JP2010534467A - タンパク質性サンプルからの非タンパク質性生体分子、特に核酸の分離方法 - Google Patents

タンパク質性サンプルからの非タンパク質性生体分子、特に核酸の分離方法 Download PDF

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Abstract

【解決手段】本発明は、タンパク質分解が固相上で実施されることを特徴とする、タンパク質非含有生体分子、特に核酸の単離方法に関する。
【選択図】なし

Description

本発明は、タンパク質含有サンプル、特に、血液、***物、唾液、喀痰または血漿等の生体サンプルからの、タンパク質非含有生体分子、特に核酸の分離方法に関する。
従来技術において、生体サンプルからタンパク質非含有生体分子、特に核酸を分離する、多数の方法が知られている。
これらの方法は、とりわけ、核酸の精製のために使用され、特にタンパク質や、その後の適用において阻害性があるかもしれない他の物質等の他のサンプル成分を分離する。同時に、これらの方法は、単離される核酸が精製中に酵素的または化学的に分解されないことを保証しなければならない。
DNAの単離の間、各サンプルに含有されるタンパク質は、通常、プロテイナーゼまたはプロテイナーゼの混合物による溶解によって、分解される。タンパク質分解の間、DNAは、通常、酵素的分解に対して保護され、そこでは、DNaseの活性に必要な補因子が、溶解緩衝液中、キレート剤により結合される。
RNAの単離は、RNaseが偏在し、大量に存在し、広範な温度領域にわたって活性であり、かつ補因子を全く必要としないため、特段の挑戦を意味する。それでも、内因性および外因性RNaseを迅速に不活化するため、通常、例えばフェノールおよび/またはカオトロピック物質等の非常に強力な変性溶解試薬を用いて、サンプルの溶解を実施する。
サンプルの溶解後、タンパク質非含有生体分子、特に核酸の精製を実施する。精製は、高純度を達成するため、例えば、タンパク質非含有生体分子、特に核酸の、固相、例えばシリカ膜への結合を経て実施し得る。例えば核酸精製のためのこのような方法は、当業者に知られている。
タンパク質非含有生体分子の単離、特に核酸の単離に重要であると思われる、種々の生体サンプル材料は、その構造および組成について、非常に変化に富んでいる。特に、好ましくない核酸/タンパク質比(特に核酸において、非常に多量のタンパク質または非常に少量のタンパク質非含有生体分子)を有するサンプル材料、およびその後の適用において障害を引き起こす可能性のある物質(阻害物質)を含有するサンプルは、核酸の精製に使用される方法に特段の要求を課す。これらの「困難な」サンプル材料は、例えば、血液、血漿、喀痰、唾液または***物である。
DNA、また別の画分のRNAの両者をサンプルから単離する場合、別の特別な困難が生じる。この目的のため、「より軽い」サンプル材料に好適なプロトコルが当業者に知られている。このプロトコルは、先ず、RNAを分解から保護するため、カオトロピック試薬で強力な変性溶解を行う。溶解後、最初にDNAを固相に結合させる。通過液は、特にRNAを含有するが、更なる試薬を添加することによって調節され、その結果、次にRNAが固相に結合し得る。
困難なサンプル材料、例えば唾液、喀痰、血液または***物は、プロテイナーゼによる処理が絶対的に必要であるが、現在のところ、このような方法において使用することはできない。完全な溶解に必要なプロテイナーゼ工程は、RNAの保護に必要なカオトロピック濃度では、実施することができない。プロテイナーゼ相溶性のカオトロピック濃度に希釈することにより、RNaseがこれらの条件下でも活性であるので、一方でRNA分解のリスクが高まる。他方では、DNAの固相への選択的結合、従って種々の核酸種の分離は、希釈した溶解物からは可能ではない。しかし、プロテイナーゼ処理を行わないと、単離した核酸画分の収率および質は一般的に不十分である。
本発明は、従来技術から生じる上記の欠点を克服するという課題、特に、タンパク質非含有生体分子、特に核酸をタンパク質含有サンプルから単離することを可能にする、広範な適用のための方法を開発するという課題に基づく。
この課題は、本発明の請求項1に記載された方法によって解決される。従って、タンパク質非含有生体分子、特に核酸を、タンパク質含有生体サンプルから単離する方法であって、以下の工程を含む方法が提案される:
