JP2011044195A - 電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】再生光を確実に読み取ることができ、読み取り精度を向上させることができる電子機器を提供することを目的とする。
【解決手段】ホログラムディスクの記録、または再生の少なくとも一方を行う電子機器であって、ホログラムディスク(MH)1に対向配置された対物レンズ11と、対物レンズ11に向けて光を照射するレーザ光源5と、対物レンズ11を介してホログラムディスク(MH)1からの反射光を受光する受光素子17とを備え、レーザ光源5から対物レンズ11に向かう光の一部を反射するコーナキューブアレイ8をレーザ光源5と対物レンズ11との間に設けたことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、ホログラムディスクの記録、または再生の少なくとも一方を行う電子機器に関するものである。
近年、記録容量を大きくするために、多層記録されたホログラムディスクが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
上記ホログラムディスクは、円板状のホログラムディスク内の厚さ方向に、記録層であるホログラム層を多層状態で設けているため、記録容量は極めて大きくなる。
そして、ホログラムディスクを記録再生する電子機器によって、発光素子から照射された光を対物レンズによって集光し、上記ホログラムディスクの片側から照射することで、ホログラムディスクの記録再生を行い、ホログラムディスクと対物レンズの相対距離を変化させることにより、多層化を実現している。
米国特許第7388695号明細書
しかしながら、上記従来のホログラムディスクを再生する際、ホログラム層から反射された再生光の強度は、ホログラムディスクに照射した光の強度と比較すると小さく、電子機器によって再生光を読み取れない場合があり、読み取り精度が落ちる恐れがあった。
そこで、本発明は、読み取り精度を向上させることを目的とする。
本発明は、ホログラムディスクの記録、または再生の少なくとも一方を行う電子機器であって、ホログラムディスクに対向配置された対物レンズと、対物レンズに向けて光を照射する発光素子と、対物レンズを介してホログラムディスクからの反射光を受光する受光素子とを備え、発光素子から対物レンズに向かう光の一部を反射する反射板を発光素子と対物レンズとの間に設けたことを特徴とする。
以上のように本発明は、発光素子から対物レンズに向かう光の一部を反射する反射板を発光素子と対物レンズとの間に設けたことにより、対物レンズから受光素子に向かう光つまり再生光を読み取る際、再生光と比較して光の強度が大きい反射板からの反射光を利用できるため、再生光を確実に読み取ることができ、読み取り精度を向上させることができる。
本発明の実施例1の電気機器の構成図 本発明の実施例1のホログラムディスク(記録媒体)を示す透視斜視図 図2の一部拡大透視図 本発明の実施例1のホログラムディスク(記録媒体)を示す一部拡大平面図 図4のレーザ光(円形光)5Aエネルギーレベルを示す特性図 図4の再生時を示す一部拡大平面図 図4の再生時のトラッキング制御を示す図 本発明の実施例1の電子機器の再生時の動作図 光の可干渉性を示す図 本発明の実施例2の電気機器の構成図 比較例の動作を説明するための波形図 本発明の実施例2の動作を説明するための波形図 本発明の実施例2の動作を説明するための波形図 本発明の実施例2の動作を説明するための波形図
本発明は、ホログラムディスクの記録、または再生の少なくとも一方を行う電子機器であって、ホログラムディスクに対向配置された対物レンズと、対物レンズに向けて光を照射する発光素子と、対物レンズを介してホログラムディスクからの反射光を受光する受光素子とを備え、発光素子から対物レンズに向かう光の一部を反射する反射板を発光素子と対物レンズとの間に設けたことを特徴とする電子機器。
これにより、対物レンズから受光素子に向かう光、つまり再生光を読み取る際、再生光と比較して光の強度が大きい反射板からの反射光を再生光の増幅に利用できるため、再生光を確実に読み取ることができ、読み取り精度を向上させることができる。
また、反射板は、発光素子から対物レンズに向かう光に対して発光素子からの光の外周部分の光のみを透過し、その内周部分の光は反射することにより、光の集光位置の変化によって生じる球面収差を補正することができる。
また、反射板は、対物レンズから受光素子に向かう光に対しては透過することにより、ホログラムディスクからの反射光を効率よく利用することができる。
なお、発光素子から反射板に入射して、反射あるいは透過する光とホログラムディスクで反射して、反射板に再入射する光の偏光はほぼ直交している。こうすることにより、再生光を読み取る際、再生光と比較して光の強度が大きい反射板からの反射光を再生光の増幅に利用する効率を最大にすることができる。
また、対物レンズと受光素子との間に、対物レンズおよび反射板から受光素子に向かう光を第1の光、第2の光、第3の光の3つに分ける回折格子を設け、受光素子で、第1、第2の光を読み取る際、第1の光を2つの直交する偏光に分け、また第2の光の偏光状態を変化させて、2つの直交する偏光に分けて、それぞれを読み取ることにより、反射板からの反射光を利用してホログラムディスクからの反射光を増幅して読み取ることができる。
