JP2010528010A - アミロイドβ造影剤の眼用製剤およびその使用の方法 - Google Patents

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Abstract

アルツハイマー病(「AD」)は、現在認知症の症例全体の約70%を占め、およそ200万〜400万人の米国人が冒されている。アミロイドβ(「Aβ」)の蓄積は、アルツハイマー病の発生に関係付けられている。Aβは眼水晶体に蓄積し、その蓄積レベルで、水晶体におけるAβ凝集物の検出が、アルツハイマー病進行を診断および評価する有用な方法になることもわかった。本発明は、アミロイドβ造影剤の眼用製剤を提供する。また、このような製剤をアルツハイマー病またはその素因の診断で使用する方法、およびアルツハイマー病の予後のための方法も提供する。

Description

本発明は、一般に神経変性疾患に関する。
アルツハイマー病(「AD」)は、老化の慢性進行性変性障害であり、高齢者における罹患率および死亡率の主要な原因である。ADは、現在認知症の症例全体の約70%を占め、およそ200万〜400万人の米国人が冒されている。2050年までには、900万人もの米国人がADである可能性がある。疫学的研究から、ADの発症を5年遅延できれば、ADの発症率および有病率が半分に削減されると推定されている。
アミロイドβ(「Aβ」)の蓄積は、アルツハイマー病の発生に関係付けられている。Aβは眼水晶体に蓄積し、その蓄積レベルで、水晶体におけるAβ凝集物の検出が、アルツハイマー病進行を診断および評価する有用な方法になることもわかった。
メトキシ−X04およびX34などのコンゴーレッド誘導体およびクリサミンG誘導体は、脳におけるアミロイドβプラークを検出するためのインビボ造影剤として以前に使用された。これらの化合物は、それらのバイオアベイラビリティー、溶解性、および/または毒性特性のため、眼への投与に適していない。したがって、眼水晶体におけるAβ蓄積を検出するためのインビボ造影剤としてこれらの誘導体化合物を使用することに成功するために、誘導体のAβ結合特性をなお保持しながらも改善されたバイオアベイラビリティー特性を有する眼用製剤にこれらの化合物が組み込まれている。
例えば、眼用製剤は、有効量の式Iの化合物を医薬として許容される担体または賦形剤と一緒に含有する。式Iで、R’は、H、OH、およびOCHからなる群から選択することができ、Rは、H、COOH、およびCOCHからなる群から選択することができ、Rは、H、OH、およびOCHからなる群から選択することができることが当業者には理解されよう。これらの眼用製剤は、角膜に適用され、角膜および房水を経て眼水晶体に拡散するように設計されている。さらに、これらの眼用製剤は、眼の角膜、房水、および水晶体において可溶性である。このような製剤は、好ましくはオクタノール−水分配係数Kowが100〜300であり、またはLogD値が1〜3である。例えば、Kowは100、125、150、175、200、225、250、275、もしくは300であり、またはLogD値は1、1.25、1.50、1.75、2、2.25、2.5、2.75、もしくは3である。好ましくは、Kowは200〜300である。適当な化合物としては、式II、式III、式VIII、および/または式Xの化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
製剤には、例えばプロピルパラベンまたは塩化ベンザルコニウムなどの保存剤も含めることができ、存在するとき、保存剤は1%未満の至適濃度で添加されている。さらに、関連視力検査のための至適視野をもたらすために、眼用製剤には瞳孔散大剤(すなわち、アトロピンなどの散瞳薬)も含めることができる。製剤に式Xの化合物が含まれているとき、式Xの化合物は、サイズが6μm未満(すなわち、5μm未満、4μm未満、3μm未満、2μm未満、1μm未満)の粒子を含有する。
コンゴーレッド誘導体および/またはクリサミンG誘導体には、別のものより疎水性(したがって、水溶性でない)であるものもある。したがって、このタイプの誘導体化合物を含有する眼用製剤の設計は、この相対疎水性を考慮しなければならない。このクラスの化合物を含有する眼用製剤は、有効量の式Iの化合物を医薬として許容される担体または賦形剤と一緒に含有する軟膏剤の形をとることができる。式Iで、R’は、H、OH、およびOCHからなる群から選択することができ、Rは、H、COOH、およびCOCHからなる群から選択することができ、Rは、H、OH、およびOCHからなる群から選択することができることが当業者には理解されよう。このような軟膏剤は、好ましくはlogPoct値が2.6未満であり、角膜に適用され、角膜および房水を経て眼水晶体に拡散する。さらに、これらの製剤は、眼の角膜、房水、および水晶体において可溶性である。このような軟膏剤で使用するための式Iの化合物としては、例えば式VIIIの化合物(例えば、X04)および式Xの化合物(例えば、メトキシ−X04)が挙げられる。好ましくは、式Iの疎水性化合物は式Xの化合物である。製剤に式Xの化合物が含まれているとき、式Xの化合物は、サイズが6μm未満(すなわち、5μm未満、4μm未満、3μm未満、2μm未満、1μm未満)の粒子を含有する。
軟膏剤の調製において使用される賦形剤としては、ワセリン、鉱物油、またはそれらの組合せが挙げられる。例えば、このような適当な1つの眼用製剤は、1%以下の式Iの疎水性化合物、85%のワセリン、および15%の鉱物油を含有する。
場合によっては、軟膏剤には、例えばプロピルパラベンまたは塩化ベンザルコニウムなどの保存剤も含めることができる。保存剤は、存在するとき1%未満の濃度で含められる。同様に、軟膏剤は、瞳孔散大剤、例えばアトロピンなどの散瞳薬をさらに場合によっては含有してもよい。
あるいは、これらの相対的に疎水性の化合物と共に使用される賦形剤は、増粘剤または乳化剤を含む水溶液である。例えば、増粘剤はヒドロキシプロピルメチルセルロースである。このような製剤は、プロピルパラベンまたは塩化ベンザルコニウムからなる群から選択される約1%未満の保存剤を含有し、場合によっては瞳孔散大剤(例えば、散瞳薬、具体的には例えばアトロピン)も含有することができる。
例えば、このような1つの水溶液製剤は、1%以下の式Iの化合物;ポリソルベート80などの界面活性剤;塩化ベンザルコニウムなどの保存剤;塩化ナトリウムなどの等張化剤;ホウ酸またはその塩などの緩衝液;エデント酸二ナトリウムなどのキレート剤;およびヒドロキシプロピルメチルセルロースなどの増粘剤を含有する。pHは塩酸または水酸化ナトリウムなどの酸または塩基で、製剤の張性が眼の組織に対して等張であるように調整され、それによって、標的組織の腫脹または収縮はほとんどまたは全く起こらない。代替等張化剤としては、ホウ酸、重炭酸ナトリウム、および塩化ナトリウムが挙げられる。さらに、等張性製剤の使用によって、眼の接触時に不快感もほとんどまたは全く生じない。
X34などのコンゴーレッド誘導体およびクリサミンG誘導体には、それらを誘導する親化合物または別のCR誘導体およびCG誘導体に比べて本来親水性が相対的に高いものもある。このような誘導体化合物を含有する眼用製剤は、好ましくは有効量の式Iの化合物および医薬として許容される担体または賦形剤を含有する水溶液の形をとり、LogD値が0.42未満である。式Iで、R’は、H、OH、およびOCHからなる群から選択することができ、Rは、H、COOH、およびCOCHからなる群から選択することができ、Rは、H、OH、およびOCHからなる群から選択することができることが当業者には理解されよう。これらの製剤は、角膜に適用されるように設計され、角膜および房水を経て眼水晶体に拡散することができる。さらに、これらの製剤は、眼の角膜、房水、および水晶体において可溶性である。このような眼用製剤で使用するための適当な化合物としては、例えば式IIの化合物(例えば、X34)および式IIIの化合物(例えば、メトキシ−X34)が挙げられる。好ましくは、式Iの化合物は式IIの化合物である。
このような眼用水溶液製剤は、保存剤(例えば、約1%未満のプロピルパラベンまたは塩化ベンザルコニウム)を含有することができる。さらに、これらの製剤には、瞳孔散大剤も含めることができる。例えば、瞳孔散大剤は、例えばアトロピンなどの散瞳薬とすることができる。
