JP2010281467A - 機器管理システム - Google Patents
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Abstract
【課題】機器管理システム全体の処理負荷の増大を抑えつつ、利用者が早期に設備機器の運用を是正することを可能にする。
【解決手段】機器管理システム100は、利用者が複数の管理点1a,1b,・・・を統括して管理するのを支援する。管理点1a,1b,・・・は、それぞれ1又は複数の設備機器52からなる。基本分析部22aは、第1頻度で、設備機器52の運用実績に関する実績データを分析する基本分析を実行する。定期報告部22bは、第1頻度よりも低い第2頻度で、基本分析の結果をさらに分析する第1詳細分析を実行し、第1詳細分析の結果を含む利用者向けの定期報告書を作成する。非定期報告部22cは、基本分析の結果が所定の条件を満たすと判断される場合に、基本分析の結果をさらに分析する第2詳細分析を実行し、第2詳細分析の結果を含む利用者向けの非定期報告書を作成する。
【選択図】図5
【解決手段】機器管理システム100は、利用者が複数の管理点1a,1b,・・・を統括して管理するのを支援する。管理点1a,1b,・・・は、それぞれ1又は複数の設備機器52からなる。基本分析部22aは、第1頻度で、設備機器52の運用実績に関する実績データを分析する基本分析を実行する。定期報告部22bは、第1頻度よりも低い第2頻度で、基本分析の結果をさらに分析する第1詳細分析を実行し、第1詳細分析の結果を含む利用者向けの定期報告書を作成する。非定期報告部22cは、基本分析の結果が所定の条件を満たすと判断される場合に、基本分析の結果をさらに分析する第2詳細分析を実行し、第2詳細分析の結果を含む利用者向けの非定期報告書を作成する。
【選択図】図5
Description
本発明は、機器管理システム、特に、利用者が1又は複数の設備機器からなる複数の管理点を統括して管理するのを支援する機器管理システムに関する。
従来より、顧客による設備機器の運用の是正を図るべく、設備機器の運用実績に関する実績データを収集し、当該実績データを定期的に分析し、当該分析の結果を定期報告書の形式で顧客に提供するサービスが実施されている(例えば、特許文献1の特開2008−249261号公報および特許文献2の特開2002−89941号公報)。
しかしながら、定期的に設備機器の運用状況を顧客に報告するだけでは、顧客による設備機器の運用の是正のタイミングが遅れ得ることが懸念される。かといって、是正のタイミングを早めるべく、定期報告書の発行の頻度をやみくもに上げると、システム全体の負荷が増してしまう。また、顧客にしてみても、特に是正の必要ないときにまで定期報告書を受け取らなくてはならなくなり、負担が増すばかりである。
本発明の課題は、機器管理システム全体の処理負荷の増大を抑えつつ、利用者が早期に設備機器の運用を是正することを可能にすることにある。
第1発明に係る機器管理システムは、基本分析部と、定期報告部と、非定期報告部とを備え、利用者が複数の管理点を統括して管理するのを支援する。管理点は、それぞれ1又は複数の設備機器からなる。基本分析部は、第1頻度で、設備機器の運用実績に関する実績データを分析する基本分析を実行する。定期報告部は、第1頻度よりも低い第2頻度で、基本分析の結果をさらに分析する第1詳細分析を実行し、第1詳細分析の結果を含む利用者向けの定期報告書を作成する。非定期報告部は、基本分析の結果が所定の条件を満たすと判断される場合に、基本分析の結果をさらに分析する第2詳細分析を実行し、第2詳細分析の結果を含む利用者向けの非定期報告書を作成する。
この機器管理システムは、高頻度で実行される基本分析の結果をさらに分析する詳細分析を低頻度で実行することにより定期報告書を作成しつつ、基本分析の結果が所定の条件を満たす場合には、非定期報告書を作成する。非定期報告書は、基本分析の結果をさらに分析した内容を含む。言い換えると、基本分析の結果に基づいて、定期報告書の号外である非定期報告書の作成の可否が決定される。従って、無駄に報告書が作成され、機器管理システム全体の処理負荷が増大してしまう状況を回避することができる。一方で、非定期報告書を受け取る利用者は、早期に設備機器の運用を是正することができる。
第2発明に係る機器管理システムは、第1発明に係る機器管理システムであって、基本分析部は、基本分析として、実績データを参照し、管理点別の違反量を算出する。違反量は、運用規則に反する設備機器の違反動作を定量的に表すものである。
ここでは、基本分析として、設備機器の違反動作が定量的に分析される。従って、利用者は、設備機器の違反動作を踏まえた上で、早期に設備機器の運用を是正することができる。
第3発明に係る機器管理システムは、第2発明に係る機器管理システムであって、第1詳細分析は、基本分析よりも高負荷の処理である。
ここでは、比較的高頻度で実行される基本分析が、定期報告書の作成のための詳細分析に対し低負荷の処理となっている。従って、機器管理システム全体の処理負荷が抑制される。
第4発明に係る機器管理システムは、第2発明又は第3発明に係る機器管理システムであって、第2詳細分析は、基本分析よりも高負荷の処理である。
ここでは、比較的高頻度で実行される基本分析が、非定期報告書の作成のための詳細分析に対し低負荷の処理となっている。従って、機器管理システム全体の処理負荷が抑制される。
第5発明に係る機器管理システムは、第2発明から第4発明のいずれかに係る機器管理システムであって、非定期報告部は、非定期報告書を利用者に送信する。
この機器管理システムは、非定期報告書を利用者に配信する。従って、非定期報告書が利用者の元にスムーズに届けられ、その結果、利用者は、より早期に設備機器の運用を是正することができる。
第6発明に係る機器管理システムは、第2発明から第5発明のいずれかに係る機器管理システムであって、定期報告部は、定期報告書を利用者に送信する。
この機器管理システムは、定期報告書を利用者に配信する。従って、定期報告書が利用者の元にスムーズに届けられ、その結果、利用者は、より早期に設備機器の運用を是正することができる。
第7発明に係る機器管理システムは、第2発明から第6発明のいずれかに係る機器管理システムであって、非定期報告部は、基本分析の結果が所定の条件を満たすと判断される場合に、その旨を利用者に通知するとともに第2詳細分析を実行する。
ここでは、非定期報告書の作成が決定されると、非定期報告書の作成のための詳細分析が実行されるとともに、その旨が利用者に通知される。従って、利用者は、より早期に設備機器の運用を是正することができる。
第8発明に係る機器管理システムは、第2発明から第6発明のいずれかに係る機器管理システムであって、非定期報告部は、基本分析の結果が所定の条件を満たすと判断される場合に、その旨を利用者に通知し、その後、利用者から非定期報告書の要求があった場合に、第2詳細分析を実行し、非定期報告書を作成する。
ここでは、非定期報告書の作成が決定されたとしても、直ちに非定期報告書が作成されることなく、まずは利用者にその旨の通知がされる。そして、利用者からの要求があってはじめて、非定期報告書の作成のための詳細分析が実行される。従って、無駄に非定期報告書が作成されることなく、その結果、機器管理システム全体の処理負荷が抑制される。
