JP2011075764A - 表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】意匠部における発光輝度のムラを極力抑えることができる表示装置を提供する。
【解決手段】速度計10には、方向指示作動インジケータ80aが組み込まれている。その速度計10は、インストルメントパネルの運転席と助手席との間に設けられている。作動インジケータ80aは、速度計10の文字盤22に設けられる意匠部82aと意匠部82aの表示方向後側に設置される光源66aから構成されている。光源66aは意匠部82aの中心90を通り、かつ表示方向後側に延びる意匠部82aに対して垂直な中心軸線92よりも助手席側にずれて設置されている。
【選択図】図2
【解決手段】速度計10には、方向指示作動インジケータ80aが組み込まれている。その速度計10は、インストルメントパネルの運転席と助手席との間に設けられている。作動インジケータ80aは、速度計10の文字盤22に設けられる意匠部82aと意匠部82aの表示方向後側に設置される光源66aから構成されている。光源66aは意匠部82aの中心90を通り、かつ表示方向後側に延びる意匠部82aに対して垂直な中心軸線92よりも助手席側にずれて設置されている。
【選択図】図2
Description
本発明は、車両に搭載され、車両の動作状態を表示する表示装置に関する。
車両に搭載されている機器の動作状態、例えば方向指示ランプの動作状態を表示したり、運転席のシートベルの非着用状態を表示して、運転者に機器の動作状態を報知する表示装置が知られている(特許文献1、2)。この表示装置は、光を透過することにより発光し、運転者に機器の動作状態を表示する意匠部が形成されている表示盤と、表示盤の表示方向後側に設置され意匠部に向けて光を放射する光源とを備えている。この構成では、光源から放射される光が意匠部を通過することで、意匠部が発光表示される。
一方、運転者の運転時の視線移動量を減らすべく、車室前方に配置されるインスツルメントパネルの運転席と助手席との間に、車両の動作状態を表示する表示装置を配置させる技術が知られている(特許文献3)。
上述した特許文献1、2に記載の表示装置では、光源は表示盤に設けられている意匠部の中心を通り、かつ表示方向後側に延びる意匠部に対して垂直な中心軸線上に配置されている。このように光源を設置することにより、光源の光軸上に意匠部を設置させることができるので、表示装置を運転者に対して正対する位置に設置させた場合、意匠部における発光輝度はほぼ均一となる。
ところが、特許文献1、2に記載の表示装置を、そのまま特許文献3に記載されているようにインストルメントパネルの運転席と助手席との間に設置させると、意匠部における発光輝度にムラが発生するという問題が発生する。具体的には、運転者から意匠部を見ると、運転者から遠い側の意匠部の発光輝度が、運転者に近い側の意匠部の発光輝度に比べ非常に低くなっているように見える。
この現象を詳細に説明する。特許文献1、2の表示装置を特許文献3のように、そのままインストルメントパネルと運転席と助手席との間に設置させると、運転者の視点位置が表示方向とは直交する方向にずれる。つまり、運転者は表示装置を斜めから見ることとなる。
こうした状態で、運転者が表示装置の意匠部を見ると、意匠部を通して見える、意匠部に対する光源の位置が一方の側(運転者に近い側)に移動したように見える。そうすると、意匠部における運転席に近い側の端部からは光源または光源付近の強い光が運転者の眼に向って進行するとともに、意匠部における運転席から遠い側の端部からは光源から放射された光のうち、光源を収容する壁などに反射された弱い光が運転者の眼に向って進行することとなる。このようにして光源から放射される光が運転者の眼に届くので、運転者が意匠部を見ると、意匠部の一方の側では発光輝度が高く、他方の側では発光輝度が非常に低くなり、意匠部の発光輝度にムラが発生しているように見える。
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、インストルメントパネルの運転席と助手席との間に設置される表示装置において、意匠部における発光輝度のムラを極力抑えることができる表示装置を提供することである。
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明では、車両の車室前方に配置されているインスツルメントパネルの運転席と助手席との間に設置され、車両の動作状態を表示する表示装置において、光が透過することにより発光し、動作状態を表示する意匠部が形成されている表示盤と、意匠部の表示方向後側に設置され、意匠部に向けて光を放射する光源と、を備え、光源は、意匠部の中心を通り、かつ表示方向後側に延びる意匠部に対して垂直な中心軸線よりも助手席側にずれて設置されていることを特徴とする。
