JP2011042081A - 記録装置、記録処理方法及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】記録媒体上に記録像を形成する際に、記録ヘッドと記録媒体との周期的な位置変動に基づく周期的な濃度変化の発生を抑制できるようにする。
【解決手段】同一色の記録材を吐出する複数の記録素子が配列された記録素子列を並行に3列以上配置した記録ヘッド510を用いて、記録素子列の配列方向と交差する方向に対して記録ヘッド510と記録媒体Pとを相対的に移動させて記録媒体Pに記録像を記録する際に、記録ヘッド510に配置された複数の記録素子列のうち、記録媒体Pに対する記録材の記録率が最も大きい記録素子列に対して、記録材の着弾位置ズレ量における最大値が最も小さい記録素子列の記録率を2番目に大きく設定する。
【選択図】図8

Description

本発明は、記録ヘッドを用いて記録媒体に記録像を記録する記録装置及びその記録処理方法、並びに、当該記録処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムに関するものである。
プリンタや複写機等、或いは、コンピュータやワードプロセッサ等を含む複合電子機器やワークステーションなどの出力機器として用いられる記録装置は、記録情報に基づいて、用紙等の記録媒体に画像(文字や記号等を含む)を記録するように構成されている。このような記録装置は、記録方式によって、インクジェット式、ワイヤドット式、サーマル式、レーザービーム式等に分類される。
各方式の記録装置のうち、インクジェット式の記録装置(インクジェット記録装置)は、記録手段としてインクジェット記録ヘッド(以下、「記録ヘッド」)を用いて、その記録ヘッドの吐出口から記録媒体に向かってインクを吐出して記録を行うものである。このようなインクジェット記録装置は、記録ヘッドのコンパクト化が容易であること、高精細の画像を高速に形成できること、いわゆる普通紙に特別の処理を必要とせずに記録することができてランニングコストが低廉であることの利点を有している。また、インクジェット記録装置は、ノンインパクト方式であるので騒音が小さいこと、多色のインクを使用してカラー画像を形成するための構成を採るのが容易であること、サイズの大きな記録媒体への記録に対応した構成とし易い等の利点も有している。
記録媒体の搬送方向(副走査方向)と交差する主走査方向に走査しながら記録を行う、いわゆるシリアルタイプのインクジェット記録装置では、記録媒体に沿って移動する記録手段としての記録ヘッドを用いて画像を記録する。即ち、記録ヘッドによって1主走査分の記録動作を終了する毎に、記録媒体を所定量ずつ搬送する動作を繰り返すことにより、記録媒体全域に対する記録を行う。
一方、記録ヘッドが記録媒体の幅に相当する記録幅をもち、記録媒体の搬送方向の移動のみを伴う、いわゆるフルラインタイプのインクジェット記録装置では、記録媒体を所定位置にセットし、記録媒体を搬送しながら1ライン分の記録動作を連続して行う。このようにすることにより、フルラインタイプのインクジェット記録装置では、記録媒体全域に対する記録を行う。このようなフルラインタイプのインクジェット記録装置は、画像形成の一層の高速化が可能であり、最近ニーズが高まっているオンデマンド記録用の記録装置としての可能性が注目されている(例えば、下記の特許文献1参照)。
このようなオンデマンド記録用のフルラインタイプの記録装置には、文章といったモノカラー画像を、例えば600dpi×600dpi(ドット/インチ)以上の高い解像度で、A3サイズの記録媒体に毎分30頁以上記録できることが求められる。また、写真のようなフルカラー画像を、例えば1200dpi×1200dpi以上の高い解像度で、A3サイズの記録媒体に毎分30頁以上記録できることが求められる。
ところで、上記フルラインタイプの記録装置では、1列の記録素子列を用いて高デューティの画像を形成する場合、インク滴のインク量にもよるが、隣接する記録素子から吐出されるインク滴が記録媒体上で合体して不適切な形状を成すことがある。そして、この場合、形成される画像の画質劣化をもたらす。
そこで、フルラインタイプの記録ヘッドとして、いわゆる多列ヘッドが提案されている。多列ヘッドは、同じ色のインク滴を吐出する記録素子列を並行に配置した記録ヘッドである。同じ色のインクを複数の記録素子列を用いて吐出することによって同時に吐出するインク滴の数を少なくすることにより、インク滴の合体を抑制することが可能である。
また、上記フルラインタイプの記録装置に用いられる記録ヘッドにおいて、記録媒体の記録領域の全幅に渡って位置するインクジェット記録素子、特に、インクジェット記録素子の一部を成す吐出口を全て欠陥なく加工することは、現状では難しい。例えば、フルラインタイプの記録装置において、A3サイズの用紙に1200dpiの解像度の記録を行うためには、フルラインタイプの記録ヘッドに約1万4千個の吐出口(記録幅約280mm)を形成する必要がある。このような多数の吐出口の全てを1つの欠陥もなく加工することは、その製造プロセス上困難を伴う。また、このような記録ヘッドを製造できたとしても、良品率が低く製造コストが多大となってしまう。
上述した理由から、フルラインタイプの記録ヘッドとして、いわゆる長尺つなぎヘッドが提案されている。このつなぎヘッドは、複数の記録素子が配列された吐出口列を有した複数の記録チップが、前記吐出口列方向に、配列された記録ヘッドである。つまり、シリアルタイプにおいて用いられているような比較的安価な短尺チップ形態の記録ヘッドを吐出口の配列方向に複数個つなぎ合わせるように、それらのチップを高精度に配列することによって長尺化を実現する記録ヘッドである。
なお、ここでは、フルラインタイプの記録装置における記録ヘッドとして、多列ヘッドの構成や、つなぎヘッドの構成について説明したが、いわゆるシリアルタイプの記録装置においても、同様の記録ヘッドを用いて記録する構成とすることもできる。
特開2002−292859号公報
しかしながら、上述した多列ヘッドは、その構成上、記録ヘッドと記録媒体との周期的な位置変動によって、記録媒体上に周期的な濃度ムラが発生しやすいという課題がある。ここで、周期的な濃度ムラとは、記録素子列の配列方向と交差する方向に周期的に発生する濃度変化のことである。なお、記録ヘッドと記録媒体の周期的な位置変動は、フルラインタイプのプリンタの場合、記録媒体の搬送蛇行により発生し、また、シリアルタイプのプリンタの場合、記録ヘッドの振動によって発生する。
図1は、記録ヘッドである多列ヘッドと記録媒体との周期的な位置変動の一例を示す模式図である。また、図2は、記録ヘッドの各記録素子が吐出するインクドットの着弾位置の一例を示す図であり、図3は、記録ヘッドの各記録素子が吐出するインクドットの着弾位置間の距離の一例を示す図である。
図1に示す記録ヘッドである多列ヘッドの記録素子P1と記録素子P2の記録媒体上における位置が、それぞれ、図2に示すようにサイン波状に変動した場合を考える。この場合、記録素子P1が吐出したインクドットの着弾位置と記録素子P2が吐出したインクドットの着弾位置との距離が、図3に示すようにX方向の位置によって変動する。同様に、図1の記録素子列1の記録素子P1以外の記録素子が吐出したインクドットの着弾位置と、その記録素子とX方向の位置が同じである記録素子列2の記録素子が吐出したインクドットの着弾位置との距離も、図3に示すようにX方向の位置によって変動する。以上の原因から、記録媒体上に周期的な濃度ムラが発生する。
また、上述したつなぎヘッドは、その構成上、先に述べた記録ヘッドと記録媒体との周期的な位置の変動によって、記録媒体上に周期的なつなぎスジが発生しやすいという課題がある。ここで、周期的なつなぎスジとは、つなぎ部において記録素子列の配列方向と交差する方向に周期的に発生する濃度変化のことである。
図4は、記録ヘッドであるつなぎヘッドと記録媒体との周期的な位置変動の一例を示す模式図である。
