JP2010523968A - 結腸直腸の腺腫と腺癌を識別する方法及びツール - Google Patents

結腸直腸の腺腫と腺癌を識別する方法及びツール Download PDF

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Abstract

本発明は、結腸直腸腺腫細胞及び腺癌細胞における遺伝子の発現差異、並びに、染色体異常とのその相互関係に関する。本発明は、腺癌細胞への腺腫の進行に結びつけられる染色体異常を検出するためのツールを提供する。本発明は、結腸直腸腫瘍をin vivo及びin vitroで診断するための方法及びツールを開示する。

Description

本発明は、腫瘍の診断方法に関し、特に、結腸直腸の腺腫及び腺癌の診断方法に関する。本発明は、さらに、これらの方法を実行するためのマーカー遺伝子、プローブ、及びアレイを提供する。
消化管のうち結腸直腸部分の癌は、頻繁に生じる疾患である。第1ステージでは、悪性腫瘍(腺癌)に変わり得る良性腫瘍(腺腫)が生じる。全ての腺腫が癌腫まで進行するわけではない。実際、この癌腫への進行は、小さなサブセットの腫瘍においてのみ生じる。ゲノム不安定性の始まりは、きわめて重要なステップであり、結腸直腸癌において2つの方法で生じる(Lengauer et al.(1998)Nature,396,643−649)。マイクロサテライト不安定性(MSI又はMINと略される)を引き起こすDNAミスマッチ修復の欠如は、最も広く研究されてきた(di Pietro et al.(2005)Gastroenterology,129,1047−1059)が、腺腫から癌腫への進行のうちの約15%を説明しているのみである。結腸直腸腺腫が癌腫へと進行するケースのうち残りの85%において、ゲノム不安定性は染色体レベルで生じ(CIN)、異数性を引き起こしている。長い間、これらの染色体異常は、癌発生に二次的なものであるランダムノイズとしてみなされてきたが、今では、これらのDNAコピー数の変化が特定のパターンで発生し、異なる臨床行動に関連付けられるということが良く確立されている(Hermsen et al.(2002)Gastroenterology 123,1109−1119)。結腸直腸癌において頻繁に報告される染色体異常は、7pq、8q、13q、20qの増加、及び、4pq、5q、8p、15q、17p、18qの消失である。8q、13q、及び20qの増加、並びに、8p、15q、17p、及び18qの消失が、癌腫への結腸直腸腺腫の進行に関連づけられるということが示された(上記のHermsen et al.(2002))。染色体腕20qの増加は、結腸直腸癌において観察される最も頻繁に生じる増加であり、65%を超えるケースにおいて変化している(Meijer et al.(1998)J.Clin.Pathol.51,901−909)。20q、特に、20q12−q13の領域での増加は、他の種類の固形腫瘍においても一般的に描写され、胃癌においても結腸直腸癌においても乏しい成果に関連づけられてきた。
可能な限り初期のステージで上記の腺癌への腺腫の進行を同定することは最も臨床において重要なものであり、腺腫の不必要な外科的処置を避けると同時に、初期のステージでの癌腫の治療を可能にする。理論上、腺癌は、悪性細胞の存在がまだ古典的な顕微鏡分析によって検出可能ではないステージで同定することができる。
腺癌と比較して腺腫において異なる発現レベルを示す個々の遺伝子又は限定された遺伝子の組を種々の研究が言及しており、大部分が内在する染色体不安定性に関連づけることなく言及している(Habermann et al.(2007)Genes Chromosomes Cancer.46,10−26,US20040258761)。
本発明は、結腸直腸腺腫細胞の遺伝子の発現パターンと比較した場合に結腸直腸腺癌細胞における遺伝子の発現パターンにおいて有意な差異がある、及び、これらの差異は腺癌における染色体異常の発生に関連づけられるという観察に基づいている。従って、腺癌はその染色体異常に従って分類することができ、これらの染色体異常に対するマーカー遺伝子が同定されてきた。本願における分析で調査した多数の試料は、発生する染色体異常全てに対して一組のマーカー遺伝子を生じた。
本発明は、従って、癌診断のための方法及びツールに関し、より正確には、結腸及び/又は直腸における腺腫と癌腫との識別のための方法及びツールに関する。特に、本発明は、腺癌への腺腫の進行を検出することに関する。腺癌細胞の存在を、非常に初期のステージで、すなわち、超音波検査、放射線検査、又はMRI(磁気共鳴映像法)によってその存在が検出することができる前に検出できるようにすることが、本発明の方法の利点である。
本発明は、結腸直腸の腺癌への腺腫の進行が腺腫細胞における染色体増加又は消失の出現によって引き起こされる場合が多いという発見に基づいている。従って、本発明は、間接分析法による染色体増加又は消失の検出によって腺癌を検出する方法及びツールを提供する。
本発明によると、結腸直腸腺腫から腺癌への進行に関連づけられる染色体増加又は消失は、染色体増加又は消失に対する変化したマーカー遺伝子の発現レベルの検出によって間接的に検出される。発現が染色体増加又は消失に結びつけられるマーカー遺伝子は、2つの種類に分けることができる。第一の遺伝子の種類は、増加又は消失される染色体の領域に位置する遺伝子である。消失される染色体領域に位置する遺伝子は発現されないけれども、細胞における制御機構が、他の無傷な染色体上の対応する遺伝子の発現を上方制御することができる。期待され得ることとは対照的に、染色体増加の領域上に位置する全ての遺伝子が過剰発現するわけではない。従って、単なる染色体増加又は消失の領域内にある遺伝子の位置に関する知識だけでは、その遺伝子の発現が影響を受けたかどうか予測するのに十分ではなく、影響を受けていたとしても、どのようにして影響を受けたか予測するのには十分ではない。第二の遺伝子の種類は、それ自体は染色体増加又は消失の領域内には位置していないが、その発現が、染色体異常に位置する1又は複数の遺伝子によって影響を受ける遺伝子である。
本発明は、信頼できる試料内の腺癌細胞の存在の検出を可能にするマーカー遺伝子の組合せを提供する。
一態様において、本発明は、癌腫細胞への結腸直腸腺腫細胞の進行を検出するためのマーカー遺伝子としてこれまで同定されていないマーカー遺伝子を開示する(表17)。
従って、本発明は、患者における結腸直腸腺癌細胞の存在を検出するためのin vitroでの方法を提供し、当該方法は、(a)表17に列挙された群から選択された1又は複数のマーカー遺伝子の発現レベルを前記患者の検査試料において検出するステップ、及び、(b)ステップ(a)で使用された前記1又は複数のマーカー遺伝子の発現レベルを対照試料の発現レベルに比較するステップを含む。前記対照試料に比較された前記検査試料における前記マーカー遺伝子の増加又は減少した発現レベルは、前記患者における結腸直腸腺癌細胞の存在を示している。特定の実施形態によると、本発明の方法は、表17に列挙された群から選択された1又は複数のマーカー遺伝子の発現レベルを検出するステップを含み、その結果、前記マーカー遺伝子は、その発現が、腺腫細胞と比較して腺癌細胞において上方制御される遺伝子である。
別の態様において、本発明は、悪性細胞への結腸直腸腺腫細胞の進行を確実に決定するために対応する数のマーカー遺伝子を使用することができるように、マーカー遺伝子の広範囲にわたるリストを提供する(表1)。
従って、本発明は、患者における結腸直腸腺癌細胞の存在を検出するためのin vitroでの方法を提供し、当該方法は、(a)表1に列挙された群から選択された少なくとも12個のマーカー遺伝子の発現レベルを前記患者の検査試料において検出するステップ、及び、(b)ステップ(a)で使用された前記マーカー遺伝子の発現レベルを対照試料の発現レベルに比較するステップを含む。前記対照試料に比較された前記検査試料における前記マーカー遺伝子の増加又は減少した発現レベルは、前記患者における結腸直腸腺癌細胞の存在を示している。
さらに別の態様において、本発明は、結腸直腸腺腫細胞における特定種類の染色体異常の存在に発現レベルが関連づけられるマーカー遺伝子を開示している(表2乃至9)。
従って、本発明は、染色体異常の存在に発現が関連づけられるマーカー遺伝子の検出に基づいて、患者における結腸直腸腺癌細胞の存在を検出するためのin vitroでの方法を提供する。より正確には、本発明のこの態様による方法は、(a)発現が染色体異常の存在に応じて変化する1又は複数のマーカー遺伝子の発現レベルを前記患者の検査試料において検出するステップ、及び、(b)ステップ(a)で使用された前記1又は複数のマーカー遺伝子の発現レベルを1又は複数の対照試料の発現レベルに比較するステップを含む。前記対照試料に比較された前記検査試料における前記1又は複数のマーカー遺伝子の増加又は減少した発現レベルは、前記患者における結腸直腸腺癌細胞の存在を示している。
本発明のこの態様における特定の実施形態において、前記1又は複数のマーカー遺伝子は、
表2に記述された、染色体8pでの染色体消失によって発現レベルが変化するマーカー遺伝子の群から選択される2つ以上のマーカー遺伝子、
表3に記述された、染色体8qでの染色体増加によって発現レベルが変化するマーカー遺伝子の群から選択される1又は複数のマーカー遺伝子、
表4に記述された、染色体13qでの染色体増加によって発現レベルが変化するマーカー遺伝子の群から選択される3つ以上のマーカー遺伝子、
表5に記述された、染色体15qでの染色体消失によって発現レベルが変化するマーカー遺伝子の群から選択される1又は複数のマーカー遺伝子、
表6に記述された、染色体17pでの染色体消失によって発現レベルが変化するマーカー遺伝子の群から選択される1又は複数のマーカー遺伝子、
表7に記述された、染色体18qでの染色体消失によって発現レベルが変化するマーカー遺伝子の群から選択される3つ以上のマーカー遺伝子、
表8に記述された、染色体20qでの染色体増加によって発現レベルが変化するマーカー遺伝子の群から選択される9つ以上のマーカー遺伝子、及び/又は
表9に記述された、染色体20qでの染色体増加によって発現レベルが変化するマーカー遺伝子の群から選択される2つ以上のマーカー遺伝子、
を含む。
さらに別の態様において、本発明は、結腸直腸腺癌に結びつけられた種々の染色体異常に対応するマーカー遺伝子の組を開示している。これらの異常は、発生する全ての結腸直腸腺癌のうち少なくとも85%において発生すると知られており、従って、腺癌の検出に対して信頼できるスクリーニングアッセイを表している。
従って、本発明は、患者における結腸直腸腺癌細胞の存在を検出するためのin vitroでの方法を提供し、当該方法は、(a)結腸直腸腺癌に結びつけられる染色体異常の発生を表す複数のマーカー遺伝子の発現レベルを前記患者の検査試料において検出するステップ、及び、(b)ステップ(a)で使用された前記複数のマーカー遺伝子の発現レベルを対照試料の発現レベルに比較するステップを含む。前記対照試料に比較された前記検査試料における前記複数のマーカー遺伝子の増加又は減少した発現レベルは、前記患者における結腸直腸腺癌細胞の存在を示している。特に、前記複数のマーカー遺伝子は、
表2に記述されたマーカー遺伝子の群から選択される、染色体8pでの染色体消失によって発現レベルが変化する少なくとも1つのマーカー遺伝子、
表3に記述されたマーカー遺伝子の群から選択される、染色体8qでの染色体増加によって発現レベルが変化する少なくとも1つのマーカー遺伝子、
表4に記述されたマーカー遺伝子の群から選択される、染色体13qでの染色体増加によって発現レベルが変化する少なくとも1つのマーカー遺伝子、
表5に記述されたマーカー遺伝子の群から選択される、染色体15qでの染色体消失によって発現レベルが変化する少なくとも1つのマーカー遺伝子、
表6に記述されたマーカー遺伝子の群から選択される、染色体17pでの染色体消失によって発現レベルが変化する少なくとも1つのマーカー遺伝子、
表7に記述されたマーカー遺伝子の群から選択される、染色体18qでの染色体消失によって発現レベルが変化する少なくとも1つのマーカー遺伝子、及び
表8又は表9に記述されたマーカー遺伝子の群から選択される、染色体20qでの染色体増加によって発現レベルが変化する少なくとも1つのマーカー遺伝子、
を含む。
さらに別の態様において、本発明は、結腸直腸腺腫における特定の種類の染色体異常の存在に応じて発現レベルが変化し、その染色体異常内に位置するマーカー遺伝子を開示している(表10−16)。
従って、本発明は、患者における結腸直腸腺癌細胞の存在を検出するためのin vitroでの方法を提供し、当該方法は、(a)結腸直腸腺癌に結びつけられる染色体異常の発生を表す複数のマーカー遺伝子の発現レベルを前記患者の検査試料において検出するステップ、及び、(b)ステップ(a)で使用された前記複数のマーカー遺伝子の発現レベルを対照試料の発現レベルに比較するステップを含む。対照試料に比較された検査試料における前記複数のマーカーの増加又は減少した発現レベルは、患者における結腸直腸腺癌細胞の存在を示している。特に、前記複数のマーカー遺伝子は、
表10に記述されたマーカー遺伝子の群から選択される、染色体8pでの染色体消失の領域内に位置する少なくとも1つのマーカー遺伝子、