いくつかの実施形態において、これらの水溶液製剤は、緩衝水性賦形剤を含有する。非限定的例として、緩衝水性賦形剤は、水、プロピレングリコール、または両方である。緩衝液の存在によって、式Iの化合物の最大溶解性のための適切なpHが得られ、製剤には、安定性を改善するキレート剤、および保存剤も含めることができる。具体的に言うと、緩衝液は、例えばトリスであり、キレート剤は、例えばエチレンジアミンテトラアセタートであり、保存剤は、例えばパラベンである。例えば、本明細書に記載する好ましい一水溶液製剤は、1%以下の式Iの化合物;水などの溶媒;0.001%〜10%(例えば、0.001%、0.005%、0.010%、0.05%、0.1%、0.5%、1%、2.5%、5%、7.5%、または10%)のトリス緩衝液;0.001%〜1%(例えば、0.001%、0.005%、0.010%、0.025%、0.05%、0.1%、0.5%、0.75%、または1%)のEDTA;および0.0001%〜1%(例えば、0.0001%、0.0005%、0.001%、0.005%、0.01%、0.05%、0.1%、0.11%、0.5%、または1%)のパラベンを含有することができる。
これらの水溶液製剤は、投与の容易さの改善、眼における薬物滞留時間の改善、または両方のための粘稠化剤を場合によっては含有する。非限定的例として、粘稠化剤は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、もしくはヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース誘導体粘稠化剤、またはポリビニルピロリドン、ポリアクリラート、もしくはカルボムなどの非セルロース粘稠化剤とすることができる。粘稠化剤を使用して、製剤の粘度を1,000,000センチポアズまで上昇できることが当業者には理解されよう。好ましくは、粘度を10センチポアズまで、20センチポアズまで、30センチポアズまで、40センチポアズまで、50センチポアズまで、100センチポアズまで、250センチポアズまで、500センチポアズまで、750センチポアズまで、または1000センチポアズまで上昇させる。好ましい一実施形態において、粘度を10〜1000センチポアズに(すなわち、10、20、25、30、40、50、75、100、250、500、750、または1000センチポアズに)上昇させる。
コンゴーレッド誘導体およびクリサミンG誘導体を含有する眼用製剤は、約2%未満、約1.5%未満、約1%未満、または約0.5%未満の式Iの化合物を医薬として許容される担体と一緒に含有することができる。式Iで、R’は、H、OH、およびOCHからなる群から選択することができ、Rは、H、COOH、およびCOCHからなる群から選択することができ、Rは、H、OH、およびOCHからなる群から選択することができることが当業者には理解されよう。例えば、このような製剤は、約0.1%未満の式Iの化合物を含有する。このような眼用製剤中で使用されている適当な式Iの化合物としては、例えば式II、式III、式VIII、および/または式Xの化合物が挙げられる。製剤に式Xの化合物が含まれているとき、式Xの化合物は、サイズが6μm未満(すなわち、5μm未満、4μm未満、3μm未満、2μm未満、1μm未満)の粒子を含有する。
インビボ眼用造影剤として使用するための至適バイオアベイラビリティーの場合、これらの製剤は、オクタノール−水分配係数Kowが100〜300であり、またはLogD値が1〜3であり、角膜に適用され、角膜および房水を経て眼水晶体に拡散するように設計されている。例えば、Kowは、100、125、150、175、200、225、250、275、もしくは300であり、またはLogD値は、1、1.25、1.50、1.75、2、2.25、2.5、2.75、もしくは3である。さらに、これらの製剤は、眼の角膜、房水、および水晶体において可溶性である。好ましくは、製剤は、テープ、軟膏剤、点眼剤、または水溶液の形をとる。
これらの眼用製剤には、例えばプロピルパラベンまたは塩化ベンザルコニウムなどの保存剤も含めることができる。眼用製剤に添加するとき、保存剤は典型的には1%未満の濃度で存在する。瞳孔散大剤(例えば、アトロピンなどの散瞳薬)を含めることによって、関連視力検査のための至適視野をもたらすことができる。
また、本明細書に開示する眼用製剤のいずれかを使用して、哺乳動物においてアルツハイマー病またはその素因を診断する方法も本明細書において提供する。具体的に言うと、眼組織(例えば、眼の深皮質領域、核上性領域、または房水領域)と眼用製剤を接触させ、眼用製剤を水晶体に分布させる。本発明の眼用製剤を投与または適用する適当な任意の方法(例えば、局所、注射、非経口、エアボーン、経口、および/または坐薬投与など)を使用できることが当業者には理解されよう。例えば、接触は、局所投与または注射によって起こり得る。次いで、当業者に知られている任意のイメージング技法を使用して、眼組織をイメージング処理する。眼用製剤の眼組織への結合が正常対照の結合レベルに比べて増大することは、その哺乳動物がアルツハイマー病を患っているか、またはそれを発症するリスクがあることを示唆する。
例えば、増大は、前記正常対照値より少なくとも10%、少なくとも25%、少なくとも50%、少なくとも100%、3倍、5倍、10倍、またはそれ以上高い可能性がある。
さらに、本発明は、哺乳動物においてアルツハイマー病またはその素因を診断する装置であって、眼組織をイメージング処理するイメージング手段と、本発明の眼用製剤のいずれかの眼組織への結合を正常対照レベルと比較する比較手段を含み、眼組織と眼用製剤を接触させ、製剤を水晶体に分布させた後に、製剤の眼組織への結合が結合の正常対照レベルに比べて増大することは、哺乳動物がアルツハイマー病を患っているか、またはそれを発症するリスクがあることを示唆する装置も提供する。
本発明は、哺乳動物の眼組織と本明細書に記載する眼用製剤のいずれかを接触させるステップと、製剤を水晶体に分布させるステップと、眼組織をイメージング処理するステップと、製剤と眼組織の結合レベルを定量化するステップと、この結合レベルと正常対照の結合レベルを比較するステップとによる、アルツハイマー病の予後のための方法も包含する。経時的に結合レベルが増大することは、アルツハイマー病予後が不利であることを示唆する。本発明の眼用製剤を投与または適用する適当な任意の方法(例えば、局所、注射、非経口、エアボーン、経口、および/または坐薬投与など)を使用できることが当業者には理解されよう。例えば、接触は、局所投与または注射によって起こり得る。
本発明は、アルツハイマー病の予後を決定する装置であって、眼組織をイメージング処理するイメージング手段、本発明の眼用製剤のいずれかと眼組織の結合レベルを定量化する手段、および前記結合レベルと正常対照の結合レベルを比較する手段を含み、眼組織と眼用製剤を接触させ、製剤を水晶体に分布させた後に、経時的に結合レベルが増大することは、アルツハイマー病予後が不利であることを示唆する装置も包含することが当業者には理解されよう。本方法は、治療的インターベンションの効果を監視するのに有用でもある。結合レベルの低減は、インターベンションが効果的であること、すなわち疾患状態の改善を示唆する一方、増大は、疾患の悪化、またはインターベンションが測定可能な臨床的有用性を引き起こさないことを示唆する。
同様に、本発明は、請求項のいずれか一項に記載の式Xの化合物の粒子サイズが6μm未満である式Xの化合物を含む本発明の製剤のいずれかを哺乳動物に投与するステップと、製剤を眼水晶体に分布させるステップと、眼組織(例えば、眼の皮質領域、核上性領域、または房水領域)をイメージング処理するステップとによる、哺乳動物においてアルツハイマー病またはその素因を診断する方法であって、製剤の眼組織への結合が正常対照の結合レベルに比べて増大することは、その哺乳動物がアルツハイマー病を患っているか、またはそれを発症するリスクがあることを示唆する方法も包含する。
同様に、哺乳動物においてアルツハイマー病またはその素因を診断する装置であって、眼組織をイメージング処理するイメージング手段を含み、サイズが6μm未満の粒子で構成されている式Xの化合物を含む本発明の眼用製剤を投与し、製剤を眼水晶体に分布させた後に、製剤の眼組織への結合が正常対照の結合レベルに比べて増大することは、その哺乳動物がアルツハイマー病を患っているか、またはそれを発症するリスクがあることを示唆する装置も提供する。
例えば、増大は、前記正常対照値より少なくとも10%、少なくとも25%、少なくとも50%、または少なくとも100%高い可能性がある。このような製剤を全身(すなわち、全身注射による)投与または経眼(すなわち、眼注射による)投与できることが当業者には理解されよう。
