JP2011021311A - 接着芯地用織物、及びその製造方法、並びに接着芯地 - Google Patents

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Abstract

【課題】緯方向に優れたストレッチ性と張り・腰の両方を具備した接着芯地用織物(並びに接着芯地)を提供すること、またこの様な接着芯地用織物を工程通過性良く効率的に製造できる製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】潜在捲縮性コンジュゲートステープルファイバーと、セルロース系ステープルファイバーとが含まれた混紡糸を緯糸に、仮撚加工糸を経糸に用いたものであり、前記潜在捲縮性コンジュゲートステープルファイバーのカット長或いは平均繊維長が43〜80mmで、前記セルロース系ステープルファイバーのカット長或いは平均繊維長が、前記潜在捲縮性コンジュゲートステープルファイバーよりも10mm以上短く、経方向に16〜25%、緯方向に16〜22%のストレッチ性を有する接着芯地用織物である。上記潜在捲縮性コンジュゲートステープルファイバーと上記セルロース系ステープルファイバーの紡績にあたっては、それぞれ別個に混打綿工程及び梳綿工程を行い、その後の練条工程でこれらを混綿し、得られた混紡糸を緯糸として、仮撚加工糸を経糸として用いて製織する。
【選択図】なし

Description

本発明は、接着芯地用織物、及びその製造方法、並びに及び接着芯地に関するものであり、特に緯方向にもストレッチ性が十分に発揮され、張り・腰に優れた接着芯地用織物、またこの接着芯地用織物の製造にあたっての工程通過性に優れた製造方法、更に前記接着芯地用織物を用いた接着芯地に関するものである。
スーツ地等に用いられる接着芯地には、特に耐洗濯性、可縫性、保型性といった特性が求められる。例えば耐洗濯性が優れないと、表地から芯地が剥離する等して外観に変化をきたす問題がある。耐洗濯性の向上には、生地にストレッチ性を持たせることが重要であり、またストレッチ性に優れた芯地は可縫性にも優れている場合が多く、この点においても好ましい。
ところで、経糸及び緯糸の双方向にポリエステルフィラメントの仮撚加工糸を用いたいわゆる加工糸芯地は優れたストレッチ性を発揮する。
しかしながら上記加工糸芯地は、特に緯方向の張り・腰が不足気味となる傾向にあり、結果として保型性の点において必ずしも満足できるものではなく、この為、高級スーツ地用の芯地としては最適とは言い難い。
また、ストレッチ性を備えつつ、緯方向に張り・腰を発揮させた接着芯地用布帛として、経糸にポリエステル仮撚加工糸を用い、緯糸に潜在捲縮性複合繊維からなる紡績糸、或いは潜在捲縮性複合繊維と他の繊維との混紡紡績糸を用いたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−170136号公報
上記特許文献1記載の接着芯地用布帛は、確かに経方向のストレッチ性に優れ、緯方向の張り・腰にも優れたものであるものの、より高級衣料用の接着芯地としては、更に緯方向のストレッチ性に優れたものが求められ、即ちより優れた緯方向のストレッチ性と張り・腰を両立させたものが要望されている。特に表生地としてファインウール素材でハイグラルエクスパンションの大きな生地を用いた場合には、その生地の動きに対応する為により高い伸度(ストレッチ性)を発揮するものであることが望まれる。
本発明は上記の様な事情に着目してなされたものであって、緯方向に優れたストレッチ性と良好な張り・腰の両方を具備した接着芯地用織物、並びに接着芯地を提供することを目的とする。また、前記のような接着芯地用織物を製造するにあたり、工程通過性よく効率的に行いうる製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る接着芯地用織物は、潜在捲縮性コンジュゲートステープルファイバーと、セルロース系ステープルファイバーとが含まれた混紡糸を緯糸に、仮撚加工糸を経糸に用いたものであり、前記潜在捲縮性コンジュゲートステープルファイバーのカット長或いは平均繊維長が43〜80mmで、前記セルロース系ステープルファイバーのカット長或いは平均繊維長が、前記潜在捲縮性コンジュゲートステープルファイバーよりも10mm以上短く、経方向に16〜25%、緯方向に16〜22%のストレッチ性を有することを特徴とする。
本発明者らは緯方向の伸度(ストレッチ性)の向上について鋭意研究したところ、張り・腰を損ねることなく優れたストレッチ性に発揮させる為には、混紡糸中の潜在捲縮性コンジュゲートステープルファイバーの繊維長を長いものとすると良いことを見出した。例えば上記特許文献1に記載の実施例では、その潜在捲縮性複合繊維のカット長が38mmであり(因みに、一般的な綿に相当する長さである)、この様に短い繊維長の潜在捲縮性複合繊維では、特許文献1の実施例がそうであるように、緯方向の伸度が10%未満となることが多い。これに対し、本発明の如くカット長が43mm以上の潜在捲縮性コンジュゲートステープルファイバーであれば、十分なストレッチ性(例えば伸度16%以上)を発揮し得る。
他方、吸湿性等の快適性の観点からは、潜在捲縮性コンジュゲートステープルファイバー単独で緯糸を構成するのではなく、これにセルロース系ステープルファイバーを混紡することが好ましいのであるが、セルロース系ステープルファイバーの繊維長を上記潜在捲縮性コンジュゲートステープルファイバーと合わせて長い繊維長のものを用いると、却ってストレッチ性を損ねるという知見を得た。これは潜在捲縮性コンジュゲートステープルファイバーが収縮しようとしたときに、セルロース系ステープルファイバーがこの収縮を押し止めようと作用するからであると考えられる。
この点において本発明では、単純に繊維長の長い混紡糸とするのではなく、上記の如くカット長の長い潜在捲縮性コンジュゲートステープルファイバーと、これに比べてカット長(或いは平均繊維長)の短いセルロース系ステープルファイバーとを含む混紡糸とすることとし、これにより良好なストレッチ性を発揮させる様にしたものである。
