JP2011033588A - 事故点標定方法およびそのシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】静電容量や充電電流の影響を受けることなく、実用性に優れた計算レベルで高精度な事故点標定を実現する事故点標定方法およびそのシステムを提供する。
【解決手段】標定処理装置20の標定演算手段22では、分布定数回路方程式の近似式を用いて、標定対象である送電線1の所定の一端から事故点までの標定距離を求める。求めた標定距離を初期標定結果として、この初期標定結果に対して回帰的収束計算を行うことにより最終標定結果を算出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、送電系統の事故点標定技術に係り、特に、標定誤差の縮小化を図った事故点標定方法およびそのシステムに関するものである。
一般に、事故点標定は、標定対象区間の両端から見た事故点電圧は等しいという条件を利用しており、送電線を流れる電流と電圧からインピーダンスを求めることで、標定対象区間の端部から事故点までの距離を特定している(非特許文献1参照)。送電系統の事故点標定精度は、復旧時間に大きな影響を与える。そのため、送電系統の事故点標定技術においては、常に標定精度の向上が求められている。
ここで、図10を参照して従来の事故点標定方法について具体的に説明する。図10において、(a)は標定対象である送電線の回路図、(b)は送電線長さ方向の電圧分布図である。図10(a)に示すように、A端子およびB端子を有する送電線1には、単位長あたりの送電線線路定数Z(ベクトル量)を有する線路長yが設定されている。A端子における事故中の電圧をV、電流をI、B端子における事故中の電圧V、電流をIとする。
図10(b)に示すように、A端子から事故点2(F点)までの標定距離をxとして、A端子およびB端子からそれぞれ事故点2(F点)を見たときの電圧V(ベクトル量)は等しい。したがって、下記の式(1)が成立する。
Figure 2011033588
上記の式(1)において、左辺がA端子から事故点2(F点)を見たときの電圧、右辺がB端子から事故点2(F点)を見たときの電圧をそれぞれ表している。したがって、標定距離xは下記式(2)によって算出することができる。
Figure 2011033588
上記式(2)は、線路長y両端のA端子およびB端子における電圧・電流のベクトル量について成り立つ式である。このため、式(2)を成立させるには、A端子およびB端子でそれぞれ取り込んだ電流・電圧の同期をとる必要がある。従来では、サンプリング同期信号やGPS信号を用いて、A端子およびB端子における電流・電圧の同期をとる方法が提案されている(例えば特許文献1)。
ところで、標定距離xを算出する際、事故の状況によって標定誤差が生じることは否めない。そのため、標定誤差に関して、その範囲を想定することが事故点を標定する上で有効である。したがって、想定誤差を求める技術が知られている。
ただし、想定誤差の大きさは、標定距離に単純に比例するといったものではなく、事故の状態によっては両者が全く比例しないケースもあり得る。このような問題点に対処すべく、特許文献2記載の技術では、確率的に見て誤差の最も少ない想定誤差値を導出する手段を備えている。
特許第2818248号公報 特許第3356484号公報
法貴、木谷共著「送電線の故障点標定器」昭和32年オーム社、P45
しかしながら、従来の事故点標定技術には次のような問題点が指摘されている。すなわち、亘長が数十kmに及ぶ長距離送電線やケーブル送電線などの送電線では、静電容量が大きく、それに伴って充電電流が大きくなる。これらの送電線では標定対象となる線路の両端で採取される事故時の電気量データが、充電電流の影響を受けて、標定誤差が大きくなり易い。
標定誤差が増大すれば、想定される誤差の範囲も大きくなる。つまり、想定誤差は標定距離とは比例しなくても、想定誤差とは比例する。そこで、静電容量や充電電流の影響を受け易い送電系統では、想定誤差の算出に頼ることなく、標定誤差それ自体の縮小化を図ることが特に要請されていた。しかも、近年では、いわゆる組込系プロセッサなどの簡易な計算処理手段を用いて事故点標定システムを実現することが望まれるケースがある。このため、事故点標定の算出計算に関する難易度を引き下げることが求められる傾向にある。
