JP2011043345A - 磁気式回転検出装置 - Google Patents

磁気式回転検出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2011043345A
JP2011043345A JP2009189962A JP2009189962A JP2011043345A JP 2011043345 A JP2011043345 A JP 2011043345A JP 2009189962 A JP2009189962 A JP 2009189962A JP 2009189962 A JP2009189962 A JP 2009189962A JP 2011043345 A JP2011043345 A JP 2011043345A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
case body
magnetic
case
magnet
rotation detection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009189962A
Other languages
English (en)
Inventor
Keiji Osada
圭司 長田
Shungo Yazaki
俊悟 矢崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nidec Instruments Corp
Original Assignee
Nidec Sankyo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nidec Sankyo Corp filed Critical Nidec Sankyo Corp
Priority to JP2009189962A priority Critical patent/JP2011043345A/ja
Publication of JP2011043345A publication Critical patent/JP2011043345A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)

Abstract

【課題】外乱の影響を受けにくい磁気式回転検出装置を提供すること。
【解決手段】磁気式回転検出装置10では、感磁素子42を内部に収納するケース33は、磁石体20と感磁素子42との間に介在する隔壁部を備えた第1ケース体31と、第1ケース体31とともに感磁素子42を覆う第2ケース体32とを備えている。第1ケース体31および第2ケース32体はいずれも導電性を備えている。第1ケース体31は非磁性体からなり、第2ケース体32は磁性体からなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、回転体の角度位置や回転速度などを検出するための磁気式回転検出装置に関するものである。
回転検出装置のうち、非接触式のものとしては、光学式のものと磁気式のものがあり、磁気式回転検出装置は、光学式の回転検出装置に比して、塵埃や水分が多く存在する環境下や液中での使用が可能であるなどの利点がある。すなわち、磁気式回転検出装置は、一般に、S極とN極からなる磁極対が形成された磁石体と、この磁石体が回転した際の角度位置や回転速度を検出する感磁素子とを備えており、磁石体に塵埃や水分が付着しても、感度が低下することはない。かかる磁気式回転検出装置は、例えば、磁石体の外周面にS極とN極からなる磁極対が複数、形成されており、かかる磁石体の外周面に対向する位置に感磁素子が配置されている(特許文献1参照)。
特開2008−151774号公報
一方、磁気式回転検出装置は、光学式のものに比較して電気ノイズや磁気ノイズなどの外乱の影響を受けやすいという問題点がある。
以上の問題点に鑑みて、本発明は、外乱の影響を受けにくい磁気式回転検出装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明では、S極とN極からなる磁極対が形成され、回転体側に設けられる磁石体と、該磁石体に対して対向する感磁素子と、を有する磁気式回転検出装置において、さらに、前記感磁素子を内部に収納するケースを有し、当該ケースは、前記磁石体と前記感磁素子との間に介在する隔壁部を備えた第1ケース体と、該第1ケース体とともに前記感磁素子を覆う第2ケース体と、を備え、前記第1ケース体および前記第2ケース体はいずれも導電性を備えていることを特徴とする。
本発明では、感磁素子を内部に収納するケースに用いた第1ケース体および第2ケース体はいずれも、導電性を備えているため、ケース内は周囲から電気的にシールドされた状態にある。しかも、導電性の第1ケースは、磁石体と感磁素子との間に介在する隔壁部を備えているため、ケース内は、磁石体が位置する側でも、周囲から電気的にシールドされた状態にある。それ故、ケース内では、感磁素子から出力された信号が周囲からの電気ノイズの影響を受けにくいので、電気ノイズに起因する誤差が出力信号に生じにくい。
本発明において、前記第2ケース体は、磁性体からなることが好ましい。かかる構成によれば、第2ケース体によって、感磁素子を磁気シールドすることができる。すなわち、感磁素子は磁石体から発生する回転磁場を検出するものである。それ故、第2ケース体によって感磁素子を磁気シールドすれば、磁石体から発生する回転磁場に乱れが生じにくいので、感磁素子は、乱れのない回転磁場を検出することが可能となる。