a) 生体サンプルに含有されるタンパク質非含有生体分子、特に核酸の、少なくとも一部の固相への固定化工程
b) 少なくとも一部のタンパク質分解の間、タンパク質非含有生体分子、特に核酸が固相に結合される、酵素的タンパク質分解工程。
「生体サンプル」という用語は、限定されないが、本発明の意味において、特に血液、***、脳脊髄液、唾液、喀痰または尿等の体液、血清または血漿、白血球画分または「軟膜」等の血液の処理において得られる液体、遊離または結合生体分子、特に遊離または結合タンパク質非含有生体分子、特に核酸を含有する、ヒルの唾液、糞便、塗抹標本(スメア)、吸引物、ふけ、毛髪、皮膚断片、法医学標本、食品または環境サンプル、全生物体、好ましくは生きていない全生物体、例えば組織切片(例えば、FFPEサンプル)、組織断片または器官の形態の、後生動物、好ましくは昆虫および哺乳類、特にヒトの、組織、例えば接着または懸濁細胞培養物の形態の単離細胞、例えば葉緑体またはミトコンドリア、ベシクル、細胞核または染色体等のオルガネラ、植物、植物部位、植物組織または植物細胞、バクテリア、ウイルス、ウイロイド、プリオン、酵母および菌類または菌類の一部を意味する。生体サンプルは、新鮮なものまたは凍結されたものであり得、または種々の方法によって安定化され得るが、任意に、好適な溶解は、その後、工程a)の前に実施される。
「タンパク質含有」という用語は、限定されないが、本発明の意味において、特に、サンプルがペプチドおよびペプチド断片、並びに総タンパク質またはタンパク質複合体を含有すること意味し、これらは任意に置換されることもあり得、特にグリコシル化、リン酸化またはアセチル化され得る。
「タンパク質非含有生体分子」という用語は、限定されないが、本発明の意味において、例えば脂質、炭水化物、代謝体、代謝産物および特に全ての種類の核酸等の、全ての生体分子(タンパク質以外)を意味する。
「生体分子」という用語は、限定されないが、本発明の意味において、自然発生する全ての分子または生体サンプルに人工的に導入された全ての分子を意味する。
「核酸」という用語は、特に本発明の意味において、限定されないが、RNA、特にmRNA、siRNA、miRNA、snRNA、tRNA、hnRNAまたはリボザイム、DNA等、合成または修飾核酸、例えばオリゴヌクレオチド、特にPCRに用いられるプライマー、プローブまたは標準物質、ジゴキシゲニン、ビオチンまたは蛍光色素で標識した核酸、またはいわゆるPNA(「ペプチド核酸」)等の、天然の、好ましくは単離された線状、分岐状または環状核酸を意味する。
「固定化」という用語は、特に本発明の意味において、限定されないが、好適な固相上での可逆的固定化を意味する。
驚くべきことに、タンパク質の比率が、単離されるタンパク質非含有生体分子、特に核酸の比率よりも非常に高いサンプルを用いても、タンパク質非含有生体分子、特に核酸が少なくとも部分的に固相に結合する間に、タンパク質の分解は起こり得ることを発見した。
このような装置は、本発明の範囲内の広範な適用について、少なくとも1つの以下の利点を提供する:
− タンパク質分解の間、タンパク質非含有生体分子は少なくとも部分的に固相に結合するため、タンパク質非含有生体分子の分解は、殆どの適用において、大部分なくなるか、少なくとも大きく抑制され得る。
− 当該装置により、血液、血漿、喀痰、糞便または唾液等の、以前は困難を伴ってのみ利用可能であったサンプルを調査できるようになる。
− 溶液のプロトコルの場合ならば起こるであろうが、希釈が、タンパク質の分解の間、全くまたは非常にわずかしか起こらない。
− タンパク質の分解を、タンパク質非含有生体分子、特に核酸の結合の前の溶解工程から、タンパク質非含有生体分子、特に核酸の固相への結合後の時点に移すことによって、1つのサンプルから様々な種、特に核酸種を並行単離するプロトコルを実施することも、しばしば可能である。
工程a)において、本質的に固相に完全に固定化される、生体サンプルに含有されるタンパク質非含有生体分子、特に核酸が好ましい。しかし、本発明の多くの適用において、本発明の方法もまた、タンパク質非含有生体分子、特に核酸の一部のみが固定化された場合に、使用され得ることがわかった。
従って、工程b)の間、固相に結合するタンパク質非含有生体分子、特に核酸が、固相に完全に固定化されることが好ましいが、本発明はこのことに制限されない。本発明の多くの適用において、本発明の方法は、工程b)の間、一部のタンパク質非含有生体分子、特に核酸が、固相から分離されるか固定化されない場合もまた使用し得ることがわかった。