また本発明に係る接着芯地用織物の製造方法は、カット長或いは平均繊維長が43〜80mmの潜在捲縮性コンジュゲートステープルファイバーと、この潜在捲縮性コンジュゲートステープルファイバーよりもカット長或いは平均繊維長が10mm以上短いセルロース系ステープルファイバーとについてそれぞれ別個に混打綿工程及び梳綿工程を行い、その後これらを練条工程で混綿することとし、得られた混紡糸を緯糸として、仮撚加工糸を経糸として用いて製織することを特徴とする。
異種の繊維の混紡は、通常、紡績過程における上流側の混打綿工程で行われるが、繊維長の異なるステープル同士を混紡する場合、精紡機上のドラフトパートの通過性が劣るという新たな問題を生じる。つまり精紡工程において、糸は、回転速度の異なる多段階のロール(ドラフトパート)を通過することにより、引き延ばされて所望の繊度にまで細くなるのであるが、このドラフトパートのゲージ(ロール−ロール間隔)として短い方の繊維長に合わせたものを用いると、繊維長の長いステープルのドラフト率が不均一となったり、引きちぎれたりして糸条斑が発生し易くなり、また1本の繊維が複数本のロールに渡ることからこれがスムーズなドラフトを阻害して精紡自体ができづらくなることもある。他方、繊維長の長いステープルに合わせてドラフトパートのゲージの長いものを用いると、一通り精紡はできるものの、短い繊維のドラフト率が不均一となって、糸条斑が発生し易く、斯様な不均整な糸では製織工程で糸切れが多発し、不良反を発生し易くなる。加えてドラフトパートのゲージの長い精紡機の実機としては、所謂スフ紡績用のものがあるが、該スフ紡績用設備は特殊なもので一般に普及しておらず、汎用性に欠ける。
しかし上記本発明の製造方法によれば、整然とドラフトできて工程通過性が良く、糸斑や混紡斑の少ない精紡糸ができる。この理由は、潜在捲縮性コンジュゲートステープルファイバーを単独で混打綿工程、梳綿工程を行うと、該梳綿工程において適度に捲縮が顕在化して実質的に繊維長が短いものとなり、その後の工程でカット長(或いは平均繊維長)の短いセルロース系ステープルファイバーと合わせることとすると、繊維の長短にあまり差のない糸の如くとなり、上述の様な繊維長の違いによる問題が生じ難く、扱い易くなるからであると考えられる。そしてこの様に得られた精紡糸は糸斑や混紡斑が少ないから製織性にも優れる。また例えば潜在捲縮性コンジュゲートステープルファイバーのカット長が汎用規格の51mmや44mm程度の場合では、精紡機として汎用されている綿紡績用精紡機を用いることができ、都合が良い。
更に本発明に係る接着芯地は、前記接着芯地用織物に熱可塑性樹脂を付与してなることを特徴とする。該接着芯地においても、上記接着芯地用織物の特性を発揮し得るものであり、即ち緯方向に良好なストレッチ性と張り・腰を発揮し得る。
本発明に係る接着芯地用織物並びに接着芯地は、緯方向に優れたストレッチ性を有すると共に張り,腰にも優れており、紳士用及び婦人用スーツ地、殊に高級スーツ地等の要求特性の高い接着芯地としても好適に使用することができる。
また本発明に係る接着芯地用織物の製造方法によれば、繊維長が異なるステープルファイバーを含む混紡糸でありながらも、安定的に精紡でき、前記接着芯地用織物を効率的に製造し得る。
以下、本発明について詳述する。
前述の様に本発明に係る接着芯地用織物は、カット長が43mm以上の潜在捲縮性コンジュゲートステープルファイバーと、該潜在捲縮性コンジュゲートステープルファイバーよりもカット長(或いは平均繊維長)が短いセルロース系ステープルファイバーとが含まれた混紡糸が、少なくとも緯糸として配されていることを要旨としている。なお以下、カット長や平均繊維長を総称して、カット長と称することがある。
本発明において用いられる潜在捲縮性コンジュゲートステープルファイバーは、該ファイバーを構成する複数のポリマー成分の熱収縮差を利用して捲縮させるというものであり、その形態としてはいわゆるサイドバイサイド型、偏芯シースコア型のコンジュゲートステープルファイバーが挙げられる。このうちでも特にサイドバイサイド型は捲縮性が良好に現れることから好ましい。
また斯様な潜在捲縮性コンジュゲートステープルファイバーの素材としては、エチレンテレフタレート単位を主体とし、金属塩スルホネート基を有する構成単位1〜3モル%およびイソフタル酸2〜10モル%を共重合成分とする共重合ポリエステル成分[A]と、この共重合ポリエステル成分[A]よりも低収縮性のポリエステルのホモポリマーまたは共重合ポリエステル(特に好ましくはポリエチレンテレフタレート)のポリエステル成分[B]とを用いたもの等が好適な態様として挙げられ、これら共重合ポリエステル成分[A]とポリエステル成分[B]をサイドバイサイド型に接合したコンジュゲートステープルファイバーがより好ましい。
上記共重合ポリエステル成分[A]は、共重合成分としての金属塩スルホネート基を有する構成単位とイソフタル酸を共重合成分として含有しているので、熱収縮特性が大きく、従って低収縮性のポリエステル成分[B]との熱収縮差が大きくなって、十分な潜在捲縮機能を発揮する。尚上記においてポリエステル成分[B]として共重合ポリエステルとポリエステルのホモポリマーを挙げているが、共重合ポリエステルよりもポリエステルのホモポリマーの方が一般に収縮性が小さいので、ポリエステル成分[B]としてはホモポリマーを用いる方が好ましい。
但し、上記共重合ポリエステル成分[A]における金属塩スルホネート基を有する構成単位の共重合割合が1モル%未満の場合は、潜在捲縮機能が不十分になり易く、反対に3モル%を超えるとコンジュゲートファイバーの乾強度が不足しがちになるので、上記の如く1〜3モル%とするのが好ましい。より好ましくは1.5〜2.7モル%である。また上記共重合ポリエステル成分[A]におけるイソフタル酸の共重合量が2モル%未満の場合は、ポリエチレンテレフタレートといった低収縮性のポリエステル成分[B]との熱収縮特性差が小さくなり、潜在捲縮機能が不十分になり易く、反対に10モル%を超えると、熱処理時に収縮特性が強すぎて、捲縮は発現してもファーバーの硬化が激しく、ストレッチ性の発現につながり難くなることから、上記の様に2〜10モル%とするのが望ましい。より好ましくは3〜8モル%である。
尤も上記共重合ポリエステル成分[A]及び上記低収縮性のポリエステル成分[B]には本発明の目的効果を損なわない範囲内で他の共重合成分を含んでも良い。更にはポリエステル成分[A]及び[B]、又は[A]、[B]のどちらかに、抗菌剤、消臭剤、難燃剤、染料、顔料、セラミックス等の特性付与剤や添加剤を任意に配合しても良い。
