JP2011038738A - ループ型ヒートパイプ及び電子機器 - Google Patents

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淳 谷口
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真 吉野
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Abstract

【課題】ループ型ヒートパイプに封入する作動流体の量を少なくしても、スタートアップ時における冷却機能を好適に発揮できる技術を提供する。
【解決手段】ループ型ヒートパイプは、蒸発器と、凝縮器と、蒸発器及び凝縮器を接続して気相の作動流体を蒸発器から凝縮器へと導く気相路と、気相路と独立して設けられると共に凝縮器及び蒸発器を接続して液相の作動流体を凝縮器から蒸発器へと導く液相路と、蒸発器の内部に設けられた毛細管構造を有するウィックと、蒸発器と隣接して液相路に設けられ液相の作動流体が貯留される液溜め器と、作動停止状態の発熱体が作動を開始するスタートアップ時において、液溜め器に貯留されている作動流体の液位を発熱体が作動停止状態にある時に比べて上昇させる液位上昇装置と、を備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、ループ型ヒートパイプ及び該ループ型ヒートパイプを備えた電子機器に関する。
従来、電気機器内の発熱体(発熱源)を冷却するための冷却装置として、ヒートシンク(Heat Sink)、ヒートパイプ(Heat Pipe)等が公知である。電子機器における発熱体としては、例えば発熱素子である半導体素子が高密度に集積されたCPU(Central Processing Unit)やチップセット等が挙げられる。
ヒートシンクは、いわゆる放熱器、放熱板であり、発熱体の熱を放熱することによって発熱体の温度を下げるものである。また、自然放熱(自然空冷)だけでは冷却能力が足りない場合、例えばファンをヒートシンクに組み合わせ、ファンにより強制空冷を行う技術も知られている。
ヒートパイプは、熱伝導性の高い収容器の内部を減圧した状態で作動流体を封入し、作動流体における蒸発・凝縮の相変化を利用して熱を輸送する熱輸送装置である。例えば、収容器の一端側に蒸発部(加熱部)を形成し、他端側に凝縮部(冷却部)を形成するロッド型構造のヒートパイプ(以下、「ロッド型ヒートパイプ」と称す)が公知である。
ロッド型ヒートパイプにおいては、例えば蒸発部を発熱体に接触させることで加熱すると、加熱部における作動流体が蒸発(気化)し、潜熱が吸収される。気相(蒸気相)となった作動流体は収容器の他端側に形成された凝縮部に高速で移動する。そして、凝縮部において冷却された作動流体が凝縮すると、潜熱が放出される。凝縮部で凝縮した作動流体は、例えばウィックが生じさせる毛細管力を利用して蒸発部に移動(還流)する。
尚、ウィックは、液相の作動流体を凝縮部から蒸発部に還流させるための駆動力となる毛細管力を生じさせるいわゆる毛細管構造である。以上の現象により、ヒートパイプは、蒸発−蒸気移動−凝縮−液還流の一連のサイクルを形成し、このような作動流体の相変化及び移動によって蒸発部から凝縮部へと熱を輸送(移動)することができる。
ここで、ヒートシンク及びロッド型ヒートパイプを組み合わせた冷却構造も知られている。特にノート型パーソナルコンピュータ(以下、「ノート型PC」と略称する)などの省スペース型電子機器では、発熱体(発熱源)としてのCPU等の直上にヒートシンクを設置することが難しい場合がある。係る場合、例えば筐体の中央側に配置されたCPUの熱を筐体の端部付近までロッド型ヒートパイプによって輸送し、同ヒートパイプによって輸送されてくる熱をヒートシンクにより自然空冷、或いは強制空冷する技術が公知である。
近年、電子機器におけるCPUやチップセット等の高速化や高機能化が急速に進んでいる。これらの状況により、電子機器内における発熱体の発熱量は増加する傾向にあり、発熱体を冷却するための冷却装置には更なる冷却効率の向上が求められている。
また、発熱体の冷却効率の向上は、例えばCPUを形成する半導体素子の更なる高集積化や、高発熱型の半導体素子の利用を可能とする。これに加えて、ファンの風量の低減が可能となり、冷却装置全体としての消費電力の低減、静音化(騒音の低減)等を実現することができる。
しかしながら、一般的なロッド型ヒートパイプは作動流体の流動抵抗(流路抵抗)が比較的に高く、ヒートパイプがドライアウト(作動流体の枯渇)せずに機能できる最大の熱輸送量(以下、「限界熱輸送量」と称す)が比較的に少ない。したがって、限界熱輸送量を超えて発熱体からの受熱が行われると蒸発部がドライアウトを起こし、冷却能力の顕著な低下を招いてしまう。
これに対して、環状に形成された循環路内に作動流体を封入して形成されたいわゆるループ型ヒートパイプが提案されている(例えば、特許文献1、2を参照)。この種のループ型ヒートパイプとしては、例えば、外部からの熱を受熱により液相の作動流体を蒸発させて気相の作動流体に相変化させる蒸発器と、放熱により気相の作動流体を凝縮させて液相の作動流体に相変化させる凝縮器と、蒸発器及び凝縮器を接続し、気相の作動流体を蒸発器から凝縮器へと導く気相路と、気相路と独立して設けられると共に凝縮器及び蒸発器を接続し、液相の作動流体を凝縮器から蒸発器へと導く液相路と、を備えるものが挙げられる。
ループ型ヒートパイプの循環路内に封入された作動流体は、相変化を伴いながらループ状の循環路内を循環する。したがって、ループ型ヒートパイプにおいては、気相状態の作動流体と液相状態の作動流体とがそれぞれ異なる通路を流動することになる。そのため、気相及び液相の作動流体が相互に干渉し合うことがなく、熱輸送特性が優れている。
また、ループ型ヒートパイプは、ロッド型ヒートパイプに比べてウィックの大型化を図り易く、より大きな毛細管力を確保し易い。したがって、ループ型ヒートパイプは、ロッド型ヒートパイプに比べて限界熱輸送量が大きく、且つ、ロッド型ヒートパイプに比べてより長距離の区間に亘る熱輸送が可能となる。
特開2004−22683号公報 特開2004−190978号公報 特開平9−264680号公報
ループ型ヒートパイプ内部に封入する作動流体の量(以下、「作動流体量」と称す)について着目する。作動流体量が多いほど、液相路を流通する液相の作動流体の液位が上昇する。すなわち、作動流体量が多いほど液相路との接触面積が増加する結果、液相の作動流体の流動抵抗が大きくなる傾向がある。したがって、ループ型ヒートパイプの限界熱輸送量を増やす一観点からは、作動流体量を少なくすることは有意義であると考えられる。
しかしながら、電子機器は、電源オン状態と電源オフ状態を繰り返しながら、使用に供される場合が多い。電子機器の電源オフ状態においては、CPU等の発熱体の作動も停止しており、発熱は行われない。そのため、循環路内における作動流体の相変化及び移動(還流)も停止し、作動流体は重力によって重力方向(鉛直方向)下方に溜まった状態となる。
