JP2011067051A - インバータと、それを用いた電気機器および太陽光発電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スイッチング損失が小さく、安価なインバータを提供する。
【解決手段】このインバータでは、各アームAは直列接続されたノーマリーオン素子PおよびNチャネルMOSトランジスタQを含み、NチャネルMOSトランジスタQの内蔵ダイオードDはフリーホイールダイオードとして使用され、NチャネルMOSトランジスタQの耐圧は10〜50Vである。したがって、低耐圧のNチャネルMOSトランジスタQを使用するので、内蔵ダイオードDの逆回復電流を低減でき、スイッチング損失を低減できる。
【選択図】図1

Description

この発明はインバータと、それを用いた電気機器および太陽光発電装置に関し、特に、直流電力を交流電力に変換するインバータと、それを用いた電気機器および太陽光発電装置に関する。
電力用半導体装置を構築する接合型電界効果トランジスタや静電誘導型トランジスタは、高電圧、大電力領域において高速動作を実現することが可能な電力用半導体スイッチング素子である。この電力用半導体スイッチング素子は、ゲート電圧が0Vのときにドレイン電流が流れるノーマリーオン素子である。ノーマリーオン素子では、ゲート電極に負極性の電圧が十分に印加されない状態において、ドレイン電圧が印加されると、大きなドレイン電流が流れて素子が破壊されてしまう。
このため、バイポーラトランジスタ、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ、MOSトランジスタなどのノーマリーオフ素子に比べ、ノーマリーオン素子の取り扱いは比較的難しい。そこで、ノーマリーオン素子とノーマリーオフ素子であるMOSトランジスタとの直列接続体を用いた電力用半導体装置が開発されている(たとえば特許文献1参照)。
また、ノーマリーオン素子と複数のMOSトランジスタとの直列接続体と、その直列接続体に逆並列に接続された高速ダイオードとで各アームを構成したインバータもある(たとえば特許文献2参照)。
特開2001−251846号公報 特開2006−158185号公報
しかし、上記特許文献1のノーマリーオン素子とMOSトランジスタの直列接続体でインバータの各アームを構成すると、以下の問題がある。すなわち、上側および下側のうちの一方側のアームが導通した後に非導通になると、他方側のアームのMOSトランジスタの内蔵ダイオード(寄生ダイオード)が導通する。このとき、導通した内蔵ダイオードのPN接合部付近のP層およびN層内にはそれぞれN型およびP型の少数キャリアが蓄積される。
次に、一方側のアームが再度導通すると、他方側のアームの内蔵ダイオードに蓄積された少数キャリアは接合部に空乏層が形成されるまで逆回復電流として内蔵ダイオードに流れ、逆回復損失が発生する。逆回復損失は内蔵ダイオードのリカバリー損失であり、リカバリー動作毎に発生する。また、この逆回復電流により、導通過渡状態のノーマリーオン素子およびMOSトランジスタを介して電源とグランドの間に貫通電流が流れ、スイッチング損失の増大を引き起こす。
また、上記特許文献2のインバータでは、直列接続された複数のMOSトランジスタの複数の内蔵ダイオードのオン電圧が高速ダイオードのオン電圧よりも高いので、高速ダイオードがオンし、内蔵ダイオードはオンしない。したがって、内蔵ダイオードの逆回復電流が導通過渡状態のノーマリーオン素子およびMOSトランジスタに流れ込むことによるスイッチング損失を低減することができる。しかし、このインバータでは、外付の高速リカバリー・ダイオードを使用していたので、装置価格が高くなると言う問題があった。
それゆえに、この発明の主たる目的は、スイッチング損失が小さく、安価なインバータと、それを用いた電気機器および太陽光発電装置を提供することである。
この発明に係るインバータは、直流電力をN相(ただし、Nは2以上の整数である)の交流電力に変換するインバータであって、第1の直流電圧を受ける第1の入力端子と、第1の直流電圧よりも低い第2の直流電圧を受ける第2の入力端子と、N相の交流電力を出力するためのN個の出力端子と、各出力端子に対応して設けられ、第1の入力端子と対応の出力端子との間に直列接続された第1のノーマリーオン素子および第1のMOSトランジスタと、各出力端子に対応して設けられ、対応の出力端子と第2の入力端子との間に直列接続された第2のノーマリーオン素子および第2のMOSトランジスタとを備えたものである。第1のノーマリーオン素子のゲートは対応の出力端子に接続され、第2のノーマリーオン素子のゲートは第2の入力端子に接続される。第1および第2のMOSトランジスタの各々はオン/オフ制御される。第1および第2のMOSトランジスタの各々の内蔵ダイオードはフリーホイールダイオードとして使用される。第1および第2のMOSトランジスタの耐圧は10〜50Vである。