本発明において、前記第2ケース体は、前記隔壁部に対向する板状部と、該板状部から前記第1ケース体の側に屈曲した側板部と、を備えていることが好ましい。かかる構成によれば、ケース内は、略全体が電気シールドされることになる。また、ケース内は、隔壁部を除く略全面が磁気シールドされることになるため、ケース内では、磁石体から発生する回転磁場に乱れが生じにくい。従って、感磁素子は乱れのない回転磁場を検出することが可能となる。
本発明において、前記第1ケース体は、非磁性体からなることが好ましい。かかる構成によれば、ケースを磁気シールドに用い、かつ、第1ケース体が磁石体と感磁素子との間に介在する隔壁部を備えている場合でも、磁石体の磁力線が感磁素子に届くので、回転検出を阻害しない。
本発明において、前記第2ケース体には、前記ケース内に連通する穴が形成されていることが好ましい。このように構成すると、磁気式回転検出装置から第2ケース体を外さなくても、第2ケース体の穴からピン状端子を差し込めば、ケース内に設けた半導体ICに対して、オフセット調整などのためのパラメータ入力やパラメータ変更を行なうことができる。また、第2ケース体が磁性体である場合、第2ケース体が存在する状態で磁気式回転検出装置の特性チェックおよび調整を行なうことができるので、第2ケース体の磁気的な影響も含めての調整を行なうことができる。
本発明では、感磁素子を内部に収納するケースに用いた第1ケース体および第2ケース体はいずれも、導電性を備えているため、ケース内は周囲から電気的にシールドされた状態にある。しかも、導電性の第1ケースは、磁石体と感磁素子との間に介在する隔壁部を備えているため、ケース内は磁石体が位置する側でも、周囲から電気的にシールドされた状態にある。それ故、ケース内では、感磁素子から出力された信号が周囲からの電気ノイズの影響を受けにくい。
(a)、(b)は、本発明を適用した磁気式回転検出装置の外観図、およびその分解斜視図である。 (a)、(b)は、本発明を適用した磁気式回転検出装置の要部の構成を模式的に示す断面図、およびその検出原理を示す説明図である。 本発明を適用した磁気式回転検出装置に用いた回路ユニットの外観図である。 (a)、(b)は、本発明を適用した磁気式回転検出装置に用いた回路ユニットの平面図、および回路ユニットをA−A′線で切断したときの拡大断面図である。 本発明を適用した磁気式回転検出装置の回路ユニットを分解した様子を第1ケース体の側からみた説明図である。 本発明を適用した磁気式回転検出装置の回路ユニットを分解した様子を第2ケース体の側からみた説明図である。 本発明を適用した磁気式回転検出装置の製造方法を示す説明図である。
以下に、図面を参照して、本発明の磁気式回転検出装置およびその製造方法を説明する。
(磁気式回転検出装置の全体構成)
図1(a)、(b)は、本発明を適用した磁気式回転検出装置の外観図、およびその分解斜視図である。図2(a)、(b)は、本発明を適用した磁気式回転検出装置の要部の構成を模式的に示す断面図、およびその検出原理を示す説明図である。
図1(a)、(b)、および図2(a)に示す磁気式回転検出装置10は、回転体の回転位置、回転方向や回転速度を磁気的に検出する装置であり、本形態では、モータ2の回転軸22の回転を検出する。本形態では、モータケース27を基準に回転軸22の回転が検出される。ここで、磁気式回転検出装置10はモータ2と一体に構成されており、エンコーダ付きモータ1を構成している。なお、回転軸22は、モータ2の出力軸28の反出力側端部に相当する。
磁気式回転検出装置10は、モータ2の回転軸22に固定された磁石体20と、感磁素子42および半導体IC46が搭載された基板40をケース33内に内蔵する回路ユニット30とを備えており、感磁素子42は、磁石体20に対して回転軸22の回転中心軸線L方向で対向している。本形態において、感磁素子42は、MR素子からなり、磁気抵抗膜421が所定のパターンで配置されている。
磁石体20は、回転軸22に固定された金属製の磁石ホルダ21と、円盤状の永久磁石25とを備えており、永久磁石25は、磁石ホルダ21の軸部211の先端部で拡径するフランジ部213の上面に接着剤により固定されている。ここで、永久磁石25は、図1(b)および図2(b)に示すように感磁素子42と対向する面にS極とN極が一対、周方向で着磁されている。
このように構成した磁気式回転検出装置10において、回路ユニット30のケース33は、外形が直方体形状のスペーサ50を介してモータケース27に固定されている。すなわち、モータケース27の端面に対してスペーサ50が対角位置で締結部材としての2本のボルト59により固定され、ケース33は、対角位置で2本のボルト39によりスペーサ50の端面に固定されている。
本形態で用いたスペーサ50は、外形が直方体形状であるが、回転軸22の回転中心軸線L方向に開口する円形の貫通穴51が形成されており、かかる貫通穴51内に磁石体20が位置する。貫通穴51の内径寸法は、磁石体20のフランジ部213の外径寸法よりも大きく、貫通穴51の内周面と磁石体20の外周面との間には、全周にわたって環状の隙間が形成されている。かかる隙間内には、回路ユニット30に保持されたリング15の端部が挿入されている。リング15の外径寸法は、貫通穴51の内径寸法と実質同一であり、リング15は、貫通穴51内に嵌った状態にある。この状態で、磁石体20のフランジ部213の外周面と、リング15の内周面との間には隙間が介在する。このようにして、リング15は、スペーサ50に対して径方向に位置決めされる。