第9発明に係る機器管理システムは、第2発明から第8発明のいずれかに係る機器管理システムであって、非定期報告部は、第2詳細分析として、直近の期間のみにおける違反量を分析する。
ここでは、非定期報告書には、直近の期間のみの違反量の分析結果が含められ、直近の期間よりも前の期間の違反量の分析結果は含められない。非定期報告書は、例えば、現在の設備機器の運用状況に何らかの問題がある又は問題が予知されるようなときに、設備機器の運用の是正を早急に図るべく発行されるものである。従って、非定期報告書には、直近の期間以外の違反量の分析結果を特に含める必要がない。つまり、ここでは、非定期報告書に不要な項目が省略され、その結果、機器管理システム全体の処理負荷が抑制される。
第10発明に係る機器管理システムは、第2発明から第9発明のいずれかに係る機器管理システムであって、定期報告部は、第1詳細分析として、違反量を加工した値の時間推移を算出する。
ここでは、定期報告書には、違反量を加工した値の時間推移が含められる。従って、利用者は、設備機器の違反動作の時間推移を踏まえた上で、設備機器の運用を是正することができる。
本発明によれば、無駄に報告書が作成され、機器管理システム全体の処理負荷が増大してしまう状況を回避することができる。一方で、非定期報告書を受け取る利用者は、早期に設備機器の運用を是正することができる。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態に係る店舗管理システム100(機器管理システム)について説明する。
<店舗管理システム>
(1)全体構成
図1に示す店舗管理システム100は、全国に点在する多数の店舗1a,1b,・・・における省エネ活動を、店舗1a,1b,・・・を統括する組織の本部3において管理することを支援するためのシステムである。なお、本実施形態における省エネ活動とは、店舗1a,1b,・・・内にそれぞれ設置されている空調設備50a,50b,・・・を対象とするものである。
(1)全体構成
図1に示す店舗管理システム100は、全国に点在する多数の店舗1a,1b,・・・における省エネ活動を、店舗1a,1b,・・・を統括する組織の本部3において管理することを支援するためのシステムである。なお、本実施形態における省エネ活動とは、店舗1a,1b,・・・内にそれぞれ設置されている空調設備50a,50b,・・・を対象とするものである。
店舗管理システム100は、主として、店舗1a,1b,・・・内にそれぞれ設置されているコントローラ10a,10b,・・・と、コントローラ10a,10b,・・・がインターネット6を介して接続可能な遠隔管理サーバ20と、遠隔管理サーバ20にインターネット6を介して接続可能な管理端末30とから構成されている。遠隔管理サーバ20は、空調設備50a,50b,・・・を遠隔から管理する遠隔管理サービス(省エネ活動を支援するサービスを含む)を提供する組織により運営される遠隔管理センター2内に設置されている。管理端末30は、本部3内に設置されている。
店舗管理システム100は、本部3の職員により策定される省エネ運用規則に反する空調設備50a,50b,・・・の違反動作を検出し、違反量として定量化する。違反量は、本部3向けに作成される省エネ活動の報告書の元データとなる。省エネ活動の報告書には、定期報告書および定期報告書の号外である非定期報告書の2種類がある。2種類の報告書は、本部3の職員の元に配信され、本部3の職員による空調設備50a,50b,・・・の運用の是正(例えば、省エネ運用規則の是正)に利用される。
(2)空調設備
以下、図2を参照しつつ、空調設備50aについて説明するが、その他の空調設備50b,・・・についても同様であるものとする。
以下、図2を参照しつつ、空調設備50aについて説明するが、その他の空調設備50b,・・・についても同様であるものとする。
空調設備50aは、1以上の冷媒回路を形成している。冷媒回路は、室外機51と、室外機51に冷媒配管を介して接続される1以上の室内機52とを有している。室外機51および室内機52は、図示されない圧縮機や熱交換器等を収容している。
室内機52の制御部55は、空調設備50a専用の通信線5bを介し、同じ冷媒回路に属する室外機51の制御部51aおよびコントローラ10aに接続されている。
制御部55は、リモコン56又はコントローラ10aからの運転指令(例えば、室内機52の起動又は停止を命じたり、室内機52の設定温度の変更を命じたり、室内機52の運転モードの変更を命じたりするもの)に従って、同じ冷媒回路に属する制御部51aと協調しつつ、同じ冷媒回路に含まれる各種部品の動作を制御し、室内を空調する。具体的には、圧縮機の周波数、各種ファンの回転数および各種弁の開度の調整等を行う。なお、リモコン56は、室内機52に対する運転指令の入力を店舗1a内の職員から受け付ける操作インタフェース機器であり、制御部55に1対1、又は、1対多で専用の通信線5cを介して接続されている。
また、制御部55は、室内機52に関する情報(以下、監視データという)をコントローラ10aからの命令に応じてコントローラ10aに送信する。室内機52の監視データには、室内機52の運転パラメータ(起動/停止の起動状態、設定温度、冷房/暖房/送風/除湿等の運転モードなど)、室内温度、室内機52に含まれる各種部品の状態値(例えば、室内ファンの回転数、冷媒回路の所定の位置における冷媒の温度および圧力を含む)、およびリモコン56操作の履歴を示す情報が含まれる。
一方、制御部51aは、室外機51に関する情報(以下、監視データという)をコントローラ10aからの命令に応じてコントローラ10aに送信する。室外機51の監視データには、外気温度、および室外機51に含まれる各種部品の状態値(例えば、圧縮機の周波数、室外ファンの回転数、冷媒回路の所定の位置における冷媒の温度および圧力を含む)を示す情報が含まれる。
なお、室内温度、外気温度、ならびに室内機52および室外機51に含まれる各種部品の状態値は、図示されないセンサ等により検知される。
(3)コントローラ
以下、図2を参照しつつ、コントローラ10aについて説明するが、その他のコントローラ10b,・・・についても同様であるものとする。
以下、図2を参照しつつ、コントローラ10aについて説明するが、その他のコントローラ10b,・・・についても同様であるものとする。
コントローラ10aは、主として通信部11、制御部12および記憶部15から構成されており、空調設備50aを監視および制御する機能を有している。
通信部11は、コントローラ10aをLAN5aひいてはインターネット6、および空調設備50a専用の通信線5bに接続可能にするネットワークインターフェースである。
制御部12は、主としてCPU、ROMおよびRAMから構成されており、記憶部15に記憶されているプログラムを読み出して実行する。
制御部12は、所定の時間間隔で(本実施形態では、1分毎に)、室内機52の監視データを当該室内機52から収集する。さらに、制御部12は、所定の時間間隔で(本実施形態では、1分毎に)、室外機51の監視データを当該室外機51から収集する。制御部12により収集された監視データは、記憶部15内に保存される。
