JP2011006951A - 浴室出入口用建具 - Google Patents

浴室出入口用建具 Download PDF

Info

Publication number
JP2011006951A
JP2011006951A JP2009152443A JP2009152443A JP2011006951A JP 2011006951 A JP2011006951 A JP 2011006951A JP 2009152443 A JP2009152443 A JP 2009152443A JP 2009152443 A JP2009152443 A JP 2009152443A JP 2011006951 A JP2011006951 A JP 2011006951A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bathroom
lower frame
cover member
water
surface portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009152443A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5295883B2 (ja
Inventor
Ryohei Sudo
良平 須藤
Runa Kojima
瑠奈 小島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
YKK AP Inc
Original Assignee
YKK AP Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by YKK AP Inc filed Critical YKK AP Inc
Priority to JP2009152443A priority Critical patent/JP5295883B2/ja
Publication of JP2011006951A publication Critical patent/JP2011006951A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5295883B2 publication Critical patent/JP5295883B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Door And Window Frames Mounted To Openings (AREA)
  • Specific Sealing Or Ventilating Devices For Doors And Windows (AREA)

Abstract

【課題】施工性やメンテナンス性とともに排水性も向上させることができ、かつ部品点数を抑制することができる浴室出入口用建具を提供すること。
【解決手段】下枠のカバー部材15に端部キャップ18を設け、この端部キャップ18に複数のリブ186、187,188を形成しておくことで、端部キャップ18の位置に達した水がその表面張力によって引き寄せられ、端面部181の浴室側端部から浴室床に戻される。従って、排水空間の水を端部キャップ18のリブ186、187,188で引き寄せて浴室側に誘導することで、下枠本体の上面部に水が残ってしまうことを防止して排水性を向上させることができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、浴室出入口用建具に関する。
浴室出入口用の建具として、浴室の居室側(脱衣室側)の床面から、建具下枠の上面および浴室の床面(洗い場)まで、高さレベルがほぼ一定な略フラットな面を形成したバリアフリータイプの建具が知られている。
このようなバリアフリータイプの浴室出入口用建具としては、従来は、洗い場から脱衣室側に水が流出することを防止するため、浴室出入口用建具の下枠下側に配水樋や排水管を設け、浴室から流出する水を下枠下側の排水樋等に落として排水する構造のものが用いられていた。
また、従来の構造では、建具下側や洗い場の下側などに排水樋や配水管を配置するスペースが必要となり、施工性やメンテナンス性が低下するため、このような排水樋等を設けない浴室出入口用建具も提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の建具では、下枠の脱衣室側端部に立上部を設けるとともに、この立上部および戸(障子)間にその隙間部分を塞ぐシール材を配置し、洗い場から脱衣室側への水の流出を前記立上部およびシール材で防止していた。この際、立上り部および脱衣室の床面と、浴室の洗い場と建具の上面との間に段差が生じることから、下枠の上側にアタッチメントを取り付け、段差部分にスロープを設けることで、浴室への出入りがスムーズにできるようになっている。このような建具によれば、下枠下側の排水樋等をなくすことができて施工性やメンテナンス性を向上できる利点がある。
