JP2011035972A - インナ付きグロメット - Google Patents

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充規 角田
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Abstract

【課題】バックドア等の回動体と車両ボディ等の固定構造体との間に配設するインナ付きグロメットにおける回動体の回動時の蛇腹部の有害な変形や線状体との干渉等を防ぐ。
【解決手段】屈曲可能な蛇腹部2を有するグロメット本体4と、グロメット本体の端部3に固定した状態でパネル6の孔部6aに係止されるインナ部材5とで構成されるインナ付きグロメット1で、蛇腹部2の山部8内に進入して山部の内倒れを防止する突出片9をインナ部材5に設けた。突出片9を蛇腹部2におけるパネル6から一つ目の山部8内に進入させた。突出片9を山部8の内面に沿って湾曲状に形成した。突出片9を蛇腹部2の屈曲内側と屈曲外側とに一対配置した。インナ部材5の外向きの鍔部13を端部3内に嵌合させ、鍔部に続く内鍔部16に突出片9を交差して設けた。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば自動車のドア等のパネルの孔部に係止させるインナ部材を有して、ワイヤハーネス等を屈曲自在に貫通させるためのインナ付きグロメットに関するものである。
図6は、従来のインナ付きグロメットの一形態を示すものである(特許文献1参照)。
このインナ付きグロメット61は、合成ゴム製の弾性のグロメット本体62と合成樹脂製の硬質のインナ部材63とで構成され、グロメット本体62の大径な端部64内にインナ部材63の鍔部65が嵌合し、インナ部材63のアーム66がパネル67の孔部67aに係止されて、端部64がパネル67に密着してパネル孔67aを防水すると共に、インナ部材63の円筒部68がグロメット本体62の蛇腹部69内に進入して、蛇腹部69のF方向の屈曲時における端部64の捲れ(鍔部65からの外れやパネル67との密着不良)を防止したものである。蛇腹部69から円筒部68内にワイヤハーネス70が挿通される。
図7は、従来のインナ付きグロメット81を自動車のバックドアパネル82と車体パネル83との間に配設して、車両ボディ側からバックドア側の補機等に給電等を行う一適用例を示すものである。
このグロメット81は、両端の嵌合部85,86と中間の四山程度の蛇腹部84とで成るグロメット本体と、嵌合部内に嵌合された合成樹脂製のインナ部材(図示せず)とを備え、インナ部材が各パネル82,83の孔部に係止され、例えば図7の如くバックドア(符号82で代用)を開いた状態で、ワイヤハーネス87が車体パネル83の孔部からグロメット81を経てバックドアパネル82の孔部に挿通(貫通)されるものである。
特開平7−141949号公報(図1)
しかしながら、上記従来の図6のインナ付きグロメット61にあっては、例えば自動車のバックドアと車両ボディとの間に配設した場合に、バックドアの開閉に伴って蛇腹部69と円筒部68の先端とが干渉して蛇腹部69が傷み兼ねないという懸念があった。
また、図7のインナ付きグロメットのように蛇腹部84の山数が少なく、グロメット81を両パネル82,83に固定した後、ワイヤハーネス87を一方のパネル孔からグロメット81を経て他方のパネル孔に貫通させるような場合に、バックドア82の開時又は閉時に(バックドアの回動時に)グロメット81の蛇腹部84が屈曲して、特に屈曲内側において蛇腹部84が径方向内側(ハーネス挿通空間内)に出っ張ることで、グロメット内のハーネス挿通空間が狭くなり、ワイヤハーネス87の貫通作業性が低下するという問題があった。
