JP2010276622A - 液晶表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来のCPAモードと円偏光とを組み合わせた液晶表示装置よりも高いコントラスト比および広い視野角特性を有し、CPAモードと直線偏光との組み合わせよりも高い透過率を有し、且つ、低階調においても液晶分子の配向が安定する液晶表示装置を提供する。
【解決手段】
VAモードの液晶表示装置であって、一対の垂直配向膜32a、32bの液晶層側の表面のそれぞれに形成された光重合物から構成される一対の配向維持層34a、34bと、対向電極にのみ設けられた十字形状の開口部22aを有する。液晶層に所定の電圧を印加したとき、4つの液晶ドメインが形成され、各液晶ドメインのディレクタの方位は互いに異なり、且つ、一対の偏光板の偏光軸に対して略45度をなす。液晶層に電圧を印加していないとき、4つの液晶ドメインのそれぞれに対応する領域の液晶分子は、配向維持層34a、34bによってプレチルト方位が規定されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、液晶表示装置に関し、特に、画素ピッチが比較的小さい液晶表示装置に好適に適用される配向制御構造に関する。
現在、高視野角特性を有する液晶表示装置として、横電界モード(IPSモードおよびFFSモードを含む。)、および垂直配向(VA)モードが利用されている。VAモードは横電界モードよりも量産性に優れることから、TV用途やモバイル用途に広く利用されている。
VAモードの液晶表示装置は、さらに、MVAモード(特許文献1参照)とCPAモード(特許文献2)とに大別される。
MVAモードでは、互いに直交する2つの方向に直線状の配向規制手段(スリットまたはリブ)を配置して、配向規制手段の間に、各ドメインを代表するディレクタの方位角がクロスニコルに配置された偏光板の偏光軸(透過軸)に対して45度をなす4つの液晶ドメインを形成する。方位角の0度を時計の文字盤の3時方向とし、反時計回りを正とすると、4つのドメインのディレクタの方位角は、45度、135度、225度、315度となる。偏光軸に対して45度方向の直線偏光は偏光板によって吸収されないので、透過率の観点から最も好ましい。このように、1つの画素に4つのドメインを形成する構成を4分割配向構造または単に4D構造という。
しかしながら、上記のMVAモードは、小さい画素(例えば、短辺が100μm未満、特に60μm未満)に不向きである。例えば、配向規制手段としてスリットを利用する場合、十分な配向規制力を得るためにはスリットの幅は10μm程度以上であることが必要であり、4つのドメインを形成するためには、基板法線方向から見たときに互いに90度異なる方向に延びるスリット(くの字スリット)を対向電極に形成し、このスリットを中心に一定の間隔をあけて平行な2本のくの字スリットを画素電極に形成する必要がある。すなわち、約10μm幅のスリットを3本ずつ平行に、45度−225度方向および135度−315度方向に配置する必要がある。スリット(またはリブ)を設けた箇所は表示に寄与できないので、短辺が100μm未満の画素に適用すると、透過率(輝度)が極端に低下する。さらに高精細な小型の液晶表示装置、例えば携帯電話用の2.4型VGAでは、画素のピッチ(行方向×縦方向)は例えば25.5μm×76.5μmであり、このように小さい画素では、もはや上述のスリットを形成することすらできない。スリットの幅を狭くすると、十分な配向規制力が得られないことは言うまでも無い。
特開平11−242225号公報 特開2002−202511号公報 特開平06−43461号公報 特開2002−357830号公報 特開2006−78968号公報
そこで、比較的小さい画素の液晶表示装置には、CPAモードが採用されている。図11(a)〜(c)を参照して、CPAモードの液晶表示装置の構成を簡単に説明する。 図11(a)は、CPAモードの液晶表示装置90Aの1画素の模式的な断面図であり、図11(b)は模式的な平面図である。図11(a)には中間調表示状態の液晶分子42aの配向状態を示している。図11(c)は、白表示状態の液晶分子の配向状態を模式的に示す平面図である。なお、以下の図面において共通する構成要素は共通の参照符号で示し、説明を省略することがある。
液晶表示装置90Aは、一対の基板11と21との間に、垂直配向膜32aおよび32bによって配向規制された垂直配向型の液晶層42を有している。液晶分子42aは負の誘電異方性を有し、画素電極12のエッジ部に生じる斜め電界と、対向電極22の液晶層42側に設けられたリベット(凸部)92の配向規制力によって、電圧が印加された時に液晶分子42aが傾斜する方位が規定されている。十分に高い電圧が印加されると、図11(c)に示すように、リベット92を中心に液晶分子42aが放射状に傾斜した配向をとる。このとき液晶分子42aの配向状態はリベット92を中心に軸対称性を有しており、このような配向状態をとるドメインを傾斜配向ドメインまたは軸対称配向ドメインという。
