JP2011025809A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】回転位置検出部毎の異常検出を行うことなく、回転位置検出部の異常を即座に正確に検出することができる電動パワーステアリング装置を提供する。
【解決手段】電動モータの回転位置に応じて2値の回転位置信号を出力する複数の位置検出手段と、前記複数の位置検出手段から出力される回転位置信号に基づいて状態関数を所定時間毎に演算して回転位置情報を算出する状態関数演算手段(ステップS14)と、前記電動モータの回転方向を検出する回転方向検出手段と、前記回転位置情報及び前記回転方向に基づいて次に出力される回転位置検出手段の回転位置信号を予測する出力信号予測手段(ステップS15)と、該出力信号予測手段で予測した回転位置信号が所定時間内に検出されないときに、該当する回転位置検出手段の異常と判定する異常判定手段(ステップS17〜S22)とを備えた。
【選択図】図6

Description

本発明は、自動車や車両の操舵系に電動モータによる操舵補助力を付与するようにした電動パワーステアリング装置に関し、特に電動モータの回転位置を検出する回転位置検出部の異常を容易に検出できるようにした電動パワーステアリング装置に関する。
自動車のステアリング装置を電動モータの回転力で操舵補助力を付与する電動パワーステアリング装置は、電動モータで発生する操舵補助力を、減速機を介してステアリングシャフト或いはラック軸に付与するようにしている。
このような電動パワーステアリング装置において、電動モータとしてブラシレスモータを適用する場合には、ブラシレスモータを駆動制御するために電動モータの回転位置を検出する回転位置検出部を設ける必要があり、この回転位置検出部の異常を監視する必要がある。
従来、回転位置検出部の異常を監視するために、モータの回転位置を検出して2値出力する複数の位置検出センサと、前記複数の位置検出センサの出力を入力とする状態関数を所定時間毎に計算する状態関数計算手段と、前記所定時間を介して前後する前記状態関数の出力値をそれぞれ入力して、前記モータの回転方向の検出及び前記モータの回転方向の検出異常を同時に検出する判定手段とを備えた電動パワーステアリング装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−114669号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の従来例にあっては、回転位置センサの正常なパターンをテーブル化し、故障が発生した場合の組み合わせになった場合に故障と判定することにより、回転位置センサの異常を条件文を使わずにテーブルのみを用いて高速に異常判定することができるものであるが、回転位置センサか故障した場合、操舵によって特定の異常パターンとなるまで異常検出が遅れるという未解決の課題がある。
この未解決の課題を解決するために、上記特許文献2に記載の従来例が提案されているが、この場合にはホールセンサ毎に、電圧レベルを検出するためのマイクロコンピュータA/Dポートや、電源電圧検出回路を装備する必要があり、コストが嵩んだり、マイクロコンピュータのポート不足が懸念されたりするなどの新たな未解決の課題がある。
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、回転位置検出部毎の異常検出を行うことなく、回転位置検出部の異常を即座に正確に検出することができる電動パワーステアリング装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明に係る電動パワーステアリング装置は、車両の操舵系に電動モータによる操舵補助力を付与するようにした電動パワーステアリング装置であって、前記電動モータの回転位置に応じて2値の回転位置信号を出力する複数の位置検出手段と、前記複数の位置検出手段から出力される回転位置信号に基づいて状態関数を所定時間毎に演算して回転位置情報を算出する状態関数演算手段と、前記電動モータの回転方向を検出する回転方向検出手段と、前記回転位置情報及び前記回転方向に基づいて次に出力される回転位置検出手段の回転位置信号を予測する出力信号予測手段と、該出力信号予測手段で予測した回転位置信号が所定時間内に検出されないときに、該当する回転位置検出手段の異常と判定する異常判定手段とを備えたことを特徴としている。
この構成によると、出力信号予測手段で次に出力される回転位置検出手段の回転位置信号を予測し、予測した回転位置信号が所定時間以内に検出されないときに、該当する回転位置検出手段の異常と判定するので、別途回転位置検出手段の異常を検出する異常検出手段を設けることなく、直ちに検出することができる。
また、本発明に係る電動パワーステアリング装置は、前記状態関数は、出力される回転位置情報が前記電動モータの回転位置と重複することなく一対一の関係となる関数であることを特徴としている。
この構成によると、状態関数の出力値となる回転位置情報と電動モータの回転位置とが一対一の関係となるので、回転位置を正確に検出することができる。
また、本発明に係る電動パワーステアリング装置は、前記異常判定手段で設定される所定時間は、前記位置検出手段から出力される2値出力の周期に基づいて算出することを特徴としている。
この構成によると、車両の操舵系の操舵速度が速い場合には所定時間が短くなり、操舵速度が遅い場合には所定時間が長くなり、操舵速度の変動による異常の誤判定を防止することができる。