表11に記述されたマーカー遺伝子の群から選択される、染色体8qでの染色体増加の領域内に位置する少なくとも1つのマーカー遺伝子、
表12に記述されたマーカー遺伝子の群から選択される、染色体13qでの染色体増加の領域内に位置する少なくとも1つのマーカー遺伝子、
表13に記述されたマーカー遺伝子の群から選択される、染色体15qでの染色体消失の領域内に位置する少なくとも1つのマーカー遺伝子、
表14に記述されたマーカー遺伝子の群から選択される、染色体17pでの染色体消失の領域内に位置する少なくとも1つのマーカー遺伝子、
表15に記述されたマーカー遺伝子の群から選択される、染色体18qでの染色体消失の領域内に位置する少なくとも1つのマーカー遺伝子、及び
表16に記述されたマーカー遺伝子の群から選択される、染色体20qでの染色体増加の領域内に位置する少なくとも1つのマーカー遺伝子、
を含む。
上記の本発明の方法における特定の実施形態において、使用されるマーカー遺伝子は、
染色体8pでの染色体消失によって発現レベルが変化するか、若しくは、染色体8pでの染色体消失の領域内に位置する前記1又は複数のマーカー遺伝子が、表10に記述された、NM_020749、NM_004315、NM_003747、NM_016353、NM_152415、NM_006197、NM_000662、NM_000015、D31887、NM_017884、NM_004462、NM_006765、NM_001715、NM_012331、NM_139167、NM_013354、及び、NM_005144からなるマーカー遺伝子の群から選択されるように、
染色体8qでの染色体増加によって発現レベルが変化するか、若しくは、染色体8qでの染色体増加の領域内に位置する前記1又は複数のマーカー遺伝子が、表11に記述された、NM_138455、NM_032611、NM_032862、AL713790、BC030520、NM_024035、NM_017767、NM_002346、AF289596、NM_012162、及び、AB051475からなるマーカー遺伝子の群から選択されるように、
染色体13qでの染色体増加によって発現レベルが変化するか、若しくは、染色体13qでの染色体増加の領域内に位置する前記1又は複数のマーカー遺伝子が、表12に記述された、NM_145293、NM_005358、U50531、NM_012158、NM_017817、NM_003899、NM_003903、NM_018386、BC008975、NM_023011、NM_001260、NM_006646、U50524、NM_033111、NM_024808、NM_014832、NM_006002、NM_015057、NM_024546、BC026126、NM_006493、NM_018210、及び、NM_017664からなるマーカー遺伝子の群から選択されるように、
染色体15qでの染色体消失によって発現レベルが変化するか、若しくは、染色体15qでの染色体消失の領域内に位置する前記1又は複数のマーカー遺伝子が、表13に記述された、NM_030574、NM_004255、NM_002573、AB033025、NM_033240、NM_000126、NM_015079、NM_015969、及び、NM_016073からなるマーカー遺伝子の群から選択されるように、
染色体17pでの染色体消失によって発現レベルが変化するか、若しくは、染色体17pでの染色体消失の領域内に位置する前記1又は複数のマーカー遺伝子が、表14に記述された、NM_130766、NM_015721、及び、NM_031430からなるマーカー遺伝子の群から選択されるように、
染色体18qでの染色体消失によって発現レベルが変化するか、若しくは、染色体18qでの染色体消失の領域内に位置する前記1又は複数のマーカー遺伝子が、表15に記述された、NM_004715、NM_006701、及び、NM_014913からなるマーカー遺伝子の群から選択されるように、並びに/又は、
染色体20qでの染色体増加によって発現レベルが変化するか、若しくは、染色体20qでの染色体増加の領域内に位置する前記1又は複数のマーカー遺伝子が、表16に記述された、NM_016397、NM_018270、NM_006602、NM_080476、NM_017896、NM_006097、NM_021809、NM_018840、NM_003600、NM_017495、NM_007002、NM_016354、NM_014071、NM_002212、NM_003185、NM_152255、NM_022082、NM_018244、NM_014902、NM_032013、NM_020182、NM_006886、NM_020673、BC003122、NM_012325、NM_014183、NM_021100、NM_004738、NM_016045、NM_014054、NM_022105、NM_015666、NM_032527、BC025345、NM_033405、NM_006892、NM_005225、NM_000687、BC035639、NM_018677、NM_006047、NM_016436、NM_015511、NM_016082、NM_007238、NM_003908、NM_003610、NM_153360、NM_080425、NM_000114、NM_001853、NM_144498、NM_017798、及び、NM_012384からなるマーカー遺伝子の群から選択されるように、特に、請求項3又は4に記載の方法において、染色体20qでの染色体増加によって発現レベルが変化する前記マーカー遺伝子が、表16に記述された、NM_016397、NM_018270、NM_006602、NM_080476、NM_017896、NM_006097、NM_021809、NM_018840、NM_003600、NM_017495、NM_007002、NM_016354、NM_014071、NM_002212、NM_003185、NM_152255、NM_022082、NM_018244、NM_014902、NM_032013、NM_020182、NM_006886、NM_020673、BC003122、NM_012325、NM_014183、NM_021100、NM_004738、NM_016045、NM_014054、NM_022105、NM_015666、NM_032527、BC025345、及び、NM_033405からなるマーカー遺伝子の群から選択されるように、
選択される。
本発明は、発現レベルにおける差異が3つ、4つ、又、さらには5つの異なる染色体異常の存在にさえも関連づけられる一組のマーカー遺伝子をさらに開示している(表18)。
従って、本発明は、患者における結腸直腸腺癌細胞の存在を検出するためのin vitroでの方法を提供し、当該方法は、(a)表18に記述されたマーカー遺伝子から選択された1又は複数のマーカー遺伝子の発現レベルを前記患者の検査試料において検出するステップ、及び、(b)ステップ(a)で使用されたこれらのマーカー遺伝子の発現レベルを対照試料の発現レベルに比較するステップを含む。対照試料に比較された検査試料におけるこれらの1又は複数のマーカー遺伝子の増加又は減少した発現レベルは、患者における結腸直腸腺癌細胞の存在を示している。
上記の本発明の方法における特定の実施形態は、マーカー遺伝子がそのp値又はFDR値に応じてさらに選択される方法に関する。より正確には、マーカー遺伝子は、表1から9に示されているように、0.05未満、若しくは、特に0.01未満のp値又はFDR値を有している。
上記の本発明の方法におけるさらなる特定の実施形態は、マーカー遺伝子が、腺癌細胞と腺腫細胞間の発現における差の大きさに応じてさらに選択される方法に関する。特に、表2から9による、少なくとも「2」、特に、少なくとも「4」という発現レベルの差を有するとして示されたマーカーが選択される。
一般的に、本発明のin vitroでの方法において、前記検査試料は、結腸直腸病変部の細胞を含むか又は含むと疑われる試料である。一実施形態において、前記検査試料は、結腸直腸病変部の生検又は切除由来の試料である。あるいは、前記検査試料は、尿、血液、唾液、汗、及び便の試料からなる群から選択される。
本発明の方法における特定の実施形態において、前記対照試料は、結腸直腸腺腫細胞を含むが結腸直腸癌腫細胞を含まない、患者の同じ組織の試料である。別の実施形態において、前記対照試料は腺腫の標準である。
特に好ましい実施形態において、本発明は、患者における結腸直腸腺癌細胞の存在を検出するためのin vitroでの方法に関し、当該方法は、
(a)少なくとも、表8、9、又は16に記載のマーカー遺伝子、NM_017495及びNM_006602の発現レベルを前記患者の検査試料において検出するステップ、並びに、
(b)ステップ(a)で使用された前記マーカー遺伝子の発現レベルを対照試料の発現レベルに比較するステップを含み、
前記対照試料に比較された前記検査試料における前記少なくとも2つのマーカー遺伝子の増加した発現レベルは、前記患者における結腸直腸腺癌細胞の存在を示している。
本発明のこの好ましい態様におけるさらなる詳細は、請求項1に記載のin vitroでの方法に関し、
(a)少なくとも、表8、9、又は16に記載のマーカー遺伝子、NM_017495、NM_006602、NM_018840、NM_003600、NM_018270、NM_007002、及び、NM_016397の発現レベルを前記患者の検査試料において検出するステップ、並びに、
(b)ステップ(a)で使用された前記マーカー遺伝子の発現レベルを対照試料の発現レベルに比較するステップを含み、
前記対照試料に比較された前記検査試料における前記少なくとも7つのマーカー遺伝子の増加した発現レベルは、前記患者における結腸直腸腺癌細胞の存在を示している。
そのような方法は、少なくとも85%、好ましくは少なくとも88%の検査されるケースにおいて腺癌から腺腫を正確に分類し、識別することを可能にする。
本発明のin vitroでの方法における特定の実施形態において、発現レベルは、DNA又はRNAレベルで決定される。別の実施形態は、蛋白質レベルでのマーカー遺伝子発現の決定を含む。
本発明の方法は、結腸直腸癌腫への結腸直腸腺腫の進行を診断するのに特に適している。
本発明のさらなる態様は、その発現が腺癌細胞の存在を示すマーカー遺伝子を特異的に検出するための薬剤を含む、結腸直腸腺癌細胞を検出するためのキットを提供する。前記薬剤は、任意選択で、放射性ラベル、磁気ラベル、MRI造影ラベル(MRI contrast label)、発色団ラベル、及び、超音波ラベルから選択されたラベル等のラベルで機能化される。特定の実施形態において、前記キットは、表1に記述されたマーカー遺伝子のうち少なくとも12個のマーカー遺伝子の発現を特異的に検出するための薬剤を含む。
あるいは、キットは、結腸直腸腺癌細胞を検出するために提供され、表17に記述されたマーカー遺伝子のうち少なくとも1つのマーカー遺伝子の発現を特異的に検出するための薬剤を含む。
本発明の特定の実施形態は、1又は複数のマーカー遺伝子の発現を特異的に検出するための薬剤を含む、結腸直腸腺癌細胞を検出するためのキットに関し、当該キットは、
表2に記述された群から選択された3つ以上のマーカー遺伝子を特異的に検出するための薬剤、
表3に記述された群から選択された1又は複数のマーカー遺伝子を特異的に検出するための薬剤、
表4に記述された群から選択された2つ以上のマーカー遺伝子を特異的に検出するための薬剤、
表5に記述された群から選択された1又は複数のマーカー遺伝子を特異的に検出するための薬剤、
表6に記述された群から選択された1又は複数のマーカー遺伝子を特異的に検出するための薬剤、
表7に記述された群から選択された3つ以上のマーカー遺伝子を特異的に検出するための薬剤、
表8に記述された群から選択された7つ以上のマーカー遺伝子を特異的に検出するための薬剤、及び/又は、
表9に記述された群から選択された7つ以上のマーカー遺伝子を特異的に検出するための薬剤を含む。
本発明のキットにおけるさらなる実施形態は、以下の、表2に記述されたマーカー遺伝子、表3に記述されたマーカー遺伝子、表4に記述されたマーカー遺伝子、表5に記述されたマーカー遺伝子、表6に記述されたマーカー遺伝子、表7に記述されたマーカー遺伝子、表8に記述されたマーカー遺伝子、及び、表9に記述されたマーカー遺伝子の群のそれぞれのうち少なくとも1つのマーカー遺伝子の発現を特異的に検出するための一組の薬剤を含む、結腸直腸腺癌細胞を検出するためのキットに関する。
上記の本発明のキットにおけるさらなる特定の実施形態は、マーカー遺伝子の特異的検出のための薬剤を提供し、前記マーカー遺伝子は、表1から9によると、0.05未満、より正確には0.01未満のp値又はFDR値を有している。
上記の本発明のキットにおけるさらなる特定の実施形態は、マーカー遺伝子の特異的検出のための薬剤を提供し、前記マーカー遺伝子は、表2から9、又は17によると、少なくとも「2」、特に、少なくとも「4」という腺腫細胞と腺癌細胞間における発現レベルの差を有している。
