JP2010533565A - ヒドロゲルの拡張能力を備えた眼内植込み体 - Google Patents

ヒドロゲルの拡張能力を備えた眼内植込み体 Download PDF

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Abstract

【課題】眼の前眼房と脈絡膜上腔との間に液体路を提供する流動経路を形成する内部管腔を有する延長部材を具備する眼内植込み体を提供する。
【解決手段】植込み体は、延長部材に取り付けられるヒドロゲル部材であって、眼内に延長部材を植設すると続いて拡張するように構成されているヒドロゲル部材を具備する。アタッチメントが、ヒドロゲル部材を延長部材に取り付ける。

Description

本開示は、一般に、緑内障を処置するのに用いる方法及びデバイスに関する。
緑内障を引き起こすメカニズムは完全には分かっていない。分かっていることは、緑内障によって眼内に異常な高圧が発生し、これによって視神経の損傷に至るということである。時が経つと、高圧によって視神経が損傷するおそれがあり、損傷すると失明に至るおそれがある。処置方針は、眼圧を下げた状態を維持することに主眼が置かれてきた。患者の残存人生にわたり、できるだけ多くの視界を保存するためである。
過去の処置方法では、種々のメカニズムで眼圧を下げる薬の投与も併用されてきた。緑内障用の薬は、約20億ドルの市場である。このように市場が大きいのは、主として、長期にわたって効果が持続し且つ合併症の無い、有効な外科的代替手段が存在しないという事実に起因する。有害な副作用が起こるおそれがあり、眼圧を十分に制御できないことが多いため、あいにく、薬による処置はもっと改良する必要がある。更に、多くの場合、患者は適切な薬剤療法に従うことに対して怠慢であり、その結果、服薬率の不足及び更なる症状の進行を招く。
外科的手法において、緑内障を処置する1つの方法は、眼内に排液デバイスを植設することである。排液デバイスは前眼房から眼房水を排出し、それによって眼圧を低下させるように機能する。排液デバイスは典型的には、侵襲的な外科的手法を用いて植設される。かかる手法の一つによれば、皮弁(flap)が強膜(sclera)内に外科的に形成される。皮弁は元の状態に折畳まれて小さな空洞を形成し、この皮弁を介して排液デバイスが眼の中に挿入される。かかる手法は、植込み体が大きいために極めて外傷性な場合があり、感染及び瘢痕等の種々の有害な事象を招き、再手術が必要になるおそれがある。
下記の参考文献は、緑内障を処置するための種々のデバイス及び手法を記載している。
リンチの米国特許第6,827,700号 ベルグハイムの米国特許第6,666,841号 スーソンの米国特許第6,508,779号 エシアーの米国特許第6,544,208号 レイスの米国特許第5,601,094号 ノードクイストの米国特許第6,102,045号 ウイリアムスの米国特許出願第2002/0156413号 トゥの米国特許出願第2002/0143284号 レンの米国特許出願第2003/0236483号 オドリッチの米国特許出願第2002/0193725号 ガーリブの米国特許出願第2002/0165478号 スメドリーの米国特許出願第2002/0133168号 リンチの米国特許出願第2005/0107734号 米国特許出願第2004/0260228号 ハフナーの米国特許出願第2004/0102729号 シールズの米国特許出願第2004/0015140号 サイモンの米国特許出願第2004/0254521号 ヤブロンスキーの米国特許出願第2004/0225250号 上記の全参考文献は、本明細書において参照することにより全体が援用されている。
緑内障を処置する現行のデバイス及び手法には欠点があり、中程度の成功率しかない。この手法は眼に対して非常に外傷性があり、更に、排液デバイスを適切な部位に配置する等の高精度の外科的技能を必要とする。加えて、前眼房から強膜皮弁の下にある結膜下小疱に液体を排出するデバイスは、感染を受け易く、閉塞して機能を停止するおそれがある。このようなことが起こると、そのデバイスを除去して別のデバイスを配置するのに再作業しなければならない場合がある。或いは、更なる外科手術に帰着する場合がある。上記の状況に鑑み、緑内障を処置するための、従来よりも優れたデバイス及び方法が必要とされている。
緑内障等の眼の病気を処置するためのデバイス及び方法が開示される。眼内に植込み体が配置され、その植込み体が、前眼房から脈絡膜上腔に眼房水を流す又は排出する液体路を提供する。植込み体は、最小限に侵襲的な手法を用いた導入システムを使用して眼内に植設される。この点については後述する。眼の表面ではなく上睫板腔又は脈絡膜上腔に直接的に液体を案内することによって、従来の緑内障手術に一般的に見られる合併症が回避されるはずである。上睫板腔又は脈絡膜上腔に直接的に水性液体の流れを植設すると、瘢痕は最小化されるはずである。というのは、隅角領域を埋めるように非増殖線維柱細胞の単線が並んでいるからである。睫板腔又は脈絡膜上腔に直接的に水性液体の流れを植設すると、低眼圧症は最小化されるはずであり、眼内炎及びリーク等の合併症は潜在的に排除されるはずである。というのは、外部濾過胞が手術の最終目的ではないからである。本明細書に記載のデバイスは、合併症が最小乃至全くない状態で、眼の通常の流出システムを介する水性の流れを増強するように図られている。本明細書に記載のどの手法及びデバイスも、レーザ虹彩切開、レーザ隅角形成、及び隅角癒着解離(毛様体解離術)等の他の治療的手法と一緒に実施することが可能である。
1つの態様では、流動経路を形成する内部管腔を有する延長部材と、流動経路と連通する少なくとも1つの流入ポートと、流動経路と連通する少なくとも1つの流出ポートと、を備えた眼内植込み体が開示される。延長部材は、延長部材が眼の中に植設されたときに、少なくとも1つの流入ポートが前眼房と連通し、少なくとも1つの流出ポートが脈絡膜上腔と連通し、前眼房と脈絡膜上腔との間に液体路を提供するような形で眼内に配設されるように、構成されている。植込み体は、延長部材に取り付けられるヒドロゲル部材であって、眼内に延長部材を植設すると続いて拡張するように構成されているヒドロゲル部材と、ヒドロゲル部材を延長部材に取り付けるアタッチメントと、を更に具備する。
別の態様では、内部液体路を有する植込み体であって、少なくとも一部が拡張可能材料で製造されている植込み体を提供することと、液体路の第1の部分が前眼房と連通し、液体路の第2の部分が脈絡膜上腔と連通して、脈絡膜上腔と前眼房との間に液体路を提供するように植込み体を眼の中に挿入することと、上記の拡張可能材料が植込み体に隣接する液体路を封着するようにその拡張可能材料を拡張させることと、を含む、眼の中に眼内デバイスを植設する方法が開示される。
別の態様では、内部液体路を有する植込み体であって、少なくとも一部が拡張可能材料で製造されている作動部材を具備する植込み体を提供することと、液体路の第1の部分が前眼房と連通し、液体路の第2の部分が脈絡膜上腔と連通して、脈絡膜上腔と前眼房との間に液体路を提供するように植込み体を眼の中に挿入することと、作動部材が植込み体の可動部を第1の位置から第2の位置に移動せしめるように拡張可能材料を拡張させることと、を含む、眼の中に眼内デバイスを植設する方法が開示される。
別の態様では、内部液体路を有する植込み体であって、少なくとも一部が拡張可能材料で製造されている作動部材を具備する植込み体を提供することと、液体路の第1の部分が前眼房と連通し、液体路の第2の部分が脈絡膜上腔と連通して、脈絡膜上腔と前眼房との間に液体路を提供するように植込み体を眼の中に挿入することと、作動部材が眼組織を第1の位置から第2の位置に移動せしめるように拡張可能材料を拡張させることと、を含む、眼の中に眼内デバイスを植設する方法が開示される。
別の態様では、内部液体路を有する植込み体であって、少なくとも一部が拡張可能材料で製造されている作動部材を具備する植込み体を提供することと、液体路の第1の部分が前眼房と連通し、液体路の第2の部分が脈絡膜上腔と連通して、脈絡膜上腔と前眼房との間に液体路を提供するように植込み体を眼の中に挿入することと、部分的に包囲された容積が脈絡膜上腔内に形成されるように拡張可能材料を拡張させることと、を含む、眼の中に眼内デバイスを植設する方法が開示される。
例示を目的に本発明の原理を例証する種々の実施形態についての下記の説明から、他の特徴及び利点が明らかになるはずである。
眼の一部分の断面斜視図であり、眼の前眼房及び後眼房を示している。 人間の眼の断面図である。 眼内植込み体の第1の実施形態を示す。 液体が中を流れることができる細長の芯状部材でできた植込み体を示す。 管体と芯状部材とを組み合わせた植込み体を示す。 1つ又は複数の係止構造物を具備する植込み体を示す。 眼の中に植込み体を導入するのに用いることができる導入システムの代表的実施形態を示す。 導入システムの別の実施形態を示す。 導入システムの別の実施形態を示す。 作動時の図6Bの導入システムを示す。 作動時の図6Bの導入システムを示す。 種々の作動段階における導入システムの遠位領域を示す。 種々の作動段階における導入システムの遠位領域を示す。 種々の作動段階における導入システムの遠位領域を示す。 導入システムの移植具の典型的な遠位領域の拡大図を示す。 植込み体の終端領域の拡大図を示す。 植込み体の別の実施形態を示しており、植込み体側壁には複数の孔が設置されている。 所定寸法の細長い部分及び1つ又は複数の拡張部材を具備する植込み体の別の実施形態を示す。 朝顔形に開いた枝体群(splayed tines)で形成された拡張部材の一実施形態を示す。 植込み体の近位端に設置された係止部材を具備する植込み体の別の実施形態を示す。 1つ又は複数のスロットを具備する植込み体の一実施形態を示す。 遠位コイル部材を具備する植込み体の一実施形態を示す。 遠位コイル部材及び鋭利な遠位端を具備する植込み体の一実施形態の遠位領域を示す。 眼及び観察用レンズの断面図を示す。 眼に進入するために配設された導入システムを示す。 一実施形態を示しており、導入システムはエネルギー源に接続されている。 眼の前房領域の拡大図を示しており、その前房領域の中に導入システムの一部分が配設されている。 脈絡膜上腔内に配設された移植具の遠位先端を示す。 外周部材を有する植込み体を示す。 突起状外周部材が搭載された植込み体を示す。 眼内に配設された外周部材付き植込み体を示す。 前眼房と脈絡膜上腔との間に液体路を提供するように眼内に植設された植込み体を示す。 外部液流構造体を具備する植込み体を示す。 外部液流構造体を具備する植込み体を示す。 プラグ部材の上に周設された細長の外側部材を具備する植込み体を示す。 プラグ部材の上に周設された細長の外側部材を具備する植込み体を示す。 プラグ部材の上に周設された細長の外側部材を具備する植込み体を示す。 スポンジ状の浸透部材で形成された植込み体の一実施形態を示す。 内部管腔を有する図26の植込み体を示す。 植込み体の両端に設置された一対の係着部材を具備する植込み体の一実施形態を示す。 薄片を具備する植込み体の終端領域を示す。 外側スリーブを有する植込み体の一実施形態を示す。 スリーブを有する植込み体の別の実施形態を示す。 植込み体の別の実施形態であり、植込み体はコイル状構造を有する。 把握ループを具備する植込み体の実施形態を示す。 把握ループを具備する植込み体の実施形態を示す。 把握ループを具備する植込み体の実施形態を示す。 植込み体内部に配設することが可能なスネア(snare)を有する延長デバイスの一実施形態を示す。 へら(spatula)の形をした植込み体の終端領域の一実施形態を示す。 非侵襲的先端を有する植込み体を示す。 弾性領域を具備する植込み体の一実施形態を示す。 植込み体の代替実施形態を示す。 植込み体の代替実施形態を示す。 植込み体の代替実施形態を示す。 内部管腔と連通する孔を有する植込み体の一実施形態を示す。 調節弁付き領域を具備する植込み体の実施形態を示す。 調節弁付き領域を具備する植込み体の実施形態を示す。 調節弁付き領域を具備する植込み体の実施形態を示す。 1つ又は複数の球根状エレメントを具備する植込み体の実施形態を示す。 1つ又は複数の球根状エレメントを具備する植込み体の実施形態を示す。 脈絡膜上腔に配設された球根状エレメント植込み体の実施形態を示す。 脈絡膜上腔に配設された球根状エレメント植込み体の実施形態を示す。 弾丸型先端部材を具備する植込み体の一実施形態を示す。 心棒に被さっている植込み体の一実施形態を示す。 心棒からの除去後に形を変える植込み体の実施形態を示す。 心棒からの除去後に形を変える植込み体の実施形態を示す。 植込み体の別の実施形態を示す。 植込み体の別の実施形態を示す。 湾曲した近位領域が眼内に配設された状態の植込み体を示す。 2個の眼を含んで構成される患者の顔の、上方領域の模式的正面図を示す。 移植具及び植込み体が植込み体の眼の中への植設時に辿る典型的な導入経路の斜視図及び平面図を示す。 移植具及び植込み体が植込み体の眼の中への植設時に辿る典型的な導入経路の斜視図及び平面図を示す。 眼の中に挿入されていく導入システムの平面図及び斜視図を示す。 眼の中に挿入されていく導入システムの平面図及び斜視図を示す。 眼の中に挿入されていく導入システムの平面図及び斜視図を示す。 眼の中に挿入されていく導入システムの平面図及び斜視図を示す。 典型的な導入経路の平面図を示す。 眼の中への代替導入経路の斜視図を示す。 更に別の眼の中への導入経路を示す。 更に別の眼の中への導入経路を示す。 更に別の眼の中への導入経路を示す。 更に別の眼の中への導入経路を示す。 近位端が虹彩頂部の上に配設されるように、外延部の寸法が決められてその配設がなされている植込み体を示す。 湾曲した外延部が眼内に配設された状態の植込み体を示す。 別の実施形態を示しており、植込み体の近位端及び内部管腔が後眼房と連通するように植込み体が虹彩を貫通して延在している。 植設を行うための経強膜導入手法を示す。 植設を行うための経強膜導入手法を示す。 眼内に配設された植込み体を示しており、その植込み体の第1の端部は前眼房に位置し、第2の端部は脈絡膜上腔に位置している。 ヒドロゲルの外筒が拡張又は膨潤した状態の図64の植込み体を示す。 拡張前の植込み体の側面図を示す。 拡張前の図66Aの植込み体の正面図を示す。 係着部材が拡張した状態の図66Aの植込み体の側面図を示す。 拡張可能外筒から成る係着部材が植込み体の長さに沿って配設された植込み体を示す。 拡張可能外筒から成る係着部材が植込み体の長さに沿って配設された植込み体を示す。 係着部材が拡張した状態の図68の植込み体を示す。 係着部材が拡張した状態の図69の植込み体を示す。 指状突起体を備えた拡張可能係着部材を有する管状植込み体の側面図を示す。 指状突起体を備えた拡張可能係着部材を有する管状植込み体の上面図を示す。 係着部材が拡張した状態の図72A及び図72Bの植込み体の側面図を示す。 係着部材が拡張した状態の図72A及び図72Bの植込み体の上面図を示す。 少なくとも一部がヒドロゲルで形成された作動部材を有する管状植込み体の上面図を示す。 少なくとも一部がヒドロゲルで形成された作動部材を有する管状植込み体の側面図を示す。 拡張状態の作動部材を有する管状植込み体の上面図を示す。 拡張状態の作動部材を有する管状植込み体の側面図を示す。 作動部材としてヒドロゲルを利用する管状植込み体の別の実施形態の上面図を示す。 作動部材としてヒドロゲルを利用する管状植込み体の別の実施形態の側面図を示す。 拡張状態の作動部材を有する管状植込み体の上面図を示す。 拡張状態の作動部材を有する管状植込み体の側面図を示す。 少なくとも一部がヒドロゲルで形成された拡張可能部材を具備する植込み体の一実施形態を示す。 少なくとも一部がヒドロゲルで形成された拡張可能部材を具備する植込み体の一実施形態を示す。 少なくとも一部がヒドロゲルで形成された拡張可能部材を具備する植込み体の一実施形態を示す。 少なくとも一部がヒドロゲルで形成された拡張可能部材を具備する植込み体の一実施形態を示す。 弾性又は超弾性の材料で形成された拡張性部材を有する植込み体の代表的実施形態を示す。 弾性又は超弾性の材料で形成された拡張性部材を有する植込み体の代表的実施形態を示す。 植込み体の別の実施形態の側面図を示しており、拡張性部材は弾性又は超弾性の指状部材である。 植込み体の別の実施形態の正面図を示しており、拡張性部材は弾性又は超弾性の指状部材である。 拡張性部材が拡張した状態の図88A及び図88Bの植込み体を示す。 指状拡張性部材を有する植込み体の一実施形態を示す。 指状拡張性部材を有する植込み体の一実施形態を示す。 拡張可能線材から成る拡張部材を有する植込み体の一実施形態を示す。 拡張可能線材から成る拡張部材を有する植込み体の一実施形態を示す。 拡張可能線材から成る拡張部材を有する植込み体の一実施形態を示す。 拡張可能線材から成る拡張部材を有する植込み体の一実施形態を示す。 植込み体の他の諸実施形態を示す。 植込み体の他の諸実施形態を示す。 植込み体の他の諸実施形態を示す。 植込み体の他の諸実施形態を示す。 植込み体の他の諸実施形態を示す。
図1は、眼の一部分の断面斜視図であり、眼の前眼房及び後眼房を示している。植込み体105は、近位端110が前眼房115に設置され、遠位端120が脈絡膜上腔(脈絡外隙と呼ばれる場合もある)に設置されるように、眼内部に配設されている。植込み体105は、前眼房115から脈絡膜上腔へと眼房水が中を流れることができる1つ又は複数の内部管腔を有する細長のエレメントとして、図1に例示されている。種々の構造形態を有する植込み体105の諸実施形態を、以下に詳細に説明する。
典型的な眼の解剖学的形態
図2は、人間の眼の断面図である。眼は略球状であり、外面は強膜Sで覆われている。網膜Rが、眼の後ろ半分の中に並んでいる。網膜は光を受容し、視神経を介して脳に信号を送る。眼の容積は、透明で寒天状の物質である硝子体で充填され、硝子体によって支持されている。