前述の通り、潜在捲縮性コンジュゲートステープルのカット長は43mm以上である。43mm未満の場合は、熱処理して捲縮させても、織物の良好なストレッチ性の発現につながり難いからである。好ましくは44mm以上であり、更に好ましくは48mm以上である。尚、繊維長の規格として51mmのものがあるので、この規格の51mm長とすると好都合である。一方あまりにもカット長が長いと、特殊なドラフトパートを有する精紡機でしか混紡できなくなる懸念があるので、80mm以下であることが好ましく、更に好ましくは70mm以下である。
通常、潜在捲縮性コンジュゲートステープルは定長カット品であるが、カットは必ずしも定長カットである必要はなく、バリアブルカットやストレッチブレーキング(牽切方式)でも良い。定長カットでないステープルファイバーやカット長が未知のステープルファイバーの場合は、後述の測定法により平均繊維長を測定し、この平均繊維長をカット長として評価することとして、これが43mm以上となる様にすると良い。平均繊維長で評価した場合は個々の繊維として43mm未満のものも含み得るが、潜在捲縮性コンジュゲートステープルの平均繊維長として43mm以上であれば、良好なストレッチ性を発揮することができる。とは言え、優れたストレッチ性を発揮させる為には個々の繊維としての43mm以上のものが70%(本数割合)以上であることが望ましい。
潜在捲縮性コンジュゲートステープルファイバーは、熱処理により捲縮を発現させるより前に、機械捲縮が施されていることが好ましい。ネップの形成や未解繊の問題を防止するためである。そしてこの機械捲縮が捲縮数(繊維に一定の荷重をかけ、捲縮の山と谷の数を数えて2で割った数)3〜20ケ/25mmとなる様に施されていることがより好ましい。また熱収縮させたときに、160℃乾熱処理後の捲縮数が25〜65ケ/mであることが好ましい。160℃乾熱処理後の捲縮数が25ケ/25mm未満の場合は、ストレッチ性が必ずしも十分とは言えず、あまり好ましくない。一方65ケ/25mmを超えると、風合いが硬化するのであまり好ましくない。より好ましくは30ケ/25mm以上、60ケ/25mm以下である。
潜在捲縮性コンジュゲートステープルファイバーの繊度としては1.0〜3.0dtex(デシテックス)が好ましい。1.0dtex未満では捲縮発現によるストレッチ力が不足しがちになってあまり好ましくなく、一方、3.0dtexを超えると、上記混紡糸の番手を太くせざるを得なくなり、接着芯地用織物としては厚くなり過ぎてしまう懸念がある為、あまり好ましくない。より好ましくは1.5dtex以上、2.5dtex以下である。
次に、本発明の上記混紡糸に含まれるセルロース系ステープルファイバーについて説明する。
本発明の混紡糸は、上記の如くセルロース系ステープルファイバーをも含むことから、吸湿性等の快適性が良好である。
セルロース系ステープルファイバーとしては、綿繊維の他、ポリノジック、レーヨン、キュプラ等の再生セルロース繊維、テンセル、リヨセル(登録商標)等の精製セルロース繊維などが挙げられる。このうちでも精製セルロース繊維は、強度に優れ、寸法安定性に優れる等の点から推奨される。
セルロース系ステープルファイバーの繊度としては0.5〜2.5dtexが好ましい。0.5dtex未満では上記潜在捲縮性コンジュゲートステープルとの混合斑が生じ易く、あまり好ましくない。一方、2.5dtexを超えると、紡績糸の番手が太くなるため、接着芯地としては厚くなり過ぎてあまり好ましくない。より好ましくは1.0dtex以上、1.5dtex以下である。
本発明において前述の如く、セルロース系ステープルファイバーのカット長は、前記潜在捲縮性コンジュゲートステープルファイバーのカット長よりも短いことを要件とする。この様に短いものとすることで、潜在捲縮性コンジュゲートステープルファイバーの捲縮発現によるストレッチ性を阻害しない様になる。またセルロース系ステープルファイバーとして38mmカット長のものが入手し易く、この点でも都合が良い。
更に、セルロース系ステープルファイバーのカット長が潜在捲縮性コンジュゲートステープルファイバーのカット長より10mm以上短いことが好ましい。一方、あまりにもセルロース系ステープルファイバーのカット長が短すぎると、混紡糸の強度が低くなる虞がある他、混紡糸に好ましくない毛羽が増えて、接着芯地の接着性が悪くなる懸念があるから、セルロース系ステープルファイバーのカット長としては30mm以上であることが好ましい。更に好ましくは35mm以上であり、38mmカットのものが特に好ましく使用できる。セルロース系ステープルファイバーについても、必ずしも定長カットである必要はなく、バリアブルカットやストレッチブレーキングでも良い。
カット長未知のステープルファイバーや、定長カットでないステープルファイバーは、後述の測定法による平均繊維長で評価し、この平均繊維長が潜在捲縮性コンジュゲートステープルファイバーより短いものとする。
本発明の接着芯地用織物は、前記の如く潜在捲縮性コンジュゲートステープルファイバーとセルロース系ステープルファイバーを含む混紡糸を用いるものであるところ、該混紡糸としてはリング精紡機で精紡された混紡糸であることが好ましい。
前述の様に、潜在捲縮性コンジュゲートステープルファイバーはカット長が43mm以上である一方、セルロース系ステープルファイバーはこの潜在捲縮性コンジュゲートステープルファイバーよりもカット長が短いことから、通常通りにこれら2種のステープルファイバーを混打綿工程で混綿し、その後梳綿、練条、粗紡して粗糸を得て精紡するという紡績方法では、前述の様にドラフトパートで繊維長の長い潜在捲縮性コンジュゲートステープルファイバーがドラフトパート上で整然とドラフトできなかったり、糸斑や混紡斑の多い糸となる虞がある。しかしながら本発明の製造方法の様に、カット長が相互に異なる両ステープルファイバーについて、混打綿工程、梳綿工程を別々に行った後、練条工程で混綿する場合には、短い方のセルロース系ステープルファイバーに合わせた精紡機(例えば通常の綿紡績用の精紡機)を用いて整然とドラフトでき、工程通過性が良く、糸斑が少なく、且つ混紡斑の少ない精紡糸ができる。
