JP2011064948A - クリーニング装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 2次転写部材の表面に付着している微粒子を好適に除去することができるとともに,クリーニング部材の寿命の長いクリーニング装置およびそれを備える画像形成装置を提供すること。
【解決手段】 2次転写ローラ115の回転方向でみて2次転写ローラ115と中間転写ベルト101とが対面する箇所の下流側の位置に発泡ローラ141を配置し,そのさらに下流にブラシローラ142を配置する。発泡ローラ141の表面層のポリウレタンフォームは,セル壁面の開口率にて5〜50%の範囲内である。そして,発泡ローラ141には,回収ローラ143を介して正規帯電トナーと逆の極性のバイアスを印加する。
【選択図】図2

Description

本発明は,2次転写ローラや2次転写ベルトなどの2次転写部材をクリーニングするクリーニング装置およびそれを備える画像形成装置に関する。さらに詳細には,2次転写部材の表面に接触してその表面に付着しているトナーや紙粉などの付着物を好適に回収することのできるクリーニング装置およびそれを備える画像形成装置に関するものである。
画像形成装置は,感光体上に形成した静電潜像にトナーを付与して現像し,そのトナー像を記録媒体に転写して定着することにより画像を得るものである。カラーの画像形成装置には,YMCK(イエロー,マゼンタ,シアン,ブラック)の各色の感光体ユニットを並べたタンデム方式のものや1つの感光体ユニットで1色ずつ計4回現像を行う4サイクル方式のものがある。タンデム方式のカラー画像形成装置には,中間転写ベルト等の中間転写体を用いてカラー画像を形成するものがある。
近年,中間転写ベルト等の中間転写体に基準パッチを形成してそれを読み取ることにより,画像形成装置における画像を形成する設定の調整が行われるようになってきている。カラー画像の品質を維持するため,もしくはカラー画像の生産性を向上させるためである。基準パッチを用いた設定の調整は,実際には記録媒体に画像形成が行われない紙間に行われることが多い。
このように紙間に行われるため,中間転写体に形成された基準パッチの画像は,2次転写部材の箇所を通過する際にその表面に付着することがある。2次転写部材にトナーが付着すると,記録媒体の裏汚れの原因となる。また,2次転写部材に付着しているトナーが溶融してフィルミングを起こすと,中間転写体上のトナー像を記録媒体に転写する転写性が劣化する。すなわち,記録媒体に所望の画像を形成することができなくなる。
この問題点を解決するため,2次転写部材の表面からトナー等の付着物を除去するクリーニング装置が設けられることがある。例えば,特許文献1には,2次転写ローラの回転方向でみて2次転写ローラと中間転写ベルトとが対面する箇所の下流の位置にクリーニングブレードを,さらにその下流の位置にブラシローラを配置したクリーニング装置が開示されている。特許文献1によれば,上流のクリーニングブレードの箇所で所定量のトナーを意図的にすり抜けさせることにより,下流のブラシローラで2次転写ローラの表面を好適にクリーニングすることができるとされている(特許文献1の表1等参照)。
特開2005−292416号公報
しかし,特許文献1に記載のクリーニング装置のように,上流側で所定量のトナーを意図的にすり抜けるようにしたとしても,下流側で紙粉等の微粒子までも除去することができるとは限らない。特に,2次転写部材の表面に必然的に存在する微細な凹部に入り込んだトナーを除去することは困難である。また,ブラシロールにおける異物の吐き出し性が悪いと,継続して使用するに従ってクリーニング性は悪化する。このような問題は,その他の方式を用いたクリーニング装置においても同様に生じうることである。
本発明は,前述した従来の技術が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,2次転写部材の表面に付着している付着物を好適に除去することができるとともに,クリーニング部材の寿命の長いクリーニング装置およびそれを備える画像形成装置を提供することである。
この課題の解決を目的としてなされた本発明の画像形成装置は,トナー像を形成する画像形成部と,画像形成部が形成したトナー像を担持する像担持体と,像担持体に担持されたトナー像を記録媒体に転写させる転写部材と,転写部材における像担持体との接触箇所以外の箇所に接触して転写部材の表面をクリーニングするクリーニング部材とを有する画像形成装置において,クリーニング部材として,転写部材の回転方向にて,より上流側の第1クリーニング部材と,より下流側の第2クリーニング部材とを有し,第1クリーニング部材は,その表面層としてセル壁面の開口率にて5〜50%の範囲内のポリウレタンフォームを用いた発泡ローラであり,第2クリーニング部材は,ブラシローラであり,転写部材と第1クリーニング部材との間に,正規帯電トナーを第1クリーニング部材に引っ張る向きの電圧を印加するとともに,転写部材と第2クリーニング部材との間に,正規帯電トナーを第2クリーニング部材に引っ張る向きの電圧を印加する電圧印加部を有する。かかる画像形成装置は,2次転写部材の表面から好適に付着物を除去することができる。また,クリーニング部材の耐久寿命も長い。ポリウレタンフォームに付着物が詰まりにくいからである。
上記に記載の画像形成装置において,第1クリーニング部材の表面の一部と第2クリーニング部材の表面の一部とが接触した状態で回転するように配置されているとよい。第1のクリーニング部材と第2のクリーニング部材とが互いに接触して,互いの部材に付着したままのトナーを除去し合うことができるからである。