また、上記第3の光は、フォーカス制御またはトラッキング制御の少なくとも一方に利用することができる。
また、反射板は、複数のコーナキューブを平面状に配置したコーナキューブアレイと、発光素子から照射される光が入射する反射板の入射面側にある第1の部材と、入射面とは反対側の面側にある第2の部材とを備え、コーナキューブアレイと1の部材と第2の部材とは一体に形成されており、第1の部材の屈折率と第2の部材の屈折率とが同じであることにより、反射板を透過する光を正しく導くことができる。
また、発光素子が半導体レーザであり、反射板で反射して受光素子に向かう光と、ホログラムディスクで反射して受光素子に向かう光の光路長差が、半導体レーザの光学的共振器長の2倍のほぼ整数倍であることにより、反射板で反射して受光素子に向かう光と、ホログラムディスクで反射して受光素子に向かう光の可干渉性が高まり、この反射板からの反射光を利用してホログラムディスクからの反射光を増幅して読み取る動作の効率が高くなる。
以下、本発明の実施例について、以下の図面を用いて説明する。
(実施例1)
図1はホログラムディスク(MH)1の記録、再生を行う電子機器を示しているが、まずはこのホログラムディスク(MH)1についての説明を行い、続いてその記録、再生を行う電子機器について説明する。
図1に示したホログラムディスク(MH)1は、図2に示すように円板状の板体2で構成され、その中心部分に形成した回転駆動用の貫通孔2Aには、電子機器の駆動軸(図示せず)が挿入され、これによりホログラムディスク(MH)1は回転駆動されるようになっている。
本実施例で用いるホログラムディスク(MH)1は図1に示すように、板体2の内部の板厚方向に、あらかじめ複数の渦巻状のホログラム層3が、所定間隔をおいて形成されたものである。
また、各渦巻状のホログラム層3は、図2、図3からも理解されるように、渦巻状のホログラム帯4により構成したものであるが、各層の渦巻状のホログラム帯4は、それぞれ上、下層の渦巻状のホログラム帯4とは分離されている。つまり、本実施例では、各層の渦巻状のホログラム帯4の外周端、内周端とも、それぞれ上、下方向に所定間隔をおいて配置されているので、各渦巻状のホログラム帯4の内周端近傍には何層目かを示す層情報が設けられている。
勿論、上層から下層までの渦巻状のホログラム帯4が一筆書き状に連続的な状態としてもよい。
以上のごとく本実施例では、板体2の内部に、上、下に所定間隔をおいて配置された複数の渦巻状のホログラム層3を形成したものであって、記録時には渦巻状のホログラム層3を構成する渦巻状のホログラム帯4に光を照射して光学的な変質を起こさせることで、その部分の渦巻状のホログラム帯4を消失(例えばデジタルの0)させ、また光を照射しない部分の渦巻状のホログラム帯4は元の状態、つまり非消失(例えばデジタルの1)の状態として保持し、これにより円周方向に、断続的な「0」「1」のデジタル記録が行えるものである。
また、再生時には、前記「0」「1」のデジタル信号を読み取って、再生を行うようになっている。
本実施例における特徴点の一つは、上述したように、渦巻状のホログラム層3の一層毎が、図2、図3に示すごとく、連続した渦巻状のホログラム帯4により構成されていることである。
また、各渦巻状のホログラム帯4は、図3に示すごとく上、下方向に複数の干渉縞を有するものであり、これら上、下方向の干渉縞のうち、上、下方向の中間層部分(例えば4X)は幅(渦巻状のホログラム帯4の長手方向に直行する方向)が広く、その中間層部分(例えば4X)から上方の上方層(例えば4Y)になればなるほど幅は狭くなっており、また前記中間層部分(例えば4X)から下方の下方層(例えば4Z)になればなるほど幅が狭くなっている。
次に、図1〜図3を用いて、ホログラムディスク(MH)1に形成した渦巻状のホログラム帯4の記録、再生を行う電子機器について説明する。
このホログラムディスク(MH)1を記録、再生する電子機器は、レーザ光を発振するレーザ光源5と、このレーザ光源5からの光を平行光にするコリメータレンズ6と、このコリメータレンズ6からの光を分離するビームスプリッタ7と、特定の偏光成分を所定の割合で反射する偏光選択性膜付きのコーナキューブアレイ8と、1/4波長板9と、ホログラムディスク(MH)1に対して集光させる位置が変化することによって生じる球面収差を補正する液晶の球面収差補正板10と、対物レンズ11と、反射板12と、非点収差レンズ13と、入射した光を0次光と±1次光の3つの光に分ける回折格子14と、入射した光の偏光状態を変化させる1/4波長板15と、入射した光を2つのほぼ等光量の直交する偏光に分ける偏光ホログラム16と、ホログラムディスク(MH)1からの光を受光する受光素子17とにより構成されている。
なお、本実施例では、レーザ光源5は、通常のものを用いているが、外部共振型のレーザ(ECLD)を用いるほうが、好ましい。
また、本実施例では、コーナキューブアレイ8と1/4波長板9とは一体に形成されており、例えばガラス基板上に形成されている。
このとき、コーナキューブアレイ8のビームスプリッタ7側(コーナキューブアレイ8においてレーザ光源5からの光が入射する入射面側)にある部材の屈折率とコーナキューブアレイ8の球面収差補正板10側(上述した入射面とは反対側)にある部材の屈折率が異なる、つまりコーナキューブアレイ8を境界にして屈折率が変化するように構成すると、ホログラムディスク(MH)1から反射されてコーナキューブアレイ8を透過する光が屈折して、ビームスプリッタ7に正しく導けなく恐れがあるため、コーナキューブアレイ8を境界にして屈折率が変化しないように同じ屈折率を持つ部材で構成する必要がある。
