した後、ホットプレスによりこれらを一体化する。
上記の膜電極接合体の製造方法では、電解質膜1、電極触媒層11,12、撥水層21,22、ガス拡散層31,32及びガスシール材41,42の夫々の接合が同時に行われることとなり、生産効率の向上や、製造工数及びコストの低減を実現することができる。
また、上記の膜電極接合体の製造方法では、図2及び図3に示す製造方法に基づいて、電解質膜1、電極触媒層11,12及び撥水層21,22を積層体として予め一体化しておくこともできる。さらに、積層体、ガス拡散層31,32及びガスシール材41,42の互いの接合部に、接触層を介在させることもあり得る。
図5に示す膜電極接合体M2は、基本的な構成は図1に示すものと同等である。先の実施形態と同一の構成部位は、同一符号を付して詳細な説明を省略する。図示の膜電極接合体M2は、アノード側及びカソード側のガスシール材41,42が、少なくとも一枚のシール素材40を折り曲げることにより形成してある。
この実施形態では、アノード側及びカソード側の中央開口部Hc及び反応ガス流路用の開口部Hmを予め形成したシール素材40を用意し、これを二つ折りにしてアノード側及びカソード側のガスシール材41,42を形成している。このとき、図示例では、シール素材40の折曲部40aが、長方形状を成すガスシール材41,42の長辺側となる。このようにして、膜電極接合体M2は、両ガスシール材41,42により電解質膜1及び撥水層21,22の外周部を挟持した構成になっている。
上記構成を備えた膜電極接合体M2は、アノード側及びカソード側のガスシール材41,42の位置合わせが容易になり、生産効率のさらなる向上や、製造工数及びコストのさらなる低減に貢献することができる。また、シール素材40の折曲部40aが存在する部分においては、中央の発電領域から外部への反応ガスの漏洩が完全に阻止されるので、燃料電池の信頼性をより高めることができる。
図6に示す膜電極接合体M3は、基本的な構成は図1に示すものと同等である。先の実施形態と同一の構成部位は、同一符号を付して詳細な説明を省略する。図示の膜電極接合体M3は、アノード側及びカソード側のガスシール材41,42が、少なくとも一枚のシール素材40を折り曲げることにより形成してある。
この実施形態では、アノード側及びカソード側の中央開口部Hc及び反応ガス流路用の開口部Hmを予め形成したシール素材40を用意し、これを二箇所で折り曲げるとともに端部同士を接合することによりアノード側及びカソード側のガスシール材41,42を形成している。このとき、図示例では、シール素材40の二箇所の折曲部40a,40aが、長方形状を成すガスシール材41,42の長辺側となる。
このようにして、膜電極接合体M3は、両ガスシール材41,42により電解質膜1及び撥水層21,22の外周部を挟持した構成になっている。また、膜電極接合体M3は、とくに図6(c)に示すように、シール素材40の接合部40bが、電解質膜1及び撥水層の外周端よりも外側(同図中で左側)に配置してある。
上記構成を備えた膜電極接合体M3は、先の実施形態と同様に、アノード側及びカソード側のガスシール材41,42の位置合わせが容易になり、生産効率のさらなる向上や、製造工数及びコストのさらなる低減に貢献することができる。また、シール素材40の折曲部40a,40aが存在する部分においては、中央の発電領域から外部への反応ガスの漏洩が完全に阻止されるので、燃料電池の信頼性をより高めることができる。
そしてさらに、上記の膜電極接合体M3は、シール素材40の接合部40bを電解質膜1や撥水層の外周端よりも外側に配置したので、仮に各部材の寸法精度を許容範囲内で低く設定した場合でも、接合部40bと電解質膜1及び撥水層21,22の外周端とが連通することがなく、反応ガスの漏洩をより確実に防止して、燃料電池の信頼性をより高めることができる。なお、接合部40bの隙間は、膜電極接合体M3とセパレータを接合する際に用いる接着剤で埋めても良い。
なお、本発明に係る膜電極接合体及びその製造方法は、その構成が上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の細部を適宜変更することができる。例えば、電解質膜及び撥水層を含む三層以上の外周部をガスシール材で挟持する構成にすることも可能である。また、とくに図5及び図6に示すような実施形態においては、複数枚のシール素材を用意して、これらを適宜の方向及び回数で折り曲げてアノード側及びカソード側のガスシール材を形成することも可能である。
1 電解質膜
11 12 電極触媒層
21 22 撥水層
31 32 ガス拡散層
41 42 ガスシール材
40 シール素材
40b (シール素材の)接合部
51 52 成形用基板
Hm (反応ガス流通用の)開口部
P1 P2 成形型
M1 膜電極接合体
M2 膜電極接合体
M3 膜電極接合体

Claims (12)

  1. 電解質膜のアノード側及びカソード側の各面に、電極触媒層と撥水層を積層状態で有すると共に、これらの外周に沿ってアノード側及びカソード側のガスシール材を配置した膜電極接合体であって、少なくとも電解質膜と撥水層の外周部を両ガスシール材で挟持したことを特徴とする膜電極接合体。
  2. 電解質膜及び撥水層の外周端が、ガスシール材の外周端よりも内側に配置してあることを特徴とする請求項1に記載の膜電極接合体。
  3. ガスシール材が、反応ガス流通用の開口部を有しており、電解質膜及び撥水層の外周端が、ガスシール材の開口部よりも内側に配置してあることを特徴とする請求項2に記載の膜電極接合体。
  4. 電解質膜の外周端が、撥水層の外周端よりも外側に配置してあることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の膜電極接合体。
  5. アノード側及びカソード側のガスシール材が、少なくとも一枚のシール素材を折り曲げることにより形成してあることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載の膜電極接合体。
  6. アノード側及びカソード側のガスシール材が、一枚のシール素材を二つ折りにすることにより形成してあることを特徴とする請求項5に記載の膜電極接合体。
  7. アノード側及びカソード側のガスシール材が、一枚のシール素材を二箇所で折り曲げるとともに端部同士を接合することにより形成してあることを特徴とする請求項5に記載の膜電極接合体。
  8. シール素材の接合部が、電解質膜及び撥水層の外周端よりも外側に配置してあることを特徴とする請求項7に記載の膜電極接合体。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の膜電極接合体を製造するに際し、
    成形用基板上に撥水層を形成した後、撥水層と電極触媒層を接合することを特徴とする膜電極接合体の製造方法
  10. 電極触媒層が、電解質膜に予め形成してあることを特徴とする請求項9に記載の膜電極接合体の製造方法。
  11. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の膜電極接合体を製造するに際し、
    成形用基板上に撥水層を形成した後、撥水層上に電極触媒層を形成し、その後、電極触媒層と電解質膜を接合することを特徴とする膜電極接合体の製造方法。
  12. 成形型内に、電解質膜、電極触媒層、撥水層及びガスシール材を配置した後、ホットプレスによりこれらを一体化することを特徴とする請求項9〜11に記載の膜電極接合体の製造方法。
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