JP2010285455A - 高血圧及び心不全を減少させる方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】有効量の選択的Jak2阻害剤を含む。
【選択図】なし
Description
心脈管系疾患は西欧社会の主要死因であり、概算して年間1千万人を超える死亡者数をもたらす。例えば慢性高血圧、左心室肥大(心臓の拡張)及び心筋虚血(心臓細胞の損傷)のような疾患は最終的には心不全をもたらす。
心不全の一因となるもっとも普遍的な心脈管系疾患は高血圧であり、高血圧は主として血管系の疾患である。高血圧の複雑な病理は完全には理解されていないが、血管における機能的及び/又は構造的変化が原因であると考えられている。
高血圧はいくつかの理由から重大な健康上の問題である。第一に、治療を受けている患者のわずか1/3しかその疾患をコントロールできない。更にまた、米国の人口の1/3が潜在的高血圧を保持している(Kaplan, (1998) Clinical Hypertension. Baltimore:Williams & Williams)。
高血圧の結果(例えば肥大、心不全、冠状動脈性心疾患、大動脈疾患及び腎不全)は広範であり、被害が甚大である。犠牲者は大きな損傷が発生するまで無症状のままである。更にまた、その血圧が増すにつれ、その有害な作用が増加する。
刺激に応じて肥大は2つのパターン、圧過重肥大又は容積過重肥大を生じる。圧過重肥大は典型的には高血圧の結果として生じる。心室は同心性肥大を生じ、壁厚対洞内半径比の増加を示す。
容積過重肥大は一般的には心臓弁の1つが欠損した結果として生じる。心室は拡張を伴う肥大を生じ(離心性肥大)、心室半径と壁厚における比例的増加を生じる。
最初は心肥大の発達は利点をもたらす。なぜならば心肥大は筋節(収縮単位)の付加ををもたらし、それによって心室壁の応力を正常レベルに低下させるからである(Ruwhof et al., (2000) Cardio. Res. 47:23-37)。筋節の数の増加は心臓の全重量及びサイズの増加をもたらす。
しかしながら長期にわたる血液力学的過重により、肥大心がもはや増大する作業負荷の要求に応えることができなくなったとき、心臓は拡張を開始し、筋節を伸長させ収縮力及び拍動容積を増加させる。筋細胞の伸長の増加は更に肥大を持続させる。
心筋の肥大は、拡大した心臓の代謝のための要求が増加するために有害さはますます増大するであろう。心筋の肥大が進行している間に分子的変化が筋肉細胞で観察された。そのような変化には、プロト癌遺伝子及び熱ショックタンパク質遺伝子の急速な誘発、遺伝子発現の定量的及び定性的変化及びタンパク質合成速度の増加が含まれる(Ruwhof et al., (2000) Cardio. Res. 47:23-37)。肥大心で生じる変化は心不全の発生の一因であるかもしれない。更にまた、虚血性心疾患及び不整脈は死亡リスクを高めるであろう。
上記に記載した心疾患は最終的には心機能を傷害し心不全をもたらす。心不全の発症は通常は緩徐に発生し、しばしば長年におよぶ。心臓は血液を拍出するその能力を徐々に失い、従って作業効率が低下する。その結果、心不全は典型的には、心臓が身体の組織及び器官の代謝のための要求に対して十分な拍出を維持できない症状と定義される。
組織及び全身のレニン−アンギオテンシン系は病的心脈管機能、例えば高血圧(Raizada et al., (1993) Cellular and Molecular Biology of the Renin-Angiotensin System, 515-555)、左心室肥大(Lavie et al., (1991) Drugs 42:945-946)、虚血性拡張性心筋症及び心不全(Lavie et al., (1991) Drugs 42:945-946)の調節に重要な役割を果たす。レニン−アンギオテンシン系はまた、他の器官及び組織(心臓、腎臓、前立腺、脳、腸及び血管系を含む)にも存在する。
アンギオテンシンIIは、レニン−アンギオテンシン活性の実質的に全ての局面で極めて重要である。続いてアンギオテンシンIIは、そのトランスメンブレンドメインG-タンパク質結合レセプター(AT1及び/又はAT2)に結合することによって標的器官及び組織でその作用を発現させる。
アンギオテンシンIIのそのレセプターへの結合は、周知のシグナル変換物質(例えばタンパクキナーゼA、タンパクキナーゼC、MAPキナーゼ及びsrc)を利用するいくつかの多様な細胞内シグナルトランスダクション経路を活性化させることができる(Sadoshima et al., (1993) Circ. Res. 73:413-423; Duff et al., (1995) Cardiovasc. Res. 30:511-517; Booz et al., (1995) Cardiovasc. Res. 30:537-543; Schieffer et al., (1996) Hypertensin 27:476-480; Bernstein et al., (1996) Trends Cardiovasc. Med. 6:179-197)。
