JP2018098976A - モータおよびその製造方法 - Google Patents

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和敏 小見山
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和敏 小見山
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Abstract

【課題】高負荷に対する耐久性が高められたモータ、およびその製造方法を提供する。【解決手段】金属ギヤと、前記金属ギヤの軸穴に挿通されて該金属ギヤを回転自在に支持する軸体と、該軸体の一方の端部が固定された支持板と、を備え、前記軸体は、前記支持板に設けられた貫通孔に該軸体の後端部が挿通されて固定されており、前記軸体の基端部には、該軸体の最大径が前記支持板の貫通孔の孔径よりも大きく形成された拡径部である第1拡径部が設けられており、前記第1拡径部の外周面と、前記金属ギヤの軸穴の内周面との間には、潤滑剤が蓄えられる隙間である潤滑剤保持部が設けられ、該潤滑剤保持部により前記基端部と前記金属ギヤとは接触不能に隔てられていることを特徴とするモータにより解決する。【選択図】図4

Description

本発明はモータの耐久性向上技術に関する。
下記特許文献1には、ステッピングモータを用いたギヤードモータが開示されている。
特開2010−288361号公報
ロータの回転を内部で減速して駆動対象物に出力するギヤードモータでは、その駆動対象物の負荷トルクにより、モータ内部の動力伝達機構にも相応の負荷が加えられる。そのため、モータに許容されている外寸に比べて駆動対象物の負荷トルクが大きい場合には、モータ内部の動力伝達機構の耐久性が問題となる。
上記問題に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、高負荷に対する耐久性が高められたモータ、およびその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明のモータは、ロータおよびステータを有するモータ本体部と、前記モータ本体部の駆動力を出力部材に伝達する歯車機構と、を備え、前記歯車機構には金属製の歯車部材である金属ギヤが含まれており、前記金属ギヤの軸穴に挿通され、該金属ギヤを回転自在に支持する軸体と、該軸体の一方の端部が固定された支持板と、をさらに備え、前記軸体の延出方向側の端部を先端部、その反対側の端部を該軸体の後端部、前記軸体の全長のうち前記支持板よりも先端部側の部分を該軸体の支軸部、該支軸部のうち前記支持板の近傍部を該軸体の基端部としたときに、前記軸体は、前記支持板に設けられた貫通孔に該軸体の後端部が挿通されて固定されており、前記軸体の基端部には、該軸体の最大径が前記支持板の貫通孔の孔径よりも大きく形成された拡径部である第1拡径部が設けられており、前記第1拡径部の外周面と、前記金属ギヤの軸穴の内周面との間には、潤滑剤が蓄えられる隙間である潤滑剤保持部が設けられ、該潤滑剤保持部により前記基端部と前記金属ギヤとは接触不能に隔てられていることを特徴とする。
軸体の基端部である第1拡径部と金属ギヤとの間に潤滑剤保持部が設けられ、潤滑剤保持部に潤滑剤が蓄えられることにより、軸体と金属ギヤの接触部の摩耗をより長期間抑制することが可能となる。
また、軸体に第1拡径部が設けられ、第1拡径部が支持板に係止されることにより、軸体の後端側への引き抜き強度が高められる。例えば本発明のモータが負荷トルクの特に高い用途に使用されたものとする。この負荷トルクは歯車機構を構成する金属ギヤや軸体に対してもラジアル方向の負荷を与える。ここで、軸体に対してラジアル方向の過大な負荷が継続的に加えられた場合、軸体はその後端部が支持板の貫通孔に固定されているため、貫通孔に歪みが生じるおそれがある。貫通孔が歪むと軸体の固定力が低下する。このような状態に陥った場合でも、第1拡径部が支持板に係止されるため、軸体がその後端側に脱落することが阻止される。また、軸体が第1拡径部を備えることにより、軸体に加えられた負荷は、貫通孔だけでなく第1拡径部を介して支持板にも分散されることとなる。これにより、貫通孔のみで軸体を支持する構成に比べ、高負荷に対する軸体の強度を高めることができる。