液晶表示装置90Aは、液晶層42を介して互いに対向するように配置された一対の偏光板52aおよび52bを有しており、偏光板52aおよび52bと液晶層42との間にそれぞれ1/4波長板(4分の1波長板)72aおよび72bを有している。偏光板52aおよび52bの偏光軸は互いに直交するように配置されている(クロスニコル配置)。全方位的な放射状傾斜配向ドメインと円偏光とを利用することによって、高い透過率(輝度)を得ることが出来る。液晶表示装置90Aの白(最高階調)表示状態の画素の透過率分布のシミュレーション結果を図13(a)に示す。リベット92の中心付近に透過率が低い領域が形成されている以外は、均一に高い透過率を示している。
1/4波長板を利用するCPAモードは、透過率は高いものの、MVAモードに比べると、コントラスト比が低く、視野角も狭いという問題がある。すなわち、1/4波長板を用いると、斜め視角において、正面(表示面法線方向(視角0度))から観察したときよりも表示(特に低階調(輝度の低い)表示)が明るく見えるという、いわゆる「白浮き」がMVAモードよりも顕著である。
液晶表示装置90Aの1/4波長板72aおよび72bを省略することによって、すなわちCPAモードと直線偏光とを組み合わせることによって、白浮きを抑制し、コントラスト比を向上させ、視野角を広げることができる。しかしながら、図13(b)に示すように、透過率が低下する。図13(b)は、液晶表示装置90Aの1/4波長板72aおよび72bを省略した液晶表示装置の白表示状態の画素の透過率分布のシミュレーション結果を示す図であり、液晶分子の配向方向が偏光板の吸収軸に平行な領域の透過率が非常に低くなっている。
一方、特許文献3には、対向電極に十字状のスリットを設けることによって、4つのドメインが形成されることが開示されている(図8、[0033]段落)。図12(a)〜(c)を参照して、特許文献3の構成を適用したVAモードの液晶表示装置90Bの構成を簡単に説明する。図12(a)は液晶表示装置90Bの1画素の模式的な断面図であり、(b)は模式的な平面図であり、(c)は、白表示状態の液晶分子の配向状態を模式的に示す平面図である。
液晶表示装置90Bは、電圧印加時には、画素電極12のエッジ部に生じる斜め電界と、対向電極22のスリット(開口部ともいう)22aとの近傍に生じる斜め電界によって、液晶分子42aが傾斜する方位を規定する。液晶層42に印加される電圧が十分に高いと、図12(c)に示すように、4つのドメインが形成される。図12(b)に示した十字形状の開口部22aの横方向のスリットをX軸とし、縦方向のスリットをY軸とすると、画素の第1、第2、第3および第4象限に形成される各ドメインのディレクタの方位角は、45°、135°、225°および315°である。したがって、液晶表示装置90Bの白(最高階調)表示状態の画素の透過率分布は、図13(c)に示すように、偏光板の吸収軸に平行な領域以外は、均一に高い透過率を示している。
しかしながら、液晶表示装置90Bにおいては、液晶表示装置90Aのリベット92が電界の有無に関係なく配向規制力を発揮するのと異なり、電圧を印加した時にしか配向規制力が発現しないので、印加する電圧が低い場合には十分な配向規制力が得られない。従って、特に中間の階調より低い階調では液晶分子の配向が安定化しないという問題があるので、実用化されていない。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、従来のCPAモードと円偏光とを組み合わせた液晶表示装置よりも高いコントラスト比および広い視野角特性を有し、CPAモードと直線偏光との組み合わせよりも高い透過率を有し、且つ、低階調においても液晶分子の配向が安定する液晶表示装置を提供する。
本発明の液晶表示装置は、複数の画素とクロスニコルに配置された一対の偏光板とを有しノーマリブラックモードで画像を表示する液晶表示装置であって、前記複数の画素のそれぞれは、誘電異方性が負のネマチック液晶材料を含む液晶層と、前記液晶層を介して互いに対向する画素電極および対向電極と、前記画素電極と前記液晶層との間および前記対向電極と前記液晶層との間に設けられた一対の垂直配向膜と、前記一対の配向膜の前記液晶層側の表面のそれぞれに形成された光重合物から構成される一対の配向維持層と、前記画素電極と前記対向電極の内の前記対向電極にのみ設けられた少なくとも1つの開口部であって、前記一対の偏光板の偏光軸と重なるように配置された少なくとも1つの十字形状の開口部とを有し、前記液晶層に所定の電圧を印加したとき、前記液晶層に4つの液晶ドメインが形成され、前記4つの液晶ドメインのそれぞれに含まれる液晶分子の配向方向を代表するディレクタの方位は互いに異なり、且つ、前記一対の偏光板の偏光軸に対して略45度をなし、前記液晶層に電圧を印加していないとき、前記4つの液晶ドメインのそれぞれに対応する領域の液晶分子は、前記配向維持層によってプレチルト方位が規定されていることを特徴とする。
ある実施形態において、前記画素電極はある方向に沿って一列に配列された複数の副画素電極を有し、前記対向電極が有する少なくとも1つの十字形状の開口部は、前記複数の副画素電極のそれぞれに対向する位置に配置された開口部を含み、前記液晶層に所定の電圧を印加したとき、前記複数の副画素電極に一対一で対応する複数の副画素領域のそれぞれに前記4つの液晶ドメインが形成される。
ある実施形態において、前記複数の副画素領域は、透過モードで表示を行う透過副画素領域と反射モードで表示を行う反射副画素領域とを含む。