本明細書に記述されているキットのさらなる特定の実施形態において、前記薬剤はオリゴヌクレオチド又は抗体である。オリゴヌクレオチドは、任意選択で、支持体上に配列される。本明細書に記述されているキットのさらなる特定の実施形態は、抗体を含むキットに関し、前記抗体は、マーカー遺伝子によってコードされた蛋白質に結合する。特定の実施形態において、前記抗体は、マーカー遺伝子によってコードされた蛋白質に結合し、それによって、前記蛋白質は、分泌性蛋白質か、又は、細胞表面上の蛋白質である。
さらに、本発明のさらなる態様は、患者の結腸直腸組織における腺癌細胞を検出するためのin vivoでの方法に関する。
より正確には、本発明は、結腸直腸病変部における腺癌細胞を検出するためのin vivoでの方法を提供し、当該方法は、表17に記述された遺伝子から選択されたマーカー遺伝子によって発現した蛋白質と特異的に結合する又は相互作用する能力を持つラベルされた薬剤に前記結腸直腸病変部を接触させるステップ、及び、(b)前記結腸直腸病変部との前記薬剤の結合又は相互作用を検出するステップを含む。前記結腸直腸病変部の位置内での前記薬剤の結合又は相互作用における差の検出は、前記病変部における腺癌細胞の存在を示している。
特定の実施形態において、本発明のin vivoでの方法に使用されるマーカー遺伝子は、細胞膜に位置する蛋白質、分泌性蛋白質、又は酵素をコードする遺伝子である。
本発明は、従って、結腸直腸腺腫組織における腺癌細胞の存在を検出するためのin vivoでの診断器具として使用するための、表17又は18に記述されたマーカー遺伝子と特異的に結合又は相互作用する薬剤を提供する。
従って、本発明は、結腸直腸腫瘍組織内の腺癌細胞の存在を検出するための診断器具の製造における、表17又は18に記述されたマーカー遺伝子と特異的に結合又は相互作用する薬剤の使用にも関する。
本発明の上記及び他の特徴、特色、及び利点は、以下の詳細な説明から明らかになる。この説明は、本発明の範囲を限定することなく、例のためだけに与えられる。
本発明は、特定の実施形態に関して、及び、特定の図面を参考にして記述されるが、本発明はそれに限定されず、特許請求の範囲によってのみ限定される。特許請求の範囲におけるいかなる参照番号も、範囲を限定するものとして解釈されない。描写されている図面は、概略的なだけであり、無制限的である。図面においては、要素のうちいくつかのサイズが過大視されている場合があり、例証目的のため尺度で描かれていない。「含む」という用語が本明細書及び特許請求の範囲において使用されている場合は、他の要素又はステップを除外しない。単数名詞を言及する際に不定冠詞又は定冠詞が使用されている場合は、何か他に明確に述べられていない限りその名詞の複数形を含む。
さらに、本明細書及び特許請求の範囲において第1、第2、第3等の用語は、類似の要素を区別するために使用され、必ずしも順番又は時系列順を記述するために使用されているのではない。そのように使用されている用語は、適切な状況下で交換可能であり、本明細書において記述されている本発明の実施形態は、本明細書に記述又は例示された順序以外の順序で操作できることが理解されたい。
以下の用語又は定義は、単に本発明の理解に寄与するために提供されている。これらの定義は、当業者により理解されるものより狭い範囲を有していると解釈されるべきではない。
<定義>
本明細書において使用される場合、「腫瘍」は、細胞増殖によって通常よりも急速に成長し、新たな増殖の終止をイニシエートした刺激の後も成長し続ける異常な組織を表している。いかなる疾患又は傷害によるいかなる組織又は器官も巻き込む異常を一般的に表す「病変部」という用語は、本明細書に使用される場合、腫瘍も表している。腫瘍又は病変部は、良性又は悪性であり得る。
「癌」は、いかなる種類の悪性腫瘍も表す一般的な用語である。
本明細書において使用される場合、「腺腫」(又は進行していない腺腫)は、良性の上皮性腫瘍に関する。腺腫は、通常、よく取り囲まれており、平ら又はポリープ状でありえ、腫瘍細胞は隣接する組織に浸潤又は侵入しない。
本明細書において使用される場合、「腺癌(adenocarcinoma)」は、上皮細胞の悪性腫瘍に関する。最も一般的に、癌腫は、腺性のパターンを形成する。類義語は、「glandular cancer(腺癌)」及び「glandular carcinoma(腺癌)」である。悪性細胞は、進行性で制御されない増殖によって特徴づけられることが多く、局所的に、又は、血流及びリンパ系を介して体の他の部分まで広がることができる。
「進行した腺腫」は、癌の病巣をかくまう腺腫を表している。これは、「悪性ポリープ」とも呼ばれる。結腸直腸腺腫は高齢層において一般的であるが、これらの前癌性腫瘍のうち少ない割合のみ(推定約5%)が悪性腫瘍(すなわち結腸直腸腺癌)まで進行する。
「結腸直腸」は、結腸及び/又は直腸の部分、すなわち、大腸全部に関する。
本明細書において使用される場合、「染色体異常」は、染色体の消失又は増加、すなわち、染色体のうち欠失又は複製された領域を表している。
本明細書において使用される場合、「マーカー遺伝子」は、腺腫細胞と腺癌細胞間でその発現が異なり(減少又は増加し)、従って、腺腫細胞と癌腫細胞を区別するために使用することができる遺伝子である。
「発現プロファイル」は、細胞又は試料における多くのマーカー遺伝子の発現レベルを表している。
本発明は、悪性と良性の結腸直腸病変部を識別するための、及び、対象における結腸直腸癌の存在を診断するための診断方法及びツールを提供する。本発明の診断方法は、信頼できる、非常に初期の結腸直腸癌の検出を可能にする。
本発明の一態様は、患者における結腸直腸腺癌細胞の存在を検出するためのin vitroでの方法に関し、当該方法は、1又は複数のマーカー遺伝子の発現レベルを前記患者の検査試料において検出するステップを含む。前記1又は複数のマーカー遺伝子の発現レベルは対照試料の発現レベルに比較され、それによって、対照試料における発現レベルに比較された検査試料における前記1又は複数のマーカー遺伝子の発現レベルの差は、前記患者における結腸直腸腺癌細胞の存在を示している。
一般に、本発明の方法に使用されるマーカー遺伝子は、腺腫細胞と腺癌細胞間で異なって発現する。差の大きさ、すなわち、マーカー遺伝子の発現上昇又は発現低下が腺癌試料内で生じる程度(例えば、2倍、4倍、若しくは8倍、又は、さらにそれ以上)に基づき、さらなる選択を実行することができる。発現レベルは、表において「Effect」という見出しの下に、対数log−2値として示されている。従って、1という値は、腺腫と比較した腺癌内の2倍の遺伝子の発現を表し、2という値は4倍の発現を表し、3という値は8倍の発現を表している。同様に、−1という値は、腺腫と比較した腺癌内の2分の1の遺伝子の発現を表し、−2という値は4分の1の発現を表し、−3という値は8分の1の発現を表している。あるいは、マーカー遺伝子のさらなる選択を、前記マーカーの腺腫細胞及び癌腫細胞における発現差異の(p値又はFDR(False Discovery Rate)値を使用した)統計的有意性の計算に基づいて実行することもできる。特定の実施形態において、どの選択基準も使用される。
本発明の一実施形態において、患者における腺癌細胞の存在は、腺腫細胞と腺癌細胞を比較した際に発現が2倍、4倍、若しくは8倍以上変化する(増加又は減少する)、及び/又は、マーカー遺伝子の発現と腺腫細胞若しくは腺癌細胞の出現との相互関係に対するp値が0.01以下(統計的に有意)である1又は複数のマーカー遺伝子の発現を決定することによって同定される。
本発明のin vitroでの方法における検出に使用される試料は、いかなる臨床的に受け入れられる様式でも収集することができるが、核酸(特にRNA)又は蛋白質が保たれるように収集される。本発明に従って分析される試料は、一般的に、結腸直腸生検組織又は切除組織である。腫瘍組織由来の無傷の細胞又は溶解した細胞は、インターベンションすることなく結腸から離すこともでき、***物となる。従って、便試料もRNAを単離するのに適した供給源としてみなすことができる。さらに、結腸直腸腺癌細胞は、他の組織に移動することができる。結果として、血液及び他の種類の試料も使用することができる。結腸直腸腺腫から腺癌までの進行を可能な限り初期に検出することが目的であるため、生検組織又は切除組織は、多数の腺腫細胞及び少数の腺癌細胞のみを含むことができる。信号対バックグラウンド比を上げるために、分析に先立ち切片を異なる副試料に分けることができる。生検組織又は切除組織における癌腫細胞の総数が限られていたとしても、副試料のうち少なくとも1つは、増加した腺癌細胞対腺腫細胞の比を含むということを期待することができる。
本発明のin vitroでの方法において、1又は複数のマーカー遺伝子の発現は、患者の試料においてRNA又は蛋白質レベルで決定され、対照試料におけるこれら遺伝子の発現に比較される。前記対照試料は、同じ患者由来の腺腫試料であり得る。あるいは、前記対照試料は、別の個体から得られた、又は、1又は複数の他の個体由来のプールされた結腸直腸腺腫の試料から得られた腺腫試料である。対照は、一組の核酸又は蛋白質をプールすることによって人工的に作製され、結腸直腸腺腫組織のRNA/蛋白質の内容物を模倣することもできる。
第一の実施形態において、結腸直腸腺腫細胞等の対照と比較して結腸直腸癌腫細胞内で発現上昇又は発現低下されるとして特徴づけられるマーカー遺伝子は、表1から選択される。表1に列挙されたマーカー遺伝子のうちどれもが、試料内の結腸直腸腺癌細胞の存在を同定するための本発明の方法において使用するのに適しているけれども、本発明の重要な利点は、検出の信頼度を上げることを可能にするよう適したマーカーの広範囲にわたるリストの規定である。従って、本発明の特定の実施形態は、表1のマーカー遺伝子のうち少なくとも2個、少なくとも5個、少なくとも10、12、若しくは15個、少なくとも20個、少なくとも50個、少なくとも100個、少なくとも200個、少なくとも500個、又は、全ての使用に関する。特定の実施形態では、表1のマーカー遺伝子のサブセット、すなわち、0.01以下のp値を有する表1のマーカー遺伝子が使用される。
別の実施形態では、結腸直腸腺腫細胞等の対照と比較して結腸直腸癌腫細胞内で発現上昇されるか、又は、発現低下されるとして特徴づけられるマーカー遺伝子は、表17から選択される。表17のマーカー遺伝子のうち、結腸直腸腺癌のマーカー遺伝子として今までに同定されてきたものはなく、表17のマーカー遺伝子のそれぞれが、試料内の結腸直腸腺癌細胞の存在を同定するための本発明の方法において使用するのに適している。特定の実施形態において、表17で同定された1、2、3、4、5、6、7、8、9、10個、又はそれ以上の遺伝子の発現が、患者の試料において決定され、対照に比較されて患者における腺癌細胞の存在を同定する。
本発明の方法におけるさらなる実施形態によると、結腸直腸腫瘍細胞における特定の染色体異常に発現レベルが直接関連づけられる表1のマーカー遺伝子のサブセットは、有用である。
一実施形態において、本発明は、染色体消失が結腸直腸腺腫細胞において染色体8pにて生じた場合に発現レベルが変化する一組のマーカー遺伝子を提供する。これらのマーカー遺伝子は、表2に列挙されている。従って、表2に列挙されたマーカー遺伝子のうちどれも、結腸直腸癌腫細胞を同定するための本発明の方法及びツールにおいて使用することができる。本発明の方法及びツールでは、表2のマーカー遺伝子のうち少なくとも1個、少なくとも2個、少なくとも3個、少なくとも5個、少なくとも10個、少なくとも20個、少なくとも50個、少なくとも100個、少なくとも200個、又は、全てが使用される。さらに、又は、あるいは、本発明の方法に使用される1又は複数のマーカー遺伝子は、表2のサブセット、すなわち、0.05以下、特に0.01以下のFDR(False Discovory Rate)値を有する表2のマーカー遺伝子から選択される。さらに、又は、あるいは、本発明の方法に使用される1又は複数のマーカー遺伝子は、腺癌細胞と比較して腺癌細胞において発現レベルが増加するマーカー遺伝子に対応する表2のサブセットから選択される。さらに、又は、あるいは、本発明の方法に使用される1又は複数のマーカー遺伝子は、腺腫細胞及び腺癌細胞における発現レベルが少なくとも2倍、少なくとも4倍、又は、少なくとも8倍異なるマーカー遺伝子に対応する表2のサブセットから選択される。同様に、少なくとも2、4、又は8倍という、腺腫と腺癌間における発現レベルの差(増加又は減少)を有し、FDR値が0.05以下又は0.01以下であるマーカー遺伝子のサブセットを作製することができる。
別の実施形態において、本発明は、染色体増加が結腸直腸腺腫細胞において染色体8qにて生じた場合に発現レベルが変化する一組のマーカー遺伝子を提供する。これらのマーカー遺伝子は、表3に列挙されている。従って、表3に列挙されたマーカー遺伝子のうちどれも、結腸直腸癌腫細胞を同定するための本発明の方法及びツールにおいて使用することができる。本発明の方法及びツールでは、表3のマーカー遺伝子のうち少なくとも1個、少なくとも2個、少なくとも3個、少なくとも5個、少なくとも10個、少なくとも20個、又は、全てが使用される。さらに、又は、あるいは、本発明の方法に使用される1又は複数のマーカー遺伝子は、表3のサブセット、すなわち、0.05以下、特に0.01以下のFDR(False Discovory Rate)値を有する表3のマーカー遺伝子から選択される。さらに、又は、あるいは、本発明の方法に使用される1又は複数のマーカー遺伝子は、腺癌細胞と比較して腺癌細胞において発現レベルが増加するマーカー遺伝子に対応する表3のサブセットから選択される。さらに、又は、あるいは、本発明の方法に使用される1又は複数のマーカー遺伝子は、腺腫細胞及び腺癌細胞における発現レベルが少なくとも2倍、少なくとも4倍、又は、少なくとも8倍異なるマーカー遺伝子に対応する表3のサブセットから選択される。同様に、少なくとも2、4、又は8倍という、腺腫と腺癌間における発現レベルの差(増加又は減少)を有し、FDR値が0.05以下又は0.01以下であるマーカー遺伝子のサブセットを表3から作製することができる。