また、前記第1拡径部の直径は、その全周において前記支持板の貫通孔の孔径よりも大きく形成されていることが好ましい。
第1拡径部の直径がその全周において支持板の貫通孔の孔径よりも大きく形成されていることで、軸体は支持板の板面に対して垂直に起立するように第1拡径部に支持される。これにより支持板に対して軸体を垂直に配置することが容易となり、軸体の位置精度を高めることができる。
また、前記軸体には、前記第1拡径部よりも先端部側の部分に、円筒形状の樹脂製のスリーブが装着されており、前記スリーブの外径は前記第1拡径部の最大径よりも大きく、これにより、前記第1拡径部の外周面と、前記金属ギヤの軸穴の内周面との間に前記潤滑剤保持部が確保されていることが好ましい。
軸体に樹脂製のスリーブが装着され、金属ギヤの内周面と軸体の間でスリーブを支持することにより、金属同士の摩擦による焼き付きや異常摩耗を防止することができる。
また、前記支持板は、前記ステータのステータコアの一部を兼ねており、前記支持板は、該支持板の一部が折り曲げられることで形成された、前記ステータのティース部を有していることが好ましい。
軸体や金属ギヤを含む歯車機構を支持するために別体の支持板を設けるのではなく、モータの必須部品であるステータコアに支持板の役割を持たせることにより、モータの部品点数が抑えられ、モータの小型化を図ることができる。
また、前記ティース部は、前記支持板の半径方向における中間位置を基端部として切り起こされていることが好ましい。
支持板、すなわち本構成におけるステータコアの中腹部からティースが切り起こされていることにより、ステータコアのティースよりも内側の部分でロータの上面の一部を覆うことが可能となる。これにより例えば飛散した潤滑剤や剥落片などの異物からロータを保護することができ、異物によるモータの動作不良を抑制することができる。
また、前記軸体の後端部は、前記支持板の貫通孔を貫通したところでカシメ固定されており、カシメ固定された前記後端部は、該貫通孔の孔径よりも大きな最大径を有する拡径部である第2拡径部を構成していることが好ましい。このとき、前記第2拡径部の直径は、その全周において前記支持板の貫通孔の孔径よりも大きく形成されていることがより好ましい。
支持板の貫通孔を挟んだ両側に軸体の第1拡径部および第2拡径部が設けられていることにより、これら拡径部で支持板を挟み込むようにして、軸体をより強固に支持板に固定することができる。
また、前記第2拡径部の端面には、同心円状の加工痕が形成されていることが好ましい。
軸体の後端部をスピンカシメで拡げながら潰すことにより、軸体の後端部を好適に拡径することができる。軸体の後端部にスピンカシメを施したときには、その端面には同心円状の加工痕が残される。この加工痕により軸体に対するスピンカシメ工程の有無を推認することができる。
また、上記課題を解決するため、本発明のモータの製造方法は、ロータおよびステータを有するモータ本体部と、前記モータ本体部の駆動力を出力部材に伝達する歯車機構と、を備え、前記歯車機構には金属製の歯車部材である金属ギヤが含まれており、前記金属ギヤの軸穴に挿通され、該金属ギヤを回転自在に支持する軸体と、該軸体の一方の端部である後端部が挿通されて固定される貫通孔を有する支持板と、をさらに備え、前記軸体は、該軸体の最大径が前記支持板の貫通孔の孔径よりも大きく形成された拡径部である第1拡径部を有しており、前記軸体の後端部を、該軸体の第1拡径部が前記支持板に係止されるまで該支持板の貫通孔に挿通する工程と、前記支持板の貫通孔を貫通した前記軸体の後端部にスピンカシメ加工を施して、該軸体の直径が該貫通孔の孔径よりも大きく形成された拡径部である第2拡径部を形成する工程と、を含むことを特徴とする。