これは、潜在捲縮性コンジュゲートステープルファイバーを単独で混打綿工程、梳綿工程を通過させることにより、ファイバーに与えられる張力やしごき等の作用によって適度に捲縮が顕在化し、実質的に繊維長が短いものとなり、この為、その後の工程でカット長の短いセルロース系ステープルファイバーと合わせた場合に扱い易くなるのであると考えられる。
これに対し、仮に混打綿工程で両ステープルファイバーを混綿してしまうと、潜在捲縮性コンジュゲートステープルファイバーに扱き作用(ファイバー側面を擦る(しごく)ことによってカーリングさせる作用)を与え辛くなり、むしろ見かけの捲縮がなくなって、短い方に合わせた精紡機、例えば綿紡績用精紡機にとっては繊維長の長すぎる状態になる。そしてこの長いファイバーを含む粗糸を、例えば綿紡績用の短いゲージのドラフトパートを有する精紡機に仕掛けると、精紡工程の通過性が損なわれることになり易いのである。勿論、長い方に合わせた精紡機、例えばスフ紡績用の所謂2インチゲージの精紡機に仕掛ければ、一通り混紡糸を精紡できるものの、セルロース系ステープルファイバーに対して長いゲージのドラフトパートを持つ精紡機であることから、結果的にセルロース系ステープルファイバーの均整なドラフトができ辛く、混紡糸に太細斑が増えて好ましくない。
本発明において上記混紡糸の番手は、英式綿番手で10〜80番手であることが好ましい。10番手より太いと、接着芯地としては厚すぎるものとなり、一方80番手より細いと、ストレッチ性が低下する他、張り・腰に欠けた風合いになり易いからである。より好ましくは、20〜70番手である。
上記混紡糸中の潜在捲縮性コンジュゲートステープルファイバーの含有量は、混紡糸の質量の10%以上であることが好ましい。10%未満の場合、ストレッチ性が乏しくなるからである。一方、潜在捲縮性コンジュゲートステープルファイバーの混紡糸中の含有量の上限としては、90%以下であることが好ましい。90%を超えると、耐熱性が低下する懸念があるからであり、例えばこの接着芯地用織物に熱可塑性樹脂を塗布して得た接着芯地を、ウールやウール混スーツ地等に接着プレスする際や、この接着芯地を用いた衣服をドライクリーニング等した場合のアイロン仕上げやプレス仕上げを行う際に、耐熱性に劣る接着芯地用織物では問題が生じる虞があるからである。より好ましくは15質量%以上、60質量%以下である。
他方、上記混紡糸中のセルロース系ステープルファイバーの含有量は、混紡糸の質量の10%以上であることが好ましい。10%未満の場合は、吸湿性が乏しくなり易く、快適性の観点から上記の通り10%以上が好ましいのである。また、セルロース系ステープルファイバーは混紡糸の質量の90%以下であることが好ましい。90%を超えると、相対的に潜在捲縮性コンジュゲートステープルファイバーが少なくなるので、ストレッチ性が不足がちになるからである。より好ましくは40質量%以上、85質量%以下である。
混紡糸の撚係数としては2.8〜3.5であることが好ましい。2.8未満の場合は、強度不足となり易く、一方3.5を超えると、撚拘束力が強くなり過ぎ、ストレッチ性を損なうことがあるからである。より好ましくは2.9以上、3.4以下である。
本発明の接着芯地用織物を構成する経糸に関しては、特に限定はないが、そのストレッチ性、取扱性の良さや経済性等の観点から、ポリエステルマルチフィラメントの仮撚加工糸であることが好ましい。この様に経糸に特定の仮撚加工糸を用いることにより、経方向にも優れたストレッチ性を発揮し得、製織性の向上や残留収縮の抑制効果も付加することが可能である。
好ましく用いられる仮撚加工糸の繊度は、20〜80dtexである。20dtex未満の場合は、接着芯地用織物が薄すぎるものとなり、一方80dtexを超えると、接着芯地用織物としては厚すぎるものとなる懸念があるからである。
上記仮撚加工糸を構成するフィラメントの単繊維繊度は、ソフトな風合いを得る上で比較的細いものが望ましく、0.2〜3.3dtexであることが好ましい。0.2dtex未満の場合は、仮撚加工糸に仮撚による不必要な毛羽が増えて、エアージェットルーム製織の製織性を害することがあるからであり、一方で3.3dtexを超えると、風合いのソフト感が不足気味になり易いからである。
仮撚加工糸を構成するポリエステルには、ポリエチレンテレフタレートが好ましく用いられるが、ポリトリメチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート等でも良く、これらにイソフタレート成分や5−ナトリウムスルホイソフタル酸成分等を共重合した共重合ポリエステルでも構わない。これらのポリマーに酸化チタン等の艶消し剤や、カオリナイト等の微細孔形成剤などが添加されていても構わない。
仮撚加工糸に供給されるポリエステルマルチフィラメント原糸としては、延伸糸でも高配向未延伸糸(いわゆるPOY)でも構わないが、高い捲縮特性を得やすい点や、仮撚生産性の高い摩擦仮撚施撚体を用いた高速延伸仮撚加工をし易い点から、高配向未延伸糸であることが好ましい。
原糸のフィラメント断面は通常の丸断面で構わないが、多葉、多角、中空、扁平、多角中空、その他特殊断面のものであっても構わない。尚丸断面の原糸を使用すると、仮撚加工後は通常断面変形が起こり、延伸糸を仮撚加工したものは崩れた5角形のものとなることが多く、高配向未延伸糸を延伸仮撚加工した場合は、扁平化したものとなることが多い。
仮撚加工糸の捲縮特性は、後述の測定法による捲縮伸長率が30%以上であることが好ましい。より好ましくは40%以上である。30%未満の場合は、ストレッチ性が乏しくなるからである。捲縮伸長率はより大きい方が好ましいが、あまりにも大きくしようとし過ぎることは、仮撚糸切れを増やす原因となるので、75%以下であることが好ましい。前記のような捲縮特性を満足させる観点においては、いわゆる1段ヒーター仮撚加工糸であることが好ましい。
