JP2011068806A - 硬化性組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】有機イソシアネート化合物と水酸基含有化合物とを反応して得られるイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーと、ブロックアミン化合物とを含有する硬化性組成物において、硬化性組成物中に存在する低分子量の有機イソシアネート化合物の含有量を、硬化性組成物全体の0.5質量%以下とする。
【選択図】なし
Description
しかし、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーは、イソシアネート基濃度が高かったり、硬化速度を速めたりした場合、大気中の水分(湿気)と反応し硬化する際、発生する炭酸ガスの量が多くなったり、急激に炭酸ガスが発生したりしたとき硬化物内部に気泡が生じ、そのため外観の悪化、伸びなどのゴム引張物性の低下、接着性の低下などの不具合が生じるという問題がある。
この問題を解決する手段として、本出願人は過去に、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーに、オキサゾリジン化合物を潜在硬化剤として配合する技術を提案してきた(特許文献1〜4参照)。そしてこれらの技術を利用して建築用シーリング材を製造し、各種建築の外壁目地に施工したところ、通常は発泡のない硬化シーリング目地を形成することができたが、戸建住宅などのサイディングで形成された外壁の目地に充填施工する工事において、春から夏の、気温25度以上の高温の日に、特に南面および西面の目地において、施工したシーリング材が発泡してしまうという不具合が発生し、より厳しい条件下での発泡防止性能が未だ不十分であり、問題が残っていることが分かった。
(1)有機イソシアネート化合物(a)と水酸基含有化合物(b)とを反応して得られるイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)と、ブロックアミン化合物(B)とを含有する硬化性組成物において、硬化性組成物中に存在する低分子量の有機イソシアネート化合物(C)の含有量が、硬化性組成物全体の0.5質量%以下であることを特徴とする硬化性組成物である。
そして本発明において、
(2)前記低分子量の有機イソシアネート化合物(C)の数平均分子量が、500以下の場合、発泡に対する悪影響が大きく、
そのため、
(3)前記低分子量の有機イソシアネート化合物(C)が、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)中に残存する未反応の有機イソシアネート化合物(a)であり、その含有量をイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)中に1.5質量%以下の量に低減させることが好ましい。
そして前記(3)項において、
(4)前記未反応の有機イソシアネート化合物(a)が、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)の合成反応後に、該未反応の有機イソシアネート化合物(a)の除去操作をすることなしに、該イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)中に含有されるものであることが好ましい。
そして本発明の条件を得るため、
(5)前記イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)が、有機イソシアネート化合物(a)と水酸基含有化合物(b)とを、イソシアネート基のモル数/水酸基のモル数の反応モル比を1.2〜1.8で反応して得られるものであることが好ましい。
また、本発明において、
(6)前記水酸基含有化合物(b)として、数平均分子量が2,000以上のポリオキシアルキレン系ポリオールを使用することが好ましく、
また、
(7)前記有機イソシアネート化合物(a)が、脂肪族系ポリイソシアネートモノマーであることが好ましく、
さらに、
(8)前記脂肪族系ポリイソシアネートモノマーが、イソホロンジイソシアネートであることが好ましい。
また、本発明において、
(9)前記ブロックアミン化合物(B)が、オキサゾリジン化合物であることが好ましい。
また、本発明においては、
(10)さらに、硬化促進触媒、可塑剤、耐候安定剤、充填剤、揺変性付与剤、接着性向上剤、貯蔵安定性向上剤および着色剤からなる群から選ばれる1種または2種以上の添加剤(D)を配合することが好ましい。
また、本発明の別の態様は、