本発明は、眼用製剤を投与し、眼水晶体に分布させた後に、眼組織をイメージング処理するステップと、前記製剤の眼組織への結合レベルと正常対照の結合レベルを比較するステップとによる、本発明の眼用製剤のいずれかの眼組織への結合レベルを決定する方法も提供する。
最後に、疾患または障害(例えば、アルツハイマー病)の発症および/または進行を予測するための診断指標を生成する方法も提供する。例えば、ある特定の患者について病気かそれとも健康かに関して決定することができるように代表的な数の値またはデータ点を収集することによって、診断指標を生成することができる。本発明は、得られた診断指標(例えば、得られる値の複数またはコレクション)も包含する。
別段の定義のない限り、本明細書で使用される科学技術用語はすべて、本発明が属する技術分野の技術者が通常理解するのと同じ意味を有する。本明細書に記載するものに類似または等価な方法および材料を、本発明の実施または試験で使用することができるが、適切な方法および材料を下記に述べる。本明細書に記載の刊行物、特許出願、特許、および他の参考文献はすべて、それらの全体が参照により組み込まれる。矛盾する場合には、定義を含めて、本明細書が優先する。さらに、材料、方法、および実施例は、例示にすぎず、限定するものではない。本発明の他の特徴および利点は、下記の詳細な説明および特許請求の範囲から明らかになるであろう。
本発明は、準弾性光散乱、ラマン分光法、蛍光または他の何らかの適当な光学技術を使用して、水晶体および他の眼組織においてアルツハイマー病の生物指標を非侵襲的に、安全に、かつ信頼性高く検出する高感度な手段を提供する。これらの技法によって、ADおよびプリオン病などの神経変性障害を診断するための眼におけるアミロイドタンパク質沈着の検出および監視が可能になる。水晶体タンパク質凝集は、AD脳において凝集および蓄積する病原性および神経毒性ペプチド種であるヒトAβ1−42ペプチドによって増強される。Aβは、インビボとインビトロとでタンパク質凝集を促進することが判明し、Aβ1−42は、特異的にヒト水晶体の深皮質および核上部で見られ、大分子量タンパク質凝集体を伴った。結果から、水晶体、例えば水晶体皮質線維細胞におけるタンパク質凝集は、脳におけるADの病態の容易にアクセス可能な周辺マーカーを表すことが示唆される。(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第7,107,092号を参照のこと)。
哺乳動物の眼水晶体の皮質および/または核上性領域におけるタンパク質またはポリペプチド凝集体を検出することによって、哺乳動物のアミロイド形成障害またはその素因を診断、予測、段階付け、および/または監視する方法を実施する。この決定は、老化のより一般的な効果が観察される同じ水晶体の核領域における同じ決定と比較またはそれに対して規準化される。集団基準、例えば疾患のある対象者とない対象者のプールから収集されたデータとの比較も行われる。正常対照値に比べて被検哺乳動物の核上性および/または皮質水晶体領域において凝集体の存在またはその量の増大は、被検哺乳動物がアミロイド形成障害を患っているか、またはそれを発症するリスクがあることを示唆することを示す。正常対照値は、アミロイド形成障害のないことが知られている同年齢の個体を試験することに由来する値、または正常な健常(例えば、非AD)個体のプールに由来する値に対応する。
本明細書では、「アミロイド形成障害」は、個体の脳におけるアミロイドタンパク質またはその断片の沈着または蓄積を特徴とするものである。アミロイド形成障害としては、例えばAD、家族性AD、散発性AD、クロイツフェルトヤコブ病、変異形クロイツフェルトヤコブ病、海綿状脳症、プリオン病(スクレイピー、ウシ海綿状脳症、および他の家畜プリオン病を含む)、パーキンソン病、ハンチントン病(およびトリヌクレオチドリピート病)、筋萎縮性側索硬化症、ダウン症候群(21番染色体トリソミー)、ピック病(前頭側頭型認知症)、レビー小体病、脳の鉄沈着を伴う神経変性(ハラーフォルデンシュパッツ病)、シヌクレイン病(パーキンソン病、多系統萎縮症、レビー小体型認知症などを含む)、神経核内封入体病、タウオパチー(進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症、遺伝性前頭側頭型認知症(パーキンソニズムを伴う、または伴わない)、およびグアム筋萎縮性側索硬化症/パーキンソニズム認知症複合を含む)が挙げられる。これらの障害は、単独または様々な組合せで起こり得る。例えば、ADの個体は、ジストロフィー性神経突起によって囲まれているアミロイド原線維のコアを含む老人斑の形の脳におけるアミロイドの広範な蓄積を特徴とする。これらの患者の一部は、レビー小体病の臨床徴候および症状、ならびに神経病理学的特徴も示す。
対象の眼組織において検出されたアミロイドタンパク質またはポリペプチドの存在および/またはその量の経時的な増大は、疾患の予後が不良であることを示唆する一方、不在または経時的な低下は、予後がより有利であることを示唆する。例えば、治療的インターベンション後のアミロイドタンパク質の量の低下もしくは蓄積速度の低下または眼組織における関連した眼形態学的特徴の同様の変化は、この治療が臨床的有用性を有することを示唆する。治療的インターベンションとしては、例えばセクレターゼ阻害剤、ワクチン、酸化防止剤、抗炎症剤、金属キレート剤の投与などの薬物治療、またはホルモン補充療法もしくは非薬物療法が挙げられる。
試験対象の哺乳動物としては、ヒト患者、イヌやネコなどのコンパニオン動物、およびウシ、ヒツジ、ブタ、ウマなどの家畜が挙げられる。例えば、この方法は、ウシ海綿状脳症(狂牛病)、スクレイピー(ヒツジ)、および獣医学の興味ある他のプリオン病を非侵襲的に検出するのに有用である。
例えば、家族性ADの家族歴が陽性であり、もしくはADの他のリスクファクター(高齢など)を有するか、または例えば認知機能障害を示すことによってアミロイド形成障害を患っているのではないかと疑われるか、またはこのような障害を発症するリスクがあるヒトに対して診断検査を施行する。このような障害を発症するリスクがある対象者としては、高齢患者、認知症または他の思考もしくは知的障害を示す者、および遺伝的リスクファクターをもつ患者が挙げられる。
病状は、哺乳動物の水晶体の核上性または深皮質領域におけるアミロイドタンパク質凝集体または沈着物の存在によって示される。例えば、病状におけるアミロイドタンパク質凝集体の量は、正常対照量、すなわち非疾患の個体に関連した量に比べて増大している。アミロイドタンパク質としては、例えばβアミロイド前駆体タンパク質(APP)、Aβ、またはその断片(例えば、Aβ1−42)、ならびにプリオンタンパク質、およびシヌクレインが挙げられる。タンパク質またはポリペプチド凝集体は、Aβ(α、β、およびまたはγクリスタリンなどの)に加えて、他のタンパク質を含有することができる。脳組織におけるアミロイドタンパク質沈着は主に細胞外であるが、それとは異なり、水晶体皮質線維細胞における眼沈着は細胞質である。
アミロイドイメージング剤
コンゴーレッド(「CR」)は、アルツハイマー病の死後組織学的確認、評価、および/または診断で広範に使用されるアミロイド染色剤である。(参照によりその全体が本明細書に組み込まれるMathisら、Current Pharmaceutical Design、10巻(13号):1469〜92頁(2004年)を参照のこと)。CRは、高い親和性でAβ凝集物と選択的に結合する。残念なことに、CRには、十分なバイオアベイラビリティー特性がなく、それによってインビボ造影剤としての使用に不適となる。
クリサミンG(「CG」)は、CRのこれらの欠点の一部に対処(および克服)するように開発された、CRのカルボン酸類似体である。クリサミンGは、コンゴーレッドより親油性がかなり高い。したがって、血液脳関門を通過することができ、脳における老人斑(Aβ凝集体)を検出するプローブとして有用である。
物質の疎水性および親水性は、pHおよび溶質のイオン特性によって溶解性が変化しない化合物についてはオクタノール−水分配係数(「Poct」または「Kow」)を使用し、またはpHおよび溶質のイオン特性によって溶解性が変化する化合物についてはLogD値を使用して測定できることが当業者には理解されよう。LogDは、オクタノール中のすべての化合物種の濃度の合計と水中のすべての化合物種の濃度の合計の比である分配係数の対数である。