また,本発明に係るクリーニング装置は,像担持体に担持されたトナー像を記録媒体に転写させる転写部材と,転写部材における像担持体との接触箇所以外の箇所に接触して転写部材の表面をクリーニングするクリーニング部材とを有するクリーニング装置において,クリーニング部材として,転写部材の回転方向にて,より上流側の第1クリーニング部材と,より下流側の第2クリーニング部材とを有し,第1クリーニング部材は,その表面層としてセル壁面の開口率にて5〜50%の範囲内のポリウレタンフォームを用いた発泡ローラであり,第2クリーニング部材は,ブラシローラであり,転写部材と第1クリーニング部材との間に,正規帯電トナーを第1クリーニング部材に引っ張る向きの電圧が印加されるとともに,転写部材と第2クリーニング部材との間に,正規帯電トナーを第2クリーニング部材に引っ張る向きの電圧が印加されるものである。かかるクリーニング装置は,2次転写部材の表面から好適に付着物を除去することができる。また,耐久寿命も長い。ポリウレタンフォームに付着物が詰まりにくいからである。
上記に記載のクリーニング装置において,第1クリーニング部材の表面の一部と第2クリーニング部材の表面の一部とが接触した状態で回転するように配置されているとよい。第1のクリーニング部材と第2のクリーニング部材とが互いに接触して,互いの部材に付着したままのトナーを除去し合うことができるからである。
本発明によれば,2次転写部材の表面に付着している付着物を好適に除去することができるとともに,クリーニング部材の寿命の長いクリーニング装置およびそれを備える画像形成装置が提供されている。
本発明の画像形成装置を説明するための概略構成図である。 本発明の画像形成装置における2次転写ローラのクリーニング装置を説明するための概略構成図である。 本発明に係るクリーニング装置の発泡ローラの構造を説明するための斜視図である。 本発明に係るクリーニング装置の発泡ローラに用いられるポリウレタンフォームの製造工程を説明するためのフローチャートである。 本発明の画像形成装置における2次転写ベルトのクリーニング装置を説明するための概略構成図である。
以下,本発明を具体化した実施の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
1.画像形成装置
本形態の画像形成装置100は,図1にその概略構成を示すように,中間転写ベルト101を有する,いわゆるタンデム方式のカラーコピー機である。中間転写ベルト101は,無端状ベルト部材であり,その図中両端部がローラ102,103によって支持され,図中矢印Aの向きに回転するようになっている。中間転写ベルト101の図中下部に沿って,イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(K)の各色の画像形成部1Y,1M,1C,1Kが配置されている。
各色の画像形成部1Y,1M,1C,1Kはいずれも同様の構成である。それぞれ,感光体ユニット20と,露光装置30と,現像ユニット10とを有している。感光体ユニット20は,静電潜像を担持する感光体ドラム21を有している。露光装置30は,感光体ドラム21に静電潜像を描きこむためのものである。現像ユニット10は,感光体ドラム21の静電潜像にトナーを付与して現像するためのものである。また,中間転写ベルト101を挟んで感光体ドラム21に対向する位置に,1次転写ローラ111が配置されている。図1中では画像形成部1Yによって代表してこれらの各装置の符号を示している。
図1中で下方に配置されているのは,用紙Pを収容する給紙装置112である。給紙装置112の上部には,用紙Pを送り出す給紙ローラ113が設けられている。用紙Pは,給紙装置112から用紙搬送経路114に沿って上方へ送られる。用紙搬送経路114を挟んで,ローラ103と対面する位置に,2次転写ローラ115が配置されている。中間転写ベルト101の回転方向における画像形成部1Yの下流であって2次転写ローラ115の上流の位置には,センサ150が配置されている。センサ150は,後述する基準パッチの位置および濃度を検出するためのものである。
2次転写ローラ115の,ローラ103と反対側の位置には,2次転写ローラ115をクリーニングするクリーニング装置140が配置されている。さらにその下流側(図中上方)には,定着装置130が配置されている。定着装置130は,加圧ローラ131,定着ローラ132のローラ対を有している。
定着装置130より用紙搬送経路114のさらに下流側には,排紙ローラ116および排紙トレイ117が配置されている。排紙ローラ116のさらに上方には,折り返し用ローラ119および折り返し用トレイ120が配置されている。そして,折り返し用ローラ119は,用紙搬送経路114の他に用紙搬送経路118ともつながっている。用紙搬送経路118は,両面印刷を行う場合に用いられる搬送経路である。
次に,本形態の画像形成装置100の基本的な動作を簡単に説明する。この画像形成装置100は,画像形成の指示を受けると,その画像信号から各色の画像データを生成する。生成された各色の画像データは,対応する画像形成部1Y,1M,1C,1Kにそれぞれ送出される。各色の画像形成部1Y,1M,1C,1Kは,画像データに基づいて,静電潜像を形成する。さらに,形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する。
形成されたトナー像は,順次,1次転写ローラ111によって中間転写ベルト101に転写され,重ね合わせられる。中間転写ベルト101に重ね合わせられたトナー像は,2次転写ローラ115によって用紙Pに転写される。トナー像を担持した用紙Pは,さらに搬送されて定着装置130に至り,定着装置130によって加熱されるとともに加圧される。これによりトナー像が用紙Pに定着される。トナー像が定着された用紙Pは,排紙ローラ116によって排紙トレイ117に排出される。以上が,画像形成装置100の基本的な動作である。
2.クリーニング装置
本形態のクリーニング装置140について説明する。本形態の画像形成装置100に用いられるトナーは,負帯電性のものである。したがって,マイナスに帯電しているトナーが正規帯電トナーである。
図2は,図1におけるクリーニング装置140の箇所を拡大した拡大図である。クリーニング装置140は,2次転写ローラ115の表面から付着物を除去するためのものである。ここでいう付着物には,基準パッチを形成した際に付着するトナーの他,外添剤や紙粉などがある。