弾性レンズLは、眼前方付近に設置されている。レンズLは焦点を調節するものであり、カプセル状の袋内で、レンズの焦点距離を変える筋肉を収容する毛様体CBから釣支されている。レンズL前方の容積は、レンズの開口及び網膜に当たる光量を制御する虹彩Iによって2つに分割される。瞳孔は虹彩Iの中央にある孔であり、ここを光が通過する。虹彩IとレンズLとの間の容積は、後眼房PCである。虹彩Iと角膜との間の容積は、前眼房ACである。両眼房とも、眼房水と呼ばれている透明な液体で充填されている。
毛様体CBは、血管からの分泌によって、後眼房に絶えず眼房水を産生している。眼房水はレンズL及び虹彩Iの周りを流れて前眼房に入り、虹彩Iの角部及び眼の壁部に位置する篩管状構造物である線維柱帯網を通って眼から出て行く(角部は虹彩角膜角と呼ばれている)。眼房水の一部は線維柱帯網をしみ通ってシュレム管、即ち、眼血管に排流する小さな管体に入る。毛様体を通過し、最終的に強膜を通過した後で(ぶどう膜強膜路)、少ない方の部分は静脈血流に再合流する。
緑内障は、眼房水が眼内に累加する病気である。健康な眼では、毛様体突起が眼房水を分泌する。この眼房水は次いで、角膜と虹彩との間の隅角部を通過する。緑内障は、線維柱帯網の閉塞の結果と思われる。閉塞は、細胞又は他の残骸が剥脱することによって起こり易い。閉塞した線維柱帯網から眼房水が排出しなくなると、眼房水が累加し、眼圧、特に視神経につながる血管の圧力が上昇する。高い血管圧力は、網膜神経節細胞の死滅及び最終的には失明を招くおそれがある。
閉塞隅角(急性)緑内障は、虹彩と角膜との間の角度(前眼房角)が先天的に狭い人々に起こり易い。これは、遠視の人(近くよりも遠くの方が良く見える人々)により多く見受けられる。虹彩が前方に滑落し、突然に眼房水の出口を閉鎖し、その後、眼の内部圧力が急に上昇する場合がある。
開放隅角(慢性)緑内障は、遥かに多く見受けられるタイプの緑内障である。開放隅角緑内障では、虹彩は、急性緑内障で行ったような排出角の封鎖は行わない。むしろ、眼の壁部内の液体流出チャネルが時間とともに徐々に狭まる。この病気は、通常は両方の眼を冒すものであり、長年にわたって着実に上昇してきた圧力によって、視神経が少しずつ損傷する。
植込み体及び導入システム
図3Aは、植込み体105の第1の実施形態を示す。上述したように、植込み体105は、近位端110と、遠位端120と、液体(眼房水等)が植込み体の中又は周囲等を植込み体の長さに沿って流れることを可能にする構造物と、を有する延長部材である。図3Aの実施形態において、延長部材は、液体(眼房水等)を流入させる少なくとも1つの開口部と、液体を流出させる少なくとも1つの開口部と、を有する少なくとも1つの内部管腔305を具備する。図3Aの実施形態において、植込み体は、近位端110の1つの開口部と、遠位端120の1つの開口部と、を具備する。どちらの開口部も内部管腔305と連通する。但し、植込み体105は、管腔(1本又は複数本)と連通する種々の構成の開口部を具備することができる。この点については後述する。
内部管腔305は、植込み体105を介して眼房水を前眼房から脈絡膜上腔に直接的に流す通路の働きをする。加えて、植込み体105を導入システムに装着するのに内部管腔305を用いることができる。この点については後述する。内部管腔305は、灌注液を眼に流して全体的に洗浄するための又は前眼房の圧力を維持するための経路として用いることも可能である。或いは、液体を用いて水工学的に脈絡膜上腔内に又はその中で解離面を作製するのに用いることも可能である。図3Aの実施形態において、植込み体105の直径は、その全長にわたって実質的に均一である。但し、植込み体の直径は、その長さに沿って変化してもよい。この点については後述する。更に、植込み体105は円形の断面形状を有するものとして示されているが、植込み体の断面は種々の形状(楕円形又は矩形等)とすることができ、その長さ方向に移動するのに従って断面形状が変化してもよい。断面形状は、眼に容易に挿入することを助けるように選択することができる。
植込み体105は、植込み体105を眼内に適切に配設するのを支援する1つ又は複数の構造体を具備することができる。例えば、植込み体は、1つ又は複数の目視可能なマーカー、断層撮影法のマーカー、エコー源性のマーカー、又は放射線不透過性のマーカー112であって、適用可能なマーカー・システム用に最適化した上記のデバイスのうちの任意のものを用いて配置を行うことを支援するのに使用可能なマーカーを有することができる。植込み体を適切に配置するためにマーカーを用いる際に、植込み体を脈絡膜上腔に挿入し、例えば、線維柱帯網又は強膜棘(scleral spur)(強膜棘下方を含む)と位置が合う植込み体の前眼房部上のマーカーを視覚的に識別しながら、植込み体の適切な長さが前眼房内に残留するような形で、最終的にマーカーの位置を関連する身体構造上の構造物と合わせる。超音波が当たると、エコー源性の(echogenic)マーカーは、脈絡膜上腔内で配置作業の合図を送ることができる。リアルタイムに配設しているときに、配置作業の確認をしているときに、又は患者の追跡調査時に、感知信号を使用者に帰還するために、どのマーカーをデバイスのどの場所に配置しても構わない。他の構造的特徴については後述する。
植込み体105は、眼内に植設される植込み体105を係着(anchoring)又は係止するのを支援する構造的特徴を具備することも可能である。例えば図4にあるように、植込み体105は、解剖学的組織に食い込んで植込み体を所定位置に係止する1つ又は複数の、***物、羽根、枝体、又は突起等の係止用の構造物又は係止構造物410を具備することができる。係止構造物410は、変形可能であってもよければ、剛性であってもよい。係止構造物410は、種々の生体適合性材料で作製することができる。例えば、可撓性で薄手の0.001”(インチ)厚のポリイミド、同じく可撓性で薄手の0.003”(インチ)厚のシリコーン・エラストマー、又はステンレス鋼若しくはニチノールで、係止構造物410を作製することができる。或いは、係止構造物410はポリイミドのリングであっても構わないであろう。当然のことながら、係止構造物410を作製するのに、他の材料を用いてもよい。係止構造物410の形状は、多様なものが可能である。例えば、図4は逆とげ形状としての係止構造物410を示しており、逆とげの各先鋭縁は反対方向に向いている。他の実施形態において、係止構造物410は、矩形、三角形、球形、これらの組合せ、又は他の形状とすることができる。係止構造物410の他の実施形態については後述する。
他の係着構造体又は係止構造体が、植込み体105に活用可能である。例えば、1本又は複数本の人毛又はポリマ、エラストマー、若しくは金属製の人工毛等の毛状体を植込み体に取り付けてもよい。毛状体は、植込み体に接着してもよければ熱的に接合してもよい。毛状体がポリイミドの場合、毛状体は、浸漬と熱による重合を行うことによって植込み体に取り付けることができる。浸漬材料がポリイミドの場合は加圧する。毛状体は、リングで植込み体に圧着してもよい。或いは、植込み体は、毛状体を挿通し縛る又は結ぶことが可能なスルーホール構造体を有していてもよい。植込み体本体に毛状体をオーバーモールドしてもよい。少なくとも毛状体の一部分が植込み体から外方向に延在し、眼の組織内で又は組織に当たって係着するように、毛状体は植込み体に対して位置決めされる。種々の係着構造体及び係止構造体を本明細書に記載しているが、当然のことながら、上記構造体は、本明細書に記載のいずれの植込み体の実施形態において実現しても構わない。
羽根又は鍔(collar)等の係止構造体は、種々の方法で製造することが可能である。一実施形態において、係止構造体は、植込み体を構成する原材料に固有のものであってもよい。単一の棒材又は原材料の塊に機械加工又はレーザ加工を行い、材料を切除又は除去して係止構造体を残すようにしてもよい。
或いは、係止構造体を独立したパーツとして製造し、植込み体に組み付けてもよい。係止構造体は、摩擦嵌合で結合することもできれば、生体適合性接着剤で取り付けることもできる。係止構造体は、植込み体本体の溝、孔、又は爪に嵌合し、一体的に固定することができる。係止構造体が毛状体又は縫合糸で構成されている場合、植込み体に挿通することもできれば、植込み体に縛ることもできる。或いは、射出成型製法によって植込み体に係止構造体をオーバーモールドしてもよい。或いは、植込み体及び係止構造体全体を一度に射出成型してもよい。或いは、植込み体の複数部分を押し広げる又は熱成型する等の後処理工程で、係止構造体を植込み体に作り込んでもよい。
植込み体105は、種々の材料で作製することができ、例として、例えば、ポリイミド、ニチノール、白金、ステンレス鋼、モリブデン、若しくは他の適切なポリマ、金属、合金、又はセラミック生体適合性材料、或いは、上記の組合わせ、が挙げられる。他の製造材料又は植込み体全体をコート若しくは製造できる材料の例として、シリコーン、PTFE、ePTFE、ディファレンシャル・フルオロポリマ、FEP、ePTFEのノードに積層化したFEP、(CVD法等による)銀コーティング、金、プロリン/ポリオレフィン、ポリプロピレン、ポリ(メタクリル酸メチル)(PMMA)、アクリル樹脂、テレフタル酸ポリエチレン(PET)、ポリエチレン(PE)、PLLA、及びパリレン、が挙げられる。植込み体105は、ポリマ、ニチノール、又はステンレス鋼の編組み又は巻回によって強化してもよければ、十分な可撓性とフープ強度を提供して適切な管腔の支持及び管腔を介する排出を行えるようにする1つ又は複数の材料で同時押出しを行った又は積層化した管体としてもよい。代わりに、ナイロン(ポリアミド)、PEEK、ポリスルホン、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテル・ブロック・アミド(Pebax)、ポリウレタン、熱可塑性エラストマー(Kraton等)、及び液晶ポリマで植込み体を製造してもよい。
本明細書に記載のいずれの植込み体105の実施形態も、1つ又は複数の薬剤又は他の材料で内面又は外面をコートすることができる。この場合、薬剤又は材料は、管腔の開存性を維持し又は組織の内殖を促進して、眼の中で植込み体が係止するのを支援し又は植込み体周辺での漏出を阻止する。薬剤は、病気の治療に用いることも可能である。ステロイド、抗生物質、抗炎症薬、抗凝固薬、抗緑内障薬、抗増殖薬、又は上記の任意の組合わせ等の治療薬で、植込み体の内面又は外面をコートすることも可能である。薬剤又は治療薬は、当該技術分野で公知の多数の方法で塗布することができる。更に、薬剤を、植込み体上にコートされた別のポリマ(非吸収性又は生体吸収性)に埋設してもよい。
植込み体は、ひとたび植込み体が眼内に配置されると外方向に拡張する材料で製造、コート、又は積層することも可能である。拡張後の材料は、植込み体周辺に位置する空隙を充填する。かかる材料の例として、例えばヒドロゲル、発泡樹脂、凍結乾燥コラーゲン、又は体液と接触すると続いてゲル化、膨潤化、若しくは他の方法で拡張する任意の材料、が挙げられる。
植込み体は、植込み体の治癒力を促進する薬剤面を周辺組織内に提供する材料(ポリエステル、ePTFE(GORETEX(登録商標)とも呼ばれている)、PTFE等で被覆又はコートすることも可能である。低背状態を維持するために、周知のスパッタリング技術を活用して植込み体をコートしてもよい。かかる低背コーティングは、所望する場合には除去することが依然として容易でありながら、ずれを防ぐという可能な目標を達成するであろう。
図3Bの別の実施形態において、植込み体105は、液体が中を流れることができる細長の芯状部材で形成される。この実施形態は、どれほどの流量が望まれるかに応じて、一部の緑内障症状で有用となる場合がある。芯状部材は、単一ストランドの材料で形成することもできれば、よじり、編組み、又は織込み等の形で連結され、中を通って又は表面伝いに液体が流れることができる複数のストランドで形成することもできる。芯状部材(1本又は複数本)は、必ずしも内部管腔を具備している必要はない。というのは、芯状部材を通過する流れは、毛細管現象で起こり得るからである。固体ポリマの芯状部材の場合、一定の表面の爪が、本体中心部材と脈絡膜上腔組織との間に流動用管腔を提供することができる。
図3A及び図3Bに示す植込み体の特徴は、図3Cに示すように組み合わせることができる。事実、本明細書に記載の構造的特徴又は方法上の特徴は、任意の他の構造的特徴又は方法上の特徴と組み合わせることが可能である。したがって、植込み体105は、延長部材の内部管腔305(又は外部管腔)と液体的に連通する1本又は複数本の芯状部材315を具備することができる。眼房水の流れは、内部管腔305の中を通る流れと、芯状部材315の中を通る又は表面を伝う流れと、両方が起こる。
代表的実施形態において、植込み体は、0.1”(インチ)乃至0.75”(インチ)の範囲の長さと、0.002”(インチ)乃至0.015”(インチ)の範囲の流動経路内径と、を有する。一実施形態において、内径は0.012”(インチ)、0.010”(インチ)、又は0.008”(インチ)である。吸い上げを行う植込み体は、0.002”(インチ)乃至0.025”(インチ)の範囲の直径を有することができる。多数の植込み体が用いられ、且つ各植込み体が例えば0.1”(インチ)の場合、完全に植設されたデバイスは、0.2”(インチ)乃至1.0”(インチ)の長さを生み出すことができる。但し、長さはこの範囲を外れていても構わない。植込み体の一実施形態は、長さ0.250”(インチ)、内径0.012”(インチ)、及び外径0.015”(インチ)である。植込み体の一実施形態は、長さが0.300”(インチ)である。
植込み体105は十分なコラム強度を有しており、植込み体105の遠位先端が、植込み体105の構造的崩壊又は構造的劣化を伴うことなく眼組織(毛様体等)を貫通するように、植込み体105を脈絡膜上腔に挿入することができる。加えて、内部管腔305の表面が導入デバイスに比べて十分に滑らかなので(詳細は後述)、植込み体105は、導入工程時に導入デバイスから滑り出ることができる。一実施形態において、コラム強度が十分に強いので、植込み体は、導入デバイス等の他の構造物から構造的支持を受けずに、眼組織を貫通して脈絡膜上腔に入ることができる。
植込み体105は、寸法が小さくなった第1の状態から寸法が大きくなった第2の状態及びその逆に変移するように構成することができる。例えば、導入時に小さな口部に植込み体を嵌通するのを助けるために、植込み体105は、半径方向の寸法及び/又は全体の長さを狭めた第1の状態を取ることができる。次いで、植込み体は、半径方向の寸法及び/又は全体の長さが増大した第2の状態に変移することができる。植込み体は、長さ方向に沿って断面形状を改変することも可能である。植込み体の導入時で、植込み体が眼を通過して導入部位に移動しているときに、形状変移を行ってもよい。或いは、植込み体は、眼内の所望の部位に運ばれてから形状を変え始めてもよい。
第1の状態と第2の状態との間の変移は、種々の態様で実現することができる。例えば、温度変化又は拘束エレメントの解放に応答して変形するニチノール等の材料で植込み体を製造することができる。したがって、植込み体は、長さに沿った種々の場所で自己拡張的又は自己拘束的であることができる。別の実施形態、即ち自己拡張型植込み体との組合わせにおいて、拡張性バルーンを使用することにより、又は直径が増大する逆テーパ状導入外套針等の予め形状が作り込まれたデバイスに沿って植込み体を動かすことにより、植込み体を手動式に拡張させることができる。加えて、導入時に、植込み体を外筒内に配設してもよい。この場合、外筒は、寸法が小さくなった第1の状態に植込み体を維持する。導入し次第、本明細書に記載しているような態様で植込み体の寸法が大きくなるように、外筒を除去することができる。
図5は、後で詳述する方法に従って植込み体105を眼の中に導入するのに用いることができる、典型的な導入システム510を示す。導入システム510は、植込み体の配置機構を制御するコンポーネント515と、植込み体と着脱自在に結合して植込み体105を眼の中に導入する導入コンポーネント520と、を具備する。導入コンポーネント520は、細長の移植具525を具備する。一実施形態において、移植具525は鋭利な遠位先端を有する。移植具525は、移植具525に植込み体105を装着できるように、植込み体105の管腔に嵌通できる大きさに作られている。植込み体を移植具525に楽に装着できるように、移植具525の断面形状を、植込み体105の内部管腔の断面形状と合致した形状にしてもよい。当然のことながら、移植具525は必ずしも鋭利な遠位先端を活用する必要はない。切断コンポーネントとしてではなく植込み体に結合するコンポーネント又はずばりと(bluntly)解離を行うコンポーネントとして機能するように、移植具525は、非侵襲的遠位先端又は非鋭利遠位先端を有していてもよい。
導入コンポーネント520は、移植具525の近位端に配設された植込み体の実装構造物又は送出し構造物530も具備する。送出し構造物530は、移植具525の上に周設される長尺の管体とすることができる。導入システム510は、送出し構造物530と移植具525との間で相対的な滑動を行うように作動させることができる。例えば、送出し構造物520は遠位方向(矢印532で示す)に移動させることができるが、移植具525は、植込み体105を移植具525に沿って押し出し又は他の方法で送り出して植込み体105を眼の中に導入するために、静止したままである。代替実施形態において、移植具525は遠位方向に後退して送出し構造物530内に入り、移植具525から植込み体105を外す。この点については、図6Bを参照して後述する。更に別の実施形態では、送出し構造物530と移植具525はどちらも相互に相対的に移動して植込み体105を除去する。