一方、特許文献1に記載の建具では、下枠上面に流出した水の排水性が十分でなく、下枠上面に水が残ってしまう残水問題が生じることから、排水性を向上させるために下枠構造を工夫した浴室出入口用建具が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特許文献2に記載の建具では、スロープ用アタッチメントと下枠の上面部との間に排水空間が形成され、この排水空間に引水部材が設けられることで、下枠上面部上の水を引き寄せて浴室側に誘導することができ、下枠上面に水が残ってしまうことを防止して排水性が向上できるようになっている。
特開2003−221973号公報 特開2008−88806号公報
ところで、特許文献2に記載の建具のように、スロープ用アタッチメントと引水部材とを準備すると、部品点数が多くなってしまうことから、部品点数の増加を抑制しつつ、施工性やメンテナンス性の向上と排水性の向上とが両立できる浴室出入口用建具の開発が望まれていた。
本発明の目的は、施工性やメンテナンス性とともに排水性も向上させることができ、かつ部品点数を抑制することができる浴室出入口用建具を提供することにある。
本発明の浴室出入口用建具は、浴室出入口に取り付けられる建具枠と、この建具枠に対して開閉可能に設けられた戸とを備える浴室出入口用建具であって、前記建具枠の下枠は、略フラットな上面部を有する下枠本体と、前記上面部の少なくとも一部を覆いかつ浴室床の上方に跨って延びるカバー部材とを備え、前記カバー部材と前記下枠の上面部および前記浴室床との間には、当該上面部上に流出した水を浴室側に戻す排水空間が形成され、前記カバー部材の長手方向における少なくとも一方の端部には、端部キャップが取り付けられ、この端部キャップには、前記排水空間に延びて前記上面部上の水を引き寄せる引水部が設けられていることを特徴とする。
このような本発明によれば、カバー部材を越えて下枠本体の上面部に流出した水は、排水空間を介して浴室床に戻されて排出されることになるが、上面部が略フラットに形成されているため、一部の水が滞留しようとするものの、この水を端部キャップの引水部で引き寄せて浴室床側に誘導することで、上面部に水が残ってしまうことを防止して排水性を向上させることができる。さらに、引水部が端部キャップに形成されているので、別途の引水部材を準備する必要がなくなって、部品点数の増加を防止することができる。
また、本発明では、下枠の上面部は略フラットな面とされているので、カバー部材を取り外すことで、上面部の清掃を容易に行うことができる。
この際、本発明の浴室出入口用建具では、前記カバー部材は、その長手方向の途中少なくとも1箇所で分割された複数で構成され、これら複数のカバー部材における両端部に各々前記端部キャップが取り付けられていることが好ましい。
このような構成によれば、カバー部材を複数に分割することで下枠本体から取り外しやすくでき、下枠本体の清掃性を向上させることができる。さらに、分割した複数のカバー部材における両端部に端部キャップを取り付けることで、その引水部を下枠長手方向に沿った途中位置にも設けることができ、排水性をより一層向上させることができる。
また、本発明の浴室出入口用建具では、前記引水部には、下方に突出するとともに前記下枠本体の上面部および前記浴室床と所定の間隔を有して対向する複数のリブが形成されていることが好ましい。
このような構成によれば、複数のリブによって引水部の表面積が拡大されているので、下枠本体の上面部に滞留しようとする水の表面張力を壊しやすくでき、この水を確実に誘導することができる。
さらに、本発明の浴室出入口用建具では、前記リブは、前記下枠の見込み方向に延びる複数の見込みリブと、これら複数の見込みリブよりも見付け方向内側にて前記カバー部材の長手方向に延びる複数の見付けリブとを備えて構成されていることが好ましい。
このような構成によれば、見付けリブによって下枠本体の長手方向内方から水を引き寄せ、引き寄せた水を見込みリブによって浴室床側に排水することで、さらに残水を少なくすることができる。
この際、本発明の浴室出入口用建具では、少なくとも1つの前記見込みリブと少なくとも1つの見付けリブとが接続されて平面略L字状の折曲リブが形成されていることが好ましい。
このような構成によれば、少なくとも各1つずつの見込みリブと見付けリブとが接続されていることで、見付けリブで引き寄せた水を見込みリブにスムーズに受け渡して排水することができ、排水性を向上させることができる。
また、本発明の浴室出入口用建具では、前記リブは、前記下枠の見込み方向浴室側に向かって前記カバー部材の長手方向内側に傾斜する複数の傾斜リブを備えて構成されていることが好ましい。
このような構成によれば、各傾斜リブが下枠本体の長手方向内方から水を引き寄せつつ浴室床側に排水することで、水の引き寄せ効果を高めて排水性を向上させることができる。
