JP2011005417A - ハニカムフィルタ及びその製造方法 - Google Patents

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【課題】隔壁の厚みを薄くすることができ、圧力損失を低減し、かつ捕集率を高めることができるハニカムフィルタを得る。
【解決手段】平均アスペクト比(=個数平均長軸径/個数平均短軸径)が1.3以上である柱状チタン酸アルミニウムから形成されたことを特徴としており、好ましくは、柱状チタン酸アルミニウムを含む原料を押出成形し、該成形体を焼成することにより得られることを特徴としている。
【選択図】図1

Description

本発明は、チタン酸アルミニウムを用いたハニカムフィルタ及びその製造方法に関するものである。
チタン酸アルミニウムは、低熱膨張性で耐熱衝撃性に優れ、かつ融点が高いため、自動車の排ガス処理用触媒担体や、ディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)等に用いられる多孔質材料として期待され、種々の開発が行われている。
特許文献1においては、チタン酸アルミニウムが有する高融点、低熱膨張性を損なうことなく、高強度を有し、繰り返しの熱履歴に対して機械的強度の劣化が少ないチタン酸アルミニウム焼結体を得るため、チタン酸アルミニウムに、酸化マグネシウム及び酸化ケイ素を添加したものを焼結することが提案されている。
特許文献2においては、柱状チタン酸アルミニウムを用いて排ガスフィルタを製造することが開示されており、柱状粒子の長手方向が負の熱膨張係数であるとき長手方向と垂直な方向が正の熱膨張係数であるか、あるいは柱状粒子の長手方向が正の熱膨張係数であるとき長手方向と垂直な方向が負の熱膨張係数である排ガスフィルタを製造することが提案されている。
しかしながら、柱状チタン酸アルミニウムの具体的な製造方法については開示されていない。また、柱状形状におけるアスペクト比などの具体的な形状についても開示されていない。
ハニカムフィルタにおいては、圧力損失を低減することが求められている。ハニカムフィルタにおいて、圧力損失を低減する1つの方法として、ハニカムフィルタの隔壁の厚みを薄くすることが考えられる。しかしながら、押出成形において隔壁の厚みを薄くするには、金型内の間隔を狭くする必要があり、金型内の間隔を狭くすると目詰まり等の不具合が生じる。また、隔壁の厚みを薄くすることにより、強度が低下するという問題を生じる。
特開平1−249657号公報 特開平9−29023号公報
本発明の目的は、隔壁の厚みを薄くすることができ、圧力損失を低減し、かつ捕集率を高めることができるハニカムフィルタ及びその製造方法を提供することにある。
本発明のハニカムフィルタは、平均アスペクト比(=個数平均長軸径/個数平均短軸径)が1.3以上である柱状チタン酸アルミニウムから形成されたことを特徴としている。
本発明においては、平均アスペクト比が1.3以上である柱状チタン酸アルミニウムを用いてハニカムフィルタを形成している。平均アスペクト比が1.3以上である柱状チタン酸アルミニウムを用いることにより、隔壁の厚みを薄くすることができ、圧力損失を低減し、かつ捕集率を高めることができる。
本発明において用いる柱状チタン酸アルミニウムの平均アスペクト比は、さらに好ましくは1.5以上である。平均アスペクト比の上限値は、特に限定されるものではないが、一般には5以下である。
本発明において、柱状チタン酸アルミニウムの個数平均短軸径は、10μm以下であることが好ましい。個数平均短軸径は、5〜10μmの範囲内であることがさらに好ましい。また、個数平均長軸径は、7〜17μmの範囲内であることが好ましい。
柱状チタン酸アルミニウムの個数平均長軸径及び個数平均短軸径は、例えば、フロー式粒子像分析装置により測定することができる。
本発明の柱状チタン酸アルミニウムを製造する方法としては、チタン源、アルミニウム源、及びマグネシウム源を含む原料をメカノケミカルに粉砕しながら混合する工程と、粉砕した混合物を焼成する工程とを備える方法が挙げられる。