これらの文脈では、疎水性は、吸収、バイオアベイラビリティー、疎水性薬物−受容体の相互作用、代謝、および/または毒性などの因子と関係付けられる。本明細書では、logPoctはlogKowと同義であり、両方の測定値は本明細書で同義に使用される。同様に、logPoctは、LogDと機能的に同等の尺度である。両方の値は、所与の化合物の溶解性の程度を反映する。
pH7.4におけるCRのオクタノール−水分配係数は、0.7(logPoct=0.18)でしかないが、一方CGのPoctは、ほぼ100倍高い(Poct=60;logPoct=1.8)。
改良されたインビボ造影剤を開発しようとして、早くも1998年に、Klunkらは、全身バイオアベイラビリティーを改善しながらAβ結合特性を保持するあるクラスのコンゴーレッド誘導体またはクリサミンG誘導体を記載した。(Klunkら、Life Sci. 63巻(20号):1807〜14頁(1998年)を参照のこと)得られたクリサミンG誘導体は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第6,133,259号;第6,168,776号;および第6,114,175号に記載されている。参照により本明細書に組み込まれるMathisら、Current Pharmaceutical Design、10巻(13号):1469〜92頁(2004年)も参照のこと。これらのクリサミンG誘導体は、低い全身毒性、ならびに中程度から不十分な水溶解性(例えば、logPoct=1.8)および中程度の脂質溶解性(例えば、logPoct=1.8)を示す。
このようなCG誘導体の例を表1に示す。表1には、例示的なCG誘導体を示す一般構造(式I)も入れてある。(参照により本明細書に組み込まれるMathosら、Current Pharmaceutical Design、10巻:1469〜92頁(2004年)を参考のこと)。
Figure 2010528010
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これらのCG誘導体の一部(例えば、メトキシ−X04(式X)およびX34(式II))は、自然蛍光を発し、それによって、Aβ凝集物に対する化合物の高い結合効率と組み合わせると、組織におけるAβ凝集物の検出用の蛍光造影剤としての使用に適したものとなる。Aβ凝集物に結合したとき、これらのCG誘導体は、凝集物のサイズおよび質量を変更する。準弾性光散乱は、理論的感度が粒子半径の6乗であるので、これらの分子が小さいβアミロイド凝集物に結合すると、これらの凝集物のサイズを増大させることができ、それによって凝集物を検出感度に到達させる。したがって、これらのCG−誘導体化合物は、準弾性光散乱などの光散乱技法を使用して検出可能となり得るサイズをベースにした造影剤としての役割ももつ可能性がある。
本明細書に記載するクリサミンG誘導体化合物は、以前に、脳組織に存在するAβ凝集物のインビトロおよびインビボでのイメージング処理のための造影剤として使用されてきた。脳組織をイメージング処理するのに使用するとき、これらの誘導体化合物は、典型的には注射剤形で用いられている。実際には、Klunk(Klunkら、J Neuropath Exp Neurology、61巻(9号):797〜805頁(2002年))とGoldstein(Moncasterら、Alzheimer’s & Dementia、2巻(3号 補遺1):S51(2006年))は両者とも、これらのCG誘導体イメージング剤を、インビボ蛍光造影剤として注射製剤中で使用した。Klunkらは、マウス脳組織におけるAβ凝集物を検出するために、これらの化合物を、多光子顕微鏡と共に使用した。具体的に言うと、Klunkは、メトキシ−X04(式X)を静脈内または腹腔内注射で投与するとき、10mg/kgの用量で、Aβ特異的造影剤として使用するのに十分なバイオアベイラビリティーが得られることを見出した。同様に、Goldsteinは、類似したレベルのメトキシ−X04(式X)をトランスジェニック2576マウスの尾部に注射し、化合物は水晶体の核上性領域において検出できることを見出した。しかし、この化合物は、特別なエクスビボ方法、すなわち二光子蛍光顕微鏡法を組織試料の破壊を引き起こす光レベルで使用してしか検出することができなかった。
さらに、どちらの場合も、全身注射用に十分な溶解性を実現するために、研究者はジメチルスルホキシド(DMSO)を使用して、メトキシ−X04を溶解した。しかし、DMSOは、潜在的に有害な化学物質を体内に運ぶことができる「担体」化学物質としてのその作用のため、医薬組成物で使用するための医薬として許容される溶媒でないことが当業者には理解されよう。さらに、DMSOの溶解性のため、溶解している化合物をDMSO溶液から再構成することは困難である。
同様に、眼の核上性および深皮質領域におけるAβ凝集体の検出のためのCG誘導体化合物の全身注射には、複数のクリティカルな制限がある。例えば、1)造影剤の必要とされた用量は、これらの化合物の公表されているLD50に非常に近く、これは有意な全身毒性のリスクを上げる;2)これらの化合物を静脈注射すると、広範な全身への分布および保持が行われ、それによって特定の標的組織(すなわち、眼)に対する局所バイオアベイラビリティーが低下する;3)眼水晶体の灌流が不十分であるので、全身に導入された造影剤のバイオアベイラビリティーをさらに低減させる;4)これらの化合物の不十分な可溶性パラメータによって、DMSOなどの許容されない溶媒を使用することなく、全身投与することができる用量が制限される。
これらの制限に対処するために、本発明は、水晶体組織へのバイオアベイラビリティーがより高く、全身毒性が低減され、かつ臨床使用に適していない溶媒を含有しない眼用製剤を提供する。
眼用製剤
水晶体へのバイオアベイラビリティーを最大限にするために、このような眼用製剤は、経眼送達のフィルタリング性を利用する。眼は、交互になった親水性層(すなわち、涙管および房水)と疎水性層(すなわち、角膜および水晶体)からなる複合構造である。具体的に言うと、眼に光を通し、光を集める角膜は、主にコラーゲンおよび脂質分子から構成される。角膜の後ろには、房水があり、これは前眼房および後眼房を満たす薄い水状液であり、水晶体および角膜上皮に栄養素をもたらす。房水は、圧倒的に水から構成される(>90%)が、眼水晶体は、構造が角膜と同様である(例えば、主に脂質分子から構成される)。
したがって、眼の角膜、房水、および水晶体内で見られる溶解性の変化を横切ることに成功するために、本発明の眼用製剤は、コンゴーレッドまたはクリサミンG誘導体の固有の親油性のバランスを保つ役に立つ溶媒、賦形剤、および/または担体を含有する。適切な溶媒、賦形剤、および/または担体の使用は、眼の多様な微小環境の通過を媒介し、それによってこれらの造影剤を水晶体に到達させ、これらは、核上性および/または深皮質領域に存在するAβペプチド凝集物に結合するのに利用可能である。
本明細書に記載するCR誘導体化合物またはCG誘導体化合物(本明細書では「活性化合物」とも呼ばれる)を、眼への投与に適した眼用製剤に組み込む。このような製剤は、典型的には活性化合物および1種または複数の医薬として許容される担体、賦形剤、および/または溶媒を含む。本明細書では、「医薬として許容される担体」または「医薬として許容される賦形剤」または「医薬として許容される溶媒」は、薬剤投与と適合性がある任意のおよびすべての溶媒、分散媒、コーティング、抗菌剤および抗真菌剤、等張剤、および吸収遅延剤などを包含するよう意図されている。適当な担体は、当技術分野の標準的な参考書であるRemington’s Pharmaceutical Sciencesの最新版に記載されており、これは参照により本明細書に組み込まれる。このような媒体および作用剤の医薬活性物質のための使用は、当技術分野でよく知られている。いずれかの通常の媒体または作用剤が、活性化合物と相溶性がない場合を除いて、本明細書に記載する眼用製剤中でのその使用が考えられる。必要に応じて、補助的な活性化合物も、製剤に組み込むことができる。