本発明は、このような要請に応えるために提案されたものであり、静電容量や充電電流の影響を受けることなく、実用性に優れた計算レベルで高精度な事故点標定を実現する事故点標定方法およびそのシステムを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、標定対象となる送電線の各端子の電圧、電流および送電線線路定数を用いて事故点を標定する事故点標定方法において、分布定数回路方程式の近似式を用いて前記送電線の所定の一端から事故点までの標定距離を求め、前記標定距離を初期標定結果として当該初期標定結果に対し回帰的収束計算を行うことにより最終標定結果を算出することを特徴とするものである。
本発明の事故点標定方法およびそのシステムによれば、静電容量や充電電流の大きい送電線で系統事故が発生しても、分布定数回路方程式の近似式により求めることにより、標定結果の獲得に際して静電容量や充電電流の影響を排除することが可能であり、実用性に優れた計算レベルで高精度な事故点標定を実現することができる。
本発明に係る第1の実施形態のブロック構成図。 第1の実施形態における入力処理装置のフローチャート。 第1の実施形態における標定処理装置のフローチャート。 第1の実施形態の作用効果を説明する図。 本発明に係る第2の実施形態における標定処理装置のフローチャート。 第2の実施形態の変形例における入力処理装置のフローチャート。 第2の実施形態の変形例における標定処理装置のフローチャート。 従来の事故点標定方法を示し、(a)は送電線の回路図、(b)は送電線長さ方向の電圧分布図。
(1)第1の実施形態
以下、図1〜図4を参照して本発明に係る第1の実施形態について説明する。図1は、第1の実施形態による事故点標定システムのブロック構成図であり、図2および図3はそれぞれ事故点標定システムを構成する入力処理装置および標定処理装置の処理機能を示すフローチャート、図4は第1の実施形態の作用効果を説明する図である。なお、第1の実施形態における送電線事故時の模式図およびA端子、B端子並びに事故点2の電圧分布図は、図8にて示した従来例のそれと同じなのである。
(構成)
第1の実施形態による事故点標定方法の特徴をする前に、まず事故点標定システムの概要について図1を参照して説明する。図1において、符号1は、両端部にはA端子、B端子を有する標定対象の2端子送電線である。A端子側には変流器CT10Aおよび電圧変成器VT10Aが設置され、B端子側には変流器CT10Bおよび電圧変成器VT10Bが設置されている。
第1の実施形態に係る事故点標定システムは、A端子、B端子にそれぞれ設置された入力処理装置10A、10Bと、伝送媒体NETを介して入力処理装置10A、10Bに接続された標定処理装置20から構成されている。これら入力処理装置10A、10Bおよび標定処理装置20は、例えばマイクロプロセッサ等のディジタルコンピュータで構成されている。
入力処理装置10A、10Bには、それぞれデータ入力手段11A、11Bと、データ記憶手段12A、12Bと、データ伝送手段13A、13Bが設けられている。このうち、データ入力手段11Aは、変流器CT10A、電圧変成器VT10AからA端子における電流、電圧を取り込み、これらの電気量データをディジタルデータに変換する。また、データ入力手段11Bは、変流器CT10B、VT10BからB端子における電流、電圧を取り込み、これらの電気量データをディジタルデータに変換する。
データ記憶手段12A、12Bはデータ記憶時間などの設定値に基づいて事故発生時の電気量データをメモリに記憶する部分である。データ伝送手段13A、13Bはメモリに記憶した電気量データを伝送媒体NETに伝送する部分である。
標定処理装置20には、データ取得手段21と、標定演算手段22と、標定結果出力手段23が設けられている。このうち、データ取得手段21は入力処理装置10A、10Bのデータ伝送手段13A、13Bから伝送されたデータを取得する部分である。標定結果出力手段23は標定演算手段22の算出した標定演算結果を出力する部分である。
標定演算手段22は、本実施形態の特徴的な部分であって、送電線1の送電線線路定数Z(ベクトル量)などを設定値とし、この設定値およびデータ取得手段21で取得した電流、電圧データに基づいて、次のようにして事故点の標定演算を行っている。
すなわち、標定演算手段22では、分布定数回路方程式の近似式を用いて、送電線1の所定の一端から事故点までの標定距離を求める。そして、求めた標定距離を初期標定結果として、この初期標定結果に対し回帰的収束計算を行うことにより最終標定結果を算出している。分布定数回路方程式や近似式の具体的な数式に関しては、次の標定方法にて述べる。