別の実施形態において、本発明は、染色体増加が結腸直腸腺腫細胞において染色体13qにて生じた場合に発現レベルが変化する一組のマーカー遺伝子を提供する。これらのマーカー遺伝子は、表4に列挙されている。従って、表4に列挙されたマーカー遺伝子のうちどれも、結腸直腸癌腫細胞を同定するための本発明の方法及びツールにおいて使用することができる。本発明の方法及びツールにおける一実施形態では、表4のマーカー遺伝子のうち少なくとも1個、少なくとも2個、少なくとも3個、少なくとも5個、少なくとも10個、少なくとも20個、少なくとも50個、少なくとも100個、又は、全てが使用される。さらに、又は、あるいは、本発明の方法に使用される1又は複数のマーカー遺伝子は、表4のサブセット、すなわち、0.05以下、特に0.01以下のFDR(False Discovory Rate)値を有する表4のマーカー遺伝子から選択される。さらに、又は、あるいは、本発明の方法に使用される1又は複数のマーカー遺伝子は、腺癌細胞と比較して腺癌細胞において発現レベルが増加するマーカー遺伝子に対応する表4のサブセットから選択される。さらに、又は、あるいは、本発明の方法に使用される1又は複数のマーカー遺伝子は、腺腫細胞及び腺癌細胞における発現レベルが少なくとも2倍、少なくとも4倍、又は、少なくとも8倍異なるマーカー遺伝子に対応する表4のサブセットから選択される。同様に、少なくとも2、4、又は8倍という、腺腫と腺癌間における発現レベルの差(増加又は減少)を有し、FDR値が0.05以下又は0.01以下であるマーカー遺伝子のサブセットを表4から作製することができる。
別の実施形態において、本発明は、染色体消失が結腸直腸腺腫細胞において染色体15qにて生じた場合に発現レベルが変化する一組のマーカー遺伝子を提供する。これらのマーカー遺伝子は、表5に列挙されている。従って、表5に列挙されたマーカー遺伝子のうちどれも、結腸直腸癌腫細胞を同定するための本発明の方法及びツールにおいて使用することができる。本発明の方法及びツールにおける特定の実施形態では、表5のマーカー遺伝子のうち少なくとも1個、少なくとも2個、少なくとも3個、少なくとも5個、少なくとも10個、少なくとも20個、少なくとも30個、又は、全てが使用される。さらに、又は、あるいは、本発明の方法に使用される1又は複数のマーカー遺伝子は、表5のサブセット、すなわち、0.05以下、特に0.01以下のFDR(False Discovory Rate)値を有する表5のマーカー遺伝子から選択される。さらに、又は、あるいは、本発明の方法に使用される1又は複数のマーカー遺伝子は、腺種細胞と比較して腺癌細胞において発現レベルが増加するマーカー遺伝子に対応する表5のサブセットから選択される。さらに、又は、あるいは、本発明の方法に使用される1又は複数のマーカー遺伝子は、腺腫細胞及び腺癌細胞における発現レベルが少なくとも2倍、少なくとも4倍、又は、少なくとも8倍異なるマーカー遺伝子に対応する表5のサブセットから選択される。同様に、少なくとも2、4、又は8倍という、腺腫と腺癌間における発現レベルの差(増加又は減少)を有し、FDR値が0.05以下又は0.01以下であるマーカー遺伝子のサブセットを表5から作製することができる。
別の実施形態において、本発明は、染色体消失が結腸直腸腺腫細胞において染色体17pにて生じた場合に発現レベルが変化する一組のマーカー遺伝子を提供する。これらのマーカー遺伝子は、表6に列挙されている。従って、表6に列挙されたマーカー遺伝子のうちどれも、結腸直腸癌腫細胞を同定するための本発明の方法及びツールにおいて使用することができる。本発明の方法及びツールにおける特定の実施形態では、表6のマーカー遺伝子のうち少なくとも1個、少なくとも2個、少なくとも3個、少なくとも4個、少なくとも6個、又は、全てが使用される。さらに、又は、あるいは、本発明の方法に使用される1又は複数のマーカー遺伝子は、表6のサブセット、すなわち、0.1以下のFDR(False Discovory Rate)値を有する表6のマーカー遺伝子から選択される。さらに、又は、あるいは、本発明の方法に使用される1又は複数のマーカー遺伝子は、腺種細胞と比較して腺癌細胞において発現レベルが増加するマーカー遺伝子に対応する表6のサブセットから選択される。さらに、又は、あるいは、本発明の方法に使用される1又は複数のマーカー遺伝子は、腺腫細胞及び腺癌細胞における発現レベルが少なくとも2倍、少なくとも4倍、又は、少なくとも8倍異なるマーカー遺伝子に対応する表6のサブセットから選択される。同様に、少なくとも2、4、又は8倍という、腺腫と腺癌間における発現レベルの差(増加又は減少)を有し、FDR値が0.1以下であるマーカー遺伝子のサブセットを表6から作製することができる。
別の実施形態において、本発明は、染色体消失が結腸直腸腺腫細胞において染色体18qにて生じた場合に発現レベルが変化する一組のマーカー遺伝子を提供する。これらのマーカー遺伝子は、表7に列挙されている。従って、表7に列挙されたマーカー遺伝子のうちどれも、結腸直腸癌腫細胞を同定するための本発明の方法及びツールにおいて使用される。本発明の方法及びツールにおける特定の実施形態では、表7のマーカー遺伝子のうち少なくとも1個、少なくとも2個、少なくとも3個、少なくとも5個、少なくとも10個、少なくとも20個、少なくとも50個、少なくとも100個、少なくとも200個、又は、全てが使用される。さらに、又は、あるいは、本発明の方法に使用される1又は複数のマーカー遺伝子は、表7のサブセット、すなわち、0.05以下、特に0.01以下のFDR(False Discovory Rate)値を有する表7のマーカー遺伝子から選択される。さらに、又は、あるいは、本発明の方法に使用される1又は複数のマーカー遺伝子は、腺種細胞と比較して腺癌細胞において発現レベルが増加するマーカー遺伝子に対応する表7のサブセットから選択される。さらに、又は、あるいは、本発明の方法に使用される1又は複数のマーカー遺伝子は、腺腫細胞及び腺癌細胞における発現レベルが少なくとも2倍、少なくとも4倍、又は、少なくとも8倍異なるマーカー遺伝子に対応する表7のサブセットから選択される。同様に、少なくとも2、4、又は8倍という、腺腫と腺癌間における発現レベルの差(増加又は減少)を有し、FDR値が0.05以下、特に0.01以下であるマーカー遺伝子のサブセットを表7から作製することができる。
別の実施形態において、本発明は、染色体増加が結腸直腸腺腫細胞において染色体20qにて生じた場合に発現レベルが変化する一組のマーカー遺伝子を提供する。これらのマーカー遺伝子は表8及び9に列挙されており、表8のデータは単変量解析から、表9のデータは多変量解析から得られる。従って、表8又は9に列挙されたマーカー遺伝子のうちどれも、結腸直腸癌腫細胞を同定するための本発明の方法及びツールにおいて使用することができる。本発明の方法及びツールにおける特定の実施形態では、表8又は9のマーカー遺伝子のうち少なくとも1個、少なくとも2個、少なくとも4個、少なくとも6個、少なくとも8個、少なくとも10個、少なくとも15個、少なくとも20個、少なくとも25個、少なくとも50個、少なくとも100個、少なくとも200個、少なくとも400個、少なくとも600個、又は、全てが使用される。さらに、又は、あるいは、使用される1又は複数のマーカー遺伝子は、表8又は9のサブセット、すなわち、0.05以下、特に0.01以下のFDR値を有する表8又は9のマーカー遺伝子から選択される。さらに、又は、あるいは、本発明の方法に使用される1又は複数のマーカー遺伝子は、腺種細胞と比較して結腸直腸腺癌細胞において発現レベルが増加するマーカー遺伝子に対応する表8又は9のサブセットから選択される。さらに、又は、あるいは、前記1又は複数のマーカー遺伝子は、表8又は9の別のサブセット、すなわち、腺腫及び腺癌における発現レベルが少なくとも2倍、少なくとも4倍、又は、少なくとも8倍異なるマーカー遺伝子から選択される。同様に、少なくとも2、4、又は8倍という、腺腫と腺癌間における発現レベルの差(増加又は減少)を有し、FDR値が0.05以下又は0.01以下であるマーカー遺伝子のサブセットを表8又は9から作製することができる。
特に好ましい実施形態において、本発明は、患者における結腸直腸腺癌細胞の存在を検出するためのin vitroでの方法に関し、当該方法は、
(a)少なくとも、表8、9、又は16に記載のマーカー遺伝子、NM_017495及びNM_006602の発現レベルを前記患者の検査試料において検出するステップ、及び、
(b)ステップ(a)で使用された前記マーカー遺伝子の発現レベルを対照試料の発現レベルに比較するステップを含み、
前記対照試料に比較された前記検査試料における前記少なくとも2つのマーカー遺伝子の増加した発現レベルは、前記患者における結腸直腸腺癌細胞の存在を示している。
本発明のこの好ましい態様におけるさらなる詳細は、請求項1に記載のin vitroでの方法に関し、
(a)少なくとも、表8、9、又は16に記載のマーカー遺伝子、NM_017495、NM_006602、NM_018840、NM_003600、NM_018270、NM_007002、及び、NM_016397の発現レベルを前記患者の検査試料において検出するステップ、及び、
(b)ステップ(a)で使用された前記マーカー遺伝子の発現レベルを対照試料の発現レベルに比較するステップを含み、
前記対照試料に比較された前記検査試料における前記少なくとも7つのマーカー遺伝子の増加した発現レベルは、前記患者における結腸直腸腺癌細胞の存在を示している。
染色体腕20qの増加は、50%を超える、さらには60%を超えるケースにおいて、結腸直腸腺腫細胞内で観察することができる。そのような染色体腕20qの増加に対して、上記の、表8、9、又は16に記載のマーカー遺伝子、NM_017495、NM_006602、NM_018840、NM_003600、NM_018270、NM_007002、及び、NM_016397は、腺癌対腺腫において過剰発現し、少なくとも85%、好ましくは少なくとも88%の検査されるケースにおいて、腺癌から腺腫を正確に識別することを可能にすることがわかった。
表2から9に列挙された上記のマーカー遺伝子の組は、特定の種類の染色体異常に結びつけられるマーカー遺伝子を含む。しかし、特定の遺伝子が異なる染色体異常によって発現上昇されるということが可能である。従って、表2から9は、ある程度の重複を示している。マーカー遺伝子は、より一般的に、1つの染色体異常の発生が特徴であるため、表2から9において2回以上現れるマーカー遺伝子は、本発明の方法において使用するのに特に適している。発現レベルが3、4、又は5個の異なる染色体異常によって変化するマーカー遺伝子が、表18に提示されている。従って、本発明の方法における特定の実施形態は、患者における結腸直腸腺癌細胞の同定のための、表18のマーカー遺伝子のうち少なくとも1個、少なくとも2個、少なくとも4個、少なくとも6個、少なくとも8個、少なくとも10個、少なくとも15個、少なくとも20個、少なくとも25個、少なくとも50個、少なくとも100個、少なくとも200個、少なくとも400個、少なくとも600個、又は、全ての使用に関する。さらに、又は、あるいは、本発明の方法に使用される1又は複数のマーカー遺伝子は、腺種細胞と比較して腺癌細胞において発現レベルが増加するマーカー遺伝子に対応する表18のサブセットから選択される。
本発明は、結腸直腸腺腫細胞と腺癌細胞との間で異なって発現するマーカー遺伝子を提供するだけでなく、この発現差異を染色体異常の存在にさらに関連づける。これは、染色体異常のそれぞれを表す一組のマーカー遺伝子を使用した診断ツールの開発を可能にした。
従って、さらなる特定の実施形態は、染色体異常のそれぞれを示すマーカー遺伝子を含むマーカー遺伝子の組に関する。特に、そのようなマーカー遺伝子の組は、
表2から選択された、少なくとも1個、少なくとも2個、少なくとも5個、少なくとも10個、又はそれ以上のマーカー遺伝子(8pの消失に関連づけられたマーカー遺伝子)、
表3から選択された、少なくとも1個、少なくとも2個、少なくとも5個、少なくとも10個、又はそれ以上のマーカー遺伝子(8qの増加に関連づけられたマーカー遺伝子)、
表4から選択された、少なくとも1個、少なくとも2個、少なくとも5個、少なくとも10個、又はそれ以上のマーカー遺伝子(13qの増加に関連づけられたマーカー遺伝子)、
表5から選択された、少なくとも1個、少なくとも2個、少なくとも5個、少なくとも10個、又はそれ以上のマーカー遺伝子(15qの消失に関連づけられたマーカー遺伝子)、
表6から選択された、少なくとも1個、少なくとも2個、少なくとも5個、少なくとも10個、又はそれ以上のマーカー遺伝子(17pの消失に関連づけられたマーカー遺伝子)、
表7から選択された、少なくとも1個、少なくとも2個、少なくとも5個、少なくとも10個、又はそれ以上のマーカー遺伝子(18qの消失に関連づけられたマーカー遺伝子)、及び、
表8又は9から選択された、少なくとも1個、少なくとも2個、少なくとも5個、少なくとも10個、又はそれ以上のマーカー遺伝子(20qの増加に関連づけられたマーカー遺伝子)、
を含む。
さらに、又は、あるいは、本発明の方法に使用される1又は複数のマーカー遺伝子は、腺種細胞と比較して結腸直腸腺癌細胞において発現レベルが増加するマーカー遺伝子に対応する上記のマーカー遺伝子の組のサブセットから選択される。
本発明の他の実施形態において、本発明の方法及びツールにおいて使用される、染色体異常のそれぞれを示す前記マーカー遺伝子の組は、それ自体が増加又は消失される染色体領域内に位置する遺伝子を含む。従って、前記マーカー遺伝子の組は、
表10に列挙された、8pでの染色体消失と付随する遺伝子のうち少なくとも1個、少なくとも2個、少なくとも5個、少なくとも10個、又は全てであって、特に、1又は複数のマーカー遺伝子が、NM_020749及びNM_004315からなる群から選択され、並びに/又は、NM_003747、NM_016353、NM_152415、NM_006197、NM_000662、NM_000015、及び、D31887からなる群から選択される、遺伝子、
表11に列挙された、8qでの染色体増加と付随する遺伝子のうち少なくとも1個、少なくとも2個、少なくとも5個、少なくとも10個、又は全てであって、特に、1又は複数のマーカー遺伝子が、NM_138455、NM_032611、NM_032862からなる群から選択される、遺伝子、
表12に列挙された、13qでの染色体増加と付随する遺伝子のうち少なくとも1個、少なくとも2個、少なくとも5個、少なくとも10個、又は全てであって、特に、NM_145293及び/又はNM_005358であり、特に、1又は複数の遺伝子が、U50531、NM_012158、NM_017817、NM_003899、NM_003903、NM_018386、BC008975、及び、NM_023011からなる群から選択される、遺伝子、
表13に列挙された、15qでの染色体消失と付随する遺伝子のうち少なくとも1個、少なくとも2個、少なくとも5個、少なくとも10個、又は全てであって、特に、NM030574であるか、又は、NM_004255、NM_002573、及びAB033025から選択される遺伝子のうち1又は複数の遺伝子、
表14に列挙された、17pでの染色体消失と付随する遺伝子のうち少なくとも1個、少なくとも2個、少なくとも5個、少なくとも10個、又は全てであって、特に、NM_130766、NM_015721、及びNM_031430からなる群から選択される1又は複数の遺伝子、
表15に列挙された、18qでの染色体消失と付随する遺伝子のうち少なくとも1個、少なくとも2個、少なくとも5個、少なくとも10個、又は全てであって、特に、NM_004715、NM_006701、及びNM_014913からなる群から選択される1又は複数のマーカー遺伝子、並びに、
表16に列挙された、20qでの染色体増加と付随する遺伝子のうち少なくとも1個、少なくとも2個、少なくとも5個、少なくとも10個、少なくとも25個、少なくとも50個、少なくとも100個、又は全てであって、特に、NM_016397、NM_018270、及びNM_006602から選択される1又は複数のマーカー遺伝子であり、他の特定のマーカー遺伝子がNM_080476及びNM_017896のうちの1つ又は両方であり、他の特定のマーカー遺伝子が、NM_006097、NM_021809、NM_018840、NM_003600、NM_017495、NM_007002、及び、NM_016354からなる群から選択される1又は複数の遺伝子であり、他の特定のマーカー遺伝子が、NM_014071、NM_002212、NM_003185、NM_152255、及び、NM_022082からなる群から選択される1又は複数の遺伝子であり、さらに他の特定のマーカー遺伝子が、NM_018244、NM_014902、NM_032013、NM_020182、NM_006886、NM_020673、及びBC003122からなる群から選択される1又は複数の遺伝子である、遺伝子
を含む。
さらに、又は、あるいは、本発明の方法に使用される1又は複数のマーカー遺伝子は、腺腫細胞と比較して結腸直腸腺癌細胞において発現レベルが増加するマーカー遺伝子に対応する上記の遺伝子のサブセットから選択される。
一般に、上記のマーカー遺伝子は、患者における結腸直腸腺癌細胞の存在を検出するためのin vitroでの方法に使用され、当該方法は、上記の組及びサブセットにおいて規定された1又は複数のマーカー遺伝子の発現レベルを前記患者の検査試料において検出するステップ、使用された1又は複数のマーカー遺伝子の発現レベルを対照試料(例えば、結腸直腸腺腫細胞)の発現レベルに比較するステップを含む。対照試料に比較された検査試料における前記使用された1又は複数のマーカー遺伝子の増加又は減少した発現レベルは、患者における結腸直腸腺癌細胞の存在を示している。
本発明のマーカー遺伝子は、DNA、RNA、又は蛋白質ベースの発現分析に使用される。本発明のマーカー遺伝子の重要な利点は、それらが、客観的定量的診断において使用するのに適しているということである。従来技術において同定されたマーカーに基づく方法は、それらが、癌腫細胞を含んだ少数の組織学的試料の検査に依存したため限定されていた。
特定の実施形態において、前記マーカー遺伝子は、DNA又はRNA―ベースの診断に特有の上げられた感度という利点を提供するDNA又はRNAベースの発現分析において有用である。本発明の方法及びマーカー遺伝子は、発癌プロセスのうち非常に初期に結腸直腸腺腫細胞を癌種細胞から区別することを可能にする。
患者の試料におけるマーカー遺伝子の発現レベルの決定は、当技術分野において既知のいかなる手段によっても成し遂げることができる。例えば、種々のマーカー遺伝子の発現レベルは、アガロースゲル又はポリアクリルアミドゲルにおいて試料から得られる核酸分子(例えばRNA又はcDNA)の分離、続くマーカー遺伝子特異的オリゴヌクレオチドプローブとのハイブリッド形成法によって評価することができる。あるいは、発現レベルの差は、試料から得られた核酸のラベリング、続く配列決定ゲル上での分離によって決定することができる。核酸試料は、患者及び対照又は標準の核酸が隣接したレーンにあるようにゲル上に配置される。発現レベルの比較は、視覚によって、又は、濃度計によって実現される。
特定の実施形態において、アッセイに使用される全てのマーカー遺伝子の発現は、DNAアレイ(「マイクロアレイ」又は「DNAチップ」とも呼ばれる)へのハイブリッド形成によって同時に評価される。マイクロアレイベースの発現プロファイリングは、例えば、“Microarray Biochip Technology”(Schena M.,Eaton Publishing,2000)に開示された方法によって実行することができる。DNAアレイは、固定化された高密度のプローブを含み、多くの遺伝子を検出する。アレイ上のプローブは、マーカー遺伝子の配列のうち1又は複数の部分、又は、マーカー遺伝子の翻訳領域全体に相補的である。本発明では、いかなる種類のポリヌクレオチドも、DNAアレイのためのプローブとして使用することができる。一般的に、cDNA、PCR産物、及びオリゴヌクレオチドがプローブとして有用である。このように、複数の遺伝子の発現レベルを、1ラウンド分析によって同時に見積もることができる。
DNAアレイベースの検出方法は、一般的に、以下の、
(1)試料からmRNAを単離し、任意選択で、前記mRNAをcDNAに変換して、後に、このRNA又はcDNAをラベルするステップであって、RNAを単離する、前記RNAをcDNAに変換する、及び、核酸をラベルする方法は、マイクロアレイ技術のマニュアルに記載されている、ステップ、
(2)ステップ(1)由来の核酸をマーカー遺伝子用のプローブとハイブリッド形成させるステップであって、試料由来の前記核酸は、蛍光染料Cy3(赤)又はCy5(青)等の染料でラベルすることができ、一般的に、対照試料は異なる染料でラベルされる、ステップ、
(3)前記試料由来の核酸のプローブとのハイブリッド形成を検出し、少なくとも定性的に、特に定量的に、調査される異なるマーカー遺伝子に対して試料内のmRNAの量を決定するステップであって、試料と対照との発現レベルの差は、信号強度の差に基づき見積もることができ、これらは、それに限定されないが、例えばAffymetrixによって提供されるソフトウェア等の適切なソフトウェアによって測定及び分析することができる、ステップを含む。
特定の実施形態において、アレイ上のプロ―ブは、例えば、特定の種類の染色体異常に関連づけられたマーカー遺伝子に従って配置することができる。あるいは、それぞれが特定の種類の染色体異常を検出するプローブを保有する種々のアレイを開発することができる。
DNAアレイ上にスポットされる、マーカー遺伝子に対応するプローブの数に制限はない。例えば、1%以上、5%以上、20%以上、50%以上、70%以上のいかなる本発明のマーカー遺伝子の組も選択することができる。さらに、マーカー遺伝子は、遺伝子のうち異なる部分とハイブリッドを形成する2個以上のプローブによって表すことができる。プローブは、選択されたマーカー遺伝子それぞれに対して設計される。そのようなプローブは、一般的に、5〜50ヌクレオチド残基を含んだオリゴヌクレオチドである。より長いDNAを、PCRによって、又は、化学的に合成することができる。そのようなオリゴヌクレオチドを合成し、基板上に適用する方法は、マイクロ−アレイの分野において周知である。
マーカー遺伝子以外の遺伝子もDNAアレイ上にスポットすることができる。例えば、発現レベルが有意に変化しない遺伝子に対するプローブをDNAアレイ上にスポットし、アッセイ結果を規準化するか、又は、マルチアレイ又は異なるアッセイのアッセイ結果を比較することができる。
本発明の方法における特定の実施形態において、特定のマーカー遺伝子の発現レベルは、それぞれのマーカー遺伝子によって発現した蛋白質の量を決定することによって評価される。蛋白質レベルの分析に対して、一部の蛋白質は、限られた溶解性、非常に大きい又は小さい分子量、又は、極端な等電点等の要因のためにより適していない場合があるけれども、本発明において記述されている全てのマーカー遺伝子を原則的に使用することができる。
蛋白質レベルでのマーカー遺伝子の発現レベルの決定は、例えば、ポリアクリルアミドゲル上での試料からの蛋白質の分離、続く、ウエスタンブロットにおいて抗体を使用した特異的なマーカー遺伝子由来の蛋白質の同定によって実現することができる。あるいは、2次元ゲル電気泳動システムによって蛋白質を分離することができる。2次元ゲル電気泳動は当技術分野において周知であり、一般的に、1次元目に等電点電気泳動を含み、続いて、2次元目にSDS−PAGE電気泳動を含む。2D SDS−PAGEゲルの分析は、ゲル上にできる蛋白質のスポットの強度を決定することによって行うことができるか、又は、免疫検出を使用して行うことができる。他の実施形態では、蛋白質の試料は質量分析によって分析される。
in vitroでのアッセイに使用される試料は、一般的に、結腸直腸の生検組織又は切除組織であり、特に、腺腫様ポリープの生検組織又は切除組織である。in vitroでの蛋白質発現分析に対して、生検又は切除による細胞若しくは細胞可溶化物を使用することができる。従って、細胞における蛋白質の局在化又は分析されることになる蛋白質の機能は、分析に対して重要なものではない。患者における腺癌細胞の存在は、増加又は減少したレベルの腺癌細胞によって分泌される特定の蛋白質の存在によって反映されると予測される。そのような蛋白質は、血液、尿、汗、及び、体の他の部分において存在し得る。同様に、腺癌細胞は、結腸内腔に蛋白質を放出する。さらに、無傷の腺癌細胞又はその溶解した内容物は腸管に放出されて***物内に存在し、それをin vitroでの蛋白質分析の供給源として使用することができる。しかし、核酸とは逆に、蛋白質は増幅することができない。従って、特定の実施形態において、本発明の方法は、濃縮ステップ、特に、腺癌物質の濃縮を含むと考察される。例えば、磁性粒子で機能化した、腺腫及び腺癌細胞の細胞膜又は細胞小器官に特異的なリガンドと試料を接触させることができる。磁性粒子によって濃縮された物質を、次に、マーカー蛋白質の検出の目的で分析することができる。
本発明の別の態様において、本発明のマーカー遺伝子は、in vivoでの分析における結腸直腸腺腫及び腺癌のディファレンシャル検出に使用される。本発明は、従って、結腸直腸の腺腫組織における腺癌細胞を検出するためのin vivoでの方法を提供し、当該方法は:
マーカー遺伝子によって発現した蛋白質と特異的に結合するか又は相互作用する能力があるラベルされた薬剤を結腸直腸の病変部と接触させるステップ;
前記病変部内の細胞との前記ラベルされた薬剤の結合又は相互作用を検出するステップ;
を含み、
それによって、ラベルされた薬剤の結合又は相互作用における差によって特徴づけられる、病変部内の遺伝子座の検出は、結腸直腸腺腫における腺癌細胞の存在を示している。
