JP2010541403A - ワイヤレス通信ネットワークを通して、複数のマルチキャスト通信を送信する方法および装置 - Google Patents

ワイヤレス通信ネットワークを通して、複数のマルチキャスト通信を送信する方法および装置 Download PDF

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Abstract

ワイヤレス通信ネットワークにおいて、マルチキャスト通信に対して、帯域幅を割り振る装置および方法。基地局は、マルチキャスト通信チャネルを通して、マルチキャスト通信を取り扱うために、ある帯域幅を割り振る。新しいマルチキャスト通信が到着するとき、基地局は、予め規定されたアルゴリズムにしたがって、予め規定された数の帯域幅をマルチキャスト通信チャネルに割り当てる。ワイヤレスデバイスは、マルチキャストチャネル中のすべてのスロットを監視し、自己の通話に属さないすべてのパケットを廃棄するだろう。
【選択図】 図3

Description

発明の背景
1.発明の分野
本発明は、ワイヤレス電気通信システムにおける通信に関連しており、さらに具体的には、ワイヤレス電気通信システムにおける複数のマルチキャスト通信に関連している。
2.関連技術の説明
ワイヤレス電気通信システムにおいて、プッシュ・ツー・トーク(PTT)能力が、サービスセクターや消費者の間で普及している。PTTは、標準的な商業ワイヤレスインフラストラクチャを通して動作する、「ディスパッチ」音声サービスをサポートできる。標準的な商業ワイヤレスインフラストラクチャには、コード分割多元接続(CDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、時分割多元接続(TDMA)、移動体通信用グローバルシステム(GSM)がある。ディスパッチモデルでは、仮想グループ内でエンドポイント(エンドユーザデバイス)間の通信が生じ、1人の「話者」の音声が1人以上の「聴者」に送信される。このタイプの通信の1つの例は、一般にディスパッチ通話、または、単にPTT通話として呼ばれる。PTT通話は、通話の特性を規定するグループのインスタンシエーションである。グループは本質的に、グループ名またはグループ識別子のような、メンバーリストおよび関係情報により規定される。ワイヤレスマルチキャストチャネルがない場合、各グループは、各エンドポイント間の個々のポイントからポイントへの接続の組み合わせにより形成され、PTTサーバが通話を管理する。各エンドポイントは、クライアントとしても知られている。代わりに、グループが2人のメンバーに減少し、PTT通話が1人のメンバーからもう1人のメンバーになされるとき、PTT通話はこれら2人のメンバー間の直接通話になるだろう。
図1は、PTT通話をサポートしている先行技術のアーキテクチャ100を図示している。アーキテクチャは、キャリアのCDMAインフラストラクチャとパケットデータネットワークとに関連して、単一のPTTサーバ領域の配備を含む。PTTサーバの各領域は、キャリアパケットデータネットワークの特定の部分に渡って配備される。領域内のPTTサーバは、キャリアネットワーク中の1つ以上のパケットデータサービスノード(PDSN)間のトラフィックをルーティングする。PTT機能をサポートする通信デバイス102は、基地局(BS)104と通信する。各BS104は、1つ以上の基地局トランシーバ(BTS)114と通信する。基地局104は、高速ネットワーク106と通信し、通信デバイス102から受信されるPTT通信は、基地局104およびネットワーク106を通して、パケットデータサービスノード(PDSN)に送られる。PDSNは、高速ネットワーク106と、PTTネットワーク110に接続されているPTTサーバのネットワーク108と通信する。PDSNは、PTTネットワーク110中のPTTサーバ112に、PTT通信を転送する。
PTTサーバ112は、PTTグループのメンバー間のPTT通信を取り扱う。PTTサーバ112は、1人のメンバーからPTT通信を受信し、PTTグループのすべてのメンバーにそのPTT通信を転送する。PTT通信はたいてい、ネットワーク110からデータパケットとして受信され、PTTサーバ112により送出されるPTT通信もまた、データパケットのフォーマットである。パケットデータサービスノード(PDSN)および接続された基地局(BS)104はその後、BTS114を通して、専用のトラフィックチャネルを確立し、受信移動体クライアント(PTTメンバー)102にPTT通信を送信する。
図2は、BS104に接続された通信タワー202を図示し、通信タワー202は、いくつかのワイヤレスデバイス102が位置するカバレッジエリア中に、無線信号を送信する。BS104は、2つのワイヤレスデバイス102に向けられているPTT通話を送信する。ユーザが、PTTグループのメンバーに向けられているPTT通話を開始するとき、PTTサーバ112は、各メンバーの位置を決定し、PTT通話を各メンバーに転送する。PTT通話の2人の受信メンバーが、単一のBS104により担当されているとき、BS104は、各ワイヤレスデバイスに対する1つの通信チャネルを確立する。同じセル中の別のPTTグループのメンバーへの別の到来PTT通信があった場合、BS104は、他の受信PTTメンバーのそれぞれにリソースを割り振る必要があり、他の受信PTTメンバーのそれぞれに対する追加のトラフィックチャネルを確立する。
各PTT通信をサポートするために、各PTT通信に対してリソースを割り振り、トラフィックチャネルを確立することは、PTT通信システムの重要な部分である。複数のPTT通話をサポートするために、容易かつ効率的にリソースを管理できるPTT通信システムを有することが望まれる。
ここで記述される装置および方法により、ワイヤレス通信ネットワークを介し、仮想マルチキャストチャネルを通して、複数のマルチキャスト通信が可能になる。1つの実施形態では、ワイヤレス通信ネットワークを介して、複数のマルチキャスト通信を送信する方法が提供される。この方法は、基地局において、予め規定されたアルゴリズムにしたがって、複数の送信スロットをマルチキャスト通信に対して割り振ることと、基地局において、サーバから複数のマルチキャスト通信を受信することと、予め定められたアルゴリズムにしたがって、予め定められた数の送信スロットを各マルチキャスト通信に対して割り当てることと、マルチキャストチャネル内で、予め定められた数の送信スロットを介して、各マルチキャスト通信を複数のワイヤレスデバイスに送信することとを含む。
別の実施形態では、ワイヤレス通信ネットワークを介して、単一のマルチキャストチャネル上で、複数のマルチキャスト通信を送信する装置が提供される。この装置は、サーバからマルチキャスト通信を受信するネットワークインターフェースユニットと、複数のワイヤレス通信デバイスに対するマルチキャスト通信を確立することができる無線インターフェースユニットと、制御装置ユニットとを具備する。各マルチキャスト通信は、複数の送信スロットを通してブロードキャストされ、制御装置ユニットは、予め規定されたアルゴリズムにしたがって、予め定められた数の送信スロットを各マルチキャスト通信に割り当てることができる。
本発明の他の利点および特徴は、以下で述べられる図面の簡単な説明、発明の詳細な説明および特許請求の範囲をレビューした後、明らかになるであろう。
図1は、ワイヤレス通信ネットワークの先行技術のアーキテクチャである。 図2は、複数のワイヤレス通信デバイスに対するPTT通話をサポートしている先行技術の基地局である。 図3は、複数のワイヤレス通信デバイスに対するマルチキャストPTT通話をサポートしている基地局の実施形態を図示している。 図4は、複数のワイヤレス通信デバイスに対する複数のマルチキャストPTT通話をサポートしている基地局を図示している。 図5は、本発明をサポートしている基地局のブロック図である。 図6は、本発明にしたがった基地局のプロセスのフローチャートである。
発明の詳細な説明
この説明では、用語「通信デバイス」、「ワイヤレスデバイス」、「ワイヤレス通信デバイス」、「PTT通信デバイス」、「ハンドヘルドデバイス」、「移動体デバイス」、「移動体クライアント」、「エンドユーザデバイス」、および「ハンドセット」は、区別なく使用される。用語「通話」および「通信」もまた、区別なく使用され、用語「基地局」および「基地局サーバ」も同様である。ここで使用される用語「アプリケーション」は、実行可能および非実行可能のソフトウェアファイル、生データ、集約データ、パッチ、ならびに、他のコードセグメントを含むことを意図している。用語「例示的」は、開示されるエレメントまたは実施形態が例示に過ぎず、ユーザの何らかの好みを示すものではないことを意味している。さらに、この説明において、そうでないことが明記されていない限り、同一の数字は、いくつかの観点にわたって同一のエレメントに言及し、冠詞「1つの」および「その」は、複数の言及を含む。
概要として、システムおよび方法により、マルチキャスト通信に対する効率的およびフレキシブルな帯域幅の使用が可能になる。マルチキャスト通信は、ブロードキャストマルチキャストサービス(BCMCS)によりサポートされる。BCMCSにより、オペレータネットワークの1つ以上の領域において、1つ以上の端末にBCMCSコンテンツストリームを配信するブロードバンドワイヤレスネットワークの最適な使用が可能になる。ビデオコンテンツを加入者に個々に送る(例えば、ビデオオンデマンド)ユニキャストを補完するために、BCMCSは、単一のソースから複数のユーザへ同時にマルチメディアコンテンツ送信を提供する。マルチメディアデータの1対1の送信であるユニキャストとは異なり、BCMCSは、単一の仮想送信で、マルチメディアコンテンツをセクター中のすべての端末にプッシュすることにより、エアインターフェースおよびネットワークリソースを効率的に使用し、コンテンツを配信するコストを下げる。サービスプロバイダは、全搬送波をマルチキャスト専用にする必要はない。BCMCSにより、ユニキャストとマルチキャストは共存することができ、サービスプロバイダは、イベントまたは番組が要求するとき(例えば、生のスポーツイベント)、マルチキャストができ、そして、不活動期間中には、ユニキャストサービスのために搬送波を使用することができる。マルチキャストの間中、複数のセクター中に位置しているユーザに、同じマルチメディアコンテンツが送られる。
BCMCSは、PTT通信をサポートできる。PTT通信は、一般的にオーディオ通信である。しかしながら、PTT通信の間には、データおよびビデオもブロードキャストされうる。PTTマルチキャスト通信をより良くサポートするために、BS104は、PTTマルチキャスト通信のために使用されるスロットを予約し、PTTサーバ112には、PTTマルチキャストチャネル番号が提供される。ユーザが自己のワイヤレスデバイス102の電源を入れるとき、ワイヤレスデバイス102はBS104とメッセージを交換し、ワイヤレスデバイス102は、BS104およびPTTサーバ112に登録される。ワイヤレスデバイスの電源が入れられた後、ワイヤレスデバイスは、BS104によりブロードキャストされるオーバーヘッドメッセージを監視する。オーバーヘッドメッセージは、スロット、データレート、チャネル番号等のような、マルチキャストチャネルについての情報を含んでいる。マルチキャスト使用可能なワイヤレスデバイスに対し、PTTサーバ112は、PTTマルチキャストチャネル番号をワイヤレスデバイス102に送る。BS104からのオーバーヘッドメッセージを聞くことにより、ワイヤレスデバイス102は、PTTマルチキャストチャネルのために使用されるスロット、データレート、チャネル番号等について知る。PTTユーザ(発信者)がPTT通信を行う用意がととのったとき、ワイヤレスデバイス102においてPTT起動ボタンが押され、PTT要求はこのようにしてなされる。ワイヤレスデバイス102におけるPTT要求に応答して、発信ワイヤレスデバイス102は、PTTサーバ112に通話要求を送る。この通話要求は、PTTディスパッチャとしても知られている。PTTサーバ112は、通話要求を受信し、通話要求を処理する。通話要求処理は、PTTユーザを識別することと、PTTユーザが属するPTTグループを識別することと、このPTTグループのメンバーを識別することと、PTTグループの各メンバーに送られるアナウンス通話メッセージを準備することとを含んでいる。
PTTサーバ112がアナウンス通話メッセージを送った後、各アナウンス通話メッセージはPDSNにより受信され、PDSNによりBS104へと転送される。BS104は、ターゲット受信機102にアナウンス通話メッセージをブロードキャストする。ターゲット受信機102である移動体クライアントが利用可能である場合、移動体クライアント102は、PTTサーバ112に受諾通話メッセージを送り返す。少なくとも1つの移動体クライアント102から受諾通話メッセージを受信した後、PTTサーバ112は、発信移動体クライアント102に発言権許可メッセージを送り返す。発信者のPTT通信グループの中に、1人より多いターゲットユーザ102があってもよく、少なくとも1つの利用可能なターゲット移動体クライアント102がある場合、PTTサーバ112は発信者に発言権を許可する。発言権許可メッセージを受信した後、PTT要求移動体クライアント(発信ワイヤレスデバイス)102は、こうしてPTT通信を行うことができる。
図3は、2つのワイヤレスデバイス402、404に対するマルチキャスト通信をサポートしているBS104の例示である。PTTグループのメンバーが、自己のワイヤレスデバイス102を使用して、自己のPTTグループの他のメンバーにPTT通話をかけるとき、PTTサーバ112は、PTT通信を受信し、2人のメンバーが同じ地理的エリア中に位置し、同じBS104により担当されることを決定する。PTTサーバ112は、これら2人の受信者402、404にPTT通話を送信するために、マルチキャスト通話が使用されてもよいことを決定する。マルチキャスト通話はその後、マルチキャストチャネルを介して送信されてもよい。マルチキャストチャネルは、一般に、1人より多い受信者が特定の地理的エリアにいるときに使用される。そうであるので、複数のユニキャスト通話を確立する代わりに、1人から各受信者に対して、通信リンク中にスロットのサービスを確立することにより、少なくとも1つのマルチキャスト通話を確立させることができ、BS104は、PTT通話に対して、PTTマルチキャストチャネルから1組のタイムスロット(送信スロットとしても知られている)を割り振り、両ターゲットワイヤレスデバイス402、404は、PTTマルチキャストチャネルに同調する。ワイヤレスデバイス402、404はまた、マルチキャスト使用可能なデバイスでなければならず、一般的に、アナウンスメッセージを受信した後、PTTマルチキャストチャネル中のすべてのスロットを監視する必要がある。典型的に、ワイヤレスデバイス402、404は、このワイヤレスデバイスに向けられる通話に属さないすべてのパケットを廃棄する。例えば、ワイヤレスデバイス402、404は、各パケットに埋め込まれたマルチキャストIPアドレスおよびポート番号を通して、パケットを識別することができる。ワイヤレスデバイス402、404は、PTTサーバ112からのアナウンスメッセージまたは他の何らかのメッセージから、通話のために使用されるマルチキャストIPアドレスおよびポートを知ることができる。
図4は、2つの異なるPTTグループのメンバーにブロードキャストされる、2つのPTT通話をサポートしているBS104を図示している。第1のPTTグループに属するユーザが、第2のグループのメンバーにPTTグループ通話をかける場合、第1のPTTグループのユーザは、発言権許可を要求し、発言権許可をPTTサーバ112から受信し、発信ユーザであるかのように、PTTメッセージを送る。PTTサーバ112は、PTTメッセージを受信し、第2のグループのPTTメンバーを識別する。PTTサーバ112は、別のマルチキャスト通話が使用されてもよいことを決定し、ターゲットPTTメンバー502、504についての情報とともに、マルチキャスト通話関連情報をBS104に送る。BS104は、制御チャネルを通して、ターゲットPTTメンバー502、504に通知を送り、その後、この第2のマルチキャスト通話に対して割り振られるPTTマルチキャストチャネルからのスロットを割り振ることにより、PTT通信を送信し始める。ワイヤレスデバイス502、504はその後、PTT通信のためにPTTマルチキャストチャネルを監視することになるだろう。
図5は、BS104のブロック図600を図示している。BS104は、ネットワークインターフェース604を通して、PTTサーバ112からオーディオおよびデータ通話に関連する情報を受信し、受信した情報を無線信号として無線インターフェース606を通して、ワイヤレス通信デバイスに送信する。BS104はまた、ワイヤレス通信デバイスから通信を受信し、その通信を遠隔サーバに送信する。ワイヤレス通信デバイスに対する通信の送信は無線信号によるものであり、無線信号は複数のタイムスロットで送信される。これらのタイムスロットは、BS104中の制御装置610が各通信に割り当てるリソースである。
ワイヤレス通信デバイスは、一般的に、PTTマルチキャストチャネル中のすべてのスロットを聞くので(ワイヤレス通信デバイスは、例えば、マルチキャストIPアドレスおよびポートに基づいて、自己の通話に属さないすべてのパケットをフィルタアウトすることができる)、BS104は、最小の遅延を保証するために、媒体パケットの到着時間にしたがって、動的にスロットを割り振ることができる。さらに、BS104は、BS104の負荷に基づいて、この通話に対する帯域幅を動的に調整してもよい。
BS104は、PTT通話、通常のワイヤレス電話機通話、データ通信等を含むすべての通信に割り当てられうる、有限数のリソース(タイムスロット)を有する。これらのリソースを効率的に使用する1つの方法は、マルチキャスト通信の取り扱いに対して、予め定められた数のスロットを割り振ることである。例えば、1つのマルチキャスト通信の取り扱いのために、N個のタイムスロットが必要とされる場合、制御装置610は、マルチキャスト通信を取り扱うために、10xN個を割り振ることができる。マルチキャスト通信がないときには、制御装置610は、これらのタイムスロットを他のタイプの通信の取り扱いのために使用できる。マルチキャスト通信が到着するとき、その後、N個のタイムスロットが、このマルチキャスト通信に割り当てられる。第2のマルチキャスト通信が到着するとき、その後、N個のタイムスロットの第2の組が、この第2のマルチキャスト通信に割り当てられ、以下同じことが繰り返される。例えば、第11のマルチキャスト通信が到着し、制御装置610が、もはや予め割り振られたタイムスロットを有していないとき、その後、制御装置610は、この第11のマルチキャスト通信を拒否してもよいし、または、追加のタイムスロットが利用可能である場合には、その一般的リソースプールからそれらを割り振ってもよい。このスキームにより、各マルチキャスト通信が一定の質を有することが保証される。本発明により提供される利点は、BS104が、媒体パケットの到着時間に基づいて、スロットを割り振ることができるので、媒体パケットを送信するための遅延が軽減されることである。
リソースを効率よく取り扱う別の方法は、予め定められた数のスロットを割り振り、その後、それらをすべてのマルチキャスト通信に使用することである。例えば、マルチキャスト通信を取り扱うために10xN個のタイムスロットが割り当てられ、1つのマルチキャスト通信のみがある場合、10xN個すべてのタイムスロットが、このマルチキャスト通信の取り扱いのために使用される。第2のマルチキャスト通信が到着した場合、その後、制御装置610は、これら2つのマルチキャスト通信に10xN個のタイムスロットを分割し、それぞれが5xN個のタイムスロットを有することになる。第3のマルチキャスト通信が到着した場合、制御装置610は、各マルチキャスト通信に3.3xN個のスロットを割り当てる。サーバは、各マルチキャスト通話に割り当てられたリソースが、予め規定された最小に到達するまで、すべてのマルチキャスト通信にリソースを分け続け、その後、追加のマルチキャスト通話を拒否する。このスキームにより、すべての到来マルチキャスト通信が取り扱われることが保証されるが、同時マルチキャスト通信が少ないときほど、パフォーマンスは最大になる。
上述したアルゴリズムの組み合わせのような、他の方法もまた使用されうる。例えば、追加料金を支払うと、PTTグループは特別なステータスを獲得でき、他のPTTグループより高い優先順位が割り当てられる。この高い優先順位のPTTグループからPTT通信が受信されるとき、制御装置610は、予め規定された数のタイムスロットN個を、このPTT通信に割り当てる。普通のPTTグループから2つのPTT通信がその後に受信された場合、制御装置は、残りのタイムスロットをこれら2つの普通のPTTグループに分割し、高い優先順位のPTTグループに影響を及ぼすことなく、それぞれが(総スロット数−N)/2個のタイムスロットを受信する。3つのPTT通信がすべてまだ進行している間に、高い優先順位の第2のPTTグループから別のPTT通信が受信された場合、制御装置610は、別の予め規定された数のタイムスロットN個を、この第2の高い優先順位のPTT通信に割り当てる。それゆえ、2つの普通のPTT通信はそれぞれ、(総スロット数−2N)/2個のタイムスロットが割り当てられることになるだろう。さらにその後に、普通のクライアントから第3のPTT通信が到着した場合、高い優先順位のPTT通信がそれぞれ、N個のタイムスロットを受信し、普通のPTT通信がそれぞれ、(総スロット数−2N)/3個のタイムスロットを受信するように、制御装置610がリソースを再度割り当てることになるだろう。このアルゴリズムにより、普通のクライアントに対して引き続きサービスを提供しながら、高い支払いのクライアントに対して安定した質が保証される。
図6は、BS104において使用されうるプロセス700のフローチャートを図示している。ブロック702において、BS104は、マルチキャスト通信による使用のために、ある数のスロットを割り振る。これらのスロットは、先に提示したアルゴリズムに基づいて、割り振られてもよい。ブロック704において、BS104は、何らかの到来マルチキャスト通話がないかチェックする。到来マルチキャスト通話がない場合、その後、プロセス700は、いいえの分岐をたどってブロック716に進み、ここで、BS104は、マルチキャスト通信がいままさに終了したか否かチェックする。終了するマルチキャスト通信がない場合には、プロセス700は、いいえの分岐をたどって704へと戻り、ここで、BS104は、到来マルチキャスト通信を単に監視し続ける。しかしながら、マルチキャスト通信が終了した場合には、プロセス700は、はいの分岐をたどってブロック718に進み、ここで、BS104は、新しい到来マルチキャスト通信または一般的リソースプールのいずれかに、タイムスロットを再度割り当てる。プロセス700はその後ブロック704へと戻り、ここで、BS104は、到来マルチキャスト通信を監視し続ける。
ブロック704に戻り、到来マルチキャスト通話がある場合には、プロセス700は、はいの分岐をたどってブロック706に進み、ここで、BS104は、何らかの利用可能なスロットがないか否かチェックする。到来マルチキャスト通話のための利用可能なスロットがない場合、プロセス700は、いいえの分岐をたどってブロック714に進み、ここで、BS104は、エラー処理ルーチンを始める。このルーチンは、メッセージをサーバに返信することを含んでもよい。しかしながら、利用可能なスロットがある場合には、プロセス700は、はいの分岐をたどってブロック708に進む。ブロック708において、BS104は、ターゲットワイヤレスデバイスに通知を送る。ターゲットワイヤレスデバイスは、通知を受信し、適切なマルチキャストチャネルに同調する。ブロック710において、BS104は、予め規定されたアルゴリズムにしたがって、ある数のタイムスロットをマルチキャストチャネルに割り当てる。上述したアルゴリズムのうちの何らかの1つ、または、その組み合わせが使用されてもよい。ブロック712において、BS104は、適切なマルチキャストチャネル上で、マルチキャスト通信をブロードキャストする。プロセス700はその後、さらなる到来マルチキャスト通信を監視するように進む。
動作において、ユーザ、ジョンが、自己のクルーと通信するために、PTT機能を装備した自己のワイヤレスデバイスを使用したいとき、ジョンは、自己のワイヤレスデバイスを起動する。ワイヤレスデバイスは、PTTサーバ112に発言権要求を送る。PTTサーバ112は、要求を受信し、他のユーザが誰も発言権を有していないことを確認し、ジョンに対して発言権を許可する。許可メッセージは、ジョンのワイヤレスデバイス102により受信され、その後、ジョンは、自己のワイヤレスデバイス102に向かって話すことができる。ワイヤレスデバイスは、ジョンのメッセージをPTTサーバ112に送信する。PTTサーバ112は、ジョンからPTTメッセージを受信し、ジョンのPTTグループのメンバーを識別する。PTTサーバ112は、2つのターゲット受信機402、404が単一のBS104により担当されることを検知し、その後、マルチキャスト通話に対する命令とともに、PTTメッセージをBS104に送信する。
BS104は、マルチキャスト通話を取り扱うために、ある帯域幅(タイムスロット)を取っておき、必要な帯域幅を各到来マルチキャスト通話に割り当てるだろう。PTTサーバ112からPTTメッセージを受信した後、BS104は、新しいマルチキャスト通話を取り扱うのに十分な帯域幅を有しているかを確認する。新しいマルチキャスト通話を取り扱うのに十分なリソースがあることを確認した後、BS104は、ターゲット受信機402、404にPTTメッセージについて通知し、PTTマルチキャストチャネル上で、PTTメッセージをブロードキャストするだろう。ターゲットワイヤレスデバイス402、404はその後、PTTマルチキャストチャネルに同調し、PTTメッセージを受信するだろう。PTTメッセージをブロードキャストした後、BS104は、他の到来マルチキャスト通話に対して、帯域幅を再度割り当てるだろう。
この実施形態は、PTT環境におけるものとして上述されたが、本発明は、PTT通信に限定されるものではない。より広い意味では、システムおよび方法が、複数のマルチキャスト通信をサポートしているBS104による帯域幅の利用を最適化する。ワイヤレスサービスプロバイダのコンピュータデバイス上で実行可能な方法を考慮すると、方法は、コンピュータ読み取り可能媒体中に常駐するプログラムにより行われうる。プログラムは、コンピュータプラットフォームを有するサーバまたは他のコンピュータデバイスに、方法のステップを行うように命令する。コンピュータ読み取り可能媒体は、サーバのメモリであってもよいし、接続性データベースの中にあってもよい。さらに、コンピュータ読み取り可能媒体は、ワイヤレス通信デバイスコンピュータプラットフォームにロード可能な2次記憶媒体の中にあってもよい。2次記憶媒体は、磁気ディスクまたはテープ、光ディスク、ハードディスク、フラッシュメモリ、あるいは、当該技術で知られている他の記憶媒体のようなものである。
図3〜6の状況において、この実施形態は、機械読み取り可能命令のシーケンスを実行するために、例えば、ワイヤレス通信デバイスまたはサーバのような、ワイヤレスネットワークの一部を動作させることにより実現されてもよい。プロセスは、シーケンスで図示されているが、方法は、異なるシーケンスで、または、イベント駆動型プロセスとして実現されてもよい。命令は、さまざまなタイプの信号担持またはデータ記憶の1次、2次または3次媒体の中に存在することができる。媒体は、例えば、ワイヤレスネットワークのコンポーネントによりアクセス可能な、または、ワイヤレスネットワークのコンポーネント内に存在する(示されていない)RAMを含んでもよい。RAM、ディスケット、または、他の2次記憶媒体の中に包含されていようとなかろうと、命令は、さまざまな機械読み取り可能データ記憶媒体上に記憶されうる。これには、DASD記憶装置(例えば、従来の「ハードディスク」またはRAIDアレイ)、磁気テープ、電子的リードオンリーメモリ(例えば、ROM、EPROM、またはEEPROM)、フラッシュメモリカード、光記憶デバイス(例えば、CD−ROM、WORM、DVD、デジタル光テープ)、紙「パンチ」カード、あるいは、デジタルおよびアナログ送信媒体を含む他の適切なデータ記憶媒体がある。
この実施形態は、その好ましい実施形態を参照して特に示され、記述されてきたが、以下の特許請求の範囲の中で述べられるような、形態および細部におけるさまざまな変更が、本発明の精神および範囲から逸脱することなく行われうることは、当業者により理解されるであろう。例えば、上記説明は、オーディオPTT通信に基づいているが、装置、システムおよび方法は、ビデオ、データ等のような、他のタイプの媒体をサポートするために、容易に修正されうることが理解される。さらに、本発明のエレメントは、単数で記述またはクレームされているかもしれないが、単数への限定が明示的に記述されていない限り、複数が意図されている。

Claims (29)

  1. ワイヤレス通信ネットワークを介して、複数のマルチキャスト通信を送信する方法において、
    基地局において、予め規定されたアルゴリズムにしたがって、複数の送信スロットをマルチキャスト通信に対して割り振ることと、
    前記基地局において、サーバから複数のマルチキャスト通信を受信することと、
    前記予め規定されたアルゴリズムにしたがって、予め定められた数の送信スロットを各マルチキャスト通信に対して割り当てることと、
    マルチキャストチャネル内で、前記予め定められた数の送信スロットを介して、各マルチキャスト通信を複数のワイヤレスデバイスに送信することとを含む方法。
  2. 前記予め規定されたアルゴリズムは、固定帯域幅スキームである請求項1記載の方法。
  3. 前記固定帯域幅スキームは、固定数の送信スロットを各マルチキャスト通信に割り当てる請求項2記載の方法。
  4. 前記予め規定されたアルゴリズムは、調整可能な帯域幅スキームである請求項1記載の方法。
  5. 前記調整可能な帯域幅スキームは、前記複数の送信スロットを、前記複数のマルチキャスト通信に等しく分割する請求項4記載の方法。
  6. 制御チャネルを介して、各マルチキャスト通信の受信者に通知を送信することをさらに含む請求項1記載の方法。
  7. 各マルチキャスト通信は、プッシュ・ツー・トーク通信である請求項1記載の方法。
  8. マルチキャスト通信が前記複数のワイヤレスデバイスに送信される前に、前記複数のワイヤレスデバイスに、前記予め定められた数の送信スロットについての情報を送信することをさらに含む請求項1記載の方法。
  9. ワイヤレス通信ネットワークを介して、単一のマルチキャストチャネル上で、複数のマルチキャスト通信を送信するシステムにおいて、
    サーバからマルチキャスト通信を受信するネットワークインターフェースユニットと、
    複数のワイヤレス通信デバイスのそれぞれに対するマルチキャスト通信を確立することができる無線インターフェースユニットと、
    予め規定されたアルゴリズムにしたがって、予め定められた数の送信スロットを各マルチキャスト通信に割り当てることができる制御装置ユニットとを具備し、
    各マルチキャスト通信が、複数の送信スロットを通してブロードキャストされるシステム。
  10. 前記予め規定されたアルゴリズムは、固定帯域幅スキームである請求項9記載のシステム。
  11. 前記固定帯域幅スキームは、固定数の送信スロットを各マルチキャスト通信に割り当てる請求項10記載のシステム。
  12. 前記予め規定されたアルゴリズムは、調整可能な帯域幅スキームである請求項9記載のシステム。
  13. 前記調整可能な帯域幅スキームは、前記複数の送信スロットを、前記複数のマルチキャスト通信に等しく分割する請求項12記載のシステム。
  14. 前記無線インターフェースはさらに、制御チャネルを介して、各マルチキャスト通信の複数のワイヤレス通信デバイスに通知を送信することができる請求項9記載のシステム。
  15. 各マルチキャスト通信は、プッシュ・ツー・トーク通信である請求項9記載のシステム。
  16. ワイヤレス通信ネットワークを介して、単一のマルチキャストチャネル上で、複数のマルチキャスト通信を送信する装置において、
    サーバからマルチキャスト通信を受信する手段と、
    複数のワイヤレス通信デバイスに対するマルチキャスト通信を確立する手段と、
    予め規定されたアルゴリズムにしたがって、予め定められた数の送信スロットを各マルチキャスト通信に割り当てる手段とを具備し、
    各マルチキャスト通信が、複数の送信スロットを通してブロードキャストされる装置。
  17. 前記予め規定されたアルゴリズムは、固定帯域幅スキームである請求項16記載の装置。
  18. 前記固定帯域幅スキームは、固定数の送信スロットを各マルチキャスト通信に割り当てる請求項17記載の装置。
  19. 前記予め規定されたアルゴリズムは、調整可能な帯域幅スキームである請求項16記載の装置。
  20. 前記調整可能な帯域幅スキームは、前記複数の送信スロットを、前記複数のマルチキャスト通信に等しく分割する請求項19記載の装置。
  21. マルチキャストチャネルを確立する手段はさらに、制御チャネルを介して、各マルチキャスト通信の複数のワイヤレス通信デバイスに通知を送信することができる請求項16記載の装置。
  22. 前記複数のマルチキャスト通信は、プッシュ・ツー・トーク通信の一部である請求項16記載の装置。
  23. 機械により実行されるとき、前記機械に動作を行わせる、少なくとも1つの命令を含むコンピュータ読み取り可能媒体において、前記命令は、
    基地局において、予め規定されたアルゴリズムにしたがって、複数の送信スロットをマルチキャスト通信に対して割り振るための1組の命令と、
    前記基地局において、サーバから複数のマルチキャスト通信を受信するための1組の命令と、
    前記予め規定されたアルゴリズムにしたがって、予め定められた数の送信スロットを各マルチキャスト通信に対して割り当てるための1組の命令と、
    マルチキャストチャネル内で、前記予め定められた数の送信スロットを介して、各マルチキャスト通信を複数のワイヤレスデバイスに送信するための1組の命令とを含むコンピュータ読み取り可能媒体。
  24. 前記予め規定されたアルゴリズムは、固定帯域幅スキームである請求項23記載のコンピュータ読み取り可能媒体。
  25. 前記固定帯域幅スキームは、固定数の送信スロットを各マルチキャスト通信に割り当てる請求項24記載のコンピュータ読み取り可能媒体。
  26. 前記予め規定されたアルゴリズムは、調整可能な帯域幅スキームである請求項23記載のコンピュータ読み取り可能媒体。
  27. 前記調整可能な帯域幅スキームは、前記複数の送信スロットを、前記複数のマルチキャスト通信に等しく分割する請求項26記載のコンピュータ読み取り可能媒体。
  28. 制御チャネルを介して、各マルチキャスト通信の複数のワイヤレス通信デバイスに通知を送信するための1組の命令をさらに含む請求項23記載のコンピュータ読み取り可能媒体。
  29. 各マルチキャスト通信は、プッシュ・ツー・トーク通信である請求項23記載のコンピュータ読み取り可能媒体。
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