ある実施形態において、前記反射副画素領域に対応する領域にのみ選択的に設けられた4分の1波長板をさらに有する。
ある実施形態において、前記光重合物はジアクリレートまたはジメタクリレートのいずれかのモノマーの重合物を含み、前記液晶層は前記モノマーを含む。
ある実施形態において、前記一対の配向維持層は粒径が50nm以下の前記光重合物の粒子を含む。
本発明の液晶表示装置は、十字形状の開口部(スリット)を利用して4分割配向構造を形成するとともに、配向維持層によって各ドメインの液晶分子のプレチルト方位を規定している。したがって、4D構造と直線偏光とを組み合わせているので、CPAと円偏光との組み合わせよりも、コントラスト比および視野角特性が優れ、CPAと直線偏光との組み合わせよりも高透過率であり、且つ、低階調においても液晶分子の配向が安定する。
以下、図面を参照して、本発明による実施形態の液晶表示装置の構成と動作を説明するが、本発明は以下で説明する実施形態に限定されるものではない。
図1は本発明による実施形態の液晶表示装置100の2つの画素の構造を模式的に示す図であり、図1(a)は平面図であり、図1(b)は図1(a)の1B−1B’線に沿った模式的な断面図である。
液晶表示装置100は複数の画素を有し、一対の基板11および21と、これらの外側に設けられクロスニコルに配置された一対の偏光板52aおよび52bとを有しノーマリブラックモードで画像を表示する液晶表示装置である。各画素は、誘電異方性が負のネマチック液晶材料(液晶分子42a)を含む液晶層42と、液晶層42を介して互いに対向する画素電極12および対向電極22とを有している。画素電極12と液晶層42との間および対向電極22と液晶層42との間には、一対の垂直配向膜32aおよび32bが設けられている。さらに、配向膜32aおよび32bの液晶層42側の表面のそれぞれには、光重合物から構成される一対の配向維持層34aおよび34bが形成されている。
配向維持層34aおよび34bは、後に詳述するように、液晶材料に予め混合しておいた光重合性モノマーを、液晶セルを形成して後、液晶層42に電圧を印加した状態で、重合することによって形成されたものである。液晶分子42aは、モノマーを重合するまでは垂直配向膜32aおよび32bによって配向規制されており、白表示電圧を印加すると、図12に示した液晶表示装置90Bと同様に、画素電極12のエッジ部に生じる斜め電界と、対向電極22の開口部22aとの近傍に生じる斜め電界によって、4D構造が形成される。配向維持層34aおよび34bは、液晶層42に電圧を印加した状態の液晶分子42aの配向を、電圧を取り去った後(電圧を印加しない状態)においても維持(記憶)するように作用する。従って、配向維持層34aおよび34bによって規定される液晶分子42aのプレチルト方位(電圧を印加していないときの液晶分子のチルト方位)は、電圧印加時に形成される4D構造のドメインのディレクタの方位と整合する。
画素電極12と対向電極22の内、対向電極22にのみ少なくとも1つの開口部22aが設けられている。すなわち、画素電極12には開口部は設けられていない。ここでは、各画素に1つの開口部22aが形成されている例を示している。この開口部22aは、十字形状を有し、一対の偏光板52aおよび52bの偏光軸と重なるように配置されている。ここでは、偏光板52aおよび52bの一方の偏光軸は水平方向に配置されており、他方の偏光軸は垂直方向に配置されており、開口部22aは図1(a)に示すように、水平方向に延びるスリットと垂直方向に延びるスリットとを交差させた十字形状を有している。なお、対向電極22に設けられる十字形状の開口部22aは、基板法線方向から見たときに、図1(a)に示すように、開口部22aの端部が画素電極12のエッジとほぼ一致するように形成することが好ましい。画素内の液晶層42の全体に斜め電界を形成するためである。開口部22aの端部が画素電極12のエッジを越えてもよいが、隣接する画素電極12に対応して設けられる開口部22aとの間隔が狭くなり過ぎると、対向電極22の抵抗値が増大するので好ましくない。
画素電極12と対向電極22との間に電位差を与えることによって液晶層42に所定の電圧を印加したとき、液晶層42に4つの液晶ドメインが形成される。図12を参照して説明したように、4つの液晶ドメインのそれぞれに含まれる液晶分子42aの配向方向を代表するディレクタの方位は互いに異なり、且つ、一対の偏光板52aおよび52bの偏光軸に対して略45度をなす。すなわち、液晶表示装置100の画素は、4D構造を有している。
液晶表示装置100は、図12に示した従来の液晶表示装置90Bと異なり、配向維持層34aおよび34bを有しており、これらの配向維持層34aおよび34bは、液晶層42に電圧を印加していないとき、4つの液晶ドメインのそれぞれに対応する領域の液晶分子42aのプレチルト方位を規定するように作用している。