また、本発明に係る電動パワーステアリング装置は、前記異常判定手段は、前記電動モータの回転速度が所定回転速度範囲内であるときに、回転位置検出手段の異常判定を行うことを特徴としている。
この構成によれば、操舵速度が速い急操舵状態や、操舵速度が極端に遅いか又は操舵を停止している保舵状態や直進走行状態では回転位置検出手段の異常を誤判断する可能性が高いので、これらに対応する電動モータの回転速度領域での異常判断を停止することにより、異常誤検出を防止することができる。
本発明によれば、複数の位置検出手段の出力を入力として状態関数計算手段で状態関数を生成し、状態関数の変化に基づいて電動モータの回転位置および回転方向を検出するとともに、回転位置および回転方向に基づいて次に出力される位置検出手段の出力信号を予測し、予測した出力信号が所定時間以内に検出されないときに該当する位置検出手段の異常と判断するようにしたので、別途位置検出手段の異常を検出する異常検出手段を設けることなく、位置検出手段の異常を即座に正確に検出することができるという効果が得られる。
本発明の一実施形態を示す全体構成図である。 操舵補助制御装置の具体的構成を示す機能ブロック図である。 操舵補助電流指令値算出マップを示す特性線図である。 回転位置信号と回転位置情報S(n)との関係を示す図である。 回転位置情報S(n)とモータの回転方向との関係を示す図である。 異常検出部で実行する異常検出処理手順の一例を示すフローチャートである。 操舵補助電流指令値演算部、d−q軸電流指令値演算部及びモータ制御部で実行される操舵補助制御処理手順の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、本実施形態では、3相ブラシレスモータを対象として説明する。
図1は、本発明を電動パワーステアリング装置に適用した場合の一実施形態を示す全体構成図であって、図中、1は、ステアリングホイールであり、このステアリングホイール1に運転者から作用される操舵力が入力軸2aと出力軸2bとを有するステアリングシャフト2に伝達される。このステアリングシャフト2は、入力軸2aの一端がステアリングホイール1に連結され、他端は操舵トルク検出手段としての操舵トルクセンサ3を介して出力軸2bの一端に連結されている。
そして、出力軸2bに伝達された操舵力は、ユニバーサルジョイント4を介してロアシャフト5に伝達され、さらに、ユニバーサルジョイント6を介してピニオンシャフト7に伝達される。このピニオンシャフト7に伝達された操舵力はステアリングギヤ8を介してタイロッド9に伝達され、図示しない転舵輪を転舵させる。ここで、ステアリングギヤ8は、ピニオンシャフト7に連結されたピニオン8aとこのピニオン8aに噛合するラック8bとを有するラックアンドピニオン形式に構成され、ピニオン8aに伝達された回転運動をラック8bで直進運動に変換している。
ステアリングシャフト2の出力軸2bには、操舵補助力を出力軸2bに伝達する操舵補助機構10が連結されている。この操舵補助機構10は、出力軸2bに連結した減速ギヤ11と、この減速ギヤ11に連結された操舵補助力を発生する3相ブラシレスモータ12とを備えている。
操舵トルクセンサ3は、ステアリングホイール1に付与されて入力軸2aに伝達された操舵トルクを検出するもので、例えば、操舵トルクを入力軸2a及び出力軸2b間に介挿した図示しないトーションバーの捩れ角変位に変換し、この捩れ角変位を抵抗変化や磁気変化に変換して検出するように構成されている。
また、3相ブラシレスモータ12は、例えば一端が互いに接続されてスター接続された三相の励磁コイルを有し、各励磁コイルの他端が操舵補助制御装置20に接続されて個別にモータ駆動電流Iu、Iv及びIwが供給される。また、3相ブラシレスモータ12には、モータ回転位置を検出する例えば円周方向に120度離間して配設された3個の位置検出手段としての例えばホール素子で構成される回転位置センサH1〜H3が配設されている。これら回転位置センサH1〜H3の夫々は、例えば3相ブラシレスモータ12が時計方向回転したときに、図4に示すように、3相ブラシレスモータ12の回転に応じて最初の180度の区間で論理値“1”、残りの180度の区間で論理値“0”となり、夫々120度位相がずれた回転位置信号HS1〜HS3を出力する。
操舵補助制御装置20は、操舵トルクセンサ3で検出された操舵トルクT及び車速センサ16で検出された車速Vが入力されると共に、回転位置センサH1〜H3から出力される位置検出信号HS1〜HS3が入力され、さらに後述するモータ電流検出回路60で検出された3相ブラシレスモータ12の三相励磁コイルに供給されるモータ駆動電流Iu、Iv及びIwが入力されている。
この操舵補助制御装置20は、操舵トルクT及び車速Vに基づいて操舵補助電流指令値Irefを演算する操舵補助電流指令値演算部21と、この操舵補助電流指令値演算部21で算出した操舵補助電流指令値Irefに基づいてd−q軸電流指令値を算出するd−q軸電流指令値演算部22と、このd−q軸電流指令値演算部22から出力されるd−q軸指令値に基づいてモータ電流Iu〜Iwを生成するモータ制御部23と、回転位置センサH1〜H3から出力される回転位置信号HS1〜HS3が入力されて操舵角度及び操舵角速度を演算するモータ角度検出部24、操舵トルクセンサ3で検出した操舵トルク検出値Tに基づいて回転方向を判定して回転方向信号DSを出力する回転方向判定部25及び回転位置信号HS1〜HS3及び回転方向信号DSに基づいて回転位置センサH1〜H3の異常を検出する異常検出部26とで構成されている。
