JP2010275897A - エンジン制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジンの減筒制御を行っている状態において、燃料噴射制御を行っている制御手段に異常が発生しても減筒制御を継続する。
【解決手段】右バンクの気筒のみ燃料噴射制御を行う片バンク運転の状態において、左バンク制御ECUのメインマイコンが右バンク制御ECUのメインマイコンを監視する。そして、右バンク制御ECUのメインマイコンに異常が発生した場合には(S104:NO)、左バンクの気筒のみ燃料噴射制御を行う片バンク運転の状態に切り替える(S109,S108)。したがって、右バンク制御ECUのメインマイコンに異常が発生しても、正常な左バンク制御ECUのメインマイコン11により片バンク運転を継続することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両に搭載されたエンジンを制御するエンジン制御装置に関するものである。
近年、車両に搭載される電子制御装置の高性能化に伴い、様々な構成のエンジン制御装置が提案されている。
例えば、特許文献1には、V型エンジンにおける各バンクについての制御を2つの電子制御装置で分担して行うようにしたエンジン制御装置が示されている。
また、特許文献2には、電子スロットル制御等を行う制御CPUと、そのスロットル制御状態を監視する監視CPUとを備え、制御CPUが、監視CPUによる監視結果に従い、異常発生時のフェイルセーフ処理として、一部の気筒についての燃料噴射制御を休止させる減筒制御などを行うエンジン制御装置が示されている。
特開2004−84655号公報 特開2003−222053号公報
ところで、各バンクについての制御を2つの電子制御装置で分担するようにしたエンジン制御装置では、一方の電子制御装置による燃料噴射制御を休止させることにより減筒制御を行うことが可能である。しかしながら、減筒制御を行っている状態において、燃料噴射制御を行っている側の電子制御装置に異常が発生した場合の対策については従来考慮されていなかった。
本発明は、こうした問題にかんがみてなされたものであり、エンジンの減筒制御を行っている状態において、燃料噴射制御を行っている制御手段に異常が発生しても減筒制御を継続することのできるエンジン制御装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するためになされた本発明の請求項1に記載のエンジン制御装置は、複数の気筒を有するエンジンにおける燃料噴射制御を分担して行う第1制御手段及び第2制御手段を備えるものである。なお、燃料噴射制御の対象として第1制御手段及び第2制御手段のそれぞれに割り当てられる気筒は、例えばV型エンジンにおける各バンクの気筒とすることが可能であるが、これに限定されるものではない。
このエンジン制御装置において、第1制御手段は、第1判定手段と、減筒制御手段と、第1監視手段とを備える。第1判定手段は、エンジンの有効気筒数を減少させるべき所定の減筒制御推奨状態であるか否かを判定する。そして、第1判定手段により減筒制御推奨状態であると判定されたことを条件として、減筒制御手段が、当該第1制御手段に割り当てられた気筒についての燃料噴射制御を休止することにより、エンジンの制御状態を、第2制御手段に割り当てられた気筒のみ燃料噴射制御が行われる減筒制御状態に移行させる。
さらに、第2制御手段が正常であるか否かを第1監視手段が監視しており、減筒制御手段は、第1監視手段により第2制御手段が異常であると判定された場合には、減筒制御状態において燃料噴射制御が行われる気筒を第1制御手段に割り当てられた気筒のみに変更する。
このようなエンジン制御装置によれば、第2制御手段に割り当てられた気筒のみ燃料噴射制御を行う減筒制御状態において、その第2制御手段に異常が発生した場合には、第1制御手段に割り当てられた気筒のみ燃料噴射制御を行う減筒制御状態に切り替えることができる。したがって、第2制御手段に異常が発生しても減筒制御を継続することができる。