(11)有機イソシアネート化合物(a)と水酸基含有化合物(b)とをイソシアネート基のモル数/水酸基のモル数の反応モル比を1.2〜1.8で反応し、未反応の有機イソシアネート化合物(a)の含有量が1.5質量%以下のイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)を合成する工程(I)、ブロックアミン化合物(B)を合成する工程(II)及びイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)にブロックアミン化合物(B)を配合する工程(III)を有することを特徴とする、低分子量の有機イソシアネート化合物(C)の含有量が、硬化性組成物全体の0.5質量%以下である硬化性組成物の製造方法である。
本発明の硬化性組成物は、後述するイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)(以下、略してウレタンプレポリマー(A)と称す)に、ブロックアミン化合物(B)を配合することにより、硬化の際の炭酸ガスの発生による発泡を防止することにおいて、前述したように、春から夏の25℃以上の高温の日の建築物の南面や西面の外壁などの厳しい条件化で施工しても、硬化物に発泡を生じないようにするために、硬化性組成物中に、低分子量の有機イソシアネート化合物(C)が存在する量(含有量)を、硬化性組成物全体の0.5質量%以下、さらに好ましくは0.3質量%以下の少量に抑えたものである。0.5質量を超えると発泡の減少が出始め好ましくない。もちろん低分子量の有機イソシアネート化合物(C)の含有量を0質量%にすることが最も好ましいが、これは後述するようにイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)の合成の際に、水酸基に対してイソシアネート基過剰の条件で反応することにより、未反応の有機イソシアネート化合物(a)が少量残存してしまうため困難である。なお、本発明において、低分子量の有機イソシアネート化合物(C)の含有量は、後述のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定したピーク面積比により近似的に求めた値である。
(イ)ウレタンプレポリマー(A)の合成の際、水酸基のモル数に対するイソシアネート基のモル数の反応モル比をできるだけ小さな値、好ましくは1.2〜1.8で反応し、反応後の未反応の有機イソシアネート化合物(a)、すなわち低分子量の有機イソシアネート化合物(C)のウレタンプレポリマー(A)中の残存量を後述するように1.5質量%以下に低下させる方法、
あるいは、1.8を超える反応モル比でウレタンプレポリマー(A)を合成した後、未反応の有機イソシアネート化合物(a)、すなわち低分子量の有機イソシアネート化合物(C)を、
(ロ)減圧下に加熱して除去する方法、
(ハ)有機溶剤により抽出して除去する方法、
(ハ)ゼオライト等の多孔質物質に吸着させて除去するなどの方法、
などがあるが、本発明においては、(イ)のウレタンプレポリマー(A)の合成後に、未反応の有機イソシアネート化合物(a)の除去操作することなしに、反応後の未反応の有機イソシアネート化合物(a)の残存量が1.5質量%以下であるウレタンプレポリマー(A)を得る方法が、低コストで製造できるため好ましい。
また、前記(ロ)〜(ニ)に記載したように、1.8を超える反応モル比で反応した後、未反応の有機イソシアネート化合物(a)を除去する方法は、原料の有機イソシアネート化合物(a)の使用量が増えるとともに工程が増え、硬化性組成物の製造コストが上昇するため好ましくない。
脂肪族系ポリイソシアネートのモノマーとしては、キシリレンジイソシアネート(XDI)等の主鎖に芳香環を有する芳香脂肪族ポリイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、プロピレンジイソシアネート、ブチレンジイソシアネート等の主鎖が鎖状の炭化水素からなる脂肪族ポリイソシアネート;シクロヘキサンジイソシアネート、メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)等の主鎖に脂環を有する脂環族ポリイソシアネートなどが挙げられる。
高分子ポリオールとしては、ポリエステル系ポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリオキシアルキレン系ポリオール、炭化水素系ポリオール、ポリ(メタ)アクリレート系ポリオール、動植物系ポリオール、これらのコポリオール、またはこれらの2種以上の混合物などが挙げられる。