記憶部15内の監視データは、コントローラ10と遠隔管理サーバ20との所定の時間間隔での(本実施形態では、30分毎の)定期通信時に、インターネット6を介して遠隔管理サーバ20にアップロードされる。また、当該定期通信時には、空調設備50a,50b,・・・を制御するための制御データ(運転スケジュールの形式の省エネ運用規則を含む)が、インターネット6を介して遠隔管理サーバ20からダウンロードされ、記憶部15内に保存される。なお、コントローラ10と遠隔管理サーバ20との通信は、コントローラ10がWebクライアントとして動作し、遠隔管理サーバ20がWebサーバとして動作することにより実現される。
記憶部15内の運転スケジュールは、以下のように処理される。つまり、制御部12は、記憶部15内の運転スケジュールに従って、適当な運転指令を適当なタイミングで適当な室内機52に送信する。例えば、「ある特定の室内機52に、毎日9時から18時まで、設定温度27℃で、冷房モードでの運転を行わせる」という運転スケジュールが組まれている場合には、制御部12は、当該室内機52に対し、毎日9時になると、起動指令とともに、設定温度を27℃に、運転モードを冷房モードに設定する指令を送信する。さらに、制御部12は、18時までの間、当該室内機52の設定を継続的に監視し、設定の変更が検出されると、その所定の時間後(本実施形態では、30分後)に、当該室内機52に対し、同様の指令を再度送信する。また、制御部12は、18時になると、当該室内機52に対し、停止指令を送信する。なお、室内機52上では、コントローラ10aからのものであるか、リモコン56からのものであるかに関わらず、室内機52が受け取った最新の運転指令が優先的に実行される。
また、制御部12は、時間T1(本実施形態では、30分)の間隔で、記憶部15内の監視データおよび運転スケジュールを参照し、増エネ量および省エネ量を算出する。
増エネ量とは、直前の時間T1の間の運転スケジュールに反する空調設備50a,50b,・・・の違反動作のうち、運転スケジュールよりも増エネルギーに寄与するものを所定のルールに沿って定量化したものである。省エネ量とは、直前の時間T1の間の運転スケジュールに反する空調設備50a,50b,・・・の違反動作のうち、運転スケジュールよりも省エネルギーに寄与するものを所定のルールに沿って定量化したものである。当該ルールとしては、違反時間(違反動作が行われていた時間)、原単位に換算された違反時間、違反エネルギー量(違反動作により所定のエネルギー量から増減したエネルギー量)、原単位に換算された違反エネルギー量、およびリモコン56の違反操作の回数などとして定量化するというものがある。エネルギー量は、例えば、現実の設定温度から運転スケジュールによる設定温度を減じたものを違反時間に乗ずることにより算出される。なお、増エネ量および省エネ量は、室内機52毎に算出される。つまり、増エネ量および省エネ量は、時間T1の間の室内機52毎の違反の程度を定量的に表す指標となっている。
その後、制御部12は、遠隔管理サーバ20との定期通信時に、増エネ量および省エネ量のデータを遠隔管理サーバ20にアップロードする。
(4)遠隔管理サーバ
図3に示すように、遠隔管理サーバ20は、主として通信部21、制御部22、出力部23、入力部24および記憶部25から構成されるサーバコンピュータであり、コントローラ10a,10b,・・・経由でそれぞれ空調設備50a,50b,・・・を監視および制御する機能を有している。遠隔管理サーバ20は、Webサーバ機能を有しており、Webクライアント機能を有する管理端末30に店舗1a,1b,・・・の各種管理画面(後述する非定期報告書の画面を含む)を提供可能である。
図3に示すように、遠隔管理サーバ20は、主として通信部21、制御部22、出力部23、入力部24および記憶部25から構成されるサーバコンピュータであり、コントローラ10a,10b,・・・経由でそれぞれ空調設備50a,50b,・・・を監視および制御する機能を有している。遠隔管理サーバ20は、Webサーバ機能を有しており、Webクライアント機能を有する管理端末30に店舗1a,1b,・・・の各種管理画面(後述する非定期報告書の画面を含む)を提供可能である。
通信部21は、遠隔管理サーバ20をインターネット6に接続可能にするネットワークインターフェースである。
制御部22は、主としてCPU、ROMおよびRAMから構成されており、記憶部25に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、基本分析部22a、定期報告部22bおよび非定期報告部22c等として動作する。各部22a〜22cの動作の詳細については、後述する。
省エネ活動の管理者である本部3の職員は、制御部22に対し、空調設備50a,50b,・・・の制御データ(運転スケジュールの形式の省エネ運用規則を含む)を受け渡すことができる。なお、制御部22へのアクセスは、インターネット6に接続されているWebクライアント機能を有する任意の端末(管理端末30を含む)を介して行われる。制御部22は、コントローラ10a,10b,・・・と遠隔管理サーバ20との定期通信時にコントローラ10a,10b,・・・にダウンロードされるよう、当該制御データを記憶部25内の適当なディレクトリに保存する。
出力部23は、主としてディスプレイおよびスピーカから構成されており、入力部24は、主としてマウスおよびキーボードから構成されている。
記憶部25は、主としてハードディスクから構成されており、機器情報データベース(図示されない)、室内機データベース25aおよび違反量データベース25bを保持している。機器情報データベースには、コントローラ10a,10b,・・・から送られてくる空調設備50a,50b,・・・の監視データが適当な形式で蓄積される。機器情報データベース内の監視データは、遠隔管理サーバ20が提供する報告書配信サービスの他、異常検知サービスなどの各種遠隔管理サービスに利用される。
室内機データベース25aは、図3に示されるような表形式のデータベースであり、室内機52毎の所属(どの店舗のどの部署か)を示すデータを1のレコードとして保持する。
違反量データベース25bには、コントローラ10a,10b,・・・から送られてくる増エネ量および省エネ量のデータが蓄積される。違反量データベース25bは、図3に示されるような表形式のデータベースであり、室内機52毎かつタイムスロット(時間幅は30分であり、例えば、「2009年1月15日10時から同日10時半」のように定義される)毎の増エネ量および省エネ量のデータを1のレコードとして保持する。つまり、違反量データベース25bは、機器情報データベースと同様に、空調設備50a,50b,・・・の運転実績に関するデータを保持するデータベースとなっている。
(5)管理端末