本発明の眼用製剤を、所期の投与経路(すなわち、経眼投与)と適合性があるように製剤する。眼に適用するために使用する溶液または懸濁液は、以下の成分のいずれかを含むことができる:水、生理食塩水溶液、不揮発性油、ワセリン、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール、または他の合成溶媒などの滅菌希釈液;ベンジルアルコールまたはメチルパラベンなどの抗菌剤;アスコルビン酸または重亜硫酸ナトリウムなどの酸化防止剤;エチレンジアミン四酢酸(EDTA)などのキレート剤;アセタート、シトラート、またはホスファートなどの緩衝液、および/または塩化ナトリウムまたはデキストロースなどの等張化剤。pHは、塩酸または水酸化ナトリウムなどの酸または塩基で調整することができる。典型的には、製剤のpHは6〜8である。眼用製剤用の涙膜の自然のpHとして、pH7.4が最も好ましい。
いずれの場合にも、製剤は無菌であり、製造および貯蔵の条件下で安定であり、細菌および真菌などの微生物の汚染作用に備えて保存しなければならない。担体は、例えば水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、および液状ポリエチレングリコールなど)、および適当なそれらの混合物が含まれた溶媒または分散媒体とすることができる。適切な粘度流動性は、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロースなどの粘稠化剤の使用によって維持する。微生物の作用の予防は、様々な抗菌剤および抗真菌剤、例えばパラベン、クロロブタノール、フェノール、アスコルビン酸、チメロサールなどで実現される。
経眼投与の場合、一般に当技術分野で知られている手順および方法を使用して、活性化合物を軟膏剤(例えば、テープ)、膏薬、ゲル、水溶液、点眼剤、またはクリームに製剤する。これらの眼用製剤の水晶体への通過を最大限にするために、瞳孔散大剤を使用することもできる。例えば、瞳孔の散大は、散瞳薬を使用して実現される。適当な散瞳薬の例としては、アトロピン、コカイン、トロピカミド、シクロペントレート、ホマトロピン、トロピカミド、臭化オキシフェノニウム、塩化ラケシン、スコポラミン(短期間の散大のための)、または他の何らかの適切な薬物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。瞳孔散大剤の使用は、所望の造影剤と散瞳薬とを両方含有する本発明の眼用製剤の単独投与が好都合であると共に、光アクセスの改善に役立つ。
本明細書に記載する眼用製剤はいずれも、容器、パック、またはディスペンサー中に、投与の指示書と一緒に含めることができる。
用量
本明細書に記載する眼用製剤のいずれにおいても、CR誘導体またはCG誘導体化合物は、製剤中に2%未満の濃度で存在する。例えば、製剤は、1%未満、0.5%未満、0.25%未満、0.10%未満、または0.05%未満の誘導体化合物を含有することができる。好ましい一製剤は、0.1%未満の活性化合物(例えば、1mg/gmの担体)を含有する。規制認可、溶液の化合物の維持、および/またはコストを含むが、これらに限定されるものではない種々の理由のため、0.1%未満のCR誘導体またはCG誘導体を有する製剤の使用が好ましいことが当業者には理解されよう。
脳内でAβプラークを検出するためのインビボ造影剤として使用するためのCG誘導体化合物(例えば、MeX04)を製剤するとき、典型的な投与用量は、10mg/gmまたは10mg/kgとすることができる。(Klunkら、J. Neuropathol Exp. Neurol、61巻:797〜805頁(2002年)を参照のこと)。本明細書で考えられるものなど眼科用途では、投与する誘導体化合物の全用量は、溶解性および有用性の制限のため、1mg/投与を超えることはありそうにない。製剤を局所適用するので、所望の領域におけるバイオアベイラビリティーが高くなる。さらに、化合物の溶解性が制限されているため、局所適用は、使用する用量で全身影響のリスクが少ないので対象の体重にほとんど依存しない。したがって、平均70kgの患者について、投与する全眼用量は、従来技術で投与する用量よりほぼ一桁少ない約14mg/kgの全身用量となるはずである。
本明細書に記載するコンゴーレッドまたはクリサミンG誘導体にはそれぞれ、それ自身の独自の溶解性があることが当業者には理解されよう。したがって、適切な溶媒、賦形剤、および/または担体の選択は、所与の眼用製剤の製造において使用する特定のCR誘導体またはCG誘導体の特性に依存する。2つの具体例を本明細書に提示する。(i)疎水性の例であるメトキシ−X04と呼ばれる式Xの化合物(本明細書では「MeX04」とも呼ばれる)、および(ii)親水性の例であるX34と呼ばれる式IIの化合物。(上記の表1を参照のこと)。しかし、このクラスの化合物の他のメンバーも、本明細書に記載する眼用製剤で考慮および使用してもよい。さらに、CR誘導体またはCG誘導体はそれぞれ、インビボ造影剤として使用するための改善された性能特性を有する眼用製剤を調製するために、おそらく化合物特定の担体および/または賦形剤を必要とする。所与のCR誘導体またはCG誘導体について適切な担体、溶媒、および/または賦形剤の決定は、関連技術分野においてルーチンの技術レベル内である。
メトキシ−X04
メトキシ−X04(式X)は、コンゴーレッドに由来する第四世代のリガンド分子である。これは、低毒性を示す化合物である(経口ラットLD50:約15g/kg)。室温で、MeX04は、UV光曝露時に蛍光を発する黄色粉末である。MeX04のlogPoctは2.6である。メトキシ−X04は水に不溶である一方、かなりの脂質溶解性を示し、これは、メトキシ−X04が角膜を越えて眼水晶体に拡散する助けとなり得る。メトキシ−X04の溶解性の程度は、化合物のKow(またはオクタノール−水分配係数)によって特徴付けられ、Kowは、化合物の相対的親水性/疎水性の溶解性を特徴付けるために使用され、その溶解性は溶媒のpHまたはイオン性によって影響されない。Kowが100〜300である(好ましくは125より高く、より好ましくは200より高い)メトキシ−X04を含有する眼用製剤が、眼における溶解性の障壁を横切ることは好ましい。
メトキシ−X04の化学構造を下記に示す(式X)。
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メトキシ−X04は、インビボ動物モデルでもエクスビボヒト組織でも選択的にAβプラークに結合する。このAβ結合能力を化合物の自然蛍光と組み合わせて、MeX04は、アルツハイマー患者の水晶体組織で認められるAβタンパク質凝集物のための有用なインビボマーカーになる。
これらの凝集物は、眼水晶体の核上性および/または深皮質領域内で蓄積することがわかったので、眼の表面への投与は、この化合物を含有する眼用製剤の好都合な投与経路である。しかし、メトキシ−X04は水に不溶であるので、主にワセリンと鉱物油(両方とも、米国薬局方−国民医薬品集(United States Pharmacopeia−National Formulary)(「USP−NF」)化合物)からなる賦形剤は、適当な眼用製剤である。
具体的に言うと、約85%のワセリンと15%の鉱物油の混合物は、適当な担体である。眼用製剤の例示的用量である0.1%のメトキシ−X04(例えば、活性化合物1mg/担体1gm)の濃度で、メトキシ−X04は溶液のままである。この眼用製剤中のワセリンは、親油性材料を眼の環境の溶液に添加することによって化合物がより容易に受容されるように眼の水性部分を変更させることによって、かつ水性の環境から化合物を遮蔽することによって眼と化合物の相互作用を変更させることによって、溶解および懸濁したメトキシ−X04の組合せのための担体として作用することができる。10mg/gmの担体の濃度で、メトキシ−X04は、主に懸濁液のままである。
どちらかの濃度レベル(例えば、1mg/担体1gmまたは10mg/担体1gm)でMeX04を使用すると、ワセリンおよび鉱物油の抗菌性のため、保存剤を使用する必要がない。それにもかかわらず、プロピルパラベンまたは塩化ベンザルコニウムを含むが、これらに限定されない様々な保存剤を、MeX04を含有する眼用製剤に追加の保存剤として場合によっては添加する。添加する場合、これらの保存剤は、典型的には約1%未満の濃度で含まれる。
メトキシ−X04などの疎水性化合物を送達する別の方法は、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロースなどの適当な眼用乳化剤を含有するビヒクル賦形剤に化合物を懸濁することである。この乳化剤の使用は、疎水性化合物を水性の環境から遮蔽し、それによって、眼における多様な環境を横切ることができる懸濁液/溶液中に疎水性化合物が維持されるのに役立つ。