そのため、コーナキューブアレイ8がガラス等で1/4波長板9と一体に形成されている場合、コーナキューブアレイ8の両面には、屈折率が同じものを使用し、コーナキューブアレイ8を境界に屈折率が変化しないようにしてある。
なお、上述する屈折率は、レーザ光源5からの光の波長(本実施例では405nm)に対して、屈折率が同じであればよい。
ここで、コーナキューブアレイ8について説明する。コーナキューブアレイ8は、レーザ光の特定の偏光成分(本実施例ではS偏光)に対して所定の割合で反射する反射膜を設け、入射したS偏光に対して、入射した方向と同じ方向に反射するようになっており、本実施例では、3枚の平面の板を直角に組み合わせた形状で複数設け、平面状に形成してあり、本実施例では、S偏光の9割を反射するようになっている。
次に、ホログラムディスク(MH)1に形成した渦巻状のホログラム層3の記録、再生を行う電子機器について説明する。
まず、記録時の動作について説明する。
図1で、レーザ光源5から例えばS偏光として出射された青色のレーザ光(405nm)は、コリメータレンズ6を通過する。
コリメータレンズ6を通過したレーザ光は、ビームスプリッタ7において、半分の光が反射して対物レンズ11側に向かい、半分の光は透過する。
そして、ビームスプリッタ7で反射したレーザ光は、コーナキューブアレイ8にて、半分が反射して、残り半分がコーナキューブアレイ8を透過して、1/4波長板9、および球面収差補正板10を通過し、円偏光として対物レンズ11によって、目的とする渦巻状のホログラム帯4に照射されることで、記録が行われる。
なお、目的とする層(深さ方向の層)に焦点を合わせるために、対物レンズ11とホログラムディスク(MH)1との相対距離を可変する可変手段(周知のものであるので、図面の煩雑化を避けるため、図示せず)を設けている。
このときは記録時であるので、渦巻状のホログラム帯4に照射するレーザ光を強く(読み取り時の約10倍)しており、これによりレーザ光が照射された部分の、渦巻状のホログラム帯4は光学的な変性を起こして、その部分のホログラムが消失し、またレーザ光が照射されなかった部分の、渦巻状のホログラム帯4は光学的な変性は起こさず、非消失状態となる。つまりこれによりデジタル的な、いわゆる「0」「1」のデジタル信号による記録が行われる。
本実施例においては、記録時、上記レーザ光源5から出射された青色のレーザ光は、目的とする層の渦巻状のホログラム帯4に照射され、その照射部分の渦巻状のホログラム帯4を消失させることになる。
図4における4A、4B部分が、この渦巻状のホログラム帯4の消失エリア(デジタル信号の例えば0)となり、このうち消失エリア4Aは単発の消失エリアで、4Bは渦巻状のホログラム帯4の長手方向に、消失エリア4Aが連続形成された状態を示している。
また、これらの消失エリア4A、4B以外の渦巻状のホログラム帯4は、例えば非消失エリア(デジタル信号の例えば1)4C、4Dとなっており、このうち非消失エリア4Cは単発的な非消失エリアで、4Dは非消失エリア4Cが連続形成された状態を示している。
本実施例においては、図4の消失エリア4Bに示した5Aが、上記レーザ光源5から出射され、渦巻状のホログラム帯4に照射された青色のレーザ光(円形光)を示している。
ここで重要なことは、本実施例の記録時においては、図5に示すごとく、渦巻状のホログラム帯4に照射する青色のレーザ光(円形光)5Aは、エネルギーレベルKを超えた部分が、渦巻状のホログラム帯4の長手方向に直交する方向の幅よりも小さくなるようにしていることであり、これにより本実施例では記録時のレーザ光(円形光)5Aを、以降は図5の小径の5aと表現する。
そして、さらに特徴的なことは、記録時のこの小径のレーザ光(円形光)5aを図4のごとく、渦巻状のホログラム帯4の長手方向の両側に非照射部分ができるように、長手方向の中心線部分を掃引する状態で照射することである。
つまり、このようにすれば、記録時に図4に示すように、レーザ光源5からレーザ光(円形光)5aを出射すれば、渦巻状のホログラム帯4の長手方向には、渦巻状のホログラム帯4の消失エリア4A、4Bと非消失エリア4C、4Dが形成されるが、さらに前記消失エリア4A、4Bであっても、渦巻状のホログラム帯4の長手方向に直交する方向の両側には、渦巻状のホログラム帯4の非消失エリア4E、4Fが形成される。
これらの非消失エリア4E、4Fにおいては、図3から理解されるようにホログラム(4X、およびその近傍のホログラム)が存在しており、本実施例ではこのように非消失エリア4E、4Fであっても残存しているホログラム(4X、およびその近傍のホログラム)をトラッキング情報として活用するものである。
勿論、非消失エリア4C、4Dにおいては、渦巻状のホログラム帯4の長手方向に直交する両側には同じく図3に示すホログラム(4X、およびその近傍のホログラム)が存在しているので、結論として渦巻状のホログラム帯4の長手方向に直交する両側にはトラッキング情報エリアが形成された状態となっており、このトラッキング情報エリアからのトラッキング情報を活用し、適切なトラッキング制御を行うことができるようになる。