好ましくは、第1および第2のノーマリーオン素子の各々は窒化物半導体で形成されている。
また、この発明に係る電気機器は、上記インバータと、インバータによって生成された交流電力によって駆動されるモータとを備えたものである。
また、この発明に係る太陽光発電装置は、上記インバータと、インバータに直流電力を供給する太陽電池とを備えたものである。
この発明に係るインバータでは、上側アームは直列接続された第1のノーマリーオン素子および第1のMOSトランジスタを含み、下側アームは直列接続された第2のノーマリーオン素子および第2のMOSトランジスタを含み、第1および第2のMOSトランジスタの各々の内蔵ダイオードはフリーホイールダイオードとして使用され、第1および第2のMOSトランジスタの耐圧は10〜50Vである。したがって、MOSトランジスタの内蔵ダイオードをフリーホイールダイオードとして使用するので、高速ダイオードを別途設けていた従来に比べ、装置の低価格化を図ることができる。また、MOSトランジスタの耐圧を10〜50Vと低く設定したので、内蔵ダイオードの逆回復電流を小さくすることができ、スイッチング損失の低減化を図ることができる。
この発明の一実施の形態によるインバータの構成およびその使用方法を示す回路ブロック図である。 図1に示したノーマリーオン素子の構成を示す断面図である。 図1に示したNチャネルMOSトランジスタの構成を示す断面図である。 図1に示したNチャネルMOSトランジスタの耐圧と内蔵ダイオードの逆回復電荷量との関係を示す図である。 本願発明の効果を説明するための図である。 図1に示したNチャネルMOSトランジスタの耐圧とインバータの損失との関係を示す図である。 図1に示したノーマリーオン素子とNチャネルMOSトランジスタを備えたパワーモジュールの構成を示す図である。
本実施の形態のインバータは、図1に示すように、入力端子T1,T2、アームA1〜A6、出力端子TO1〜TO3、および制御部1を備える。入力端子T1には直流電源2の正極が接続され、入力端子T2には直流電源2の負極が接続される。入力端子T2は、接地される。
アームA1〜A6は、それぞれノーマリーオン素子P1〜P6を含む。ノーマリーオン素子P1〜P3のドレインはともに入力端子T1に接続され、それらのゲートはそれぞれ出力端子TO1〜TO3に接続される。ノーマリーオン素子P4〜P6のドレインはそれぞれ出力端子TO1〜TO3に接続され、それらのゲートはともに入力端子T2に接続される。
また、アームA1〜A6は、それぞれNチャネルMOSトランジスタQ1〜Q6を含む。NチャネルMOSトランジスタQ1〜Q3のドレインはそれぞれノーマリーオン素子P1〜P3のソースに接続され、それらのソースはそれぞれ出力端子TO1〜TO3に接続され、それらのゲートはともに制御部1に接続される。NチャネルMOSトランジスタQ4〜Q6のドレインはそれぞれノーマリーオン素子P4〜P6のソースに接続され、それらのソースはともに入力端子T2に接続され、それらのゲートはともに制御部1に接続されている。NチャネルMOSトランジスタQ1〜Q6の各々の耐圧は、10〜50Vに設定されている。
たとえば、アームA1において、NチャネルMOSトランジスタQ1のゲートが制御部1によって「L」レベルにされると、NチャネルMOSトランジスタQ1がオフする。NチャネルMOSトランジスタQ1がオフすると、ノーマリーオン素子P1のゲート電圧がソース電圧よりも十分に低くなり、ノーマリーオン素子P1がオフする。
また、NチャネルMOSトランジスタQ1のゲートが制御部1によって「H」レベルにされると、NチャネルMOSトランジスタQ1がオンする。NチャネルMOSトランジスタQ1がオンすると、ノーマリーオン素子P1のゲート電圧がソース電圧に略等しくなり、ノーマリーオン素子P1がオンする。つまり、NチャネルMOSトランジスタQ1のゲートを「L」レベルにするとアームA1が非導通状態になり、NチャネルMOSトランジスタQ2のゲートを「H」レベルにするとアームA1が導通状態になる。他のアームA2〜A6もアームA1と同様に動作する。
また、NチャネルMOSトランジスタQ1〜Q6は、それぞれダイオードD1〜D6を内蔵している。ダイオードD1〜D6は、それぞれNチャネルMOSトランジスタQ1〜Q6に逆並列に接続されている。NチャネルMOSトランジスタQ1〜Q6の耐圧が10〜60Vと低いレベルに設定されているので、それらに内蔵されているダイオードD1〜D6の逆回復電流も小さい。ダイオードD1〜D6の各々は、フリーホイールダイオード(free wheel diode)として使用される。