この発明によれば、光源が、意匠部の中心を通り、かつ表示方向後側に延びる意匠部に対して垂直な中心軸線よりも助手席側にずれて設置されているので、視認者(運転者)の視点と意匠部の中心とを通る線分に光源が近づくこととなる。この光源配置によれば、運転者が意匠部を運転席から見た場合、意匠部を通して見える、意匠部に対する光源の位置を意匠部の中心に近づけることができる。この構成によれば、意匠部の一方の側および他方の側のいずれからも光源の光または光源付近の強い光を運転者の眼に向わせることが可能となり、その結果、意匠部の発光輝度のムラの発生を抑制させることができる。
請求項2に記載の発明では、光源は、運転席に着座した運転者のアイリプス中心と意匠部の中心とを通る直線上に設置されていることを特徴としている。この発明によれば、光源を運転席に着座した運転者の視点と意匠部の中心とを通る直線上に設置させているので、意匠部に対する光源の位置を意匠部の中心と一致させることができる。このことによれば、より意匠部の発光輝度のムラの発生を抑制することができる。なお、ここでいうところの視認者(運転者)のアイリプス中心とは、JIS(日本工業規格)のJISD0021にて規定されている運転者の右眼と左眼のそれぞれのアイリプス中心同士を結んだ線分の中点である。アイリプスとは、運転者の右眼および左眼の位置の分布を統計的に表したアイレンジを長円として側面図および平面図に表したものである。アイリプスには、右眼のアイリプスと左眼のアイリプスが存在する。
請求項3に記載の発明では、光源から放射される光を、意匠部に向かわせるように反射する反射部材を備えていることを特徴としている。この発明によれば、光源から放射される光を意匠部に向わせるように反射する反射部材を備えているので、意匠部の発光輝度ムラを抑制した上で、発光輝度を高めることができる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
(基本構成)
以下、本発明の一実施形態による表示装置を車両に搭載される指針式の速度計に組み込んだ例で説明する。図1は、本発明の表示装置を適用した速度計を示している。図2は、図1中のII−II線断面を示している。本実施形態の速度計10は、車両の車室前方に配置されているインストルメントパネルの運転席と助手席との間に設置され、車両の走行速度を車室内に向けて表示する。図中、速度計に向って右側が運転席側となっており、左側が助手席側となっている。
以下、本発明の一実施形態による表示装置を車両に搭載される指針式の速度計に組み込んだ例で説明する。図1は、本発明の表示装置を適用した速度計を示している。図2は、図1中のII−II線断面を示している。本実施形態の速度計10は、車両の車室前方に配置されているインストルメントパネルの運転席と助手席との間に設置され、車両の走行速度を車室内に向けて表示する。図中、速度計に向って右側が運転席側となっており、左側が助手席側となっている。
速度計10は、速度表示部20および、方向指示ランプ(図示せず)の点滅と同期して点灯および消灯することにより方向指示ランプの動作状態を表示する、本発明の表示装置である方向指示ランプ作動インジケータ80a、80b(以下、単に作動インジケータという)などから構成されている。
速度表示部20は、図1、図2に示すように、文字盤22に設けられる目盛24および文字26、および文字盤22の表示方向前側の表面を文字盤22に沿って移動することにより所定の目盛24を指し示す指針30から構成されている。本実施形態では、指針30の回動中心を中心とする円上に目盛24および文字26が所定の間隔にて配列されている。図1に示すように、速度表示部20は、車両の走行速度に応じた目盛24を指針30が指し示すことにより車両の走行速度情報を表示する。
作動インジケータ80a、80bは、方向指示ランプの点滅に連動して点灯および消灯を繰り返すことにより方向指示ランプの作動状態を表示するものである。方向指示ランプは、ステアリングコラム脇から突出するように設けられている方向指示レバーを上側若しくは下側に操作することにより、制御されるランプである。例えば運転席に着座している運転者が当該レバーを上側に操作すると、車両左側に設けられている方向指示ランプが所定の間隔で点灯および消灯を繰り返す。また、運転者が当該レバーを運転者が下側に操作すると、車両右側に設けられている方向指示ランプが所定の間隔で点灯および消灯を繰り返す。
