JP2011070101A - 光ファイバ固定具および光コネクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】光ファイバが破断され難く、安定した接続を行なうことができる信頼性に優れた接続現場組立用光コネクタを得るための光ファイバ固定具およびこれを用いた光コネクタを提供すること。
【解決手段】本発明の光ファイバ固定具は、光ファイバ1を保持した細孔2aを有するフェルール2と、細孔2aの中心軸Aの延長線上に配置され、光ファイバ1の後端部1aが挿入される貫通孔3aを有する整列部材3と、フェルール2および整列部材3を間隔を設けて保持する内孔4aを有するフランジ4とを備え、内孔4aは細孔2aおよび貫通孔3aよりも大きな内径を有するとともに、光ファイバ1の後端部1aは貫通孔3a内で軸A方向に可動に挿入されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光通信に用いられる光ファイバ固定具とそれを用いた光コネクタに関するものである。
近年、光ファイバネットワークの普及に伴い、光ドロップケーブルや光インドアケーブルのような光ファイバケーブル(光ケーブル)の先端部に取り付ける光コネクタの要求がある。これらの光ケーブルに現場で光コネクタを組み立てて用いる場合、光ケーブル先端部の外皮を除去して光ファイバ心線を露出させ、この光ファイバ心線の先端部に光コネクタを組み立てることになる。
従来の光コネクタを光ファイバの先端部に組み立てる作業は、例えば予めゴムブーツ等の全てのコネクタハウジング部品の中に光ファイバ(光ファイバコード等)を挿通し、光ファイバコード先端の樹脂被覆を除去することにより露出された裸光ファイバをフェルールに挿通した後にフェルール先端を研磨し、これらを組み立てて光コネクタを完成させるという工程であった。精密さを要求される研磨工程その他があるので、接続現場での作業が困難な場合があった。
そこで、工場外の接続現場にて簡易に組み立てられる現場組立光コネクタの要求があり、予め先端面が研磨済みのフェルールに光ファイバを挿通固定することにより、接続後のフェルール研磨作業が省略される方式の光コネクタが提案された(たとえば特許文献1参照)。
一方で、簡易な構成で信頼性を向上させることができる光コネクタとして図5に示す光コネクタが提案された。光コネクタ30は、図5(a)に示すように、光ファイバ22を内蔵したフェルール21と、フェルール21が取り付けられるとともに、内孔23aを有するフランジ23と、第2光ファイバ心線24を固定した光ファイバ固定部材25と、フランジ23と光ファイバ固定部材25とを連結する連結体26とを備えている。光コネクタ30では、フランジ23と光ファイバ固定部材25との間の連結体26の内部空間において第2光ファイバ心線24を撓ませ、光ファイバ22の後端部22bと第2光ファイバ心線24の被覆を除去した先端部の第2光ファイバ24aとを細孔21a内において接触させている。
この従来の光コネクタ30では、第2光ファイバ心線24を撓めた状態で固定しているため、第2光ファイバ心線24が元の形状(直線状)に戻ろうとする力によって第2光ファイバ心線24の先端部の第2光ファイバ24aがフェルール21の細孔21a内で光ファイバ22の後端部22bに対して押し付けられることにより、光ファイバ22と第2光ファイバ24aとを接触させて接続している(たとえば特許文献2参照)。
特開平10−206688号公報 特開2006−3648号公報
しかしながら、従来の光コネクタ30では、図5(b)に示すように、第2光ファイバ心線24は被覆された心線部分で撓んで屈曲しており、フェルール21の細孔21aに挿入する第2光ファイバ24a部分は被覆が除去されている。このため、被覆された第2光ファイバ心線24部分と被覆除去された第2光ファイバ24a部分との境界部24bに曲げの応力が集中し、長期間使用中に第2光ファイバ24が破断して通信が遮断するという問題点があった。