このように、液晶表示装置100は、4D構造と直線偏光とを組み合わせて用いているので、1/4波長板を利用する従来のCPAモードの液晶表示装置よりも、高いコントラスト比および広い視野角特性を有し、CPAモードと直線偏光との組み合わせよりも高い透過率を有する。さらに、液晶表示装置100は、配向維持層34aおよび34bによって、電圧無印加時においても4D構造と整合するようにプレチルト方位が規定されているので、図12に示した液晶表示装置90Bよりも低階調においても液晶分子の配向が安定する。具体的には、後に、実施例および比較例を示して説明するように、液晶表示装置90Bでは、低階調において配向規制力が十分ではないため、4つのドメインを安定に形成することができず、4つのドメインの面積比が異なる、および/または、個々のドメイン内の液晶分子の内で所定の方向に配向している液晶分子の割合が一定しない状態となり、結果として、視角特性が非対称になるという問題が発生する。
なお、液晶表示装置100は、TFT型の液晶表示装置であって、TFT、ゲートバスライン(いずれも不図示)およびソースバスライン14と、これらを覆う層間絶縁膜16を有している。TFTはゲートバスライン(不図示)に供給される走査信号によってON/OFF制御され、TFTがON状態のときにソースバスライン14から表示信号が画素電極12に供給される。透明な有機樹脂で形成された層間絶縁膜16を設けることによって、画素電極12のエッジ部分をソースバスライン14に重ねることが可能となるので画素開口率を向上させることが出来る。例えば、行方向に隣接する画素電極12間のスペースPPは5μm、ソースバスライン14の幅Wsは6μmである。もちろん、本発明の液晶表示装置はこれに限定されず、またTFT型にも限られない。
配向維持層34aおよび34bは、「Polymer Sustained Alignment Technology」という技術(「PSA技術」ということがある。)を用いて形成されたものであり、具体的な製造方法は、特許文献4および5に記載されている。これらの開示内容の全てを参考のために本明細書に援用する。ここでは、特許文献5(実施例5)に記載されているのと同様の方法で液晶パネルを作製した。
誘電異方性が負のネマチック液晶材料に対して0.1質量%以上0.5質量%以下の光重合性モノマーを混合した材料を用いて、液晶表示装置100のための液晶表示パネルを作製する。光重合性モノマーとしては液晶骨格を有するアクリレートまたはジメタクリレートのモノマーを用いる。液晶表示パネルは、液晶材料がモノマーを含有しており、配向維持層34aおよび34bが形成されていないことおよび偏光板52aおよび52bが設けられていないことを除き、液晶表示装置100と実質的に同じ構成を備えており、図12(a)および(b)に示した液晶表示装置90Bの偏光板52aおよび52bが設けられていないものに相当する。
この液晶表示パネルの液晶層(上記モノマーを含む)に、白表示電圧(例えば4.5V)よりも高い電圧(10V)を印加した状態で、UV光(例えば波長365nmのi線、約20mW)を約20J/cm照射する。液晶層に電圧を印加すると、液晶表示装置90Bについて図12(c)を参照して説明したように、十字形状の開口部22aを有する対向電極22と画素電極12との間に生成される電界によって、液晶層にはディレクタの方位角が45度、135度、225度および315度となる4つのドメインが形成される。UV照射によってモノマーが重合し光重合物が生成される。光重合物は、垂直配向膜上に、上記の液晶分子の配向状態を固定する配向維持層を形成する。白表示電圧以上の所定の電圧を印加しながらモノマーを光重合させて配向維持層を形成するための一連の工程を「PSA処理」ということがある。
図2を参照して配向維持層34aおよび34bの一例について、その構造を説明する。図2に示したSEM像は、上記のようにして作製された液晶表示パネルの試料を分解後、液晶材料を除去し、溶剤で洗浄した表面をSEMで観察したものである。
図2からわかるように、配向維持層は粒径が50nm以下の光重合物の粒子を含んでいる。光重合物は配向膜の表面の全面を覆っている必要は必ずしもなく、配向膜の一部の表面が露出されていてもよい。液晶層内に形成された電界に応じて配向した液晶分子が光重合物によって固定され、電界が無い状態でも配向が維持される。垂直配向膜上の配向維持層が形成された後は、配向維持層が液晶分子のプレチルト方向を規定する。
図3および図4を参照して、配向維持層34aおよび34bの機能を説明する。図3は実施形態の液晶表示装置100の1つの画素について図1中の1B−1B’線に沿った断面図に対応し、図3(a)は黒表示状態(電圧無印加時)、図3(b)は白表示状態(電圧印加時)の液晶分子42aの配向状態を表している。一方、図4は、図12(a)および(b)に示した液晶表示装置90B(液晶表示装置100から配向維持層34aおよび34bを取り除いたものに相当)の画素の断面図であり、図4(a)は黒表示状態(電圧無印加時)、図4(b)は白表示状態(電圧印加時)の液晶分子42aの配向状態を表している。なお、図3および図4において垂直配向膜32aおよび32bは省略している。
まず、斜め電界による液晶分子42aの配向を説明するために図4を参照する。図4(a)に示したように、電圧無印加時においては液晶分子42aは垂直配向膜(不図示)によって垂直に配向している。一方、白表示状態においては、画素電極12のエッジ部に生じる斜め電界と、対向電極22の開口部22aとの近傍に生じる斜め電界によって、液晶分子42aの配向方向が規定される。液晶層42の中央付近の液晶分子42aは(誘電異方性が負であるので)分子の長軸が電界に直交するように配向する。液晶層42の法線方向から見ると、図12(c)に示したように、ディレクタの方位角が45度、135度、225度および315度となる4つのドメインが形成されるので、開口部22aを中心にツイストする。従って、図4(b)においては、開口部22aに対応する領域の液晶分子42aは紙面に垂直な方向に配向している。なお、垂直配向膜(不図示)に最近接している液晶分子42aは垂直配向膜から強いアンカリング作用を受けているので、白表示状態においても垂直配向膜の表面に対して垂直に配向している。