操舵補助電流指令値演算部21は、操舵トルクT及び車速Vをもとに図3に示す操舵補助電流指令値算出マップを参照して電流指令値でなる操舵補助電流指令値Irefを算出する。
この操舵補助電流指令値算出マップは、図3に示すように、横軸に操舵トルクTをとり、縦軸に操舵補助電流指令値Irefをとると共に、車速Vをパラメータとした放物線状の曲線で表される特性線図で構成され、操舵トルクTが"0"からその近傍の設定値Ts1までの間は操舵補助電流指令値Irefが"0"を維持し、操舵トルクTが設定値Ts1を超えると最初は操舵補助指令値Irefが操舵トルクTの増加に対して比較的緩やかに増加するが、さらに操舵トルクTが増加すると、その増加に対して操舵補助電流指令値Irefが急峻に増加するように設定され、この特性曲線が車速の増加に従って傾きが小さくなるように設定されている。
また、d−q軸電流指令値演算部22は、d軸指令電流算出部51、誘起電圧モデル算出部52及びq軸指令電流算出部53を備えている。
d軸指令電流算出部51は、操舵補助電流指令値Irefと角度検出部30で算出される回転位置センサH1〜H3で検出した位置出力信号に基づいて算出される電気角θe及びモータ角速度ωとに基づいてd軸指令電流Id*を算出する。
また、誘起電圧モデル算出部52は、電気角θeに基づいてd−q軸誘起電圧モデルEMF(ElectroMotive Force)のd軸EMF成分ed(θe)及びq軸EMF成分eq(θe)を算出する。さらに、q軸指令値電流算出部53は、誘起電圧モデル算出部52から出力されるd軸EMF成分ed(θe)及びq軸EMF成分eq(θe)とd軸指令電流算出部51から出力されるd軸指令電流Id*と操舵補助電流指令値Irefとに基づいてq軸指令電流Iq*を算出する。
モータ制御部23は、ブラシレスモータ12の三相励磁コイルに供給されるモータ電流Iu、Iv及びIwを検出するモータ電流検出部60で検出したモータ電流Iu、Iv及びIwを3相/2相変換してd軸電流検出値Id及びq軸電流検出値Iqを算出する3相/2相変換部61と、d−q軸電流指令値演算部22から入力されるd軸電流指令値Id*及びq軸電流指令値Iq*から3相/2相変換部61から入力されるd軸電流検出値Id及びq軸電流指令値Iqを個別に減算して各相電流偏差ΔId及びΔIqを求める減算器62d及び62qと、求めた各相電流偏差ΔId及びΔIqに対して比例積分制御を行って電圧指令値Vd及びVqを算出するPI電流制御部63と、このPI電流制御部63から出力される電圧指令値を2相/3相変換してブラシレスモータ12の各相に対応する電圧指令値Vu、Vv及びVwを算出する2相/3相変換部64とを備えている。
また、モータ制御部23は、PI電流制御部63から出力された電圧指令値Vd,Vqが2相/3相変換部64で3相電圧指令値Vu、Vv及びVwに変換されて入力され、これら電圧指令値Vu、Vv及びVwに基づいてデューティ演算を行って各相のデューティ比DuB、DvB及びDwBを算出して各相に対応するパルス幅変調信号を出力するパルス幅変調部65を備えている。
そして、パルス幅変調部65から出力されるパルス幅変調信号が例えば2つのスイッチング素子を直列に接続したスイッチングアームを3つ並列に接続された構成を有するインバータ66に出力される。このインバータ66は、パルス幅変調部65から入力されるパルス幅変調信号が各スイッチングアームを構成するスイッチング素子のゲートに供給されて、各スイッチングアームから3相モータ電流Iu、Iv及びIwをブラシレスモータ12に出力する。
また、モータ角度検出部24は、回転位置センサH1〜H3から出力される回転位置信号HS1〜HS3に基づいてモータ回転角θmを算出するとともに、現在のモータ回転角θm(n)からkステップ前のモータ回転角θ(n-k)を減算した値をkステップ変化するのに要する時間Tkを除して算出したモータ回転速度ωm(={θm(n)−θm(n-k)}/Tk)を算出する。このモータ角度検出部24で検出したモータ回転角θm及びモータ回転速度ωmは前述したd−q軸電流指令値演算部22に供給されるとともに、モータ回転角θmがモータ制御部23の3相/2相変換部61及び2相/3相変換部64に供給される。
また、回転方向判定部25は、操舵トルクセンサ3で検出したトルク検出値Tが入力され、トルク検出値Tに基づいて回転方向を判定して回転方向信号DSを出力する。すなわち、トルク検出値Tが “0”近傍の不感帯幅内であるときに、停止状態を表す「0」、不感帯を超えて正方向に増加する場合に、例えば時計方向(CW)を表す「+1」、不感帯を超えて負方向に増加する場合に反時計方向(CCW)を表す「−1」で表す回転方向信号DSを出力する。
また、異常検出部26は、回転位置センサH1〜H3から出力される回転位置信号HS1〜HS3、回転方向判定部25から出力される回転方向信号DS及びモータ角度検出部24で算出したモータ回転速度ωmが入力され、これらに基づいて次に状態変化する回転位置信号を予測し、所定時間内に回転位置信号の状態変化が生じないときに該当する回転位置センサHi(i=1〜3)の異常を検出する。