また、第2光ファイバ心線24を光ファイバ保持部材25で固定するが、第2光ファイバ心線24の押し込み量を適正化し難く、第2光ファイバ心線24の撓み量にばらつきが生じ、安定した接続損失値を得ることができなかった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、光ファイバが破断され難く、安定した接続が得られる信頼性の高い光ファイバ固定具およびこれを用いた接続現場組立用の光コネクタを提供することにある。
上記課題に鑑みて、本発明の一実施形態に係る光ファイバ固定具は、光ファイバを保持した細孔を有するフェルールと、前記細孔の中心軸の延長線上に配置され、前記光ファイバの端部が挿入される貫通孔を有する整列部材と、前記フェルールおよび前記整列部材を間隔を設けて保持する内孔を有するフランジとを備え、前記内孔は前記細孔および前記貫通孔よりも大きな内径を有するとともに、前記光ファイバの端部は前記貫通孔内で軸方向に可動に挿入されていることを特徴とする。
上記光ファイバ固定具において、前記光ファイバは、前記細孔内に第1接着剤で固定され、前記細孔の開口部で第2接着剤にて固定されているのが好ましい。
また、前記第1接着剤がエポキシ系接着剤であり、前記第2接着剤がシリコーン系接着剤であるのが好ましい。
本発明の一実施形態に係る光コネクタは、上記いずれかの光ファイバ固定具と、先端の被覆を除去した第2光ファイバ心線と、この第2光ファイバ心線の前記光ファイバ固定具に対する位置を規制する光ファイバ固定部材とを備え、前記第2光ファイバ心線の被覆除去部分を前記貫通孔の前記光ファイバが挿入される開口と反対側の開口から挿入し、前記整列部材の貫通孔内において前記光ファイバの後端と前記第2光ファイバの先端とを当接させるとともに、前記光ファイバを前記内孔内で撓ませたことを特徴とする。
本発明の光ファイバ固定具は、光ファイバを保持した細孔を有するフェルールと、前記細孔の中心軸の延長線上に配置され、前記光ファイバの端部が挿入される貫通孔を有する整列部材と、前記フェルールおよび前記整列部材を間隔を設けて保持する内孔を有するフランジとを備え、前記内孔は前記細孔および前記貫通孔よりも大きな内径を有するとともに、前記光ファイバの端部は前記貫通孔内で軸方向に可動に挿入されていることにより、光ファイバの端部が貫通孔内を移動して光ファイバを屈曲させても、光ファイバの一部分に応力が集中し難く、光ファイバが切断され難い信頼性に優れた光コネクタを得ることができる。
本発明の一実施形態に係る光ファイバ固定具を示す断面図である。 (a)および(b)は本発明の他の実施形態に係る光ファイバ固定具を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る光ファイバ固定具の組立方法を説明する組立断面図である。 (a)は本発明の光ファイバ固定具を用いた光コネクタを示す断面図であり、(b),(c)は(a)の要部断面図である。 (a)は従来の光コネクタの例を示す断面図であり、(b)は(a)の要部断面図である。
以下、本発明の光ファイバ固定具および光コネクタの各実施形態例を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る光ファイバ固定具Xを示す断面図である。光ファイバ固定具Xにおいて、光ファイバ1を保持した細孔2aを有するフェルール2と、円筒状の整列部材3とが一直線上に間隔を設けて配置されている。一直線は、フェルール2および整列部材3の共通の軸Aとなっている。整列部材3は、軸Aと軸が一致する貫通孔3aを有しており、光ファイバ1の後端部1aが貫通孔3a内に挿入されて位置している。また、フェルール2および整列部材3は、筒状のフランジ4の内孔4aに挿入されて保持されている。内孔4aはフェルール2の細孔2aおよび整列部材3の貫通孔3aよりも大きな内径を有している。また、光ファイバ1の後端部1aは貫通孔3a内で軸Aと平行な方向に可動に挿入されているだけで、貫通孔3a内で固定されていない。
光ファイバ1は、表面の被覆が除去された透明なガラスまたは樹脂等から成る各種光ファイバが用いられる。または、このガラスまたは樹脂の表面に薄いシリコーン被覆等を施した、いわゆる光ファイバ素線が用いられる。光ファイバ1は、一端部から後端部1aまで同じ太さの均一な線なので、撓ませても曲げの応力が一箇所に集中するということがない。