次に、図3(a)および(b)を参照する。液晶表示装置100は、配向維持層34aおよび34bを有しており、配向維持層34aおよび34bは、電界を印加した時の液晶分子42aの配向を固定するように作用する。すなわち、液晶分子42aが、図4(b)(液晶層面内の配向については図12(c))に示したような配向状態をとっているときに、上述のようにモノマーが重合し配向維持層34aおよび34bが形成され、このときの配向が固定されている。
なお、図4(b)に示したように、垂直配向膜に最近接している液晶分子42aは強いアンカリング作用を受けているので、光照射時の印加電圧(例えば白表示電圧よりも高い10V程度)であっても、垂直配向膜の表面に対して垂直に配向している。従って、垂直配向膜上に形成される配向維持層34aおよび34bによって固定される液晶分子42aは、図3(a)に模式的に示したように垂直方向から僅か(1〜5°)に傾いた程度(プレチルト角で表現すると85°〜89°)であり、図3(a)と図3(b)とを比較すればわかるように、配向維持層34aおよび34bによって固定される液晶分子42aの配向は電圧を印加してもほとんど変化することが無い。
本発明による実施形態の液晶表示装置100は、配向維持層34aおよび34bを有するので、図3(a)に示すように、電圧無印加時においても、所定の方向にプレチルトした配向状態を呈する。このときの配向状態は、図3(b)に示す白表示状態(電圧印加時)の液晶分子42aの配向状態と整合するものであり、その結果、低階調においても液晶分子の配向が安定するという利点が得られる。
次に、図5(a)および(b)に示すガンマ特性を参照して、PSA技術を適用する(すなわち配向維持層を設ける)ことによって得られる効果を光学特性の観点から説明する。図5(a)および(b)は、シミュレーションによって求めた液晶表示装置のガンマ特性を示すグラフであり、横軸は表示すべき階調(ここでは0〜255の256階調)であり、縦軸は実際に観察される階調である。各グラフは、正面(表示面法線方向)から観察したときに所定のガンマ特性(ガンマ=2.2)が得られるように設計されている液晶表示装置を斜め視角から観察した場合のガンマ特性を示している。具体的には、視角(表示面法線から傾斜した角度(極角))が45度の場合で、視角を傾斜させる方位が横方向(3時方向、方位角0度)、縦方向(12時方向、方位角90度)のそれぞれについて、PSA有り・無しの場合のガンマ特性を示している。また、画素電極のエッジ部に生成する斜め電界の影響を調べるために、図5(a)には画素ピッチが25.5μm×40.0μm(縦横比1.6)の場合の結果を、図5(b)には59.0μm×61.0μm(縦横比1:1)の場合の結果を示した。縦横比は特に断らない場合、横を1として、縦の長さを示す。一般に横が縦よりも短い。なお、画素サイズは画素ピッチよりも僅かに小さい。
まず、図5(a)を参照すると、PSA無しの場合、縦方向と横方向とのガンマ特性を比べると、これらの間の差は160/255階調以上では小さいが、階調が低いほど差が大きくなり、128/255階調以下では非常に大きくなっている。すなわち、PSA無しの場合には、視角特性が非対称になるという問題が発生する。これに対し、PSA有りの場合には、255/255階調から128/255階調までは縦方向と横方向とのガンマ特性との差はほとんど無く、128/255階調よりも低階調では差が増大するものの、PSA無しの場合の約半分以下である。このことから分かるように、PSA技術を用いて配向維持層を形成することによって、液晶分子の配向を安定化させることができ、その結果、視角特性が非対称になるという問題が発生しない。
次に、図5(b)を参照すると、PSA無しの場合でも、縦方向と横方向とのガンマ特性との間の差が小さいことがわかる。これは、画素の縦横比が1:1であるため、液晶分子の配向分布が対称であることに起因している。ただし、この場合においても、PSA有りの場合の方が、縦方向と横方向とのガンマ特性との間の差が小さい。
なお、PSA有りの場合、液晶分子はプレチルトしているので、電界に応じてスムーズに配向変化することができるので、液晶分子の配向を安定化できるとともに、液晶分子の応答特性を改善することができるという利点を有している。
次に、図6および図7を参照して十字形状の開口部22aの幅の最適な値について説明する。図6は、種々の開口部22aの幅(対向スリットの幅)について、液晶分子の配向方位の分布を示すグラフであり、図5(a)の場合と同様に、画素ピッチが25.5μm×40.0μm(縦横比1.6)の画素の場合を示している。
