JP2011062674A - ポリマー層の形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ボイドのないポリマー層を、塗布液に用いる溶媒の沸点に関わらず、短い乾燥時間で形成することが可能な、ポリマー層の形成方法を提供すること。
【解決手段】本発明のポリマー層の形成方法は、(a)ガラス転移温度が180℃以下のポリマーP、及び、該ポリマーPを溶解する溶媒Aを含む塗布液を、支持体上に塗布して塗膜を形成する工程と、(b)該塗膜に、前記ポリマーPを溶解しない、水及びアルコールの少なくとも一方を含む液体Bを接触させて、当該塗膜から溶媒Aを取り除く工程と、(c)該塗膜を乾燥する工程と、をこの順に含み、前記溶媒Aと前記液体Bとが「溶媒Aの沸点」>「液体Bの沸点」の関係を満たすことを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリマー層の形成方法に関し、特に、めっきが施される被めっき層、又はその下層として好適なポリマー層の形成方法に関する。
ポリマー層を形成する方法として、例えば、支持体上にポリマー溶液を塗布し、得られた塗膜を、輻射ヒータや伝熱ヒータを用いて加熱乾燥させる方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
ポリマー層を形成する際に用いられるポリマー溶液には、低沸点溶剤よりも取り扱いが容易である点や、低沸点溶剤を用いた場合よりも設備コストが低減するといった観点から、高沸点溶剤を用いることがあるが、このように高沸点溶剤を用いると、塗膜の乾燥温度を高温にすることや、長時間の乾燥が必要となる。
また、塗膜の乾燥速度を高める技術の1つに、下記のような技術がある。
例えば、ポリイミド前駆体を非プロトン系極性溶剤に溶解した溶液を塗布して得られた塗膜に、ポリイミド前駆体に不溶で非プロトン系極性溶剤に混和する溶剤を接触させて、この溶剤と非プロトン系極性溶剤とを置換した後、乾燥する方法が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2004−243172号公報 特開2001−212833号公報
ところで、塗膜の乾燥温度を高めた場合、ポリマー自体の耐熱性が低いと、この乾燥温度によりポリマーが変形してしまうことがある。従って、乾燥温度を低くする必要が生じるが、塗布溶剤の除去(乾燥)に時間をかけると、塗膜の表面付近が先に乾燥した後に、内部の溶剤が除去(乾燥)されることになり、ポリマー層中にボイドが形成され、その結果、ポリマー層の面内において局所的な強度低下を招くことがある。
そこで、本発明は、上記従来の技術の欠点を考慮してなされたものであり、以下の目的を達成することを課題とする。
即ち、本発明の目的は、ボイドのないポリマー層を、塗布液に用いる溶媒の沸点に関わらず、短い乾燥時間で形成することが可能な、ポリマー層の形成方法を提供することにある。
本発明者は、上記課題に鑑みて鋭意検討した結果、以下に示す手段により上記目的を達成しうることを見出した。
即ち、本発明のポリマー層の形成方法は、(a)ガラス転移温度が180℃以下のポリマーP、及び、該ポリマーPを溶解する溶媒Aを含む塗布液を、支持体上に塗布して塗膜を形成する工程と、(b)該塗膜に、前記ポリマーPを溶解しない、水及びアルコールの少なくとも一方を含む液体Bを接触させて、当該塗膜から溶媒Aを取り除く工程と、(c)該塗膜を乾燥する工程と、をこの順に含み、前記溶媒Aと前記液体Bとが以下の関係を満たすことを特徴とする。
溶媒Aの沸点 > 液体Bの沸点
本発明のポリマー層の形成方法で得られたポリマー層中の空隙率は、50%以下であることが好ましい。
また、本発明において、前記溶媒Aの沸点と前記ポリマーPのガラス転移温度とが以下の関係を満たすことが好ましい。
溶媒Aの沸点 > ポリマーPのガラス転移温度−50℃
更に、液体Bとして用いられるアルコールが炭素数4以下のアルコールであることがより好ましい。
加えて、溶媒Aが水溶性であることも好ましい態様の1つである。
更に加えて、ポリマーPがシアノ基を含むポリマーであることも好ましい態様の1つである。
本発明によれば、ボイドのないポリマー層を、塗布液に用いる溶媒の沸点に関わらず、短い乾燥時間で形成することが可能な、ポリマー層の形成方法を提供することができる。
本発明のポリマー層の形成方法により、膜強度の面内均一性に優れたポリマー層を得ることができる。
また、通常、乾燥工程において大気中に拡散させてしまう塗布液に用いる溶媒に関して、本発明ではこの溶媒に相当する溶媒Aを液体B中に回収することができるため、環境負荷を軽減することができる。
実施例1〜3で得られたポリマー層中のシクロヘキサノンの残存量を示したグラフである。 実施例2及び比較例1〜4で得られたポリマー層中のシクロヘキサノンの残存量を示したグラフである。 実施例4〜6及び比較例5で得られたポリマー層中のN−エチルモルホリンの残存量を示したグラフである。 実施例7〜9及び比較例6で得られたポリマー層中のシクロヘキサノンの残存量を示したグラフである。 実施例10、11、1、及び2で得られたポリマー層中のシクロヘキサノンの残存量を示したグラフである。 実施例12、13及び比較例7で得られたポリマー層の膜強度を示したグラフである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のポリマー層の形成方法は、(a)ガラス転移温度が180℃以下のポリマーP、及び、該ポリマーPを溶解する溶媒Aを含む塗布液を、支持体上に塗布して塗膜を形成する工程(以下、(a)工程と称する。)と、(b)該塗膜に、前記ポリマーPを溶解しない、水及びアルコールの少なくとも一方を含む液体Bを接触させて、当該塗膜から溶媒Aを取り除く工程(以下、(b)工程と称する)と、(c)該塗膜を乾燥する工程(以下、(c)工程と称する。)と、をこの順に含み、前記溶媒Aと前記液体Bとが以下の関係を満たすことを特徴とする。
溶媒Aの沸点 > 液体Bの沸点
以下、(a)工程〜(c)工程について順に説明する。
〔(a)工程〕
本発明における(a)工程では、(a)ガラス転移温度が180℃以下のポリマーP、及び、該ポリマーPを溶解する溶媒Aを含む塗布液を、支持体上に塗布して塗膜を形成する。
[ガラス転移温度が180℃以下のポリマーP(特定ポリマーP)]
まず、本工程で用いるガラス転移温度が180℃以下のポリマーP(以下、適宜、特定ポリマーPと称する。)について説明する。
ここで、ガラス転移温度とは、以下の方法で測定して得られた値を意味する。
即ち、示差走査熱量(DSC)測定により、試料の温度を−180℃から250℃までゆっくりと上昇させながら(1℃/min)、吸熱量を測定し、ガラス転移温度を決定する。
本工程に用いられる特定ポリマーPとしては、上述したようなガラス転移温度(以下、適宜、「Tg」と称する。)を有していれば、如何なるものであってもよく、ポリマー層の用途に応じて、適宜、選択されればよい。また、特定ポリマーPのTgは、耐熱性、せん断応力、引張応力、粘度などの物性から、−160℃〜180℃の範囲であることが好ましく、−30℃〜150℃がより好ましい。このTg付近やそれ以上の温度域では、特定ポリマーPは短時間であっても変形しやすくなる。このため、用いる溶剤の沸点によってはボイドを生じたりして、膜の均一性が損なわれ易くなるところ、本発明によれば、溶剤の種類に係わらずボイドの発生を効果的に抑制しうる。
なお、180℃よりも高いTgを持つポリマーでは、このポリマーを含む塗布液を、前記ポリマーPのTgよりも低い温度域であれば、180℃付近或いはそれ以上の高温にて乾燥させることが可能であり、通常の乾燥工程を適用することのよる対応も可能であるため、本発明の効果1つでもある特定ポリマーPに変形などを生じさせることなく低い温度域で乾燥させ得るという観点からは、Tgが−160℃〜180℃の範囲のポリマーに適用した際に、その効果が著しいといえる。
ここで、本工程で用いる塗布液中のガラス転移温度が180℃以上のポリマーPの含有量は、塗布方法と塗布後の必要膜厚により決定されればよく、具体的には、塗布液に対して、1質量%〜40質量%が好ましく、2質量%〜20質量%がより好ましく、3質量%〜10質量%が更に好ましい。
