JP2011060966A - 発光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】多重反射に起因した光損失の低減による発光効率の向上を図れるとともに製造歩留まりの向上を図れる発光装置を提供する。
【解決手段】n形窒化物半導体層(n形半導体層)12と窒化物発光層(発光層)13とp形窒化物半導体層(p形半導体層)14との積層構造を有するLEDチップ10と、LEDチップ10の光取り出し面側が底面31側となる形でLEDチップ10に重ねて配置された第1の透明材料(例えば、ZnO)からなる錘状(六角錘台状)の透明部材30と、透明部材30とLEDチップ10との間に介在し両者を接着する第2の透明材料(例えば、シリコーン樹脂)からなる接着層20とを備える。第1の透明材料の屈折率が第2の透明材料の屈折率よりも大きく、且つ、LEDチップ10の光取り出し面と透明部材30との最短距離Lを、LEDチップ10からの光がエバネッセント波として透明部材30へ滲み出すように設定してある。
【選択図】図1

Description

本発明は、LEDチップ(発光ダイオードチップ)を備えた発光装置に関するものである。
従来から、発光層が窒化物半導体材料(GaN、InGaN、AlGaInNなど)により形成されたLEDチップからなる半導体発光素子の高効率化および高出力化の研究開発が各所で行われている。また、この種の半導体発光素子と、半導体発光素子から放射された光によって励起されて半導体発光素子よりも長波長の光を放射する波長変換材料である蛍光体とを組み合わせて半導体発光素子の発光色とは異なる色合いの混色光を出す発光装置の研究開発が各所で行われている。なお、この種の発光装置としては、例えば、青色光あるいは紫外光を放射する半導体発光素子と蛍光体とを組み合わせて白色の光(白色光の発光スペクトル)を得る白色発光装置(一般的に白色LEDと呼ばれている)の商品化がなされている。
ところで、上述の半導体発光素子の光出力の高出力化を目的として発光層で発光した光を効率良く外部へ取り出すために、半導体発光素子の光取り出し面側に多数の錘状突起を設けることで微細凹凸構造を形成したものが提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
また、この種の微細凹凸構造を形成した半導体発光素子を備えた発光装置として、図7に示すように、半導体発光素子であるLEDチップ10と、LEDチップ10が実装された実装基板40と、透光性封止材料(例えば、シリコーン樹脂など)により形成されLEDチップ10および実装基板40を封止したレンズ状の封止部60とを備えたものが提案されている。なお、図7に示した例では、実装基板40をサブマウントとして当該実装基板40を配線基板70に搭載してある。
ここにおいて、LEDチップ10は、GaN基板からなる透光性基板11の一表面側にn形窒化物半導体層(例えば、n形GaN層)12と窒化物発光層13とp形窒化物半導体層(例えば、p形GaN層)14との積層構造を有し、p形窒化物半導体層14における窒化物発光層13側とは反対側にアノード電極17が形成されるとともに、n形窒化物半導体層12における窒化物発光層13の積層側にカソード電極18が形成されている。また、LEDチップ10は、透光性基板11の他表面側に微細凹凸構造15が形成されている。なお、アノード電極17は、窒化物発光層13から放射される光に対する反射率の高い材料により形成されている。
また、近年、光取り出し効率の向上を目的として、n形GaN層およびp形GaN層を有するLED薄膜部と透明で導電性を有するn形ZnO基板とを接合してから、n形ZnO基板をエッチング速度の結晶方位依存性を利用した結晶異方性エッチングにより六角錘状に加工してなるLEDチップ(半導体発光素子)が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。図8に示すように、この種のLEDチップ10’は、n形窒化物半導体層(例えば、n形GaN層)12’と窒化物発光層13’とp形窒化物半導体層(p形GaN層)14’との積層構造を有するLED薄膜部と、LED薄膜部に接合された六角錘状のn形ZnO基板19’とを備え、六角錘状のn形ZnO基板19’の底面にアノード電極17’が形成されるとともに、LED薄膜部のn形窒化物半導体層12’におけるn形ZnO基板19’側とは反対側にカソード電極18’が形成されている。