本発明は、結腸直腸癌腫に対するマーカーとしてこれまで同定されていない、本発明のin vivoでの方法に使用することができる(表17に示された)一組のマーカーを提供する。これらのマーカーのうちどれも、本発明のin vivoでの診断方法に使用するのに適している。本発明の特定の実施形態は、結腸直腸の腺腫細胞と比較して腺癌細胞において発現レベルが増加されるマーカー遺伝子に一致する一組の1又は複数のマーカー遺伝子を提供し、それらは表17のサブセットから選択される。
本発明の方法における特定の実施形態において、一組のマーカー遺伝子が検出の信頼度を上げるよう分析される。特に、特定の実施形態によると、一組の薬剤が使用され、それによって、各薬剤は、結腸直腸腺癌に結びつけられる異なる種類の染色体異常に関連したマーカーを検出する。
このように、一実施形態によると、一組のマーカー遺伝子がin vivoでの癌腫細胞の存在の同定に使用され、前記一組のマーカー遺伝子は、染色体異常のそれぞれを示すマーカー遺伝子を含む。特に、そのような一組のマーカー遺伝子は:
表2から選択される1又は複数の遺伝子(8p消失に関連づけられるマーカー遺伝子)、
表3から選択される1又は複数の遺伝子(8q消失に関連づけられるマーカー遺伝子)、
表4から選択される1又は複数の遺伝子(13q増加に関連づけられるマーカー遺伝子)、
表5から選択される1又は複数の遺伝子(15q消失に関連づけられるマーカー遺伝子)、
表6から選択される1又は複数の遺伝子(17p消失に関連するマーカー遺伝子)、
表7から選択される1又は複数の遺伝子(18q消失に関連づけられるマーカー遺伝子)、及び、
表8又は9から選択される1又は複数の遺伝子(20q増加に関連するマーカー遺伝子)、
を含む。
さらに、又は、あるいは、本発明のin vivoでの方法における使用に対して、結腸直腸の腺腫細胞と比較して腺癌細胞において発現レベルが増加されるマーカー遺伝子に一致するマーカー遺伝子の組が提供され、それらは上記のマーカー遺伝子の組から選択される。
本発明のin vivoでの診断方法における他の実施形態において、染色体異常のそれぞれを示すマーカー遺伝子の組は、増加又は消失される染色体領域自体の内部に位置する遺伝子を含む。従って、マーカー遺伝子の組は:
表10に列挙されたマーカー遺伝子から選択される1又は複数の遺伝子であって、特に、NM_020749及びNM_004315からなる群から選択される、及び/又は、NM_003747、NM_016353、NM_152415、NM_006197、NM_000662、NM_000015、及びD31887からなる群から選択される1又は複数のマーカー遺伝子、
表11に列挙されたマーカー遺伝子から選択される1又は複数の遺伝子であって、特に、NM_138455、NM_032611、NM_032862からなる群から選択される1又は複数の遺伝子、
表12に列挙されたマーカー遺伝子、特に、NM_145293及び/又はNM_005358から選択される1又は複数の遺伝子であって、特に、U50531、NM_012158、NM_017817、NM_003899、NM_003903、NM_018386、BC008975、及びNM_023011からなる群から選択される1又は複数の遺伝子、
表13に列挙されたマーカー遺伝子から選択される1又は複数の遺伝子であって、特に、NM_030574、又は、NM_004255、NM_002573、及びAB033025から選択される1又は複数の遺伝子、
表14に列挙されたマーカー遺伝子から選択される1又は複数の遺伝子であって、特に、NM_130766、NM_015721、及びNM_031430からなる群から選択される1又は複数の遺伝子、
表15に列挙されたマーカー遺伝子から選択される1又は複数の遺伝子であって、特に、NM_004715、NM_006701、及びNM_014913からなる群から選択される1又は複数のマーカー遺伝子、並びに、
表16に列挙されたマーカー遺伝子から選択される1又は複数の遺伝子であって、特に、NM_016397、NM_018270、及びNM_006602から選択される1又は複数のマーカー遺伝子を含む。他の特定のマーカー遺伝子は、NM_080476及びNM_017896のうちの1つ又は両方である。他の特定のマーカー遺伝子は、NM_006097、NM_021809、NM_018840、NM_003600、NM_017495、NM_007002、及びNM_016354からなる群から選択される1又は複数の遺伝子である。他の特定のマーカー遺伝子は、NM_014071、NM_002212、NM_003185、NM_152255、及びNM_022082からなる群から選択される1又は複数の遺伝子である。さらに他の特定のマーカー遺伝子は、NM_018244、NM_014902、NM_032013、NM_020182、NM_006886、NM_020673、及びBC003122からなる群から選択される1又は複数の遺伝子である。
さらに、又は、あるいは、本発明のin vivoでの方法における使用に対して、結腸直腸の腺腫細胞と比較して腺癌細胞において発現レベルが増加されるマーカー遺伝子に一致するマーカー遺伝子の組が提供され、それらは上記のマーカー遺伝子の組から選択される。
本発明のデータの分析により、1つのマーカー遺伝子の変化した発現は異なる染色体異常によって生じ得ることが示されている。表18は、3つ、4つ、さらには5つの異なる異常によって変化したマーカー遺伝子を示している。特定の実施形態によると、本発明のin vivoでの方法は、表18に列挙されたマーカー遺伝子から選択される1又は複数のマーカー遺伝子を使用して実行される。さらに、又は、あるいは、本発明のin vivoでの方法は、結腸直腸の腺腫細胞と比較して腺癌細胞において発現レベルが増加されるマーカー遺伝子に一致する、表18に列挙されたマーカー遺伝子から選択される1又は複数のマーカー遺伝子を使用して実行される。
消化管は、患者における診断用化合物の投与に対して非常に利用しやすい。さらに、ラベルされた化合物の検出に対して結腸鏡検査を使用することができる。in vivoでの診断技術は、さらに、個々の生検組織を収集することなく異なるポリープの分析を可能にする。
in vivoでの画像診断に特に適したマーカー遺伝子は、細胞表面に位置するか又は分泌される蛋白質をコード化するマーカー遺伝子である。あるいは、マーカー遺伝子によってコード化される蛋白質の検出は、細胞質又は細胞核に残る蛋白質を認識する。ペプチド/蛋白質に結合する抗体(例えば受容体リガンド又はその一部)によって、及び、適切であれば、代謝物、酵素基質、基質類似体、及び酵素阻害剤によって蛋白質を検出することができる。細胞の中に取り込まれる、例えば酵素基質若しくはその類似体、酵素阻害剤、又は、特定の代謝物等、細胞によって内部に取り入れられた化合物を使用して、細胞内に位置する多くの蛋白質を間接的に検出することができる。従って、腺腫細胞と比較した場合に、減少又は増加した、マーカー遺伝子によってコード化された蛋白質の発現若しくは活性を検出することによって、in vivoで腺癌細胞を同定することができる。
in vivoでの蛋白質の検出に適することになる上記の化合物のうちどれも、発色団の薬剤、MRIラベル、超音波検出用ラベル、放射性化合物、又は、in vivoでの画像診断を促進する他のツールでさらに機能化することができる。
本発明のさらに別の態様は、in vivo及び/又はin vitroでの本発明の検出方法を行うためのキットに関する。一般的に、本発明のキットは、本明細書に開示された1又は複数のマーカー遺伝子の特異的検出を可能にする薬剤を1又は複数有する。特定の実施形態において、当該キットは、本明細書に記述された一組のマーカー遺伝子の検出を可能にする薬剤を一組含む。前記薬剤の性質は、キットが意図される検出の方法によって決定される。DNA/RNAの方法での検出が意図される場合、薬剤は、一般的に、任意選択でラベルされたマーカー特異的プライマー又はプローブである。検出が蛋白質レベルである場合、薬剤は、一般的に、抗体のうちの抗原−結合断片を含有する抗体又は化合物である。しかし、上記のように、(酵素の場合は)特異的な基質又は(受容体に対しては)リガンド等、関心のあるマーカーと特異的に相互作用する他の化合物を使用して、蛋白質発現を検出することもできる。
特定の実施形態において、本発明のキットは、本発明の方法に従った対照試料も含む。
本発明の特定の好ましい態様は、付随の独立及び従属請求項において設定されている。従属請求項由来の特徴は、必要に応じて、独立請求項の特徴及び他の従属請求項の特徴と組み合わせることができ、単に特許請求項において明白に設定されているものだけではない。
本発明を具体化するシステム及び方法における他の取り決めは、当業者には明らかである。
好ましい実施形態、特定の構造及び構成並びに材料が、本発明による装置に対して本明細書において論じられてきたけれども、本発明の範囲及び真意から逸脱することなく、形態及び詳細における種々の変更又は修正を行うことができるということを理解されたい。
マイクロアレイにおける異なって発現した遺伝子の決定。
腫瘍試料の選択
73個の急速凍結した結腸直腸腫瘍(37個の進行していない腺腫及び36個の癌腫)を、VU−University Medical Center(VUmc)Amsterdam、The Netherlandsにて先を見越して収集した。施設の倫理にかなった規則に従って全ての試料を使用した。
73個の凍結した検体は、65人の患者(女性31人及び男性34人)に相当した。これらの患者から、6人の患者が多数の腫瘍を有しており、そのうち、4人の患者が多数の腺腫、及び、2人の患者が癌腫の隣に1又は複数の腺腫を有していた。患者(47〜89歳)の平均年齢は69歳であった。
アレイ−CGH及び発現マイクロアレイを凍結したセットの上で行った。
RNA単離
販売会社の指示に従いTRIzol試薬(Invitrogen社、Breda、NL)を用いて、急速凍結した組織からRNAを単離した。RNA及びDNAの濃度も純度も、Nanodrop ND−1000分光光度計(Isogen、IJsselstein、NL)において測定し、エチジウムブロマイドで染色して、1%アガロースゲルにおいて完全性を評価した。
発現マイクロアレイ
(a)アレイプラットフォーム
Compugen社(San Jose、CA、USA)によって設計された、28830個の独特な遺伝子を表す60塩基長のオリゴヌクレオチドを含有するHuman Release2.0オリゴヌクレオチドライブラリーを、Sigma−Genosys社(Zwijndrecht、The Netherlands)から入手した。そのオリゴヌクレオチドを、pH8.5の50mMリン酸ナトリウムバッファーにおいて10mM濃度で溶解し、SMP3ピン(TeleChem International社、Sunnyvale、CA、USA)が装備されたOmniGrid(登録商標)100マイクロアレイヤー(Genomic Solutions社、Ann Arbor、MI、USA)を使用して、Codelink(商標)スライド(Amersham Biosciences社、Roosendaal、NL)上に1滴スポットした。印刷後、製造者のプロトコールに従いスライドを処理した(Codelink(商標)スライド;Amersham Biosciences社、Roosendaal、NL)。
(b)ラベリング及びハイブリダイゼーション
第一に、オリゴdtプライミング法(Isogen、IJsselstein、NL)でSuperScript(商標)II Reverse transcriptase(Invitrogen社、Breda、NL)を使用して、30μgのメッセンジャーRNAをcDNAに逆転写した。制限された量のRNAを有する試料において、より少ない量だが少なくとも15μgの試料を出発物質として使用した。cDNAをFluorolink Cy3及びCy5 Monofunctional Dye 5−pack(Amersham Biosciences社、Roosendaal、NL)に結合させた。Cy3でラベルされた腫瘍cDNA及びCy5でラベルされた参照cDNAを組み合わせて、0.1倍量の3M酢酸ナトリウム(pH5.2)及び2.5倍量の氷冷100%エタノールを添加することによって、12μgのpd(A)40−60(Amersham Biosciences社、Roosendaal、NL)、60μgのtRNA(Sigma−Aldrich社、Zwijndrecht、NL)、及び、24μgのヒトCot−1DNA(Invitrogen社、Breda、NL)と共沈殿させた。4℃で10分間、14,000rpmで遠心分離することによって、沈殿物を収集した。風乾後、最終濃度50%のホルムアミド、2×SCC、10%の硫酸デキストラン、及び4%のSDSを有した126.7μlのハイブリダイゼーション混合液においてペレットを溶解した。73℃で10分間cDNA試料を変性し、続いて、37℃で60分間インキュベーションして、Cot−1DNAが反復配列をブロックするのを可能にした。ハイブリダイゼーションステーション(HybArray12(商標)Perkin Elmer Life Sciences社、Zaventem、BE)に変性及びブロックされたハイブリダイゼーション混合液を有したアレイを37℃で14時間インキュベートした。ハイブリダイゼーション後、50%のホルムアミド、2×SCC、pH7を有した溶液において、45℃にて3分間スライドを洗浄し、続いて、PNバッファー(PN:0.1Mリン酸ナトリウム、0.1%ノニデットP40、pH8)、0.2×SSC、0.1×SCC、及び、0.01×SCCを用いて、室温にて1分間の洗浄ステップを行った。室温にて3分間、1000rpmで遠心分離することによってスライドを乾かした。