哺乳類では、JakファミリーはJak1、Jak2、Jak3及びTyk2から成る。以下の7つのSTATタンパク質が哺乳類細胞で特定された:STAT1、STAT2、STAT3、STAT4、STAT5、STAT5B及びSTAT6。
Jakは、重要な細胞機能(細胞の生存、***、分化及びアポトーシス)を管理する多様なシグナルトランスダクション経路の必須の成分である。Jak活性の妨害は生命維持シグナルトランスダクション経路の低下をもたらし、それによって細胞の生存に必要な正常な細胞性プロセスを破壊する。従って、種々の疾患に中心的に関与する個々のJakを選択的に阻害することが重要である。例えばJak2は、肥大及び虚血においてアンギオテンシノゲンプロモーター活性のアップレギュレーションに中心的に関与すると提唱されている(E. Mascareno et al., (2000) Mol. Cell. Biochem. 212:171; E. Mascareno et al., (2001) Circulation 104:1)。
Jakの阻害剤にはチルホスチン(tyrphostin)が含まれ、前記はタンパク質チロシンキナーゼを阻害する一化合物類である。阻害されるチロシンキナーゼはチルホスチンに存在する置換基に左右される。
チルホスチンAG556は虚血による心筋の損傷を減少させるタンパク質チロシンキナーゼである(D. Altavilla et al., (2000) Life Sciences 67:2615)。チルホスチンAG556が選択的Jak2阻害剤であるという指標は存在しない。選択性を欠くということはそれが副作用を引き起こす能力を有するので問題である。
心筋の機能不全に対する有効な長期的治療の探索が進行中である。現在のところ、治療には薬剤(例えば血管拡張剤、ベーターブロッカー、遊離ラジカルスカベンジャー及びカルシウム拮抗剤)投与が含まれる。別のタイプの治療は外科手術であり、バイパス手術及び血管形成術が含まれる。実質的にはこれらの方法はいずれも長期的に良好な結果のためには有効ではない。
現在のところ心筋を再生することはできない。結果として、罹患個体は余命のために損傷心組織と戦わねばならない。従って、心脈管系疾患によって損傷を受けた心筋に正常な心臓機能を回復させることが心臓治療の長期的ゴールであった。
別の実施態様では、本発明は肥大のおそれのある哺乳類で器官の肥大を減少させる方法を提供する。本方法は前記哺乳類に選択的Jak2阻害剤を含む有効量の医薬組成物を投与することを含む。
更に別の実施態様では、本発明は虚血のおそれのある哺乳類で器官の虚血を減少させる方法に関する。本方法は前記哺乳類に選択的Jak2阻害剤を含む有効量の医薬組成物を投与することを含む。
更に別の実施態様では、本発明は心不全のおそれのある哺乳類で心不全を減少させる方法に関する。本方法は前記哺乳類に有効量の選択的Jak2阻害剤を投与することを含む。
高血圧
ある実施態様では、本発明は高血圧のおそれのある哺乳類で高血圧を減少させる方法を提供する。本方法は、選択的Jak2阻害剤の有効量を前記哺乳類に投与することを含む。
高血圧は典型的には高い血液圧を惹起する脈管系の疾患である。高血圧は、通常血流に対する血管内の抵抗の結果として生じる。前記抵抗は例えば血管に対する機能的又は構造的変化(例えばアテローム性硬化症、動脈硬化及び細動脈血管炎)によって生じるかもしれない。血流に対する抵抗が大きければ大きいほど、心臓は身体への適切な血流を維持するために更に働かなければならず、従って高血圧をもたらす。
高血圧は、拡張期及び/又は収縮期血圧上昇と定義することができる。具体的な哺乳類の拡張期及び/又は収縮期の健常(又は正常)血圧及び上昇血圧は当業者には公知である。
例えばヒトでは、高血圧は、典型的には拡張期維持圧が約85mmHgより高いとき、より重篤な場合には約100mmHgより高いとき、もっとも重篤な場合には約115mmHgより高いときと定義される。測定値として収縮期圧を用いるときは、ヒトでは高血圧は典型的には収縮期維持圧が約140mmHgより高いとき、より重篤な場合には約150mmHgより高いとき、もっとも重篤な場合には約160mmHgより高いときと定義される。
高血圧は当業者に公知の任意の方法によって判定することができる。例えば、血圧は、血圧帯及び血圧計を用いるか、又は血圧モニター(例えば電子血圧計)を用いて測定できる。
