JP2010284725A - ロボット装置、搬送装置および慣性センサーを用いた制御方法 - Google Patents

ロボット装置、搬送装置および慣性センサーを用いた制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】アーム先端の振動を抑制するロボット装置を提供する。
【解決手段】基体に対して移動可能なアーム部と、アーム部を駆動するアクチュエーター11と、アーム部の慣性力を検出する慣性センサーと、を備え、慣性センサーの検出信号を用いてアーム部の動作が制御されるロボット装置であって、慣性センサーは、ダイナミックレンジがアーム部の動作範囲を包含する第1の慣性センサー20と、第1の慣性センサー20よりもダイナミックレンジが狭くかつ分解能が高いn(1以上の整数)個の第2の慣性センサー30と、を有し、第1の慣性センサー20の検出信号と第2の慣性センサー30との検出信号に基づき、使用する前記検出信号を選択する検出信号選択部40Aと、検出信号選択部40Aからの信号に基づきアーム部の振動を制御する制御信号を生成する振動制御部60と、が備えられている。
【選択図】図5

Description

本発明は、ロボット装置、搬送装置および慣性センサーを用いた制御方法に関する。
ロボット装置や搬送装置などにおいて、アクチュエーターの駆動によって、物の把持、載置などを行う移動部に振動が生ずる。例えば、組み立てロボット装置の場合、アクチュエーターを停止してもアームの先端に取り付けられたチャック部に振動が残る。このため、ロボット装置は次の動作を開始する際に、振動が収まるまでロボット装置は停止していなくてはならず、ロボット装置の作業速度が低下している。また、チャック部の停止位置精度を必要とする場合には、この振動により精度の良い位置決めができない問題がある。ロボット装置に残留する振動は、ロボット装置の高速動作および安定動作を妨げる要因となっている。
このような振動を抑制するために、特許文献1では、慣性センサー(ジャイロセンサーおよび加速度計)を用いて多関節ロボット装置のチャック部の振動を検出し、この出力信号によりアームの動作を制御してチャック部に生ずる振動を抑制して精度の高い位置決めができるロボット装置が開示されている。
特開平7−9374号公報
しかしながら、アーム部を高速に移動させながら、チャック部などの移動部の振動をさらに抑制するには慣性センサーのダイナミックレンジと分解能について検討する必要がある。
ロボット装置に用いられる慣性センサーは、アーム部先端の全動作範囲を測定できるようにダイナミックレンジの広いセンサーが利用される。一般に、ダイナミックレンジの広い慣性センサーは、ダイナミックレンジの狭い慣性センサーに比べて分解能が低くなる。このため、振動の抑制に用いられる検出信号の分解能は低くなり、アーム部先端の振動を充分に抑制することができない。また、分解能の高い慣性センサーを用いた場合、ダイナミックレンジは狭くなり、アーム動作の全域にわたって慣性力を検出できないという問題がある。
本発明は上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例にかかるロボット装置は、基体に対して移動可能な移動部と、前記移動部を駆動するアクチュエーターと、前記移動部の慣性力を検出する慣性センサーと、を備え、前記慣性センサーの検出信号を用いて前記移動部の動作が制御されるロボット装置であって、前記慣性センサーは、ダイナミックレンジが前記移動部の動作範囲を包含する第1の慣性センサーと、前記第1の慣性センサーよりもダイナミックレンジが狭くかつ分解能が高いn(1以上の整数)個の第2の慣性センサーと、を有し、前記第1の慣性センサーの検出信号および前記第2の慣性センサーの検出信号に基づき、使用する前記検出信号を選択する検出信号選択部と、前記検出信号選択部からの信号に基づき前記移動部の振動を制御する制御信号を生成する振動制御部と、が備えられていることを特徴とする。
この構成によれば、第1の慣性センサーの検出信号と第2の慣性センサーとの検出信号に基づき、使用する検出信号を選択可能としている。ダイナミックレンジの広い第1の慣性センサーを利用して、ロボット装置の移動部の全動作範囲の慣性力を検出しつつ、小さな慣性力を検出する必要がある部分では分解能の高い第2の慣性センサーを利用することで小さな慣性力を検出できる。そして、この検出信号を用いることで、ロボット装置の移動部における小さな振動に対応した、振動の抑制が可能となる。
[適用例2]上記適用例にかかるロボット装置において、前記検出信号選択部は、前記第1の慣性センサーおよび前記第2の慣性センサーの各検出信号と、それぞれに設定されたしきい値との比較により前記振動制御部に送る前記検出信号が切り替えられて選択されることが望ましい。
この構成によれば、第1の慣性センサーおよび第2の慣性センサーの各検出信号と、それぞれに設定されたしきい値との比較により振動制御部に送る検出信号が切り替えられる。このようにすれば、しきい値を適宜決めることで、検出信号選択部から振動制御部へ送る検出信号の選択が容易にできる。
[適用例3]上記適用例にかかるロボット装置において、前記検出信号選択部は、前記第1の慣性センサーおよび前記第2の慣性センサーの各検出信号と、それぞれに設定されたしきい値との比較により各検出信号に重み係数をかけて合成して、前記振動制御部に送る前記検出信号が選択されることが望ましい。
慣性センサーの出力信号にはドリフト成分が含まれている場合があり、このドリフト成分は慣性センサーの製造ばらつき、経年変化、温度変化などによって変化する。このため、慣性センサーの出力信号に重み係数を掛けて合成することで、信号の切り替え時のドリフト成分の偏差を減らすことができ、円滑な切り替えができる。
[適用例4]上記適用例にかかるロボット装置において、前記検出信号選択部は、前記移動部を駆動する前記アクチュエーターへの命令の内容に応じて、前記第1の慣性センサーと前記第2の慣性センサーとの各検出信号が選択されることが望ましい。
