JP2011011390A - 前処理液、インクセットおよびインクジェット記録方法 - Google Patents

前処理液、インクセットおよびインクジェット記録方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 記録用紙に対する水性インクの速乾性を向上可能な前処理液を提供する。
【解決手段】 インクジェット記録に先立ち、記録用紙に塗布するための前処理液であって、前記前処理液が、アルギン酸カルシウム、アルギン酸ナトリウム、水溶性有機溶媒および水を含み、前記アルギン酸カルシウムの配合量が、前記前処理液全量に対して、0.008重量%〜0.074重量%であり、前記アルギン酸ナトリウムの配合量が、前記前処理液全量に対して、0.013重量%〜0.084重量%であることを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、前処理液、インクセットおよびインクジェット記録方法に関する。
インクジェット記録装置の記録速度の高速化に伴い、水性インクを記録用紙に塗布した際における水性インクの速乾性が求められている。前記速乾性の問題を解決する方法として、染料を不溶化させる化合物を含む前処理液を、記録用紙に付着させた後、水性インクを前記記録用紙に付着させるインクジェット記録方法が提案されている(特許文献1参照)。
特開昭64−63185号公報
しかし、前記特許文献1に記載の方法では、速乾性の向上が染料インクを用いた場合に限定される上、前記染料インク中の染料を不溶化させる化合物を選択する必要がある。
そこで、本発明は、記録用紙に対する水性インクの速乾性を向上可能な前処理液を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明の前処理液は、
インクジェット記録に先立ち、記録用紙に塗布するための前処理液であって、
前記前処理液が、アルギン酸カルシウム、アルギン酸ナトリウム、水溶性有機溶媒および水を含み、
前記アルギン酸カルシウムの配合量が、前記前処理液全量に対して、0.008重量%〜0.074重量%であり、
前記アルギン酸ナトリウムの配合量が、前記前処理液全量に対して、0.013重量%〜0.084重量%であることを特徴とする。
本発明の前処理液は、前記所定量のアルギン酸カルシウムおよびアルギン酸ナトリウムを含む。インクジェット記録に先立ち、前記前処理液を記録用紙の記録面に塗布し、前記前処理液の塗布部に水性インクにより記録すれば、速乾性が向上する。
図1は、本発明により提供されるインクジェット記録装置の構成の一例を示す構成図である。 図2は、本発明により提供されるインクジェット記録装置の構成のその他の例を示す構成図である。 図3(a)および(b)は、本発明のインクジェット記録方法による記録例を示す図である。 図4(a)〜(d)は、本発明のインクジェット記録方法の一例を示す工程図である。 図5(a)〜(c)は、本発明の実施例における第1の速乾性評価方法について説明する図である。 図6(a)〜(d)は、本発明の実施例における第1の速乾性評価方法の評価基準を示す模式図である。 図7(a)〜(c)は、本発明の実施例における第2の速乾性評価方法について説明する図である。 図8(a)〜(d)は、本発明の実施例における第2の速乾性評価方法の評価基準を示す模式図である。
本発明の前処理液において、前記アルギン酸カルシウムの配合量が、前記前処理液全量に対して、0.04重量%〜0.064重量%であることが好ましい。
本発明の前処理液において、前記水溶性有機溶媒が、ジプロピレングリコール−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコール−n−ヘキシルエーテルおよびトリエチレングリコール−n−ブチルエーテルからなる群から選択される少なくとも一種であることが好ましい。
本発明のインクセットは、水性インクおよび前処理液を含むインクセットであって、前記前処理液が、本発明の前処理液であることを特徴とする。
本発明のインクセットにおいて、前記水性インクが、顔料を含むことが好ましい。
本発明のインクジェット記録方法は、インクジェット記録に先立ち、記録用紙に前処理液を塗布する前処理工程と、前記記録用紙に水性インクをインクジェット方式により吐出して記録する記録工程とを有するインクジェット記録方法であって、
前記前処理工程の前記前処理液として、本発明の前処理液を用いることを特徴とする。
本発明のインクジェット記録方法において、前記記録用紙における前記前処理液の塗布箇所は、前記記録用紙の記録面の一部であってもよい。
つぎに、本発明の前処理液について説明する。本発明の前処理液は、インクジェット記録に先立ち、記録用紙に塗布するためのものである。本発明の前処理液は、インクジェット記録時(プリント時)に使用されることが好ましい。
前記記録用紙としては、特に限定されず、従来公知の記録用紙が使用できる。具体的には、例えば、一般に市販されているコピー用紙、ボンド紙等のいわゆる普通紙が好適に使用される。さらに、一般に市販されているマット紙、光沢紙等も使用できる。
本発明の前処理液は、アルギン酸カルシウム、アルギン酸ナトリウム、水溶性有機溶媒および水を含む。
前記アルギン酸カルシウムは、記録用紙に対する水性インクの速乾性を向上させる機能を有する。前記アルギン酸カルシウムの配合量は、前記前処理液全量に対して、0.008重量%〜0.074重量%である。前記アルギン酸カルシウムの配合量を0.008重量%以上とすることで、記録用紙に対する水性インクの速乾性を向上させることが可能となる。前記アルギン酸カルシウムの配合量を0.074重量%以下とすることで、前記アルギン酸カルシウムの分散性に優れた前処理液が得られる。前記アルギン酸カルシウムの配合量は、前記前処理液全量に対して、0.04重量%〜0.064重量%であることが好ましい。
