JP2010502741A - Ptkインヒビターとしての亜鉛結合部分を含む置換2−インドリノン - Google Patents

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Abstract

本発明は、タンパク質チロシンキナーゼ(PTK)レセプターのインヒビターとして増強されたまたは特有の性質を有する亜鉛結合部分を含む置換2-インドリノン系誘導体、ならびにPTK関連疾患および癌などの障害の治療におけるその使用に関する。前記誘導体は、さらに、HDACインヒビターとしての機能を果たし得る。

Description

(関連出願)
本願は2006年9月11日に出願された米国特許仮出願第60/843,634号および2007年3月20日に出願された米国特許仮出願第60/895,880号の利益を主張する。上記出願の全教示は参照によって本明細書に援用される。
(発明の背景)
プロテインキナーゼ(PK)はタンパク質のチロシン、セリン、およびトレオニン残基のヒドロキシル基のリン酸化を触媒する酵素である。細胞生命の多くの局面、例えば細胞成長、分化、増殖、細胞周期および生存は、プロテインキナーゼ活性に依存する。さらに、異常なプロテインキナーゼ活性が癌および炎症などの宿主の障害に関連している。従って、プロテインキナーゼ活性を調節する方法の同定に関して非常に多くの努力が存在する。
レセプターチロシンキナーゼ(「RTK」)は多様な生物学的活性を有する膜貫通レセプターの大きなファミリーを構成する。現在、RTKの少なくとも19個の別々のサブファミリーが同定されている。これらの例は、サブファミリー血小板由来成長因子レセプター(「PDGFR」)であり、PDGFRα、PDGFRβ、CSFIR、c-kitおよびc-fmsが含まれる。これらのレセプターは、変化する数の免疫グロブリン様ループから構成されるグリコシル化細胞外ドメインおよびチロシンキナーゼドメインが未関連アミノ酸配列で阻害される細胞内ドメインからなる。PDGFRサブファミリーに対する相同性によって後者のグループに時々組み込まれる別のグループは、胎児肝臓キナーゼ(「flk」)レセプターサブファミリーである。このグループは、キナーゼ挿入ドメイン-レセプター胎児肝臓キナーゼ-1(KDR/FLK-1、VEGF-R2)、flk-1R、flk-4およびfms様チロシンキナーゼ1(flt-1)から構成されていると考えられている。チロシンキナーゼ成長因子レセプターファミリーのさらなる一員は、血管内皮成長因子(VEGF」)レセプター亜群である。VEGFは、PDGFに類似するダイマー糖タンパク質であるが、インビボで種々の生物学的機能および標的細胞特異性を有する。特に、VEGFは、脈管形成および血管形成において本質的な役割を果たしていると現在考えられている。公知のRTKサブファミリーのより完全な列挙がPlowmanら、DN&P, 1994, 7(6):334-339に記載されている。
チロシンキナーゼインヒビターは臨床でめざましく成功している。グリベック(Gleevec)(ABLチロシンキナーゼ)は、慢性骨髄白血病(CML)の治療において突然の活性を刺激し、キノーム(kinome)全体のインヒビターが開発された。グリベックでの早期の成功にも関わらず、個々のキナーゼを選択的に標的とすることによって薬剤耐性腫瘍の発現がもたらされ得ることは明らかである。薬物/キナーゼ結合ポケット内で変異を発現する細胞は、薬物の存在下で成長利点を示し、全体的に疾患進行をもたらす。
かかる薬物耐性腫瘍を発現する機会の減少を促進するためおよび観察される全体的な応答割合を増大するために、製薬会社は今、広く作用するキナーゼインヒビターを開発し始めている(Atkins, M, ら, Nat Rev Drug Discov 5(4), 2006, 279-280; Kling, J., Nat Biotechnol 24(8), 2006, 871-2; Frantz, S., Nature, 2006, 942-943; Garber, K., Nat Biotechnol, 2006, 24(2) 127-130)。レセプターチロシンキナーゼインヒビターに応答する状態、例えば癌等の増殖性障害の治療に有用なレセプターチロシンキナーゼインヒビターとしてのピロール置換2-インドリノン誘導体が、WO 96/40116、WO 99/61422、WO 01/60814、WO 01/42243、およびWO 02/055517に開示されている。Pfizerによって現在販売されるスーテント(Sutent)(登録商標)(スニチニブ(suntunib))は、PDGF、VEGFR、KIT、Flt3、CSF-1R、およびRETを標的とする2-インドリノンプロテインチロシンキナーゼ(PTK)クラスの例であり、腎臓細胞癌(RCC)および消化管間質腫瘍(GIST)を含む多くの種類の固体腫瘍で陽性臨床活性を示した。
さらに、多数の病理学上経路および無数の分子構成要素を含む種々の疾患の複雑で多元的な性質の解明によって、多標的療法が単一療法よりも有利であり得ることが示唆されている。癌、感染性疾患、心臓血管疾患および他の複合病因の領域における多くのかかる疾患のための2つ以上の薬剤を用いる最近の併用療法によって、この組み合わせアプローチが薬物耐性の克服、毒性の減少、およびある状況において個々の構成要素と比べて相乗的な治療効果に関する利点を提供し得ることが示されている。
特定の癌がかかる組み合わせアプローチを用いて有効的に治療されている;しかし、細胞傷害性薬物のカクテルを用いる治療計画は毒性を制限する用量および薬物-薬物相互作用によってよく制限される。分子を標的とする薬物を用いた最近の進歩によって、癌のための組み合わせ治療への新しいアプローチが提供され、多数の標的薬物が同時に使用されるのを可能にするかまたはこれらの新しい療法と標準の化学療法剤または放射線と組み合わせて毒性を制限する用量に達することなく結果を改善する。しかし、かかる組み合わせを使用する能力は現在、適合する薬理学および薬力学特性を示す薬物に限定されている。また、併用療法の安全性および効能を示す管理必要条件は対応する単一の薬物試験よりもコストが高く時間がかかり得る。必要条件が認められると、組み合わせ戦略はまた、患者に対するコスト増大、および必要とされる複雑な用量図式による患者コンプライアンスの減少と相関され得る。
タンパク質およびポリペプチドベース治療薬の分野において、2つの異なるタンパク質/ポリペプチドのアミノ酸配列のほとんどまたは全てを含み、かつ別々のタンパク質/ポリペプチドの個々の結合活性を保持するコンジュゲートまたは融合タンパク質の調製は一般的である。このアプローチは、本質的に独立した様式で構成要素を細胞の標的と結合させる、構成要素タンパク質ドメインおよび大きなサイズのコンジュゲートの独立したフォールディングによって可能になる。しかし、かかるアプローチは低分子治療薬の場合に一般的に適しており、わずかな構造改変でも得られる分子の標的結合および/または薬物動力学/薬力学特性における主要な変化をもたらし得る。
他の標的薬物と組み合わせたヒストン脱アセチラーゼ(HDAC)の使用によって相乗効果を生み出すことが示された。ヒストンアセチル化は可逆修飾であり、脱アセチル化はHDCAと称される酵素ファミリーによって触媒される。HDACはヒトのX遺伝子によって示され、4つの個別のクラスに分けられる(J Mol Biol, 2004, 338:1, 17-31)。哺乳動物において、クラスI HDAC(HDAC1〜3、およびHDAC8)が酵母RPD3 HDACと関連し、クラス2(HDAC4〜7、HDAC9およびHDAC10)が酵母HDA1、クラス4(HDAC11)、ならびにクラス3(酵母Sir2と関連するsirtuinを包含する個別のクラス)と関連する。
Csordas, Biochem. J., 1990, 286: 23-38は、ヒストンがN末端リジン残基のε-アミノ基の翻訳後アセチル化に供され、反応がヒストンアセチルトランスフェラーゼ(HAT1)によって触媒されることを教示する。アセチル化はリジン側鎖の+電荷を中和し、クロマチン構造に影響を及ぼすと考えられる。実際に、転写因子のクロマチン鋳型への接近はヒストンの過剰アセチル化によって促進され、アセチル化中のヒストンH4の拡充がゲノムの転写サイレント領域で見られた(Taunton et al., Science, 1996, 272:408-411)。腫瘍サプレッサー遺伝子の場合において、ヒストン修飾による転写サイレンシングは腫瘍形成形質転換および癌をもたらし得る。
いくつかの種類のHDACインヒビターが現在、臨床研究者によって評価されている。FDAが最初に承認したHDACインヒビターは、皮膚T細胞性リンパ腫(CTCL)治療用スベロイルアニリド(Suberoylanilide)ヒドロキサム酸(SAHA, ゾリンザ(Zolinza)(登録商標))である。他のHDACインヒビターとしてはヒドロキサム酸誘導体が挙げられ、PXD101およびLAQ824が現在臨床開発中である。ベンズアミドクラスのHDACインヒビターにおいて、MS-275、MGCD0103およびCI-994が臨床試験に達している。Mourneら(要約 #4725、AACR 2005)は、ベンズアミドのチオフェニル修飾によってHDAC1に対するHDAC阻害活性が有意に高められることを示している。
最近の進歩によって、他の標的薬剤と組み合わせたHDACインヒビターが癌治療の有利な結果を提供し得ることが示唆されている。例えば、SAHAを用いた同時治療によって、BT-474およびSKBR-3細胞のEGFR2抗体トラツズマブ誘導アポトーシスが有意に増大され、乳癌細胞に対する相乗的な細胞傷害性効果が誘導された(Bali, Clin. Cancer Res., 2005, 11, 3392)。SAHAのようなHDACインヒビターは、ゲフィチニブ単一療法に耐性な株を含む頭部および頚部癌細胞株中でゲフィチニブと組み合わせて使用される場合に抗増殖性およびアポトーシス相乗効果を示した(Bruzzese et al., Proc. AACR, 2004)。ゲフィチニブ耐性細胞株をHDACインヒビターMS-275で前処理することによって、EGFR変異を保有するものを含むゲフィチニブ感受性NSCLC細胞株で見られるものと同様なゲフィチニブの成長阻害およびアポトーシス効果がもたらされた(Witta S.E., et al., Cancer Res 66:2, 2006, 944-50)。HDACインヒビターPXD101は、EGFR1インヒビタータルセバ(Tarceva)(登録商標)(エルロチニブ(erlotinib) )と共に増殖を相乗的に阻害するように作用することを示した(WO2006082428A2)。
PC3異種移植片で観察されたHDACインヒビターFK228の抗腫瘍活性は、VEGFおよびβFGFのような血管形成因子の抑制に依存する(Sasakawa et al., Biochem. Pharmacol., 2003, 66, 897)。HDACインヒビターNVP-LAQ824は、血管形成を阻害することを示し、血管内皮成長因子レセプターチロシンキナーゼインヒビターPTK787/ZK222584と組み合わせて使用する場合に大きな抗腫瘍効果を有する(Qian et al., Cancer Res., 2004, 64, 66260)。
上記の種類の現在の治療計画は、多数薬剤の投与による薬剤耐性の問題を取り扱うように試みている。しかし、複数薬剤の混合毒性は、適切でない副作用および薬物-薬物相互作用のためにこのアプローチの有効性をしばしば制限する。さらに、異なる薬力学を有する化合物を単一投与形態に合わせることはしばしば困難であり、種々の間隔で複数の薬物を摂取する結果として生ずる必要条件は薬物組み合わせの効能を決定し得る患者コンプライアンスの問題をもたらす。また、併用療法の健康ケア費用は単一分子療法よりも高くあり得る。さらに、2つの薬剤の組み合わせの活性/安全性を示すための負担が1つの薬剤よりも大きくあり得るので、併用療法の管理認可を得ることがより困難であり得る。(Dancey J & Chen H, Nat. Rev. Drug Dis., 2006, 5:649)。交差反応性のためだけでなく、合理的設計によっても選択される多数治療標的を標的とする新規薬剤の開発によって、これらの制限を回避しつつ患者の結果を改善することが促進される。従って、大きな努力がなお選択的抗癌薬物の開発および公知抗癌薬物の新しく有効な組み合わせに向けられている。
(発明の概要)
本発明はプロテインチロシンキナーゼ(PTK)レセプターのインヒビターとして高い特性を有する亜鉛結合部分を含む置換2-インドリノン系誘導体ならびに癌などのPTK関連疾患および障害の治療におけるその使用に関する。前記誘導体はHDACインヒビターとしてさらに機能し得る。
本発明の化合物は、亜鉛イオンと結合するその能力のためにHDACまたはマトリックスメタロプロテイナーゼ(MMP)インヒビターとしてさらに機能し得る。驚くべきことに、これらの化合物は複数の治療標的に活性であり、疾患の治療に有効的である。さらに、いくつかの場合に、PTKおよびHDAC活性を個々に有する別々の分子の組み合わせの活性と比較した場合に化合物は高い活性を有することをさらに驚くべきことに見出した。即ち、ファルマコフォアの単一分子への組み込みによって、個々のファルマコフォアと比較した場合に相乗効果が提供され得る。より具体的に、亜鉛イオンと結合してHDACおよび/またはマトリックスメタロプロテイナーゼ(MMP)活性の阻害を可能にする分子の第一部分、ならびに別々で個別の標的との結合を可能にしそれによってPTK阻害を可能にして治療利益を提供する少なくとも分子の第二部分を同時に含む化合物を調製することが可能であることを見出した。好ましくは、本発明の化合物はPTKおよびHDAC活性の両方を阻害する。
従って、本発明は、一般式I:

(式中、
X1はN、CR4である; ここでR4は水素または脂肪族である;
Lは非存在またはNHである;
Cyはアリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換へテロアリールである;
Bは、直接結合、または直鎖もしくは分岐の、置換もしくは非置換アルキレン、置換もしくは非置換アルケニレン、置換もしくは非置換アルキニレン、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルケニル、ヘテロアリールアルキニル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルアルケニル、ヘテロシクリルアルキニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルキルアリールアルキル、アルキルアリールアルケニル、アルキルアリールアルキニル、アルケニルアリールアルキル、アルケニルアリールアルケニル、アルケニルアリールアルキニル、アルキニルアリールアルキル、アルキニルアリールアルケニル、アルキニルアリールアルキニル、アルキルヘテロアリールアルキル、アルキルヘテロアリールアルケニル、アルキルヘテロアリールアルキニル、アルケニルヘテロアリールアルキル、アルケニルヘテロアリールアルケニル、アルケニルヘテロアリールアルキニル、アルキニルヘテロアリールアルキル、アルキニルへテロアリールアルケニル、アルキニルヘテロアリールアルキニル、アルキルヘテロシクリルアルキル、アルキルヘテロシクリルアルケニル、アルキルヘテロシクリルアルキニル、アルケニルヘテロシクリルアルキル、アルケニルヘテロシクリルアルケニル、アルケニルヘテロシクリルアルキニル、アルキニルヘテロシクリルアルキル、アルキニルヘテロシクリルアルケニル、アルキニルヘテロシクリルアルキニル、アルキルアリール、アルケニルアリール、アルキニルアリール、アルキルへテロアリール、アルケニルへテロアリール、またはアルキニルへテロアリールであり、1つ以上のメチレンはO、S、S(O)、SO2、N(R8)、C(O)、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換複素環によって割り込まれ得るまたは末端とされ得る;R8は水素、アシル、脂肪族または置換脂肪族である;一態様において、リンカーBは1〜24個の原子、好ましくは4〜24個の原子、好ましくは4〜18個の原子、より好ましくは4〜12個の原子、最も好ましくは約4〜10個の原子である;
Cは
(a)

式中、WはOまたはSである; Yは非存在、N、またはCHである; ZはNまたはCHである; R7およびR9は独立して水素、OR'または脂肪族であり、R'は水素、脂肪族、置換脂肪族またはアシルである; 但しR7およびR9が両方とも存在する場合はR7またはR9の1つはOR'でなければならず、Yが非存在である場合はR9はOR'でなければならない; R8は水素、アシル、脂肪族、または置換脂肪族である;
(b)

式中、WはOまたはSである; JはO、NHまたはNCH3である; R10は水素または低級アルキルである;
(c)

式中、WはOまたはSである; Y1およびZ1は独立してN、CまたはCHである; ならびに
(d)

式中、Z、Y、およびWは先に定義される通りである; R11およびR12は独立して水素または脂肪族から選択される; R1、R2およびR3は独立して水素、ヒドロキシ、アミノ、ハロゲン、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキルアミノ、置換アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、置換ジアルキルアミノ、置換もしくは非置換アルキルチオ、置換もしくは非置換アルキルスルホニル、CF3、CN、N3、NO2、スルホニル、アシル、脂肪族、置換脂肪族、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換へテロアリール、複素環、および置換複素環から選択される
から選択される;
R20、R21、R22は独立してR1から選択される;
R23は水素、アシル、脂肪族または置換脂肪族である)
を有する化合物またはその幾何異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ化合物、薬学的に許容され得る塩、プロドラッグおよび溶媒和物を提供する。
(発明の詳細な説明)
本発明の化合物の第1態様は、上記の式(I)で表される化合物、またはその幾何異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ化合物、薬学的に許容され得る塩、プロドラッグおよび溶媒和物である。
本発明の化合物の第2態様は、下記の式(II):

(式中、R5およびR6は独立して水素、CF3、脂肪族または置換脂肪族から選択される; R4、R20、R21、R22、R23、G、BおよびCは先に定義される通りである)
で表される化合物、またはその幾何異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ化合物、薬学的に許容され得る塩、プロドラッグおよび溶媒和物である。
本発明の化合物の第3態様は、下記の式(III):

(式中、B1は非存在、O、S、SO、SO2、アリール、ヘテロアリール、複素環、N(R8)、COである; B2は非存在、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、アリール、ヘテロアリール、複素環、N(R8)、CO、SO、またはSO2である; B3は非存在、O、N(R8)、CO、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、アリール、ヘテロアリール、または複素環である; B4は非存在、O、S、SO、SO2、N(R8)、COである; B5は非存在、C1〜C8アルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8アルキニル、複素環、ヘテロアリールまたはアリールである; R'、R20、R21、およびR22は請求項1に先に定義される通りである)
で表される化合物、またはその幾何異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ化合物、薬学的に許容され得る塩、プロドラッグおよび溶媒和物である。
本発明の化合物の第4態様は、下記の式(IV):

(式中、nは1〜9である;R'、R20、R21、およびR22は先に定義される通りである)
で表される化合物、またはその幾何異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ化合物、薬学的に許容され得る塩、プロドラッグおよび溶媒和物である。
本発明の化合物の第5態様は、下記の式(V):

(式中、nは1〜9である;R1、R2、R3、R20、R21、およびR22は先に定義される通りである)
で表される化合物、またはその幾何異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ化合物、薬学的に許容され得る塩、プロドラッグおよび溶媒和物である。
本発明の化合物の第6態様は、下記の式(VI):

(式中、nは1〜6である;mは1または2である; R'、R20、R21、およびR22は先に定義される通りである)
で表される化合物、またはその幾何異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ化合物、薬学的に許容され得る塩、プロドラッグおよび溶媒和物である。
本発明の化合物の第7態様は、下記の式(VII):

(式中、Cは-C(O)NHOR'または

である;R'、R4、R5、R6、R20、R21、R22、およびR23は先に定義される通りである)
で表される化合物、またはその幾何異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ化合物、薬学的に許容され得る塩、プロドラッグおよび溶媒和物である。
本発明の化合物の第8態様は、下記の式(VIII):

(式中、nは0〜7である; R24は非存在、またはアルキレン、アルケニレンおよびアルキニレンから選択される; nは0〜7である; GはAr1、X2-Ar1またはX2-アルキル-Ar1であり、Ar1は独立して選択されるCyであり、X2はO、SまたはNHである; Cy、R4、R5、R6、R20、R21、R22、およびR23は先に定義される通りである)
で表される化合物、またはその幾何異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ化合物、薬学的に許容され得る塩、プロドラッグおよび溶媒和物である。
本発明の化合物の第9態様は、下記の式(IX):