この構成によれば、アクチュエーターへの命令の内容に応じて、第1の慣性センサーと第2の慣性センサーとの各検出信号が選択される。このようにすることで、慣性センサーで変化を検知してから制御をするのではなく、アクチュエーターの動作に合わせて利用する慣性センサーを選択でき、制御の処理遅延を減少させることができる。
[適用例5]上記適用例にかかるロボット装置において、前記第1の慣性センサーおよび前記第2の慣性センサーが、加速度センサーまたは角速度センサーのどちらかから選択されることが望ましい。
この構成によれば、第1の慣性センサーおよび第2の慣性センサーが加速度センサーまたは角速度センサー(ジャイロセンサー)が用いられる。ロボット装置の移動部が直線運動をするのであれば加速度センサーが選ばれ、回転運動であれば角速度センサーが選ばれる。そして、ロボット装置の移動部における直進運動の加速度または回転運動の角速度を検出し、この検出信号を用いてロボット装置の振動を抑制することができる。
[適用例6]本適用例にかかる搬送装置は、基体に対して直線運動可能な移動部と、前記移動部を駆動するアクチュエーターと、前記移動部の慣性力を検出する慣性センサーと、を備え、前記慣性センサーの検出信号を用いて前記移動部の動作が制御される搬送装置であって、前記慣性センサーは、ダイナミックレンジが前記移動部の動作範囲を包含する第1の慣性センサーと、前記第1の慣性センサーよりもダイナミックレンジが狭くかつ分解能が高いn(1以上の整数)個の第2の慣性センサーと、を有し、前記第1の慣性センサーの検出信号および前記第2の慣性センサーの検出信号に基づいて前記検出信号を選択する検出信号選択部と、前記検出信号選択部からの信号に基づき前記移動部の振動を制御する制御信号を生成する振動制御部と、が備えられていることを特徴とする。
この構成によれば、第1の慣性センサーの検出信号と第2の慣性センサーとの検出信号に基づき、使用する検出信号を選択可能としている。ダイナミックレンジの広い第1の慣性センサーを利用して、搬送装置の移動部の全動作範囲の慣性力を検出しつつ、小さな慣性力を検出する必要がある部分では分解能の高い第2の慣性センサーを利用することで小さな慣性力を検出できる。そして、この検出信号を用いることで、搬送装置の移動部における小さな振動に対応した、振動の抑制が可能となる。
[適用例7]上記適用例にかかる搬送装置において、前記第1の慣性センサーおよび前記第2の慣性センサーが、加速度センサーまたは角速度センサーのどちらかから選択されることが望ましい。
この構成によれば、第1の慣性センサーおよび第2の慣性センサーが加速度センサーまたは角速度センサー(ジャイロセンサー)が用いられる。搬送装置の移動部が直線運動をするのであれば加速度センサーが選ばれ、回転運動であれば角速度センサーが選ばれる。そして、搬送装置の移動部における直進運動の加速度または回転運動の角速度を検出し、この検出信号を用いて搬送装置の振動を抑制することができる。
[適用例8]本適用例にかかる慣性センサーを用いた制御方法は、基体に対して移動可能な移動部と、前記移動部を駆動するアクチュエーターと、前記移動部の慣性力を検出するダイナミックレンジが前記移動部の動作範囲を包含する第1の慣性センサーと、前記第1の慣性センサーよりもダイナミックレンジが狭くかつ分解能が高いn(1以上の整数)個の第2の慣性センサーと、を有し、前記第1の慣性センサーの検出信号および前記第2の慣性センサーの検出信号とに基づいて前記検出信号を選択する検出信号選択部と、前記検出信号選択部からの信号に基づき前記移動部の振動を制御する振動制御部と、を備えた前記移動部の振動を制御する慣性センサーを用いた制御方法であって、前記移動部を駆動する工程と、前記第1の慣性センサーおよび前記第2の慣性センサーが前記移動部の慣性力を検出する工程と、前記第1の慣性センサーの検出信号および前記第2の慣性センサーの検出信号とに基づいて前記振動制御部に送信する前記検出信号を選択する工程と、前記振動制御部に送信された前記検出信号に基づき前記アクチュエーターに振動制御信号を生成する工程と、を有することを特徴とする。
この制御方法によれば、第1の慣性センサーの検出信号と第2の慣性センサーとの検出信号に基づき、使用する検出信号を選択可能としている。ダイナミックレンジの広い第1の慣性センサーを利用して、ロボット装置の移動部の全動作範囲の慣性力を検出しつつ、小さな慣性力を検出する必要がある部分では分解能の高い第2の慣性センサーの検出信号を利用することで小さな慣性力を検出できる。そして、この検出信号を用いることで、ロボット装置の移動部における小さな振動に対応した、振動の抑制が可能である。
ロボット装置のアームが一連の動作(加速、定速、減速、停止)をしたときの角速度と時間との関係を示すグラフ。 アクチュエーターを停止した後の残留振動を量子化したグラフ。 ダイナミックレンジの狭いジャイロセンサーを用いた場合の角速度の検出状況を示すグラフ。 第1の実施形態におけるロボット装置の構成を示す概略構成図。 第1の実施形態における検出信号の選択方法を説明するブロック図。 第1の実施形態におけるアクチュエーターを停止した後のアーム部の残留振動を量子化したグラフ。 第1の実施形態のロボット装置においてアーム部の振動が抑制された状態を示すグラフ。 第2の実施形態における検出信号の選択方法を説明するブロック図。 慣性センサーの検出信号を切替スイッチで切り替えた状況を示す説明図。 第2の実施形態における慣性センサーの検出信号に重み付けをして切り替えた状況を示す説明図。 第3の実施形態における検出信号の選択方法を説明するブロック図。 第4の実施形態における検出信号の選択方法を説明するブロック図。 変形例における直動型のロボット装置を示す説明図。 第5の実施形態における搬送装置としてのレーザープリンターを示す説明図。 第5の実施形態における他の搬送装置としてのインクジェットプリンターを示す説明図。
以下、本発明を具体化した実施形態について図面に従って説明する。
(第1の実施形態)
まず、本発明の理解のためにロボット装置の動作と慣性センサーが検出する慣性力との関係を説明する。この説明ではロボット装置の回転運動するアーム部の先端に慣性センサーとしてジャイロセンサーを取り付けた例について説明する。