また、グロメット81を両パネル82,83間に装着した後、ワイヤハーネス87をグロメット81に貫通させる場合や、グロメット内に予めワイヤハーネス87を貫通させた後、グロメット81をワイヤハーネス87と共に一方のパネル孔から他方のパネル孔に貫通させて、グロメット81の各固定部85,86を各パネル孔に係止させる場合において、要はグロメット81が両パネル間に配設され、ワイヤハーネス87が各パネル孔とグロメット81とを貫通した場合において、バックドア82を開閉させた際に、蛇腹部84が屈曲して、特に屈曲内側において蛇腹部84が内向きに出っ張ってワイヤハーネス87と干渉し、グロメット81のスムーズな屈曲動作が行われなくなると共に、ワイヤハーネス87やグロメット81の摩耗等を生じ兼ねないという懸念があった。
これらの問題や懸念は、バックドア82に限らず、フロントドアやトランクやボンネット等といった回動体に、車両ボディ等といった固定構造体からワイヤハーネス等の線状体87を配索する場合においても同様に生じ得るものである。
本発明は、上記した点に鑑み、バックドア等の回動体と車両ボディ等の固定構造体との間に配設されるインナ付きグロメットにおいて、回動体の回動時における蛇腹部の有害な変形や線状体との干渉を防止して、線状体の貫通作業性を高めると共に、蛇腹部のスムーズな屈曲動作を行わせることができ、しかも、蛇腹部とインナ部材との有害な干渉なく嵌合部の捲れを防ぐことのできるインナ付きグロメットを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係るインナ付きグロメットは、屈曲可能な蛇腹部を有するグロメット本体と、該グロメット本体の端部に固定された状態でパネルの孔部に係止されるインナ部材とで構成されるインナ付きグロメットにおいて、前記蛇腹部の山部内に進入して該山部の内倒れを防止する突出片が前記インナ部材に設けられたことを特徴とする。
上記構成により、インナ部材の突出片がグロメット本体の蛇腹部の山部を内面側から支えて補強し、蛇腹部の屈曲時に、特に蛇腹部の屈曲内側における山部の内倒れすなわち径方向内側への倒れ込みを防止する。これにより、蛇腹部内への線状体の貫通作業性が高まると共に、屈曲時の線状体と山部との干渉が防止される。また、蛇腹部の屈曲外側において突出片が山部を引き上げた状態に保持することで、引き下げ方向の強い引張力によるインナ部材からのグロメット本体の端部の捲れが防止される。
請求項2に係るインナ付きグロメットは、請求項1記載のインナ付きグロメットにおいて、前記突出片が前記蛇腹部における前記パネルから一つ目の山部内に進入することを特徴とする。
上記構成により、蛇腹部の屈曲時の内倒れの起点となる一つ目の山部が内倒れ規制(矯正)されることで、他の全ての山部の内倒れが確実に防止される。
請求項3に係るインナ付きグロメットは、請求項1又は2記載のインナ付きグロメットにおいて、前記突出片が前記山部の内面に沿って湾曲状に形成されたことを特徴とする。
上記構成により、突出片が山部の内面に隙間なく接触して、蛇腹部の屈曲時における山部の内倒れを確実に阻止する。
請求項4に係るインナ付きグロメットは、請求項1〜3の何れかに記載のインナ付きグロメットにおいて、前記突出片が前記蛇腹部の屈曲内側と屈曲外側とに一対配置されたことを特徴とする。
上記構成により、蛇腹部の屈曲内側における山部の内倒れが確実に防止されると共に、蛇腹部の屈曲外側における山部の内倒れも確実に防止される。また、蛇腹部の屈曲外側において、突出片が山部を引き上げた状態に保持して、引き下げ方向の強い引張力によるインナ部材からのグロメット本体の端部の捲れを確実に防止する。
請求項5に係るインナ付きグロメットは、請求項1〜4の何れかに記載のインナ付きグロメットにおいて、前記インナ部材の外向きの鍔部が前記端部内に嵌合し、該鍔部に続く内鍔部に前記突出片が交差して設けられたことを特徴とする。
上記構成により、インナ部材の鍔部でグロメット本体の端部がしっかりと支持され、鍔部の径方向内側に続く内鍔部に突出片が交差して一体に設けられたことで、端部に続く蛇腹部の山部が突出片でしっかりと確実に支持される。