チタン源、アルミニウム源、及びマグネシウム源を含む原料を、メカノケミカルに粉砕しながら混合した粉砕混合物を用い、この粉砕混合物を焼成することにより、平均アスペクト比が1.3以上である柱状のチタン酸アルミニウムを製造することができる。
粉砕混合物を焼成する温度としては、1300〜1600℃の範囲内の温度であることが好ましい。このような温度範囲内で焼成することにより、本発明の柱状チタン酸アルミニウムをより効率的に製造することができる。
焼成時間は、特に限定されるものではないが、0.5時間〜20時間の範囲内で行うことが好ましい。
メカノケミカルな粉砕としては、物理的な衝撃を与えながら粉砕する方法が挙げられる。具体的には、振動ミルによる粉砕が挙げられる。振動ミルによる粉砕処理を行うことにより、混合粉体の摩砕による剪断応力によって、原子配列の乱れと原子間距離の減少が同時に起こり、異種粒子の接点部分の原子移動が起こる結果、準安定相が得られると考えられる。これにより、反応活性の高い粉砕混合物が得られ、この反応活性の高い粉砕混合物を焼成することにより、上記本発明の柱状チタン酸アルミニウムを製造することができる。
本発明におけるメカノケミカルな粉砕は、一般に、水や溶剤を用いない乾式処理として行われる。
メカノケミカルな粉砕による混合処理の時間は特に限定されるものではないが、一般には0.1時間〜6時間の範囲内であることが好ましい。
本発明において用いる原料には、チタン源、アルミニウム源、及びマグネシウム源が含まれる。チタン源としては、酸化チタンを含有する化合物を用いることができ、具体的には、酸化チタン、ルチル鉱石、水酸化チタンウェットケーキ、含水チタニアなどが挙げられる。
アルミニウム源としては、加熱により酸化アルミニウムを生じる化合物を用いることができ、具体的には、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、硫酸アルミニウムなどが挙げられる。これらの中でも、特に酸化アルミニウムが好ましく用いられる。
チタン源とアルミニウム源の混合割合としては、Ti:Al=1:2(モル比)の割合を基本とするが、それぞれ±10%程度であれば変化させても支障はない。
マグネシウム源としては、加熱により酸化マグネシウムを生じる化合物を用いることができ、具体的には、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウムなどが挙げられる。これらの中でも、特に水酸化マグネシウム及び酸化マグネシウムが好ましく用いられる。
マグネシウム源は、チタン源及びアルミニウム源の合計に対してそれぞれの酸化物換算で0.5〜2.0重量%の範囲内となるように原料中に含まれていることが好ましい。0.5重量%未満であると、低い熱膨張係数及び高い機械的強度を有する焼結体が得られない場合がある。また、2.0重量%より多くなると、平均アスペクト比が1.3以上である柱状チタン酸アルミニウムが得られない場合がある。
また、本発明の柱状チタン酸アルミニウムの製造においては、原料中にケイ素源がさらに含まれていても良い。
ケイ素源が含有させることにより、チタン酸アルミニウムの分解を抑制することができ、高温安定性に優れた柱状チタン酸アルミニウムを製造することができる。
ケイ素源としては、酸化ケイ素、ケイ素などが挙げられる。これらの中でも、特に酸化ケイ素が好ましく用いられる。ケイ素源の原料中における含有量は、チタン源及びアルミニウム源の合計に対してそれぞれの酸化物換算で、0.5〜10重量%の範囲内であることが好ましい。このような範囲内とすることにより、柱状チタン酸アルミニウムをより安定して製造することができる。
本発明のハニカムフィルタは、例えば、上記柱状チタン酸アルミニウムを含む原料を押出成形し、該成形体を焼成することにより得ることができる。本発明の柱状チタン酸アルミニウムは、柱状形状の長手方向にC軸が配向している。従って、柱状形状の長手方向の熱膨張係数が相対的に低くなっている。
本発明のハニカムフィルタにおいては、上記本発明の柱状チタン酸アルミニウムを含む原料を押出成形して形成しているので、成形体の押出方向に対し垂直な方向における焼成時の収縮率を、成形体の押出方向における焼成時の収縮率よりも大きくすることができる。このため、ハニカムフィルタの隔壁の厚みを薄くすることができ、圧力損失を低減することができる。