なお、第1監視手段が第2制御手段を異常であると判定するタイミングは、例えば、異常の兆候が検出された時点であってもよく、また、異常であるとの判定を確定した時点であってもよい。ここで、異常の兆候が検出された時点とは、正常でない状態(異常)が検出された時点であり、例えば、第2制御手段がウォッチドッグ信号(ウォッチドッグカウンタ)を外部へ出力する構成であれば、そのウォッチドッグ信号が正常に反転しないことが最初に検出された時点である。一方、異常であるとの判定を確定した時点とは、正常でない状態が所定期間継続した時点であり、例えば、ウォッチドッグ信号が反転しない状態が所定期間継続した時点である。このように所定期間の継続を条件にすれば、異常の兆候が検出された時点で異常であると判定する場合に比べ、誤判定を生じにくくすることができる。ただし、本発明のエンジン制御装置の場合、仮に第2制御手段が正常であるにもかかわらず第1監視手段により異常であると誤判定されたとしても、減筒制御を継続することができる。このため、第2制御手段の異常によるエンジンの作動状態の悪化(回転数低下など)を最小限に抑えることを優先するならば、異常の兆候が検出された時点で異常であると判定して燃料噴射制御が行われる気筒を早期に切り替えることが好ましい。
ところで、すべての気筒で燃料噴射制御が行われる状態(通常制御状態)から、有効気筒数を減少させた減筒制御状態への移行は、減筒制御推奨状態であると判定された時点で直ちに行うことも考えられるが、エンジンの制御状態を良好に移行させる上では、ある程度の移行準備期間を設けることが好ましい。
そこで、例えば請求項2に記載のエンジン制御装置では、第2制御手段が、第2判定手段と、開度増加手段とを備える。そして、第2判定手段は、減筒制御推奨状態であるか否かを判定し、開度増加手段は、第2判定手段により減筒制御推奨状態であると判定された場合に、当該第2制御手段に割り当てられた気筒についてのスロットル開度を増加させる。一方、減筒制御手段は、第1判定手段により減筒制御推奨状態であると判定されている状態が所定時間継続するまでは、当該第1制御手段に割り当てられた気筒についての燃料噴射制御を継続する。
このようなエンジン制御装置によれば、第2制御手段に割り当てられた気筒についてのスロットル開度が減筒制御に適した開度まで増加していないにもかかわらず、第1制御手段に割り当てられた気筒についての燃料噴射制御が直ちに休止されてしまうといったことを防ぐことができる。したがって、通常制御状態から減筒制御状態への移行を良好に行うことができる。
一方、第1制御手段の第1監視手段による第2制御手段の監視は、第2制御手段がウォッチドッグ信号を外部へ出力するものであれば、そのウォッチドッグ信号に基づき行うことができる。ただし、ウォッチドッグ信号のみに基づく判定では、通信ラインの断線などの要因により、第2制御手段自体は正常であるにもかかわらず異常であると誤判定してしまうことが考えられる。
そこで、例えば請求項3に記載のエンジン制御装置では、第2制御手段は、第1制御手段との間で常時通信を行うとともにウォッチドッグ信号を外部へ出力するものであり、第1監視手段は、第2制御手段から出力されたウォッチドッグ信号及び常時通信の両方が異常である場合に第2制御手段が異常であると判定する。このようなエンジン制御装置によれば、第2制御手段が正常であるにもかかわらず異常であると誤判定してしまうといったことを生じにくくすることができる。
ところで、第1制御手段の減筒制御手段が、減筒制御状態において燃料噴射制御が行われる気筒を第1制御手段に割り当てられた気筒のみにするためには、第2制御手段に割り当てられた気筒についての燃料噴射制御を休止させる必要がある。ただし、第2制御手段による燃料噴射制御を第1制御手段からの要求により強制的に休止させることができるようにすると、第1制御手段の異常により、第2制御手段による燃料噴射制御を休止させるべき状況でないにもかかわらず強制的に休止させてしまうことが考えられる。
そこで、例えば請求項4に記載のエンジン制御装置は、第2制御手段による燃料噴射制御を強制的に休止させることが可能なサブ制御手段を備える。また、第2制御手段は、第2監視手段と、通知手段とを備え、第2監視手段は、第1制御手段が正常であるか否かを監視し、通知手段は、第2監視手段による判定結果をサブ制御手段に通知する。そして、サブ制御手段は、第2制御手段から通知される判定結果に基づき第1制御手段が正常であると判定している状態において、第1制御手段から燃料噴射制御の休止が要求された場合に、第2制御手段による燃料噴射制御を強制的に休止させる。
一方、第1制御手段の減筒制御手段は、第1監視手段により第2制御手段が異常であると判定された場合には、第2制御手段に割り当てられた気筒についての燃料噴射制御の休止をサブ制御手段に要求することで、減筒制御状態において燃料噴射制御が行われる気筒を第1制御手段に割り当てられた気筒のみに変更する。