請求項1記載の発明によれば、自動車のバックドア等の回動体と車両ボディ等の固定構造体との間にインナ付きグロメットを配設し、回動体を回動させた際に、蛇腹部が屈曲して特に屈曲内側において蛇腹部の山部が内側に倒れ込もうとするが、インナ部材の突出片がこの山部の倒れ込みを防いで蛇腹部内の空間を広く確保することで、ワイヤハーネス等の線状体を作業性良くグロメット内に貫通させることができる。また、蛇腹部の屈曲時に線状体と蛇腹部とが強く干渉しないから、蛇腹部や線状体の傷みを防ぐことができると共に、蛇腹部をスムーズに屈曲させて、回動体の回動操作を小さな力でスムーズに行わせることができる。また、蛇腹部の屈曲外側において、インナ部材の突出片が山部を引き上げて保持するから、蛇腹部に引き下げ方向の強い力が作用した場合でも、インナ部材からのグロメット本体の端部の捲れや離脱を防ぐことができ、しかも突出片は従来のインナ部材の筒部のように大きなスペースを占めることがないので、蛇腹部との有害な干渉を防ぐことができる。
請求項2記載の発明によれば、蛇腹部の屈曲時の内倒れの起点となる一つ目の山部を内倒れ規制することで、他の全ての山部の内倒れを確実に防止することができ、これにより、請求項1記載の発明の効果が一層確実に発揮される。
請求項3記載の発明によれば、突出片が山部の内面に隙間なく接触して、蛇腹部の屈曲時における山部の内倒れを確実に阻止することで、請求項1又は2記載の発明の効果が一層確実に発揮される。
請求項4記載の発明によれば、突出片を蛇腹部の対称な二箇所にのみ配設することで、省スペースで、蛇腹部の屈曲内側と屈曲外側との山部の内倒れを確実に防止することができると共に、屈曲外側における強い引張力によるインナ部材からのグロメット本体の端部の捲れを確実に防止することができる。
請求項5記載の発明によれば、インナ部材の鍔部でグロメット本体の端部をしっかりと支持し、鍔部に続く内鍔部に設けられた突出片で、端部に続く蛇腹部の山部をしっかりと確実に支持することで、請求項1〜4の何れかに記載の発明の効果が確実に発揮される。
本発明に係るインナ付きグロメットの一実施形態を示す縦断面図である。 同じくインナ付きグロメットを示す下方視平面図である(図2のA−A断面が図1である)。 インナ付きグロメットの屈曲状態を示す縦断面図である。 同じくインナ付きグロメットの屈曲状態を示す下方視平面図である(図4のB−B断面が図2である)。 インナ付きグロメットを逆向きに屈曲させた状態を示す要部の下方視平面図である。 従来のインナ付きグロメットの一形態を示す縦断面図である。 従来のインナ付きグロメットの他の形態を示す斜視図である。
図1〜図5は、本発明に係るインナ付きグロメットの一実施形態を示すものである。図1〜図2は自由状態のインナ付きグロメット、図3〜図5は屈曲状態のインナ付きグロメットをそれぞれ示している。
図1の如く、このインナ付きグロメット1は、中間の蛇腹部2と両端の嵌合部(端部)3とを備える合成ゴム製の弾性のグロメット本体4と、グロメット本体4をパネル6,7(図3)に固定するために、嵌合部内に嵌合固定される合成樹脂製の硬質のインナ部材5(一方の嵌合部内に装着した状態を図示する)とで構成され、インナ部材5に、蛇腹部2の端部から一つ目の山部8の内側に挿入される補強用すなわち山部内倒れ防止用の前後一対の湾曲状の突出片9を一体に設けたものである。
図2(下面図)の如く、本例のグロメット本体4は左右方向に横長扁平状(長円状)に形成され、インナ部材5(図1)も同様に横長に形成され、インナ部材5の各突出片9はグロメット本体4の前後の長辺側の平行な蛇腹壁2aの中央に幅狭に配置されている。短辺側の蛇腹壁2bは平面視で半円状に屈曲形成されて長辺側の蛇腹壁2aに続いている。上下の嵌合部3の形状も同様である。図2で符号10は下側の嵌合部3の環状のリップ部を示す。
図1の如く、嵌合部3(上側の嵌合部で説明する)は、内側に環状の周溝11を有する環状の周壁12と、周壁12の水平な上壁部12aから斜め外向きに突出したリップ部10とを備えている。周壁12は上下の水平な壁部12a,12bと外側の垂直な側壁部12cとで構成されている。下側の嵌合部3は上側の嵌合部3と同じ形状で上下対称に形成されているので説明を省略する。周溝11はインナ部材5の水平な鍔部13を嵌合させる。