車両左側の方向指示ランプが点滅しているときには、左側の作動インジケータ80aが方向指示ランプの点滅と同期して点滅する。車両右側の方向指示ランプが点滅しているときには、右側の作動インジケータ80bが方向指示ランプの点滅と同期して点滅する。また、運転者がインストルメントパネルに設けられているハザードランプスイッチをオン動作すると、車両に設けられている全ての方向指示ランプが所定の間隔で点灯および消灯を繰り返す。全ての方向指示ランプが点滅しているときには、左右の作動インジケータ80a、80bが方向指示ランプの点滅と同期して点滅する。なお、図1は、上述した両作動インジケータ80a、80bが点灯した状態を図示している。
図2に示すように、速度計10は、文字盤22、指針30、見返し板36、透過パネル38および電気回路部40などから構成されている。
文字盤22は、透光性材料、例えばポリカーボネート樹脂あるいはアクリル樹脂などから平板状に形成されている。文字盤22には、目盛24、文字26、および作動インジケータ80a、80bの意匠部82a、82bが発光表示可能かつ透光表示可能に設けられている。目盛24、文字26および意匠部82a、82bの部分には、透光性を有する層が印刷により設けられている。図1に示すように、意匠部82aの形状は左側を向く矢印状となっており、意匠部82bの形状は右側を向く矢印状となっている。また、文字盤22には、目盛24、文字26、および意匠部82a、82bを除く部分に不透光性着色層221が印刷により設けられている。(図4を参照)
ここで、目盛24、文字26および意匠部82a、82bの必要とされる発光輝度は、表示する性格上、異なっている。例えば、目盛24や文字26などは、夜間のみ発光表示させれば良いので、必要とされる輝度は、比較的低く設定されている。本実施形態では、目盛24および文字26の発光輝度は約10cd/m2に設定されている。一方、意匠部82a、82bは、昼間でも視認可能に発光表示させる必要があるため、発光輝度を目盛24や文字26よりも高める必要がある。本実施形態では、意匠部82a、82bの発光輝度は、約100cd/m2に設定されている。
ここで、目盛24、文字26および意匠部82a、82bの必要とされる発光輝度は、表示する性格上、異なっている。例えば、目盛24や文字26などは、夜間のみ発光表示させれば良いので、必要とされる輝度は、比較的低く設定されている。本実施形態では、目盛24および文字26の発光輝度は約10cd/m2に設定されている。一方、意匠部82a、82bは、昼間でも視認可能に発光表示させる必要があるため、発光輝度を目盛24や文字26よりも高める必要がある。本実施形態では、意匠部82a、82bの発光輝度は、約100cd/m2に設定されている。
これを実現するため、本実施形態では、目盛24、文字26および意匠部82a、82bに設ける層の光拡散性を異ならせている。具体的には、目盛24および文字26の部分には、透光性を有し、かつ比較的光拡散性の高い層を設け、意匠部82a、82bの部分には、透光性を有し、かつ目盛24および文字26に設けられている層に比べ光拡散性の低い層222を設けている。(図4を参照)
これによれば、目盛24、文字26では、光透過性が低くなるものの、光拡散性が高くなるため、発光表示時の発光輝度のムラの発生を抑えることができる。一方、意匠部82a、82bでは、光拡散性が低くなり発光輝度ムラが発生しやすくなるものの、光透過性が高くなるため、目盛24や文字26に比べ発光表示時の発光輝度を高めることができ、昼間でも認識可能となる。
これによれば、目盛24、文字26では、光透過性が低くなるものの、光拡散性が高くなるため、発光表示時の発光輝度のムラの発生を抑えることができる。一方、意匠部82a、82bでは、光拡散性が低くなり発光輝度ムラが発生しやすくなるものの、光透過性が高くなるため、目盛24や文字26に比べ発光表示時の発光輝度を高めることができ、昼間でも認識可能となる。
目盛24および文字26は、それぞれ円弧状かつ指針30の回動軸32と同心上に設けられている。文字盤22には指針30の回動軸32が挿通される貫通孔28が設けられている。
指針30は、透光性材料、例えばアクリル樹脂などにより形成され、文字盤22の表示方向前側に設置されている。指針30の回動軸32は、文字盤22の貫通孔28を通じて文字盤22の表示方向後側へ延伸しており、当該後側の先端に回動内機34が連結されている。