図1はロボット装置のアーム部が一連の動作(加速、定速、減速、停止)をしたときの角速度と時間との関係を示すグラフである。図2はアクチュエーターを停止した後の残留振動を量子化したグラフである。図3はダイナミックレンジの狭いジャイロセンサーを用いた場合の角速度の検出状況を示すグラフである。
図1において、アーム部先端の角速度の目標値を示す曲線をLa、実際にアームの先端に配置したジャイロセンサーが検出した角速度を示す曲線をLs1、で示している。
ロボット装置のアーム部が停止状態から動き出した加速状態では、角加速度は0から上昇していく。そして、定速状態では角速度はほぼ同じ値で推移し、減速状態では角速度は下降して0になる。このように、ジャイロセンサーのダイナミックレンジ(入力角速度の範囲)は、アーム部先端の動作を全範囲検知できる範囲となっている。
ここで、アーム部先端における角速度はアーム部の回転方向の角速度であり、また、アーム部の回転に対して正方向と負方向に繰り返される角速度の変動はアーム部先端の回転方向の振動であると解釈できる。
アーム部先端はアーム部の動きに応じて振動を生じることになるが、特に加速状態から定速状態に移った後、および減速状態が終了した後において、角加速度の変動が現れ、アーム部先端の振動が大きくなる。
前述したように、特に問題となるのが、減速状態が終了した後(アクチュエーターの停止後)の振動であり、完全に停止するまでにおよそ0.2秒程度の時間がかかっている。
図2は、図1の減速状態から減速状態が終了した後の部分を拡大し、実際の角速度を示す曲線Ls1と、ダイナミックレンジをアーム部先端の動作を検知できる範囲とし、さらに量子化有効ビット長で換算して6ビット程度のSN比(信号と雑音の比)を持つジャイロセンサーで検出した場合の角速度を示す曲線Lg、で示している。
この図から分かるように、大きな角速度の変動は検出可能であるが、小さい角速度の変動を検出することができない。
このように、アーム部先端の最大の角速度を検出できるように広くジャイロセンサーのダイナミックレンジをとった場合、充分な分解能を得ることができず、その結果、小さな振動を制御することもできなくなる。
一方、ダイナミックレンジを制限すれば同じ6ビット程度のSN比を持つジャイロセンサーにおいて、分解能を上げられることが分かっているが、図3に示すように大きな角速度の入力に対して出力が飽和してしまい、ジャイロセンサーの出力に基づく制御を正しく行うことができない。
なお図3において、ダイナミックレンジが広いジャイロセンサーが検出した角速度を示す曲線Ls1、とダイナミックレンジが狭いジャイロセンサーが検出した角速度を示す曲線Ls2、で示している。
次に、第1の実施形態のロボット装置について説明する。
図4は本実施形態のロボット装置の構成を示す概略構成図である。
ロボット装置1はロボット本体1aと、第1の慣性センサー20と、第2の慣性センサー30と、信号多重化器25と、検出信号選択部40Aと、振動制御部60とを備えている。
ロボット本体1aの基体10には、サーボモーターなどのアクチュエーター11を介してアーム部12が取り付けられ、移動部としてのアーム部12が水平方向に回転動作可能である。アーム部12はアーム13と、アーム13の先端に設けられ鉛直方向に移動可能なスライド軸14と、スライド軸14の端部に設けられたハンド15とを有している。さらに、ロボット本体1aにはアクチュエーター11を制御するアクチュエーター制御部70が備えられている。このように、ロボット本体1aはスカラ型のロボットとして構成されている。
ロボット本体1aのハンド15に近いスライド軸14には、第1の慣性センサー20と第2の慣性センサー30が取り付けられている。第1の慣性センサー20および第2の慣性センサー30にはジャイロセンサー(角速度センサー)が用いられ、アーム13が水平方向に移動する際の角速度を検出可能である。なお、第1の慣性センサー20のダイナミックレンジ(入力角速度の範囲)は、アーム部12先端の動作を検知できる範囲となっている。また、第2の慣性センサー30は、第1の慣性センサー20よりもダイナミックレンジが狭くかつ分解能が高い慣性センサーで構成されている。そして、この第2の慣性センサー30は、後述する理由から複数のセンサーにて構成しても良い。
第1の慣性センサー20および第2の慣性センサー30は、信号多重化器25に接続され、信号多重化器25は検出信号選択部40Aに接続されている。さらに、検出信号選択部40Aは振動制御部60に接続され、振動制御部60はロボット本体1aのアクチュエーター制御部70に接続されている。なお、信号多重化器25は信号の伝送の簡略化のために設けたが、無くてもよい。
以上の構成のロボット装置1において、アーム部12が動くことにより検出された第1の慣性センサー20および第2の慣性センサー30の検出信号は、信号多重化器25に入力され、それぞれのセンサーの出力信号が多重化される。そして、多重化された信号が検出信号選択部40Aに入力され、利用する検出信号が選択される。選択された検出信号は振動制御部60に入力され、これらの信号に基づきアーム部12の振動を抑制する制御信号を生成して、アクチュエーター制御部70に制御信号が入力される。アクチュエーター制御部70からアクチュエーター11に命令信号が入力され、アクチュエーター11が振動を抑制する動きを行い、アーム部12の振動が抑制される。
次に、第1の慣性センサー20および第2の慣性センサー30からの検出信号の選択方法について詳細に説明する。
図5は検出信号の選択方法を説明するブロック図である。ここでは、n(nは1以上の整数)個の第2の慣性センサーを設けたときのブロック図を示す。第2の慣性センサー30a〜30nは、第1の慣性センサー20よりもダイナミックレンジが狭い慣性センサーが採用され、例えば、n個の慣性センサーを組み合わせることで第1の慣性センサー20のダイナミックレンジの約1/3の範囲をカバーできるように構成されている。
図5に示すように、検出信号選択部40Aは、絶対値演算素子(ABS)41と、コンパレーター42,43a〜43nと、切替制御部44と、切替スイッチ45と、が備えられている。