一実施形態において、移植具525は、複数の植込み体を移植具525上に、端から端まで連なった態様で取り込むのに十分な長さを有することができる。このようにして、適切な排出を行うのに十分な長さの長尺管腔を植込み体が集合的に形成するように、多数の植込み体105を移植具525に装填し、一つずつ導入することができる。上記により、種々の眼の大きさに対して集合的に用いることができる、比較的短尺の植込み体が可能になる。加えて、多数の植込み体を1つの眼の中で、多数の別々の部位に配置することができる。
移植具525又は導入コンポーネント520の任意の部分は、長さに沿って延在してガイド線を取り込む内部管腔を有することができる。このガイド線は、植込み体105の導入時に使用することができる。導入コンポーネント520の内部管腔は、眼を灌注する目的で、液体を流すのに用いることも可能である。内部管腔は、植込み体105を取り込むのに十分な程度に大きくすることができ、したがって、導入時に植込み体105は、移植具525の外側ではなく、移植具525の内部に装着される。
導入システム510のハンドルコンポーネント515を作動させて、植込み体105の導入を制御することができる。これに関連して、ハンドルコンポーネント515は、移植具制御部540を具備する。この制御部は、移植具525の長さを遠位方向に延在せしめ、又は反対方向(近位方向)に収縮せしめるように作動することができる。ハンドルコンポーネント515は、植込み体送出しアクチュエータ535も具備する。このアクチュエータは、移植具525に沿って近位方向又は遠位方向に、送出し構造物530を選択的に移動させるように作動することができる。このようにして、導入時に植込み体105を遠位方向に押し出し、移植具525から外すのに、或いは、さもなければ、移植具525が後退状態にあるときに植込み体105を眼内の所定部位に保持するのに、送出し構造物530を用いることができる。
ハンドルコンポーネント515は、片手だけで作動させられるように構成することができる。加えて、導入システム510は、作業者が足を使って導入システム510を動かせるように、ハンドル515から独立した作動部材を具備することができる。例えば、足踏みペダル又は液圧装置を導入システム510に結合し又は中に組み込んで、医師が作業現場で手を使わなくても済むようにすることができる。したがって、医師は単に、カニューレ又は導入システムを自分の手で配設し、足踏みペダルを使って植込み体を送り出すだけである。本明細書において参照することにより全体が援用されている国際公開第WO06012421号は、操縦可能な先端を有するアブレーション・カテーテル用液圧支援機の代表例を記載している。
別の実施形態において、移植具525及び植込み体105の一部の機能が組み合わされる。即ち、植込み体105の遠位先端は、遠位端において、植込み体105が組織を貫通するのを助ける先鋭な形状又は他の様式の形状(斜角形状又は非鋭利形状等)を有することができる。植込み体105を眼の中に導入するための典型的な方法の詳細は、後述する。
上述したように、植込み体105の拡張を引き起こす1つ又は複数の機構を移植具525に搭載することができる。例えば、移植具525は、膨張性の外筒等の、移植具525の固形コアの上に装着される拡張可能構造物を具備することができる。膨張性外筒は、植込み体105が移植具525に装着されたときに、少なくとも部分的に植込み体105の内部管腔内に配設される。植込み体105の導入時に、眼内の適切な部位に植込み体105が配設されると、膨張性外筒が拡張し、植込み体105を拡張させて、植込み体105をその部位に留まらせる。次いで、外筒は収縮され又は他の方法で寸法が小さくなり、これによって移植具525を植込み体105から外せるようになる。典型的な方法については後述する。
移植具525は、種々の材料で作製することができ、例として、例えばステンレス鋼及びニチノールが挙げられる。移植具525は(図5にあるように)真直ぐでもよければ、角膜を通って適切に配置するのを助けるために、(図6Aにあるように)長さ全体にわたって又は一部分が湾曲していてもよい。これに関連して、移植具525の曲率は、多様なものが可能である。例えば、3mm乃至50mmの曲率半径を有することができ、0度乃至180度にわたって曲線的になっていてもよい。一実施形態において、移植具525は、脈絡膜上腔等の眼の領域の曲率半径に対応する又はそれに合致した曲率半径を有する。例えば、曲率半径は約12mmであってもよい。更に、曲率半径は、移植具525の長さ方向に沿って移動するのに従って変化してもよい。配置作業時に移植具525の複数部分の曲率半径を変える手段も存在し得る。
移植具は、移植具525の使用を可能にする又は助ける構造物を有することも可能である。例えば、移植具525の遠位先端は、解離させて脈絡膜上腔に入り込むのを助ける等の目的で、対象とする組織をずばりと(bluntly)解離させるのを助ける形状を有することができる。これに関連して、移植具525の遠位先端は、例えば平坦形状、シャベル形状、スペード形状、等の形状を有していてもよい。
図6Bは、導入システム510の別の実施形態を示す。ハンドルコンポーネント515は、ハンドルコンポーネント515に対して滑動可能なつまみ550から成るアクチュエータを具備する。つまみ550は、送出し部材530と移植具525との間の相対的な滑動を制御するアクチュエータの働きをする。例えば、図6C及び図6Dにおいて、ハンドルコンポーネント515に対して送出し部材530を固定することができる。図6Cに示す第1の状態において、移植具525は、送出し部材530に対して外方向に延在されている。つまみ550を近位方向等に移動させると、図6Dにあるように、移植具525は近位方向に滑動して、送出しエレメント530の中に入る。
この点について、送出し構造物530から遠位にある移植具525に装着された植込み体105を示す図6Eを参照して以下、詳細に説明する。つまみ550が作動されると、図6Fにあるように、移植具525は近位方向に滑動し、送出し構造物530の中に入る。植込み体105の近位縁は、送出し構造物530の遠位縁に当接し、植込み体105が近位方向に滑動するのを阻止する。このようにして、移植具525は植込み体から徐々に後退する。図6Gにあるように、植込み体105が移植具525から開放されるように、移植具525を送出し構造物530内に完全に後退させることができる。
図6Hは、導入システムの移植具525の典型的な遠位領域537の拡大図を示す。移植具525の遠位領域537は、脈絡膜上腔への接近を助ける形状にしてもよい。これに関連して、上述したように、遠位領域537は、脈絡膜上腔等の解離面の湾曲した輪郭に合致した曲線状の輪郭を有することができる。
移植具525の少なくとも一部分は、可撓性であってもよい。例えば、移植具525の遠位領域537を可撓性にすることができ、したがって、植込み体105を遠位領域537に装着したときに、移植具は、植込み体105の形状に合致する。移植具525が送出しエレメント530の中に後退しているときに、遠位領域537は、送出しエレメント530の形状にも合致することができる。一実施形態において、移植具の剛性は、移植具の長さに沿って変化する。
植込み体105の種々の他の実施形態について以下、説明する。参照番号105は、植込み体の全実施形態を指すのに用いられており、当然のことながら、種々の実施形態の特徴を他の実施形態と組み合わせてもよい。上述したように、植込み体105は、眼内の植込み体105の位置を保持し又は他の方法で係着する種々の様式の構造物及び機構を具備することができる。例えば、植込み体105に、植込み体を恒久的に配置する目的で、植込み体周辺の内皮増殖を助ける構造物(メッシュ構造物又は噴霧コーティング等)を搭載してもよい。
図7は、植込み体105の、遠位端領域等の終端領域の拡大図を示す。終端領域は、植込み体105に設置された1つ又は複数の開窓、スリット、又はスロット705から成る係止用の構造物を具備する。植込み体105の終端領域に沿って連続的に配列されたスロット705が表示されているが、当然のことながら、スロット705の空間的構成、寸法、及び角度は、多様なものが可能である。図7に示す植込み体105は、内部管腔の遠位端を少なくとも部分的に包囲する遠位壁710を有する。遠位壁710は、液体が管腔に流入出するためのスロット705を有することができる。或いは、液体を流すための開口部ができるように、遠位壁710は無くしてもよい。植込み体105の中央管腔だけでなく、スロットも液体が流れるように作用することができる。
ひとたび植込み体105が眼内に植設されれば、それが後で追い出されるのを阻止するように、スロット705は周辺組織と整合する端部を形成する。スロット705は、植込み体105の内部管腔と連通する孔を形成し、眼房水が管腔から流入出できるようにする。植込み体の近位端にも、スロット705の配列体を搭載することができる。
図8は、植込み体105の別の実施形態を示している。同図において、植込み体105の側壁には複数の孔が設置されており、植込み体105の長さに沿って点在している。孔は、液体が植込み体105の内部管腔に流入出するのを助ける。当初は孔が無いように植込み体105を構成してもよい。レーザ(例えばYAGレーザ)を植込み体105に照射すること又は他の孔形成手段を用いること等により、植込み体105を眼内に配置した後で、1つ又は複数の孔を植込み体に形成することができる。
各孔は、植込み体105を通って延在する独立した流動経路と連通することができる。即ち、植込み体105は複数の内部管腔を具備することができ、各内部管腔が植込み体の側壁にある1つ又は複数の孔と連通する。
図9Aは、所定寸法の細長い部分905と、1つ又は複数の拡張部材910と、を具備する植込み体の別の実施形態を示す。細長の部分905は、内部管腔と、液体が管腔に出入りするための1つ又は複数の開口部と、を具備する。拡張部材910は、寸法が小さくなった第1の状態から寸法が大きく又は増大した第2の状態に変移するように構成される。拡張部材910の構造は、多様なものが可能である。例示の実施形態において、各拡張部材910は、両端に結合された軸方向に延在する複数の棒材又は枝体で形成される。棒材は、長さに沿って外方向に変形し、拡張部材910の径方向の寸法を大きくすることができる。拡張部材910の拡張は、種々の態様で実現することができる。例えば、拡張性バルーンを用いて実現すること、或いは、拡張部材を、温度変化に応答して変形若しくは拡張するニチノール等の材料、又は弾性材料で形成された植込み体が拡張できるようにする収縮可能な外筒915で製造すること、等によって実現することができる。束縛されていないときに自己拡張するように、拡張部材を外方向に偏倚させておくことも可能である。
図9Bにあるように、拡張部材910の一実施形態は、朝顔形又は扇形に外方向に開いた枝体群で形成される。枝体は、脈絡膜上腔の組織を開いた状態で保持するように形成される。拡張部材910の一方又は両方は、朝顔形に開いた枝体群を具備することができる。例えば、拡張部材910aを図9Aのように構成し、他方、拡張部材910bを図9Bのように(又はその逆に)構成してもよい。更に、植込み体は、3個以上の拡張部材を具備してもよい。
束縛されていないときに拡張部材910が自動的に拡張状態に移動するように、拡張部材910を拡張状態の方向に偏倚させてもよい。上記の場合、導入時に各拡張部材910を外筒915内に配設することができる。この場合、外筒915は、拡張部材910を寸法が小さくなった状態に維持する。拡張部材910が自己拡張できるようにするために、拡張部材から外筒915が取り外される。外筒915は、植込み体105が眼内の適切な場所に来るまで拡張部材910を非拡張状態に保持するのに十分に強い円周方向強度及び引張り強度を有することができる。一実施形態において、外筒915はテレフタル酸ポリエチレン(PET)で製造される。
図9Aの実施形態は、植込み体105の遠位端上の第1の拡張部材910aと、植込み体105の近位端上の第2の拡張部材910bと、を具備する。当然のことながら、拡張部材910の数量及び部位は、多様なものが可能である。例えば、植込み体105は、近位端又は遠位端の一方に拡張部材910を1個だけ具備してもよければ、部分905の長さに沿って点在する1つ又は複数の拡張部材を具備してもよい。拡張部材は、他の形状寸法、例えば格子状、コイル状、又はそれぞれの組合わせ、に構成することができる。
図10は、植込み体105の近位端に設置された係止部材1005を具備する植込み体105の別の実施形態を示す。係止部材1005の寸法は、植込み体の他の部分に比べて大きくなっている。係止部材1005の形状は、植込み体が適切に配設された後で脈絡膜上腔の中へ更に移動するのを阻止するように構成されている。係止部材1005の拡大形状は組織に食い込んで、植込み体105が脈絡膜上腔等の所定部位から出入りするのを阻止する。図10の係止部材は、漏斗状又は円錐状の形状を有する。但し、係止部材1005は、植込み体が脈絡膜上腔の中へ更に移動するのを阻止するように構成された種々の形状及び寸法を有することが可能である。例えば、係止部材1005は、プレート又はフランジ状の形状を有することができる。
図10の植込み体105はその長さ方向に移動するのに従ってテーパ状になっており、したがって、植込み体105の直径は、遠位方向に移動すると徐々に減少する。遠位方向は、図10の矢印532で表されている。テーパ状に構成すれば、眼の中に滑らかに挿入するのを助けることができる。テーパは、植込み体の全長にわたって存在してもよければ、遠位領域等の一領域又は複数領域に沿って存在してもよい。更に、係着する別の手段を作製するために、植込み体は、中間点付近に球根状の区域を有してもよい。球根状の区域は、拡張可能部材又はバルーン・エレメントとすることができる。球根状の区域を有する植込み体の詳細は後述する。
上述したように、植込み体105は内部管腔を具備する。管腔の直径は、植込み体の長さに沿って均一であってもよければ、植込み体の長さに沿って変化してもよい。これに関連して、内部管腔の直径は、植込み体を通過する液体の所望の流動速度を達成する態様で漸減させてもよい。したがって、植込み体を通過する液体の流れを調節するように管腔の直径を変化させてもよい。流れの調節は、植込み体105の遠位領域にある孔1010の寸法、数量、及び/又は位置を変えることでも達成可能である。この場合、孔1010は内部管腔と連通する。したがって、孔1010は、眼房水が植込み体を通過して流れた結果として、その眼にとっての所望の眼圧を達成するように選択された形状、寸法、及び数量を有することができる。加えて、多数の孔を使用することで、孔1010のうちの1つが封鎖されても、液体は植込み体105を通過して流れることができる。
植込み体105の導入時に、孔1010を、眼の所定の身体構造上の構造物と位置が合うように配設してもよい。例えば、別の孔1010の集合が、毛様体内又は眼の前眼房内の構造物等の脈絡膜上腔に隣接した構造物と位置が合った状態のままで、1つ又は複数の孔1010の位置を、眼房水が脈絡膜上腔に流れ込めるように、脈絡膜上腔に合わせることができる。植込み体は、使用者が植込み体の所望の部分を前眼房内に配設するのを支援するために、長さに沿って目視可能なマーカーを有してもよい。更に、植込み体及び導入システムは、位置合わせマーク、タブ、スロット、又は導入デバイスに対して植込み体の位置が合ったことを使用者が認識できるようにする他の構造体を活用してもよい。
図11は、植込み体の周囲に配設された1つ又は複数のスロット1105を具備する植込み体105の一実施形態を示す。スロット1105は、植込み体105を眼の前眼房から脈絡膜上腔に適切に配置すること等ができるように、植込み体が導入時に屈曲することを可能にする植込み体構造物の変形形態を提供する。植込み体105を、スロット1105が付いた又はスロット1105の無い可撓性材料で製造することも可能である。植込み体105は、植込み体に可撓性を与える他の構造体を有してもよい。例えば、植込み体に沿った種々の部位に切れ目を入れて又はレーザ切削を行って、植込み体に可撓性を与えることができる。植込み体105の長さに沿った種々の位置に切れ目を設置して、植込み体の可撓性を局所的に変えてもよい。例えば、遠位領域に複数の切れ目を入れることができる。これによって、近位領域は切れ目の数が少なく、したがって、遠位領域よりも可撓性が劣るものの、遠位領域の可撓性は向上する。
図12は、遠位コイル部材1205を具備する植込み体105の一実施形態を示す。コイル部材1205がコイル状の構造になっているので、植込み体105の遠位領域の可撓性が増大し、脈絡膜上腔への牽引が容易になる。更に、コイル部材1205は、内部管腔から脈絡膜上腔への液体流動を助長することができる。コイル部材1205は、螺合運動で植込み体105を送り出し及び/又は眼内に固着できるようにすることが可能である。植込み体105の遠位先端は、(図12にあるような)球形状等の非侵襲的形状を有していてもよい。代わりに、遠位先端は、図13にあるように、鋭利な先端と、植込み体を眼の中で係止する逆とげを有する形状と、を有してもよい。遠位先端上に存在するものとして本明細書に記載されている構造体はいずれも、植込み体の近位先端上にも設置することが可能である。
典型的な導入方法及び植設方法
植込み体を眼の中に導入し植設する方法の一例を以下に説明する。一般に、植込み体は、導入システムを用いて強膜棘にアクセスし、脈絡膜と強膜との間の組織面に低背の解離を作製することによって植設される。次いで、植込み体は、前眼房と脈絡膜上腔との間が連通するように眼内に固着される。一実施形態において、先端が非鋭利な導入器材が、強膜と毛様体との間の組織を解離する。この場合、解離着手点は強膜棘直下(後部)から始まる。先端が非鋭利な器材と接近態様の上記の組合わせが、「見ないで」処置することを可能にする。というのは、器材先端が強膜内部の曲面を辿り、組織の解離と小さなシクロ−ダイアリシス・チャネルの作製を行って、前眼房を脈絡膜上腔に接続するからである。導入器材は、角膜内の小さな切込みに貫挿され、眼を横切って強膜棘直下の解離開始点に到達する。