図4に示す記録ヘッドであるつなぎヘッドの記録素子P1と記録素子P2の記録媒体上における位置が、それぞれ、図2に示すようにサイン波状に変動した場合を考える。この場合、記録素子P1が吐出したインクドットの着弾位置と記録素子P2が吐出したインクドットの着弾位置との距離が、図3に示すようにX方向の位置によって変動する。同様に、図4の記録素子列1のつなぎ部における記録素子P1以外の記録素子が吐出したインクドットの着弾位置と、その記録素子とX方向の位置が同じである記録素子列2のつなぎ部における記録素子が吐出したインクドットの着弾位置との距離も、図3のようにX方向の位置によって変動する。以上の原因から、記録媒体上に周期的なつなぎスジが発生する。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、記録媒体上に記録像を形成する際に、記録ヘッドと記録媒体との周期的な位置変動に基づく周期的な濃度変化の発生を抑制できるようにすることを目的とする。
本発明の記録装置は、同一色の記録材を吐出する複数の記録素子が配列された記録素子列を並行に3列以上配置した記録ヘッドを用いて、前記記録素子列の配列方向と交差する方向に対して前記記録ヘッドと記録媒体とを相対的に移動させて前記記録媒体に記録像を記録する記録装置であって、前記3列以上配置した記録素子列のうち、前記記録媒体に対する前記記録材の記録率が最も大きい記録素子列に対して、前記記録材の着弾位置ズレ量における最大値が最も小さい記録素子列の前記記録率を2番目に大きく設定する。
本発明の記録装置における他の態様は、同一色の記録材を吐出する複数の記録素子が配列された記録素子列を並行に3列以上配置した記録ヘッドを用いて、前記記録素子列の配列方向と交差する方向に対して前記記録ヘッドと記録媒体とを相対的に移動させて前記記録媒体に記録像を記録する記録装置であって、前記3列以上配置した記録素子列のうち、前記記録媒体に対する前記記録材の記録率が最も大きい記録素子列に対して、前記記録材の着弾位置ズレ量における最大値が最も大きい記録素子列の前記記録率を最も小さく設定する。
また、本発明の記録装置におけるその他の態様は、同一色の記録材を吐出する複数の記録素子が配列された記録素子列を並行に3列以上配置した記録ヘッドを用いて、前記記録素子列の配列方向と交差する方向に対して前記記録ヘッドと記録媒体とを相対的に移動させて前記記録媒体に記録像を記録する記録装置であって、前記3列以上配置した記録素子列のうち、前記記録媒体に対する前記記録材の記録率が最も大きい記録素子列に対して、前記記録材の着弾位置ズレ量における最大値が小さい記録素子列ほど、前記記録率を大きく設定する。
また、本発明は、上述した記録装置に基づく他の記録装置や、これらの記録装置による記録処理方法、及び、当該記録処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを含む。
本発明によれば、記録媒体上に記録像を形成する際に、記録ヘッドと記録媒体との周期的な位置変動に基づく周期的な濃度変化の発生を抑制することができる。
記録ヘッドである多列ヘッドと記録媒体との周期的な位置変動の一例を示す模式図である。 図1に示す記録ヘッドの各記録素子が吐出するインクドットの着弾位置の一例を示す図である。 図1に示す記録ヘッドの各記録素子が吐出するインクドットの着弾位置間の距離の一例を示す図である。 記録ヘッドであるつなぎヘッドと記録媒体との周期的な位置変動の一例を示す模式図である。 第1の実施形態に係る記録装置のプリンタ部における概略構成の一例を示す模式図である。 図5に示す記録ヘッドにおける内部構成の一例を示す模式図である。 第1の実施形態に係る記録装置の全体のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 第1の実施形態を示し、図5に示す記録ヘッドにおける概略構成の一例を示す模式図である。 第1の実施形態に係る記録装置の記録処理方法の一例を示すフローチャートである。 記録ヘッドの各記録素子が吐出するインクドットの相対的な着弾位置の一例を示す図である。 記録ヘッドの各記録素子が吐出するインクドットの相対的な着弾位置の一例を示す図である。 図10に示す場合において、記録ヘッドの記録素子P1が吐出するインクドットの着弾位置から、各記録素子P2〜P4が吐出するインクドットの着弾位置までの距離の一例を示す図である。 図11に示す場合において、記録ヘッドの記録素子P1が吐出するインクドットの着弾位置から、各記録素子P2〜P4が吐出するインクドットの着弾位置までの距離の一例を示す図である。 図12に示す記録素子列の場合に、各記録素子列の記録媒体に対する記録率の設定テーブルの一例を示す模式図である。 図13に示す記録素子列の場合に、各記録素子列の記録媒体に対する記録率の設定テーブルの一例を示す模式図である。 第1の実施形態に係る記録装置の記録処理方法の他の一例を示すフローチャートである。 第2の実施形態を示し、図5に示す記録ヘッドにおける概略構成の一例を示す模式図である。
以下に、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態(実施形態)について説明する。
具体的な実施形態の説明を行う前に、まず、記録媒体上に記録像(記録画像ともいう)を形成(記録)する際に、記録ヘッドと記録媒体との周期的な位置変動に基づく周期的な濃度変化の発生を抑制するための、本実施形態の骨子について説明する。
図1に、記録素子列を並行に2列配置した多列ヘッドの例を示したが、多列ヘッドを用いた場合、以下の点を見出した。
具体的には、記録素子列を並行に3列以上配置した多列ヘッドで記録を行う際、記録ヘッドと記録媒体との位置変動の周期によって、周期的な濃度ムラが目立たなくなる各記録素子列の記録媒体に対する記録率が異なることを見出した。
また、図4に、つなぎ部でオーバーラップしている記録素子列が2列あるつなぎヘッドの例を示したが、記録ヘッドとしてつなぎヘッドを用いた場合、以下の点を見出した。
具体的には、つなぎ部でオーバーラップしている記録素子列が3列以上あるつなぎヘッドで記録を行う際、記録ヘッドと記録媒体との位置変動の周期によって、周期的なつなぎスジが目立たなくなる各記録素子列のつなぎ部における記録率が異なることを見出した。
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態について、添付図面を参照しながら説明を行う。
<記録装置のプリンタ部の概略構成>
図5は、第1の実施形態に係る記録装置のプリンタ部における概略構成の一例を示す模式図である。具体的に、図5には、プリンタ部500として、インクジェット方式のプリンタ(IJRA)の主要構成の外観斜視図が示されている。
このインクジェット方式のプリンタ部500は、図5に示すように、記録ヘッド510、搬送ローラ520、及び、排出側ローラ530を有して構成されている。
記録ヘッド510は、例えば、インクジェット記録ヘッド(IJH)であり、また、連続シート記録媒体Pのような記録媒体の全幅に渡る範囲にインクを吐出するフルラインタイプの記録ヘッドとして構成されている。また、記録ヘッド510には、記録ヘッドチップ(IT)510aが付加されている。この記録ヘッドチップ(IT)510aの吐出口から、インクが所定のタイミングで記録用紙等の記録媒体Pに向けて吐出される。
本例では、後述する記録装置のCPU(図7の130)が不図示の搬送モータの駆動を制御することによって、折畳の可能な連続シートである記録媒体Pが、図5に矢印で示すVS方向に搬送されて、当該記録媒体P上に記録像が形成(記録)される。
搬送ローラ520は、例えば上述した搬送モータで駆動され、記録媒体Pの搬送を行うものである。また、排出側ローラ530は、搬送ローラ520と共に記録媒体Pを所定の記録位置に保持すると共に、上述した搬送モータで駆動される搬送ローラ520に連動して記録媒体Pを矢印のVS方向に搬送するためのローラである。
なお、記録ヘッド510には、不図示のインク供給チューブが接続されており、内部のインクジェット記録素子(「ノズル」ともいう)から記録ヘッドチップ510aを介してインクが吐出される。本例のインクジェット記録素子には、インク吐出口に連通する内部(液路)に、インクの吐出に利用される熱エネルギーを発生する発熱素子(電気・熱エネルギー変換体)が設けられている。また、この記録装置にはスキャナ(例えば、後述する図7の180に相当)が設けられており、記録ヘッド510によって印字したテストパターンの濃度データを取得することができるように構成されている。
