JP2011005561A - シリコンインゴットの切断方法および切断システム - Google Patents

シリコンインゴットの切断方法および切断システム Download PDF

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Abstract

【課題】廃スラリーから砥粒およびクーラントを回収して再使用した再生スラリーを供給しながら、ワイヤソーによりシリコンインゴットを切断するにあたって、切断品質の低下を抑えつつ、回収率を向上させることでコストの増加を抑制しながら切断することができる切断方法および切断システムを提供する。
【解決手段】ワイヤソーによるシリコンインゴットの切断時の廃スラリーを1次遠心分離、2次遠心分離して固形分、廃スラッジ、2次分離液に分離し、2次分離液と固形分を回収し、新たな砥粒とクーラントを加えて再生スラリーを調合し、ワイヤソーに供給してシリコンインゴットを切断する方法であって、廃スラッジを蒸留して、固形残渣と残分溶液に分離し、固形残渣を分級して砥粒を分離し、その砥粒と残分溶液を回収し、再生スラリーを調合するときにさらに加えるシリコンインゴットの切断方法および切断システム。
【選択図】図1

Description

本発明は、ワイヤソーを用いたシリコンインゴットを切断する切断方法および切断システムに関し、特には、シリコンインゴットの切断時に排出された廃スラリーから砥粒やクーラントを回収し、再使用した再生スラリーを用いてシリコンインゴットを切断する切断方法および切断システムに関する。
近年、ウエーハの大型化が望まれており、この大型化に伴い、インゴットの切断には専らワイヤソーが使用されている。
ワイヤソーは、ワイヤ(高張力鋼線)を高速走行させて、ここにスラリーを掛けながら、ワーク(例えばシリコンインゴットが挙げられる。以下、単にインゴットと言うこともある。)を押し当てて切断し、多数のウエーハを同時に切り出す装置である(特許文献1参照)。
ここで、図9に一般的なワイヤソーの一例の概要を示す。
図9に示すように、ワイヤソー101は、主に、インゴットを切断するためのワイヤ102、ワイヤ102を巻回した溝付きローラ103(ワイヤガイド)、ワイヤ102に張力を付与するための機構104、切断されるインゴットを送り出す機構105、切断時に、SiC微粉等の砥粒をクーラントに分散して混合したスラリーを供給するための機構(ノズル106)等で構成されている。
ワイヤ102は、一方のワイヤリール107から繰り出され、トラバーサ108を介してパウダクラッチ(定トルクモータ109)やダンサローラ(デッドウェイト)(不図示)等からなる張力付与機構104を経て、溝付きローラ103に入っている。ワイヤ102はこの溝付きローラ103に300〜400回程度巻回された後、もう一方の張力付与機構104’を経てワイヤリール107’に巻き取られている。
また、溝付きローラ103は鉄鋼製円筒の周囲にポリウレタン樹脂を圧入し、その表面に一定のピッチで溝を切ったローラであり、巻回されたワイヤ102が、駆動用モータ110によって予め定められた周期で往復方向に駆動できるようになっている。
なお、インゴットの切断時には、図10に示すようなインゴット送り機構105によって、インゴットは溝付きローラ103に巻回されたワイヤ102に送り出される。このインゴット送り機構105は、インゴットを送りだすためのインゴット送りテーブル111、LMガイド112、インゴットを把持するインゴットクランプ113、スライスあて板114等からなっており、コンピュータ制御でLMガイド112に沿ってインゴット送りテーブル111を駆動させることにより、予めプログラムされた送り速度で先端に固定されたインゴットを送り出すことが可能である。
そして、溝付きローラ103、巻回されたワイヤ102の近傍にはノズル106が設けられており、切断時にはこのノズル106から、溝付きローラ103、ワイヤ102にスラリーを供給できるようになっている。そして、切断後には廃スラリーとして排出される。
このようなワイヤソー101を用い、ワイヤ102にワイヤ張力付与機構104を用いて適当な張力をかけて、駆動用モータ110により、ワイヤ102を往復方向に走行させ、スラリーを供給しつつインゴットをスライスすることにより、所望のスライスウエーハを得ている。
ところで、上記のようなワイヤソー101から排出された廃スラリーに関して、コスト等の問題から、そのまま系外へと排出するのではなく、廃スラリー中から砥粒およびクーラントを回収して再使用することが望まれている。
図11に、従来における、廃スラリーから砥粒およびクーラントを回収し、再使用してシリコンインゴットを切断するためのシステム(切断システム)の一例を示す。
このシステムは、主に、デカンタ型遠心分離機(1次デカンタ)、1次分離液タンク、デカンタ型遠心分離機(2次デカンタ)、2次分離液タンク、新スラリータンク、調合タンク、再生スラリータンク、デイタンクからなっている。
それぞれの役割を、ワイヤソーから排出される廃スラリーの流れに沿って説明すると、まず、ワイヤソーから排出された廃スラリーは、1次デカンタで、廃スラリーを1次遠心分離して1次分離液(主にクーラントや細かな砥粒)と再使用可能な砥粒を含む固形分(1次ケーキ)に分離される。分離された1次分離液は一旦1次分離液タンクに回収され、その一部が2次デカンタへと送られる。残りの1次分離液は廃スラッジとして廃棄される。
2次デカンタにおいて、送られてきた一部の1次分離液を2次遠心分離して廃スラッジと再使用可能な2次分離液(主にクーラント)に分離する。分離された2次分離液は一旦2次分離液タンクに回収される。
その後、調合タンクにおいて、分離されて回収された2次分離液と1次ケーキに、新スラリータンクからの新砥粒と新クーラント、さらに比重調整のための新クーラントを加えて再生スラリーを調合する。調合した再生スラリーは、再生スラリータンクに保管された後、デイタンクを通じてワイヤソーに供給される。
このようにして廃スラリーから砥粒やクーラントを回収し、再生スラリーの一部として再使用することができる。
このように、廃スラリー中から砥粒やクーラントを分離して回収し、再使用することによりコストの低減を図っているが、図11に示すように回収しきれなかった残りを廃スラッジとして系外へ排出し、再使用されていないものがあった。この廃スラッジ中には、ワイヤソーでの切断時に混入するシリコン屑、鉄を主体としたワイヤー屑が含まれているが、同時に、上記システムで回収しきれなかった砥粒とクーラントも含まれている。