ここで、図8に示した構成のLEDチップ10’の製造にあたっては、主表面が(0001)面のサファイアウェハの上記主表面側にn形窒化物半導体層12’と窒化物発光層13’とp形窒化物半導体層14’との積層構造を有するLED薄膜部をMOVPE法などにより成長する結晶成長工程を行い、その後、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を利用してLED薄膜部を所望の形状にパターニングするパターニング工程を行い、次に、サファイアウェハの上記主表面側のLED薄膜部とn形ZnO基板19’の基礎となるn形ZnOウェハとを直接接合するウェハ接合工程を行ってから、LED薄膜部とサファイアウェハとの界面付近にレーザ光を照射してLED薄膜部からサファイアウェハを除去するウェハリフトオフ工程(レーザリフトオフ工程)を行い、続いて、各電極17’,18’を形成する電極形成工程を行ってから、n形ZnOウェハにおけるLED薄膜部側とは反対側に所定形状にパターニングされたマスク層を形成するマスク層形成工程を行い、その後、塩酸系のエッチング液(例えば、塩酸水溶液など)を用いてエッチング速度の結晶方位依存性を利用した結晶異方性エッチングを行うことによりn形ZnOウェハの一部からなる六角錘状のn形ZnO基板19’を形成する加工工程を行い、その後、上記マスク層を除去するマスク層除去工程を行うようにしている。
特開2005−150261号公報 特開2005−181740号公報
「松下電工とUCSBの新型LED,外部量子効率80%を目指す」,日経エレクトロニクス,日経BP社,2008年2月11日,p.16−17
しかしながら、図7に示した構成の発光装置では、微細凹凸構造15の錘状突起から出射した光が隣接する錘状突起に再入射してしまう成分があり、この成分に起因して光取り出し効率の向上が低下する。また、図7に示した構成の発光装置では、微細凹凸構造15の有無に関わらず、LEDチップ10内部での多重反射に起因して、アノード電極17およびカソード電極18での光吸収、窒化物発光層13での光吸収、透光性基板11での光吸収などによる光損失が多くなるので、発光効率が低いという問題があった。
また、図8に示した構成のLEDチップ10’では、n形ZnO基板19’の屈折率がp形窒化物半導体層14’の屈折率よりも小さく、LED薄膜部で発生した光のうちn形ZnO基板19’とp形窒化物半導体層14’との接合面に対して低入射角の光がn形ZnO基板19’に導入されず、多重反射に起因した光損失が発生してしまうので、発光効率のより一層の向上が望まれていた。また、図7に示した構成のLEDチップ10’は、製造時に上述のウェハ接合工程およびウェハリフトオフ工程が必要であり、製造歩留まりが低かった。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、多重反射に起因した光損失の低減による発光効率の向上を図れるとともに製造歩留まりの向上を図れる発光装置を提供することにある。
請求項1の発明は、n形半導体層と発光層とp形半導体層との積層構造を有するLEDチップと、LEDチップの光取り出し面側が底面側となる形でLEDチップに重ねて配置された第1の透明材料からなる錘状の透明部材と、透明部材とLEDチップとの間に介在し両者を接着する第2の透明材料からなる接着層とを備え、第1の透明材料の屈折率が第2の透明材料の屈折率よりも大きく、且つ、LEDチップの光取り出し面と透明部材との最短距離を、LEDチップからの光がエバネッセント波として透明部材へ滲み出すように設定してあることを特徴とする。
この発明によれば、LEDチップの光取り出し面側が底面側となる形でLEDチップに重ねて配置された第1の透明材料からなる錘状の透明部材と、透明部材とLEDチップとの間に介在し両者を接着する第2の透明材料からなる接着層とを備え、第1の透明材料の屈折率が第2の透明材料の屈折率よりも大きく、且つ、LEDチップの光取り出し面と透明部材との最短距離を、LEDチップからの光がエバネッセント波として透明部材へ滲み出すように設定してあるので、LEDチップから放射される光が接着層を介して錘状の透明部材にエバネッセント効果により滲み出すから、LEDチップから放射される光の透明部材への入射角によらずLEDチップからの光を効率良く透明部材へ導入することができ、多重反射に起因した光損失の低減による発光効率の向上を図れ、また、錘状の透明部材をLEDチップに対して接着層により接着しているので、製造時にウェハ接合工程およびウェハリフトオフ工程が不要であり、製造歩留まりの向上を図れる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記LEDチップの光取り出し面側に光の進行方向を変える微細凹凸構造を有することを特徴とする。
この発明によれば、前記LEDチップの光取り出し面側に光の進行方向を変える微細凹凸構造が形成されているので、前記LEDチップで発生した光をより効率良く前記透明部材に導入できるようになって、光取り出し効率が向上し、結果的に発光効率が向上する。
請求項3の発明は、請求項1または請求項2の発明において、前記接着層に、前記LEDチップから放射される光によって励起されて前記LEDチップの発光ピーク波長よりも長波長の光を放射する色変換材を含有させてなることを特徴とする。
この発明によれば、前記接着層に、前記LEDチップから放射される光によって励起されて前記LEDチップの発光ピーク波長よりも長波長の光を放射する色変換材を含有させてあるので、前記LEDチップから放射される光と色変換材から放射される光との混色光を得ることができ、しかも、色変換材から放射される光を前記透明部材に効率良く導入することができる。
請求項4の発明は、請求項3の発明において、前記接着層に、光拡散材を含有させてなることを特徴とする。