回路ユニット30において、後述する半導体IC46により構成された回転検出回路は、図2(b)に示すように、感磁素子42から信号出力される一対の増幅回路481と、これらの増幅回路481から出力される正弦波信号sin、cosに補間処理などを行なってゼロクロス点などを求める演算回路482(補間回路)と、出力インターフェース483とを備えており、回転検出回路から外部への信号出力は、基板40上に搭載された雌コネクタ48を介して行なわれる。
(回路ユニットの構成)
図3は、本発明を適用した磁気式回転検出装置に用いた回路ユニットの外観図である。図4(a)、(b)は、本発明を適用した磁気式回転検出装置に用いた回路ユニットの平面図、および回路ユニットをA−A′線で切断したときの拡大断面図である。図5および図6は、本発明を適用した磁気式回転検出装置の回路ユニットを分解した様子を第1ケース体の側からみた説明図、および第2ケース体の側からみた説明図である。
図3、図4(a)、(b)、図5、および図6に示すように、本形態の磁気式回転検出装置10において、回路ユニット30は、感磁素子42を内部に収納するケース33を有している。ケース33は、基板40に対して磁石体20側に位置する第1ケース体31と、基板40に対して磁石体20側とは反対側に位置する第2ケース体32とを備えており、第1ケース体31は、磁石体20と感磁素子42との間に介在する仕切り部材を構成している。
第1ケース体31は、略五角形の板状部315と、板状部315の外周端部から第2ケース体32に向けて起立する4つの側板部316とを備えており、側板部316の一部は、板状部315の外周端部から内側の位置で起立している。また、板状部315には、板状部315の側から磁石体20が位置する外面側に向けて凹む円形の凹部318が形成されている。凹部318の底部318aは、板状部315において凹部318以外を構成する部分に比較して肉薄になっており、磁石体20と感磁素子42との間に介在する隔壁部を構成している。
凹部318の環状の内周壁部318gは、図4(b)に示すように、凹部318の開口縁318hから底部318aに向けて凹部318の内径を小さくするように傾いた錐面になっている。本形態では、側板部316で囲まれた領域が基板40の配置空間になっており、基板40は、板状部315の内面のうち、側板部316で囲まれた部分で支持される。本形態において、基板40は、板状部315に形成された複数の突起315s(基板受け部)によって板状部315に対して対向する姿勢で支持される。なお、板状部315には、対角に位置する2箇所に、図1に示すボルト39を通す穴315kが形成されている。また、板状部315において側板部316と連接する角部分には半円柱状の突起315pが形成されており、かかる突起315pは、基板40の外周縁に当接して基板40を面内方向で位置決めする機能を担っている。
本形態において、第1ケース体31は、PPSなどの樹脂成形品である。但し、本形態において、第1ケース体31は導電性フィラーが充填された導電性の樹脂成形品からなる。
基板40は、磁石体20と対向する表面側の略中央に感磁素子42が実装されている。また、基板40において、その裏面側には、図2(b)を参照して説明した回転検出回路を構成する半導体IC46や雌コネクタ48が実装されており、雌コネクタ48は、板状部315のうち、側板部316が形成されていない辺付近に実装されている。このように構成した基板40は、第1ケース体31内に配置する際、板状部315で受けられる。その結果、感磁素子42は、凹部318の内部に位置することになる。従って、感磁素子42を磁石体20に近接させることができる。この状態で、感磁素子42と凹部318の底部318aとの間には隙間が介在しており、感磁素子42と凹部318の底部318aとは非接触状態にある。
第1ケース体31では、板状部315において磁石体20が位置する外面側には、凹部318の底部318aを囲むように円形の環状溝319が形成されており、かかる環状溝319には、円環状のリング15の端部が嵌められて接着などの方法で固定されている。リング15は、磁石体20が位置する側とは反対側(感磁素子42が位置する側)の端部のみが環状溝319内に嵌められており、反対側端部は、凹部318の底部318aよりも磁石体20が位置する側に突出している。
リング15の内径寸法は、図1に示す磁石体20の外径寸法よりもわずかに大きい。このように構成したリング15の内側には、磁石体20の永久磁石25およびフランジ部213が位置し、この状態で、リング15は、磁石体20の外周面に隙間を介して半径方向外側で対向する状態にある。かかるリング15は、磁性材料から構成されており、磁石体20に対して磁気シールドを行なう機能を担っている。また、本形態の磁気式回転検出装置10では、製造方法を後述するように、リング15を基準に磁石体20および感磁素子42の中心が合わせられている。このため、感磁素子42の中心はリング15の中心軸線上に位置し、磁石体20の中心は、リング15の中心軸線上に位置している。