したがって、ループ型ヒートパイプにおける作動流体量を少なくするほど、作動停止状態が維持される期間に蒸発器がドライアウトを起こし易くなる。そして、蒸発器がドライアウトしている状態で電子機器の電源がオンされても、ループ型ヒートパイプが冷却機能を発揮することが困難となるという事態を招くおそれがある。
本件の目的は、ループ型ヒートパイプに封入する作動流体の量を少なくしても、スタートアップ時における冷却機能を好適に発揮できる技術を提供することにある。
本件の一観点によれば、ループ型ヒートパイプは、環状に形成された循環路内に作動流体を封入して形成されるループ型ヒートパイプであって、発熱体からの受熱により液相の作動流体を蒸発させて気相の作動流体に相変化させる蒸発器と、放熱により気相の作動流体を凝縮させて液相の作動流体に相変化させる凝縮器と、前記蒸発器及び前記凝縮器を接続し、気相の作動流体を該蒸発器から該凝縮器へと導く気相路と、前記気相路と独立して設けられると共に前記凝縮器及び前記蒸発器を接続し、液相の作動流体を該凝縮器から該蒸発器へと導く液相路と、前記蒸発器の内部に設けられた毛細管構造を有するウィックと、前記蒸発器と隣接して前記液相路に設けられ、液相の作動流体が貯留される液溜め器と、作動停止状態の前記発熱体が作動を開始するスタートアップ時において、前記液溜め器に貯留されている作動流体の液位を、前記発熱体が作動停止状態にある時に比べて上昇させる液位上昇装置と、を備える。
また、本件の他の観点によれば、電子機器は、筐体と、前記筐体の内部に収容され、発熱体が実装されるプリント回路基板と、前記プリント回路基板に搭載され、環状に形成された循環路内に作動流体を封入して形成されるループ型ヒートパイプと、を具備する電子機器であって、前記ループ型ヒートパイプは、発熱体からの受熱により液相の作動流体を蒸発させて気相の作動流体に相変化させる蒸発器と、放熱により気相の作動流体を凝縮させて液相の作動流体に相変化させる凝縮器と、前記蒸発器及び前記凝縮器を接続し、気相の作動流体を該蒸発器から該凝縮器へと導く気相路と、前記気相路と独立して設けられると共に前記凝縮器及び前記蒸発器を接続し、液相の作動流体を該凝縮器から該蒸発器へと導く液相路と、前記蒸発器の内部に設けられた毛細管構造を有するウィックと、前記蒸発器と隣接して前記液相路に設けられ、液相の作動流体が貯留される液溜め器と、作動停止状態の前記発熱体が作動を開始するスタートアップ時において、前記液溜め器に貯留されている作動流体の液位を、前記発熱体が作動停止状態にある時に比べて上昇させる液位上昇装置と、を有する。
本件によれば、ループ型ヒートパイプに封入する作動流体の量を少なくしても、スタートアップ時における冷却機能を好適に発揮することができる。
実施形態に係る電子機器の一例であるノート型パーソナルコンピュータを示す斜視図である。 実施形態に係る筐体内部の一部を示した概略図である。 実施形態に係る筐体内部における鉛直方向の一断面を模式的に示した断面図である。 実施形態に係る液位上昇装置を模式的に示した模式図である。 ディスプレイ閉状態での実施例1に係る液位上昇装置の動作状況を説明する説明図である。 ディスプレイ開状態での実施例1に係る液位上昇装置の動作状況を説明する説明図である。 実施例1に係る液位上昇装置の変形例を示した図である。 ディスプレイ閉状態での実施例2に係る液位上昇装置の動作状況を説明する説明図である。 図8のA−A断面を模式的に示した図である。 ディスプレイ開状態での実施例2に係る液位上昇装置の動作状況を説明する説明図である。 図10のA’−A’断面を模式的に示した図である。
以下、図面を参照して発明を実施するための形態に係るループ型ヒートパイプ及びこれを備えた電子機器について説明する。以下の実施形態の構成は例示であり、本件のループ型ヒートパイプ及び電子機器は実施形態の構成に限定されない。
本実施形態に係るループ型ヒートパイプ及びこれを備えた電子機器を説明する。図1に示すように、電子機器の一例であるノート型PC(ノート型パーソナルコンピュータ)1は、本体ユニット2、ディスプレイユニット3、本体ユニット2及びディスプレイユニット3をヒンジ連結するヒンジ部4を具備する。ヒンジ部4は、本体ユニット2に対してディスプレイユニット3を回動、或いは揺動自在に支持している。
ディスプレイユニット3は、ディスプレイ5を有している。ディスプレイ5は、例えば液晶ディスプレイであるが、これに限定されるものではない。本体ユニット2の筐体6には、キーボード7aやボタン7bが取り付けられている。
図2は、本実施形態に係る筐体6内部の一部を示した概略図である。筐体6内部には、プリント回路基板8、プリント回路基板8上に実装されたCPU(Central Processing Unit)9、プリント回路基板8に搭載されると共にCPU9を冷却するループ型ヒートパ
イプ10等が収容されている。
本実施形態では、CPU9を発熱体の一例としているが、これに限定されるものではない。例えばノースブリッジやグラフィックチップ(グラフィックカード)等、その他の発熱体をループ型ヒートパイプ10によって冷却しても良い。また、本実施形態では、ループ型ヒートパイプ10によって冷却される発熱体を一つのみ示しているが、これに限定されるものではなく、複数の発熱体をループ型ヒートパイプ10によって冷却することもできる。
ループ型ヒートパイプ10は、蒸発器12、凝縮器13、蒸発器12及び凝縮器13を接続する気相管14、気相管14と独立して設けられると共に凝縮器13及び蒸発器12を接続する液相管15蒸発部12と隣接して液相管15に設けられた液溜め器17、を含む。蒸発器12、凝縮器13、液溜め器17が、気相管14及び液相管15によって連通されることにより環状管路(すなわち、循環路)が形成されている。
環状管路は、その内部が大気圧に比べて減圧された状態で作動流体WFが封入されている。作動流体WFは、後述するように、蒸発器12において加熱されることで液相から気相へと相変化し、凝縮器13において冷却されることで気相から液相へと相変化する。すなわち、作動流体WFは相変化を伴いつつ環状管路内を循環することで潜熱の形で熱を輸送する。
本実施形態において、作動流体WFには水が採用されている。もっとも、作動流体は水に限定されるものではなく、気相と液相との間で相変化するその他の流体、例えばエタノール、メタノール、プロパノール、エチルエーテル、エチレングリコール、フロリナート、アンモニア等であっても良い。また、本実施形態における気相管14及び液相管15の材質は銅を採用しているが、これに限定されるものでなく、例えば熱伝導性の優れた他の材料を使用することができる。
図3は、本実施形態に係る筐体6内部における鉛直方向の一断面を模式的に示した断面図である。図3は、蒸発器12、凝縮器13、液溜め器17及び液相管15を含む平面を切断面とした図である。