また、記録ヘッド510は、記録媒体Pへ記録像の記録を行わないときに、不図示のキャッピング手段のキャップ部によってインク吐出口面を密閉して、インク溶剤の蒸発に起因するインクの固着、或いは、塵埃などの異物の付着等による目詰まりを防止している。このキャッピング手段のキャップ部は、使用頻度の低いインク吐出口の吐出不良や目詰まりを解消するための空吐出(予備吐出)、つまりインク吐出口から、画像の記録に寄与しないインクをキャップ部に向かって吐出させるために利用することができる。また、キャッピング状態のキャップ部の内部に、不図示のポンプによって発生させた負圧を導入し、記録ヘッド510のインク吐出口から画像の記録に寄与しないインクをキャップ部内に吸引排出させて、吐出不良を起こしたインク吐出口を回復させることもできる。また、キャップ部の隣接位置に、不図示のブレード(拭き部材)を配置することにより、インクジェット記録ヘッドである記録ヘッド510におけるインク吐出口の形成面をクリーニング(ワイピング)することも可能である。
なお、図5に示す例では、記録媒体Pとして、連続シートであるものを示したが、本実施形態においては、これに限定されるわけではなく、例えば、カットシートであっても何ら問題はない。また、図5に示す例では、記録ヘッド510として、1つのフルラインタイプの記録ヘッドからなる構成を示したが、記録像の高画質記録や高速記録のために、例えば、同じ構成のフルラインタイプの記録ヘッドを2個備えるようにした構成であってもよい。
<記録ヘッドの内部構成>
図6は、図5に示す記録ヘッド510における内部構成の一例を示す模式図である。具体的に、図6には、記録ヘッド510として、インクジェット記録ヘッドの内部の主要構成の分解斜視図が示されている。
記録ヘッド510は、図6に示すように、複数のヒータ(発熱素子)511が形成されたヒータボード512と、複数の吐出口514と共に当該各吐出口514に連通する液路515が形成された天板513を有して構成されている。
ヒータ(発熱素子)511は、インクを加熱するためのものである。ヒータボード512は、上述したように、複数のヒータ(発熱素子)511が形成された基板である。
天板513は、ヒータボード512の上に被せられるものである。この天板513には、上述したように、複数の吐出口514と、各吐出口514の後方に当該各吐出口514に連通するトンネル状の液路515が複数形成されている。各液路515は、その後方において1つのインク液室に共通に接続されている。また、インク液室にはインク供給口を介してインクが供給され、このインクがインク液室から、それぞれの液路515に供給される。また、吐出口514は、インクの吐出が可能な吐出口を形成する。
ヒータボード512と天板513は、図6に示すように、各液路515に対応した位置に各ヒータ511が位置するように組み立てられる。図6に示す例では、吐出口514、ヒータ511及び液路515が、それぞれ4つずつ代表的に示されており、また、各ヒータ511は、それぞれの液路515に対応して1つずつ配置される。
そして、図6に示すように組み立てられた記録ヘッド510は、ヒータ511に所定の駆動パルスが供給されて、そのヒータ511上のインクが沸騰して気泡を形成し、この気泡の体積膨張によりインクが吐出口514から押し出されて吐出される。
なお、本発明を適用可能なインクジェット記録方式は、図6に示すような発熱素子(ヒータ511)を使用した、いわゆるバブルジェット(登録商標)方式に限られるものではない。例えば、ピエゾ素子による機械的圧力を利用してインクを吐出するインクジェット方式にも本発明を適用することができる。例えば、インク滴を連続噴射して粒子化するコンティニュアス型の場合には、荷電制御型や発散制御型等がある。また、必要に応じてインク滴を吐出するオンデマンド型の場合には、ピエゾ振動素子の機械的振動によりオリフィスからインク滴を吐出する圧力制御方式等にも適用可能である。このように、種々のインクジェット記録素子を備えた記録ヘッド510に対して、本発明は適用可能である。
<記録装置の全体構成>
図7は、第1の実施形態に係る記録装置の全体のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
記録装置100は、図7に示すように、画像データ入力部110、操作部120、CPU130、記憶媒体140、RAM150、画像データ処理部160、画像データ記憶部170、画像読取部180、プリンタ部500及びバス190を有して構成されている。
画像データ入力部110は、例えば、不図示のデジタルカメラ等の画像入力装置からの多値画像データや、パーソナルコンピュータのハードディスク等に保存されている多値画像データを記録装置100の内部に入力する。
操作部120は、各種のパラメータの設定や画像の記録開始等の指示をCPU130に対して行うための各種のキーを備えて構成されている。
CPU130は、記憶媒体140の内部に記憶されている各種の制御プログラム群144に従って、記録装置100の各内部構成の動作を制御して、記録装置100の全体を統括的に制御する。
記憶媒体140には、記録媒体情報141、インク情報142、環境情報143、及び、制御プログラム群144などが記憶されている。さらに、記憶媒体140には、必要に応じて、不図示であるが各種のテーブル等も記憶されている。記録媒体情報141には、主に記録媒体Pの種類に関する情報が示され、インク情報142には、プリンタ部500の記録ヘッドで用いるインクに関する情報が示されている。また、環境情報143には、記録時における温度や湿度などの環境に関する情報が示されている。制御プログラム群144は、CPU130が記録装置100の各種の動作を行う際に実行されるプログラムである。
また、記憶媒体140は、例えば、ROM、FD、CD−ROM、HD、メモリカード、光磁気ディスクなどを用いて構成することができる。
RAM150は、記憶媒体140からロードされた各種の制御プログラムや各種の情報(テーブル等も含む)の処理に係るワークエリアや、エラー処理時の一時待避エリア、画像処理時のワークエリア等を備える。また、RAM150には、記憶媒体140から各種の情報や各種のテーブルをロードした後、CPU130がその情報やテーブルの内容を変更し、この変更した情報やテーブルを参照して画像処理を進めることも可能である。
画像データ処理部160は、CPU130の制御に基づいて、画像データ入力部110や画像読取部180から入力された画像データに対して各種の処理を行う。例えば、画像データ処理部160は、画像データ入力部110等から入力された多値画像データに対して、カラーマッチング処理、色分解処理、出力γ補正処理、解像度変換処理等の各種の画像処理を行う。その後、画像データ処理部160は、入力された多値画像データをN値の画像データに、各画素毎に量子化する処理を行う。続いて、画像データ処理部160は、量子化された各画素が示す階調値"N"に基づいて、その階調値に対応するドット配置パターンを選択する。このドット配置パターンは、本例では、インクドットの記録の有無を示す2値のパターンであるので、ドット配置パターンの選択によって2値の吐出データを得ることができる。
このように、画像データ処理部160は、入力された多値画像データをN値化処理した後、そのN値の画像データに基づいて、2値の吐出データを作成する。例えば、8bit(256階調)で表現される多値画像データが画像データ入力部110に入力される場合、画像データ処理部160は、出力する画像データの階調値を25値に量子化する。続いて、画像データ処理部160は、25値の画像データにドット配置パターンを割り当てて、これにより、インクの吐出/非吐出を示す2値の吐出データを作成する。その後、画像データ処理部160は、2値の吐出データを複数の吐出口列に分配し、各吐出口列の吐出口に対応する2値の吐出データを決定する。
なお、本例においては、入力階調画像データのN値化処理に多値誤差拡散法を用いるが、これに限らず、例えば、平均濃度保存法やディザマトリックス法等、任意の中間調処理方法を用いることができる。また、画像データ処理部160は、多値画像データから最終的に2値の吐出データを作成できればよく、上述したようにN値化処理を介在させることは必須ではない。例えば、画像データ処理部160において、入力された多値画像データを、直接、2値の吐出データに変換するような2値化処理を行ってもよい。
画像データ記憶部170は、例えば、画像データ入力部110や画像読取部180から入力された画像データや、画像データ処理部160で処理された画像データ等を記憶する。