図4に示すように、管理端末30は、主として通信部31、制御部32、出力部33、入力部34および記憶部35から構成されており、本部3の職員が日常業務に使用する汎用のパーソナルコンピュータである。管理端末30には、Webクライアント機能を有するWebブラウザがインストールされている。本部3の職員は、Webサーバである遠隔管理サーバ20からWebブラウザ上に店舗1a,1b,・・・の管理画面を取得することにより、店舗1a,1b,・・・の管理を行うことができる。
図4に示すように、管理端末30は、主として通信部31、制御部32、出力部33、入力部34および記憶部35から構成されており、本部3の職員が日常業務に使用する汎用のパーソナルコンピュータである。管理端末30には、Webクライアント機能を有するWebブラウザがインストールされている。本部3の職員は、Webサーバである遠隔管理サーバ20からWebブラウザ上に店舗1a,1b,・・・の管理画面を取得することにより、店舗1a,1b,・・・の管理を行うことができる。
通信部31は、管理端末30をインターネット6に接続可能するネットワークインターフェースである。
制御部32は、主としてCPU、ROMおよびRAMから構成されている。出力部33は、主としてディスプレイおよびスピーカから構成されており、入力部34は、主としてマウスおよびキーボードから構成されている。記憶部35は、主としてハードディスクから構成されている。
(6)定期報告書および非定期報告書が配信されるまでの処理の流れ
以下、遠隔管理サーバ20が省エネ活動の定期報告書および非定期報告書を作成し、本部3の職員宛に配信するまでの処理の流れについて説明する。
以下、遠隔管理サーバ20が省エネ活動の定期報告書および非定期報告書を作成し、本部3の職員宛に配信するまでの処理の流れについて説明する。
定期報告書および非定期報告書は、店舗1a,1b,・・・全体での省エネルギーを目的とする省エネ活動の報告書である。定期報告書は、定期報告部22bにより定期的に作成され、非定期報告書は、非定期報告書22cにより問題のあった時に臨時で作成される。また、定期報告書および非定期報告書は、基本分析部22aによる基本分析の結果をさらに分析することにより作成される。
(6−1)基本分析
基本分析部22aは、時間T2(本実施形態では、1日)の間隔で、定期報告書および非定期報告書を作成するための前処理となる基本分析(図5のステップS1を参照)を実行する。つまり、図5の処理は、時間T2が経過する度に実行される。
基本分析部22aは、時間T2(本実施形態では、1日)の間隔で、定期報告書および非定期報告書を作成するための前処理となる基本分析(図5のステップS1を参照)を実行する。つまり、図5の処理は、時間T2が経過する度に実行される。
基本分析では、直前の時間T2における管理点毎の違反量が算出される。違反量とは、増エネ量および省エネ量の加算値である。つまり、違反量は、省エネ運用規則に反する違反動作を定量的に表す指標となっている。管理点は、店舗単位、部署単位、又は室内機単位とすることができるが、以下の説明では、予め本部3の職員により店舗単位が選択されているものとする。従って、より具体的には、基本分析部22aは、室内機データベース25aおよび違反量データベース25bを参照することにより、各店舗1a,1b,・・・について、当該店舗に属する全室内機52の、直前の時間T2における増エネ量および省エネ量の加算値を算出する。
当該違反量は、それぞれ対応する管理点およびタイムスロット(時間幅はT2=1日であり、例えば、「○年×月△日」のように定義される)に関連付けられて、記憶部25内に蓄積される。
また、基本分析では、直前の時間T2における遵守率が算出される。遵守率とは、違反量が所定の閾値を超えない管理点の割合である。つまり、遵守率とは、省エネ運用規則が管理点全体において遵守されている程度を表す指標である。より具体的には、基本分析部22aは、直前の時間T2における違反量が閾値以下の(例えば、0以下の、つまり、省エネ側の)店舗の数(違反店舗数)を計数し、全店舗数に対する違反店舗数の割合を算出する。従って、例えば、1000の店舗1a,1b,・・・が存在し、そのうち100の店舗で直前の時間T2における違反量が閾値以下となっている場合には、直前の時間T2における遵守率は10%となる。
当該遵守率は、対応するタイムスロット(時間幅はT2=1日であり、例えば、「○年×月△日」のように定義される)に関連付けられて、記憶部25内に蓄積される。
(6−2)第1詳細分析
定期報告部22bは、時間T3(本実施形態では、1ヶ月)の間隔で、定期報告書を作成する第1詳細分析を実行する。第1詳細分析は、基本分析よりも低頻度で実行される。また、定期報告部22bは、定期報告書の作成が終了すると、本部3の職員宛に、当該定期報告書を添付した電子メールを送信する。本部3の職員宛の電子メールアドレスは、予め記憶部25内に登録されているものとする。第1詳細分析では、定期報告書に掲載される以下の内容が計算される。
定期報告部22bは、時間T3(本実施形態では、1ヶ月)の間隔で、定期報告書を作成する第1詳細分析を実行する。第1詳細分析は、基本分析よりも低頻度で実行される。また、定期報告部22bは、定期報告書の作成が終了すると、本部3の職員宛に、当該定期報告書を添付した電子メールを送信する。本部3の職員宛の電子メールアドレスは、予め記憶部25内に登録されているものとする。第1詳細分析では、定期報告書に掲載される以下の内容が計算される。
6−2a)総違反量
第1詳細分析では、基本分析の結果を利用することにより、直前の時間T3における管理点毎の違反量が算出される。より具体的には、定期報告部22bは、記憶部25内の基本分析の結果を参照することにより、各店舗1a,1b,・・・について、当該店舗および直前の時間T3(より正確には、直前の時間T3に含まれるタイムスロットのいずれか)に関連付けられている違反量(基本分析により算出されているもの)の総量を算出する。
第1詳細分析では、基本分析の結果を利用することにより、直前の時間T3における管理点毎の違反量が算出される。より具体的には、定期報告部22bは、記憶部25内の基本分析の結果を参照することにより、各店舗1a,1b,・・・について、当該店舗および直前の時間T3(より正確には、直前の時間T3に含まれるタイムスロットのいずれか)に関連付けられている違反量(基本分析により算出されているもの)の総量を算出する。
当該違反量は、それぞれ対応する管理点およびタイムスロット(時間幅はT3=1ヶ月であり、例えば、「○年×月」のように定義される)に関連付けられて、記憶部25内に蓄積される。
続いて、第1詳細分析では、直前の時間T3における全管理点の違反量の総量(総違反量と呼ぶ)が算出される。つまり、定期報告部22bは、管理点毎に算出済みの、直前の時間T3における違反量を累積し、総違反量とする。
当該総違反量は、定期報告書上に出力される他、対応するタイムスロット(時間幅はT3=1ヶ月であり、例えば、「○年×月」のように定義される)に関連付けられて、記憶部25内に蓄積される。
また、定期報告部22bは、時間T3毎に算出される総違反量の履歴グラフも、定期報告書上に出力する。より具体的には、定期報告部22bは、過去6ヶ月分の6つの総違反量のデータを記憶部25から読み出し、縦軸を総違反量、横軸を時間とする空間上にプロットする。従って、定期報告書を見た本部3の職員は、総違反量の時間推移を容易に把握できるようになっている。