すなわち、前々回に状態変化を生じた回転位置信号の状態変化時から前回に状態変化を生じた回転位置信号の状態変化時までの状態変化時間T1を計測し、計測した状態変化時間T1に基づいて異常判定開始時点Ts及び異常判定終了時間Teを算出する。
ここで、異常判定開始時間Tsは状態変化時間T1に所定値Xを乗算して算出する。所定値Xとしては例えば0.5が設定される(Ts=T1・X)。また、異常判定終了時間Teは状態変化時間T1に所定値Yを乗算して算出する(Te=T1・Y)。所定値Yとしては例えば1.5に設定される。これら所定値X及びYは操舵速度やモータ回転速度に応じて変更するようにしてもよい。
そして、異常検出部36では、図6に示す異常検出処理を実行する。
この異常検出処理は、所定のタイマ割込周期Tt(例えば10msec)のタイマ割込処理として実行され、先ず、ステップS1で、回転位置信号HS1〜HS3、回転方向信号DS及びモータ回転速度ωmを読込み、次いでステップS2に移行して、モータ回転速度ωmが下限値ωd及び上限値ωuで設定される検出角速度範囲内であるか否かを判定する(ωd≦ωm≦ωu)。
この判定結果が、ωm<ωd又はωm>ωuであるときには、モータ回転速度ωmが遅過ぎるか又はモータ回転速度ωmが速過ぎて異常検出を正確に行えないものと判定して、ステップS3に移行し、異常検出処理中であるか否かを表す検出状態フラグFdを“0”にリセットしてからタイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
また、前記ステップS2の判定結果が、ωd≦ωm≦ωuであるときには、異常検出処理を実行可能と判断してステップS4に移行し、検出状態フラグFdが“1”にセットされているか否かを判定し、検出状態フラグFdが“0”にリセットされているときにはステップS5に移行する。
このステップS5では、回転位置信号HS1〜HS3の何れかで状態変化が有ったか否かを判定し、回転位置信号HS1〜HS3の何れにも状態変化がないときにはそのままタイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。また、回転位置信号HS1〜HS3の何れかに状態変化があったときには、ステップS6に移行して、回転位置信号HS1〜HS3に基づいて下記(1)式に従って回転位置情報S(n)を算出し、算出した回転位置情報S(n)をRAM等のメモリに形成した回転位置情報記憶領域に更新記憶してからステップS7に移行する。
S=4・「HS3」+2・「HS2」+「HS1」
=22・「HS3」+21「HS2」+20「HS1」 …………(1)
ここで、「HS3」、「HS2」、「HS1」は、回転位置信号HS3、HS2、HS1の出力値で、“0”又は“1”をとる。
この(1)式で表される状態関数を図4に示す回転位置信号HS1〜HS3に基づいて演算して回転位置情報S(n)を算出した結果を図4(d)に示す。この図4(d)から明らかなように、ブラシレスモータ12のロータの60度(電気角)毎の位置と回転位置情報S(n)の値との関係は一対一に関係付けられていることが分かる。この回転位置情報S(n)とブラシレスモータ12の回転方向との関係は図5に示すようになる。この図5において、右側に移動する、例えば、回転位置情報S(n)の値が“5”→“1”→“3”…に移動する方向を時計方向回転(以下、CWと称す)とする。逆に、左に移動する、例えば“5”→“4”→“6”…に移動する方向を反時計方向回転(以下、CCWと称す)とする。
各回転位置センサH1〜H3の出力値と状態回数Sの出力値である回転位置情報S(n)との関係を表すと下記表1に示すようになる。
Figure 2011025809
この表1において、回転位置情報S(n)が“0”及び“7”は回転位置としては定義付けされていないが、状態関数Sの出力値として存在するので標記しておく。具体的には、回転位置センサH1〜H3の何れか1個が故障して、その回転位置信号HS1〜HS3の何れか1個が常時“0”又は“1”に固定された場合に回転位置情報S(n)が“0”又は“7”となる。
なお、状態関数Sは(1)式に限定されるものではなく、状態関数Sはその出力値となる回転位置情報S(n)がブラシレスモータ12の回転位置と重複することなく一対一の関係となるものであれば他の状態関数を適用することができる。
ステップS7では、状態変化時間T1を計数するためのカウント値Nを“0”にクリアしてからステップS8に移行し、検出状態フラグFdを“1”にセットしてからタイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
一方、前記ステップS4の判定結果が、検出状態フラグFdが“1”にセットされているときには、ステップS9に移行して、カウント値Nを“1”だけインクリメントしてからステップS10に移行する。
このステップS10では、前回状態変化時間T1を算出しているか否かを判定し、前回状態変化時間T1を算出していないときにはステップS11に移行して、回転位置信号HS1〜HS3の何れかで状態変化が有ったか否かを判定し、回転位置信号HS1〜HS3の何れも状態変化を生じていないときにはそのままタイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰し、回転位置信号HS1〜HS3の何れかに状態変化があったときにはステップS12に移行する。