高分子ポリオールの数平均分子量は、1,000以上、さらに2,000以上、よりさらに3,000〜30,000、特に3,000〜20,000が好ましい。数平均分子量が1,000未満では、得られる硬化性組成物の硬化後の伸びなどのゴム弾性物性が低下するため好ましくはない。なお、本発明において、「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート及び/又はメタクリレート」を意味する。
硬化促進触媒の使用量は、ウレタンプレポリマー(A)100質量部に対して、5質量部以下、特に0.1〜5質量部配合するのが好ましい。使用量が5質量部を超えると貯蔵安定性が低下するため好ましくない。
可塑剤は、ウレタンプレポリマー(A)の100質量部に対して、1〜200質量部、さらに2〜50質量部配合するのが好ましい。
これらは単独または2種以上を組み合わせて使用できるが、これらのうち耐候性向上の効果が高い点で、ヒンダードアミン系光安定剤および/またはヒンダードフェノール系酸化防止剤が好ましい。耐候安定剤は、ウレタンプレポリマー(A)100質量部に対して、0.01〜30質量部、さらに0.1〜10質量部配合するのが好ましい。
以下、本発明について硬化性組成物として1液湿気硬化型シーリング材を例にとり実施例等により更に詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
攪拌機、温度計、窒素シール管および加熱・冷却装置付き反応容器に、窒素ガスを流しながら、ポリオキシプロピレンジオール(旭硝子社製、エクセノール−2020、数平均分子量1,990)を1,990gおよびポリオキシプロピレントリオール(旭硝子社製、エクセノール−5030、数平均分子量5,100)を331gおよび反応溶媒としてナフテン系溶剤(エクソンモービル社製、エクソールD40)を86g仕込み、攪拌しながらイソホロンジイソシアネート(エボニック デグサ ジャパン社製、VESTANAT IPDI、分子量222)を341g仕込み、さらに反応触媒としてジブチル錫ジラウレート(日東化成社製、ネオスタンU−100)0.8gを加え、70〜80℃で、滴定によるイソシアネート基含有量が理論値(1.34質量%)以下になるまで2時間攪拌した後、反応を終了し冷却してウレタンプレポリマー溶液P−1を合成した。この際の反応モル比(イソシアネート基のモル数/水酸基のモル数)は1.4である。
得られたウレタンプレポリマー溶液P−1は、滴定によるイソシアネート基含有量1.28質量%、B型回転粘度計による25℃における粘度28,600mPa・s、ウレタンプレポリマー樹脂分の含有量97質量%の室温で粘稠な透明液体であった。
合成例1において、イソホロンジイソシアネート(IPDI)を365g使用し、滴定によるイソシアネート基含有量が理論値(1.66質量%)以下になるまで2時間攪拌した以外は同様にして、ウレタンプレポリマー溶液P−2を合成した。この際の反応モル比は1.5である。
得られたウレタンプレポリマー溶液P−2は、滴定によるイソシアネート基含有量1.63質量%、25℃における粘度17,000mPa・s、ウレタンプレポリマー樹脂分の含有量97質量%の室温で粘稠な透明液体であった。
合成例1において、イソホロンジイソシアネート(IPDI)を390g使用し、滴定によるイソシアネート基含有量が理論値(1.98質量%)以下になるまで2時間攪拌した以外は同様にして、ウレタンプレポリマー溶液P−3を合成した。この際の反応モル比は1.6である。
得られたウレタンプレポリマー溶液P−3は、滴定によるイソシアネート基含有量1.94質量%、25℃における粘度10,800mPa・s、ウレタンプレポリマー樹脂分の含有量97質量%の室温で粘稠な透明液体であった。
合成例1において、IPDIに代えて、キシリレンジイソシアネート(XDI)(三井化学社製、タケネート500、分子量188)を330g使用し、滴定によるイソシアネート基含有量が理論値(2.02質量%)以下になるまで2時間攪拌した以外は同様にして、ウレタンプレポリマー溶液P−4を合成した。この際の反応モル比は1.6である。
得られたウレタンプレポリマー溶液P−4は、滴定によるイソシアネート基含有量1.98質量%、25℃における粘度15,900mPa・s、ウレタンプレポリマー樹脂分の含有量97質量%の室温で粘稠な透明液体であった。
合成例1と同様の反応容器に、窒素ガスを流しながら、ポリオキシプロピレンジオール(旭硝子社製、エクセノール−3021、数平均分子量3,270)を1,635gおよびポリオキシプロピレントリオール(三井化学社製、アクトコールMN−4000、数平均分子量3、970)を272gおよび反応溶媒としてエクソールD40を68g仕込み、攪拌しながらイソホロンジイソシアネート(エボニック デグサ ジャパン社製、VESTANAT IPDI、分子量222)を227g仕込み、さらに反応触媒としてジブチル錫ジラウレート(日東化成社製、ネオスタンU−100)0.6g加え、70〜80℃で、滴定によるイソシアネート基含有量が理論値(1.60質量%)以下になるまで2時間攪拌した後、反応を終了し冷却してウレタンプレポリマー溶液P−5を合成した。この際の反応モル比(イソシアネート基のモル数/水酸基のモル数)は1.7である。