前記アルギン酸ナトリウムは、主に、難溶性の前記アルギン酸カルシウムの分散性を向上させる機能を有する。前記アルギン酸ナトリウムは、記録用紙に対する水性インクの速乾性を向上させる機能も有する。前記アルギン酸ナトリウムの配合量は、前記前処理液全量に対して、0.013重量%〜0.084重量%である。前記アルギン酸ナトリウムの配合量を0.013重量%以上とすることで、前記アルギン酸カルシウムの分散性に優れた前処理液が得られる。なお、前記アルギン酸ナトリウムの併用により、前記アルギン酸カルシウムの分散性が向上することは、本発明者が初めて見出したものである。前記アルギン酸ナトリウムの配合量を0.084重量%以下とすることで、前記前処理液の粘度を適度なものとでき、記録用紙に対する水性インクの速乾性を向上させることが可能となる。
前記水溶性有機溶媒としては、ジプロピレングリコール−n−プロピルエーテル(DPP)、ジエチレングリコール−n−ヘキシルエーテル(DEHE)およびトリエチレングリコール−n−ブチルエーテル(BTG)が好ましい。前記水溶性有機溶媒としては、前記DPP、前記DEHEおよび前記BTG以外のものも使用可能である。前記DPP、前記DEHEおよび前記BTG以外の水溶性有機溶媒としては、例えば、グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、トリメチロールプロパン、1,5−ペンタンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール等の多価アルコール;エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコール−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコール−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコール−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールメチルエーテル、トリエチレングリコールエチルエーテル、トリエチレングリコール−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコール−n−プロピルエーテル、プロピレングリコール−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコール−n−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールエチルエーテル、トリプロピレングリコール−n−プロピルエーテル、トリプロピレングリコール−n−ブチルエーテル等の多価アルコール誘導体;エタノール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、ベンジルアルコール等のアルコール;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド;アセトン等のケトン;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル、ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、シクロへキシルピロリドン、トリエタノールアミン等の含窒素溶媒、チオジエタノール、チオジグリセロール、スルホラン、ジメチルスルホキシド等の含硫黄溶媒;炭酸プロピレン;炭酸エチレン等があげられる。前記水溶性有機溶媒の配合量は、前記前処理液全量に対して、例えば、1重量%〜15重量%であり、好ましくは、2重量%〜10重量%である。前記水溶性有機溶媒は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
前記水は、イオン交換水または純水であることが好ましい。前記前処理液全量に対する前記水の配合量は、例えば、他の成分の残部としてもよい。
本発明の前処理液は、前記アルギン酸カルシウム、前記アルギン酸ナトリウム、前記水溶性有機溶媒および水に加え、その他の成分を含有していてもよい。
前述のように、前記前処理液を、前記記録用紙の記録面に塗布すれば、前記記録用紙に対する水性インクの速乾性が向上する。この速乾性向上のメカニズムについて、本発明者は、つぎのように推察している。前記前処理液を塗布することなく、水性インクにより記録した場合、前記水性インクが記録用紙に浸透せず、前記記録用紙の記録面上に留まることがある。一方、前記前処理液を、前記記録用紙に塗布し、前記前処理液の塗布部に水性インクにより記録すれば、前記アルギン酸カルシウムおよび前記アルギン酸ナトリウム由来のアルギン酸と、前記水性インク中の着色剤等との相互作用により、短時間で水性インクが記録用紙に定着する。また、前記水性インクが顔料を含む場合、前記アルギン酸カルシウムおよび前記アルギン酸ナトリウム由来のカルシウムイオンおよびナトリウムイオン、特に、カルシウムイオンの作用により、前記水性インク中の顔料が、前記記録面近傍で効率良く凝集する。この結果、前記水性インクが、速やかに乾燥する。記録用紙に対する水性インクの速乾性は、水性インクの浸透性を高めることで向上させるのが一般的である。しかし、水性インクの浸透性を高めると、記録物の光学濃度が低下する。これに対し、前記前処理液を用いれば、前述のとおり、前記水性インク中の顔料を記録面近傍で効率よく凝集させることができるため、記録物の光学濃度が低下することがない。このように、本発明の前処理液によれば、記録用紙に対する水性インクの速乾性を向上させることができるとともに、記録物の光学濃度を低下させることがない。なお、これらのメカニズムは、あくまでも推察であり、この推察によって、本発明は、なんら制限および限定されない。また、速乾性とは、換言すれば、記録後、短時間で記録用紙に水性インクが定着し、インクジェット記録装置における他の部材および排紙部に排紙された記録用紙等に接触しても水性インクが転写しないことを意味する。前記記録は、印字、印画および印刷等を含む。