また、このようなトラッキング情報エリアは、内層の渦巻状のホログラム帯4であっても形成されているので、この内層の渦巻状のホログラム帯4への記録、再生時にも、このトラッキング情報エリアからのトラッキング情報を活用し、適切なトラッキング制御を行うことができるようになるのである。
また、このようなトラッキング情報エリアは、消失エリア4A、4Bであっても、渦巻状のホログラム帯4の長手方向に直交する方向の幅の両側に非消失エリア4E、4Fを残すだけで形成することができるので、極めて安定的に形成できるものとなる。
図6、図7は上記トラッキング情報エリアからのトラッキング情報によりトラッキングを行う状態を説明するものである。
なお、トラッキング制御としては位相差法や、3ビーム法が存在し、それらの制御はよく知られたものであるので、本実施例では、この部分については簡単な説明にとどめる。
図6は、再生時におけるトラッキング制御を示している。このとき、レーザ光源5から照射されるレーザ光(円形光)5Aは、再生時であるので、渦巻状のホログラム帯4に実際に現れる大きさの5Aとしている。
このようなレーザ光(円形光)5Aが渦巻状のホログラム帯4に掃引、照射されると渦巻状のホログラム帯4の長手方向に直交する両側に存在するトラッキング情報エリアからのトラッキング情報により図1の受光素子17に接続された位相比較器(図7の13)では、内外へのずれが検出される。
図7(b)はトラッキングずれのない状態で、このときには、位相を考慮した移相比較器13でのA+CとB+Dの位相が同じ状態となるので、対物レンズ11のトラッキング制御は行われない。
図7(a)は、レーザ光(円形光)5Aが渦巻状のホログラム帯4の非消失エリア4F側に片寄った状態を示し、このときにはB+Dの位相がA+Cの位相よりも速く検出されるので、この非消失エリア4F側に片寄った状態が検出され、その結果として対物レンズ11を中央に戻すトラッキング制御が行われる。
図7(c)は、レーザ光(円形光)5Aが渦巻状のホログラム帯4の非消失エリア4E側に片寄った状態を示し、このときにはA+Cの位相がB+Dの位相よりも速く検出されるので、この非消失エリア4E側に片寄った状態が検出され、その結果として対物レンズ11を中央に戻すトラッキング制御が行われる。
以上のように、本実施例によれば、トラッキング情報エリアからのトラッキング情報を活用し、適切なトラッキング制御を行うことができる。
次に、再生について説明する。
再生時には、渦巻状のホログラム帯4に照射するレーザ光を弱く(記録時の1/10)しているので、渦巻状のホログラム帯4に光学的な変性は発生せず、ひたすら渦巻状のホログラム帯4からの反射光を受光素子17で受光し、再生信号を得るようにしている。
渦巻状のホログラム帯4からの反射光は、球面収差補正板10を透過し、1/4波長板9を通過することにより、円偏光からP偏光となり、コーナキューブアレイ8を透過してビームスプリッタ7へ到達し、ビームスプリッタ7を透過する。
ここで、ビームスプリッタ7には、コーナキューブアレイ8で反射されたS偏光も半分が透過し、反射板12には、コーナキューブアレイ8を反射したS偏光と、渦巻状のホログラム帯4からの反射光であるP偏光とが導かれる。
そして、この光は、反射板12、非点収差レンズ13を通過して、回折格子14によって、3つの光に分けられる。
この分けられた再生光をそれぞれ18a、18b、18cとすると、中央の再生光18bは、0次回折光であり、フォーカス制御、あるいは上述したトラッキング制御に用いられる。
左右の再生光18a、18cについては、それぞれ±1次回折光であり、ホログラムディスク(MH)1から読み取ったデータの信号光として用いられる。再生光18aは、反射板12からの強度の大きなS偏光の反射光と、渦巻状のホログラム帯4からの微弱なP偏光の反射光が合成された直線偏光の光であるが、1/4波長板15によって、円偏光となった後、偏光ホログラム16によって2つのほぼ等光量の直交する偏光に分けられ、受光素子17でそれぞれRF1、RF2信号として検出される。
また、再生光18cは、反射板12からの強度の大きなS偏光の反射光と、渦巻状のホログラム帯4からの微弱なP偏光の反射光が合成された直線偏光の光であるが、偏光ホログラム16によって2つのほぼ等光量の直交する偏光に分けられ、受光素子17で、それぞれRF3、RF4信号として検出される。
本実施例では、このRF1〜4の信号を演算することによって、渦巻状のホログラム帯4に記録されているデータの読み出しが行われる。
これにより、渦巻状のホログラム帯4からの反射光である信号光を読み取る際、コーナキューブアレイ8からの反射光を利用して、微弱な信号光を増幅することができるので、信号光を確実に読み取ることができ、読み取り精度を向上させることができる。
つまり、コーナキューブアレイ8からの反射光は、レーザ光源5からの光を直接反射しているため、反射率が数%以下の渦巻状のホログラム帯4からの反射光である信号光の強度と比較して一般的に100倍程度の強度にすることができる。このため、この強度が強いコーナキューブアレイ8からの反射光と渦巻状のホログラム帯4からの反射光である信号光を干渉させて、強度が強いコーナキューブアレイ8からの反射光を渦巻状のホログラム帯4からの反射光である信号光で変調することにより、強度が強いコーナキューブアレイ8からの反射光の変調を信号光の増幅信号として利用できるため、信号光を受光素子17で確実に読み取ることができ、読み取り精度を向上させることができる。