図6(a)〜(c)の横軸は、画素の縦方向に沿った位置を示しており、縦方向に隣接する2つのドメインの中心を通り線上の位置を示している。先と同様に、図1(a)に示した画素電極12の十字形状の開口部22aの横方向のスリットをX軸とし、縦方向のスリットをY軸とすると、画素の第1、第2、第3および第4象限に形成される各ドメインのディレクタの方位角は、45°、135°、225°および315°であり、ここでは、第2および第3象限に形成されるドメインの液晶分子の配向方位の分布を表している。なお、135°はそれと等価な−45°として示している。また、図6(a)は液晶層に2.5Vを印加した状態(中間調表示状態)を示しており、図6(b)は液晶層に4.5Vを印加した状態(白表示状態)を示しており、図6(c)は白電圧よりも高い電圧(10V)を印加した状態を示している。
まず、図6(a)に示されているように、液晶層に印加する電圧が低いと、45°または−45°の方位に配向している液晶分子が少ないことが分かる。スリットの幅が5.0μmおよび7.0μmのとき、画素電極のエッジ近傍およびスリットの近傍において45°または−45°の方位に液晶分子が配向している部分がわずかに存在するに過ぎない。
次に、図6(b)に示されているように、白表示電圧(4.5V)を印加すると、スリット幅が5.0μmの場合には、45°または−45°の方位に配向している液晶分子が広い範囲に亘って存在していることが分かる。
さらに、図6(c)に示すように、白電圧を超える10Vを印加すると、スリット幅が5.0μmの場合に、45°または−45°の方位に配向している液晶分子が存在する範囲は更に広がり、スリット幅が7.0μmおよび9.0μmであっても、45°または−45°の方位に配向している液晶分子が広い範囲に亘って存在していることが分かる。
これらのことから、画素のピッチが比較的小さな場合でも、十分な配向規制力を発現させるためにはスリットの幅は5.0μm以上であることが好ましいことが言える。
上述したように、スリットの幅を5.0μm以上とし、所定の方位(偏光板の透過軸から45°)に配向する液晶分子の割合を増加させることによって、透過率(表示輝度)を増大させることができる。しかしながら、スリットの幅が大きくなると液晶層に十分な電圧が印加されない領域が増えるので、表示輝度を低下させるように作用する。そこで、図7を参照して、スリット幅と透過率との関係を検討した結果を説明する。
図7に示すグラフは、縦軸が、スリット幅が5.0μmのときの透過率を1とした場合の透過率比を示しており、横軸はスリットの幅を示している。図7から分かるように、透過率の観点からはスリットの幅は5.0μmが最適である。なお、スリットの幅が7.0μmまでであれば、10Vを印加すれば0.95の透過率比を得ることが出来る。すなわち、スリットの幅が7.0μmまでであれば10V印加することによって4D構造を得るための所望の配向が実現されるので、この条件でPSA処理を行えばよいと言える。
次に、図8および図9を参照して、画素の縦横比が液晶分子の配向に与える影響を検討した結果を説明する。図8および図9の横軸は、画素の横方向に沿った位置を示しており、横方向に隣接する2つのドメインの中心を通り線上の位置を示している。ここでは4つのドメインのうち第1、第2象限に形成されるドメインの液晶分子の配向方位の分布を表している。なお、スリット幅はいずれも5.0μmである。図8(a)〜(c)は印加電圧が4.5V(白表示電圧相当)の場合であり、図9(a)〜(c)は印加電圧が10Vの場合を示している。
図8(a)および図9(a)の画素の横方向のピッチは25.5μm、図8(b)および図9(b)の画素の横方向のピッチは46.5μm、図8(c)および図9(c)の画素の横方向のピッチは59.0μmである。
図8(a)〜(c)を見ると、縦横比が1:1の場合、画素ピッチに拘わらず、所望の方位に配向している液晶分子の割合が十分大きい。特に、画素ピッチが59.0μmの画素ではほとんどの液晶分子が所望の方位に配向している。それに対し、縦横比が1.4〜1.6の場合には、画素ピッチが大きくなるにつれて、所望の方位に配向している液晶分子の割合は低下し、画素ピッチが59.0μmでは所望の方位に配向している液晶分子はほとんどない。縦横比が2.0では、この傾向はさらに顕著であり、画素ピッチが25.5μmの画素でも、所望の方位に配向している液晶分子の割合は少ない。
次に、図9(a)〜(c)を参照する。液晶層に白電圧以上の電圧である10Vの電圧を印加すると、所望の方位に配向している液晶分子の割合が増大する。縦横比が1.6以下であれば、画素ピッチが59.0μmの画素であっても、十分な割合の液晶分子が所望の方位に配向していることがわかる。
このように、縦横比が1.6以下で、短い方の画素ピッチが60μm以下であれば、10V程度の電圧を印加しながらPSA処理を行うことによって、所望の方位の液晶分子の配向を固定することができる。もちろん、液晶層に印加する電圧をさらに大きくすることによって、画素の縦横比や画素ピッチがさらに大きな画素においても、所望の配向方位に配向する液晶分子の割合を十分に大きくすることができるが、TFT型の液晶表示装置の画素に10Vを超える電圧を印加することは好ましくない。