別の実施態様では、本発明は肥大のおそれのある哺乳類で器官の肥大を減少させる方法に関する。本方法は、選択的Jak2阻害剤を含む医薬組成物の有効量を前記哺乳類に投与することを含む。
肥大は器官の拡張である。サイズの増加は、例えば器官それ自体又は器官を支えている生物学的な系の1つにおける何らかの物理的欠陥による作業負荷の増加のためであろう。いくつかの器官が肥大に陥る。前記器官のいくつかの例には心臓、腎臓及び前立腺が含まれる。
例えば心筋肥大は心臓の肥大であり、前記は典型的には心筋の弁の損傷又は高血圧によって惹起される。心筋肥大はまた、筋作用の低下をもたらす心臓の筋肉の損傷に対する反応として心臓の拡張又は拡大により生じるであろう。肥大による障害は、例えば心筋梗塞、うっ血性心不全及び心筋症をもたらすであろう。
左心室肥大(LVH)は心臓の左心室の拡張についていう医学用語である。左心室は心臓の主要なポンプ室であり、酸素付加血液を大動脈を介して全身循環に拍出する。
肥大は、例えば当業者に公知の任意の方法によって判定することができる。例えば実施例1に記載し図2Bで図示したように、哺乳類の体重に対する器官の重量を比として表すことができる。
更に別の実施態様では、本発明は虚血のおそれのある哺乳類で器官の虚血を減少させる方法に関する。本方法は、選択的Jak2阻害剤を含む医薬組成物の有効量を前記哺乳類に投与することを含む。
虚血は酸素付加血液の不足である。血液の不足は、例えば血管の機能的収縮又は閉塞によって惹起されるであろう。酸素の欠乏及び/又は栄養物質の利用性の低下及び代謝物の不適切な除去は組織の障害、例えば細胞のアポトーシス及び/又は壊死をもたらすであろう。
いくつかの器官が虚血に陥る。前記器官のいくつかの例には心臓、脳、腎臓及び腸が含まれるが、ただしこれらに限定されない。
虚血性心疾患は心筋の要求に対する冠状動脈血流の減少によってしばしばひき起こされる。血流の減少は様々な理由で発生し、典型的にはアテローム性硬化症の結果として生じる。
心筋への虚血障害の結果として損傷した領域は収縮を停止する。そのような損傷症状には心不整脈、狭心症、心筋梗塞、うっ血性心不全及び心臓性突然死が含まれるが、ただしこれらに限定されない。
虚血は当業者に公知の任意の方法によって判定できる。虚血障害の判定は、実施例2に記載し図4Bで図示したように、例えば器官の梗塞(瘢痕)サイズを測定することによって実施することができる。
更に別の実施態様では、心不全のおそれのある哺乳類で心不全を減少させる方法に関する。本方法は選択的Jak2阻害剤の有効量を前記哺乳類に投与することを含む。
心不全は、心臓の拍出妨害により生じる臨床症状である。心臓の拍出妨害又は静脈圧の増加は、拡張性心筋症、心筋線維症、アミロイド沈着、収縮性心膜炎、高血圧、肥大及び/又は虚血のために生じるであろう。
高血圧、肥大及び/又は虚血による心筋の損傷はしばしば心臓の収縮能力を低下させる。従って心臓は豊富な力で拍出して十分量の血液を血管系に押し出すことができない。更にまた、心筋の損傷は心臓が完全に弛緩するのを妨げる。結果として、心臓を血液で適切に満たすことができない。
心不全は当業者に公知の任意の方法によって判定することができる。心不全の判定は、例えば心不全に附随する症状、例えば胸部の疼痛、短縮呼吸、肺の過剰液、疲労及び/又はくるぶし及び足の浮腫によって決定できる。心不全の症状を定量するために装置を用いることができるが、これら装置は当業者には公知である。例えば、ノギスを用いてくるぶし及び足の浮腫の強さを測定することができる。更に肺活量計を用いて肺容量を測定し呼吸短縮を判定することができる。
心不全の判定はまた心機能を測定することによっても実施できる。心機能の評価に用いられる装置には心電図(すなわち心拍の電気的活性を測定する)又は超音波心臓検査法(心臓の異常なサイズ、形状、動き及び/又は心臓収縮時に心臓から拍出される血液量を測定する)が含まれる。
本発明の方法はJak2の阻害をもたらし、それによって高血圧、肥大、虚血及び/又は心不全を減少させる。
高血圧を減少させるとは、健常血圧に対して上昇血圧が顕著に低下することを意味する。上昇した拡張期及び/又は収縮期圧が少なくとも約10%、好ましくは少なくとも約25%、より好ましくは少なくとも約50%、更に好ましくは少なくとも約75%、もっとも好ましくは約100%(例えば正常レベルまで圧が低下する)低下する場合、高血圧は顕著に減少したと考えられる。
器官の肥大を減少させるとは、健常器官に対して肥大器官のサイズが顕著に減少することを意味する。器官の虚血を減少させるとは、虚血器官の梗塞サイズが顕著に減少することを意味する。肥大器官のサイズ又は虚血器官の梗塞サイズが少なくとも約10%、好ましくは少なくとも約25%、より好ましくは少なくとも約50%、更に好ましくは少なくとも約75%、もっとも好ましくは約100%減少する場合、肥大又は虚血は顕著に減少したと考えられる。