ここで基準パッチとは,用紙Pに形成される画像とは別に,テスト用に画像形成される基準画像である。そして,中間転写ベルト等に形成された基準パッチの画像については,センサ150により,その濃度や形成位置が検出される。これらの検出された値は,画像形成の各種設定にフィードバックされ,画像品質を維持するために用いられることとなるのである。
クリーニング装置140は,図2に示すように,発泡ローラ141と,ブラシローラ142と,回収ローラ143と,スクレーパ144と,ハウジング145と,搬送スクリュー146とを有している。
発泡ローラ141は,2次転写ローラ115の表面からトナーや外添剤,および紙粉を除去するためのクリーニングローラである。ブラシローラ142も,2次転写ローラ115の表面からトナーや外添剤,および紙粉を除去するためのクリーニングローラである。そのため,発泡ローラ141およびブラシローラ142は,2次転写ローラ115に接触するようになっている。発泡ローラ141は,2次転写ローラ115の回転方向でみて中間転写ベルト101と2次転写ローラ115との対面箇所の下流側の位置に配置されている。ブラシローラ142は,発泡ローラ141の下流側の位置に配置されている。
中間転写ベルト101は,図2中,矢印Bの向きに回転するようになっている。これは,図1における矢印Aの向きと同じ向きである。そして,2次転写ローラ115は,中間転写ベルト101の回転方向(図2中の矢印B)に対して順方向(図2中の矢印C)に回転するものである。そして,発泡ローラ141は,2次転写ローラ115の回転方向(図2中の矢印C)に対してカウンタ回り(図2中の矢印D)に回転するものである。発泡ローラ141を2次転写ベルト115に擦り合わせて,2次転写ベルト115上のトナー等の汚れを好適に回収するためである。ブラシローラ142も,2次転写ローラの回転方向(図2中の矢印C)に対してカウンタ回り(図2中の矢印E)に回転するものである。
回収ローラ143は,発泡ローラ141およびブラシローラ142からトナーを回収するためのローラである。したがって,回収ローラ143は,発泡ローラ141およびブラシローラ142に接触するように配置されている。回収ローラ143の材質は,鉄,アルミ,ステンレス等の金属である。また,回収ローラの表面の平滑性や耐久性を向上させるため,メッキ等を施してもよい。
回収ローラ143は,図2に示すように,発泡ローラ141の回転方向に対して順方向,すなわち矢印Eの向きに回転する。したがって,回収ローラ143は,ブラシローラ142の回転方向に対しても順方向に回転することとなる。ただし,回収ローラ143は,それぞれ発泡ローラ141およびブラシローラ142の回転方向に対してカウンタ回りに回転することとしてもよい。発泡ローラ141およびブラシローラ142に付着している付着物を,静電気力により回収できることに変わりないからである。
スクレーパ144は,回収ローラ143からトナー等を掻き落とすための部材である。ハウジング145は,発泡ローラ141と,ブラシローラ142と,回収ローラ143と,スクレーパ144と,搬送スクリュー145とを覆う部材である。2次転写ローラ115から除去して回収した異物が,ハウジングの外の画像形成装置100の内部に飛散しないようにするためである。搬送スクリュー146は,ハウジング145内の異物を搬送するためのものである。
図2に示すように,画像形成装置100は,電圧印加部151と,電圧印加部152とを有している。電圧印加部151は,2次転写ローラ115とローラ103との間に電圧を印加するためのものである。ここで印加される電圧は,中間転写ベルト101上に形成されたトナー像を用紙Pに引っ張る向きの電圧である。よってこの電圧は,トナー像を用紙Pに転写する際に印加される。また,紙間に当該電圧を印加することもできる。この電圧の印加により,中間転写ベルト101上のトナー像は,2次転写ローラ115の箇所で,用紙搬送経路114を通過する用紙Pに転写されることとなる。
電圧印加部152は,回収ローラ143と,2次転写ローラ115との間に電圧を印加するためのものである。電圧印加部152は,回収ローラ143に電位を与えることにより,回収ローラ143と接触している発泡ローラ141およびブラシローラ142に電位を与えることとなるものである。ここで印加される電圧は,2次転写ローラ115と発泡ローラ141とが対面している箇所に,2次転写ローラ115に付着している正規帯電トナーを発泡ローラ141に引っ張る向きの電圧である。また,2次転写ローラ115とブラシローラ142とが対面している箇所には,2次転写ローラ115に付着している正規帯電トナーをブラシローラ142に引っ張る向きの電圧が印加されることとなる。したがって,2次転写ローラ115に付着しているトナーは,発泡ローラ141もしくはブラシローラ142に除去されやすい。なお,この電圧は,中間転写ベルト101上の基準パッチが形成された箇所が2次転写ローラ115と対面する箇所を通過した後2次転写ローラ115が少なくとも1回転するまでの間,印加される。また,上記以外の期間にも,当該電圧を印加することとしてもよい。
なお,図2では,電圧印加部151,152を別体として描いているが,これらを一体のものとしてもよい。また,画像形成装置100は,感光体ドラム21と1次転写ローラ111との間に電圧を印加するその他の電圧印加部を有している。そして,上記の電圧印加部の代わりに,これらの機能を統合して一体となった統合電圧印加部を有することとしてもよい。
発泡ローラ141の構造について説明する。発泡ローラ141は,図3に示すように,芯金141aと,芯金141aを覆う弾性層141bとからできている。図3に示した芯金141aは中実であるが,中空であってもよい。芯金141aの材質は,アルミ等の金属である。弾性層141bの材質は,ポリウレタンフォームである。