周壁12の水平な下壁部12bが蛇腹部2の上から一つ目(第一)の山部8に一体に続いている。すなわち、一つ目の山部8の上端の縦断面円弧状の谷部8aが周壁12の下壁部12bの内径側の端部にほぼ直交して続き、下壁部12bの内径側の端部は上向きに少し突出した垂直な環状の突壁14に続き、突壁14の内面と下壁部12bの内径側の端部の内面とは垂直な同一面をなし、各内面は上端の谷部8aの縦断面1/4円状(湾曲状)の内面に滑らかに続いている。突壁14にインナ部材5の下端の凹部15が係合して位置決め保持される。
突壁14の内面から上端の谷部8aの内面を経て一つ目の山部8の上部内面にかけて各内面に沿って湾曲状の突出片9が配置されている。突出片8は前後一対対称に配置され、前後の一つ目の各山部8の上半部すなわち山部8の頂点8bから上端の谷部8aにかけての裾部分8cを支持補強している。
突出片9は、谷部8aの内面に沿う略1/4円状の湾曲部9aと、湾曲部9aから接線方向に垂直に立ち上げられて、突壁14の内面に沿う短い真直部9bとで構成されている。湾曲部9aは蛇腹部2の径方向外向きに湾曲し、湾曲部9aの先端は一つ目の山部8の頂部8bの内面ないしその近傍に位置している。湾曲部9aは先端に向かうにつれて漸次薄肉に形成され、山部8の頂部内側にスムーズに進入可能となっている。
真直部9bは径方向外向きに直交(交差)した内鍔部16に続き、内鍔部16はインナ部材5の垂直な周壁18の下部内面に直交して続き、周壁18の下端部18aは内鍔部16よりも下向きに突出し、周壁18の下端部と真直部9bとの間に凹部15が形成され、凹部15にグロメット本体4の突壁14が係合している。周壁18の下部から内鍔部16と対称に外向きに水平な鍔部13が突出形成され、鍔部13は環状の周壁18の全周に渡って形成されている。内鍔部16は周壁18の一部に突出されてもよく、全周に渡って突出されてもよい。突出片9(図2)は周壁18の一部すなわち周壁18の前後の平行な壁部(符号18で代用)の中央のみに配置されている。
周壁18の上端外面にパネル係止用の突起(係止部)17が所要箇所(本例では前後左右に各一つ)に設けられている。本例の突起17は周壁18と一体の可撓性の突片19(図4)の外面に設けられている。図4で、符号9は突片、19は突出片をそれぞれ示す。突起17を周壁18の外面に設ける場合、周壁18は板厚方向(前後・左右方向)の可撓性を有する。
突起17の外側にグロメット本体4のリップ部10が位置し、突起17はリップ部10よりも上方に高く突出して位置する。突起17はパネル孔6a(図3)に対する上側の摺接用の傾斜面17aと下側の係止用の傾斜面17bとを有する。図1,図4で符号20は、突起17の左右両側に近接して設けられたグロメット本体4の突出壁を示す。
このように、環状の周壁18と、パネル係止用の突起17と、グロメット本体4への固定用の鍔部13と、蛇腹部2の内倒れを防ぐ突出片9とでインナ部材5が構成されている。下側の嵌合部3に装着される下側のインナ部材は上側のインナ部材5と同じ又は上側のインナ部材5から突出片9を排除したものであるので説明を省略する。
グロメット本体4へのインナ部材5の組付は、前後何れか一方の鍔部13をグロメット本体4の前後何れか一方の嵌合部3内に嵌合すると同時に、一方の突出片9を一方の山部8内に挿入し、次いで、前後何れか他方の鍔部13をグロメット本体4の前後何れか他方の嵌合部3内に嵌合すると同時に、他方の突出片9を他方の山部8内に挿入することが好ましい。前後とはグロメット本体4の短手方向を意味する。
突出片9はなるべく可撓性を有さない(剛性を有する)ことが、山部8の内倒れを防ぐ上で好ましいが、グロメット本体4への組付性を高めるためには、突出片9に図1の湾曲形状に復元する強い弾性を付与し(突出片9を内向きに撓めた状態でグロメット本体4内に挿入する)、その弾性力は山部8の内倒れを防ぐことのできる程度に強いことが必要である。
図3の如く、インナ付きグロメット1を自動車の上側のバックドアパネル6と下側の車体パネル7との間にほぼ垂直に装着した状態で(装着形態は従来の図7の例と同様である)、バックドア(バックドアパネル6)を開閉(回動)するに伴って、蛇腹部2が屈曲し、屈曲内側(図3で左側の部分)において、バックドアパネル6に最も近い上から一つ目の山部8を基点として蛇腹部2の軸方向の各山部8,8’が軸方向に圧縮されつつ径方向内側に連鎖的に大きく入り込もうとするが、一つ目の山部8の内倒れ(径方向内側への入り込み)をインナ部材5の突出片9が阻止することで、各山部8,8’が連鎖的に径方向内側に入り込むことが防止され、蛇腹部2が内向きに折れ曲がるように有害に変形することがなくなり、蛇腹部内の線状体挿通空間21が広く確保される。