本発明の第1実施形態に係る浴室出入口用建具を示す縦断面図である。 前記浴室出入口用建具の建具枠を示す横断面図である。 前記建具枠の下枠を拡大して示す縦断面図である。 前記下枠のカバー部材を示す斜視図である。 前記カバー部材の端部キャップを示す斜視図である。 前記端部キャップの下面側を示す斜視図である。 前記端部キャップの変形例を示す斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る浴室出入口用建具を示す縦断面図である。 本発明の第3実施形態に係る浴室出入口用建具を示す縦断面図である。 本発明の第4実施形態に係る浴室出入口用建具を示す縦断面図である。
以下、本発明の各実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、第2実施形態以降において、次の第1実施形態で説明する構成部材と同じ構成部材、および同様な機能を有する構成部材には、第1実施形態の構成部材と同じ符号を付し、それらの説明を省略または簡略化する。また、各図においては、図面を見やすくするために、主要な構成部材については、その断面部分のハッチングを省略することがある。
〔第1実施形態〕
本発明の第1実施形態に係る浴室出入口用建具としての三枚建て引戸1について、図1〜図7に基づいて説明する。
図1および図2に示すように、三枚建て引戸1は、浴室床2の床面2Aと、脱衣室床(不図示)の床面および建具枠10の下枠12上面との段差が約10〜15mm程度以下とされた低段差構造の出入り口である。
この浴室は、浴槽(不図示)や浴室床(防水パン)2等がFRP(Fiber-Reinforced Plastics :繊維強化プラスチック)等から一体に形成され、あるいは別体で製造した部材を組み合わせてユニット化されたもので、図示しない躯体上に載置されている。
三枚建て引戸1は、上枠11、下枠12および左右の縦枠13を有する建具枠10と、この建具枠10内に開閉自在に設けられた引き戸形式の三枚の障子(戸)20とを備えて構成されている。
建具枠10は、それぞれアルミ押出形材製の上枠11、下枠12の下枠本体14および左右の縦枠13を四周枠組みして形成されている。そして、浴室側において、浴室床2の端部に形成された支持部2Bに下枠本体14が載置されて支持されている。
三枚の障子20は、それぞれアルミ押出形材製の上框21、下框22および左右の縦框を四周框組みし、ガラスや樹脂などの面材24を組み込んで形成されている。これらの障子20は、それぞれ上枠11に形成された上レール11Aと、下枠12のカバー部材15に形成された下レール12Aとに案内されることで、左右に開閉自在に支持されている。また、三枚の障子20は、全閉状態において、互いの縦框が係合するとともに、浴室側および脱衣室側の二枚の障子20が左右の縦枠13に係合して閉じるように構成されている。
下枠12は、図3および図4にも示すように、アルミ押出形材製で略中空筒状の下枠本体14と、この下枠本体14の上面側に取り付けられるカバー部材15とを備えて構成されている。下枠本体14は、略水平な上面部141と、上面部141の脱衣室側端縁から略垂直に立ち上がる立上部142と、この立上部142から脱衣室側に延長されて脱衣室床に固定される固定片部143とを備えている。立上部142と固定片部143との交差部分には、止水材144を保持するポケット部145が形成され、保持した止水材144が障子20に摺接可能になっている。さらに、立上部142の浴室側の側面には、カバー部材15を係合する係合凹部146が下枠12の長手方向に連続して形成されている。
ここで、上面部141は略フラットな水平面とされているが、立上部142から浴室側端面に向かって低くなるように僅かに傾斜されて水勾配が付けられている。より詳細には、上面部141は、脱衣室側から二枚分の障子20の下側に位置する脱衣室側上面部141Aと、この脱衣室側上面部141Aの浴室側に連続する浴室側上面部141Bの2つの領域に区画されている。そして、浴室側上面部141Bの勾配(傾斜角度)は略水平に近い角度とされ、この角度に比べて脱衣室側上面部141Aの勾配(傾斜角度)は大きく形成されている。また、浴室側上面部141Bの上面には、下枠12の長手方向に連続する1条の溝147が形成されている。この溝147は、所定の深さ寸法(例えば、0.2〜0.6mm)を有し、断面略半円形状または断面略三角形状に形成され、浴室側上面部141B上の水をこの溝147に沿って案内できるようになっている。
図2に示すように、下枠本体14の左右両端近傍の2カ所および中央部近傍の2カ所には、取付部材16がビスによって固定され、これらの取付部材16に係止されてカバー部材15が下枠本体14に取り付けられている。
カバー部材15は、下枠12の長手方向の中間位置で分割された2つのカバー部材本体17と、これら各々のカバー部材本体17の両端部に取り付けられる樹脂製の端部キャップ18とを備えて構成されている。カバー部材本体17は、アルミ押出形材製で長尺状の部材であって、下枠本体14の上面部141を覆う水平面部171と、水平面部171の浴室側に連続して浴室床2の床面2Aを覆う傾斜面部172とを備えて形成されている。水平面部171と傾斜面部172とが連続する位置の下側には、取付部材16に係止される係止突起173が形成されている。