見返し板36は、不透光性の樹脂材料、例えば黒色のポリプロピレン樹脂(PP樹脂)あるいはアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ABS樹脂)などによって枠状に形成されており、文字盤22の外周縁に沿って装着されることで文字盤22の表示方向前側に設置されている。透過パネル38は、透光性の樹脂材料、例えばアクリル樹脂などによって形成され、見返し板36の文字盤22とは反対側の外周縁に沿って装着されることで文字盤22の表示方向前側に間隔をあけて設置されている。なお、見返し板36および透過パネル38は、速度計10の見栄えを整えると同時に、速度計10内部への埃や水分などの侵入を防止する機能を果たしている。
電気回路部40は、ガラスエポキシ樹脂などから形成される回路基板42および樹脂材料、例えば白色のPP樹脂あるいはABS樹脂などからなるケース44を有している。ケース44の表示方向前側には、文字盤22および見返し板36が保持され、後側には、回路基板42が保持されている。
回路基板42には、マイクロコンピュータなどからなる制御回路60が実装されている。また、回路基板42には、発光ダイオードからなる光源62、64、66a、66bが実装されている。ここで、光源62は、文字盤22を透過照明するための光源であり、光源64は、文字盤22の貫通孔28を通じて指針30を透過照明するための光源であり、光源66aは、左側の作動インジケータ80aを透過照明するための光源であり、光源66bは、右側の作動インジケータ80bを透過照明するための光源である。
この実施形態では、光源62、64として、通電することにより白色に発光するチップタイプの発光ダイオードを使用し、光源66a、66bとして、通電することにより緑色に発光するチップタイプの発光ダイオードを使用している。
さらに、回路基板42の表示方向後側には、回動内機34が実装されている。回動内機34は、例えばステッピングモータあるいは交差コイル式回転機などの電気アクチュエータであり、指針30の回動軸32を回動させる。
また、ケース44には、リフレクタ46、48、50a、50bが一体的に形成されている。リフレクタ46、48、50a、50bは、各光源62、64、66a、66bの外周側に設置されており、光源62、64、66a、66bから放射された光のうち、文字盤22の目盛24や文字26、指針30、ならびに意匠部82a、82bから逸れる方向へ進む光を目盛24、文字26、指針30、意匠部82a、82bに向けて反射する。これらリフレクタ46、48、50a、50bによれば、各要素24、26、30、82a、82bの発光輝度を高めることができる。
特に、リフレクタ50a、50bは、図2に示すように、それぞれの光源66a、66bの外周側にかつ、それぞれの光源66a、66bから放射される光が、対応するリフレクタ50a、50bとは異なる部分、例えば、目盛24や文字26などに漏れないように閉ざされた空間を形成するような構造となっている。
また、ケース44の表示方向後側には、樹脂材料、例えばPP樹脂あるいはABS樹脂などからなるロアケース52が回路基板42を覆うようにして装着されている。このロアケース52により、回路基板42、光源62、64、66a、66b、制御回路60、および回動内機34などを保護することができる。
次に、制御回路60について説明する。図3に示すように、制御回路60には、バッテリー70から電力が常時供給されている。また、制御回路60には、イグニッションスイッチ72がその作動状態を検出可能に電気的に接続されている。さらに、制御回路60には、ブレーキ時のタイヤのスキッドを制御するスキッド制御装置74および、方向指示レバーおよびハザードランプスイッチの操作状態を検知し、その操作状態に応じて方向指示ランプの点灯および消灯を制御するターンシグナル制御装置78が電気的に接続されている。
スキッド制御装置74からは、スキッド制御装置74に電気的に接続されている車輪の回転速度を検出する回転センサ76からの信号に基づき算出した車速信号が制御回路60に送られ、ターンシグナル制御装置78からは、方向指示ランプの作動状態に応じた方向指示ランプ作動信号が制御回路60に送られてくる。また、制御回路60には、光源62、64、66a、66bおよび回動内機34がそれぞれ点灯制御可能および回動軸32の回動制御可能に電気的に接続されている。
以上の電気回路構成により、イグニッションスイッチ72がオン状態になると、制御回路60はそれを検出して、速度計10の作動を開始する。
ここで、速度表示部20の速度表示作動としては、光源62、64が点灯することで文字盤22および指針30が発光するとともに、スキッド制御装置74から取得した車速信号に基づいて回動内機34が回動駆動されることで車両の走行速度が指針30により指示されることとなる。