成形体を焼成する際の垂直方向における収縮率/押出方向における収縮率の比は、1.2〜2.0の範囲内であることが好ましい。収縮率の比が1.2未満であると、ハニカムフィルタの隔壁の厚みを十分に小さくすることができない場合がある。また、収縮率の比を2.0より大きくすることは一般に困難である。
本発明の柱状チタン酸アルミニウムは、上述のように、柱状体の長手方向に沿ってC軸が延びている。このため、ハニカムフィルタを押出成形した際、押出方向にC軸が整列するため、押出方向の熱膨張係数を低くすることができる。
本発明のハニカムフィルタの製造方法は、上記本発明のハニカムフィルタを製造することができる方法であり、チタン源、アルミニウム源、及びマグネシウム源を含む原料をメカノケミカルに粉砕しながら混合する工程と、粉砕した混合物を焼成して柱状チタン酸アルミニウムを製造する工程と、柱状チタン酸アルミニウムを含む原料を押出成形し、成形体を作製する工程と、得られた成形体を焼成してハニカムフィルタを製造する工程とを備えることを特徴としている。
本発明の柱状チタン酸アルミニウムは、上記のように、チタン源、アルミニウム源、及びマグネシウム源を含む原料をメカノケミカルに粉砕しながら混合し、粉砕した混合物を焼成することにより、製造することができる。
成形体を作製するためのチタン酸アルミニウムを含む原料は、チタン酸アルミニウムに、例えば、造孔剤、バインダー、分散剤、及び水を添加して調製することができる。この原料を、例えば押出成形機を用いてハニカム構造体となるように成形し、セルの開口が市松模様となるように片側の目封止を行った後、乾燥して得られた成形体を焼成し、ハニカムフィルタを作製することができる。焼成温度としては、例えば、1400〜1600℃が挙げられる。
造孔剤としては、黒鉛、グラファイト、木粉、ポリエチレンが挙げられる。また、バインダーとしては、メチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルアルコールが挙げられる。分散剤としては、脂肪酸石鹸、エチレングリコールが挙げられる。造孔剤、バインダー、分散剤、及び水の量は適宜調整することができる。
本発明の製造方法によれば、平均アスペクト比が1.3以上である柱状チタン酸アルミニウムを再現性良く製造することができ、このチタン酸アルミニウムを用いて、隔壁の厚みが薄く、低い圧力損失、及び高い捕集率を有するハニカムフィルタを製造することができる。
本発明によれば、ハニカムフィルタの隔壁の厚みを薄くすることができ、圧力損失を低減し、かつ捕集率を高めることができる。
本発明の製造方法によれば、平均アスペクト比が1.3以上である柱状チタン酸アルミニウムを再現性良く製造することができ、このチタン酸アルミニウムを用いて、隔壁の厚みが薄く、低い圧力損失及び高い捕集率を有するハニカムフィルタを製造することができる。
本発明に従う実施例において得られた柱状チタン酸アルミニウムを示す走査型電子顕微鏡写真。 ハニカムフィルタを示す斜視図。 ハニカムフィルタの曲げ強度の測定方法を説明するための模式図。 本発明に従う実施例で得られた柱状チタン酸アルミニウムのX線回折チャートを示す図。
以下、本発明を具体的な実施例により詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(製造例1)
〔チタン酸アルミニウムの製造〕
酸化チタン360.0g、酸化アルミニウム411.1g、水酸化マグネシウム9.7g、及び酸化ケイ素19.0gを振動ミルにて粉砕しながら、2.0時間混合した。
以上のようにして得られた粉砕混合物500gをルツボに充填し、電気炉にて1500℃で4時間焼成した。
得られた生成物について、X線回折にて結晶相を同定した。また得られた生成物について、走査型電子顕微鏡(SEM)にて形状を確認し、フロー式粒子像分析にてアスペクト比(=個数平均長軸径/個数平均短軸径)を測定した。測定結果を表1に示す。
図1は、本製造例において得られたチタン酸アルミニウムを示すSEM写真である。図1において示すように、本製造例において得られたチタン酸アルミニウムが柱状形状を有することがわかる。