つぎに、本発明のインクセットについて説明する。前述のとおり、本発明のインクセットは、水性インクおよび本発明の前処理液を含む。前記水性インクは、前記前処理液の塗布部にインクジェット方式により吐出して記録を行うためのものである。
前記水性インクとしては、特に限定されず、例えば、一般に市販されている従来公知の水性インクを用いることができる。前記水性インクに用いられる着色剤は、特に限定されず、顔料または染料のいずれであってもよいが、前述のとおり、顔料を含むことが好ましい。また、前記着色剤として、顔料および染料を混合して用いてもよい。
前記顔料は、例えば、カーボンブラック、無機顔料および有機顔料等が使用できる。前記カーボンブラックとしては、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等があげられる。前記無機顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化鉄系無機顔料およびカーボンブラック系無機顔料等をあげることができる。前記有機顔料としては、例えば、アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料等のアゾ顔料;フタロシアニン顔料、ペリレンおよびペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料等の多環式顔料;塩基性染料型レーキ顔料、酸性染料型レーキ顔料等の染料レーキ顔料;ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック昼光蛍光顔料等があげられる。また、その他の顔料であっても水相に分散可能なものであれば使用できる。これら顔料の具体例としては、例えば、C.I.ピグメントブラック1、6および7;C.I.ピグメントイエロー1、2、3、12、13、14、15、16、17、55、73、74、75、83、93、94、95、97、98、114、128、129、138、150、151、154、180、185および194;C.I.ピグメントオレンジ31および43;C.I.ピグメントレッド2、3、5、6、7、12、15、16、48、48:1、53:1、57、57:1、112、122、123、139、144、146、149、166、168、175、176、177、178、184、185、190、202、221、222、224および238;C.I.ピグメントバイオレット196;C.I.ピグメントブルー1、2、3、15、15:1、15:2、15:3、15:4、16、22および60;C.I.ピグメントグリーン7および36等があげられる。
前記顔料は、自己分散型顔料であってもよい。前記自己分散型顔料は、例えば、顔料粒子の表面にカルボキシル基、カルボニル基、ヒドロキシル基、スルホン基等の親水性官能基およびそれらの塩の少なくとも一種が、直接または他の基を介して化学結合により導入されていることによって、分散剤を使用しなくても水に分散可能なものである。
前記自己分散型顔料は、例えば、特開平8−3498号公報、特表2000−513396号公報等に記載の方法によって表面処理された自己分散型顔料を用いることができる。前記自己分散型顔料は、例えば、市販品を用いてもよい。前記市販品としては、例えば、キャボット・スペシャルティ・ケミカルズ社製の「CAB−O−JET(登録商標)200」、「CAB−O−JET(登録商標)250C」、「CAB−O−JET(登録商標)260M」、「CAB−O−JET(登録商標)270Y」、「CAB−O−JET(登録商標)300」、「CAB−O−JET(登録商標)400」、「CAB−O−JET(登録商標)450C」、「CAB−O−JET(登録商標)465M」および「CAB−O−JET(登録商標)470Y」;オリエント化学工業(株)製の「BONJET(登録商標)BLACK CW−1」、「BONJET(登録商標)BLACK CW−2」および「BONJET(登録商標)BLACK CW−3」;東洋インキ製造(株)製の「LIOJET(登録商標)WD BLACK 002C」;等があげられる。
前記自己分散型顔料の原料として用いることができる顔料は、無機顔料および有機顔料のいずれも使用することができる。また、前記表面処理を行うのに適した顔料としては、例えば、三菱化学(株)製の「MA8」および「MA100」、デグサ社製の「カラーブラックFW200」等のカーボンブラックがあげられる。
前記水性インク全量に対する前記顔料の固形分配合量(顔料割合;顔料固形分量)は、例えば、記録物に所望される光学濃度または色彩等により、適宜決定できる。前記顔料割合は、例えば、0.1重量%〜20重量%であり、好ましくは、0.2重量%〜15重量%である。前記顔料は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