凝縮器13及び液溜め器17の間における液相管15を第1液相管15aと称し、液溜め器17及び蒸発器12の間における液相管15を第2液相管15bと称す。第1液相管15aは、第1液相管15aの途中に形成された分岐部から液溜め器17に向けて、第1分岐液相管15c及び第2分岐液相管15dに分岐されている。
液溜め器17は、その内部に液相の作動流体WFを貯留する貯留室が形成された中空容器である。液溜め器17の側面17aには、第1の流入口17b、第2の流入口17c、及び第1流出口17dが形成されている。第1の流入口17a、第2の流入口17c、第1の流出口17dのそれぞれには第1分岐液相管15c、第2分岐液相管15d、第2液相
管15bのそれぞれが接続されている。
側面17aの高さ方向に関して、第2の流入口17cは第1の流入口17aに比べて低い位置に設けられており、第1の流出口17dは第1の流入口17aと概ね同じ高さ、或
いは僅かに低い位置に設けられている。例えば、図4においては、第1の流入口17b及び第1の流出口17dが液溜め器17の天井面17e近傍、第2の流入口17cが液溜め器17の底面17f近傍の高さに配置されている。第1分岐液相管15c、或いは第2分岐液相管15dから液溜め器17へと流入した液相の作動流体WFは、貯留室に一時的に貯留される。また、液溜め器17における作動流体WFの液位(水位)が所定の液位まで上昇すると、第1の流出口17dから第2液相管15bへと流出する。
蒸発器12の内部には、いわゆる毛細管構造を有するウィック16が設けられている。ウィック16は、一端が開口されて且つ他端が閉塞された有底円筒状に形成されている。本実施形態では、ウィック16の開口端側が、蒸発器12における第2液相管15bとの接続口側に配置されており、液溜め器17から流出してくる液相の作動流体WFがウィック16の内面側に形成された筒内中空部16aへと導かれるようになっている。
ウィック16は、例えば焼結金属や焼結セラミック等からなる多孔質の部材である。本実施形態では、例えば銅粉末を焼結してウィック16を形成しているが、他の材料を用いることもできる。ウィック16の内面と外面とは、微細孔(例えば、孔径0.1〜10μm程)によって連通しており、ウィック16の筒内中空部16aへと供給された液相の作動流体WFは、毛細管現象によってウィック16の内部に浸透し、最終的に外面に染み出すようになっている。
蒸発器12は、作動状態(ノート型PC1への電源オン状態)において発熱する発熱体(発熱源)としてのCPU9の直上に配置されている。蒸発器12の下面には例えばサーマルグリス(熱伝導グリス)が塗布されている。そして、このサーマルグリスを介してCPU9が蒸発器12の下面に熱的に接触しており、CPU9からの熱を蒸発器12が受熱する。
ウィック16の外面は蒸発器12の内面と部分的に接触しており、ウィック16の生じさせる毛細管力によって吸引された液相の作動流体WFは、蒸発器12の内表面へと導かれる。蒸発器12の内表面に導かれた液相の作動流体WFは、CPU9の熱で加熱されることにより蒸発(気化)する。その際、潜熱が吸収されることでCPU9の熱が奪われて、CPU9が冷却される。このようにして、液相から気相へと相変化した作動流体WFは、蒸発器12の内壁とウィック16との隙間に形成された流路を流通してから、気相管14へと導かれる。
蒸発器12から気相管14へと流出した気相の作動流体WFは、次いで、凝縮器13内部へと流入する。気相管14は、気相の作動流体WFを蒸発器12から凝縮器13へと導く流路であり、気相路の一例として挙げられる。
凝縮器13は、中空容器の外面に複数の放熱フィン13cが半田付けされた構造となっている。放熱フィン13c近傍には、当該放熱フィン13cに向けて送風する送風ファン18が設けられている。この送風ファン18からの送風により、凝縮器13内に導入された気相の作動流体WFの熱が大気中に放散される。
その結果、凝縮器13を通過する間に気相の作動流体WFは熱を放出して凝縮(液化)する。すなわち、CPU9の熱は、潜熱の形で蒸発器12において吸収された後、作動流体WFによって凝縮器13に輸送され、当該凝縮器13において大気中に放出される。
以上より、ウィック16は、液溜め器17側から第2液相管15bを介して供給されてくる液相の作動流体WFを蒸発器12の内壁面に還流(移動)させる駆動力、すなわち毛細管力を生じさせるように機能する。
凝縮器13での凝縮によって気相から液相へと相変化した作動流体WFは、第1液相管15aへと流れ出す。第1液相管15aは、凝縮器13側に比べて液溜め器17側の方が低くなるように傾斜している(勾配が設けられている)。凝縮器13から流出した液相の作動流体WFは、液溜め器17へと導かれて貯留される。液溜め器17から第2液相管15bへと流出した作動流体WFは、ウィック16による毛細管力によって再び蒸発器12へと還流する。液相管15(第1液相管15a及び第2液相管15b)は、液相の作動流体WFを凝縮器13から蒸発器12へと導く流路であり、液相路の一例として挙げられる。
ところで、ループ型ヒートパイプ10に封入する作動流体量Qwfに着目すると、作動流体量Qwfが多いほど液相管15を流通する液相の作動流体WFの液位が上昇する。その結果、液相の作動流体WFが液相管15の内壁面と接触する面積が増加するため、作動流体WFの流動抵抗が増大する要因となる。
これに対して、ノート型PC1をはじめとする電子機器の通常の使用態様では、電源オン状態と電源オフ状態とが繰り返される。電源オフ状態においてはCPU9が作動停止状態となるため、CPU9からの発熱は起こらない。そのため、CPU9が作動停止状態となってから再び作動が開始されるまでの期間(以下、「作動停止期間」という)においては、ループ型ヒートパイプ10内の作動流体WFの相変化及び移動(還流)が停止するため、液相の作動流体WFは自ずと鉛直方向(重力方向)下方に溜まった状態に維持される。
そうすると、液相の作動流体WFによって湿潤状態に維持されていた蒸発器12(ウィック16)は次第に乾いてゆき、ドライアウト(作動流体WFの枯渇)が起こる。この状況下においてノート型PC1に電源がオンされても、ウィック16の毛細管作用を発揮することはできず、作動停止状態のCPU9が作動を開始するスタートアップ時において、ループ型ヒートパイプ10が冷却機能を発揮できないという事態を招いてしまう。したがって、ループ型ヒートパイプ10の限界熱輸送量を増やすべく封入する作動流体量Qwfを少なくしすぎると、その背反としてスタートアップ時における冷却機能の悪化を招いてしまう。
そのため、従来におけるループ型ヒートパイプでは、スタートアップ時における冷却機
能を担保するために、例えば作動停止期間中も常にウィックが湿潤状態に維持されるように多量の作動流体を環状管路内に封入せざるを得ず、十分な限界熱輸送量を確保することが難しいという実情がある。