弾性層141bに用いられるポリウレタンフォームは,中間転写ベルト101の表面に,必然的に存在する微細な凹部にまで入り込んだトナーをも好適に除去することができる。後述するように,ポリウレタンフォームにおけるセル壁面の開口率などの物性が,トナー等の回収に適したものであるからである。
また,弾性層141bのポリウレタンフォームは導電性を有するものである。その体積抵抗率は10〜10Ωcmの範囲内であるとよい。
本形態のブラシローラ142は,公知のブラシローラである。ブラシローラ142は,図2に示すように,芯金142aの外周にブラシ層142bを形成したものである。ブラシ層142bのブラシの材料として,ナイロン系,ポリエステル系,アクリル系,レーヨン系などの合成繊維を用いることができる。繊維の太さは,0.1〜1テックス(1テックスは,1,000mあたり1gである太さ)程度である。植毛密度は,7,000〜47,000本/cm程度である。ブラシ層142bの原糸の電気抵抗率は,10〜1013Ωcmの範囲内であることが好ましい。2次転写ローラ115との間に電界が形成されるようにするためである。この導電性の付与は,カーボンブラックや各種イオン導電剤を添加することによりなされる。
3.ポリウレタンフォーム
本発明に係るポリウレタンフォームの物性について説明する。最初に,ポリウレタンフォームの物性が,それをクリーニング部材に用いた場合のクリーニング性にどう影響を与えるかについて説明する。
ポリウレタンフォームの物性として,例えば,セル数,セル径,セル壁面の開口率,硬さ,密度等が挙げられる。セル数とは,単位長さの線分をポリウレタンフォームの切断面に引いた場合に,当該線分が横切るセルの数である。セル径とは,ポリウレタンフォームの内部に形成されているセルの直径である。セル壁面の開口率とは,セルの壁面全体の面積Sに占める開口の面積S1の割合(S1×100/S)のことである(特開2009−175700号公報の段落[0035]および図3参照)。これらは,平均値で表すこととする。
まず,セル同士が繋がっておらず単独の状態で存在する単泡系ポリウレタンフォームを用いた場合について説明する。セル径が小さく,セル数が多いポリウレタンフォームを発泡ローラに用いた場合,発泡ローラの表面が2次転写ローラのトナーあるいは外添剤と接触する回数は,そうでないものに比べて多い。したがって,従来においては,セル径が小さく,セル数が多いものを用いれば,発泡ローラがトナーや外添剤を転写部材から取り除く性能,すなわちクリーニング性が優れていると考えられていた。
しかし,トナーや外添剤は,発泡ローラのポリウレタンフォームのセルに目詰まりすることがある。そして,このような状態になった発泡ローラを交換することなしに使用し続けると,使用時間の経過とともに目詰まり箇所が増加する。よって,目詰まり箇所の増加にともなってクリーニング性は低下する。つまり,使用開始当初は良好であったクリーニング性が,使用時間の経過とともに低下するのである。また,単泡系ポリウレタンフォームはセルに含有できるトナー等の量が十分でない。したがって,一度に多くのトナーを回収しなければならない場合には,不向きである。
とはいえ,目詰まりを回避するために,セル径が大きいポリウレタンフォームを発泡ローラに用いると,発泡ローラの表面,すなわちポリウレタンフォームが2次転写ローラの表面と接触する回数が少ないこととなってしまう。
続いて,セル同士が繋がった状態で存在する連泡系ポリウレタンフォームを用いた場合について説明する。連泡系ポリウレタンフォームを発泡ローラの弾性層の材質として用いた場合,セル内部でトナーや外添剤などが固着しにくい。しかしながら,連泡系ポリウレタンフォームを用いた発泡ローラは,トナーや外添剤を回収する上で有効ではない。セル壁面の開口率が大きすぎ,2次転写ローラに接触する樹脂部分があまりにも少ないためである。いいかえると,2次転写ローラの表面上における樹脂部分と接触しない領域が大きいのである。さらに,連泡系ポリウレタンフォームをクリーニング部材に使用し続けると,トナーが徐々に発泡層の内部にまで入り込み,発泡体の柔軟性が低下する。これにより,2次転写ローラとの密着性も低下する。すなわち,クリーニング性が低下するのである。
したがって,クリーニング部材に用いるポリウレタンフォームは,
1)セル径を,目詰まりが生じない程度の大きさとしつつ,接触回数が少なくならないようにすること,
2)セル開口率を,適当な値とすることにより,付着物の回収効率を向上させること,
の2点を満たすものであることが望ましい。
本発明に係るクリーニング部材に用いるポリウレタンフォームは,上記の2点を満たすものである。
ここで,本形態の発泡ローラ141に用いられるポリウレタンフォームについて説明する。本形態のポリウレタンフォームは,単泡系ポリウレタンフォームおよび連泡系ポリウレタンフォームの中間的性質を有するものである。すなわち,本形態のポリウレタンフォームは,単泡系ポリウレタンフォームに比べて,硬度が低く,密度も低い。一方,本形態のポリウレタンフォームは,連泡系ポリウレタンフォームに比べて,硬度が高く,密度も高い。
本形態のポリウレタンフォームは次に示す性質を有するものである。すなわち,セル数が30〜60個/25.4mm(1インチ)であり,セル壁面の開口率が5〜50%の範囲内であり,セル径が150〜500μmの範囲内であり,硬さが10〜50N/mの範囲内である。硬度とは,押し込み軸方向の単位長さ当たりの反発力のことである。例えば,後述するように,φ50mmのアルミ製円板を弾性体厚みの30%まで押し込み,反発力を計測することにより求めることができる。
比較のために,公知の単泡系ポリウレタンフォームの物性を例示する。セル数は100個/25.4mm程度であり,セル壁面の開口率が1%程度であり,セル径が80μm程度であり,硬さが85N/m程度である。また,公知の連泡系ポリウレタンフォームの物性を例示する。セル数は25個/25.4mm程度であり,セル壁面の開口率が60%程度であり,セル径が700μm程度であり,硬さが8N/m程度である。