このようなエンジン制御装置によれば、第1制御手段は、サブ制御手段への要求により第2制御手段による燃料噴射制御の強制休止を実現することができる。しかも、サブ制御手段は、第1制御手段が正常であると判定していることを条件として、その第1制御手段からの要求により第2制御手段による燃料噴射制御を強制的に休止させるため、第1制御手段に異常が発生した場合には、第2制御手段による燃料噴射制御が休止されないようにすることができる。
一方、本発明のエンジン制御装置では、第2制御手段に割り当てられた気筒のみ燃料噴射制御が行われている状態において第2制御手段に異常が発生した場合には、第1制御手段に割り当てられた気筒のみ燃料噴射制御を行うことで減筒制御を継続する。ここで、第2制御手段が正常に戻った後も第1制御手段が引き続き燃料噴射制御を行うことも考えられるが、その後に第1制御手段に異常が発生した場合にも減筒制御を継続できるようにするためには、第1制御手段側の構成(第1監視手段や減筒制御手段など)と同様の構成を第2制御手段側も備える必要があり(つまり、第1制御手段側と第2制御手段側とを対称な構成とする必要があり)、構成が複雑となる。
そこで、例えば請求項5に記載のエンジン制御装置では、第1制御手段の減筒制御手段は、第1監視手段により第2制御手段が異常であると判定された後、第2制御手段が正常であると判定された場合には、減筒制御状態において燃料噴射制御が行われる気筒を第2制御手段に割り当てられた気筒のみに変更する。このようなエンジン制御装置によれば、対称な構成とする場合に比べて構成を簡素化することができる。
実施形態の2EFI−ECUシステムの概略構成を表すブロック図である。 左バンク制御ECUのメインマイコンが実行する左バンク噴射処理のフローチャートである。 右バンク制御ECUのメインマイコンが実行する右バンク噴射処理のフローチャートである。 右バンク制御ECUのメインマイコンが実行する左バンク監視処理のフローチャートである。 右バンク制御ECUのサブマイコンが実行する噴射許可/カット処理のフローチャートである。
以下、本発明が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。
[1.全体構成]
図1は、実施形態の2EFI−ECUシステムの概略構成を表すブロック図である。
この2EFI−ECUシステムは、V型10気筒のエンジンが搭載された車両においてエンジン制御を行うためのものであり、電子制御式燃料噴射装置を制御するためのECU(電子制御装置)であるEFI−ECUを2つ備えている。
これら2つのEFI−ECU10,20のうち、一方のEFI−ECU10は、エンジンの左バンクの各気筒(10気筒のうち2,4,6,8,10番目の気筒)を制御するためのもの(以下「左バンク制御ECU10」という。)である。また、他方のEFI−ECU20は、エンジンの右バンクの各気筒(10気筒のうち1,3,5,7,9番目の気筒)を制御するためのもの(以下「右バンク制御ECU20」という。)である。つまり、左バンク制御ECU10には、制御対象として左バンクの気筒が割り当てられており、右バンク制御ECU20には、制御対象として右バンクの気筒が割り当てられている。
次に、左バンク制御ECU10及び右バンク制御ECU20の各構成について説明する。なお、これらの構成は互いに類似していることから、説明の重複を避けるため、以下では左バンクをベースにして説明するとともに、右バンクに置き換えた内容を括弧書き[]で記載する。
左バンク制御ECU10[右バンク制御ECU20]は、メインマイコン11[21]、サブマイコン12[22]及び電源IC13[23]を備えている。
メインマイコン11[21]は、左[右]バンクのインジェクタ14[24]、イグナイタ15[25]、左[右]バンクのスロットル角度を検出する左スロットル角度センサ16[右スロットル角度センサ26]、左[右]バンクのスロットル開度を増減制御する左スロットル通電装置17[右スロットル通電装置27]と電気的に接続されており、左[右]バンクの燃料噴射制御及び点火制御を行う。また、メインマイコン11[21]は、クランク角度、水温、吸気温、車速、アクセルペダル開度を検出する各種センサ30や、A/Fセンサ(空燃比センサ)18[28]からの検出情報を入力可能となっている。