ここで、フェルール2は、筒状を成し、細孔2a、後端面2b、先端面2cを有している。そして、光ファイバ固定具Xにおいて、光ファイバ1は、その一端部がフェルール2の先端面2c側に露出し、後端部1aがフェルール2の後端面2bの外側に突出するようにして配置され、フェルール2の細孔2a内に第1接着剤5で固定され、細孔2aの後端側2b開口部で第2接着剤6にて固定されている。
なお、光ファイバ1の一端部は、フェルール2先端面2cと光ファイバ1の一端面がほぼ同一平面上にあるように露出されている。光ファイバ1の一端面は、フェルール2の先端面2bよりも若干突出しているか若干引き込まれて配置されていてもよい。
細孔2aの後端側2b開口部には、開口面に向けて次第に拡開するように面取りが施されているのが好ましく、この後端側2b開口部と光ファイバ1との間は、柔軟性のある剛性率の小さい第2接着剤6で接着されるのが好ましい。これによって、光ファイバ1に曲げ方向の力が加わっても、光ファイバ1が破損し難くなる。
光ファイバ固定具Xにおいて、光ファイバ1が挿入されている貫通孔3aの反対側開口から光ファイバ1の後端部1aに向かって接続用の第2光ファイバ7の先端被覆除去部7aを貫通孔3a内に挿入すれば、光ファイバ1と第2光ファイバ7とが貫通孔3aの内部で突き合わされ、光ファイバ1と第2光ファイバ7の先端7cとを光学的に接続することができる。光ファイバ1と第2光ファイバ7との突き合わせで光学的に接続することができるため、光ファイバの端面に屈折率整合剤を塗布しなくても、十分な接続損失で接続することができる。
また、第2光ファイバ7を光ファイバ1の後端部1aに押し付けながら一定程度奥に挿入すれば、光ファイバ1は、光ファイバ1が挿入される貫通孔3aの軸方向Aに対して可動に挿入されているため、貫通孔3aから押し出され、押し出された部分が内孔4a内で撓むとともに直線状に復帰しようとする反力が生じて、光ファイバ1の後端部1aが第2光ファイバ7の先端7cに押し付けられることになる。
これによって、光ファイバ1と第2光ファイバ7との光学的接続が安定するとともに、
第2光ファイバ7の先端の被覆を除去する際に被覆除去部7aの軸方向の寸法を適正なものとすることにより、光ファイバ1の後端部1aの押し込み量を適正化することが出来る。ことから、光ファイバ1の撓み量を一定のものにして、接続損失を安定させることができる。
ここで、整列部材3の貫通孔3aの開口縁に、面取部3bを設ければ、貫通孔3aに挿入される接続用第2光ファイバ7の案内口として寄与するため、第2光ファイバ7の挿入が容易になるという観点で好適である。
また、この面取部3bは、たとえば円錐形状の加工砥石で加工した後に、貫通孔3aとのつなぎ部にブラシ加工やバレル加工で角部に丸みをつけることにより形成できる。
さらに、光ファイバ1の後端部1aにおける端面を球状面に形成しておくのが好ましい。このように、光ファイバ1の後端部1aの端面を球状面にすれば、光ファイバの端面間における空気層の介在を低減することができ、接続損失を小さくすることができる。
また、光ファイバ1は、シングルモード光ファイバ、マルチモード光ファイバ、偏波依存ファイバ、分散シフトファイバ、ノンゼロ分散シフトファイバ等各種ファイバを用いることができ、また材料としても石英ガラス光ファイバに限らず、全プラスチック光ファイバ(POF)、プラスチッククラッド光ファイバ(PCF)等のプラスチック光ファイバ等も用いることが可能である。
また、フェルール2の材質は銅合金、ニッケル合金、もしくはステンレス等の金属、またはエポキシ樹脂、液晶ポリマ等のプラスチック、または結晶化ガラス等のガラス、またはセラミックス等を使用することができる。このような材質において、フェルール2は、ジルコニアセラミックスで形成することが好ましい。具体的には、ZrO2を主成分とし、Y23、CaO、MgO、CeO2、Dy23などの少なくとも一種を安定化剤として含み、正方晶の結晶を主体とする部分安定化ジルコニアセラミックスを用いることが好ましい。これは、このような部分安定化ジルコニアセラミックスが優れた耐摩耗性を有するとともに、適度な弾性変形機能を有するからである。