また、カバー部材本体17の水平面部171の上面には、3本の下レール12Aと、これら3本の下レール12A間にて止水材174を保持する2つのポケット部175とが、それぞれカバー部材本体17の長手方向に連続して形成されている。さらに、カバー部材本体17の脱衣室側端部には、上方に立ち上がって係合凹部146に係合される被係合片部176と、下方に立ち下がって上面部141に支持される支持片部177とが形成されている。また、カバー部材本体17の浴室側端部下面には、止水材178を保持するポケット部179が形成されている。以上のカバー部材15は、被係合片部176を係合凹部146に係合するとともに、支持片部177を上面部141に載置し、係止突起173を取付部材16に係止することで下枠本体14に取り付けられ、取り付けた状態で止水材178が浴室床2の床面2Aに当接されるようになっている。
以上のカバー部材本体17の水平面部171下面と下枠本体14の上面部141とは、図3に示すように、脱衣室側端部近傍において、高さ寸法H1だけの隙間を介して対向し、浴室側端部近傍において、高さ寸法H2だけの隙間を介して対向するようになっている。ここで、高さ寸法H1は、2mm程度に設定されており、高さ寸法H2は、4mm程度に設定されている。一方、カバー部材本体17における水平面部171の下面には、図3、図4に示すように、3本の下レール12Aの反対側に位置して上向きに凹むとともにカバー部材本体17の長手方向に連続する3条の溝171Aが形成されている。これらの溝171Aは、所定の深さ寸法(例えば、0.2〜0.6mm)を有し、断面略半円形状または断面略三角形状に形成され、下枠本体14の上面部141上の水をこれらの溝171Aに沿って案内できるようになっている。すなわち、一般的に水平面上の水は、その表面張力によって3mm程度の高さの水滴あるいは水溜まりとなるのであるが、下枠本体14の上面部141に水が滞留しようとした場合には、前述のように水平面部171下面と下枠本体14の上面部141との間に高さ寸法H1〜H2の隙間しかないため、滞留しようとする水が水平面部171下面に当たることになる。この際、前述の3条の溝171Aが水平面部171下面に形成されていることで、これらの溝171Aに沿って水が案内されて長手方向端部側に移動することとなる。なお、溝171Aとしては、3条に限らず、1条や2条でもよく、また4条以上であってもよい。さらに、溝171Aは、下レール12Aの反対側に限らず、任意の位置に設けることができる。
端部キャップ18は、図5、図6にも示すように、カバー部材本体17の長手方向側端縁と略同一形状を有して当該側端縁を覆う端面部181と、この端面部181からカバー部材本体17の内方に延びる引水部としての2つの挿入部182,183と、これら2つの挿入部182,183間にて係止突起173を挿通させる挿通溝184とを有して形成されている。2つの挿入部182,183のうち、脱衣室側の挿入部182は、カバー部材本体17の水平面部171下面、支持片部177および係止突起173で三方が囲まれた部分に挿入され、浴室側の挿入部183は、脱衣室側の挿入部182よりも長く形成されるとともに、カバー部材本体17の傾斜面部172下面、係止突起173およびポケット部179で三方が囲まれた部分に挿入される。また、挿入部182には、弾性変形可能な2つの押圧片部185が形成され、2つの挿入部182,183をカバー部材本体17に挿入するとともに、2つの押圧片部185を水平面部171下面に押圧状態で当接させることで、端部キャップ18がカバー部材本体17に対して着脱可能に取り付けられている。
端部キャップ18の下面側(下枠本体14の上面部141および浴室床2の床面2Aに対向する側)には、下方に突出する複数のリブ186,187が設けられている。リブ186は、端面部181と平行に下枠12に見込み方向に延びて形成される見込みリブであって、挿入部182から挿入部183に渡って4本のリブ186が形成されている。また、2つの押圧片部185の下面にも、リブ186のうちの2本と並んで2つのリブ188が形成されている。リブ187は、端面部181と直交する下枠12に見付け方向に延びて形成される見付けリブであって、挿入部183におけるリブ186よりも先端側に5本のリブ187が形成されている。また、4本のリブ186のうち、端面部181から最も離れた1本のリブ186の浴室側端部と、5本のリブ187のうち、最も脱衣室側の1本のリブ186とは、互いに接続され、これらの接続されたリブ186,187によって平面略L字状の折曲リブが形成されている。なお、端部キャップ18のうち、下枠12の長手方向両端部に位置する2つの端部キャップ18において、端面部181の浴室側には、側方に突出する把手部189が形成され、この把手部189を引き上げることで、カバー部材15を下枠本体14から取り外せるようになっている。