この発明によれば、前記接着層に、光拡散材を含有させてあるので、色むらを低減できる。
請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4の発明において、前記LEDチップが実装された実装基板を備え、前記LEDチップは、前記p形半導体層における前記発光層側とは反対側にアノード電極が形成されるとともに、前記n形半導体層における前記発光層の積層側にカソード電極が形成されてなり、アノード電極およびカソード電極それぞれがバンプを介して、実装基板において前記LEDチップのアノード電極およびカソード電極それぞれに対応付けられた導体パターンと接合されてなることを特徴とする。
この発明によれば、前記LEDチップのアノード電極およびカソード電極それぞれが、実装基板において前記LEDチップのアノード電極およびカソード電極それぞれに対応付けられた導体パターンと接合されているので、前記LEDチップの光取り出し面側にアノード電極やカソード電極が形成されている場合に比べて前記LEDチップと前記透明部材との接着が容易になるとともに前記接着層の厚さの制御性が向上する。
請求項1の発明では、多重反射に起因した光損失の低減による発光効率の向上を図れるとともに製造歩留まりの向上を図れるという効果がある。
実施形態1の発光装置の概略断面図である。 同上の発光装置の特性説明図である。 同上の発光装置の特性説明図である。 実施形態2の発光装置の概略断面図である。 実施形態3の発光装置の概略断面図である。 実施形態4の発光装置の概略断面図である。 従来例の発光装置の概略断面図である。 他の従来例のLEDチップの概略断面図である。
(実施形態1)
本実施形態の発光装置は、図1に示すように、n形窒化物半導体層12と窒化物発光層13とp形窒化物半導体層14との積層構造を有するLEDチップ10と、LEDチップ10の光取り出し面側が底面31側となる形でLEDチップ10に重ねて配置された第1の透明材料(例えば、ZnOなど)からなる錘状(ここでは、六角錘台状)の透明部材30と、透明部材30とLEDチップ10との間に介在し両者を接着する第2の透明材料(例えば、シリコーン樹脂など)からなる接着層20とを備えている。なお、本実施形態では、n形窒化物半導体層がn形半導体層を構成し、窒化物発光層13が発光層を構成し、p形窒化物半導体層がp形半導体層を構成している。
また、本実施形態の発光装置は、LEDチップ10が実装された実装基板40を備えている。
ここにおいて、LEDチップ10は、p形窒化物半導体層14における窒化物発光層13側とは反対側にアノード電極17が形成されるとともに、n形窒化物半導体層12における窒化物発光層13の積層側にカソード電極18が形成されており、アノード電極17およびカソード電極18それぞれがバンプ57,58を介して、実装基板40においてLEDチップ10のアノード電極17およびカソード電極18それぞれに対応付けられた導体パターン47,48と各別に接合されている。
実装基板40は、電気絶縁性を有し且つ熱伝導率の高い窒化アルミニウム基板からなる平板状の絶縁性基板41の一表面側に、LEDチップ10のアノード電極17およびカソード電極18それぞれとバンプ57,58を介して接合される上述の導体パターン47,48が形成されている。なお、実装基板40の平面視形状は、矩形状(本実施形態では、正方形状)となっているが、正方形状に限らず、例えば、長方形状、円形状、六角形状でもよい。
実装基板40の絶縁性基板41は、LEDチップ10で発生した熱を伝熱させる伝熱板を兼ねたものであり、ガラスエポキシ樹脂基板などの有機系基板に比べて熱伝導率の高いものであればよく、窒化アルミニウム基板に限らず、例えば、アルミナ基板や、ホーロー基板、表面にシリコン酸化膜が形成されたシリコン基板などを採用してもよい。また、導体パターン47,48は、Cu膜とNi膜とAu膜との積層膜により構成され、最上層がAu膜となっている。
上述の各バンプ57,58は、材料としてAuを採用しており、実装基板40の各導体パターン47,48の表面上にスタッドバンプ法(ボールバンプ法とも呼ばれている)により形成されたスタッドバンプにより構成されている。ここにおいて、カソード電極18に比べて大面積のアノード電極17に接合するバンプ57の個数は特に限定するものではないが、LEDチップ10で発生した熱を効率良く放熱させる観点からは数が多いほうが好ましい。なお、バンプ57,58は、スタッドバンプに限らず、例えば、めっき法により形成されたバンプ(所謂めっきバンプ)でもよい。