図4は、本製造例において得られたチタン酸アルミニウムのX線回折チャートを示す図である。
(製造例2)
〔チタン酸アルミニウムの製造〕
酸化チタン354.7g、酸化アルミニウム405.0g、水酸化マグネシウム21.3g、及び酸化ケイ素19.0gを振動ミルにて粉砕しながら、2.0時間混合した。
以上のようにして得られた粉砕混合物500gをルツボに充填し、電気炉にて1500℃で4時間焼成した。
得られた生成物について、X線回折にて結晶相を同定した。また得られた生成物について、走査型電子顕微鏡(SEM)にて形状を確認し、フロー式粒子像分析にてアスペクト比(=個数平均長軸径/個数平均短軸径)を測定した。測定結果を表1に示す。
(製造比較例1)
〔チタン酸アルミニウムの製造〕
酸化チタン340.1g、酸化アルミニウム388.3g、水酸化マグネシウム52.6g、及び酸化ケイ素19.0gを振動ミルにて粉砕しながら、2.0時間混合した。
以上のようにして得られた粉砕混合物500gをルツボに充填し、電気炉にて1500℃で4時間焼成した。
得られた生成物について、X線回折にて結晶相を同定した。また得られた生成物について、走査型電子顕微鏡(SEM)にて形状を確認し、フロー式粒子像分析にてアスペクト比(=個数平均長軸径/個数平均短軸径)を測定した。測定結果を表1に示す。
表1に示す結果から明らかなように、製造例1及び製造例2で得られたチタン酸アルミニウムは、アスペクト比が1.3以上である柱状チタン酸アルミニウムである。また、製造比較例1で得られたチタン酸アルミニウムは、アスペクト比が1.1のチタン酸アルミニウムである。
〔ハニカムフィルタの製造〕
上記製造例1〜2及び製造比較例1で得られたチタン酸アルミニウムを用いて、以下のようにしてハニカムフィルタを製造した。
チタン酸アルミニウム100重量部に対し、黒鉛20重量部、メチルセルロース10重量部、脂肪酸石鹸0.5重量部を配合し、さらに水を適当量添加して混練し、押出成形可能な坏土を得た。
得られた坏土を押出成形機にてハニカム構造体となるように押し出して成形し、成形体を得た。
実施例1〜3においては、製造例1のチタン酸アルミニウムを用いており、実施例4〜6においては、製造例2のチタン酸アルミニウムを用いており、比較例1〜3においては、製造比較例1のチタン酸アルミニウムを用いている。表1に示すように、実施例1、実施例4、及び比較例1においては、金型の隔壁厚みを500μmにしており、実施例2、実施例5、比較例2においては、金型の隔壁厚みを300μmとしており、実施例3、実施例6、及び比較例3においては、金型の隔壁厚みを100μmにしている。なお、金型の隔壁厚みとは、ハニカムフィルタの隔壁を形成する金型の空間部の厚みのことである。また、金型のセル密度は、いずれも300セル/平方インチ(46.5セル/cm)とした。
固形分がほぼチタン酸アルミニウムからなり、粘度調整剤等の添加物を少量加えたスラリーを調製した。ハニカム構造体である成形体において、開口したセルと封止したセルが交互に市松模様となるように、ハニカム構造体のセルにスラリーを注入し、目封じを行った。
次に、熱風乾燥機でこれを乾燥した後、得られた成形体を1500℃で焼成し、ハニカムフィルタを得た。
〔ハニカムフィルタの評価〕
得られたハニカムフィルタについて、隔壁厚み、垂直方向収縮率/押出方向収縮率、気孔率、曲げ強度、圧力損失比、及びPM捕集率を、以下のようにして測定した。
図2は、ハニカムフィルタ1を示す模式的斜視図である。矢印Aは、押出方向を示しており、矢印Bは押出方向Aに対し垂直な方向を示している。
ハニカムフィルタ1のセルは、隔壁1aで仕切られることにより形成されている。
(隔壁厚み)
焼成後のハニカムフィルタにおいてセルを形成する隔壁1aの厚みを、ノギスを用いて測定した。
(垂直方向収縮率/押出方向収縮率の測定)
ハニカムフィルタの押出方向A、及び押出方向に対し垂直な垂直方向Bにおける焼成時の収縮率を、以下のようにして測定した。
焼成前のハニカム構造体と、焼成後のハニカムフィルタの押出方向及び垂直方向の長さをノギスで測定し、以下の式を用いて算出した。
垂直方向収縮率(S1) =〔(L1−L2)/L1〕×100