また、制御回路60は、ターンシグナル制御装置78から取得した方向指示ランプ作動信号に応じて、作動インジケータ80a、80bに対応する光源66a、66bの点灯・消灯制御を行う。これにより、作動インジケータ80a、80bが発光表示および透過表示される。
(特徴部分の構成)
次に、第1実施形態の特徴部分、すなわち方向指示作動インジケータ80a、80bについて、図4を用いて詳細に説明する。図4は、左側の方向指示作動インジケータ80a部分を拡大した速度計10の断面を示している。ここでは、左側の作動インジケータ80a部分の構造のみ説明する。右側の作動インジケータ80b部分の構造は左側のものと同様の構造となっているのでここでは説明を省略する。
次に、第1実施形態の特徴部分、すなわち方向指示作動インジケータ80a、80bについて、図4を用いて詳細に説明する。図4は、左側の方向指示作動インジケータ80a部分を拡大した速度計10の断面を示している。ここでは、左側の作動インジケータ80a部分の構造のみ説明する。右側の作動インジケータ80b部分の構造は左側のものと同様の構造となっているのでここでは説明を省略する。
図4に示すように、文字盤22には意匠部82aが形成されており、意匠部82aの表示方向後側には、上述したリフレクタ50aが設けられている。光源66aは文字盤22とリフレクタ50aにて形成される閉ざされた空間内に設けられるように回路基板42に実装されている。さらに、光源66aは、図4中の破線で示すような、意匠部82aの中心90を通り、かつ表示方向後側に延びる当該意匠部82aに対して垂直な中心軸線92よりも助手席側に設けられている。このため、意匠部82aを正面から見ると、光源66aは、意匠部82aに対して助手席側にずれた位置に設置されていることとなる。
リフレクタ50aは、図4に示すように、光源66aから放射される光が意匠部82aを透過できるような形状となっている。本実施形態では、特に、アイリプス中心94と中心90を通る一点鎖線上に光源66aが設置されている。
本実施形態では、アイリプス中心94をJIS(日本工業規格)のJISD0021にて規定されている運転者の左眼と右眼のそれぞれのアイリプス96a、96bの中心同士を結んだ線分の中点としている。アイリプスとは、運転者の左眼および右眼の位置の分布を統計的に表したアイレンジを長円として側面図および平面図に表したものである。
次に、図4〜図6を用いて、本実施形態の作動インジケータ80a、80bの作用および効果を説明する。まず、図5および図6に示す比較例による方向指示作動インジケータ801について説明する。図5は、一般的な作動インジケータ801の意匠部821と光源661との配置関係を図示している。なお、ここでは、図4と機能的に共通する部品については、図4に示す符号と同じ符号を付与する。したがって、図5において、図4と機能的に共通する部品についての詳細な説明は、省略する。
図5に示すように、光源661は、図中の破線で示すような、意匠部821の中心901を通り、かつ表示方向後側に延びる当該意匠部821に対して垂直な中心軸線921上に設けられている。そして、この作動インジケータ801を備えた速度計10は、本実施形態と同様、インストルメントパネルの運転席と助手席との間に設けられている。
上述したような作動インジケータ801の構造を有する速度計10をそのままインストルメントパネルの運転席と助手席との間に設けた状態で、運転席に着座した運転者から作動インジケータ801を見ると、運転者のアイリプス中心94は、図5に示すように、作動インジケータ801の表示方向とは直交する方向にずれる。つまり、運転者は作動インジケータ801を斜めから見ることとなる。
こうした状態で運転者が作動インジケータ801を見ると、図6の破線で示すように、意匠部821を通して見える、意匠部821に対する光源661の位置が運転席側に移動したように見える。そうすると、図5に示すように、意匠部821における運転席側の端部からは光源661または光源661付近の強い光が運転者の眼に向かって進行するとともに、意匠部821における助手席側の端部からは光源から放射された光のうち、リフレクタ501にて反射された弱い光が運転者の眼に向って進行することとなる。
このようにして光源661から放射される光が運転者の眼に届くので、図6に示すように、運転者が作動インジケータ801を見ると、意匠部821の運転席側端部の発光輝度が高く、助手席側端部の発光輝度が低くなり、意匠部821の発光輝度にムラが発生しているように見える。
これに対し、本実施形態では、図4に示すように、光源66aが意匠部82aの中心軸線92より助手席側にずれて設置されているので、図4にて図示するように、意匠部82aの両端部(運転席側、助手席側の端部)から運転者に向って進行する光は、光源66a付近の比較的強い光となる。