6−2b)遵守率
また、第1詳細分析では、直前の時間T3における遵守率が算出される。より具体的には、定期報告部22bは、直前の時間T3における違反量が閾値以下の(例えば、0以下の、つまり、省エネ側の)店舗の数(違反店舗数)を計数し、全店舗数に対する違反店舗数の割合を算出する。従って、例えば、1000の店舗1a,1b,・・・が存在し、そのうち100の店舗で直前の時間T3における違反量が閾値以下となっている場合には、直前の時間T3における遵守率は10%となる。
また、第1詳細分析では、直前の時間T3における遵守率が算出される。より具体的には、定期報告部22bは、直前の時間T3における違反量が閾値以下の(例えば、0以下の、つまり、省エネ側の)店舗の数(違反店舗数)を計数し、全店舗数に対する違反店舗数の割合を算出する。従って、例えば、1000の店舗1a,1b,・・・が存在し、そのうち100の店舗で直前の時間T3における違反量が閾値以下となっている場合には、直前の時間T3における遵守率は10%となる。
当該遵守率は、定期報告書上に出力される他、対応するタイムスロット(時間幅はT3=1ヶ月であり、例えば、「○年×月」のように定義される)に関連付けられて、記憶部25内に蓄積される。
また、定期報告部22bは、時間T3毎に算出される遵守率の履歴グラフも、定期報告書上に出力する。より具体的には、定期報告部22bは、過去6ヶ月分の6つの遵守率のデータを記憶部25から読み出し、縦軸を遵守率、横軸を時間とする空間上にプロットする。従って、定期報告書を見た本部3の職員は、遵守率の時間推移を容易に把握できるようになっている。
6−2c)平均値、中央値および最頻値
定期報告部22bは、管理点毎に算出される直前の時間T3における違反量のデータ群の平均値、中央値および最頻値を算出する。中央値とは、当該データ群の度数分布上でデータ数(つまり、管理点数)が真ん中のところの違反量の値であり、最頻値とは、当該データ群の度数分布上でデータ数(つまり、管理点数)が最大のところの違反量の値である。
定期報告部22bは、管理点毎に算出される直前の時間T3における違反量のデータ群の平均値、中央値および最頻値を算出する。中央値とは、当該データ群の度数分布上でデータ数(つまり、管理点数)が真ん中のところの違反量の値であり、最頻値とは、当該データ群の度数分布上でデータ数(つまり、管理点数)が最大のところの違反量の値である。
当該平均値、中央値および最頻値は、定期報告書上に出力される他、対応するタイムスロット(時間幅はT3=1ヶ月であり、例えば、「○年×月」のように定義される)に関連付けられて、記憶部25に蓄積される。
また、定期報告部22bは、時間T3毎に算出される平均値、中央値および最頻値の履歴グラフも、定期報告書上に出力する。より具体的には、定期報告部22bは、過去6ヶ月分の6つの平均値、中央値および最頻値のデータを記憶部25から読み出し、縦軸を平均値、中央値および最頻値、横軸を時間とする空間上にプロットする。従って、定期報告書を見た本部3の職員は、平均値、中央値および最頻値の時間推移を容易に把握できるようになっている。
6−2d)分散および標準偏差
定期報告部22bは、管理点毎に算出される直前の時間T3における違反量のデータ群の分散および標準偏差を算出する。
定期報告部22bは、管理点毎に算出される直前の時間T3における違反量のデータ群の分散および標準偏差を算出する。
当該分散および標準偏差は、定期報告書上に出力される他、対応するタイムスロット(時間幅はT3=1ヶ月であり、例えば、「○年×月」のように定義される)に関連付けられて、記憶部25に蓄積される。
また、定期報告部22bは、時間T3毎に算出される分散および標準偏差の履歴グラフも、定期報告書上に出力する。より具体的には、定期報告部22bは、過去6ヶ月分の6つの分散および標準偏差のデータを記憶部25から読み出し、縦軸を分散および標準偏差、横軸を時間とする空間上にプロットする。従って、定期報告書を見た本部3の職員は、管理点間での違反量のばらつきの時間推移を容易に把握できるようになっている。
6−2e)分布グラフ
定期報告部22bは、図6に示すような直前の時間T3における違反量別の管理点の分布グラフを作成し、定期報告書上に出力する。
定期報告部22bは、図6に示すような直前の時間T3における違反量別の管理点の分布グラフを作成し、定期報告書上に出力する。
より具体的には、定期報告部22bは、違反量の軸を所定の幅で区切り、各幅に入る、直前の時間T3における違反量のデータ数を計数することにより、違反量別の店舗の度数分布を作成する。そして、当該度数分布を、横軸を違反量とし、縦軸を店舗数とする2次元平面内でグラフ化する。
また、定期報告部22bは、直前の時間T3に対応する分布グラフ(図6における「今月」の分布グラフを参照)の他、当該期間のさらに直前の時間T3に対応する分布グラフ(図6における「先月」の分布グラフを参照)、および当該期間のさらに直前の時間T3に対応する分布グラフ(図6における「先々月」の分布グラフを参照)を同様に作成する。そして、当該3つの期間における3つの分布グラフを、同じ2次元平面内に重ねて配置する。従って、本部3の職員は、分布グラフの時間推移を容易に把握できるようになっている。また、同じ2次元平面内に、直前の時間T3における違反量の平均値および中央値も明示される(図6参照)。
なお、図6では、縦軸に管理点である店舗の絶対数が採られているが、管理点の割合など、管理点数を反映する別の値を採ることも可能である。
6−2f)山の特性に関する評価コメント
定期報告部22bは、上記3つの分布グラフ上に表われる山を導出する。なお、本明細書中において「山」とは、分布グラフ全体、および、分布グラフのこぶの両方の意味を含むものとする。また、こぶとは、分布グラフの極大点の周辺の領域を意味し、周辺の領域とは、例えば、極大点の直左の極小点および直右の極小点(直左、直右に極小点がない場合には、それぞれ分布グラフの左側、右側の縁)間の領域として定義することができる。図6に示す分布グラフの例では、こぶが増エネ側(違反量が0以上の領域)に1つと、省エネ側(違反量が0以下の領域)に1つ存在している。
定期報告部22bは、上記3つの分布グラフ上に表われる山を導出する。なお、本明細書中において「山」とは、分布グラフ全体、および、分布グラフのこぶの両方の意味を含むものとする。また、こぶとは、分布グラフの極大点の周辺の領域を意味し、周辺の領域とは、例えば、極大点の直左の極小点および直右の極小点(直左、直右に極小点がない場合には、それぞれ分布グラフの左側、右側の縁)間の領域として定義することができる。図6に示す分布グラフの例では、こぶが増エネ側(違反量が0以上の領域)に1つと、省エネ側(違反量が0以下の領域)に1つ存在している。
定期報告部22bは、導出される山の特性に基づいて、管理点全体に対する省エネ運用規則の浸透度合いの評価コメントを導出し、定期報告書上に出力する。山の特性としては、例えば、山の数、山の位置、山が複数存在する場合の山と山の間隔、山の高さおよび山の幅がある。評価コメントは、記憶部25に記憶されている図7のような表形式のデータを参照して導出される。図7の表には、「項目」「評価基準」「評価」「備考」の4つの欄が存在するが、「項目」欄の項目が「評価基準」欄に記載の条件に該当すると判断される場合に、「評価」欄および「備考欄」欄の記載が評価コメントとして導出されることになる。