本発明の好ましい態様では、固相は核酸に対する親和性が高い相であり、好ましくはシリカ膜、シリカビーズ、磁性粒子、親水性膜、疎水性膜、イオン交換マトリクス、またはこれらの混合物を含む群から選択される。これは、核酸の固相へのハイブリッド媒介結合、例えば固定化したオリゴヌクレオチドによる特異的核酸配列の結合を含む。
驚くべきことに、本発明の方法は、核酸の単離に使用する場合、相対的に核酸が多いサンプルだけではなく、タンパク質の核酸に対する割合が好ましくないサンプルを用いても実施し得ることがわかった。
本発明の一つの態様では、方法を実施する前の、タンパク質のタンパク質非含有生体分子、特に核酸に対するg/g比は≧10:1であり、別の態様では≧100:1であり、別の態様では≧1000:1であり、および別の態様では≧10000:1である。
本発明の別の態様では、工程a)は、カオトロピック緩衝液を添加して実施する。このことは、RNaseまたはDNaseによる、考えられる分解を、事前に大部分防ぐことができるという利点を有し、特にシリカ表面への核酸の結合を提供する。しかし、特定のサンプル材料および選択された固相について、他の好適な溶解試薬もまた可能であり、例えば、当業者に知られている、アニオン交換体表面などへの結合を後に伴う、バクテリアのアルカリ溶解が可能である。工程a)において使用される緩衝液は、好ましくは、特定のサンプル材料、固定化される生体分子、および選択された固相に基づいて決定する。
本発明の好ましい態様では、当該方法は、工程b)の前に実施される、少なくとも1つの工程a1)をさらに含む:
a1) 固相を、少なくとも1つのカオトロピック物質を含有する溶液で洗浄する工程。
このように、タンパク質分解せず溶解が不完全であるために溶解物中に残存し、固相に移る総不純物を部分的に除去し得ることから、この態様は多くの適用にとって好ましいことがわかった。この洗浄による除去は、不完全である。タンパク質は、タンパク質が固相自体に結合することによって、または、タンパク質非含有生体分子、特に核酸に結合することによって、固相上に残存する。しかし、洗浄により、分解に供されるタンパク質の量が減り、プロテアーゼの残存するタンパク質への接近が容易になる。
本発明の好ましい態様では、当該方法は、工程b)の後に実施される、少なくとも1つの工程c)をさらに含む:
・ 固相を、少なくとも1つのカオトロピック物質を含有する溶液で洗浄する工程。
このように、工程b)に存在するプロテイナーゼが大部分不活化され得ることから、この態様は多くの適用にとって好ましいことがわかった。従って、ここでのさらなる酵素またはタンパク質に基づく応用(例えば、PCR)を阻むかまたは妨げ得る、酵素の溶出液へのキャリー・オーバーもまた、多くの適用において防止または大部分を回避し得る。
当業者には、本発明の方法に、さらなる工程が続き得ることは明らかであろう。DNAを単離する場合、本発明の方法に続いて、例えば、エタノール含有緩衝液で洗浄し、任意に膜を乾燥し、DNAを溶出する。RNAの単離の場合、本発明の方法に続いて、適宜の修正工程を行う。
工程b)は、種々のタンパク質分解酵素(プロテアーゼ)またはいくつかのプロテアーゼの混合物を用いて実施し得る。プロテイナーゼKおよびキアゲン(QIAGEN)プロテアーゼが特に好ましい。
工程b)は、任意に、インキュベーションの間、所望の温度で行い得る。温度は、好ましくは、選択された酵素または酵素混合物のそれぞれの最適温度に調節する。
インキュベーションは、好ましくは、≧0℃〜≦100℃の温度で行い、好ましくは≧4℃と≦80℃との間、より好ましくは≧18℃と≦70℃との間、および特に好ましくは≧30℃と≦65℃との間の温度で行う。
タンパク質分解酵素として、プロテイナーゼKおよび/またはキアゲン(QIAGEN)プロテアーゼを使用する場合、≧40℃〜≦60℃の温度範囲、特に≧54℃〜≦58℃が好ましい。
工程b)の間または工程b)において、プロテアーゼを固相上に適用し、好ましくは固相上で液体に溶解する。
液体として、好ましくは、補因子の酵素分解に最適な条件(例えば、pH、塩の組成および濃度に関して)または他の条件を作り出す溶液が使用される。