4.ポリウレタンフォームの製造方法
本形態のポリウレタンフォームの製造方法について,図4に示すフローチャートにより説明する。本形態のポリウレタンフォームの製造方法は,従来の単泡系ポリウレタンフォームの製造方法に,連泡系ポリウレタンフォームの製造方法を部分的に組み込んだものである。
まず,ポリウレタンフォームの製造に用いる原材料について説明する。本形態のポリウレタンフォームは,ポリオール,イソシアネート,有機塩酸系触媒,アミン系触媒,整泡剤,水を原材料として製造される。
ポリオールおよびイソシアネートは主原料である。これらの反応によりウレタン結合が形成される。ウレタン結合等の樹脂化反応により,樹脂化が進行することとなる。有機塩酸系触媒は,主としてこれらの樹脂化反応を促すための触媒である。これらの原材料は,ポリウレタンフォームの樹脂部分を製造するために主として用いられるものである。
水は,イソシアネートと直接反応して,二酸化炭素のガスを発生させるための発泡原料である。アミン系触媒は,主として二酸化炭素のガスの発生を促すための触媒である。整泡剤は,発生した二酸化炭素のガスが気泡を形成するのを補助するための界面活性剤である。これらの原材料は,ポリウレタンフォームの内部に気泡を発生させることにより,発泡体とするために主として用いられるものである。
ここで用いられるポリオールとして,例えば,ポリエーテルポリオール,ポリエステルポリオール,ポリカーボネートポリオールなどを用いることができる。また,ポリジエン系ポリオール等の公知のポリオールを単独でもしくは2種類以上を併用して用いることもできる。ここで用いるポリオールは,分子量が1000〜6000の範囲内であり,官能基数2〜5のポリエーテルポリオールもしくはポリエステルポリオールが好適である。
また,イソシアネートとして,例えば,トルエンジフェニルジイソシアネート(TDI),TDIプレポリマー,メチレンジフェニルジイソシアネート(MDI),クルードMDI,ポリメリックMDI,ウレトジオン変性MDIまたはカルボジイミド変性MDI等の公知の芳香族系,脂肪族系もしくは脂環族系等の各種ポリイソシアネートを用いることもできる。
また,アミン系触媒として,例えば,N,N,N’,N’’,N’’−ペンタメチルジエチレントリアミン,ビス(ジメチルアミノエチル)エーテル,N,N−ジメチルアミノエトキシエトキシエタノール,N,N−ジメチルアミノエトキシエタノール,特殊3級アミン混合物,N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサンジアミン,N,N,N’,N’−テトラメチルプロパンジアミン等の公知の物質を用いることができる。泡化反応への寄与が,樹脂化反応への寄与よりも大きいものがよい。
有機塩酸系触媒として,例えば,1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7(DBU)や1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)ノネン−5(DBN)などの有機塩酸からなる触媒や,これらの有機塩酸と金属とが結合した有機金属系触媒を用いることができる。ここで用いる有機塩酸系触媒は,アミン系触媒が主に担う泡化反応を阻害しないものであるとともに,遅延性の触媒であるとよい。泡化反応が十分に起こる前に樹脂化が進行することを回避するためである。
本形態のポリウレタンフォームの製造方法は,図4に示すように,原料調整工程S1,混合工程S2,化学的発泡工程S3,加熱工程S4を順に行うことによりポリウレタンフォームを製造する方法である。
本形態のポリウレタンフォームの製造方法のうち,原料調整工程S1,混合工程S2,加熱工程S4を順に行った場合に,従来の単泡系ポリウレタンフォームの製造方法であるメカニカルフロス法と等価となる。すなわち,メカニカルフロス法では,化学的発泡工程S3を行わないのである。メカニカルフロス法については,例えば,特公昭53−8735号公報にその詳細が記載されている。
S1:原料調整工程
まず,原料調整工程S1について説明する。原料調整工程S1においては,各原材料を混合する前に,予めポリオールに所定量の水を混合させておく。また,イソシアネート等の他の材料も,ポリオールと配合する所定量を用意しておく。なお,イソシアネートインデックスは,90〜110の範囲内であることが好ましい。その他の各種原材料の配合比率については,後の実施例で詳述する。
S2:混合工程
混合工程S2は,各原材料を混合する工程である。すなわち,水が混合されたポリオールと,イソシアネートと,触媒と,整泡剤とを混合するのである。これにより,この混合に引き続いて化学反応が起こる。それが,次に説明する化学的発泡工程S3である。したがって,混合工程S2は,実際には化学的発泡工程S3と分離不可能な工程である。しかしここでは,従来のメカニカルフロス法による発泡と化学的発泡法による発泡とを区別するために,分離した別々の工程であるとして記載している。また,原材料の混合体をミキサで攪拌することにより,混合体の内部に気泡も混入する。
S3:化学的発泡工程
化学的発泡工程S3は,混合された各種原料の間で化学反応が起こる工程である。化学的発泡工程S3では,ポリオールとイソシアネートとが反応することにより,ウレタン結合やアロファネート結合が生じる。これらの樹脂化反応により,原材料の混合体は樹脂化する。一方,イソシアネートは水とも反応する。イソシアネートと水とが反応することにより,二酸化炭素が発生する。この二酸化炭素は,ミキサの攪拌により混入された気泡を核として成長する。
すなわち,樹脂化として成長するとともに,樹脂内部で発泡するのである。そのために,主に発泡を促すアミン系触媒と,主に樹脂化を促す有機塩酸系触媒とを併用するのである。化学的発泡工程S3においては,混合体は,発泡のために膨張する。
このように,イソシアネートと反応して二酸化炭素を発生させる水と,発泡を促進するアミン系触媒と,樹脂化を促す有機塩酸系触媒との混合比により,最終的に製造されるポリウレタンフォームの物性が決定付けられることとなる。これらの配合比率については,後述する実施例において詳しく述べる。