(標定方法)
続いて、第1の実施形態による事故点標定方法について説明する。まず、標定対象である送電線1のA端子において、電圧変成器VT10Aおよび変流器CT10Aがそれぞれ事故中の電圧Vおよび電流Iを採取する。また、送電線1のB端子において、電圧変成器VT10Bおよび変流器CT10Bがそれぞれ事故中の電圧Vおよび電流Iを採取する。
電圧変成器VT10Aおよび変流器CT10Aの採取した電圧V、電流Iを入力処理装置10Aのデータ入力手段11Aが入力し、電圧変成器VT10Bおよび変流器CT10Bの採取した電圧V、電流Iを入力処理装置10Bのデータ入力手段11Bが入力する。
以下、図2のフローチャートを参照して入力処理装置10A、10Bの処理について説明する。なお、入力処理装置の説明にあたり、特にA端子側の入力処理装置あるいはB端子側の入力処理装置として区別して説明する必要のない場合は、添字A、Bを省いて説明する。
図2に示すように、ステップ101では入力処理装置10のデータ入力手段11が各端子側から取り込んだ電圧・電流データを入力する。データ入力手段11Aおよび11は電圧Vと電流I、電圧Vと電流Iをそれぞれ取り込み、ディジタルデータに変換する。
次に、ステップ102では、事故検出感度などの設定値をもとに事故発生有無を確認する。ここで、事故発生無しと判定した場合には(ステップ102のNo)、ステップ101に戻る。一方、事故発生有りと判定した場合には(ステップ102のYes)、次のステップ103に移行し、電圧・電流データを記憶する。これらステップ102および103は、図1のデータ記憶手段12にて対応する。
すなわち、データ記憶手段12では事故発生時のディジタル電圧・電流データV、I、V、Iに関して、データ記憶時間などの設定値をもとにして、データ記憶手段12がメモリに記憶する。次のステップ104では、データ伝送手段13が、事故発生時のディジタル電圧・電流データV、I、V、Iを標定処理装置20に伝送する。
続いて、図3のフローチャートを用いて標定処理装置20の処理機能について説明する。すなわち、ステップ201では標定処理装置20のデータ取得手段21が、入力処理装置10A、10Bから伝送されてきたデータを取得する。
その後、ステップ202において事故発生有りと判定した場合(ステップ202のYes)、ステップ203では事故相を選別する。さらに、ステップ204において事故相電圧・各相電流データおよび送電線1の線路長y、単位長あたりの送電線線路定数Zなどの設定値を用いて標定演算を行う。なお、ステップ202において事故発生無しと判定した場合には(ステップ202のNo)、ステップ201に戻る。
これらステップ202、203および204は、図1の標定演算手段22に対応する処理ステップである。A端子側で取得した電圧・電流V、Iの分布定数回路による関係式は式(3)となり、B端子側で取得した電圧・電流V、Iの分布定数回路による関係式は(4)となる。
Figure 2011033588
Figure 2011033588
ここで、伝搬定数λ、特性インピーダンスZは、次の式(5)で表される。
Figure 2011033588
上記の式(3)〜(5)より、式(6)となる。
Figure 2011033588
ここで、下記の式(7)、式(8)に示す近似式を用いて、二乗項まで近似した場合には、式(9)より、上記式(6)は式(10)となる。
Figure 2011033588
Figure 2011033588
Figure 2011033588
Figure 2011033588
さらに、λ以上の項を0に近似すると、下記の式(11)より標定距離xを求めることができる。
Figure 2011033588
また、異なる式変形により、下記の式(12)より標定距離xを求めることも可能である。
Figure 2011033588
以上のようにして求めた標定距離xを初期標定結果とする。そして、この初期標定結果を用いて、再度、標定距離xを計算し、数回に及ぶ再帰計算による収束判定を行って最終標定結果を求める。標定演算手段22にて求めた最終標定結果を標定結果出力手段23に送る。最後に標定結果出力手段23は標定演算手段22が演算した最終標定結果を出力する(図3のフローチャートのステップ205)。
(作用効果)