画像読取部180は、例えばスキャナ等で構成されており、CPU130の制御に基づいて、記録ヘッド510によって印字したテストパターンの読み込みを行い、その濃度データを取得する。
プリンタ部500は、図5等の示されたプリンタ部であり、CPU130の制御に基づいて、例えば画像データ処理部160で作成された2値の吐出データに基づき、対応する吐出口514からインクを吐出して、記録媒体P上にドット画像(記録像)を形成する。
バス190は、図7に示す記録装置100の各構成を相互に通信可能に接続するためのものである。
<本発明を適用可能な記憶ヘッドの概略構成>
図8は、第1の実施形態を示し、図5に示す記録ヘッド510における概略構成の一例を示す模式図である。ここで、図8に示す例では、図5に示す記録ヘッド510として、多列ヘッドを適用した例を示している。
図8に示す記録ヘッド510は、それぞれ同一色(種類)のインク(記録材)を吐出する複数の記録素子が1200dpiの解像度で配列された記録素子列が、長さlの間隔で4列配置され構成されている。なお、本実施形態の記録ヘッド510は、記録素子列を並行に3列以上配置されているものであれば適用できる。また、本実施形態の記録装置100は、記録素子列の配列方向と交差する方向に対して記録ヘッド510と記録媒体Pとを相対的に移動させることによって記録媒体Pに記録像を形成(記録)するものである。
<画像データ処理を含む記録処理方法>
図9は、第1の実施形態に係る記録装置の記録処理方法の一例を示すフローチャートである。このフローチャートの処理により、記録ヘッド510の各記録素子によるインクドットの記録データ(2値データ)が決定され、記録媒体Pに記録像が記録される。なお、この図9のフローチャートにおける処理は、CPU130による制御に基づいて、画像データ処理部160及びプリンタ部500で実行される。
ここで、図9の説明を行う前に、まず、本実施形態の記録装置100における動作モードについて説明する。
本例の記録装置100の動作モードとしては、記録媒体Pに記録像を記録する印字モード(記録モード)と、記録媒体Pに対する各記録素子列の記録率を最適な状態に調整するためのキャリブレーションモードとの2つのモードがある。
まず、キャリブレーションモードにおける記録装置100の処理について説明する。
キャリブレーションモードでは、CPU130は、プリンタ部500を制御して、4列の記録素子列1〜4のうちの2列の記録素子列を用いて、階調が均一なテストパターンを記録媒体等に印字する制御を行う。そして、スキャナ等で構成される画像読取部180は、CPU130の制御に基づいて、印字されたテストパターンの濃度データを取得する。ここで、本実施形態では、テストパターンを印字する際に、記録素子列を2列しか用いていない。これにより、記録ヘッド510と記録媒体の位置が周期的に変動したときに、記録素子列と交差する方向に発生する濃度変化の繰り返しの周期が、記録ヘッド510と記録媒体の位置変動の周期と等しくなる。
そこで、図9のステップS101において、画像データ処理部160は、この性質を利用して、画像読取部180で取得した濃度データに基づいて、記録ヘッド510と記録媒体との位置変動の周期を算出する位置変動周期算出処理を行う。
続いて、ステップS102において、画像データ処理部160は、ステップS101で算出した、記録ヘッド510と記録媒体との位置変動の周期に基づいて、記録素子列間のインクドットの着弾位置ズレ量を算出する着弾位置ズレ量算出処理を行う。その後、画像データ処理部160は、後述のステップS103において用いる、各記録素子列の記録媒体に対する記録率を設定する設定処理を行う。
以下、ステップS102の処理の詳細について説明する。
まず、画像データ処理部160は、各記録素子列におけるX方向の位置が等しい記録素子がそれぞれ吐出したインクドットの、記録媒体上における相対的な着弾位置を示すプロファイルを作成する。
図10及び図11は、記録ヘッド510の各記録素子が吐出するインクドットの相対的な着弾位置の一例を示す図である。具体的に、本実施形態においては、図10及び図11には、図8に示す記録素子P1〜P4が吐出したインクドットの相対的な着弾位置の例が示されている。ここで、図10と図11との違いは、記録ヘッド510と記録媒体との位置変動の周期である。そして、図10及び図11では、各記録素子列のインクドットの着弾位置を、振幅が等しい正弦波で表現している。
そして、図10及び図11に示す正弦波の周期は、ステップS101で算出した、記録ヘッド510と記録媒体の位置変動の周期に相当するものである。また、図10及び図11において、正弦波状に変化する各記録素子列のインクドットの着弾位置における位相は、各記録素子列間で記録素子列間距離lだけずれているものとする。なお、本実施形態では、説明の都合上、各記録素子列のインクドットの着弾位置を正弦波で表現したが、正弦波以外の関数で表現することも可能である。
その後、画像データ処理部160は、各記録素子列が吐出したインクドットの記録媒体上における相対的な着弾位置を示すプロファイルから、ステップS102における記録素子列間の着弾位置ズレ量を算出する。具体的には、記録率を最も大きく設定する記録素子列が吐出するインクドットの着弾位置からの、各記録素子列が吐出するインクドットの着弾位置の距離をそれぞれ求める。なお、どの記録素子列の記録率を最も大きく設定するのかという情報は、予め記憶媒体140に記憶されて設定されている。ここで、本実施形態においては、記録媒体に対するインクの記録率を最も大きく設定する記録素子列を、記録素子列1とする。
図12は、図10に示す場合において、記録ヘッド510の記録素子P1が吐出するインクドットの着弾位置から、各記録素子P2〜P4が吐出するインクドットの着弾位置までの距離の一例を示す図である。また、図13は、図11に示す場合において、記録ヘッド510の記録素子P1が吐出するインクドットの着弾位置から、各記録素子P2〜P4が吐出するインクドットの着弾位置までの距離の一例を示す図である。
続いて、画像データ処理部160は、記録素子列間の着弾位置ズレ量の最大値から、後述のステップS103で用いる各記録素子列の記録媒体に対する記録率を設定する設定処理を行う。具体的に、図12に示す場合、記録素子列1との記録素子列間のインクドットにおける着弾位置ズレ量の最大値の大きさは、これを小さい順に並べると、記録素子列3、記録素子列4、記録素子列2の順となる。
そこで、画像データ処理部160は、記録率を最も大きく設定する記録素子列1以外の記録素子列の記録率の大きさを、大きい順に並べると、記録素子列3、記録素子列4、記録素子列2の順となるように設定する。この場合、具体的には、各記録素子列の記録媒体に対する記録率を図14のように設定する。
即ち、本実施形態では、記録媒体に対するインクの記録率が最も大きく設定した記録素子列1に対して、インクドットにおける着弾位置ズレ量の最大値が最も小さい記録素子列3の前記記録率を、図14に示すように、2番目に大きく設定する。また、本実施形態では、記録素子列1に対して、インクドットにおける着弾位置ズレ量の最大値が最も大きい記録素子列2の前記記録率を、図14に示すように、最も小さく設定する。また、本実施形態では、記録素子列1に対して、インクドットにおける着弾位置ズレ量の最大値が小さい記録素子列ほど、図14に示すように、前記記録率を大きく設定する。
ここで、図14は、図12に示す記録素子列の場合に、各記録素子列の記録媒体に対する記録率の設定テーブルの一例を示す模式図である。
一方、図12の場合に比べて記録ヘッド510と記録媒体との位置変動の周期が長い図13に示す場合は、次のようになる。具体的に、この場合は、記録素子列1との記録素子列間のインクドットにおける着弾位置ズレ量の最大値の大きさは、これを小さい順に並べると、記録素子列2、記録素子列4、記録素子列3の順となる。
そこで、画像データ処理部160は、記録率を最も大きく設定する記録素子列1以外の記録素子列の記録率の大きさを、大きい順に並べると、記録素子列2、記録素子列4、記録素子列3の順となるように設定する。この場合、具体的には、各記録素子列の記録媒体に対する記録率を図15のように設定する。