これにより、予めパネル6,7に装着したグロメット1内にワイヤハーネス等の線状体22を作業性良くスムーズに貫通させることができる。また、グロメット内に線状体22を挿通した後、バックドアパネル6を開閉した際に、蛇腹部2の内面と線状体22とが有害な干渉を起こさないから、蛇腹部2や線状体22の摩耗等の傷みが防止されると共に、グロメット1の屈曲がスムーズに行われて、バックドアの開閉操作性が向上する。これは、グロメット1にワイヤハーネス22を挿通させた後、グロメット1を各パネル6,7に装着した場合も同様である。
図3の蛇腹部2の屈曲外側(図3で右側の部分)においては、バックドアパネル6に最も近い上から一つ目の山部8を基点として各山部8,8’が軸方向に引っ張られて伸長しつつ径方向内側に倒れ込もうとするが、一つ目の山部8の内倒れ(径方向内側への入り込み)をインナ部材5の突出片9が阻止することで、各山部8,8’が連鎖的に径方向内側に入り込むことが防止され、蛇腹部内の線状体挿通空間21が広く確保される。
これにより、予めパネル6,7に装着したグロメット1内にワイヤハーネス等の線状体22を作業性良くスムーズに貫通させることができる。また、グロメット1内に線状体22を挿通した後、バックドアパネル6を開閉した際に、蛇腹部2の内面と線状体22とが有害な干渉を起こさないから、蛇腹部2や線状体22の摩耗等の傷みが防止されると共に、グロメット1の屈曲がスムーズに行われて、バックドアの開閉操作性が向上する。これは、グロメット1にワイヤハーネス22を挿通させた後、グロメット1を各パネル6,7に装着した場合も同様である。
図3はバックドアの開途中又は閉途中の状態を示し、図3を開時とすると、閉時には図3とはほぼ前後対称にグロメット1が屈曲することになる。図3では下側のインナ部材(5)は図示していないが、回動体であるバックドアに近い上側のインナ部材5のみに突出片9を設ける(下側のインナ部材には突出片を設けない)ことで、蛇腹部2の内向きの入り込みは十分に防止される。
下側のインナ部材(5)にも同様の突出片9を設ければ、上記各効果が促進されることは言うまでもない。上下のインナ部材5は共通部品であるので、共に突出片9を有することが、管理等の面でも有利である。グロメット本体4の下側の嵌合部(3)を上側の嵌合部3とは異なる形状(中空ではなく中実)とし、下側のインナ部材5を用いずに、下側の嵌合部(3)の外周に周溝(図示せず)を設け、この周溝をパネル孔7aに嵌合させて固定することも可能である。
また、図3において、インナ部材5の突出片9がない場合は、蛇腹部2の屈曲外側において強い引張力や外力が作用した場合に、上側の嵌合部3からインナ部材5の鍔部13が捲れたり外れやすくなるが、突出片9によって上端の山部8が引っ張り上げられて保持されるから、これら捲れや外れが防止される。突出片9は図6の従来例のインナ部材の筒部のように長くないから、突出片9と蛇腹部2との有害な干渉が起こることがない。
図4は、図3に対応してインナ付きグロメット1を下から見た平面図である。図4のB−B断面図が図3となる。図4で、符号10は、グロメット本体4の下側のリップ部、2は屈曲外側の蛇腹部、11は下側の嵌合部3内の周溝の一部、19は、インナ部材5のパネル係止用の突片、9は突出片をそれぞれ示す。
図3とは前後逆向きに蛇腹部2を屈曲させた場合、インナ付きグロメット1の下面図は図5のようになる。図5で、符号10は、グロメット本体4の下側のリップ部、2は屈曲外側の蛇腹部、11は下側の嵌合部3内の周溝の一部、19は、インナ部材5のパネル係止用の突片、9は突出片をそれぞれ示す。