次に、三枚建て引戸1における下枠12の排水構造について説明する。
前述のように、カバー部材本体17の長手方向両端部に端部キャップ18を取り付け、このカバー部材15を下枠本体14に取り付けることで、カバー部材本体17の水平面部171および傾斜面部172の各下面と、下枠本体14の上面部141および浴室床2の床面2Aとの間には、排水空間Sが形成される。この取付状態において、カバー部材15の端部キャップ18におけるリブ186,187,188は、排水空間Sに位置して、かつ、下枠本体14の上面部141および浴室床2の床面2Aに所定間隔(0.2〜1mm程度)を介して対向するようになっている。
以上の下枠12に対して、浴室からカバー部材15部分に流れ込んだ水は、傾斜面部172を介して浴室側に戻される。また、カバー部材15部分に流れ込む水が多い場合、あるいは勢いよく流れ込んだ場合には、脱衣室側の止水材144によって堰き止められて脱衣室へ水が流れ出ることが防止され、この水は、カバー部材15の脱衣室側端部や長手方向端部あるいはカバー部材15中間の分割位置から下枠本体14の上面部141、つまり排水空間Sに流れ落ちる。
上面部141に流れ落ちた水は、立上部142で堰き止められ、その水勾配に従って上面部141上を浴室側に流れる。ここで、上面部141のうちの脱衣室側上面部141Aでは、その水勾配によって水が浴室側に流れて浴室側上面部141Bに達する。さらに、略フラットな浴室側上面部141Bにおいて、水は溝147に沿って左右方向(下枠12の長手方向)に案内される。このように浴室側上面部141B上を左右方向に流れた水は、下枠12の長手方向端部の端部キャップ18および下枠12の長手方向中央部の端部キャップ18に達する。このように端部キャップ18位置に達した水は、リブ186,187,188に接触することで、水の表面張力によって引き寄せられ、端面部181の浴室側端部から浴室床2の床面2Aに戻される。以上のように、排水空間Sの水を端部キャップ18のリブ186,187,188で引き寄せて浴室側に誘導することで、上面部141に水が残ってしまうことを防止して排水性を向上させることができる。さらに、端部キャップ18の挿入部182,183に形成したリブ186,187,188で水を引き寄せることで、別途の引水部材を準備する必要がなくなって、部品点数の増加を防止することができる。また、把手部189を引き上げてカバー部材15を下枠本体14から取り外すことで、上面部141の清掃を容易に行うことができる。
なお、本実施形態において、前述の端部キャップ18に替えて次の図7に示す端部キャップ19を用いてもよい。
図7において、端部キャップ19は、前記端部キャップ18と略同様に、端面部191と、この端面部191から延びる引水部としての2つの挿入部192,193と、これら2つの挿入部192,193間の挿通溝194とを有するとともに、挿入部192には、弾性変形可能な2つの押圧片部195が形成されている。端部キャップ19の下面側には、下方に突出する複数のリブ196が設けられている。これらのリブ196は、脱衣室側から浴室側に向かうにしたがい、端面部191から離れて下枠12の長手方向内側に傾斜して延びる傾斜リブとして形成されている。また、押圧片部195の下面にも、リブ196と並んでリブ198が形成されている。以上の端部キャップ19においても、前記端部キャップ18と同様に、排水空間Sにおける上面部141上の水を各リブ196,198で引き寄せて浴室側に誘導することで、上面部141に水が残ってしまうことを防止して排水性を向上させることができる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態に係る浴室出入口用建具としての開き戸1Aについて、図8に基づいて説明する。
開き戸1Aは、建具枠10内に開閉自在に設けられた開き戸形式の障子(戸)20を備えて構成され、障子20は、一方の縦框側が建具枠10に回動自在に支持されている。障子20の下框22には、止水部品220が取り付けられ、この止水部品220から延びる2本の止水ヒレ221,222がそれぞれ下枠12のカバー部材35および止水材144に当接することで、障子20を閉じた際に浴室の水が脱衣室側に流れ出さないように構成されている。
下枠12は、前記第1実施形態と略同様の下枠本体14と、この下枠本体14の上面側に取り付けられるカバー部材35とを備えて構成されている。カバー部材35は、カバー部材本体37と、カバー部材本体37の脱衣室側に取り付けられる短尺樹脂製の係合部材39とを備えて構成されている。カバー部材本体37は、アルミ押出形材製で長尺状の部材であって、下枠本体14の上面部141を覆う水平面部371と、水平面部371の浴室側に連続して浴室床2に向かって傾斜した傾斜面部372とを備えて形成されている。また、カバー部材本体37の下面側には、取付部材16に係止される係止突起373と、係合部材39を取り付けるための一対の取付片374とが形成されている。