第1の慣性センサー20は絶対値演算素子41に接続され、絶対値演算素子41はコンパレーター42に接続されている。そして、コンパレーター42は切替制御部44に接続されている。
同様に、第2の慣性センサー30a〜30nは絶対値演算素子41に接続され、絶対値演算素子41はそれぞれコンパレーター43a〜43nに接続されている。そして、コンパレーター43a〜43nは切替制御部44に接続され、切替制御部44は切替スイッチ45に接続されている。
また、第1の慣性センサー20および第2の慣性センサー30a〜30nはそれぞれ切替スイッチ45に接続され、切替スイッチ45は振動制御部60に接続される。
このような構成のロボット装置において、第1の慣性センサー20からの検出信号(角速度信号)は絶対値演算素子41に入り、絶対値の角速度に変換され、この変換された信号がコンパレーター42に入力される。そして、この変換された信号と予め設定された第1の慣性センサー20における基準レベルとがコンパレーター42にて比較され、その結果が切替制御部44に入力される。
同様に、第2の慣性センサー30a〜30nからの検出信号(角速度信号)は絶対値演算素子41に入り、それぞれ絶対値の角速度に変換され、この変換された信号がコンパレーター43a〜43nに入力される。そして、この変換された信号と予め設定されたそれぞれの第2の慣性センサー30a〜30nにおける基準レベルとがコンパレーター43a〜43nにて比較され、その結果が切替制御部44に入力される。
なお、第1の慣性センサー20における基準レベルは、ダイナミックレンジが狭いために第2の慣性センサー30a〜30nで検出できない大きな慣性力を検出できるように設定されている。また、第2の慣性センサー30a〜30nはそれぞれダイナミックレンジが異なり、それぞれの基準レベルはダイナミックレンジの大きいものから小さいものに応じてある範囲をもって設定されている。
切替制御部44では、入力された信号をもとに、切替スイッチ45のどのスイッチを切り替えるかを制御する。例えば、慣性力が充分に大きいときには、切替スイッチ45のスイッチSW1が閉となり、第1の慣性センサー20の信号が振動制御部60に入力される。また、慣性力が充分に小さいときには、第2の慣性センサー30a〜30nのうちの、基準レベルに合致した第2の慣性センサーのスイッチが閉となり、その信号が、振動制御部60に入力される。
このように、検出信号選択部40Aで、検出した慣性力に応じて慣性センサーの信号が選択される。そして振動制御部60において選択された検出信号に基づいて制御信号が生成され、アクチュエーター制御部70を経てアクチュエーター11を作動させて、アーム部の振動を抑制する。具体的には、検出した慣性力(角速度)と逆相の慣性力がかかるようにアクチュエーター11を作動させる。
図6は、アクチュエーターを停止した後のアーム部の残留振動を量子化したグラフである。このグラフは減速状態から減速状態が終了した後の部分拡大し、実際の角速度を示す曲線Ls1と、量子化有効ビット長で換算して6ビット程度のSN比(信号と雑音の比)を持つ第2の慣性センサーで検出した場合の角速度を示す曲線Lg、で示している。
このように、第1の慣性センサーよりもダイナミックレンジは狭いが分解能の高い第2の慣性センサーを用いることで、小さな振動にも対応することができ、アーム部における残留振動の抑制を可能にする。
図7は、本実施形態のロボット装置においてアーム部の振動が抑制された状態を示すグラフであり、アーム部が一連の動作(加速、定速、減速、停止)をしたときの角速度と時間との関係を示している。図7において、アーム先端の角速度の目標値を示す曲線をLa、実際にアームの先端に配置したジャイロセンサーが検出した角速度を示す曲線をLs3、で示している。
このグラフから、前述した図1を比較して、アーム部の移動が終了した後の残留振動が短時間に抑制されていることが分かる。
このように、アーム部の停止の際に、ダイナミックレンジは狭いが分解能の高い第2の慣性センサーを用いることができるため、小さな振動に対しても制御することができる。このことは、数多くの第2の慣性センサーを用いることで、分解能を向上させることが可能である。もちろん、第1の慣性センサーと第2の慣性センサーの2つであっても、第1の慣性センサーを一つ用いる場合に比べて格段の効果がある。
なお、本実施形態では各慣性センサーの感度係数がすべて等しい場合において説明したが、異なる感度係数を持つ場合には、各慣性センサーの出力に利得を調整するための増幅器あるいは減速器を挿入することで対応できる。
また、各慣性センサーの出力信号のデジタル化については、切替スイッチの後段に設けることがコスト面において好ましいが、慣性センサー側または振動制御部側のどちらにあってもよい。
さらに、上記の実施形態では、アームなどの移動部が移動する方向の慣性力を検出したが、移動部の移動方向と直交する方向に慣性センサーを取り付け、その方向の慣性力を検出して振動をさらに制御することも可能である。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態のロボット装置について説明する。本実施形態は、第1の実施形態と比べ、ロボット装置の構成は同様であるが、慣性センサーの検出信号の選択を行う検出信号選択部内の構成および信号処理方法が異なる。以下、第1の実施形態と同様な構成については、第1の実施形態と同符号を付し説明を簡略化する。
図8は本実施形態における検出信号の選択方法を説明するブロック図である。ここでは、n(nは1以上の整数)個の第2の慣性センサーを設けたときのブロック図を示す。第2の慣性センサー30a〜30nは、第1の慣性センサー20よりもダイナミックレンジが狭い慣性センサーが採用され、例えば、n個の慣性センサーを組み合わせることで第1の慣性センサー20のダイナミックレンジの約1/3の範囲をカバーできるように構成されている。
図8に示すように、検出信号選択部40Bは、絶対値演算素子(ABS)41と、コンパレーター42,43a〜43nと、重み制御部46と、重み付け部47と、が備えられている。
第1の慣性センサー20は絶対値演算素子41に接続され、絶対値演算素子41はコンパレーター42に接続されている。そして、コンパレーター42は重み制御部46に接続されている。