得られたウレタンプレポリマー溶液P−5は、滴定によるイソシアネート基含有量1.55質量%、B型回転粘度計による25℃における粘度12,000mPa・s、ウレタンプレポリマー樹脂分の含有量97質量%の室温で粘稠な透明液体であった。
合成例1において、イソホロンジイソシアネート(IPDI)を439g使用し、滴定によるイソシアネート基含有量が理論値(2.60質量%)以下になるまで2時間攪拌した以外は同様にしてウレタンプレポリマー溶液P−6を合成した。この際の反応モル比は1.8である。
得られたウレタンプレポリマー溶液P−6は、滴定によるイソシアネート基含有量2.55質量%、25℃における粘度5,400mPa・s、ウレタンプレポリマー樹脂分の含有量97質量%の室温で粘稠な透明液体であった。
合成例5において、IPDIに代えて、キシリレンジイソシアネート(XDI)を204g使用し、滴定によるイソシアネート基含有量が理論値(1.86質量%)以下になるまで2時間攪拌した以外は同様にして、ウレタンプレポリマー溶液P−7を合成した。この際の反応モル比は1.8である。
得られたウレタンプレポリマー溶液P−7は、滴定によるイソシアネート基含有量1.82質量%、25℃における粘度8,600mPa・s、ウレタンプレポリマー樹脂分の含有量97質量%の室温で粘稠な透明液体であった。
合成例1において、IPDIを463g使用し、滴定によるイソシアネート基含有量が理論値(2.89質量%)以下になるまで2時間攪拌した以外は同様にして、ウレタンプレポリマー溶液比較P−1を合成した。この際の反応モル比は1.9である。
得られたウレタンプレポリマー溶液比較P−1は、滴定によるイソシアネート基含有量2.85質量%、25℃における粘度4,500mPa・s、ウレタンプレポリマー樹脂分の含有量97質量%の室温で粘稠な透明液体であった。
合成例5において、IPDIを254g使用し、滴定によるイソシアネート基含有量が理論値(2.04質量%)以下になるまで2時間攪拌した以外は同様にして、ウレタンプレポリマー溶液比較P−2を合成した。この際の反応モル比は1.9である。
得られたウレタンプレポリマー溶液比較P−1は、滴定によるイソシアネート基含有量2.01質量%、25℃における粘度5,100mPa・s、ウレタンプレポリマー樹脂分の含有量97質量%の室温で粘稠な透明液体であった。
合成例4において、XDIを413g使用し、滴定によるイソシアネート基含有量が理論値(3.27質量%)以下になるまで2時間攪拌した以外は同様にして、ウレタンプレポリマー溶液比較P−3を合成した。この際の反応モル比は2.0である。
得られたウレタンプレポリマー溶液比較P−3は、滴定によるイソシアネート基含有量3.22質量%、25℃における粘度3,800mPa・s、ウレタンプレポリマー樹脂分の含有量97質量%の室温で粘稠な透明液体であった。
攪拌機、温度計、窒素シール管および加熱・冷却装置付き反応容器に、窒素ガスを流しながら、ジエタノールアミン(分子量105)を435g、トルエンを183gおよびイソブチルアルデヒド(分子量72.1)を328g仕込み、攪拌しながら加温して110〜150℃で還流脱水反応を続け、副生する水(74.5g)を系外に取り出した。反応終了後、さらに減圧下(50〜70hPa)で加熱し、トルエンと未反応のイソブチルアルデヒドを除去し、中間の反応生成物であるN−ヒドロキシジエチル−2−イソプロピルオキサゾリジンを得た。次いで、得られたN−ヒドロキシジエチル−2−イソプロピルオキサゾリジン659gに、さらにヘキサメチレンジイソシアネート(分子量168)を348g加え、80℃で8時間加熱し、滴定による実測NCO含有量が0.0質量%になった時点で反応終了とし、分子内にオキサゾリジン環を2個有するウレタン結合含有オキサゾリジン化合物O−1を得た。この得られたウレタン結合含有オキサゾリジン化合物O−1は、常温で液体であった。
