JP2011055615A - ステップモータのロータ - Google Patents

ステップモータのロータ Download PDF

Info

Publication number
JP2011055615A
JP2011055615A JP2009201234A JP2009201234A JP2011055615A JP 2011055615 A JP2011055615 A JP 2011055615A JP 2009201234 A JP2009201234 A JP 2009201234A JP 2009201234 A JP2009201234 A JP 2009201234A JP 2011055615 A JP2011055615 A JP 2011055615A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotor
shaft
seat
magnet
kana
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009201234A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshinari Maeda
俊成 前田
Toshiaki Fukushima
敏明 福島
Satoshi Shioda
聡 塩田
Koichi Sato
浩一 佐藤
Takayuki Uchida
高行 内田
Hiroshi Takyo
祐 田京
Daisuke Iri
大祐 入
Atsushi Murakami
村上  淳
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Citizen Holdings Co Ltd
Citizen Watch Co Ltd
Original Assignee
Citizen Holdings Co Ltd
Citizen Watch Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Citizen Holdings Co Ltd, Citizen Watch Co Ltd filed Critical Citizen Holdings Co Ltd
Priority to JP2009201234A priority Critical patent/JP2011055615A/ja
Publication of JP2011055615A publication Critical patent/JP2011055615A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electromechanical Clocks (AREA)

Abstract

【課題】 ロータ磁石またはロータカナとロータ軸とを固定するための、ロータが小型化した際に有効な、新規な結合構造を有するステップモータのロータを提供すること。
【解決手段】 ロータ軸が挿通され、該ロータ軸と結合される部材であるロータカナ、ロータ磁石、およびロータ座より成るステップモータのロータにおいて、ロータカナまたはロータ座の少なくとも1方の穴の軸断面形状を非円形とし、ロータ磁石をロータ軸に挿通してロータカナとロータ座とでロータ磁石を圧着する際、非円形の軸断面形状の穴を有する部材とこの部材が係合すべきロータ軸の所定の部分とを、それら両者のうち少なくとも一方が塑性変形をするように圧入することによって嵌合させるようにした。また、ロータ座を予めロータ軸と一体に成型しておき、そのようなロータ軸に圧入したロータカナとでロータ磁石を圧着固定した。
【選択図】 図1

Description

本発明は、指針式電子時計等の電気−機械変換器として一般的に用いられる、ステップモータにおけるロータに関し、特にロータを構成する部材を相互に結合する構造に関する。
まず指針式腕時計(置・掛時計の一部も含む)に一般的に用いられる2極のステップモータの構造例を模式的に図5に示す。図5(a)はその平面図、図5(b)はロータ軸部の断面図である。
図5において、701は高透磁率の金属材料の板材より成るステータ(図中左側)、702は同じ板材より成るステータ(図中右側)であり、時計機構の地板700上に平面的に展開して設置されている。703は励磁コイルの磁芯であってほぼ「I」字型をなす高透磁率の板材より成り、その両端は幅広く、ステータ701、ステータ702と重ねて取付ネジ705によって圧着される。704は励磁コイルであって、励磁コイル磁心703の細い部分に密に巻かれている。
706は溶接部であって、ステータ701とステータ702との対向する狭い先端部分(2箇所)を、比較的磁性の低い金属を用いて溶接し、両ステータを機械的に一体化している。一体化されたステータには真円で円筒形のステータ穴707が設けられる。708はステータ切欠部でほぼ半円筒形をなし、ステータ穴707の1つの直径の両端に、溶接部706とある角度をなすように形成される。これは励磁されないとき、ロータ磁石の磁極をステータに対して所定の方向を取らせるために設けられる。
710はロータであり、ロータ軸711、ロータ磁石712、ロータカナ713、ロータ座714より成っている。ロータ軸711の上下端は、ほぞ形状をなし、例えば上下の貴石軸受の穴に挿入されて支持される。
ロータ磁石712は、希土類元素を含む円筒形の永久磁石で形成され、円筒の直径方向に磁化されている。
ロータカナ713は、ロータ710の出力軸となる少歯数(例えば6〜12枚)のピニオンで、ロータ軸711と実質的に一体化されている。ロータカナ713は、時計の指針につながる減速輪列の初段の歯車(図示せず)が噛み合っている。
ロータ座714は、ロータ軸711に圧入されてロータ磁石712をロータカナ713に圧着しそれらをロータ軸711と一体に保持するための部材である。
715は貴石軸受であるロータ下穴石であり(上穴石は図示省略)、ロータ下座716の中心に保持されている。ロータ下座716は下端側の円筒部が地板700に圧入され、上端側の円筒部はステータ穴707に嵌め込まれる。
即ち、ロータ下座716は、ロータ710の軸心とステータ穴707との中心を(地板700を介して)正確に一致させ、ロータ710とステータ穴との間隙である、磁気ギャップ720の間隙寸法をロータ710の全周にわたって一様にさせる役割を担う位置決め部材である。
このような2極の構成のステップモータの励磁コイル704に励磁電流を印加すると、左右のステータが互いに逆極性に磁化され、ロータ710は所定の方向に回転する。励磁電流の持続は短時間なので、ロータ710は180度回転し、前と反対の姿勢を取って安定し、次の駆動まで待機する。以下、極性が交代するパルス状の励磁電流を次々印加する
ことによって、ロータ710はその都度同一方向に回転を行う。
図5に示した一般的な構造の2極のステップモータは、指針式電子腕時計に広く採用されている。指針式電子腕時計は、コストダウンを要請される製品でありながら、その低消費電力化の要請が恒常的に強い製品でもある。そのような要請に対する技術は広く知られるものである(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1に示した従来技術は、ロータ軸とロータ磁石との密着強度を向上させる技術であり、製造コストが安価なステップモータを実現できるとしている。
特許文献1に示した従来技術の例えば図3には、ロータ軸が挿通される円筒形磁石の挿通穴の断面形状と、この挿通穴に係合するロータ軸の断面形状とを、共に非円形(同図3では多角形)の回り止め形状とすることを開示している。このようにすれば双方の結合力が増して、ロータ磁石が発生する駆動トルクをロータ軸に確実に伝達できる。
特開2006−87174号公報(第8頁、図3)
すでに説明したように、指針式電子腕時計は、低消費電力化の要請が強いが、特に、常時回転運動を行なうステップモータの低消費電力化の要望が強い。
ステップモータの改良に関しては、大きく分けて以下に示す3つの改良の方向が知られている。
(1)ロータの軸受部(軸のほぞと軸受石)の摩擦損失の低減を行なうこと。
(2)ロータの慣性能率の低減、即ちステップ回転運動により毎回損失することになる運動エネルギの低減を行なうこと。
(3)磁気ギャップ(ステータ穴の内径とロータ外径との差の半分)の低減、即ち両者をより近接させることでロータの漏れ磁束が減り、ステータ側への有効な磁束が増えることによりロータの永久磁石の磁力をより有効に利用すること。
ステップモータの低消費電力化の要求にあっては、上記(2)に示した如くロータを低慣性化することが有効であり、そのためにはロータの外径を小さくすることによる小型化が特に有効である。
一般にロータを小型化するとロータ磁石も小型になり、その磁力が低下してしまうという問題がある。これを解決するには、磁石体積を稼ぐためにロータ磁石の内径を小さくすればよい。ロータ磁石の内径とは、つまりロータ軸の軸径のことであるから、これを細くすればよいのである。
しかしながら、ロータ軸の軸径を細くすると、ロータ磁石との結合力が低下してしまうという問題も生じる。
そのようなときであっても、特許文献1に示した従来技術をもってすれば、ロータ磁石とロータ軸とは回り止め形状を有しているから、ロータ軸とロータ磁石との密着強度は低下しない。このような観点から、特許文献1に示した従来技術は、ロータの小型化にも適する可能性があるといえる。
ところが、出願人は特許文献1に示した従来技術には、安定してロータを製造するという観点から見ると、問題があると考える。
すなわち、特許文献1に開示された技術においては、ロータ磁石の挿通穴の断面形状を
非円形としているが、ロータ磁石は硬脆材料であるため、このような形状にすると材料割れの危険が増してしまうのである。
このため、特許文献1に開示された技術をもって、実際にロータを製造しようとしても、ロータ磁石にロータ軸を強く嵌合することができないばかりか、製造途中でロータ磁石が割れてしまう場合が増加する。
また、特許文献1に示した従来技術は、樹脂成形により成形されたロータ軸を考慮に入れて記載されているが、特に、より低消電力化を狙った時計の場合、別途旋盤などで加工された金属製のロータ軸とロータ磁石とを組み合わせることが多い。その場合、ロータ磁石の挿通穴の加工精度は、金属のロータ軸の加工精度と比較して低いために、ゆるい嵌合とせざるを得ず、軸方向への固定はほとんどされない。特に、ロータ軸の軸径が大変細い場合、例えば、100μmを下回るような場合においては、磁石側の加工精度は寸法と比較してゆるいものとなり、ロータ磁石がロータ軸の軸方向にずれてしまう可能性がある。
すなわち、特許文献1に示した従来技術は、ロータ磁石の挿通穴の断面形状を非円形としているため、ロータ軸の回転方向に対しては強い結合力を有するものの、ロータ軸の軸径が大変細く、ロータ磁石とロータ軸との結合力が低くなってしまうときに、ロータ磁石がロータ軸の軸方向に移動してしまうことに対する固定手段が明確にされていないのである。このため、ロータ磁石がロータ軸の軸方向にずれてしまう可能性がある。このようなことは、ロータ軸にロータ磁石を嵌め込むことで双方を固定する際などに問題となろう。
以上まとめると、特許文献1に示した従来技術は、ロータの小型化に適用できる可能性があったが、そもそもロータ磁石の割れの問題があることと、ロータ軸の軸径が大変細い場合に、ロータ磁石がずれてしまうという問題を含んでいた。
本発明の目的は、ステップモータにおけるロータを小型化した際に有効な、ロータ磁石とロータ軸とを固定するための新規な結合構造を有するロータを提供することである。
本発明のステップモータのロータは、上記目的を達成するため、以下の構成を採用するものである。
ロータ軸と、該ロータ軸と一体化されているロータカナ、ロータ磁石、およびロータ座より成るステップモータのロータにおいて、
ロータカナまたはロータ座の少なくとも一方の穴の軸断面形状を非円形とし、ロータ磁石をロータ軸に挿通してロータカナとロータ座とでロータ磁石を圧着するとき、非円形の軸断面形状の穴を有する部材とその部材が係合すべきロータ軸の所定の部分とを、それら両者のうち少なくとも一方が塑性変形をするように圧入することによって嵌合させるようにしたことを特徴とする。
このような構成にすることによって、ロータ軸またはロータ座の穴の少なくとも一方を塑性変形させて固定力を確保することができ、ロータ軸とロータ磁石とが強固に固定される。
非円形の軸断面形状の穴を有する部材はロータ座であってもよい。
このような構成にすることによって、ロータ磁石を強固に固定でき、それらの回り止め効果を高くすることができる。また、このロータ座が係合するロータ軸の所定の部分の断面形状を非円形とすることもできる。そうすれば、さらにロータ磁石の回り止め効果が高くなる。
ロータ座の有する非円形断面の穴の形状は、その中心部から放射状に延びる部分を有するようにしてもよい。
このような構成にすることによって、ロータ座をロータ軸に圧入すると軸面に強く当たる部分ができ、強固な固定が可能となる。
ロータ軸と、このロータ軸が挿通され、このロータ軸と軸方向のそれぞれ所定の部分に対して結合される部材であるロータカナ、ロータ磁石、およびロータ座より成るロータにおいて、ロータ座はロータ軸と一体化されており、ロータ磁石をロータ軸に挿通して、ロータカナと、ロータ軸と一体のロータ座と、によってロータ磁石を圧着したことを特徴とする。
このような構成にすることで、ロータの構成がより簡素化され、一体のロータ座部分とロータ軸に圧入されたロータカナによってロータ磁石を両面から押圧し固定することができる。
ロータカナは、非円形の軸断面形状の穴を有する部材で構成し、その穴は、ロータカナの歯底部に対向する位置に、その穴の内側に向かって凸部を有し、ロータカナは、ロータ軸に挿通されたとき、その歯底部分でロータ軸の所定の部分と接しているようにしてもよい。
このような構成にすることによって、ロータカナの歯底部を肉厚とし補強された形状とすることができる、ロータカナ自体の変形強度が大きくなる。
ロータ座は、ロータ軸と同軸で先端がロータ磁石側に向かう円錐または角錐の形状をなっていてもよい。
このような構成にすることによって、ロータ磁石の中心穴にも角錐面を設けることができるため、双方の接触面積が増え、ロータ磁石の回転防止効果が大きくなる。
ロータカナの穴およびロータ軸の所定の部分の軸断面形状は共に円形であり、ロータ軸の所定の部分に圧入されるロータカナの軸方向長さがロータ座の軸方向の厚さよりも大きくしてもよい。
このような構成にすることによって、ロータカナの中心穴とロータ軸のロータカナとの結合部分の双方の断面形状がたとえ円形であっても、両者の嵌合丈が長いため、十分な固定力が得られる。
ロータ軸の両端部であるほぞ部は、軸を含む断面の輪郭の根元部が対称的な弧状となるように、先端に向かって徐々に細径にされているようにしてもよい。
このような構成にすることによって、ほぞ部の曲げ応力が増し、ロータ軸を旋盤などで加工する際にほぞ部が曲がってしまうことを防げるだけでなく、より細いほぞ部を加工できるために、ロータの軸受部の摩擦損失の低減を行なうことができる。
本発明のステップモータのロータによれば、ロータ軸またはロータ磁石の穴の少なくとも一方を塑性変形させて固定力を確保することができる。また、ロータ軸がロータ座と一体形成されている場合には、ロータの構成がより簡素化され、一体のロータ座部分とロー
タ軸に圧入されたロータカナによってロータ磁石を両面から押圧し固定することができる。これにより、ロータが小型化してもロータ軸とロータ磁石やロータカナを強固に固定することができるから、磁力を下げることなく、慣性能率を下げることができるためにステップモータの低消費電力化ができる。
本発明の第1の実施形態を説明する図である。図1(a)はその軸を含む断面図、図1(b)は図1(a)におけるA−A断面図である。 第1の実施形態の変形例を説明するロータ軸の一部の図である。図2(a)はロータ軸の一部の斜視図、図2(b)はロータ軸とロータ座の一部断面図である。 本発明の第2の実施形態を説明する図であって、ロータ軸を含む断面図である。 本発明の第3の実施形態を説明する図であって、ロータカナの上面図である。 従来から知られているステップモータを説明するために模式的に示す図である。図5(a)はステップモータの平面図、図5(b)はそのロータ軸部におけるK−K断面図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を用いて説明する。
[第1の実施形態の説明:図1(a)、図1(b)]
本発明のステップモータのロータ構造の第1の実施形態を図1を用いて説明する。
図1(a)はロータのロータ軸を含む断面図、図1(b)は図1(a)のA−A断面図である。なお、すでに説明した同一の構成には同一の名称を付与するものとし、実質的に同じ役割を有するものとして説明する。
なお、以下の説明においては、ロータ軸1のロータカナ3との結合部分1aには、ステンレス鋼などの金属製のロータカナ3が強固に圧入されている例で説明する。なお、もちろん、ロータカナ3は別体でなく、ロータ軸1と一体に加工されたものでもよい。
ところで、ロータカナ3は児歯車とも呼ばれる歯車であるが、図面ではその詳細な形状は省略して図示している。図1における符号3aは、歯底を示している。
円筒形のロータ磁石2は、中心穴2aを有し、ロータ軸1のロータ磁石2との嵌合部分1bに挿入される。両者の嵌合は、硬脆材料であるロータ磁石2の割れを防ぐため、きつい嵌合は避けている。
ロータ軸1のロータ座4との嵌合部分1cには、ロータ座4がロータ軸1の図面の下方から圧入されており、ロータ磁石2をロータカナ3の下面に圧着するようになっている。このため、その摩擦力によって、ロータ磁石2がロータカナ3に対して回ってしまうことを防止している。
ロータ座4とロータ軸1との嵌合力を増すため、ロータ座穴4aの形状とロータ軸1のロータ座の嵌合部分1cの断面形状とをいずれも異形(非円形)としている。
第1の実施形態では、ロータ座穴4aは長穴形状、ロータ座嵌合部分1cの断面はほぼ正方形とし、圧入の際一方または双方に塑性変形をさせる。その結果、完成したロータにおいて塑性変形の痕跡が視認可能なこともある。
ロータ座穴4aが長穴であって変形が比較的容易であり圧入も容易であることと、両者の嵌合部が異形であって回転ずれが起こり得ないことが強固な嵌合を起こさせることに役
立っている。両者の強固な嵌合によって、ロータ磁石2はロータカナ3とロータ座4とに強く挟持され、その固定力がゆるむことなく保たれ、すなわち、ロータ磁石2は、ロータ軸1の軸方向にずれることもない。
このような構成であるから、ロータ軸1の軸径が大変細い場合、例えば、90μmや80μmといったような場合であっても、ロータ磁石2がロータ軸1の回転方向や軸方向にずれてしまうことはない。
第1の実施形態では、ロータのほぞ部1dを極力細くすることもできる。例えば、70μmなどである。そうすると、すでに説明したステップモータの3つの改良の方向のうち、(1)に示したロータの軸受部の摩擦損失の低減を行なうことができる。すなわち、ロータの低消費電力化にも貢献することができるのである。
そのとき、ロータ軸1の上下端のロータのほぞ部1dは、先端部を細くしかつ折損を防ぐため、根元部が滑らかに太くなるよう、根元部の輪郭に図示のようにR部を設けてもよい。もちろん、図示はしないが、R部の代わりに、先端部から根元部に向かって漸次その軸径が太くなるように、例えば、フラスコの断面のような形状にしてもよい。
このような形状にすることで、ほぞ部1dの先端はロータ軸1よりも細くすることもできる。
ほぞ部1dの上下端は適宜丸め、またほぞ部1dの表面を滑らかに仕上げるのが好ましい。軸受5は、機械式時計のテンプ真の貴石軸受部のように、穴石5aと受石5bとで構成するとよい。
ステップモータのロータは、ロータ磁石とステータとの吸引力により側方の力が発生し摩擦の原因となり易いので、このようなほぞ部1dの先端がロータ軸1よりも細い構成とすることは、ロータと軸受5との摩擦損失の低減をより一層行なうことができる。なお、図1においては、上部の穴石、受石の保持構造や、下部の軸受は図示を省略した。
[第1の実施形態の変形例の説明:図2(a)、図2(b)]
次に、第1の実施形態の変形例を説明する。
図2(a)はロータ軸の一部の斜視図、図2(b)はロータ軸とロータ座の一部断面図である。
図2(a)においては、ロータ座4との結合部分1cの異形形状を、丸い軸の一部を両面側からつぶして扁平にしたような形状にしてある。この部分の長径を他の部分の軸径よりも大きくしておくと、一層ロータ座4との固定力を増すことができる。この場合、ロータカナ3はロータ軸1に上側から圧入するようにすればよい。
なお、ロータ軸1は、例えば、旋盤で加工する手法やセンタレス研削加工の手法で作成することができるが、センタレス研削加工の手法で作成する場合は、軸の全長にわたって一様な径ではない場合や図2に示す例のように一部に径大の異形部がある場合は、研削砥石の輪郭形状に適宜逃げ部を設け、また総形形状にしておき、異形部はそのままで、残余の部分を所定の軸径に仕上げることができる。
図2(b)においては、ロータ軸1のロータ座4との嵌合部分1cの断面形状は円形であり、ロータ座穴4aは四方に放射状に延びる部分を有する形状をしている。そのため、ロータ座4をロータ軸1に圧入すると4箇所が軸面に強く当たり、軸方向に沿って4本の塑性変形による圧入痕を形成し、強固な固定が可能となる。
なお、図2(b)に示す例では、ロータ座穴4aは四方に放射状に延びる部分を有する形状を例示しているが、放射状部分の本数は任意である。例えば、結合部分1cから三方
に放射状に延びるようにしてもよい。
以上、図1、図2を用いて説明した第1の実施形態は、もちろん一例である。例えば、ロータ磁石の中心穴2aとロータ軸1のロータ磁石2との嵌合部分1bのそれぞれの断面形状を、互いに適合する異形形状(例えば、断面が多角形)としてもよい。同様に、ロータ軸1のロータカナ3との結合部分1aのそれぞれの断面形状を、互いに適合する異形形状とすることもできる。
[第2の実施形態の説明:図3(a)、図3(b)]
次に、第2の実施形態を図3を用いて説明する。
図3(a)、図3(b)はステップモータを構成するロータのロータ軸を含む断面図である。なお、すでに説明した同一の構成には同一の番号を付与している。
第2の実施形態の特徴は、ロータ座4とロータ軸1とを一体とすることによって、両者間の固定力の問題を解消している。
ロータ磁石2はロータ座4とロータカナ3とによって圧着・固定されねばならないため、ロータ磁石2をロータ軸1に挿通後、圧入用の穴を有するロータカナ3をロータ軸1の図面上部から圧入する。
図3(a)に示す形状は、ロータ座4が、いわゆるフランジ形状となっているため、ロータ軸1にロータカナ3を圧入してロータ磁石2を押しても、ロータ磁石2はロータ座4に当接して止まり、固定される。
ロータカナ3の軸方向長さは、第1の実施形態に示すロータ軸1に圧入されるロータ座4の厚さよりも比較的大きいので、ロータカナ3の中心穴とロータ軸1のロータカナ3との結合部分1aの双方の断面形状がたとえ円形であっても、両者の嵌合丈が長いため、十分な固定力が得られる。
図3(b)に示す形状は、ロータ軸1と一体に成形加工されたロータ座4のロータ磁石2との結合部分4cが、上部(ロータ磁石2のある側)が細くなった円錐形または角錘形(例えば四角錘)をしていることである。
ロータ磁石2の下端面には、円錐形または角錘形の斜面に適合する傾斜面を設けておくと更によい。
そうすると、ロータ座4とロータ磁石2との接触面積が増え、より強固に双方を接触させることができ、ロータ磁石2の回転防止効果は大きい。
なお、ロータ磁石の中心穴2aは円筒面のままでもよく、この場合その下端縁の角部がロータ座4の錘面と当接する。このとき、ロータ磁石2の下縁がロータ座4の斜面から斜面に垂直な方向である斜め方向に受ける力は、ロータ磁石2がロータカナ3に向かって軸方向に押圧される力よりも斜面による拡大作用によって大きくなる。その力の摩擦作用によって、ロータ磁石2の回転抑止力も大きくなる。
第2の実施形態は、以上説明した構成に限定されるものではない。改めて図示はしないが、ロータ座4を大略円錐形としておき、その表面に円錐母線にほぼ沿った方向に多数の細かい溝を形成してもよい。または、円錐面に多数の細かい凹凸を形成してもよい。これら溝や凹凸は、ロータ磁石2の中心穴2aの縁に食い込み易く、固定力を一層大きくする効果がある。
また、ロータ座4は上部が小さく、下部がロータ磁石2の中心穴2aより広がっていればよく、完全な円錐形または角錘形でなくてもよい。
さらに、ロータ座4と一体のロータ軸1は、旋盤による切削加工の他、既述のようにセ
ンタレス研削加工によって形成することも可能である。
[第3の実施形態の説明:図4]
次に、第3の実施形態を図4を用いて説明する。
図4はロータカナ3の上面図である。第3の実施形態の特徴は、通常は円筒形であるロータカナの中心穴3cの形状を異形にしたものである。
即ち、ロータカナの中心穴3cの周囲は、ロータカナ3の歯底3a部分を肉厚とし補強された形状をしており、ロータカナ3自体の変形強度が大きくなる。歯先部分の内側には溝部3bが形成されている。このロータカナ3を軸断面が円形のロータ軸に圧入する過程で、ロータカナの中心穴3cの複数個の小半径の部分だけがロータ軸1表面に強く当たり、好ましくは適度の圧入痕を残すほどとなり、強固な固定力(軸方向移動および回転を阻止する効果)が発揮され得る。
また圧入後、複数本の溝部3bがロータ軸1の周囲に空間として残るが、これらの縦溝は軸受用潤滑剤(通常は時計油)の保油機構として利用することができる。第3の実施形態のロータカナ3の材質は、強度と固定力の要請から金属であることが望ましい。
以上説明した実施形態は、開示した構成に限定されないことはもちろんである。例えば、図3に示す第2の実施形態に、図1に示す細くR形状を有するほぞ部1dの構成を適用してもよいのである。すなわち、既述の複数の実施形態の特徴を組み合わせたり、既述の例に更に他の特徴を加えてもよい。
本発明のステップモータのロータは、低消費電力化が要求される腕時計用のステップモータや、指針を用いて情報を表示する小型の測定器などの電子機器に好適である。
1 ロータ軸
1a ロータカナとの嵌合部分
1b ロータ磁石との嵌合部分
1c ロータ座との嵌合部分
1d ロータのほぞ部
2 ロータ磁石
2a ロータ磁石の中心穴
3 ロータカナ
3a 歯底
3b 溝部
3c ロータカナの中心穴
4 ロータ座
4a ロータ座穴
5 軸受
5a 穴石
5b 受石
700 地板
701 左ステータ
702 右ステータ
703 励磁コイル磁芯
704 励磁コイル
705 取付ネジ
706 溶接部
707 ステータ穴
708 ステータ切欠
710 ロータ
711 ロータ軸
712 ロータ磁石
713 ロータカナ
714 ロータ座
715 ロータ下穴石
716 ロータ下座
720 磁気ギャップ

Claims (8)

  1. ロータ軸と、該ロータ軸と一体化されているロータカナ、ロータ磁石、およびロータ座より成るステップモータのロータにおいて、
    前記ロータカナまたはロータ座の少なくとも1方の穴の軸断面形状を非円形とし、前記ロータ磁石をロータ軸に挿通して前記ロータカナとロータ座とで前記ロータ磁石を圧着するとき、前記非円形の軸断面形状の穴を有する部材と該部材が係合すべき前記ロータ軸の所定の部分とを、それら両者のうち少なくとも一方が塑性変形をするように圧入することによって嵌合させるようにしたことを特徴とするステップモータのロータ。
  2. 前記非円形の軸断面形状の穴を有する部材はロータ座であることを特徴とする請求項1に記載のステップモータのロータ。
  3. 前記ロータ座の有する非円形断面の穴の形状は、その中心部から放射状に延びる部分を有することを特徴とする請求項1または2に記載のステップモータのロータ。
  4. ロータ軸と、該ロータ軸が挿通され、該ロータ軸と軸方向のそれぞれ所定の部分に対して結合される部材であるロータカナ、ロータ磁石、およびロータ座より成るロータにおいて、前記ロータ座は前記ロータ軸と一体化されており、前記ロータ磁石をロータ軸に挿通して、前記ロータカナと、前記ロータ軸と一体のロータ座と、によって前記ロータ磁石を圧着したことを特徴とするステップモータのロータ。
  5. 前記ロータカナは、非円形の軸断面形状の穴を有する部材で構成し、
    前記穴は、前記ロータカナの歯底部に対向する位置に、前記穴の内側に向かって凸部を有し、
    前記ロータカナは、前記ロータ軸に挿通されたとき、前記歯底部分で前記ロータ軸の所定の部分と接していることを特徴とする請求項4に記載のステップモータのロータ。
  6. 前記ロータ座は、前記ロータ軸と同軸で先端がロータ磁石側に向かう円錐または角錐の形状をなすことを特徴とする請求項4に記載のステップモータのロータ。
  7. 前記ロータカナの穴および前記ロータ軸の所定の部分の軸断面形状は共に円形であり、前記ロータ軸の所定の部分に圧入される前記ロータカナの軸方向長さがロータ座の軸方向厚さよりも大きいことを特徴とする請求項4に記載のステップモータのロータ。
  8. 前記ロータ軸の両端部であるほぞ部は、軸を含む断面の輪郭の根元部が対称的な弧状となるように、先端に向かって徐々に細径にされていることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のステップモータのロータ。
JP2009201234A 2009-09-01 2009-09-01 ステップモータのロータ Pending JP2011055615A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009201234A JP2011055615A (ja) 2009-09-01 2009-09-01 ステップモータのロータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009201234A JP2011055615A (ja) 2009-09-01 2009-09-01 ステップモータのロータ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011055615A true JP2011055615A (ja) 2011-03-17

Family

ID=43944043

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009201234A Pending JP2011055615A (ja) 2009-09-01 2009-09-01 ステップモータのロータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2011055615A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7605511B2 (en) Vehicular alternator and method of producing the same
JP5395174B2 (ja) 時計のギヤシステム
WO2013042341A1 (en) Motor and method of manufacturing motor
CN102290893A (zh) 小型电动机
JPWO2011155042A1 (ja) 回転電機の回転子
JP6655290B2 (ja) アキシャルギャップ型回転電機
US20210075294A1 (en) Rotor, motor, and method for manufacturing rotor
JP2011055615A (ja) ステップモータのロータ
JP5340859B2 (ja) ステップモータ
JP4297037B2 (ja) ステッピングモータ
JP2011055614A (ja) ステップモータのロータ
JP6668443B1 (ja) 2相中空ステッピングモータ
US6493923B1 (en) Method for manufacturing small-sized motor
JP2015095947A (ja) Pm型ステッピングモータ
JP2007060801A (ja) モータ
KR940006955B1 (ko) 다극 스테핑 모터
JP3647322B2 (ja) モータ
CN108933496B (zh) 马达
JP2006087190A (ja) 非円筒形状のギャップを有するモータ
JP4551672B2 (ja) 時計用ステップモータのロータ
CN113366743A (zh) 转子、电动机及转子的制造方法
JP2018098976A (ja) モータおよびその製造方法
JP4554970B2 (ja) 時計ムーヴメント
JP2010187536A (ja) 永久磁石形モータ
WO2012101716A1 (ja) コア素材、ステータコアおよびこのステータコアを備えたモータ