一般に、液晶表示装置は、3原色(R,GおよびB)の3つの画素で1つのカラー表示画素を構成しており、概ね1:3の縦横比を有している。従って、1つの画素を2つ以上の副画素領域に分割し、各副画素領域に対して上記の構成を採用することが好ましい。具体的には、画素電極がある方向に沿って一列に配列された複数の副画素電極を有し、対向電極が有する少なくとも1つの十字形状の開口部が、複数の副画素電極のそれぞれに対向する位置に配置された開口部を含み、液晶層に所定の電圧を印加したとき、複数の副画素電極に一対一で対応する複数の副画素領域のそれぞれに4つの液晶ドメインが形成されるように構成することが好ましい。もちろんこの場合においても、各副画素領域の縦横比が1:1から1:1.6の範囲内にあるように設定することが好ましい。
次に、図10を参照して、本発明による他の実施形態の透過反射両用型(「半透過型」ともいう)の液晶表示装置200の構成を説明する。液晶表示装置200は、各画素が2つの副画素領域を有し、一方は透過モードで表示を行う透過副画素領域であり、他方が反射モードで表示を行う反射副画素領域である。図10(a)は、液晶表示装置200の1画素の模式的な平面図であり、図10(b)は図10(a)の10B−10B’線に沿った模式的な断面図である。なお、図1に示した液晶表示装置100と共通する構成要素は共通の参照符号で示して説明を省略する。
図10(a)に示すように、液晶表示装置200が有する画素電極12は、列方向(縦)に沿って一列に配列された2つの副画素電極12aおよび12bを有している。副画素電極12aは例えばITO膜で形成された透明電極であり、副画素電極12bは例えばAl膜で形成された反射電極である。液晶層42を介して副画素電極12aおよび12bに対向する対向電極22は、透明副画素電極12aに対向する位置に配置された十字形状の開口部22aと、反射副画素電極12bに対向する位置に配置された十字形状の開口部22bとを有している。従って、液晶層42に所定の電圧を印加したとき、透明副画素電極12aに対応する透過副画素領域および反射副画素電極12bに対応する反射副画素領域のそれぞれに上記の4つの液晶ドメインが形成される。例えば、透過副画素領域の縦横比は1:1.6であり、反射副画素領域の縦横比は1:1である。
液晶表示装置200は、図10(b)に示すように、反射副画素電極12bに対向する領域に、位相差層62を有している。液晶層42を介して互いに対向する基板11と21との間に設けられているので、面内位相差層62と呼ぶことにする。例えば面内位相差層62の位相差は4分の1波長であり、その遅相軸は偏光板52bの透過軸に対して45°をなす方向に配置される。面内位相差層62は偏光板52bを通過した直線偏光を円偏光に変換するように作用する。このとき、反射モードの表示を行う光に対する光路長と、透過モードの表示を行う光に対する光路長とを等しくするために、反射副画素領域の液晶層42の厚さは透過副画素領域の液晶層42の厚さの2分の1とすることが好ましい。液晶層42の厚さは、例えば透明な樹脂層を面内位相差層62の基板21側に設けることによって調節すればよい。面内位相差層の詳細については、例えば、特開2003−279957号公報に記載されている。参考のために上記公開公報の開示内容の全てを本明細書に援用する。
ここでは、透過反射両用型液晶表示装置200を例に1つの画素が2つ以上の副画素領域を有する構成を説明したが、これに限られず、透過型液晶表示装置や反射型液晶表示装置においても、画素を複数の副画素領域に分割することによって、各副画素領域の縦横比を1:1〜1:1.6の範囲に出来る。従って、上述したように、十字形状の開口部および画素電極(副画素電極)のエッジ部に生成される斜め電界の作用によって、各副画素領域の液晶分子の配向方位を安定に制御し、所望の4D構造を得ることができる。
上述したように、本実施形態の液晶表示装置100および200は、4D構造と直線偏光とを組み合わせて用いているので、1/4波長板を利用する従来のCPAモードの液晶表示装置よりも、高い透過率、高いコントラスト比および広い視野角特性を有する。さらに、電圧無印加時においても4D構造と整合するようにプレチルト方位が規定されているので、図12に示した液晶表示装置90Bよりも低階調においても液晶分子の配向が安定する。従って、4つのドメインの面積比が異なる、および/または、個々のドメイン内の液晶分子の内で所定の方向に配向している液晶分子の割合が一定しないという問題が生じることがなく、結果として、視角特性が非対称になるという問題が発生しない。また、当然に、従来のPSA処理を施した液晶表示装置と同様に応答特性が優れるという特徴を有している。
本発明は、携帯電話用の液晶表示装置など比較的小さな画素ピッチの液晶表示装置に用いられる。