即ち、本実施形態では、記録媒体に対するインクの記録率が最も大きく設定した記録素子列1に対して、インクドットにおける着弾位置ズレ量の最大値が最も小さい記録素子列2の前記記録率を、図15に示すように、2番目に大きく設定する。また、本実施形態では、記録素子列1に対して、インクドットにおける着弾位置ズレ量の最大値が最も大きい記録素子列3の前記記録率を、図15に示すように、最も小さく設定する。また、本実施形態では、記録素子列1に対して、インクドットにおける着弾位置ズレ量の最大値が小さい記録素子列ほど、図15に示すように、前記記録率を大きく設定する。
ここで、図15は、図13に示す記録素子列の場合に、各記録素子列の記録媒体に対する記録率の設定テーブルの一例を示す模式図である。
なお、図14及び図15に示す設定テーブルでは、各記録素子列の記録率の総和が100%となっているが、これに限らず、各記録素子列の記録率の総和が100%とならないように各記録素子列の記録率を設定することも可能である。また、各記録素子列の記録率は、インクドットの着弾ヨレやドット径のバラツキの影響を複数の記録素子列に分散させ、これらの影響による画質劣化を抑制することができるように、画質を総合的に判断して設定される。また、図14及び図15に示す設定テーブルは、例えば記憶媒体140に記憶される。
ここで、再び、図9のフローチャートの説明に戻る。
次に、印字モード(記録モード)における記録装置100の処理について説明する。
ステップS103に進むと、画像データ処理部160は、ステップS102で設定した各記録素子列の記録率に基づいて、画像データ入力部110から入力された多値画像データを各記録素子列に分配する分配処理を行う。具体的には、各記録素子列の記録率を、それぞれ多値画像データの各画素値に掛けることによって、多値画像データを分配する。例えば、図14に示す各記録素子列の記録率が設定されている場合、記録素子列1の記録率は40%なので、入力された多値画像データの各画素値に0.4を掛けて、記録素子列1が記録媒体に記録するインクドットに係るデータを作成する。
続いて、ステップS104において、画像データ処理部160は、ステップS103で各記録素子列に分配した多値画像データを、それぞれ、例えば誤差拡散法を用いて2値化する2値化処理を行う。なお、ここでは、誤差拡散法を用いて2値化する例を示したが、本実施形態においては、誤差拡散法以外の方法で2値化を行うことも可能である。
続いて、ステップS105において、プリンタ部500は、ステップS104で2値化されたデータに基づいて、記録ヘッド510における各記録素子列の各記録素子から、記録媒体Pに対してインクを吐出する吐出処理を行う。その後、図9のフローチャートにおける処理が終了する。
なお、図9に示す例では、多値画像データを各記録素子列に分配(S103)した後に、2値化処理(S104)を行うものであったが、本実施形態においては、これに限定されるものでなく、例えば、これらの処理の順序を逆にして処理を行うことも適用できる。
図16は、第1の実施形態に係る記録装置の記録処理方法の他の一例を示すフローチャートである。ここで、図16において、図9に示すステップと同様の処理を行うステップについては、同じ符号を付しており、その詳細な説明は省略する。
図16に示すフローチャートの処理では、まず、図9に示すステップS101及びS102の処理を経る。続いて、ステップS201において、画像データ処理部160は、画像データ入力部110から入力された多値画像データを、例えば図9のステップS201と同様の方法を用いて2値化する2値化処理を行う。
続いて、ステップS202において、画像データ処理部160は、マスク等によって、ステップS102で設定した各記録素子列の記録率に基づいて、ステップS201で2値化した2値データを各記録素子列に分配する分配処理を行う。
その後、図9のステップS105と同様の処理を行って、図16のフローチャートにおける処理を終了する。
第1の実施形態によれば、記録媒体上に記録像を形成する際に、記録ヘッドと記録媒体との周期的な位置変動に基づく周期的な濃度変化の発生を抑制することができる。特に、第1の実施形態では、記録ヘッドとして多列ヘッドを用いてインク滴の合体による画質劣化を抑制しつつ、周期的な濃度ムラの発生を抑制して記録像の高画質化を達成することができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について、添付図面を参照しながら説明を行う。以下、第2の実施形態について、第1の実施形態と異なる点を中心に説明を行う。
第1の実施形態では、記録ヘッド510として、図8に示すように多列ヘッドを用いた場合の例を示したが、第2の実施形態では、つなぎヘッドを用いた場合について説明を行う。また、第2の実施形態に係る記録装置の全体のハードウェア構成は、図7に示す第1の実施形態に係る記録装置100の全体のハードウェア構成と同様である。
図17は、第2の実施形態を示し、図5に示す記録ヘッド510における概略構成の一例を示す模式図である。ここで、図17に示す例では、図5に示す記録ヘッド510として、つなぎヘッドを適用した例を示している。
図17に示す記録ヘッド510は、それぞれ同一色(種類)のインク(記録材)を吐出する複数の記録素子が1200dpiの解像度で配列された記録素子列を複数備えて構成されている。具体的に、図17に示す記録ヘッド510は、記録素子列が、1つのつなぎ部でオーバーラップする部分を成して、長さlの間隔で4列配置され構成されている。なお、本実施形態の記録ヘッド510は、記録素子列を3列以上配置されているものであれば適用できる。また、本実施形態の記録装置100も、記録素子列の配列方向と交差する方向に対して記録ヘッド510と記録媒体Pとを相対的に移動させることによって記録媒体Pに記録像を形成(記録)するものである。
<画像データ処理を含む記録処理方法>
本実施形態に係る記録装置100の記録処理方法については、例えば、図9に示す第1の実施形態の記録処理方法を用いることができる。そして、図9のフローチャートの処理により、図17に示す記録ヘッド510のオーバーラップ部分における各記録素子によるインクドットの記録データ(2値データ)が決定され、記録媒体Pに記録像が記録される。なお、この図9のフローチャートにおける処理は、CPU130による制御に基づいて、画像データ処理部160及びプリンタ部500で実行される。
ここで、図9の説明を行う前に、まず、キャリブレーションモードにおける記録装置100の処理について説明する。
キャリブレーションモードでは、CPU130は、プリンタ部500を制御して、オーバーラップ部分を構成する4列の記録素子列1〜4のうちの2列の記録素子列を用いて、階調が均一なテストパターンを記録媒体等に印字する制御を行う。そして、スキャナ等で構成される画像読取部180は、CPU130の制御に基づいて、印字されたテストパターンの濃度データを取得する。ここで、本実施形態では、テストパターンを印字する際に、記録素子列を2列しか用いていない。これにより、記録ヘッド510と記録媒体の位置が周期的に変動したときに、オーバーラップ部分において記録素子列と交差する方向に発生する濃度変化の繰り返しの周期が、記録ヘッド510と記録媒体の位置変動の周期と等しくなる。
そこで、図9のステップS101において、画像データ処理部160は、この性質を利用して、画像読取部180で取得した濃度データに基づいて、記録ヘッド510と記録媒体との位置変動の周期を算出する位置変動周期算出処理を行う。
続いて、ステップS102において、画像データ処理部160は、ステップS101で算出した、記録ヘッド510と記録媒体との位置変動の周期に基づいて、オーバーラップ部分における記録素子列間のインクドットの着弾位置ズレ量を算出する処理を行う。その後、画像データ処理部160は、後述のステップS103において用いる、各記録素子列のオーバーラップ部分における記録媒体に対する記録率を設定する設定処理を行う。
以下、ステップS102の処理の詳細について説明する。
まず、画像データ処理部160は、各記録素子列のオーバーラップ部分におけるX方向の位置が等しい記録素子がそれぞれ吐出したインクドットの、記録媒体上における相対的な着弾位置を示すプロファイルを作成する。
ここで、上述した図10〜図15を用いて、ステップS102の処理の詳細について説明する。
図10及び図11は、記録ヘッド510の各記録素子が吐出するインクドットの相対的な着弾位置の一例を示している。具体的に、本実施形態においては、図10及び図11には、図17に示す記録素子P1〜P4が吐出したインクドットの相対的な着弾位置の例が示されている。ここで、図10と図11との違いは、記録ヘッド510と記録媒体との位置変動の周期であり、また、図10及び図11では、各記録素子列のインクドットの着弾位置を、振幅が等しい正弦波で表現している。