しかし、驚くべきことに、当業者に知られている溶液中での酵素的タンパク質分解の従来方法と対照的に、本発明のタンパク質分解は、本発明の多くの適用において、溶液によって提供される特別な条件を要せずに、固相上で生じることがわかった。従って、本発明の好ましい態様は、工程b)が水中および/または非緩衝溶液中で実施されるものである。
驚くべきことに、プロテアーゼ水溶液は、多くの適用において充分に、タンパク質分解を可能とする。従って、多くの適用において、本発明の方法では、溶媒が水であり、かつ相対的少容量で、プロテアーゼの固定化タンパク質含有サンプルへの接近および酵素活性の発現が可能になる。
本発明の好ましい態様では、工程b)は、≧1 mAU/mgの活性を有する少なくとも1つのプロテアーゼを用いて実施する。
「mAU」という用語は、酵素が、1分間当り1μmolのチロシンに相当するフォリン陽性アミノ酸およびペプチドを放出する活性を意味する。
このように、本発明の方法がしばしば非常に容易に実行され得ることから、この態様は本発明の適用の多くの分野に好適であることがわかった。
好ましくは、工程b)は、少なくとも ≧10 mAU/mgの(プロテアーゼ)活性を用いて、より好ましくは ≧20 mAU/mg、および特に好ましくは少なくとも ≧30 mAU/mgの(プロテアーゼ)活性を用いて実施する。
本発明の好ましい態様では、工程b)は、≧300/X秒〜≦2600000/X秒間で実施し、ここで「X」は使用する酵素の(プロテアーゼ)活性の数値(上述の通り)を示す。
いくつかの酵素を使用する場合、Xはこれらの酵素の平均(プロテアーゼ)活性を意味する。
このように、一方でできるだけ完全なタンパク質消化を確実にすることが可能であるが、他方では単離される生体分子が、分解または損傷を受けないか、わずかしか受けないことから、この態様は本発明の適用の多くの分野に好適であることがわかった。
好ましくは、工程b)は、≧450/X秒〜≦1000000/X秒間、より好ましくは≧900/X秒〜≦108000/X秒間、およびさらにより好ましくは≧1800/X秒〜≦54000/X秒間で実施する。
本発明の好ましい態様では、工程b)は、≧1500/Y秒〜≦13000000/Y秒間で実施し、ここで「Y」は、工程b)が実施される溶液の、(プロテアーゼ)活性の数値をmAUで示し、「mAU」は、1分間当り1μmolのチロシンに相当するフォリン陽性アミノ酸およびペプチドを放出する活性を意味する。
同様に、このように、一方でできるだけ完全なタンパク質消化を確実にすることが可能であるが、他方では単離される生体分子が、分解または損傷を受けないか、わずかしか受けないことからも、この態様は本発明の適用の多くの分野に好適であることがわかった。
好ましくは、工程b)は、≧4500/Y秒〜≦540000/Y秒間、より好ましくは≧9000/Y秒〜≦270000/Y秒間、実施する。
本発明の好ましい態様では、工程b)の実施の間の最小総容量は、そこに固定化された全ての生体分子を含有する固相が完全にぬれるように調節される。
本発明の多くの適用において、このようにぬらすことにより、分子の運動および拡散を可能にする液体のフィルムを得て、プロテアーゼのタンパク質への接近および酵素活性を確実にすることがわかった。
工程b)の実施の間の最大総容量は、好ましくは、例えば膜を通して浸漬することにより、単離される生体分子が固相から溶出されないように、あるいは溶解及び洗い流されないように、調節される。
このように、本発明の範囲内の広範な適用のため、一方でタンパク質消化を確実に高効率で進行させ、他方では単離される生体分子(特に核酸)が消化の間、固相から溶出または洗い流されるのを防ぐことが可能である。
本発明に使用される上記の成分、および特許請求され、実施例に記載されたものは、それらのサイズ、形態、材料の選択および技術構想に関して、あらゆる特定の例外的条件に制約されないので、適用分野で知られている選択基準は制限なく適用し得る。
本発明の対象のさらなる詳細、特徴および優位点は、従属項、および添付の図面および実施例の以下の記載から理解し得るが、そこで本発明のいくつかの実施例および可能な適用を示す。
図1は、実施例1の3つのテスト実験における、本発明の方法を用いた単離後の3つのDNA吸収スペクトルを示す。 図2は、実施例1の3つの比較実験における、単離後の3つのDNA吸収スペクトルを示す。
本発明は、実施例に基づいて、以下でも説明する。これらは純粋に例示目的で提供され、本発明のいかなる制限としても解釈されないことを理解すべきであり、本発明はもっぱら特許請求の範囲によって規定される。