前記染料は、特に限定されず、例えば、直接染料、酸性染料、塩基性染料、反応性染料等があげられる。前記染料の具体例としては、例えば、C.I.ダイレクトブラック、C.I.ダイレクトブルー、C.I.ダイレクトレッド、C.I.ダイレクトイエロー、C.I.ダイレクトオレンジ、C.I.ダイレクトバイオレット、C.I.ダイレクトブラウン、C.I.ダイレクトグリーン、C.I.アシッドブラック、C.I.アシッドブルー、C.I.アシッドレッド、C.I.アシッドイエロー、C.I.アシッドオレンジ、C.I.アシッドバイオレット、C.I.ベーシックブラック、C.I.ベーシックブルー、C.I.ベーシックレッド、C.I.ベーシックバイオレットおよびC.I.フードブラック等があげられる。前記C.I.ダイレクトブラックとしては、例えば、C.I.ダイレクトブラック17、19、32、51、71、108、146、154および168等があげられる。前記C.I.ダイレクトブルーとしては、例えば、C.I.ダイレクトブルー6、22、25、71、86、90、106および199等があげられる。前記C.I.ダイレクトレッドとしては、例えば、C.I.ダイレクトレッド1、4、17、28、83および227等があげられる。前記C.I.ダイレクトイエローとしては、例えば、C.I.ダイレクトイエロー12、24、26、86、98、132、142および173等があげられる。前記C.I.ダイレクトオレンジとしては、例えば、C.I.ダイレクトオレンジ34、39、44、46および60等があげられる。前記C.I.ダイレクトバイオレットとしては、例えば、C.I.ダイレクトバイオレット47および48等があげられる。前記C.I.ダイレクトブラウンとしては、例えば、C.I.ダイレクトブラウン109等があげられる。前記C.I.ダイレクトグリーンとしては、例えば、C.I.ダイレクトグリーン59等があげられる。前記C.I.アシッドブラックとしては、例えば、C.I.アシッドブラック2、7、24、26、31、52、63、112および118等があげられる。前記C.I.アシッドブルーとしては、例えば、C.I.アシッドブルー9、22、40、59、93、102、104、117、120、167、229および234等があげられる。前記C.I.アシッドレッドとしては、例えば、C.I.アシッドレッド1、6、32、37、51、52、80、85、87、92、94、115、180、256、289、315および317等があげられる。前記C.I.アシッドイエローとしては、例えば、C.I.アシッドイエロー11、17、23、25、29、42、61および71等があげられる。前記C.I.アシッドオレンジとしては、例えば、C.I.アシッドオレンジ7および19等があげられる。前記C.I.アシッドバイオレットとしては、例えば、C.I.アシッドバイオレット49等があげられる。前記C.I.ベーシックブラックとしては、例えば、C.I.ベーシックブラック2等があげられる。前記C.I.ベーシックブルーとしては、例えば、C.I.ベーシックブルー1、3、5、7、9、24、25、26、28および29等があげられる。前記C.I.ベーシックレッドとしては、例えば、C.I.ベーシックレッド1、2、9、12、13、14および37等があげられる。前記C.I.ベーシックバイオレットとしては、例えば、C.I.ベーシックバイオレット7、14および27等があげられる。前記C.I.フードブラックとしては、例えば、C.I.フードブラック1および2等があげられる。
前記水性インク全量に対する前記染料の配合量(染料割合)は、特に限定されず、例えば、0.1重量%〜20重量%であり、好ましくは、0.2重量%〜8重量%であり、より好ましくは、0.2重量%〜5重量%である。前記染料は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
前記水性インクは、前記着色剤に加えて、溶媒として、水と水溶性有機溶媒との混合溶媒を含むことが好ましい。
前記水は、イオン交換水または純水であることが好ましい。前記水性インク全体に対する前記水の配合量(水割合)は、前記水溶性有機溶媒の種類や組成、所望のインク特性等に応じて適宜決定される。前記水割合は、例えば、他の成分の残部としてもよい。
前記水溶性有機溶媒としては、例えば、インクジェットヘッドのノズル先端部におけるインクの乾燥を防止する湿潤剤および記録用紙上での乾燥速度を調整する浸透剤があげられる。
前記湿潤剤は、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール等の低級アルコール;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド;アセトン等のケトン;ジアセトンアルコール等のケトアルコール;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル;ポリアルキレングリコール、アルキレングリコール、グリセリン等の多価アルコール;2−ピロリドン;N−メチル−2−ピロリドン;1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等があげられる。前記ポリアルキレングリコールは、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等があげられる。前記アルキレングリコールは、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール等があげられる。これらの湿潤剤は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。これらの中で、アルキレングリコール、グリセリン等の多価アルコールが好ましい。
前記水性インク全量に対する前記湿潤剤の配合量(湿潤剤割合)は、例えば、0重量%〜95重量%であり、好ましくは、10重量%〜80重量%であり、さらに好ましくは、10重量%〜50重量%である。