同様に、第2の慣性センサー30a〜30nは絶対値演算素子41に接続され、絶対値演算素子41はそれぞれコンパレーター43a〜43nに接続されている。そして、コンパレーター43a〜43nは重み制御部46に接続され、重み制御部46は重み付け部47に接続されている。
また、第1の慣性センサー20および第2の慣性センサー30a〜30nはそれぞれ重み付け部47に接続され、重み付け部47は加算器48を介して振動制御部60に接続される。
そして、振動制御部60はロボット本体1aのアクチュエーター制御部70に接続され、アクチュエーター制御部70はアクチュエーター11に接続されている。
このような構成のロボット装置において、第1の慣性センサー20からの検出信号(角速度信号)は絶対値演算素子41に入り、絶対値の角速度に変換され、この変換された信号がコンパレーター42に入力される。そして、この変換された信号と予め設定された第1の慣性センサーにおける基準レベルとがコンパレーター42にて比較され、その結果が重み制御部46に入力される。
同様に、第2の慣性センサー30a〜30nからの検出信号(角速度信号)は絶対値演算素子41に入り、それぞれ絶対値の角速度に変換され、この変換された信号がコンパレーター43a〜43nに入力される。そして、この変換された信号と予め設定されたそれぞれの第2の慣性センサー30a〜30nにおける基準レベルとがコンパレーター43a〜43nにて比較され、その結果が重み制御部46に入力される。
なお、第1の慣性センサー20における基準レベルは、ダイナミックレンジが狭いために第2の慣性センサー30a〜30nで検出できない大きな慣性力を検出できるように設定されている。また、第2の慣性センサー30a〜30nはそれぞれダイナミックレンジが異なり、それぞれの基準レベルはダイナミックレンジの大きいものから小さいものに応じて範囲をもって設定されている。
重み制御部46では、入力された信号をもとに、重み付け部47のどの検出信号にどのくらいの重み付けをするかを決める。そして、重み付け部47にて各検出信号に重み付けがなされ、加算器48にて合成される。
例えば、慣性力が充分に大きいときには、第1の慣性センサー20の信号に重み付け係数1.0が掛けられ、第2の慣性センサーには重み係数0が掛けられることで、第1の慣性センサー20の信号が支配的になる。また、慣性力が充分に小さいときには、第2の慣性センサー30a〜30nのうちの、基準レベルに合致した第2の慣性センサーの信号に重み付け係数1.0が掛けられ、第1の慣性センサーには重み係数0が掛けられることで、第2の慣性センサーの信号が支配的になる。さらに、各慣性センサーの切替部分では、それぞれの慣性センサーに重み付け係数が掛けられて、加算器48にて信号が合成されて振動制御部60に入力する。
このように、検出信号選択部40Bで、検出した慣性力に応じて慣性センサーの信号が選択される。そして振動制御部60において選択された検出信号に基づいて制御信号が生成され、アクチュエーター制御部70を経てアクチュエーター11を作動させて、アーム部の振動を抑制する。
このような構成のロボット装置は、慣性センサーを切り替えて使用する場合において有効な構成である。
図9、図10はアーム部の動作停止時における検出信号を示すタイムチャートである。そして、図9は慣性センサーの検出信号を切替スイッチで切り替えた状況を示す説明図であり、図10は本実施形態のように慣性センサーの検出信号に重み付けをして切り替えた状況を示す説明図である。
慣性センサーの出力信号には製造ばらつき、経年変化、温度変化などによって変動するドリフト成分が含まれている場合がある。このドリフト成分が検出信号に含まれている場合には、切替スイッチなどで慣性センサーの検出信号を切り替えたときに、慣性センサーのドリフト成分の偏差により階段状のノイズが生ずる。
例えば、図9に示すように、角速度の基準レベルAにおいて、第1の慣性センサーの検出信号L1から第2の慣性センサーの検出信号L2に切替スイッチで切り替える場合において、それぞれの信号の偏差分の段差L4が生じてしまう。
また、図10に示すように、角速度の基準レベルAから基準レベルBの間において、第1の慣性センサーの検出信号L1から第2の慣性センサーの検出信号L2に重み付けを暫時変更して切り替えた場合、合成された角速度信号L5によりこの切り替えを滑らかに行うことができる。
このとき、角速度の基準レベルAから基準レベルBの間において、第1の慣性センサーの検出信号の重み付け係数を1.0から0になるように設定し、第2の慣性センサーの検出信号の重み付け係数を0から1.0になるように設定されている。
以上、本実施形態のロボット装置では、第1の実施形態と同様の効果に加え、慣性センサーの検出信号を切り替える際のドリフト成分の偏差の影響を減らすことができる。
なお、本実施形態ではコンパレーターによる結果に基づいて固定された重み係数を設定することで慣性センサーの切り替えを行っても良い。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態のロボット装置について説明する。第1の実施形態では慣性センサーの変化に応じて使用する慣性センサーの切り替えを行ったが、本実施形態ではアクチュエーター制御部からアクチュエーターへの命令信号に基づいて慣性センサーの切り替えを行う点において異なる。以下、第1の実施形態と同様な構成については、第1の実施形態と同符号を付し説明を簡略化する。
図11は本実施形態の検出信号の選択方法を説明するブロック図である。ここでは、n(nは1以上の整数)個の第2の慣性センサーを設けたときのブロック図を示す。
図11に示すように、ロボット装置には、第1の慣性センサー20、第2の慣性センサー30a〜30n、検出信号選択部40C、振動制御部60、ロボット本体1aが備えられている。検出信号選択部40Cには切替制御部44と切替スイッチ45とを有している。さらに、ロボット本体1aにはアクチュエーター制御部70とアクチュエーター11とを有している。