実施例1:唾液からの単離の間の、DNAの質の向上
この実験では、ヒトの唾液サンプルを採取する。唾液サンプルへの食物残留物の混入を避けるために、採取の前に、被験者は1時間、何も飲食していない。サンプル採取の間、サンプルは氷上に保存する。次に、いずれの場合にも、サンプルを200μlの一定分量に分割し、各分割量を、唾液安定化溶液であるキアゲン(QIAGEN)社のRNAプロテクト・サリバ (RNAprotect Saliva)1mlと混合し、冷蔵庫中2〜8℃で2日間、保存する。製造元がキアゲンの、キアアンプ・ミニ・キット(QIAamp Mini Kit)およびRNイージー・マイクロキット(RNeasy Microkit)の構成品を、その後の、安定化された唾液サンプルからのDNAおよびRNAの単離に使用する。
保存後、製造元の使用説明書に従って、サンプルを10000rpmで10分間遠心分離し、上清をピペットで除き、容器を軽くたたいてペレットを多少出しやすくする。次にペレットを、350μlのGTC含有溶解緩衝液RLT中でボルテックスすることによって溶解する。溶解物をキアアンプ・ミニカラム(QIAamp Mini-column)中のシリカ膜上に適用し、10000rpmで1分間遠心分離して膜を通過させる。
キアアンプ・ミニカラム(QIAamp Mini-column)をDNA単離に使用する間、通過液を350μlの70%エタノールと混合し、RNA単離のためRNイージー・マイクロカラム(RNeasy Micro-column)中の第二のシリカ膜上に適用し、製造元の使用説明書に従ってRNAを単離する。全ての場合において、クアンティテクト・ワンステップ(QuantiTect OneStep)RT-PCRキットおよびアクチンβ-転写産物検出のためのプライマーおよびサンプルを用いた定量的リアルタイムRT-PCRにより、RNAを分析した。各サンプルは二重に分析する。各ケースにおける3つのサンプルの二重測定の平均値を表1に示す。
この結果から、全てのサンプルは同等のct値を有することが示され、そこから、元の唾液サンプルの全ての分割単位は核酸に関して同等であると結論し得る。
次に、キアアンプ(QIAamp)カラムをDNAの単離に使用する。
サンプル1a〜cについて、この目的のため、膜を、350μlの塩酸グアニジン含有洗浄緩衝液AW1を通すことにより洗浄する。いずれの場合にも、キアアンプ・ミニ・キット(QIAamp Mini Kit)に含まれるプロテイナーゼK溶液25μlを水と一緒に、総容量80μlとなるように注ぎ足し、膜に適用する。56℃で10分間インキュベーションした後、AW1での洗浄工程を繰り返し、その後、アルコール含有洗浄緩衝液AW2で洗浄する。14000rpmで2分間遠心分離することにより、膜を乾燥する。100μlの水を適用した後に遠心分離してDNAを溶出し、さらに100μlを用いて溶出を繰り返す。
サンプル2a〜cについては、プロテイナーゼを使用しない。カラムを500μlのAW1で洗浄し、その直後、AW2で洗浄し、次にサンプル1a〜cと同様に乾燥し、DNAを溶出する。
DNAの質は、吸収スペクトルを記録することによって決定する。結果を図1および2に示す。図1は、サンプル1a〜1cの吸収スペクトルを示し;図2は、本発明の方法を使用しない比較サンプル2a〜2cの吸収スペクトルを示す。
プロテアーゼを使用しないDNAの単離(図2、サンプル2a〜c)では、250nm未満の領域に非常に高い吸収が見られるが、これらは不純物に起因し得る。本発明の方法を用いて単離されたDNA(図1、サンプル1a〜c)は、はるかに質がよく、240nm未満の領域にははるかに少ない吸収しか見られず、従って、汚染がより少ない。さらに、260nmに最大値を有する曲線が見られるが、これは単離したDNAによる吸収に起因し得る(DNAの最大吸収は260nmに発生する)。
実施例2:DNA収率の向上
実施例1に記載した通り、唾液サンプルを採取し、一定分量に分割し、安定化して、冷蔵庫中2〜8℃で3日間保存し、RNAおよびDNAの単離に使用する。DNAを2×40μlの水で溶出した。サンプル4a〜cは、本発明による膜上でプロテイナーゼK消化を行うDNA単離に用い、サンプル5a〜cはプロテイナーゼKを使用しない同一の方法に付した。