このステップS12では、カウント値Nにタイマ割込周期Ttを乗算して状態変化時間T1(=N×Tt)を算出し、次いでステップS13に移行して、算出した状態変化時間T1に基づいて異常検出開始時間Ts及び異常検出終了時間Teを算出し、これらを異常検出設定時間記憶領域に更新記憶する。
次いで、ステップS14に移行して、前記(1)式に基づいて回転位置情報S(n)を算出し、これを回転位置情報記憶領域に更新記憶してからステップS15移行する。
このステップS15では、回転位置情報S(n)及び回転方向信号DSに基づいて次回に状態変化を生じる回転位置信号HSi(i=1〜3)を予測し、次いで、ステップS16に移行して、カウント値Nを“0”にリセットしてからタイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
一方、前記ステップS10の判定結果が、前回状態返還時間T1を算出したものであるときには、ステップS17に移行して、カウント値Nに基づいて前回状態変化を生じてからの経過時間Tn(=N×Tt)を算出してからステップS18に移行する。
このステップS18では、経過時間が前記ステップS13で算出した異常検出開始時間Ts及び異常検出終了時間Teで規定される異常検出期間内であるか否かを判定し、異常検出期間内であるときにはステップS19に移行する。
このステップS19では、前記ステップS15で予測した予測回転位置信号HSiに状態変化が生じたか否かを判定し、状態変化を生じたときには、該当する回転位置センサHiが正常であると判断して、前記ステップS12に移行し、状態変化を生じていないときにはそのままタイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
また、前記ステップS18の判定結果が、Tn<Ts又はTn>TeであるときにはステップS20に移行して、経過時間Tnが異常検出終了時間Teを超えているか否かを判定し、Tn<Teであるときにはそのままタイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰し、Tn>TeであるときにはステップS21に移行する。
このステップS21では、予測回転位置信号HSiに状態変化がなく、この予測回転位置信号HSiを出力する回転位置センサHiが異常であることを表すセンサ異常情報をRAM等のメモリに形成したセンサ異常情報記憶領域に記憶する。次いで、ステップS22に移行して、操舵補助制御処理を停止させる異常フラグFaを“1”にセットしてからタイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
この図6の処理において、ステップS14の処理が状態関数演算手段に対応し、ステップS15の処理が出力信号予測手段に対応し、ステップS9、S10、S17〜S22の処理が異常判定手段に対応している。
また、操舵補助制御装置20では、前述した操舵補助電流指令値演算部21、d−q軸電流指令値演算部22及びモータ制御部23に対応する操舵補助制御処理を実行する。
この操舵補助制御処理は、図7に示すように、先ず、ステップS30で、異常フラグFaを読込み、次いでステップS2に移行して、異常フラグFaが“1”にセットされているか否かを判定し、異常フラグFaが“1”にセットされているときには、操舵補助制御処理を終了し、異常フラグFaが“0”にリセットされているときにはステップS31に移行する。
このステップS31では、操舵トルクセンサ14、車速センサ16、モータ電流検出部60等の各種センサの検出値を読込み、次いでステップS32に移行して、モータ電流Iu〜Iwを3相/2相変換処理してd軸電流検出値Id及びq軸電流検出値Iqを算出してからステップS33に移行する。
このステップS33では、操舵トルクTをもとに前述した図3に示す操舵補助電流指令値算出マップを参照して操舵補助電流指令値Irefを算出し、次いでステップS34に移行して、算出した操舵補助電流指令値Irefに対してd−q軸電流指令値演算部22と同様のd−q軸指令値演算処理を実行してd軸指令電流Id*及びq軸指令電流Iq*を算出する。
次いで、ステップS35に移行して、d軸指令電流Id*及びq軸指令電流Iq*からモータ電流検出値Id及びIqを減算して電流偏差ΔId及びΔIqを算出し、次いでステップS36に移行して、電流偏差ΔId及びΔIqについてPI制御処理を行って電圧指令値Vd及びVqを算出し、次いでステップS37に移行して算出した電圧指令値Vd及びVqを2相/3相変換処理して3相電圧指令値Vu〜Vwを算出してからステップS38に移行する。
このステップS38では、3相電圧指令値Vu〜Vwに基づいてデューティ比を演算してからパルス幅変調処理を行ってインバータゲート信号を形成し、次いでステップS39に移行して、形成したインバータゲート信号をインバータ66に出力してから操舵補助制御処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
次に、上記実施形態の動作を説明する。
今、車両の走行を開始するために、イグニッションスイッチ(図示せず)をオン状態とすることにより、操舵補助制御装置20に電源が投入されて、操舵補助制御処理が実行開始される。
このため、操舵トルクセンサ14で検出した操舵トルクT、車速センサ16で検出した車速V、モータ電流検出部60で検出したモータ電流検出値Iu〜Iw、回転位置センサH1〜H3で検出した回転位置信号HS1〜HS3が操舵補助制御装置20に供給される。