系外に排出している廃スラッジ中の砥粒とクーラントの分、新規で購入する必要があるので、そこに大きなコストがかかり、スライスウエーハの製造原価を押し上げていた。
特開平9−262826号公報
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、廃スラリーから砥粒およびクーラントを回収して再使用した再生スラリーを供給しながら、ワイヤソーによりシリコンインゴットを切断するにあたって、切断品質の低下を抑えつつ、回収率を向上させることでコストの増加を抑制しながら切断することができる切断方法および切断システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、ワイヤソーによりシリコンインゴットを切断するときに排出された廃スラリーを1次遠心分離して1次分離液と再使用可能な砥粒を含む固形分に分離し、前記1次分離液の少なくとも一部を2次遠心分離して廃スラッジと再使用可能な2次分離液に分離し、該2次分離液と前記砥粒を含む固形分を回収し、新たな砥粒とクーラントを加えて再生スラリーを調合した後、該再生スラリーをワイヤソーに供給しつつシリコンインゴットを切断するシリコンインゴットの切断方法であって、前記廃スラッジを蒸留して、砥粒とシリコンと鉄を含む固形残渣と、再使用可能な残分溶液に固液分離し、前記固形残渣を分級して固形残渣内の砥粒を分離し、該固形残渣内の砥粒と前記再使用可能な残分溶液を回収し、前記再生スラリーを調合するとき、回収した固形残渣内の砥粒と再使用可能な残分溶液をさらに加えることを特徴とするシリコンインゴットの切断方法を提供する。
このように、本発明のシリコンインゴットの切断方法においては、1次遠心分離や2次遠心分離により、廃スラリーから再使用可能な砥粒を含む固形分や2次分離液を回収して再生スラリーに再使用するだけでなく、さらには、1次遠心分離や2次遠心分離後の廃スラッジからも再使用可能なものを回収して再使用する。すなわち、蒸留によって廃スラッジから再使用可能な残分溶液を回収し、さらに分級によって固形残渣から固形残渣内の砥粒を回収して再使用する。
再使用可能な残分溶液中にはクーラントの成分が含まれており、また、固形残渣内の砥粒を回収して再使用することから、再生スラリーを調合するときに、新スラリー(新砥粒や新クーラント)の量を著しく低減することができる。したがって、新スラリーに要する費用を大幅に低減することができ、スライスウエーハの製造コストを低減することができ、安価なものを提供することが可能である。
また、従来では、廃スラッジ中の砥粒(つまりは固形残渣内の砥粒)に関しては、粒径が小さくなりすぎて砥粒としての機能を果たすことができないと考えられ、再生スラリーに再使用されていなかった。しかしながら、本発明者らの調査により、廃スラッジ中の砥粒は、さほど粒径は変化しておらず、十分に再使用可能なものであることが分かった。そして、このような廃スラッジ中の砥粒を再使用した再生スラリーを用いても切断品質を十分に維持できる。
このとき、前記固形残渣を分級するとき、湿式分級または乾式分級により行うことができる。
湿式分級や乾式分級は、固体粒子の分級に従来から用いられ、よく知られている方法であり、簡便に固形残渣から砥粒を分離することが可能である。
また、前記固形残渣を湿式分級した後、分離した固形残渣内の砥粒中に混在する鉄を、酸により溶解して除去することができる。
固形残渣は砥粒、シリコン、鉄を含んでいる。湿式分級において、例えば沈降速度の差を利用する方式の場合、沈降速度が砥粒(例えばSiC微粉末)と比較的近い値を取り得る鉄は湿式分級で完全に除去することは難しいが、その後の酸による溶解でより確実に除去することができる。
また、前記廃スラリーを1次遠心分離後、2次遠心分離しない残りの1次分離液を前記廃スラッジに加えるのが好ましい。
このようにすれば、含水率が低くて輸送が困難な2次遠心分離後の廃スラッジを容易に送液することができると同時に、特にクーラントに関して、2次遠心分離により分離された2次分離液中のクーラント、2次遠心分離から排出された廃スラッジ中のクーラントに加えて、2次遠心分離しない残りの1次分離液中のクーラントも分離して回収することができるので、廃スラリー中のほとんど全てのクーラントの回収が可能になる。
また、砥粒に関しても廃スラリーからの回収率をより一層高くすることができる。
これらの結果、新スラリーの費用、ひいてはスライスウエーハの製造コストをさらに低減することができる。
また、本発明は、少なくとも、スラリーが供給されてシリコンインゴットを切断するためのワイヤソーと、該ワイヤソーから排出される廃スラリーを1次遠心分離して1次分離液と再使用可能な砥粒を含む固形分に分離するための1次遠心分離機と、該1次遠心分離機により分離された1次分離液の一部を2次遠心分離して廃スラッジと再使用可能な2次分離液に分離するための2次遠心分離機と、該2次遠心分離機により分離された2次分離液と前記1次遠心分離機により分離された砥粒を含む固形分と、新たな砥粒およびクーラントが供給されて再生スラリーが調合される調合タンクとを具備し、前記ワイヤソーにおいて、前記調合タンクで調合された再生スラリーが供給されるシリコンインゴットの切断システムであって、前記2次遠心分離機から分離された廃スラッジを、蒸留により、砥粒とシリコンと鉄を含む固形残渣と、再使用可能な残分溶液に固液分離するための蒸留装置と、該蒸留装置により固液分離された固形残渣を分級して固形残渣内の砥粒を分離するための分級装置をさらに具備し、前記調合タンクは、前記分級装置により分離された固形残渣内の砥粒と前記蒸留装置により固液分離された残分溶液がさらに供給されるものであることを特徴とするシリコンインゴットの切断システムを提供する。
従来のシリコンインゴットの切断システムでは、調合タンクにおいて、2次遠心分離機により分離された2次分離液と1次遠心分離機により分離された砥粒を含む固形分と、新たな砥粒およびクーラントが供給されて再生スラリーが調合されるものだった。しかしながら、本発明のシリコンインゴットの切断システムでは、さらに、2次遠心分離機から分離された廃スラッジを、蒸留により、砥粒とシリコンと鉄を含む固形残渣と、再使用可能な残分溶液に固液分離するための蒸留装置と、該蒸留装置により固液分離された固形残渣を分級して固形残渣内の砥粒を分離するための分級装置を具備しており、調合タンクにおいて、分級装置により分離された固形残渣内の砥粒と蒸留装置により固液分離された残分溶液がさらに供給されるものである。