比較のため、唾液サンプル由来のDNAは、溶液中、プロテイナーゼK消化を含む方法で実施する。この目的のため、実施例1に記載した通り、唾液を採取し、安定化し、保存および遠心分離する(サンプル6a〜c)。上清を除いた後、サンプルを洗浄するため、ペレットに1mlのPBSを加え、ボルテックスにより混合する。再度、1000rpmで2分間遠心分離することにより、サンプルをペレットにし、上清を捨てる。次にペレットを、180μlのPBSに溶解し、キアアンプ・ミニ・キット(QIAamp Mini Kit)(キアゲン(QIAGEN))よりのプロテイナーゼK溶液25μlおよび200μlの緩衝液ALを加え、ボルテックスにより混合する。サンプルを56℃で10分間インキュベートする。その後、各サンプルをそれぞれ200μlの100%エタノールと混合し、キアアンプ・ミニ・カラム(QIAamp Mini-column)中のシリカ膜に適用する。実施例1のサンプル2a〜cについて記載したとおり、DNAのさらなる単離を実施する。
全ての場合において、クアンティテクト・ワンステップ(QuantiTect OneStep)RT-PCRキットおよびインターロイキン-8転写産物検出のためのプライマーおよびサンプルを用いた定量的リアルタイムRT-PCRにより、RNAを分析した。全てのサンプルは同等の結果を示したことから、サンプルのNA含量が同等であることを推測し得る(データは示さず)。
DNA収量は、260nmでの吸収を測定することにより定量した。サンプル4、5および6(a〜c)の収量の平均値を表2に示す。
この結果により、本発明の方法を使用した場合、はるかにより高いDNA収量を達成し得ることが示される。
実施例3:単離したDNAの下流側の分析
実施例1で得たDNAサンプルを、定量的リアルタイムRT-PCRによるさらなる分析に使用した。実施例1および2に記載したサンプルに加えて、実施例1で得た唾液サンプルからのDNA単離を、サンプル6a〜cについて実施例2に記載した通り、コントロール(サンプル3a〜c)として実施した。
このように単離したDNAを、いずれの場合にも、18SrRNAをコードする遺伝子を検出するための二重測定に使用した。いずれの場合にも、サンプル1〜3より2μlを使用し、サンプル4〜6の溶出液を水で1:10に希釈し、その2μlをいずれの場合にも用いた。例えばキアゲン(QIAGEN)社のクアンティテクトSYBR グリーン(QuantiTect SYBRGreen)PCRキット等の、リアルタイムPCRに好適なマスターミックスを用い、製造元の使用説明書に従って、総容量25μlにおいて増幅を実施した。増幅は、好適なリアルタイム増幅器、例えばABI社の7700等において行う。測定したct値から、いずれの場合にも、a〜cの3回の反復の二重測定によって平均値および標準偏差を求める。結果を表3に示す。
この結果により、プロテイナーゼを使用しない場合、PCRにおいてはるかにより悪い結果が見られるが、本発明によるプロテイナーゼKの使用により溶液中のプロテイナーゼKと同程度の良好な結果が得られることが、明確に示される。
実施例4:唾液からのRNA単離の向上
この実験のため、実施例1に記載した通り、ヒト唾液の2つのサンプルを採取する。その後、いずれの場合でも、サンプルを800μlの一定分量に分割し、各分割量を、キアゲン(QIAGEN)社の唾液安定化溶液RNAプロテクト・サリバ(RNAprotect Saliva) 4mlと混合し、冷蔵庫において、2〜8℃で1日間保存する。製造元がキアゲンの、RNイージー・マイクロキット(RNeasy Microkit)の構成品を、その後の、安定化された唾液サンプルからのRNAの単離に使用する。
保存後、製造元の使用説明書に従って、サンプルを10000rpmで10分間遠心分離し、上清をピペットで除き、容器を軽くたたいてペレットを多少出しやすくする。次にペレットを350μlのGTC含有溶解緩衝液RLT中、ボルテックスすることによって溶解する。溶解物を350μlの70%エタノールと混合し、RNイージー・マイクロカラム(RNeasy Micro-column)中のシリカ膜上に適用し、10000rpmで1分間遠心分離して膜を通過させる。