したがって、操舵補助電流指令値演算部21で、操舵トルクTと車速Vとに基づいて図3に示す操舵補助指令値算出マップを参照して操舵補助電流指令値Irefを算出し、算出した操舵補助電流指令値Irefがd−q軸電流指令値演算部22に入力される。
一方、回転位置センサH1〜H3で検出した回転位置信号HS1〜HS3が角度検出部24に入力され、この角度検出部24で、モータ角度θm及びモータ角速度ωmが算出され、これらモータ角度θm及びモータ角速度ωmがd−q軸電流指令値演算部22に供給される。
このとき、車両が停止状態にあって、ステアリングホイール1が操舵されていない状態では、操舵トルクセンサ14で検出される操舵トルクTが"0"であり、車速センサ16で検出される車速Vも"0"であるので、操舵補助電流指令値演算部21で算出される操舵補助電流指令値Irefも"0"となっている。このため、d−q軸電流指令値演算部22で算出されるd軸電流目標値Id*及びq軸電流目標値Iq*も“0”となり、これらd軸電流目標値Id*及びq軸電流目標値Iq*がモータ制御部23に供給される。
このモータ制御部23では、モータ電流検出部60で検出されるモータ電流Iu〜Iwが"0"であり、3相/2相変換部61から出力されるd軸電流検出値Id及びq軸電流検出値Iqが共に0となり、減算器61d及び61qから出力される電流偏差ΔId及びIqも"0"となる。このため、PI電流制御部63から出力される電圧指令値Vd,Vqも"0"となって、これら電圧指令値Vd,Vqが2相/3相変換部64で3相電圧指令値に変換されてパルス幅変調部65に供給される。このパルス幅変調部65でデューティ比0%のパルス幅変調信号がパルス幅変調部65からインバータ66に供給されるので、このインバータ66から出力されるモータ電流Iu〜Iwも"0"となって、ブラシレスモータ12が停止状態を継続する。
このブラシレスモータ12の停止状態で、ステアリングホイール1を右切り(又は左切り)操舵する所謂据え切りを行うと、操舵トルクセンサ14で操舵方向に応じた操舵トルクTが検出され、この操舵トルクTが操舵補助制御装置20に供給されることにより、操舵補助電流指令値演算部21で、車速Vが"0"であるので、一番内側の特性曲線が選択されて操舵トルクTの増大に応じて早めに大きな値となる操舵補助電流指令値Irefが算出され、この操舵補助指令値Irefがd−q軸電流指令値演算部22に供給される。
このd−q軸電流指令値演算部22で、操舵補助電流指令値Irefに応じた値のd軸指令電流Id*及びq軸指令電流Iq*が算出され、これらがモータ制御部23に出力される。
このとき、ブラシレスモータ12がまだ停止状態であるので、モータ電流検出部60で検出されるモータ電流Iu〜Iwが"0"であり、これを3相/2相変換したd軸電流検出値Id及びq軸電流検出値Iqも“0”となるので、減算器61d及び61qから出力される電流偏差ΔId及びΔIqはd軸電流指令値Id*及びq軸電流指令値Iq*のままとなり、これら電流偏差ΔId及びΔIqがPI電流制御部63に供給される。
このため、PI電流制御部63でPI制御処理が行われて、電圧指令値Vd及びVqが算出され、これらが電圧指令値Vd及びVqが2相/3相変換されて3相電圧指令値Vu〜Vwに変換されてパルス幅変調部65に出力される。このパルス幅変調部65から電圧指令値Vu〜Vwに応じたデューティ比のパルス幅変調信号がインバータ66に供給され、インバータ66からモータ電流Iu〜Iwが出力されてブラシレスモータ12が回転駆動されて、操舵トルクTに応じた操舵補助トルクが発生され、これが減速ギヤ11を介してステアリングシャフト2の出力軸2bに伝達されるので、据え切り状態での操舵を軽く行うことができる。
その後、車両を発進させると、車速センサ16で検出される車速Vが増加することにより、走行中にステアリングホイール1を操舵したときに、操舵補助電流指令値演算部21で算出される操舵補助電流指令値は図3のマップで車速Vが速くなるほど外側の特性曲線が選択されることになるので、操舵トルクTの増加に対応する操舵補助電流指令値Irefの増加量が少なくなることにより、ブラシレスモータ12で発生される操舵補助トルクも据え切り時に比較して小さい値となり、車速Vに応じた最適の操舵補助トルクを発生させることができる。
ところで、異常検出部25では、図6に示す異常検出処理をタイマ割込処理として常時実行している。この異常検出処理では、モータ回転速度ωmが下限値ωd及び上限値ωuの正常検出範囲外であるときには、異常検出処理で誤検出を行う恐れが高いので、回転位置センサH1〜H3の異常検出を中止するが、モータ回転速度ωmが下限値ωd及び上限値ωuの正常検出範囲内(ωd≦ωm≦ωu)であるときには回転位置センサH1〜H3の異常検出を行う。
したがって、例えば、ステアリングホイール1を操舵していない状態やステアリングホイール1を急操舵している状態では、異常検出は行われず、検出状態フラグFdが“0”にリセットされているが、前述した据え切り時や走行操舵時では、異常検出を行うことになる。
そして、異常検出が中止されている状態からモータ回転速度ωmが正常検出範囲内になると、図6の処理でステップS2からステップS4に移行し、前回まで検出状態フラグFdが“0”にリセットされているので、ステップS4からステップS5に移行して、回転位置検出信号HS1〜HS3の何れかで状態変化が生じるまで待機する。