すなわち、廃スラッジから、蒸留装置や分級装置により、再使用可能な残分溶液や固形残渣内の砥粒を回収して、調合タンクにおいて調合して再生スラリーとして再使用することができるものである。
そして、このような本発明の切断システムを用いた残分溶液中のクーラント成分や固形残渣内の砥粒の回収・再使用により、再生スラリーの調合の際、新スラリー(新砥粒や新クーラント)の量を著しく低減することができ、新スラリーに要する費用や、スライスウエーハの製造コストを大幅に低減することが可能である。しかも、固形残渣中の砥粒は十分に砥粒としての機能を有しており、本発明の切断システムにおける再生スラリーを用いた切断でも、切断品質を十分に維持できる。
このとき、前記分級装置は、湿式分級装置または乾式分級装置とすることができる。
湿式分級装置や乾式分級装置であれば、固体粒子の分級に従来から用いられているものであり、簡便に固形残渣から砥粒を分離することが可能である。
また、前記湿式分級装置は後処理装置を備え、該後処理装置において、分離された固形残渣内の砥粒中に混在する鉄が、酸により溶解されて除去されるものであるのが好ましい。
湿式分級装置がこのような後処理装置を備えていれば、沈降速度が砥粒(例えばSiC微粉末)と比較的近い値を取り得る鉄を、酸により溶解して除去することができるものであり、湿式分級において分離できなかった鉄を除去することができる。
また、前記蒸留装置は、さらに、前記2次遠心分離機により2次遠心分離されない残りの1次分離液を固液分離可能なものであるのが好ましい。
このようなものであれば、特にクーラントに関して、2次遠心分離により分離された2次分離液中のクーラント、2次遠心分離から排出された廃スラッジ中のクーラントに加えて、2次遠心分離しない残りの1次分離液中のクーラントも分離して回収することができるものであるので、廃スラリー中のほとんど全てのクーラントの回収が可能である。また、砥粒に関しても廃スラリーからの回収率がより一層高くなり、これらの結果、新スラリーの費用、ひいてはスライスウエーハの製造コストをさらに低減可能な切断システムとなる。
以上のように、本発明のシリコンインゴットの切断方法および切断システムによれば、廃スラッジを含めた廃スラリー全体から、従来に比べて、再使用可能な砥粒やクーラントをより多く回収して再使用することができ、再生クーラントを調合する際に追加する新スラリーの量を低減することができる。また、再生スラリーを用いても、切断品質の低下を抑制しつつ、スライスウエーハの製造コストの増加を抑制して、高品質のスライスウエーハを得ることができる。
本発明のシリコンインゴットの切断システムの一例を示す概略図である。 ワイヤソーの一例を示す概略図である。 デカンタ型遠心分離機の一例を示す概略図である。 1次分離液タンクの構成例の一例を示す概略図である。 蒸留装置の一例を示す概略図である。 湿式分級装置の一例を示す概略図である。 乾式分級装置の一例を示す概略図である。 分級前後の粒径分布を示すグラフである。 従来の切断方法に使用されるワイヤソーの一例を示す概略図である。 インゴット送り機構の一例を示す概略図である。 従来の切断システムの一例を示す概略図である。
以下では、本発明の実施の形態について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
従来より、図11に示すように、廃スラリーから再使用可能な砥粒およびクーラントを回収し、これらに新砥粒およびクーラントを補給して再生スラリーを調合していた。
しかしながら、廃スラッジに関しては、その中に図11のシステムで回収しきれなかった砥粒とクーラントが含まれているものの、再使用化されずに系外へと排出されており、その排出された分の新スラリーが必要になりコストがかかっていた。
このような背景のもと、例えば特開平9−225937号公報や特開2003−225700号公報のように、廃スラリーに対して希釈液を加え、砥粒分とクーラント分に分級した後、そのクーラント分に関して、蒸留および遠心分離の工程を経て、再使用可能なクーラントと廃スラッジに分離する方法が開示されている。砥粒分と再使用可能なクーラントは再生スラリーのために再使用され、廃スラッジに関しては、振動乾燥して乾燥粉末化した後に骨材として再利用される。
しかしながら、本発明者らの研究によると、このようにして得られた再使用可能なクーラントでは水の割合が余分に高くなってしまう。クーラント中の水の割合は切断品質に影響を与えるため、切断品質をある程度の範囲内に保つためには、ある一定の水の割合を維持する必要がある(例えば、プロピレングリコールが82質量%程度、水が18質量%程度)。上記の従来方法で得られた再使用可能なクーラントを用い、再生スラリーを調合する場合、再使用可能なクーラント中の水の割合が高くなっているので、最終的に水の割合を上記一定の割合にまで減らす必要があり、その分だけ、新クーラント(特にプロピレングリコール)を補給する量を余分に多くする必要が生じる。すなわち、再使用可能なクーラントに対する新クーラントの割合が大きくならざるを得ず、再使用可能なクーラントを効率的に再使用化することができず、無駄にコストがかかってしまう。
また、廃スラッジに関して、従来では、廃スラッジ中の砥粒は粒径が小さくなり砥粒としての機能が果たせなくなると考えられていたため、上記のように再生スラリー調合のために再使用されるのではなく、別の用途(骨材)に用いられていた。したがって、砥粒に関して、廃スラッジとして排出される分に含まれる量だけ、再生スラリーを調合する際に新砥粒を補給しなければならない。これも再生スラリーやスライスウエーハの製造コストの増加につながる。
本発明者らが調査したところ、上記の従来方法では、再使用可能なクーラント中に含まれている水の割合が高いために、切断品質を維持する上で、新クーラントに対して20質量%程度の量しか再使用することができないことがわかった。より具体的には、再使用可能なクーラント中では水の割合が19質量%以上に高まっているため、新クーラント(プロピレングリコールが82質量%程度、水が18質量%程度)と混ぜる際に、再使用可能なクーラントの量を抑え、新クーラントの量を多くし、プロピレングリコールが82質量%程度、水が18質量%程度の所望の割合に近づけなければならなかった。
そこで本発明者らは鋭意研究を重ね、まず、本発明のように、1次遠心分離、2次遠心分離を施した後の廃スラッジを蒸留することによって、廃スラッジ中の再使用可能な残分溶液を分離することができ、再使用可能なクーラントとして回収することができることを見出し、さらには、この場合、その再使用可能なクーラントにおける水の割合は、新クーラントにおける水の割合(18質量%)よりも小さくなる。より具体的には、例えば、13〜16質量%程度で回収することができる。そのため、再生スラリーの調合の際には、従来と異なり、回収した分の全てを混ぜることができ、上記一定の水の割合とするために足りない分だけ水をつぎ足せば良いと考えた。