心不全を減少させるとは、健常な心臓に対して心不全又は心機能の症状が顕著に減少することを意味する。心不全又は心機能の症状が少なくとも10%、好ましくは少なくとも約25%、より好ましくは少なくとも約50%、更に好ましくは少なくとも約75%、もっとも好ましくは約100%減少する場合、心不全は顕著に減少したと考えられる。
高血圧、肥大、虚血及び/又は心不全のおそれのある哺乳類は、遺伝的素因及び/又は環境的障害を含む多くの要因に影響を受け易いであろう。高血圧が影響を受け易いいくつかの要因例には、高血圧の家族歴、アテローム性硬化症、細動脈炎、食事及び生活スタイル、並びに医薬の副作用が含まれるが、ただしこれらに限定されない。肥大が影響を受け易いいくつかの要因例には、高血圧の家族歴、心臓弁疾患及び医薬の副作用が含まれるが、ただしこれらに限定されない。心臓弁疾患には、例えばうっ血性心不全及びリウマチ性心疾患が含まれる。虚血が影響を受け易いいくつかの要因例には、アテローム性硬化症の家族歴、食事及びライフスタイル、手術の方法並びに医薬の副作用が含まれるが、ただしこれらに限定されない。心不全が影響を受け易いいくつかの要因例には、拡張性心筋症、心筋線維症、アミロイド沈着、うっ血性心膜炎、高血圧、肥大及び虚血が含まれるが、ただしこれらに限定されない。
Jak2阻害剤は、Jak/STAT経路でJak2タンパク質のリン酸化を選択的に阻害する任意の化合物である。前記化合物はJak2を直接阻害しても、Jak2の上流の成分を阻害してもよい。Jak2タンパク質の阻害はJak/STATカスケードを実質的に抑制及び好ましくは防止するために十分でなければならない。
Jak2阻害剤はいずれのタイプの化合物でよい。例えば、前記化合物は小型の有機分子又は生物学的化合物、例えば抗体又は酵素でもよい。
Jak2阻害剤の例にはチルホスチン(tyrphostin)と呼ばれる小型の有機分子類のいくつかのメンバーが含まれる。チルホスチンはタンパク質チロシンキナーゼの活性を阻害し、下記の構造1に示す基本構造を有する:
チルホスチンは選択的にJak2を阻害するいずれのチルホスチンでもよい。チルホスチンのいくつかの例には下記文献に記載された種々の構造物が含まれる:Meydan et al., (1996) Nature 379:645-648; Levitzki et al., (1995) Science 267:1782-1788; PCT出願WO98/06391。これらの構造物は参照により本明細書に含まれる。
使用に好ましいチルホスチン類は構造1で表される化合物であり、式中、
R1は、C6H5−CH2−NHであり;
R2及びR3は、H、OH、低級アルキル、F、NO2、CF3、C6H5−SO2、O−R4、O−CO−R4又はR4であり;
R4は、フェニル又は低級アルキルであり;更に
低級アルキルは、C1−C4分枝又は非分枝アルキル(例えばメチル又はエチル)である。
R2及びR3は同じでも異なっていてもよいが、ただしR2及びR3は両者がHであることはない。好ましくはR2及びR3はOHである。好ましい化合物は、R1がC6H5−CH2−NHであり、R2はOH、R3はOHである。好ましい化合物はチルホスチンAG490として知られており、前記は選択的、特異的で更に強力なJak2タンパク質のチロシンキナーゼ阻害剤である。AG490の構造は下記の構造2で示される:
ある化合物が、それがJakファミリーの他のメンバー(例えばJak1、Jak3及びTyk2)の活性を阻害するよりも顕著に強くJak2活性を阻害するとき、前記化合物はJak2の選択的阻害剤であると考えられる。好ましくは、選択的阻害剤は、Jakファミリーの他のメンバーを阻害するよりも少なくとも2倍、より好ましくは少なくとも5倍、もっとも好ましくは少なくとも約10倍強くJak2を阻害する。
Jakファミリーのメンバーを阻害する化合物をスクリーニングする方法は当業界で公知である。例えば、ホスホチロシンアッセイが実施例5及び図6Aに示されている。更に下記文献も参照されたい:Molecular Cloning: A Laboratory Manual, J. Sambrook and D.W. Russel, 2001。
本明細書に定義されるJak2阻害剤には医薬的に許容できる塩が含まれる。本明細書で用いられるように、医薬的に許容できる塩は、上記で特定した化合物を塩生成酸及び塩基(前記は化合物の毒性を実質的に増加させない)で処理することによって生成することができる。