この状態で、例えば各回転位置センサH1〜H3から出力される回転位置信号HS1、HS2及びHS3が、図4(a)〜(c)に示すように、時点t0で、HS1が論理値“0”、HS2が論理値“0”及びHS3が論理値“1”であるものとする。この状態で、ブラシレスモータ12が時計方向回転することにより、時点t1で、回転位置信号HS1が論理値“0”から論理値“1”に状態変化すると、図6の異常検出処理で、ステップS5からステップS6に移行して、回転位置情報S(n)を算出して、回転位置情報記憶領域に更新記憶する。このため、回転位置情報記憶領域には回転位置情報S(n)として“5”が記憶される。
そして、状態変化時間T1を計時するためのカウント値Nを“0”にクリアし(ステップS7)、検出状態フラグFdを“1”にセットする(ステップS8)。
その後、タイマ割込周期Ttが経過して次に異常検出処理が実行されたときに、検出状態フラグFdが“1”にセットされているので、ステップS4からステップS9に移行し、カウント値Nを“1”だけインクリメントしてからステップS10に移行する。このとき、前回状態変化時間T1を算出していないので、ステップS11に移行する。この状態では回転位置信号HS1〜HS2の何れもが状態変化していないので、そのままタイマ割込処理を終了する。
その後、時点t2に達するまでは、カウント値Nのインクリメントのみが実行され、時点t2に達して回転位置信号HS3に論理値“1”から論理値“0”となる状態変化が生じると、図6の処理で、ステップS11からステップS12に移行して、カウント値Nにタイマ割込周期Ttを乗算して状態変化時間T1を算出する(ステップS12)。
次いで、算出した状態変化時間T1に基づいて検出開始時間Ts及び検出終了時間Teを算出し(ステップS13)、次いで回転位置信号HS1〜HS3に基づいて回転位置情報S(n)を算出し、これを回転位置情報記憶領域に更新記憶する。このときの回転位置情報S(n)は、回転位置信号HS1が論理値“1”で、回転位置信号HS2及びHS3が論理値“0”であるので、S(n)=“1”となる。
この状態で、回転位置情報S(n)及び回転方向信号DSに基づいて次に状態変化を生じる回転位置信号HSiを予測する。この場合、ブラシレスモータ12の回転方向が時計方向回転であり、回転位置情報S(n)=“1”であるので、次に予測される回転位置情報S(n+1)は図4(d)からS(n+1)=“3”となり、状態変化を生じる予測回転位置信号HSiはHS2となる。
このように、時点t2で状態変化時間T1が算出されたので、その後に異常検出処理が実行されたときにはステップS10からステップS17に移行する。このため、現在のカウント値Nにタイマ割込周期Ttを乗算して経過時間Tnを算出し(ステップS17)、この経過時間Tnが異常検出開始時間Tsに達する間での間は、ステップS18からステップS22に移行し、Tn<Teであるので、そのままタイマ割込処理を終了することにより、カウント値Nのインクリメントのみが行われる。
その後、経過時間Tnが異常検出開始時間Tsに達すると、ステップS18からステップS19に移行し、予測回転位置信号HSi(=HS2)に状態変化が生じたか否かを判定し、予測回転位置信号HSiに状態変化が生じていないときにはそのままタイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
その後、経過時間Tnが長くなって、図4(b)に示すように、異常検出終了時間Teに達する前の時点t3で、予測回転位置信号HSiとなる回転位置信号HS2に論理値“0”から論理値“1”への状態変化が生じると、回転位置センサHS2が正常であると判断して、図6の処理において、ステップS19からステップS12に移行して、状態変化時間T1を算出し、その後、異常検出開始時間Ts及び異常検出終了時間Teを算出し(ステップS13)、次いで回転位置情報S(n)を算出し(ステップS14)、さらに次回に状態変換を生じる予測回転位置信号HSiを算出し(ステップS15)、次いでカウント値Nを“0”にクリアする(ステップS16)。
以上の処理を繰り返して、状態変化時間T1に基づいて算出される異常検出開始時間Ts及び異常検出終了時間Te間に予測された回転位置信号HSiに状態変化が生じると、該当する回転位置センサHiが正常であると判断する。
ところが、図4(e)〜(h)に示すように、回転位置センサH2に異常が発生して、前述したように時点t2で算出した異常検出開始時間Ts及び異常検出終了時間Te間に予測回転位置信号HSiとしての回転位置信号HS2に状態変化が生じない場合には、経過時間Tnが異常検出終了時間Teを超えたときに、ステップS18からステップS20を経てステップS21に移行し、回転位置センサH2が異常であることを表す異常情報を異常情報記憶領域に記憶するとともに、ステップS22に移行して、異常フラグFaを“1”にセットする。
このため、図7の操舵補助制御処理が実行されたときに、ステップS30からそのまま操舵補助制御処理を終了し、ブラシレスモータ12による操舵補助力の発生を停止する。
このように、上記実施形態によれば、回転位置情報S(n)と回転方向信号DSに基づいて次回に状態変化を生じる回転位置信号HSiを予測し、予測した回転位置信号HSiが所定時間内に検出されないときには、回転位置信号HSiを出力する回転位置センサHiが異常であると直ちに且つ正確に検出することができる。