そこで、本実施形態では、限界熱輸送量の向上及びスタートアップ時における冷却機能の担保を両立させるべく特徴的な構成を採用している。すなわち、本実施形態に係るループ型ヒートパイプ10は、作動停止状態のCPU9が作動を開始するスタートアップ時において、液溜め器17に貯留されている液相の作動流体WFの液位を、CPU9が作動停止状態にある時に比べて上昇させる液位上昇装置Duwを具備する。
図4は、本実施形態に係る液位上昇装置Duwを模式的に示した模式図である。液位上昇装置Duwは、液溜め器17内に収容された液位調節用部材21、液溜め器17内において液位調節用部材21を鉛直上下方向(重力上下方向)に変位させる変位機構22を有する。尚、既に説明した図3では、液溜め器17内に収容される液位調節用部材21の図示を省略している。
CPU9の作動停止期間において、ループ型ヒートパイプ10に封入された作動流体WFは第1液相管15aを通じて液溜め器17に集まり、貯留される状態となる。そこで、変位機構22は、CPU9の作動停止期間に、液位調節用部材21の少なくとも一部を作動流体WFの液面上に露出させておく(作動停止期間における作動流体の液位Lbdを一点鎖線で示す)。本実施形態においては、例示的に、液位調節用部材21の殆どの部分を作動流体WFの液面上に露出させておくこととした。そして、CPU9のスタートアップ時に液位調節用部材21を作動流体WFの液面下に沈ませる。ここで液位調節用部材21を沈ませるとは、作動停止期間において露出させておいた部分を液面下に沈ませることを意味する。
そうすると、作動停止期間には露出しており、且つスタートアップ時に液面下へと沈んだ部分の液位調節用部材21の容積に応じて、作動流体WFの液位(水位)が上昇する(スタートアップ時における作動流体の液位Lapを二点鎖線で示す)。これにより、液相の作動流体WFが液溜め器17における第1の流出口17dから第2液相管15bへと流出し、ウィック16を液相の作動流体WFで浸すことができる。
これにより、ウィック16による毛細管力が充分に発揮され、作動流体WFは蒸発器12へと円滑に吸引される。蒸発器12内に導入された液相の作動流体WFは、発熱を開始したCPU9の熱によって蒸発(気化)する際に潜熱が吸収される。その結果、CPU9が冷却される。
この構成によれば、CPU9の作動停止期間においてウィック16がドライアウトしても、スタートアップ時には確実にウィック16を湿らすことができる。したがって、ループ型ヒートパイプ10に封入する作動流体量Qwfを従来に比べて少なくすることができる。それ故、限界熱輸送量の向上及びスタートアップ時における冷却機能の担保を両立させることができる。つまり、作動流体量Qwfを少なくしても、スタートアップ時における冷却機能を好適に発揮することができるループ型ヒートパイプ10を提供することができる。
<実施例1>
次に、本実施形態に係る液位上昇装置Duwの実施例について説明する。図5は、ディスプレイユニット3が閉じられた状態(以下、「ディスプレイ閉状態」ともいう)での実施例1に係る液位上昇装置Duwの動作状況を説明する説明図である。図5は、具体的にはノート型PC1を図1に示したX方向から視たときの内部構造を示している。
本実施例に係る液位調節用部材21は作動流体WFよりも大きな比重を有する強磁性体である。本実施例では、液位調節用部材21の材質として鉄(Fe)を採用しているが、これに限定されるものではない。変位機構22は、液溜め器17の外部に設けられた磁石(永久磁石)23を有する。そして、CPU9が作動停止状態にある時に液位調節用部材21を液溜め器17内部における鉛直方向上部(重力方向上部)に保持する一方、スタートアップ時に液位調節用部材21が液溜め器17内部における鉛直方向下方に向けて変位するように、液位調節用部材21に対する磁石23の相対位置を調節する機構である。
以下、実施例1に係る変位機構22の詳細構成について説明する。本体ユニット2及びディスプレイユニット3をヒンジ連結するヒンジ部4には、ディスプレイユニット3の開閉運動に伴って回転する歯車(以下、「ピニオンギア」という)24が形成されている。図中の符号6aは筐体6の上壁を表し、符号6bは筐体6の下壁を表すものである。筐体6内には、上壁6aの内面に沿って水平方向に配置されたスライド部材25が収容されている。スライド部材25の一端側には磁石23が取り付けられており、他端側にはピニオンギア24に噛み合うラックギア26が形成されている。また、スライド部材25は、図示しない案内レールによって水平方向にスライド自在に支持されている。尚、ピニオンギア24の歯面の図示は省略している。
変位機構22は、ヒンジ部4に形成されたピニオンギア24、ラックギア26及び磁石23を有するスライド部材25を含んでいる。互いに噛み合うピニオンギア24及びラックギア26により形成されるピニオン&ラック機構によれば、ディスプレイユニット3が開閉されることに連動して、スライド部材25が案内レールに沿って水平方向に往復運動する。
図5に示したように、ディスプレイ閉状態においては、スライド部材25における磁石23が液溜め器17の直上に位置するように設定されている。すなわち、ディスプレイ閉状態では、液溜め器17に収容されている液位調節用部材21に対し、磁石23が接近した状態に保持される。その結果、液溜め器17内の液位調節用部材21は、磁石23の磁力によって鉛直方向上向き(鉛直上方)に引き付けられるため、液位調節用部材21が液溜め器17の天井面17eに当接した状態に保持される。
ディスプレイユニット3の開閉状態と、CPU9の作動状態との対応関係を説明する。ユーザがノート型PC1の電源をオン状態として使用する場合にはディスプレイユニット3が開いた状態(以下、「ディスプレイ開状態」と称す)で用いられる。逆に、ノート型PC1を使用しないときには、電源をオフにするとともにディスプレイユニット3を閉じることが想定される。したがって、CPU9の作動停止期間においてはノート型PC1の状態はディスプレイ閉状態に維持され、ノート型PC1の電源がオンされることで作動停止状態のCPU9が作動開始するスタートアップ時においてはノート型PC1の状態がディスプレイ閉状態からディスプレイ開状態へと切り替えられる。
したがって、図5は、CPU9の作動停止期間における液位上昇装置Duwの動作状況を示したものと言い換えることができる。すなわち、実施例1に係る液位上昇装置Duwにおいて、変位機構22は、CPU9の作動停止期間に、磁石23を液位調節用部材21に接近させ、液位調節用部材21を液溜め器17内部における鉛直方向上部に保持する。その結果、CPU9の作動停止期間においては液位調節用部材21の一部が作動流体WFの液面上に露出した状態に保持される。
上記のように、液位調節用部材21が液溜め器17内部における鉛直方向上部に保持されると、天井面17e近傍の高さに設けられている第1の流入口17bは液位調節用部材