また、意匠部82aの両端部より運転席に向って進行する光は、いずれか一方の光がリフレクタ50aにて反射された比較的弱い光ではなく、いずれの光も光源66a付近の強い光であるため、意匠部82aの発光輝度へのムラの発生が抑えられるのである。
特に、本実施形態では、光源66aがアイリプス中心94と意匠部82aの中心90とを通る線分上(図4の一点鎖線)に設置されているので、運転者から作動インジケータ80aを見ると、光源66aの位置が意匠部82aの中心90に設置されているように見えるため、さらに作動インジケータ80aの意匠部82aの発光輝度のムラを抑えることが可能となる。
また、本実施形態では、光源66aの外周側にリフレクタ50aを設けているため、意匠部82aから逸れた光を意匠部82aに向けて反射させることができる。これによれば、作動インジケータ80aの意匠部82aの発光輝度ムラの発生を抑えた上で、発光輝度を高めることができる。
なお、本実施形態では、速度計10に作動インジケータ80a、80bが組み込まれているものを例に説明した。作動インジケータ80a、80bが組み込まれる装置としては、エンジンの回転速度を表示するタコメータであっても良いし、または、速度計およびタコメータなどを有しているコンビネーションメータであっても良い。
また、本実施形態では、表示装置として作動インジケータ80a、80bを例に説明したが、他のインジケータであっても良い。例えば、他のインジケータとしては、車両が燃費の良い走行状態にあるときに点灯するエコドライブランプ、前照灯のハイビーム作動中に点灯するハイビーム作動ランプ、フォグランプ作動中に点灯するフォグランプ作動ランプ、燃料残量が減少すると点灯するフューエル残量ウォーニングランプ、運転席のシートベルト非着用時に点灯するシートベルト非着用ランプ、車両のいずれかのドアが開いているか半ドア状態時に点灯する半ドアウォーニングランプ、およびSRSエアバッグシステム異常時に点灯するエアバッグウォーニングランプであっても良い。また、これらが複数組み合わされていても良い。
10 速度計、20 速度表示部、22 文字盤(表示盤)、24 目盛、26 文字、30 指針、34 回動内機、36 見返し板、38 透過パネル、40 電気回路部、42 回路基板、44 ケース、50a リフレクタ(反射部材)、50b リフレクタ(反射部材)、52 ロアケース、60 制御回路、66a 光源、66b 光源、80a 方向指示ランプ作動インジケータ(表示装置)、80b 方向指示ランプ作動インジケータ(表示装置)、82a 意匠部、82b 意匠部、90 中心、92 中心軸線、94 アイリプス中心、96a アイリプス、96b アイリプス
Claims (3)
- 車両の車室前方に配置されているインスツルメントパネルの運転席と助手席との間に設置され、前記車両の動作状態を表示する表示装置において、
光が透過することにより発光し、前記動作状態を表示する意匠部が形成されている表示盤と、
前記意匠部の表示方向後側に設置され、前記意匠部に向けて光を放射する光源と、を備え、
前記光源は、前記意匠部の中心を通り、かつ前記表示方向後側に延びる前記意匠部に対して垂直な中心軸線よりも前記助手席側にずれて設置されていることを特徴とする表示装置。 - 前記光源は、前記運転席に着座した運転者のアイリプス中心と前記意匠部の前記中心とを通る直線上に設置されていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
- 前記光源から放射される光を、前記意匠部に向かわせるように反射する反射部材を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の表示装置。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP2506232A1 (en) | 2011-03-30 | 2012-10-03 | Sony Corporation | Control apparatus, control method, program and system |
WO2017098903A1 (ja) * | 2015-12-11 | 2017-06-15 | 株式会社デンソー | 入力装置 |
-
2009
- 2009-09-30 JP JP2009226255A patent/JP2011075764A/ja active Pending
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