出力端子TO1〜TO3には、たとえば、三相モータ3のU相コイルC1、V相コイルC2、およびW相コイルC3の一方端子がそれぞれ接続される。コイルC1〜C3の他方端子は互いに接続されている。制御部1は、NチャネルMOSトランジスタQ1〜Q6の各々を所定のタイミングでオン/オフ制御し、直流電源2から供給される直流電力を三相交流電力に変換する。
たとえば、アームをA1,A6,A2,A4,A3,A5,…の順で60度ずつ位相をずらせて180度ずつ導通状態にすると、インバータから三相モータ3のコイルC1〜C3に三相交流電流が流れ、回転磁界が発生してモータ3のロータ(図示せず)が回転駆動される。
図2は、ノーマリーオン素子Pを構成するGaN電界効果トランジスタの構成を示す断面図である。図2において、GaN電界効果トランジスタは、シリコン基板11を含む。シリコン基板11の裏面には、ソース端子10が形成されている。シリコン基板11の表面には、バッファ層12、GaN層13、AlGaN層14が順に積層されている。バッファ層12は、たとえばAlGaNで形成される。
AlGaN層14の表面にゲート電極15が形成され、ゲート電極15の表面にゲート端子16が積層されている。AlGaN層14の表面において、ゲート電極15の一方側にソース電極17が形成され、ソース電極17は、シリコン基板11、バッファ層12、GaN層13、およびAlGaN層14を貫通する貫通電極18によってソース端子10に接続されている。
また、AlGaN層14の表面において、ゲート電極15の他方側にドレイン電極19が形成される。ゲート端子16の表面以外の部分はポリイミド樹脂層20で覆われる。ポリイミド樹脂層20の表面にドレイン端子21が形成され、ドレイン端子21は、ポリイミド樹脂層20を貫通する貫通電極22によってドレイン電極19に接続されている。
このGaN電界効果トランジスタでは、AlGaN層14とGaN層13とのヘテロ接合近傍に高濃度の2次元電子ガスが形成され、高い電子移動度が得られる。このGaN電界効果トランジスタは、通常、負のしきい値電圧を有し、ゲート電圧が0Vのときにはオン状態となる。したがって、GaN電界効果トランジスタはノーマリーオン素子である。
図3は、NチャネルMOSトランジスタQの構成を示す断面図である。図3において、NチャネルMOSトランジスタQは、N型シリコン基板30を含む。N型シリコン基板30の裏面にドレイン電極31が形成され、ドレイン電極31はドレイン端子32に接続されている。N型シリコン基板30の表面にN型ドレイン層33が形成され、N型ドレイン層33の表面にゲート酸化膜34およびゲート電極35が積層される。ゲート電極35は、ゲート端子36に接続される。N型ドレイン層33の表面において、ゲート電極35の両側の各々において、P型領域37が形成され、P型領域37の表面にN型ソース領域38が形成される。P型領域37およびN型ソース領域38は、ソース端子39に接続される。
このNチャネルMOSトランジスタQでは、P型領域37とN型ドレイン領域33によってダイオードDが形成される。NチャネルMOSトランジスタQは、正のしきい値電圧を有する。ゲート端子36およびソース端子39間にしきい値電圧よりも高い電圧を印加すると、ドレイン端子32およびソース端子39間が導通する。ゲート端子36およびソース端子39間にしきい値電圧よりも低い電圧(たとえば0V)を印加すると、ドレイン端子32およびソース端子39間が非導通になる。したがって、NチャネルMOSトランジスタQはノーマリーオフ素子である。
NチャネルMOSトランジスタQの耐圧は、N型シリコン基板30とP型領域37の間の距離Lで決まる。トランジスタQの耐圧を上げるために距離Lを大きくすると、トランジスタQのオン抵抗が増大する。また、トランジスタQの耐圧を上げるために不純物濃度を下げて空乏層の幅を広げると、トランジスタQのオン抵抗が増大する。また、距離Lを大きくして不純物濃度を下げると、少数キャリアの蓄積量が増大してリカバリー特性が悪くなる。
一般に、MOSトランジスタのオン抵抗を一定値に維持しながら耐圧の異なるMOSトランジスタを作成すると、MOSトランジスタのチップ面積は、およそ耐圧の2乗に比例して増大する。最近のスーパージャンクション型の高耐圧のMOSトランジスタでも、チップ面積は、およそ耐圧に比例して増大する。