上述のLEDチップ10は、図1に示すように、透光性基板11の一表面側(図1における下面側)にn形GaN層からなるn形窒化物半導体層12が形成され、n形窒化物半導体層12上に量子井戸構造を有する窒化物発光層13が形成され、窒化物発光層13上にp形GaN層からなるp形窒化物半導体層14が形成されている。要するに、LEDチップ10は、透光性基板11の上記一表面側にn形窒化物半導体層12と窒化物発光層13とp形窒化物半導体層14との積層構造を有している。なお、n形窒化物半導体層12、窒化物発光層13、およびp形窒化物半導体層14は、透光性基板11の上記一表面側にMOVPE法のようなエピタキシャル成長技術を利用して成膜するので、透光性基板11とn形窒化物半導体層12との間にバッファ層を適宜設けてもよい。また、n形窒化物半導体層12、窒化物発光層13、およびp形窒化物半導体層14の結晶成長方法は、MOVPE法に限定するものではなく、例えば、ハイドライド気相成長法(HVPE法)や、分子線エピタキシー法(MBE法)などを採用してもよい。また、透光性基板11は、窒化物発光層13から放射される光に対して透明であればよく、例えば、サファイア基板、SiC基板、ZnO基板などを採用してもよい。
また、LEDチップ10は、上述のように、p形窒化物半導体層14における窒化物発光層13側とは反対側にアノード電極17が形成されるとともに、n形窒化物半導体層12における窒化物発光層13の積層側にカソード電極18が形成されている。ここで、カソード電極18は、透光性基板11の上記一表面側へn形窒化物半導体層12、窒化物発光層13、p形窒化物半導体層14を順次成長させた後で、n形窒化物半導体層12と窒化物発光層13とp形窒化物半導体層14との積層膜の所定領域をp形窒化物半導体層14の表面側からn形窒化物半導体層12の途中までエッチングすることにより露出させたn形窒化物半導体層12の表面に形成されている。
ここにおいて、LEDチップ10では、アノード電極17とカソード電極18との間に順方向バイアス電圧を印加することにより、アノード電極17からp形窒化物半導体層14へホールが注入されるとともに、カソード電極18からn形窒化物半導体層12へ電子が注入され、窒化物発光層13に注入された電子とホールとが再結合することで発光する。
上述のn形窒化物半導体層12は、透光性基板11上に形成されたn形GaN層で構成してあるが、単層構造に限らず、多層構造でもよく、例えば、透光性基板11がサファイア基板の場合には、透光性基板11の上記一表面側にAlN層やAlGaN層などからなるバッファ層を介して形成されたn形AlGaN層と、当該n形AlGaN層上のn形GaN層とで構成してもよい。
また、窒化物発光層13は、GaN層からなる障壁層によりInGaN層からなる井戸層が挟まれた量子井戸構造を有しており、当該窒化物発光層13の発光ピーク波長が450nmとなるようにInGaN層の組成を設定してあるが、発光波長(発光ピーク波長)は特に限定するものではない。なお、窒化物発光層13の量子井戸構造は単一量子井戸構造に限らず、多重量子井戸構造でもよい。また、窒化物発光層13は、必ずしも量子井戸構造を有している必要はなく、単層構造でもよい。また、窒化物発光層13の材料も窒化物半導体材料であればよく、所望の発光波長に応じて、例えば、AlInGaN、AlInN、AlGaNなどを適宜採用してもよい。
また、p形窒化物半導体層14は、窒化物発光層13上に形成されたp形GaN層で構成してあるが、単層構造に限らず、多層構造でもよく、例えば、p形AlGaN層からなる第1のp形半導体層と、第1のp形半導体層上に形成されたp形GaN層からなる第2のp形半導体層とで構成してもよい。
また、アノード電極17は、p形窒化物半導体層14上のPt層と当該Pt層上のAg層との積層構造を有しており、窒化物発光層13から放射される光に対する反射率の高いAgなどにより形成されているので、窒化物発光層13からp形窒化物半導体層14側へ放射された光を窒化物発光層13側へ効率良く反射することができる。なお、アノード電極17は、上述の積層構造に限らず、例えば、p形窒化物半導体層14上のAu層と当該Au層上のTi層と当該Ti層上のAu層との積層構造を有するものでもよいし、単層構造でもよい。
また、カソード電極18は、n形窒化物半導体層12上のTi層と当該Ti層上のAu層との積層構造を有している。ここで、n形窒化物半導体層12上のTi層は、n形窒化物半導体層12に対するオーミックコンタクト層として設けてあるが、オーミックコンタクト層の材料は、例えば、Ti、V、Alやこれらのいずれか一種類の金属を含む合金などを採用すればよい。
上述のアノード電極17の形成にあたっては、例えば、アノード電極17の形成予定領域が開口されたレジスト層をフォトリソグラフィ技術を利用して形成してから、電子ビーム蒸着法などによりアノード電極17を形成し、続いて、上記レジスト層および上記レジスト層上の不要膜を、有機溶剤(例えば、アセトンなど)を用いて除去すればよい(リフトオフすればよい)。また、カソード電極18の形成方法は、アノード電極17と同様の形成方法を採用することができる。
また、本実施形態の発光装置は、LEDチップ10の光取り出し面側に光の進行方向を変える微細凹凸構造15を形成してある。本実施形態の発光装置では、上述のように透光性基板11としてGaN基板を用いており、微細凹凸構造15を透光性基板11の他表面側に形成してある。ここにおいて、透光性基板11は、GaN基板のGa極性面である(0001)面を上記一表面とし、N極性面である(000−1)面を上記他表面としてあり、微細凹凸構造15は、適宜のエッチング液を用いたケミカルエッチングにより形成されている。具体的には、エッチング液としてKOH溶液を用いており、GaN基板からなる透光性基板11を結晶異方性エッチングすることにより、多数の錘状突起(マイクロコーン)を有する微細凹凸構造15を形成している。ここにおいて、錘状突起の高さはエッチング時間を適宜設定することにより1μm以下の範囲で適宜設定することができ、錘状突起の高さが1μmのときの錘状突起のピッチは略1μmとなる。