S4:加熱工程
加熱工程S4は,発泡して膨張した原材料の混合体に加熱を加える工程である。混合材料は熱硬化性を有しているため,加熱工程S4により,混合材料は樹脂として硬化する。これにより,ポリウレタンフォームが製造される。
この後,ポリウレタンフォームは,穴あけ等の外形加工を施されて,クリーニングローラの弾性層として用いられることとなる。以上により,ポリウレタンフォームを用いたクリーニングローラが製造される。
5.変形例
本形態のクリーニング装置140においては,図2に示したように,発泡ローラ141とブラシローラ142とが接触しないように配置されている。しかし,発泡ローラ141と,ブラシローラ142とが互いに接触するように配置してもよい。これにより,発泡ローラ141と,ブラシローラ142とが,それぞれ互いをクリーニングしあうことができる。つまり,発泡ローラ141が,ブラシローラ142のブラシに挟まったままの異物を取り除くとともに,ブラシローラ142が,発泡ローラ141の表面に付着しているトナーを掻き出すのである。
本形態のクリーニング装置140は,図2に示した2次転写ローラ115を用いる画像形成装置に限らず適用できる。例えば,図5に示すような2次転写ベルト215を用いる画像形成装置においても好適に2次転写ベルト115をクリーニングすることができる。その表面からトナー等の付着物を除去できることに変わりないからである。
6.まとめ
以上,詳細に説明したように,本実施の形態に係るクリーニング装置は,2次転写部材の回転上流側に配置されたクリーニング部材として,セル壁面の開口率にて5〜50%の範囲内のポリウレタンフォーム層を有するクリーニングローラを用いた。このため,本形態のクリーニング装置は,2次転写部材の表面から付着物を好適に除去することができる。また,このポリウレタンフォーム層には,目詰まりが起こりにくい。これにより,長期的に転写性を保持することのできる転写部材とそれを用いた画像形成装置が実現されている。
なお,本実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。例えば,2次転写部材に限らない。感光体や中間転写体等の像担持体にも適用できる。画像形成装置は,カラーコピー機に限らない。すなわち,カラーに限らない。またコピー機に限らない。プリンタ,FAX,その他の画像を形成する装置に適用することができる。
また,正帯電性のトナーを正規帯電トナーとして用いる画像形成装置にも適用することができる。その際には,クリーニングローラの帯電極性は,本実施の形態に示したものと逆極性のものを用いればよい。また,定着ローラ132は,従動ローラであってもよい。
1.評価内容
本実験では,種々のクリーニング装置を用いてクリーニング性の耐久試験を行った。B/W比5%の画像を10万枚印字させた後の2次転写ローラおよび2次転写ベルトの汚れ具合と,フィルミングの具合とを観察した。ここでB/W比とは,紙面(White;画像部+非画像部)に占める画像(black;画像部)の面積の割合のことをさす。
2.評価機
評価機として,Bizhub(登録商標)C450(コニカミノルタ製)を改造したものを用いた。改造した内容は,2次転写ローラを交換して種々の2次転写ローラまたは2次転写ベルトを取り付けることができるようにしたこと,2次転写ローラまたは2次転写ベルトにクリーニング装置を付加することができるようにしたこと,回収ローラにバイアスを印加することができるようにしたことである。
2−1.発泡ローラ
本実施例のクリーニング装置に用いた発泡ローラは,芯金と,その周囲を覆う弾性層とからなるものである。発泡ローラの外径は18.5mmである。芯金の外径は8.0mmである。弾性層は,本発明に係るポリウレタンフォームからなっている。
ポリウレタンフォームの製造に用いる原材料について説明する。本実験において,以下に示す原材料によりポリウレタンフォームを製造した。
ポリオール:ポリエーテルポリオール
(商品名 アクトコールED−37B(数平均分子量3000);三井武田化学製)
イソシアネート:メチレンジフェニルジイソシアネート(MDI)
(商品名 ミリオネート MTL−S;日本ポリウレタン製)
アミン系触媒
(商品名 カオーライザー No.23NP;花王製)
有機塩酸系触媒
(商品名 EP73660A;PANTECHNOLOGY製)
整泡剤:直鎖ジメチルポリシロキサン
(商品名 Niaxsilicone L5614;GESilicones製)
水:イオン交換水,蒸留水,水道水等
本実施例におけるポリウレタンフォームの物性の定義および測定方法は,以下に示すとおりである。平均セル径は,ポリウレタンフォームの切断面を走査型電子顕微鏡(SEM)により100箇所測定することにより求めた。セル壁面の開口率とは,次式で表されるものである。
セル壁面の開口率=(開口面積S1)/(全面積S)×100
開口面積S1:セル壁面の開口部の面積
全面積S :セル壁面の全面積
セル壁面の開口率は,ポリウレタンフォームの切断面を走査型電子顕微鏡(SEM)により観察して求めた。
表1に,本実験に用いたポリウレタンフォームの原材料の配合比率と,その原材料により製造されたポリウレタンフォームの物性とを示す。また,全てのサンプルの体積抵抗率を1.0×10Ωcmとするようにカーボンブラックを配合した。
Figure 2011064948
2−2.ブラシローラ
本実施例のクリーニング装置に,ブラシローラとしてブラシローラFおよびブラシローラGの2種類を用いた。それらは以下のようなものである。
ブラシローラF
芯金:11mm
外径:18.5mm
導電性ナイロン繊維
繊維密度 (37,200本/cm
ブラシローラG
芯金:11mm
外径:18.5mm
導電性ポリエステル繊維
繊維密度 (21,700本/cm
2−3.その他の条件
トナーとして,負帯電性のシアントナーを用いた。その平均粒径は6.5μmである。中間転写ベルトの原材料として,導電性ポリイミドを用いた。また,中間転写ベルトの回転速度を250mm/sに設定した。回収ローラにバイアスを印加する電源として,プラス40μAの定電流電源を用いた。設定する電流の値が小さいと,トナーの十分な回収が行えない。一方,設定する電流の値が大きいと,一旦回収されたトナーの逆帯電化が生ずる。これにより,クリーニング部材から2次転写部材に引っ張られる力を受け,2次転写部材に再度付着する。したがって,好適なクリーニングを行うことができない。本実験では,定電流電源を用いたが,定電圧電源を用いてもよい。
また,画像濃度設定の最大値として階調255/255を設定した。そして,1次転写電流を+30μAと,2次転写電流を−40μAと設定した。
2次転写ベルトからみて回転上流側に配置されているクリーニング部材を第1クリーニング部材という。回転下流側に配置されているクリーニング部材を第2クリーニング部材という。表2では,第1クリーニング部材を「第1クリーニング」,第2クリーニング部材を「第2クリーニング」と表記している。
表2に示すように,第1クリーニング部材及び第2クリーニング部材が2次転写部材に食い込む量は,ともに1.3mmとした。第1クリーニング部材及び第2クリーニング部材は,2次転写部材の回転方向に対し,カウンタ回りで回転するようにした。第1クリーニング部材及び第2クリーニング部材の回転速度は,ともに250mm/sとした。すなわち,中間転写ベルトの回転速度と同じである。
表2に示すように,第1クリーニング部材及び第2クリーニング部材が回収ローラに食い込む量も,ともに1.3mとした。第1クリーニング部材及び第2クリーニング部材は,回収ローラの回転方向に対し,順方向で回転するようにした。
Figure 2011064948
3.実験結果
本実験における具体的な評価方法について説明する。本実験では,基準パッチとして幅1cm×長さ20cmの帯状のパターンを用いた。そして基準パッチを中間転写ベルトの幅方向の奥,中央,手前の各箇所に形成した。紙を通さない状態で,基準パッチを形成された中間転写ベルトの箇所を2次転写部材の箇所に通過させた。基準パッチと接触した2次転写ローラもしくは2次転写ベルトの箇所の一部がクリーニング部材の箇所を通過した頃を見計らって,評価機を強制的に停止させた。そして,クリーニング部材の箇所を通過した2次転写ローラもしくは2次転写ベルトの表面に付着しているトナーを回収した。すなわち,基準パッチのトナーが付着したと思われる2次転写ローラもしくは2次転写ベルトの箇所が,クリーニング部材によりその表面を拭き取られた後の箇所を調べたのである。
クリーニング性は以下のように評価した。2次転写ローラもしくは2次転写ベルト上のトナーをブッカーテープで採取した後,同一の台紙に貼り付けた。そして,分光測色計CM−512m3(コニカミノルタセンシング製)により色差を計測した。トナーを採取した箇所は,合計9箇所である。すなわち,中間転写ベルトの幅方向の奥,中央,手前の3つのそれぞれの基準パッチの3箇所からトナーを採取したのである。これらのトナーを採取した箇所は,図2でいえば,ブラシローラ142の下流であって,2次転写ローラ115がローラ103と対面する箇所の上流の領域から選択される。そして,9箇所の全ての箇所で色差ΔE≦0.7以下の場合を「○」とした。一箇所でもΔE>0.7であれば,「×」とした。
本実験の実験結果を表3に示す。表3において,「100K」とあるのは,10万枚プリントアウトした後にクリーニング性およびフィルミングについて評価したことを意味している。ここでいうフィルミングとは,2次転写部材の表面に付着したトナーが溶融して,2次転写部材の表面の一部もしくは全部を覆うことをいう。フィルミングが生じると,2次転写部材は好適な転写を行うことができない。
フィルミングは以下のように評価した。上記のクリーニング性の評価の試験を終えた2次転写ローラもしくは2次転写ベルトの表面を観察した。ここで,1)トナー等の付着物の有無,2)色差の2点により評価した。目視においてトナー等の付着物がなく,かつ,上記のクリーニング性の評価における試験開始時と終了時とで色差ΔE≦5の場合に「○」とした。トナー等の付着物があるか,もしくはクリーニング性の評価における試験開始時と終了時とで色差ΔE>5の場合に「×」とした。なお,この色差を測定する場合にも上記の分光測色計CM−512m3を用いた。
3−1)実施例1
実施例1では,第1クリーニング部材として表1に示した発泡ローラBを,第2クリーニング部材としてブラシローラFを用いた。実施例1では,2次転写ローラおよび2次転写ベルトについて,クリーニング性は良好であった。また,フィルミングも生じていない。
3−2)実施例2
実施例2では,第1クリーニング部材として表1に示した発泡ローラCを,第2クリーニング部材としてブラシローラFを用いた。実施例2では,2次転写ローラおよび2次転写ベルトについて,クリーニング性は良好であった。また,フィルミングも生じていない。
3−3)実施例3
実施例3では,第1クリーニング部材として表1に示した発泡ローラDを,第2クリーニング部材としてブラシローラFを用いた。実施例3では,2次転写ローラおよび2次転写ベルトについて,クリーニング性は良好であった。また,フィルミングも生じていない。
3−4)実施例4
実施例4では,第1クリーニング部材として表1に示した発泡ローラBを,第2クリーニング部材としてブラシローラGを用いた。実施例4では,2次転写ローラおよび2次転写ベルトについて,クリーニング性は良好であった。また,フィルミングも生じていない。
3−5)実施例5
実施例5では,第1クリーニング部材として表1に示した発泡ローラCを,第2クリーニング部材としてブラシローラGを用いた。実施例5では,2次転写ローラおよび2次転写ベルトについて,クリーニング性は良好であった。また,フィルミングも生じていない。
3−6)実施例6
実施例6では,第1クリーニング部材として表1に示した発泡ローラDを,第2クリーニング部材としてブラシローラGを用いた。実施例6では,2次転写ローラおよび2次転写ベルトについて,クリーニング性は良好であった。また,フィルミングも生じていない。
3−7)比較例1
比較例1では,第1クリーニング部材としてブラシローラFを,第2クリーニング部材としてブラシローラFを用いた。比較例1は,第1クリーニング部材にブラシローラを用いている点で,本発明に係るクリーニング装置とは異なっている。比較例1では,2次転写ローラおよび2次転写ベルトについて,クリーニング性に問題が生じた。また,フィルミングも生じた。
3−8)比較例2
比較例2では,第1クリーニング部材としてブラシローラGを,第2クリーニング部材としてブラシローラGを用いた。比較例2は,第1クリーニング部材にブラシローラを用いている点で,本発明に係るクリーニング装置とは異なっている。比較例2では,2次転写ローラおよび2次転写ベルトについて,クリーニング性に問題が生じた。また,フィルミングも生じた。
3−9)比較例3
比較例3では,第1クリーニング部材として発泡ローラAを,第2クリーニング部材としてブラシローラFを用いた。比較例3は,第1クリーニング部材の発泡ローラAのセル壁面の開口率が,本発明に係るクリーニング装置に比べて小さい。比較例3では,2次転写ローラおよび2次転写ベルトについて,クリーニング性に問題が生じた。しかし,フィルミングは生じていない。
3−10)比較例4
比較例4では,第1クリーニング部材として発泡ローラEを,第2クリーニング部材としてブラシローラFを用いた。比較例4は,第1クリーニング部材の発泡ローラEのセル壁面の開口率が,本発明に係るクリーニング装置に比べて大きい。比較例4では,2次転写ローラおよび2次転写ベルトについて,クリーニング性に問題が生じた。また,2次転写ローラにはフィルミングが生じなかったが,2次転写ベルトにはフィルミングが生じた。
3−11)比較例5
比較例5では,第1クリーニング部材として発泡ローラAを,第2クリーニング部材としてブラシローラGを用いた。比較例5は,第1クリーニング部材の発泡ローラAのセル壁面の開口率が,本発明に係るクリーニング装置に比べて小さい。比較例5では,2次転写ローラおよび2次転写ベルトについて,クリーニング性に問題が生じた。しかし,フィルミングは生じていない。
3−12)比較例6
比較例6では,第1クリーニング部材として発泡ローラEを,第2クリーニング部材としてブラシローラGを用いた。比較例6は,第1クリーニング部材の発泡ローラEのセル壁面の開口率が,本発明に係るクリーニング装置に比べて大きい。比較例6では,2次転写ローラおよび2次転写ベルトについて,クリーニング性に問題が生じた。2次転写ローラにはフィルミングが生じなかったが,2次転写ベルトにはフィルミングが生じた。
Figure 2011064948
以上,詳細に説明したように,本実施例において発泡ローラのセル壁面の開口率は5〜50%の範囲内である場合には,2次転写部材のクリーニングが好適に行われた。
1…画像形成部
100…画像形成装置
115…2次転写ローラ
140…クリーニング装置
141…発泡ローラ
142…ブラシローラ
143…回収ローラ
151,152…電圧印加部
215…2次転写ベルト

Claims (4)

  1. トナー像を形成する画像形成部と,前記画像形成部が形成したトナー像を担持する像担持体と,前記像担持体に担持されたトナー像を記録媒体に転写させる転写部材と,前記転写部材における前記像担持体との接触箇所以外の箇所に接触して前記転写部材の表面をクリーニングするクリーニング部材とを有する画像形成装置において,
    前記クリーニング部材として,前記転写部材の回転方向にて,より上流側の第1クリーニング部材と,より下流側の第2クリーニング部材とを有し,
    前記第1クリーニング部材は,その表面層としてセル壁面の開口率にて5〜50%の範囲内のポリウレタンフォームを用いた発泡ローラであり,
    前記第2クリーニング部材は,ブラシローラであり,
    前記転写部材と前記第1クリーニング部材との間に,正規帯電トナーを前記第1クリーニング部材に引っ張る向きの電圧を印加するとともに,
    前記転写部材と前記第2クリーニング部材との間に,正規帯電トナーを前記第2クリーニング部材に引っ張る向きの電圧を印加する電圧印加部を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において,
    前記第1クリーニング部材の表面の一部と前記第2クリーニング部材の表面の一部とが接触した状態で回転するように配置されていることを特徴とする画像形成装置。
  3. 像担持体に担持されたトナー像を記録媒体に転写させる転写部材と,前記転写部材における前記像担持体との接触箇所以外の箇所に接触して前記転写部材の表面をクリーニングするクリーニング部材とを有するクリーニング装置において,
    前記クリーニング部材として,前記転写部材の回転方向にて,より上流側の第1クリーニング部材と,より下流側の第2クリーニング部材とを有し,
    前記第1クリーニング部材は,その表面層としてセル壁面の開口率にて5〜50%の範囲内のポリウレタンフォームを用いた発泡ローラであり,
    前記第2クリーニング部材は,ブラシローラであり,
    前記転写部材と前記第1クリーニング部材との間に,正規帯電トナーを前記第1クリーニング部材に引っ張る向きの電圧が印加されるとともに,
    前記転写部材と前記第2クリーニング部材との間に,正規帯電トナーを前記第2クリーニング部材に引っ張る向きの電圧が印加されるものであることを特徴とするクリーニング装置。
  4. 請求項3に記載のクリーニング装置において,
    前記第1クリーニング部材の表面の一部と前記第2クリーニング部材の表面の一部とが接触した状態で回転するように配置されていることを特徴とするクリーニング装置。
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