第2ケース体32は、第1ケース体31の板状部315と対向する板状部325を備えており、板状部325の外形形状は、第1ケース体31の側板部316と略重なる形状を備えている。第2ケース体32において、板状部325の外周端部からは第1ケース体31の側板部316に向けて側板部326が起立しており、第1ケース体31に対して第2ケース体32を被せると、側板部316と側板部326とは、側板部316が側板部326の外側に位置するように内外方向で重なる。ここで、板状部325からの側板部326の突出寸法(高さ寸法)は、板状部315からの側板部316の突出寸法(高さ寸法)よりも短い。このため、第1ケース体31に対して第2ケース体32を被せた状態において、第2ケース体32の側板部326は、第1ケース体31の板状部315に届かず、側板部326の下端部と板状部315との間には隙間が空いている。
第2ケース体32の板状部325において、側板部326の端部が途切れる部分には突起325tが形成されており、第1ケース体31に対して第2ケース体32を被せた際、突起325tは、側板部326の上端部に乗るようにして側板部326に引っ掛かる。従って、第1ケース体31の内側に第2ケース体32を落とし込むような構造を採用した場合でも、第2ケース体32の高さ位置が規定される。このようにして、第1ケース体31に対して第2ケース体32を被せた際、第1ケース体31と第2ケース体32との間では、一部が側方に向けて開口した状態となる。従って、雌コネクタ48は、外部に対して露出した状態となる。なお、第2ケース体32では、雌コネクタ48が配置される側以外の部分でも側板部326が途切れているが、かかる側板部326の途切れ部分は、第1ケース体31の側板部316で塞がれることになる。
ここで、第1ケース体31の側板部316の内周面には、高さ方向の途中位置から上端縁まで浅い凹み316cが複数個所に形成されている一方、第2ケース体32の側板部326の外面は平坦である。このため、第1ケース体31に対して第2ケース体32を被せると、側板部316と側板部326との間に狭い隙間33gが形成されるとともに、凹み316cによって上方で開口する広めの隙間が形成される。従って、側板部316と側板部326との間の狭い隙間にシール用の接着剤33fを流し込むと、凹み316cは接着剤33fの溜まり部として機能する。従って、接着剤33fを固化させれば、第1ケース体31と第2ケース体32とを結合させてケース33を構成することができるとともに、側板部316と側板部326との間を接着剤33fによって確実に塞ぐことができる。従って、ケース33は防水性能を有することになる。その際、第2ケース体32の側板部326の下端部も第1ケース体31の側板部316に接着剤33fで固定されるが、側板部326の下端部と第1ケース体31の板状部315との間には隙間が空いている。このため、側板部326の下端部と板状部315との間に入り込んだ接着剤33fによって第2ケース体32が浮き上がることがないので、第2ケース体32は正確に所定の高さ位置に固定される。なお、側板部326の途切れ部分は、側板部316のみで塞がれるが、かかる部分では、側板部316の上端縁と第2ケース体32の板状部325の端部との間にシール材を塗布すれば、ケース33の防水性能を確保することができる。
本形態において、第2ケース体32は、全体が鉄系の磁性材料からなる金属製であり、導電性も有している。また、第1ケース体31も導電性を有している。このため、第1ケース体31と第2ケース体32とをいずれか一部で接触させれば、第1ケース体31と第2ケース体32とは導通している状態となる。すなわち、本形態では、第1ケース体31あるいは第2ケース体32から基板40、モータケース27(図1参照)、あるいはモータケース27に固定されるモータフレーム(図示省略)に配線材などを接続して導通させることでグランドに導通させることができる。このため、外部からケース33内に侵入しようとする電気ノイズは、第1ケース体31と第2ケース体32を伝って配線材を介してグランドに流れる。それ故、図2(b)を参照して説明した回転検出回路を構成する半導体IC46および感磁素子42を電気ノイズから保護することができ、ケース33内では、感磁素子42から出力された信号が周囲からの電気ノイズの影響を受けにくい。それ故、磁気式回転検出装置10は、外乱ノイズの影響を受けずに所望の検出が可能となる。また、感磁素子42は、基板40が位置する側は、第2ケース体32の板状部325によって覆われ、磁気シールドされている。
また、本形態において、第2ケース体32の板状部325には、長円形状や真円形状の穴325hが形成されている。かかる穴325hは、ケース33の内部に連通し、基板40に実装された半導体IC46や基板40の配線パターンなどと重なる位置で開口している。このため、穴325hからは、基板40に実装された半導体IC46の端子や基板40の配線などが見える。従って、本形態の回路ユニット30では、図1(a)に示すように、磁気式回転検出装置10をモータ2に搭載した後であっても、穴325hからピン状端子を差し込めば、半導体IC46に対して、オフセット調整などのためのパラメータ入力やパラメータ変更を行なうことができる。すなわち、本形態の磁気式回転検出装置10の場合、回路ユニット30や磁石体20をモータ2に搭載した状態で完成するため、回路ユニット30や磁石体20をモータ2に搭載した以降でしか特性チェックを行なうことができないが、本形態の磁気式回転検出装置10では、第2ケース体32の板状部325に穴325hが形成されているので、第2ケース体32を外さなくても、半導体IC46に対してパラメータの入力や変更などを行なうことができる。それ故、第2ケース体32を備えた状態のまま、磁気式回転検出装置10をモータ2に搭載した状態でモニターしながら、半導体IC46に対するパラメータの入力や変更などを行なうことができるので、磁性体からなる第2ケース体32の影響が存在する完成品の状態で調整を行なうことができる。