NチャネルMOSトランジスタQの内蔵ダイオードDに順方向の電流を流すと、ダイオードDの空乏層にキャリアが蓄積され、蓄積されたキャリアはダイオードDが逆バイアスされたときに流れて逆回復電流となる。したがって、キャリアが蓄積され易いNチャネルMOSトランジスタQでは、逆回復電流が大きくなる。低耐圧のNチャネルMOSトランジスタQは、オン抵抗が同じ高耐圧のNチャネルMOSトランジスタに比べ、面積が小さく、かつ空乏層の幅が狭いので、空乏層に蓄積されるキャリアが少なくなり、逆回復電流が小さくなる。
図4は、MOSトランジスタにおけるオン抵抗(mΩ)と逆回復電荷量(nC)との関係を示す図である。MOSトランジスタとしては、耐圧が500Vの高耐圧MOSトランジスタと、耐圧が20Vの低耐圧MOSトランジスタを使用した。図4において、逆回復電荷量は、オン抵抗に比例して低下する。また、高耐圧MOSトランジスタの逆回復電荷量は10000nCもある。したがって、この高耐圧MOSトランジスタをインバータに使用すると、大きな逆回復電流が流れ、大きな逆回復損失が発生する。
これに対して、低耐圧MOSトランジスタのオン抵抗を10mΩにすれば、その逆回復電流は60nCとなり、高耐圧MOSトランジスタの逆回復電流の1/100以下になる。したがって、本願発明では、低耐圧のNチャネルMOSトランジスタQ1〜Q6を使用するので、内蔵ダイオードD1〜D6の逆回復電流を十分に小さくすることができ、インバータにおけるスイッチング損失を小さくすることができる。
図5(a)は、本願発明のインバータにおいて、アームA1を非導通状態から導通状態に変化させたときのノーマリーオン素子P1の電圧Vおよび電流Iの波形を示す図である。また、図5(b)は、6つの高耐圧NチャネルMOSトランジスタで構成される従来の通常のインバータにおいて、正側の高耐圧NチャネルMOSトランジスタの電圧Vおよび電流Iの波形を示す図である。図5(a)(b)の各々において、電流Iのピークは点線の丸で囲まれている。図5(a)(b)から分かるように、本願発明のインバータにおける逆回復電流は、従来のインバータにおける逆回復電流よりも明らかに小さくなっている。
図6は、NチャネルMOSトランジスタQの耐圧(V)とインバータの損失(W)との関係を示す図である。図6において、NチャネルMOSトランジスタQの耐圧を増大させると損失が指数関数的に増大し、特に、NチャネルMOSトランジスタQの耐圧が50Vを越えると損失が急増する。したがって、NチャネルMOSトランジスタQの耐圧の上限は50V程度となる。一方、NチャネルMOSトランジスタQの耐圧がノーマリーオン素子Pのしきい値電圧の絶対値|Vth|(たとえば5V)よりも小さくなると、ノーマリーオン素子Pはオフしなくなる。また、5V程度のオーバードライブ電圧も必要である。したがって、NチャネルMOSトランジスタQの耐圧は、10Vから50Vの間の値に設定することが最適である。
図7は、ノーマリーオン素子PおよびNチャネルMOSトランジスタQを備えたパワーモジュールの要部を示す図である。図7において、ノーマリーオン素子PのチップとNチャネルMOSトランジスタQのチップとは基板40の表面に搭載される。ノーマリーオン素子のソース端子(図示せず)とNチャネルMOSトランジスタQのドレイン端子(図示せず)とは、基板40の表面に形成された電極を介して互いに接続される。
NチャネルMOSトランジスタQのゲート端子41は、ボンディングワイヤW1によってリードフレームF1に接続される。NチャネルMOSトランジスタQのソース端子42は、ボンディングワイヤW2によってリードフレームF3に接続される。ノーマリーオン素子Pのゲート端子43は、ボンディングワイヤW3によってリードフレームF3に接続される。ノーマリーオン素子Pのドレイン端子44は、ボンディングワイヤW4によってリードフレームF2に接続される。リードフレームF1〜F3の先端部以外の部分は、樹脂によって封入されて固定される。このパワーモジュールは、図1に示した1つのアームAを構成する。
この実施の形態では、インバータの各アームAを直列接続されたノーマリーオン素子PおよびNチャネルMOSトランジスタQで構成し、NチャネルMOSトランジスタQの内蔵ダイオードDをフリーホイールダイオードとして使用する。つまり、上側および下側のアームのうちの一方のアームが導通した後に非導通になると、他方のアームのNチャンネルMOSトランジスタQの内蔵ダイオードDが順バイアスとなり、内蔵ダイオードDが導通する。内蔵ダイオードDの順電圧はノーマリーオン素子Pのしきい値電圧よりも低いので、ノーマリーオン素子Pが導通し、NチャンネルMOSトランジスタQの内蔵ダイオードDからノーマリーオン素子Pを介して所謂回生電流が流れる。したがって、内蔵ダイオードDはフリーホイールダイオードとして動作する。また、NチャネルMOSトランジスタQの耐圧を10〜50Vに設定した。したがって、フリーホイールダイオードとして高速ダイオードを別途設けていた従来に比べ、装置の低価格化を図ることができる。また、低耐圧のNチャネルMOSトランジスタQを使用したので、内蔵ダイオードDの逆回復電流を小さくすることができ、スイッチング損失の低減化を図ることができる。