しかも、回転位置信号HSiが異常であるか否かを判定する異常検出時間の開始時間Ts及び終了時間Teを前回の状態変化を生じている信号間の状態変化時間T1に基づいて算出するので、ステアリングホイール1の操舵速度が変化した場合にも、その操舵速度変化に応じて状態変化時間T1が変化することになり、操舵速度に最適な異常検出時間Ts〜Teを設定することができる。
なお、上記実施形態においては、回転方向判定部32で操舵トルクセンサ3で検出した操舵トルクTの符号に基づいて回転方向信号DSを形成する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、前回の回転位置情報S(n-1)と今回の回転位置情報S(n)とに基づいて回転方向を検出するようにしてもよく、さらにはモータ回転速度ωmに基づいて回転方向を検出するようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、モータ回転速度ωmが所定の正常検出範囲内であるときに異常検出処理を行う場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば1つの回転位置信号HSiについて複数回連続して異常を検出したときに、異常と判定する場合には、正常検出範囲の上限を設定する上限値ωuを大きな値に変更するようにしてもよい。
さらに、上記実施形態においては、回転位置センサを3つ設ける場合について説明したが、これに限定されるものではなく、回転センサを4つ以上設けて分解能を向上させるようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、3相ブラシレスモータを適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、4相以上のブラシレスモータを適用することもできる。
さらに、上記実施形態においては、d軸電流指令値Id*及びq軸電流指令値Iq*とd軸電流検出値Id及びq軸電流検出値Iqとの偏差ΔId及びΔIqをPI制御処理してから2相/3相変換して3相電圧変換する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、d−q軸電流指令値演算部22で演算したd軸電流指令値Id*及びq軸電流指令値Iq*を2相/3相変換して3相電流指令値Iu*〜Iw*を算出し、これら3相電流指令値Iu*〜Iw*とモータ電流検出部60で検出したモータ電流検出値Iu〜Iwとの偏差をPI制御処理して電圧指令値Vu〜Vwを算出するようにしてもよい。
1…ステアリングホイール、2…ステアリングシャフト、3…操舵トルクセンサ、8…ステアリングギヤ、10…操舵補助機構、11…減速ギヤ、12…3相ブラシレスモータ、16…車速センサ、20…操舵補助制御装置、21…操舵補助電流指令値演算部、22…d−q軸電流指令値演算部、23…モータ制御部、24…モータ角度検出部、25…回転方向判定部、26…異常検出部、51…d軸指令電流算出部、52…誘起電圧モデル算出部、53…q軸指令電流算出部、60…モータ電流検出部、61…3相/2相変換部、62d,62q…減算器、63…PI電流制御部、64…2相/3相変換部、65…パルス幅変調部、66…インバータ

Claims (4)

  1. 車両の操舵系に電動モータによる操舵補助力を付与するようにした電動パワーステアリング装置であって、
    前記電動モータの回転位置に応じて2値の回転位置信号を出力する複数の位置検出手段と、
    前記複数の位置検出手段から出力される回転位置信号に基づいて状態関数を所定時間毎に演算して回転位置情報を算出する状態関数演算手段と、
    前記電動モータの回転方向を検出する回転方向検出手段と、前記回転位置情報及び前記回転方向に基づいて次に出力される回転位置検出手段の回転位置信号を予測する出力信号予測手段と、
    該出力信号予測手段で予測した回転位置信号が所定時間内に検出されないときに、該当する回転位置検出手段の異常と判定する異常判定手段と
    を備えたことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 前記状態関数は、出力される回転位置情報が前記電動モータの回転位置と重複することなく一対一の関係となる関数であることを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 前記異常判定手段で設定される所定時間は、前記位置検出手段から出力される2値出力の周期に基づいて算出することを特徴とする請求項1又は2に記載の電動パワーステアリング装置。
  4. 前記異常判定手段は、前記電動モータの回転速度が所定回転速度範囲内であるときに、回転位置検出手段の異常判定を行うことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の電動パワーステアリング装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013188825A (ja) * 2012-03-13 2013-09-26 Panasonic Corp 電動工具
JP2017137058A (ja) * 2017-05-09 2017-08-10 オムロンオートモーティブエレクトロニクス株式会社 ステアリング制御装置

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