図14は、眼の断面図を示す。角膜に隣接して、観察用レンズ1405(図14に模式的に示す隅角鏡検査レンズ等)が配設されている。観察用レンズ1405を用いることで、強膜棘と強膜との接合部等の眼の内部領域を、眼前方の場所から観察することができる。観察用レンズ1405は必要に応じて、導入デバイス510の導入部分520を取り込む寸法に作られた1つ又は複数の案内チャネル1410を具備してもよい。当然のことながら、図14の案内チャネル1410の部位及び配向は一例に過ぎず、実際の部位及び配向は、植込み体105を導入すべき角度及び部位に応じて変えてもよい。作業者は、観察用レンズ1405を、植込み体を眼の中に導入するときに使用することができる。観察用レンズ1405は、角膜の切込みを覆ってしまわない又は角膜の切込みへのアクセスを邪魔しない態様で外科医が観察用レンズ1405を使用できるようにする形状又は切欠きを有することができる。更に、観察用レンズは、これを介して導入デバイス510を配置することが可能なガイドとして働くことができる。このガイドは、角膜にこのデバイスを貫挿するときのデバイス経路を予め決定するものである。
見易くするために、導入時に内視鏡を用いることも可能である。例えば、植込み体の側面に沿って内視鏡を装着すること、又は植込み体と同軸状に内視鏡を装着すること、等によって、導入時に21乃至25ゲージの内視鏡を植込み体に結合することができる。OCT及びこれに類する高分解能生体顕微鏡を用いて、超音波による案内を使用することも可能である。或いは、眼内にある別の角膜縁の切込みに小型内視鏡を貫挿して、処置時に組織を撮像してもよい。
最初のステップにおいて、1つ又は複数の植込み体105が、導入デバイス510に装着されて眼の中に導入される。上述したように、少なくとも1つの植込み体105は、移植具525上に装着される場合もあれば、移植具525内に装着される場合もある。植込み体105を導入すべき部位を確かめるために、観察用レンズ1405又は上述したような他の観察手段を介して眼を観察することができる。少なくとも1つの目標は、植込み体105を眼内に導入して、植込み体の内部管腔が前眼房と脈絡膜上腔との間に液体路を提供するように植込み体を配設することである。内部管腔を有する管体の植込み体が用いられる場合、内部管腔は、少なくとも1つの管腔への入り口が前眼房と連通し、少なくとも1つの出口が脈絡膜上腔と連通するように配設される。芯状の植込み体が用いられる場合、芯状部材は、前眼房及び脈絡膜上腔の両方と連通することができる。上述したように、管状部材と芯状部材とを組み合わせてもよい。上記の場合、内部管腔は開いた状態で前眼房に入り、且つ開いた状態で少なくとも一部が脈絡膜上腔に入ることができるが、芯状部材は脈絡膜上腔の中へ更に延在する。
図15Aを参照すると、導入デバイス510は、移植具525の遠位先端又は植込み体105そのものが角膜を貫通できるように位置決めされる。これに関連して、角膜縁内部に切込みを入れるなどして、眼を貫通して切込みが入れられる。一実施形態において、切込みは、透明な角膜内で、角膜縁のレベル又は角膜縁から2mm以内等の形態で、角膜縁のすぐ近くにある。切込みを入れるのに移植具525を用いてもよければ、別の切離デバイスを用いてもよい。例えば、最初に角膜に入るのに、先端がナイフ状のデバイス又はダイヤモンド・ナイフを用いることができる。次いで、ナイフ状の先端を越えて、へら(spatula)の先端を有する第2のデバイスを送り出すことができる。この場合、へら(spatula)の面は解離面と一致するように位置決めされる。このようにして、へら(spatula)形状の先端を、眼組織の外傷が最小になる形で、脈絡膜上腔に挿入することができる。
切込みは、植込み体を通過させるのに十分な大きさである。これに関連して、切込みは、追加デバイスは通過させずに植込み体だけを通過させる寸法にしてもよければ、導入デバイス又は撮像デバイス等の追加デバイスを加えた植込み体を通過させる寸法にしてもよい。一実施形態において、切込みの寸法は約1mmである。別の実施形態において、切込みの寸法は約2.85mm以下である。別の実施形態において、切込みの大きさは約2.85mm以下であるが、約1.5mmを超える。2.85mm以下の切込みは自然治癒することが分かっている。移植具は、観察レンズ内の1つ又は複数の案内チャネルを介して案内することが可能であるが、説明図を見易くするために、図15Aでは図面は一定の縮尺では描かれておらず、観察用レンズ1405は図示されていない。虹彩を横切って移植具を送り出さなくてもよいように、移植具525は、前眼房の実装位置と同じ側から脈絡膜上腔に接近してもよい。或いは、移植具は前眼房の反対側からその部位に接近してもよく、したがって、移植具は虹彩及び/又は前眼房を横切って送り出される。移植具525は、種々の経路に沿って眼及び脈絡膜上腔に接近することができる。眼に接近し、植込み体を実装するための種々の経路の詳細は、後述する。
切込みに貫挿した後、移植具525を、角膜及び前眼房を通過して送り出す。前眼房から脈絡膜上腔に植込み体を導入することを可能にする経路に沿って、移植具を送り出す。一実施形態において、移植具は強膜棘に向かう経路に沿って移動し、したがって、移植具は脈絡膜上腔に到る途中で、強膜棘を横切り又は強膜棘の下を潜通する。移植具525は、移植具が適切な角度又は経路に沿って脈絡膜上腔に近づくのを助ける態様で、予め形作られ、操縦可能であり、連結型であり、又は形状設計することができる。
上述したように、ガイド線を用い、そのガイド線を介して移植具又は植込み体を眼内の適切な部位に案内することも可能である。遠位端でガイド線をループ状にして、脈絡膜上の解離を作製するのを支援することができる。ひとたび植込み体が適切に所定位置に着けば、ループを開放することができる。ループを開放する前に植込み体を除去する必要がある場合、ガイド線ループは回収機構として働く。ガイド線が引き戻されたときにループが一緒に植込み体を引っ張るように、ループを、植込み体の遠位管腔開口部よりも大きくしてもよい。
移植具の除去後であっても、ガイド線を所定位置に残しておくことができる。上記により、使用者は、眼内の問題の場所を再探索することなく、ガイド線を介して問題の場所に反復してアクセスすることができる。導入場所へのアクセス経路を作製するのに、カニューレを用いることができる。その場合、カニューレを介してツールを配置することができる。問題の場所に一度アクセスしただけで多数の植込み体を配置することができるように、カニューレは、観察用レンズと一緒に所定位置に固定しておくことができ、導入デバイスの端部は、連結式又は操縦可能とすることができる。例えば、前眼房内に十分な作業領域を維持するために、ダッチ・オプサルミック・リサーチ・センター(D.O.R.C.)の注入カニューレを用いることができ、特定のモデルでは、連続的に注入出を行うことができる。
前述したように、角膜を滑らかに貫通するのを助けるために、移植具525の遠位先端を鋭利にすることができ、更にテーパ状にすることも可能である。植込み体105の遠位先端を鋭利にすることも可能である。加えて、移植具の先端をエネルギー源ESに接続することができ、これによって、初期角膜スティックを作製すること、加えて、強膜棘又はその近傍を通過しての脈絡膜上腔への進入を助けることを支援するように、移植具本体の先端にエネルギーを配送できるようになる。図15Bに示すこの実施形態において、遠位先端だけが露出して組織にエネルギーを与える。移植具の残りのシャフトは、絶縁材料製のスリーブ等で絶縁されている。エネルギー配送線は、(ハンドル等を介して)移植具シャフトにつながり、先端部分を活性化する。かかる導線は、エネルギー配送源ES及び所定の接地パッドにも接続される。処置を助けるために配送することが可能なエネルギーは、RFエネルギー、レーザ・エネルギー、抵抗加熱エネルギー、又は超音波エネルギーとすることができる。ステラーテック・リサーチ(カリフォルニア州マウンテンビュー市)が製造するエネルギー配送システム等の医療用エネルギー配送システムを活用して、例えば、RFエネルギーを移植具先端に印加することができる。
図16は、眼の前房領域の拡大図を示しており、前眼房AC、角膜C、虹彩I、強膜S、及び脈絡膜CHを表示している。脈絡膜上腔は、強膜と脈絡膜との間の接合部にある。移植具525に装着された植込み体105が前眼房から脈絡膜上腔に接近しようとしている状態が示されている。移植具525の遠位先端は経路に沿って移動し、したがって、移植具525の湾曲部が遠位先端の狙いを脈絡膜上腔の方に定めている状態で、遠位先端が強膜棘に配設される。これに関連して、移植具525及び/又は植込み体105は、脈絡膜上腔の曲率半径に合致する曲率半径を有することができる。外科医は、移植具の遠位先端に適切な接近軌道を辿らせるために、導入デバイスのハンドルを回転させることもできれば位置変更することもできる。この点については、後で更に詳細に説明する。
強膜棘は、眼の隅角部の壁にある身体構造上の目印である。強膜棘のレベルは、虹彩よりも上であるが、線維柱帯網よりも下である。眼によっては、強膜棘は色素性の線維柱帯網の下方バンドによってマスクされ、その真後ろにある場合がある。次いで、移植具525を接近作業のために位置決めした状態で、移植具525を眼の中へ更に送り出し、したがって、移植具及び/又は植込み体の遠位先端は、強膜棘を突き抜け又は強膜棘に当接し、次いで、強膜棘直下を潜通する。導入器材の遠位先端が強膜棘に、強膜棘を突き抜けることも解離させることもなく突き当てられるという点で、強膜棘は身体構造上の目印として使用可能である。強膜棘の形状が、導入器材(又は植込み体)の遠位先端を、強膜棘の下で脈絡膜上腔方向に滑動せしめ又は他の態様で移動せしめる。
強膜棘を貫通することは、(もし強膜棘の貫通が起こるとすれば)種々の態様で達成可能である。一実施形態において、移植具又は植込み体の鋭利な遠位先端が、脈絡膜上腔の方向に、強膜棘を突き刺し、突き抜け、解離し、突破し、又は他の態様で通過する。強膜棘又は任意の他の組織を横断することは、移植具525の遠位先端を介して強膜棘又は組織にエネルギーを印加すること等によって支援することができる。エネルギーを印加する手段は多様なものが可能であり、例として、摩擦力を発生して強膜棘に熱を生成すること等による機械的エネルギーが挙げられる。RFレーザ、電気等の他のタイプのエネルギーも使用可能である。
線維柱帯網及び毛様体を経由して連続的に移植具525を送り出し、最終的に、植込み体105の第1の部分が脈絡膜上腔内に配設され、第2の部分が前眼房内に配設されるように、遠位先端を脈絡膜上腔又はその付近に設置する。一実施形態において、(長さに沿って)植込み体のうちの少なくとも1mm乃至2mmが前眼房内に残留する。図17は、脈絡膜上腔SS内に配設された移植具525の遠位先端を示す。導入時には植込み体525が移植具に装着されるが、説明図を見易くするために、図17は、移植具に装着される植込み体を示していない。移植具525が組織を通って前進すると、遠位先端によって強膜が剥がれ又は他の態様で脈絡膜から分離して、脈絡膜上腔が露出する。
接近作業の1つの方法は、移植具525が脈絡膜上腔に近づいたときに、毛様体を通して移植具525を送り出すことである。強膜の組織は、構造的に毛様体よりも強靭である。移植具525の遠位先端が毛様体を通過して強膜組織に達すると、移植具525がそこを通るのに対して強膜組織がより強く抵抗する。したがって、移植具の遠位先端が毛様体を通過して強膜に達したときに、外科医は通過に対する抵抗が高まったことを検出することになる。これは、移植具の遠位先端が脈絡膜上腔に達したことの指標の働きをする。これに関連して、移植具525又は植込み体の遠位領域は、脈絡膜と強膜との間に解離面を作製し、脈絡膜上腔に移植具の遠位領域を配設するのを助けるように構成されたスペード形状又は非鋭利端等の形状を有することができる。この解離面のこの厚さは、配置されるデバイスの寸法と略同一である。強膜と脈絡膜との間の空間に有利に移動することを可能にするために、遠位領域は可撓性であってもよければ、ループ状であってもよい。
上述したように、放射線不透過性マーカー又は超音波を可視化する手段等の、移植具及び植込み体を眼内に適切に配設するのを支援する進路誘導支援具を、導入デバイス510及び/又は植込み体105に搭載してもよい。ひとたび移植具525が適切に配設されれば、植込み体105を移植具から押し出して眼内に適切に配置するために、送出し構造物530(図5)を動かすように植込み体送出しアクチュエータ535を作動させること等によって、植込み体105を送り出して移植具525から外す。
種々の態様で、植込み体105を移植具から外して実装することが可能である。例えば、前述したように、送出し構造物530(図5乃至6Gに示す)を遠位方向に動かすことによって、植込み体を押し出して移植具から外すことができる。代替方法では、図6E乃至6Gを参照して前に説明したように、送出し構造物530は静止したままで、移植具525を近位方向に後退させる。植込み体は、移植具525から離脱するときに静止しており、離脱時に動かされるのではないため、この方法は有益である。したがって、依然として移植具525に載っている状態で、植込み体を適切に配設することができる。別の方法では、移植具を遠位方向に送り出して脈絡膜上腔に入れるが、植込み体は送出し構造物530に対して静止したままである。次いで、送出し構造物を遠位方向に動かし、移植具に沿って植込み体を押し出す。次いで、移植具を送出し構造物内に後退させ、植込み体を移植具から分離する。
植込み体は、植込み体105が眼の中へ絶対に必要以上に送り出されないようにする等の形で植込み体を適切に配置するのを支援する構造的特徴を具備することができる。例えば、植込み体105は、強膜棘又は別の組織構造物に当接して植込み体が眼の中へ更に移動するのを阻止する遠位係止部材1005(図10に示す)等の構造物を具備することができる。図18は外周部材1805を搭載した植込み体105を示し、図19は突起状外周部材1810が搭載された植込み体を示す。図20にあるように、外周部材1810又は1805は毛様体に当接し、その中に入って係着して、植込み体105が眼の中へそれ以上送り出されるのを阻止する。更に、これらの構造体は、植込み体の外部周辺で液体が漏出するのを阻止する働きをすることができる。前眼房と脈絡膜上腔との間に外科的に経路を作製することによって前眼房の排出を増やそうとする以前の工夫は、毛様体解離術と呼ばれているが、過排出と前眼房の低圧(「筋緊張低下」)を引き起こす場合が多い。過剰な流れ及びそれによってもたらされる低眼圧症に対する気がかりが、なぜ以前の工夫が強膜切込みを介して植込み体を配置すること、そうすれば強膜が植込み体の少なくとも一部分を包囲して植込み体周辺の流れを阻止することになるであろうことに主眼を置いてきたか、に対する主たる理由である。したがって、植込み体を、直接前眼房から脈絡膜上腔に、筋緊張低下のリスク無し配置することを可能にするのに、植込み体の外部周辺の流れを阻止するこれらの手段が不可欠であることが分かる。
図21は、前眼房ACと脈絡膜上腔SSとの間に液体路を提供するように眼内に植設された植込み体105を示す。植込み体105は、脈絡膜上腔に向かって植込み体を「トンネルに挿通すること」によって植設された。即ち、植込み体を脈絡膜上腔に向かって送り出すと、移植具及び/又は植込み体の遠位先端が組織に進入し、眼組織、最初は毛様体、を通ってトンネルを形成する。この手法は、植込み部位にアクセスするために切り込まれ折畳まれた強膜皮弁を介して植込み体が眼の中に下ろされていく手法とは異なる。かかる手法では、植設された植込み体は、折畳まれた皮弁によって形成された空洞内に配設される。しかし、図21に示す手法では、植込み体105は実質的に、前眼房と脈絡膜上腔との間の領域にある眼組織によって封じ込められ又は包囲されている。同手法は、前眼房の圧力を軽減するのに強膜棘から毛様体を完全に剥離する場合もある、毛様体解離術と呼ばれている手法とも異なる。というのは、本質的に穿刺が作られ、この穿刺の位置に、配置された植込み体が残っているからである。
図21は1個の植込み体105だけを示しているが、当然のことながら、多数の植込み体を眼内に植設してもよい。複数の植込み体を端から端まで植設して、単一の細長い液体路を形成してもよく、複数の植込み体を前眼房の周囲に並設又は隔設して多数の液体経路を形成してもよい。加えて、1個の植込み体を1回目の処置で植設し、追加の植込み体を、必要に応じて、1つ又は複数の後の処置で植設して、最適の前眼房圧力を確立し又は維持してもよい。
多数の植込み体が用いられる場合、全ての植込み体(又は植込み体の全開口部)が最初から開存性である必要はない。こうしておけば、新たな植込み体を選択的に開通させることによって、長期にわたって、眼房水の排出を制御された態様で開始できるようになるであろう。一定期間にわたり、来院時等に、スタイレット又は他の針状のデバイスを挿入することによって、別の植込み体を起動(即ち、開通)することができる。光化学作用、レーザ、RF、超音波、又は熱過程、或いはこれらの組合わせ、等の種々の態様で植込み体を開通又は(植設後に植込み体が封鎖される場合に)再開通することも可能である。例えば、植込み体は、近位端又は遠位端に沿って、1つ又は多数の孔を有することができる。これらの孔のうちの1つ又は複数の孔は、最初は第2の管体又は他の材料で覆われている。管体に光又は他のエネルギーを印加すれば、孔が開通し又は管体が長手方向に収縮して新たな開口部が露出し、流れを増大させることができるであろう。