なお、上述の微細凹凸構造15の形成方法はケミカルエッチング法に限らず、例えば、GaN基板からなる透光性基板11の上記他表面側に転写層を形成してから、微細凹凸構造15に応じてパターン設計した凹凸パターンを形成したモールドを上記転写層に押し付けて上記凹凸パターンを上記転写層に転写した後で、上記転写層および透光性基板11をドライエッチングすることで透光性基板11の上記他表面側に微細凹凸構造15を形成するようにしてもよい。なお、この場合の錘状突起の高さおよびピッチは、例えば、それぞれ1μm以下で適宜設定すればよい。
また、上述の六角錘台状の透明部材30は、n形ZnOウェハを用いて形成してあり、当該六角錘台状の透明部材30の高さ(厚さ)は、n形ZnOウェハの厚さで規定することができ、本実施形態では、n形ZnOウェハとして厚さが500μmのものを用いているので、透明部材30の高さは500μmとなっているが、n形ZnOウェハの厚さは特に限定するものではない。また、六角錘台状の透明部材30の底面31に対する各側面33それぞれの傾斜角は、n形ZnOウェハの結晶軸方向で規定される。本実施形態では、LED薄膜部側がZn極性面である(0001)面、LED薄膜部側とは反対側がO極性面である(000−1)面のZnOウェハに対して結晶異方性エッチングを行うことにより透明部材30を形成しているので、透明部材30の各側面33は、{10−1−1}面により構成されており、再現性良く傾斜角が60°の側面33を形成することができる。なお、上述の説明から分かるように、透明部材30は、底面31がZnO(0001)面、上面32がZnO(000−1)面となっている。
したがって、本実施形態の発光装置によれば、結晶異方性エッチングを行うことにより透明部材30の各側面33を形成しているので、各側面33の平滑性が良く、各側面33での光の散乱を防止することができる。
ところで、本実施形態の発光装置は、上述のようにLEDチップ10の光取り出し面側が底面31側となる形でLEDチップ10に重ねて配置された第1の透明材料(例えば、ZnOなど)からなる錘状(ここでは、六角錘台状)の透明部材30と、透明部材30とLEDチップ10との間に介在し両者を接着する第2の透明材料(例えば、シリコーン樹脂など)からなる接着層20とを備えている。ここにおいて、本実施形態では、透明部材30の第1の透明材料の屈折率が接着層20の第2の透明材料の屈折率よりも大きく、且つ、LEDチップ10の光取り出し面(ここでは、微細凹凸構造15の表面)と透明部材30との最短距離(図1中のL)を、LEDチップ10からの光がエバネッセント波として透明部材30へ滲み出すようにLEDチップ10の発光波長程度に設定してある。要するに、本実施形態の発光装置は、第1の透明材料の屈折率をn、第2の透明材料の屈折率をn、LEDチップ10の発光ピーク波長をλとするとき、n>nの条件および最短距離Lに関する上述の条件を満たしている。一例を挙げれば、LEDチップ10の発光ピーク波長λが450nmのときには、第1の透明材料として屈折率nが2.1のZnOを採用するとともに第2の透明材料として屈折率nが1.4のシリコーン樹脂を採用し、錘状突起の高さおよびピッチをそれぞれ1μmとした場合、最短距離Lを0.25μm以下に設定することによりエバネッセント効果を得ることができる。
ここで、LEDチップ10の発光ピーク波長λを450nm、LEDチップ10の光取り出し面側に接着層20を介して第1の透明材料(n=2.1のZnO)からなる透明部材30を配置した構造について、LEDチップ10の窒化物発光層13から透明部材30側へ放射され透明部材30へ入射する光に関して全ての入射角度成分の光が入射したときに1回で透明部材30に光が透過する割合(導入される割合)を透過率として、透過率と接着層20の厚さとの関係をシミュレーションした結果を図2に示す。ここにおいて、図2の「イ」は、微細凹凸構造15有りで錘状突起の高さを1μm、錘状突起のピッチを1μmとし、接着層20の第2の透明材料の屈折率を1.4とした場合、同図の「ロ」は、微細凹凸構造15有りで錘状突起の高さを1μm、錘状突起のピッチを1μmとし、接着層20の第2の透明材料の屈折率を1.8とした場合、同図の「ハ」は、微細凹凸構造15無しで接着層20の第2の透明材料の屈折率を1.4とした場合である。また、図2には、図7に示した従来の発光装置について、LEDチップ10の窒化物発光層13から微細凹凸構造15側へ放射される光のうち1度も反射されることなく屈折率が1.4のシリコーン樹脂よりなる封止部60から出射される光の割合を光出射率としてシミュレーションした結果を「ニ」に示し、微細凹凸構造15無しの場合の光出射率のシミュレーション結果を「ホ」に示してある。図2の「イ」,「ロ」,「ハ」それぞれについて、LEDチップの発光波長程度の領域で接着層20の厚さが0に近づくにつれて透過率が増加しているが、これはエバネッセント効果によるものである。