また、廃スラッジ中の砥粒に関しては、実際にはさほど粒径は小さくなっておらず、砥粒としての機能を十分に果たすことができ、再生スラリーのために再使用可能であることを見出した。すなわち、廃スラッジ中からも砥粒を回収して再生スラリーに再使用することを考えた。
ここで、本発明者らが、2次遠心分離後の廃スラッジを蒸留して得られた固形残渣中の各成分(砥粒(SiC)、シリコン、鉄)の粒径に関して行った調査について述べる。
後述する図5および図6の装置を用い、蒸留および湿式分級の工程にかけて、分級前の固形残渣(分級用原液)、分級後の砥粒、分級後のシリコン、新砥粒のそれぞれの粒径について調べたところ、図8に示す結果が得られた。なお、不純物の鉄は、湿式分級の後処理(硫酸による溶解処理)によりほとんど除去されていた。
図8に示すように、分級用原液は0.1〜25μm程度、分級後の砥粒は5〜25μm程度、一方シリコンは粒径の小さい範囲を占めていることがわかる。粒径の小さい粒子(主にシリコンや鉄)は分級装置にてオーバーフローして除去され、分級装置内に残った粒子が粒径の大きな砥粒である。
また、このようにして得られた分級後の砥粒を再使用して再生スラリーを調合し、ワイヤソーによりシリコンインゴットの切断を行い、切断品質について、新スラリーで切断を行った場合と比較したところ、切断品質は市場の要求に応えることのできる範囲(Warpで11μm以下)に維持されていた。
本発明者らは、以上のことを見出し、切断品質を維持しつつ、再生スラリーやスライスウエーハの製造コストの低減につなげることができるものとして本発明を完成させた。
以下、ワイヤソーを用いた本発明のシリコンインゴットの切断方法および切断システムについて、図面を参照しながら詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
まず、図1に、本発明のシリコンインゴットの切断方法に用いることができ、ワイヤソーでシリコンインゴットを切断したときに排出された廃スラリーから砥粒およびクーラントを回収し、再使用するための処理を施す本発明のシリコンインゴットの切断システムの一例の概略を示す。
なお、以下では、一例として、砥粒としてSiCの微粉末、クーラントとして主にプロピレングリコール(約82質量%)と水(約18質量%)を混ぜたものを例として説明する。ただし、これに限定されるものではない。
図1に示す本発明の切断システム20は、まず、シリコンインゴットを切断するためのワイヤソー1、該ワイヤソー1から排出される廃スラリーを1次遠心分離して1次分離液と再使用可能な砥粒を含む固形分(1次ケーキとも言う。主に砥粒)に分離するための1次遠心分離機(ここではデカンタ型遠心分離機(1次デカンタ21)を例として挙げる)、分離された1次分離液を回収する1次分離液タンク22、1次分離液の一部を2次遠心分離して廃スラッジと再使用可能な2次分離液(主にクーラント)に分離するための2次遠心分離機(ここではデカンタ型遠心分離機(2次デカンタ23)を例として挙げる)、2次分離液を回収するための2次分離液タンク24、再生スラリーを調合するときに加える新砥粒および新クーラントを有する新スラリータンク25、分離されて回収された2次分離液と1次ケーキ、および新スラリータンク25からの新砥粒および新クーラント、比重調整のための新クーラント、さらには後述する残分溶液、固形残渣内の砥粒が供給され、再生スラリーが調合される調合タンク26、調合された再生スラリーを保管するための再生スラリータンク27、そして、ワイヤソー1に再生スラリーを供給するデイタンク28からなっている。
なお、廃スラリー等を遠心分離する1次遠心分離機および2次遠心分離機としては特に限定されないが、特には、上記のようにデカンタ型遠心分離機を用いることができる。それぞれ、デカンタ型遠心分離機であれば、従来より廃スラリーの再生化に用いられているため、新たな設備に要する費用を軽減することができ、また、適切に廃スラリー中のシリコン屑を分離することができる。
また、切断システム20は、さらには、1次遠心分離後、2次遠心分離しない残りの1次分離液と2次遠心分離により分離された廃スラッジを回収するための廃スラッジタンク40、廃スラッジを蒸留によって固形残渣(砥粒、シリコン屑、鉄屑)と、再使用可能な残分溶液(クーラントの成分:プロピレングリコールや水)に固液分離するための蒸留装置41、固液分離された残分溶液を回収するための残分溶液タンク42、固液分離された固形残渣を回収するための固形残渣タンク43、固形残渣を分級して固形残渣内の砥粒を分離するための分級装置44を有している。
なお、残分溶液タンク42に回収された残分溶液や、分級装置44で分離された固形残渣内の砥粒は調合タンク26に供給されるように構成されている。
また、分級装置44からは、シリコン屑や鉄屑、また分離回収できなかった一部の砥粒が系外へ排出される。
次に、切断システム20の各部について説明する。
まず、図2にワイヤソー1の一例を示す。
図2に示すようにワイヤソー1は、主に、インゴットを切断するためのワイヤ2、溝付きローラ3、ワイヤ張力付与機構4、インゴット送り機構5、スラリー供給機構(ノズル6)で構成されている。
これらのワイヤ2、溝付きローラ3、ワイヤ張力付与機構4、インゴット送り機構5、ノズル6は、例えば、図9の従来の切断方法に使用されるワイヤソー101と同様のものとすることができる。
ただし、ノズル6は、廃スラリーから回収した砥粒およびクーラントを再使用した再生スラリーを供給できるように、上記図1の切断システムのデイタンク28に接続されている。
また、ワイヤ2の種類や太さ、溝付きローラ3の溝ピッチ、さらには他の機構における構成等は特に限定されるものではなく、従来法に従い、所望の切断条件となるようにその都度決定することができる。
例えば、ワイヤ2は、幅0.13mm〜0.18mm程度の特殊ピアノ線からなるものとし、(所望のウエーハ厚さ+切り代)の溝ピッチを有する溝付きローラ3とすることができる。
また、図3にデカンタ型遠心分離機(1次デカンタ21および2次デカンタ23)の一例を示す。