なお、特性チェックや半導体IC46に対するパラメータの入力や変更などを行なった後は、図4(a)に一点鎖線L99で示すように、シール等のシート99を貼付し、穴325hを塞ぐため、ケース33の内部に異物が侵入することはない。
(磁気式回転検出装置10の製造方法)
図7は、本発明を適用した磁気式回転検出装置10の製造方法を示す説明図である。本形態の磁気式回転検出装置10を製造するには、まず、第1位置合わせ工程において、第2ケース体32と結合する前の第1ケース体31にリング15を固定しておき、リング15の中心軸線上に感磁素子42の中心が位置するようにリング15と感磁素子42との位置合わせを行なった後、基板40を第1ケース体31に固定する。より具体的には、例えば、2つのロボットハンドの各々にリング15、および基板40を保持させ、その位置を調整した後、基板40を第1ケース体31に固定する。その際、基板40を第1ケース体31にUV接着剤など速乾性の接着剤を用いて仮接着した後、熱硬化性樹脂からなる接着剤を用いて基板40を第1ケース体31に本接着する。しかる後に、第1ケース体31に第2ケース体32を被せ、第2ケース体32の小突起326eを第1ケース体31の***315eに嵌めて固定した状態で、第1溝部36および第2溝部37にシール剤35を塗布した後、固化させ、ケース33を封止する。
次に、第2位置合わせ工程において、リング15の中心軸線上に磁石体20の中心が位置するようにリング15と磁石体20との位置合わせを行なう。それには、まず、図7(a)、(e)に示すように、モータ2の回転軸22を磁石ホルダ21の軸部211の端部に形成された穴内に嵌めた後、軸部211の周面に形成された穴に側方からセットビス219を嵌めて回転方向の移動を規制して回転軸22に磁石体20を固定する。次に、図7(b)、(e)に示すように、スペーサ50の貫通穴51内に磁石体20が入るようにスペーサ50をモータケース27の端面に配置する(第1操作)。
次に、図7(c)、(e)に示すように、スペーサ50の貫通穴51の内壁と磁石体20の外周面との間に冶具60の円筒部61を挿入して冶具60を介してスペーサ50と磁石体20との位置合わせを行なう(第2操作)。すなわち、冶具60は、周方向に肉厚が一定の円筒部61を備えており、かかる円筒部61の内径寸法は、磁石体20のフランジ部213および永久磁石25の外形寸法と実質同一で、スペーサ50の貫通穴51の内径寸法と実質同一である。従って、図7(c)、(e)に示す状態で、スペーサ50の貫通穴51と、磁石体20のフランジ部213および永久磁石25とは同芯状に配置される。
次に、図7(d)に示すように、ボルト59によりモータケース27にスペーサ50を固定した後、冶具60を取り外す(第3操作)。
しかる後には、回路ユニット30のリング15をスペーサ50の貫通穴51に差し込んだ後、ボルト39により、回路ユニット30のケース33をスペーサ50に固定する(第4操作)。その結果、リング15の中心軸線上に磁石体20の中心が位置するようにリング15と磁石体20とが位置合わせされた状態で、磁気式回転検出装置10が組み立てられる。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態の磁気式回転検出装置10では、磁石体20と感磁素子42との間に仕切り部材として介在する第1ケース体31の板状部315にリング15が固定され、かかるリング15を基準に磁石体20および感磁素子42の位置が決められている。すなわち、磁気式回転検出装置10の製造方法においては、リング15を基準に第1ケース体31上における感磁素子42の位置を決め、スペーサ50および冶具60を利用して、リング15を基準に感磁素子42および磁石体20の位置を決めている。それ故、感磁素子42と磁石体20との間の位置精度が高い。
また、第1ケース体31にリング15を固定するにあたって、凹部318を囲む環状溝319にリング15を嵌めた構造になっているので、リング15を第1ケース体31の所定位置に確実に固定することができる。
また、本形態の磁気式回転検出装置10では、磁石体20に形成する磁極対を減らし、その代わり、感磁素子42で得られた信号に対して、例えば、補間処理を行なってゼロクロス点を求めるなどの演算処理を行なって分解能を確保する。かかる構成によれば、磁石体20に形成する磁極対を、最少で一対まで減らすため、磁石体20と感磁素子42とが多少、離間していても十分な感度を有する。しかも、磁石体20と感磁素子42とは、回転軸22の回転中心軸線L方向で対向しているので、磁石体20と感磁素子42とが多少、離間していても、感磁素子42を介して波形歪の少ない正弦波信号を得ることができる。それ故、磁石体20と感磁素子42の間に隔壁部(第1ケース体31の凹部318の底部318a)を設けることができる。