ところで、図2の「イ」,「ロ」,「ハ」は透過率、「ニ」,「ホ」は光出射率であるが、「イ」,「ロ」,「ハ」については透明部材30と空気との界面でのフレネル反射成分を無視すれば、透過率と光出射率とを同じとみなすことができる(実際には、透明部材30と空気との屈折率差に起因したフレネル反射成分があるので、透過率×0.98程度の値が光出射率になると見積もっている)。ここにおいて、微細凹凸構造15有りで接着層20の第2の透明材料の屈折率が1.4の場合について、「イ」と「ニ」とを比較すると、接着層20の厚さを0.1μmとすることにより「イ」の光出射率が「ニ」の光出射率よりも高くなることが分かる。また、微細凹凸構造15有りで「イ」と「ロ」とを比較すると、接着層20の第2の透明材料の屈折率が大きな「ロ」の方が、透過率が高く光出射率が高くなることが分かる。さらに、微細凹凸構造15無しで接着層20の第2の透明材料の屈折率が1.4の場合について、「ハ」と「ホ」とを比較すると、接着層20の厚さを0.2μmとすることにより「ハ」の光出射率が「ホ」の光出射率よりも高くなることが分かる。
また、LEDチップ10の発光ピーク波長λを450nm、微細凹凸構造15の錘状突起の高さを1μm、錘状突起のピッチを1μmとして、LEDチップ10の光取り出し面側の微細凹凸構造15の錘状突起間に接着層20の第2の透明材料を充填し、そのLEDチップ10の光取り出し面側に第1の透明材料(n=2.1のZnO)からなる透明部材30を配置した一例について(この例では、L=0)、第2の透明材料の屈折率nを1〜2.1の範囲で種々変化させた場合について、LEDチップ10の窒化物発光層13から透明部材30側へ放射され透明部材30へ入射する光に関して全ての入射角度成分の光が入射したときに1回で透明部材30に光が透過する割合(導入される割合)を透過率としてシミュレーション結果を図3の「イ」に示す。また、比較例として図7に示した従来の発光装置について、LEDチップ10の窒化物発光層13から微細凹凸構造15側へ放射される光のうち1度も反射されることなく屈折率が1.4のシリコーン樹脂よりなる封止部60から出射される光の割合を光出射率としてシミュレーションした結果を図3の「ロ」に示してある。要するに、図3の「ロ」は、接着層20および透明部材30の代わりに、接着層20の材料と同じ屈折率の封止部60を設けた発光装置の光出射率を示している。
ところで、図3の「イ」は透過率、「ロ」は光出射率であるが、「イ」については透明部材30と空気との界面でのフレネル反射成分を無視すれば、上述のように透過率と光出射率とを同じとみなすことができる。ここにおいて、接着層20の第2の透明材料の屈折率が1.4の場合について、実施例である「イ」と、比較例である「ロ」とを比較すると、実施例の光出射率が44%、比較例の出射率が28%であり、実施例の方が比較例に比べて光出射率を大幅に向上できることが分かる。ここで、LEDチップ10内部での反射回数が増加すると、透光性基板11での吸収損失、アノード電極17およびカソード電極での損失、窒化物発光層13での吸収損失などが増加するので、窒化物発光層13から放射され1度も反射されることなく外部へ出射される光の割合である光出射率が高いほど、光取り出し効率が高くなる。しかして、本実施形態の発光装置によれば、図7に示した構成の発光装置に比べて光出射率が高く、光取り出し効率が高くなる。
以上説明した本実施形態の発光装置によれば、LEDチップ10の光取り出し面側が底面31側となる形でLEDチップ10に重ねて配置された第1の透明材料からなる錘状の透明部材30と、透明部材30とLEDチップ10との間に介在し両者を接着する第2の透明材料からなる接着層20とを備え、第1の透明材料の屈折率が第2の透明材料の屈折率よりも大きく、且つ、LEDチップ10の光取り出し面と透明部材30との最短距離Lを、LEDチップ10からの光がエバネッセント波として透明部材30へ滲み出すように設定してあるので、LEDチップ10から放射される光が接着層20を介して錘状の透明部材30にエバネッセント効果により滲み出すから、LEDチップ10から放射される光の透明部材30への入射角によらずLEDチップ10からの光を効率良く透明部材30へ導入することができ、LEDチップ10内部での光の多重反射に起因した光損失の低減による発光効率の向上を図れる。また、本実施形態の発光装置では、錘状の透明部材30をLEDチップ10に対して接着層20により接着しているので、製造時に上述のウェハ接合工程およびウェハリフトオフ工程が不要であり、製造歩留まりの向上を図れる。
また、本実施形態の発光装置では、LEDチップ10の光取り出し面側に光の進行方向を変える微細凹凸構造15が形成されているので、LEDチップ10で発生した光をより効率良く透明部材30に導入できるようになって、光取り出し効率が向上し、結果的に発光効率が向上する。なお、透明部材30の形状は錘状であればよく、六角錘台状に限らず、例えば、六角錘状、四角台錘状、四角錘状、円錐台状、円錐状などでもよい。