このデカンタ型遠心分離機は、高速回転可能で円錐部を有する外筒30を備え、その内部に遠心分離するスラリーを供給するための内筒31が設けられている。また、内筒31には螺旋状の羽根32が設けられており、内筒31と共に回転可能となっている。さらに、外筒30の円錐部側の一端には、遠心分離された固形分を排出するための固形分排出口33が設けられており、反対側の他端には遠心分離された分離液を排出するための分離液排出口34が設けられている。なお、固形分排出口33と分離液排出口34の高さ位置の差をダム高さという。
デカンタ型遠心分離機における廃スラリーの分離の仕組みは以下の通りである。
内筒31を通して外筒30内に供給された廃スラリーは、外筒30が高速回転することによってより重い固形分と分離液に分離される。固形分は外筒30の内壁に沈殿し、回転する螺旋状の羽根32によって固形分排出口33の側へ運ばれ、固形分排出口33から排出される(1次デカンタ21では1次ケーキとして、2次デカンタ23では廃スラッジとして排出される)。一方、分離液は分離液排出口34から排出される(1次デカンタ21では1次分離液として、2次デカンタ23では2次分離液として排出される)。
また、図4に1次分離液タンク22の構成の一例を示す。
1次分離液タンク22の数は特に限定されず、図4に示すように、例えば2つのタンク22a、22bからなるものとすることができる。すなわち、1次デカンタ21により分離された1次分離液を回収するタンク22aと、実際に2次デカンタ23へ送られる一部の1次分離液を保管するタンク22bである。なお、2次デカンタへ送らない残りの1次分離液は系外へ排出することもできるが、廃スラッジタンク40に送る構造とすることができる。
これらのタンク22a、22bにはヒータ35が取り付けられており、1次デカンタ21で分離され、2次デカンタ23へ送られる1次分離液を所望の温度に調節することができる。ヒータ35は特に限定されず、例えば抵抗加熱によるもの等が挙げられ、配置する数等も限定されない。
次に、図5を参照して蒸留装置41について説明する。
蒸留装置41は、蒸留によって廃スラッジから固形残渣(砥粒、シリコン屑、鉄屑)と残分溶液(プロピレングリコールや水)に固液分離できるものであれば良く特に限定されない。ここでは、神鋼環境ソリューション製の装置を用いた例について説明する。
なお、残分溶液タンク42、固形残渣タンク43も併せて図示した。
この蒸留装置41は、主に、蒸留する廃スラッジが投入されるミキサー本体45、螺旋状の羽根がつき、自転および公転して廃スラッジをかき混ぜるスクリュー46、廃スラッジを加熱するためのミキサーヒータ47、ミキサー本体45内の圧力を調整するためのポンプ48、蒸発した残分溶液を凝縮するための水冷コンデンサー49からなる。
蒸留の仕組みは以下の通りである。
ミキサー本体45内の廃スラッジはミキサーヒータ47で加熱され、ポンプ48によってクーラントのプロピレングリコールの蒸気圧までミキサー本体45内が減圧されるとともに、スクリュー46で廃スラッジをかき混ぜることによって、廃スラッジ中のプロピレングリコールや水が蒸発し、水冷コンデンサー49により凝縮される。これにより、残分溶液(クーラント成分:プロピレングリコールや水)として残分溶液タンク42に回収することができる。
そして、回収された残分溶液は、その後、クエン酸やKOH、シリカゾル、EOPO、ブチルエーテル等、新スラリー中に含まれている微量の他の成分が追加された後、再生スラリーの調合に用いられる。
また、蒸留後に残った、砥粒やシリコン屑、鉄屑からなる固形残渣(5〜12%程度の水を含む)は固形残渣タンク43に回収される。なお、固形残渣タンク43は、固形残渣を粉砕し撹拌する機能を備えている。
次に、分級装置44について説明する。
固形残渣内から砥粒を分離できるものであれば良く、特に限定されない。ここでは、湿式の分級装置と乾式の分級装置についてそれぞれ説明する。
まず、図6を参照して湿式の分級装置44aについて説明する。
この湿式分級装置44aは、主に分級タンク50と受け皿51からなっており、分級タンク50には前処理した固形残渣が供給される固形残渣供給口52を有し、受け皿51は分級タンク50から溢れた廃液(シリコン屑、鉄屑、一部の砥粒)を系外に排出するための廃液排出口53を有している。また、分離されたもの(主に砥粒)を硫酸等により酸処理し、混在する鉄を溶解して除去する後処理装置59を備えている。
湿式分級の仕組みは以下の通りである。
まず、予め固形残渣タンク43で、湿式分級のための前処理として、例えば、固形残渣に純水を加えて粉砕して一次粒子化する。固形残渣は、固形残渣を粉砕および撹拌する機能を備える固形残渣タンク43内で長時間溜めておくことで、容易に一次粒子化できる。
その後、その純水等が加わった固形残渣は、固形残渣供給口52から分級タンク50内に一定流量で供給される。このとき、固形残渣内の砥粒(SiC)、シリコン、除去されなかった鉄は、粒径に応じた終末沈降速度を有する。すなわち、粒径5〜25μmのSiCは0.108〜2.718m/hrの終末沈降速度を有し、粒径0.3〜2μmの鉄は0.0012〜0.054m/hrの終末沈降速度を有し、シリコンの粒子はSiCや鉄に比べて非常に小さい終末沈降速度を有す。そこで、分級装置内の上端部の流速が、シリコンや鉄の終末沈降速度よりも速く、SiCのそれよりも遅くなる様に、水を連続的に下部から供給する。粒径が大きいSiCのように終末沈降速度が大きいものは分級タンク50内で下方へ移動し、粒径が小さい鉄やシリコンのように終末沈降速度が小さいものは上方へ移動し、分級タンク50から受け皿51に溢れ、廃液排出口53を通して廃液(固形のものは、主にシリコンや鉄であり、一部のSiCも含まれる)として系外へ排出される。
分級タンク50内に残るのは主に砥粒であり、また、上記分級で除去しきれなかった固形残渣内の鉄が混在する。その後、後処理装置59で硫酸等の酸が加えられて分級タンク50で除去しきれなかった固形残渣内の鉄が溶解・除去された後、脱水および乾燥され、再生スラリーの調合に用いられる。
また、図7を参照して乾式の分級装置44bについて説明する。
この乾式分級装置44bは、主に分級本体54、微粉(シリコン、鉄)と粗粉(砥粒:SiC)を振り分けるための回転可能なローター55および分散羽根56、粗粉を取り出すための粗粉取出口57、微粉を捕獲する微粉ケース58を有している。
乾式分級の仕組みは以下の通りである。
まず、予め解砕機等によって、乾式分級のための前処理として、固形残渣は解砕される。