加えて、熱的、光学的、又は光化学的な活性化法を用いて植込み体を収縮又は拡大させることによって、植込み体の外径又は内部管腔の直径を変えることができる。例えば、植込み体は、当初は比較的長く、薄手であってもよい。植込み体にエネルギー又は他の活性力を印加すれば、その植込み体の直径を短縮化及び/又は長大化させて、その流動量を増やすことができるであろう。
植込み体によって形成された解離が、前眼房と脈絡膜上腔との間に漏出を引き起こすことは、あり得ることである。上記の場合、漏出を阻止する材料(発泡体又は接着剤等)又は構造物(ガスケット等)で漏れ口を充填し又は他の方法で栓をすることができる。
引き続き図21を参照すると、必要に応じて、植込み体105の近位端にスペーサ構造物2110を設置することができる。スペーサ構造物2110は植込み体105から外方向に延在して、植込み体105の近位端での封鎖を阻止する構造物である。再度図21を参照すると、構造物2110は、植込み体を除去することが必要な場合に、植込み体を把持することを助けることも可能である。
別の実施形態において、移植具を眼の中に送り出すときに、植込み体105は移植具525上に配設されていない。上記の場合、移植具を眼内で適切に位置決めした後で、導入器材のハンドルコンポーネント515を移植具の近位端から取り外すことができる。次いで、植込み体105を、近位端から遠位端へ、移植具を通り越して導入箇所の方に進ませる。
一実施形態において、移植具を眼に送り出す前に、眼内にガイド通路が形成される。次いで、移植具は、移植具を用いるのではなく、予め形成された通路を通って送り出され、眼を貫通していく。エネルギー源又は超音波乳化吸引用機器を用いて通路を形成すること等により、通路は種々の態様で形成することができる。
植込み体及び導入システムの他の実施形態
植込み体105の他の実施形態について以下、説明する。図22は、外面に設置された流動チャネル2210等の1つ又は複数の外部液流構造体を有する細長のコア部材2205を具備する植込み体105を示す。流動チャネル(1本又は複数本)2210は、植込み体105の長さに沿って眼房水を流す少なくとも1本の通路を画成する。流動チャネル(1本又は複数本)2210の構成は、多様なものが可能である。図22の実施形態において、らせん状又は渦巻き状の構成を有する単一の流動チャネル2210が、コア部材2205の外面に設置されている。コア2205は、多数の渦巻き状流動チャネルを具備することも可能である。図23は別の実施形態を示しており、複数の直線的又は実質的に直線的な流動チャネルが、コア部材2205の外面に設置されている。植込み体105は、単一の直線的流動チャネルだけを具備することも可能であり、直線的流動チャネルと種々の曲線的構成との組合わせを具備しても構わない。
コア2205は、内部管腔を持たない中実材料片とすることができる。中実コア2205は強固な構造物を形成することができ、構造的崩壊のリスク又は管腔内での組織内殖のリスクが低い、信頼性の高い流動経路を作製することができる。或いは、外面の流動チャネルを、コア2205を貫通して延在する内部管腔と組み合わせてもよい。コア2205が内部管腔の無い中実である場合、移植具を介するなど導入デバイスの導入管腔を介して、コアを眼の中に導入することができる。コア2205が内部管腔を具備する場合、細長の移植具の上に周設するなど、導入デバイスの上にコアを装着して、眼の中に導入することができる。
コア2205は、種々の方法で製造可能である。例えば、生体適合性材料又は本明細書に記載の任意の材料等から、コア2205をモールド成型し又は押出し成型することができる。コア2205は、様々な材料の組合わせで形成することも可能であり、同時押出しを行っても構わない。
図24は、プラグ部材2410の上に周設されたステント等の細長の外側部材2405を具備する植込み体105を示す。植込み体105のこの実施形態が前眼房と脈絡膜上腔との間に植設されると、プラグ部材2410は経時劣化するが、外側部材2405は劣化しない。外側部材2405は眼内に残留して、前眼房と脈絡膜上腔との間に開存性通路を維持する。外側部材2405は中実(細長の管体等)であってもよければ、メッシュ状であってもよい。外側部材2405は、プラグ部材2410と一体的に形成してもよければ、劣化速度を制御するために、プラグ部材内に様々な程度に埋設してしてもよい。
プラグ2410の劣化は、種々の態様で設定することができる。例えば、プラグの劣化速度は、眼圧が高まると劣化速度が速まるような形で、眼圧に基づいていてもよい。したがって、眼圧が高い方が、低い場合よりも、プラグの劣化速度はより速くなる。このようにして、眼圧が所定の値に近づくと、プラグの劣化速度は下がることができる。
上記の構造体の実現方法の一例は、図25Aにあるように、プラグ2410内に内部管腔2510を具備することである。初期状態では、管腔2510の直径は小さくなった寸法になっており、したがって、低レベルの眼房水が管腔を流れる。初期状態は、プラグが高い初期眼圧に露出している状態に対応していてもよい。眼圧が高いとプラグ2410は劣化し、したがって、管腔の寸法は大きくなる。(図25Bにあるように)管腔の寸法が大きくなると、管腔を通る眼房水流動のレベルも上昇し、それによって、眼圧が低下し且つプラグの劣化速度が低下する。
図24に示すデバイスの代替実施形態において、ステント2405は内部部材を具備しない。したがって、ステント2405は、脈絡膜上腔と前眼房との間の開口部を維持する態様で眼の中に植設される。ステント2405は、自己拡張型ステントであってもよければ、眼の中に配設された後で拡張されるバルーン拡張型ステントであってもよい。ステント2405は、例えば、ステンレス鋼又はニチノールから成る編組みステント又はレーザ切削ステントとすることができる。
植込み体は、眼内に配置された後で眼組織の中に吸収される材料で製造することも可能である。ひとたび吸収されると、植込み体が以前に設置された空間が残留する。これに関連して、植込み体は、非炎症性の複合糖質又はコラーゲンで製造してもよい。別の実施形態において、植込み体は、低眼圧症を阻止する又は血餅が管体内にできるのを阻止する等の目的で、眼の中に経時的に吸収される材料で覆われ又は充填される。
生分解性デバイス又は生体吸収性デバイスの場合、生分解性ポリマ等の種々の材料を用いることができる。例として、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリラクティック・グリコール酸等の、同種重合体又は共重合体のヒドロキシ脂肪族カルボン酸、セルロース又はエチル・セルロースなどのセルロース誘導体等の多糖類、架橋結合又は非架橋結合のナトリウム・カルボキシメチル・セルロース、ナトリウム・カルボキシメチル・セルロース澱粉、セルロース・エーテル、セルロース・アセテート、セルロース・アセテート・フタレート、ヒドロキシプロピルメチル・セルロース・フタレート及びアルギン酸カルシウム等のセルロース・エステル、ポリプロピレン、ポリブチレート、ポリカーボネート、ポリメチクリレート、ポリ酸無水物、ポリバレレート等のアクリル酸ポリマ、ポリεカプロラクトン、ポリジメチルシロキサン、ポリアミド、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール・フタレート等のポリカプロラクトン、パラフィン・ワックス及び白ロウ、天然油、セラック、ゼイン等のワックス、又はこれらの組合わせ、が挙げられる。これらは、ワンに付与された米国特許第6,331,313号に列挙されている。この特許は、参照することにより全体が明示的に援用されている。
図26は、ポリエステル材料等の多孔性材料から成るスポンジ状の浸透部材2610で形成された植込み体の別の実施形態を示す。多孔性である浸透部材2610の性質が1つ又は複数の液体路を形成し、眼房水が浸透部材を介して流れる。浸透部材2610は、線材又は他の構造物をその長さだけ突き通すことが可能な材料で形成することができる。突き通すことで、眼房水が中を流れることができる内部管腔2710(図27)を形成する。内部管腔2710は、浸透部材を通過する眼房水の流れを増やすことが望まれる状況のときに形成してもよい。
図28は、植込み体の両端に設置された一対の係着部材3305を具備する植込み体105の別の実施形態を示す。係着部材3305は、眼組織に係合して植込み体105を眼の中の固定的又は実質的に固定的な位置に係止するように、寸法及び形状が決められている。植込み体3305は、眼に係着するように構成された1つ又は複数の枝体又は歯3310が上に配置される長尺の中央領域を具備する。係着部材3305及び歯3310は、植込み体105から外方向に延在して、植込み体105が眼内に配設されたときに植込み体105の少なくとも一方の面に沿って割り当てられる空間3315を画成する。歯がシュレム管につながる流動経路を形成するような形で少なくとも一部が線維柱帯網の中に延在するように、歯を配向することができる。歯3310は種々の材料で製造することができ、例として銀又は銀でコートされた材料が挙げられる。銀は、周辺組織の成長を防止する材料であり、したがって、植込み体周辺に空間が確保される。
図7を参照して前述したように、植込み体105の遠位端又は近位端に係止用の構造物を搭載することができる。図29は、全般的に植込み体の長手方向に沿って延在する薄片を具備する植込み体105の終端領域(遠位端及び/又は近位端)を示す。薄片の向きは、多様なものが可能である。例えば、薄片は、眼組織と作用し合って植込み体105をずれ難くすることが可能な、長手方向に延在する複数の歯を画成するように、長手方向に延在してもよい。薄片は、植込み体の長手方向軸に対して横方向に配向することも可能である。終端領域を外方向に押し広げて、ずれに対する抵抗を強化してもよい。
図30に示す別の実施形態において、1つ又は複数のスリーブ3405が植込み体105の外面上に周設される。スリーブ3405を、植込み体105の長さに沿って種々の場所に点在させてもよい。図30の実施形態において、第1のスリーブ3405は植込み体105の遠位領域に設置され、第2のスリーブ3405は植込み体105の近位領域に設置されている。3個以上のスリーブを植込み体上に配設してもよい。スリーブ3405は、スリーブを植込み体上に固定的に装着することを可能にする内径を有する。スリーブの外径は植込み体の外径より大きく、したがって、スリーブは植込み体上に他より高い表面を形成する。スリーブが植込み体の外周の周りで完全に嵌合する内部管腔を有するように、スリーブ3405は環状であってもよい。或いは、スリーブ3405は、植込み体の外周の一部だけを覆うように植込み体上に配設された、環状ではない帯の材料である。
植込み体上に周設されるスリーブの代案として、又はそれに追加する形で、植込み体の外面は、外面に機械加工され又はモールド成型された溝を具備することができる。溝は、植込み体の長さ方向に延在する、環状溝の連なったもの又は単一のらせん状の溝とすることができる。溝は、交互に上下する表面を植込み体上に形成するように機能する。植込み体は、外面上に窪み又はへこみを具備することも可能であろう。
スリーブ3405は、滑らかな外面や起伏のある外面を有することができ、又は植込み体105の長手方向軸に対して種々の角度に配向することが可能な1つ又は複数の薄片を具備することができる。薄片は、スリーブ3405内に歯を形成して、植込み体をずれ難くする。歯が外方向に広がって隣接する組織と係合するように薄片状の歯を偏倚させて、近位方向又は遠位方向に移動するのを阻止してもよい。
更に、スリーブはどれも、眼の中に挿入すべき植込み体の適切な長さを医師に示すマーカーとして働くことができる。或いは、1つ又は複数の印刷されたマーカーを、植込み体の外壁又は導入デバイスに形成してもよい。マーカーは、植込み体材料壁に埋設されたBaSOマーカーとすることができる。この場合、マーカーは、所望の放射線不透過性の範囲内にあるこの放射線不透過性物質と混ぜ合されたポリマを押出し成型して作製される。更に、脈絡膜上腔に実装された植込み体の量、又は前眼房内に突出することが許容される植込みデバイスの量を示すために、マーカーをレーザで植込みデバイスに印刷し又はエッチングでそこに刻んでもよい。スリーブは、種々の材料で製造することが可能である。一実施形態において、少なくとも1つのスリーブは、抗菌性の銀材料で作製される。
図31は、植込み体の近位端及び遠位端に配置されたスリーブ3605を有する植込み体105の別の実施形態を示す。スリーブ3605は、円弧を形成する薄片を有する。薄片は、直線的であってもよければ、曲線的であってもよい。植込み体本体そのものではなくスリーブ3605に薄片を設置すると、薄片は、植込み体の管腔を介する液体の流れを妨害しない。植込み体そのものの上に薄片がある場合は、組織の薄片内への内殖を招きかねないというリスクがある。かかる内殖は、植込み体の内部管腔を介する液体の流れを妨害するおそれがある。スリーブによって植込み体の内部管腔と干渉しない薄片を使用できるようになることは、有益なことである。スリーブ上の薄片は、植込み体の両端に係止手段を作製する。各薄片は、植込み体の微動を阻止するように、相互に向かって偏倚される。脈絡膜上腔の中へ又は前眼房の中へ植込み体を更に入り込ませようとする力が植込み体に働くと、薄片は、内部管腔の長手方向軸から軸方向に延在し始め、植込み体のいずれ方向の動きも制限する。
図32は、植込み体105の別の実施形態を示す。この実施形態では、植込み体105の外側にコイル3705等の係止構造物が設置されている。コイル3705は、植込み体の外面の周りに巻回された線材で形成することができる。コイル3705は、植込み体105を眼の中に係止するように機能する。一部の実施形態では、植込み体の外側伝いに流れるように液体を誘導する導管又は流動経路をコイル3705が形成するように、コイルの寸法及び形状を決めることも可能である。係止構造物はコイル形状である必要はなく、植込み体を所定位置に係止するように構成された種々の形状及び寸法を有することができる。例えば、係止構造物は、植込み体の長さに沿って延在し、且つ植込み体の外面に対して高くなっている直線的な線材であってもよい。線材の大きさは、多様なものが可能である。一実施形態において、線材の直径は、0.0005インチである。
植込み体の位置を変更する又は眼から植込み体を除去する等の目的で把持できる1つ又は複数の構造物を植込み体に配設することは、望ましいことであろう。除去構造物又は位置変更構造物を具備する植込み体のいくつかの実施形態について以下、説明する。除去構造物又は位置変更構造物は、植込み体を移動又は除去するために把持することが可能な構造物であれば、植込み体上のどのような構造物であってもよい。例えば、除去構造物は、除去ツールが把持し得る部位を提供する、拡大された領域、高くなった領域、又は直径が小さい領域とすることができる。上記の係止エレメントも、植込み体を除去し又は移動させるための把持エレメントの働きをすることができる。
図33Aは、植込み体の近位端に把握ループ3805を具備する植込み体105の実施形態を示す。把握ループ3805は、除去ツール又は位置変更ツールが把持できるように形状が決められている。図33Bにあるように、把握ループ3805は、植込み体105の長さに沿って全体的に又は部分的に延在するコイル部材3810に結合することができ、したがって、把握ループが引っ張られると、植込み体に半径方向の寸法縮小が起こる。植込み体は、植込み体を一定方向に回転して脈絡膜上腔に螺入し、次いで、反対方向に回転して螺脱できるようにするねじ山構造物を具備することも可能である。把握ループ3805が引っ張られたときに、ねじ山は周辺組織をしっかり掴んで、牽引に対抗する力を提供する。図34にあるように、植込み体105は、遠位把握ループ3805を有する編組みシャフトで形成することも可能である。
図35は、近位端に設置されたスネア(snare)4005を有する延長デバイス4002の別の実施形態を示す。デバイス4002は、スネア(snare)4005が管腔で圧縮されるように、植込み体の管腔内部に配設することができる。使用時は、デバイス4002は管腔から部分的に引き出され、したがって、スネア(snare)4005は拡張して除去ツール又は位置変更ツールで把持できるループを形成する。
図36に示す別の実施形態において、植込み体105は、平坦且つ薄手であり、したがってへら(spatula)状の形状を有する遠位領域4105を具備する。植込み体の平坦且つ薄手の構成は、眼の突抜けを助けるように、且つ強膜から脈絡膜を剥離すること及び移植具の遠位領域を脈絡膜上腔に配設することを助けるように構成されている。植込み体は、ガイド線の通路としての内部管腔又は解離若しくは可視化を支援するために液体若しくは粘弾性物質(1つ又は複数)を中に通すための内部管腔を具備する。加えて、光ファイバを管腔に挿通して、植込み体の配置時又は位置変更時に、所望に応じて、処置領域を直接的に可視化するのを支援することも可能である。
前述したように、導入時又は導入後の植込み体の微動時に眼に外傷を与えるリスクを最小化するように、植込み体の形状又は他の構成を工夫してもよい。例えば、植込み体のどの領域も非侵襲的形状を有することができ、又は柔軟な材料で製造若しくはコートすることができる。図37に示す一実施形態において、植込み体105の近位領域に非侵襲的先端4205を設置している。先端4205は、丸みを帯びた端部を有すること等によって、非侵襲的な態様の形状にしてもよい。先端4205は、植込み体の他の部分よりも柔軟な材料で製造してもよければ、同一の材料で製造してもよい。非侵襲的先端4205は、植込み体が角膜と接触した場合又は植込み体が微動した場合に、角膜を損傷から保護するように構成されている。一実施形態において、植込み体の少なくとも一部分は、植込み体の外面を少なくとも部分的に覆うシリコーン・スリーブを具備する。シリコーン・スリーブは、植込み体をシリコーン溶液に浸漬することによって形成することができる。