以上のカバー部材35は、係合部材39の脱衣室側端部を下枠本体14の係合凹部146に係合させるとともに、係止突起373を取付部材16に係止することで、下枠本体14に取り付けられるようになっている。また、カバー部材35の長手方向両端部には、前記第1実施形態の端部キャップ18,19と略同様の端部キャップが取り付けられており、浴室側上面部141B上の水を端部キャップで引き寄せ、端部キャップから浴室床2の床面2Aに水を戻すことで、上面部141に水が残ってしまうことを防止して排水性が向上できるように構成されている。
〔第3実施形態〕
次に、本発明の第3実施形態に係る浴室出入口用建具としての折れ戸1Bについて、図9に基づいて説明する。
折れ戸1Bは、建具枠10内にスライド自在かつ互いに屈伸自在に設けられた折れ戸形式の障子(戸)20を備えて構成されている。下枠12は、前記第1、2実施形態と略同様の下枠本体14と、この下枠本体14の上面側に取り付けられるカバー部材45とを備えて構成されている。なお、本実施形態では、下枠本体14に障子20を案内する下レール12Aが一体に形成され、この下レール12Aの基端部に立上部142および係合凹部146が形成されている。
カバー部材45は、カバー部材本体47と、カバー部材本体47の脱衣室側に取り付けられる短尺樹脂製の係合部材49とを備えて構成されている。カバー部材本体47は、アルミ押出形材製で長尺状の部材であって、下枠本体14の上面部141を覆う水平面部471と、水平面部471の浴室側に連続して浴室床2に向かって傾斜した傾斜面部472とを備えて形成されている。また、カバー部材本体47の下面側には、取付部材16に係止される係止突起473と、障子20の戸車に摺接する止水材475を保持するポケット部474とが形成され、係止突起473とポケット部474との間に係合部材49が取り付けられている。
以上のカバー部材45は、係合部材49の脱衣室側端部を下枠本体14の係合凹部146に係合させるとともに、係止突起473を取付部材16に係止することで、下枠本体14に取り付けられるようになっている。また、カバー部材45の長手方向両端部には、前記第1実施形態の端部キャップ18,19と略同様の端部キャップが取り付けられており、浴室側上面部141B上の水を端部キャップで引き寄せ、端部キャップから浴室床2の床面2Aに水を戻すことで、上面部141に水が残ってしまうことを防止して排水性が向上できるように構成されている。
〔第4実施形態〕
次に、本発明の第4実施形態に係る浴室出入口用建具としての片引き戸1Cについて、図10に基づいて説明する。
片引き戸1Cは、建具枠10と、この建具枠10内に開閉自在に設けられた片引き戸形式の障子(戸)20とを備えて構成されている。下枠12は、前記第3実施形態と略同様の下枠本体14と、この下枠本体14の上面側に取り付けられるカバー部材45とを備えて構成され、障子20の戸車を案内する下レール12Aが下枠本体14に一体に形成されている。カバー部材45は、前記第3実施形態と同様のカバー部材本体47と係合部材49とを備えて構成され、その長手方向両端部に前記第1実施形態の端部キャップ18,19と略同様の端部キャップが取り付けられることで、上面部141に水が残ってしまうことを防止して排水性が向上できるように構成されている。
なお、本発明は前記実施形態の構成に限定されるものではない。
例えば、前記実施形態では、カバー部材15を下枠12の長手方向中間位置で2分割したが、これに限らず、下枠12の長手方向略全長に渡って1本のカバー部材で構成してもよく、またカバー部材を3分割以上に分割してもよい。
また、端部キャップ18,19の形状は、前記実施形態で説明したものに限らず、引水部の表面に適宜な凹凸が形成されたものや、複数のリブの高さ寸法が相違するもの、あるいは各リブが細かく分割されたものなど、適宜な形状の端部キャップが利用可能である。
また、前記各実施形態では、三枚建て引戸1、開き戸1A、折れ戸1Bおよび片引き戸1Cにについて説明したが、本発明の浴室出入口用建具における開閉形式は、特に限定されるものではなく、両開き形式や、二枚建ての引き戸形式、左右引き分け形式など、任意の開閉形式のものが利用可能である。
その他、本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
1…三枚建て引戸(浴室出入口用建具)、1A…開き戸(浴室出入口用建具)、1B…折れ戸(浴室出入口用建具)、1C…片引き戸(浴室出入口用建具)、2…浴室床、10…建具枠、12…下枠、14…下枠本体、15,35,45…カバー部材、18,19…端部キャップ、20…障子(戸)、141…上面部、182,183,192,193…挿入部(引水部)、186…リブ(見込みリブ)、187…リブ(見付けリブ)、196…リブ(傾斜リブ)、S…排水空間。