その後、解砕された固形残渣は分級本体54内に投入され、回転するローター55により本体54の内部の側方へ遠心力によって移動する。本体54の外部側面から空気が供給されており、粒径が小さい微粉(シリコンや鉄)は、かかる遠心力が小さく、空気の流れに沿って、分散羽根56を通して微粉ケース58へ運ばれる。一方、粒径が大きい粗粉(砥粒:SiC)は、遠心力が大きいため、分散羽根56を通して粗粉取出口57から回収される。
回収後の砥粒は、その後、再生スラリーの調合に用いられる。
また、微粉(シリコンや鉄)は脱酸剤であるフェロシリコンの代替として、業者に販売することが可能である。したがって、特にこの乾式分級装置44bを用いる場合、産業廃棄物も一層出にくくすることができる。
また、新スラリータンク25、調合タンク26、再生スラリータンク27、デイタンク28等は、例えば従来のものと同様のものとすることができる。
さらに、廃スラッジタンク40、残分溶液タンク42、固形残渣タンク43等は、それぞれ、廃スラッジ、残分溶液、固形残渣を適切に保管できるものであれば良く、特に限定されない。
次に、図1に示す本発明のシリコンインゴットの切断システム20を用い、本発明のシリコンインゴットの切断方法を実施する手順について説明する。
まず、ワイヤソー1に新砥粒および新クーラントからなる新スラリーを供給しつつ、シリコンインゴットを切断する。この切断手順は、例えば従来と同様の方法で行うことができる。
また、砥粒やクーラントは特に限定されないが、例えば、上記のように、砥粒としてはSiC微粉等を用いることができ、クーラントとしては(主にプロピレングリコール(約82質量%)と水(約18質量%))を用いることができる。また、砥粒とクーラントの混合割合も限定されず、例えば、1対1の割合とすることができる。これらは目的に応じて適宜決定することができる。
切断時に排出された廃スラリーは、1次デカンタ21へ送られて1次遠心分離される。この1次遠心分離によって、主に砥粒を含む固形分(1次ケーキ)と1次分離液に分離する。
このとき、1次デカンタ21への廃スラリーの供給流量や1次デカンタ21におけるダム高さ、回転数(廃スラリーにかける遠心力)等、適宜設定することができる。廃スラリー中において、比較的比重が大きい砥粒(SiC)が多く含まれる1次ケーキを固形分排出口33から効率良く排出できるようにその都度適切に決定すれば良い。
ここで分離した1次ケーキは調合タンク26に送られる。一方、1次分離液はタンク22aに送られる。
次に、タンク22a中の1次分離液のうち、50質量%以上(あるいは全て)を、タンク22bを通して2次デカンタ23へ送り2次遠心分離する。
このとき、2次デカンタ23に送らない残りの1次分離液は廃スラッジタンク40に送られる。後述するように、2次遠心分離後、別個に廃スラッジが分離されて再生化のための処理が施されるが、その廃スラッジにこの残りの1次分離液を加えてから再生化の処理を施せば、当然、より多くのクーラントや砥粒を回収することができるので好ましい。このようにすれば、特にクーラントのプロピレングリコールに関して、廃スラリーから100質量%近くの量を回収することが可能になる。砥粒に関しては、およそ80〜85質量%程度の量が回収可能になる。
2次遠心分離する量や廃スラッジタンク40に送る量は特に限定されず、再生スラリーの切断品質等に応じて適宜決定することができる。
2次デカンタ23における2次遠心分離の条件は特に限定されないが、効率良くシリコンを分離できるように、例えば、1次分離液の温度をヒータ35を用いて適宜調節することができる。また、ダム高さ、回転数(廃スラリーにかける遠心力)等、適宜設定することができる。
以上のようにして2次遠心分離を行うことにより、1次分離液から分離した固形分(シリコン屑、鉄屑、砥粒)である廃スラッジを廃スラッジタンク40に回収し、2次分離液(主にクーラント)を2次分離液タンク24に送る。その後、2次分離液は調合タンク26に送られる。
一方、廃スラッジは、蒸留装置41に送って蒸留する。このときの蒸留の条件は特に限定されず、適切に残分溶液(クーラントの成分、すなわち、プロピレングリコールや水)と固形残渣(砥粒、シリコン、鉄)を固液分離できるように、ミキサー本体45内の圧やスクリュー46の回転数等、その都度決定することができる。
分離した残分溶液(プロピレングリコール、水)において、水の割合は13〜16質量%程度であり、従来法のように所望の水の割合(18質量%程度)よりも高くなり、19質量%以上になることもない。したがって、水の割合を小さくして所望の水の割合になるように、調合の際に、余分に新クーラント(特にプロピレングリコール)を追加する必要がなく、コスト増加の懸念がないために、回収した残分溶液を全て再生スラリーのために用いることができる。足りない水分は後から追加すれば良く、この残分溶液を再使用することで切断品質の低下を招くこともない。
なお、分離した残分溶液は、クエン酸やKOH、シリカゾル、EOPO、ブチルエーテル等、新スラリー中に含まれている微量成分と同様のものが追加された後、調合タンク26に送られる。
一方、固形残渣は、分級装置44、例えば湿式分級装置44aあるいは乾式分級装置44bに供給され、固形残渣内の砥粒を回収する。
このときの分級の条件は特に限定されない。例えば、湿式分級の場合、沈降速度が比較的SiCに近い鉄は分級装置44aで完全に除去することは難しいので、分離したもの(主に砥粒)に後処理装置59で酸を加えて、混在している鉄を溶解することができる。鉄を溶解した後、脱水装置で鉄を溶解した酸を排出し、その後、乾燥装置で砥粒のみを回収する。この後処理における硫酸等の酸の加入の条件は特に限定されない。また、固形残渣タンク43で一次粒子化した後に分級タンク50に供給する固形残渣や純水の流量等も、砥粒と、廃液(シリコンと鉄)を効率的に分級できるようにその都度適宜設定することができる。
また、乾式分級の場合、解砕機での解砕条件や、分級本体54への空気の流量やローター55の回転数などの条件も特に限定されず、砥粒(粗粉)と、シリコンと鉄(微粉)を適切に分級できるようにその都度設定することができる。
このような分級により、従来では廃棄したり、骨材等として別のものに再利用していた廃スラッジ中の砥粒を回収し、再生スラリーに再使用することができる。これにより、再生スラリーやスライスウエーハの製造コストの低減へとつなげることができる。
しかも、新スラリー中の砥粒と粒径の分布に差はほとんどなく、十分に砥粒としての機能を果たすことができるものであるので、十分に切断品質を維持することができる。
なお、上述したように、乾式分級の場合は、得られた微粉をフェロシリコンの代替として業者に販売等することができ、このような点からもコストの低下を図ることができる。