以上述べたように第1の実施形態においては、分布定数回路方程式の近似式を利用して標定距離xを求めている。これにより、静電容量による充電電流の影響を回避することができる。したがって、距離送電線やケーブル送電線など、静電容量や充電電流が大きい送電線1であっても、標定誤差を大幅に縮小化することが可能であり、高い精度で標定距離xを求めることができる。
また、本実施形態では、標定距離xの計算に際して、近似式を用いており、しかも上記の式(12)のように解xを右辺の中に入れた形で回帰的収束計算を行っている。これにより、3乗根の計算が不要となり、四則演算のみで計算が可能となるレベルにまで計算の難易度を引き下げることができる。
さらには、収束計算の計算回数を調整することで、適切な演算負担に調節することが可能である。したがって、高性能のCPUに頼ることなく、いわゆる組込系のプロセッサであっても、容易且つ確実に標定距離xを算出することができ、非常に実用的である。
図4のグラフは、第1の実施形態と従来方式とを比較したものであり、275kV、400kmの平行2回線超長距離送電線におけるFL標定のEMTPシミュレーション結果である。なお、図4中、第1の実施形態(A)はシングルラインのシミュレーション結果、第1の実施形態(B)はパラレルラインのシミュレーション結果である。また、従来方式は、上記の数式(2)を用いて標定距離xを計算している。これは、基本式(6)において、数式(7)と数式(8)を1乗項まで近似(1次近似)した式を採用したものである。このグラフに示すように、従来の方式では標定誤差が±7%程度であったのに対して、第1の実施形態による標定誤差は、シングルライン、パラレルライン共に、±0.5%未満である。
(2)第2の実施形態
(構成)
続いて、本発明に係る第2の実施形態について説明する。第2の実施形態による事故点標定システムの構成は、図1に示した上記第1の実施形態と同様である。そのため、各実施の形態に共通の要素については、同一符号を用いて説明する。
(標定方法)
第2の実施形態が第1の実施形態に比べて異なるところは、標定処理装置20の処理機能の一部なので、標定処理装置20の異なる処理機能について重点的に説明する。第2の実施形態の標定処理装置20においても、線路長yおよび単位長あたりの送電線線路定数Z(ベクトル量)を設定するが、標定距離xを求める際、モード変換量を用いる点に特徴がある。
図5は、第2の実施形態における標定処理装置20の処理機能を示すフローチャートである。図5において、ステップ201で入力処理装置10A、10Bから伝送されてきたデータを取得する。このステップ201は図1のデータ取得手段21に対応する処理ステップである。
ステップ201でデータを取得後、ステップ202で事故発生有りと判定された場合(ステップ202のYes)には、次のステップ203Aでモード変換を行う。ステップ202において事故発生無しと判定した場合(ステップ202のNo)、ステップ201に戻る。次に、ステップ204で各相電圧・各相電流データおよび線路定数Zなどの設定値を用いて標定演算を行う。
これらステップ202、203Aおよび204は、図1の標定演算手段22に対応する処理ステップである。そして、次のステップ205で標定結果を出力する。このステップ205は図1の標定結果出力手段23に対応する処理ステップである。
前述の第1の実施形態では3相直接法を説明したが、この場合、上記の式(4)、式(9)を事故相a、b、c、ab、bc、ca、abcに対して適用することにより、容易に事故点2(F)までの標定距離xを求めることができる。しかしながら、事故相がa相のときに式(4)、式(9)をb相に適用した場合、誤差の影響が大きく、演算が困難となる。そのため、上記の図3のフローチャートで説明したように、第1の実施形態では事故相選別処理(ステップ203)が必要となっている。
これに対して第2の実施形態では、対称座標法の正相量などのモード変換を実施している(ステップ203A)ため、事故相選別処理は不要である。対称座標法の正相量のモード変換を用いる場合には、下記の式(13)に示した対称座標法の正相量のモード変換行列を適用する。また、クラーク変換のα量の変換行列を用いる場合には、下記の式(14)を適用する。
モード変換の性質上、正相量の場合には1相、2相、3相事故に対して、逆相量の場合には1相、2相事故に対して、零相量の場合には1相事故に対して、事故相選別を行うことなく、分布定数回路方程式の近似式を適用可能である。このような第2の実施形態では、3相直接法を採用した場合に生じていた誤差の影響を回避することができる。