さらに、メインマイコン11[21]は、左バンク制御ECU10[右バンク制御ECU20]において、サブマイコン12[22]及び電源IC13[23]と電気的に接続されている。具体的には、メインマイコン11[21]は、電源IC13[23]に対し、所定周期(本実施形態では4ms)で反転するWDC(ウォッチドッグクロック)を通信ライン41[51]を介して出力する。一方、電源IC13[23]は、メインマイコン11[21]から出力されるWDCを通信ライン41[51]を介して入力することによりメインマイコン11[21]を監視しており、そのWDCに基づきメインマイコン11[21]が異常(マイコン停止、暴走などの状態)であるとの判定を確定した段階で、通信ライン43[53]を介してメインマイコン11[21]にリセットをかける処理を行う。ここで、異常であるとの判定を確定する条件は、異常判定を確定するのに十分な期間としてあらかじめ設定されている異常確定判定時間(例えば数100ms)の間、WDCが反転しない場合であり、一時的な異常検出のみではリセットをかけないようになっている。
また、メインマイコン11[21]は、他方のEFI−ECU20[10]のメインマイコン21[11]から出力されるWDCを通信ライン61[71]を介して入力することによりメインマイコン21[11]を監視する。さらに、メインマイコン11[21]は、他方のEFI−ECU20[10]のメインマイコン21[11]と通信ライン31を介して通信可能に接続されており、互いに異常を検出することができるように、所定周期(本実施形態では4ms)で情報を常時送信し合うようになっている。
一方、サブマイコン12[22]は、メインマイコン11[21]の監視機能を有しており、メインマイコン11[21]と通信ライン44[54]を介して接続されている。また、サブマイコン12[22]は、左スロットル角度センサ16[右スロットル角度センサ26]から左[右]スロットル角度を入力する。そして、サブマイコン12[22]は、通信ライン44[54]の異常や、左[右]スロットル角度の異常などの異常判定を確定した段階で、通信ライン42[52]を介してメインマイコン11[21]にリセットをかける処理を行う。
特に、右バンク制御ECU20のサブマイコン22は、左バンク制御ECU10のメインマイコン11と通信ライン32を介して通信可能に接続されており、メインマイコン11から出力される噴射カット要求(詳細は後述)に基づく処理を行う。
また、右バンク制御ECU20においては、サブマイコン22もインジェクタ24と電気的に接続されている。具体的には、メインマイコン21からインジェクタ24への出力ライン55とサブマイコン22からインジェクタ24への出力ライン56とがAND回路57に入力され、AND回路57からの出力ライン58がインジェクタ24に接続されている。このような構成により、メインマイコン21による燃料噴射制御を、サブマイコン22が強制的に休止できるようになっている。
[2.処理]
次に、本実施形態の2EFI−ECUシステムで実行される処理について説明する。
本実施形態の2EFI−ECUシステムでは、低アイドル化(燃費向上)を目的として、車両のアイドル中に一方のバンクの燃料噴射をカットしてエンジンの有効気筒数を減らす(半分にする)片バンク運転(減筒制御)を行う。
ここで、このような片バンク運転を実現するために、左バンク制御ECU10のメインマイコン11並びに右バンク制御ECU20のメインマイコン21及びサブマイコン22のそれぞれが実行する具体的処理手順について説明する。
まず、左バンク制御ECU10のメインマイコン11が周期的に(本実施形態では8msごとの時間同期で)実行する左バンク噴射処理について、図2のフローチャートを用いて説明する。
メインマイコン11は、この左バンク噴射処理を開始すると、まずS101で、左スロットル角度センサ16により検出されたスロットル角度や、各種センサ30により検出されたクランク角度、アクセルペダル開度などの入力信号に基づき、車両がアイドル中であるか否かを判定する。具体的には、例えば、スロットル角度がしきい値(例えば0.5°)以下、クランク角度に基づくエンジン回転数がしきい値(例えば3000rpm)以下、及び、アクセルペダル開度がしきい値(例えば1.0°)以下、という3つの条件がすべて成立している場合に、アイドル中であると判定する。