そして、調合タンク26において、1次ケーキ、2次分離液、残分溶液、固形残渣内の砥粒、また新スラリータンク25からの新クーラントおよび新砥粒、さらには比重調整のための新クーラントを合わせることによって再生クーラントを調合する。
そして、調合した再生スラリーを再生スラリータンク27に送り、デイタンク28を通してワイヤソー1に再生スラリーを供給し、シリコンインゴットを切断する。ここで得られた廃スラリーを、再度、切断システム20にかけ、再使用して再生スラリーを調合し、ワイヤソー1に供給し、次々にシリコンインゴットを切断することができる。
上記のように、本発明によって、従来では系外に廃棄されていた、あるいは、再使用化を図るものの再生スラリーを得るにあたって十分には再使用化できていなかった廃スラッジ中のクーラントや砥粒を、効率良く回収して再使用化することができ、その再使用化した分、新スラリーに要する費用を低減することができる。しかも、再使用化して得られた再生スラリーを用いてシリコンインゴットの切断を行っても、切断品質を一定レベルに維持することができ、十分に市場の要求にこたえることができる。すなわち、切断品質の低下を防ぎつつ、スライスウエーハの製造コストを大幅に低減することが可能である。
以下、実施例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
図1に示す本発明のシリコンインゴットの切断システム20を用いて、本発明のシリコンインゴットの切断方法を実施した。すなわち、まず、ワイヤソー1(TOYO製)を用い、SiC微粉等からなる新砥粒(信濃電気精錬製)および、主にプロピレングリコール(約82質量%)、水(約18質量%)からなる新クーラント(大智化学製)による新スラリー(比重1.58)を供給しつつ、シリコンインゴット(長さ:平均244mm、直径:300mm)を切断する。
次に、切断時に排出された廃スラリーを1次デカンタ21により1次遠心分離し、得られた1次分離液の90質量%の量を2次デカンタ23により2次遠心分離した。
1次デカンタおよび2次デカンタとしては、共に、石川島汎用機サービス株式会社製のHS−205Lを用いた。
1次遠心分離の条件としては、遠心力:400G、ダム高さ:15mm、廃スラリーの供給流量:2.1L/min、供給温度:25℃、
2次遠心分離の条件としては、遠心力:3000G、ダム高さ:2mm、廃スラリーの供給流量:1.2L/min、供給温度:50℃とした。
得られた2次分離液と1次遠心分離により得られた1次ケーキを回収し、調合タンク26へ送った。
さらに、残りの10質量%の量の1次分離液と、2次遠心分離後の廃スラッジを回収し、図5の蒸留装置(神鋼環境ソリューション製)を用いて蒸留した。残分溶液はクエン酸やKOH、シリカゾル、EOPO、ブチルエーテルを適量加えて調合タンク26へ送った。
また、固形残渣については、一次粒子化の処理を施した後に図6の湿式分級装置44a(コーン型沈降速度差分級装置)を用いて湿式分級し、砥粒を回収し、後処理、脱水および乾燥の上、調合タンク26へ送った。
なお、蒸留、湿式分級、後処理、脱水および乾燥の条件は以下の通りである。
(蒸留条件)
スチームで加熱すると同時に真空ポンプで−97kPa・G以下に減圧することにより、廃スラッジ中のクーラント成分を蒸発させ、蒸気を冷水を通した水冷コンデンサーによって凝集し、残分溶液として回収する。
(湿式分級)
容積2500Lの分級装置に、含水率60%の固形残渣を投入後、純水を下部からゆっくりと連続供給することによって、沈降速度の遅い粒子(主にシリコン屑、鉄屑)をオーバーフローさせて廃液として系外へ排出する。一方、沈降速度の速い粒子(主に砥粒(SiC))は分級タンク内に沈降して回収される。
(後処理)
湿式分級によって分離しきれなかった鉄は、硫酸と共に後処理装置59におけるタンクに貯留されて溶解される。12時間以上撹拌・放置する。
(脱水および乾燥)
脱水装置によって含水率を20%にした後、スチーム加熱による乾燥装置によって含水率0.2%以下の砥粒を回収する。
そして、調合タンク26において、新砥粒および新クーラントと合わせて再生スラリーを調合し、再生スラリーを得た。
その後、再生スラリーをワイヤソー1に供給しつつ、同様のシリコンインゴットの切断を行った。
切断品質を調査したところ、Warpの値は10.4μmであり、市場の要求(11μm以下)に応えることができる品質であった。
また、従来では廃棄されるか、または十分に再使用化できていなかった廃スラッジに関しては、表1、2に示すように、本発明を実施した上記実施例1から得られた廃スラッジ(2次遠心分離後の廃スラッジと2次分離されなかった残りの10質量%の量の1次分離液とを合わせたもの)の各成分の量変化についてまとめた。
なお、廃スラッジにおいて、液分(クーラント)と固体分(砥粒(SiC)、シリコン、鉄)の割合は45:55だった。
表1は、廃スラッジ中の液分(クーラント)に関して、蒸留前後の量変化についてまとめたものである。また、表2は、廃スラッジ中の固体分(砥粒(SiC)、シリコン、鉄)に関して、分級前後の各成分の量変化についてまとめたものである。
なお、それぞれの廃スラッジ中の総量を100%として算出した。
Figure 2011005561
Figure 2011005561
まず、表1に示すように、クーラントについては、蒸留によって、90.0質量%を残分溶液として回収することができ、しかもその回収分の全てを再使用化することができた。また、6.4質量%は蒸留されずに固形残渣に含まれた。残りの3.6質量%は水冷コンデンサー49で液化せずに大気(系外)へ放出された。
別個に回収した2次分離液も合わせると、廃スラリー全体からほぼ100質量%のクーラントを回収して再使用することができた。なお、従来では、せいぜい56質量%しか廃スラリー全体から回収して再使用することができなかった。
次に、固体分(SiC:75.1質量%、シリコン:18.3質量%、鉄:6.6質量%)に関しては、蒸留後(つまり、固形残渣)もその量は変化しておらず、その後の湿式分級・後処理等によって、廃スラッジ中の固体分から60.1質量%もの量の砥粒を固形残渣内の砥粒として回収して再使用化することができた。これは、廃スラッジ中の砥粒の80質量%もの量にあたる(回収分(60.1質量%)/固体分中のSiC(75.1質量%)×100)。従来では、廃棄もしくは骨材等他のものに再利用されていたものである。