(c)画像獲得、特徴抽出、及び、正規化
アレイの画像をスキャニング(Agilent DNA Microarray scanner、Agilent technologies社、Palo Alto、USA)によって取得し、自動特徴抽出(2つのチャネルCy3及びCy5に対するスポットの区分、並びに、各スポットに対する信号及びバックグラウンド強度の定量化)に対してImagene 5.6 software(Biodiscovery Ltd社、Marina del Rey、California)を使用した。低品質のスポットにおけるフラッギング用デフォルト設定を使用した。マイクロソフトExcelシートを使用して、検査cDNA及び参照cDNA両方の信号の中央値の強度から局所的なバックグラウンドを引いた。未加工データの強度のMAプロットを行い、全体の品質を評価して、低品質の実験を軽視した。「レス(loess)」訂正を使用したTIGR Midas、又は、「Median」normalizationで正規化を行い、maNorm function(marray R bioconductor package)において実行して、同じ結果を得た。クラスタ化の目的のためにアレイ間の正規化も行った。低強度の値を50という強度値と取り替えた。全腫瘍において20%を超える欠測値を有した遺伝子をさらなる分析から除外した。
データ分析
ソフトウェアTIGR multiexperiment viewer(TMev)を使用して、教師なしクラスタ分析を行った。完全連鎖及びユークリッド距離を適用した。
全てのハイブリダイゼーションを共通の参照に対して行ったため、全比較が、異なる結腸直腸腫瘍形成のグループ間で相関し、正常の結腸直腸粘膜と比較した際の考慮に入れられるような差はなかった。Wilcoxonランキングテスト、及び、部分母集団を考慮に入れる新たな方法を使用して、癌腫と腺腫との発現の比較に対する教師ありの分析を行った。
結果
腺腫と癌腫の間で異なって発現することになるマイクロアレイによって同定した遺伝子が表1に提供されている。
発現データの統合及びCGH分析。
結腸直腸腺腫から癌腫への進行における遺伝子発現に対する染色体不安定性の影響を調査するために、全ゲノムのコピー数の変化を、アレイ−CGHによって、一連の114個の結腸直腸腫瘍(37個の進行していない腺腫、41個の進行した腺腫(悪性のポリープ)、及び36個の癌腫)において分析した。
本発明において開示されているSROsの決定が、20qでの染色体増加の領域に対して本明細書において詳細に例示されている。41個の進行した腺腫においては、DNAコピー数の変化に対して腺腫及び癌腫の成分を分析した。1p、4、8p、14q、15q、17p、及び18の消失、並びに、1q、6p、7、8q、13q、17q、19p、20q、及び22qの増加を>20%のケースにおいて観察し、中でも、8p及び18の消失並びに13q及び20qの増加は最も頻繁に生じ、35%を超えるケースにおいて発生した。染色体20の増加だけでは、60%を超えるケースにおいて発生した。より少ない頻度又は豊富さではあるけれども、ゲノム全体での、コピー数の変化のパターンは進行した腺腫における腺腫と癌腫の成分の間では相違せず、すなわち、癌腫の成分に発見された異常は既に腺腫の成分に存在していた。
次に、37個の進行していない腺腫及び36個の癌腫のコピー数の変化を分析した。73個の腫瘍から、67個(34個の腺腫及び33個の癌腫)が高品質のゲノムプロファイルを示し(8%のドロップアウトに一致し)た。腺腫においては、異常の頻度が非常に低いことが明らかであった。それとは対照的に、癌腫は、(進行した腺腫と同様に)頻繁な(>20%のケースで)1p、4、8p、14q、15q、17p、及び18の消失、並びに、1q、6p、7、8q、13q、17q、19p、20q、及び、22qの増加を示し、8p及び18の欠失、並びに、13q及び20qの増加が35%を超えるケースにおいて存在した。染色体20の増加は、15%未満の腺腫で生じたが、60%を超える癌腫で生じ、進行した腺腫と同様に、ほとんどの場合染色体全体又は長腕に影響を及ぼした。
DNAコピー数のプロファイルに対するこれら67個の腫瘍(進行していない腺腫及び癌腫)の階層的クラスタ法は、xテストがp<0.001で、2つの異なるクラスタ、それぞれクラスタ1及び2への癌腫及び腺腫の明確な分離を示した。進行していない腺腫と癌腫との間で有意に異なる(p<0.05)それらDNAコピー数の変化に対する調査において、4q、8p、8q、13q、15q、18及び20が関連性のある領域で、20q上のその遺伝子座が最も有意に異なった(p<0.00001)と観察した。
結腸直腸癌の進行において役割を持つ推測上の癌遺伝子をかくまう最も関連性のある領域を決定するために、パラフィンが埋め込まれた悪性のポリープ(n=41)と冷凍した癌腫(n=33)の組み合わされたセットに対してSTACを適用した。20qに対して、これらの試料の分析により、異常なコピー増加の3つの関連する領域が明らかになり、1つが全長4Mb(32〜36Mb)、1つが全長3Mb(56〜59Mb)、さらに、3つ目が全長2Mb(61〜64Mb)であった。これら3つの領域(最も小さい重複の領域−SROs)は、依然として、80、35、及び94個の遺伝子をそれぞれ含有していた。腺癌に結びつけられる他の領域の染色体異常に対して類似の分析を行い、SROsはこれらの領域のそれぞれを同定した。
急速凍結材料が入手可能であった37個の進行していない腺腫及び36個の癌腫においてマイクロアレイ発現分析を行った。68のケースにおいて高品質の発現データを得た(37個の腺腫及び31個の癌腫、7%のドロップアウト)。
アレイCGHのデータをマイクロアレイ発現データに、ゲノム全体で、腺腫又は癌腫の状態を個々に関連づけた。特定の染色体異常を有した腫瘍とそのような異常のない腫瘍において発現を比較するため、その染色体異常の影響を受けた遺伝子発現を開示するために、統計学上のアルゴリズム(R環境)を開発した(de Wiel、未発表のデータ)。
染色体異常の領域ごとに、遺伝子量が発現レベルに影響を及ぼす遺伝子のリストを得た(表2〜9)。染色体異常の領域内に位置し、関連する染色体異常を有した結腸直腸の腺腫細胞と腺癌細胞との間に異なる発現を示す遺伝子を同定した(表10〜16)。
この処理は、この後20qでの染色体増加の領域に対してより詳しく記載される。管理された発現データの分析を、2つの異なる方法で、20q上の推測上の癌遺伝子を同定するという目的で行った。第一に、遺伝子の発現差異を癌腫と腺腫との間で調査し(表1)、第二に、20q増加を有した腫瘍における発現遺伝子を20q増加のない腫瘍と比較して(表8)、どの遺伝子においてその発現レベルが20q増加の発生による影響を受けたかを決定した。第一の方法により、腺腫と比較した場合に癌腫において、ゲノム全体で122個の発現上昇した遺伝子及び219個の発現低下した遺伝子が明らかになった(ウィルコクソン検定p値<1e−5又はThasスコア>10.47)。122個の発現上昇した遺伝子のうち、14個が染色体20qに位置した。第二の方法に対して、アレイCGHデータも発現データも入手可能である腫瘍(腺腫及び癌腫)のみを使用した(n=64)。事前選択として、第一の方法で得た、癌腫と腺腫との間で発現の値が異なって発現した遺伝子(カットオフp値<0.05)を(発現上昇した遺伝子も発現低下した遺伝子も)使用し、腺腫から癌腫への進行に関与する20q上の遺伝子に焦点を集めた。この分析を用いて、ゲノムを通して、その発現レベルが20q増加の発生による127個の遺伝子を同定した。前記2つの方法に共通する、すなわち、この染色体腕の増加の結果として癌腫において発現上昇した20q上に位置する遺伝子を比較した場合に、9個の遺伝子、すなわち、TPX2、c20orf24、AURKA(STK6)、RNPC1、TH1L、ADRM1、C20orf20、TCFL5、及びC20orf11を発見した。
結腸直腸腺癌に結びつけられる他の領域の染色体消失又は増加に対して、類似の分析を行った。
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Claims (42)

  1. 患者における結腸直腸腺癌細胞の存在を検出するためのin vitroでの方法であって、
    (a)少なくとも、表8、9、又は16に記載のマーカー遺伝子、NM_017495及びNM_006602の発現レベルを前記患者の検査試料において検出するステップ、並びに、
    (b)ステップ(a)で使用された前記マーカー遺伝子の発現レベルを対照試料の発現レベルに比較するステップを含み、
    前記対照試料に比較された前記検査試料における前記少なくとも2つのマーカー遺伝子の増加した発現レベルは、前記患者における結腸直腸腺癌細胞の存在を示している、方法。
  2. (a)少なくとも、表8、9、又は16に記載のマーカー遺伝子、NM_017495、NM_006602、NM_018840、NM_003600、NM_018270、NM_007002、及び、NM_016397の発現レベルを前記患者の検査試料において検出するステップ、並びに、
    (b)ステップ(a)で使用された前記マーカー遺伝子の発現レベルを対照試料の発現レベルに比較するステップを含み、
    前記対照試料に比較された前記検査試料における前記少なくとも7つのマーカー遺伝子の増加した発現レベルは、前記患者における結腸直腸腺癌細胞の存在を示している、請求項1に記載のin vitroでの方法。
  3. 患者における結腸直腸腺癌細胞の存在を検出するためのin vitroでの方法であって、
    (a)表1に列挙された群から選択された少なくとも12個のマーカー遺伝子の発現レベルを前記患者の検査試料において検出するステップ、及び、
    (b)ステップ(a)で使用された前記マーカー遺伝子の発現レベルを対照試料の発現レベルに比較するステップを含み、
    前記対照試料に比較された前記検査試料における前記少なくとも12個のマーカー遺伝子の増加又は減少した発現レベルは、前記患者における結腸直腸腺癌細胞の存在を示している、方法。
  4. 患者における結腸直腸腺癌細胞の存在を検出するためのin vitroでの方法であって、
    (a)表17に列挙された群から選択された1又は複数のマーカー遺伝子の発現レベルを前記患者の検査試料において検出するステップ、及び、
    (b)ステップ(a)で使用された前記少なくとも1つのマーカー遺伝子の発現レベルを対照試料の発現レベルに比較するステップを含み、
    前記対照試料に比較された前記検査試料における前記1又は複数のマーカー遺伝子の増加又は減少した発現レベルは、前記患者における結腸直腸腺癌細胞の存在を示している、方法。
  5. 患者における結腸直腸腺癌細胞の存在を検出するためのin vitroでの方法であって、
    (a)染色体異常の存在によって発現が変化する1又は複数のマーカー遺伝子の発現レベルを前記患者の検査試料において検出するステップであり、前記1又は複数のマーカー遺伝子が、
    表2に記述された、染色体8pでの染色体消失によって発現レベルが変化するマーカー遺伝子の群から選択される2つ以上のマーカー遺伝子、
    表3に記述された、染色体8qでの染色体増加によって発現レベルが変化するマーカー遺伝子の群から選択される1又は複数のマーカー遺伝子、
    表4に記述された、染色体13qでの染色体増加によって発現レベルが変化するマーカー遺伝子の群から選択される3つ以上のマーカー遺伝子、
    表5に記述された、染色体15qでの染色体消失によって発現レベルが変化するマーカー遺伝子の群から選択される1又は複数のマーカー遺伝子、
    表6に記述された、染色体17pでの染色体消失によって発現レベルが変化するマーカー遺伝子の群から選択される1又は複数のマーカー遺伝子、
    表7に記述された、染色体18qでの染色体消失によって発現レベルが変化するマーカー遺伝子の群から選択される3つ以上のマーカー遺伝子、
    表8に記述された、染色体20qでの染色体増加によって発現レベルが変化するマーカー遺伝子の群から選択される9つ以上のマーカー遺伝子、及び/又は
    表9に記述された、染色体20qでの染色体増加によって発現レベルが変化するマーカー遺伝子の群から選択される2つ以上のマーカー遺伝子を含む、ステップ、並びに
    (b)ステップ(a)で使用された前記1又は複数のマーカー遺伝子の発現レベルを1又は複数の対照試料の発現レベルに比較するステップを含み、
    前記対照試料に比較された前記検査試料における前記1又は複数のマーカー遺伝子の増加又は減少した発現レベルは、前記患者における結腸直腸腺癌細胞の存在を示している、方法。
  6. 患者における結腸直腸腺癌細胞の存在を検出するためのin vitroでの方法であって、
    (a)染色体異常の存在によって発現が変化する複数のマーカー遺伝子の発現レベルを前記患者の検査試料において検出するステップであり、前記複数のマーカー遺伝子が、