前記浸透剤は、例えば、グリコールエーテルがあげられる。前記グリコールエーテルは、例えば、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコール−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコール−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコール−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコール−n−ヘキシルエーテル、トリエチレングリコールメチルエーテル、トリエチレングリコールエチルエーテル、トリエチレングリコール−n−プロピルエーテル、トリエチレングリコール−n−ブチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコール−n−プロピルエーテル、プロピレングリコール−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコール−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコール−n−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールエチルエーテル、トリプロピレングリコール−n−プロピルエーテルおよびトリプロピレングリコール−n−ブチルエーテル等があげられる。前記浸透剤は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
前記水性インク全量に対する前記浸透剤の配合量(浸透剤割合)は、例えば、0重量%〜20重量%である。前記浸透剤割合を前記範囲とすることで、前記水性インクの記録用紙への浸透性を、より好適なものとできる。前記浸透剤割合は、好ましくは、0.1重量%〜15重量%であり、より好ましくは、0.5重量%〜10重量%である。
前記水性インクは、必要に応じて、さらに、従来公知の添加剤を含んでもよい。前記添加剤としては、例えば、界面活性剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、防黴剤等があげられる。前記粘度調整剤は、例えば、ポリビニルアルコール、セルロース、水溶性樹脂等があげられる。
前記水性インクは、例えば、着色剤、水および水溶性有機溶媒と、必要に応じて他の添加成分とを、従来公知の方法で均一に混合し、フィルタ等で不溶解物を除去することにより調製できる。
本発明によれば、インク収容部およびインク吐出手段を含み、前記インク収容部に収容されたインクを前記インク吐出手段によって吐出するインクジェット記録装置であって、さらに、前処理液を塗布する手段を含み、前記前処理液が、本発明の前処理液であることを特徴とするインクジェット記録装置が提供される。前記インクジェット記録装置の構成は、例えば、前記前処理液およびその塗布手段を除き、従来公知のインクジェット記録装置と同様であってもよい。前記前処理液は、前記インク収容部に収容してもよい。また、前記前処理液専用の収容部を別に設けてもよい。
前記インクジェット記録装置は、ライン型インクジェットヘッドが搭載されたインクジェット記録装置であることが好ましい。ただし、前記インクジェット記録装置は、これに限定されない。前記インクジェット記録装置は、例えば、シリアル型インクジェットヘッドが搭載されたインクジェット記録装置であってもよい。前記ライン型インクジェット記録装置とは、記録用紙の幅以上の記録幅を持つライン型インクジェットヘッドを用い、前記インクジェットヘッドを固定した状態で前記記録用紙の幅方向の記録を一括して行うことができるインクジェット記録装置である。これに対し、前記シリアル型インクジェット記録装置では、インクジェットヘッド自体が前記記録用紙の記録面の幅方向に移動しながら記録を行う。前記ライン型インクジェット記録装置は、前記シリアル型インクジェット記録装置と比較して、格段に記録速度が速い。
図1の構成図に、前記インクジェット記録装置の構成の一例を示す。本例のインクジェット記録装置101は、ライン型インクジェットヘッドを搭載し、記録用紙Pの記録面に対して、インクジェット方式で、本発明の前処理液を塗布する構成の装置である。図示のように、このインクジェット記録装置101は、1つの前処理液用カートリッジ1’と、4つのインクカートリッジ1と、1つの前処理液用ヘッド2’と、4つのインクジェットヘッド2と、給紙部11と、排紙部12と、ベルト搬送機構13と、前記インクジェット記録装置101全体を制御する制御装置16とを主要な構成要素として含む。前記前処理液用カートリッジ1’と前記インクカートリッジ1は、同じ構成である。同様に、前記前処理液用ヘッド2’と前記インクジェットヘッド2は、同じ構成である。前記給紙部11は、前記ベルト搬送機構13の一方の側(同図においては左側)に配置されている。前記排紙部12は、前記ベルト搬送機構13の他方の側(同図においては右側)に配置されている。
前記インクジェット記録装置101の内部には、前記給紙部11から前記ベルト搬送機構13を介し、前記排紙部12に向かって記録用紙Pが搬送される記録用紙搬送経路が形成されている。矢印Xは、前記記録用紙Pが搬送される記録用紙搬送方向を示す。前記給紙部11、前記ベルト搬送機構13および前記排紙部12としては、例えば、従来公知のものを使用できる(例えば、特開2007−326242号公報参照)。同図において、59は、前記給紙部11から送り出された前記記録用紙Pが、前記ベルト搬送機構13の記録用紙搬送方向Xのすぐ上流側(同図において左側)に位置する記録待機位置に到達したか否を検知するための記録用紙検知センサである。