そして、S101で、車両がアイドル中であると判定した場合には、S102へ移行し、各種センサ30により検出されたクランク角度、水温、吸気温、車速などの入力信号に基づき、車両が安定状態にあるか(システムフェイルなどが起きていないか)否かを判定する。具体的には、例えば、水温がしきい値(例えば70℃)以上、A/Fセンサ値がストイキ、すべてのセンサ及びシステムの異常が検出されていない、という3つの条件がすべて成立している場合に、安定状態にあると判定する。
このS102で、車両が安定状態にあると判定した場合には、S103へ移行し、車両がアイドル中かつ安定状態にある状態が一定時間以上継続しているか否かを判定する。すなわち、本実施形態では、車両がアイドル中かつ安定状態にある状態を、片バンク運転を行うべき状態(減筒制御推奨状態)としているが、この状態となったら直ちに片バンク運転に移行するのではなく、所定のディレイ時間(遅延時間)の経過を待つようにしている。このようにすることで、右バンクでのスロットル開度を増加し(後述するS203)、片バンク運転にスムーズに移行するための準備期間が確保される。
そして、S103で、車両がアイドル中かつ安定状態にある状態が一定時間以上継続していると判定した場合には、S104へ移行し、右バンク制御ECU20のメインマイコン21が正常であるか否かを判定する。具体的には、通信ライン31を介したメインマイコン21との通信(前述した4msで送信する情報の受信状態)に基づき異常が検出され、かつ、通信ライン61を介して入力されるメインマイコン21からのWDCに基づき異常が検出された場合に、メインマイコン21が異常であると判定し、それ以外の場合には正常であると判定する。
ここで、通信異常及びWDC異常の検出は、いずれも8msの間に異常が検出されたことをもって行うようにする。すなわち、前述したように、本実施形態の2EFI−ECUシステムにおいて、電源IC13,23は、異常判定を確定するのに十分な期間である異常確定判定時間(例えば数100ms)の間WDCが反転しない場合、つまり異常が一時的なものでないことが確認された場合に、異常であるとの判定を確定してリセットをかける処理を行う。このように所定期間異常が継続することを条件としているのは誤判定を防止するためであるが、S104の判定処理では、異常の早期検出を優先するため、異常を検出するために必要な最小限の期間(8ms)において正常でない状態が検出されたことをもって異常であると判定するようにしている。
このS104で、右バンク制御ECU20のメインマイコン21が正常であると判定した場合には、S105へ移行して左バンクのインジェクタ14による燃料噴射をカット(フューエルカット)する。そして、S106で、右バンク制御ECU20のサブマイコン22に対し、右バンクのインジェクタ24への通電要求を許可側の要求として(燃料噴射制御を許可して)、本左バンク噴射処理を終了する。つまり、車両がアイドル中かつ安定状態にある状態が一定時間以上継続しており、かつ、メインマイコン21が正常である場合に、左バンクをフューエルカットして右バンクのみの片バンク運転を行うようにしている。
一方、S101で車両がアイドル中でないと判定した場合、S102で車両が安定状態にないと判定した場合、又は、S103で車両がアイドル中かつ安定状態にある状態が一定時間以上継続していないと判定した場合には、S107へ移行する。そして、右バンク制御ECU20のサブマイコン22に対し、右バンクのインジェクタ24への通電(燃料噴射制御)を許可し、S108で、左バンクのフューエルカットを行わない通常の燃料噴射制御(左バンクの燃料噴射制御)を行った後、本左バンク噴射処理を終了する。すべての気筒で燃料噴射制御を行う。
一方、S104で、右バンク制御ECU20のメインマイコン21が正常でないと判定した場合には、S109へ移行し、右バンクのインジェクタ24への通電(燃料噴射制御)を禁止する噴射カット要求を右バンク制御ECU20のサブマイコン22へ出力する。そして、S108で、左バンクのフューエルカットを行わない通常の燃料噴射制御を行った後、本左バンク噴射処理を終了する。つまり、車両がアイドル中かつ安定状態にある状態が一定時間以上継続しても、右バンク制御ECU20のメインマイコン21が異常である可能性がある場合には、右バンクのみの片バンク運転を行うことは好ましくないため、右バンクをフューエルカットして左バンクのみの片バンク運転を行うようにしている。
次に、右バンク制御ECU20のメインマイコン21が周期的に(本実施形態では8msごとの時間同期で)実行する右バンク噴射処理について、図3のフローチャートを用いて説明する。