支持板の貫通孔を挟んだ両側に軸体の第1拡径部および第2拡径部が設けられていることにより、これら拡径部で支持板を挟み込むようにして、軸体を強固に支持板に固定することができる。また、軸体の後端部をスピンカシメで拡げながら潰すことにより、軸体の後端部を好適に拡径することができる。
以上のように、本発明にかかるモータおよびその製造方法によれば、モータの高負荷に対する耐久性を高めることが可能となる。
実施形態にかかるモータの内部構造を示す側面視断面図である。 ハウジングカバーを取り外した状態のモータの平面図である。 モータの歯車機構の構成を示す展開断面図である。 第4ギヤのギヤポストと潤滑剤保持部の構造を示す側面視断面図である。 歯車機構の支持板を兼ねるステータコア上面部の構造を示す平面図および側面図である。 第4ギヤのギヤポストを固定する工程を説明する模式図である。 第1拡径部の変形例を示す模式図である。 ギヤポストの後端部にスピンカシメ加工を施す様子を示す模式図である。
(構成概要)
以下、本発明にかかるモータの実施形態について図面を用いて説明する。以下の実施形態にかかるモータは、例えば重量のある電動ブラインドの駆動など、負荷トルクが比較的高い製品に使用されるステッピングモータである。なお、以下の説明において「上」および「下」とは、図1に示される上下方向をいう。
図1は、本実施形態にかかるモータ900の内部構造を示す側面視断面図である。モータ900は、ロータ100およびステータ200を有するモータ本体部Mと、モータ本体部Mの駆動力をモータ900の出力部材である出力軸560に伝達する歯車機構G(後述)と、を備えている。
モータ900の内部には、ステータ200に対して電力と制御信号を送るリード線920が引き込まれており、リード線920の端子921とステータ200の端子250とは、モータ900内に配置された基板930を介して互いに接続されている。
ステータ200は、上下に並べて配置された2相のコイル210と、これらコイル210が巻回されたボビン220と、ティース部230a(極歯,クローポール)を備えるヨークであるステータコア230と、により構成されている。なお、詳細については後述するが、ステータコア230のうちステータ200の上面を構成しているステータコア231は、歯車機構Gを支持する支持板の役割を兼ねている。
ロータ100の外周面には、永久磁石であるロータマグネット130が固定されている。ロータ100の回転中心にはモータ本体部Mの出力軸であるロータシャフト110が固定されており、ロータシャフト110にはモータ本体部Mの出力歯車であるピニオンギヤ120が装着されている。なお、ロータ100の下面は、板バネであるロータスプリング190により弾性支持されている。
これらモータ本体部Mおよび歯車機構Gはカップ形状のモータハウジング911内に収容されており、モータハウジング911上部の開口にはハウジングカバー912が被せられている。ハウジングカバー912には円筒形状の出力口912aが設けられている。出力軸560は、出力口912aの内側に固定されたブッシング652に支持され、ハウジングカバー912から上方へ延出している。また、モータハウジング911の周方向における一部は、リード線920の挿通孔913aを有する別体のリード線カバー913により構成されている。
(歯車機構)
図2は、ハウジングカバー912を取り外した状態のモータ900の平面図である。図3は、モータ900の歯車機構Gの構成を示す展開断面図である。
本実施形態の歯車機構Gは、ピニオンギヤ120側から出力軸560側に向かって、順に、第1ギヤ510、第2ギヤ520、第3ギヤ530、第4ギヤ540、および第5ギヤ550の5つの歯車部材により構成されている。また、ステータ200の上面を構成するステータコア231には、これら歯車部材を回転自在に支持する金属製の軸体である第1ギヤポスト610、第2ギヤポスト620、第3ギヤポスト630、および第4ギヤポスト640、並びにベアリング651が設けられている。
第1ギヤ510は、別体の二つの平歯車部材である大径歯車部511および小径歯車部512が組み合わされて一体化された複合歯車である。ピニオンギヤ120および大径歯車部511はいずれも樹脂製の歯車部材であり、大径歯車部511はピニオンギヤ120と噛合している。小径歯車部512は金属製の歯車部材であり、大径歯車部511の回転を減速して第2ギヤ520に伝達する。小径歯車部512の軸穴には第1ギヤポスト610が挿通されており、これにより第1ギヤ510は第1ポスト610に回転自在に支持されている。
第2ギヤ520も同様に、別体の二つの平歯車部材である大径歯車部521と小径歯車部522とが組み合わされて一体化された複合歯車である。大径歯車部521と小径歯車部522はいずれも金属製の歯車部材である。大径歯車部521は第1ギヤ510の小径歯車部512と噛合しており、小径歯車部522は大径歯車部521の回転を減速して第3ギヤ530に伝達する。小径歯車部522の軸穴には第2ギヤポスト620が挿通されており、これにより第2ギヤ520は第2ポスト620に回転自在に支持されている。ここで、第2ギヤポスト620には円筒形状の樹脂製のスリーブ625が装着されており、小径歯車部522の軸穴の内周面はスリーブ625に接触している。なお、第3ギヤ530および第4ギヤ540の構成や隣接する歯車部材との関係、並びに第3ギヤポスト630および第4ギヤポスト640の構成は、第2ギヤ520および第2ギヤポスト620と同様であるため、その詳細な説明を省略する。
第5ギヤ550は、第4ギヤ540の小径歯車部542と噛合した金属製の平歯車部材である歯車部551と、歯車部551の軸穴に挿通され、歯車部551と一体化された金属製の出力軸560により構成されている。出力軸560はその基端部がベアリング651に支持されており、さらに、その中間部がブッシング652(図1参照)に支持されている。
(軸体の固定構造および潤滑剤保持部)
図4は、第4ギヤ540、第4ギヤポスト640、および潤滑剤保持部Sの構造を示す側面視断面図である。以下に、図4を例として、本実施形態の軸体の固定構造および潤滑剤保持部の構成について説明する。なお、同様の固定構造は他のギヤポスト610,620,630にも設けられており、潤滑剤保持部Sは、第1ギヤ510および第1ギヤポスト610、並びに第3ギヤ530および第3ギヤポスト630にも設けられている。
上でも述べたように、第4ギヤ540を構成する大径歯車部541および小径歯車部542はいずれも金属製の歯車部材である。第4ギヤ540の軸穴には軸体であるギヤポスト640が挿通されている。なお、以下の説明では、ギヤポスト640の軸線方向xにおける延出方向側の端部を先端部t、その反対側の端部を後端部r、ギヤポスト640の全長のうちステータコア231よりも先端部t側の部分を支軸部e、さらに、支軸部eのうちステータコア231の近傍部を基端部bとする。
ギヤポスト640は、ステータコア231に設けられた貫通孔231bにその後端部rが挿通されて固定されている。ギヤポスト640の基端部bには、直径が貫通孔231bの孔径よりも大きく形成された拡径部である第1拡径部641が形成されている。ギヤポスト640の第1拡径部641よりも先端部t側の部分には、円筒形状の樹脂製のスリーブ645が装着されている。スリーブ645の外径は第1拡径部641の直径よりも大きく、これにより、第1拡径部641の外周面641aと、第4ギヤ540の軸穴の内周面540aとの間に、潤滑剤が蓄えられる隙間である潤滑剤保持部Sが形成されている。
本実施形態のギヤポスト640にはスリーブ645が装着されているため、第4ギヤ540の軸穴の内周面540aに対向するギヤポスト640の金属部は第1拡径部641のみである。そして、第1拡径部641と第4ギヤ540とは潤滑剤保持部Sにより接触不能に隔てられている。これにより、ギヤポスト640および第4ギヤ540の金属部の接触が回避されており、金属同士の摩擦による焼き付きや異常摩耗が防止されている。さらに、潤滑剤保持部Sに潤滑剤が蓄えられることにより、スリーブ645と第4ギヤ540との摩擦による摩耗をより長期間にわたって抑制することが可能とされている。