なお、本実施例では、便宜上レーザ光源5から出射される光はS偏光としているが、P偏光であってもよく、その際はビームスプリッタ7等の条件を適宜変化させればよい。
次に、図8を用いて再生時におけるデータの読み取りについて詳細に説明する。
図8において、受光素子17にて再生光(図1の18a)により読み取ったRF1信号(図8の(A))、RF2信号(図8の(B))の差分によって、まず(数1)に示すD1(図8の(C))を算出する。
Figure 2011044195
ここで、ηは受光素子17に入射する光から電気信号に変換するときの係数、Isは、渦巻状のホログラム帯4から反射された反射光から得られる光強度、Irは、コーナキューブアレイ8から反射された反射光から得られる光強度、φは、上記渦巻状のホログラム帯4から反射された信号光の光路長と、コーナキューブアレイ8から反射された反射光の光路長差によって生じる位相差である。
また、再生光(図1の18c)により読み取ったRF3信号(図8の(D))、RF4信号(図8の(E))の差分によって、(数2)に示すD2(図8の(F))を算出する。
Figure 2011044195
そして、上記D1(図8の(C))、D2(図8の(F))を2乗して、その和の平方根を演算することにより、(数3)に示すように、出力信号Iout(図8の(G))を得る。
Figure 2011044195
ここで、従来の方法と本実施例の方法とを比較するとき、コーナキューブアレイ8からの反射光を用いない従来の方法によって信号光を読み取った場合、出力信号I´outはηIsとなるため、従来の方法の出力信号と本実施例の方法の出力信号との比は(数4)に示すようになる。
Figure 2011044195
ここで、一般的にコーナキューブアレイ8から反射された反射光の光強度Irは、渦巻状のホログラム帯4から反射された反射光の光強度Isより、大きいため従来の方法より出力信号が増幅されていることが分かる。
例えば、Isを1としたときIrが100とすると、出力信号は従来の方法と比較して、10倍にもなることが分かる。
これにより、コーナキューブアレイ8から反射した反射光を信号光の増幅信号として利用することができ、出力信号を増幅することができる。
なお、受光素子17において、前述したように出力信号Ioutの演算と同時にサーボ信号(図8の(H))フォーカス制御(図8の(I))、およびトラッキング制御(図8の(J))を行っている。
また、上記で説明したホモダイン検出法では、コーナキューブアレイ8からの反射光と渦巻状のホログラム帯4からの反射光である信号光が可干渉性を持っていることが必要である。光ディスク装置などで用いられる半導体レーザ光源は、高周波を重畳してマルチモードで用いられることが多く、図9に示すように、横軸に光学的共振器長の2倍を単位にして、2つの光束の光路長差を、縦軸に可干渉をとると、2つの光束の光路長差が半導体レーザの光学的共振器長の2倍の整数倍近傍のみで可干渉性が高く、それ以外では可干渉性は低い。したがって、このような半導体レーザを用いる場合には、ホモダイン検出法による信号光の増幅を有効に働かせるためには、コーナキューブアレイ8からの反射光と渦巻状のホログラム帯4からの反射光である信号光のレーザ光源5からの光路長差をレーザ光源5の光学的共振器長の2倍のほぼ整数倍にする必要がある。ちなみに光学的共振器長とは、半導体レーザチップのチップ長Lにチップの屈折率nを掛け合わせたものnLである。
さて、このように何層目かは問わず適切な強度のレーザ光が、上述したように、図4〜図6のごとく渦巻状のホログラム帯4に照射され、これにより渦巻状のホログラム帯4から反射した反射光は、対物レンズ11、1/4波長板9を介してコーナキューブアレイ8に到達する。
コーナキューブアレイ8は、対物レンズ11から受光素子17に向かう反射光に対しては全開口性、つまりすべての反射光が通過できる構成となっているので、この反射光をすべててビームスプリッタ7側へと通過させる。
ビームスプリッタ7側へと通過している渦巻状のホログラム帯4からの反射光は、1/4波長板9を往復で、2回通過したことによりS偏光波からP偏光波に偏光され、その結果ビームスプリッタ7を透過し、上述したように受光素子17に到達し、読み取りが行われるようになっている。
なお、この受光素子17による読取は、周知のごとく記録時にも、再生時にも行われる。
以上のようにすることで、渦巻状のホログラム帯4からの反射光である信号光を読み取る際、コーナキューブアレイ8からの反射光を利用することができるので、信号光を確実に読み取ることができ、読み取り精度を向上させることができる。
つまり、コーナキューブアレイ8からの反射光は、レーザ光源5からの光を直接反射しているため、渦巻状のホログラム帯4からの反射光である信号光の強度と比較して一般的に100倍程度の強度がある。このため、この強度が強いコーナキューブアレイ8からの反射光を、信号光の増幅信号として利用できるため、受光素子17で読み取る信号光を変調して、光の強度を大きくすることができ、この結果として、信号光を受光素子17で確実に読み取ることができ、読み取り精度を向上させることができる。
(実施例2)