加熱、冷却装置および窒素シール管付混練容器に、窒素ガスを流しながら、合成例1で得たウレタンプレポリマー溶液P−1を1,000g、フタル酸ジオクチル(DOP)を250gおよびナフテン系溶剤(エクソンモービル社製、エクソールD40)を60g仕込み、攪拌しながら、それぞれ予め100〜110℃の乾燥器中で乾燥し、水分含有量を0.05質量%以下にした重質炭酸カルシウム300gと脂肪酸表面処理炭酸カルシウム(白石工業社製、白艶華CCR)700gとを順次仕込み、内容物が均一になるまで30〜50℃で攪拌、混練した。次いでp−トルエンスルホニルイソシアネートを3g、合成例8で得たウレタン結合含有オキサゾリジン化合物O−1を37g、ヒンダードアミン系光安定剤(チバ・ジャパン社製、CHIMASSORB944LD、分子量2000〜3100、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}] )を10gおよびヒンダードフェノール系酸化防止剤(チバ・ジャパン社製、IRGANOX1010、分子量1178、ペンタエリスリトール−テトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート])を10g仕込みさらに均一になるまで攪拌、混練した。次いで50〜100hPaで減圧脱泡し、紙製のカートリッジ状容器に充填密封して、ペースト状の1液湿気硬化型ウレタン系シーリング材S−1を製造した。
実施例1において、ウレタンプレポリマー溶液P−1の代わりに、合成例2で得たウレタンプレポリマー溶液P−2を1,000gと合成例8で得たウレタン結合含有オキサゾリジン化合物O−1を47g、合成例3で得たウレタンプレポリマー溶液P−3を1,000gとウレタン結合含有オキサゾリジン化合物O−1を56g、合成例4で得たウレタンプレポリマー溶液P−4を1,000gとウレタン結合含有オキサゾリジン化合物O−1を57g、合成例5で得たウレタンプレポリマー溶液P−5を1,000gとウレタン結合含有オキサゾリジン化合物O−1を45g、合成例6で得たウレタンプレポリマー溶液P−6を1,000gとウレタン結合含有オキサゾリジン化合物O−1を74g、合成例7で得たウレタンプレポリマー溶液P−7を1,000gとウレタン結合含有オキサゾリジン化合物O−1を53gそれぞれ使用した以外は同様にして、ペースト状の1液湿気硬化型ウレタン系シーリング材S−2〜S−7をそれぞれ製造した。
実施例1において、ウレタンプレポリマー溶液P−1の代わりに、比較合成例1で得たウレタンプレポリマー溶液比較P−1を1,000gと合成例8で得たウレタン結合含有オキサゾリジン化合物O−1を82g、比較合成例2で得たウレタンプレポリマー溶液比較P−2を1,000gとウレタン結合含有オキサゾリジン化合物O−1を58g、比較合成例3で得たウレタンプレポリマー溶液比較P−3を1,000gとウレタン結合含有オキサゾリジン化合物O−1を93gそれぞれ使用した以外は同様にして、ペースト状の1液湿気硬化型ウレタン系シーリング材比較S−1〜比較S−3をそれぞれ製造した。
そして、実施例1〜7および比較例1〜3で得た1液湿気硬化型シーリング材を用い、下記の「B.シーリング材の試験方法」により試験した結果を配合組成とともに表4〜表6に記す。
得られたウレタンプレポリマー溶液を試料とし、この試料を0.2g採取し10mlのテトラヒドロフラン(THF)に溶解し試料溶解液とした。この試料溶解液を以下の条件でゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)にかけ、得られたクロマトグラムのウレタンプレポリマーのピーク面積と未反応有機ジイソシアネート(IPDIモノマーまたはXDIモノマー)のピーク面積とから、下記の計算式(1)によりウレタンプレポリマー樹脂分中の未反応有機ジイソシアネートの含有量a(質量%)を求めた。
装置:東ソー社製、HLC−8220 GPC
カラム:TSKgelSuperHM−MとSuper2000
溶離液:THF
検出器:RI
a:ウレタンプレポリマー樹脂分中の未反応有機ジイソシアネート(IPDIモノマーまたはXDIモノマー)の含有量(質量%)
S1:未反応有機ジイソシアネートモノマーのピーク面積
S2:ウレタンプレポリマーのピーク面積の合計
1)スランプ
JIS A 1439(2004)「建築用シーリング材の試験方法」の「5.1スランプ試験」により、幅10mmの溝型容器を用い、23℃におけるスランプ(縦)を測定した。
得られた1液湿気硬化型シーリング材を試料とし、この試料を0.2g採取し10mlのテトラヒドロフラン(THF)に溶解した後、遠心分離機にかけて得られた上澄み液を試料溶解液とした。この試料溶解液を前記ウレタンプレポリマー中の未反応有機ジイソシアネートの含有量の測定と同様の条件でGPCにかけ、得られたクロマトグラムのウレタンプレポリマーのピーク面積と未反応有機ジイソシアネート(IPDIモノマーまたはXDIモノマー)のピーク面積とから、下記の計算式(2)によりシーリング材中の未反応有機ジイソシアネートの含有量b(質量%)を求めた。
b:シーリング材中の未反応有機ジイソシアネート(IPDIモノマーまたはXDIモノマー)の含有量(質量%)
S1:未反応有機ジイソシアネートモノマーのピーク面積
S2:ウレタンプレポリマーのピーク面積の合計