なお、ギヤポスト640および第4ギヤ540の焼き付きや異常摩耗を考慮する必要がない場合には、スリーブ645は省略することができる。この場合、ギヤポスト640の第1拡径部641よりも先端部t側の部分を第1拡径部641よりも大径に形成するか、または第4ギヤ540の軸穴540aの形状を変更して潤滑剤保持部Sを確保する必要がある。
また、ギヤポスト640の後端部rは、ステータコア231の貫通孔231bを貫通したところでカシメ固定されており、カシメ固定された後端部rは、貫通孔231bの孔径よりも大きな直径を有する拡径部である第2拡径部642を構成している。このように、本実施形態のギヤポスト640は、ステータコア231の貫通孔231bを挟んだ両側に第1拡径部641および第2拡径部642が設けられていることで、これら拡径部641,642がステータコア231を挟み込み、ギヤポスト640をステータコア231に強固に固定している。さらに、第1拡径部641がステータコア231に係止されることで、ギヤポスト640がステータコア231の貫通孔231bから後端部r側に脱落することが防止されている。
なお、本実施形態の第1拡径部641および第2拡径部642の直径は、いずれも、その全周においてステータコア231の貫通孔231bの孔径よりも大きく形成されている。これによりギヤポスト640の引き抜き強度が高められている。また、第1拡径部641により、ステータコア231の板面に対してギヤポスト640を垂直に配置することが容易になることから、第1拡径部641はギヤポスト640の位置精度の向上にも寄与している。
一方、本発明の第1拡径部および第2拡径部は、その最大径がステータコア231の貫通孔231bの孔径よりも大きければ、それなりの引き抜き強度の向上効果は認められる。そのため、第1拡径部641および第2拡径部642の直径を常にその全周においてステータコア231の貫通孔231bの孔径よりも大きく形成する必要はなく、また、第1拡径部641および第2拡径部642の形状は円形でなくてもよい。
例えば、図7は第1拡径部641の変形例である第1拡径部641mの構成を示す模式図である。図7はギヤポスト640と、ステータコア231の貫通孔231bを上方から見た図である。なお、図7では説明の便宜上、貫通孔231bを実際よりもやや大きく描いている。本変形例の第1拡径部641mは、ギヤポスト640の基端部bから径方向外側に突出した一対の突出部により構成されている。これら突出部は、基端部bの周方向において対称となる位置に配置されている。第1拡径部641mの最大径wは貫通孔231bの孔径hよりも大きく、これにより第1拡径部641mはその後端側への移動がステータコア231に係止されている。なお、第1拡径部641mはいずれか一方の突出部のみで構成されてもよい。なお、同様の変形を第2拡径部642に施すことも可能である。
また、本実施形態のギヤポスト640には第1拡径部641および第2拡径部642の両方が設けられているが、第2拡径部642を省略し、第1拡径部641のみを設けた構成としてもよい。第1拡径部641のみの構成では、第1拡径部641がステータコア231に係止されることにより、ギヤポスト640の後端部t側への引き抜き強度が高められる。この場合、ギヤポスト640を貫通孔231bに圧入固定してもよく、または、ステータコア231の裏側から貫通孔231bの外縁にパンチ加工を施して、貫通孔231bの周辺部を貫通孔231bの内側に寄せることでギヤポスト640を固定してもよい。
(支持板)
図5は、ステータ200の上面部であるステータコア231の構造を示す図である。図5(a)はステータコア231の平面図である。図5(b)は図5(a)のステータコア231をA方向から見た側面図である。
ステータコア231は歯車機構Gの支持板を兼ねており、ステータコア231には、第1ギヤポスト610から第4ギヤポスト604、およびベアリング651が固定されている。このように、本実施形態のモータ900では、歯車機構Gを支持するために別体の支持板を設けるのではなく、モータ900の必須部品であるステータコア230に支持板の役割を持たせていることにより、モータ900の部品点数が抑えられ、モータ900の小型化が図られている。