Claims (6)

  1. 浴室出入口に取り付けられる建具枠と、この建具枠に対して開閉可能に設けられた戸とを備える浴室出入口用建具であって、
    前記建具枠の下枠は、略フラットな上面部を有する下枠本体と、前記上面部の少なくとも一部を覆いかつ浴室床の上方に跨って延びるカバー部材とを備え、
    前記カバー部材と前記下枠本体の上面部および前記浴室床との間には、当該上面部上に流出した水を浴室側に戻す排水空間が形成され、
    前記カバー部材の長手方向における少なくとも一方の端部には、端部キャップが取り付けられ、この端部キャップには、前記排水空間に延びて前記上面部上の水を引き寄せる引水部が設けられている浴室出入口用建具。
  2. 前記カバー部材は、その長手方向の途中少なくとも1箇所で分割された複数で構成され、これら複数のカバー部材における両端部に各々前記端部キャップが取り付けられている請求項1に記載の浴室出入口用建具。
  3. 前記引水部には、下方に突出するとともに前記下枠本体の上面部および前記浴室床と所定の間隔を有して対向する複数のリブが形成されている請求項1または請求項2に記載の浴室出入口用建具。
  4. 前記リブは、前記下枠の見込み方向に延びる複数の見込みリブと、これら複数の見込みリブよりも見付け方向内側にて前記カバー部材の長手方向に延びる複数の見付けリブとを備えて構成されている請求項3に記載の浴室出入口用建具。
  5. 少なくとも1つの前記見込みリブと少なくとも1つの見付けリブとが接続されて平面略L字状の折曲リブが形成されている請求項4に記載の浴室出入口用建具。
  6. 前記リブは、前記下枠の見込み方向浴室側に向かって前記カバー部材の長手方向内側に傾斜する複数の傾斜リブを備えて構成されている請求項3に記載の浴室出入口用建具。
JP2009152443A 2009-06-26 2009-06-26 浴室出入口用建具 Expired - Fee Related JP5295883B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009152443A JP5295883B2 (ja) 2009-06-26 2009-06-26 浴室出入口用建具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009152443A JP5295883B2 (ja) 2009-06-26 2009-06-26 浴室出入口用建具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011006951A true JP2011006951A (ja) 2011-01-13
JP5295883B2 JP5295883B2 (ja) 2013-09-18