21の側面により遮蔽される。しかし、底面17f近傍の高さに設けられている第2の流入口17cは液位調節用部材21の側面によって遮蔽されることはなく、開放された状態に維持される。そのため、CPU9の作動停止期間においては、第1分岐液相管15cが封鎖状態になる一方で、第2分岐液相管15dが導通状態となる。
ここで、液溜め器17における第2の流入口17cは、第1の流入口17bに比べて鉛直方向下方の位置に設けられている。そのため、第2分岐液相管15dの下り勾配の角度(傾斜角度)は第1分岐液相管15cの同角度に比べて大きい。本実施例では、凝縮器13から流れ出た液相の作動流体WFが第2分岐液相管15dを介して液溜め器17に導入されるため、CPU9の作動停止期間において液相の作動流体WFを貯留室へと円滑に集めることができる(円滑な集液が可能となる)。
図6は、ディスプレイ開状態での実施例1に係る液位上昇装置Duwの動作状況を説明する説明図である。図6も、図5と同様、ノート型PC1を図1に示したX方向から視たときの内部構造を示している。図6の状態は、図5に示したディスプレイ閉状からディスプレイユニット3が例えば90°程度開かれた状態を表している。
図5におけるディスプレイ閉状態から、図6におけるディスプレイ開状態へと切り替わる際、ピニオンギア24が図中の矢印a方向へと回転する。そうすると、ラックギア26及びこれに一体となったスライド部材25(磁石23を含む)が、ピニオンギア24の回転運動に伴って、水平方向の矢印b方向へとスライド運動する。その結果、磁石23が液位調節用部材21から離間してゆき(離れてゆき)、磁石23が液位調節用部材21を吸引する力が小さくなる。
本実施例では、図6に示したディスプレイ開状態のように、ディスプレイ閉状態からディスプレイユニット3が90°程度開かれれば、液溜め器17の天井面17eに当接した状態で保持されていた液位調節用部材21が自重によって鉛直下方(矢印c方向)へと落下するように、液位調節用部材21の重量、磁石23の大きさ、スライド部材25と液溜め器17との相対的な位置関係等が調節されている。更に、液位調節用部材21は、作動流体WFよりも大きな比重を有し、錘(重り)として機能する。したがって、液位調節用部材21が下方に向けて落下すると、液位調節用部材21が液溜め器17の底面17fに至るまで沈むことになる。
上述したように、CPU9が作動開始するスタートアップ時においてはノート型PC1の状態がディスプレイ閉状態からディスプレイ開状態へと切り替えられる。よって、図6は、CPU9のスタートアップ時における液位上昇装置Duwの動作状況を示したものと言える。
以上のことより、本実施例に係る変位機構22は、CPU9のスタートアップ時に、液位調節用部材21から磁石23を離間させ、液位調節用部材21を液溜め器17内部における鉛直方向下方に向けて変位させる。その結果、CPU9の作動停止期間において作動流体WFの液面上に露出していた液位調節用部材21の露出部が、スタートアップ時において液面下に沈むようになる。その結果、CPU9のスタートアップ時に液溜め器17に貯留されている作動流体WFの液位が作動停止期間に比べて上昇し、第1の流出口17dから第2液相管15bへの作動流体WFの流出が開始される。つまり、ディスプレイ閉状態からディスプレイ開状態への移行を契機として、上記作動停止期間においてドライアウトしたウィック16を液相の作動流体WFで湿らすことができる。
尚、CPU9のスタートアップ時に液位調節用部材21が鉛直方向下方に向けて変位した後は、第1及び第2の流入口17b,17cの遮蔽・開放状態が切り替えられる。すな
わち、第2の流入口17cが液位調節用部材21によって遮蔽される一方で、第1の流入口17bは開放されるようになる。したがって、CPU9が作動している状態においては、第2分岐液相管15dが封鎖状態になる代わりに、第1分岐液相管15cが導通状態となるため、第1分岐液相管15cを介して、凝縮器13から流出する作動流体WFを液溜め器17内部に導くことができる。
これにより、CPU9が作動状態にあるときには、順次、液溜め器17から蒸発器12へと液相の作動流体WFが還流するため、作動流体WFの相変化及び熱輸送が円滑に行われ、CPU9を好適に冷却することができる。
その後、ノート型PC1の電源がオフされることで作動状態のCPU9が作動停止状態に切り替えられると共に、ディスプレイユニット3が閉じられると、ピニオンギア24が図6の矢印aとは逆方向へ回転するため、スライド部材25(磁石23)が矢印bとは逆方向に水平移動する。つまり、磁石23が液位調節用部材21へと接近する。その結果、磁石23の磁力によって、液位調節用部材21が液溜め器17内において鉛直方向上方に向けて変位し、再び液位調節用部材21の大部分が作動流体WFの液面上に露出するようになる。この場合、第1の流入口17bが液位調節用部材21によって遮蔽され、第2の流入口17cが開放された状態となる。そのため、液溜め器17には第2分岐液相管15dを介して液相の作動流体WFが集められ、この作動流体WFは次回のスタートアップ時まで液溜め器17内に貯留されることになる。
また、本実施例に係る変位機構22は、(ユーザが)ディスプレイユニット3を開閉する動作に連動して回転するヒンジ部4の回転運動を、液溜め器17内部において液位調節用部材21を鉛直方向にスライドさせるための駆動力として利用する機構でもある。このような機構を採用することで、ディスプレイユニット3を閉じる動作に連動して液位調節用部材21を鉛直方向上方に向けて変位させ、逆に、ディスプレイユニット3を開く動作に連動して鉛直方向下方に向けて変位させることができる。
したがって、スタートアップ時に液溜め器17に貯留されている作動流体WFの液位を上昇させる際、特別な制御をする必要が無く、また、そのための駆動電力も不要である。よって、液位上昇装置Duwをより簡易な装置として製造することができ、且つ、ループ型ヒートパイプ10を搭載する電子機器の一層の省エネルギー化を図ることができる。
もっとも、液位上昇装置Duwは、CPU9のスタートアップ時において液溜め器17に貯留されている液相の作動流体WFの液位を作動停止状態にある時に比べて上昇させることができれば、上記形態とは異なる機構を採用しても良い。
例えば、液位上昇装置Duwは、図7に示すように、作動流体WFよりも比重が大きく、且つ強磁性体の液位調節用部材21と、第2の変位機構22Aを有する。そして、第2の変位機構22Aは、筐体6内部であって且つ液溜め器17の外部上方に配置された電磁石27と、電磁石27に対する通電状態を切り替える切り替え装置28を有する。
切り替え装置28は、電磁石27への通電状態がオンの場合、電磁石27は磁力を発生し、通電状態がオフ(通電停止状態)の場合、磁力は発生しない。したがって、切り替え装置28は、CPU9が作動停止状態にある時に電磁石27への通電状態をオンにすることで、液位調節用部材21を液溜め器17内部における鉛直方向上部に保持する。一方、CPU9のスタートアップ時には、電磁石27への通電状態をオフにすることで、液位調節用部材21を液溜め器17内部における鉛直方向下方に向けて変位させることができる。
係る構成によっても、CPU9のスタートアップ時に液溜め器17に貯留されている作動流体WFの液位を作動停止期間に比べて上昇させることができる。よって、ドライアウト状態のウィック16に作動流体WFを供給することができ、蒸発器12において作動流体WFを好適に蒸発させることができる。
尚、本実施例においては、液溜め器17の側面17aに、第1の流入口17b及び第2の流入口17cを設けているが、第1液相管15aから液溜め器17への作動流体WFの流入経路が確保されれば、必ずしも複数の流入口を設ける必要はない。例えば、液溜め器17の側面17aに第1の流入口17bのみを開口する場合、液位調節用部材21が鉛直方向上部に保持されても第1の流入口17bが完全に遮蔽されないように、液位調節用部材21の側面に作動流体WFを流通させる溝を形成し、或いは液位調節用部材21の内部に作動流体WFを流通させる内部通路を形成しても良い。係る構成を採用することによっても、CPU9の作動停止期間中に、第1液相管15aから液溜め器17への作動流体WFの流入経路を確実に確保することができる。
以上より、本実施例に係るループ型ヒートパイプ10及びこれを備えた電子機器によれば、作動流体量Qwfを少なくしても(例えば、従来に比べて10%程度、作動流体量Qwfを減少させても良い)、スタートアップ時における冷却機能を好適に発揮することができる。したがって、限界熱輸送量の向上及びスタートアップ時における冷却機能の担保を両立させることができる。また、ループ型ヒートパイプ10の作動流体量Qwfを少なくすることにより、作動流体WFの流動抵抗が低減されることにより限界熱輸送量を増やすことができる。よって、送風ファン18の要求風量を低減することができ、電子機器の低騒音化、及び省エネルギー化を実現することができる。
<実施例2>
図8〜図11を参照して、実施例2に係る液位上昇装置Duwを説明する。本実施例に係る液位上昇装置Duwは、液溜め器17内部に収容された液位調節用部材21と、第3の変位機構22Bを含む。尚、本実施例において実施例1と共通する部材については、同じ符号を付すことで詳しい説明を省略する。
図8は、ディスプレイ閉状態での実施例2に係る液位上昇装置Duwの動作状況を説明する説明図である。図9は、図8のA−A断面を模式的に示した図である。図10は、ディスプレイ開状態での実施例2に係る液位上昇装置Duwの動作状況を説明する説明図である。図11は、図10のA’−A’断面を模式的に示した図である。尚、図8及び図10は、ノート型PC1を図1に示したY方向から視たときの内部構造を示している。
本実施例では、第2液相管15bも、第1液相管15aと同様に二股に分岐している点で、実施例1と相違する。第2液相管15bは、その途中に形成された合流部において第3分岐液相管15e及び第4分岐液相管15fが合流している。液溜め器17の側面17aには、既述の第1の流入口17a、第2の流入口17c、第1の流出口17dに加えて
、第2の流出口17gが形成されている。第2の流出口17gが配置されている高さは、第2の流入口17cと概ね位置しており、底面17f近傍の高さである。また、第1の流
出口17dは第3分岐液相管15eに接続され、第2の流出口17gは第4分岐液相管15fに接続されている。
本実施例に係る第3の変位機構22Bは、ディスプレイユニット3を開閉する動作に連動して回転するヒンジ部4の回転運動を、液溜め器17内の液位調節用部材21を鉛直方向にスライドさせるための駆動力として利用する点で、実施例1に係る変位機構22と共通する。更に、第3の変位機構22Bは、ディスプレイユニット3を閉じる動作に連動して液位調節用部材21を鉛直方向上方に向けて変位させ、ディスプレイユニット3を開く
動作に連動して鉛直方向下方に向けて変位させる点においても、実施例1に係る変位機構22と共通する。
図8〜図11に示すように、液溜め器17の貯留室内には液位調節用部材21Aが収容されている。この液位調節用部材21Aには、接続ロッド30の一端側が接続されている。接続ロッド30は鉛直方向に延伸して配置されており、液溜め器17の天井面17eを貫通している。接続ロッド30の他端側は、液溜め器17の外部に配置されていると共に、ラックギア31が形成されている。接続ロッド30が貫通する天井面17eの開口部には例えばシール部材等が設けられており、液溜め器17内の気密性は確保されている。
本体ユニット2及びディスプレイユニット3をヒンジ連結するヒンジ部4には、実施例1と同様にピニオンギア24が形成されている。ピニオンギア24とラックギア31の双方には、第2ピニオンギア32が噛み合っている。これにより、ピニオンギア24の回転運動が第2ピニオンギア32及びラックギア31を介して接続ロッド30に伝達される。接続ロッド30は、液溜め器17の外部に設けられる不図示の案内レールによって鉛直方向にスライド自在に支持されている。尚、ピニオンギア24、第2ピニオンギア32及びラックギア31において、歯面の図示は省略している。
第3の変位機構22Bは、ディスプレイユニット3の開閉動作に連動して、接続ロッド30を鉛直方向に往復運動させる。そして、接続ロッド30の鉛直方向の変位を調節することで、液位調節用部材21Aの鉛直方向の変位を調節する。尚、本実施例に係る液位調節用部材21Aは強磁性体でなくても良く、また作動流体WFよりも比重を大きくする必要もない。
CPU9の作動停止状態に対応するディスプレイ閉状態においては、液位調節用部材21Aが鉛直方向上部に位置するように接続ロッド30の鉛直方向の変位が調節されている。その結果、液位調節用部材21Aが作動流体WFの液面上に露出した状態に保持される。そして、第1の流入口17b及び第1の流出口17dが液位調節用部材21Aにより遮蔽され、第2の流入口17c及び第2の流出口17gが開放された状態に維持される。この状態では、第2分岐液相管15dを介して液相の作動流体WFが円滑に液溜め器17に導入され、作動停止期間内に亘り貯留室に貯留される。
一方、図10及び図11には、CPU9のスタートアップ時に対応するディスプレイ開状態の作動状況を示している。ディスプレイユニット3を開く動作が行われると、ピニオンギア24が図中の矢印a方向に回転する。そうすると、ピニオンギア24に噛み合う第2ピニオンギア32が矢印d方向に回転し、該第2ピニオンギア32の回転に伴ってラックギア31及びこれに接続された液位調節用部材21Aが、鉛直方向下向きの矢印e方向へとスライドする。
ここで、液位調節用部材21Aは、その側面が液溜め器17の側面17aに摺接しつつ鉛直方向にスライドするようになっている。液位調節用部材21Aが液溜め器17の側面17aに摺接しながら下方へ変位すると、液位調節用部材21Aは作動流体WFを貯留室から押し出すピストンの如く機能するため、貯留室の作動流体WFが第2の流出口17g及び第2の流入口17cから液溜め器17の外部へと押し出される。そして、液位調節用部材21Aが液溜め器17の底面17fまで到達した状態では、第2の流入口17c及び第2の流出口17gが液位調節用部材21Aにより遮蔽され、その代わりに、第1の流入口17b及び第1の流出口17dが開放された状態となる。
第2の流入口17cが遮蔽されるまでの間に第2分岐液相管15dへと流れ出た作動流体WFは、第1液相管15aの分岐部から第1分岐液相管15cを流れ、開放されている
第1の流入口17bから液溜め器17内に流入する。そして、液位調節用部材21Aが作動流体WFの液面下に沈むことで液溜め器17内における作動流体WFの液位が上昇し、第1の流出口17dから第3分岐液相管15eへと作動流体WFが流出する。また、第2の流出口17gが遮蔽されるまでの間に第4分岐液相管15fへと流れ出た作動流体WFは、第2液相管15bの合流部にて第3分岐液相管15eを流れてくる作動流体WFと合流して、第2液相管15bを蒸発器12に向かって流れてゆく。
故に、CPU9の作動停止期間においてドライアウトしていたウィック16を液相の作動流体WFによって充分に湿らすことができる。これにより、蒸発器12において作動流体WFがCPU9の熱によって蒸発するようになり、その際における潜熱の吸収によってCPU9が冷却される。そして、CPU9が再び作動停止状態となるまでは、ループ型ヒートパイプ10による熱輸送が継続して行われるため、CPU9の冷却を好適に行うことができる。
そして、ノート型PC1の電源がオフされることでCPU9が作動停止状態に切り替えられると共にディスプレイユニット3が閉じられると、ピニオンギア24が図11の矢印aとは逆方向へ回転するため、接続ロッド30が鉛直上方に向けて変位する。したがって、液位調節用部材21Aが液溜め器17内において鉛直方向上方に向けて変位する。その結果、再び液位調節用部材21Aが作動流体WFの液面上に露出するようになり、液溜め器17の貯留室における液位が低下する。
その際、第1の流入口17bが液位調節用部材21Aによって遮蔽され、且つ第2の流入口17cが開放された状態になる。そのため、液溜め器17には第2分岐液相管15dを介して液相の作動流体WFが集められ、この作動流体WFは次回のスタートアップ時まで液溜め器17内に貯留されることになる。
尚、上記構成においても実施例1と同様、第1液相管15aから液溜め器17への作動流体WFの流入経路を常に確保することができれば、必ずしも複数の流入口を設ける必要はない。更に、液溜め器17から第2液相管15bへの作動流体WFの流出経路を常に確保することができれば、必ずしも複数の流入口を設ける必要はない。すなわち、例えば液位調節用部材21Aの側面又は内部に作動流体WFを流通させるための溝又は内部通路を形成しても良く、より単純な構成としては、液位調節用部材21Aの水平断面積を貯留室の水平断面積よりも小さくしても良い。このような構成を採用すれば、液溜め器17内部における天井面17e側の領域と底面17f側の領域とが液位調節用部材21Aによって遮断されないため、それぞれ単一の流入口及び流出口を設けるだけで、作動流体WFの流入経路及び流出経路を確実に確保することができる。
以上述べた通り、本実施例に係るループ型ヒートパイプ10及びこれを備えた電子機器によれば、作動流体量Qwfを少なくしても、スタートアップ時における冷却機能を好適に発揮することができる。したがって、限界熱輸送量の向上及びスタートアップ時における冷却機能の担保を両立させることができる。
また、本実施形態に係るループ型ヒートパイプ及びこれを備えた電子機器には、本旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加え得る。例えば、本実施形態では、ループ型ヒートパイプを搭載する電子機器としてノート型PCを例に説明しているが、その他の電子機器を採用しても良い。例えば、シャーシ内にブレード化されたサーバーを配置するいわゆるブレードサーバー等に本実施形態に係るループ型ヒートパイプを適用しても良い。
以上の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
環状に形成された循環路内に作動流体を封入して形成されるループ型ヒートパイプであって、
発熱体からの受熱により液相の作動流体を蒸発させて気相の作動流体に相変化させる蒸発器と、
放熱により気相の作動流体を凝縮させて液相の作動流体に相変化させる凝縮器と、
前記蒸発器及び前記凝縮器を接続し、気相の作動流体を該蒸発器から該凝縮器へと導く気相路と、
前記気相路と独立して設けられると共に前記凝縮器及び前記蒸発器を接続し、液相の作動流体を該凝縮器から該蒸発器へと導く液相路と、
前記蒸発器の内部に設けられた毛細管構造を有するウィックと、
前記蒸発器と隣接して前記液相路に設けられ、液相の作動流体が貯留される液溜め器と、
作動停止状態の前記発熱体が作動を開始するスタートアップ時において、前記液溜め器に貯留されている作動流体の液位を、前記発熱体が作動停止状態にある時に比べて上昇させる液位上昇装置と、
を備えることを特徴とするループ型ヒートパイプ。(1)
(付記2)
前記液位上昇装置は、
前記液溜め器内に収容された液位調節用部材と、
前記液溜め器内において前記液位調節用部材を変位させる変位機構と、を有し、
前記変位機構は、前記発熱体が作動停止状態にある時に前記液位調節用部材の少なくとも一部を作動流体の液面上に露出させておき、且つ、該発熱体のスタートアップ時に該液位調節用部材を作動流体の液面下に沈ませることを特徴とする付記1に記載のループ型ヒートパイプ。(2)
(付記3)
前記液溜め器には、前記液相路からの作動流体が流入すると共に、互いに鉛直方向の高さが相違する位置に設けられた2つの流入口が形成され、
前記発熱体が作動停止状態にある時には前記2つの流入口のうち高い位置に設けられた流入口が前記液位調節用部材によって遮蔽される一方で低い位置に設けられた流入口が開放され、
前記発熱体のスタートアップ時には前記2つの流入口のうち低い位置に設けられた流入口が前記液位調節用部材によって遮蔽される一方で高い位置に設けられた流入口が開放されることを特徴とする付記2に記載のループ型ヒートパイプ。(3)
(付記4)
前記変位機構は、本体ユニット及びディスプレイユニットをヒンジ部で連結する電子機器に設けられ、且つ、前記ヒンジ部の回転運動を、前記液溜め器内において前記液位調節用部材を鉛直方向にスライドさせるための駆動力として利用する機構であることを特徴とする付記2又は3に記載のループ型ヒートパイプ。(4)
(付記5)
前記液位調節用部材は、前記作動流体よりも大きな比重を有する強磁性体であって、
前記変位機構は、
前記液溜め器の外部に設けられた磁石を有し、且つ、前記発熱体が作動停止状態にある時に該液位調節用部材を前記液溜め器内部における鉛直方向上部に保持する一方、該発熱体のスタートアップ時に該液位調節用部材が該液溜め器内部における鉛直方向下方に向けて変位するように、前記液位調節用部材に対する前記磁石の相対位置を調節する機構であることを特徴とする付記2から4の何れか一項に記載のループ型ヒートパイプ。(5)
(付記6)
前記変位機構は、前記発熱体が作動停止状態にある時に前記液位調節用部材に磁石を接近させ、該発熱体のスタートアップ時に該液位調節用部材から該磁石を離間させる機構であることを特徴とする付記5に記載のループ型ヒートパイプ。
(付記7)
前記変位機構は、前記液溜め器の壁面を貫通して前記液位調節用部材に接続される接続ロッドを有し、且つ、前記発熱体が作動停止状態にある時に該液位調節用部材を前記液溜め器内部における鉛直方向上部に保持する一方、該発熱体のスタートアップ時に該液位調節用部材が該液溜め器内部における鉛直方向下方に向けて変位するように、前記接続ロッドの変位を調節する機構であることを特徴とする付記2から4の何れか一項に記載のループ型ヒートパイプ。
(付記8)
筐体と、
前記筐体の内部に収容され、発熱体が実装されるプリント回路基板と、
前記プリント回路基板に搭載され、環状に形成された循環路内に作動流体を封入して形成されるループ型ヒートパイプと、
を具備する電子機器であって、
前記ループ型ヒートパイプは、
発熱体からの受熱により液相の作動流体を蒸発させて気相の作動流体に相変化させる蒸発器と、
放熱により気相の作動流体を凝縮させて液相の作動流体に相変化させる凝縮器と、
前記蒸発器及び前記凝縮器を接続し、気相の作動流体を該蒸発器から該凝縮器へと導く気相路と、
前記気相路と独立して設けられると共に前記凝縮器及び前記蒸発器を接続し、液相の作動流体を該凝縮器から該蒸発器へと導く液相路と、
前記蒸発器の内部に設けられた毛細管構造を有するウィックと、
前記蒸発器と隣接して前記液相路に設けられ、液相の作動流体が貯留される液溜め器と、
作動停止状態の前記発熱体が作動を開始するスタートアップ時において、前記液溜め器に貯留されている作動流体の液位を、前記発熱体が作動停止状態にある時に比べて上昇させる液位上昇装置と、
を有することを特徴とする電子機器。(6)
1 ノート型PC(電子機器)
2 本体ユニット
3 ディスプレイユニット
4 ヒンジ部
5 ディスプレイ
6 筐体
8 プリント回路基板
9 CPU(発熱体)
10 ループ型ヒートパイプ
12 蒸発器
13 凝縮器
14 気相管
15 液相管
16 ウィック
17 液溜め器
21 液位調節用部材
22 変位機構
23 磁石
Duw 液位上昇装置

Claims (6)

  1. 環状に形成された循環路内に作動流体を封入して形成されるループ型ヒートパイプであって、
    発熱体からの受熱により液相の作動流体を蒸発させて気相の作動流体に相変化させる蒸発器と、
    放熱により気相の作動流体を凝縮させて液相の作動流体に相変化させる凝縮器と、
    前記蒸発器及び前記凝縮器を接続し、気相の作動流体を該蒸発器から該凝縮器へと導く気相路と、
    前記気相路と独立して設けられると共に前記凝縮器及び前記蒸発器を接続し、液相の作動流体を該凝縮器から該蒸発器へと導く液相路と、
    前記蒸発器の内部に設けられた毛細管構造を有するウィックと、
    前記蒸発器と隣接して前記液相路に設けられ、液相の作動流体が貯留される液溜め器と、
    作動停止状態の前記発熱体が作動を開始するスタートアップ時において、前記液溜め器に貯留されている作動流体の液位を、前記発熱体が作動停止状態にある時に比べて上昇させる液位上昇装置と、
    を備えることを特徴とするループ型ヒートパイプ。
  2. 前記液位上昇装置は、
    前記液溜め器内に収容された液位調節用部材と、
    前記液溜め器内において前記液位調節用部材を変位させる変位機構と、を有し、
    前記変位機構は、前記発熱体が作動停止状態にある時に前記液位調節用部材の少なくとも一部を作動流体の液面上に露出させておき、且つ、該発熱体のスタートアップ時に該液位調節用部材を作動流体の液面下に沈ませることを特徴とする請求項1に記載のループ型ヒートパイプ。
  3. 前記液溜め器には、前記液相路からの作動流体が流入すると共に、互いに鉛直方向の高さが相違する位置に設けられた2つの流入口が形成され、
    前記発熱体が作動停止状態にある時には前記2つの流入口のうち高い位置に設けられた流入口が前記液位調節用部材によって遮蔽される一方で低い位置に設けられた流入口が開放され、
    前記発熱体のスタートアップ時には前記2つの流入口のうち低い位置に設けられた流入口が前記液位調節用部材によって遮蔽される一方で高い位置に設けられた流入口が開放されることを特徴とする請求項2に記載のループ型ヒートパイプ。
  4. 前記変位機構は、本体ユニット及びディスプレイユニットをヒンジ部で連結する電子機器に設けられ、且つ、前記ヒンジ部の回転運動を、前記液溜め器内において前記液位調節用部材を鉛直方向にスライドさせるための駆動力として利用する機構であることを特徴とする請求項2又は3に記載のループ型ヒートパイプ。
  5. 前記液位調節用部材は、前記作動流体よりも大きな比重を有する強磁性体であって、
    前記変位機構は、
    前記液溜め器の外部に設けられた磁石を有し、且つ、前記発熱体が作動停止状態にある時に該液位調節用部材を前記液溜め器内部における鉛直方向上部に保持する一方、該発熱体のスタートアップ時に該液位調節用部材が該液溜め器内部における鉛直方向下方に向けて変位するように、前記液位調節用部材に対する前記磁石の相対位置を調節する機構であることを特徴とする請求項2から4の何れか一項に記載のループ型ヒートパイプ。
  6. 筐体と、
    前記筐体の内部に収容され、発熱体が実装されるプリント回路基板と、
    前記プリント回路基板に搭載され、環状に形成された循環路内に作動流体を封入して形成されるループ型ヒートパイプと、
    を具備する電子機器であって、
    前記ループ型ヒートパイプは、
    発熱体からの受熱により液相の作動流体を蒸発させて気相の作動流体に相変化させる蒸発器と、
    放熱により気相の作動流体を凝縮させて液相の作動流体に相変化させる凝縮器と、
    前記蒸発器及び前記凝縮器を接続し、気相の作動流体を該蒸発器から該凝縮器へと導く気相路と、
    前記気相路と独立して設けられると共に前記凝縮器及び前記蒸発器を接続し、液相の作動流体を該凝縮器から該蒸発器へと導く液相路と、
    前記蒸発器の内部に設けられた毛細管構造を有するウィックと、
    前記蒸発器と隣接して前記液相路に設けられ、液相の作動流体が貯留される液溜め器と、
    作動停止状態の前記発熱体が作動を開始するスタートアップ時において、前記液溜め器に貯留されている作動流体の液位を、前記発熱体が作動停止状態にある時に比べて上昇させる液位上昇装置と、
    を有することを特徴とする電子機器。
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