各唾液サンプルより、製造元の使用説明書に従って、分割単位(A)をRNAの単離に使用する。いずれの場合にも、本発明の方法によるRNAの単離には、他の分割単位(B)を使用する。このため、膜は、350μlの塩酸グアニジン含有洗浄緩衝液RW1を通過させることにより洗浄する。いずれの場合にも、20μlのプロテイナーゼK溶液を、水と合わせて総容量80μlとなるように注ぎ足し、膜に適用する。56℃で10分間インキュベーションした後、溶解緩衝液RLTと70%エタノールとの均等割合の混合物を用いて、洗浄工程を実施する。その後、RW1での洗浄を繰り返し、次にアルコール含有洗浄緩衝液RPEで洗浄する。80%エタノールで膜をさらに洗浄した後、14000rpmで5分間遠心分離して膜を乾燥する。14μlの水を適用し、その後遠心分離することにより、RNAを溶出する。
かように単離したRNAは、全ての場合において、クアンティテクト・ワンステップ(QuantiTect OneStep)RT-PCRキットおよびIL8転写産物検出のためのプライマーおよびサンプルを用いた定量的リアルタイムPCRにより、三重測定で分析した。いずれの場合でも、2.5μlの溶出物を総容量25μlとして使用した。サンプルの三重測定において得られた平均値および標準偏差を表4に示す。
この結果により、プロテイナーゼを使用しない、タンパク質が豊富なサンプルからのRNAの単離においても、PCRではるかにより悪い結果が見られるが、本発明によるプロテイナーゼKの使用により、はるかにより良い結果が得られることが、明確に示される。
実施例5:FFPEサンプル由来のDNAの下流側の分析の改良
この実験では、ホルムアルデヒド溶液で固定し、パラフィン中に包埋したラット肝臓由来の組織サンプル(FFPEサンプル)を使用する。これらのサンプルからミクロトームを用いて、約20μMの厚さの切片を調製し、1サンプル当り1つの切片を使用する。キアゲン(QIAGEN)のRNイージー(Rneasy)FFPEキット、オールプレプ(Allprep)DNA/RNAキットおよびキアアンプ・ミニ・キット(QIAamp Mini Kit)の構成品を、その後のFFPE切片からのDNAの単離に使用する。
製造元の使用説明書(RNイージー(Rneasy)FFPEキットのマニュアル)に従って、1mlのキシレンで洗浄することにより、組織を脱パラフィンし、サンプルを遠心分離して上清を除いた後、1mlの100%エタノールを加える。サンプルを再度遠心分離して、上清を除いた後、サンプルを37℃で10分間乾燥する。次に、RNイージーFFPEキットの緩衝液PKDを150μlおよびプロテイナーゼKを10μl加えた後、サンプルを56℃で3時間および80℃で15分間インキュベートする。320μlのカオトロープ含有溶解緩衝液RBCを添加した後、得られる混合物をオールプレプ(Allprep)DNAカラム(Allprep DNA/RNAミニキットより)中のシリカ膜に適用し、14000rpmで1分間遠心分離することにより膜を通過させる。
次に、1つのサンプル(サンプル1)について、20μlのプロテイナーゼKおよび60μlの水を膜に適用し、56℃で10分間サンプルをインキュベートすることによって、シリカ膜上でプロテイナーゼK処理を実施し、一方、比較サンプル(サンプル2)はプロテイナーゼKによる処理を行わない。次に、両サンプルの膜は、500μlの塩酸グアニジン含有洗浄緩衝液AW1および、その後500μlのアルコール含有洗浄緩衝液AW2を通過させることにより洗浄する。14000rpmで2分間遠心分離して、膜を乾燥する。1分間インキュベーションした後、30μlの水を適用して遠心分離することにより、DNAを溶出する。
このように得られたDNAは、第一に、アガロースゲル電気泳動によりチェックする。このため、いずれの場合においても、得られた溶出液のうちの5μlを15μlの水で希釈し、0.5%アガロース-TAEゲル上で、60Vで約4時間、分離する。臭化エチジウムで染色したゲルは、両方の場合において、あるサイズ領域にわたって分布する薄い「スメア」から認識できる、断片化されたDNAを示し、比較サンプル(2)は、本質的に、膜でのプロテイナーゼ処理の後、サンプル1よりも小さい断片を含む。従って、本発明の方法を使用することにより、より大きいDNA断片が単離される。
FFPEサンプルより単離し得るDNAは、常に断片化されるが、これはDNAが固定、包埋および保存の間に既に分解されるからである。加えて、ホルムアルデヒド溶液中で固定化する結果、DNAは他の核酸、主にタンパク質と共有結合で架橋し、DNAの単離、および増幅技術によるDNAの分析の両方が、非常に困難になる。ここで、DNAの単離だけではなく、増幅による分析についても、本発明の方法の効果を検討するため、溶出液を用いて、定量的リアルタイムPCRによってさらに分析した。