Family

ID=43563892

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009152443A Expired - Fee Related JP5295883B2 (ja) 2009-06-26 2009-06-26 浴室出入口用建具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5295883B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012202075A (ja) * 2011-03-24 2012-10-22 Ykk Ap株式会社 浴室建具
JP2013113039A (ja) * 2011-11-30 2013-06-10 Ykk Ap株式会社 浴室建具
JP2013127155A (ja) * 2011-12-16 2013-06-27 Ykk Ap株式会社 建具
CN107940812A (zh) * 2017-09-30 2018-04-20 博格思众(常州)热交换器有限公司 一种翅片、蒸发器及翅片的制造方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005201035A (ja) * 2003-12-19 2005-07-28 Ykk Ap株式会社 浴室出入口用建具
JP2007040042A (ja) * 2005-08-05 2007-02-15 Sankyo Tateyama Aluminium Inc 浴室戸
JP2008088806A (ja) * 2003-12-19 2008-04-17 Ykk Ap株式会社 浴室出入口用建具

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005201035A (ja) * 2003-12-19 2005-07-28 Ykk Ap株式会社 浴室出入口用建具
JP2008088806A (ja) * 2003-12-19 2008-04-17 Ykk Ap株式会社 浴室出入口用建具
JP2007040042A (ja) * 2005-08-05 2007-02-15 Sankyo Tateyama Aluminium Inc 浴室戸

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012202075A (ja) * 2011-03-24 2012-10-22 Ykk Ap株式会社 浴室建具
JP2013113039A (ja) * 2011-11-30 2013-06-10 Ykk Ap株式会社 浴室建具
JP2013127155A (ja) * 2011-12-16 2013-06-27 Ykk Ap株式会社 建具
CN107940812A (zh) * 2017-09-30 2018-04-20 博格思众(常州)热交换器有限公司 一种翅片、蒸发器及翅片的制造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5295883B2 (ja) 2013-09-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5295883B2 (ja) 浴室出入口用建具
KR101999086B1 (ko) 레일 내장형 미닫이 창호
JP4236616B2 (ja) 浴室出入口用建具
JP4891198B2 (ja) 建具
JP5290736B2 (ja) 建具
JP4881838B2 (ja) 浴室出入口用建具
JP5132953B2 (ja) 建具、及び、止水部材
JP2008023028A (ja) 冷蔵ショーケースの上吊引戸
JP2008111300A (ja) サッシ
JP3917538B2 (ja) 浴室出入口建具枠の排水構造
JP6043170B2 (ja) 開口部装置
JP5571368B2 (ja) 排水部品および建具
JP2010070917A (ja) 開口部装置
JP5833996B2 (ja) 浴室出入口用建具
JP2010163865A (ja) 浴室出入口用建具
JP3414234B2 (ja) 浴室引き戸の下枠構造
JP3970227B2 (ja) サッシ窓
JP5626803B2 (ja) 浴室建具
JP4198659B2 (ja) サッシ窓
JP2006097255A (ja) サッシ窓
JP2009062696A (ja) 建具
JP4021824B2 (ja) サッシ窓
JP4138685B2 (ja) 引込み戸
JP2005002647A (ja) サッシ窓
JP4833114B2 (ja) 建具、及び、排水部材

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110913

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120926

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130604

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130612

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5295883

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees