JP2010538708A - 電気圧力鍋 - Google Patents

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Abstract

本発明は、外鍋1、内鍋2、密封装置3、電気加熱装置4、弾性部品5、安全装置及び電気圧力鍋の働きを制御する制御回路を備えている電気圧力鍋を提供するものである。電気圧力鍋は、また静電容量センサを備えている。静電容量センサは第一極板及び第二極板を備えている。電気加熱装置が圧力によって移動されると、第一極板が第二極板に対して移動して、両極板間の距離が変わる。これにより、静電容量の変化値信号が発生され、この信号は制御回路に入力されて処理され、電気圧力鍋の働きを制御するために用いられる。
【選択図】図1

Description

本発明は圧力鍋に関し、特に電気圧力鍋に関する。
電気圧力鍋は、省エネ性、速さ及び利便性の特徴から、従来の圧力鍋に替わって家庭用調理器具の一つになっている。市販の電気圧力鍋は、圧力制御及び圧力調整の点から主に三種類に分けられる。
第一種類の電気圧力鍋は、外鍋の底部にフリッカースイッチが設置されており、加熱板にフリッカースイッチをオン又はオフするためのフィーラレバーが設置されているものである。内鍋は、働くとき内部圧力の変化で上下移動することによって、加熱装置をオン又はオフにしている。電気圧力鍋が作動すると、鍋の中の圧力が上昇して、加熱板が下へ移動する。鍋の中の圧力がある値まで高くなると、加熱板が、下へ移動すると共にフィーラレバーがフリッカースイッチに作用するように働き、これによって、フリッカースイッチがオフになって、加熱装置による加熱が停止される。圧力が下がると、加熱板が、上へ移動すると共にフィーラレバーがフリッカースイッチから離れるように働き、これによって、フリッカースイッチがオンになって、加熱装置に通電させて加熱する。このようにして、圧力鍋の内部圧力を制御する目的に達成される。
中国特許第91100026.7号明細書(設定登録日:1993年6月23日)では、家庭用フルシール自動電気圧力調理器具について開示されている。この文献では、直立柱上の剛性アーム及びスプリングアームでシール付き蓋及び鍋本体を押すことによって密封し、よって、フルシール電気調理鍋の蓋の安全で便利なスプリング式開閉構造を提供している。調節可能なフリッカースイッチは、スプリングアームによって作動されて、鍋底とスプリングアームとの間にある加熱板の加熱状況を制御することによって、電気調理鍋の圧力調整及び自動制御を可能にし、フルシール式電気調理鍋の最適な構造を成す。
また、中国実用新案第200420094674.4号明細書(設定登録日:2006年1月18日)では、圧力自動調整式電気圧力鍋について開示されている。それは、蓋、ケース、外鍋、ベース部、プレートヒータ、プレートヒータ上の内鍋、弾性体及び圧力スイッチを含む。プレートヒータと外鍋の底部との間には接続のための弾性体が設置されており、プレートヒータには、弾性体の変形によって圧力スイッチをオン又はオフにするためのプッシュロッドが設けられている。弾性体には、プレートヒータに接続するための面及び外鍋の底部に支えられるためのスプリングバーが設けられており、プレートヒータと外鍋の底部との間には少なくとも一対の弾性体が設置されている。電気圧力鍋が働く時の圧力変化によって加熱板が上下に移動し、これにより、プッシュロッドを働かせて圧力スイッチをオン又はオフにして、圧力鍋の動作を制御する。
このような電気圧力鍋には圧力が調整できないという問題があって、圧力値は一定の不変の値となる。したがって、異なる食材を調理するときは、設定時間の長さを調節するしかない。しかし、異なる食材は、異なる圧力値によって最適な調理効果に達することを必要とする。例えば、牛肉、スペアリブ又はお粥は最適圧力値が異なる。時間調整だけによって食材を調理すると、調理された食べ物は食感がよくなく、栄養成分の損失が大きい。
第二種類の電気圧力鍋では、内鍋の上部に対応する蓋内部の位置に、温度センサ又は圧力センサを設置することによって鍋の中の温度変化又は圧力変化を検出し、その信号を回路に送信することによって制御が行われる。鍋の中が設定圧力に達すると加熱が止まり、また、圧力が低下すると再び加熱する。
この方法において、内鍋の中の圧力又は温度を検出するために、圧力センサ又は温度センサが内鍋の腔内に直接設置されなければならない。そのため、設置位置が限られているが、内鍋が頻繁に取り出されて洗浄されため、かつ、電線の連結、信号伝送等の問題で、内鍋に直接設置することができない。通常は蓋の上に設置している。内鍋でお粥又は他の食べ物を調理するとき、多くの泡又は細かな硬いものによってセンサが覆われ、又は破損され、センサの感度に影響を及ぼし、センサが通常のように機能できなくなることもある。
温度センサを用いる方法において、まず鍋の中の温度を採集し、当該温度を当該温度値に対応する圧力値に換算する必要がある。この換算には下表のような実験で得られた一般意義での換算表が用いられる。多くの実験によると、温度と圧力は一定の対応関係にあり、表1のように、水の温度が100℃以上ある場合、温度が1度上昇するにつき圧力が5kPa増加する。
Figure 2010538708
表に示したような温度と圧力の変換は、環境温度が25℃及び環境圧力が1標準大気圧である環境下で大量な試験を通して得られたものである。環境温度を変えると、又は、地勢によって環境大気圧が1標準大気圧でないと、この換算表は正確ではない。その他、温度センサによって、異なる食物の重さ、密度及び含有成分に対応して求められる温度も異なる。これも温度及び圧力の変換に影響を与える。したがって、異なる環境温度、環境大気圧及び食物における、温度に対応する圧力値は完全に同等ではない。これは、検出結果に誤差が生じ、精度及び感度が大きく下がる原因となる。さらに、これは圧力の有効な制御に影響を与える。圧力の検出と制御が正確でない場合、電気圧力鍋の使用危険度が増加し、ユーザーにとって安全ではない。
また、圧力センサ又は温度センサの製造コストがかなり高く、電気圧力鍋の普及に不利である。
第三種類の電気圧力鍋において、電気圧力鍋の内部にインダクタンスのコイルが設置されており、内鍋の圧力の変化による変位によって、インダクタンスコイルのインダクタンス値が変わり、変わったインダクタンス値を取り出して、判断処理を行うことによって、圧力鍋の圧力を制御する。
この方法において、多くは外鍋の下方にインダクタンスコイルを設置し、内鍋の底部又は加熱板の下にフィーラレバーを設置している。電気圧力鍋の内鍋の圧力が変化すると、内鍋又は加熱板の上下移動により、フィーラレバーがインダクタンスのコイルの中に入るか出るようになっており、これによって、インダクタンス値が変化し、変化したインダクタンス値で判断処理を行い、これによって、電気圧力鍋が制御される。
インダクタンスコイルは、特性が不安定であり、温度及び電磁等の外部環境による妨害を受けやすいため鍋の中の圧力検出に誤差を生じやすく、さらに圧力制御の安定性に影響を与えている。電気圧力鍋の圧力の検出に誤差を生じたり、不安定となったり、環境要素の妨害を受けたりした場合、圧力鍋の中の実際の圧力は高いが、検査された圧力は安定性が悪い等の原因で小さくなりやすく、爆発の危険をもたらし、ユーザーにとって非常に危険である。したがって、この方法において、安定性を高めること、及び、温度及び電磁等の外部環境要素の妨害に対する耐性を高めることが重要であり、これは、電気圧力鍋の使用安全性とユーザーの安全性に直接関係している。
その他、インダクタンスのコイルのコストも高すぎる。
従来技術における問題点を解決するために、本発明の電気圧力鍋が用いられる。これは、圧力のリアルタイムでの検出・制御、圧力の連続的な調節及び料理中における異なる食物の情況に応じた異なる圧力又は時間の選択を可能にした。
本発明は、以下のような主要な技術的手段を用いる。本発明の電気圧力鍋は、外鍋、外鍋の中に置いた内鍋、内鍋を密封するための密封装置、内鍋と組み合わせられ内鍋を加熱するための電気加熱装置、電気加熱装置と外鍋との間に設置される内鍋を元の位置に戻すための弾性部品、安全装置及び電気加熱装置を制御するための制御回路を備えており、制御回路は静電容量センサ、信号処理回路及び信号制御出力回路を含む。静電容量センサは第一極板及び第二極板を備えており、第一極板及び第二極板上にはそれぞれ信号採集端が設置されている。信号採集端は、信号処理回路の信号受信端に接続されており、静電容量センサは、電気圧力鍋と組み合わせられて圧力変化による電気圧力鍋の変位を検出し、この変位を静電容量の変化信号に変えて信号処理回路に入力する。信号処理回路の信号出力端は信号制御出力回路の信号受信端に接続されており、信号処理回路は、受信した静電容量信号を処理し、その処理信号を信号制御出力回路に出力し、信号制御出力回路は、受信した処理信号により回路を制御し、もって、電気加熱装置を制御する。
本発明は、以下のような他の技術的手段を用いる。制御回路は、温度及び電磁妨害を受けると、その静電容量値が静電容量センサの静電容量値と同時に発生し、同時に変化する補償容量を備えている。
補償容量は二つの極板を備えており、その中の一つが静電容量センサの第一極板又は第二極板である。
第一極板及び第二極板は互いに対応し、内鍋が圧力変化により変位すると、直接又は間接的に第一極板を第二極板に対して接近又は離間するように移動させ、第二極板との間の距離を減少又は増加させ、それによって、変化した静電容量信号を発生する。
電気加熱装置と第一極板との間に変位伝達部材が設置されており、前記内鍋が圧力変化により変位すると電気加熱装置が動かされ、電気加熱装置は変位伝達部材をもって第一極板を動かす。
変位伝達部材はボールネジであり、電気加熱装置及び/又は第一極板上に、ボールねじと対応するボールねじ穴が設けられ、第一極板はボールネジをもって電気加熱装置にねじ結合される。
変位伝達部材は突き出しピンであり、また、第一極板と第二極板との間には第一極板を動かすことができる弾性体が設置されており、突き出しピンの一方の端部は電気加熱装置の底部又は第一極板に接続されており、他方の端部は第一極板又は電気加熱装置の底部に取り付けられている。
第二極板は、外鍋の底部又は取付具によって外鍋の側壁に取り付けられる。
変位伝達部材と第一極板との間に梃子装置が設置されており、変位伝達部材は梃子装置の短腕端を動かし、長腕端は第一極板を動かす。
電気加熱装置と外鍋の底部との間に第一極板及び第二極板が設置されており、第一極板及び第二極板は同一平面にあり、それぞれ電気加熱装置に対応しており、電気加熱装置は内鍋の変位により動かされ、それによって、第一極板及び第二極板による電場媒体を変える。
第一極板及び第二極板は互いに対応しており、内鍋が圧力変化により変位すると、直接又は間接的に第一極板及び/又は第二極板を移動させ、第一極板と第二極板との間の有効対応面積を変え、それによって、変化した静電容量信号を発生する。
電気加熱装置と第一極板との間に変位ガイドピンが設けられ、変位ガイドピンの両端部はそれぞれ電気加熱装置および/又は第一極板に接続されており、内鍋が圧力変化により変位すると電気加熱装置が移動かされ、電気加熱装置は変位ガイドピンをもって第一極板を動かす。第二極板は外鍋の底部又は取付具によって外鍋の側壁に取付けられる。
変位ガイドピンと第一極板との間に梃子装置を設置し、変位ガイドピンは梃子装置の短腕端を動かし、長腕端は第一極板を動かす。
(1)本発明は、静電容量センサを用いることにより、内鍋又は加熱板の圧力による変位を利用して変化した静電容量値を採集し、その静電容量値について判断・処理して、電気圧力鍋を制御する。本発明の静電容量センサは、静電容量値が圧力の変化に従ってリアルタイムで変化することを可能にし、リアルタイムで変化する静電量値に基づいて、基準となる比較静電容量値を設定し、それによって、圧力がユーザーが設定した圧力値を超えているか否かについて判断する。実際、料理する食物の状況、リアルタイムで調整される圧力値の範囲及び作業時間に基づいて、ユーザーが基準となる比較静電容量値を設定することができ、成熟したCPU制御技術を利用して、圧力及び時間等の多数パラメーター情報について検出し制御することができる。さらに、電磁調理器具のような“ワンボタン式”の制御機構にすることもでき、異なる食物に対応して、圧力値を連続的に調整することができる。食物によって異なる圧力に設定することにより、食物の食感及び栄養成分をよりよく保つことができる。
(2)静電容量センサは安定性がよく、静電容量値信号が安定し、感応精度が高い。これによって、電気圧力鍋をより正確に、かつ、高精度で制御することができる。
(3)本発明の静電容量センサの極板は、内鍋又は加熱板に接続されており、内鍋又は加熱板の圧力による変位を利用して、静電容量の変化値を形成している。変位値を静電容量値に変えることによって鍋の中の圧力を検出するため、圧力センサ又は温度センサが内鍋の中に設置される必要がない。したがって、検出の信憑性が高くなり、かつ、信号の取り出しにも役立つ。さらに、内鍋で料理される食物の妨害を受けなくすむ。
(4)本発明は静電容量センサに加えて補償容量も設置されており、補償容量は、温度及び電磁妨害等の要素による静電容量の変化をリアルタイムで反応し、回路処理計算によって、静電容量センサの測定値を補償及び修正することが可能であり、処理・計算された測定値はより正確に変位を反映しており、環境要素の影響がより少なくなり、圧力制御の正確性と安定性を高めることができる。
(5)本発明は、静電容量センサの極板と内鍋又は加熱板との間に梃子装置を設置して、梃子の拡大原理を利用して静電容量センサの極板間距離を変化させることにより、又は、静電容量センサの極板を多層にして極板の面積を増やすことにより、静電容量値を数倍拡大し、検出の感度を高めることができる。
(6)静電容量センサはコストが低く、構造がシンプルであり、大量生産に有利である。
(7)本発明の静電容量センサの極板及び加熱板はボールねじをもって連結されており、ボールねじを調整することによって極板間の距離を調整することによって、静電容量センサの極板間距離の微調整を可能にする。静電容量センサの感度及び精度が高まる。
本発明の第1実施例の全体的な断面図である。弾性板が、静電容量センサの極板を動かして、極板間の距離を変える。また、静電容量センサ及び補償容量は複合式にある。 本発明の第2実施例の全体的な断面図である。加熱装置が静電容量センサの極板を動かして、極板間の距離を変える。静電容量センサ及び補償容量は取付具に設置されており、静電容量センサ及び補償容量は複合式にある。 本発明の第2実施例の他の全体的な断面図である。加熱装置が静電容量センサの極板を動かして、極板間の距離を変える。静電容量センサ及び補償容量は取付具の上に設置されており、静電容量センサ及び補償容量は複合式にある。 本発明の第3実施例の全体的な断面図である。加熱装置が静電容量センサの極板を動かして、極板間の距離を変える。静電容量センサ及び補償容量は独立して設置される。 本発明の第4実施例の全体的な断面図である。加熱装置が梃子構造をもって、静電容量センサを動かして、極板間の距離を変える。静電容量センサ及び補償容量は複合式にある。 本発明の第5実施例の全体的な断面図である。加熱装置が静電容量センサの極板を動かして、極板間の距離を変える。静電容量センサ及び補償容量は複合式にある。 本発明の第5実施例の他の全体的な断面図である。加熱装置が静電容量センサの極板を動かして、極板間の距離を変える。静電容量センサ及び補償容量は複合式にある。 本発明の第6実施例の全体的な断面図である。加熱装置が梃子構造をもって、静電容量センサを動かして、極板間の距離を変える。静電容量センサ及び補償容量は複合式にある。 本発明の第7実施例の全体的な断面図である。加熱装置が、上下移動することによって静電容量センサの二つ極板間に形成されている電場媒介を変える。 多組構造にある静電容量センサの断面図である。 蓋の上面図である。 図11のA−A断面図であり、圧力制御バルブの構造を示す。 制御回路の回路フローチャートである。 図13の詳細な回路図である。
添付図面を参照しながら、本発明をより詳しく説明する。
図面における構成要素に対応する符号は以下の通りである。
外鍋1、内鍋2、密封装置3、電気加熱装置4、弾性部品5、安全装置6、制御回路基板7、静電容量センサ8、第一極板81、第二極板82、補償容量9、第一極板91、第二極板92、変位伝達部材10、弾性体11、取付具12、梃子装置13、変位ガイドピン14、蓋15、ハンドル16、箱体17、圧縮スプリング18。
図1〜図14に示したように、本発明の電気圧力鍋は、外鍋1、外鍋1の中に置いた内鍋2、密封内鍋2を密封するための密封装置3、内鍋2に組み合わせられ内鍋2を加熱するための電気加熱装置4、電気加熱装置4と外鍋1との間に設置されて内鍋2を元の位置に戻すための弾性部品5、安全装置6及び電気加熱装置4を制御するための制御回路を備えている。制御回路は、静電容量センサ8、信号処理回路71及び信号制御出力回路72を含む。
静電容量センサ8は第一極板81及び第二極板82を備えている。第一極板81及び第二極板82上にはそれぞれ信号採集端が設置されている。信号採集端は信号処理回路71の信号受信端に接続されている。静電容量センサ8は電気圧力鍋に組み合わせられ圧力変化による電気圧力鍋の変位を検出し、その変位を静電容量の変化信号に変えて、信号処理回路71に入力する。信号処理回路71の信号出力端は、信号制御出力回路72の信号受信端に接続されており、信号処理回路71は受信した静電容量信号を処理した後、その処理した信号を信号制御出力回路72に出力する。信号制御出力回路72は受信した処理信号によって回路を制御して、電気加熱装置4を制御する。
本発明において、制御回路は補償容量9を更に備えており、温度及び電磁妨害を受けた場合、補償容量9の静電容量値と静電容量センサ8の電容量値は同時に発生し、変化する。補償容量9は二つの極板を備えており、その中の一つの極板が、静電容量センサの第一極板81又は第二極板82である。本発明は静電容量センサ8に加えてさらに補償容量9を設置している。補償容量9は、温度、電磁妨害等の要素による静電容量の変化をリアルタイムで検出し、回路処理計算により、静電容量センサ8の測定値を補償して修正することができる。処理・計算された測定値は、変位の変化をより正確に反映し、かつ、環境要素による影響をより少なくして、圧力制御の正確性と安定性を高める。
静電容量センサ8の第一極板81及び第二極板82は互いに対応している。内鍋2が圧力の変化によって変位すると、直接又は間接的に第一極板81を第二極板82に対して接近又は離間するように移動させて、第二極板82との距離を減少又は増加させ、それによって、変化した静電容量信号を発生する。電気加熱装置4と第一極板81との間に変位伝達部材10が設置されており、内鍋2は、圧力の変化により変位して、電気加熱装置4を移動させ、電気加熱装置4は、位置移動伝達部材10をもって第一極板81を移動させる。
内鍋2が圧力の変化によって変位して、直接に第一極板81を第二極板に対して接近又は離間するように移動させる方法において、第一極板81上に突き出しピンを設置する。突き出しピンは、電気加熱装置4を貫通して直接内鍋2の底部と接続しており、内鍋2が圧力によって上下に移動すると、第一極板81が突き出しピンによって上下に移動される。このような構造は実際の生産、製造において、実現することが困難である。実際の製品においても、このような構造を採用している電気圧力鍋は少ない。したがって、本発明では、説明だけを用いてこの方法の実施可能性を説明し、実際の生産において特別な意味を持たないため、図面による説明は省略する。
本発明の各実施例の中で、電気加熱装置4はアルミ鋳造の加熱板であってもよく、電磁コイル部材であってもよく、密封装置3は“人”字型密封パッキンであり、安全装置6は、図5及び図6に示したような圧力制御バルブ又は同じ作用を持つ構造を含む。本発明の安全装置6の作用は、電気圧力鍋が作動して、鍋の中の圧力が危険圧力値に達した場合、停電、ガス抜き等の方法で鍋の中の圧力を落とし、爆発危険を防止することにある。蓋15の外周は突起係合構造をもって外鍋1と嵌合し、内周は人字型密封パッキンをもって内鍋2と押し合わせられ、それによって、内鍋2が密封される。
本発明の蓋15と内鍋2及び外鍋1との組合せに関しては、上述の回転式構造以外、蓋上げ式構造も挙げられる。
本発明の第1実施例では、図1に示したように、内鍋2と加熱板4が接着しており、加熱板4の下に弾性板が取り付けられ、該弾性板が弾性部品5である。弾性板5の両端は外鍋1の側壁に固定されている。外鍋1と箱体17との間、かつ、箱体17の底部には、静電容量センサ8と補償容量9が設けられている。ここで、静電容量センサ8及び補償容量9は複合式にあり、静電容量センサ8の第二極板82及び補償容量9の第二極板92は同一極板である。静電容量センサ8の第一極板81は変位伝達部材10にて弾性板5と接続する。この実施例の中で、変位伝達部材10は接続ピンである。内鍋2が圧力によって上下に移動されると、それと接着している加熱板4が弾性板5を下に移動かす。弾性板5の上下における変位は、変位伝達部材10をもって第一極板81に伝えられ、第一極板81を第二極板82に対して移動させ、それによって、静電容量変化値が発生し、制御回路基板7に入力される。
本発明の第2実施例では、変位伝達部材10がボールねじであり、電気加熱装置4及び/又は第一極板81にはそのボールねじと対応するネジ穴が設置されており、第一極板81はボールねじにて電気加熱装置4にネジ結合される。
図2は、本発明の第2実施例の構造図である。弾性部品5が、外鍋1と内鍋2との間に固定されているU字型スペーサーである。静電容量センサ8及び補償容量9は複合式にあり、一体となってハウジングの中に取付けられている。ハウジング上にボールねじが設置されており、外鍋1側壁上の取付具12とねじ結合される。複合式とは、静電容量センサ8の第二極板82及び補償容量9の第二極板92が同一極板であり、補償容量9の第二極板92及び第一極板91は固定していて、相互距離が変化しないものをいう。変位伝達部材10(すなわちボールねじ)の一方の端部は第一極板81に固定して連結されており、他方の端部は加熱板4とネジ結合される。加熱板4は、内鍋2の上下移動を受けて、変位伝達部材10をもって、第一極板81を第二極板82に対して移動させ、よって静電容量の変化値を発生させ、制御回路に入力する。補償回路9は、温度、電磁妨害により発生する静電容量センサの静電容量値信号の偏差を補償する。
この実施例の中で、第一極板81及び変位伝達部材10が連結され、かつ、変位伝達部材10が加熱板4とネジ結合されるため、実際使用の中で、変位伝達部材10(すなわちボールねじ)を回転させて、ネジ穴へ挿入される深さを調整することにより、第一極板81及び第二極板82の初期距離を微調整し、検出精度を高めることができる。適用性、応変性もよくなる。
図3は、本発明の第2実施例の他の構造図である。図3は、図2の複合式の静電容量センサ8及び補償容量9を180度回転してなる。この場合、静電容量センサ及び補償容量を複合してもつハウジングを変位伝達部材10とすることができる。また、取付具12への連結は、図2の中の極板上に設けられたボールねじで実現することができる。このとき、ハウジングの中の上部においてハウジング本体に固定されている二つの極板は、それぞれ補償容量9の第一極板91と静電容量センサ8の第一極板81であり、第一極板81及び補償容量9の第二極板92は同じ極板である。ハウジングの中の下部にある可動極板は静電容量センサ8の第二極板82である。
加熱板4が静電容量センサ8及び補償容量9のハウジングを上下に移動させると、補償容量9の第一極板91及び第二極板92は同時に上下に移動されるが、第一極板91及び第二極板92は互いに対しては移動しない。しかし、補償容量9の第二極板92と極板を共有する静電容量センサ8の第一極板81は、第二極板82に対して移動され、その間の距離が変化し、静電容量の変化値を発生する。この方法において、ねじの微調整位置が外鍋の取付具にあるため、操作できる部分が大きく、作業し易くなる利点を有する。
変位伝達部材10は突き出しピンであり、第一極板81と第二極板82との間には、第一極板81を移動させる弾性体11が設置されており、突き出しピンの一方の端部は電気加熱装置4の底部又は第一極板81に連結され、他方の端部は第一極板81又は電気加熱装置4の底部に取り付けられる。
本発明の中で、静電容量センサ8及び補償容量9はL字型取付具12によって外鍋1の側壁に固定されてもよく、U字型取付具によって外鍋1の底部に固定されてもよい。
本発明の第3実施例では、図4に示したように、補償容量9が独立して設置されている。外鍋1の取付具12上に取り付けられている。弾性体11がS字型スペーサーであり、弾性体11は第一極板81と第二極板82との間に配置される。突き出しピン10の一方の端部は静電容量センサ8の第一極板81に連結しており、他方の端部は加熱板4の底部に取り付けられている。作動すると、加熱板4が下へ移動し、それに取り付けられている突き出しピン10が下へ移動される。突き出しピン10はさらに第一極板81を下へ移動させ、下へ移動した第一極板81はS型スベーサー11を下へ押す。加熱板4が上へ移動すると、押されたS型スペーサー11が弾力で元の位置に戻ると共に第一極板81を上へ押し上げ、突き出しピン10と加熱板4の底部との付着が継続的に保持されるように第一極板81は突き出しピン10に作用する。したがって、上下移動は完了される。また、これによって、静電容量の変化値信号が発生され、制御回路基板7に入力される。独立して設置されている補償容量9は、温度及び電磁妨害により発生した静電容量センサ8の静電容量値の偏差を補償する。
この方法の中で、補償容量9は独立して電気圧力鍋の中に設置される。もちろん、本発明の他の方法においても、補償容量9を独立して設置することが可能であり、静電容量センサ8とは独立する。
本発明の第4実施例では、図5に示したように、静電容量センサ8と補償容量9が複合式にあり、外鍋1側壁の取付具12上に取り付けられる。変位伝達部材10と第一極板81との間に梃子装置13が設置されており、変位伝達部材10の一方の端部が加熱板4の底部に連結され、他方の端部は梃子装置13の短腕端に連結される。梃子装置13の長腕端は第一極板81に連結される。加熱板4が上下に移動すると、変位伝達部材10が梃子装置13の短腕端を動かし、短腕は梃子によって長腕を動かして、長腕端は第一極板81を上下に動かす。梃子の拡大原理によって静電容量センサの極板間の距離を変化させて、静電容量値を数倍拡大し、検出の感度を高める。
この方法では、梃子原理で変位量を数倍拡大する。もちろん、図10に示したような構造においても、静電容量センサの極板を多層構造、多組構造にして、極板間の面積を増やすことによって、静電容量値を同様に数倍拡大して、検出の感度を高めることができる。
本発明の第5実施例では、第一極板81と第二極板82は互いに対応しており、内鍋2が圧力変化によって変位すると、直接又は間接的に第一極板81及び/又は第二極板82を移動させて、第一極板81と第二極板82との間の有効対応面積を変化させ、これにより、変化した静電容量信号を発生する。
図6は、本発明の第5実施例の構造図である。静電容量センサ8及び補償容量9は複合式であり、外鍋1の取付具12に取り付けられている。静電容量センサ8及び補償容量9の各極板は、加熱板に垂直する。加熱板4と第一極板81との間に変位ガイドピン14が設置されており、変位ガイドピン14の両端部はそれぞれ加熱板4及び第一極板81に連結される。内鍋2が圧力変化によって変位すると加熱板4が移動し、加熱板4は、変位ガイドピン14をもって第一極板81を上下に移動させて、第一極板81が第二極板82に対する有効面積を変える。これによって、静電容量変化値信号が発生し、それが制御回路基板7に入力される。
図7は、本発明の第5実施例の他の構造図である。構造図の中で、変位ガイドピン14の一方の端部は加熱板4の底部にネジ結合され、他方の端部は静電容量センサ8の第一極板81の一方の端部に取り付けられる。第一極板81の他方の端部には圧縮スプリング18が当てられており、圧縮スプリング18の他方の端部は静電容量センサ8及び補償容量9のハウジングの中に固定されている。加熱板4が下へ移動すると、変位ガイドピン14がそれに連結している第一極板81を下へ押すように働き、第一極板81を下へ移動させ、圧縮スプリング18を圧縮する。加熱板4が元の位置に戻るように上へ移動すると、圧縮スプリング18も元の位置に戻るために第一極板81を上へ持ち上げ、第一極板81が継続的に変位ガイドピン14に連結されるようになり、上下移動が完了される。これによって、静電容量の変化値信号が発生されて、制御回路基板7に入力される。
本発明の第6実施例では、図8に示したように、変位ガイドピン14と第一極板81との間に梃子装置13が設置されており、変位ガイドピン14の一方の端部は加熱板4の底部に連結されており、他方の端部は梃子装置13の短腕端に連結される。梃子装置13の長腕端は第一極板81に連結される。加熱板4が上下に移動すると、変位ガイドピン14は梃子装置13の短腕端を移動させ、短腕端は梃子によって長腕端を移動させ、よって、長腕端が第一極板81を上下に移動させる。梃子の拡大原理を利用して静電容量センサの極板間の有効対応面積を変化し、よって、静電容量値を数倍拡大して、検出の感度を高める。
本発明の第7実施例では、図9に示したように、加熱盤4と外鍋1の底部との間に第一極板81及び第二極板82が設置されており、第一極板81及び第二極板82は同一平面にあり、それぞれ加熱板4に対応する。加熱板4は内鍋2の変位に従って移動すると、第一極板81と第二極板82との間に発生する電場媒体が変化し、これによって静電容量の変化値信号が発生され、制御回路基板7に入力される。
本発明の各実施例における制御回路基板7は、図13、14に示したように、制御回路基板7の制御回路が、信号処理回路71及び信号制御出力回路72を含む。信号処理回路71は、振動回路711及びマイクロプロセッサ712を含む。信号制御出力回路72は継電器制御回路又はサイリスタ回路である。
静電容量センサ8及び補償容量9が、採集した静電容量値信号を信号処理回路71の振動回路711に入力すると、ある頻率の振動信号がマイクロプロセッサ712に出力される。この振動信号は、マイクロプロセッサ712の中で自己適応できるアルゴリズムで調整されて、センサの出力制御信号となり、継電器制御回路基板72に出力される。継電器制御回路基板72は受信した信号により、加熱板を制御する。電気圧力鍋が作動すると、制御回路基板7は継続的に検出を行い、電気圧力鍋の仕事をさらに制御し、これによって、閉ループ制御システムを構成する。
信号制御出力回路712がサイリスタ回路を用いる場合、入力した信号によってサイリスタ回路の動作角を調整し、サイリスタによって圧力と出力パワーを調整し、回路がオフになるまで加熱板4の加熱パワーが徐々に弱まるように、又は回路をオンにして加熱板4の加熱パワーが徐々に強まるように制御する。

Claims (13)

  1. 外鍋(1)、
    前記外鍋(1)の中に置いた内鍋(2)、
    前記内鍋(2)を密封するための密封装置(3)、
    前記内鍋(2)と組み合わせられ内鍋(2)を加熱するための電気加熱装置(4)、
    前記電気加熱装置(4)と外鍋(1)との間に設置され、前記内鍋(2)を元の位置に戻すための弾性部品(5)、
    安全装置(6)及び
    前記電気加熱装置(4)を制御するための制御回路
    を備える電気圧力鍋であって、
    前記制御回路は、静電容量センサ(8)、信号処理回路(71)及び信号制御出力回路(72)を含み、
    前記静電容量センサ(8)は、第一極板(81)及び第二極板(82)を備えており、前記第一極板(81)及び前記第二極板(82)上にはそれぞれ信号採集端が設置されており、前記信号採集端は前記信号処理回路(71)の信号受信端に接続され、前記静電容量センサ(8)は、前記電気圧力鍋と組み合わせられ圧力変化による前記電気圧力鍋の変位を検出し、前記変位を静電容量の変化信号に変えて、前記信号処理回路(71)へ出力し、
    前記信号処理回路(71)の信号出力端は前記信号制御出力回路(72)の信号受信端に接続されており、前記信号処理回路(71)は、受信した静電容量信号を処理し、その処理信号を前記信号制御出力回路(72)へ出力し、
    前記信号制御出力回路(72)は、受信した前記処理信号に従って回路を制御し、よって、前記電気加熱装置(4)を制御する、電気圧力鍋。
  2. 前記制御回路が、温度及び電磁妨害を受けると、前記静電容量センサの静電容量値と同時にその静電容量値が変化する補償容量(9)をさらに備えている、請求項1に記載の電気圧力鍋。
  3. 前記補正容量(9)が二つの極板を備えており、その中の一つが、前記静電容量センサの前記第一極板(81)又は前記第二極板(82)である、請求項2に記載の電気圧力鍋。
  4. 前記第一極板(81)及び前記第二極板(82)は対応しており、前記内鍋(2)が圧力の変化により変位すると、前記第一極板(81)が前記第二極板(82)に対して接近又は離間するように直接的又は間接的に移動されて、前記第二極板(82)との距離が減少又は増加し、それによって、変化した静電容量信号が発生する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の電気圧力鍋。
  5. 前記電気加熱装置(4)と前記第一極板(81)との間に変位伝達部材(10)が設置されており、前記内鍋(2)が圧力の変化により変位すると、前記電気加熱装置(4)が移動されて、前記電気加熱装置(4)は、前記変位伝達部材(10)をもって前記第一極板(81)を移動させる、請求項4に記載の電気圧力鍋。
  6. 前記変位伝達部材(10)がボールねじであり、前記電気加熱装置(4)及び/又は前記第一極板(81)上に前記ボールねじと対応するネジ穴が設置されており、前記第一極板(81)は、前記ボールねじで前記電気加熱装置(4)とねじ結合される、請求項5に記載の圧力電気鍋。
  7. 前記変位伝達部材(10)が突き出しピンであり、前記第一極板(81)と前記第二極板(82)との間に前記第一極板(81)を移動させるための弾性体(11)が設置されており、前記突き出しピンの一方の端部は前記電気加熱装置(4)の底部又は前記第一極板(81)と接続されており、他方の端部は前記第一極板(81)又は電気加熱装置(4)の底部に取り付けられている、請求項5に記載の電気圧力鍋。
  8. 前記静電容量センサ(82)が前記外鍋(1)の底部に取り付けられ、又は、L字型取付具(12)にて外鍋(1)の側壁に固定される、請求項4に記載の電気圧力鍋。
  9. 前記変位伝達部材(10)と前記第一極板(81)との間に梃子装置(13)が設置されており、前記変位伝達部材(10)は梃子装置(13)の短腕端を動かし、長腕端は前記第一極板(81)を動かす、請求項5に記載の電気圧力鍋。
  10. 前記電気加熱装置(4)と前記外鍋(1)の底部との間に前記第一極板(81)及び前記第二極板(82)が設置されており、前記第一極板(81)及び前記第二極板(82)は同一平面にあって、それぞれ前記電気加熱装置(4)に対応しており、前記電気加熱装置(4)は内鍋の変位により移動し、それによって、前記第一極板(81)及び前記第二極板(82)によって発生する電場を変える、請求項1〜3のいずれか一項に記載の電気圧力鍋。
  11. 前記第一極板(81)及び前記第二極板(82)は互いに対応しており、前記内鍋(2)が圧力によって変位すると、前記第一極板(81)又は前記第二極板(82)が直接的又は間接的に移動して、前記第一極板(81)と前記第二極板(82)との間の有効対応面積が変わり、変化した静電容量信号を発生する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の電気圧力鍋。
  12. 前記電気加熱装置(4)と前記第一極板(81)との間に変位ガイドピン(14)が設置されており、前記変位ガイドピン(14)の両端部はそれぞれ前記電気加熱装置(4)及び/又は前記第一極板(81)に接続され、前記内鍋(2)が圧力変化によって変位すると、前記電気加熱装置(4)が移動し、次いで、前記電気加熱装置(4)は前記変位ガイドピン(14)を通って前記第一極板(81)を動かしており、前記第二極板(82)は前記外鍋(1)の底部に取り付けられ、又は、L字型取付具(12)にて前記外鍋(1)の側壁に取り付けられる、請求項11に記載の電気圧力鍋。
  13. 前記変位ガイドピン(14)と前記第一極板(81)との間に梃子装置(13)が設置されており、前記変位ガイドピン(14)が前記梃子装置(13)の短腕端を動かし、長腕端が前記第一極板(81)を動かす、請求項12に記載の電気圧力鍋。
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