また、隔壁部は、板状部315において磁石体20が位置する側に向けて凹んだ凹部318の底部318aであり、かかる凹部318内に感磁素子42が配置されている。このため、第1ケース体31において板状部315全体を薄くするには限界があるが、感磁素子42と磁石体20とを接近させることができる。また、感磁素子42は、凹部318の底部318aとの間に隙間を隔てているため、感磁素子42を隔壁(凹部318の底部318a)に非接触状態で配置することができる。従って、感磁素子42と磁石体20とを接近させた場合でも、感磁素子42に余計な応力が加わらないので、感磁素子42は、高い感度を発揮する。
また、リング15は、磁性材料からなるため、磁石体20に対する磁気シールド部として機能する。また、第2ケース体32も磁性材料からなるため、感磁素子42に対する磁気シールド部として機能する。しかも、第2ケース体32は、板状部325と側板部326とを備えているため、感磁素子42は周りの略全体が磁気シールドされた状態にある。従って、ケース33内では、磁気ノイズの影響を受けにくいので、専用のシールド部材を用いなくても、図2(b)を参照して説明した回転検出回路を構成する半導体IC46および感磁素子42を磁気ノイズから保護することができる。特に感磁素子42は磁石体20から発生する回転磁場を検出するものである。それ故、第2ケース体32によって感磁素子42を磁気シールドすれば、磁石体20から発生する回転磁場に乱れが生じにくいので、感磁素子42は乱れのない回転磁場を検出することが可能となる。
また、第1ケース体31の方は非磁性であるため、磁石体20と感磁素子42との間に第1ケース体31の隔壁部(凹部318の底部318a)が介在しても、磁石体20から感磁素子42に磁力線が向かうのを第1ケース体31が妨げることはなく、回転検出に支障がない。さらに、感磁素子42に対して磁石体20が位置する側とは反対側の第2ケース体32が磁性材料からなる。このため、磁石体20の磁力線を第2ケース体32が位置する側、すなわち、感磁素子42が位置する側に効率よく導くことができるので、磁気式回転検出装置10の検出感度を向上させることができるという利点がある。
また、第1ケース体31および第2ケース体32はいずれも導電性も有しているため、ケース33内は、電気的にシールドされている。このため、図2(b)を参照して説明した回転検出回路を構成する半導体IC46および感磁素子42を電気ノイズから保護することができる。しかも、第2ケース体32は、板状部325と側板部326とを備えているため、半導体IC46および感磁素子42は周りの略全体が電気的にシールドされた状態にある。このため、感磁素子42から出力された信号は電気ノイズの影響を受けにくい。また、第1ケース体31は、磁石体20と感磁素子42との間に介在する隔壁部(凹部318の底部318a)を備えているため、半導体IC46および感磁素子42は、周りが完全に電気的にシールドされた状態にある。それ故、感磁素子42から出力された信号は、電気ノイズの影響を受けにくいので、検出感度が高い。
さらに、第2ケース体32には、ケース33内に連通する穴325hが形成されている。このため、磁気式回転検出装置10から第2ケース体32を外さなくても、第2ケース体32の穴からピン状端子を差し込めば、ケース33内に設けた半導体IC46に対して、ソフトのダウンロードを行なうことができ、オフセット調整などのためのパラメータ入力やパラメータ変更を行なうことができる。また、磁性材料からなる第2ケース体32が存在する状態で磁気式回転検出装置10の特性チェックおよび調整を行なうことができるので、第2ケース体32の磁気的な影響も含めての調整を行なうことができる。
[他の実施の形態]
上記実施の形態では、回転体がモータ2の回転軸22で、静止体がモータケース27であったが、他の回転機構の回転体に磁石体20を形成し、かかる回転体を支持する静止体にスペーサ50を介して回路ユニット30を取り付けてもよい。なお、静止体における「静止」とは、回転軸22の「回転」に対峙する意味であり、静止体自身が、回転軸22とともに移動する場合も含む意味である。また、静止体については、モータケース27以外の部材、例えば、モータ2が搭載される機器の一部であってもよい。
上記実施の形態では、永久磁石25では、S極とN極が一対形成されていたが、S極とN極が複数対形成されている場合に本発明を適用してもよい。
上記実施の形態では、リング15を利用した位置決めを2つのケース体からなる場合に適用したが、リング15を利用した位置決めについては、感磁素子42を実装した基板40を、応力の小さな樹脂、例えば、不飽和ポリエステル樹脂を主成分とする熱硬化性樹脂に短いガラス繊維を補強剤や充填剤などと一緒に混連したBMC樹脂で一体にモールドした構造に適用してもよい。この場合には、モールド樹脂において、感磁素子42を覆う部分によって仕切り部材が形成されることになる。
1 エンコーダ付きモータ
2 モータ
10 磁気式回転検出装置
15 リング
20 磁石体
22 モータの回転軸(回転体)
25 永久磁石
27 モータケース(静止体)
40 基板
42 感磁素子
30 回路ユニット
31 第1ケース体
32 第2ケース体
33 ケース
315、325 板状部
316、326 側板部
318 第1ケース体の凹部
318a 第1ケース体の凹部の底部(隔壁部)