図7に示されるように、こぶが複数存在する場合には、「問題あり」「特定の管理点で問題あり(運転スケジュールが管理点にマッチしていない又は運転スケジュールが守られていない)」が評価コメントに含められる。通常、運転スケジュールが管理点にマッチしている場合には、分布グラフは正規分布のようなベルマウス形状になることが予測されるが、これに反し、こぶが複数存在する場合には、運転スケジュールそのものが適当でない可能性があるからである。こぶの位置が増エネ側(違反量が0以上の領域)に存在する場合には、「問題あり」「運転スケジュールが浸透していない」が評価コメントに含められる。こぶとこぶの間隔が広い場合には、「問題あり」「特定の管理点で問題あり(運転スケジュールが管理点にマッチしていない又は運転スケジュールが守られていない)」が評価コメントに含められる。
一方、分布グラフ全体の高さが低い場合、又は分布グラフ全体の幅が広い場合には、「問題あり」「運転スケジュールが徹底できていない」が評価コメントに含められる。なお、分布グラフ全体の幅が広いか狭いかは、分布グラフの分散又は標準偏差の大きさにより測ることができる。
6−2g)その他の評価コメント
図7の表は、山の特性の具体的態様に対応する評価コメントの他、他の項目の具体的態様に対応する評価コメントも保持しており、条件が満たされると判断される場合には、定期報告部22bにより以下のような評価コメントが導出され、定期報告書上に出力される。
図7の表は、山の特性の具体的態様に対応する評価コメントの他、他の項目の具体的態様に対応する評価コメントも保持しており、条件が満たされると判断される場合には、定期報告部22bにより以下のような評価コメントが導出され、定期報告書上に出力される。
図7に示されるように、監視対象数(増エネ量および省エネ量のデータが収集されたか否かに関わらず、監視対象となる全ての管理点数)と評価対象数(増エネ量および省エネ量のデータが収集された管理点数)とがずれている場合には、「問題あり」「運転スケジュール逃れをしている管理点が存在する」が評価コメントに含められる。
また、遵守率が閾値より下の場合、平均値が増エネ側にある場合、平均値が省エネ側を負として閾値より上にある場合、中央値が増エネ側にある場合、中央値が省エネ側を負として閾値より上にある場合、あるいは、分散又は標準偏差が閾値より大きい場合には、「問題あり」「運転スケジュールが浸透していない」が評価コメントに含められる。平均値と中央値との差が閾値より大きい場合には、「問題あり」「運転スケジュールが守られていない」が評価コメントに含められる。平均値よりも中央値の方が増エネ側にある場合には、「問題あり」「運転スケジュールが浸透していない」が評価コメントに含められる。
また、今回と前回の結果の比較もなされる。より具体的には、図7に示されるように、増エネ側にある山(分布グラフ全体又はこぶ)の高さが増加している場合には、「問題あり」「運転スケジュールが守られなくなってきている」が評価コメントに含められる。省エネ側にある山(分布グラフ全体又はこぶ)の高さが減少している場合、「問題あり」「運転スケジュールの浸透度合いが増加しているようであれば、問題なし」が評価コメントに含められる。遵守率が減少している場合、平均値が増エネ方向にシフトしている場合、中央値が増エネ方向にシフトしている場合、あるいは、分散又は標準偏差が増加している場合には、「問題あり」「運転スケジュールが守られなくなってきている」が評価コメントに含められる。従って、本部3の職員は、管理点全体に対する省エネ運用規則の浸透度合いの時間推移を容易に把握できるようになっている。
(6−3)第2詳細分析
図5に示されるように、第2詳細分析(ステップS5)は、以下の場合に実行される。
図5に示されるように、第2詳細分析(ステップS5)は、以下の場合に実行される。
非定期報告部22cは、時間T2の間隔の基本分析(ステップS1)が終了する度に、非定期報告書を作成する第2詳細分析を実行するか否かを決定する(ステップS2,S3)。
より具体的には、非定期報告部22cは、定期報告書が前回発行されてから、あるいは、非定期報告書を発行する旨の通知(ステップS4)が前回されてから所定の時間(本実施形態では、1週間)が経過しているか否かを判断し(ステップS2)、経過していない場合には、処理を終了する。一方、経過している場合には、基本分析の結果が所定の条件を満たすか否かをさらに判断し(ステップS3)、満たす場合には、第2詳細分析(ステップS5)を実行する。一方、満たさない場合には、第2詳細分析(ステップS5)を実行しない旨の決定をし、処理を終了する。所定の条件については、例えば、直前の時間T2における遵守率が閾値を1回超えたこと、所定回数連続して超えたこと、又は、所定期間内に所定回数超えたことなどとすることができる。あるいは、直前の時間T2における遵守率が、前日比で、又は昨年の同時期と比較し、所定量増加又は減少したことなどとすることもできる。あるいは、直前の時間T2における全管理点の違反量の累積値又は平均値が所定の閾値を超えたこととすることもできる。なお、直前の時間T2における全管理点の違反量の累積値又は平均値は、基本分析(ステップS2)時に管理点毎に算出済みの直前の時間T2における違反量を累積又は平均することにより算出される。
また、非定期報告部22cは、第2詳細分析(ステップS5)を実行する場合には、同時に、本部3の職員宛に、所定の電子メールを送信する(ステップS4)。本部3の職員宛の電子メールアドレスは、予め記憶部25内に登録されているものとする。当該電子メールは、本部3の職員に、非定期報告書が発行される旨を通知すると同時に、基本分析の結果が所定の条件を満たすこと、すなわち、省エネ運用規則の守られ方、又は省エネ運用規則自体に問題があることを通知するものである。当該電子メールには、ステップS5の終了時に作成される非定期報告書が保存されることになる記憶部25内のアドレス(URL)が自動的に挿入される。非定期報告部22cは、当該URLにアクセスしてくる端末(通常、管理端末30)のWebブラウザに対し、非定期報告書を送信する。つまり、本部3の職員は、受け取った電子メールに記述されているURLにアクセスすることにより、非定期報告書を簡単に閲覧することができるようになっている。
第2詳細分析(ステップS5)では、非定期報告書に掲載される内容が算出される。非定期報告書に掲載される内容は、定期報告書に掲載される内容から、直前の時間T3以外に対応する違反量を加工した値(総違反量、遵守率、平均値、中央値、最頻値、分散、標準偏差、分布グラフおよび評価コメント)を省略したものである。
従って、第1詳細分析で算出される上記内容のうち、第2詳細分析でも同様に算出される内容は、直前の時間T3における管理点毎の違反量、直前の時間T3における総違反量および遵守率、直前の時間T3における違反量の平均値、中央値、最頻値、分散および標準偏差、直前の時間T3における違反量別の管理点の分布グラフ(図8参照)、ならびに、図7の項目「前回と今回の比較」以外に対応する評価コメントのみとなる。