Figure 2011033588
Figure 2011033588
(作用効果)
以上のような第2の実施形態によれば、上記第1の実施形態の持つ作用効果に加えて、モード変換量を用いることで、a、b、c、ab、bc、ca、abc相の事故相選別を行う必要がない。したがって、演算処理の負担を軽減化しつつ、高い精度で事故点を標定することができる。
(第2の実施形態の変形例)
なお、以上説明した第2の実施形態では、電圧・電流のモード変換を標定処理装置20で行うようにしたが、変形例としては、図6のフローチャートで示すように入力処理装置10側でモード変換を行うようにしても良い。すなわち、入力処理装置10において、電圧・電流データを記憶する処理ステップ103の後に、電圧・電流のモードを変換するモード変換処理ステップ105を実施する。
この場合、標定処理装置20での電圧・電流のモード変換は不要となる。そのため、図7のフローチャートにて示すように、標定処理装置20によるモード変換処理ステップ203Aを削除することができる。これにより、標定処理装置20での演算処理の軽減化を進めることが可能であるといったメリットがある。
(3)他の実施形態
本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、標定処理装置20において、分布定数回路方程式から数値計算により、直接的に標定距離xを求めるようにしても良い。
すなわち、両端の電圧・電流の分布定数回路による関係式(6)の両辺を、cosh(λx)で割ることで、下記の式(15)を導くことができ、標定距離xは式(16)から求めることができる。
Figure 2011033588
Figure 2011033588
このような実施形態では、近似計算ではなく直接的な数値計算により標定距離xを求めるので、静電容量や充電電流の影響を回避できる効果に関して、原理的には誤差を零とすることができる。したがって、極めて高い精度で標定距離xを算出することが可能である。
1…標定対象の送電線
2…事故点
10…入力処理装置
11…データ入力手段
12…データ記憶手段
13…データ伝送手段
20…標定処理装置
21…データ取得手段
22…標定演算手段
23…標定結果出力手段

Claims (4)

  1. 標定対象となる送電線の各端子の電圧、電流および送電線線路定数を用いて事故点を標定する事故点標定方法において、
    分布定数回路方程式の近似式を用いて前記送電線の所定の一端から事故点までの標定距離を求め、
    前記標定距離を初期標定結果として当該初期標定結果に対し回帰的収束計算を行うことにより最終標定結果を算出することを特徴とする事故点標定方法。
  2. 前記送電線の各端子の電圧、電流についてモード変換した値を用いることを特徴とする請求項1に記載の事故点標定方法。
  3. 標定対象となる送電線の各端子の電圧、電流および送電線線路定数を用いて事故点を標定する事故点標定方法において、
    分布定数回路方程式から数値計算によって前記送電線の所定の一端から事故点までの標定距離を直接的に算出することを特徴とする事故点標定方法。
  4. 標定対象となる送電線の各端子の電圧、電流および送電線線路定数を用いて事故点を標定する事故点標定システムにおいて、
    前記各端子に入力処理装置を設置し、伝送媒体を介して前記入力処理装置に標定処理装置を接続し、
    前記入力処理装置には、
    各端子側から電圧および電流を取り込み、ディジタル変換を行うデータ入力手段と、
    データ記憶時間を含めた設定値をもとに、事故発生時の電圧データおよび電流データをメモリに記憶するデータ記憶手段と、
    記憶したデータを伝送するデータ伝送手段を設け、
    前記標定処理装置には、
    前記入力処理部から伝送されてくるデータを取得するデータ取得手段と、
    前記送電線線路定数を含めた設定値および前記データ取得手段で取得した電流データおよび電圧データを用い、分布定数回路方程式の近似式を用いて前記送電線の所定の一端から事故点までの標定距離を求め、前記標定距離を初期標定結果として当該初期標定結果に対し回帰的収束計算を行うことにより最終標定結果を算出する標定演算手段と、
    前記標定演算手段の標定結果を出力する標定結果出力手段を設けたことを特徴とする事故点標定システム。
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