また、整列部材3の材質もフェルール同様に、銅合金、ニッケル合金、もしくはステンレス等の金属、またはエポキシ樹脂、液晶ポリマ等のプラスチック、または結晶化ガラス等のガラス、またはセラミックス等を使用することができる。このような材質において、整列部材3は、フェルール2と同様にジルコニアセラミックスで形成することが好ましい。
フランジ4は、一端面側に開口し、フェルール2の後端部2bを挿入する第1孔部4bと、この第1孔部4bに連通するとともに、フランジ4の他端面に開口し、整列部材3を挿入する第2孔部4cとを有するような筒状を成している。第1孔部4bと第2孔部4cとを中継する内孔4aは、光ファイバ1が撓んでも内孔4aの内壁に接触しないような径を有するのが好ましい。ここで、内孔4aは細孔2aおよび貫通孔3aよりも大きな内径を有する。また、フランジ4は、たとえばステンレス鋼もしくは銅合金に旋盤加工を施して形状を整えた後に、銅合金の場合はニッケルめっきを施して仕上げることにより得ることができる。
第1接着剤5は、エポキシ系の2液型の接着剤を用いることが望ましいが、それに限ることなく、アクリル樹脂嫌気性接着剤(例えば、ジアクリレートと過酸化物を主成分とするもの)やシアノアクリレート系瞬間接着剤(例えば、2−シアノアクリル酸エステルモノマーを主成分とするもの)等を用いることも可能である。また、第2接着剤6は、硬化後に第1接着剤5よりも柔軟な接着剤、例えばシリコーン系接着剤を用いることが望ましい。なお、柔軟性があり、光ファイバ1の撓みに対して柔軟に追随して保護できうる接着剤であれば、いかなる材質のものでもよい。
次に、本発明の他の実施形態に係る光ファイバ固定具Yについて図2を参照しつつ説明する。図2(a)は、本発明の他の実施形態に係る光ファイバ固定具Yを示す断面図である。なお、図2において、図1の各構成部分に対応する部分については同一の符号を付してある。
光ファイバ固定具Yは、図2(a),図2(b)に示すように、フェルール2と、フェル-ル2と間隔を隔てて配置され、貫通孔3aを有する整列部材3と、フェルール2の後端部2bおよび整列部材3を保持する筒状のフランジ4と、フェルール2の細孔2aに固定され、後端部1aが整列部材3の貫通孔3a内に挿入された光ファイバ1と、を備えている。
図2(a)に示す光ファイバ固定具Yは、図1の光ファイバ固定具Xに比較して、フランジ4の内孔4aの内径より第2孔部4cの内径が小さくされている。この場合は、整列部材3の外径を小さくすることができるので、コストダウンに貢献することができる。同様に、第1孔部4bの内径を内孔4aの内径より小さくし、フェルール2の外径を小さなものとしてもよい。
また、図2(b)に示す光ファイバ固定具Yでは、フランジ4の第2孔部4cの内径が内孔4aの内径と同一とされている。第2孔部4cの内径加工を1工程減らすことができ、これもコストダウンに貢献することが可能となる。同様に、第1孔部4bの内径を内孔4aの内径と同一としてもよい。
なお、図1の光ファイバ固定具Xのように第1孔部4bおよび第2孔部4cの内径を内孔4aの内径より大きくしておくと、内孔4aと第1孔部4bまたは第2孔部4cとの間に段差が設けられ、フェルール2または整列部材3の挿入位置を管理しやすいという利点がある。
次に、本発明の一実施形態に係る光ファイバ固定具Xの組立方法について図3に示す組立断面図を参照しつつ説明する。
まず、セラミックス等でフェルール2を作製する。次に、光ファイバ1の細孔2aに挿入される部分の外周面に第1接着剤5(例えば、エポキシ系接着剤)を塗布する。このとき、光ファイバ1の後端部1aの外周面および端面には、接着剤を塗布しないようにする。
次に光ファイバ1をフェルール2の後端面2b側から挿入し、第1接着剤5を硬化させる。このとき光ファイバ1の後端部1a側はフェルール2の後端部2bから突出した状態となっている。接着剤の硬化が完了した後に、フェルール2の先端面2cを光ファイバ1の先端部と共に研磨加工して端面を鏡面に仕上げる。次に、フェルール2の後端部2bから突出した光ファイバ1の根元にフェルール2の後端部2bから滑らかなメニスカス形状になるように第2接着剤6を塗付し硬化させる。