また接着芯地用織物の経糸を構成する仮撚加工糸の残留トルクは小さいことが好ましく、具体的には後述の測定法による残留トルクが25T/10cm以下であることが好ましい。仮撚加工糸は、加撚して熱固定した後、解撚するという方法で製造されるものであり、糸として実際には撚りはないが撚り癖が残ってこれが伸縮性や嵩高性となって表れるというものである。しかし一旦撚りを加えて固定していることから、糸には撚った方向に曲がろうとするトルクが残る。これが残留トルクであり、この残留トルクが大きいと、染色加工後の織物においも残留収縮率が大きいものとなる。そして残留収縮率が大きいと、接着芯地用織物に熱可塑性樹脂を塗布して接着芯地とする際や、この接着芯地をウールやウール混スーツ地等に接着プレスする際に、シワになったり、生地にだぶつきが生じたりしてあまり好ましくないものとなるのである。なお仮撚加工糸の収縮率が多少高くとも、染色加工により熱が加わるので、残留収縮率の高さに直接にはつながらないが、仮撚加工糸の残留トルクが大きいと、染色加工された後までトルクが残り、接着芯地として熱接着される時にまで、好ましくない収縮挙動を残す元になり好ましくないのである。なお仮撚加工糸の残留トルクとして更に好ましくは20T/10cm以下であり、本質的に小さければ小さいほど好ましい。
ところで接着芯地用織物の経糸を構成する仮撚加工糸としては、捲縮特性の観点から1段ヒーター仮撚加工糸が好ましいのであるが、通常、1段ヒーター仮撚加工糸は2段ヒーター仮撚加工糸に比べて残留トルクが大きい。しかし、実際に1段ヒーター加工で得られる仮撚加工糸の低い残留トルクのものでは多くは2T/10cm以上というレベルであり、1段ヒーター仮撚加工糸を採用しても十分に残留トルクの低いものが得られる。
またエアージェットルームで製織する際、経糸として供給する糸が仮撚加工糸である場合には、仮撚加工糸に流体交絡処理が施されていることが好ましい。この理由は、経糸開口を確実にして高速製織性を高めるためである。流体交絡処理による交絡度は後述の測定法によって、40ケ/m以上であることが好ましい。更に好ましくは60ケ/m以上である。但し、あまりにも交絡度が大き過ぎると、風合いが硬く感じられるようになるので、150ケ/m以下であることが好ましく、更に好ましくは120ケ/m以下である。
経糸に用いられる仮撚加工糸としては追撚したものであっても構わないが、前記の流体交絡処理が施されることによって、追撚しなくとも生産性良く製織できる。従って追撚する場合には、そのストレッチ性の観点からあまりに多い撚数は好ましくなく、300T/m以下であることが好ましい。
本発明の接着芯地用織物は、少なくとも緯糸に上記の如く混紡糸を用いて製織されてなるものであるところ、この織組織としては、表地の組織にもよるが、汎用性の観点からは平組織が好ましい。他方、ストレッチ性を豊かにする観点からは、朱子組織や斜紋組織が好ましい。また、モアレ斑(ある種の表地との干渉斑)を防ぐ観点からは梨地組織も好ましい。
本発明の接着芯地用織物の製織上がりの生機は、下式(1)で示される経糸のカバーファクターが3.5〜8.0、下式(2)で示される緯糸のカバーファクターが4.0〜7.0であることが好ましい。接着芯地用布帛の生機密度も接着芯地のストレッチ性および風合に重要な影響を及ぼすからである。経糸のカバーファクターが3.5未満の場合には、染色加工時に経糸スリップによる目寄れが起こり易く、一方8.0を超えると、緯方向のストレッチ性が少なくなり、接着芯地用織物の風合も硬くなる傾向があるからである。また緯糸のカバーファクターが4.0未満の場合には、染色加工時に緯糸スリップによる目寄れが起こり易く、一方7.0を超えると、接着芯地用織物の風合が硬くなり、経方向のストレッチ性が少なくなる傾向にあるからである。より好ましくは経糸のカバーファクターを4.0〜7.0、緯糸のカバーファクターを4.5〜6.0とすることが推奨される。
経糸のカバーファクター=経糸密度/(経糸の英式綿番手)1/2 …(1)
緯糸のカバーファクター=緯糸密度/(緯糸の英式綿番手)1/2 …(2)
(経糸密度、緯糸密度の単位:本/2.54cm)
尚、経糸についてはマルチフィラメント糸であっても良く、この場合は経糸繊度が通常デシテックス単位で表されているが、このときは、5906をデシテックス単位で表されている経糸繊度で除すことによって、英式綿番手で表される繊度(番手)に換算し、上記式(1)に代入すると良い。
次に、本発明の接着芯地用織物の製造方法について、例を挙げながら説明する。
まず、潜在捲縮性コンジュゲートステープルファイバーは、公知のステープル繊維用の複合紡糸装置を用いて溶融紡糸し、延伸、捲縮付与、カットすることが好ましい。複合形態はサイドバイサイド型又は偏芯シースコア型が好ましく、接合される2種のセグメントについてそれぞれ収縮特性(例えば熱収縮特性)の異なったものを用い、これらの組合せとすることにより潜在捲縮特性が付与され得る。ここで、そのカット長は43mm以上とする。
セルロース系ステープルファイバーは天然繊維であっても、再生セルロース繊維、精製セルロース繊維のいずれであっても構わないが、そのカット長が前記潜在捲縮性コンジュゲートステープルファイバーより短いものとする。
上記潜在捲縮性コンジュゲートステープルファイバーと上記セルロース系ステープルファイバーはそれぞれ別々に混打綿工程や梳綿工程に供給し、その後、練条工程でこれらステープルファイバーを混綿することとする。この様に練条工程で混綿することにより、カット長43mm以上の潜在捲縮性コンジュゲートステープルファイバーを、スライバーの状態で通常の綿紡績用の精紡機に供給しても、品質を損なうことなくまた操業性良くドラフトでき、次いで精紡することにより混紡糸が得られる。また精紡機に供する前に粗糸を作成し、この粗糸を精紡機のクリールにかけて精紡することが好ましい。精紡機にはリング精紡機を用いることが好ましい。
他方、経糸に関しては、必ずしも前記の如くの混紡糸を使用する必要はなく、ポリエステルマルチフィラメントの仮撚加工糸も好ましく使用できる。このポリエステルマルチフィラメントの仮撚加工糸としては延伸糸を仮撚加工したものか、又は、高配向未延伸糸を延伸仮撚加工したものが好ましい。この高配向未延伸糸については、摩擦仮撚施撚体を有する高速延伸仮撚機を用いて延伸仮撚されてなるものが更に好ましい。
高配向未延伸糸の製造法としては、まず常法によりポリエステルを溶融紡糸し、引取速度2400〜3600m/分程度の範囲で引き取り、チーズ状パッケージに巻き取る。この際、仮撚に適した油剤を適宜付与しておくことが好ましい。そしてこの高配向未延伸糸を、例えば3軸外接型摩擦仮撚施撚体や交差ベルト型摩擦仮撚施撚体を有する高速延伸仮撚機のクリールに仕掛け、延伸仮撚する。この3軸外接型摩擦仮撚施撚体を有する高速延伸仮撚機の場合は、延伸倍率として1.2〜2.0倍程度とし、糸速600〜1000m/分程度で延伸仮撚すると良い。