そして、図10及び図11に示す正弦波の周期は、ステップS101で算出した、記録ヘッド510と記録媒体の位置変動の周期に相当するものである。また、図10及び図11において、正弦波状に変化する各記録素子列のインクドットの着弾位置における位相は、各記録素子列間で記録素子列間距離lだけずれているものとする。なお、本実施形態では、説明の都合上、各記録素子列のインクドットの着弾位置を正弦波で表現したが、正弦波以外の関数で表現することも可能である。
その後、画像データ処理部160は、各記録素子列が吐出したインクドットの記録媒体上における相対的な着弾位置を示すプロファイルから、ステップS102における記録素子列間の着弾位置ズレ量を算出する。具体的には、図17に示すオーバーラップ部分における記録率を最も大きく設定する記録素子列が吐出するインクドットの着弾位置からの、各記録素子列が吐出するインクドットの着弾位置の距離をそれぞれ求める。なお、どの記録素子列のオーバーラップ部分における記録率を最も大きく設定するのかという情報は、予め記憶媒体140に記憶されて設定されている。ここで、本実施形態においては、オーバーラップ部分における記録媒体に対するインクの記録率を最も大きく設定する記録素子列を、記録素子列1とする。
また、図12及び図13には、それぞれ図10及び図11に示す場合において、記録ヘッド510の記録素子P1が吐出するインクドットの着弾位置から、各記録素子P2〜P4が吐出するインクドットの着弾位置までの距離の一例が示されている。
続いて、画像データ処理部160は、記録素子列間の着弾位置ズレ量の最大値から、後述のステップS103で用いる各記録素子列のオーバーラップ部分における記録媒体に対する記録率を設定する設定処理を行う。具体的に、図12に示す場合、記録素子列1との記録素子列間のインクドットにおける着弾位置ズレ量の最大値の大きさは、これを小さい順に並べると、記録素子列3、記録素子列4、記録素子列2の順となる。
そこで、画像データ処理部160は、オーバーラップ部分の記録率を最も大きく設定する記録素子列1以外の記録素子列のオーバーラップ部分の記録率の大きさを、大きい順に並べると、記録素子列3、記録素子列4、記録素子列2の順となるように設定する。この場合、具体的には、各記録素子のオーバーラップ部分における記録媒体に対する記録率を図14のように設定する。
即ち、本実施形態では、オーバーラップ部分における記録媒体に対するインクの記録率が最も大きい記録素子列1に対して、インクドットにおける着弾位置ズレ量の最大値が最も小さい記録素子列3の前記記録率を、図14に示すように、2番目に大きく設定する。また、本実施形態では、記録素子列1に対して、インクドットにおける着弾位置ズレ量の最大値が最も大きい記録素子列2の前記記録率を、図14に示すように、最も小さく設定する。また、本実施形態では、記録素子列1に対して、インクドットにおける着弾位置ズレ量の最大値が小さい記録素子列ほど、図14に示すように、前記記録率を大きく設定する。
一方、図12の場合に比べて記録ヘッド510と記録媒体との位置変動の周期が長い図13に示す場合は、次のようになる。具体的に、この場合は、記録素子列1との記録素子列間のインクドットにおける着弾位置ズレ量の最大値の大きさは、これを小さい順に並べると、記録素子列2、記録素子列4、記録素子列3の順となる。
そこで、画像データ処理部160は、オーバーラップ部分の記録率を最も大きく設定する記録素子列1以外の記録素子列のオーバーラップ部分の記録率の大きさを、大きい順に並べると、記録素子列2、記録素子列4、記録素子列3の順となるように設定する。この場合、具体的には、各記録素子列のオーバーラップ部分における記録媒体に対する記録率を図15のように設定する。
即ち、本実施形態では、オーバーラップ部分における記録媒体に対するインクの記録率が最も大きい記録素子列1に対して、インクドットにおける着弾位置ズレ量の最大値が最も小さい記録素子列2の前記記録率を、図15に示すように、2番目に大きく設定する。また、本実施形態では、記録素子列1に対して、インクドットにおける着弾位置ズレ量の最大値が最も大きい記録素子列3の前記記録率を、図15に示すように、最も小さく設定する。また、本実施形態では、記録素子列1に対して、インクドットにおける着弾位置ズレ量の最大値が小さい記録素子列ほど、図15に示すように、前記記録率を大きく設定する。
なお、図14、図15に示す設定テーブルでは、各記録素子列のオーバーラップ部分における記録率の総和が100%となっているが、当該記録率の総和が100%とならないように各記録素子列のオーバーラップ部分における記録率を設定することも可能である。また、各記録素子列のオーバーラップ部分における記録率は、インクドットの着弾ヨレやドット径のバラツキの影響を複数の記録素子列に分散させ、これらの影響による画質劣化を抑制することができるように、画質を総合的に判断して設定される。また、図14及び図15に示す設定テーブルは、例えば記憶媒体140に記憶される。
ここで、再び、図9のフローチャートの説明に戻る。
次に、印字モード(記録モード)における記録装置100の処理について説明する。
ステップS103に進むと、画像データ処理部160は、ステップS102で設定した各記録素子列のオーバーラップ部分における記録率に基づいて、オーバーラップ部分で記録に用いる多値画像データを各記録素子列に分配する分配処理を行う。具体的には、各記録素子列のオーバーラップ部分における記録率を、それぞれ、オーバーラップ部分で記録に用いる多値画像データの各画素値に掛けることによって、オーバーラップ部分で記録に用いる多値画像データを分配する。例えば、記録素子列1のオーバーラップ部分における記録率は40%なので、オーバーラップ部分で記録に用いる入力多値データの各画素値に0.4を掛けることにより、記録素子列1のオーバーラップ部分で記録に用いるデータを作成する。例えば、図14の場合、記録素子列1のオーバーラップ部分の記録率は40%なので、オーバーラップ部分で記録に用いる多値画像データの各画素値に0.4を掛けて、記録素子列1がオーバーラップ部分で記録媒体に記録するインクドットに係るデータを作成する。
なお、本実施形態では、全ての記録素子列の非オーバーラップ部分における記録率を50%としている。そのため、例えば、記録素子列1の非オーバーラップ部分で記録媒体に記録するインクドットに係るデータは、多値画像データの各画素値に0.5を掛けることにより作成する。なお、本実施形態では、このように、各記録素子列の非オーバーラップ部分における記録率の総和が100%となるように記録率を設定したが、これに限定されるものではない。例えば、各記録素子列の非オーバーラップ部分における記録率の総和が100%とならないように、各記録素子列の非オーバーラップ部分における記録率を設定することも可能である。また、各記録素子列の非オーバーラップ部分における記録率は、インクドットの着弾ヨレやドット径のバラツキの影響を複数の記録素子列に分散させ、これらの影響による画質劣化を抑制することができるように、画質を総合的に判断して設定される。
続いて、ステップS104において、画像データ処理部160は、ステップS103で各記録素子列に分配した多値画像データを、それぞれ、例えば誤差拡散法を用いて2値化する2値化処理を行う。なお、ここでは、誤差拡散法を用いて2値化する例を示したが、本実施形態においては、誤差拡散法以外の方法で2値化を行うことも可能である。
続いて、ステップS105において、プリンタ部500は、ステップS104で2値化されたデータに基づいて、記録ヘッド510における各記録素子列の各記録素子から、記録媒体Pに対してインクを吐出する吐出処理を行う。その後、図9のフローチャートにおける処理が終了する。
なお、図9に示す例では、多値画像データを各記録素子列に分配(S103)した後に、2値化処理(S104)を行うものであったが、本実施形態においては、これに限定されるものでない。例えば、図16に示すように、これらの処理の順序を逆にして、2値化処理を行った後にマスク等によって、各記録素子列の記録率が所望の値となるように、2値データを各記録素子列に分配することも可能である。