単離したDNAは、いずれの場合においても、プリオンタンパク質をコードする遺伝子の465bpのアンプリコンを検出するため、二重測定で使用した。
溶出液は、いずれの場合においても、水で1:20に希釈し、この希釈液の5μlをリアルタイムPCRに使用した。リアルタイムPCRに好適なマスターミックス、例えばキアゲン(QIAGEN)社のクアンティテクトSYBR グリーン(QuantiTect SYBRGreen)PCR キット等を使用し、製造元の使用説明書に従って、総容量25μl中で増幅を実施した。増幅は、好適なリアルタイム増幅器、例えばABI社の7700等において実施した。測定したct値より、複製物の二重測定からの平均値および標準偏差を求めた。結果を表5に示す。
この結果から、本発明によるプロテイナーゼKの使用によって、本発明の方法を使用しない比較アッセイより、はるかに良い結果が得られることが明確に示される。比較サンプルおよび本発明の方法で処理したサンプルの両方に、DNA単離方法の開始時点で、溶液中でプロテイナーゼKでの3時間の処理を行ったことから、このことは特に驚くべきことである。それにもかかわらず、これと比較して、15分という非常に短い処理時間で、DNA断片の大きさを改善し、特にDNAの増幅能を改善した。

Claims (10)

  1. タンパク質非含有生体分子、特に核酸を、タンパク質含有生体サンプルから単離する方法であって、
    a) 生体サンプルに含有されるタンパク質非含有生体分子、特に核酸の、少なくとも一部の固相への固定化工程
    b) 少なくとも一部のタンパク質分解の間、タンパク質非含有生体分子、特に核酸が固相に結合されることを特徴とする、酵素的タンパク質分解工程
    を含む方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、当該方法を実施する前の生体サンプルにおいて、タンパク質の、タンパク質非含有生体分子、特に核酸に対するg/g比が≧10:1であることを特徴とする、方法。
  3. 請求項1または2に記載の方法であって、タンパク質非含有生体分子が核酸を含むことを特徴とする、方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法であって、固相が、核酸に対する親和性が高い相であり、好ましくはシリカ膜、シリカビーズ、磁性粒子、親水性膜、疎水性膜、イオン交換マトリクス、またはそれらの混合物を含む群から選択されることを特徴とする、方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法であって、工程a)およびb)の間に実施される工程a1)をさらに含む、方法:
    a1) 固相を、少なくとも1つのカオトロピック物質を含有する溶液で洗浄する工程。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法であって、工程b)の後に実施される工程c)をさらに含む、方法:
    c) 固相を、少なくとも1つのカオトロピック物質を含有する溶液で洗浄する工程。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法であって、工程b)が≧1 mAU/mgの活性を有する少なくとも1つのプロテアーゼを用いて実施されることを特徴とする、方法。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法であって、工程b)が≧300/X秒〜≦2600000/X秒間で実施され、ここで「X」は使用される酵素のプロテアーゼ活性の数値を示すことを特徴とする、方法。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法であって、工程b)が、≧1500/Y秒〜≦13000000/Y秒間で実施され、ここで「Y」は工程b)が実施される溶液のmAUにおけるプロテアーゼ活性の数値を示すことを特徴とする、方法。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法であって、工程b)が水中および/または非緩衝溶液中で実施されることを特徴とする、方法。
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