別個に回収した1次ケーキ等も合わせると、廃スラリー全体からは、98質量%もの砥粒を回収して再使用することができた。廃スラッジから砥粒を回収して再使用していなかった従来では、せいぜい84質量%程度しか廃スラリー全体から回収して再使用することができなかった。
なお、鉄に関しては、分級装置と酸による溶解によって除去した分を系外の項目に含めてある。
(実施例2)
固形残渣について、湿式分級の代わりに図7の乾式分級装置44b(気流旋回式分級装置)を用いて乾式分級する他は実施例1と同様の実験を行った。
なお、湿式分級、解砕等の処理、乾式分級の条件は以下の通りである。
固形残渣は、まず、エアー圧力0.2〜0.25MPa・Gによる気流を利用した、機械的粗解砕を行った後、6000rpm以上に回転した気流旋回式分級装置によって分級される。
実施例2の結果、固体分の各成分の量変化以外は同様の結果が得られた。表3に固体分の各成分の量変化について示す。
Figure 2011005561
表3に示すように、乾式分級によって、廃スラッジ中の固体分から63.8質量%もの量の砥粒を回収して再使用化することができた。これは、廃スラッジ中の砥粒の85質量%もの量にあたる(回収分(63.8質量%)/固体分中のSiC(75.1質量%)×100)。従来では、廃棄もしくは骨材等他のものに再利用されていたものである。
別個に回収した1次ケーキ等も合わせると、廃スラリー全体からは、98質量%もの砥粒を回収して再使用することができた。乾式分級を行った実施例2では、より一層従来と比べて砥粒を回収して再使用することができた。
しかも、乾式分級によって系外へ排出されたシリコン、鉄、残りのSiCは、フェロシリコンの代替として業者に販売することができる。
以上のような本発明の切断システムおよび切断方法によって、再生スラリーやスライスウエーハの製造にかかるコストを飛躍的に低下させることができた。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1…ワイヤソー、 2…ワイヤ、 3…溝付きローラ、
4…ワイヤ張力付与機構、 5…インゴット送り機構、 6…ノズル、
20…本発明のシリコンインゴットの切断システム、
21…1次デカンタ、 22…1次分離液タンク、
22a、22b…タンク、 23…2次デカンタ、
24…2次分離液タンク、 25…新スラリータンク、
26…調合タンク、 27…再生スラリータンク、 28…デイタンク、
30…外筒、 31…内筒、 32…螺旋状の羽根、
33…固形分排出口、 34…分離液排出口、 35…ヒータ、
40…廃スラッジタンク、 41…蒸留装置、 42…残分溶液タンク、
43…固形残渣タンク、 44…分級装置、44a…湿式分級装置、
44b…乾式分級装置、 45…ミキサー本体、
46…スクリュー、 47…ミキサーヒータ、 48…ポンプ、
49…水冷コンデンサー、 50…分級タンク、 51…受け皿、
52…固形残渣供給口、 53…廃液排出口、 54…分級本体、
55…ローター、 56…分散羽根、 57…粗粉取出口、
58…微粉ケース、 59…後処理装置。

Claims (8)

  1. ワイヤソーによりシリコンインゴットを切断するときに排出された廃スラリーを1次遠心分離して1次分離液と再使用可能な砥粒を含む固形分に分離し、前記1次分離液の少なくとも一部を2次遠心分離して廃スラッジと再使用可能な2次分離液に分離し、該2次分離液と前記砥粒を含む固形分を回収し、新たな砥粒とクーラントを加えて再生スラリーを調合した後、該再生スラリーをワイヤソーに供給しつつシリコンインゴットを切断するシリコンインゴットの切断方法であって、
    前記廃スラッジを蒸留して、砥粒とシリコンと鉄を含む固形残渣と、再使用可能な残分溶液に固液分離し、前記固形残渣を分級して固形残渣内の砥粒を分離し、該固形残渣内の砥粒と前記再使用可能な残分溶液を回収し、
    前記再生スラリーを調合するとき、回収した固形残渣内の砥粒と再使用可能な残分溶液をさらに加えることを特徴とするシリコンインゴットの切断方法。
  2. 前記固形残渣を分級するとき、湿式分級または乾式分級により行うことを特徴とする請求項1に記載のシリコンインゴットの切断方法。
  3. 前記固形残渣を湿式分級した後、分離した固形残渣内の砥粒中に混在する鉄を、酸により溶解して除去することを特徴とする請求項2に記載のシリコンインゴットの切断方法。
  4. 前記廃スラリーを1次遠心分離後、2次遠心分離しない残りの1次分離液を前記廃スラッジに加えることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のシリコンインゴットの切断方法。
  5. 少なくとも、スラリーが供給されてシリコンインゴットを切断するためのワイヤソーと、該ワイヤソーから排出される廃スラリーを1次遠心分離して1次分離液と再使用可能な砥粒を含む固形分に分離するための1次遠心分離機と、該1次遠心分離機により分離された1次分離液の一部を2次遠心分離して廃スラッジと再使用可能な2次分離液に分離するための2次遠心分離機と、該2次遠心分離機により分離された2次分離液と前記1次遠心分離機により分離された砥粒を含む固形分と、新たな砥粒およびクーラントが供給されて再生スラリーが調合される調合タンクとを具備し、前記ワイヤソーにおいて、前記調合タンクで調合された再生スラリーが供給されるシリコンインゴットの切断システムであって、
    前記2次遠心分離機から分離された廃スラッジを、蒸留により、砥粒とシリコンと鉄を含む固形残渣と、再使用可能な残分溶液に固液分離するための蒸留装置と、該蒸留装置により固液分離された固形残渣を分級して固形残渣内の砥粒を分離するための分級装置をさらに具備し、前記調合タンクは、前記分級装置により分離された固形残渣内の砥粒と前記蒸留装置により固液分離された残分溶液がさらに供給されるものであることを特徴とするシリコンインゴットの切断システム。
  6. 前記分級装置は、湿式分級装置または乾式分級装置であることを特徴とする請求項5に記載のシリコンインゴットの切断システム。
  7. 前記湿式分級装置は後処理装置を備え、該後処理装置において、分離された固形残渣内の砥粒中に混在する鉄が、酸により溶解されて除去されるものであることを特徴とする請求項6に記載のシリコンインゴットの切断システム。
  8. 前記蒸留装置は、さらに、前記2次遠心分離機により2次遠心分離されない残りの1次分離液を固液分離可能なものであることを特徴とする請求項5から請求項7のいずれか一項に記載のシリコンインゴットの切断システム。
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