そして、ステータコア231には、ステータコア231の一部が折り曲げられることにより、ステータ200のティース部231aが形成されている。より具体的には、ティース部231aは、ステータコア231の半径方向dにおける中間位置を基端部として切り起こされることにより形成されている。これにより、ステータコア231の半径方向dにおけるティース部231aよりも内側の部分で、ロータ100の上面の一部を覆うことが可能とされている(図1参照)。そのため、例えば飛散した潤滑剤や剥落片などの異物からロータ100を保護することができ、異物によるモータ900の動作不良が抑制されている。
一方、本実施形態のモータ900では、ステータコア231が支持板を兼ねていることにより、ステータコア231の支持板としての厚みに制約が課されている。すなわち、例えばギヤポストの引き抜き強度を高めるためにステータコア231を厚くしたい場合でも、ティース部231aに許容される厚みを超えてステータコア231を厚くすることはできない。このような制約下においても、本実施形態の各ギヤポストには第1拡径部および第2拡径部が設けられていることで、これらギヤポストの引き抜き強度が担保されている。
なお、ステータコア231が支持板を兼ねる構成は本発明のモータにおける必須の構成ではなく、これらを別体として備えることに特に支障がなければ別体とすることも可能である。
(第2拡径部の形成工程)
図6は、第4ギヤポスト640をステータコア231に固定する工程を説明する模式図である。以下、第4ギヤポスト640を例として第2拡径部の形成工程を説明する。以下に説明する第2拡径部の形成工程は、第1ギヤポスト610から第3ギヤポスト630についても同様である。
ギヤポスト640をステータコア231に固定するときには、図6(a)に示すように、まず、ギヤポスト640の後端部rを、ギヤポスト640の第1拡径部641がステータコア231に係止されるまで貫通孔231bに挿通する。
そして、図6(b)に示すように、ステータコア231の貫通孔231bを貫通したギヤポスト640の後端部rにスピンカシメ加工を施すことでギヤポスト640の後端部rを拡げながら潰し、第2拡径部642を形成する。スピンカシメ加工を用いることによりギヤポスト640の後端部rを好適に拡径することができ、ステータコア231に対して第2拡径部642を係合させることができる。
図8はギヤポスト640の後端部rにスピンカシメ加工を施す様子を示す模式図である。図8に示すように、スピンカシメ工程では、リベッティングマシンのスピンヘッド900に取り付けられたインサート910(ポンチ部)が後端部rの端面に押し当てられ、回転する。この加圧と回転とが繰り返されることで、ギヤポスト640の後端部rは、比較的小さな力で広く潰し拡げられることとなる。
ここで、スピンカシメ加工を施した第2拡径部642の端面には、図6(c)に示すように、インサート910が擦れることで形成された同心円状の加工痕が形成される。形成される傷のピッチや大きさには個体差が生じるが、この加工痕によりギヤポスト640に対するスピンカシメ工程の有無を推認することが可能である。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
900 モータ
M モータ本体部
100 ロータ
110 ロータシャフト
120 ロータピニオン
200 ステータ
230 ステータコア
231 ステータコア上面部(支持板)
231a ステータのティース部
231b 支持板の貫通孔
d 支持板の半径方向
G 歯車機構
540 第4ギヤ(金属ギヤ)
540a 第4ギヤの軸穴の内周面
560 出力軸(出力部材)
640 第4ギヤポスト(軸体)
641 第1拡径部
641a 第1拡径部の外周面
642 第2拡径部
645 スリーブ
t 第4ギヤポストの先端部