また、本実施形態の発光装置は、上述のように、LEDチップ10のアノード電極17およびカソード電極18それぞれが、実装基板40においてLEDチップ10のアノード電極17およびカソード電極18それぞれに対応付けられた導体パターン47,48と接合され電気的に接続されているので、LEDチップ10の光取り出し面側にアノード電極17やカソード電極18が形成されている場合に比べてLEDチップ10と透明部材30との接着が容易になるとともに接着層20の厚さの制御性が向上する。なお、接着層20の第2の透明材料は、屈折率が1.4のシリコーン樹脂に限定するものではなく、上述のn>nの条件を満たす屈折率のシリコーン樹脂であればよく、また、シリコーン樹脂に限らず、例えば、エポキシ樹脂やアクリル樹脂など、さらには、Si系材料のSOG(spin on glass)、Tiナノ粒子などを混入させた無機・有機ハイブリッド材料などでもよい。
ところで、上述の接着層20に、LEDチップ10から放射される光によって励起されてLEDチップ10の発光ピーク波長よりも長波長の光を放射する色変換材(例えば、蛍光体粒子など)を含有させてもよく、この場合には、LEDチップ10から放射される光と色変換材から放射される光との混色光を得ることができ、しかも、色変換材から放射される光を透明部材30に効率良く導入することができる。ここで、LEDチップ10として青色光を放射する青色LEDチップを用い、蛍光体粒子として、黄色蛍光体粒子を用いれば白色光を得ることができ、蛍光体粒子として、赤色蛍光体粒子と緑色蛍光体粒子とを用いれば、より演色性の高い白色光を得ることが可能となる。また、LEDチップ10として紫外光を放射する紫外LEDチップを用い、色変換材として、赤色蛍光体粒子と緑色蛍光体粒子と青色蛍光体粒子とを用いることによっても、演色性の高い白色光を得ることが可能となる。また、接着層20に色変換材を含有させる場合に、更に、光拡散材(例えば、ガラス粒子など)を含有させるようにすれば、色むらを低減できる。
(実施形態2)
本実施形態の発光装置の基本構成は実施形態1と略同じであって、図4に示すように、微細凹凸構造15の形状が相違するだけである。なお、実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
実施形態1では微細凹凸構造15が多数の錘状突起を有していたのに対して、本実施形態の発光装置における微細凹凸構造15は、多数の角柱状突起(ここでは、四角柱状突起)が2次元アレイ状に配列されている点が相違する。なお、実施形態1における多数の錘状突起も2次元アレイ状に配列されている。
本実施形態の発光装置における微細凹凸構造15は、GaN基板からなる透光性基板11の上記他表面側に、フォトリソグラフィ技術およびドライエッチング技術を利用して形成している。ここで、角柱状突起の高さは、LEDチップ10の窒化物発光層13の発光ピーク波長にもよるが、発光ピーク波長を例えば450nmに設定した場合には、例えば、2μm以下で適宜設定すればよい。なお、微細凹凸構造15を形成する際のドライエッチング装置としては、例えば、反応性イオンエッチング装置などを用いればよい。
以上説明した本実施形態の発光装置においても、実施形態1と同様、LEDチップ10から放射される光の透明部材30への入射角によらずLEDチップ10からの光を効率良く透明部材30へ導入することができ、LEDチップ10内部での光の多重反射による光損失を低減できるから、発光効率の向上を図れる。なお、本実施形態の発光装置では、実施形態1と同様、微細凹凸構造15有りの場合、L=0としてもエバネッセント効果による発光効率の向上を図れるが、本実施形態の発光装置では、微細凹凸構造15が多数の角柱状突起を有しているので、多数の錘状突起を有している場合に比べて、L=0としたときのエバネッセント波の滲み出しが起こりやすくなるから、接着層20の厚さの上限を実施形態1よりも大きな値とすることが可能となる。
(実施形態3)
本実施形態の発光装置の基本構成は実施形態1と略同じであって、図5に示すように、LEDチップ10においてアノード電極17とp形窒化物半導体層14との間に透明導電膜16を介在させてある点などが相違する。なお、実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態では、透明導電膜16の材料としてGZO(GaをドープしたZnO)を採用しているが、透明導電膜16の材料は、例えば、GZO、AZO(AlをドーピングしたZnO)、IZO(InをドーピングしたZnO)、ITOの群から選択される材料であればよく、当該群から選択される材料を採用することにより、当該透明導電膜16とp形窒化物半導体層14との接触をオーミック接触とすることができる。ここにおいて、透明導電膜16をGZO膜、AZO膜、IZO膜、ITO膜などにより構成する場合、当該透明導電膜16の形成にあたっては、Oガスアシストの電子ビーム蒸着法により成膜した後、NガスとOガスとの混合ガス中でアニールするようにすればよく、このような形成方法を採用することにより、透明導電膜16の消衰係数を0.001程度とすることができる。