実施例2は、コーナキューブアレイの大きさをコーナキューブアレイに入射する光のスポットサイズより小さくしたものである。なお、実施例1と同様の部分は同じ番号を付し、詳細な説明は実施例1の説明を援用する。
本実施例では、図10に示すように、球面収差補正板を設けない代わりに、ビームスプリッタ7から入射する光のスポットサイズより小さいコーナキューブアレイ21を配置し、また、ビームスプリッタ7と反射板12との間に、ビームスプリッタ7からの光を集光するレンズ22と、ピンホール等で形成された開口制限板23と、この開口制限板23からの光を平行光にするレンズ24とを設けている。
ここで、本実施例でのコーナキューブアレイ21は、実施例1のコーナキューブアレイと異なり、特定の偏光(本実施例ではS偏光)をすべて反射するようになっている。
次に、上述のように構成した電子機器におけるホログラムディスク(MH)1に形成した渦巻状のホログラム層3の記録、再生を行う際の動作について説明する。
まず、記録時の動作について説明する。
図10で、レーザ光源5から例えばS偏光として出射された青色のレーザ光(405nm)は、コリメータレンズ6を通過する。
コリメータレンズ6を通過したレーザ光は、ビームスプリッタ7において、半分は反射して対物レンズ11側に向かい、もう半分は透過する。
そして、ビームスプリッタ7で反射したレーザ光は、コーナキューブアレイ21が存在する部分は、反射され、コーナキューブアレイ21が存在しないレーザ光の外周部分の光については、1/4波長板9を通過し、円偏光として対物レンズ11によって、目的とする渦巻状のホログラム帯4に照射されることで、記録が行われる。
本実施例においては、記録時、上記レーザ光源5から出射された青色のレーザ光は、目的とする層の渦巻状のホログラム帯4に照射され、その照射部分の渦巻状のホログラム帯4を消失させることになる。
次に、再生について説明する。
渦巻状のホログラム帯4からの反射光は、1/4波長板9を通過することにより、円偏光からP偏光となり、反射光の中央部分はコーナキューブアレイ21を透過し、反射光の周辺部は、コーナキューブアレイ21を透過した光とともにそのままビームスプリッタ7へ到達し、
ビームスプリッタ7を透過する。
ここで、ビームスプリッタ7は、コーナキューブアレイ21で反射されたS偏光も半分が透過し、レンズ22には、コーナキューブアレイ8を反射したS偏光と、渦巻状のホログラム帯4からの反射光であるP偏光とが導かれる。
このレンズ22に導かれた光は、集光され開口制限板23を通過し、レンズ24によって再び平行光となる。
そして、この光は、反射板12、非点収差レンズ13を通過して、回折格子14によって、3つの光に分けられる。
この分けられた再生光をそれぞれ18a、18b、18cとすると、中央の再生光18bは、フォーカス制御、あるいは上述したトラッキング制御に用いられる。
左右の再生光18a、18cについては、ホログラムディスク(MH)1から読み取ったデータの信号光として用いられ、再生光18aは、1/4波長板15によって、円偏光となった後、偏光ホログラム16によって2つのほぼ等光量の直交する偏光に分けられ、受光素子17でそれぞれRF1、RF2信号として検出される。
また、再生光18cは、偏光ホログラム16によって2つのほぼ等光量の直交する偏光に分けられ、受光素子17で、それぞれRF3、RF4信号として検出される。
本実施例では、このRF1〜4の信号を演算することによって、渦巻状のホログラム帯4に記録されているデータの読み出しが行われる。
これにより、渦巻状のホログラム帯4からの反射光である信号光を読み取る際、コーナキューブアレイ8からの反射光を利用して、微弱な信号光を増幅することができるので、信号光を確実に読み取ることができ、読み取り精度を向上させることができる。
ここで、本実施例の特徴であるレーザ光の外周部分のみを利用している点について詳細に説明する。
本実施例においては、コーナキューブアレイ21により、ビームスプリッタ7で反射された光は、外周部のみ対物レンズ11を介して、ホログラムディスク(MH)1の渦巻状のホログラム帯4に向けて照射されるようになっている。
本実施例の優位性を説明する前に、図11において、球面収差補正板がなく、コーナキューブアレイ21を設けなかった場合(従来例)について説明する。この場合は、コーナキューブアレイ21を設けないので、レンズ全面を光が通過する。
図11(a)は、ホログラムディスク(MH)1の、対物レンズ11側に存在する第1層目の渦巻状のホログラム帯4部分におけるスポット強度分布を示している。このとき対物レンズ11とホログラムディスク(MH)1との相対距離は、第1層目の渦巻状のホログラム帯4部分にスポットが焦点を結ぶように調整されている。
この図11(a)から理解されることは、例えば対物レンズ11の仕様を整えれば、この第1層目の渦巻状のホログラム帯4部分に、十分な強度のレーザ光を供給することができると、言うことである。
図11(b)は、ホログラムディスク(MH)1の、対物レンズ11側から第30層目の渦巻状のホログラム帯4部分におけるスポット強度分布を示している。このとき対物レンズ11とホログラムディスク(MH)1との相対距離は、第30層目の渦巻状のホログラム帯4部分にスポットが焦点を結ぶように調整されている。