Claims (5)

  1. S極とN極からなる磁極対が形成され、回転体側に設けられる磁石体と、
    該磁石体に対向する感磁素子と、
    を有する磁気式回転検出装置において、
    さらに、前記感磁素子を内部に収納するケースを有し、
    当該ケースは、前記磁石体と前記感磁素子との間に介在する隔壁部を備えた第1ケース体と、該第1ケース体とともに前記感磁素子を覆う第2ケース体と、を備え、
    前記第1ケース体および前記第2ケース体はいずれも導電性を備えていることを特徴とする磁気式回転検出装置。
  2. 前記第2ケース体は、磁性体からなることを特徴とする請求項1に記載の磁気式回転検出装置。
  3. 前記第2ケース体は、前記隔壁部に対向する板状部と、該板状部から前記第1ケース体の側に屈曲した側板部と、を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の磁気式回転検出装置。
  4. 前記第1ケース体は、非磁性体からなることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の磁気式回転検出装置。
  5. 前記第2ケース体には、前記ケース内に連通する穴が形成されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の磁気式回転検出装置。
JP2009189962A 2009-08-19 2009-08-19 磁気式回転検出装置 Pending JP2011043345A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009189962A JP2011043345A (ja) 2009-08-19 2009-08-19 磁気式回転検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009189962A JP2011043345A (ja) 2009-08-19 2009-08-19 磁気式回転検出装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011043345A true JP2011043345A (ja) 2011-03-03