なお、上記実施形態においては、インナ付きグロメット1を図2の如く横長扁平状に形成したが、横長の長さ図2の半分程度に短くすることも可能である。また、インナ付きグロメット1を横長ではなく横断面円形に形成した場合でも、図1のインナ部材5の前後一対の突出片9すなわち蛇腹部2の屈曲方向に配置された突出片9は有効に作用する。
図2の例のグロメット1は横長であるので、線状体22として種類の異なるワイヤハーネス(複数本の電線)やバックドアワイパ用のウォッシャホースやアンテナケーブル等を同時に挿通配索可能である。
また、上記実施形態においては、インナ部材5にパネル係止部として突起17を設けたが、突起17に代えて例えば図6の従来例のような可撓性のアームを設けることも可能である。また、上記実施形態においては、各突出片9を細幅に形成したが、突出片9の幅は適宜設定可能である。突出片9をヘラと呼称することも可能である。
また、上記実施形態においては、インナ部材5をパネル孔6a,7aに係止させたが、例えばインナ部材(5)をグロメット本体4の嵌合部3の補強のみの目的で用い、嵌合部3の外周に周溝(図示せず)を設けて周溝をパネル孔6a,7aに嵌合係止させることも可能である(実際的にはインナ部材をパネル孔に係止させることが好ましいが)。
また、上記実施形態においては、蛇腹部2の屈曲内側と屈曲外側との両方に突出片9を配置したが、例えば蛇腹部2の屈曲内側のみ、あるいは屈曲外側のみに突出片9を配置することも可能である。
また、上記実施形態においては、パネル6に最も近い一つ目(一番目)の山部8に突出片9を進入係合させたが、インナ付きグロメット1の使用形態や蛇腹部2の屈曲形態に応じて、二番目の山部8’又は三番目の山部8’に突出片9を進入係合させることも可能である。この場合、突出片9は図1の例よりも長く延長形成される。
また、上記実施形態においては、自動車のバックドアパネル6と車体パネル7との間にグロメット1を上下方向にほぼ垂直に立てて配設した例で説明したが、例えば自動車のフロントドアパネルと車体パネルとの間に配設する場合は、グロメット1を水平にして前後方向に配置することになる。
また、本発明は、インナ付きグロメットとして以外に、インナ付きグロメットの取付構造や屈曲構造等としても有効なものである。
本発明に係るインナ付きグロメットは、例えば自動車のバックドアやフロントドアやトランクやボンネット等といった回動体側に車両ボディ(固定構造体)側からワイヤハーネス等の線状体を貫通させて給電や信号通信等を行わせるために利用することができる。
1 インナ付きグロメット
2 蛇腹部
3 嵌合部(端部)
4 グロメット本体
5 インナ部材
6 パネル
6a 孔部
8,8’ 山部
9 突出片
13 鍔部
16 内鍔部

Claims (5)

  1. 屈曲可能な蛇腹部を有するグロメット本体と、該グロメット本体の端部に固定された状態でパネルの孔部に係止されるインナ部材とで構成されるインナ付きグロメットにおいて、前記蛇腹部の山部内に進入して該山部の内倒れを防止する突出片が前記インナ部材に設けられたことを特徴とするインナ付きグロメット。
  2. 前記突出片が前記蛇腹部における前記パネルから一つ目の山部内に進入することを特徴とする請求項1記載のインナ付きグロメット。
  3. 前記突出片が前記山部の内面に沿って湾曲状に形成されたことを特徴とする請求項1又は2記載のインナ付きグロメット。
  4. 前記突出片が前記蛇腹部の屈曲内側と屈曲外側とに一対配置されたことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のインナ付きグロメット。
  5. 前記インナ部材の外向きの鍔部が前記端部内に嵌合し、該鍔部に続く内鍔部に前記突出片が交差して設けられたことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のインナ付きグロメット。
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CN114928010A (zh) * 2022-06-07 2022-08-19 沙雨亭 一种防护型电缆终端紧固装置

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