第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様に、記録媒体上に記録像を形成する際に、記録ヘッドと記録媒体との周期的な位置変動に基づく周期的な濃度変化の発生を抑制することができる。特に、第2の実施形態では、記録ヘッドとしてつなぎヘッドを用いて記録の高速化を実現しつつ、周期的に発生するつなぎスジの発生を抑制して記録像の高画質化を達成することができる。
(他の実施形態)
前述した各実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。即ち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
また、前述した各実施形態では、記録装置100として、フルラインタイプのインクジェット記録装置を適用した例について説明したが、本発明においては、この形態に限定されるものではない。例えば、記録装置100として、キャリッジを主走査方向に走査しつつ、記録媒体を排紙させる方式であるシリアルタイプのインクジェット記録装置を適用することも可能である。このシリアルタイプのインクジェット記録装置では、記録媒体に沿って移動するシリアルタイプの記録ヘッドを用いて記録像を記憶媒体に記録する。即ち、当該記録ヘッドによって1主走査分の記録動作を終了する毎に、記録媒体を所定量ずつ搬送する動作を繰り返すことにより、記録媒体全域に対する記録を行う。
また、前述した各実施形態では、記録ヘッド510と記録媒体の位置変動の周期を、スキャナ等からなる画像読取部180で取得したテストパターンの濃度データに基づき算出したが、これ以外の方法によって算出することも可能である。例えば、数種類のテストパターンを印字してユーザが目視評価し、その評価結果を用いて、記録ヘッド510と記録媒体の位置変動の周期を算出する形態を適用することも可能である。
また、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラム若しくは記憶媒体等としての実施形態も可能である。具体的には、複数の機器(例えば、ホストコンピュータ、インタフェース機器、リーダ、プリンタ等)から構成されるシステムに適用してもよいし、また、1つの機器(例えば、複写機、ファクシミリ装置等)からなる装置に適用してもよい。
また、画像データ処理部160による画像データ処理は、前述したように記録装置内で実行する場合には限られず、記録装置を制御するための外部装置(コンピュータ)において実行してもよい。この場合、外部装置において各吐出口列の2値データの決定処理まで実行し、これら2値データを記録装置へ転送し、記録装置ではその転送データに基づいて記録媒体に記録像の記録を行う。したがって、この場合、当該記録装置に加えて外部装置も、本発明に係る記録装置を構成することになる。
また、前述した各実施形態に係る記録装置100の記録処理方法を示す図9及び図16の各ステップは、コンピュータのCPU(130)が記憶媒体(140)に記憶されている制御プログラムを実行することによって実現できる。この制御プログラム及び当該制御プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は本発明に含まれる。
なお、本発明は、前述した各実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラム(実施形態では図9及び図16に示すフローチャートに対応したプログラム)を、システム或いは装置に直接、或いは遠隔から供給するものを含む。そして、そのシステム或いは装置のコンピュータが前記供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合も本発明に含まれる。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
なお、本明細書において、「記録」とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も表すものとする。また、人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かも問わない。
また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものも表すものとする。
さらに、「インク」とは、上記「記録(プリント)」の定義と同様広く解釈されるべきもので、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成または記録媒体の加工、或いはインクの処理に供され得る液体を表すものとする。また、インクの処理に供され得る例としては、記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固または不溶化がある。

Claims (16)

  1. 同一色の記録材を吐出する複数の記録素子が配列された記録素子列を並行に3列以上配置した記録ヘッドを用いて、前記記録素子列の配列方向と交差する方向に対して前記記録ヘッドと記録媒体とを相対的に移動させて前記記録媒体に記録像を記録する記録装置であって、
    前記3列以上配置した記録素子列のうち、前記記録媒体に対する前記記録材の記録率が最も大きい記録素子列に対して、前記記録材の着弾位置ズレ量における最大値が最も小さい記録素子列の前記記録率を2番目に大きく設定することを特徴とする記録装置。
  2. 同一色の記録材を吐出する複数の記録素子が配列された記録素子列を並行に3列以上配置した記録ヘッドを用いて、前記記録素子列の配列方向と交差する方向に対して前記記録ヘッドと記録媒体とを相対的に移動させて前記記録媒体に記録像を記録する記録装置であって、
    前記3列以上配置した記録素子列のうち、前記記録媒体に対する前記記録材の記録率が最も大きい記録素子列に対して、前記記録材の着弾位置ズレ量における最大値が最も大きい記録素子列の前記記録率を最も小さく設定することを特徴とする記録装置。
  3. 同一色の記録材を吐出する複数の記録素子が配列された記録素子列を並行に3列以上配置した記録ヘッドを用いて、前記記録素子列の配列方向と交差する方向に対して前記記録ヘッドと記録媒体とを相対的に移動させて前記記録媒体に記録像を記録する記録装置であって、
    前記3列以上配置した記録素子列のうち、前記記録媒体に対する前記記録材の記録率が最も大きい記録素子列に対して、前記記録材の着弾位置ズレ量における最大値が小さい記録素子列ほど、前記記録率を大きく設定することを特徴とする記録装置。
  4. 同一色の記録材を吐出する複数の記録素子が配列された記録素子列を並行に3列以上配置した記録ヘッドを用いて、前記記録素子列の配列方向と交差する方向に対して前記記録ヘッドと記録媒体とを相対的に移動させて前記記録媒体に記録像を記録する記録装置であって、
    前記記録ヘッドを用いて印字したテストパターンの濃度データを取得する取得手段と、
    前記濃度データに基づいて、前記記録ヘッドと前記記録媒体との位置変動の周期を算出する位置変動周期算出手段と、
    前記位置変動周期算出手段で算出された前記位置変動の周期に基づいて、前記記録素子列間の前記記録材の着弾位置ズレ量を算出する着弾位置ズレ量算出手段と、
    前記3列以上配置した記録素子列のうち、前記記録媒体に対する前記記録材の記録率が最も大きい記録素子列に対して、前記記録材の着弾位置ズレ量における最大値が最も小さい記録素子列の前記記録率を2番目に大きく設定する設定手段と
    を有することを特徴とする記録装置。
  5. 同一色の記録材を吐出する複数の記録素子が配列された記録素子列を並行に3列以上配置した記録ヘッドを用いて、前記記録素子列の配列方向と交差する方向に対して前記記録ヘッドと記録媒体とを相対的に移動させて前記記録媒体に記録像を記録する記録装置であって、
    前記記録ヘッドを用いて印字したテストパターンの濃度データを取得する取得手段と、
    前記濃度データに基づいて、前記記録ヘッドと前記記録媒体との位置変動の周期を算出する位置変動周期算出手段と、
    前記位置変動周期算出手段で算出された前記位置変動の周期に基づいて、前記記録素子列間の前記記録材の着弾位置ズレ量を算出する着弾位置ズレ量算出手段と、