本発明による実施形態の液晶表示装置100の2つの画素の構造を模式的に示す図であり、図1(a)は平面図であり、図1(b)は図1(a)の1B−1B’線に沿った模式的な断面図である。 本発明による実施形態の液晶表示装置が有する配向維持層のSEM像を示す図である。 液晶表示装置100の1つの画素について図1中の1B−1B’線に沿った断面図に対応し、(a)は黒表示状態(電圧無印加時)、(b)は白表示状態(電圧印加時)の液晶分子42aの配向状態を模式的に示す図である。 液晶表示装置90Bの画素の断面図であり、(a)は黒表示状態(電圧無印加時)、(b)は白表示状態(電圧印加時)の液晶分子42aの配向状態を模式的に示す図である。 (a)および(b)は、PSA処理の有無によるガンマ特性の違いを説明するための図であり、シミュレーションによって求めた液晶表示装置のガンマ特性を示すグラフである。 種々の開口部22aの幅について、液晶分子の配向方位の分布を示すグラフであり、(a)は液晶層に2.5Vを印加した状態(中間調表示状態)を示しており、(b)は液晶層に4.5Vを印加した状態(白表示状態)を示しており、(c)は白電圧よりも高い電圧(10V)を印加した状態を示している。 スリット幅と透過率との関係を示すグラフであり、横軸はスリットの幅を示しており、縦軸はスリット幅が5.0μmのときの透過率を1とした場合の透過率比を示している。 種々の画素の縦横比について、液晶分子の配向方位の分布(4V印加時)を示すグラフであり、(a)は画素の横方向のピッチが25.5μmの場合、(b)は画素の横方向のピッチが46.5μmの場合、(c)は画素の横方向のピッチが59.0μmの場合を示している。 種々の画素の縦横比について、液晶分子の配向方位の分布(10V印加時)を示すグラフであり、(a)は画素の横方向のピッチが25.5μmの場合、(b)は画素の横方向のピッチが46.5μmの場合、(c)は画素の横方向のピッチが59.0μmの場合を示している。 本発明による実施形態の半透過型液晶表示装置200の画素の構造を模式的に示す図であり、(a)は平面図であり、(b)は(a)の10B−10B’線に沿った模式的な断面図である。 (a)〜(c)は、CPAモードの液晶表示装置90Aの構成を説明するための図であり、(a)は1画素の模式的な断面図であり、(b)は模式的な平面図であり、(c)は、白表示状態の液晶分子の配向状態を模式的に示す平面図である。 (a)〜(c)は、特許文献3の構成を適用したVAモードの液晶表示装置90Bの構成を簡単に説明するための図であり、(a)は1画素の模式的な断面図であり、(b)は模式的な平面図であり、(c)は、白表示状態の液晶分子の配向状態を模式的に示す平面図である。 (a)は液晶表示装置90Aの白表示状態の画素の透過率分布のシミュレーション結果を示す図であり、(b)は、液晶表示装置90Aの1/4波長板72aおよび72bを省略した液晶表示装置の白表示状態の画素の透過率分布のシミュレーション結果を示す図であり、(c)は液晶表示装置90Bの白表示状態の画素の透過率分布のシミュレーション結果を示す図である。
符号の説明
11、21 基板
12 画素電極
12a 透明副画素電極
12b 反射副画素電極
22 対向電極
22a 十字形状の開口部(スリット)
32a、32b 垂直配向膜
34a、34b 配向維持層
42 液晶層
42a 液晶分子
52a、52b 偏光板
100、200 液晶表示装置

Claims (6)

  1. 複数の画素とクロスニコルに配置された一対の偏光板とを有しノーマリブラックモードで画像を表示する液晶表示装置であって、
    前記複数の画素のそれぞれは、
    誘電異方性が負のネマチック液晶材料を含む液晶層と、
    前記液晶層を介して互いに対向する画素電極および対向電極と、
    前記画素電極と前記液晶層との間および前記対向電極と前記液晶層との間に設けられた一対の垂直配向膜と、
    前記一対の配向膜の前記液晶層側の表面のそれぞれに形成された光重合物から構成される一対の配向維持層と、
    前記画素電極と前記対向電極の内の前記対向電極にのみ設けられた少なくとも1つの開口部であって、前記一対の偏光板の偏光軸と重なるように配置された少なくとも1つの十字形状の開口部と、
    を有し、
    前記液晶層に所定の電圧を印加したとき、前記液晶層に4つの液晶ドメインが形成され、前記4つの液晶ドメインのそれぞれに含まれる液晶分子の配向方向を代表するディレクタの方位は互いに異なり、且つ、前記一対の偏光板の偏光軸に対して略45度をなし、
    前記液晶層に電圧を印加していないとき、前記4つの液晶ドメインのそれぞれに対応する領域の液晶分子は、前記配向維持層によってプレチルト方位が規定されている、液晶表示装置。
  2. 前記画素電極はある方向に沿って一列に配列された複数の副画素電極を有し、
    前記対向電極が有する少なくとも1つの十字形状の開口部は、前記複数の副画素電極のそれぞれに対向する位置に配置された開口部を含み、
    前記液晶層に所定の電圧を印加したとき、前記複数の副画素電極に一対一で対応する複数の副画素領域のそれぞれに前記4つの液晶ドメインが形成される、請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 前記複数の副画素領域は、透過モードで表示を行う透過副画素領域と反射モードで表示を行う反射副画素領域とを含む、請求項2に記載の液晶表示装置。
  4. 前記反射副画素領域に対応する領域にのみ選択的に設けられた内部位相差層をさらに有する、請求項3に記載の液晶表示装置。
  5. 前記光重合物はジアクリレートまたはジメタクリレートのいずれかのモノマーの重合物を含み、前記液晶層は前記モノマーを含む、請求項1から4のいずれかに記載の液晶表示装置。
  6. 前記一対の配向維持層は粒径が50nm以下の前記光重合物の粒子を含む、請求項1から5のいずれかに記載の液晶表示装置。
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