得られる加工糸の捲縮伸長率としては30%以上とすることが好ましく、そのためには仮撚数を調整すると良い。仮撚数の調整の仕方としては、[1]施撚体のディスク構成の選定と、ディスク周速と糸速の比(いわゆるD/Y)を調整すること、[2]延伸倍率を調整することが挙げられる。高配向未延伸糸に付与された油剤の種類や量にもよるが、例えば、紡糸速度3000m/分で溶融紡糸された高配向未延伸糸を用いた場合は、糸速700m/分、延伸倍率1.6倍、9mm厚ディスク1−4−1、D/Y:1.6倍で、加撚張力が0.15〜0.5g/加工糸繊度dtexであり、加撚張力と解撚張力がほぼ同等となっている様であれば、ほぼ好ましい仮撚数が得られ、仮撚数をT0(単位:T/m)とし、加工糸繊度をD0(単位:dtex)とするとき、T0×(D01/2が20000〜34000を満足する仮撚数となる。仮撚数の確認は、加撚ゾーンでの走行糸のつかみ取りを検撚機で解撚し、解撚長を基準にして1メーター当たりの仮撚数を算出して確認すると良い。
仮撚加工糸を経糸に用いる場合には、染色加工後の接着芯地用織物の残留収縮を抑制することが好ましく、通常、接着芯地用織物の残留収縮率は、その表地と同等以下であることが好ましい。残留収縮率が4%以上であると、この接着芯地用織物に樹脂を付与した接着芯地と表地とを接着する際にシワになったり、生地がダブついたりして、外観品位を損なう恐れがあるが、3%以下であれば、シワやダブつきといった問題が起きることは殆どない。2%以下であれば更に良い。この様に残留収縮率を抑制する為には、仮撚加工糸の残留トルクが25T/10cm以下であることが好ましく、更に好ましくは18T/10cm以下である。
残留トルクを小さくする為には、なるべく前記の範囲でT0×(D01/2が大きいことが好ましいが、それ以外に有効な方法として、仮撚時の1次ヒーターの温度を上げ過ぎないことが挙げられる。
近年、高速延伸仮撚機の速度アップに伴い、高温非接触式又は高温部分接触式ショート1次ヒーターを搭載する設備が増えている。これらの多くは、その1次ヒーターを糸道方向に2分して、糸道上流側を特に高温に設定し、下流側を比較的低温に設定するという条件が採用される。この様に温度設定した場合には、糸切れが起きたときに、上流側の例えば320℃以上の温度に設定したゾーンに付着した糸が昇華することとなって屑が付着せず、次の糸かけが不要となるので、省力化を図ることができるというメリットがある。しかしながら、この1次ヒーターの上流パートの温度を上げ過ぎると、走行糸が強く熱セットされすぎて、これが残留トルクを高める原因になってしまう。
従って本発明においては、高温非接触式又は高温部分接触式ショート1次ヒーターの上流、下流パート共に同一の、比較的低い温度設定としておくことが好ましい。例えば、帝人製機株式会社製HTS−1500型延伸仮撚機を使用する場合、速度にもよるが、1次ヒーターの上流パート,下流パート共に、56dtexの加工糸を得るときでは260℃程度とし、33dtexの加工糸を得るときでは220℃程度に設定しておけば、必要以上に熱がかかり過ぎることがなく、残留トルクが25T/10cm以下の加工糸を得ることができる。上記の如く糸速や仮撚加工糸繊度にもよるが、概ね1次ヒーターの設定温度は300℃以下であることが好ましい。また、使用する仮撚機や延伸仮撚機が完全接触型の1次ヒーターを有する設備の場合には、通常の200〜220℃の設定温度より低めの180〜195℃としておけば、小さい残留トルクの加工糸が得られて好ましい。尚2次ヒーターは使わない方が好ましい。
また、上述の如く仮撚加工糸には流体交絡処理が施されていることが好ましい。そして、その交絡度としては60ケ/m以上であることが更に好ましい。交絡度は、流体交絡処理ノズルのエアー圧と、処理領域でのフィード率で調整可能である。エアー圧は、0.3〜2.0kg/cm2のゲージ圧(1.0kg/cm2=9.8066×104Pa=98.066kPa)が好ましく、フィード率は、0.2〜1.5%のオーバーフィード状態であることが好ましい。
前述の様にして得られた混紡糸を接着芯地用織物の少なくとも緯糸として用い、また経糸としては該混紡糸或いは上記の如くの仮撚加工糸を用い、製織する。製織に用いる織機には、フライシャトルルームやレピアルーム、プロジェクタイルルームのいずれであっても良いが、その生産性の高さから、エアージェットルームが好ましい。なお織物がセルロース系ステープルファイバーを含むので、ウォータージェットルームの使用は好ましくない。
次いで上記の如く製織された生機に、染色加工を施し、熱可塑性樹脂を付与する。
つまり、まず生機を液流型染色機で精練した後、染色加工を行う。尚、経方向および緯方向に適度のストレッチ性を付与する方法としては、過度の幅出しをせずに、シワを伸ばす程度のヒートセット等を施す方法が挙げられる。従来は、染色前のヒートセット(プレセット)と最終染色加工時のヒートセット(ファイナルセット)の両工程にて行われており、この際、プレセットの温度として170〜200℃、ファイナルセットの温度として140〜180℃に調整することによって行われていが、更なるストレッチ性の向上のため、最終染色加工時のファイナルセット1回だけを180〜190℃で行うことも好ましい態様である。これらのセット条件を調整することにより、所望のストレッチ性を有する接着芯地用織物(例えば経方向に16〜25%、緯方向に16〜22%)が得られる。
次に、この様にして得られた本発明の接着芯地用織物に熱可塑性樹脂を塗布(付与)し、接着芯地とする。熱可塑性樹脂としては、接着芯地の製造に通常使用されるもので良く、特に限定されないが、一般的には、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル系共重合体等が使用される。また接着剤の形態としては、上記樹脂を単一成分として使用しても良いし、或いはこのうちの任意の二成分を選択し、上層・下層からなる二成分構造体(例えば実公昭56−55206号公報参照)として使用しても良い。接着性能、耐久性等を考慮すると、二成分構造体の使用が推奨される。塗布方法としては、例えば上記接着芯地用織物の片面に熱可塑性樹脂を点状に塗布する方法や、接着芯地用織物の全体に塗布する方法が挙げられる。ソフトな風合いを損なわない様にするには、前者の方法が推奨される。
以下、実施例,比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例に限定されるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
尚、本発明において用いた測定法は下記によるものである。
<平均繊維長>
潜在捲縮性コンジュゲートステープルファイバーについては、JIS L1015 8.4.1 平均繊維長 補正ステープルダイヤグラム法(B法)に準拠して測定した。セルロース系ステープルファイバーについては、JIS L1015 8.4.1 平均繊維長 ステープルダイヤグラム法(A法)に準拠して測定した。
<捲縮数>
JIS L1015 8.12.1捲縮数に準拠して測定した。
<捲縮伸長率>
適度なテンション調整装置を有するラップリール(周長1.125m)を用い、0.09cN/dtexの荷重をかけて試料糸の8巻きの綛を作る。これをフックにかけ、100℃の熱水中に無荷重の状態で5分間浸漬し、この試料を熱水中より取り出し、湿潤状態のまま0.9×(2/10)×8×2×試料糸繊度(dtex)のセンチニュートン数の荷重をかけ、1分後の長さaを測定する。次に荷重を取り除き、無荷重の状態でフックにかけたまま60±2℃の乾燥機で30分間乾燥し、標準状態の試験室に1時間以上放置し、次いで0.9×(2/1000)×8×2×試料糸繊度(dtex)のセンチニュートン数の初荷重をかけ、1分後の長さbを測る。下記の式(3)により、上記のa、bを用いて捲縮伸長率を算出する。試験回数は2回以上とし、その平均値で表す(小数点以下1桁まで)。
捲縮伸長率(%)={(a−b)/a}×100 …(3)
<残留トルク>
適当な作業机の端に両面接着テープを貼っておく。試料の仮撚加工糸を約1.4m長採取し、旋回させないようにして該試料の仮撚加工糸の中央に(5/1000)×(9/10)×1×2×試料加工糸繊度[dtex]のグラム数の荷重をかけ、この試料仮撚加工糸を2つ折りにし、上記作業机に貼ってある両面接着テープに該試料仮撚加工糸の両端を貼り付ける。錘は2つ折りになった試料仮撚加工糸の最下位置になる様にぶら下がった状態になり、自然に錘は回転し始める。しばらく観察していると、自然に回転が停止して、錘は静止する。その状態で2つ織りになっている試料仮撚加工糸の片道の50cm長の長さに対して、回転させないようにしつつ(1/10)×(9/10)×1×2×試料仮撚加工糸繊度[dtex]のグラム数の荷重をかけ、検撚機に仕掛けチャックして、撚りがなくなるまで解撚する。撚りが無くなるまでの解撚数をT1、解撚時の試料長をL1とするとき、残留トルクは次式(4)で表される。
残留トルク(T/10cm)={50/(50+L1)}×T1×(10/50)…(4)
<交絡度>
50cm長の試料糸をとり出し、下端に0.09cN/dtexの荷重をかけて垂直につり下げる。次に適当な針を糸中に突き刺し、ゆっくり持ち上げて荷重が持ち上がるまでに移動する距離L0(cm)を20回測定し、これにより平均値L(cm)を求め、次式(5)により交絡度を算出する。
交絡度(ケ/m)=100/(2×平均値L) …(5)
<接着芯地の伸度>
「風合い評価の標準化と解析」(日本繊維機械学会編集)の第IV章 「布の力学的特性の測定」ブロック1 引張り特性及びブロック4 せん断特性に記載の方法に則り、伸度を測定した。具体的には、定荷重伸長率の測定において、織物の経方向用試料、緯方向用試料として、それぞれ幅20cm、長さ5cmの接着芯地試料を採取し、長さ方向に4.00×10-3/sec.の一定速度で、最大荷重500gf/cmまで引張り、次いで変形回復過程に移り、最大荷重時の伸長率を求め、伸度(%)とした。経方向と緯方向の各々3回ずつ測定し、各々平均値で表した。
<染色加工織物の残留収縮率>
JIS L 1057「織物及び編物のアイロン収縮率試験方法」のA−1法に順じて測定した。なお、アイロンの温度は140℃とした。
<実験No.1>
ポリエチレンテレフタレートセミブライトレジンを溶融紡糸し、3000m/min.で引取り、巻き取って、90dtex/36filの高配向未延伸糸を得た。この高配向未延伸糸を帝人製機株式会社製HTS−1500型延伸仮撚機に仕掛けて、9mm厚のディスクによるディスク構成:1−4−1、延伸倍率:1.58、D/Y:1.60、1次ヒーター上流側設定温度:260℃、下流側設定温度:260℃、糸速:700m/min.、インターレーサーエアー圧力:1.0kg/cm2、インターレース域のフィード率:0.6%で延伸仮撚加工を実施し、56dtex/36filの仮撚加工糸を得た(経糸用)。尚インターレーサーノズルにはヘバライン社製のものを用いた。仮撚加工糸の捲縮伸長率は56%、残留トルクは14T/10cm、交絡度は85ケ/mであった。
他方、全酸成分に対して5−ナトリウムスルホイソフタル酸を1.5モル%とイソフタル酸を8モル%共重合した共重合ポリエステルと、ポリエチレンテレフタレートセミダルレジンとを、吐出割合50:50でサイドバイサイド型に貼り合わせたステープル繊維を紡出して引取速度1600m/min.で紡糸し、延伸倍率2.6倍、延伸温度140℃で延伸後、スタッフィングボックスで15個/2.54cmの捲縮を付与し、等長カットしてカット長51mm、2.0dtexのコンジュゲートステープルファイバーを得た。このコンジュゲートステープルファイバー単独で、混打綿工程、梳綿工程に供給し、スライバーを作成した。
また、カット長が38mmで、1.3dtexのレンチング社製リヨセル(登録商標)ステープルを、単独で混打綿工程と梳綿工程に供給し、スライバーを作成した。
上記の如く得られたコンジュゲートステープルファイバースライバーとリヨセルステープルスライバーとを連条工程で混綿し、練条スライバーを作成後、粗糸を得、この粗糸を38mmステープル用ドラフトパートを有するリング精紡機に仕掛け、混紡糸を得た。この精紡工程において、カット長の異なる2種類のステープルファイバーが含まれているにもかかわらず、問題なくドラフトすることができ、英式綿番手で40番手の混紡糸を得ることができた(緯糸用)。混紡糸中のコンジュゲートステープルファイバーの割合は40重量%で、リヨセルステープルファイバーの割合は60重量%であり、撚係数は3.1であった。
上記56dtex/36filの仮撚加工糸を経糸に用い、上記混紡糸を緯糸に用い、エアージェットルームを650rpmに設定して経糸密度50本/2.54cm、緯糸密度32本/2.54cmで平織りし、生機を得た。織機稼働率は95%レベルで、問題なく製織できた。
液流染色機型のリラクサーで精練し、高圧液流染色機を用いて直接染料と分散染料により130℃で染色し、180℃でファイナルセットして接着芯地用織物を得た。尚ファイナルセットの際にも過度の幅出しはしなかった。この接着芯地用織物の残留収縮率は経方向に2%であり、合格レベルであった。
この様にして得られた接着芯地用織物の片面に、ポリアミド系熱接着性樹脂を324個/(インチ)2、樹脂量15g/m2でドット状に塗布し、接着芯地を作成した(尚、1インチ=2.54cmである)。
この接着芯地の伸度は経方向に23%、緯方向に17%であり、スーツ地用の芯地として好ましい経緯双方向のストレッチ性と張り・腰を有するものであった。
<実験No.2>
緯糸に用いる混紡糸の製造工程において、上記コンジュゲートステープルファイバースライバーと上記リヨセルステープルスライバーの混綿を混打綿工程で行い、スフ紡績用の2インチゲージドラフトパートを有する精紡機で精紡し、これ以外は上記実験No.1と同様にして接着芯地を得た。
緯糸に用いた混紡糸は太細斑のやや多いものであり、製織性は実験No.1のものと比較してやや劣るものであるものの、ソフト感、張り・腰、ストレッチ性には優れたものであった。
<実験No.3>
経糸の仮撚加工糸の延伸仮撚加工工程において、1次ヒーター上流側の温度を350℃、下流側の温度を220℃とし、これ以外は上記実験No.1と同様にして、接着芯地を得た。
仮撚加工糸の残留トルクがやや高く、結果的に残留収縮特性がやや大きいため、表地との接着のしやすさの点でやや課題を有するものであったが、その他の、工程通過性やソフトな風合い、張り・腰、ストレッチ性の点において優れたものであった。
<実験No.4>
経糸の仮撚加工糸の延伸仮撚加工工程において流体交絡処理を施さなかったこと以外は、上記実験No.1と同様にして接着芯地を得た。
エアージェットルーム製織時の経糸開口がすっきりせず、織機稼働率が85%で、実験No.1に比べて製織性の点でやや課題を残すものになったが、ソフト感、ストレッチ性、張り・腰などの点については優れたものであった。
<実験No.5>
実験No.1で精紡した混紡糸と同じものを経緯の両方に用いて、経糸密度を調節して製織し、これ以外は上記実験No.1と同様にして接着芯地を得た。
経方向のストレッチ性と全体の厚ぼったさの点において、実験No.1に比較して課題を有するものであったが、特に張り・腰に優れたものであった。
<実験No.6>
緯糸混紡糸に用いるコンジュゲートステープルファイバーのカット長を38mmとし、このコンジュゲートステープルファイバースライバーと上記リヨセルステープルスライバーとの混綿を混打綿工程で行い、これ以外は上記実験No.1と同様にして接着芯地を得た。
工程通過性良く、張り・腰に優れた接着芯地が得られたものの、緯方向のストレッチ性において満足できるものではなかった。
<実験No.7>
緯糸用の混紡糸に用いるコンジュゲートステープルファイバーのカット長を44mmとし、リヨセルステープルのカット長51mmとし、これらを混打綿工程で混綿し、また2インチエゲージの精紡機で精紡することとし、これ以外は実験No.1と同様にして接着芯地を得た。
一通り工程通過性に問題なく接着芯地は得られたが、緯方向のストレッチ性において満足できるものではなかった。
下記表1に、上記実験No.1〜7における経糸,緯糸の各種条件や接着芯地の評価等について纏めて記す。
Figure 2011021311
以上の様に実験No.6,7については満足できるものではなく、これに対して実験No.1〜5は緯方向のストレッチ性に優れ、良好な張り・腰を備えたものであった。このうちでも特に実験No.1は精紡工程通過性や製織性も良好で、最も好ましいものであった。

Claims (4)

  1. 潜在捲縮性コンジュゲートステープルファイバーと、セルロース系ステープルファイバーとが含まれた混紡糸を緯糸に、仮撚加工糸を経糸に用いたものであり、
    前記潜在捲縮性コンジュゲートステープルファイバーのカット長或いは平均繊維長が43〜80mmで、
    前記セルロース系ステープルファイバーのカット長或いは平均繊維長が、前記潜在捲縮性コンジュゲートステープルファイバーよりも10mm以上短く、
    経方向に16〜25%、緯方向に16〜22%のストレッチ性を有することを特徴とする接着芯地用織物。
  2. 請求項1に記載の接着芯地用織物の製造方法であって、
    カット長或いは平均繊維長が43〜80mmの潜在捲縮性コンジュゲートステープルファイバーと、この潜在捲縮性コンジュゲートステープルファイバーよりもカット長或いは平均繊維長が10mm以上短いセルロース系ステープルファイバーとについてそれぞれ別個に混打綿工程及び梳綿工程を行い、
    その後これらを練条工程で混綿することとし、
    得られた混紡糸を緯糸として、仮撚加工糸を経糸として用いて製織することを特徴とする接着芯地用織物の製造方法。
  3. ヒートセットを施す際、プレセットを行わずに、最終染色加工時のファイナルセット1回だけを180〜190℃で行う請求項2に記載の製造方法。
  4. 請求項1に記載の接着芯地用織物に、熱可塑性樹脂を付与してなることを特徴とする接着芯地。
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EP3202959A4 (en) * 2014-09-30 2018-03-21 Kolon Industries, Inc. Lyocell crimped fiber

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