この図11(b)から理解されることは、この対物レンズ11側から第30層目の渦巻状のホログラム帯4部分、つまり表層から離れた層には、スポットの中心部に十分な強度のレーザ光を供給することができないと、言うことである。
このように表層から離れた層の渦巻状のホログラム帯4に、十分な強度のレーザ光を供給することができない理由は、対物レンズ11出射後の光線が焦点に到達するまでに通過するホログラムディスク(MH)1の厚みが変わり、光路長が変わることで球面収差が発生するからである。
この球面収差を本実施例では、上述のごとく発光素子の一例として用いたレーザ光源5と対物レンズ11との間に、図10のごとく、レーザ光の外周部分のみを対物レンズ11に導くコーナキューブアレイ21を介在させた。つまり、実施例1のように球面収差補正板を用いず、コーナキューブアレイ21の形状を上述のごとくした。
図12(a)は、図1に示す本実施例のホログラムディスク(MH)1の、対物レンズ11側の第1層目の渦巻状のホログラム帯4部分におけるスポット強度分布を示している。このとき対物レンズ11とホログラムディスク(MH)1との相対距離は、第1層目の渦巻状のホログラム帯4部分にスポットが焦点を結ぶように調整されている。
この図12(a)から理解されることは、この第1層目の渦巻状のホログラム帯4部分に、十分な強度のレーザ光を供給することができると、言うことである。
図12(b)は、ホログラムディスク(MH)1の、対物レンズ11側から第30層目の渦巻状のホログラム帯4部分におけるスポット強度分布を示している。このとき対物レンズ11とホログラムディスク(MH)1との相対距離は、第30層目の渦巻状のホログラム帯4部分にスポットが焦点を結ぶように調整されている。
この図12(b)から理解されることは、この対物レンズ11側から第30層目の渦巻状のホログラム帯4部分、つまり表層から離れた層の渦巻状のホログラム帯4でも、実用に耐える十分な強度のレーザ光をスポットの中心部に供給することができる、言うことである。
それでは次に、何故本実施例では、表層から離れた層の渦巻状のホログラム帯4でも、実用に耐える十分な強度のレーザ光を供給することができるのかと言う、理由について説明する。
図13(a)は、図11(b)の状態、つまり、ホログラムディスク(MH)1の、対物レンズ11側から第30層目の渦巻状のホログラム帯4部分に到る光線の光路長差を示している。
この図13(a)から理解されることは、レーザ光源5からのすべててのレーザ光を、対物レンズ11を介してホログラムディスク(MH)1の渦巻状のホログラム帯4に向けて照射した場合、例えばこの第30層目の渦巻状のホログラム帯4部分においては、光線通過位置が対物レンズ11の中心から離れるにしたがって、光路長差が大きく変動してしまうと言うことである。
したがって、図13(b)にも示すように、この対物レンズ11側から第30層目の渦巻状のホログラム帯4部分、つまり表層から離れた層には、十分な強度のレーザ光を供給することができないと、言うことになるのである。
これに対して図13(c)は、本実施例、つまり発光素子の一例として用いたレーザ光源5と対物レンズ11との間に、図1のごとく、コーナキューブアレイ8を介在させたものにおいて、ホログラムディスク(MH)1の、対物レンズ11側から第30層目の渦巻状のホログラム帯4部分に到る光線の光路長差を示している。
図13(c)において横軸は、対物レンズ11の光線通過位置の中心からの距離を示し、縦軸は光路長差を示しており、上述したコーナキューブアレイ21の外周部分を通過したレーザ光は、この図13(c)からも理解されるように、対物レンズ11の中心からの距離が限定され、しかもこの限定された範囲内においては、光路長差の小さなものとなる。
そして、この図13(c)の状態のレーザ光を、対物レンズ11を介して対物レンズ11側から第30層目の渦巻状のホログラム帯4部分に照射した場合のスポット強度分布を示すものが、図13(d)である。
この図13(d)と、比較例である図11(b)との比較から明らかなように、本実施例品では、対物レンズ11側から第30層目の渦巻状のホログラム帯4部分、つまり表層から離れた層の渦巻状のホログラム帯4でも、実用に耐える十分な強度のレーザ光を供給することができることが理解される。
また、本実施例では、渦巻状のホログラム帯4が何層目かに関わらず、図13(c)に示した光(対物レンズ11の中心からの距離が限定され、しかもこの限定された範囲内において、光路長差の小さな光)を、上述した渦巻状のホログラム帯4に供給するので、球面収差補正素子を用いなくとも、何層目の渦巻状のホログラム帯4でも十分な強度のレーザ光を供給することができるものとなる。
ここで、再度図12を用いて、この点を説明すると、本実施例によれば、球面収差補正素子を用いなくとも、図12(a)のごとく、対物レンズ11側の第1層目の渦巻状のホログラム帯4部分でも、図12(b)のごとく、対物レンズ11側から第30層目の渦巻状のホログラム帯4部分であっても、実用に耐える十分な強度のレーザ光を供給することができる、言うことである。
また、ビームスプリッタ7と反射板12との間に、開口制限板23を設けている。
その理由は、コーナキューブアレイ21を設けたことにより、図14(a)のごとく対物レンズ11に向かうレーザ光には、その中心の両側にノイズ成分が含まれた状態となってしまい、そのことにより受光素子17に向かう反射光にも、その中心部分の両側にノイズ成分が含まれた状態となってしまうので、これを受光素子17到達前に除去するためである。