M:シーリング材の総仕込み量(g)
H:ウレタンプレポリマー溶液の仕込み量(g)(表4〜6においては1,000g)
d:ウレタンプレポリマー溶液中の樹脂分含有量(質量%)(表4〜6においては97質量%=0.97)
厚さ3mmのラワン合板の表面に、14mm角×長さ100mmのラワンの角棒を20mmの幅をあけて並列に配置、接着し、幅20mm×深さ14mm×長さ100mmの目地を作製し、この目地にシーリング材を充填し、余分のシーリング材をヘラでかきとり表面を平らにしたものを作製し試験体とした。
この試験体を70℃、80%相対湿度の恒温・恒湿器中で3日間養生硬化させた後取り出し、硬化後のシーリング材をカッターで切り取り、中央付近を長さ方向に切り、硬化物内部の発泡の有無を目視により観察した。発泡や亀裂が認められないか、または極めて少ないものを○、発泡が多数認められるものを×と評価した。
Claims (11)
- 有機イソシアネート化合物(a)と水酸基含有化合物(b)とを反応して得られるイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)と、ブロックアミン化合物(B)とを含有する硬化性組成物において、
硬化性組成物中に存在する低分子量の有機イソシアネート化合物(C)の含有量が、硬化性組成物全体の0.5質量%以下であることを特徴とする硬化性組成物。 - 前記低分子量の有機イソシアネート化合物(C)の数平均分子量が、500以下である、請求項1に記載の硬化性組成物。
- 前記低分子量の有機イソシアネート化合物(C)が、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)中に、1.5質量%以下の量で残存する未反応の有機イソシアネート化合物(a)である、請求項1または2に記載の硬化性組成物。
- 前記未反応の有機イソシアネート化合物(a)が、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)の合成反応後に、該未反応の有機イソシアネート化合物(a)の除去操作をすることなしに、該イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)中に含有されるものである、請求項3に記載の硬化性組成物。
- 前記イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)が、有機イソシアネート化合物(a)と水酸基含有化合物(b)とを、イソシアネート基のモル数/水酸基のモル数の反応モル比を1.2〜1.8で反応して得られるものである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
- 前記水酸基含有化合物(b)が、数平均分子量が2,000以上のポリオキシアルキレン系ポリオールである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
- 前記有機イソシアネート化合物(a)が、脂肪族系ポリイソシアネートモノマーである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
- 前記脂肪族系ポリイソシアネートモノマーが、イソホロンジイソシアネートである、請求項7に記載の硬化性組成物。
- 前記ブロックアミン化合物(B)が、オキサゾリジン化合物である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
- さらに、硬化促進触媒、可塑剤、耐候安定剤、充填剤、揺変性付与剤、接着性向上剤、貯蔵安定性向上剤および着色剤からなる群から選ばれる1種または2種以上の添加剤(D)を配合する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
- 有機イソシアネート化合物(a)と水酸基含有化合物(b)とをイソシアネート基のモル数/水酸基のモル数の反応モル比を1.2〜1.8で反応し、未反応の有機イソシアネート化合物(a)の含有量が1.5質量%以下のイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)を合成する工程(I)、ブロックアミン化合物(B)を合成する工程(II)及びイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)にブロックアミン化合物(B)を配合する工程(III)を有することを特徴とする、低分子量の有機イソシアネート化合物(C)の含有量が、硬化性組成物全体の0.5質量%以下である硬化性組成物の製造方法。
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