押出方向収縮率(S2) =〔(L3−L4)/L3〕×100
(垂直方向収縮率/押出方向収縮率)= S1/S2
L1:垂直方向の焼成前の長さ
L2:垂直方向の焼成後の長さ
L3:押出方向の焼成前の長さ
L4:押出方向の焼成後の長さ
(気孔率)
得られたハニカムフィルタについて、JIS R1634に準拠して気孔率を測定した。
(曲げ強度)
図3に示すように、ハニカムフィルタ1を、支持点11及び12に支持した状態で、ハニカムフィルタ1の中心部を押圧棒10で押圧することにより、JIS R1601に準拠して、曲げ強度を測定した。
(圧力損失比)
ハニカムフィルタから、100mm×100mm×150mmの寸法のサンプルを切り出し、このサンプルに対して、微粒子(PM)を含む排気ガスを5m/分の速度で流入させ、マノメーターを用いて、フィルタ前後の圧力損失を測定した。表1に示す測定結果は、実施例1の値を100とした相対値である。
(PM捕集率)
得られたハニカムフィルタについて、PM捕集率を測定した。微粒子(PM)を含む排気ガスを、流入する前、及び流入した後でハニカムフィルタの重量を測定し、以下の式を用いてPM捕集率を算出した。
PM捕集率(%)=〔(M2−M1)/(M2−M1+P)〕×100
M1:排気ガスを流入する前のハニカムフィルタの重量
M2:排気ガスを流入した後のハニカムフィルタの重量
P:ハニカムフィルタを通過したPMの重量
表1に示すように、本発明に従うアスペクト比1.3以上のチタン酸アルミニウムを用いた実施例1〜6においては、アスペクト比が1.1であるチタン酸アルミニウムを用いた比較例1〜3に比べ、ハニカムフィルタの隔壁の厚みが相対的に薄くなっている。これは、表1に示すように、ハニカムフィルタの垂直方向の収縮率が、ハニカムフィルタの押出方向の収縮率よりも大きいためであると考えられる。
比較例3においては、金型の隔壁厚みを100μmとしているが、金型の隔壁厚みが非常に薄いため、形状を保持したハニカム構造体を成形することができなかった。
これに対し、本発明に従う平均アスペクト比1.3以上の柱状チタン酸アルミニウムを用いた実施例3及び実施例6においては、ハニカム構造体の形状で成形することができ、隔壁の厚みの薄いハニカムフィルタを製造することができた。
本発明に従う実施例1〜6のハニカムフィルタは、比較例1及び2のハニカムフィルタに比べ、隔壁厚みを薄くすることができ、圧力損失比を低減することができる。また、圧力損失比が低減されても、表1に示すように高いPM捕集率が得られている。
1…ハニカムフィルタ
1a…ハニカムフィルタの隔壁
10…押圧棒
11,12…支持点

Claims (5)

  1. 平均アスペクト比(=個数平均長軸径/個数平均短軸径)が1.3以上である柱状チタン酸アルミニウムから形成されたことを特徴とするハニカムフィルタ。
  2. 前記柱状チタン酸アルミニウムを含む原料を押出成形し、該成形体を焼成することにより得られることを特徴とする請求項1に記載のハニカムフィルタ。
  3. 成形体の押出方向に対し垂直な方向における焼成時の収縮率が、成形体の押出方向における焼成時の収縮率よりも大きいことを特徴とする請求項1または2に記載のハニカムフィルタ。
  4. 垂直方向における収縮率/押出方向における収縮率の比が、1.2〜2.0の範囲であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のハニカムフィルタ。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のハニカムフィルタを製造する方法であって、
    チタン源、アルミニウム源、及びマグネシウム源を含む原料をメカノケミカルに粉砕しながら混合する工程と、
    粉砕した混合物を焼成して柱状チタン酸アルミニウムを製造する工程と、
    柱状チタン酸アルミニウムを含む原料を押出成形し、成形体を作製する工程と、
    得られた成形体を焼成してハニカムフィルタを製造する工程とを備えることを特徴とするハニカムフィルタの製造方法。
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