[溶媒A]
次に、本工程で用いられる溶媒Aについて説明する。
溶媒Aは、前述した特定ポリマーPを溶解することができる溶媒であり、後述する液体Bよりも高い沸点を有する。
ここで、特定ポリマーを溶解するとは、1%溶液を調液後、常温(本明細書においては25℃とする)で10分間静置後に目視で沈殿物を生じていないことが確認できることを意味する。
また、溶媒Aは、溶媒Bよりも高い沸点を有するものであれば、特に制限されないが、100℃以上の沸点を有するものが好ましく、120℃以上の沸点を有するものがより好ましい。また、汎用的な溶剤の使いやすさの点から、溶媒Aの沸点の上限値としては、350℃であること、好ましい。
また、溶媒Aの沸点は、溶媒の扱いやすさや安全性の点から、特定ポリマーPのガラス転移温度(Tg)に対して〔Tg−50〕℃より高いことが好ましく、特定ポリマーPのガラス転移温度に対して−50℃〜+350℃の範囲にあることがより好ましい。
溶媒Aとして、具体的には、2−メチル−1−プロパノール、1−ブタノール、1−ペンタノール、1−ヘキサノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、グリセリン、イソペンチルアルコール、イソブチルアルコール、1−メトキシ−2−プロパノール、3−メチル−1−ブタノール、2−ブトキシエタノールの如きアルコール系溶剤;酢酸イソブチル、酢酸ブチル、ぎ酸、酢酸、酢酸イソペンチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、テトラクロルエチレン、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチル−3−エトキシプロピオネート、酢酸2−メトキシ−メチルエチル、酢酸2−エトキシメチル、酢酸2−エトキシエチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、炭酸ジエチル、イソ吉草酸メチル、乳酸メチル、乳酸エチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテートの如きエステル系溶剤;2−メチル−4−ペンタノン、アセチルアセトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、4−ヒドロキシン−4−メチル−2−ペンタノン、3,5,5−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−オン、2,6−ジメチル−4−へプタノン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトンの如きケトン系溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、アニソール、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノtert−ブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、3−メチル−3−メトキシブタノール、ジエチレングリコールモノブチルエーテルの如きエーテル系溶剤;ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドの如きアミド系溶剤;モルホリン、N−エチルモルホリンの如きアミン系溶剤;トルエン、キシレン、スチレン、ミネラルスピリット、テレビン油の如き芳香族炭化水素系溶剤;1,1,2,2−テトラクロルエチレン、1,2−ジクロルベンゼン、トリクロルエチレンの如き塩化炭化水素系溶剤が挙げられる。
これらの中でも、扱いやすさの観点から、1−メトキシ−2−プロパノール、1−ブタノール、シクロヘキサノール、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、モルホリン、N−エチルモルホリン、アニソール、酢酸イソブチルが好ましく挙げられる。
これらの中でも、水を液体Bとして用いることにより、環境負荷を軽減できる点から、溶媒Aは水溶性を有することが好ましい。
なお、ここで、溶媒Aの水溶性とは、水99gに対し1gの溶媒Aを添加し、常温で100分間攪拌した際に溶媒Aが水に溶解する、即ち、目視にて分離や分散による濁りのない均一な液相となる、ことを意味する。
ここで、溶媒Aは、上述したような溶媒の1種で構成されていてもよいし、これらの溶媒から選択される2種を併用したものであってもよい。
ここで、本工程で用いる塗布液中の溶媒Aの含有量は、塗布後に必要膜厚が確保されれば、含有量に制限はなく、塗布方法に応じた塗布しやすい粘度や該溶媒の溶解性などにより決定されればよい。具体的には、溶媒Aの含有量は、塗布液に対して、60質量%〜97質量%が好ましく、80質量%〜97質量%がより好ましく、90質量%〜95質量%が更に好ましい。
また、本工程で用いられる塗布液は、必要に応じて、種々の添加物を含んでいてもよい。具体的には、得られたポリマー層の応力を緩和させることができる、ゴム、SBRラテックスのような物質、膜性改良のためのバインダー、可塑剤、界面活性剤、粘度調整剤などが挙げられる。
即ち、界面活性剤としては、n−ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの如きアニオン性界面活性剤、n−ドデシルトリメチルアンモニウムクロライドの如きカチオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンラウリルエーテルの如き非イオン性界面活性剤等が用いられる。
可塑剤としては、フタル酸エステル類(ジメチルエステル、ジエチルエステル、ジブチルエステル、ジ−2−エチルヘキシルエステル、ジノルマルオクチルエステル、ジイソノニルエステル、ジノニルエステル、ジイソデシルエステル、ジブチルベンジルエステル)、アジピン酸エステル類(ジオクチルエステル、ジイソノニルエステル)、アゼラインサンジオクチル、セバシンサンエステル類(ジブチルエステル、ジオクチルエステル)、リン酸トリクレシル、アセチルクエン酸トリブチル、エポキシ化大豆油、トリメリット酸トリオクチル、塩素化パラフィン、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンのような高沸点溶媒も使用することができる。
更に必要に応じて、着色剤、難燃剤、接着性付与剤、シランカップリング剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤などの添加剤を加えてもよい。
上述のような各成分を含む塗布液は、支持体上に、スピンコート法、スプレー塗布法、ディップ塗布法、バー塗布法等の公知の塗布方法により塗布される。
塗布量(膜厚)としては、形成されるポリマー層の用途に応じて適宜決定されればよく、一般には、膜厚が0.1μm〜20μmであることが好ましく、0.5μm〜7μmであることがより好ましい。
[支持体]
本工程で用いられる支持体としては、形状保持性を有するものであれば、特に限定されず、用途に応じて適宜決定されればよい。そのため、支持体の形状も特に限定されない。
また、支持体としては、ポリマー層と密着性を有する材質のものを用いてもよいし、また、乾燥後のポリマー層を支持体から剥離して使用する場合は、ポリマー層との密着性のない材質のものを用いればよい。
支持体として、具体的には、紙、プラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等)がラミネートされた紙、金属板(例えば、アルミニウム、亜鉛、銅等)、プラスチックフィルム(例えば、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース、酢酸セルロース、硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアセタール、ポリイミド、エポキシ、ポリカーボネート、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)、ビスマレインイミド樹脂、ポリフェニレンオキサイド、液晶ポリマー、ポリテトラフルオロエチレン等)、上記の如き金属がラミネート若しくは蒸着された紙又はプラスチックフィルム等が用いられる。
以上のようにして、本工程では、支持体上に未硬化の塗膜が形成される。
〔(b)工程〕
本発明における(b)工程では、前記(a)工程で形成された塗膜に、特定ポリマーを溶解しない、水及びアルコールの少なくとも一方を含む液体Bを接触させて、当該塗膜から溶媒Aを取り除く。
なお、最終的に形成されるポリマー層中の溶媒Aの除去量が大きくなるといった点から、前記(a)工程と(b)工程とは連続して行われることが好ましく、特に、(a)工程と(b)工程との間に乾燥工程を含まないことが好ましい。
[液体B]
まず、本工程で用いられる液体Bについて説明する。
液体Bは、溶媒Aよりも沸点が低い液体であり、水及びアルコールの少なくとも一方を含み、特定ポリマーを溶解しない液体である。なお、本発明において、液体Bが2種以上の溶媒の混合液である場合における沸点とは、常圧下において、混合液である液体Bを加熱していき、液体の温度が一定となる、即ち、加熱を継続してもそれ以上液体の温度が昇温しなくなり、液体Bが蒸発する温度を指す。
ここで、特定ポリマーを溶解しないとは、常温にて、液体B中に特定ポリマーを1%添加した溶液を300分間攪拌して調液し、静置後に均一な液相とならず、目視で沈殿物が確認されることをいう。
本工程においては、上記のような溶解度を満たす水及びアルコールの少なくとも一方を液体Bとして用いる。なお、アルコールと水とを混合して用いる場合、その混合比は、質量比にて、アルコール60%以下が好ましく、アルコール40%以下がより好ましく、アルコールの下限値としては5%が好ましい。
ここで、アルコールとしては、アルコール類全般を使用することができ、中でも、沸点と乾燥温度の点から、炭素数4以下のアルコールであることが好ましく、具体的には、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2−メチル−2−プロパノール、2−ブタノールが好ましく用いられる。上記の他にも、例えば、3−アミノ−1−プロパノール、メタクリル酸トリフルオロエチル、ペンタデカフルオロオクタノールなどのアルコール誘導体を用いてもよい。なお、本明細書においては、アルコール及びその誘導体を含めて「アルコール」と称する。
また、本工程で用いられる液体Bの沸点は、(a)工程で用いる溶媒Aの沸点よりも低い。このような関係を満たすことで、溶媒Aを液体Bで置換した後の乾燥温度を低くし、且つ、短時間で乾燥することができるようになる。
特に、液体Bの沸点と溶媒Aの沸点との差は、10℃以上であることが好ましく、20℃以上であることがより好ましい。液体B及び溶媒Aの扱いやすさの点から、両者の沸点の差の上限は、350℃であることが好ましく、差は180℃以下であることがより好ましく、100℃以下であることが更に好ましい。
液体B中の水、及び、アルコールから選ばれる1種以上の含有量は、設備に対する付加や環境に対する負荷の点から、50質量%〜100質量%が好ましく、70質量%〜100質量%がより好ましく、100質量%が更に好ましい。つまり、液体Bは、水、又はアルコールからなるものか、水とアルコールとの混合物からなることが好ましい。液体Bがアルコールを含有する場合、当該アルコールは、アルコール及びアルコール誘導体から選択される複数種を含むものであってもよい。
本工程では、上述した液体Bを(a)工程で形成された塗膜に接触させることで、塗膜から溶媒Aを取り除く。
ここで、塗膜に液体Bを接触させる方法としては、液体B中に塗膜を有する支持体を浸漬する方法や、液体Bを用いて塗布膜をかけ洗いする方法がある。
本工程後の塗膜中の溶媒Aの残存量としては、20質量%以下であることが好ましく、15質量%以下であることがより好ましく、10質量%以下であることが更に好ましい。
この溶媒Aの残存量は、以下のようにして測定することができる。
即ち、塗膜と溶媒Aを共に溶解する一定量の液体を用いて両者を溶解し、その溶液中の溶媒Aの量を、液体クロマトグラフィを用いて測定する。
上記のように塗膜から溶媒Aが取り除かれると、その領域には、溶媒Aの代わりに液体Bが侵入することになる。
ここで、液体Bは水及び/又はアルコールからなり、この液体Bが溶媒Aよりも低沸点であることから、溶媒Aよりも塗膜からの除去性に優れる。そのため、本工程後に、後述する(c)工程を行うことで、塗膜の乾燥が短時間に行うことができる。
また、本工程では、水やアルコールを使用するため、作業容易性に優れることから、設備面のコストにおいて有利となり、また、溶媒Aを蒸発させずに液体B中に回収することができることから環境負荷を軽減することができる。
〔(c)工程〕
本発明における(c)工程では、(b)工程後の塗膜を乾燥する。
本工程で行われる乾燥の条件は、塗布膜を形成する支持体の耐熱性と液体Bの沸点により適宜決定されればよい。
特に、(b)工程にて用いられる液体Bの沸点が80℃以下であれば、常温での乾燥が可能となる。例えば、少量のエタノールは常温ですぐに乾燥するため、エタノールの沸点78℃付近であれば、常温乾燥が可能となる。
また、本工程では、加熱乾燥を行ってもよい。その際の条件は、塗布膜を形成する支持体の耐熱性と液体Bの沸点により適宜決定されればよい。
具体的には、加熱温度としては、180℃以下が好ましく、10℃〜120℃がより好ましく、60℃〜100℃が更に好ましい。
また、加熱時間としては、120分以下が好ましく、60分以下がより好ましく、1秒〜10分が更に好ましい。
上記のような加熱乾燥には、各種のヒータ、温風、赤外線などを用いることができる。
本発明においては、上述のように、塗膜中の溶媒Aを液体Bに置換した後、乾燥を行うことで、乾燥温度を低くし、乾燥時間を短くしつつも、塗膜中に残存する溶剤量を減らすことができる。そのため、ボイドの発生のないポリマー層を形成することができる。ボイドのないポリマー層は、層の内部が均一であるため、高温、高湿下においても、膜強度が局所的に低下することを抑えることができる。
特に、前述のように、液体Bは溶媒Aよりも塗膜からの除去性に優れることから、乾燥を常温で行うことができたり、また、加熱乾燥際の温度を低くすることができたりするため、本発明では、耐熱性の低いポリマー及び/又は支持体を用いることが可能となる。
以上のようにして形成されたポリマー層中の空隙率は、50%以下が好ましく、20%以下が更に好ましく、1%以下が最も好ましい。
つまり、本発明のパリマー層の形成方法では、上述の各工程を経ることでボイドのないポリマー層が形成されることから、ポリマー層では、上記のような空隙率が達成しうる。
ここで、ポリマー層の空隙率は、ポリマー層の断面SEM観察により測定することができる。具体的には、実施例に記載の方法が用いられる。
<ポリマー層の応用>
本発明にて得られるポリマー層は、特開2007−107022号公報に記載されているように、それ自体を被めっき層として応用することができる。また、該ポリマー層上に新たに形成されるポリマー層を被めっき層として応用することもできる。この応用の際には、以下に示すポリマーが、適宜、前述の特定ポリマーPとして用いられる。
以下、本発明にて得られるポリマー層(以下、適宜、「下層」と称する。)、又は、該ポリマー層上に新たに形成されるポリマー層(以下、適宜、「上層」と称する。)が被めっき層である態様について説明する。被めっき層は、めっき触媒又はその前駆体と相互作用する官能基を有するポリマーを用いてなることが好ましく、このようなポリマーを用いた態様について、以下に詳述する。なお、被めっき層が、本発明にて得られるポリマー層上に新たに形成されるポリマー層(上層)である場合、かかるポリマー層(上層)は層中にシアノ基を含むポリマー層であることが好ましい。
ここで、めっき触媒又はその前駆体と相互作用する官能基(以下、単に「相互作用性基」と称する。)としては、極性基(親水性基)や、多座配位を形成可能な基、含窒素官能基、含硫黄官能基、含酸素官能基などの非解離性官能基(解離によりプロトンを生成しない官能基)が挙げられる。特に、被めっき層の吸水性、吸湿性を低減するためには、相互作用性基として非解離性官能基を用いることが好ましい。
前記極性基としては、アンモニウム、ホスホニウムなどの正の荷電を有する官能基、若しくは、スルホン酸基、カルボキシル基、リン酸基、ホスホン酸基などの負の荷電を有するか負の荷電に解離しうる酸性基が挙げられる。これらは解離基の対イオンの形で金属イオンと吸着する。
また、例えば、水酸基、アミド基、スルホンアミド基、アルコキシ基、シアノ基などの非イオン性の極性基も用いることもできる。
その他、イミノ基、1〜2級のアミノ基、アミド基、ウレタン基、水酸基(フェノールも含む)、チオール基などを用いることもできる。
また、前記非解離性官能基としては、具体的には、金属イオンと配位形成可能な基、含窒素官能基、含硫黄官能基、含酸素官能基などが好ましく、具体的には、イミド基、ピリジン基、3級のアミノ基、アンモニウム基、ピロリドン基、アミジノ基、トリアジン環、トリアゾール環、ベンゾトリアゾール基、ベンズイミダゾール基、キノリン基、ピリミジン基、ピラジン基、ナゾリン基、キノキサリン基、プリン基、トリアジン基、ピペリジン基、ピペラジン基、ピロリジン基、ピラゾール基、アニリン基、アルキルアミン基構造を含む基、イソシアヌル構造を含む基、ニトロ基、ニトロソ基、アゾ基、ジアゾ基、アジド基、シアノ基、シアネート基(R−O−CN)などの含窒素官能基、水酸基、カーボネート基、エーテル基、カルボニル基、エステル基、N−オキシド構造を含む基、S−オキシド構造を含む基、N−ヒドロキシ構造を含む基などの含酸素官能基、チオフェン基、チオール基、チオシアヌール酸基、ベンズチアゾール基、メルカプトトリアジン基、チオエーテル基、チオキシ基、スルホキシド基、スルホン基、サルファイト基、スルホキシイミン構造を含む基、スルホキシニウム塩構造を含む基、スルホン酸エステル構造を含む基などの含硫黄官能基、ホスフォート基、ホスフォロアミド基、フォスフィン基などの含リン官能基、塩素、臭素などのハロゲン原子を含む基、及び不飽和エチレン基等が挙げられる。また、隣接する原子又は原子団との関係により非解離性を示す態様であれば、イミダゾール基、ウレア基、チオウレア基を用いてもよい。更には、例えば、シクロデキストリンや、クラウンエーテルなどの包接能を有する化合物に由来する官能基であってもよい。
中でも、極性が高く、めっき触媒等への吸着能が高いことから、エーテル基(より具体的には、−O−(CH−O−(nは1〜5の整数)で表される構造)、又はシアノ基が特に好ましく、シアノ基が最も好ましいものとして挙げられる。
一般的に、高極性になるほど吸水率が高くなる傾向であるが、シアノ基はポリマー層中にて互いに極性を打ち消しあうように相互作用しあうため、膜が緻密になり、且つ、ポリマー層全体としての極性が下がるため、吸水性が低くなる。また、ポリマー層の良溶剤にて触媒を吸着させることで、シアノ基が溶媒和されてシアノ基間の相互作用がなくなり、めっき触媒と相互作用できるようになる。以上のことから、シアノ基を有するポリマー層は低吸湿でありながら、めっき触媒とはよく相互作用をする、相反する性能を発揮する点で、好ましい。
また、本発明における相互作用性基としては、アルキルシアノ基であることが更に好ましい。これは、芳香族シアノ基は芳香環に電子を吸引されており、めっき触媒等への吸着性として重要な不対電子の供与性が低めになるが、アルキルシアノ基はこの芳香環が結合していないため、めっき触媒等への吸着性の点で好ましい。
また、上述のような相互作用性基を有するポリマーとしては、更に、被めっき層の膜強度を高めるために、更に、重合性基を有していてもよい。
特に、被めっき層が、本発明にて得られるポリマー層上に新たに形成されるポリマー層(上層)である場合には、このポリマー層(上層)は、下層であるポリマー層との密着性とめっき膜との間に優れた密着性を得るために、相互作用性基と重合性基とを有するポリマーを用いて形成されるものであることが好ましい。
−本発明にて得られるポリマー層がシアノ基を含む態様−
以下、本発明にて得られるポリマー層がシアノ基を含む態様について説明する。この態様は、シアノ基を有するポリマーを用いてポリマー層を形成することで得られる。
シアノ基を有するポリマーを用いることで、支持体やその上に形成されるめっき膜との界面の凹凸が少ない場合であっても、かかる支持体やめっき膜に対し、優れた密着性が得られる。
この作用は明確でないが、以下のように推定される。
シアノ基を有するポリマーは、被膜形成することで、支持体である樹脂基板に対しては、濡れ性や親和性に優れるため、支持体との密着性に優れた下層であるポリマー層を形成することができる。また、下層であるポリマー層の表面に、相互作用性基と重合性基とを有するポリマーを含む塗布液を塗布、乾燥させて、上層であるポリマー層を形成することにより、ポリマー同士の相溶性、親和性に起因して、支持体との密着性に優れた、相互作用性基を有する被めっき層を形成することができる。特に、この相互作用性基と重合性基とを有するポリマーは、分子内に重合性基(好ましくは、ラジカル重合性基)を有するために、エネルギー付与により硬化させることにより、架橋構造を有する強固なポリマー層を形成しうる。このようにして形成された上層であるポリマー層は、支持体との密着性に優れ、更に、めっき触媒又はその前駆体と相互作用を形成しうるため、形成されためっき膜とポリマー層との界面が、金属とポリマー(樹脂)とのハイブリッド状態となり、支持体やめっき膜との界面が平滑であっても、その両者との密着性が高いものと考えられる。
前記下層に好適な、シアノ基を有するポリマーは、側鎖にシアノ基を有するユニットを重合成分として有するポリマーであれば、特に制限されないが、側鎖にシアノ基を有するユニットとしては、アクリロニトリルが好ましく、シアノ基を有するポリマーは、このようなユニットを含むポリマーであることが好ましい。
具体的には、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)樹脂、ニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS)樹脂、ポリアクリロニトリルなどが特に好ましい。
その他に、シアノ基を有するポリマーとしては、以下に示すようなシアノ基を有するモノマーに由来するユニットを重合成分として含むことが好ましい。

上記したモノマー中、Rは水素原子又はメチル基を表す。
シアノ基を有するポリマーとしては、上記モノマー由来のユニットを1種のみ含んでいても、2種以上含んでいてもよく、また、シアノ基を含有しないユニットを共重合成分として含んでいてもよい。シアノ基を有するポリマーに含まれるシアノ基の量は、支持体及び上層であるポリマー層との密着性の観点から、ポリマー1g当たり1.0mmol〜9.0mmolであることが好ましい。
シアノ基を有するポリマーに含まれる他のユニットとしては、極性基を含まないユニットであれは、特に制限はないが、例えば、直鎖或いは環状のオレフィン系構造を有するユニット、共役ジエン系ユニット、極性基を持たない重合性モノビニル芳香族系ユニット、極性基を持たない(メタ)アクリレートモノマー由来のユニット、極性基を持たない(メタ)アクリルアミドモノマー由来のユニット等が好ましい。具体的には、例えば、以下に示すようなモノマーに由来するユニットが挙げられる。
上記したモノマー中、Rは水素原子又はメチル基を表し、XはO又はNHを表す。
シアノ基を有するポリマーにおいて、側鎖にシアノ基を有するユニットを重合成分として含む場合の含有量は、モル比で、10モル%〜100モル%の範囲であることが好ましく、より好ましくは、30モル%〜100モル%である。
シアノ基を有するポリマーの重量平均分子量は、1000以上70万以下が好ましく、更に好ましくは2000以上20万以下である。
特に、支持体との密着性の観点から、シアノ基を有するポリマーの重量平均分子量は、10000以上であることが好ましい。また、シアノ基を有するポリマーの重合度としては、10量体以上のものを使用することが好ましく、更に好ましくは20量体以上のものである。また、7000量体以下が好ましく、3000量体以下がより好ましく、2000量体以下が更に好ましく、1000量体以下が特に好ましい。
以下、本発明に用いられるシアノ基含有ポリマーの具体例を示すが、本発明はこれに制限されるものではない。




上述したシアノ基を有するポリマーは、本発明にて得られるポリマー層に用いられることが好ましい。
なお、上述したシアノ基を有するポリマーが、更に、重合性基を有する構造(重合性基を有するユニットを含む構造)であれば、本発明にて得られるポリマー層上に新たに形成されるポリマー層(上層)に好適なポリマーとなる。
本発明のポリマー層の形成方法で得られたポリマー層は、例えば、パソコン用部品、自動車用部品、家電用部品、装飾用部品等に適用することができる。本発明のポリマー層の形成方法では、用途に応じて、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)、ポリカーボネート、液晶ポリマー、ポリイミド、エポキシ、アクリル、TAC、ニトリルブタジエンゴム等を用いて、所望のポリマー層を形成することが可能となる。
特に、前述のように、特定ポリマーとして相互作用性基を有するポリマーを用いてポリマー層(下層)を形成する、又は、本発明にて得られるポリマー層上に相互作用性基を有するポリマーを用いてポリマー層(上層)を形成すれば、この形成された下層及び上層は被めっき層となりうる。このように、被めっき層が形成されれば、以下のような工程に供することで、該被めっき層上にめっき膜を形成することができる。
〔めっき触媒付与工程〕
まず、被めっき層に対してめっき触媒又はその前駆体を付与する。
本工程においては、被めっき層を構成するポリマーが有する相互作用性基が、その機能に応じて、付与されためっき触媒又はその前駆体を付着(吸着)する。
ここで、めっき触媒又はその前駆体としては、後述するめっき工程における、めっきの触媒や電極として機能するものが挙げられる。そのため、めっき触媒又はその前駆体は、めっき工程におけるめっきの種類により決定される。
なお、ここで、本工程において用いられるめっき触媒又はその前駆体は、無電解めっき触媒又はその前駆体であることが好ましい。
(無電解めっき触媒)
本発明において用いられる無電解めっき触媒は、無電解めっき時の活性核となるものであれば、如何なるものも用いることができ、具体的には、自己触媒還元反応の触媒能を有する金属(Niよりイオン化傾向の低い無電解めっきできる金属として知られるもの)などが挙げられ、具体的には、Pd、Ag、Cu、Ni、Al、Fe、Coなどが挙げられる。中でも、多座配位可能なものが好ましく、特に、配位可能な官能基の種類数、触媒能の高さから、Ag、Pdが特に好ましい。
この無電解めっき触媒は、金属コロイドとして用いてもよい。一般に、金属コロイドは、荷電を持った界面活性剤又は荷電を持った保護剤が存在する溶液中において、金属イオンを還元することにより作製することができる。金属コロイドの荷電は、ここで使用される界面活性剤又は保護剤により調節することができる。
(無電解めっき触媒前駆体)
本工程において用いられる無電解めっき触媒前駆体とは、化学反応により無電解めっき触媒となりうるものであれば、特に制限なく使用することができる。主には、上記無電解めっき触媒として挙げた金属の金属イオンが用いられる。無電解めっき触媒前駆体である金属イオンは、還元反応により無電解めっき触媒である0価金属になる。無電解めっき触媒前駆体である金属イオンは、被めっき層へ付与した後、無電解めっき浴への浸漬前に、別途還元反応により0価金属に変化させて無電解めっき触媒としてもよいし、無電解めっき触媒前駆体のまま無電解めっき浴に浸漬し、無電解めっき浴中の還元剤により金属(無電解めっき触媒)に変化させてもよい。
実際には、無電解めっき前駆体である金属イオンは、金属塩を用いて被めっき層上に付与する。使用される金属塩としては、適切な溶媒に溶解して金属イオンと塩基(陰イオン)とに解離されるものであれば特に制限はなく、M(NO、MCln、M2/n(SO)、M3/n(PO)(Mは、n価の金属原子を表す)などが挙げられる。金属イオンとしては、上記の金属塩が解離したものを好適に用いることができる。具体例としては、例えば、Agイオン、Cuイオン、Alイオン、Niイオン、Coイオン、Feイオン、Pdイオンが挙げられ、中でも、多座配位可能なものが好ましく、特に、配位可能な官能基の種類数、及び触媒能の点で、Agイオン、Pdイオンが好ましい。
本発明で用いられる無電解めっき触媒又はその前駆体の好ましい例の一つとして、パラジウム化合物が挙げられる。このパラジウム化合物は、めっき処理時に活性核となり金属を析出させる役割を果たす、めっき触媒(パラジウム)又はその前駆体(パラジウムイオン)として作用する。パラジウム化合物としては、パラジウムを含み、めっき処理の際に核として作用すれば、特に限定されないが、例えば、パラジウム(II)塩、パラジウム(0)錯体、パラジウムコロイドなどが挙げられる。
パラジウム塩としては、例えば、酢酸パラジウム、塩化パラジウム、硝酸パラジウム、臭化パラジウム、炭酸パラジウム、硫酸パラジウム、ビス(ベンゾニトリル)ジクロロパラジウム(II)、ビス(アセトニトリル)ジクロロパラジウム(II)、ビス(エチレンジアミン)パラジウム(II)塩化物などが挙げられる。中でも、取り扱いやすさと溶解性の点で、硝酸パラジウム、酢酸パラジウム、硫酸パラジウム、ビス(アセトニトリル)ジクロロパラジウム(II)が好ましい。
パラジウム錯体としては、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム錯体、ジパラジウムトリスベンジリデンアセトン錯体などが挙げられる。
パラジウムコロイドは、パラジウム(0)から構成される粒子で、その大きさは特に制限されないが、液中での安定性の観点から、5nm〜300nmが好ましく、10nm〜100nmがより好ましい。パラジウムコロイドは、必要に応じて、他の金属を含んでいてもよく、他の金属としては、例えば、スズなどが挙げられる。パラジウムコロイドとしては、例えば、スズ−パラジウムコロイドなどが挙げられる。なお、パラジウムコロイドは、公知の方法で合成してもよいし、市販品を使用してもよい。例えば、荷電を持った界面活性剤又は荷電を持った保護剤が存在する溶液中において、パラジウムイオンを還元することによりパラジウムコロイドを作製することができる。
また、本発明で用いられる無電解めっき触媒又はその前駆体としては、選択的に被めっき層に吸着させることができるといった観点から、銀、及び銀イオンが好ましい別の例として挙げられる。
めっき触媒前駆体として銀イオンを用いる場合、以下に示すような銀化合物が解離したものを好適に用いることができる。銀化合物の具体例としては、硝酸銀、酢酸銀、硫酸銀、炭酸銀、シアン化銀、チオシアン酸銀、塩化銀、臭化銀、クロム酸銀、クロラニル酸銀、サリチル酸銀、ジエチルジチオカルバミン酸銀、ジエチルジチオカルバミド酸銀、p−トルエンスルホン酸銀が挙げられる。この中でも、水溶性の観点から硝酸銀が好ましい。
無電解めっき触媒である金属、或いは、無電解めっき前駆体である金属塩を被めっき層に付与する方法としては、金属を適当な分散媒に分散した分散液、或いは、金属塩を適切な溶媒で溶解し、解離した金属イオンを含む溶液を調製し、その分散液又は溶液を被めっき層上に塗布するか、或いは、その分散液又は溶液中に被めっき層が形成された支持体を浸漬すればよい。
また、上述するような方法の代わりに、被めっき層を形成する際の塗布液中に、無電解めっき触媒又はその前駆体を添加する方法を用いてもよい。つまり、被めっき層を形成するためのポリマーと、無電解めっき触媒又はその前駆体と、を含有する組成物を、支持体上に塗布、乾燥させて、めっき触媒又はその前駆体を含有する被めっき層を形成してもよい。なお、この方法を用いれば、工程の省略が可能となる。
なお、支持体として樹脂フィルムを用い、該樹脂フィルムの両面に対して被めっき層が形成されている場合には、その両面の被めっき層に対して同時に無電解めっき触媒又はその前駆体を接触させるために、上記の浸漬法を用いることが好ましい。
上記のように無電解めっき触媒又はその前駆体を接触させることで、被めっき層中の相互作用性基に、ファンデルワールス力のような分子間力による相互作用、又は、孤立電子対による配位結合による相互作用を利用して、無電解めっき触媒又はその前駆体を吸着させることができる。
このような吸着を充分に行なわせるという観点からは、分散液、溶液、組成物中の金属濃度、又は溶液中の金属イオン濃度は、0.001質量%〜50質量%の範囲であることが好ましく、0.005質量%〜30質量%の範囲であることが更に好ましい。
また、接触時間としては、30秒〜24時間程度であることが好ましく、1分〜1時間程度であることがより好ましい。
なお、無電解めっき触媒又はその前駆体を含有する溶液、分散液、或いは組成物にパラジウム化合物を用いる場合、パラジウム化合物は、溶液、分散液、或いは組成物の全量に対して、0.001質量%〜10質量%の範囲で用いることが好ましく、0.05質量%〜5質量%で用いることがより好ましく、更に0.10質量%〜1質量%で用いることが好ましい。
また、無電解めっき触媒前駆体を含有する溶液に銀化合物を用いる場合、銀化合物は、溶液の全量に対して、0.1質量%〜20質量%の範囲で用いることが好ましく、0.1質量%〜20質量%の範囲で用いるがより好ましく、更に0.5質量%〜10質量%の範囲で用いるが好ましい。
どちらの化合物を用いる場合であっても、含有量が少なすぎると後述するめっきの析出がし難くなり、含有量が多すぎると、所望とされない領域までめっきが析出したり、エッチング残渣除去性が損なわれたりすることがある。
被めっき層のめっき触媒又はその前駆体の吸着量に関しては、使用する無電解めっき触媒又はその前駆体の種類にもよるが、例えば、銀イオンの場合は、無電解めっきの析出性の観点から、300mg/m以上が好ましく、500mg/m以上がより好ましく、600mg/m以上が更に好ましい。また、支持体との密着力の高いめっき膜を作製するという観点からは、被めっき層の銀イオンの吸着量は1000mg/m以下であることが好ましい。
また、パラジウムイオンの場合、被めっき層の吸着量は、無電解めっきの析出性の観点から、5mg/m以上が好ましく、10mg/m以上がより好ましい。また、支持体との密着力の高いめっき膜を作製するという観点からは、被めっき層のパラジウムイオンの吸着量は1000mg/m以下であることが好ましい。
(その他の触媒)
本発明において、後述のめっき工程において、被めっき層に対して、無電解めっきを行わず直接電気めっきを行うために用いられる触媒としては、0価金属を使用することができる。この0価金属としては、Pd、Ag、Cu、Ni、Al、Fe、Coなどが挙げられ、中でも、多座配位可能なものが好ましく、特に、相互作用性基(シアノ基)に対する吸着(付着)性、触媒能の高さから、Pd、Ag、Cuが好ましい。
(有機溶剤、及び水)
上記のようなめっき触媒又は前駆体は、前述のように、分散液や溶液(触媒液)として被めっき層に付与される。
本発明における触媒液には、有機溶剤や水が用いられる。
この有機溶剤を含有することで、被めっき層に対するめっき触媒又は前駆体の浸透性が向上し、相互作用性基に効率よくめっき触媒又はその前駆体を吸着させることができる。
本発明における触媒液には、水を用いてもよく、この水としては、不純物を含まないことが好ましく、そのような観点からは、RO水や脱イオン水、蒸留水、精製水などを用いるのが好ましく、脱イオン水や蒸留水を用いるのが特に好ましい。
めっき触媒液の調製に用いられる有機溶剤としては、被めっき層に浸透しうる溶剤であれば特に制限は無いが、具体的には、アセトン、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、エチレングリコールジアセテート、シクロヘキサノン、アセチルアセトン、アセトフェノン、2−(1−シクロヘキセニル)、プロピレングリコールジアセテート、トリアセチン、ジエチレングリコールジアセテート、ジオキサン、N−メチルピロリドン、ジメチルカーボネート、ジメチルセロソルブなどを用いることができる。
また、その他の有機溶剤としては、ダイアセトンアルコール、γブチロラクトン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ノルマルプロピルアルコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、エチレングリコールターシャリーブチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4ジオキサン、n−メチル−2−ピロリドンなどが挙げられる。
特に、めっき触媒又はその前駆体との相溶性、及び被めっき層への浸透性の観点では水溶性の有機溶剤が好ましく、アセトン、ジメチルカーボネート、ジメチルセロソルブ、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテルが好ましい。
更に、本発明における触媒液には、目的に応じて他の添加剤を含有することができる。
他の添加剤としては、例えば、膨潤剤(ケトン、アルデヒド、エーテル、エステル類等の有機化合物など)や、界面活性剤(アニオン性、カチオン性、双性、ノニオン性及び低分子性又は高分子性など)などが挙げられる。
以上説明しためっき触媒付与工程を経ることで、被めっき層中の相互作用性基とめっき触媒又はその前駆体との間に相互作用を形成することができる。
〔めっき工程〕
上述のようにして、めっき触媒又はその前駆体が付与された被めっき層に対して、めっきを行うことで、めっき膜が形成される。形成されためっき膜は、優れた導電性、密着性を有する。
本工程において行われるめっきの種類は、無電解めっき、電気めっき等が挙げられ、前記めっき触媒付与工程において、被めっき層との間に相互作用を形成しためっき触媒又はその前駆体の機能によって、選択することができる。
つまり、本工程では、めっき触媒又はその前駆体が付与された被めっき層に対し、電気めっきを行ってもよいし、無電解めっきを行ってもよい。
中でも、本発明においては、被めっき層中に発現するハイブリッド構造の形成性及び密着性向上の点から、無電解めっきを行うことが好ましい。また、所望の膜厚のめっき膜を得るために、無電解めっきの後に、更に電気めっきを行うことがより好ましい態様である。
以下、本工程において好適に行われるめっきについて説明する。
(無電解めっき)
無電解めっきとは、めっきとして析出させたい金属イオンを溶かした溶液を用いて、化学反応によって金属を析出させる操作のことをいう。
本工程における無電解めっきは、例えば、無電解めっき触媒が付与された被めっき層を有する支持体を、水洗して余分な無電解めっき触媒(金属)を除去した後、無電解めっき浴に浸漬して行なう。使用される無電解めっき浴としては一般的に知られている無電解めっき浴を使用することができる。
また、無電解めっき触媒前駆体が付与された被めっき層を有する支持体を、無電解めっき触媒前駆体が被めっき層に吸着又は含浸した状態で無電解めっき浴に浸漬する場合には、基板を水洗して余分な前駆体(金属塩など)を除去した後、無電解めっき浴中へ浸漬される。この場合には、無電解めっき浴中において、めっき触媒前駆体の還元とこれに引き続き無電解めっきが行われる。ここで使用される無電解めっき浴としても、上記同様、一般的に知られている無電解めっき浴を使用することができる。
なお、無電解めっき触媒前駆体の還元は、上記のような無電解めっき液を用いる態様とは別に、触媒活性化液(還元液)を準備し、無電解めっき前の別工程として行うことも可能である。触媒活性化液は、無電解めっき触媒前駆体(主に金属イオン)を0価金属に還元できる還元剤を溶解した液で、液全体に対する該還元剤の濃度が0.1質量%〜50質量%、好ましくは1質量%〜30質量%がよい。還元剤としては、水素化ホウ素ナトリウム、ジメチルアミンボランのようなホウ素系還元剤、ホルムアルデヒド、次亜リン酸などの還元剤を使用することが可能である。
浸漬の際には、無電解めっき触媒又はその前駆体が接触する被めっき層表面付近の無電解めっき触媒又はその前駆体の濃度を一定に保つ上で、攪拌或いは揺動を加えながら浸漬することが好ましい。
一般的な無電解めっき浴の組成としては、溶剤の他に、1.めっき用の金属イオン、2.還元剤、3.金属イオンの安定性を向上させる添加剤(安定剤)が主に含まれている。このめっき浴には、これらに加えて、めっき浴の安定剤など公知の添加物が含まれていてもよい。
めっき浴に用いられる有機溶剤としては、水に可溶な溶媒である必要があり、その点から、アセトンなどのケトン類、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類が好ましく用いられる。
無電解めっき浴に用いられる金属の種類としては、銅、すず、鉛、ニッケル、金、パラジウム、ロジウムが知られており、中でも、導電性の観点からは、銅、金が特に好ましい。
また、上記金属に合わせて最適な還元剤、添加物が選択される。
例えば、銅の無電解めっきの浴は、銅塩としてCuSO、還元剤としてHCOH、添加剤として銅イオンの安定剤であるEDTAやロッシェル塩などのキレート剤、トリアルカノールアミンなどが含まれている。
また、CoNiPの無電解めっきに使用されるめっき浴には、その金属塩として硫酸コバルト、硫酸ニッケル、還元剤として次亜リン酸ナトリウム、錯化剤としてマロン酸ナトリウム、りんご酸ナトリウム、こはく酸ナトリウムが含まれている。また、パラジウムの無電解めっき浴は、金属イオンとして(Pd(NH)Cl、還元剤としてNH、HNNH、安定化剤としてEDTAが含まれている。これらのめっき浴には、上記成分以外の成分が入っていてもよい。
このようにして形成される無電解めっきによるめっき膜の膜厚は、めっき浴の金属イオン濃度、めっき浴への浸漬時間、或いは、めっき浴の温度などにより制御することができるが、導電性の観点からは、0.1μm以上であることが好ましく、0.2μm〜2μmであることがより好ましい。
ただし、無電解めっきによるめっき膜を導通層として、後述する電気めっきを行う場合は、少なくとも0.1μm以上の膜が均一に付与されていればよい。
また、めっき浴への浸漬時間としては、1分〜6時間程度であることが好ましく、1分〜3時間程度であることがより好ましい。
以上のようにして得られた無電解めっきによるめっき膜は、走査型電子顕微鏡(SEM)による断面観察により、被めっき層中にめっき触媒やめっき金属からなる微粒子が高密度で分散していること、また更に被めっき層上にめっき金属が析出していることが確認される。被めっき層とめっき膜との界面は、樹脂複合体と微粒子とのハイブリッド状態であるため、被めっき層(有機成分)と無機物(めっき触媒金属又はめっき金属)との界面が平滑(例えば、1mmの領域でRaが1.5μm以下)であっても、密着性が良好となる。
(電気めっき)
本工程おいては、めっき触媒付与工程において付与されためっき触媒又はその前駆体が電極としての機能を有する場合、その触媒又はその前駆体が付与された被めっき層に対して、電気めっきを行うことができる。
また、前述の無電解めっきの後、形成されためっき膜を電極とし、更に、電気めっきを行ってもよい。これにより基板との密着性に優れた無電解めっき膜をベースとして、そこに新たに任意の厚みをもつ金属膜を容易に形成することができる。このように、無電解めっきの後に、電気めっきを行うことで、めっき膜を目的に応じた厚みに形成しうるため、得られためっき膜を種々の応用に適用するのに好適である。
本発明における電気めっきの方法としては、従来公知の方法を用いることができる。なお、本工程の電気めっきに用いられる金属としては、銅、クロム、鉛、ニッケル、金、銀、すず、亜鉛などが挙げられ、導電性の観点から、銅、金、銀が好ましく、銅がより好ましい。
また、電気めっきにより得られるめっき膜の膜厚は、めっき浴中に含まれる金属濃度、又は、電流密度などを調整することで制御することができる。
なお、得られためっき膜を一般的な電気配線などに適用する場合の金属膜の膜厚は、導電性の観点から、0.5μm以上であることが好ましく、1μm〜30μmがより好ましい。
なお、電気配線の厚みは、電気配線の線幅が狭くなる、すなわち微細化するほどアスペクト比を維持するために薄くなる。従って、電気めっきによって形成されるめっき膜の層厚は、上記に限定されず、任意に設定できる。
以下、実施例により、本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「%」「部」は質量基準である。
〔実施例1〜3〕
アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS)樹脂(Aldrich(株)、ガラス転移温度:100℃)をシクロヘキサノン(沸点:156℃)に溶かした液(9質量%溶液)を調液し、これを、スピンコーターを用いてガラスエポキシ樹脂基板に塗布した(乾燥後皮膜厚が6μmになるように塗布)。
その後、得られた塗膜を有する基板を、水(沸点:100℃、実施例1)、メタノール(沸点:64.7℃、実施例2)、又は水/メタノール(1/1)混合液(実施例3)に、10秒間浸漬した。水/メタノール(1/1)混合液を既述のように加熱して測定した混合液の沸点は71℃であった。
浸漬後の塗膜中のシクロヘキサノンの残存量を測定したところ、7.5質量%(実施例1)、6.0質量%(実施例2)、8.8質量%(実施例3)であった。
その後、オーブンを用いて、60℃で5分間乾燥した。
乾燥後、得られたポリマー層中のシクロヘキサノンの残存量を、図1に示す。
また、得られたポリマー層をFEI製Nova−200型FIB−SEMを用い、FIBによる断面加工を行った後、断面SEM観察したところ、ボイドはみられなかった。
〔比較例1〜4〕
実施例1で用いたAS樹脂をシクロヘキサノンに溶かした液(9質量%溶液)を調液し、これを、スピンコーターを用いてガラスエポキシ樹脂基板に塗布した(乾燥後皮膜厚が6μmになるように塗布)。
その後、60℃8hの加熱乾燥し、その後、常温で0日間(比較例1)、1日間(比較例2)、3日間(比較例3)、又は7日間(比較例4)、真空乾燥した。
乾燥後、得られたポリマー層中のシクロヘキサノンの残存量を、図2に示す。また、実施例の比較のために、実施例2の乾燥後、得られたポリマー層中のシクロヘキサノンの残存量を図2に示す。
図2から明らかなように、実施例2のように塗膜とメタノールを接触させることで、シクロヘキサノンの塗膜中の残存量が、比較例のように長期間真空乾燥させた場合よりも大きく減少していることが分かる。
また、得られたポリマー層をFEI製Nova−200型FIB−SEMを用い、FIBによる断面加工を行った後、断面SEM観察したところ、ボイドが形成されていることが分かった。
〔実施例4〜6〕
実施例1で用いたAS樹脂をN−エチルモルホリン(沸点:138℃)に溶かした液(3質量%溶液)を調液し、これを、スピンコーターを用いてガラスエポキシ樹脂基板に塗布した(乾燥後皮膜厚が1μmになるように塗布)。
その後、得られた塗膜を有する基板を、水(沸点:100℃、実施例4)、エタノール(沸点:78.4℃、実施例5)、イソプロパノール(沸点:82.4℃、実施例6)に、10秒間浸漬した。
浸漬後の塗膜中のN−エチルモルホリンの残存量を測定したところ、0.95質量%(実施例4)、0.56質量%(実施例5)、0.93質量%(実施例6)であった。
その後、実施例1と同様にしてオーブンを用いて、60℃で5分間乾燥した。
乾燥後、得られたポリマー層中のN−エチルモルホリンの残存量を、図3に示す。
また、乾燥後、得られたポリマー層をFEI製Nova−200型FIB−SEMを用い、FIBによる断面加工を行った後、断面SEM観察したところ、いずれの試料にもボイドはみられなかった。
〔比較例5〕
実施例1で用いたAS樹脂をN−エチルモルホリン(沸点:138℃)に溶かした液(3質量%溶液)を調液し、これを、スピンコーターを用いてガラスエポキシ樹脂基板に塗布した(乾燥後皮膜厚が1μmになるように塗布)。
その後、塗膜を有する基板を60℃8hで加熱乾燥し、乾燥後のポリマー層中のN−エチルモルホリンの残存量を測定した。その結果を図3に示す。
図3から明らかなように、実施例4〜6のように溶剤Aを接触させることで、N−エチルモルホリンの塗膜中の残存量が、比較例5のように長期間乾燥させた場合よりも大きく減少していることが分かる。
〔実施例7〜9〕
実施例1で用いたAS樹脂に代えて、ポリメタクリル酸メチル樹脂(Aldrich(株)、ガラス転移温度:99℃)(PMMA樹脂)をシクロヘキサノンに溶かした液(3質量%溶液)を調液し、これを、スピンコーターを用いてガラスエポキシ樹脂基板に塗布した(乾燥後皮膜厚が3μmになるように塗布)。その後、得られた塗膜を有する基板を、水(沸点:100℃、実施例7)、エタノール(沸点:78.4℃、実施例8)、イソプロパノール(沸点:82.4℃、実施例9)に、10秒間浸漬した。
浸漬後の塗膜中のシクロヘキサノンの残存量を測定したところ、3.83質量%(実施例7)、3.32質量%(実施例8)、2.04質量%(実施例9)であった。
その後、実施例1と同様にしてオーブンを用いて、60℃で5分間乾燥した。
乾燥後、得られたポリマー層中のシクロヘキサノンの残存量を、図4に示す。
また、乾燥後、得られたポリマー層をFEI製Nova−200型FIB−SEMを用い、FIBによる断面加工を行った後、断面SEM観察したところ、いずれの試料にもボイドはみられなかった。
〔比較例6〕
実施例7〜9で用いたPMMA樹脂をシクロヘキサノンに溶かした液(3質量%溶液)を調液し、これを、スピンコーターを用いてガラスエポキシ樹脂基板に塗布した(乾燥後皮膜厚が3μmになるように塗布)。
その後、塗膜を有する基板を60℃8hで加熱乾燥し、乾燥後のポリマー層中のシクロヘキサノンの残存量を測定した。その結果を図4に示す。
図4から明らかなように、実施例7〜9のように溶剤Aを接触させることで、シクロヘキサノンの塗膜中の残存量が、比較例6のように長期間乾燥させた場合よりも大きく減少していることが分かる。
〔実施例10、11、参考例1〕
AS樹脂をシクロヘキサノンに溶かした液(9質量%溶液)を調液し、これを、スピンコーターを用いてガラスエポキシ樹脂基板に塗布した(乾燥後皮膜厚が6μmになるように塗布)。
その後、得られた塗膜を有する基板を、60℃4hの加熱乾燥(参考例1)に供し、その乾燥後、水(沸点:100℃、実施例10)、又はメタノール(沸点:64.7℃、実施例11)に、10秒間浸漬した。
ここで、60℃4hの加熱乾燥後の塗膜中のシクロヘキサノンの残存量を測定したところ、13.2質量%(参考例1)であった。
また、接触後の塗膜中のシクロヘキサノンの残存量を測定したところ、11.9質量%(実施例10)、11.1質量%(実施例11)であった。
その後、実施例1と同様にしてオーブンを用いて、60℃で5分間乾燥した。
乾燥後、得られたポリマー層中のシクロヘキサノンの残存量を、図5に示す。また、比較のため、60℃4hの加熱乾燥後(参考例1)の塗膜中のシクロヘキサノンの残存量と、実施例1及び実施例2の得られたポリマー層中のシクロヘキサノンの残存量と、を図5に示す。
また、乾燥後、得られたポリマー層をFEI製Nova−200型FIB−SEMを用い、FIBによる断面加工を行った後、断面SEM観察したところ、いずれの試料にもボイドはみられなかった。
図5から明らかなように、塗膜を60℃4hの加熱乾燥した後に、水やエタノールと接触させた場合(実施例11、12)に対し、塗膜に対して加熱乾燥を行わずに、水やエタノールと接触させた場合(実施例1、2)では、得られたポリマー層中のシクロヘキサノンの残存量が非常に小さいことが分かる。
これにより、最終的に得られるポリマー層中の溶媒Aの残存量を減らすためには、本発明における(a)工程と(b)工程との間には乾燥工程を含まないことが好ましいことが分かる。
〔実施例12、13、比較例7〕
AS樹脂をシクロヘキサノンに溶かした液(9質量%溶液)を調液し、これを、スピンコーターを用いてガラスエポキシ樹脂基板に塗布した(乾燥後皮膜厚が6μmになるように塗布)。
その後、得られた塗膜を有する基板を、60℃1hの加熱乾燥(比較例7)に供し、ポリマー層を形成させた。
他に、得られた塗膜を有する基板を、水(沸点:100℃、実施例12)に5分間浸漬、又はメタノール(沸点:64.7℃、実施例13)に3分間浸漬させた後、60℃で5分間乾燥させてポリマー層を形成させた。
得られたポリマー層を60℃95%で100h保持し、その後、接着剤を用いて冶具と固定し、引張試験機((株)島津製作所製、オートグラフ)を用いて、引張強度10mm/minにて、90°ピール強度の測定を行ったところ、それぞれ、0.24kN/m(比較例7)、0.52kN/m(実施例12)、0.45kN/m(実施例13)であった。なお、剥離部分を観察したところ、全てAS樹脂の内部破壊であった。結果を図6に示す。
この結果より、本発明のポリマー層の形成方法により、ボイドのないポリマー層を形成することができ、その結果として、ポリマー層の膜強度が高くなることが分かる。
〔実施例14、15、比較例8〕
AS樹脂をシクロヘキサノンに溶かした液(9質量%溶液)を調液し、これを、スピンコーターを用いてガラスエポキシ樹脂基板に塗布した(乾燥後皮膜厚が6μmになるように塗布)。
その後、得られた塗膜を有する基板を、60℃1hの加熱乾燥(比較例8)に供し、ポリマー層を形成させた。
他に、得られた塗膜を有する基板を、水(沸点:100℃、実施例14)に5分間浸漬、又はメタノール(沸点:64.7℃、実施例15)に3分間浸漬させた後、60℃で5分間乾燥させてポリマー層を形成させた。
得られたポリマー層の空隙率を以下の方法で測定したところ、それぞれ58%(比較例8)、0%(実施例14)、0%(実施例15)であった。
得られた実施例14、15、及び比較例8のポリマー層について、FEI製Nova−200型FIB−SEMを用い、それぞれの無作為に1ヶ所、FIBによる断面加工を行った後(加速電圧30kV)、断面SEM観察を行った(加速電圧2kV)。
なお、空隙率は、約10μm×10μmのサイズの断面SEM写真を用い、この断面SEM写真に写っているボイド(空隙)の面積と、かかるボイドを含むポリマー層の総面積を計算し、下記式(1)のように、ボイドの面積をポリマー層の総面積で割り、これに100を掛けることで求めた。1つ1つのボイドの断面は、極めて円に近い形をしているため、円又は楕円として扱い、その直径(楕円の場合は長い方と短い方の直径)から面積を求め、足し合わせることで、断面SEM写真中のボイドの面積を求めた。
式(1) 空隙率(%)=ボイドの面積/ポリマー層の総面積×100
この結果より、本発明のポリマー層の形成方法により、ボイドがなく、空隙率の低いポリマー層を形成することができることが分かる。
以上のように、前記各実施例では、塗膜に対して水及び/又はアルコールを10秒という短時間、接触させることで、塗膜中のシクロヘキサノンやN−エチルモルホリン(溶剤A)の大部分が除去されることが分かった。また、塗膜への液体Bの接触は、塗膜を乾燥する前に行うことが、溶媒Aの除去効果が高くなるため、好ましいことが分かった。また、塗膜中の溶剤Aの多くが除去されることで、ポリマー層中のボイド(空隙)が形成され難いことが分かった。
このように、本発明の方法によれば、ポリマーの塗布溶媒とそれを浸漬する液体とを選択することで、より短時間で、ポリマー層中の溶媒を除去することができ、ボイドのないポリマー層を、短い乾燥時間で形成可能であることが分かる。そして、ボイドのないポリマー層を形成することで、膜強度が高くなることが分かった。

Claims (6)

  1. (a)ガラス転移温度が180℃以下のポリマーP、及び、該ポリマーPを溶解する溶媒Aを含む塗布液を、支持体上に塗布して塗膜を形成する工程と、
    (b)該塗膜に、前記ポリマーPを溶解しない、水及びアルコールの少なくとも一方を含む液体Bを接触させて、当該塗膜から溶媒Aを取り除く工程と、
    (c)該塗膜を乾燥する工程と、
    をこの順に含み、
    前記溶媒Aと前記液体Bとが以下の関係を満たすポリマー層の形成方法。
    溶媒Aの沸点 > 液体Bの沸点
  2. 前記ポリマー層中の空隙率が50%以下である請求項1に記載のポリマー層の形成方法。
  3. 前記溶媒Aの沸点と前記ポリマーPのガラス転移温度とが以下の関係を満たす請求項1又は請求項2に記載のポリマー層の形成方法。
    溶媒Aの沸点 > ポリマーPのガラス転移温度−50℃
  4. 前記アルコールが炭素数4以下のアルコールである請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のポリマー層の形成方法。
  5. 前記溶媒Aが水溶性である請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のポリマー層の形成方法。
  6. 前記ポリマーPがシアノ基を含むポリマーである請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のポリマー層の形成方法。
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