(式中、
X1はN、CR4である; ここでR4は水素または脂肪族である;
Lは非存在またはNHである;
Cyはアリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換へテロアリールである;
Bは、直接結合、または直鎖もしくは分岐の、置換もしくは非置換アルキレン、置換もしくは非置換アルケニレン、置換もしくは非置換アルキニレン、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルケニル、ヘテロアリールアルキニル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルアルケニル、ヘテロシクリルアルキニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アルキルアリールアルキル、アルキルアリールアルケニル、アルキルアリールアルキニル、アルケニルアリールアルキル、アルケニルアリールアルケニル、アルケニルアリールアルキニル、アルキニルアリールアルキル、アルキニルアリールアルケニル、アルキニルアリールアルキニル、アルキルヘテロアリールアルキル、アルキルヘテロアリールアルケニル、アルキルヘテロアリールアルキニル、アルケニルヘテロアリールアルキル、アルケニルヘテロアリールアルケニル、アルケニルヘテロアリールアルキニル、アルキニルヘテロアリールアルキル、アルキニルへテロアリールアルケニル、アルキニルヘテロアリールアルキニル、アルキルヘテロシクリルアルキル、アルキルヘテロシクリルアルケニル、アルキルヘテロシクリルアルキニル、アルケニルヘテロシクリルアルキル、アルケニルヘテロシクリルアルケニル、アルケニルヘテロシクリルアルキニル、アルキニルヘテロシクリルアルキル、アルキニルヘテロシクリルアルケニル、またはアルキニルヘテロシクリルアルキニルであり、1つ以上のメチレンはO、S、S(O)、SO2、N(R8)、C(O)、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換複素環によって割り込まれ得るまたは末端とされ得る;R8は水素または脂肪族基である;
Cは
(a)

式中、WはOまたはSである; Yは非存在、N、またはCHである; ZはNまたはCHである; R7およびR9は独立して水素、ヒドロキシ、脂肪族基であり、但しR7およびR9が両方とも存在する場合はR7またはR9の1つはヒドロキシでなければならず、Yが非存在である場合はR9はヒドロキシでなければならない; R8は水素または脂肪族基である;
(b)

式中、WはOまたはSである; JはO、NHまたはNCH3である; R10は水素または低級アルキルである;
(c)

式中、WはOまたはSである; Y1およびZ1は独立してN、CまたはCHである; ならびに
(d)

式中、Z、Y、およびWは先に定義される通りである; R11およびR12は独立して水素または脂肪族から選択される; R1、R2およびR3は独立して水素、ヒドロキシ、アミノ、ハロゲン、アルコキシ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、CF3、CN、NO2、スルホニル、アシル、脂肪族、置換脂肪族、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換へテロアリール、複素環、および置換複素環から選択される
から選択される;
R20、R21、R22は独立して水素、ヒドロキシ、CF3、NO2、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルキルアミノ、アルコキシアルコキシ(好ましくはメトキシエトキシ)、アルキルアミノアルコキシ(好ましくはメチルアミノエトキシ)、フェニル、チオフェニル、フラニル、ピラジニル、置換ピラジニル、およびモルホリノから選択される; R12は水素または低級アルキルから選択される;
R23は水素または脂肪族である)
で表される化合物、またはその幾何異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ化合物、薬学的に許容され得る塩、プロドラッグおよび溶媒和物である。
本発明の化合物の第10態様は、下記の式(IX):
(式中、R5およびR6は独立して水素、CF3、脂肪族または置換脂肪族から選択される; R4、R20、R21、R22、R23、G、BおよびCは先に定義される通りである)
で表される化合物、またはその幾何異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ化合物、薬学的に許容され得る塩、プロドラッグおよび溶媒和物である。
本発明の化合物の第11態様は、下記の式(XI):
(式中、nは1〜9である;R20、R21、およびR22は先に定義される通りである)
で表される化合物、またはその幾何異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ化合物、薬学的に許容され得る塩、プロドラッグおよび溶媒和物である。
本発明の化合物の第12態様は、下記の式(XII):
(式中、nは1〜9である; R1、R2、R3、R20、R21、およびR22は先に定義される通りである)
で表される化合物、またはその幾何異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ化合物、薬学的に許容され得る塩、プロドラッグおよび溶媒和物である。
本発明の化合物の第13態様は、下記の式(XIII):

(式中、nは1〜6である; mは1または2である; R20、R21、およびR22は先に定義される通りである)
で表される化合物、またはその幾何異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ化合物、薬学的に許容され得る塩、プロドラッグおよび溶媒和物である。
本発明の化合物の第14態様は、下記の式(XIV):

(式中、Cは-C(O)NHOHまたは

である; R4、R5、R6、R20、R21、R22、およびR23は先に定義される通りである)
で表される化合物、またはその幾何異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ化合物、薬学的に許容され得る塩、プロドラッグおよび溶媒和物である。
本発明の化合物の第15態様は、下記の式(XV):

(式中、nは0〜7である; R24は非存在またはアルキレン、アルケニレン、およびアルキニレンから選択される; nは0〜7である; GはAr1、X2-Ar1またはX2-アルキル-Ar1であり、Ar1は独立して選択されるCyであり、X2はO、SまたはNHである; Cy、R4、R5、R6、R20、R21、R22、およびR23は先に定義される通りである)
で表される化合物、またはその幾何異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ化合物、薬学的に許容され得る塩、プロドラッグおよび溶媒和物である。
本発明による代表的な化合物は、以下の表A:


から選択される化合物またはその幾何異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ化合物、薬学的に許容され得る塩、プロドラッグおよび溶媒和物である。
本発明は、細胞の異常な増殖、分化または生存を含む疾患または状態の予防方法または治療方法をさらに提供する。一態様において、本発明は、細胞の異常な増殖、分化または生存を含む疾患の停止または減少のための医薬の製造における本発明の1つ以上の化合物の使用をさらに提供する。好ましい態様において、疾患は癌である。一態様において、本発明は、治療有効量の本発明の化合物を被験体に投与する工程を含む、治療の必要がある被験体における癌の治療方法に関する。
用語「癌」は悪性新生物形成細胞の増殖によって生じる任意の癌のことをいい、 例えば、腫瘍、新生物形成、癌、肉腫、白血病、リンパ腫などである。例えば、癌としては、限定されないが、中皮腫、白血病およびリンパ腫、例えば皮膚T細胞性リンパ腫(CTCL)、非皮膚末梢T細胞性リンパ腫、ヒトT細胞性リンパ栄養ウイルス(HTLV)と関連するリンパ腫、例えば成体T細胞性白血病/リンパ腫(ATLL)、B細胞リンパ腫、急性非リンパ球性白血病、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病、急性骨髄性白血病、リンパ腫、および多発性骨髄腫、非ホジキンリンパ腫、急性リンパ性白血病(ALL)、慢性リンパ性白血病(CLL)、ホジキンリンパ腫、バーキットリンパ腫、成体T細胞性白血病リンパ腫、急性骨髄白血病(AML)、慢性骨髄白血病(CML)、または肝細胞癌が挙げられる。さらなる例としては、骨髄異形成症候群、子供固体腫瘍、例えば脳腫瘍、神経芽細胞腫、網膜芽細胞腫、ウイルムス腫瘍、骨腫瘍、および軟組織肉腫、成体の一般的な固体腫瘍、例えば頭部および頚部癌(例えば、口、咽頭、鼻咽頭および食道)、尿生殖器癌(例えば、前立腺、膀胱、腎臓、子宮、卵巣、精巣)、肺癌(例えば、小細胞および非小細胞)、乳癌、膵臓癌、メラノーマおよび他の皮膚癌、胃癌、脳腫瘍、ゴーリン症候群と関連する腫瘍(例えば、髄芽細胞腫、髄膜腫など)、ならびに肝臓癌が挙げられる。主題の化合物によって治療され得る癌のさらなる例示的形態としては、限定されないが、骨格筋または平滑筋の癌、胃癌、小腸の癌、直腸癌、唾液腺の癌、子宮内膜癌、副腎癌、肛門癌、結腸癌、副甲状腺癌、および下垂体癌が挙げられる。
本明細書に記載される化合物が予防、治療および研究に有用であり得るというさらなる癌は、例えば、結腸癌、家族性腺腫性ポリポーシス癌および遺伝性非ポリポーシス結腸直腸癌、またはメラノーマである。さらに、癌としては、限定されないが、***癌、咽頭癌、下咽頭癌、舌癌、唾液腺癌、胃癌、腺癌、甲状腺癌(髄質および乳頭甲状腺癌、腎臓癌、腎臓実質癌、頚部癌、子宮体癌、子宮内膜癌、柔毛膜癌、精巣癌、尿路癌、メラノーマ、脳腫瘍、例えば神経膠芽細胞腫、星状細胞腫、髄膜腫、髄芽細胞腫および末梢神経外胚葉腫瘍、胆嚢癌、気管支癌、多発性骨髄腫、基底細胞腫、奇形腫、網膜芽細胞腫、脈絡膜メラノーマ、精上皮腫、横紋筋肉腫、頭蓋咽頭腫、骨肉腫、軟骨肉腫、筋肉肉腫、脂肪肉腫、線維肉腫、ユーイング肉腫、ならびに形質細胞腫が挙げられる。本発明の一局面において、本発明は、癌治療のための医薬の製造における本発明の1つ以上の化合物の使用を提供する。
一態様において、本発明には、細胞のさらに異常な増殖、分化または生存を妨げる医薬の製造における本発明の1つ以上の化合物の使用が含まれる。例えば、本発明の化合物は、腫瘍のサイズが増大することまたは転移状態に達することを妨げることに有用であり得る。主題の化合物が投与され、癌の進行または発達を停止しまたは腫瘍アポトーシスを誘導しまたは腫瘍血管形成を阻害し得る。また、本発明には、癌の再発を妨げるための主題の化合物の使用が含まれる。
本発明には、過形成、形成異常および前癌病変のような細胞増殖性障害の治療または予防がさらに包含される。形成異常は、病理学者が生検で認めることができる最初期形態の前癌病変である。主題の化合物は、前記過形成、形成異常または前癌病変が連続して拡大するまたは癌になることを妨げる目的で投与され得る。前癌病変の例は、皮膚、食道組織、***および頚部上皮内組織で生じ得る。
「併用療法」には、他の生物学的活性成分(例えば、限定されないが、第二および異なる抗新生物形成薬剤)ならびに非薬物療法(例えば、限定されないが、手術または放射線治療)とさらに組み合わせた主題の化合物の投与が含まれる。例えば、本発明の化合物は、他の薬学的活性化合物、好ましくは本発明の化合物の効果を高めることができる化合物と組み合わせて使用され得る。本発明の化合物は、他の薬物療法と同時(単一調製物または別々の調製物として)または連続的に投与され得る。一般的に、併用療法には、1回の治療中または治療経過中に2つ以上の薬物の投与が構想される。
「併用療法」には、他の生物学的活性成分(例えば、限定されないが、第二および異なる抗新生物形成薬剤)ならびに非薬物療法(例えば、限定されないが、手術または放射線治療)とさらに組み合わせた主題の化合物の投与が含まれる。例えば、本発明の化合物は、他の薬学的活性化合物、好ましくは本発明の化合物の効果を高めることができる化合物と組み合わせて使用され得る。本発明の化合物は、他の薬物療法と同時(単一の調製物または別々の調製物として)または連続的に投与され得る。一般的に、併用療法には、1回の治療中または治療経過中に2つ以上の薬物の投与が構想される。
本発明の一局面において、主題の化合物は様々な疾患状態に関与するプロテインキナーゼを調節する1つ以上の別々の薬剤と組み合わせて投与され得る。かかるキナーゼの例としては、限定されないが、セリン/トレオニン特異的キナーゼ、レセプターチロシン特異的キナーゼおよび非レセプターチロシン特異的キナーゼが挙げられる。セリン/トレオニンキナーゼとしては、有糸***活性化プロテインキナーゼ(MAPK)、減数***特異的キナーゼ(MEK)、RAFおよびオーロラ(aurora)キナーゼが挙げられる。レセプターキナーゼファミリーの例としては、上皮成長因子レセプター(EGFR)(例えば、HER2/neu、HER3、HER4、ErbB、ErbB2、ErbB3、ErbB4、Xmrk、DER、Let23); 線維芽細胞成長因子(FGF)レセプター(例えば、FGF-R1、GFF-R2/BEK/CEK3、FGF-R3/CEK2、FGF-R4/TKF、KGF-R); 肝細胞成長/散乱因子レセプター(HGFR)(例えば、MET、RON、SEA、SEX); インスリンレセプター(例えば、IGFI-R); Eph(例えば、CEK5、CEK8、EBK、ECK、EEK、EHK-1、EHK-2、ELK、EPH、ERK、HEK、MDK2、MDK5、SEK); Axl(例えば、Mer/Nyk、Rse); RET; ならびに血小板由来成長因子レセプター(PDGFR)(例えば、PDGFα-R、PDGβ-R、CSF1-R/FMS、SCF-R/C-KIT、VEGF-R/FLT、NEK/FLK1、FLT3/FLK2/STK-1)が挙げられる。非レセプターチロシンキナーゼファミリーとしては、限定されないが、BCR-ABL(例えば、p43abl、ARG); BTK(例えば、ITK/EMT、TEC); CSK、FAK、FPS、JAK、SRC、BMX、FER、CDKおよびSYKが挙げられる。
本発明の別の局面において、主題の化合物は非キナーゼ生物学的標的またはプロセスを調節する1つ以上の別々の薬剤と組み合わせて投与され得る。かかる標的としては、ヒストン脱アセチラーゼ(HDAC)、DNAメチルトランスフェラーゼ(DNMT)、熱ショックタンパク質(例えば、HSP90)、およびプロテオソームが挙げられる。
好ましい態様において、主題の化合物は、1つ以上の生物学的標的を阻害する抗新生物形成薬剤(例えば、低分子、モノクローナル抗体、アンチセンスRNA、および融合タンパク質)、例えばゾリンザ、タルセバ、イレッサ、タイカーブ、グリベック、スーテント、スプリセル、ネクサバール、ソラフェニブ(Sorafinib)、CNF2024、RG108、BMS387032、アフィニタック、アバスチン、ハーセプチン、アービタックス、AG24322、PD325901、ZD6474、PD184322、オバトダックス(Obatodax)、ABT737およびAEE788と組み合わされ得る。かかる組み合わせは、任意の薬剤単独で達成される効能よりも治療効能を高め得、耐性変異バリアントの出現を妨げ得るかまたは遅らせ得る。
特定の好ましい態様において、本発明の化合物が化学療法剤と組み合わせて投与される。化学療法剤は癌の分野における広範囲の療法治療薬を包含する。これらの薬剤は、腫瘍の縮小、手術後に残る癌細胞の破壊、寛解の誘導、寛解の維持および/または癌に関する症状の軽減もしくはその治療の目的のために疾患の様々な段階で投与される。かかる薬剤の例としては、限定されないが、アルキル化剤、例えば、マスタードガス誘導体(メクロレタミン、シロホスファミド、クロラムブシル、メルファラン、イホスファミド)、エチレンイミン(チオテパ、ヘキサメチルメラニン)、アルキルスルホネート(ブスルファン)、ヒドラジンおよびトリアジン(アルトレタミン、プロカルバジン、ダカルバジンおよびテモゾロミド)、ニトロソ尿素(カルムスチン、ロムスチンおよびストレプトゾシン)、イホスファミドおよび金属塩類(カルボプラチン、シスプラチン、およびオキサリプラチン); 植物アルカノイド類、例えば、ポドフィロトキシン(エトポシドおよびテニソピド)、タキサン類(パクリタキセルおよびドセタキセル)、ビンカアルカロイド類(ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシンおよびビノレルビン)、ならびにカンプトセカンアナログ(イリノテカンおよびトポテカン); 抗腫瘍抗生物質、例えばクロモマイシン(ダクチノマイシンおよびプリカマイシン)、アントラサイクリン(ドキソルビシン、ダウノルビシン、エピルビシン、ミトキサントロン、バルルビシンおよびイダルビシン)、ならびに種々雑多な抗生物質、例えばマイトマイシン、アクチノマイシンおよびブレオマイシン;代謝拮抗物質、例えば、葉酸アンタゴニスト(メトトレキサート、ペメトレキシド、ラルチトレキシド、アミノプテリン)、ピリミジンアンタゴニスト(5-フルオロウラシル、フロクスウリジン、シタラビン、カペシタビン、およびゲムシタビン)、プリンアンタゴニスト(6-メルカプトプリンおよび6-チオグアニン)ならびにアデノシンデアミナーゼインヒビター(クラドリビン、フルダラビン、メルカプトプリン、クロファラビン、チオグアニン、ネララビンおよびペントスタチン); トポイソメラーゼインヒビター、例えば、トポイソメラーゼIインヒビター(イロノテカン、トポテカン)ならびにトポイソメラーゼIIインヒビター(アムサクリン、エトポシド、リン酸エトポシド、テニポシド); モノクローナル抗体(アレムツズマブ、ゲムツズマブ オゾガミシン、リツキシマブ、トラツズマブ、イブリツモマブ チオキセタン、セツキシマブ、パニツムマブ、トシツモマブ、ベバシズマブ); ならびに種々雑多な抗新生物形成薬剤、例えば、リボヌクレオチドレダクターゼインヒビター(ヒドロキシ尿素); 副腎皮質ステロイドインヒビター(ミトタン); 酵素(アスパラギナーゼおよびペガスパルガーゼ); 抗微小管薬剤(エストラムスチン); ならびにレチノイド類(ベキサロテン、イソトレチノイン、トレチノイン(ATRA))が挙げられる。
特定の好ましい態様において、本発明の化合物が化学保護剤と組み合わせて投与される。化学保護剤は、体を保護しまたは化学療法の副作用を最小化するように作用する。かかる薬剤の例としては、限定されないが、アムホスチン、メスナ、およびデキスラゾザンが挙げられる。
本発明の一局面において、主題の化合物が放射線療法と組み合わせて投与される。放射線は、一般的に光子(X線もしくはガンマ線)または粒子放射線を使用する装置から内部的(癌部位近くへの放射性物質の移植)または外部的に送達される。併用療法が放射線治療をさらに含む場合、放射線治療は、療法剤と放射線治療の組み合わせの同時作用からの有益効果が達成される限り、任意の適切な時間で行われ得る。例えば、適切な場合で、有益効果は、放射線治療が療法剤の投与からおそらく数日間または数週間一次的に除去される場合に、なお達成される。
本発明の化合物は免疫療法剤と組み合わせて使用され得ることが理解される。免疫療法の一形態は、腫瘍から離れた部位でのワクチン組成物の投与による宿主起源の能動的で全身性腫瘍に特異的な免疫応答の発生である。単離された腫瘍抗原ワクチンおよび抗イディオタイプワクチンなどの、様々な種類のワクチンが提案されている。別のアプローチは、治療される被験体由来の腫瘍細胞またはかかる細胞の派生物の使用である(Schirrmacher et al. (1995) J. Cancer Res. Clin. Oncol. 121:487に概説される)。米国特許第5,484,596号において、Hanna Jr.らは、腫瘍を外科的に除去する工程、コラゲナーゼで細胞を分散させる工程、細胞に放射線を当てる工程、ならびに患者に少なくとも3つの連続した約107細胞の投与量を注射する工程を含む、再発または転移を防ぐための切除可能な癌の治療方法を特許請求している。
本発明の化合物が1つ以上の補助療法剤と共に有利に使用され得ることが理解される。補助療法に適切な薬剤の例としては、5HT1アゴニスト、例えばトリプタン(例えば、スマトリプタンまたはナラトリプタン); アデノシンA1アゴニスト; EPリガンド; NMDAモジュレーター、例えば、グリシンアンタゴニスト;ナトリウムチャンネル阻害剤(例えば、ラモトリジン); サブスタンスPアンタゴニスト(例えば、NK1アンタゴニスト); カンナビノイド; アセトアミノフェンまたはフェナセチン; 5-リポキシゲナーゼインヒビター; ロイコトリエンレセプターアンタゴニスト; DMARD(例えば、メトトレキサート); ガバペンチンおよび関連化合物; 三環状抗鬱薬(例えば、アミトリプチリン); 神経安定化抗癲癇薬; モノアミン作動性取り込みインヒビター(例えば、ベンラファキシン); マトリックスメタロプロテイナーゼインヒビター; 一酸化窒素シンターゼ(NOS)インヒビター、例えば、iNOSまたはnNOSインヒビター; 腫瘍壊死因子αの放出または作用のインヒビター; 抗体療法、例えばモノクローナル抗体療法; 抗ウイルス薬、例えばヌクレオシドインヒビター(例えば、ラミブジン)または免疫系モジュレーター(例えば、インターフェロン); オピオイド鎮痛薬; 局所麻酔薬; 興奮剤、例えばカフェイン; H2-アンタゴニスト(例えば、ラニチジン); プロトンポンプインヒビター(例えば、オメプラゾール); 制酸薬(例えば、水酸化アルミニウムまたは水酸化マグネシウム; 抗膨満薬(例えば、シメチコン); うっ血除去薬(例えば、フェニルエフリン、フェニルプロパノールアミン、シュードエフェドリン、オキシメタゾリン、エピネフリン、ナファゾリン、キシロメタゾリン、プロピルヘキセドリン、またはレボ-デスオキシエフェドリン); 鎮咳薬(例えば、コデイン、ヒドロコドン、カルミフェン、カルベタペンタン、もしくはデキストラメトルファン); 利尿薬; または鎮静性もしくは非鎮静性抗ヒスタミンが挙げられる。
マトリックスメタロプロテイナーゼ(MMP)は、本質的に全てのマトリックス成分を集合的に分解し得る亜鉛依存性中性エンドペプチダーゼのファミリーである。20を超えるMMP調節剤が医薬開発中であり、ほとんど半分が癌を指示する。トロント大学の研究者らは、HDACが3T3細胞中のMMP発現および活性を調節することを報告した。特に、トリコスタチンA(TSA)によるHDACの阻害は、腫瘍形成および転移を妨げることを示すが、それ自体で腫瘍形成および転移に関わるゼラチナーゼA(MMP2; IV型コラゲナーゼ)、マトリックスメタロプロテイナーゼのmRNAおよび酵素電気泳動活性を減少させる(Ailenberg M., Silverman M., Biochem Biophys Res Commun. 2002 , 298:110-115)。HDACとMMPとの関係を議論する別の最近の論文はYoung D.A., et al., Arthritis Research & Therapy, 2005, 7: 503に見ることができる。さらに、HDACとMMPインヒビターとの間での共通性はその亜鉛結合機能性である。従って、本発明の一局面において、本発明の化合物はMMPインヒビターとして使用され得、MMPの機能不全と関連するまたは相関する障害の治療に有用であり得る。MMPの過剰発現および活性化は、組織破壊を誘導することが公知であり、また、関節リウマチ、歯周病、癌およびアテローム性動脈硬化症などの多くの特定の疾患と相関する。
また、化合物は、ヒストン脱アセチラーゼ(HDAC)の機能不全に関与するまたは関するまたは関連する障害の治療に使用され得る。HDAC活性と関わっているまたは少なくとも部分的にHDAC活性によって媒介されることが公知である多くの障害があり、HDAC活性は疾患発症の誘発に役割を果たすことが公知であるか、あるいはそれらの症状は公知であるかまたはHDACインヒビターで軽減されることが示されている。本発明の化合物を用いて治療が可能であると予測されるこの種類の障害としては、限定されないが、以下: 抗増殖性障害(例えば、癌); 神経変性疾患、例えば、ハンチントン病、ポリグルタミン病、パーキンソン病、アルツハイマー病、発作、線条体黒質変性、進行性核上麻痺、ねじれ失調症、痙性斜頚およびジスキネジー、家族性振せん、ジル・ド・ラ・ツレット症候群、びまん性レヴィー小体病、進行性核上麻痺、ピック病、脳内出血、原発性側索硬化症、脊髄筋肉萎縮症、筋萎縮性側索硬化症、過形成間質性多発性神経障害、色素性網膜炎、遺伝性眼萎縮症、遺伝性痙性対麻痺、進行性運動失調およびシャイ-ドレーガー症候群; 代謝性疾患、例えば、2型糖尿病; 眼の変性疾患、例えば、緑内障、老化性黄斑変性、ルーベオシス緑内障; 炎症性疾患および/または免疫系障害、例えば、関節リウマチ(RA)、骨関節炎、若年性慢性関節炎、移植片対宿主病、乾癬、喘息、脊椎関節症、クローン病、炎症性大腸疾患 潰瘍性大腸炎、アルコール性肝炎、糖尿病、シェーグレン症候群、多発性硬化症、強直性脊椎炎、膜性糸球体症、椎間板起因痛、全身性エリテマトーデス;血管形成を含む疾患、例えば、癌、乾癬、関節リウマチ; 精神障害、例えば、双極性疾患、統合失調症、躁病、鬱および痴呆; 心臓血管疾患、例えば、心不全、再狭窄および動脈性硬化症; 線維性疾患、例えば肝臓線維症、嚢胞性線維症および血管線維腫;感染性疾患、例えば、真菌感染、例えば、カンジダアルビカンス、細菌感染、ウイルス感染、例えば単純ヘルペス、原生動物感染、例えば、マラリア、リーシュマニア属感染、ブルーストリパノソーマ感染、トキソプラスマ症およびコクシジウム症(coccidlosis)ならびに造血障害、例えば、サラセミア、貧血および鎌状赤血球貧血が挙げられる。
一態様において、本発明の化合物は、正常な発生およびホメオスタシスに重要な生理学的細胞死プロセスであるアポトーシスを誘導または阻害するために使用され得る。アポトーシス経路の変更は種々のヒト疾患の病因に寄与する。アポトーシスのモジュレーターとしての本発明の化合物は、癌(特に、限定されないが、濾胞性リンパ腫、p53変異を有する癌、***、前立腺および卵巣のホルモン依存性腫瘍、ならびに前癌病変、例えば家族性腺腫ポリポーシス)、ウイルス感染(例えば、限定されないが、ヘルペスウイルス、天然痘、エプステイン-バーウイルス、シンドビスウイルスおよびアデノウイルス)、自己免疫疾患(例えば、限定されないが、全身性狼瘡、エリテマトーデス、免疫媒介糸球体腎炎、関節リウマチ、乾癬、炎症性大腸疾患、および自己免疫真性糖尿病)、神経変性障害(例えば、限定されないが、アルツハイマー病、AIDS関連痴呆、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、色素性網膜炎、脊髄筋肉萎縮症および脳変性)、AIDS、骨髄異形成症候群、再生不良性貧血、心筋梗塞と関連する虚血損傷、心不全および再灌流損傷、不整脈、アテローム性動脈硬化症、毒素誘導性またはアルコール誘導性肝臓疾患、血液学疾患(例えば、限定されないが、慢性貧血および再生不良性貧血)、筋肉骨格系の変性疾患(例えば、限定されないが、骨粗しょう鬆症および関節炎)、アスピリン感受性鼻副鼻腔炎、嚢胞性線維症、多発性硬化症、腎臓病、ならびに癌痛などの、アポトーシスにおける異常を有する種々のヒト疾患の治療に有用である。
一局面において、本発明は、例えば、心臓、腎臓、肝臓、骨髄、皮膚、角膜、血管、肺、膵臓、精巣、足、筋肉、神経組織、十二指腸、小腸、膵臓-島-細胞、異種移植物等の組織の機能の全てまたは一部を置換するための合成または有機移植物質、細胞、器官または組織の移植後の拒絶の予防または治療; 移植片対宿主病、自己免疫疾患、例えば、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、甲状腺炎、ハシモト甲状腺炎、多発性硬化症、重症筋無力症、I型糖尿病ブドウ膜炎、若年発症または最近発症真性糖尿病、ブドウ膜炎、グレーブス病、乾癬、アトピー性皮膚炎、クローン病、潰瘍性大腸炎、脈絡炎、自己抗体媒介疾患、再生不良性貧血、エヴァンズ症候群、自己免疫溶血性貧血などの治療または予防; および外傷または病原誘導性免疫機能不全のような異常な免疫応答および/または活性化を生じる感染性疾患、例えば、B型肝炎およびC型肝炎感染、HIV、スタフィロコッカスオレウス感染、ウイルス脳炎、敗血症、寄生性疾患によって生じ、損傷が炎症性応答(例えば、らい病)によって誘導される疾患のさらなる治療; ならびに循環性疾患、例えば、動脈性硬化症、アテローム性動脈硬化症、脈絡炎、結節性多発性動脈炎および心筋炎の予防または治療のような、免疫応答または免疫媒介応答および疾患の治療および/または予防のための本発明の化合物の使用を提供する。また、本発明は、外来遺伝子の自己細胞への導入およびコード産物の発現のような、遺伝子療法治療と関連する免疫応答を予防/抑制するために使用され得る。従って、一態様において、本発明は、治療有効量の本発明の化合物を被験体に投与する工程を含む、治療の必要がある被験体における免疫応答疾患もしくは障害または免疫媒介応答もしくは障害の治療方法に関する。
一局面において、本発明は、種々の神経変性疾患の治療における本発明の化合物の使用を提供し、その非完全なリストは: I. 他の顕著な神経学的兆候がない進行性痴呆を特徴とする障害、例えば、アルツハイマー病; アルツハイマー型の老化性痴呆; およびピック病(葉萎縮症); II. 進行性痴呆と他の顕著な神経学的異常との混合型症候群、例えばA) 主に成体で現れる症候群(例えば、ハンチントン病、痴呆と運動失調および/またはパーキンソン病の発現との混合型多発性全身萎縮症、進行性核上麻痺(スティール-リチャードソン-オルゼウスキー)、びまん性レヴィー小体病、および皮質歯状核黒質(corticodentatonigral)変性症); ならびにB) 主に子供または若年性成体で現れる症候群(例えば、ハレルフォルデン-シュパッツ病および進行性家族性ミオクローヌス癲癇); III. 姿勢および運動の異常を徐々に発現する症候群、例えば、振せん麻痺(パーキンソン病)、線状体黒質変性、進行性核上麻痺、ねじれ失調症(ねじれ痙攣; 変形性筋失調症)、痙性斜頚および他のジスキネジー、家族性振せん、およびジル・ド・ラ・トゥーレット症候群; IV. 進行性運動失調の症候群、例えば、小脳変性(例えば、小脳皮質変性およびオリーブ橋小脳萎縮症(OPCA)); および脊髄小脳変性(フリードライヒ失調症および関連障害); V. 中枢自律神経系機能不全の症候群(シャイ-ドレーガー症候群); VI. 感覚変化のない筋肉弱体および低下の症候群(運動ニューロン疾患、例えば筋萎縮性側索硬化症、脊髄筋肉萎縮症(例えば、幼児脊髄筋肉萎縮症(ヴェルドニッヒ-ホフマン)、若年性脊髄筋肉萎縮症(ヴォールファルト-クーゲルベルク-ヴェランデル)および他の形態の家族性脊髄筋肉萎縮症)、原発性側索硬化症、および遺伝性痙性対麻痺; VII.筋肉弱体および低下と感覚変化との混合型症候群(進行性神経筋肉萎縮症; 慢性家族性多発性神経障害)、例えば、腓骨筋肉萎縮症(シャルコー-マリー-ツース)、過形成間質性多発性神経障害(ドゥジュリーヌ-ソッタ)、および種々雑多な形態の慢性進行性神経障害; VIII 進行性視力低下の症候群、例えば、網膜色素変性(色素性網膜炎)、および遺伝性眼萎縮症(レーバー病)である。さらに、本発明の化合物は、クロマチンリモデリングに関与し得る。
本発明には、上記の本発明の化合物の薬学的に許容され得る塩を含む医薬組成物が包含される。また、本発明には、本発明の化合物の水和物を含む医薬組成物が包含される。用語「水和物」は、限定されないが、半水和物、一水和物、二水和物、三水和物などを含む。本発明には、任意の固体または液体物理形態の本発明の化合物を含む医薬組成物がさらに包含される。例えば、化合物は結晶形態、非晶質形態で存在し得、任意の粒子径を有する。粒子は微細化され得または凝集化され得、粒子顆粒、粉末、オイル、油状懸濁液または任意の他の形態の固体または液体物理形態である。
本発明の化合物、およびその誘導体、断片、アナログ、ホモログ、薬学的に許容され得る塩または水和物は、薬学的に許容され得る担体または賦形剤と共に投与に適切な医薬組成物に含まれ得る。かかる組成物は典型的に、治療有効量の上記の任意の化合物、および薬学的に許容され得る担体を含む。好ましくは、癌治療の場合の有効量は、適切な新生物形成細胞の最終分化を選択的に誘導するのに有効な量であり、患者で毒性を生じる量未満である。
本発明の化合物は、任意の適切な手段、例えば、限定されないが、非経口、静脈内、筋肉内、皮下、移植、経口、舌下、口腔、鼻腔、肺、経皮、局所、膣、直腸、および粘膜通過投与などによって投与され得る。局所投与は、経皮パッチまたはイオン導入デバイスのような経皮投与の使用も含み得る。医薬調製物としては、活性成分として本発明の化合物を含む、固体、半固体または液体調製物(錠剤、ペレット、トローチ、カプセル、坐薬、クリーム、軟膏、エアゾール、粉末、液体、エマルション、懸濁液、シロップ、注射など)が挙げられ、選択された様式の投与に適切である。一態様において、医薬組成物は、経口投与され、従って経口投与に適切な形態、即ち固体または液体調製物として製剤化される。適切な固体経口製剤としては、錠剤、カプセル、丸薬、顆粒、ペレット、サシェおよび発泡剤、粉末等が挙げられる。適切な液体経口製剤としては、溶液、懸濁液、分散液、エマルション、オイル等が挙げられる。本発明の一態様において、組成物はカプセルに製剤化される。本態様によれば、本発明の組成物は、活性化合物の他に、不活性担体または希釈剤、硬質ゼラチンカプセルを含む。