同図において、4は、前記ベルト搬送機構13に搬送された記録用紙Pが、前記ベルト搬送機構13のベルト外周面13aに載置されたとき、この記録用紙Pを前記ベルト外周面13aに押さえ付けるためのニップローラである。前記ベルト搬送機構13のすぐ下流側には、剥離機構14が設けられている。前記剥離機構14は、前記ベルト外周面13aに粘着されている記録用紙Pを、前記ベルト外周面13aから剥離して、前記排紙部12に向けて送るように構成されている。
前記前処理液用カートリッジ1’は、本発明の前処理液を含む。前記4つのインクカートリッジ1は、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの4色の水性インクを、それぞれ1色ずつ含む。前記前処理液用カートリッジ1’および前記4つのインクカートリッジ1は、記録用紙搬送方向Xに沿って、前記ベルト搬送機構13上に並べて固定されている。前記前処理液用カートリッジ1’および前記4つのインクカートリッジ1は、それぞれ、その下端に前処理液用ヘッド2’およびインクジェットヘッド2を有する。前記ベルト搬送機構13によって搬送される記録用紙Pが、前記前処理液用ヘッド2’のすぐ下方を通過する際に、記録用紙Pの記録面に向けて、まず、前処理液吐出面2a’から前記前処理液が吐出される。ついで、前記ベルト搬送機構13によって搬送される記録用紙Pが、4つのインクジェットヘッド2のすぐ下方を順に通過する際に、インク吐出面2aから各色のインク滴が吐出される。これにより、記録用紙Pの記録面に記録ができる。
図2の構成図に、前記インクジェット記録装置の構成のその他の例を示す。同図において、図1と同一部分には同一符号を付している。本例のインクジェット記録装置102は、記録用紙Pの記録面に対し、スタンプ塗布で、本発明の前処理液を塗布する構成の装置である。したがって、本例のインクジェット記録装置102では、インクジェット方式による前処理液の塗布手段(図1における前処理液用カートリッジ1’、前処理液用ヘッド2’および前処理液吐出面2a’)が無い。これら以外は、本例のインクジェット記録装置102の構成は、前述の図1に示す装置と同じである。
図示のように、本例のインクジェット記録装置102では、図1における前処理液用カートリッジ1’、前処理液用ヘッド2’および前処理液吐出面2a’の位置に、スタンプ41が配置されている。前記スタンプ41は、スタンプ部41aと前処理液収容部41bとを含む。前記スタンプ部41aは、柔軟性のある高吸液性基材から形成されている。記録する場合、前記スタンプ部41aは、記録用紙Pの記録面と接触し、前処理液収容部41bから供給される前処理液を、記録用紙Pの記録面に塗布する。
図1および図2に示す装置では、記録用紙Pの記録面に対する前記前処理液の塗布をインクジェット方式およびスタンプ塗布で行うが、本発明は、これらに限定されない。前記インクジェット記録装置は、刷毛塗りやローラ塗布等の方式により、前記記録用紙Pの記録面に前記前処理液が塗布される方式であってもよい。また、図1および図2に示す装置は、ライン型インクジェットヘッドを採用するが、これらに限定されず、シリアル型インクジェットを採用した装置であってもよい。
前記インクジェット記録装置を用いた記録は、例えば、下記本発明のインクジェット記録方法により実施可能である。
前述のとおり、本発明のインクジェット記録方法は、インクジェット記録に先立ち、記録用紙に前処理液を塗布する前処理工程と、前記記録用紙に水性インクをインクジェット方式により吐出して記録する記録工程とを有するインクジェット記録方法であって、前記前処理工程の前記前処理液として、本発明の前処理液を用いることを特徴とする。
前記前処理工程は、インクジェット記録に先立ち、記録用紙に前処理液を塗布する工程である。
前記前処理工程において、前記前処理液の塗布は、例えば、インクジェット方式、スタンプ塗布、刷毛塗り、ローラ塗布等の方法により実施できる。前記インクジェット方式は、例えば、前記前処理液を前記記録用紙に吐出して塗布する方式である。前記スタンプ塗布、刷毛塗りおよびローラ塗布は、その名に示すとおり、それぞれ、スタンプ、刷毛およびローラを用いて塗布する方式である。
前記前処理工程において、前記前処理液の塗布は、前記記録用紙の記録面の全面でもよいし、一部でもよい。一部に塗布する場合、前記記録用紙の記録面の少なくとも水性インクによる記録予定部分が塗布部になる。一部に塗布する場合、塗布部の大きさは、記録予定部分よりも大きい方がよい。例えば、図3(a)に示すように、記録用紙10に対し、文字(X)を記録する場合は、前記文字の線幅よりも大きな線幅で塗布部60を形成するように前処理液を塗布することが好ましい。また、図3(b)に示すように、記録用紙10に対し、図柄を記録する場合は、前記図柄よりも大きな塗布部70を形成するように前処理液を塗布することが好ましい。
つぎに、前記記録工程は、インクジェット方式により、記録用紙の記録面の前記塗布部に水性インクを吐出して記録する工程である。
前記記録工程に使用される前記水性インクとしては、例えば、本発明のインクセットの水性インクを使用できる。
前記記録工程におけるインクジェット記録は、インクジェットヘッドを用いて水性インクを記録用紙に吐出することにより実施できる。
図4に、本発明のインクジェット記録方法の一例を示す。まず、図4(a)に示すように、記録用紙21の記録面の記録予定部分に対し、インクジェットヘッドのノズル23から前処理液22aを吐出して塗布し、同図(b)に示すように、塗布部22bを形成する。つぎに、同図(c)に示すように、前記記録用紙21を、矢印方向に移動させる。つぎに、同図(d)に示すように、インクジェットヘッドのノズル24を用いて水性インク25を前記塗布部22bに吐出して記録する。
つぎに、本発明の実施例について比較例と併せて説明する。なお、本発明は、下記の実
施例および比較例により限定および制限されない。
(前処理液の調製)
前処理液組成(表1および表2)を、均一に混合して、前処理液1〜27を得た。
(水性インクA〜CおよびEの調製)
水性インク組成(表3)における、自己分散型顔料(CAB−O−JET(登録商標)300および260M)を除く成分を、均一に混合しインク溶媒を得た。つぎに、自己分散型顔料に前記インク溶媒を徐々に加え、均一に混合した。その後、得られた混合物を、東洋濾紙(株)製のセルロースアセテートタイプメンブレンフィルタ(孔径3.00μm)でろ過することで、インクジェット記録用水性インクA〜CおよびEを得た。
(水性インクDの調製)
カーボンブラック(MA100)12重量部、高分子顔料分散剤(DISPERBYK(登録商標)−190)6重量部、グリセリン12重量部および水70重量部を混合した後、直径0.3mmのジルコニアビーズを媒体とした湿式サンドミルにて分散処理を行い、カーボンブラック分散体を得た。また、水18重量部、グリセリン29重量部、ジプロピレングリコール−n−プロピルエーテル2重量部、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム1重量部を混合してインク溶媒50重量部を調製した。その後、調製したインク溶媒50重量部を撹拌中のカーボンブラック分散体50重量部に徐々に加え、さらに30分撹拌した後、東洋濾紙(株)製のセルロースアセテートタイプメンブレンフィルタ(孔径3.00μm)でろ過することで、インクジェット記録用水性インクDを得た。
Figure 2011011390
Figure 2011011390
Figure 2011011390
[実施例1]
前記前処理液1および前記水性インクAを組み合わせることで、インクセットを得た。
[実施例2]〜[実施例17]
実施例1と同様にして、表4に示すとおり、前記前処理液および前記水性インクを組み合わせることで、インクセットを得た。
[比較例1]
前記前処理液15および前記水性インクAを組み合わせることで、インクセットを得た。
[比較例2]〜[比較例16]
比較例1と同様にして、表4に示すとおり、前記前処理液および前記水性インクを組み合わせることで、インクセットを得た。
実施例および比較例における速乾性を、下記方法により測定および評価をした。
(a)第1の速乾性評価
OHPフィルム(住友スリーエム(株)製の「OHPフィルム マルチプリントタイプGC6000」)上に、実施例および比較例の前処理液を、バーコーター((株)安田精機製作所製のバーコーターのロッドNo.8)を用いて均一に広げた。つぎに、未使用の電子スタンプ(ブラザー工業(株)製の「SS4090B」)のスタンプ面(40mm×90mm)を、前記OHPフィルム上に押し付け、前記スタンプ面に前記前処理液を吸収させた。前記スタンプ面への前処理液の吸収は、前記電子スタンプの重量が、吸収前と比べて+1.0000g程度になるように調整した。つぎに、捨て印を押し、紙面に1回スタンプしたときの紙の重量が、スタンプ前と比べて+0.0040g程度になるように調整した。つぎに、図5(a)に示すように、記録用紙81の記録面に押印し、塗布部82を形成した。前記記録用紙81としては、普通紙(INTERNATIONAL PAPER社製の「HAMMERMILL LaserPrint 24lb」)を使用した。
ついで、前記水性インクを、図2に示したインクジェット記録装置のインクカートリッジに充填し、前記インクジェット記録装置を用い、フラッシング(事前吐出)を行った後、図5(b)に示すように、前記塗布部82の一部に対して、水性インクを用いて解像度600dpi×600dpiで、被覆率100%のベタ記録(70mm×23mm)を行うことにより、記録部83を形成した。前記記録の直後(0.6秒後)、図5(c)に示すように、前記記録面に白紙(前記普通紙)1枚と前記普通紙500枚の束を上から載せた。その後、前記白紙の裏面を、紙面から10〜15cmおよび30〜40cmの距離から3秒ずつ目視観察し、下記評価基準に従って評価した。
第1の速乾性評価 評価基準
A:図6(a)に示すように、紙面から10〜15cmの距離から視認できる転写跡が3個以下であり、前記前処理液の塗布を行わない対照例と比較して速乾性が著しく向上した
B:図6(b)に示すように、紙面から10〜15cmの距離から視認できる転写跡が4個以上あるが、紙面から30〜40cmの距離から視認できる明瞭な転写跡が3個以下であり、前記対照例と比較して速乾性が向上した
C:図6(c)に示すように、紙面から30〜40cmの距離から視認できる転写跡が4個以上あり、且つ、前記記録部83の輪郭を半分以上視認でき、前記対照例と同等以下の速乾性であった

なお、前記水性インクA〜Eを用いた5つの前記対照例の全てにおいて、図6(d)に示すように、紙面から10〜15cmの距離から視認できる転写跡が4個以上あり、且つ、紙面から30〜40cmの距離から視認できる明瞭な転写跡が4個以上あった。
(b)第2の速乾性評価
図7(a)に示すように、前記第1の速乾性評価と同様にして、記録用紙91の記録面に塗布部92を形成した。ついで、図7(b)に示すように、前記塗布部92の一部に対して、ベタ記録(23mm×23mm)を行ったこと以外は、前記第1の速乾性評価と同様にして、記録部93を形成した。前記記録の直後(1.2秒後)、図7(c)に示すように、記録物を、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)製のローラ94(直径14mm)で搬送した。その後、前記ローラからの転写による記録面の転写跡を、紙面から10〜15cmおよび30〜40cmの距離から3秒ずつ目視観察し、下記評価基準に従って評価した。
第2の速乾性評価 評価基準
A:図8(a)に示すように、判定部95(前記ローラ1回転目の転写跡)において紙面から10〜15cmの距離から視認できる転写跡が3個以下であり、前記前処理液の塗布を行わない対照例と比較して速乾性が著しく向上した