    前記3列以上配置した記録素子列のうち、前記記録媒体に対する前記記録材の記録率が最も大きい記録素子列に対して、前記記録材の着弾位置ズレ量における最大値が最も大きい記録素子列の前記記録率を最も小さく設定する設定手段と
    を有することを特徴とする記録装置。
  6. 同一色の記録材を吐出する複数の記録素子が配列された記録素子列を並行に3列以上配置した記録ヘッドを用いて、前記記録素子列の配列方向と交差する方向に対して前記記録ヘッドと記録媒体とを相対的に移動させて前記記録媒体に記録像を記録する記録装置であって、
    前記記録ヘッドを用いて印字したテストパターンの濃度データを取得する取得手段と、
    前記濃度データに基づいて、前記記録ヘッドと前記記録媒体との位置変動の周期を算出する位置変動周期算出手段と、
    前記位置変動周期算出手段で算出された前記位置変動の周期に基づいて、前記記録素子列間の前記記録材の着弾位置ズレ量を算出する着弾位置ズレ量算出手段と、
    前記3列以上配置した記録素子列のうち、前記記録媒体に対する前記記録材の記録率が最も大きい記録素子列に対して、前記記録材の着弾位置ズレ量における最大値が小さい記録素子列ほど、前記記録率を大きく設定する設定手段と
    を有することを特徴とする記録装置。
  7. 同一色の記録材を吐出する複数の記録素子が配列された記録素子列を複数備え、各記録素子列が1つのつなぎ部でオーバーラップするように、前記各記録素子列を3列以上配置した記録ヘッドを用いて、前記記録素子列の配列方向と交差する方向に対して前記記録ヘッドと記録媒体とを相対的に移動させて前記記録媒体に記録像を記録する記録装置であって、
    前記3列以上配置した記録素子列のうち、前記オーバーラップの部分における前記記録媒体に対する前記記録材の記録率が最も大きい記録素子列に対して、前記記録材の着弾位置ズレ量における最大値が最も小さい記録素子列の前記オーバーラップの部分における前記記録率を2番目に大きく設定することを特徴とする記録装置。
  8. 同一色の記録材を吐出する複数の記録素子が配列された記録素子列を複数備え、各記録素子列が1つのつなぎ部でオーバーラップするように、前記各記録素子列を3列以上配置した記録ヘッドを用いて、前記記録素子列の配列方向と交差する方向に対して前記記録ヘッドと記録媒体とを相対的に移動させて前記記録媒体に記録像を記録する記録装置であって、
    前記3列以上配置した記録素子列のうち、前記オーバーラップの部分における前記記録媒体に対する前記記録材の記録率が最も大きい記録素子列に対して、前記記録材の着弾位置ズレ量における最大値が最も大きい記録素子列の前記オーバーラップの部分における前記記録率を最も小さく設定することを特徴とする記録装置。
  9. 同一色の記録材を吐出する複数の記録素子が配列された記録素子列を複数備え、各記録素子列が1つのつなぎ部でオーバーラップするように、前記各記録素子列を3列以上配置した記録ヘッドを用いて、前記記録素子列の配列方向と交差する方向に対して前記記録ヘッドと記録媒体とを相対的に移動させて前記記録媒体に記録像を記録する記録装置であって、
    前記3列以上配置した記録素子列のうち、前記オーバーラップの部分における前記記録媒体に対する前記記録材の記録率が最も大きい記録素子列に対して、前記記録材の着弾位置ズレ量における最大値が小さい記録素子列ほど、前記オーバーラップの部分における前記記録率を大きく設定することを特徴とする記録装置。
  10. 同一色の記録材を吐出する複数の記録素子が配列された記録素子列を複数備え、各記録素子列が1つのつなぎ部でオーバーラップするように、前記各記録素子列を3列以上配置した記録ヘッドを用いて、前記記録素子列の配列方向と交差する方向に対して前記記録ヘッドと記録媒体とを相対的に移動させて前記記録媒体に記録像を記録する記録装置であって、
    前記記録ヘッドを用いて印字したテストパターンの濃度データを取得する取得手段と、
    前記濃度データに基づいて、前記記録ヘッドと前記記録媒体との位置変動の周期を算出する位置変動周期算出手段と、
    前記位置変動周期算出手段で算出された前記位置変動の周期に基づいて、前記記録素子列間の前記記録材の着弾位置ズレ量を算出する着弾位置ズレ量算出手段と、
    前記3列以上配置した記録素子列のうち、前記オーバーラップの部分における前記記録媒体に対する前記記録材の記録率が最も大きい記録素子列に対して、前記記録材の着弾位置ズレ量における最大値が最も小さい記録素子列の前記オーバーラップの部分における前記記録率を2番目に大きく設定する設定手段と
    を有することを特徴とする記録装置。
  11. 同一色の記録材を吐出する複数の記録素子が配列された記録素子列を複数備え、各記録素子列が1つのつなぎ部でオーバーラップするように、前記各記録素子列を3列以上配置した記録ヘッドを用いて、前記記録素子列の配列方向と交差する方向に対して前記記録ヘッドと記録媒体とを相対的に移動させて前記記録媒体に記録像を記録する記録装置であって、
    前記記録ヘッドを用いて印字したテストパターンの濃度データを取得する取得手段と、
    前記濃度データに基づいて、前記記録ヘッドと前記記録媒体との位置変動の周期を算出する位置変動周期算出手段と、
    前記位置変動周期算出手段で算出された前記位置変動の周期に基づいて、前記記録素子列間の前記記録材の着弾位置ズレ量を算出する着弾位置ズレ量算出手段と、
    前記3列以上配置した記録素子列のうち、前記オーバーラップの部分における前記記録媒体に対する前記記録材の記録率が最も大きい記録素子列に対して、前記記録材の着弾位置ズレ量における最大値が最も大きい記録素子列の前記オーバーラップの部分における前記記録率を最も小さく設定する設定手段と
    を有することを特徴とする記録装置。
  12. 同一色の記録材を吐出する複数の記録素子が配列された記録素子列を複数備え、各記録素子列が1つのつなぎ部でオーバーラップするように、前記各記録素子列を3列以上配置した記録ヘッドを用いて、前記記録素子列の配列方向と交差する方向に対して前記記録ヘッドと記録媒体とを相対的に移動させて前記記録媒体に記録像を記録する記録装置であって、
    前記記録ヘッドを用いて印字したテストパターンの濃度データを取得する取得手段と、
    前記濃度データに基づいて、前記記録ヘッドと前記記録媒体との位置変動の周期を算出する位置変動周期算出手段と、
    前記位置変動周期算出手段で算出された前記位置変動の周期に基づいて、前記記録素子列間の前記記録材の着弾位置ズレ量を算出する着弾位置ズレ量算出手段と、
    前記3列以上配置した記録素子列のうち、前記オーバーラップの部分における前記記録媒体に対する前記記録材の記録率が最も大きい記録素子列に対して、前記記録材の着弾位置ズレ量における最大値が小さい記録素子列ほど、前記オーバーラップの部分における前記記録率を大きく設定する設定手段と
    を有することを特徴とする記録装置。
  13. 前記記録ヘッドは、前記記録媒体の全幅に渡る範囲に前記記録材を吐出するフルラインタイプの記録ヘッドであることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の記録装置。
  14. 前記記録ヘッドは、当該記録ヘッドを前記記録媒体に対して走査しつつ前記記録媒体を搬送して記録像を記録するシリアルタイプの記録ヘッドであることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の記録装置。
  15. 同一色の記録材を吐出する複数の記録素子が配列された記録素子列を並行に3列以上配置した記録ヘッドを用いて、前記記録素子列の配列方向と交差する方向に対して前記記録ヘッドと記録媒体とを相対的に移動させて前記記録媒体に記録像を記録する記録装置の記録処理方法であって、
    前記3列以上配置した記録素子列のうち、前記記録媒体に対する前記記録材の記録率が最も大きい記録素子列に対して、前記記録材の着弾位置ズレ量における最大値が最も小さい記録素子列の前記記録率を2番目に大きく設定する設定ステップを有することを特徴とする記録処理方法。
  16. 請求項1乃至14のいずれか1項に記載の記録装置の各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
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