Family

ID=43830891

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009189962A Pending JP2011043345A (ja) 2009-08-19 2009-08-19 磁気式回転検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2011043345A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013083577A (ja) * 2011-10-11 2013-05-09 Denso Corp 位置検出装置
JP2015178992A (ja) * 2014-03-19 2015-10-08 パナソニックIpマネジメント株式会社 回転角度検出装置
KR20180027347A (ko) * 2016-09-06 2018-03-14 니혼 덴산 산쿄 가부시키가이샤 모터
JP2019009885A (ja) * 2017-06-23 2019-01-17 日本電産サンキョー株式会社 モータ
JP2020030157A (ja) * 2018-08-24 2020-02-27 ファナック株式会社 エンコーダ

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0617061U (ja) * 1992-07-29 1994-03-04 ホシデン株式会社 ロータリエンコーダ
JPH06249607A (ja) * 1993-02-27 1994-09-09 Aisan Ind Co Ltd 回転角度センサ
JPH1123213A (ja) * 1997-07-01 1999-01-29 Unisia Jecs Corp 回動角検出装置
JP2006214872A (ja) * 2005-02-03 2006-08-17 Mitsumi Electric Co Ltd 取付構造

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0617061U (ja) * 1992-07-29 1994-03-04 ホシデン株式会社 ロータリエンコーダ
JPH06249607A (ja) * 1993-02-27 1994-09-09 Aisan Ind Co Ltd 回転角度センサ
JPH1123213A (ja) * 1997-07-01 1999-01-29 Unisia Jecs Corp 回動角検出装置
JP2006214872A (ja) * 2005-02-03 2006-08-17 Mitsumi Electric Co Ltd 取付構造

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013083577A (ja) * 2011-10-11 2013-05-09 Denso Corp 位置検出装置
JP2015178992A (ja) * 2014-03-19 2015-10-08 パナソニックIpマネジメント株式会社 回転角度検出装置
KR20180027347A (ko) * 2016-09-06 2018-03-14 니혼 덴산 산쿄 가부시키가이샤 모터
KR102436769B1 (ko) 2016-09-06 2022-08-26 니혼 덴산 산쿄 가부시키가이샤 모터
JP2019009885A (ja) * 2017-06-23 2019-01-17 日本電産サンキョー株式会社 モータ
JP2020030157A (ja) * 2018-08-24 2020-02-27 ファナック株式会社 エンコーダ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5330930B2 (ja) 磁気式回転検出装置およびその製造方法
JP5666886B2 (ja) ロータリエンコーダ
US20130200883A1 (en) Magnetic field sensor
JP5231365B2 (ja) 回転角度検出センサ
JP2018042332A (ja) モータ
JP5718081B2 (ja) 磁気センサユニットおよびエンコーダ付きモータ
JP2011043345A (ja) 磁気式回転検出装置
US9000758B2 (en) Rotation angle detecting device
US7382120B2 (en) Rotary position sensor with rectangular magnet and hall sensors placed in association with the surface of the magnet
JP2016169966A (ja) 磁気センサおよびモータ
US20190086238A1 (en) Linear motion and rotation detector, linear motion and rotation detector unit, and linear motion and rotation drive device
JP4125262B2 (ja) 非接触式液面レベルセンサ
JP5148418B2 (ja) 磁気式回転検出装置
JP6430043B2 (ja) 回転角検出装置および電動機
CN111198340B (zh) 电动机
JP6282010B2 (ja) 位置検出装置
JPH0727571A (ja) 磁気検出装置
JP2003194580A (ja) 回転角度センサ
JP2013251982A (ja) モータ
JP2011149532A (ja) 回転センサ付き転がり軸受装置
JP2011007734A (ja) エンコーダ及びエンコーダの取り付け方法
JP2018059741A (ja) トルクセンサの製造方法
JP2005257471A (ja) 回転角検出装置
JP2010032553A (ja) 回転センサ
JP2012007706A (ja) センサ付き転がり軸受

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120705

A977 Report on retrieval

Effective date: 20130130

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20130319

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130723