r 第4ギヤポストの後端部
e 第4ギヤポストの支軸部
b 第4ギヤポストの基端部
S 潤滑剤保持部

Claims (9)

  1. ロータおよびステータを有するモータ本体部と、
    前記モータ本体部の駆動力を出力部材に伝達する歯車機構と、を備えるモータであって、
    前記歯車機構には金属製の歯車部材である金属ギヤが含まれており、
    前記金属ギヤの軸穴に挿通され、該金属ギヤを回転自在に支持する軸体と、該軸体の一方の端部が固定された支持板と、をさらに備え、
    前記軸体の延出方向側の端部を先端部、その反対側の端部を該軸体の後端部、前記軸体の全長のうち前記支持板よりも先端部側の部分を該軸体の支軸部、該支軸部のうち前記支持板の近傍部を該軸体の基端部としたときに、
    前記軸体は、前記支持板に設けられた貫通孔に該軸体の後端部が挿通されて固定されており、
    前記軸体の基端部には、該軸体の最大径が前記支持板の貫通孔の孔径よりも大きく形成された拡径部である第1拡径部が設けられており、
    前記第1拡径部の外周面と、前記金属ギヤの軸穴の内周面との間には、潤滑剤が蓄えられる隙間である潤滑剤保持部が設けられ、該潤滑剤保持部により前記基端部と前記金属ギヤとは接触不能に隔てられていることを特徴とするモータ。
  2. 前記第1拡径部の直径は、その全周において前記支持板の貫通孔の孔径よりも大きく形成されていることを特徴とする請求項1に記載のモータ。
  3. 前記軸体には、前記第1拡径部よりも先端部側の部分に、円筒形状の樹脂製のスリーブが装着されており、
    前記スリーブの外径は前記第1拡径部の最大径よりも大きく、これにより、前記第1拡径部の外周面と、前記金属ギヤの軸穴の内周面との間に前記潤滑剤保持部が確保されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のモータ。
  4. 前記支持板は、前記ステータのステータコアの一部を兼ねており、
    前記支持板は、該支持板の一部が折り曲げられることで形成された、前記ステータのティース部を有していることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のモータ。
  5. 前記ティース部は、前記支持板の半径方向における中間位置を基端部として切り起こされていることを特徴とする請求項4に記載のモータ。
  6. 前記軸体の後端部は、前記支持板の貫通孔を貫通したところでカシメ固定されており、カシメ固定された前記後端部は、該貫通孔の孔径よりも大きな最大径を有する拡径部である第2拡径部を構成していることを特徴とする請求項1から請求項5に記載のモータ。
  7. 前記第2拡径部の直径は、その全周において前記支持板の貫通孔の孔径よりも大きく形成されていることを特徴とする請求項6に記載のモータ。
  8. 前記第2拡径部の端面には、同心円状の加工痕が形成されていることを特徴とする請求項7に記載のモータ。
  9. ロータおよびステータを有するモータ本体部と、
    前記モータ本体部の駆動力を出力部材に伝達する歯車機構と、を備えるモータの製造方法であって、
    前記歯車機構には金属製の歯車部材である金属ギヤが含まれており、
    前記金属ギヤの軸穴に挿通され、該金属ギヤを回転自在に支持する軸体と、該軸体の一方の端部である後端部が挿通されて固定される貫通孔を有する支持板と、をさらに備え、
    前記軸体は、該軸体の最大径が前記支持板の貫通孔の孔径よりも大きく形成された拡径部である第1拡径部を有しており、
    前記軸体の後端部を、該軸体の第1拡径部が前記支持板に係止されるまで該支持板の貫通孔に挿通する工程と、
    前記支持板の貫通孔を貫通した前記軸体の後端部にスピンカシメ加工を施して、該軸体の直径が該貫通孔の孔径よりも大きく形成された拡径部である第2拡径部を形成する工程と、を含むことを特徴とするモータの製造方法。
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