メインマイコン21は、この右バンク噴射処理を開始すると、まずS201で、車両がアイドル中であるか否かを判定する。なお、アイドル中であるか否かの判定は、前述したS101と同様に行うことができる。
そして、S201で、車両がアイドル中であると判定した場合には、S202へ移行し、車両が安定状態にあるか否かを判定する。なお、安定状態にあるか否かの判定は、前述したS102と同様に行うことができる。
そして、S202で、車両が安定状態にあると判定した場合には、S203へ移行し、右バンクのスロットル要求開度を増加する処理を行う。つまり、片バンク運転を行うべき状態においては、右バンクのスロットル開度を増加するようにしている。その後、S204へ移行する。
一方、S201で車両がアイドル中でないと判定した場合や、S202で車両が安定状態にないと判定した場合には、S203の処理をスキップしてS204へ移行する。
S204では、右バンクの燃料噴射制御を行う。その後、本右バンク噴射処理を終了する。
次に、右バンク制御ECU20のメインマイコン21が周期的に(本実施形態では8msごとの時間同期で)実行する左バンク監視処理について、図4のフローチャートを用いて説明する。
メインマイコン21は、この左バンク監視処理を開始すると、まずS301で、左バンク制御ECU10のメインマイコン11が正常であるか否かを判定する。なお、正常であるか否かの判定は、前述したS104と同様に行うことができる。
そして、S301で、左バンク制御ECU10のメインマイコン11が正常であると判定した場合には、S302へ移行し、左バンク制御ECU10のメインマイコン11が正常であることを左バンク情報としてサブマイコン22に通知する。その後、本左バンク監視処理を終了する。
一方、S301で、左バンク制御ECU10のメインマイコン11が正常でないと判定した場合には、S303へ移行し、左バンク制御ECU10のメインマイコン11が異常であることを左バンク情報としてサブマイコン22に通知する。その後、本左バンク監視処理を終了する。
次に、右バンク制御ECU20のサブマイコン22が周期的に(本実施形態では8msごとの時間同期で)実行する噴射許可/カット処理について、図5のフローチャートを用いて説明する。
サブマイコン22は、この噴射許可/カット処理を開始すると、まずS401で、左バンク制御ECU10のメインマイコン11から噴射カット要求が出力されたか否かを判定する。なお、噴射カット要求は、前述したS109の処理で出力される。
そして、S401で、噴射カット要求が出力されたと判定した場合には、S402へ移行し、左バンク制御ECU10のメインマイコン11が正常であるか否かを判定する。具体的には、前述したS302又はS303の処理で右バンク制御ECU20のメインマイコン21から通知された左バンク情報の内容に基づき、正常であるか否かを判定する。
そして、S402で、左バンク制御ECU10のメインマイコン11が正常であると判定した場合には、S403へ移行し、右バンクのインジェクタ24による燃料噴射をカット(フューエルカット)する。その後、本噴射許可/カット処理を終了する。
一方、S401で噴射カット要求が出力されていないと判定した場合や、S402で左バンク制御ECU10のメインマイコン11が異常であると判定した場合には、S404へ移行し、燃料噴射のカットを解除する。つまり、右バンクのフューエルカットを行わない通常の燃料噴射制御(右バンクの燃料噴射制御)を行う。その後、本噴射許可/カット処理を終了する。なお、噴射カット要求が出力されたと判定した場合にも、左バンク制御ECU10のメインマイコン11が異常であると判定したときに燃料噴射をカットしないのは、噴射カット要求の信頼性自体が低いと考えられるからである。このようにすることで、左バンク制御ECU10のメインマイコン11の異常により噴射カット要求が誤出力されたとしても、その噴射カット要求によって右バンクの燃料噴射がカットされてしまうことが防止される。
[3.効果]
以上説明したように、本実施形態の2EFI−ECUシステムは、右バンクの気筒のみ燃料噴射制御を行う片バンク運転の状態において、左バンク制御ECU10のメインマイコン11が右バンク制御ECU20のメインマイコン21を監視する。そして、メインマイコン21に異常が発生した場合には(S104:NO)、左バンクの気筒のみ燃料噴射制御を行う片バンク運転の状態に切り替える(S109,S108)。したがって、メインマイコン21に異常が発生しても、正常なメインマイコン11により片バンク運転を継続することができる。