図38は別の実施形態を示しており、植込み体105は弾性領域4305を具備している。弾性領域は、種々の態様で形成することができる。例えば、一実施形態において、弾性領域は、シリコーン管体の強化領域又はばね等の独立した弾性エレメントで形成される。別の実施形態において、弾性領域4305は、可撓性を与えるためにコルゲート加工される。ばねは種々の材料で形成することが可能であり、例としてポリイミド及びステンレス鋼が挙げられる。本明細書に記載の植込み体の実施形態はいずれも、植込み体の長さの一部分に沿って弾性領域を具備することもできれば、全長にわたって弾性的であることもできる。加えて、植込み体は、全長にわたって可撓性であってもよければ、全長にわたって所定の剛性を有していてもよく、長さに沿って変化する剛性を有していてもよい。
図22及び図23を参照して前述したように、植込み体を、内部管腔が無い形で形成し、植込み体の外面伝いに流動が起こるように構成してもよい。図39は、内部管腔を持たない植込み体105の別の実施形態を示す。植込み体105は、中心コアから外方向に放射状に延在する複数の外延部4405を有する。外延部4405は、植込み体の長さに沿って延在する長尺の溝を画成する。長尺の溝は、植込み体の長さに沿って液体の流れを案内する流動経路の働きをする。図39の実施形態は4個の外延部を有するが、外延部の数量は、多様なものが可能である。チャネルの開通状態を維持し、液体を流すためのより大きな分布面積を提供するために、銀等の材料を溝内に配設し又はコートしてもよい。上述したように、銀は、組織の成長を抑制し又は阻止する働きをする。
図40Aにあるように、外延部4405の周辺縁部は、植込み体を眼の中に係止し又は係着するように構成された溝又は他の構造物を有することができる。図40Bに示す実施形態において、植込み体105は、外延部4405と、植込み体を導入デバイスに装着するのに使用可能な内部管腔が付いた中心コアと、を有する。中央管腔4407は、植込み体を介して液体を流すのに用いることも可能である。
植込み体は、植込み体を通る又は植込み体を伝う液体の流れを、植込み体を眼内に配置した後等に変更し又は増強するように構成された構造体を具備することができる。図41に示す一実施形態において、植込み体105は、内部管腔と連通する1つ又は複数の孔4605を有する。孔は当初はある材料で栓をされており、したがって、孔を通過する流動は起こり得ない。眼内に植込み体を配置した後で、孔に器材を挿入すること又は孔を形成する部位にエネルギーを印加すること等により、孔を開封することができる。眼内に配置されると劣化する材料又は一定期間後に劣化する材料で孔に栓をすることによっても、孔は自動的に開封し得る。
図42Aは、植込み体105の別の実施形態の一部分の断面図を示す。この実施形態において、植込み体105は、狭窄された領域4705を具備し、したがって、内部管腔4710は、狭窄領域で少なくとも部分的に封鎖されている。図42Bにあるように、狭窄領域4705は、狭窄領域4705を加熱して、内部管腔の封鎖が解かれるように狭窄領域を拡張せしめること等によって、所望の時に開通させ又は拡張させることができる。次いで、所望する場合には更に加熱して、領域を再度狭窄することができる。狭窄領域は、生分解性バンドを縛りつけることにより又は狭窄領域の周りを縫合することにより、開閉することも可能である。縫合糸は経時的に侵食され易く、したがって、時が経つと狭窄領域は徐々に開通する。
図43は、植込み体の長さに沿って1つ又は複数の調節弁付き領域4907を具備する植込み体105の別の実施形態を示す。調節弁付き領域4907は、内部管腔を通る液体の流れを調節する働きをする。各弁領域4907は、独立した弁構造物を具備してもよければ、液体流動を調節する形状に構成してもよい。例えば、調節弁付き領域は、より多くの液体が流れるようにする大きな寸法を有してもよければ、液体流動を制限する小さな寸法を有してもよい。調節弁付き領域は、所望の成果に応じて様々な色のレーザ光に反応するように、色彩を付してもよい。
図44は、植込み体の他の部分よりも半径方向に大きな球根状エレメント4905を具備する植込み体105の一実施形態を示す。球根状エレメント4905は、拡大した状態で固定することもできれば、寸法が小さくなった状態から寸法が大きくなった状態に変移するように構成させることもできる。例えば、球根状エレメント4905は拡張可能なバルーンであってもよければ、図9Aで上述した部材等の拡張部材910であってもよい。球根状エレメント4905は、植込み体105の内部管腔と連通して液体の出入りを可能にする孔を具備してもよい。
図45は植込み体105の別の実施形態を示しており、球根状エレメント4905は、植込み体105の近位端と遠位端との間に設置されている。したがって、植込み体105は、近位領域及び遠位領域の半径寸法が球根状エレメントよりも狭まった状態で、中央球根状エレメント4905を具備する。植込み体105は、植込み体の長さに沿って点在する複数の球根状エレメントを具備することも可能である。
脈絡膜上腔SSに配設された球根状エレメント植込み体の2つの実施形態を示す図46及び図47を参照して、球根状エレメント4905付きの植込み体を使用することについて以下、説明する。図46及び図47にあるように、植込み体105は近位端が前眼房ACと連通するように配設され、球根状エレメント4905は脈絡膜上腔に配設される。拡大した球根状領域4905は、脈絡膜上腔内に液体を蓄積する空間又は「湖」を形成する。湖は脈絡膜上腔内に全体が収容され、組織によって封じ込められているため、湖は感染及び他の合併症に冒されない。湖は、球根状エレメントを持たない植込み体の実施形態を用いて形成することも可能である。植込み体の内部管腔を介して脈絡膜上腔に液体を流し込むことができる。この液体が脈絡膜上腔内に充満し又は蓄積して湖を形成する。
別の実施形態において、湖は水流解離で形成される。導入カニューレを、そのカニューレを介して液体を脈絡膜上腔に流し込めるように、眼内に配設することができる。脈絡膜上腔内に解離面を形成するのに十分な圧力で、液体が眼の中に流し込まれる。次いで、液体は、脈絡膜上腔内に蓄積して湖を形成することができる。
図48は、植込み体と一体的に形成された遠位先端部材5305を具備する植込み体105の一実施形態を示す。先端部材5305は、解離による脈絡膜上腔への進入を助けるように構成された形状を有する。例えば、先端部材5305は、先端部材5305の直径が遠位方向に移動するのに従って徐々に減じる「弾丸」形状であってもよい。先端部材5305は、植込み体の内部管腔と連通する1つ又は複数の孔を具備してもよい。或いは、先端部材5305には孔がなくてもよく、植込み体105の側面に孔を配置してもよい。先端部材5305は種々の材料で製造可能であり、例としてステンレス鋼が挙げられる。
図49は、心棒5405に被さっている植込み体105の一実施形態を示す。この心棒は、心棒5405を導入システムに組み込めるように、移植具525の一部分としてもよい。植込み体105は、植込み体105の導入時等で心棒に装着されるときに、心棒の形状と合致するように構成されている。心棒5405が除去されると、植込み体105は異なる形状に変移する。植込み体105は、形状変化を達成するために、少なくとも一部を形状記憶材料で製造してもよい。一実施形態において、1つ又は複数のニチノールのリングが植込み体に配置される。この場合、リングに形状変化が起こり、植込み体の形状変移を誘発する。ニチノールの線材を植込み体の長さに沿って挿通して、形状変化を誘発することも可能である。
植込み体105の様々な領域が、異なる形状に変移することができる。例えば、植込み体105は、心棒5405が植込み体内に配設されると実質的に丸くなる近位領域5410を具備することができる。植込み体から心棒5405が除去されると、図50にあるように、近位領域5410は半径方向に寸法が小さくなるが、植込み体の他の部分は同じ形状を維持する。心棒が除去されたときに、植込み体を介する流れの制限又は調節等を行うために、近位領域5410は寸法がテーパ状になってもよい。加えて、他の部分は丸い状態を維持しながら、植込み体の近位先端は平坦化して楕円形状になってもよい。或いは、近位先端は、丸いままで他の部分よりも直径が狭まってもよい。
心棒が除去されると、植込み体105は、特に脈絡膜上腔への配置及び導入に適した形状に変移することができる。例えば、図51Aにおいて、植込み体105は、第1の外形又は第1の曲率半径に変化する第1の領域5605と、第2の外形又は第2の曲率半径に変移する第2の領域と、を具備することができる。図52は、眼内に配設された図51の植込み体を示す。第1の領域5605は、脈絡膜上腔の曲率半径に合致した第1の半径の曲率を有する。第2の領域5610は第1の半径よりも急な第2の曲率半径を有し、したがって、植込み体の近位先端は、角膜Cから離れて前眼房ACに向かうように誘導される。これによって、植込み体105の近位先端が、植込み体の配置後に角膜に接触する確率が低くなる。
図51Bは、ステープル形状を有する植込み体の別の実施形態を示す。植込み体105は、連結部材5620で連結された一対の脚部5615a及び5615bを具備する。一実施形態において、脚部5615はどちらも、液体を流入出させるための遠位開口部5625付きの内部管腔を有する。脚部5615は、1つ又は複数の近位開口部も有する。近位開口部は、脚部が連結部材5620と結合する部位に設置することができる。或いは、連結部材5620は、脚部5615の内部管腔と連通する内部管腔を有することも可能である。連結部材5620は、液体を流入出させるために、内部管腔と連通する1つ又は複数の開口部を具備してもよい。別の実施形態において、脚部5615の一方だけが内部管腔を有し、他方の脚部は中実で、係着部材の働きをする。
使用するときは、図51Bの植込み体105は、各脚部5615の遠位開口部5625が脈絡膜上腔と連通するように眼内に配設され、連結部材は、虹彩と角膜との間の隅角部に配設される。脚部5615の一方又は両方は、脈絡膜上腔と前眼房との間の液体路を提供する。脚部5615の一方が内部管腔を具備しない場合、その無管腔脚部は、植込み体105を眼内の所定位置に固着する係着部材の働きをする。
図51Cは、植込み体105の別の実施形態を示す。この実施形態は、部分的に環状の連結部材5640と、複数の脚部5645と、を具備する。連結部材5640は、360度に満たない範囲で延在するという点で、部分的に環状である。例えば、連結部材5640は、約20度乃至180度を超える角度に延在してもよい。連結部材5640及び脚部5645は、脈絡膜上腔を含む解離面の曲率に合致する曲面内に、集合的に滞留する。1つ又は複数の脚部5645は、流入出開口部と連通する内部管腔を具備してもよい。使用するときは、図51Cの植込み体105は、連結部材5640が虹彩と角膜との間の隅角部内に止着するように眼内に配設されるが、脚部5645は脈絡膜上腔の中に延在する。脚部5645は、液体導管及び/又はデバイスを眼の中に固着する係着部材の働きをすることができる。
方法の追加説明
図6Bに示すシステム等の導入システムを用いて眼の中に植込み体を導入するのに、種々の接近経路がある。図53は、2個の眼を含んで構成される患者の顔の上方領域の模式的正面図を示す。参照し易くするために、各眼は、正面から見たときの4つの象限I,II,III,及びIVに分けて示されている。各眼に対し、象限I及び象限IIIは眼の外側に設置され、象限II及び象限IVは眼の内側に設置されている。一実施形態において、接近経路は1つの象限だけを通過する。他の実施形態において、経路は少なくとも2つの象限、少なくとも3つの象限、又は4つの象限全部を通過する。代表的な植込み体導入の実施形態において、外科医が植込み体を導入するときに、植込み体は最初の段階で象限I又は象限IVから眼に接近しており、したがって、角膜の切込みは象限I又は象限IVにある。別の植込み体導入の実施形態では、植込み体は、象限II又は象限IIIから眼に接近する。植込み体が脈絡膜上腔に植設される部位は、切込み部位に対して、種々の部位が可能である。この点については後述する。一実施形態において、植込み体が脈絡膜上腔に植設される部位は、切込み部位から0度乃至180度である。例えば、象限Iに切込みを入れることができ、植設部位は180度離れた象限IIIである。別の実施形態において、切込み部位及び植込み部位は90度以上隔てられ又は90度以下だけ隔てられる。植込み体の実際の配置は、移植具の先端形状に応じて、どの象限であっても構わない。
図54A及び図54Bはそれぞれ、植込み体を眼の中に植設するときの移植具及び植込み体の典型的な導入経路5701の斜視図及び平面図を示す。導入経路5701は切込み部位5702から始まり、植込み体が強膜棘を解離する解離部位5703に向かって移動し、脈絡膜上腔に接近する。上述したように、別の実施形態において、強膜棘は解離されず、むしろ、植込み体又は導入器材を脈絡膜上腔に案内する身体構造上の目印として用いられる。
一実施形態において、切込み部位5702は象限Iと象限IVとを分離する軸(即ち、眼の「9時」又は「3時」の位置)に沿っており、解離部位5703は切込み部位から約90度(即ち、眼の「12時」の位置)である。上記の導入経路は、角膜全体を横切っているという点で、角膜横断的である。しかし、導入経路は角膜横断的である必要はない。図55A乃至55Dは、前述の導入経路に沿って移動する導入システム及び付設の植込み体を示す。図55A(前方平面図)及び図55B(斜視図)において、導入システム515は眼に対して最初の接近位置にあり、したがって、移植具525の遠位端は切込みにあり、まさに眼の中に進入しようとしている。移植具525が湾曲している場合、移植具525の湾曲線は、種々に配向することが可能である。一実施形態において、移植具の湾曲線は、当初は、湾曲部が眼内部から遠ざかるような形で配向される。
次に図55C(前方平面図)及び図55D(斜視図)を参照すると、移植具及び植込み体は角膜を通過しており、したがって移植具の遠位先端は、前眼房を通過して強膜棘又はその付近にある。上記の通過時に、導入システムのハンドルが回転され、移植具の曲部が脈絡膜上腔の曲部と合うように平行移動される。次いで、移植具525の先端を送り出し、強膜棘を通過させ又は強膜棘の下を潜通させて、植込み体105を脈絡膜上腔内に配設する。
図56は、代替の角膜横断的導入経路5701を示しており、切込み部位5702と解離部位5703とは、互いに約180度になっている。図55A、図55B、及び図57は、上記導入経路に沿って移動する導入システム及び付設の植込み体を示す。当初の接近姿勢では、導入システム510は、移植具525の先端が切込み部位(図55A及び図55Bで前に示した部位等)になるように配設される。ハンドルコンポーネント515は、移植具525の遠位先端が強膜棘を横切る面内又は強膜棘直下の面内に滞留するように、平行移動され及び/又は約90度等の回転も行われる。移植具525の湾曲線は、眼の象限Iの湾曲部にまだ合わせる必要はない。加えて、移植具は依然として象限I又はその付近に配設されている。
次に図57を参照すると、導入システム510は、移植具525の遠位先端が象限IV付近に又はその中に移動するように、平行移動される。この平行移動は、ハンドルコンポーネント510を平行移動することによって、又は送出し部材530及び移植具525を延長させることによって、行うことができる。平行移動と一緒にハンドルコンポーネント510を回転して、湾曲線が実質的に眼の湾曲部、特に脈絡膜上腔を通って延在する解離面の湾曲部と合うように、移植具525を再配向させる。この段階では、移植具先端は強膜棘の方に誘導されており、湾曲線は脈絡膜上腔の方に延在している。次いで、移植具525を遠位方向に向けて脈絡膜上腔の中に送り出し、植込み体を移植具から離脱させて、植込み体を象限IV内又はその付近に配置する。
上述したように、導入システム510は、上記以外の態様で眼に接近することができる。別の実施形態において、切込み部位と解離部位とは同一象限内にある。上記の実施形態において、移植具の遠位先端は、前述の実施形態のように眼の反対側からではなく、強膜棘により近い角膜内の切込みを通過する。図58A乃至58Dは、かかる導入経路の一例を示す。図58A(平面図)及び図58B(斜視図)において、導入システム510は最初の接近位置(象限I等)にある。移植具525の湾曲線はまだ眼の湾曲部と合っていない。導入システムは、移植具525が眼を突き抜けるように平行移動される。次いで、移植具が強膜棘の方に誘導されるように、ハンドルコンポーネント510が回転される。図58C(平面図)及び図58D(斜視図)にあるように、湾曲線が脈絡膜上腔の方に延在する。次いで、強膜棘の中又はその近傍を遠位方向に進行させて、移植具525を脈絡膜上腔に入れ込むことができる。移植具を1つの象限に配設した状態で、全工程が行われた。図58Dにあるように、多数の植込み体105を眼の外周を囲むように配設するために、導入システム510を用いて種々の接近角度から眼に接近することができる。植込み体105は、眼の外周全体又はその一部分を囲むように点在させ、又は集落化することができる。
更に別の実施形態では、多数の植込み体が導入システムの中に積み込まれる。これらの植込み体は、導入デバイスを前眼房から除去しない形で、前眼房周辺の種々の部位に入れ込み、脈絡膜上腔にまで導入することができる。前眼房全体にわたってこのデバイスを移動させる。このデバイスは、1つの植込み体が移植具525から導入されると別の植込み体が移植具525に積み込まれるといった形の大量発射チャンバを有する。これにより、再積込みせずに又は別のデバイスを用いずに、多数の植込み体を配置することができるようになる。
輸液