例えば、ガム、デンプン、糖、セルロース物質、アクリレート、またはその混合物のような、担体または希釈剤として一般的に使用される任意の不活性賦形剤が、本発明の製剤に使用され得る。好ましい希釈剤は、微結晶セルロースである。組成物は崩壊剤(例えば、ナトリウムクロスカルメロース)および潤滑剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム)をさらに含み得、結合剤、バッファ、プロテアーゼインヒビター、表面活性剤、可溶化剤、可塑剤、乳化剤、安定化剤、粘度向上剤、甘味剤、フィルム形成剤、または任意のその組み合わせから選択される1つ以上の添加剤をさらに含み得る。さらに、本発明の組成物は、制御放出または直接放出製剤の形態であり得る。
液体製剤について、薬学的に許容され得る担体は、水性または非水性溶液、懸濁液、エマルションまたはオイルであり得る。非水性溶媒の例は、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、および注射用有機エステル、例えば、オレイン酸エチルである。水性担体としては、水、アルコール/水溶液、エマルションまたは懸濁液、例えば生理食塩水および緩衝化媒体が挙げられる。オイルの例は石油、動物、植物、または合成起源のもの、例えば、ピーナッツ油、大豆油、鉱物油、オリーブ油、ひまわり油、および魚肝油である。また、溶液または懸濁液は、以下の成分: 滅菌希釈剤、例えば、注射用水、生理食塩水溶液、固定油、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコールまたは他の合成溶媒; 抗細菌剤、例えば、ベンジルアルコールまたはメチルパラベン; 抗酸化剤、例えば、アスコルビン酸または重亜硫酸ナトリウム; キレート剤、例えば、エチレンジアミン四酢酸(EDTA); バッファ、例えば、酢酸、クエン酸、またはリン酸、および浸透圧調整用薬剤、例えば、塩化ナトリウムまたはデキストロースを含み得る。pHは、酸または塩基、例えば塩酸または水酸化ナトリウムで調節され得る。
また、組成物は、結合剤(例えば、アラビアゴム、コーンスターチ、ゼラチン、カルボマー、エチルセルロース、グアールガム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポビドン)、崩壊剤(例えば、コーンスターチ、ジャガイモデンプン、アルギン酸、二酸化ケイ素、ナトリウムクロスカルメロース、クロスポビドン、グアールガム、デンプングリコール酸ナトリウム、プリモゲル)、種々のpHおよびイオン強度のバッファ(例えば、tris-HCI、酢酸、リン酸)、添加剤、例えば、表面への吸着を妨げるアルブミンまたはゼラチン、界面活性剤(例えば、Tween 20、Tween 80、プルロニックF68、胆汁酸塩)、プロテアーゼインヒビター、表面活性剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム)、透過促進剤、可溶化剤(例えば、グリセロール、ポリエチレングリセロール、シクロデキストリン)、流動促進剤(例えば、コロイド状二酸化ケイ素)、抗酸化剤(例えば、アスコルビン酸、メタ重亜硫酸ナトリウム、ブチル化ヒドロキシアニソール)、安定化剤(例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、粘度向上剤(例えば、カルボマー、コロイド状二酸化ケイ素、エチルセルロース、グアールガム)、甘味剤(例えば、スクロース、アスパルテーム、クエン酸)、風味剤(例えば、ペパーミント、サリチル酸メチル、またはオレンジフレーバー)、保存剤(例えば、チメロサール、ベンジルアルコール、パラベン)、潤滑剤(例えば、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム)、流動補助剤(例えば、コロイド状二酸化ケイ素)、可塑剤(例えば、ジエチルフタレート、トリエチルクエン酸)、乳化剤(例えば、カルボマー、ヒドロキシプロピルセルロース、ラウリル硫酸ナトリウム)、ポリマーコーティング剤(例えば、ポロキサマーまたはポロキサミン)、コーティングおよびフィルム形成剤(例えば、エチルセルロース、アクリレート、ポリメタクリレート)および/または補助剤をさらに含み得る。
一態様において、活性化合物は、埋没物(implant)およびマイクロカプセル化送達系などの徐放製剤のような、体からの迅速な排除に対して化合物を保護する担体を用いて調製される。エチレン酢酸ビニル、ポリ無水物、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエステル、およびポリ乳酸のような生体分解性、生体適合性ポリマーが使用され得る。かかる製剤の調製方法は、当業者に明白である。また、物質はAlza CorporationおよびNova Pharmaceuticals, Inc.から商業的に得られ得る。リポソーム懸濁液(例えば、ウイルス抗原に対するモノクローナル抗体を用いて感染細胞を標的としたリポソーム)はまた、薬学的に許容され得る担体として使用され得る。これらは、例えば、米国特許第4,522,811号に記載されるように、当業者に公知な方法に従って調製され得る。
投与の容易性および投薬量の均一性のために、単位投薬形態での経口組成物を製剤化することが特に有利である。本明細書で使用される単位投薬形態は、治療される被験体の単位投薬量として適切な物理的に別々の単位のことをいう; 各単位は必要な医薬担体と共に所望の療法効果を生み出すように計算された所定量の活性化合物を含む。本発明の単位投薬形態の特定は、活性化合物の独自の特性および達成される特定の療法効果ならびに個体の治療のためのかかる活性化合物を配合する当該技術分野で特有の制限によって必然的に決められ、かつ直接これらに依存する。
医薬組成物は、投与のための説明書と共に、容器、パック、またはディスペンサーに含まれ得る。
毎日の投与が数日〜数年の期間で連続して繰り返され得る。経口治療は、1週〜患者の生命までの間継続し得る。好ましくは投与は連続して5日間行い得、その後さらなる投与が必要とされるかどうかを決定するために患者を評価し得る。投与は、連続的または断続的で、即ち、連続して数日の治療後の休止時間であり得る。本発明の化合物は治療の第一日に静脈投与され得、経口投与が第二日目およびその後の連続した全ての日数に投与される。
例えば、混合、粒状化、または錠剤形成プロセスによる活性成分を含む医薬組成物の調製は当該技術分野で十分理解されている。活性療法成分は、活性成分と薬学的に許容され得るおよび適合する賦形剤とよく混合される。経口投与について、活性剤は、ビヒクル、安定化剤、または不活性剤のような本目的で通例の添加剤と混合され、通例の方法によって上記の錠剤、被覆錠剤、硬質または軟質ゼラチンカプセル、水性溶液、アルコール性溶液または油状溶液などのような投与に適切な形態に変換される。
患者に投与される化合物の量は、患者で毒性を生じる量未満である。特定の態様において、患者に投与される化合物の量は、化合物の毒性レベルと等しいまたはこれを超える患者血漿中の化合物の濃度を生じる量未満である。好ましくは、患者血漿中の化合物の濃度は約10nMに維持される。一態様において、患者血漿中の化合物の濃度は約25nMに維持される。一態様において、患者血漿中の化合物の濃度は約50nMに維持される。一態様において、患者血漿中の化合物の濃度は約100nMに維持される。一態様において、患者血漿中の化合物の濃度は約500nMに維持される。一態様において、患者血漿中の化合物の濃度は約1000nMに維持される。一態様において、患者血漿中の化合物の濃度は約2500nMに維持される。一態様において、患者血漿中の化合物の濃度は約5000nMに維持される。本発明の実施で患者に投与される化合物の最適量は使用される特定の化合物および治療される癌の種類に依存する。
定義
以下に、本発明を記載するために使用される種々の用語の定義を列挙する。これらの定義は、特定の場合に限定されていない限り、用語が本明細書および特許請求の範囲全体を通して個々に、またはより大きな群の一部のいずれかで使用される際に適用される。
「脂肪族基」または「脂肪族」は、飽和(例えば、単結合)であり得るか、または1つ以上の不飽和単位、例えば、二重および/または三重結合を含み得る非芳香族部分である。脂肪族基は直鎖、分枝または環状であり得、炭素、水素または任意に1つ以上のヘテロ原子を含有し、置換または非置換であり得る。脂肪族基は、好ましくは、約1〜約24個の原子、より好ましくは約4〜約24個の原子、より好ましくは約4〜12個の原子、より典型的に約4〜約8個の原子を含有する。
用語「アシル」は、水素、アルキル、部分飽和または完全飽和シクロアルキル、部分飽和または完全飽和複素環、アリール、およびヘテロアリール置換カルボニル基をいう。例えば、アシルとしては、(C1〜C6)アルカノイル(例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、バレリル、カプロイル、t-ブチルアセチルなど)、(C3〜C6)シクロアルキルカルボニル(例えば、シクロプロピルカルボニル、シクロブチルカルボニル、シクロペンチルカルボニル、シクロヘキシルカルボニルなど)、複素環式カルボニル(例えば、ピロリジニルカルボニル、ピロリド-2-オン-5-カルボニル、ピペリジニルカルボニル、ピペラジニルカルボニル、テトラヒドロフラニルカルボニルなど)、アロイル(例えば、ベンゾイル)およびヘテロアロイル(例えば、チオフェニル-2-カルボニル、チオフェニル-3-カルボニル、フラニル-2-カルボニル、フラニル-3-カルボニル、1H-ピロイル-2-カルボニル、1H-ピロイル-3-カルボニル、ベンゾ[b]チオフェニル-2-カルボニルなど)などの基が挙げられる。また、アシル基のアルキル、シクロアルキル、複素環、アリールおよびヘテロアリール部分は、それぞれの定義に記載される基の任意の1つであり得る。「任意に置換された」と示されている場合、アシル基は、非置換または独立して「置換された」の定義で以下に列挙される置換基の群から選択される任意に1つ以上の置換基(典型的に、1〜3個の置換基)で置換され得るか、またはアシル基のアルキル、シクロアルキル、複素環、アリールおよびヘテロアリール部分は、置換基のそれぞれ好ましいリストおよびより好ましいリストで上記のようにして置換され得る。
用語「アルキル」は、1〜約12個の炭素原子または、好ましくは1〜約12個の炭素原子を有する線状または分岐した基を包含する。より好ましいアルキル基は、1〜約10個の炭素原子を有する「低級アルキル」基である。1〜8個の炭素原子を有する低級アルキル基が最も好ましい。かかる基の例としては、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、イソ-アミル、ヘキシルなどが挙げられる。
用語「アルケニル」は、2〜約20個の炭素原子または、好ましくは2〜約12個の炭素原子の少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を有する線状または分岐した基を包含する。より好ましいアルケニル基は、2〜約10個の炭素原子、より好ましくは約2〜8個の炭素原子を有する「低級アルケニル」基である。アルケニル基の例としては、エテニル、アリル、プロペニル、ブテニルおよび4-メチルブテニルが挙げられる。用語「アルケニル」、および「低級アルケニル」は、「シス」および「トランス」配置あるいは、[E」および「Z」配置を有する基を包含する。
用語「アルキニル」は、2〜約20個の炭素原子または、好ましくは2〜約12個の炭素原子の少なくとも1つの炭素-炭素三重結合を有する線状または分岐した基を包含する。より好ましいアルキニル基は、2〜約10個の炭素原子、より好ましくは約2〜8個の炭素原子を有する「低級アルキニル」基である。アルキニル基の例としては、プロパルギル、1-プロピニル、2-プロピニル、1-ブチン、2-ブチニルおよび1-ペンチニルが挙げられる。
用語「シクロアルキル」は、3〜約12個の炭素原子を有する飽和炭素環式基を包含する。用語「シクロアルキル」は、3〜約12個の炭素原子を有する飽和炭素環式基を包含する。より好ましいシクロアルキル基は、3〜約8個の炭素原子を有する「低級シクロアルキル」基である。かかる基の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルが挙げられる。
用語「シクロアルケニル」は、3〜12個の炭素原子を有する部分飽和炭素環式基を包含する。2つの二重結合(共役していてもしていなくてもよい)を含有する部分飽和炭素環式基であるシクロアルケニル基は、「シクロアルキルジエニル」と呼ばれ得る。より好ましいシクロアルケニル基は、4〜約8個の炭素原子を有する「低級シクロアルケニル」基である。かかる基の例としては、シクロブテニル、シクロペンテニルおよびシクロヘキセニルが挙げられる。
用語「アルコキシ」は、各々が1〜約12個の炭素原子または、好ましくは1〜約12個の炭素原子のアルキル部分を有する線状または分岐したオキシ含有基を包含する。より好ましいアルコキシ基は、1〜約10個の炭素原子を有する、より好ましくは1〜約8個の炭素原子を有する「低級アルコキシ」基である。かかる基の例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシおよびtert-ブトキシが挙げられる。
用語「アルコキシアルキル」は、アルキル基に結合された1つ以上のアルコキシ基を有する、すなわち、モノアルコキシアルキルおよびジアルコキシアルキル基を形成するアルキル基を包含する。
用語「アリール」は、単独または組合せで、1、2または3個の環を含有する炭素環式芳香族系を意味し、ここで、かかる環は、垂れ下がる様式で一緒に結合され得るか、または縮合され得る。用語「アリール」は、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、インダンおよびビフェニルなどの芳香族基を包含する。
用語「カルボニル」は、単独で使用されようと、「アルコキシカルボニル」など他の用語と使用されようと(C=O)を表す。
用語「カルバノイル」は、単独で使用されようと、「アリールカルバノイルアルキル」など他の用語と使用されようとC(O)NHを表す。
用語「ヘテロシクリル」、「複素環」、「複素環式」または「ヘテロシクロ」は、飽和、部分飽和および不飽和ヘテロ原子含有環形状の基を包含し、これらは、相応じて「ヘテロシクリル」、「ヘテロシクロアルケニル」および「ヘテロアリール」と呼ばれることもあり得、ヘテロ原子は、窒素、イオウおよび酸素から選択され得る。飽和ヘテロシクリル基の例としては、1〜4個の窒素原子を含有する飽和3〜6員ヘテロ単環式基(例えば、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジノ、ピペラジニルなど);1〜2個の酸素原子および1〜3個の窒素原子を含有する飽和3〜6員ヘテロ単環式基(例えば、モルホリニルなど);1〜2個のイオウ原子および1〜3個の窒素原子を含有する飽和3〜6員ヘテロ単環式基(例えば、チアゾリジニルなど)が挙げられる。部分飽和ヘテロシクリル基の例としては、ジヒドロチオフェン、ジヒドロピラン、ジヒドロフランおよびジヒドロチアゾールが挙げられる。ヘテロシクリル基としては、テトラゾリウムおよびピリジニウム基などの5価窒素が挙げられ得る。用語「複素環」はまた、ヘテロシクリル基がアリールまたはシクロアルキル基と縮合された基を包含する。かかる縮合二環式基の例としては、ベンゾフラン、ベンゾチオフェンなどが挙げられる。
用語「ヘテロアリール」は、不飽和ヘテロシクリル基を包含する。ヘテロアリール基の例としては、1〜4個の窒素原子を含有する不飽和3〜6員ヘテロ単環式基、例えば、ピロリル、ピロリニル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアゾリル(例えば、4H-1,2,4-トリアゾリル、1H-1,2,3-トリアゾリル、2H-1,2,3-トリアゾリルなど)テトラゾリル(例えば、1H-テトラゾリル、2H-テトラゾリルなど)など;1〜5個の窒素原子を含有する不飽和縮合ヘテロシクリル基、例えば、インドリル、イソインドリル、インドリジニル、ベンズイミダゾリル、キノリル、イソキノリル、インダゾリル、ベンゾトリアゾリル、テトラゾロピリダジニル(例えば、テトラゾロ[1,5-b]ピリダジニルなど)など;酸素原子を含有する不飽和3〜6員ヘテロ単環式基、例えば、ピラニル、フリルなど;イオウ原子を含有する不飽和3〜6員ヘテロ単環式基、例えば、チエニルなど;1〜2個の酸素原子および1〜3個の窒素原子を含有する不飽和3〜6員ヘテロ単環式基、例えば、オキサゾリル、イソキサゾリル、オキサジアゾリル(例えば、1,2,4-オキサジアゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル、1,2,5-オキサジアゾリルなど)など;1〜2個の酸素原子および1〜3個の窒素原子を含有する不飽和縮合ヘテロシクリル基(例えば、ベンゾキサゾリル、ベンゾキサジアゾリルなど);1〜2個のイオウ原子および1〜3個の窒素原子を含有する不飽和3〜6員ヘテロ単環式基、例えば、チアゾリル、チアジアゾリル(例えば、1,2,4-チアジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル、1,2,5-チアジアゾリルなど)など;1〜2個のイオウ原子および1〜3個の窒素原子を含有する不飽和縮合ヘテロシクリル基(例えば、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリルなど)などが挙げられる。
用語「ヘテロシクロアルキル」は、ヘテロシクロ置換アルキル基を包含する。より好ましいヘテロシクロアルキル基は、ヘテロシクロ基内に1〜6個の炭素原子を有する「低級ヘテロシクロアルキル」基である。
用語「アルキルチオ」は、2価のイオウ原子に結合された1〜約10個の炭素原子の線状または分岐したアルキル基を含有する基を包含する。好ましいアルキルチオ基は、1〜約20個の炭素原子または、好ましくは1〜約12個の炭素原子のアルキル基を有する。より好ましいアルキルチオ基は、1〜約10個の炭素原子を有する「低級アルキルチオ」基であるアルキル基を有する。1〜約8個の炭素原子の低級アルキル基を有するアルキルチオ基が最も好ましい。かかる低級アルキルチオ基の例は、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオおよびヘキシルチオである。
用語「アラルキル」または「アリールアルキル」は、ベンジル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、フェニルエチル、およびジフェニルエチルなどのアリール置換アルキル基を包含する。
用語「アリールオキシ」は、酸素原子を介して他の基に結合されたアリール基を包含する。
用語「アラルコキシ」または「アリールアルコキシ」は、酸素原子を介して他の基に結合されたアラルキル基を包含する。
用語「アミノアルキル」は、アミノ基で置換されたアルキル基を包含する。好ましいアミノアルキル基は、約1〜約20個の炭素原子または、好ましくは1〜約12個の炭素原子を有するアルキル基を有する。より好ましいアミノアルキル基は、1〜約10個の炭素原子を有するアルキル基を有する「低級アミノアルキル」である。1〜8個の炭素原子を有する低級アルキル基を有するアミノアルキル基で最も好ましい。かかる基の例としては、アミノメチル、アミノエチルなどが挙げられる。
用語「アルキルアミノ」は、1つまたは2つのアルキル基で置換されたアミノ基を表す。好ましいアルキルアミノ基は、約1〜約20個の炭素原子または、好ましくは1〜約12個の炭素原子を有するアルキル基を有する。より好ましいアルキルアミノ基は、1〜約10個の炭素原子を有するアルキル基を有する「低級アルキルアミノ」である。1〜8個の炭素原子を有する低級アルキル基を有するアルキルアミノ基が最も好ましい。適当な低級アルキルアミノは、例えば、N-メチルアミノ、N-エチルアミノ、N,N-ジメチルアミノ、N,N-ジエチルアミノなどの一置換N-アルキルアミノまたは二置換N,N-アルキルアミノであり得る。
用語「リンカー」は、化合物の2つの部分を連結する有機部分を意味する。リンカーは、典型的に、直接結合または酸素もしくはイオウなどの原子、NR8、C(O)、C(O)NH、SO、SO2、SO2NHなどの単位または置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換アルキニル、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルケニル、ヘテロアリールアルキニル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルアルケニル、ヘテロシクリルアルキニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルキルアリールアルキル、アルキルアリールアルケニル、アルキルアリールアルキニル、アルケニルアリールアルキル、アルケニルアリールアルケニル、アルケニルアリールアルキニル、アルキニルアリールアルキル、アルキニルアリールアルケニル、アルキニルアリールアルキニル、アルキルヘテロアリールアルキル、アルキルヘテロアリールアルケニル、アルキルヘテロアリールアルキニル、アルケニルヘテロアリールアルキル、アルケニルヘテロアリールアルケニル、アルケニルヘテロアリールアルキニル、アルキニルヘテロアリールアルキル、アルキニルヘテロアリールアルケニル、アルキニルヘテロアリールアルキニル、アルキルヘテロシクリルアルキル、アルキルヘテロシクリルアルケニル、アルキルヘテロシクリルアルキニル、アルケニルヘテロシクリルアルキル、アルケニルヘテロシクリルアルケニル、アルケニルヘテロシクリルアルキニル、アルキニルヘテロシクリルアルキル、アルキニルヘテロシクリルアルケニル、アルキニルヘテロシクリルアルキニル、アルキルアリール、アルケニルアリール、アルキニルアリール、アルキルヘテロアリール、アルケニルヘテロアリール、アルキニルヘテロアリール、ここで、1つ以上のメチレンは、O、S、S(O)、SO2、N(R8)、C(O)によって中断もしくは終結され得る、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換複素環式などの原子鎖を含み、式中、R8は水素、アシル、脂肪族または置換脂肪族である。一態様において、リンカーBは、1〜24個の原子、好ましくは4〜24個の原子、好ましくは4〜18個の原子、より好ましくは4〜12個の原子、最も好ましくは約4〜10個の原子である。
用語「置換された」は、与えられた構造内の1つ以上の水素基の、指定された置換基の基、例えば、限定されないが、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロシクリル、チオール、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルチオアルキル、アリールチオアルキル、アルキルスルホニル、アルキルスルホニルアルキル、アリールスルホニルアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アラルコキシ、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アリールアミノカルボニル、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、ハロアルキル、アミノ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、アルキルアミノ、アリールアミノ、アルキルアミノアルキル、アリールアミノアルキル、アミノアルキルアミノ、ヒドロキシ、アルコキシアルキル、カルボキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アミノカルボニルアルキル、アシル、アラルコキシカルボニル、カルボン酸、スルホン酸、スルホニル、ホスホン酸、アリール、ヘテロアリール、複素環式、および脂肪族による置き換えをいう。さらに、上記の置換基のそれぞれが、さらに置換され得ることが理解される。
簡単にするため、全体を通して定義され言及される化学的部分は、当業者に明白な適切な構造状況下において、一価化学的部分(例えば、アルキル、アリールなど)または多価部分であり得る。例えば、「アルキル」部分は、一価の基(例えば、CH3-CH2-)に言及され得、または他の場合では、二価の連結部分が「アルキル」であり得、この場合、当業者は、アルキルが、用語「アルキレン」に等価である二価基(例えば、-CH2-CH2-)と理解する。同様に、2価の部分が必要とされ、「アルコキシ」、「アルキルアミノ」、「アリールオキシ」、「アルキルチオ」、「アリール」、「ヘテロアリール」、「複素環式」、「アルキル」、「アルケニル」、「アルキニル」、「脂肪族」、または「シクロアルキル」であると記載されている状況において、当業者は、用語「アルコキシ」、「アルキルアミノ」、「アリールオキシ」、「アルキルチオ」、「アリール」、「ヘテロアリール」、「複素環式」、「アルキル」、「アルケニル」、「アルキニル」、「脂肪族」、または「シクロアルキル」が、対応する2価の部分をいうと理解する。
用語「ハロゲン」または「ハロ」は、本明細書で使用されるように、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素から選択される原子をいう。
本明細書で使用されるように、用語「異常型増殖」は、異常な細胞増殖をいう。
句「補助療法」は、本発明の併用療法に関連する副作用を低減または回避する薬剤、例えば限定されないが、例えば、抗癌薬の毒性効果を低減する薬剤、例えば、骨吸収インヒビター、心臓保護剤;化学療法、放射線療法もしくは手術に関連する吐気および嘔吐の発生を予防もしくは低減する薬剤;または骨髄抑制性抗癌薬投与に関連する感染の発生を低減する薬剤での被験体の治療を包含する。
用語「新脈管形成」は、本明細書で使用されるように、血管の形成をいう。具体的には、新脈管形成は、内皮細胞が病巣に集まって崩壊し、それ自体の基底膜内に浸潤し、間隙の間質を介して脈管形成刺激に向かって移動し、移動先端の近位で増殖し、血管に組織化され、新たに合成された基底膜に再付着する多段階プロセスである(Folkman et al., Adv. Cancer Res., Vol. 43,pp. 175-203 (1985)参照)。抗脈管形成剤は、このプロセスに干渉する。これらの工程のいくつかに干渉する薬剤の例としては、トロンボスポンジン-1、アンギオスタチン、エンドスタチン、インターフェロンαならびにマトリックスメタロプロテイナーゼ(MMP)インヒビターなどの新たに形成されている血管が従う経路を切り開いて作り出す酵素の作用をブロックする化合物;.アルファ.v.ベータ.3 インヒビターなどの血管細胞が親血管と腫瘍を橋かけするのに使用する分子に干渉する化合物;特異的COX-2インヒビターなどの新しい血管を形成する細胞の増殖を妨げる薬剤;ならびにこれらの標的のいくつかに同時に干渉するタンパク質系化合物が挙げられる。
用語「アポトーシス」は、本明細書で使用されるように、年齢または細胞の健康状態および条件により指令された場合、正常に機能しているヒトおよび動物細胞の核によってシグナル伝達されるプログラムされた細胞死をいう。「アポトーシス誘導剤」は、プログラムされた細胞死のプロセスを誘発する。