第2の慣性センサー30a〜30nは、第1の慣性センサー20よりもダイナミックレンジが狭い慣性センサーが採用され、例えば、n個の慣性センサーを組み合わせることで第1の慣性センサー20のダイナミックレンジの約1/3の範囲をカバーできるように構成されている。
第1の慣性センサー20および第2の慣性センサー30a〜30nは切替スイッチ45に接続されている。また、切替制御部44は切替スイッチ45に接続されている。そして、切替スイッチ45は振動制御部60に接続され、ロボット本体1aのアクチュエーター制御部70に接続されている。アクチュエーター制御部70はアクチュエーター11に接続され、また、検出信号選択部40Cの切替制御部44に接続されている。
このような構成のロボット装置において、アクチュエーター制御部70がアクチュエーター11を作動または停止させる命令信号に応じた信号を切替制御部44が受け取ると、その信号に応じた切替スイッチ45のスイッチが選択される。
例えば、アクチュエーター制御部70が、アクチュエーター11を高速に作動させようとするときには、ダイナミックレンジの広い第1の慣性センサー20に接続されたスイッチSW1が選択されて閉となり、第1の慣性センサー20の検出信号が振動制御部60に入力される。また、アクチュエーター制御部70が、アクチュエーター11を停止させようとするときにはダイナミックレンジに応じ分解能の高い第2の慣性センサー30に接続されたスイッチが選択されて閉となり、第2の慣性センサー30の検出信号が振動制御部60に入力される。
このように、検出信号選択部40Cで、アクチュエーター制御部70からアクチュエーター11への命令信号に基づいて慣性センサーの信号が選択される。そして振動制御部60において選択された検出信号に基づいて制御信号が生成され、アクチュエーター制御部70を経てアクチュエーター11を作動させて、アーム部の振動を抑制する。具体的には、検出した慣性力(角速度)と逆相の慣性力がかかるようにアクチュエーター11を作動させる。
以上のように、本実施形態では第1の実施形態と同様に、アーム部の停止の際に、ダイナミックレンジは狭いが分解能の高い第2の慣性センサー30を用いることができるため、小さな振動に対しても制御することができる。さらに、アクチュエーター制御部70からアクチュエーター11への命令信号に基づいて慣性センサーの信号が選択されるため、振動抑制の制御処理の遅延を減少させることが可能である。
なお、アクチュエーター制御部はさらに上位の制御部によって予め決められたシーケンスに従って動作することが多く、この予め決められたシーケンスに基づき切り替えの更新制御を行うこともできる。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態のロボット装置について説明する。第2の実施形態では慣性センサーの変化に応じて使用する慣性センサーの重み付けを行ったが、本実施形態ではアクチュエーター制御部からアクチュエーターへの命令信号に基づいて慣性センサーの重み付けを行う点において異なる。以下、第2の実施形態と同様な構成については、第2の実施形態と同符号を付し説明を簡略化する。
図12は本実施形態の検出信号の処理方法を説明するブロック図である。ここでは、n(nは1以上の整数)個の第2の慣性センサーを設けたときのブロック図を示す。
図12に示すように、ロボット装置には、第1の慣性センサー20、第2の慣性センサー30a〜30n、検出信号選択部40D、振動制御部60、ロボット本体1aが備えられている。検出信号選択部40Dには重み制御部46と重み付け部47とを有している。さらに、ロボット本体1aにはアクチュエーター制御部70とアクチュエーター11とを有している。
第2の慣性センサー30a〜30nは、第1の慣性センサー20よりもダイナミックレンジが狭い慣性センサーが採用され、例えば、n個の慣性センサーを組み合わせることで第1の慣性センサー20のダイナミックレンジの半分の範囲をカバーできるように構成されている。
第1の慣性センサー20および第2の慣性センサー30a〜30nは重み付け部47に接続されている。また、重み制御部46は重み付け部47に接続されている。そして、重み付け部47は振動制御部60に接続され、ロボット本体1aのアクチュエーター制御部70に接続されている。アクチュエーター制御部70はアクチュエーター11に接続され、また、検出信号選択部40Dの重み制御部46に接続されている。
このような構成のロボット装置において、アクチュエーター制御部70がアクチュエーター11を作動または停止させる命令信号に応じた信号を重み制御部46が受け取ると、その信号に応じて、第1の慣性センサー20および第2の慣性センサー30a〜30nの検出信号に重み付けがなされる。
例えば、アクチュエーター制御部70が、アクチュエーター11を高速に作動させようとするときには、ダイナミックレンジの広い第1の慣性センサー20の信号に重み付け係数1.0が掛けられ、第2の慣性センサーには重み係数0が掛けられることで、第1の慣性センサー20の信号が支配的になる。そしてこれらの信号が加算器48を介して振動制御部60に入力される。
また、アクチュエーター制御部70が、アクチュエーター11を停止させようとするときには、ダイナミックレンジに応じ分解能の高い第2の慣性センサー30a〜30nのうちの、基準レベルに合致した第2の慣性センサーの信号に重み付け係数1.0が掛けられ、第1の慣性センサーには重み係数0が掛けられることで、第2の慣性センサーの信号が支配的になる。そしてこれらの信号が加算器48を介して振動制御部60に入力される。
このように、検出信号選択部40Dで、アクチュエーター制御部70からアクチュエーター11への命令信号に基づいて慣性センサーの信号が選択される。そして振動制御部60において選択された検出信号に基づいて制御信号が生成され、アクチュエーター制御部70を経てアクチュエーター11を作動させて、アーム部の振動を抑制する。具体的には、検出した慣性力(角速度)と逆相の慣性力がかかるようにアクチュエーター11を作動させる。
また、重み付け係数を暫時変化させて、第1の慣性センサーと第2の慣性センサーの信号の切り替えを円滑にすることもできる。