好ましい実施態様では、Jak2阻害剤は医薬組成物として投与される。前記医薬組成物は公知の手段で製造することができる。前記医薬組成物は好ましくは無菌的な非発熱性の等張調製物であり、場合によって下記に挙げた1つ又は2つ以上の医薬的に許容できる添加物を含む。
前記医薬組成物は哺乳類(特にヒト)で医薬として使用するために適した任意の組成物であろう。前記組成物は例えば個体、溶液又は懸濁物の形態であろう。
本発明のJak2阻害剤の医薬組成物は好ましくは安定な組成物であり、1つ又は2つ以上の安定剤、界面活性剤(好ましくは非イオン性界面活性剤)及び場合によって塩及び/又は緩衝剤を含むことができる。前記医薬組成物は水溶液又は凍結乾燥形でもよい。
前記安定剤は、例えばアミノ酸(例えばグリシン)、オリゴ糖(例えばシュクロース、テトラロース、ラクトース)又はデキストランであろう。また別には、安定剤は糖アルコール(例えばマンニトール)又は前記の混合物であろう。好ましくは安定剤又は安定剤の混合物は、Jak2阻害剤の約0.1重量%から約10重量%を構成する。
前記界面活性剤は好ましくは非イオン系界面活性剤、例えばポリソルベートである。適切な界面活性剤のいくつかの例には、約0.001%(w/v)から約10%(w/v)のトゥイーン20、トゥイーン80;ポリエチレングリコール又はポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール(例えばプルロニックF-68)が含まれる。
本発明の医薬組成物は更に1つ又は2つ以上の添加物を含むことができる。そのような添加物のいくつかの例には可溶化剤(例えばグリセロール)、抗酸化剤[例えば塩化ベンザルコニウム(第四アンモニウム化合物の混合物、“クォツ”(quats)として知られる)、ベンジルアルコール、クロレトン又はクロロブタノール]、麻酔薬(例えばモルヒネ誘導体、)又は等張剤など(例えば上記に記載したもの)が含まれる。酸化又は他の損壊に対する更なる予防措置として、前記医薬組成物は非浸透性の栓で封をされているバイアル中で窒素ガス下で保存することができる。
有効量のJak2阻害剤は、高血圧、肥大、虚血及び/又は心不全を減少させる量である。最適用量は、多数のパラメーター(例えば年齢、性別、体重、治療される症状の重篤度、投与される化合物及び投与経路)を基にして当業者が決定することができる。例えばJak2阻害剤の有効量は、約0.01μMから約50μM、好ましくは約0.05から10μM、更に好ましくは約1.0μMから約5μMの血清濃度(容積レベル)を生じる量であろう。
Jak2阻害剤は当業界で公知の任意の適切な方法で投与することができる。例えば、Jak2阻害剤は局所的又は全身的に投与することができる。全身的投与が好ましい。当業界で公知の制御放出デリバリー系を用いる投与もまた本明細書で意図されている。
全身投与には非経口ルート及び腸内ルートの両方が含まれる。例えば、Jak2阻害剤(例えばチルホスチン)は静脈内に容易に投与することができ、前記が好ましいデリバリールートである。静脈内投与は、Jak2を当業者に公知の適切な医薬担体(媒質)又は賦形剤に混合することによって実施することができる。
経口又は腸内投与には、例えば錠剤、カプセル、ピル、トローチ、エリキシル、懸濁剤、シロップ、ウェファース、チューインガムなどの製剤を含む。
Jak2阻害剤は、高血圧、肥大、虚血及び/又は心不全が発生する前に保護薬として投与することができる。例えば、Jak2阻害剤は予防的治療として用い、高血圧、肥大、虚血及び/又は心不全のおそれのある哺乳類で、高血圧、肥大、虚血及び/又は心不全を予防することができる。心不全を予防するために、例えばJak2阻害剤を高血圧に罹患している哺乳類に投与することができる。
別の実施態様では、Jak2阻害剤は高血圧、肥大、虚血及び/又は心不全が発生した後で、高血圧、肥大、虚血及び/又は心不全により生じる更なる損傷を最小限にし、及び/又は回復させるために、予防目的と同様に投与することができる。高血圧、肥大、虚血及び/又は心不全が発生した後でJak2阻害剤を投与するときは、発生後可能な限りすみやかにJak2阻害剤を投与するのが好ましい。一切の損傷を防ぐために、高血圧が発生する前にJak2を投与することが特に好ましい。Jak2はまた、高血圧、肥大、虚血及び/又は心不全の発症中に投与することもできる。
理論に拘束されないが、開示した本発明の方法はJak2の活性化を阻害し、従ってレニン−アンギオテンシン系のオートクラインループの維持に干渉し、それによって保護薬剤として機能することができると考えられる。
本実施例はチルホスチンAG490が左心室肥大から心臓を保護することを示す。