次に、フェルール2の後端部2b側をフランジ4の第1孔部4bに挿入する。フェルール2のフランジ4への固定は、圧入等をもちいることができるが、接着剤を用いることが望ましい。最後に、フランジ4の内孔4aに整列部材3を挿入して固定する。整列部材3の固定は、圧入等をもちいることができるが、接着剤を用いることが望ましい。ここで整列部材3を挿入する際は、光ファイバ1の後端部1aが貫通孔3aのテーパ部3bから挿入されていることを確認しながら行うことが望ましい。
次に、光ファイバ固定具Xを用いた光コネクタZについて、図4(a)及び(b)を参照しつつ説明する。図4は本発明の一実施形態である光コネクタZの断面を示すものであり(a)は光コネクタZの断面図、(b)は光コネクタZにおけるフェルール2後端部の拡大断面図、(c)は光コネクタZにおける整列部材3の断面を示し、貫通孔3a内における光ファイバ1と第2光ファイバ7との接続状態を示す部分拡大断面図である。
光コネクタZは、フェルール2の後端部2bをフランジ4で固定し、またフランジ4の後端側には整列部材3を固定し、内部に光ファイバ1を配置した光ファイバ固定具Xを用いる。そして、先端の被覆を除去した第2光ファイバ7と、第2光ファイバ7を固定する光ファイバ固定部材8と、この光ファイバ固定部材8が取り付けられ、光ファイバ固定具Xと弾性体10を介して連結される連結体9と、連結体9と光ファイバ固定部材Xとを保持し、外装部となるフロントハウジング11とを備えている。
第2光ファイバ7の被覆除去部7aは貫通孔3aの後端側開口から挿入され、整列部材3の貫通孔3a内において光ファイバ1の後端部1aと第2光ファイバ7の先端部7cとが当接されて光学的に接続されている。また、第2光ファイバ7の被覆除去部7aが貫通孔3a内に押し込まれることによって、内孔4a内に押し出された光ファイバ1が内孔4a内で撓むようにされている。貫通孔3aは、光ファイバ1と第2光ファイバ7の被覆除去部7aが挿入可能な程度の大きさの内径を有しており、光ファイバ1と第2光ファイバ7の外径より少し大きな内径を有している。光ファイバ1と第2光ファイバ7の被覆除去部7aとは、貫通孔3a内で固定されておらず、軸方向に移動可能な状態にされている。また、被覆除去部7aは、被覆部7bが貫通孔3aの開口部に突き当てられた状態で先端7cが貫通孔3a内の所定位置になる長さに加工される。
ここで、光コネクタZのフェルール2の先端面2cは、曲率半径5〜30μmに球面研磨されている。また、相手側の光コネクタに接続する際に、弾性体7からの押し圧力が加えられる。これにより、フェルール2の先端面2の隙間を極力小さくして光ファイバ同士を接触させ、光の接続損失を低減するようにしてある。
また、図4(c)に示すように、整列部材3の貫通孔3a内部では光ファイバ1の後端部1aと第2光ファイバ7の先端部7cが一直線上に整列される。第2光ファイバ7の被覆部7bと被覆除去部7aとは軸Aに沿って一直線状に配置され、境界面7dに屈曲部が生じて応力集中することがない。このため、長期間の使用において第2光ファイバ7の破断の虞が少なくなる。
また、光コネクタZでは、第2光ファイバ7が整列部材3の貫通孔3aに挿入された際に、光ファイバ1の後端部1aが軸A方向に沿ってフェルール1側に移動する。その際に、光ファイバ1は撓んで内孔4a内で湾曲する。光ファイバ1が撓んだ状態から元の形状(直線状)に戻ろうとするので、後端部1aが第2光ファイバ7の先端面7cに押しつけられることになり、第2光ファイバ7は光ファイバ固定部材8によって整列部材3から所定位置で固定されているので、第2光ファイバ7の先端面7cの位置が規制されて移動することがない。よって、後端部1aと先端面7cとの間の光学的な接続が安定することとなる。
また、図4(b)に示すように、光ファイバ1がフェルール2の後端部2bより突出した部分は柔軟性の高い第2接着剤6が光ファイバ1を保護するので、屈曲した状態であっても、光ファイバ1が破断し難い。