言い換えると、非定期報告書には、書誌事項を除く分析結果としては、直前の時間T3における総違反量および遵守率、違反量の平均値、中央値、最頻値、分散および標準偏差、違反量別の管理点の分布グラフ(図8参照)、ならびに、図7の項目「前回と今回の比較」以外に対応する評価コメントのみが掲載される。定期報告書の場合とは異なり、直前の時間T3における総違反量および遵守率、ならびに、違反量の平均値、中央値、最頻値、分散および標準偏差の時間推移のグラフは掲載されない。
<特徴>
(1)
遠隔管理サーバ20は、基本分析の結果をさらに分析することにより定期報告書を作成しつつ、基本分析の結果が所定の条件を満たす場合には、非定期報告書を作成する。言い換えると、基本分析の結果に基づいて、定期報告書の号外である非定期報告書の作成の可否が決定されるようになっている。従って、無駄に報告書が作成され、遠隔管理サーバ20の処理負荷が増大してしまう状況を回避することができる。一方で、非定期報告書を受け取る本部3の職員は、早期に空調設備50a,50b,・・・の運用を是正することができる。
(1)
遠隔管理サーバ20は、基本分析の結果をさらに分析することにより定期報告書を作成しつつ、基本分析の結果が所定の条件を満たす場合には、非定期報告書を作成する。言い換えると、基本分析の結果に基づいて、定期報告書の号外である非定期報告書の作成の可否が決定されるようになっている。従って、無駄に報告書が作成され、遠隔管理サーバ20の処理負荷が増大してしまう状況を回避することができる。一方で、非定期報告書を受け取る本部3の職員は、早期に空調設備50a,50b,・・・の運用を是正することができる。
(2)
上記実施形態では、基本分析、第1詳細分析、第2詳細分析として、空調設備50a,50b,・・・の違反動作が定量的に分析されるようになっている。従って、本部3の職員は、空調設備50a,50b,・・・の違反動作を踏まえた上で、早期に空調設備50a,50b,・・・の運用を是正することができるようになっている。
上記実施形態では、基本分析、第1詳細分析、第2詳細分析として、空調設備50a,50b,・・・の違反動作が定量的に分析されるようになっている。従って、本部3の職員は、空調設備50a,50b,・・・の違反動作を踏まえた上で、早期に空調設備50a,50b,・・・の運用を是正することができるようになっている。
(3)
上記実施形態では、高頻度で実行される基本分析、基本分析よりも低頻度で実行される第2詳細分析、第1詳細分析の順に、遠隔管理サーバ20の処理負荷が高くなっている。従って、遠隔管理サーバ20の処理負荷が抑制されるようになっている。
上記実施形態では、高頻度で実行される基本分析、基本分析よりも低頻度で実行される第2詳細分析、第1詳細分析の順に、遠隔管理サーバ20の処理負荷が高くなっている。従って、遠隔管理サーバ20の処理負荷が抑制されるようになっている。
<変形例>
(1)
本発明の要旨は、空調設備50a,50b,・・・以外の設備機器にも適用可能である。例えば、照明機器、給湯器などの他の設備機器に、あるいは、空調設備とそのような他の設備機器との組合せに適用可能である。
(1)
本発明の要旨は、空調設備50a,50b,・・・以外の設備機器にも適用可能である。例えば、照明機器、給湯器などの他の設備機器に、あるいは、空調設備とそのような他の設備機器との組合せに適用可能である。
(2)
上記実施形態において、図5の処理からステップS5を省略するとともに、別途、ステップS4の通知を受けた者から非定期報告書の要求を受けた時に、ステップS5と同様の第2詳細分析を実行するようにしてもよい。
上記実施形態において、図5の処理からステップS5を省略するとともに、別途、ステップS4の通知を受けた者から非定期報告書の要求を受けた時に、ステップS5と同様の第2詳細分析を実行するようにしてもよい。
つまり、非定期報告書を作成することが決定されたとしても、直ちに非定期報告書が作成されることはなく、まずは本部3の職員にその旨の通知のみがされ、その後、本部3の職員からの要求があってはじめて、非定期報告書が作成されるようにしてもよい。
(3)
違反量を、他の態様で算出するようにしてもよい。
違反量を、他の態様で算出するようにしてもよい。
例えば、上記実施形態の方法に加えて又は代えて、違反量を、増エネ量および省エネ量のうち増エネ量のみ又は省エネ量にのみに基づき算出してもよい。かかる場合、違反量の算出に際し、省エネ量又は増エネ量を考慮する必要がなくなり得、計算の負荷が軽減される。
図10(a)は、違反量を増エネ量のみから算出する場合の分布グラフであり、図10(b)は、違反量を省エネ量のみから算出する場合の分布グラフである。
(4)
定期報告書および非定期報告書に掲載される内容は、上記のものに限定されない。例えば、上記実施形態では、省エネ側の管理点の割合である遵守率を算出しているが、これに加えて又は代えて、増エネ側の管理点の割合である乖離率を算出してもよい。
定期報告書および非定期報告書に掲載される内容は、上記のものに限定されない。例えば、上記実施形態では、省エネ側の管理点の割合である遵守率を算出しているが、これに加えて又は代えて、増エネ側の管理点の割合である乖離率を算出してもよい。
(5)
上記実施形態では、定期報告書が電子メールで配信されるようになっており、非定期報告書がWebブラウザ経由で閲覧されるようになっている。しかしながら、定期報告書がWebブラウザ経由で閲覧されるようにしてもよいし、非定期報告書が電子メールで配信されるようにしてもよい。あるいは、定期報告書および非定期報告書の少なくとも一方が、遠隔管理センター2の職員によりFAX、郵送その他の手段で配信されるようにしてもよい。
上記実施形態では、定期報告書が電子メールで配信されるようになっており、非定期報告書がWebブラウザ経由で閲覧されるようになっている。しかしながら、定期報告書がWebブラウザ経由で閲覧されるようにしてもよいし、非定期報告書が電子メールで配信されるようにしてもよい。あるいは、定期報告書および非定期報告書の少なくとも一方が、遠隔管理センター2の職員によりFAX、郵送その他の手段で配信されるようにしてもよい。
(6)
上記実施形態では、増エネ量および省エネ量は、運転スケジュールに反する空調設備50a,50b,・・・の違反動作を検出し、当該違反動作を所定のルールで換算することにより算出されるようになっている。しかしながら、電力計などを店舗1a,1b,・・・内に設置することによりエネルギー消費量を計測し、当該エネルギー消費量と予め定められている閾値との差により、増エネ量および省エネ量を求めるようにしてもよい。
上記実施形態では、増エネ量および省エネ量は、運転スケジュールに反する空調設備50a,50b,・・・の違反動作を検出し、当該違反動作を所定のルールで換算することにより算出されるようになっている。しかしながら、電力計などを店舗1a,1b,・・・内に設置することによりエネルギー消費量を計測し、当該エネルギー消費量と予め定められている閾値との差により、増エネ量および省エネ量を求めるようにしてもよい。