用語「癌」は、本明細書で使用される場合、制御されない細胞***、および浸潤による隣接組織内への直接増殖または転移による遠位部位への移植のいずれかによって他の組織に浸潤するこれらの細胞の能力を特徴とする疾患または障害の種類を表す。
用語「化合物」は、本明細書において、本明細書に示す式を有する化合物の薬学的に許容され得る塩、溶媒和物、水和物、多型、エナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ化合物などを含むと定義される。
用語「デバイス」は、特定の機能を果たすように設計された通常機械的または電気的である任意の器具をいう。
本明細書で使用されるように、用語「形成異常」は、異常な細胞増殖をいう。
本明細書で使用されるように、主題の治療方法に関する用語「有効量の主題の化合物」は、所望の投与計画の一部として送達された場合、例えば、臨床的に許容され得る標準に対して細胞増殖速度および/または分化の状態および/または細胞の生存の割合の変化をもたらす主題の化合物の量をいう。この量は、さらに、新形成障害の症状の1つ以上をある程度緩和し得る、例えば限定されないが、1)癌細胞の数を低減;2)腫瘍の大きさを縮小;3)末梢器官内への癌細胞浸潤を阻害(すなわち、ある程度の遅延、好ましくは停止);3)腫瘍転移を阻害(すなわち、ある程度の遅延、好ましくは停止);4)腫瘍増殖をある程度阻害;5)該障害に関連する症状の1つ以上のある程度を軽減もしくは低減;および/または6)抗癌剤の投与に関連する副作用を軽減もしくは低減し得る。
用語「過形成」は、本明細書で使用されるように、過剰な細胞***または増殖をいう。
句「免疫療法剤」は、接種によって、免疫ドナー、例えば、別の人または動物の免疫性を宿主に移すために使用される薬剤をいう。該用語は、別の個体または動物によって産生された実施(performed)抗体を含有する血清またはγグロブリン;非特異的全身刺激;アジュバント;能動特異的免疫療法;および養子免疫療法の使用を包含する。養子免疫療法は、感作リンパ球、転移因子、免疫RNA、または血清中抗体もしくはγグロブリンの宿主接種を含む治療または薬剤による疾患の治療をいう。
新形成、腫瘍増殖または腫瘍細胞増殖に関連する用語「阻害」は、とりわけ、原発性または続発性腫瘍出現の遅延、原発性または続発性腫瘍の発達の遅延、原発性または続発性腫瘍の発生の減少、疾患の副次効果の重症度の遅延または減少、腫瘍増殖の停止および腫瘍の後退によって評価され得る。極端には、本明細書において、完全な阻害は、予防または化学的予防をいう。
用語「転移」は、本明細書で使用されるように、元の腫瘍部位から血管およびリンパ管を介して癌細胞が移動し、他の組織において癌が発生することをいう。また、転移は、遠位部位での続発性癌増殖に対して使用される用語である。
用語「新生物」は、本明細書で使用されるように、過剰な細胞***から生じる異常な組織塊をいう。新生物は、良性(癌性でない)、または悪性(癌性)であり得、腫瘍とも呼ばれ得る。用語「新形成」は、腫瘍形成をもたらす病理学的過程である。
本明細書で使用されるように、用語「前癌性」は、悪性ではないが、治療しないままだと悪性となるであろう状態をいう。
用語「増殖」は、有糸***している細胞をいう。
句「PTK関連疾患または障害」は、不適切なPTK活性またはPTKの過剰活性を特徴とする疾患または障害をいう。不適切な活性は、(i)通常PTKを発現しない細胞におけるPTK発現;(ii)不要な細胞増殖、分化および/または増殖をもたらすPTK発現の増大;または(iii)細胞増殖、分化および/または増殖の不要な低減をもたらすPTK発現の減少のいずれかをいう。PTKの過剰活性は、特定のPTKをコードする遺伝子の増幅または細胞増殖、分化および/または増殖障害と相関し得るレベルのPTK活性の生成(すなわち、PTKのレベルが増大すると、細胞性障害の症状の1つ以上の重症度が増大する)のいずれかをいう。また、過剰活性は、リガンド結合の原因であるPTK断片の欠失などの変異の結果としてのリガンドの独立したまたは連続的な活性化の結果であり得る。
句「放射線療法剤」は、新形成の治療における電磁気または粒状放射線の使用をいう。
用語「再発」は、本明細書で使用されるように、ある期間の寛解後の癌の戻りをいう。これは、最初の癌からの細胞の不完全な除去によるものであり得、局所(最初の癌の同じ部位)、限局(最初の癌の近傍、あるいはリンパ節または組織)、および/または転移の結果遠位で起こり得る。
用語「治療」は、ヒトを含む哺乳動物が、哺乳動物の状態を直接または間接的に改善する目的で医療扶助に供される任意のプロセス、作用、適用、療法などをいう。
用語「ワクチン」は、腫瘍関連抗原(TAA)を発現する細胞を攻撃することにより、患者の免疫系が腫瘍に対する免疫応答を示すように誘導する薬剤を含む。
本明細書で使用されるように、主題の治療方法に関する用語「有効量の主題の化合物」は、所望の投与計画の一部として送達された場合、例えば、臨床的に許容され得る標準に対して細胞増殖速度および/または分化の状態および/または
細胞の生存の割合の変化をもたらす主題の化合物の量をいう。この量は、さらに、新形成障害の症状の1つ以上をある程度緩和し得る、例えば限定されないが、1)癌細胞の数を低減;2)腫瘍の大きさを縮小;3)末梢器官内への癌細胞浸潤を阻害(すなわち、ある程度の遅延、好ましくは停止);3)腫瘍転移を阻害(すなわち、ある程度の遅延、好ましくは停止);4)腫瘍増殖をある程度阻害;5)該障害に関連する症状の1つ以上のある程度を軽減もしくは低減;および/または6)抗癌剤の投与に関連する副作用を軽減もしくは低減し得る。
本明細書で使用されるように、用語「薬学的に許容され得る塩」は、論理的に正しい医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー応答などなく、ヒトおよび下等動物の組織との接触における使用に適し、妥当な利益/リスク比に相応する塩をいう。薬学的に許容され得る塩は当該技術分野で周知である。例えば、S. M. Berge,et al.は、J. Pharmaceutical Sciences,66:1-19 (1977)に薬学的に許容され得る塩を詳細に記載している。該塩は、本発明の化合物の最終の単離および精製中にインサイチュで、または遊離塩基官能基を適当な有機酸もしくは無機酸と反応させることにより別々に調製され得る。薬学的に許容され得る無毒性の酸付加塩の例としては、限定されないが、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸および過塩素酸などの無機酸または酢酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸ラクトビオン酸またはマロン酸などの有機酸と形成されるか、あるいはイオン交換などの当該技術分野で使用される他の方法を使用することにより形成されるアミノ基の塩が挙げられる。他の薬学的に許容され得る塩としては、限定されないが、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、樟脳酸塩、カンフルスルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、グルコン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヒドロヨウ化物塩、2-ヒドロキシエタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3-フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバリン酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、吉草酸塩などが挙げられる。代表的なアルカリまたはアルカリ土類金属塩としては、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどが挙げられる。さらなる薬学的に許容され得る塩としては、適宜、無毒性のアンモニウム、第4級アンモニウム、ならびにハロゲン化物、水酸化物、カルボキシレート、スルフェート、ホスフェート、ナイトレート、1〜6個の炭素原子を有するアルキル、スルホネートおよびアリールスルホネートなどの対イオンを用いて形成されるアミンカチオンが挙げられる。
本明細書で使用されるように、用語「薬学的に許容され得るエステル」は、インビボで加水分解するエステルをいい、ヒト体内で容易に分解して親化合物またはその塩が生じるものが挙げられる。適当なエステル基としては、例えば、薬学的に許容され得る脂肪族カルボン酸、特にアルカン酸、アルケン酸、シクロアルカン酸およびアルカンジオン酸に由来するものであって、各アルキルまたはアルケニル部分が有利には6個以下の炭素原子を有するものが挙げられる。具体的なエステルの例としては、限定されないが、ギ酸エステル、酢酸エステル、プロピオン酸エステル、酪酸エステル、アクリル酸エステルおよびコハク酸エチルが挙げられる。
用語「薬学的に許容され得るプロドラッグ」は、本明細書で使用されるように、論理的に正しい医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー応答を伴い、ヒトおよび下等動物の組織との接触における使用に適し、妥当な利益/リスク比に相応し、その意図される使用に有効な本発明の化合物のプロドラッグ、ならびに可能な場合は発明の化合物の両性イオン形態をいう。「プロドラッグ」は、本明細書で使用されるように、代謝的手段によって(例えば、加水分解によって)インビボで本発明の化合物に変換可能な化合物を意味する。プロドラッグの種々の形態は、例えば、Bundgaard(編),Design of Prodrugs,Elsevier (1985);Widder,et al. (編),Methods in Enzymology,第4巻,Academic Press (1985);Krogsgaard-Larsen,et al.(編)。"Design and Application of Prodrugs,Textbook of Drug Design and Development,第5章,113-191 (1991);Bundgaard,et al., Journal of Drug Deliver Reviews,8:1-38(1992);Bundgaard,J. of Pharmaceutical Sciences,77:285 et seq. (1988);HiguchiおよびStella (編)Prodrugs as Novel Drug Delivery Systems,American Chemical Society (1975);ならびにBernard Testa & Joachim Mayer,“Hydrolysis In Drug And Prodrug Metabolism:Chemistry,Biochemistry And Enzymology,” John Wiley and Sons,Ltd. (2002)に記載のように、当該技術分野で公知である。
本明細書で使用されるように、「薬学的に許容され得る担体」は、滅菌発熱物質無含有水などの医薬投与と適合する任意の全ての溶媒、分散媒体、コーティング、抗菌剤および抗真菌剤、等張剤ならびに吸収遅延剤などを含むことが意図される。適当な担体は、参照により本明細書に援用される当該技術分野の標準的な参考教科書であるRemington's Pharmaceutical Sciencesの最新版に記載されている。かかる担体または希釈剤の好ましい例としては、限定されないが、水、生理食塩水、リンゲル(finger's)液、デキストロース溶液、および5%ヒト血清アルブミンが挙げられる。リポソームおよび固定油などの非水性ビヒクルもまた使用され得る。薬学的に活性な物質のためのかかる媒体および薬剤の使用は当該技術分野で周知である。任意の従来の媒体または薬剤が活性化合物と適合性でない場合を除き、該組成物におけるその使用が企図される。補助活性化合物もまた該組成物中に組み込まれ得る。
本明細書で使用されるように、用語「前癌性」は、悪性ではないが、治療しないままだと悪性となるであろう状態をいう。
用語「被験体」は、本明細書で使用されるように動物をいう。好ましくは、動物は哺乳動物である。より好ましくは哺乳動物はヒトである。また、被験体は、例えば、イヌ、ネコ、ウマ、ウシ、ブタ、モルモット、魚類、鳥類などをいう。
本発明の化合物は、選択的な生物学的性質を向上させるために適切な官能基を追加することにより修飾され得る。かかる修飾は当該技術分野で公知であり、与えられた生物学的系(例えば、血液、リンパ系、中枢神経系)内への生物学的浸透を増大させる、経口アベイラビリティを増大させる、注射による投与を可能にするために可溶性を増大させる、代謝を改変する、および排出速度を改変するものが挙げられ得る。
合成された化合物は、反応混合物から分離され得、カラムクロマトグラフィー、高圧液体クロマトグラフィー、または再結晶などの方法によってさらに精製され得る。当業者によって認識され得るように、本明細書の式の化合物のさらなる合成方法は、当業者に明白である。さらに、種々の合成工程は、所望の化合物を得るために、代替的なシーケンスまたは順序で行なわれ得る。本明細書に記載の化合物の合成に有用な合成化学変換ならびに保護基の方法論(保護および脱保護)は当該技術分野で公知であり、例えば、R. Larock,Comprehensive Organic Transformations,VCH Publishers (1989);T.W. GreeneおよびP.G.M. Wuts,Protective Groups in Organic Synthesis,第2版, John Wiley and Sons (1991);L. FieserおよびM. Fieser,Fieser and Fieser's Reagent for Organic Synthesis,John Wiley and Sons (1994);ならびにL. Paquette編,Encyclopedia of Reagents for Organic Synthesis,John Wiley and Sons (1995)、ならびにその後続版などに記載のものが挙げられる。
本明細書に記載の化合物は、1つ以上の不斉中心を含み、したがって、エナンチオマー、ジアステレオマー、および絶対立体化学に関してアミノ酸について(R)もしくは(S)または(D)もしくは(L)で定義され得る他の立体異性形態が生じる。本発明は、かかる可能なすべての異性体、ならびにそのラセミ形態および光学的に純粋な形態を含むことが意図される。光学異性体は、上記の手順によって、またはラセミ混合物を分離することによって、そのそれぞれの光学的に活性な前駆体から調製され得る。該分離は、分離剤の存在下で、クロマトグラフィーまたは反復結晶化または当業者に公知のこれらの技術のいくつかの組合せによって行なわれ得る。分離に関するさらなる詳細は、Jacques,et al., Enantiomers,Racemates,and Resolutions (John Wiley & Sons,1981)に見られ得る。本明細書に記載の化合物がオレフィン性二重結合、他の不飽和、または他の幾何不斉中心を含む場合、特に記載のない限り、該化合物は、EおよびZ幾何異性体ならびに/またはシス-およびトランス-異性体の両方を含むことが意図される。同様に、すべての互変異性形態もまた含まれることが意図される。本明細書において出現する任意の炭素-炭素二重結合の立体配置は、便宜上のみのために選択され、本文中にそうと記載されていない限り、特定の立体配置を指定することを意図しない。したがって、本明細書において随意にトランスと示された炭素-炭素二重結合または炭素-ヘテロ原子二重結合は、シス、トランス、または両者の任意の比率の混合物であり得る。
医薬組成物
本発明の医薬組成物は、1種類以上の薬学的に許容され得る担体または賦形剤と一緒に製剤化された治療有効量の本発明の化合物を含む。
本明細書で使用されるように、用語「薬学的に許容され得る担体または賦形剤」は、任意の型の無毒性で不活性な固形、半固形または液体充填剤、希釈剤、カプセル化材料または製剤化補助剤を意味する。薬学的に許容され得る担体としての機能を果たし得る物質のいくつかの例は、ラクトース、グルコースおよびスクロースなどの糖類;アルファ-(α)、ベータ-(β)およびガンマ-(γ)シクロデキストリンなどのシクロデキストリン;トウモロコシデンプンおよびイモデンプンなどのデンプン;セルロースおよびカルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロースおよび酢酸セルロースなどのその誘導体;粉末トラガカント;麦芽;ゼラチン;タルク;ココアバターおよび坐剤用ワックスなどの賦形剤;ピーナッツ油、綿実油、ベニバナ油、ゴマ油、オリーブ油、コーン油および大豆油などの油;プロピレングリコールなどのグリコール;オレイン酸エチルおよびラウリン酸エチルなどのエステル;寒天;水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウムなどの緩衝剤;アルギン酸;発熱物質無含有水;等張性生理食塩水;リンゲル液;エチルアルコール、およびリン酸緩衝液、ならびにラウリル硫酸ナトリウムおよびステアリン酸マグネシウムなどの他の無毒性の適合性潤滑剤であり、加えて、着色剤、離型剤、コーティング剤、甘味剤、香味剤および香料剤、保存剤ならびに抗酸化剤もまた、製剤者の判断に従って組成物中に存在し得る。
本発明の医薬組成物は、経口、非経口、吸入スプレーにより、局所、直腸、鼻腔内、口内、膣または埋め込みレザバーにより、好ましくは経口投与または注射による投与によって投与され得る。本発明の医薬組成物は、任意の従来の無毒性の薬学的に許容され得る担体、補助剤またはビヒクルを含有し得る。いくつかの場合において、製剤化された化合物またはその送達形態の安定性を向上させるため、薬学的に許容され得る酸、塩基またはバッファーで製剤のpHが調整され得る。本明細書で使用される非経口という用語は、皮下、皮内、静脈内、筋肉内、関節内、動脈内、滑液包内、胸骨内、鞘内、病変内および頭蓋内注または注入技術を含む。
経口投与のための液体投薬形態としては、薬学的に許容され得るエマルジョン、マイクロエマルジョン、溶液、懸濁液、シロップおよびエリキシルが挙げられる。活性化合物に加え、液体投薬形態は、例えば、水または他の溶媒、可溶化剤および乳化剤、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油(特に、綿実、塊茎、コーン、胚芽、オリーブ、ヒマシおよびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコールおよびソルビタンの脂肪酸エステル、ならびにその混合物などの当該技術分野で一般に使用される不活性希釈剤を含有し得る。不活性な希釈剤の他に、経口組成物はまた、展着剤、乳化剤および懸濁剤、甘味剤、香味剤および香料剤などの補助剤を含み得る。
注射用調製物、例えば、滅菌注射用水性または油性懸濁液は、適当な分散剤または展着剤および懸濁剤を用いて公知の技術に従って製剤化され得る。また、滅菌注射用調製物は、無毒性の非経口に許容され得る希釈剤または溶媒中の滅菌注射用溶液、懸濁液またはエマルジョン、例えば、1,3-ブタンジオール中の溶液であり得る。許容され得るビヒクルおよび溶媒のうち、使用され得るものは、水、リンゲル液、U.S.P.および等張性塩化ナトリウム溶液である。また、滅菌、固定油は、溶媒または懸濁媒体として従来より使用されている。この目的のため、任意のブランド固定油、例えば、合成モノ-またはジグリセリドが使用され得る。また、オレイン酸などの脂肪酸が注射用剤の調製に使用される。
注射用製剤は、例えば、細菌保持フィルターによる濾過によって、または使用前に、滅菌水もしくは他の滅菌注射用媒体に溶解もしくは分散され得る滅菌剤を滅菌固形組成物の形態で組み込むことによって滅菌され得る。
薬物の効果を延長するため、しばしば、皮下または筋肉内注射による薬物の吸収を遅らせることが望ましい。これは、水溶性の乏しい結晶性または非晶質物質の液体懸濁液の使用によって達成され得る。したがって、薬物の吸収速度は、その溶解速度に依存し、これは、結晶サイズおよび結晶性形態に依存し得る。あるいは、非経口投与薬物形態の遅延吸収は、薬物を油ビヒクルに溶解または懸濁することにより達成される。注射用蓄積形態は、ポリラクチド-ポリグリコリドなどの生分解性ポリマー中の薬物のマイクロカプセル化マトリックスを形成することにより作製される。ポリマーに対する薬物の比および使用される特定のポリマーの性質に応じて薬物放出速度が制御され得る。他の生分解性ポリマーの例としては、ポリ(オルトエステル)およびポリ(無水物)が挙げられる。蓄積注射用製剤はまた、身体組織と適合性であるリポソームまたはマイクロエマルジョン中に薬物を閉じ込めることにより調製される。
直腸または膣投与用の組成物は、好ましくは、ココアバター、ポリエチレングリコールなどの適当な非刺激性賦形剤もしくは担体または常温では固体であるが、体温では液体であり、したがって、直腸もしくは膣腔で融解し、活性化合物を放出する坐剤用ワックスと本発明の化合物を混合することにより調製され得る坐剤である。
経口投与用の固形投薬形態としては、カプセル、錠剤、丸剤、粉末、および顆粒が挙げられる。かかる固形投薬形態において、活性化合物は、クエン酸ナトリウムもしくはリン酸二カルシウムなどの少なくとも1つの不活性な薬学的に許容され得る賦形剤もしくは担体および/または:a)デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、およびケイ酸、などの充填剤もしくは増量剤b)例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギネート、ゼラチン、ポリビニルピロリジノン、スクロース、およびアラビアゴムなどの結合剤、c)グリセロールなどの湿潤剤、d)寒天-寒天、炭酸カルシウム、イモもしくはタピオカデンプン、アルギン酸、ある種のケイ酸塩、および炭酸ナトリウムなどの崩壊剤、e)パラフィンなどの溶解遅延剤、f)第4級アンモニウム化合物などの吸収促進剤、g)例えば、セチルアルコールおよびグリセロールモノステアレートなどの展着剤、h)カオリンおよびベントナイトクレイなどの吸収剤、ならびにi)タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固形ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウムなどの潤滑剤、ならびにその混合物と混合される。カプセル、錠剤および丸剤の場合、投薬形態は緩衝剤もまた含み得る。
類似した型の固形組成物もまた、ラクトースまたは乳糖ならびに高分子量ポリエチレングリコールなどの賦形剤を使用するソフトおよびハード充填ゼラチンカプセルにおける充填剤として使用され得る。
腸溶性コーティングおよび医薬製剤分野で周知の他のコーティングなどのコーティングおよび殻を有する錠剤、ドラジェ、カプセル、丸剤および顆粒の固形投薬形態が調製され得る。これらは、任意に、不透明化剤を含有し得、また、活性成分(1種類または複数種)のみを、または優先的に、腸管の特定部分に任意に遅延様式で放出する組成物であり得る。使用され得る包埋組成物の例としては、ポリマー物質およびワックスが挙げられる。
本発明の化合物の局所または経皮投与用の投薬形態としては、軟膏、ペースト、クリーム、ローション、ゲル、粉末、溶液、スプレー、吸入剤または貼付剤が挙げられる。活性成分は、滅菌条件下で薬学的に許容され得る担体および必要に応じて任意の必要とされる保存剤またはバッファーと混合される。眼科用製剤、点耳剤、眼用軟膏、粉末および溶液もまた、本発明の範囲に含まれることが企図される。
軟膏、ペースト、クリームおよびゲルは、本発明の活性化合物に加えて、動物性および植物性脂肪、油、ワックス、パラフィン、デンプン、トラガカント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコーン、ベントナイト、ケイ酸、タルクおよび酸化亜鉛、またはその混合物などの賦形剤を含有し得る。
粉末およびスプレーは、本発明の化合物に加えて、ラクトース、タルク、ケイ酸、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウムおよびポリアミド粉末、またはこれらの物質の混合物などの賦形剤を含有し得る。スプレーは、さらに、クロロフルオロヒドロカーボンなどの通常のプロペラントを含有し得る。
経皮貼付剤は、身体への化合物の制御送達を提供するという付加的な利点を有する。かかる投薬形態は、化合物を適正な媒体に溶解または分散することにより作製され得る。また、皮膚を通過する化合物の流量を増加させるために吸収促進剤が使用され得る。速度は、速度制御膜を提供するか、化合物をポリマーマトリックスもしくはゲルに分散することのいずれかによって制御され得る。
肺送達のためには、本発明の治療組成物は、固形または液体粒状形態で製剤化され、呼吸器系への直接投与 例えば、吸入によって患者に投与される。本発明の実施のために調製される活性化合物の固形または液体粒状形態としては、呼吸用粒子:すなわち、吸入すると口および喉頭を通過して気管支および肺の肺胞内に入るのに充分に小さいサイズの粒子が挙げられる。エーロゾル化治療剤、特にエーロゾル化抗生物質の送達は当該技術分野で公知である(例えば、VanDevanter et al.に対する米国特許第5,767,068号、Smith et al.に対する米国特許第5,508,269号、およびMontgomeryによるWO 98/43,650参照、これらはすべて、参照により本明細書に援用される)。また、抗生物質の肺送達の記載は、米国特許第6,014,969号に見られ、参照により本明細書に援用される。
本発明の化合物の「治療有効量」により、任意の医療治療に適用可能な妥当な利益/リスク比で処置被験体に治療効果が付与される化合物の量が意図される。
治療効果は、客観的(すなわち、いくつかの試験もしくはマーカーによって測定可能)または主観的(すなわち、被験体が効果の徴候を示すか、もしくは効果を感じる)であり得る。上記の化合物の有効量は、約0.1mg/Kg〜約500mg/Kg、好ましくは約1〜約50mg/Kgの範囲であり得る。また、有効用量は、投与経路、ならびに他の薬剤との同時使用の可能性に応じて変化する。しかしながら、本発明の化合物および組成物の1日の総使用量は、論理的に正しい医学的判断の範囲内で主治医によって決定されることは理解されよう。任意の特定の患者のための具体的な治療有効用量レベルは、処置される障害および障害の重症度;使用される特定の化合物の活性;使用される特定の組成物;患者の年齢、体重、一般健康状態、性別および食事;使用される特定の化合物の投与期間、投与経路、および排出速度;治療の持続期間;使用される特定の化合物と組み合わせて、または同時に使用される薬物;ならびに医学分野で周知の同様の因子を含む種々の因子に依存する。