植込み体の実装前、実装時、又は実装後等に前眼房の圧力を安定化するために、処置中に眼の中に液体を注入することができる。植込み体導入時に導入経路に沿って見通しの良い視界を維持するのに、輸液を用いることも可能である。液体の減損に起因して前眼房内の圧力が不利に低下するというリスクがある。低下が起こると、場合によっては前眼房が崩壊しかねない。圧力低下に対抗するために、圧力を所望の範囲に維持する目的で、前眼房に液体を注入することができる。液体は、移植具の専用内部管腔を介して注入してもよければ、植込み体の管腔を介して注入してもよい。眼に接続する独立したシステムを介して液体を注入することも可能である。例えば、カニューレ処理部材を前眼房に挿入し、それを袋又は生理食塩水若しくは他の生体適合性液体の液体源等の液体供給源に結合することができる。前眼房の圧力がしきい値よりも下がった場合、結果としての圧力差によって、カニューレ処理部材を介して液体が自動的に前眼房に流れ込む。
可視化するために、眼の中に染料を注入してもよい。染料は、可視化器材によって視覚的に認識することができる。染料が脈絡膜上腔に流入すると、それによって流動が可視化される。染料は光学的に活性化することができ、したがって、ある種の光を染料に照射すると、染料は、眼房水の散乱光を呈示する。加えて、脈絡膜上腔を通る流れ又は流速を可視化し又は感知するために、超音波信号又は(ドップラ・チップを導入デバイスに集積化すること等によって)ドップラ信号を使用してもよい。
閉塞隅角緑内障に用いる植込み体
図59を参照すると、眼房水が後眼房PC内に蓄積し、したがって虹彩Iの少なくとも一部分が前眼房の方に無理に押し上げられることが起こり得る。後眼房の圧力に起因して、虹彩は角膜の方に折れ曲がり、頂部を形成した後、下がって後眼房の方に戻る。上記の場合、虹彩の付け根が、植込み体の近位端の開口部を妨害し又は封鎖しかねない。虹彩によって封鎖されず、妨害もされない部位に植込み体105の近位端を位置変更する長尺の全長又は外延部6205を有する植込み体105を使用することができる。例えば、外延部6205は、図59に示されるように寸法が決められ、配設されており、したがって、近位端6210は、虹彩の頂部上方に配設される。近位端6210が角膜に接触した場合に角膜が損傷するリスクを最小化し又は排除するために、外延部6210は、柔軟性材料又は可撓性材料で作製することができる。図60に示す別の実施形態において、外延部6205は、遠位端6210が角膜から離れるように折り曲げられた形の湾曲形状を有する。
図61は別の実施形態を示しており、植込み体は、植込み体の近位端6210及び内部管腔が後眼房と連通するように、虹彩Iを貫通して延在している。植込み体は、眼房水が後眼房から流出できるようにして、後眼房の圧力を開放する。植込み体6205は、虹彩の種々の部位を貫通して延在することができ、シリコーン等の順応性のある材料で製造することができる。図61に示す実施形態は、虹彩隅角形成術に代えて又はそれと一緒に用いることができる。加えて、移植具の遠位端が、前により詳細に説明したRFチップ等のチップであって、植込み体を用いずに隅角形成を実施するように構成されたチップを有するように、導入システムを構成させてもよい。
植込み体の経強膜導入
前述の実施形態において、植込み体105は、角膜の切込み又は穿刺に植込み体を挿通することによって導入される。次いで、外科医は、植込み体を前眼房に挿通し、強膜棘を越えて脈絡膜上腔に挿入する。別の実施形態において、外科医は強膜に切込みを作製して、植込み体を眼の中に経強膜導入する。強膜に切込みを作製した後、外科医は、植込み体の近位端を、強膜切込みに挿通して脈絡膜上腔に挿入する。次いで、外科医は、強膜棘を経由するなどして植込み体を前眼房の方に押し出し、最終的に、植込み体の近位領域は前眼房に配設され、植込み体の遠位領域は脈絡膜上腔に配設される。
経強膜術について、図62及び図63を参照して詳細に説明する。図62は、移植具525の遠位先端又は植込み体105そのものが強膜の切込みを貫通するように位置決めされた導入デバイス510を示す。切込みを作製するのに、移植具525又は植込み体105を用いてもよければ、独立した切離デバイスを用いてもよい。
切込みが形成された後、移植具525及び付設の植込み体は強膜を通って前進し、脈絡膜上腔に入る。外科医は移植具525を送り出し、最終的に、図63にあるように、植込み体105の近位領域は前眼房内に配設され、遠位領域は脈絡膜上腔に配設される。次いで、外科医は移植具5252を植込み体105から開放し、したがって、植込み体が前眼房と脈絡膜上腔との間に液体路を提供する。一実施形態において、移植具525は、脈絡膜上腔から強膜棘に向かう経路に沿って移動し、したがって、移植具は前眼房に向かう途上で強膜棘を横断し又は通り越す。移植具525は、移植具が適切な角度又は経路に沿って脈絡膜上腔を通過するのを助ける態様で、予め形作られ、操縦可能であり、連結型であり、又は形状設計することができる。
前述したように、導入デバイス及び植込み体を眼内の適切な位置に案内するのを支援するのに、種々のデバイスを用いることができる。例えば、ガイド線を用い、ガイド線上で移植具又は植込み体を眼内の適切な部位まで案内してもよい。ガイド線又は導入部に、植込み体の導入時に目で直接的に視覚認識できるようにする光ファイバを搭載してもよい。別の実施形態において、デバイスの導入時に、1つ又は複数の撮像システムを用いてもよい。かかる撮像システムの例として、例えば超音波(UBM)、光コヒーレンス・トモグラフィー(OCT)、及び内視鏡観察、を挙げることができる。OCTは、干渉計及び低コヒーレンス光源を用いて後方散乱赤外光のエコー時間遅延を測定することによって、内部組織微小構造の断面撮像を実施する。例えば、植込み体の配置時に非侵襲的に撮像するのに又は後工程で、更には追跡調査時に、ひとたび植込み体が配置された後の配置状態を確認するのに、ツァイス・メディカル(ドイツ国)のVisante(登録商標)OCTシステムを用いることができる。加えて、ある種の超音波システム及び強化された触覚性のフィードバック又は超音波ガイダンスを提供するシステム、例えば、参照することにより全体が援用されている米国特許第6969384号及び第6676607号に示されるデバイス、を用いることができる。オプサルミック・テクノロジーズ社(カナダ国オンタリオ州)製等のi−Scope(商標)等の内視鏡及びUBMデバイス(高周波超音波)を用いることができる。
別の実施形態において、植込み体は、白内障処置術と組み合わせて眼の中に実装される。白内障処置術において、外科医は角膜に切込みを作製し、切込みを介して粘弾性材料を眼の中に挿入する。次いで、外科医は、切込みを介して混濁部を除去する。かかる手法と組み合わせて、外科医は、上記の態様で植込み体105を眼の中に植設する。この手法に従って新レンズを眼の中に植設することができる。レンズの除去前又は除去後に植込み体を植設することができる。
拡張部材及び拡張材料
上述したように、外方向に拡張する材料で植込み体を製造し、コートし、又は積層化することができる。材料は、植込み体を眼内に配置する前又は配置した後に拡張することができる。代表的実施形態をいくつか後述しているが、そこでは、拡張材料はヒドロゲルを含む。ヒドロゲルは、化学的結合又は物理的結合を介して架橋結合されたポリマ鎖の3次元網である。ポリマ鎖は本質的に親水性であり、水分を吸収することができる。したがって、液体が豊富に存在する中で、ヒドロゲルは膨潤する。下記の代表的実施形態はヒドロゲルを内蔵するものとして説明されているが、種々のタイプの拡張材料が使用可能であり、例として、例えば発泡体、凍結乾燥されたコラーゲン、又は体液との接触時等にゲル化し、膨潤し、若しくは他の態様で拡張する任意の材料、が挙げられる。
一実施形態において、開口部を介して液体が流れるのを阻止する等の目的で、植込み体又は隣接する身体構造上の構造物の開口部を封着するために、植込み体にヒドロゲルが用いられる。例えば、1つ又は複数の開口部を封着して眼房水が開口部を通過するのを阻止するのにヒドロゲルを利用することができる。植込み体は、拡張して開口部を封着するヒドロゲルの外筒等の形で、ヒドロゲルの層又はコーティングを具備することができる。図64は、眼内に配設された植込み体105を示しており、植込み体の第1の端部は前眼房に位置し、植込み体の第2の端部は脈絡膜上腔に位置している。例えば強膜棘領域にある植込み体105に隣接して、間隙又は開口部を設置してもよい。植込み体105は、開口部に隣接して配設されたヒドロゲルの外筒6410等のヒドロゲル構造物を有する。図64において、ヒドロゲルの外筒6410は、拡張前の状態にある。図65は、拡張又は膨潤した状態のヒドロゲルの外筒6410を有する植込み体105を示す。ヒドロゲルは、植込み体105周辺の容積を充填し又は他の態様で封着する容積にまで拡張しており、したがって、植込み体を通過するものを除けば、液体は、前眼房から脈絡膜上腔に流れることを阻止される。ヒドロゲルは、植込み体上又は隣接する生体構造内の任意の開口部を充填し又は封着するのに用いることができる。
別の実施形態において、植込み体を眼内に係止するのを支援する等の目的で、植込み体の外形又は任意の他の構造体を膨潤させるために、植込み体にヒドロゲルが用いられる。上記の実施形態において、植込み体をヒドロゲルでコートし又は少なくとも部分的に製造することができる。この場合、ヒドロゲルは、眼への植設前等の初期段階では、寸法が小さくなった状態にある。植込み体の眼への植設時又は植設後に、ヒドロゲルは、植込み体を所定位置に係着する寸法に大きくなる。別の実施形態において、植込み体の内部管腔を、部分的にヒドロゲルで充填することができる。植込み体の植設時又は植設後に、ヒドロゲルが拡張して、管腔を開通した状態に維持する。
ヒドロゲルが拡張して植込み体を係着する態様は、多様なものが可能である。一実施形態において、ヒドロゲルは、ヒドロゲルが植込み体上の係着部材を収縮状態から拡張状態に移動せしめるように、植込み体上に配設される。なお、係着部材は、拡張状態のときに、身体構造上の構造物に係着する。図66A乃至67は、外方向に拡張するように構成された複数の突起又はアームから成る係着部材6610を有する植込み体の一実施形態を示す。
図66Aは、拡張前の植込み体の側面図を示し、図66Bは、拡張前の植込み体の正面図を示す。図66Bは矩形の断面形状を有するものとして植込み体を示しているが、当然のことながら、断面形状は変更可能であり、例として円形、楕円形、不規則形状、及び他の形状、を挙げることができる。図67は植込み体の側面図を示しており、係着部材6610は拡張した状態にある。図66A及び図66Bに示す初期状態において、係着部材6610は、寸法Dが小さくなった姿勢に収縮され又は格納されている。ヒドロゲルHは、係着部材6610間に設置される。ヒドロゲルHは、浸漬工程若しくはモールド成型工程によって又は別の工程を用いることによって、植込み体に実装することができる。植込み体の眼の中への植設時又は植設後に、ヒドロゲルHは、図67の矢印Eで表される外方向に拡張させられる。ヒドロゲルHが拡張することによって、係着部材6610は互いに分離し、外方向にも拡張して、係着部材6610外側先端部において、植込み体の寸法Dを増大させる。拡張状態において、係着部材6610は眼の生体構造に食い込み、又はそれに締め付けるように係合して、植込み体を所定位置に係着する。
別の実施形態において、係着部材の全部又は一部をヒドロゲルで製造することができる。図68及び図69はそれぞれ、拡張可能外筒から成る係着部材6805が植込み体の長さに沿って配設されている植込み体を示す。図68及び図69において、係着部材6805は、寸法が小さくなった状態にある。植込み体105の眼の中への植設時又は植設後に、ヒドロゲル係着部材6805は、外方向に拡張させられる。図70及び図71は植込み体を示しており、図68及び図69に示される状態に対して、係着部材6805は拡張した状態にある。係着部材6805は、増大した寸法Dの大きさにまで拡張している。寸法の増大は、3次元であってもよければ、2次元であってもよい。寸法が小さくなった状態から寸法が大きくなった状態への寸法の相対的変化量は、多様なものが可能である。例えば、図69及び図71の係着部材には、図68及び図70の係着部材よりも大きな百分率の寸法拡張が起こっている。
図72A及び図72Bは、指状突起体を備えた拡張可能係着部材7205を有する管状植込み体の側面図及び上面図を示す。これらの突起体は、植込み体の管状の本体から放射状に外方向に延在する。係着部材7205は、管状の本体に個別に結合してもよければ、各図に示しているように、管状の本体に被さっている外筒領域7210によって連結してもよい。
係着部材7205及び外筒領域7210は、一部又は全部をヒドロゲル材料で構成してもよい。図72A及び図72Bは、寸法が小さくなった状態の係着部材7205及び外筒領域7210を示す。植込み体の眼への植設時又は植設後に、係着部材7205及び外筒領域7210のヒドロゲルは、図73A及び図73Bのそれぞれ側面図及び上面図にあるように、増大した寸法の状態に変移させられる。指状係着部材7205及びそれらが結合している外筒領域7210は、放射状に外方向に拡張しており、したがって、それらは隣接する組織に係着し、眼内の所定位置に植込み体を固着することができる。
本明細書に記載のいずれの係着部材も、全部又は一部を、ヒドロゲル、シリコーン・ヒドロゲル、又は他の任意の拡張可能材料で形成することができる。係着部材は、粉末状のヒドロゲルであってもよければ、製造時に溶剤系ヒドロゲルに浸漬してもよい。或いは、係着部材は、シリコーンが上にモールド成型される内部配設の「スティック」又は棒材で形成してもよい。
別の実施形態において、ヒドロゲルは少なくとも部分的に、植込み体の係止能力を増大する等の目的で植込み体又は植込み体の可動部分を第1の状態から第2の状態に移動せしめる作動部材として用いられる。ヒドロゲルは、植込み体が眼内に植設されたときに、隣接する組織に対する作動部材の働きをすることも可能である。例えば、ヒドロゲルは、組織をずばりと(bluntly)解離する等の目的で組織を押圧し、動かし、又は他の態様で操作するように、或いは、空間又は「湖」を形成して脈絡膜上腔に液体を蓄積する目的で、組織を外方向に押圧し、又は「テントにする」ように、拡張することができる。
図74及び図75はそれぞれ、少なくとも一部がヒドロゲルで形成された作動部材7405を有する管状植込み体の上面図及び側面図を示す。植込み体105は、管状の本体と片持ちの関係で配設されたプレート7410a及び7410b等の一対の係着部材を有する。作動部材7405は、図75にあるように、プレート7410aとプレート7410bとの間に配設されたペレット又は柱の形態を成している。作動部材7405がヒドロゲルの場合、後述の態様でそれらをプレートに取り付けることができる。初期状態では、プレート7410a及び7410bは連結されている。植込み体の眼の中への植設時又は植設後に、作動部材7405は、図76及び図77に示す状態等の寸法が増大した状態に拡張させられる。作動部材が拡張すると、図77の矢印Pで表されているように、それらはプレート7410a及び7410bの外側先端部を互いに離れる方向に押圧する。植込み体が眼内に植設されると、分け隔てられたプレート7410a及び7410bは、係着部材及び/又は眼の一領域に液体を蓄積する湖を作製する空間形成構造体の働きをすることができる。
図78及び図79はそれぞれ、作動部材としてヒドロゲルを利用する管状植込み体105の別の実施形態の上面図及び側面図を示す。植込み体105は、少なくとも一部がヒドロゲルで形成された1つ又は複数の作動部材7805を具備する。作動部材7805は、植込み体の管状の本体に装着された拡張可能な環状リング部材7810内に配設されている。作動部材7805は、ペレットの形態を成している。初期状態では、リング部材7810は、第1の半径方向寸法を有する。植込み体の眼の中への植設時又は植設後に、作動部材7805は、図76及び図77に示す状態等の寸法が増大した状態に拡張する。作動部材7805が拡張すると、それによって、図81にあるように、リング部材7810の少なくとも一部分が、増大した半径寸法に拡張する。拡張したリング部材7810は、係着部材及び/又は眼の一領域に液体を蓄積する湖を作製する空間形成構造体の働きをすることができる。
別の実施形態において、植込み体は、外方向に拡張して、空間、湖、又は眼房水等の液体を排出し若しくは貯めるための経路を提供する領域を作製する拡張可能部材を具備する。図82乃至85は、少なくとも一部がヒドロゲルで形成された拡張可能部材8210を具備する植込み体の一実施形態を示す。拡張可能部材8210は、図74乃至77の実施形態と同様の態様で、植込み体の管状の本体で片持ちされた一対のプレートを備える。プレートに穴を開けて、液体が中を通り抜けられるようにしてもよい。図82及び図83はそれぞれ、寸法が小さくなった状態にある拡張可能部材8210の側面図及び上面図を示す。植込み体の眼の中への植設時又は植設後に、拡張可能部材8210は、図84及び図85にあるように、1次元又は複数次元において寸法が拡張する。拡張した部材8210は、係着部材及び/又は眼の一領域に液体を蓄積する湖を作製する空間形成構造体の働きをすることができる。
ヒドロゲルを使用する任意の実施形態において、ヒドロゲルのタイプ及び特性は、多様なものが可能である。ヒドロゲルは、カーディオテック・ハイドロスリップC、アキーナ・ヒドロゲル、エステーン・テコフィリックTG−2000−V、及びHP−60D−20等の種々の供給者のうちの任意の供給者から入手可能である。ヒドロゲルの組成は多様なものが可能であり、例としてウレタン、アクリルアミド、シリコーン、アクリル樹脂、多糖類、ポリ(N−ビニルピロリドン)、ポリ(ハイドロキシエチルメタクリレート)、他のポリマ、及び他の分子、を挙げることができる。更に、種々の形成方法及び製造方法が使用可能であり、例として溶液浸漬、鋳造、射出成型、圧縮成型、インサート成型、等が挙げられる。