圧過重は大動脈横断狭窄(transverse aotic constriction, TAC)によって発生させ、左心室肥大を誘発した(図1)。簡単に記せば、ケタミン(100mg/kg)及びキシラジン(5mg/mL)のカクテルを腹腔内に注射することによって雄のC57/BL6マウス(体重20から24グラム)を麻酔した。前記マウスの毛を剃り身体を拘束して、22ゲージの鈍端給餌針を用いて経口挿管を実施した(肉眼下での頸部垂直切開による)。呼吸は、ベンチレーター(Harvard Apparatus Rodent Ventilator, model 683)を用い、110から150呼吸/分の呼吸速度で人工的に制御した(0.1から0.3mLの周期性容積)。中央胸骨切除を実施し、胸骨を縮めた。胸腺を腹側に引っ込め、大動脈弓を特定し、腕頭動脈と左総頚動脈との間で重層27ゲージ針を用いて結紮し(8.0のナイロン縫合糸(Ethicon)を使用)、続いて針を除去して分断された狭窄領域を作製した。続いて胸部を二層にして閉じ(6.0ビクリル縫合糸を用いる)、気胸の空気を抜いた。数匹のマウスに擬似手術を実施し、この手術では大動脈弓を見えるようにしたが結紮しなかった。続いてマウスから抜管し、術後3から12時間モニターした。実験期間の終了時の生存率は90%より高かった。
術後9日で、心臓をヘパリン処置(500U)マウスから取り出し、致死量のペントバルビタール(150mg/kg)で安楽死させた。心臓の輪切り切片を視覚的検査(図2A)、心臓対体重比の決定(図2B)、及び左心室の心筋細胞の光学顕微鏡検査(図2C)、更にANF(artiel natuiretic factor)(肥大の特異的分子マーカー)の活性化(図3)によって心臓を分析した。上記の判定から、全ての大動脈横断狭窄マウスは明瞭な左心室肥大を生じた。チルホスチンAG490が大動脈横断狭窄によって誘発された肥大を復元させることができるか否かを決定するために、大動脈横断狭窄の実施前24時間、及びその後実験期間(9日間)中24時間毎にチルホスチンAG490(5μM)をマウスの腹腔内に投与した。チルホスチンAG490の長期投与は肥大の顕著な回復をもたらした(図2A、2B、2C及び図3を参照)。
本実施例は、Jak2の阻害を心筋で実施したとき、虚血誘発変化に対してJak2の投与が心臓を保護することができることを示す。
一定速度が維持されない偶発的拍動心を用いたとき、発達圧の絶対値及び最初の派生圧は予想したとおり再灌流とともに徐々に低下する(図4A)。阻害剤チルホスチンAG490は5及び50μmol/Lの両濃度でほぼ同じ程度に心臓を保護することができた。これは特に再灌流の最初の60時間でそのとおりであり、処置群ではこのときdP/dt値は低下せず、発達圧の低下は最小限であった。dP/dtの基準値は高濃度(50μmol/L)チルホスチンAG490でわずかに増加した。更に、60分後の処置群及び未処置群の減衰勾配は同様であった。全ての処置群のdP/dt及び発達圧の両者の値は未処置群のそれより極めて高かった。発達圧は以下の再灌流を施したチルホスチン群で顕著に高かった:60分再灌流R-60(64±3.2に対して86±2.5及び86±4.8mmHg);90分再灌流R-90(43±3に対して69±5及び72.7±5.7mmHg);120分再灌流R-120(38.66±2に対して60.85±4及び53.75±7mmHg)。dP/dt値は、コントロール灌流群と比較して、ほとんどの灌流時間で両濃度の処置群で顕著に高く、相違は以下のとおり明白であった:R-30(3382±68.8に対して3818±49.46及び4156±238)、R-60(2878±237に対して3362±53.14及び3840±140)、R-90(1842±162に対して2840±88及び3194.7±228)及びR-120(1543±94に対して2552±58.9及び2626±269)。
チロホスチンAG490の投与は心筋の梗塞サイズを減少させ(図4B)、アポトーシス細胞死を顕著に低下させ(図4C)、従ってチルホスチンAG490による処理は少なくとも部分的に収縮機能の回復に寄与した。
本実施例は虚血/再灌流時のラット心臓におけるアンギオテンシノゲンmRNAのアップレギュレーションを示す。
虚血は改変したランゲンドルフ再灌流法によってラットの心臓で誘発した。成獣雄ラットの心臓を無作為に4群に分割し、虚血/再灌流を施した。虚血群では心臓をクレッブズ−ヘンゼライト(Krebs-Henseleit)緩衝液で60分灌流し、続いて30分完全虚血を施した。虚血/再灌流群では、心臓を60分灌流し、続いて30分の完全虚血及び120分の再灌流を施した。コントロール群の心臓には同じ時間の灌流を実施した。