(7)
上記実施形態では、管理点として、店舗単位、部署単位および室内機単位を採用可能になっている。しかしながら、管理点として、他の単位、例えば、地域単位、建物種別単位、営業形態種別(例えば、営業時間、事業内容などで区別される)単位、面積レベル単位、設置ゾーン種別(客席、厨房など)単位、割り当てられている運転スケジュール単位を採用してもよい。
上記実施形態では、管理点として、店舗単位、部署単位および室内機単位を採用可能になっている。しかしながら、管理点として、他の単位、例えば、地域単位、建物種別単位、営業形態種別(例えば、営業時間、事業内容などで区別される)単位、面積レベル単位、設置ゾーン種別(客席、厨房など)単位、割り当てられている運転スケジュール単位を採用してもよい。
管理点を適当に設定することにより、本発明を上記実施形態以外のビジネスモデルに適用することが可能になる。例えば、省エネ関連のサービスを提供する会社が、独立のクライアントに属する設備機器を対象とする省エネ活動の分析を行う場合にも利用することができる。
(8)
増エネ量および省エネ量がコントローラ10a,10b,・・・で算出されるのではなく、コントローラ10a,10b,・・・から送られてくる空調設備50a,50b,・・・の監視データに基づいて遠隔管理サーバ20で算出されるものとしてもよい。
増エネ量および省エネ量がコントローラ10a,10b,・・・で算出されるのではなく、コントローラ10a,10b,・・・から送られてくる空調設備50a,50b,・・・の監視データに基づいて遠隔管理サーバ20で算出されるものとしてもよい。
(9)
上記実施形態では、運転スケジュールは、遠隔管理サーバ20からコントローラ10a,10b,・・・にダウンロードされるようになっているが、店舗1a,1b,・・・内でコントローラ10a,10b,・・・に直接設定されるようにしてもよい。
上記実施形態では、運転スケジュールは、遠隔管理サーバ20からコントローラ10a,10b,・・・にダウンロードされるようになっているが、店舗1a,1b,・・・内でコントローラ10a,10b,・・・に直接設定されるようにしてもよい。
(10)
図5のステップS3において、前回のステップS3の実行時には基本分析の結果が所定の条件を満たしていたにも関わらず、現在、基本分析の結果が所定の条件を満たさない場合には、その旨を本部3の職員に通知するようにしてもよい。つまり、前回のステップS3の実行時には省エネ運用規則の守られ方、又は省エネ運用規則自体に問題があるとの判断がされていたにも関わらず、現在は特に問題がないと判断されるような場合には、問題の状況から復帰した旨を本部3の職員に通知するようにしてもよい。
図5のステップS3において、前回のステップS3の実行時には基本分析の結果が所定の条件を満たしていたにも関わらず、現在、基本分析の結果が所定の条件を満たさない場合には、その旨を本部3の職員に通知するようにしてもよい。つまり、前回のステップS3の実行時には省エネ運用規則の守られ方、又は省エネ運用規則自体に問題があるとの判断がされていたにも関わらず、現在は特に問題がないと判断されるような場合には、問題の状況から復帰した旨を本部3の職員に通知するようにしてもよい。
本発明は、機器管理システム全体の処理負荷の増大を抑えつつ、利用者が早期に設備機器の運用を是正することを可能にするという効果を有し、利用者が1又は複数の設備機器からなる複数の管理点を統括して管理するのを支援する機器管理システムとして有用である。
1a,1b,・・・ 店舗(管理点)
2 遠隔管理センター
3 本部
10a,10b,・・・ コントローラ
20 遠隔管理サーバ
22 制御部
22a 基本分析部
22b 定期報告部
22c 非定期報告部
25 記憶部
30 管理端末
50a,50b,・・・ 空調設備(設備機器)
52 室内機(設備機器、管理点)
100 店舗管理システム(機器管理システム)
2 遠隔管理センター
3 本部
10a,10b,・・・ コントローラ
20 遠隔管理サーバ
22 制御部
22a 基本分析部
22b 定期報告部
22c 非定期報告部
25 記憶部
30 管理端末
50a,50b,・・・ 空調設備(設備機器)
52 室内機(設備機器、管理点)
100 店舗管理システム(機器管理システム)
Claims (10)
- 利用者が1又は複数の設備機器(50a,50b,・・・,52)からなる複数の管理点(1a,1b,・・・)を統括して管理するのを支援する機器管理システム(100)であって、
第1頻度で、前記設備機器の運用実績に関する実績データを分析する基本分析を実行する基本分析部(22a)と、
前記第1頻度よりも低い第2頻度で、前記基本分析の結果をさらに分析する第1詳細分析を実行し、前記第1詳細分析の結果を含む前記利用者向けの定期報告書を作成する定期報告部(22b)と、
前記基本分析の結果が所定の条件を満たすと判断される場合に、前記基本分析の結果をさらに分析する第2詳細分析を実行し、前記第2詳細分析の結果を含む前記利用者向けの非定期報告書を作成する非定期報告部(22c)と、
を備える、
機器管理システム。 - 前記基本分析部(22a)は、前記基本分析として、前記実績データを参照し、前記管理点(1a,1b,・・・)別の、運用規則に反する前記設備機器(50a,50b,・・・,52)の違反動作を定量的に表す違反量を算出する、
請求項1に記載の機器管理システム(100)。 - 前記第1詳細分析は、前記基本分析よりも高負荷の処理である、
請求項2に記載の機器管理システム(100)。 - 前記第2詳細分析は、前記基本分析よりも高負荷の処理である、
請求項2又は3のいずれかに記載の機器管理システム(100)。 - 前記非定期報告部(22c)は、前記非定期報告書を前記利用者に送信する、
請求項2から4のいずれかに記載の機器管理システム(100)。 - 前記定期報告部(22b)は、前記定期報告書を前記利用者に送信する、
請求項2から5のいずれかに記載の機器管理システム(100)。 - 前記非定期報告部(22c)は、前記基本分析の結果が前記所定の条件を満たすと判断される場合に、その旨を前記利用者に通知するとともに前記第2詳細分析を実行する、
請求項2から6のいずれかに記載の機器管理システム(100)。 - 前記非定期報告部(22c)は、前記基本分析の結果が前記所定の条件を満たすと判断される場合に、その旨を前記利用者に通知し、その後、前記利用者から前記非定期報告書の要求があった場合に、前記第2詳細分析を実行し、前記非定期報告書を作成する、
請求項2から6のいずれかに記載の機器管理システム(100)。 - 前記非定期報告部(22c)は、前記第2詳細分析として、直近の期間のみにおける前記違反量を分析する、
請求項2から8のいずれかに記載の機器管理システム(100)。 - 前記定期報告部(22b)は、前記第1詳細分析として、前記違反量を加工した値の時間推移を算出する、
請求項2から9のいずれかに記載の機器管理システム(100)。
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