非限定的例として、このような一水溶液製剤は、1%以下の式Iの化合物;ポリソルベート80などの界面活性剤;塩化ベンザルコニウムなどの保存剤;塩化ナトリウムなどの等張化剤;ホウ酸またはその塩などの緩衝液;エデント酸二ナトリウムなどのキレート剤;およびヒドロキシプロピルメチルセルロースなどの増粘剤を含有する。眼用製剤が約0.1%以下の疎水性化合物(例えば、メトキシ−X04)および約0.3%のヒドロキシプロピルメチルセルロース、約0.1%のポリソルベート80を含むとき、ISS溶液(保存剤として)、滅菌水、約0.4%のNaCl、約1%のホウ酸、約0.2%のホウ酸ナトリウム10水和物、約0.03%のエデト酸二ナトリウム二水和物、水酸化ナトリウム(NaOH)、および塩酸(HCl)は、許容される担体である。
上記に示したように、0.1%のメトキシ−X04(例えば、活性剤1mg/担体1gm)の濃度で、メトキシ−X04は溶液のままである。ヒドロキシプロピルメチルセルロースは、溶解および懸濁したメトキシ−X04の混合物のための懸濁液中の微粒子の担体としても一部作用することができる。この効果は、親油性材料を眼の環境に添加することによって眼の水性部分が疎水性化合物をより容易に受容することが可能になるように眼の水性部分を変更することによって、かつ/または疎水性化合物を水性の環境から遮蔽することによって化合物と眼の相互作用を変更することによって生じる。
水性製剤中で使用するとき、例えばプロピルパラベンまたは塩化ベンザルコニウムなどの様々な保存剤を添加する。典型的には、このような保存剤は1%未満の濃度で含まれる。
局所適用時に角膜への傷害/刺激を最小限にするために、製剤の粒径は、水溶液中の直径が好ましくは25ミクロン未満、好ましくは12ミクロン未満、より好ましくは6ミクロン未満である。眼への投与に適したメトキシ−X04を非経口(注射)製剤に製剤する場合、安全に投与するための典型的な粒径分布は、少なくとも99%が10ミクロン未満、および少なくとも75%が5ミクロン未満の微粉度である。許容される粒径を実現するために、中砕方法を使用して、中砕方法を施した後の材料の収率を最大限にしながら(すなわち、損失を最小限にする)適切な粒径を確保する。当技術分野で知られている粒径を制御する他のいかなる適当な方法も使用できることが当業者には理解されよう。非限定的例として、このような方法は、疎砕、粉砕、篩い分け、および/または結晶成長制御を含むことができる。
例えば、ポリソルベート80をポリプロピレンビンに計量し、初期量の滅菌注射用水(米国薬局方)をそのビンに計量する。次に、メトキシ−X04を計量し、ビンに添加する。現バッチ重量を決定し、製剤を最終バッチ重量に調整するための最終量の滅菌注射用水を添加する。次いで、YTZ粉砕媒体をビンに添加し、50%の設定で最低12時間、ビンをローラーミル上に配置する。
粉砕過程の後、つや出しフィルタおよびMasterflexチュービングをMilliporeハウジングアセンブリの底部に連結し、一方で高圧ホースをMilliporeハウジングの頂部に取り付ける。窒素圧力ゲージを使用して、溶液を、ハウジングおよびつや出しフィルタを通して押す。例えば、使用する圧力は、3psi〜5psiである。この中砕方法によって、100%の粒子が10μmより小さく、かつ75%を超える粒子が5μmより小さい平均粒径1.157μmの微粒子化メトキシ−X04が得られる。したがって、この例示的粉砕方法によって、薬物製剤における使用と適合しないジメチルスルホキシドなどの溶媒を使用する必要がなく、局所製剤または非経口製剤に適したメトキシ−X04粒子が生成されることが当業者には理解されよう。
X34
X34(式II)は、ナフタレンスルホン酸をサリチル酸に変え、かつアゾ結合をエテニル結合で変えることによって、コンゴーレッドから誘導されるリガンド分子である。X34は、低毒性を示す化合物である(経口ラットLD50:約15g/kg)。室温で、X34は、UV光曝露時に蛍光を発する黄色粉末である。x34のlogPoctは0.42である。さらに、X34は、適切なpHに緩衝したとき、水に適度に可溶である。例示的臨床用量である0.1%のX34(例えば、活性物1mg/担体1gm)の濃度で、X34は溶液のままのように見える。好ましくは、X34(または式Iの他の親水性化合物)を含有する眼用製剤のLogD値は、1〜3である。
X34の化学構造を下記に示す。
Figure 2010528010
X34は、インビボ動物モデルでもエクスビボヒト組織でも選択的にβアミロイドプラークに結合する。この事実を化合物の自然蛍光と組み合わせて、X34は、アルツハイマー患者の水晶体組織で認められるβアミロイド凝集物のための有用なインビボマーカーになる。これらのタンパク質凝集物は、眼水晶体の深皮質および/または核上性領域内で蓄積するので、眼は、この化合物を含有する眼用製剤の最も好都合な投与経路であるはずである。
緩衝水性賦形剤を、造影剤としてX34を含有する適当な眼用製剤の調製において使用する。緩衝液の存在によって、式Iの化合物の最大溶解性のための適切なpHが得られ、製剤には、安定性を改善するキレート剤、および保存剤も含めることができる。具体的に言うと、緩衝液は、例えばトリスであり、キレート剤は、例えばエチレンジアミンテトラアセタートであり、保存剤は、例えばパラベンである。例えば、本明細書に記載する好ましい一水溶液製剤は、1%以下の式Iの化合物;水などの溶媒;0.001%〜10%(例えば、0.001%、0.005%、0.010%、0.05%、0.1%、0.5%、1%、2.5%、5%、7.5%、または10%)のトリス緩衝液;0.001%〜1%(例えば、0.001%、0.005%、0.010%、0.025%、0.05%、0.1%、0.5%、0.75%、または1%)のEDTA;および0.0001%〜1%(例えば、0.0001%、0.0005%、0.001%、0.005%、0.01%、0.05%、0.1%、0.11%、0.5%、または1%)のパラベンを含有することができる。別の例では、約0.1%のX34(活性成分として)、水(溶媒として)、2%のプロピレングリコール(保存剤用の共溶媒として)、0.5%のトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(トリス緩衝液)(X34の最大溶解性のための適切なpHをもたらすための緩衝液として)、0.025%のエチレンジアミンテトラアセタート二水和物(EDTA二水和物)(製剤の安定性を改善するためのキレート剤として)、および合計約0.11%の混合パラベン(保存剤として)の混合物は、有用な賦形剤である。
例えば、塩化ベンザルコニウムまたはパラベンを含むが、これらに限定されない、X34眼用製剤中の様々な他の保存剤を本明細書に記載する。添加する場合、これらの保存剤は、眼用製剤中に1%未満の濃度で使用される。
ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース誘導体粘稠化剤、およびポリビニルピロリドン、ポリアクリラート、およびカルボムなどの非セルロース剤を含むが、これらに限定されない粘稠化剤をこれらのX34含有水性眼用製剤中で使用すると、投与の容易さが改善され、かつ/または造影剤の眼内の滞留時間が改善される。これらの粘稠化剤を使用して、X34を含有する眼用製剤の粘度を1,000,000センチポアズ以下に上げる。最適には、粘度を約10〜1000センチポアズに上げることができる。
追加の経眼送達ビヒクル
リポソーム封入コンゴーレッドまたはクリサミンG誘導体、マイクロカプセル化、または他のビヒクルなど他の経眼送達ビヒクルを使用して、コンゴーレッドまたはクリサミンG誘導体および本明細書に記載する眼用製剤の角膜から房水を経由して眼水晶体への輸送を改善することができる。電気泳動、超音波泳動、または他の泳動技法を場合によっては使用して、眼の解剖学的標的部位への輸送を改善する。
いくつかの実施形態において、移植片、マイクロカプセル化送達システムなどを含めて、放出制御製剤など、体内からの急速な***から化合物を保護する担体と眼用製剤を配合する。例えば、エチレンビニルアセタート、ポリ酸無水物、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエステル、およびポリ乳酸などの生分解性生体適合性ポリマーも使用することができる。このような製剤の調製方法は、当業者に知られている。材料は、Alza CorporationおよびNova Pharmaceuticals, Inc.から市販されている。リポソーム懸濁液は、医薬として許容される担体として有用であり、例えば米国特許第4,522,811号に記載されているような当業者に知られている方法に従って調製することができる。