虚血/再灌流を施したラットの心臓を検査し、アンギオテンシノゲンmRNAの増加によって示されるレニン−アンギオテンシン系の活性化が虚血損傷で生じるか否かを判定した。アンギオテンシノゲンのmRNAレベルを遺伝子特異的DNAプローブによるプライマー伸長アッセイによって分析した。ヌクレオチド302から279の間のラットアンギオテンシノゲンcDNAの相補性配列を含むDNAプライマー(5’-AGGAGATGAAAGGGGTGGATGTAT-3’)を末端標識し、ラットの心臓から単離した全RNAにおけるアンギオテンシノゲンmRNAの発現の判定に用いた。プライマー伸長プロトコルは供給元(Promega)の提供した指示に従って実施した。ラットGAPDHのcDNA特異的プライマーをコントロールとして用いた。虚血30分及び再灌流120分後にmRNAレベルの顕著な増加があった(図5A)。mRNAの増加はAT1レセプターの遮断に感受性を示した。なぜならばロザルタン(losartan; L)による前処理はmRNAの増加をコントロールサンプルレベル(C)までほぼ完全に減少させた。コントロールとして用いたリボソームマーカーL32のmRNAレベルは変化しなかった。
本実施例は虚血/再灌流時のSTAT活性化を示す。
完全虚血を施した心臓の核抽出物を調べ、アンギオテンシノゲンプロモーターのStドメインに対するSTAT結合活性が増加するか否かを判定した。心臓の核抽出物をStドメインの化学合成オリゴヌクレオチド配列を用いた電気泳動ゲルでの移動度シフトアッセイで調べた。タンパク質結合についてのStドメインDNAプローブは、それぞれ配列、5’-GGGTtcCTGGAAGGG -3’及び相補鎖5’-CCCTTCCAGgaACCC-3’を含む二本鎖オリゴヌクレオチドであった。これらのプローブはポリヌクレオチドキナーゼ及び[γ-32P]ATPによって末端標識した。0.5ngの標識DNA(1000cpm)、2μgのポリ(dI-C)及び1から12μgのタンパク質(20mMのヘペス、3%のグリセロール、1.5mMのMgCl2、1mMのDTT、2mMのEDTA及び50mMのKCl(pH7.5)を含む緩衝液中に含まれる)を含む結合反応混合物を4℃で30分インキュベートした。反応は0.375xTBE(0.33mMトリスホウ酸(pH8.7)及び1.0mMのEDTA)中で8%のポリアクリルアミドゲルでの電気泳動によって分析した。電気泳動の後で、ゲルを乾燥させてオートラジオグラフィーを実施した。30分虚血/120分再灌流を実施した心臓で強力なStドメイン/STAT結合活性が存在した。前記はロザルタン処理心臓ではほぼ完全に消失し、灌流時のロザルタン処理(L)は複合体形成における活性化STATの参画を低下させることを示唆している(図5B)。STATの活性化及びその結果として生じるアンギオテンシンプロモーター中のStドメインへの結合はアンギオテンシノゲンmRNAの転写の増加を説明する。従って、STAT/DNA相互作用の低下及びロザルタン処理によるアンギオテンシノゲンmRNAレベルの減少(図5A)は相関性を有するように思われる。
虚血心で活性化されたSTATタンパク質を特定するために、StドメインDNA標識プローブを添加する前に、核抽出物をSTAT1、STAT3、STAT5A及びSTAT6に対するポリクローナル抗体と30分予備インキュベートした。ゲル移動シフトアッセイによる反応物の調査によって、STAT5A及びSTAT6DNA複合体はSTAT5A及びSTAT6に対する抗体によって主として破壊されることが示された(図5C)。従って、STAT5A及びSTAT6は虚血心で活性化される。
本実施例はJak2阻害剤のSTAT/DNA結合及びアンギオテンシノゲンmRNAに対する作用を示す。
ラットを虚血/再灌流の24時間前に5又は50μmol/LのチルホスチンAG490で予備処理し、その後虚血/再灌流の間チルホスチンAG490を長期間投与した。ホスホチロシンアッセイを実施した。簡単に記せば、チルホスチンAG490の存在下又は非存在下で虚血/再灌流を施した心臓から得た核抽出物を抗ホスホチロシン抗体(4G10)で免疫沈澱させた。溶解緩衝液(Upstate Biotechnology)で予備洗浄した50%プロテインA−アガロース(50μL)を続いて添加し、混合物を4℃で2時間インキュベートした。各サンプルを以下を含む洗浄緩衝液で洗浄した:150mMのNaCl、50mMのトリス-HCl(pH7.4)、5mMのEDTA、0.25%トリトンX-100、2mMフェニルメチルスルホニルフルオリド、アプロチニン(0.2単位/mL)、1mMのNa3VO4及び1mMのNaF。サンプルを2倍のレムリー(Laemmli)のサンプル緩衝液で溶出させた。タンパク質を7.5%SDS/ポリアクリルアミドゲルで分離させ、ニトロセルロース膜、ニトロピュア(Nitropure; Micron Separations, Westboro, MA)に移した。Jak2に対するポリクローナル抗体をプローブとして用いてブロットと反応させ、化学発光プロトコルに従って現像した。灌流媒体でチルホスチンAG490を投与することによって、Jak2のリン酸化が5及び50μmol/Lの両方で抑制された。Jak2のリン酸化は阻害剤の非存在下では虚血心で容易に活性化された(図6A)。