以上のように、本実施形態では第2の実施形態と同様に、アーム部の停止の際に、ダイナミックレンジは狭いが分解能の高い第2の慣性センサー30を用いることができるため、小さな振動に対しても制御することができる。さらに、アクチュエーター制御部70からアクチュエーター11への命令信号に基づいて慣性センサーの信号が選択されるため、振動抑制の制御処理の遅延を減少させることが可能である。
なお、アクチュエーター制御部はさらに上位の制御部によって予め決められたシーケンスに従って動作することが多く、この予め決められたシーケンスに基づき切り替えの更新制御を行うこともできる。
(変形例)
前述の第1の実施形態から第4の実施形態においては、スカラ型のロボット装置を例にとり説明したが、図13に示すような直動型のロボット装置においても同様に本発明の実施が可能である。
直動型のロボット装置2は、基体としてのレール部110と、移動部としての第1アーム部111と、第2アーム部112と、チャック部113を備えている。
第1アーム部111はレール部110に取り付けられ矢印X方向に可動できるように構成されている。また、第1アーム部111の端部にX方向の第1アーム部111の移動による慣性力(加速度)を検出する第1の慣性センサー115aと第2の慣性センサー115bが設けられている。
第1アーム部111には第2アーム部112が取り付けられ矢印Y方向に可動できるように構成されている。また、第2アーム部112の端部にY方向の第2アーム部112の移動による慣性力(加速度)を検出する第1の慣性センサー116aと第2の慣性センサー116bが設けられている。
さらに、第2アーム部112にはチャック部113が取り付けられ矢印Z方向に可動できるように構成されている。また、チャック部113の端部にZ方向のチャック部113の移動による慣性力(加速度)を検出する第1の慣性センサー117aと第2の慣性センサー117bが設けられている。
なお、第1の慣性センサー115a,116a,117aは、それぞれの移動に対応できるダイナミックレンジを有し、第2の慣性センサー115b,116b,117bはそれぞれ第1の慣性センサー115a,116a,117aのダイナミックレンジよりも狭いダイナミックレンジを有している。
また、第1の慣性センサー115a,116a,117aおよび第2の慣性センサー115b,116b,117bは加速度センサーで構成されている。
このような直動型のロボット装置2においても、第1の実施形態から第4の実施形態にて説明した方法を用いてアーム部に生ずる残留振動を抑制することが可能である。
(第5の実施形態)
次に、第5の実施形態として搬送装置における実施形態について説明する。ここでは、搬送装置として印刷装置を例にとり説明する。
図14は印刷装置としてレーザープリンターの構成を示す説明図である。図15は印刷装置としてインクジェットプリンターの構成を示す説明図である。
図14において、レーザープリンター5は、モーター120と、動力伝達機構121と、感光ドラム122と、第1の慣性センサー123aと、第2の慣性センサー123bと、帯電装置125と、潜像形成手段126と、現像装置127と、転写装置129と、定着装置130とを備えている。
モーター120は動力伝達機構121を介して連結され、感光ドラム122に矢印D方向に回転を与える。感光ドラム122の側面には第1の慣性センサー123aと第2の慣性センサー123bが設けられている。第1の慣性センサー123aと第2の慣性センサー123bとは感光ドラム122の回転における角速度検出ができるようにジャイロセンサーが用いられている。
なお、第1の慣性センサー123aは、それぞれの移動に対応できるダイナミックレンジを有し、第2の慣性センサー123bはそれぞれ第1の慣性センサー123aのダイナミックレンジよりも狭いダイナミックレンジを有している。
感光ドラム122の周辺には帯電装置125が配置され、感光ドラム122の表面が所定の極性に均一に帯電される。この感光ドラム122の帯電面に潜像形成手段126からのレーザー光の走査による画像露光が行われ、感光ドラム122の表面に画像データの階調情報に基づく静電潜像が形成される。
このようにして形成された静電潜像は現像装置127にて搬送されたトナー128が感光ドラム122の表面に付着して画像として顕在化する。そして、転写装置129により感光ドラム122上の画像は記録紙Pに転写される。記録紙Pに転写された画像は定着装置130によって定着される。
このようなレーザープリンター5では、感光ドラム122が高速回転から停止する際に、感光ドラム122が間欠に回転し、記録紙Pに転写される画像が伸びあるいは縮みとなり、正常な印刷ができないことがある。
このようなときに、第1の慣性センサー123aおよび第2の慣性センサー123bを用いて、感光ドラム122の回転をスムースに制御することができる。感光ドラム122が高速で回転しているときには、第1の慣性センサー123aにて角速度を検出する。そして、感光ドラム122が低速に回転して停止する状態では第2の慣性センサー123bにて角速度を検出して、前述した第1の実施形態から第4の実施形態にて説明した方法を用いて、感光ドラム122が間欠に回転するのを防止することが可能である。
また、図15に示すインクジェットプリンターにおいても、本発明を利用することができる。
インクジェットプリンター6は、筐体140と、ガイドレール141と、動力伝達機構142と、キャリッジ143と、第1の慣性センサー145aと、第2の慣性センサー145bとを備えている。
このインクジェットプリンター6は、図示しないモーターに連結した動力伝達機構142により、ガイドレールに懸架されたキャリッジ143が矢印E方向に移動可能に構成されている。キャリッジ143にはインクジェットヘッドが備えられ、インクジェットヘッドを矢印Eに移動させながら液滴を吐出させ、記録紙Pを矢印方向に順次送ることで画像を記録紙Pに印刷することができる。
また、キャリッジ143には第1の慣性センサー145aと第2の慣性センサー145bが設けられ、キャリッジ143の移動における矢印E方向の加速度を検出できるように構成されている。第1の慣性センサー145aと第2の慣性センサー145bは加速度センサーが用いられている。