また、本実施形態の発光装置では、アノード電極17の平面視形状を円形状として、透明導電膜16上に複数のアノード電極17を2次元アレイ状に設けてあり、実装基板40における絶縁性基板41の上記一表面側にLEDチップ10の透明導電膜16を通してLEDチップ10の外部へ放射された光を反射する光反射膜49を形成してある。なお、アノード電極17の平面視形状は円形状に限らず、例えば、六角形状や矩形状などでもよい。
本実施形態の発光装置においても、実施形態1と同様、LEDチップ10から放射される光の透明部材30への入射角によらずLEDチップ10からの光を効率良く透明部材30へ導入することができ、LEDチップ10内部での光の多重反射による光損失を低減できるから、発光効率の向上を図れる。なお、他の実施形態の発光装置におけるLEDチップ10に関して、本実施形態と同様、アノード電極17とp形窒化物半導体層14との間に透明導電膜16を介在させてもよい。
(実施形態4)
本実施形態の発光装置の基本構成は実施形態1と略同じであって、図6に示すように、透光性基板11としてサファイア基板を用い、透光性基板11の上記一表面側(n形窒化物半導体層12側)に微細凹凸構造15を形成し、透光性基板11の上記他表面側を平坦な光取り出し面としてある点、透光性封止材料(例えば、シリコーン樹脂など)により形成され透明部材30、LEDチップ10および実装基板40を封止したレンズ状の封止部60を設けてある点などが相違する。また、本実施形態の発光装置は、実装基板40をサブマウントとして当該実装基板40を配線基板70に搭載してある。なお、実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態の発光装置においても、実施形態1と同様、LEDチップ10から放射される光の透明部材30への入射角によらずLEDチップ10からの光を効率良く透明部材30へ導入することができ、LEDチップ10内部での光の多重反射による光損失を低減できるから、発光効率の向上を図れる。なお、他の実施形態において、本実施形態と同様の封止部60および配線基板70を設けてもよい。
ところで、上述の各実施形態では、LEDチップ10として青色LEDチップもしくは紫外LEDチップを用いているが、これらにかぎらず、例えば、紫色LEDチップ、緑色LEDチップ、赤色LEDチップなどを用いてもよい。ただし、LEDチップ10の発光色を考慮して上述の接着層20の第2の透明材料を決定することが好ましい。また、上述の各実施形態では、LEDチップ10として窒化物系LEDチップを採用しているが、これに限らず、InGaAsP系LEDチップ、GaP系LEDチップなどを採用してもよく、n形半導体層、発光層、p形半導体層それぞれの材料は窒化物半導体に限るものではない。
10 LEDチップ
11 透光性基板
12 n形窒化物半導体層(n形半導体層)
13 窒化物発光層(発光層)
14 p形窒化物半導体層(p形半導体層)
15 微細凹凸構造
17 アノード電極
18 カソード電極
20 接着層
30 透明部材
31 底面
40 実装基板
41 絶縁性基板
47 導体パターン
48 導体パターン
57 バンプ
58 バンプ
L 最短距離

Claims (5)

  1. n形半導体層と発光層とp形半導体層との積層構造を有するLEDチップと、LEDチップの光取り出し面側が底面側となる形でLEDチップに重ねて配置された第1の透明材料からなる錘状の透明部材と、透明部材とLEDチップとの間に介在し両者を接着する第2の透明材料からなる接着層とを備え、第1の透明材料の屈折率が第2の透明材料の屈折率よりも大きく、且つ、LEDチップの光取り出し面と透明部材との最短距離を、LEDチップからの光がエバネッセント波として透明部材へ滲み出すように設定してあることを特徴とする発光装置。
  2. 前記LEDチップの光取り出し面側に光の進行方向を変える微細凹凸構造を有することを特徴とする請求項1記載の発光装置。
  3. 前記接着層に、前記LEDチップから放射される光によって励起されて前記LEDチップの発光ピーク波長よりも長波長の光を放射する色変換材を含有させてなることを特徴とする請求項1または請求項2記載の発光装置。
  4. 前記接着層に、光拡散材を含有させてなることを特徴とする請求項3記載の発光装置。
  5. 前記LEDチップが実装された実装基板を備え、前記LEDチップは、前記p形半導体層における前記発光層側とは反対側にアノード電極が形成されるとともに、前記n形半導体層における前記発光層の積層側にカソード電極が形成されてなり、アノード電極およびカソード電極それぞれがバンプを介して、実装基板において前記LEDチップのアノード電極およびカソード電極それぞれに対応付けられた導体パターンと接合されてなることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の発光装置。
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