眼のAβタンパク質凝集体検出
本明細書に記載する眼用製剤を、水晶体からデータを収集する任意の光学イメージングまたは検出デバイスと共に使用する。(例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第7,107,092号を参照のこと)。凝集体を、非侵襲的に、すなわち眼組織と物理的に接触する必要がないデバイスまたは装置を使用して検出する。
本発明は、当技術分野で知られている、哺乳動物の水晶体組織を励起光線で照射し、組織から発せられた散乱光または他の光信号を検出することによって、哺乳動物におけるアミロイド形成障害またはその素因を診断する方法を含む。被検組織から戻ってきた光を分析する準弾性光散乱技法(動的光散乱とも呼ばれる)、ラマン分光法、蛍光定量法、および/または他の方法で、凝集体を検出する。眼水晶体の皮質および/または核上性領域から発せられた散乱光の増大は、哺乳動物がADなどのアミロイド形成障害を患っているか、またはそれを発症するリスクがあることを示唆する。励起光は、350〜850nmの範囲である。好ましくは、励起光線は、450〜550nmの波長のレーザー光などの低ワットレーザー光である。典型的には約450nmの波長で発する水晶体の自家蛍光を回避する励起光波長を選択することが望ましいことが当業者には理解されよう。例えば、約500±20nmの発光波長を生じるはずである励起光線が好ましい。あるいは、励起光線は、極めて近紫外(392−400nm)または可視(400−700nm)の範囲である。
眼水晶体の核上性/皮質領域におけるアミロイドタンパク質またはペプチドのタンパク質凝集または蓄積または沈着の検出を、水晶体の核または他の領域における同じまたは同様の測定とレシオメトリックに、容量的に、またはその他の方法で数学的に比較する。これらの方法は、角膜、房水、ガラス様液、水晶体、例えば水晶体の核上性または深皮質領域、および網膜を含むが、これらに限定されない他の眼組織におけるアミロイドタンパク質またはペプチドのタンパク質凝集または蓄積または沈着を測定するのに有用である。
このAD動物モデルおよびヒト対象において、QLS技法を使用して、水晶体タンパク質凝集を非侵襲的に検出および定量する。この技法を使用する追加の利点は、疾患進行および治療的インターベンションへの応答性を監視する能力である。大部分は細胞外である脳におけるAβ沈着物とは対照的に、Aβ結合水晶体凝集体は、ヒト水晶体細胞、具体的には水晶体皮質線維細胞の細胞質細胞内区画においてのみ見られる。Aβは、ヒト水晶体タンパク質を育成して、金属タンパク質酸化還元反応、およびキレート化または酸化防止剤捕捉剤によるこの凝集によって凝集させる。
ヒト眼水晶体において光を散乱させることができる主なタンパク質は、α−、β−、γ−クリスタリンである。クリスタリンは、大量の大きな分子(分子量:約10ダルトン)であるので、動的光散乱(DLS)測定でレーザー放射線を含めて、最大量の光散乱を誘導する。水晶体タンパク質分子が凝集すると、水晶体混濁が生じる。水晶体は、光散乱および吸収の結果として徐々に曇り、それによって光透過、および眼の後部において網膜上に鮮明な像を結ぶ能力に支障をきたす。
DLSを測定する方法は、当技術分野で知られている。例えば、Benedek, G. B.、1997年、Invest. Ophthalmol. Vis. Sci.、38巻:1911〜1921頁;Betelhiemら、1999年、J. Biochem. Biophys. Res. Comm.、261巻(2号):292〜297頁、Ansariら、Diabetes Technol. Ther. Summer、1巻(2号):159〜68頁(1999年);および米国特許第5,540,226号。例えば、単色、コヒーレント、低出力レーザーをヒト患者などの対象の水晶体に照らす。水晶体内の凝集粒子分散液は、光を反射および散乱する。光電子増倍管、固相フォトダイオード、または電荷結合デバイスなど種々の既知の方法を使用して、光散乱を検出する。水晶体タンパク質クリスタリンのランダムなブラウン運動のため、クリスタリンの濃度は変動すると思われ、したがって、検出される光の強度も変動する。しかし、光電流の時間自己相関関数を数学的に分析して、粒子拡散率を明らかにする。データから、白内障形成の組成および程度が明らかになる。既知の正常値または正常対照対象に比べて、水晶体の核上性および/または皮質領域における光散乱の増大(単独、および/または水晶体核における散乱に規準化する、ただし水晶体に対する一般的老化効果は優勢であり、かつ/または年齢に対して規準化される)は、タンパク質凝集の存在がADなどの神経変性疾患を伴うことを示唆する。この知見は、AD疾患過程の生物指標として機能し、したがってADまたは他のアミロイド形成障害の診断、予後、段階付け、および監視において臨床的有用性がある。
眼組織のイメージングに利用される適当な検出方法はいずれも、体の非存在で実施することができる技術的ステップを含むことが当業者には理解されよう。非限定的例として、このような技術的ステップは、例えばコンピュータ実施イメージングプロセッシング、イメージング後の分析、デジタル自己相関器を用いた検出散乱光信号の分析、および/または同様のものを含むことができる。このような方法は、製剤の眼組織への結合レベルを示している1つまたは複数のデータをもたらすステップと、正常で健常な眼組織に結合した結合レベルに比べた結合指標を算出するステップとを含む。結合プロファイルのプロセッシングおよび生成の時間と空間が、データ収集から取り除かれる。
等価形態
本発明を、その好ましい実施形態を参照して具体的に示し、説明してきたが、形態および詳細において様々な変更を、添付の特許請求の範囲で定義される本発明の趣旨および範囲から逸脱することなくその中で実施できることが当業者には理解されよう。当業者は、通常の程度の実験を使用して、本明細書に具体的に記載する本発明の特定の実施形態の多くの等価形態を認識し、または確認することができるであろう。このような等価形態は、特許請求の範囲に包含されるよう意図されている。

Claims (59)

  1. 有効量の式Iの化合物および医薬として許容される担体または賦形剤を含む眼用製剤であって、該製剤は、オクタノール−水分配係数Kowが100と300の間であるか、またはLogD値が1と3の間であり、
    Figure 2010528010
    式中、R’は、H、OH、およびOCHからなる群から選択され、
    は、H、COOH、およびCOCHからなる群から選択され、
    は、H、OH、およびOCHからなる群から選択される、眼用製剤。
  2. 前記式Iの化合物が、式II、式III、式VIII、および式Xの化合物からなる群から選択される、請求項1に記載の製剤。
    Figure 2010528010
    Figure 2010528010
  3. 前記Kowが200と300の間である、請求項1に記載の製剤。
  4. 眼用製剤であって、該製剤は、有効量の式Iの化合物および医薬として許容される担体または賦形剤を含む軟膏剤であり、該製剤は、logPoct値が2.6未満であり、
    Figure 2010528010
    式中、R’は、H、OH、およびOCHからなる群から選択され、
    は、H、COOH、およびCOCHからなる群から選択され、
    は、H、OH、およびOCHからなる群から選択される、眼用製剤。
  5. 前記式Iの化合物が、式VIIIの化合物および式Xの化合物からなる群から選択される、請求項4に記載の製剤。
    Figure 2010528010
  6. 前記式Iの化合物が、前記式Xの化合物である、請求項5に記載の製剤。
  7. 前記賦形剤が、ワセリン、鉱物油、またはそれらの組合せからなる群から選択される、請求項4に記載の製剤。
  8. 1%以下の前記式Iの疎水性化合物、85%のワセリン、および15%の鉱物油を含む、請求項7に記載の製剤。
  9. 前記賦形剤が、増粘剤を含む水溶液である、請求項4に記載の製剤。
  10. (a)1%以下の前記式Iの化合物;
    (b)ポリソルベート80を含む界面活性剤;
    (c)塩化ベンザルコニウムを含む保存剤;
    (d)塩化ナトリウムを含む等張化剤;
    (e)ホウ酸またはその塩を含む緩衝液;
    (f)エデント酸二ナトリウムを含むキレート剤;および