B:図8(b)に示すように、前記判定部95において紙面から10〜15cmの距離から視認できる転写跡が4個以上あるが、紙面から30〜40cmの距離から視認できる明瞭な転写跡が3個以下であり、前記対照例と比較して速乾性が向上した
C:図8(c)に示すように、前記判定部95において紙面から30〜40cmの距離から視認できる転写跡が4個以上あり、且つ、前記記録部93の輪郭を半分以上視認でき、前記対照例と同等以下の速乾性であった

なお、前記水性インクA〜Eを用いた5つの前記対照例の全てにおいて、図8(d)に示すように、前記判定部95において紙面から10〜15cmの距離から視認できる転写跡が4個以上あり、且つ、紙面から30〜40cmの距離から視認できる明瞭な転写跡が4個以上あった。
(c)光学濃度(OD)値
前記第1の速乾性向上評価と同様にして、記録用紙に塗布部を形成した。ついで、前記塗布部の一部に対して、前記第1の速乾性評価と同様にして、記録部を形成した。また、対照例として、前記前処理液の塗布を行わない前記記録用紙の記録面に対して、実施例および比較例と同じインクジェット方式で記録を行った。記録用紙における記録部の光学濃度(OD)値を、Gretag Macbeth社製の分光測色計Spectrolino(光源:D50、視野:2°、フィルター:Status T)により測定した。

なお、前記対照例として、前記水性インクAを用いた場合には、前記対照例では、前記記録用紙における記録部の光学濃度(OD)値が、1.18であった。
(d)総合評価
各インクセットについて、前記(a)および(b)の結果から、下記の評価基準に従って総合評価を行った。
総合評価 評価基準
G(A):前記(a)および(b)の結果が共にAであるか、前記(a)の結果および前記(b)の結果のいずれか一方がBであった
G:前記(a)および(b)の結果が共にBであった
NG:前記(a)および(b)の結果のいずれかがCであった
実施例および比較例の評価結果を表4に示す。
Figure 2011011390
表4に示すとおり、アルギン酸カルシウムの配合量が、0.008重量%〜0.074重量%であり、アルギン酸ナトリウムの配合量が、0.013重量%〜0.084重量%である前処理液1〜14を用いた実施例では、速乾性評価結果が、良好であった。アルギン酸カルシウムの配合量が、0.04重量%〜0.064重量%である前処理液1〜3、5、6、13および14を用いた実施例1〜3、5、6、13〜16では、速乾性評価結果が、特に良好であった。また、全実施例において、光学濃度の低下は見られなかった。
一方、アルギン酸カルシウムおよびアルギン酸ナトリウムの少なくとも一方の配合量が前記所定の範囲内にない前処理液15〜27を用いた比較例では、速乾性評価結果が、劣っていた。
以上のように、本発明のインクジェット記録方法によれば、記録用紙に対する水性インクの速乾性を向上させることが可能である。本発明のインクジェット記録方法の用途は、特に限定されず、各種のインクジェット記録に広く適用可能である。
1’ 前処理液用カートリッジ
1 インクカートリッジ
2’ 前処理液用ヘッド
2 インクジェットヘッド
2a’ 前処理液吐出面
2a インク吐出面
4 ニップローラ
11 給紙部
12 排紙部
13 ベルト搬送機構
14 剥離機構
16 制御装置
10、21、81、91、P 記録用紙
22a 前処理液
22b、60、70、82、92 塗布部
23、24 ノズル
25 水性インク
41 スタンプ
41a スタンプ部
41b 前処理液収容部
59 記録用紙検知センサ
83、93 記録部
94 ローラ
95 判定部
101、102 インクジェット記録装置

Claims (7)

  1. インクジェット記録に先立ち、記録用紙に塗布するための前処理液であって、
    前記前処理液が、アルギン酸カルシウム、アルギン酸ナトリウム、水溶性有機溶媒および水を含み、
    前記アルギン酸カルシウムの配合量が、前記前処理液全量に対して、0.008重量%〜0.074重量%であり、
    前記アルギン酸ナトリウムの配合量が、前記前処理液全量に対して、0.013重量%〜0.084重量%であることを特徴とする前処理液。
  2. 前記アルギン酸カルシウムの配合量が、前記前処理液全量に対して、0.04重量%〜0.064重量%であることを特徴とする請求項1記載の前処理液。
  3. 前記水溶性有機溶媒が、ジプロピレングリコール−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコール−n−へキシルエーテルおよびトリエチレングリコール−n−ブチルエーテルからなる群から選択される少なくとも一種であることを特徴とする請求項1または2記載の前処理液。
  4. 水性インクおよび前処理液を含むインクセットであって、
    前記前処理液が、請求項1〜3のいずれか一項に記載の前処理液であることを特徴とするインクセット。
  5. 前記水性インクが、顔料を含むことを特徴とする請求項4記載のインクセット。
  6. インクジェット記録に先立ち、記録用紙に前処理液を塗布する前処理工程と、前記記録用紙に水性インクをインクジェット方式により吐出して記録する記録工程とを有するインクジェット記録方法であって、
    前記前処理工程の前記前処理液として、請求項1〜3のいずれか一項に記載の前処理液を用いることを特徴とするインクジェット記録方法。
  7. 前記記録用紙における前記前処理液の塗布箇所が、前記記録用紙の記録面の一部であることを特徴とする請求項6記載のインクジェット記録方法。
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