光ファイバ固定部材8及び連結体9は、ステンレス鋼もしくは銅合金にニッケルめっき仕上げ、若しくはボリブチレンテレタフレート樹脂(PBT),フッ素樹脂,または液晶ポリマ等の樹脂で形成することができる。金属であれば旋盤加工等により製造可能であり、樹脂であれば射出成形等で形成することが可能である。連結体9の前端部には、フェルール2,フランジ4および弾性体10を包囲するようにフロントハウジング11が取り付けられている。このフロントハウジング11内において、フランジ4と連結体9との間には、たとえば圧縮コイルバネからなる弾性体10が配置されている。
以上のように、本発明の実施形態に係る光ファイバ固定具X,Yによれば、撓みを持たせる光ファイバ1を埃の発生しない、クリーン度の高い工場内で高精度に予め組み立てをすることが可能となる。そして、現場にて第2光ファイバ7の先端加工を行って、光ファイバ固定部材8の後部から整列部材3の貫通孔3aに挿入すれば、容易に光コネクタZを組み立てることができる。
また、被覆除去部7aは貫通孔3a内に挿入される長さ分だけでよく、比較的短いものでよい。現場にてこの被覆除去部7aの長さを管理するだけで、第2光ファイバ7の押し込み量を適正化できるので、光ファイバ1の撓み量が一定のものになるようにばらつきなく組み立てられ、安定した接続損失値を得ることができる。
さらに、第2光ファイバ心線7は真っ直ぐな状態で軸方向に整列部材3の貫通孔3a内に配置されているので、被覆除去部7aと被覆部7bの境界部において、応力が集中することがなく、長期間使用しても、破断することの少ない信頼性に優れた光コネクタZを得ることができる。
なお、本発明は上述の実施の形態例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内であれば種々の変更は可能である。例えば、上述の実施の形態例では、フェルール2と整列部材3とフランジ4とは別部材であるが、例えば、フェルール2とフランジ4とを一体化したり、整列部材3とフランジ4とを一体化したりした構造であってもよい。
X,Y:光ファイバ固定具
Z:光コネクタ
1:光ファイバ
1a:後端部
2:フェルール
2a:細孔
2b:後端面
2c:先端面
3:整列部材
3a:貫通孔
3b:面取部
4:フランジ
4a:内孔
4b:第1孔部
4c:第2孔部
5:第1接着剤
6:第2接着剤
7:第2光ファイバ
7a:被覆除去部
7b:被覆部
7c:先端部
8:光ファイバ固定部材
9:連結体
10:弾性体
11:フロントハウジング
A:軸

Claims (4)

  1. 光ファイバを保持した細孔を有するフェルールと、前記細孔の中心軸の延長線上に配置され、前記光ファイバの端部が挿入される貫通孔を有する整列部材と、前記フェルールおよび前記整列部材を間隔を設けて保持する内孔を有するフランジとを備え、前記内孔は前記細孔および前記貫通孔よりも大きな内径を有するとともに、前記光ファイバの端部は前記貫通孔内で軸方向に可動に挿入されていることを特徴とする光ファイバ固定具。
  2. 前記光ファイバは、前記細孔内に第1接着剤で固定され、前記細孔の開口部で第2接着剤にて固定されていることを特徴とする請求項1記載の光ファイバ固定具。
  3. 前記第1接着剤がエポキシ系接着剤であり、前記第2接着剤がシリコーン系接着剤であることを特徴とする請求項2記載の光ファイバ固定具。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の光ファイバ固定具と、
    先端の被覆を除去した第2光ファイバ心線と、
    該第2光ファイバ心線の前記光ファイバ固定具に対する位置を規制する光ファイバ固定部材とを備え、
    前記第2光ファイバ心線の被覆除去部分を前記貫通孔の前記光ファイバが挿入される開口と反対側の開口から挿入し、前記整列部材の貫通孔内において前記光ファイバの後端と前記第2光ファイバの先端とを当接させるとともに、前記光ファイバを前記内孔内で撓ませたことを特徴とする光コネクタ。
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