単回用量または分割用量でヒトまたは他の動物に投与される本発明の化合物の1日の総用量は、例えば、体重1kgあたり0.01〜50mg以上、通常体重1kgあたり0.1〜25mgの量であり得る。単回用量組成物は、1日の用量を構成するかかる量またはその約数量を含有し得る。一般に、本発明による治療計画は、かかる治療を必要とする患者への1日あたり約10mg〜約1000mgの本発明の化合物(1種類または複数種)の単回用量または反復用量での投与を含む。
本明細書に記載の式の化合物は、例えば、注射によって静脈内、動脈内、皮下、腹腔内、筋肉内、もしくは皮下に;または経口、口内、鼻腔内、経粘膜、局所、眼病用調製物において、または吸入によって、体重1kgあたり約0.1〜約500mgの範囲の投薬量で、あるいは投薬量1mg〜1000mg/投薬で、4〜120時間毎、または特定の薬物の要件に従って投与され得る。本明細書の方法は、所望のまたは記載の効果を達成するための有効量の化合物または化合物の組成物の投与を企図する。典型的に、本発明の医薬組成物は、1日約1〜約6回あるいは、連続注入として投与される。かかる投与は長期または緊急治療として使用され得る。単回投薬形態を作製するために医薬用賦形剤または担体と合わされ得る活性成分の量は、処置される宿主および特定の投与様式に応じて変化する。典型的な調製物は、約5%〜約95%の活性化合物(w/w)を含有する。あるいは、かかる調製物は、約20%〜約80%の活性化合物を含有し得る。
上記のものより低いまたは高い用量が必要とされ得る。任意の特定の患者に対する具体的な投薬量および治療計画は、種々の因子、例えば、使用される特定の化合物の活性、年齢、体重、一般健康状態、性別、食事、投与期間、排出速度、薬物併用、疾患、状態または症状の重症度および過程、疾患、状態または症状に対する患者の素因、ならびに処置している医師の判断に依存する。
患者の状態の改善時、必要であれば、本発明の化合物、組成物または組合せ
の維持用量が投与され得る。続いて、投薬量もしくは投与頻度または両方が、症状に応じて、症状が所望のレベルまで軽減されたときの改善された状態が維持されるレベルまで低減され得る。しかしながら、患者は、疾患症状の再発時には長期ベースで間欠的な治療を必要とし得る。
合成方法
本発明の化合物は、化学的に関連する化合物の調製に適用可能であることが公知の任意の方法によって調製され得る。特定の中間体を作製するための適当な方法としては、例えば、J. Med Chem. 2003,46,1116-1119およびJ. Med Chem. 2003,68,6447-6450などの参考文献に示されたものが挙げられる。必要な出発材料は、有機化学の標準的な手順によって得られ得る。かかる出発材料の調製は、後述の非限定的な実施例に記載されている。代替的に、必要な出発材料は、化学者の通常の能力の範囲内である示されたものと類似した手順によって得られ得る。
本発明の化合物および方法は、本発明の化合物が調製され得る方法を示し、例示が意図されるにすぎず、本発明の範囲を限定しない以下の代表的な合成スキームに関して、より良好に理解されよう。
本発明の化合物および方法は、例示が意図されるにすぎず、本発明の範囲を限定しない以下の実施例に関して、より良好に理解されよう。開示された態様に対する種々の変更および修正は、当業者に自明であり、限定されないが、本発明の化学的構造、置換基、誘導体、製剤および/または方法に関するものなどのかかる変更および修正は、本発明の精神および添付の特許請求の範囲の範囲から逸脱することなくなされ得る。
実施例1:5-((Z)-(5-フルオロ-2-オキソインドリン-3-イリデン)メチル)-N-ヒドロキシ-2,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド(化合物1)の調製
工程1a. 5-フルオロインドリン-2-オン(化合物102)
KOH(4.07g、73mmol)を化合物101(6.0g、36mmol)、エチレングリコール(95mL)およびヒドラジン水和物(2.6g、52mmol)の混合物に添加した。反応混合物を80℃で3時間攪拌し、次いで室温まで冷却して氷冷水に注いだ。12Nの塩酸で、上記混合物のpHをpH1〜2に調整して混合物を室温で12時間攪拌した。次いで、混合物をEtOAcで抽出した。有機相を回収して、蒸発させ、黄色固体生成物102を得た(4.5g、81.9%)。LCMS: m/z 152(M+1), 1H NMR(DMSO-d6) δ3.46 (s, 2H), 6.95 (m,3H),10.35 (s,1H).
工程1b. tert-ブチル2-(ヒドロキシイミノ)-3-オキソブタノエート(化合物104)
5℃に冷却した氷酢酸(500mL)中の化合物103(69.52g、44mol)の溶液に、水(50mL)中の硝酸ナトリウム(32.5g、0.446mol)の***液を滴下した。混合物を1時間攪拌して4時間静置し、その間に室温まで暖めた。さらに精製することなく、混合物を次の工程に使用した。LCMS: m/z 188(M+1).
工程1c. 2-tert-ブチル4-エチル3,5-ジメチル-1H-ピロール-2,4-ジカルボキシレート(化合物105)
上記混合物(104)を攪拌して、亜鉛粉末の一部(84g、1.29mol)を、混合物の温度が80℃未満になるような割合で添加した。添加の終了後、混合物を60℃に1時間加熱した。エチルアセチルアセテート(60g、0.46mol)を上記の混合物に添加して、混合物を85℃で4時間還流した。熱くなった時点で混合物を濾過して亜鉛粉末を除去して、濾過物を1Lの氷中に注ぎ一晩静置した。沈殿物を濾過して、生成物105を得(29g、24.7%)、さらに精製することなく固体を次の工程に使用した。LCMS: m/z 268(M+1).
工程1d. エチル2,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキシレート(化合物106)
エタノール(325mL)中の105(12g、45mmol)の溶液を1M H2SO4(240mL)で処理した。溶液を65℃で4時間攪拌して、その後室温に冷却し、エタノールの大部分を蒸発させてジクロロメタンで抽出した。有機相を合わせてMgSO4で乾燥させた。溶媒の除去後、粗生成物506(3g、40%)を得た。粗生成物を、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、溶出10/1石油/酢酸エチル)によって精製して、褐色固体生成物106を得た(1.5g、20%)。LCMS: m/z 168(M+1), 1H NMR(DMSO-d6) δ2.10(s, 3H), 2.35(s, 3H), 4.13(q, 2H), 6.37(s, 1H), 10.85( s, 1H).
工程1e. エチル5-ホルミル-2,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキシレート(化合物107)
10℃で、DMF(2g、27mmol)の溶液に10mLのジクロロメタン中のPOCl3(2.6mL)を滴下漏斗により30分かけて添加した。添加後、混合物を室温で20分間攪拌した。混合物にジクロロメタン(10mL)を添加した。内部温度が5℃まで下がったところで、攪拌された冷却混合物に、滴下漏斗で1時間かけてジクロロメタン(10mL)中の化合物506の溶液を添加して、その後混合物を還流温度で30分間攪拌し、次いで混合物を30℃まで冷却して、水(100mL)中の酢酸ナトリウム(17g、125mmol)の溶液を添加した。反応混合物を、再度30分間還流し、次いで、室温まで冷却して、ジクロロメタン(4x100mL)で水層を抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥および蒸発させて灰色固体生成物107を得た(4.42g、90%)。LCMS: m/z 196(M+1), 1H NMR(DMSO-d6) δ1.35 (t, J3H), 2.23 (s, 3H), 2.48 (s, 3H), 4.12 (q, 2H), 9.60 (s, 1H), 10.58 (s, 1H).
工程1f. 5-ホルミル-2,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボン酸(化合物108)
水(400mL)中のKOH(6.2g、111mmol)の溶液を、エタノール(60mL)中の化合物507(7.2g、37mmol)の溶液に添加した。反応が完了するまで混合物を還流した。混合物を室温まで冷却し、水層をジクロロメタンで抽出した。1N HClで水層をpH=2まで酸性化した。濾過により沈殿物を回収し、水で洗浄して乾燥させ、黄色固体生成物108を得た(5.5g、89%)。LCMS: m/z 168(M+1), 1H NMR(DMSO-d6) δ2.40 (s, 3H), 2.43 (s, 3H), 9.24 (s,1H), 12.14 (bs, 2H).
工程1g. 5-((Z)-(5-フルオロ-2-オキソインドリン-3-イリデン)メチル)-N-ヒドロキシ-2,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド(化合物1)
エタノール(200mL)中の化合物108(4.0g、24mmol)、102(3.6g、24mmol)およびピロリジン(2 mL)の混合物を攪拌して、78℃で6時間加熱した。混合物を濾過して黄色固体を得て、乾燥させて生成物1を得た(5.5g、77%)。LCMS: m/z 301(M+1), 1H NMR(DMSO-d6) δ2.39 (s, 3H), 2.42 (s, 3H), 6.82 ( m, 2H), 7.77 (s, 1H), 7.80 (m, 1H), 10.93 (s, 1H), 12.23 (s, 1H), 13.86 (s, 1H).
実施例2: N-(2-(ヒドロキシカルバモイル)エチル)5-((Z)-(5-フルオロ-2-オキソインドリン-3-イリデン)メチル)-2,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド(化合物2)の調製
工程2a. メチル3-(5-((Z)-(5-フルオロ-2-オキソインドリン-3-イリデン)メチル)-2,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド)プロパノエート(化合物110-2)
DMF(35mL)中の1(0.5g、1.67mmol)の攪拌溶液に、室温でHOBt(1.02g、7.52mmol)、トリエチルアミン(2.12mL、15.03mmol)、ECDI・HCl(1.44g、1.52mmol)およびメチル3-塩酸アミノプロパネート(0.7g、5.0mmol)を連続して添加した。混合物を、室温で24時間攪拌して、次いで水(20mL)、ブライン(20mL)および飽和重炭酸塩溶液(20mL)で希釈して、溶液のpHを、10mol/L NaOHで11〜12に調整した。混合物を濾過して、固体を回収し、水で洗浄して、乾燥させて粗製の黄色固体生成物110-2を得た(0.44g、68.3%)。LCMS: m/z 386(M+1), 1H NMR(DMSO-d6) δ2.38 (s, 3H), 2.41 (s, 3H), 2.50 (t, 2H),3.44 ( t, 2H), 3.62 (s,3H), 6.85 (m, 2H), 7.71 (m,3H), 10.86 (s, 1H), 13.69 (s, 1H).
工程2b. N-(2-(ヒドロキシカルバモイル)エチル)5-((Z)-(5-フルオロ-2-オキソインドリン-3-イリデン)メチル)-2,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド(化合物2)
氷浴中でDMF(25mL)中のヒドロキシアンモニウムクロライド(1.08g、15.6mmol)の溶液の滴量にNaH(60%、936mg、23.4mmol g)を添加した。0.5時間後、DMSO(3mL)中の110-2(0.2g、0.52mmol)の溶液を上記混合物に添加した。混合物を0℃で2時間攪拌し、濾過し、残渣をDMFで洗浄して、減圧下でDMFを除去し、精製して黄色固体2を得た(25mg、12.5%)。LCMS: m/z 387(M+1), 1H NMR(DMSO -d6)δ2.25(t, 2H) 2.41(s, 3H), 2.43(s, 3H), 6.85(m, 2H), 7.64(t, 1H), 7.71(s, 1H), 7.727(m, 1H), 8.75(s, 1H), 10.47(s, 1H), 10.89(s, 1H), 13.68(s, 1H).
実施例3: N-(3-(ヒドロキシカルバモイル)プロピル)5-((Z)-(5-フルオロ-2-オキソインドリン-3-イリデン)メチル)-2,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド(化合物3)の調製
工程3a. メチル4-(5-((Z)-(5-フルオロ-2-オキソインドリン-3-イリデン)メチル)-2,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド)ブタノエート(化合物110-3)
DMF(35mL)中の攪拌した化合物1(0.5g、1.67mmol)の溶液に、室温で、HOBt(1.02g、7.52mmol)、トリエチルアミン(2.12mL、15.03mmol)、ECDI・HCl(1.44g、1.52mmol)およびメチル4-アミノブタノエート塩酸塩(0.77g、5.0mmol)を連続して添加した。混合物を室温で24時間攪拌して、次いで水(20mL)、ブライン(20mL)および飽和重炭酸塩溶液(20mL)で希釈し、溶液のpHを、10mol/L NaOHで11〜12に調整した。混合物を濾過して、固体を回収し、水で洗浄し、乾燥させて、粗製の黄色固体生成物110-3を得た(0.32g、48.3%)。LCMS: m/z 400(M+1), 1H NMR(DMSO-d6) δ1.77 (m, 2H), 2.39 (m, 4H), 2.42 (s, 3H), 2.49 (s, 3H), 3.23 ( t, 2H), 6.85 (m, 2H), 7.60 (t, 1H), 7.67 (s, 1H), 7.71 (m, 1H), 10.89 (s, 1H), 13.68 (s, 1H).
工程3b. N-(3-(ヒドロキシカルバモイル)プロピル)5-((Z)-(5-フルオロ-2-オキソインドリン-3-イリデン)メチル)-2,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド(化合物3)
NaH(60%、900mg、22.5mmol g)を、氷浴中で部分的DMF(25mL)中の塩酸ヒドロキシアミン(1.04 g, 15 mmol)の溶液に添加した。0.5時間後、DMSO(3mL)中の化合物110-3(0.2g、0.5mmol)の溶液を上記混合物に添加した。混合物を0℃で2時間攪拌した。反応物を濾過して残渣をDMFで洗浄し、乾燥させて残存DMFを除去して黄色固体生成物3を得た(21.0mg、10.5%)。LCMS: m/z 401(M+1), 1H NMR(DMSO-d6) δ1.73 (t, 2H), 2.02(t, 2H), 2.38(s, 3H), 2.41(s, 3H), 2.43( t, 2H), 6.85(m, 2H), 7.66(t, 1H), 7.72(s, 1H), 7.76(m, 1H), 8.70(s, 1H), 10.40(s, 1H), 10.88(s, 1H), 13.68(s, 1H).
実施例4:N-(5-(ヒドロキシカルバモイル)ペンチル)5-((Z)-(5-フルオロ-2-オキソインドリン-3-イリデン)メチル)-2,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド(化合物4)の調製
工程4a. メチル6-(5-((Z)-(5-フルオロ-2-オキソインドリン-3-イリデン)メチル)-2,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド)ヘキサノエート(化合物110-4)
DMF(35mL)中の化合物1(0.5g、1.67mmol)の攪拌溶液に、室温でHOBt(1.02g、7.52mmol)、トリエチルアミン(2.12mL、15.03mmol)、ECDI・HCl(1.44g、1.52mmol)およびメチル6-塩酸アミノヘキサネート(0.91g、5.0mmol)を連続して添加した。混合物を室温で24時間攪拌し、次いで水(20mL)、ブライン(20mL)および飽和重炭酸塩溶液(20mL)で希釈して、溶液のpHを10M NaOHで11〜12に調整した。混合物を濾過して、得られた固体を水で洗浄し、乾燥させて粗製の黄色固体生成物110-4を得た(0.47g、65.8%)。LCMS: m/z 428(M+1), 1H NMR(DMSO-d6) δ1.33 (m, 2H), 1.54 (m, 4H), 2.32 (t, 2H), 2.42(s, 3H), 2.50(s, 3H), 3.20( t, 2H), 3.59 (s, 3H), 6.85 (m, 2H), 7.60 (t, 1H), 7.69 (s, 1H), 7.71 (m, 1H), 10.88 (s, 1H), 13.67 (s, 1H).
工程4b. N-(5-(ヒドロキシカルバモイル)ペンチル)5-((Z)-(5-フルオロ-2-オキソインドリン-3-イリデン)メチル)-2,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド(化合物4)
NaH(60%、846mg、21.3mmol g)を、部分的DMF(25mL)中の塩酸ヒドロキシアミン(0.93g、14.0mmol)の溶液に0℃で添加した。0.5時間後、DMSO(3mL)中の110-4(0.2g、0.47mmol)の溶液を上記の混合物に添加した。混合物を0℃で2時間攪拌し、濾過した。回収された固体をDMFで洗浄し、残存DMFを減圧下で除去して、黄色固体生成物4を得た(22.6mg、11.2%)。m.p.209.7℃(分解), LCMS: m/z 429(M+1), 1H NMR(DMSO-d6) δ1.27 (m, 2H), 1.48 (m, 4H), 1.94 (t, 2H), 2.38(s, 3H), 2.40(s, 3H), 3.12( t, 2H), 6.87(m, 2H), 7.60(t, 1H), 7.69(s, 1H), 7.72(m, 1H), 8.63(s, 1H), 10.32(s, 1H), 10.82(s, 1H), 13.65(s, 1H).
実施例5:(Z)-5-((5-フルオロ-2-オキソインドリン-3-イリデン)メチル)-N-(2-(4-(ヒドロキシカルバモイル)フェノキシ)エチル)-2,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド(化合物8)の調製
工程5a. メチル4-(シアノメトキシ)ベンゾエート(化合物201)
DMF(50mL)中のメチル4-ヒドロキシベンゾエート(5.0g、32.9mmol)の溶液に、2-クロロアセトニトリル(2.5g、32.9mmol)およびK2CO3(13.6g、98.6mmol)を添加した。混合物を50℃で4時間攪拌した。水(100mL)を添加して、得られた固体を濾過して白色固体の生成物201を得た(6.2g、98%)。さらに精製することなく、固体を次の工程に使用した。LCMS: 192 [M+1]+.
工程5b. メチル4-(2-アミノエトキシ)ベンゾエート(化合物202)
THF(15mL)中の化合物201(1.5g、7.8mmol)の溶液を、N2雰囲気下で、還流温度で攪拌した。BH3Me2S(3.9mL、7.8mmol)を30分かけて滴下した。溶液を4時間かけて還流し、次いで室温に冷却した。6N HCl(3 ml)を添加して混合物を0.5時間還流し、次いで0℃に冷却した。反応混合物を濾過して濾過物を濃縮し、白色固体の粗生成物202を得た(2.3g)。粗生成物を、さらに精製することなく次の工程に使用した。LCMS: 196 [M+1]+.
工程5c. (Z)-メチル4-(2-(5-((5-フルオロ-2-オキソインドリン-3-イリデン)メチル)-2,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド)エトキシ)ベンゾエート(化合物203)
THF(150mL)中の化合物109(0.5g、1.67mmol)の攪拌した溶液に、0℃でHOBt(0.34g、2.8mmol)、トリエチルアミン(0.6mL、4.18mmol)、ECDI・HCl(0.48g、2.8mmol)および化合物202(0.6g、3.33mmol)を連続して添加した。混合物を、室温で一晩攪拌し、蒸発して溶媒を除去し、水(50mL)、ブライン(50mL)および飽和重炭酸ナトリウム溶液(50mL)で希釈した。溶液のpHを、10M NaOHで11〜12に調整した。混合物を濾過し、水で洗浄し、乾燥させて粗製の黄色固体203を得た(550mg、69%)。LCMS: 478 [M+1]+, 1H NMR (DMSO-d6): δ 2.40 (s, 3H), 2.43 (s, 3H), 3.63 (m, 2H),3.82 (s, 3H), 4.20 (t,2H), 6.92 (m, 2H), 7.07 (d, 2H), 7.70 (m, 2H), 7.84(s, 1H),7 .91 (d, 2H), 10.88 (s, 1H), 13.68 (s, 1H).
工程5d. (Z)-4-(2-(5-((5-フルオロ-2-オキソインドリン-3-イリデン)メチル)-2,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド)エトキシ)安息香酸(化合物8)
NaH(60%、650mg、15.75mmol)を部分的DMF(15mL)中の塩酸ヒドロキシアミン(750mg、10.5mmol)の溶液に、0℃で添加した。0.5時間後、DMF(25mL)中の化合物203(500mg、1.05mmol)の溶液を上記の混合物に添加した。混合物を0℃で0.5時間攪拌して濾過した。固体をDMFで洗浄して、減圧下で濾過物を濃縮し、黄色固体を得て精製して黄色固体の生成物8を得た(65mg、17%)。LCMS: 479 [M+1]+, 1H NMR (DMSO-d6): δ 2.39 (s, 3H), 2.41 (s, 3H), 3.59 (m, 2H), 4.15 (t, J = 5.7 Hz, 2H), 6.83 (m, 4H), 7.69 (m, 5H), 8.85(s, 1H), 10.84 (s, 1H), 11.02 (s, 1H), 13.67 (s, 1H).
実施例6:(Z)-5-((5-フルオロ-2-オキソインドリン-3-イリデン)メチル)-N-(6-(ヒドロキシ(メチル)アミノ)-6-オキソヘキシル)-2,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド(化合物9)の調製
NaH(60%、700mg、17.55mmol)を、部分的DMF(15mL)中のN-メチル塩酸ヒドロキシアミン(1g、11.7mmol)の溶液に、0℃で添加した。0.5時間後、DMF(25mL)中の化合物110-4(0.5g、1.15mmol)の溶液を添加した。混合物を0℃で、15分間攪拌して、濾過し、DMFで洗浄した。濾過物を減圧下で濃縮して、粗製の黄色固体を得て精製して黄色固体の所望の生成物9を得た(150mg、35%)。LCMS: 443 [M+1]+, 1H NMR (DMSO-d6): δ 1.28 (m, 2H), 1.47 (m, 4H), 2.31 (m, 2H), 2.38 (s, 3H), 2.40 (s, 3H), 3.06 (s, 3H), 3.15 (m, 2H), 6.83 (m, 2H), 7.60 (t, J = 5.85 Hz, 1H), 7.69 (s, 1H), 7.73 (m, 1H), 9.72 (s, 1H), 10.86 (s, 1H), 13.65 (s, 1H).
実施例7:N-(2-アミノフェニル)-5-((Z)-(5-フルオロ-2-オキソインドリン-3-イリデン)メチル)-2,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド(化合物10)の調製
DMF(30mL)中の化合物109(0.2g、0.67mmol)の攪拌した溶液に、0℃でHOBt(0.136g、1.0mmol)、トリエチルアミン(0.24mL、1.67mmol)、ECDI・HCl(0.192g、1.0mmol)およびベンゼン−1,2−ジアミン(0.2g、2.0mmol)を連続して添加した。混合物を室温で72時間攪拌し、水(20mL)、ブライン(20mL)および飽和水性重炭酸ナトリウム(20mL)で希釈した。溶液のpHを10M NaOHで11〜12に調整した。混合物を濾過し、水で洗浄して、乾燥させて黄色固体の生成物10を得た(0.13g、50.03%)。LCMS: 391 [M+1]+, 1H NMR (DMSO-d6): δ 4.83 (s, 2H), 6.58 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 6.78 (d, 1H), 6.84 (m, 1H), 6.92 (t, J = 7.8 Hz, 2H), 7.25 (d, 1H), 7.74 (m,2H), 9.00 (s, 1H), 10.90 (d, 1H) ,13.75 (s, 1H), 1H NMR (DMSO-D2O) δ 2.41 (s, 3H),2.44 (s, 3H), 6.62 (t, J = 7.4 Hz, 1H), 6.78 (d, 1H), 6.89 ( m, 1H), 6.95 (m, 2H), 7.19 (d, 1H), 7.67 (m, 2H).
実施例8:5-((Z)-(5-フルオロ-2-オキソインドリン-3-イリデン)メチル)-N-(2-(4-((E)-3-(ヒドロキシアミノ)-3-オキソプロプ-1-エニル)フェノキシ)エチル)-2,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド(化合物14)の調製
工程8a. (E)-メチル3-(4-(2-ブロモエトキシ)フェニル)アクリレート(化合物301)
DMF(2.5mL)中の(E)-メチル3-(4-ヒドロキシフェニル)アクリレート(2.0g、11.24mmol)の溶液に、1,2-ジブロモエタン(40ml)、K2CO3(4.66g、33.7mmol)を添加した。混合物を90℃で6時間攪拌して濾過した。濾過物を蒸発させて白色固体の生成物301を得た(3.05g、95.2%)。LCMS: 286 [M+1]+.
工程8b. (E)-メチル3-(4-(2-(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)エトキシ)フェニル)アクリレート(化合物302)
DMF(20mL)中の化合物301(1.5g、5.26mmol)、フタルイミドカリウム(1.07g、5.79mmol)の混合物を100℃で4時間攪拌した。反応物を冷却して得られた固体を濾過した。濾過物を減圧下で濃縮して、白色固体の生成物302を得た(1.75g、95.1%)。LCMS: 352 [M+1]+.
工程8c. (E)-メチル3-(4-(2-アミノエトキシ)フェニル)アクリレート(化合物303)
EtOH(25ml)中の化合物302(1.85g、5.26mmol)の懸濁液に、ヒドラジン水和物(0.4mL、7.89mmol)を添加した。得られた混合物を10時間還流して、濾過した。濾過物を濃縮して、所望の生成物303を得た(1.1g、95%)。LCMS: 222 [M+1]+.
工程8d. (E)-メチル3-(4-(2-(5-((Z)-(5-フルオロ-2-オキソインドリン-3-イリデン)メチル)-2,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド)エトキシ)フェニル)アクリレート(化合物304)
DMF(40mL)中の化合物109(0.5g、1.67mmol)の攪拌した溶液に、0℃でHOBt(0.34g、2.5mmol)、トリエチルアミン(0.94mL、6.68mmol)、ECDI・HCl(0.48g、2.5mmol)および化合物303(0.44g、2.0mmol)を連続して添加した。混合物を室温で一晩攪拌して、蒸発させ、水(50mL)、ブライン(50mL)および飽和水性重炭酸ナトリウム(50mL)で希釈した。溶液のpHを、10M NaOHで11〜12に調整した。混合物を濾過して、水で洗浄し、乾燥させて黄色固体の所望の生成物304を得た(630mg、75%)。LCMS: 504 [M+1]+, 1H NMR (DMSO-d6): δ 2.39 (s, 3H), 2.41 (s, 3H), 3.59 (m, 2H), 3.69 (s, 3H), 4.15 (t, J = 4.5 Hz, 2H), 6.45 (d, 1H), 6.94 (m, 4H), 7.65 (m, 6H), 10.87 (s, 1H), 13.66 (s, 1H).
工程8e. 5-((Z)-(5-フルオロ-2-オキソインドリン-3-イリデン)メチル)-N-(2-(4-((E)-3-(ヒドロキシアミノ)-3-オキソプロプ-1-エニル)フェノキシ)エチル)-2,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド(化合物14)
NaH(60%、894mg、22.3mmol)を、部分的DMF(15mL)中の塩酸ヒドロキシアミン(1.035g、14.9mmol)の溶液に、0℃で添加した。0.5時間後、DMSO(40mL)中の化合物304(750mg、1.49mmol)の溶液を、上記混合物に添加した。混合物を0℃で15分間攪拌して、濾過して、DMFで洗浄し、濾過物を減圧下で濃縮した。残渣を精製して黄色固体の表題の化合物14を得た(25mg、3.3%)。LCMS: 505 [M+1]+, 1H NMR (DMSO-d6): δ 2.38 (s, 3H), 2.41 (s, 3H), 3.58 (m, 2H), 4.13(t, J = 5.4 Hz, 2H), 6.27 (d, 1H), 6.98 ( m, 4H), 7.41 (d, 1H), 7.48 (d, 2H), 7.69 (s, 1H), 7.75 (m, 1H), 7.81 (m, 1H), 10.87 (s, 1H), 13.66 (s, 1H).
実施例9:(Z)-5-((5-フルオロ-2-オキソインドリン-3-イリデン)メチル)-N-(7-(ヒドロキシル-アミノ)-7-オキソヘプチル)-2,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド(化合物15)の調製
工程9a. (Z)-メチル7-(5-((5-フルオロ-2-オキソインドリン-3-イリデン)メチル)-2,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド)ヘプタノエート(化合物110-15)
DMF(15mL)の化合物109(220.0mg、0.73mmol)の攪拌した溶液に、室温で、HOBt(148.6mg、1.1mmol)、トリエチルアミン(0.21mL、1.46mmol)、ECDI・HCl(210.2mg、1.1mmol)およびメチル7-塩酸アミノヘプタノエート(157.1mg、0.8mmol)を連続して添加した。混合物を室温で24時間攪拌し、次いで水(20mL)、ブライン(20mL)および飽和重炭酸塩溶液(20mL)で希釈した。混合物のpHを、10N NaOHで11〜12に調整した。混合物を濾過して、固体を水で洗浄し、乾燥させて黄色固体の粗製の生成物110-15を得た(0.3g、93.2%)。LCMS: 442 [M+1]+; 1H NMR(DMSO-d6): δ 1.31 (m, 4H), 1.50 (m, 4H), 2.31 (t, J = 7.35 Hz, 2H), 2.40 ( s, 3H), 2.42 (s,3H), 3.19 (m, 2H), 3.59 (s, 3H), 6.87 (m, 2H), 7.71 (m,3H), 10.91 (s, 1H), 13.67 (s, 1H).
工程9b. (Z)-5-((5-フルオロ-2-オキソインドリン-3-イリデン)メチル)-N-(7-(ヒドロキシアミノ)-7-オキソヘプチル)-2,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド(化合物15)
NaH(60%、140mg、3.5mmol g)を、DMF(3mL)中の塩酸ヒドロキシルアミン(160mg、2.3mmol)の溶液に、氷浴温度で添加し、0.5時間攪拌した。混合物に、DMSO(5mL)中の110-15(100.0mg、0.23mmol)の溶液を添加した。得られた混合物を0℃で0.5時間攪拌して濾過した。固体をDMFで洗浄した。合わせた濾過物を減圧下で濃縮して、残渣を得て分取HPLCで精製して黄色固体の表題の化合物を得た(63mg、63%) m.p. 221℃(分解)。LCMS: 443 [M+1]+; 1H NMR(DMSO-d6): δ 1.29 (m, 4H) 1.48 (m, 4H), 1.93 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.38 (s, 3H), 2.40 (s, 3H), 3.19 (m, 2H), 6.87 (m, 2H), 7.69 (m, 3H), 10.31 (s, 1H), 10.87 (s, 1H), 13.65 (s, 1H).
実施例10: (Z)-5-((5-フルオロ-2-オキソインドリン-3-イリデン)メチル)-N-(8-(ヒドロキシルアミノ)-8-オキソオクチル)-2,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド(化合物16)の調製
工程10a. (Z)-メチル8-(5-((5-フルオロ-2-オキソインドリン-3-イリデン)メチル)-2,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド)オクタノエート(化合物110-16)
DMF(40mL)中の化合物109(500mg、1.67mmol)の攪拌した溶液に、室温で、HOBt(337.8mg、2.5mmol)、トリエチルアミン(0.94mL、6.68mmol)、ECDI・HCl(477.8mg、2.5mmol)およびメチル8-アミノオクタノエート塩酸塩(385.3mg、1.84mmol)を連続して添加した。混合物を室温で24時間攪拌して、水(20mL)、ブライン(20mL)および飽和重炭酸ナトリウム溶液(20mL)で希釈した。溶液のpHを10N NaOHで11〜12に調整した。混合物を濾過して、固体を水で洗浄し、乾燥させて黄色固体の粗製の生成物110-16を得た(0.62g、86.1%)。LCMS: 456 [M+1]+; 1H NMR (DMSO-d6): δ 1.28 (m, 6H), 1.50 (m, 4H), 2.28 (t, J = 7.35 Hz, 2H), 2.38 ( s, 3H), 2.40 (s,3H), 3.20 (m, 2H), 3.56 (s, 3H), 6.84 (m, 2H), 7.69 (m,3H), 10.87 (s, 1H), 13.65 (s, 1H).
工程10b. (Z)-5-((5-フルオロ-2-オキソインドリン-3-イリデン)メチル)-N-(8-(ヒドロキシアミノ)-8-オキソオクチル)-2,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド(化合物16)
NaH(60%、736mg、18.4mmol)を、DMF(15mL)中の塩酸ヒドロキシルアミン(855mg、12.3mmol)の溶液に、氷浴温度で添加し、0.5時間攪拌した。混合物にDMSO(25mL)中の化合物110-16(560mg、1.23mmol)の溶液を添加した。得られた混合物を0℃で0.5時間攪拌し、濾過した。固体をDMFで洗浄した。合わせた濾過物を減圧下で濃縮して、残渣を得て分取HPLCで精製して黄色固体の生成物16を得た(40mg、7%)。m.p. 213.7℃(分解)。 LCMS: 457 [M+1]+; 1H NMR (DMSO-d6): δ 1.27 (m, 6H) 1.47 (m, 4H), 1.92 (t, J = 6.9 Hz, 2H), 2.38 (s, 3H), 2.40 (s, 3H), 3.18 (m, 2H), 6.87 (m, 2H), 7.70 (m, 3H), 8.66 (s, 1H), 10.32 (s, 1H), 10.88 (s, 1H), 13.66 (s, 1H).
実施例11: (Z)-N-(6-(アセトキシアミノ)-6-オキソヘキシル)-5-((5-フルオロ-2-オキソインドリン-3-イリデン)メチル)-2,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド(化合物17)の調製
Ac2O(1.5ml)を、AcOH(15mL)中の化合物4(120mg、0.28mmol)の溶液に添加した。溶液を室温で4時間攪拌した。混合物を、飽和NaHCO3水溶液でpH7〜8に調整した。得られた固体を濾過して回収した。残渣を水で3回洗浄して、乾燥させて、黄色固体の所望の生成物17を得た(100mg、76%)。LCMS: 471 [M+1], 1H NMR (DMSO-d6): δ 1.32 (m, 2H),1.53 (m, 4H), 2.12 (m, 5H),2.39 (s, 3H), 2.41 (s,3H), 3.20 (m, 2H), 6.85 (m,2H), 7.581 (m, 1H),7.69(m, 2H) ,10.84 (s, 1H), 11.52 (s, 1H),13.65 (s, 1H).
実施例12:(Z)-5-((5-フルオロ-2-オキソインドリン-3-イリデン)メチル)-N-(6-(イソブチリルオキシアミノ)-6-オキソヘキシル)-2,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド(化合物18)の調製
イソ酪酸無水物(7mL、42.2mmol)を、AcOH(70mL)中の化合物4(500mg、1.17mmol)の溶液に添加した。溶液を室温で4時間攪拌し、混合物を、飽和NaHCO3水溶液でpH7〜8に調整した。得られた固体を濾過して回収し、水で3回洗浄して、乾燥させて、分取HPLCで精製して黄色固体の生成物18を得た(35mg、6%)。LCMS: 499 [M+1]+, 1H NMR (DMSO-d6): δ 1.12 (s, 3H), 1.14 (s, 3H), 1.34 (m, 2H), 1.55 (m, 4H), 2.11 (t, J= 6.9 Hz, 2H), 2.39 (s, 3H), 2.41 (s,3H), 2.69 (m, 1H),3.18 (m, 2H) ,6.83 (m, 2H), 7.63 (m, 3H), 10.88 (s, 1H), 11.54 (s, 1H), 13.66 (s, 1H).
実施例13:(Z)-N-(6-(ベンゾイルオキシアミノ)-6-オキソヘキシル)-5-((5-フルオロ-2-オキソインドリン-3-イリデン)メチル)-2,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド(化合物19)の調製
安息香酸無水物(200mg、0.88mmol)を、AcOH(40mL)中の化合物4(200mg、0.47mmol)の溶液に添加した。溶液を室温で4時間攪拌し、次いで飽和NaHCO3水溶液でpH7〜8に調整した。得られた固体を濾過して回収し、水で3回洗浄して、乾燥させて、分取HPLCで精製して黄色固体の生成物19を得た(40mg、16%)。LCMS: 533 [M+1]+, 1H NMR (DMSO-d6): δ 1.35 (m, 2H),1.53 (m, 4H), 2.12 (t, J = 7.05 Hz, 2H), 2.40 (s, 3H), 2.41 (s,3H), 3.20 (m, 2H), 6.85 (m,2H), 7.57 (m, 1H), 7.70 (m, 3H) ,7.99 (s, 1H), 8.01 (s, 1H), 10.88 (s, 1H), 11.88 (s, 1H), 13.66 (s, 1H).
実施例14:(Z)-5-((5-フルオロ-2-オキソインドリン-3-イリデン)メチル)-2,4-ジメチル-N-(6-オキソ-6-(プロピオニルオキシアミノ)ヘキシル)-1H-ピロール-3-カルボキサミド(化合物20)の調製
プロピオン酸無水物(7mL、54.4mmol)を、AcOH(70mL)中の化合物4(500mg、1.17mmol)の溶液に添加した。溶液を室温で4時間攪拌し、混合物を、飽和NaHCO3でpH7〜8に調整した。混合物を濾過して、水で3回洗浄して、乾燥させて、分取HPLCで精製して黄色固体の生成物20を得た(180mg、32%)。LCMS: 485 [M+1]+, 1H NMR (DMSO-d6): δ 1.06 (t, J = 7.8 Hz, 3H), 1.31 (m, 2H), 1.52 (m, 4H), 2.11 (t, J = 7.35 Hz, 2H), 2.38 (s, 3H), 2.40 (s, 3H), 2.44 (m, 2H), 3.17 (m, 2H), 6.82 (m, 2H) , 7.66 (m, 3H), 10.84 (s, 1H), 11.51 (s, 1H), 13.64 (s, 1H).
実施例15:(Z)-N-(6-(シクロヘキサンカルボニルオキシアミノ)-6-オキソヘキシル)-5-((5-フルオロ-2-オキソインドリン-3-イリデン)メチル)-2,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド(化合物21)の調製
シクロヘキサンカルボン酸無水物(5mL)およびシクロヘキサンカルボン酸(150mg、1.17mmol)を、THF(120ml)およびDMF(5mL)中の化合物4(500mg、1.17mmol)の溶液に添加した。溶液を室温で4時間攪拌した。真空下でTHFを除去し、次いで水(100mL)を添加した。混合物を、飽和NaHCO3水溶液でpH7〜8に調整した。得られた固体を濾過して回収し、水で3回洗浄して、乾燥させて、分取HPLCで精製して黄色固体の生成物21を得た(100mg、13%)。LCMS: 539 [M+1]+, 1H NMR (DMSO-d6): δ 1.32 (m, 7H), 1.53 (m, 5H), 1.66 (m, 2H), 1.85 (m, 2H), 2.11 (t, J = 6.45 Hz, 2H), 2.39 (s, 3H), 2.41 (s,3H), 3.20 (m, 2H), 6.85 (m,2H), 7.71 (m, 3H) , 10.89 (s, 1H), 11.54 (s, 1H),13.67 (s, 1H).
実施例16:(Z)-N-(7-(アセトキシアミノ)-7-オキソヘプチル)-5-((5-フルオロ-2-オキソインドリン-3-イリデン)メチル)-2,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド(化合物28)の調製
Ac2O(2ml)を、20mlのAcOH中の化合物15(140mg、0.32mmol)の溶液に添加した。溶液を室温で4時間攪拌した。飽和NaHCO3をゆっくりと添加して、PHを7〜8に調整した。固体を濾過して回収し、水で3回洗浄して、乾燥させて、粗製の生成物を得て分取HPLCで精製して生成物28を得た(95mg、62%)。LCMS: 485 [M+1]+, 1H NMR (DMSO-d6) δ 1.30 (m, 4H), 1.51 (m, 4H), 2.07 (m, 5H), 2.38 (s, 3H), 2.40 (s, 3H), 3.19 (m, 2H), 6.84 (m, 2H), 7.62(t, J = 6.0 Hz, 1H) ,7.69 (s, 1H), 7.75 (m, 1H), 10.87 (s, 1H), 11.54 (s, 1H), 13.65 (s, 1H).
実施例17:エチル(Z)-N-(8-(アセトキシアミノ)-8-オキソオクチル)-5-((5-フルオロ-2-オキソインドリン-3-イリデン)メチル)-2,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド(化合物29)の調製
Ac2O(3ml)を、30mlのAcOH中の化合物16(228mg、0.5mmol)の溶液に添加した。溶液を室温で4時間攪拌した。飽和NaHCO3をゆっくりと添加してPHを7〜8に調整した。固体を濾過して回収し、水で3回洗浄して、乾燥させて、粗生成物を得て分取HPLCで精製して生成物29を得た(50mg、20%)。LCMS: 499 [M+1]+, 1H NMR (DMSO-d6) δ 1.29 (m, 6H), 1.49 (m, 4H), 2.07 (t, 2H), 2.12 (s, 3H), 2.38 (s, 3H), 2.40 (s, 3H), 3.20 (m, 2H), 6.85 (m, 2H), 7.63(t, J = 5.6 Hz, 1H) ,7.70 (s, 1H), 7.76 (m, 1H), 10.88 (s, 1H), 11.53 (s, 1H), 13.65 (s, 1H).
生物アッセイ:
前述のように、本発明に規定された誘導体は、抗増殖活性を有する。これらの特性を、例えば以下に記載の1つ以上の手順を用いてアッセイし得る:
(a) 試験化合物がレセプターチロシンキナーゼを阻害する能力を測定するインビトロアッセイ。
化合物がレセプターキナーゼ(VEGFR2およびPDGFR-β)活性を阻害する能力は、HTScanTM Receptor Kinase Assay Kits(Cell Signaling Technologies, Danvers, MA)を使用してアッセイした。VEGFR2チロシンキナーゼは、バキュロウイルス発現系を用いて、アミノ末端でGST-HIS6-トロンビン切断部位と融合したヒトVEGFR2 cDNAキナーゼドメイン(Asp805-Val1356)(GenBank受託番号AF035121)断片を含有する構築物から産生した。PDGFR-βチロシンキナーゼは、バキュロウイルス発現系を用いて、アミノ末端でGST-HIS6-トロンビン切断部位得と融合したヒトPDGFR-βc-DNA(GenBank受託番号NM_002609)断片(Arg561-Leu1106)を含有する構築物から産生した。該タンパク質は、グルタチオン-アガロースを用いたワンステップアフィニティークロマトグラフィーで精製した。抗ホスホチロシンモノクローナル抗体、P-Tyr-100を使用して、ビオチニル化基質ペプチド(VEGFR2、ビオチン-ガストリン前駆体(Tyr87);PDGFR-βビオチニル化-FLT3(Tyr589))のリン酸化を検出した。60mM HEPES、5mM MgCl2 5mM MnCl2 200μM ATP、1.25mM DTT、3μM Na3VO4、1.5mMペプチド、および50ng EGFレセプターキナーゼ中で酵素活性を試験した。DELFIA(登録商標)Europium-標識抗マウスIgG(PerkinElmer, #AD0124)、DELFIA(登録商標)増強溶液(PerkinElmer, #1244-105)、およびDELFIA(登録商標)ストレプトアビジンコート、96ウェルプレート(PerkinElmer, AAAND-0005)からなるDELFIAシステム(PerkinElmer, Wellesley, MA)を使用して、結合した抗体を検出した。WALLAC Victor 2プレートリーダーで蛍光を測定し、相対蛍光単位(RFU)として報告した。データはGraphPad Prism(v4.0a)を用いてプロットし、IC50はシグモイド容量応答曲線適合アルゴリズムを用いて計算した。
試験化合物をジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解して、20mM作業ストック濃度を得た。それぞれのアッセイは、以下のように設定した:100μlの10mM ATPを1.25mlの6mM基質ペプチドに添加した。混合物をdH2Oで2.5mlに希釈して、2X ATP/基質カクテルを作製した([ATP]=400mM、[基質]=3mM)。酵素を、-80℃から氷中にすぐに移した。酵素を氷上で融解した。4℃で簡単に微小遠心分離を行い、液体をバイアルの底に落とした。すぐに氷中に戻した。10μlのDTT(1.25mM)を2.5mlの4X HTScanTMチロシンキナーゼバッファ(240mM HEPES pH7.5、20mM MgCl2、20mM MnCl、12mM NaVO3)に添加して、DTT/キナーゼバッファを作製した。1.25mlのDTT/キナーゼバッファを酵素チューブに移して4X反応カクテルを作製した([酵素]=4X反応カクテル中、4ng/μL)。12.5μlの4X反応カクテルを、12.5μl/ウェルの前もって希釈した目的の化合物(通常およそ10μM)と、5分間、室温でインキュベートした。25μlの2X ATP/基質カクテルを25μl/ウェルのプレインキュベートした反応カクテル/化合物に添加した。反応プレートを室温で30分間インキュベートした。反応を止めるために50μl/ウェルのストップバッファ(50mM EDTA、pH8)を添加した。25μlのそれぞれの反応物および75μlのdH2O/ウェルを、96ウェルストレプトアビジンコートプレートに移して、室温で60分間インキュベートした。200μl/ウェルのPBS/T(PBS、0.05% Tween-20)で3回洗浄した。一次抗体、ホスホ-チロシンmAb(P-Tyr-100)を、1%ウシ血清アルブミン(BSA)を含んだPBS/Tで1:1000に希釈した。100μl/ウェルの一次抗体を添加した。室温で60分間インキュベートした。200μl/ウェルのPBS/Tで3回洗浄した。Europium標識抗マウスIgGを、1%BSAを含んだPBS/Tで1:500に希釈した。100μl/ウェルの希釈抗体を添加した。室温で30分間インキュベートした。200μl/ウェルのPBS/Tで5回洗浄した。100μl/ウェルのDELFIA(登録商標)増強溶液を添加した。室温で5分間インキュベートした。615nmの蛍光発光を適当な時間分解プレートリーダーで検出した。
(b) 試験化合物がHDAC酵素活性を阻害する能力を測定するインビトロアッセイ。
HDAC蛍光測定アッセイキット(AK-500, Biomol, Plymouth Meeting, PA)を用いて、HDACインヒビターをスクリーニングした。試験化合物をジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解して、20mMの作業ストック濃度を得た。WALLAC Victor 2プレートリーダーで蛍光を測定して、相対蛍光単位(RFU)として報告した。GraphPad Prism(v4.0a)を使用してデータをプロットし、シグモイド容量応答曲線適合アルゴリズムを用いてIC50を計算した。それぞれのアッセイは以下のように設定した:全てのキット内容物を解凍して使用するまで氷上に維持した。HeLa核抽出物を、アッセイバッファ(50mM Tris/Cl、pH8.0、137mM NaCl、2.7mM KCl、1mM MgCl2)で1:29に希釈した。アッセイバッファ(5xの終濃度)中のトリコスタチンA(TSA、陽性対照)および試験化合物の希釈物を調製した。Fluor de LysTM基質をアッセイバッファで100μMに希釈した(50倍=2x最終)。Fluor de LysTM発色剤の濃度を、冷アッセイバッファで20倍に希釈した(例えば、50μl+950μlアッセイバッファ)。次に、0.2mM トリコスタチンAを1x発色剤で100倍に希釈した(例えば、1ml中10μl;1x発色剤中のトリコスタチンA終濃度=2μM;HDAC/基質反応液に添加後の終濃度=1μM)。マイクロタイタープレートの適切なウェルにアッセイバッファ、希釈トリコスタチンAまたは試験インヒビターを添加した。陰性対照以外の全てのウェルに、希釈HeLa抽出物または他のHDAC試料を添加した。マイクロタイタープレート中の希釈Fluor de LysTM基質および試料をアッセイ温度(例えば、25℃または37℃に平衡化した。各ウェルに希釈基質(25μl)を添加し、完全に混合してHDAC反応を開始させた。HDAC反応を1時間行ない、Fluor de LysTM発色剤(50μl)を添加して反応を停止させた。プレートを室温(25℃)で10〜15分間インキュベートした。350〜380nmの範囲の波長で励起し、440〜460nmの範囲で発光した光を検出し得るマイクロタイタープレートリーディング蛍光測定器で、試料を読み取った。
以下の表Bには、本発明のそれぞれの化合物およびHDAC、VEGFR2およびPDGFRアッセイにおけるそれらの活性が列挙される。これらのアッセイにおいて、以下の等級:IC50についてI≧10μM、10μM≧II≧1μM、1μM>III>0.1μM、およびIV≦0.1μMを使用した。
本明細書に言及される特許および科学論文は、当業者が利用可能な知識を確立する。本明細書に引用される全ての米国特許および公開または未公開米国特許出願は、参照により援用される。本明細書に引用される全ての公開外国特許および特許出願は、本明細書に参照によって援用される。本明細書に引用される全てのその他の公開文献、書類、原稿および科学論文は、本明細書に参照によって援用される。
本発明は、その好ましい態様に関して具体的に示され記載されるが、添付の特許請求の範囲に包含される本発明の範囲を逸脱することなく、形態および詳細において種々の変更が本発明でなされ得ることが当業者には理解されよう。