ヒドロゲルは、当初の小さくなった寸法に対して種々の増大した寸法に膨潤することができる。一実施形態において、ヒドロゲルは、眼への植設後に、元の大きさの約200%乃至約400%にまで膨潤する。
本明細書で使用されるヒドロゲルの「ローディング」又は「ロード」は、デバイス又はデバイスの一部分を浸漬コーティングするとき等における、溶液内のヒドロゲルの百分率又は溶媒中に溶解されているヒドロゲルの量を指す。デバイスをヒドロゲル溶液中で浸漬した後、溶媒を一掃してデバイス上にヒドロゲル層を残す。ヒドロゲル・ロードは、溶液の粘性に影響する。溶液の粘性は、ヒドロゲルのコーティングの厚みに影響する。溶液中のヒドロゲルのパーセント(「ロード」とも呼ばれる)は、デバイスをヒドロゲル溶液に浸漬する回数と同様に、多様なものが可能である。代表的且つ非限定的実施形態において、ヒドロゲルは、5%と40%との間の重量比で溶媒にロードされる。ヒドロゲルのロードが低い場合には、溶液への浸漬回数を増すことによって相殺することができる。即ち、パーツを溶液に浸漬する回数を増やすことによって、「薄い」ヒドロゲル溶液を用いて厚いコーティングを積み上げることができる。
ヒドロゲルは、種々の態様で植込み体に取り付け又は固着することができる。これに関連して、アタッチメント機構が、ヒドロゲルを、植込み体の残りの部分に取り付ける。一実施形態において、ヒドロゲルは、アクリル樹脂の薄い層を植込み体の接触面に重合化し、次いで、ヒドロゲルをアクリル樹脂に共有結合若しくは架橋結合することによって、又はヒドロゲルをアクリル樹脂に重合化することによって、植込み体に取り付けられる。化学的にヒドロゲルを結合するのに使用可能と思われる化学的技術が、いくつか存在する。ヒドロゲルが水和し拡張したときに、ヒドロゲルが植込み体から分離するのを阻止するのに、種々の技術が使用可能である。拡張時に切れる結合が存在しないように、拡張するパーツを植込み体に機械的に保持し、又は捕獲しておいてもよい。例えば、ヒドロゲルの全部又は一部を、植込み体に取り付けられたケージ内に配設することができる。拡張時に、ヒドロゲルは、ケージのスロットから又はそこを通って拡張する。或いは、ケージそのものがヒドロゲルと一緒に拡張してもよい。別の実施形態において、半透過性の膜がヒドロゲル及び植込み体にコートされる。一実施形態において、膜は、ヒドロゲルと一緒に伸張してヒドロゲルを植込み体に係止するように構成される。膜は、ヒドロゲルが膜を介して水和できるようにするために、透水性であってもよい。別の実施形態において、膜は、ヒドロゲルが拡張すると続いて破裂し、膜内での閉込めからヒドロゲルを開放する。
一実施形態において、ヒドロゲルと植込み体との間のアタッチメント機構は、ヒドロゲルが少なくとも部分的に中に配設される複数の細孔を含む。例えば、植込み体は、多孔性材料で形成された管状部材であってもよい。ヒドロゲル材料は管体上に反応鋳造され、したがって、ヒドロゲルは重合化して管体の細孔に入る。眼の中に植設すると続いてヒドロゲルは水和し、したがって、ヒドロゲルの少なくとも一部分は細孔から外方向に拡張するが、ヒドロゲルの一部分は細孔内で植込み体に取り付いたままである。
ヒドロゲル拡張の拡張速度は、ヒドロゲルを再吸収可能なコーティングでコーティングすることによって制御することができる。このコーティングは、水がヒドロゲルと接触する速度を調節する一時的障壁の働きをし、それによって、ヒドロゲルが拡張する速度を調節する。別の実施形態において、ヒドロゲルは、水で置換されるべき物質又は材料で充填される。この物質又は材料は、純粋な水和よりも低速で転位する。これは、ヒドロゲルの重合化に添加された非反応性ポーラ希釈剤又は半ポーラ希釈剤を、それが非水和性ヒドロゲル内に水和前に捕獲されるように用いることで、達成することができる。それは、水和時に水と置換することによって消失させるのに十分に低い分子重量を有することになるであろう。
典型的な製造工程において、シリコーン及び/若しくはポリイミドで形成された植込み体又は植込み体の部分は、直接ヒドロゲルに浸漬されてヒドロゲル部材を形成する。別の製造工程において、シアノアクリレート接着剤等の接着剤が、ヒドロゲルをポリイミド又はシリコーンの植込み体に結合する中間層として用いられる。
植込み体は、ヒドロゲル以外の拡張材料を用いることができる。例えば、拡張材料は、ニチノール等の弾性又は超弾性(superelastic)の材料であってもよい。植込み体は、弾性又は超弾性(superelastic)材料で形成された係着部材及び/又は湖形成部材を具備してもよい。一実施形態において、植込み体は、少なくとも一部が超弾性(superelastic)ニチノール線材で形成された拡張性部材を有する。線材の大きさは多様なものが可能であり、一実施形態において、大きさは、直径が0.001”(インチ)乃至0.010”(インチ)である。線材は、丸くてもよければ、平坦であってもよい。弾性拡張性部材は、30乃至80デュロメータで肉厚が0.003”(インチ)乃至0.020”(インチ)のシリコーン等のシリコーンで形成してもよい。係止及び/又は湖形成を目的とする拡張性部材を製造するのに、膨潤アクリル樹脂等の他の材料を用いることができる。アクリル樹脂は、例えば、それ自体の重量の約24%の水分を吸収し、膨潤すると軟化する、ICIのPERSPEX、ベンツR&Dアクリル樹脂等の機械加工可能なアクリル樹脂又は射出成型可能なアクリル樹脂とすることができる。
図86及び図87は、弾性又は超弾性(superelastic)の材料で形成された拡張性部材8605を有する植込み体の代表的実施形態を示す。拡張性部材8605は、図87にあるように、拡張状態の方に偏倚されたメッシュ又は編組み構造物を備える。植設時に、植込み体は、外側外筒8610又は拡張性部材8605を寸法が小さくなった状態に拘束する他の構造物内に配設される。植込み体が所望の部位に配設されて眼内に植設されると、植込み体は外筒8610から開放され、したがって、図87にあるように、拡張性部材8605は自由に外方向に拡張する。
図88A及び図88Bはそれぞれ別の実施形態の側面図及び正面図を示しており、拡張性部材8605は弾性又は超弾性(superelastic)の指状部材である。図89にあるように、外筒8610から開放されると、拡張性部材8605は植込み体の管状の本体から外方向に拡張する。図90及び図91に示す更に別の実施形態では、植込み体は、弾性又は超弾性(superelastic)材料で形成された指状の拡張性部材8905を有する。植込み体105は、図91にあるように、拡張性部材8905を拘束する外筒8910の中に配設されている。外筒8910を除去することにより、図90にあるように、拡張性部材8905は、拡張状態に変移できるようになる。
図92A乃至93Bに示す更に別の実施形態では、植込み体は、植込み体の遠位先端に取り付けられた第1の端部及び第2の端部を有する線材(ニチノール線材等)から成る拡張部材を有する。図92A及び図92Bはそれぞれ、拡張部材9205が拘束されていない状態の植込み体105の側面図及び正面図を示す。拡張部材9205は、植込み体に対して半径寸法が増大したリングを形成する。図93A及び図93Bにあるように、植込み体105は植込み前に、拡張部材9205を寸法が小さくなった状態に拘束する外筒9310内に配設される。図93A及び図93Bは略図であり、説明図を見易くするために植込み体と外筒内壁との間の空間を表示している。実際の実施形態では、植込み体又は植込み体の一部が外筒内壁に当接する場合がある。
植込み体の他の実施形態
図94乃至98は、植込み体105の他の実施形態を示す。図94は、近位端に鍔9405を有する細長の管状部材から成る植込み体105を示す。植込み体105の少なくとも一部分は、植込み体105を組織に係着するのを促進できる刻み目の付いた表面9410を有する。一実施形態において、図94の植込み体は、ポリイミドで製造される。図95は、図94に示す植込み体と実質的に類似する植込み体105の別の実施形態を示す。この実施形態において、植込み体105は、開窓を有する領域9505を具備する。一実施形態において、図95の植込み体は、ポリイミドで製造される。図96は、有窓性領域9605を具備する植込み体105の更に別の実施形態を示す。図95の植込み体105は、可撓性ポリイミドで製造される。
図97は、植込み体105の別の実施形態を示す。この実施形態において、植込み体105は、図94乃至96に示す管状部材よりも実質的により平坦で丸みの少ない管状部材を備える。この実施形態は、植込み体の長手方向軸に沿う方向から観察したときに低背となる形状を有する植込み体を提供する。図97の植込み体105は、植込み体本体から外方向に放射状に延在する指状部材9705から成る複数の係着部材を有する。指状部材9705は、植込み体の長さに沿って等間隔で隔設してもよければ、不等間隔で隔設してもよい。一実施形態において、図97の植込み体は、シリコーンで製造される。
図98は、植込み体の一端に拡大した球根状領域9805を有する管状部材から成る植込み体105の別の実施形態を示す。領域9805の寸法及び形状は、領域9805が眼組織内に、液体を捕集できる空間又は容積を形成できるように決められている。一実施形態において、図98の植込み体は、シリコーンで製造される。
本明細書には、一定の変形案を参照して種々の方法及びデバイスの実施形態を記載しているが、当然のことながら、他の変形案、実施形態、使用方法、及びこれらの組合わせも可能である。したがって、添付の請求項の精神及び範囲は、本明細書に収められている実施形態の記載に限定されるべきではない。
本出願は、2007年7月17日に出願され、同時係属中の米国仮特許出願第60/950,315号に基づいて優先権を主張するものである。上記仮特許出願の開示は本件において、参照することにより全体が援用されている。
105 植込み体
110 近位端
120 遠位端
305 内部管腔
410 係止構造物
510 導入システム(ハンドルコンポーネント)
520 導入コンポーネント
525 移植具
530 送出し構造物
550 つまみ
705 スロット
910 拡張部材
1005 係止部材
1010 孔
1405 観察用レンズ
2205 コア
2405 ステント
2410 プラグ部材
3310 歯
3405 スリーブ
3605 スリーブ
3705 コイル
3805 把持ループ
4005 スネア(snare)
4305 弾性領域
4405 外延部
5252 移植具
5305 先端部材
5405 心棒
5410 近位領域
5615 脚部
5620 連結部材
5701 導入経路
6410 外筒
6610 係着部材
7205 係着部材
7210 外筒領域
7805 作動部材
8210 拡張可能部材
9205 拡張部材
9310 外筒
9705 指状部材
9805 領域
AC 前眼房
H ヒドロゲル
I 虹彩
L レンズ
PC 後眼房
R 網膜

Claims (25)

  1. 流動経路を形成する内部管腔を有し、少なくとも1つの流入ポートが前記流動経路と連通し、少なくとも1つの流出ポートが前記流動経路と連通する延長部材であって、少なくとも1つの流入ポートが前眼房と連通し、少なくとも1つの流出ポートが脈絡膜上腔と連通し、前記前眼房と前記脈絡膜上腔との間に液体路を提供するような形で眼内に配設されるように構成されている延長部材と、
    前記延長部材に取り付けられるヒドロゲル部材であって、眼内に延長部材を植設すると続いて拡張するように構成されているヒドロゲル部材と、
    前記ヒドロゲル部材を前記延長部材に取り付けるアタッチメントと、
    を備えていることを特徴とする眼内植込み体。
  2. 前記アタッチメントが前記延長部材上にアクリル樹脂の層を備え、前記アクリル樹脂が前記ヒドロゲル部材に取り付けられていることを特徴とする、請求項1に記載の眼内植込み体。
  3. 前記アクリル樹脂が前記ヒドロゲル部材に共有結合されていることを特徴とする、請求項2に記載の眼内植込み体。
  4. 前記アクリル樹脂が、重合化工程に従って前記ヒドロゲル部材に共有結合されていることを特徴とする、請求項2に記載の眼内植込み体。
  5. 前記アタッチメントが、前記ヒドロゲル部材と前記延長部材との間に機械的アタッチメントを備えていることを特徴とする、請求項1に記載の眼内植込み体。
  6. 前記機械的アタッチメントが、前記延長部材に取り付けられるケージを備え、
    前記ヒドロゲル部材が前記ケージの内部に配設されていることを特徴とする、請求項5に記載の眼内植込み体。
  7. 前記ヒドロゲル部材が、前記ケージのスロットを通って拡張することを特徴とする、請求項6に記載の眼内植込み体。
  8. 前記延長部材が多孔性であり、
    前記アタッチメントは、前記延長部材の複数の細孔を含み、
    前記ヒドロゲル部材が少なくとも部分的に前記細孔に配設されていることを特徴とする、請求項1に記載の眼内植込み体。
  9. 前記ヒドロゲル部材が前記細孔内で重合化されることを特徴とする、請求項8に記載の眼内植込み体。
  10. 前記アタッチメントが、前記ヒドロゲル部材及び前記延長部材上にコートされた半透過性膜を備えていることを特徴とする、請求項1に記載の眼内植込み体。
  11. 拡張時に前記膜が前記ヒドロゲルと一緒に拡張して前記ヒドロゲルを前記延長部材に係止することを特徴とする、請求項10に記載の眼内植込み体。
  12. 前記ヒドロゲル部材が前記膜を介して水和できるようにするために、前記膜が透水性であることを特徴とする、請求項10に記載の眼内植込み体。
  13. 前記ヒドロゲル上に配設された再吸収可能コーティングを更に備えていることを特徴とする、請求項1に記載の眼内植込み体。
  14. 前記再吸収可能コーティングが前記ヒドロゲル部材の拡張速度を調節することを特徴とする、請求項13に記載の眼内植込み体。
  15. 前記ヒドロゲル部材が拡張すると続いて前記コーティングが破裂することを特徴とする、請求項13に記載の眼内植込み体。
  16. 前記ヒドロゲル部材が、前記延長本体上に配設された外筒であることを特徴とする、請求項1に記載の眼内植込み体。
  17. 前記管状部材上に配設された一対のプレートを更に備え、
    前記ヒドロゲル部材が前記プレート間に配設されていることを特徴とする、請求項1に記載の眼内植込み体。
  18. 前記ヒドロゲル部材が拡張すると続いて前記ヒドロゲル部材が前記植込み体の一部分を移動せしめることを特徴とする、請求項1に記載の眼内植込み体。
  19. 眼内デバイスを眼の中に植設する方法であって、
    内部液体路を有する植込み体であって、少なくとも一部が拡張可能材料で製造されている植込み体を提供することと、
    前記液体路の第1の部分が前眼房と連通し、前記液体路の第2の部分が脈絡膜上腔と連通して、前記脈絡膜上腔と前記前眼房との間に液体路を提供するように前記植込み体を眼の中に挿入することと、
    前記拡張可能材料が前記植込み体に隣接する液体路を封着するように前記拡張可能材料を拡張させることと、
    を含むことを特徴とする方法。
  20. 前記拡張可能材料がヒドロゲル又は超弾性材料であることを特徴とする、請求項19に記載の方法。
  21. 眼内デバイスを眼の中に植設する方法であって、
    内部液体路を有する植込み体であって、少なくとも一部が拡張可能材料で製造されている作動部材を具備する植込み体を提供することと、
    前記液体路の第1の部分が前眼房と連通し、前記液体路の第2の部分が脈絡膜上腔と連通して、前記脈絡膜上腔と前記前眼房との間に液体路を提供するように前記植込み体を眼の中に挿入することと、
    前記作動部材が前記植込み体の可動部を第1の位置から第2の位置に移動せしめるように、前記拡張可能材料を拡張させることと、
    を含むことを特徴とする方法。
  22. 眼内デバイスを眼の中に植設する方法であって、
    内部液体路を有する植込み体であって、少なくとも一部が拡張可能材料で製造されている作動部材を具備する植込み体を提供することと、
    前記液体路の第1の部分が前眼房と連通し、前記液体路の第2の部分が脈絡膜上腔と連通して、前記脈絡膜上腔と前記前眼房との間に液体路を提供するように前記植込み体を眼の中に挿入することと、
    前記作動部材が眼組織を第1の位置から第2の位置に移動せしめるように、前記拡張可能材料を拡張させることと、
    を含むことを特徴とする方法。
  23. 前記移動時に前記眼組織が解離されることを特徴とする、請求項22に記載の方法。
  24. 眼内デバイスを眼の中に植設する方法であって、
    内部液体路を有する植込み体であって、少なくとも一部が拡張可能材料で製造されている作動部材を具備する植込み体を提供することと、
    前記液体路の第1の部分が前眼房と連通し、前記液体路の第2の部分が脈絡膜上腔と連通して、前記脈絡膜上腔と前記前眼房との間に液体路を提供するように前記植込み体を眼の中に挿入することと、
    部分的に包囲された容積が前記脈絡膜上腔内に形成されるように、前記拡張可能材料を拡張させることと、
    を含むことを特徴とする方法。
  25. 眼内デバイスを眼の中に植設する方法であって、
    内部液体路を有するシャントであって、少なくとも一部がヒドロゲルで製造されているシャントを提供することと、
    前記液体路の第1の部分が前眼房と連通し、前記液体路の第2の部分が脈絡膜上腔と連通して、前記脈絡膜上腔と前記前眼房との間に液体路を提供するように前記シャントを眼の中に挿入することと、
    前記ヒドロゲルが眼組織に係着して眼内の所定位置に前記シャントを係止するように、前記ヒドロゲルを拡張させることと、
    を含むことを特徴とする方法。
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