つまり、この開口制限板23に反射光を通過させることで図14(b)のごとく、受光素子17に向かう反射光からノイズ成分を除去し、記録、再生精度を高める構成としているのである。
以上のようにすることで、実施例2は、渦巻状のホログラム帯4からの反射光である信号光を読み取る際、コーナキューブアレイ21からの反射光を利用することができるので、信号光を確実に読み取ることができ、読み取り精度を向上させることができる。
また、コーナキューブアレイ21によって、レーザ光の外周部のみをホログラムディスク(MH)1に導いていることにより球面収差を行うことができるため、つまり液晶方式の球面収差補正素子を排除したものであるので、電子機器の小型化が達成できるものとなる。
したがって、据付タイプの電子機器の小型化は勿論、携帯タイプの電子機器の小型化にも貢献することができる。
なお、本実施例では、開口制限板23を設けているが、実施例1のように設けなくともよいが、受光素子17に向かう反射光の中心部分の両側含まれたノイズ成分も受光素子17に到達することになるので、このノイズ成分は、受光素子17で受光後、信号処理で除去、あるいは減衰させなければならない。
ただし、実施例1のように開口制限板23を廃止すれば、ビームスプリッタ7から受光素子17に向かう反射光の利用効率が大きくなるので、受光素子17で受光後の信号処理が行いやすくなる。
また、本実施例では、コーナキューブアレイ21において、対物レンズ11から受光素子17に向かう光は、すべて透過するようになっているが、ビームスプリッタ7から対物レンズ11に向かう光と同じようにレーザ光の外周側のみを透過する構成をとってもよい。
このようにすることで、渦巻状のホログラム帯4における隣接トラックからのクロストークも極めて小さなものとすることができる。
以上のように本発明の電子機器は、再生光を確実に読み取ることができ、読み取り精度を向上させることができるため、多層ホログラムディスクの再生装置等として有用である。
1 ホログラムディスク(MH)
2 板体
2A 貫通孔
3 渦巻状のホログラム層
4 渦巻状のホログラム帯
4A、4B 消失エリア
4C、4D、4E、4F 非消失エリア
5 レーザ光源
6 コリメータレンズ
7 ビームスプリッタ
8、21 コーナキューブアレイ
9 1/4波長板
10 球面収差補正板
11 対物レンズ
12 反射板
13 非点収差レンズ
14 回折格子
15 1/4波長板
16 偏光ホログラム
17 受光素子
18 再生光

Claims (9)

  1. ホログラムディスクの記録、または再生の少なくとも一方を行う電子機器であって、
    前記ホログラムディスクに対向配置された対物レンズと、
    前記対物レンズに向けて光を照射する発光素子と、
    前記対物レンズを介して前記ホログラムディスクからの反射光を受光する受光素子とを備え、
    前記発光素子から前記対物レンズに向かう光の一部を反射する反射板を前記発光素子と前記対物レンズとの間に設けたことを特徴とする電子機器。
  2. 前記反射板は、前記発光素子から前記対物レンズに向かう光に対して前記発光素子からの光の外周部分の光のみを透過し、その内周部分のひかりは反射することを特徴とする電子機器。
  3. 前記反射板は、前記対物レンズから前記受光素子に向かう光を透過することを特徴とする請求項1あるいは2に記載の電子機器。
  4. 前記反射板を透過して前記対物レンズに向かう光と前記ホログラムディスクで反射したのちに前記反射板に入射する光の偏光がほぼ直交していることを特徴とする請求項3に記載の電子機器。
  5. 前記反射板と前記受光素子との間に、前記対物レンズおよび前記反射板から前記受光素子に向かう光を第1の光、第2の光、第3の光の3つに分ける回折格子を設けたことを特徴とする請求項4に記載の電子機器。
  6. 前記受光素子で、前記第1、第2の光を読み取る際、前記第1の光を2つの直交する偏光に分けて、また前記第2の光の偏光状態を変化させたのちに、2つの直交する偏光に分けて、それぞれを読み取ることを特徴とする請求項5に記載の電子機器。
  7. 前記第3の光を、フォーカス制御またはトラッキング制御の少なくとも一方に利用することを特徴とする請求項5、または6に記載の電子機器。
  8. 前記反射板は、複数のコーナキューブを平面状に配置したコーナキューブアレイと、前記発光素子から照射される光が入射する前記反射板の入射面側にある第1の部材と、前記入射面とは反対側の面側にある第2の部材とを備え、前記コーナキューブアレイと前記1の部材と前記第2の部材とは一体に形成されており、前記第1の部材の屈折率と前記第2の部材の屈折率とが同じであることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
  9. 前記発光素子が半導体レーザであり、前記反射板で反射して前記受光素子に向かう光と、前記ホログラムディスクで反射して前記受光素子に向かう光の前記発光素子からの光路長差が、前記半導体レーザの光学的共振器長の2倍のほぼ整数倍であることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
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