Claims (18)

  1. 式I:

    (式中、
    X1はN、CR4である; ここでR4は水素または脂肪族である;
    Lは非存在またはNHである;
    Cyはアリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換へテロアリールである;
    GはOまたはSである;
    Bはリンカーである;
    Cは
    (a)

    式中、WはOまたはSである; Yは非存在、N、またはCHである; ZはNまたはCHである; R7およびR9は独立して水素、OR'または脂肪族基であり、R'は水素、脂肪族、置換脂肪族またはアシルである; 但しR7およびR9が両方とも存在する場合はR7またはR9の1つはOR'でなければならず、Yが非存在である場合はR9はOR'でなければならない; R8は水素、アシル、脂肪族、または置換脂肪族である;
    (b)

    式中、WはOまたはSである; JはO、NHまたはNCH3である; R10は水素または低級アルキルである;
    (c)

    式中、WはOまたはSである; Y1およびZ1は独立してN、CまたはCHである; ならびに
    (d)

    式中、Z、Y、およびWは先に定義される通りである; R11およびR12は独立して水素または脂肪族から選択される; R1、R2およびR3は独立して水素、ヒドロキシ、アミノ、ハロゲン、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキルアミノ、置換アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、置換ジアルキルアミノ、置換もしくは非置換アルキルチオ、置換もしくは非置換アルキルスルホニル、CF3、CN、N3、NO2、スルホニル、アシル、脂肪族、置換脂肪族、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換へテロアリール、複素環、および置換複素環から選択される
    から選択される;
    R23は水素、アシル、脂肪族または置換脂肪族である)
    で表される化合物またはその幾何異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ化合物、薬学的に許容され得る塩、プロドラッグおよび溶媒和物。
  2. Bは、直接結合、または直鎖もしくは分岐の、置換もしくは非置換アルキレン、置換もしくは非置換アルケニレン、置換もしくは非置換アルキニレン、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルケニル、ヘテロアリールアルキニル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルアルケニル、ヘテロシクリルアルキニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルキルアリールアルキル、アルキルアリールアルケニル、アルキルアリールアルキニル、アルケニルアリールアルキル、アルケニルアリールアルケニル、アルケニルアリールアルキニル、アルキニルアリールアルキル、アルキニルアリールアルケニル、アルキニルアリールアルキニル、アルキルヘテロアリールアルキル、アルキルヘテロアリールアルケニル、アルキルヘテロアリールアルキニル、アルケニルヘテロアリールアルキル、アルケニルヘテロアリールアルケニル、アルケニルヘテロアリールアルキニル、アルキニルヘテロアリールアルキル、アルキニルへテロアリールアルケニル、アルキニルヘテロアリールアルキニル、アルキルヘテロシクリルアルキル、アルキルヘテロシクリルアルケニル、アルキルヘテロシクリルアルキニル、アルケニルヘテロシクリルアルキル、アルケニルヘテロシクリルアルケニル、アルケニルヘテロシクリルアルキニル、アルキニルヘテロシクリルアルキル、アルキニルヘテロシクリルアルケニル、アルキニルヘテロシクリルアルキニル、アルキルアリール、アルケニルアリール、アルキニルアリール、アルキルへテロアリール、アルケニルへテロアリール、またはアルキニルへテロアリールであり、1つ以上のメチレンはO、S、S(O)、SO2、N(R8)、C(O)、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換複素環によって割り込まれ得るまたは末端とされ得る;R8は水素、アシル、脂肪族または置換脂肪族である、請求項1記載の化合物。
  3. 式(II):

    (式中、R5およびR6は独立して水素、CF3、脂肪族または置換脂肪族から選択される; R4、R20、R21、R22、R23、G、BおよびCは請求項1に先に定義される通りである)
    で表される請求項1記載の化合物またはその幾何異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ化合物、薬学的に許容され得る塩、プロドラッグおよび溶媒和物。
  4. 式III:

    (式中、B1は非存在、O、S、SO、SO2、アリール、ヘテロアリール、複素環、N(R8)、COである; B2は非存在、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、アリール、ヘテロアリール、複素環、N(R8)、CO、SO、またはSO2である; B3は非存在、O、N(R8)、CO、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、アリール、ヘテロアリール、または複素環である; B4は非存在、O、S、SO、SO2、N(R8)、COである; B5は非存在、C1〜C8アルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8アルキニル、複素環、ヘテロアリールまたはアリールである; R'、R20、R21、およびR22は請求項1に先に定義される通りである)
    で表される請求項1記載の化合物またはその幾何異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ化合物、薬学的に許容され得る塩、プロドラッグおよび溶媒和物。
  5. 式(IV):

    (式中、nは1〜9である;R’、R20、R21、およびR22は請求項1に先に定義される通りである)
    で表される請求項1記載の化合物またはその幾何異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ化合物、薬学的に許容され得る塩、プロドラッグおよび溶媒和物。
  6. 式(V):

    (式中、nは1〜9である;R1、R2、R3、R20、R21、およびR22は請求項1に先に定義される通りである)
    で表される請求項1記載の化合物またはその幾何異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ化合物、薬学的に許容され得る塩、プロドラッグおよび溶媒和物。
  7. 式(VI):

    (式中、nは1〜6である;mは1または2である; R’、R20、R21、およびR22は請求項1に先に定義される通りである)
    で表される請求項1記載の化合物またはその幾何異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ化合物、薬学的に許容され得る塩、プロドラッグおよび溶媒和物。
  8. 式(VII):

    (式中、Cは-C(O)NHOR’または

    である;R’、R4、R5、R6、R20、R21、R22、およびR23は請求項1に先に定義される通りである)
    で表される請求項1記載の化合物またはその幾何異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ化合物、薬学的に許容され得る塩、プロドラッグおよび溶媒和物。
  9. 式(VIII):

    (式中、nは0〜7である; R24は非存在であるまたはアルキレン、アルケニレンおよびアルキニレンから選択される; nは0〜7である; GはAr1、X2-Ar1またはX2-アルキル-Ar1であり、Ar1は独立して選択されるCyであり、X2はO、SまたはNHである; Cy、R’、R4、R5、R6、R20、R21、R22、およびR23は請求項1に先に定義される通りである)
    で表される請求項1記載の化合物またはその幾何異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ化合物、薬学的に許容され得る塩、プロドラッグおよび溶媒和物。
  10. 表A:
    に示される化合物から選択される請求項1記載の化合物またはその幾何異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ化合物、薬学的に許容され得る塩、プロドラッグおよび溶媒和物。
  11. 活性成分として請求項1記載の化合物および薬学的に許容され得る担体を含む医薬組成物。
  12. 治療有効量の請求項11記載の医薬組成物を被験体に投与する工程を含む、治療の必要がある被験体におけるPTK関連疾患または障害の治療方法。
  13. 前記PTK関連疾患または障害が細胞増殖性障害である、請求項12記載の方法。
  14. 前記PTKがVEGFレセプターおよびPDGFレセプターからなる群より選択される、請求項12記載の方法。
  15. 前記細胞増殖性障害が、乳頭腫、神経膠芽細胞腫、カポジ肉腫、メラノーマ、肺癌、卵巣癌、前立腺癌、扁平上皮細胞癌、星状細胞腫、頭部癌、頚部癌、膀胱癌、乳癌、肺癌、結腸直腸癌、甲状腺癌、膵臓癌、胃癌、肝細胞癌、白血病、リンパ腫、ホジキン病およびバーキット病からなる群より選択される、請求項14記載の方法。
  16. 前記PTK関連障害が、糖尿病、自己免疫障害、過剰増殖性障害、再狭窄、線維症、乾癬、フォンヒッペルリンダウ病、骨間節炎、関節リウマチ、血管形成、炎症性障害、免疫学的障害および心臓血管障害からなる群より選択される、請求項14記載の方法。
  17. 請求項11記載の医薬組成物を治療の必要がある被験体に投与する工程を含む、HDAC媒介疾患の治療方法。
  18. 請求項11記載の医薬組成物を治療の必要がある被験体に投与する工程を含む、PTKおよびHDAC媒介疾患の治療方法。
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