また、上記回生電流が流れる際、ノーマリーオン素子Pとして窒化物半導体、たとえばGaNを用いたFETを使用していることで、GaNFETの高い相互コンダクタンスgmと低耐圧NチャンネルMOSトランジスタQの内蔵ダイオードDの低い順電圧の組み合わせにより、低い順方向電圧を実現することができ、損失を低減できる。特に、回生動作になった際、高耐圧ノーマリーオン素子Pが高速に導通しなければサージ電圧が発生するが、GaNを用いたFETは高速性に優れており、サージの発生を抑えることができる。さらにGaNFETは少数キャリアの蓄積が無いので、回生動作後逆回復動作になった際、高速にオフする。このため、逆回復に起因する損失を低減できる。
なお、この実施の形態では、本願発明が三相インバータに適用された場合について説明したが、本願発明は二相インバータにも適用可能であることは言うまでもない。二相インバータは、図1の三相インバータからアームA3,A6および出力端子TO3を除去したものである。二相インバータでは、アームA1,A5とアームA2,A4とが180度ずつ交互に導通状態にされる。
また、本願発明のインバータは、どのような電気機器にも使用可能であり、電気機器の低消費電力化を実現することができる。具体的には、冷蔵庫、空気調和機などのコンプレッサのモータの交流電源、あるいは洗濯機のドラムを回転させるモータの交流電源として使用可能である。
また、本願発明のインバータは、太陽光発電システムにおいて、太陽電池で生成された直流電力を交流電力に変換する場合にも有効である。この場合にも、インバータにおける電力損失を小さくすることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
A アーム、P ノーマリーオン素子、Q NチャネルMOSトランジスタ、D ダイオード、T 入力端子、TO 出力端子、C コイル、1 制御部、2 直流電源、3 モータ、10,39,42 ソース端子、11 シリコン基板、12 バッファ層、13 GaN層、14 AlGaN層、15 ゲート電極、16,36,41,43 ゲート端子、17 ソース電極、18,22 貫通電極、19 ドレイン電極、20 ポリイミド樹脂層、21,32,44 ドレイン端子、30 N型シリコン基板、31 ドレイン電極、33 N型ドレイン領域、34 ゲート酸化膜、35 ゲート電極、37 P型領域、38 N型ソース領域、40 基板、W ボンディングワイヤ、F リードフレーム。

Claims (4)

  1. 直流電力をN相(ただし、Nは2以上の整数である)の交流電力に変換するインバータであって、
    第1の直流電圧を受ける第1の入力端子と、
    前記第1の直流電圧よりも低い第2の直流電圧を受ける第2の入力端子と、
    前記N相の交流電力を出力するためのN個の出力端子と、
    各出力端子に対応して設けられ、前記第1の入力端子と対応の出力端子との間に直列接続された第1のノーマリーオン素子および第1のMOSトランジスタと、
    各出力端子に対応して設けられ、対応の出力端子と前記第2の入力端子との間に直列接続された第2のノーマリーオン素子および第2のMOSトランジスタとを備え、
    前記第1のノーマリーオン素子のゲートは対応の出力端子に接続され、前記第2のノーマリーオン素子のゲートは前記第2の入力端子に接続され、
    前記第1および第2のMOSトランジスタの各々はオン/オフ制御され、
    前記第1および第2のMOSトランジスタの各々の内蔵ダイオードはフリーホイールダイオードとして使用され、
    前記第1および第2のMOSトランジスタの耐圧は10〜50Vである、インバータ。
  2. 前記第1および第2のノーマリーオン素子の各々は窒化物半導体で形成されている、請求項1に記載のインバータ。
  3. 請求項1または請求項2に記載のインバータと、
    前記インバータによって生成された交流電力によって駆動されるモータとを備えた、電気機器。
  4. 請求項1または請求項2に記載のインバータと、
    前記インバータに直流電力を供給する太陽電池とを備えた、太陽光発電装置。
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