同じ心臓から得た抽出物をDNA結合についてゲル移動シフトアッセイで調べたとき、チルホスチンAG490処理心ではSTAT/DNA複合体形成の全体的な低下が認められた(図6B)。
チルホスチンAG490による処理はまたアンギオテンシノゲンmRNAレベルの刺激を抑制した(前記mRNA刺激は阻害剤が存在しない虚血組織で観察された)(図6C)。従って、これらの結果は、Jak/STAT経路の活性化、STAT/アンギオテンシノゲンプロモーター結合活性の増加及びアンギオテンシノゲンmRNAのアップレギュレーションは全て思いがけなく関連性を有することを示唆している。
本実施例は、Jak2はアンギオテンシノゲン遺伝子発現の強力なアクチベーターであることを示す。
Jak2発現プラスミドDNAをアンギオテンシノゲン(ANG)/ルシフェラーゼレポーターDNAとともにトランスフェクションにより培養肝細胞に導入した。トランスフェクションはFUGENE(Boehringer Manheim)を用いて実施し、DNAの取り込みを促進させた。1ngのプラスミドpTELJAK2(構成的にJak2キナーゼを発現する)及び1μgのプラスミドpANGLuc(ラットANGプロモーターを運ぶ)又は1μgのプラスミドpMANGLuc(保存Stドメインに置換変異を有する)の濃度を増加させながら同時トランスフェクションアッセイをヒトへパトーマ細胞株HEPG2で実施した。48時間後に細胞を採集し、レポータープラスミドのルシフェラーゼ活性を標準的プロトコル(ルシフェラーゼアッセイTM-promega)を用いて調べた。
アンギオテンシノゲンの発現は濃度依存態様で生じた(図7)。
本実施例はチルホスチンAG490によるアンギオテンシノゲンmRNA発現のin vivoでの低下を示す。
チルホスチンAG490をin vivoでラットに投与した。腹腔内に伸ばしたカテーテルを有する皮下ポンプを外科的に埋め込んだ。ラットを毎日チルホスチンAG490で処理し、全身的に5μMの濃度を達成した。10日後に、前記動物を承認された動物プロトコルを用いて安楽死させ、肝臓を採集してRNAを単離した。単離RNAを用いてノザンブロットを実施し、ラットのアンギオテンシノゲンcDNAをプローブとしてニトロセルロース膜を調べた。ローディングコントロールはプローブとしてGAPDHを用いて実施した。
チルホスチンAG490の投与によってアンギオテンシノゲン遺伝子生成物のmRNAの発現が停止された(図8)。
本実施例はチルホスチンAG490による高血圧の減少を示す。
偶発的に高血圧を有する成獣ラット(遺伝的に高血圧を発症し易くされている)及び正常血圧ラットをペントバルビタールナトリウム(65mg/kg;ip)で麻酔して外科手術に備えた。ラットの無菌的外科手術方法を用いて鼠径部切開を実施し、下腹壁血管を大腿血管とともに露出させた。テフロン(登録商標)の動脈カテーテル(ID0.029mm)を左大腿動脈に挿入した。カテーテルを皮膚の下に通し、ラットのうなじから出し、開口部に蓋を有する、1:3のヘパリン食塩水で洗浄した26G針に連結した。
手術後ラットを1匹ずつケージに入れ、48時間かけて手術から回復させた。収縮期及び拡張期血圧はラット頚部に配置した前記開口部に手動の変換装置を連結させて直接測定した。
5μmolのチルホスチンAG490の高血圧ラットへの投与は、血圧を正常レベルに低下させるために有効であった(図9)。
Claims (8)
- 高血圧のおそれのある哺乳類における高血圧を減少させる医薬組成物であって、有効量の選択的Jak2阻害剤を含むことを特徴とする医薬組成物。
- 前記Jak2阻害剤が、チルホスチンである請求項1に記載の医薬組成物。
- 前記チルホスチンが、チルホスチンAG490である請求項2に記載の医薬組成物。
- 前記哺乳類が、ヒトである請求項1に記載の医薬組成物。
- 全身的に投与される請求項1に記載の医薬組成物。
- 前記高血圧に由来する損傷が発生する前に投与される請求項1に記載の医薬組成物。
- 前記有効量が、約0.05μMから約10μMの間の血清レベルを生じる請求項1に記載の医薬組成物。
- 前記有効量が、約1μMから約5μMの間の血清レベルを生じる請求項7に記載の医薬組成物。
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