    (g)ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含む増粘剤
    を含む、請求項9に記載の製剤。
  11. 眼用製剤であって、該製剤は、有効量の式Iの化合物および医薬として許容される担体または賦形剤を含む水溶液であり、該製剤は、LogD値が0.42未満であり、
    Figure 2010528010
    式中、R’は、H、OH、およびOCHからなる群から選択され、
    は、H、COOH、およびCOCHからなる群から選択され、
    は、H、OH、およびOCHからなる群から選択される、眼用製剤。
  12. 前記式Iの化合物が、式IIの化合物および式IIIの化合物からなる群から選択される、請求項11に記載の製剤。
    Figure 2010528010
  13. 前記式Iの化合物が前記式IIの化合物である、請求項12に記載の製剤。
  14. 緩衝水性賦形剤を含む、請求項11に記載の製剤。
  15. 前記緩衝水性賦形剤が、水、プロピレングリコール、または両方を含む、請求項14に記載の製剤。
  16. 前記式Iの化合物の最大溶解性のための適切なpHをもたらすための緩衝液、キレート剤、および保存剤を含む、請求項15に記載の製剤。
  17. 前記緩衝液がトリスであり、前記キレート剤がエチレンジアミンテトラアセタートであり、前記保存剤がパラベンである、請求項16に記載の製剤。
  18. a)1%以下の前記式Iの化合物;
    b)水を含む溶媒;
    c)0.001%〜10%のトリス緩衝液;
    d)0.001%〜1%のEDTA;および
    e)0.0001%〜1%のパラベン
    を含む、請求項16に記載の製剤。
  19. 前記保存剤が、プロピルパラベンおよび塩化ベンザルコニウムからなる群から選択される、請求項16に記載の製剤。
  20. 粘稠化剤をさらに含む、請求項11に記載の製剤。
  21. 前記粘稠化剤が、セルロース誘導体粘稠化剤、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、非セルロース粘稠化剤、ポリビニルピロリドン、ポリアクリラート、およびカルボムからなる群から選択される、請求項20に記載の製剤。
  22. 前記粘稠化剤が、前記製剤の粘度を1,000,000センチポアズまで上げる、請求項20に記載の製剤。
  23. 前記粘稠化剤が、前記製剤の粘度を10センチポアズと1000センチポアズの間に上げる、請求項22に記載の製剤。
  24. 約2%未満の式Iの化合物および医薬として許容される担体を含む眼用製剤であって、
    Figure 2010528010
    式中、R’は、H、OH、およびOCHからなる群から選択され、
    は、H、COOH、およびCOCHからなる群から選択され、
    は、H、OH、およびOCHからなる群から選択される、眼用製剤。
  25. 約0.1%未満の前記式Iの化合物を含む、請求項24に記載の製剤。
  26. 前記式Iの化合物が、式II、式III、式VIII、および式Xの化合物からなる群から選択される、請求項24に記載の製剤。
    Figure 2010528010
    Figure 2010528010
  27. オクタノール−水分配係数Kowが100と300の間であるか、またはLogD値が1と3の間である、請求項24に記載の製剤。
  28. テープ、軟膏剤、点眼剤、または水溶液の形態をとる、請求項24に記載の製剤。
  29. プロピルパラベンおよび塩化ベンザルコニウムからなる群から選択される保存剤をさらに含む、請求項24に記載の製剤。
  30. 眼の角膜、房水、および水晶体に可溶である、請求項1、4、11、および24のいずれかに記載の製剤。
  31. 保存剤をさらに含む、請求項1、4、および9のいずれかに記載の製剤。
  32. 前記保存剤が、1%未満の濃度で存在する、請求項16、29、および31のいずれかに記載の製剤。
  33. 瞳孔散大剤をさらに含む、請求項1、4、9、11、および24のいずれかに記載の製剤。
  34. 前記瞳孔散大剤が散瞳薬である、請求項33に記載の製剤。
  35. 前記散瞳薬がアトロピンである、請求項34に記載の製剤。
  36. 前記式Xの化合物が、6μm未満のサイズの粒子を含む、請求項2、6、および26のいずれかに記載の製剤。
  37. 哺乳動物においてアルツハイマー病またはその素因を診断する方法であって、
    (a)眼組織と請求項1、4、11、または24のいずれか一項に記載の眼用製剤を接触させるステップと、
    (b)前記製剤を水晶体に分布させるステップと、
    (c)前記眼組織をイメージング処理するステップと
    を含み、前記製剤の前記眼組織への結合が、結合の正常対照レベルに比べて増大していることによって、前記哺乳動物がアルツハイマー病を患っているか、またはアルツハイマー病を発症するリスクがあることを示唆する、方法。
  38. 前記眼組織が、眼の皮質領域を含む、請求項37に記載の方法。
  39. 前記眼組織が、眼の核上性領域を含む、請求項37に記載の方法。
  40. 前記眼組織が、眼の房水領域を含む、請求項37に記載の方法。
  41. 前記増大が、前記正常対照値より少なくとも10%大きい、請求項37に記載の方法。
  42. 前記増大が、前記正常対照値より少なくとも25%大きい、請求項37に記載の方法。
  43. 前記増大が、前記正常対照値より少なくとも50%大きい、請求項37に記載の方法。
  44. 前記増大が、前記正常対照値より少なくとも100%大きい、請求項37に記載の方法。
  45. 前記製剤が角膜に適用され、角膜および房水を経て眼の水晶体に拡散することができる、請求項37に記載の方法。
  46. 前記ステップ(a)における接触が、前記眼用製剤の局所投与によって起こる、請求項37に記載の方法。
  47. 前記ステップ(a)における接触が、前記眼用製剤の注射によって起こる、請求項37に記載の方法。
  48. アルツハイマー病の予後のための方法であって、
    (a)哺乳動物の眼組織と、請求項1、4、11、または24のいずれか一項に記載の眼用製剤を接触させるステップと、
    (b)前記製剤を水晶体に分布させるステップと、
    (c)前記眼組織をイメージング処理するステップと、
    (d)前記製剤と前記眼組織との結合レベルを定量化するステップと、
    (e)前記結合レベルと正常対照の結合レベルを比較するステップとを含み、結合レベルが経時的に増大することは、予後が不利であることを示唆する、方法。
  49. 哺乳動物においてアルツハイマー病またはその素因を診断する方法であって、
    (a)請求項36に記載の製剤を前記哺乳動物に投与するステップと、
    (b)前記製剤を眼の水晶体に分布させるステップと、
    (c)眼組織をイメージング処理するステップと
    を含み、前記製剤の前記眼組織への結合が、結合の正常対照レベルに比べて増大していることによって、前記哺乳動物がアルツハイマー病を患っているか、またはアルツハイマー病を発症するリスクがあることを示唆する、方法。
  50. 前記眼組織が、眼の皮質領域、核上性領域、または房水領域を含む、請求項49に記載の方法。
  51. 前記増大が、前記正常対照値より少なくとも10%大きい、請求項49に記載の方法。
  52. 前記増大が、前記正常対照値より少なくとも25%大きい、請求項49に記載の方法。
  53. 前記増大が、前記正常対照値より少なくとも50%大きい、請求項49に記載の方法。
  54. 前記増大が、前記正常対照値より少なくとも100%大きい、請求項49に記載の方法。
  55. 前記製剤が全身投与される、請求項49に記載の方法。
  56. 前記製剤が全身注射によって投与される、請求項55に記載の方法。
  57. 前記製剤が経眼投与される、請求項49に記載の方法。
  58. 前記製剤が眼注射によって投与される、請求項57に記載の方法。
  59. 請求項1、4、11、または24のいずれかに記載の眼用製剤の眼組織への結合レベルを決定する方法であって、前記眼用製剤を投与し、眼の水晶体に分布させた後に前記眼組織をイメージング処理するステップと、前記製剤の前記眼組織への結合レベルと正常対照の結合レベルを比較するステップとを含む、方法。
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