    表2に記述されたマーカー遺伝子の群から選択される、染色体8pでの染色体消失によって発現レベルが変化する少なくとも1つのマーカー遺伝子、
    表3に記述されたマーカー遺伝子の群から選択される、染色体8qでの染色体増加によって発現レベルが変化する少なくとも1つのマーカー遺伝子、
    表4に記述されたマーカー遺伝子の群から選択される、染色体13qでの染色体増加によって発現レベルが変化する少なくとも1つのマーカー遺伝子、
    表5に記述されたマーカー遺伝子の群から選択される、染色体15qでの染色体消失によって発現レベルが変化する少なくとも1つのマーカー遺伝子、
    表6に記述されたマーカー遺伝子の群から選択される、染色体17pでの染色体消失によって発現レベルが変化する少なくとも1つのマーカー遺伝子、
    表7に記述されたマーカー遺伝子の群から選択される、染色体18qでの染色体消失によって発現レベルが変化する少なくとも1つのマーカー遺伝子、及び
    表8又は表9に記述されたマーカー遺伝子の群から選択される、染色体20qでの染色体増加によって発現レベルが変化する少なくとも1つのマーカー遺伝子を含む、ステップ、並びに、
    (b)ステップ(a)で使用された前記マーカー遺伝子の発現レベルを対照試料の発現レベルに比較するステップを含み、
    前記対照試料に比較された前記検査試料における前記複数のマーカー遺伝子の増加又は減少した発現レベルは、前記患者における結腸直腸腺癌細胞の存在を示している、方法。
  7. 前記マーカー遺伝子が、表1乃至9によると、0.05未満のp値又はFDR値を有する、請求項3乃至6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記マーカー遺伝子が、表1乃至9によると、0.01未満のp値又はFDR値を有する、請求項3乃至6のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記マーカー遺伝子が、表2乃至9によると、腺腫細胞と腺癌細胞との間に少なくとも「2」という発現レベルの差を有する、請求項3乃至8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記マーカー遺伝子が、表2乃至9によると、腺腫細胞と腺癌細胞との間に少なくとも「4」という発現レベルの差を有する、請求項3乃至8のいずれか一項に記載の方法。
  11. 染色体8pでの染色体消失によって発現レベルが変化する前記マーカー遺伝子が、表10に記述された、NM_020749、NM_004315、NM_003747、NM_016353、NM_152415、NM_006197、NM_000662、NM_000015、D31887、NM_017884、NM_004462、NM_006765、NM_001715、NM_012331、NM_139167、NM_013354、及び、NM_005144からなるマーカー遺伝子の群から選択される、請求項5又は6に記載の方法。
  12. 染色体8qでの染色体増加によって発現レベルが変化する前記マーカー遺伝子が、表11に記述された、NM_138455、NM_032611、NM_032862、AL713790、BC030520、NM_024035、NM_017767、NM_002346、AF289596、NM_012162、及び、AB051475からなるマーカー遺伝子の群から選択される、請求項5又は6に記載の方法。
  13. 染色体13qでの染色体増加によって発現レベルが変化する前記マーカー遺伝子が、表12に記述された、NM_145293、NM_005358、U50531、NM_012158、NM_017817、NM_003899、NM_003903、NM_018386、BC008975、NM_023011、NM_001260、NM_006646、U50524、NM_033111、NM_024808、NM_014832、NM_006002、NM_015057、NM_024546、BC026126、NM_006493、NM_018210、及び、NM_017664からなるマーカー遺伝子の群から選択される、請求項5又は6に記載の方法。
  14. 染色体15qでの染色体消失によって発現レベルが変化する前記マーカー遺伝子が、表13に記述された、NM_030574、NM_004255、NM_002573、AB033025、NM_033240、NM_000126、NM_015079、NM_015969、及び、NM_016073からなるマーカー遺伝子の群から選択される、請求項5又は6に記載の方法。
  15. 染色体17pでの染色体消失によって発現レベルが変化する前記マーカー遺伝子が、表14に記述された、NM_130766、NM_015721、及び、NM_031430からなるマーカー遺伝子の群から選択される、請求項5又は6に記載の方法。
  16. 染色体18qでの染色体消失によって発現レベルが変化する前記マーカー遺伝子が、表15に記述された、NM_004715、NM_006701、及び、NM_014913からなるマーカー遺伝子の群から選択される、請求項5又は6に記載の方法。
  17. 染色体20qでの染色体増加によって発現レベルが変化する前記マーカー遺伝子が、表16に記述された、NM_016397、NM_018270、NM_006602、NM_080476、NM_017896、NM_006097、NM_021809、NM_018840、NM_003600、NM_017495、NM_007002、NM_016354、NM_014071、NM_002212、NM_003185、NM_152255、NM_022082、NM_018244、NM_014902、NM_032013、NM_020182、NM_006886、NM_020673、BC003122、NM_012325、NM_014183、NM_021100、NM_004738、NM_016045、NM_014054、NM_022105、NM_015666、NM_032527、BC025345、NM_033405、NM_006892、NM_005225、NM_000687、BC035639、NM_018677、NM_006047、NM_016436、NM_015511、NM_016082、NM_007238、NM_003908、NM_003610、NM_153360、NM_080425、NM_000114、NM_001853、NM_144498、NM_017798、及び、NM_012384からなるマーカー遺伝子の群から選択される、請求項5又は6に記載の方法。
  18. 染色体20qでの染色体増加によって発現レベルが変化する前記マーカー遺伝子が、表16に記述された、NM_016397、NM_018270、NM_006602、NM_080476、NM_017896、NM_006097、NM_021809、NM_018840、NM_003600、NM_017495、NM_007002、NM_016354、NM_014071、NM_002212、NM_003185、NM_152255、NM_022082、NM_018244、NM_014902、NM_032013、NM_020182、NM_006886、NM_020673、BC003122、NM_012325、NM_014183、NM_021100、NM_004738、NM_016045、NM_014054、NM_022105、NM_015666、NM_032527、BC025345、及び、NM_033405からなるマーカー遺伝子の群から選択される、請求項5又は6に記載の方法。
  19. 前記検査試料が、結腸直腸腺腫組織の生検組織又は切除組織である、請求項1乃至18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 前記検査試料が、尿、血液、唾液、汗、及び便の試料からなる群から選択される、請求項1乃至18のいずれか一項に記載の方法。
  21. 前記対照試料が、結腸直腸腺腫細胞を含むが結腸直腸癌腫細胞を含まない、患者の同じ組織の試料である、請求項1乃至19のいずれか一項に記載の方法。
  22. 前記発現レベルが、蛋白質レベルで決定される、請求項1乃至21のいずれか一項に記載の方法。
  23. 前記発現レベルが、RNAレベルで決定される、請求項1乃至21のいずれか一項に記載の方法。
  24. 使用される前記マーカー遺伝子は、腺腫細胞と比較して腺癌細胞において発現レベルが増加するマーカー遺伝子である、請求項1乃至23のいずれか一項に記載の方法。
  25. 結腸直腸癌腫への結腸直腸腺腫の進行を診断するための、請求項1乃至24のいずれか一項に記載の方法の使用。
  26. 結腸直腸腺癌細胞を検出するためのキットであって、表1に記述されたマーカー遺伝子のうち少なくとも12個のマーカー遺伝子の発現を特異的に検出するための薬剤を含むキット。
  27. 結腸直腸腺癌細胞を検出するためのキットであって、表17に記述されたマーカー遺伝子のうち少なくとも1つのマーカー遺伝子の発現を特異的に検出するための薬剤を含むキット。
  28. 1又は複数のマーカー遺伝子の発現を特異的に検出するための薬剤を含む、結腸直腸腺癌細胞を検出するためのキットであって、
    表2に記述された群から選択された3つ以上のマーカー遺伝子を特異的に検出するための薬剤、
    表3に記述された群から選択された1又は複数のマーカー遺伝子を特異的に検出するための薬剤、
    表4に記述された群から選択された2つ以上のマーカー遺伝子を特異的に検出するための薬剤、
    表5に記述された群から選択された1又は複数のマーカー遺伝子を特異的に検出するための薬剤、
    表6に記述された群から選択された1又は複数のマーカー遺伝子を特異的に検出するための薬剤、
    表7に記述された群から選択された3つ以上のマーカー遺伝子を特異的に検出するための薬剤、
    表8に記述された群から選択された7つ以上のマーカー遺伝子を特異的に検出するための薬剤、及び/又は、
    表9に記述された群から選択された7つ以上のマーカー遺伝子を特異的に検出するための薬剤を含むキット。
  29. 以下の、表2に記述されたマーカー遺伝子、表3に記述されたマーカー遺伝子、表4に記述されたマーカー遺伝子、表5に記述されたマーカー遺伝子、表6に記述されたマーカー遺伝子、表7に記述されたマーカー遺伝子、表8に記述されたマーカー遺伝子、及び、表9に記述されたマーカー遺伝子の群のそれぞれのうち少なくとも1つのマーカー遺伝子の発現を特異的に検出するための一組の薬剤を含む、結腸直腸腺癌細胞を検出するためのキット。
  30. 前記マーカー遺伝子が、表1乃至9によると、0.05未満のp値又はFDR値を有する、請求項26乃至29のいずれか一項に記載のキット。
  31. 前記マーカー遺伝子が、表1乃至9によると、0.01未満のp値又はFDR値を有する、請求項26乃至29のいずれか一項に記載のキット。
  32. 前記マーカー遺伝子が、表2乃至9、又は17によると、腺腫細胞と腺癌細胞との間に少なくとも「2」という発現レベルの差を有する、請求項27乃至31のいずれか一項に記載のキット。
  33. 前記マーカー遺伝子が、表2乃至9、又は17によると、腺腫細胞と腺癌細胞との間に少なくとも「4」という発現レベルの差を有する、請求項27乃至31のいずれか一項に記載のキット。
  34. 前記薬剤がオリゴヌクレオチド又は抗体である、請求項26乃至33のいずれか一項に記載のキット。
  35. 前記オリゴヌクレオチドが支持体上に配列される、請求項34に記載のキット。
  36. 前記抗体が、分泌性蛋白質又は細胞表面上の蛋白質に結合する、請求項34に記載のキット。
  37. 1又は複数の薬剤が、放射性ラベル、磁気ラベル、MRI造影ラベル、発色団ラベル、及び、超音波ラベルから選択されたラベルで機能化される、請求項26乃至36のいずれか一項に記載のキット。
  38. 前記マーカー遺伝子は、腺腫細胞と比較して腺癌細胞において発現が増加する遺伝子である、請求項26乃至36のいずれか一項に記載のキット。
  39. 結腸直腸病変部における腺癌細胞を検出するためのin vivoでの方法であって、
    (a)表17に記述された遺伝子から選択されたマーカー遺伝子によって発現した蛋白質と特異的に結合する又は相互作用する能力を持つラベルされた薬剤に前記結腸直腸病変部を接触させるステップ、及び、
    (b)前記結腸直腸病変部との前記薬剤の結合又は相互作用を検出するステップを含み、
    前記結腸直腸病変部の位置内での前記薬剤の結合又は相互作用における差の検出が、前記病変部における腺癌細胞の存在を示している、方法。
  40. 前記マーカー遺伝子が、細胞膜に位置する蛋白質、分泌性蛋白質、又は酵素である、請求項39に記載の方法。
  41. 結腸直腸腺腫組織における腺癌細胞の存在を検出するためのin vivoでの診断器具として使用するための、表17又は18に記述されたマーカー遺伝子と特異的に結合又は相互作用する薬剤。
  42. 結腸直腸腫瘍組織内の腺癌細胞の存在を検出するための診断器具の製造における、表17又は18に記述されたマーカー遺伝子と特異的に結合又は相互作用する薬剤の使用。
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