なお、第1の慣性センサー145aは、それぞれの移動に対応できるダイナミックレンジを有し、第2の慣性センサー145bはそれぞれ第1の慣性センサー145aのダイナミックレンジよりも狭いダイナミックレンジを有している。
このようなインクジェットプリンター6では、キャリッジ143の移動において、各両端で停止する場合に残留振動が生じ、液滴の着弾位置がずれて描画が不安定になることがある。
このようなときに、第1の慣性センサー145aおよび第2の慣性センサー145bを用いて、キャリッジ143の停止時の振動を抑制することができる。
キャリッジ143が移動しているときには、第1の慣性センサー145aにて加速度を検出する。そして、キャリッジ143が停止する状態では第2の慣性センサー145bにて加速度を検出して、前述した第1の実施形態から第4の実施形態にて説明した方法を用いて、キャリッジ143に生ずる残留振動を抑制することができる。
1,2…ロボット装置、1a…ロボット本体、5…搬送装置としてのレーザープリンター、6…搬送装置としてのインクジェットプリンター、10…基体、11…アクチュエーター、12…移動部としてのアーム部、13…アーム、14…スライド軸、15…ハンド、20…第1の慣性センサー、25…信号多重化器、30…第2の慣性センサー、40A,40B,40C,40D…検出信号選択部、41…絶対値演算素子、42…コンパレーター、44…切替制御部、45…切替スイッチ、46…重み制御部、47…重み付け部、60…振動制御部、70…アクチュエーター制御部。

Claims (8)

  1. 基体に対して移動可能な移動部と、
    前記移動部を駆動するアクチュエーターと、
    前記移動部の慣性力を検出する慣性センサーと、を備え、
    前記慣性センサーの検出信号を用いて前記移動部の動作が制御されるロボット装置であって、
    前記慣性センサーは、ダイナミックレンジが前記移動部の動作範囲を包含する第1の慣性センサーと、前記第1の慣性センサーよりもダイナミックレンジが狭くかつ分解能が高いn(1以上の整数)個の第2の慣性センサーと、を有し、
    前記第1の慣性センサーの検出信号および前記第2の慣性センサーの検出信号に基づき、使用する前記検出信号を選択する検出信号選択部と、
    前記検出信号選択部からの信号に基づき前記移動部の振動を制御する制御信号を生成する振動制御部と、が備えられていることを特徴とするロボット装置。
  2. 請求項1に記載のロボット装置において、
    前記検出信号選択部は、
    前記第1の慣性センサーおよび前記第2の慣性センサーの各検出信号と、それぞれに設定されたしきい値との比較により前記振動制御部に送る前記検出信号が切り替えられて選択されることを特徴とするロボット装置。
  3. 請求項1に記載のロボット装置において、
    前記検出信号選択部は、
    前記第1の慣性センサーおよび前記第2の慣性センサーの各検出信号と、それぞれに設定されたしきい値との比較により各検出信号に重み係数をかけて合成して、前記振動制御部に送る前記検出信号が選択されることを特徴とするロボット装置。
  4. 請求項1に記載のロボット装置において、
    前記検出信号選択部は、
    前記移動部を駆動する前記アクチュエーターへの命令の内容に応じて、
    前記第1の慣性センサーと前記第2の慣性センサーとの各検出信号が選択されることを特徴とするロボット装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載のロボット装置において、
    前記第1の慣性センサーおよび前記第2の慣性センサーが、加速度センサーまたは角速度センサーのどちらかから選択されることを特徴とするロボット装置。
  6. 基体に対して直線運動可能な移動部と、
    前記移動部を駆動するアクチュエーターと、
    前記移動部の慣性力を検出する慣性センサーと、
    を備え、前記慣性センサーの検出信号を用いて前記移動部の動作が制御される搬送装置であって、
    前記慣性センサーは、ダイナミックレンジが前記移動部の動作範囲を包含する第1の慣性センサーと、前記第1の慣性センサーよりもダイナミックレンジが狭くかつ分解能が高いn(1以上の整数)個の第2の慣性センサーと、を有し、
    前記第1の慣性センサーの検出信号および前記第2の慣性センサーの検出信号に基づいて前記検出信号を選択する検出信号選択部と、
    前記検出信号選択部からの信号に基づき前記移動部の振動を制御する制御信号を生成する振動制御部と、が備えられていることを特徴とする搬送装置。
  7. 請求項6に記載の搬送装置において、
    前記第1の慣性センサーおよび前記第2の慣性センサーが、加速度センサーまたは角速度センサーのどちらかから選択されることを特徴とする搬送装置。
  8. 基体に対して移動可能な移動部と、
    前記移動部を駆動するアクチュエーターと、
    前記移動部の慣性力を検出するダイナミックレンジが前記移動部の動作範囲を包含する第1の慣性センサーと、前記第1の慣性センサーよりもダイナミックレンジが狭くかつ分解能が高いn(1以上の整数)個の第2の慣性センサーと、を有し、
    前記第1の慣性センサーの検出信号および前記第2の慣性センサーの検出信号に基づいて前記検出信号を選択する検出信号選択部と、
    前記検出信号選択部からの信号に基づき前記移動部の振動を制御する振動制御部と、を備えた前記移動部の振動を制御する慣性センサーを用いた制御方法であって、
    前記移動部を駆動する工程と、
    前記第1の慣性センサーおよび前記第2の慣性センサーが前記移動部の慣性力を検出する工程と、
    前記第1の慣性センサーの検出信号および前記第2の慣性センサーの検出信号に基づいて前記振動制御部に送信する前記検出信号を選択する工程と、
    前記振動制御部に送信された前記検出信号に基づき前記アクチュエーターに振動制御信号を生成する工程と、
    を有することを特徴とする慣性センサーを用いた制御方法。
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