また、WDC異常及び通信異常の両方が検出された場合に異常であると判定するようにしているため(S104,S301)、通信ラインの断線などをメインマイコン11,21の異常と誤判定してしまうことを防ぐことができる。特に、8msという短い期間において異常の兆候が検出された時点で直ちにバンクを切り替えるようにしているため、メインマイコン21の異常を原因とするエンジン回転数の急降下やそれに伴う車両ショックやエンストなどを防止することができる。
さらに、本実施形態の2EFI−ECUシステムでは、片バンク運転を行うべき状態となった場合に、右バンクのスロットル開度を直ちに増加するが(S203)、左バンクの燃料噴射制御についてはその状態が一定時間以上継続するまで休止しないようにしている(S103)。このため、右バンクのスロットル開度が片バンク運転に適した開度まで増加する前に、左バンクの燃料噴射制御が休止されてしまうことが防止される。したがって、通常制御状態から片バンク運転の状態への移行を良好に行うことができる。
一方、本実施形態の2EFI−ECUシステムでは、サブマイコン22が、異常であると判定している状態の左バンク制御ECU10のメインマイコン11からの要求では右バンクの燃料噴射制御を休止させない(S402)。このため、左バンク制御ECU10のメインマイコン11に異常が発生した場合には、右バンクの燃料噴射制御を休止させないようにすることができる。
加えて、本実施形態の2EFI−ECUシステムでは、右バンク制御ECU20のメインマイコン21が異常であると判定された後、そのメインマイコン21がリセットなどにより正常な状態に復帰した場合には(S104:YES)、右バンクの気筒のみ燃料噴射制御が行われる片バンク運転を再開する(S105,S106)。つまり、右バンク制御ECU20のメインマイコン21が異常でない限り、右バンクの気筒のみ燃料噴射制御が行われる片バンク運転を行う。このため、左バンク制御ECU10と右バンク制御ECU20とを左右対称の構成とする必要がなく、左右対称とする場合に比べて構成を簡素化することができる。
[4.特許請求の範囲との対応]
なお、本実施形態では、2EFI−ECUシステムがエンジン制御装置に相当し、左バンク制御ECU10のメインマイコン11が第1制御手段に相当し、右バンク制御ECU20のメインマイコン21が第2制御手段に相当し、サブマイコン22がサブ制御手段に相当する。また、S101,S102の処理を実行するメインマイコン11が第1判定手段に相当し、S103,S105〜S109の処理を実行するメインマイコン11が減筒制御手段に相当し、S104の処理を実行するメインマイコン11が第1監視手段に相当する。また、S201,S202の処理を実行するメインマイコン21が第2判定手段に相当し、S203の処理を実行するメインマイコン21が開度増加手段に相当し、S301の処理を実行するメインマイコン21が第2監視手段に相当し、S302,S303の処理を実行するメインマイコン21が通知手段に相当する。
[5.他の形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
例えば、上記実施形態では、WDC異常及び通信異常の両方が検出されたことを異常であると判定する条件としているが(S104,S301)、これに限定されるものではなく、WDC異常及び通信異常の一方が検出されたことを異常であると判定する条件としてもよい。
また、上記実施形態では、車両のアイドル中に片バンク運転を行う構成を例示したが、これに限定されるものではなく、例えば高速安定中(安定走行時)に片バンク運転を行うようにしてもよい。
さらに、上記実施形態では、左バンクと右バンクとが非対称の(通信ラインや処理内容などが同一でない)構成を例示したが、これに限定されるものではなく、左右対称の構成とすることも可能である。
10…右バンク制御ECU、11,21…メインマイコン、12,22…サブマイコン、13,23…電源IC、14,24…インジェクタ、15,25…イグナイタ、16…左スロットル角度センサ、17…左スロットル通電装置、20…左バンク制御ECU、26…右スロットル角度センサ、27…右スロットル通電装置、57…AND回路

Claims (5)

  1. 複数の気筒を有するエンジンにおける燃料噴射制御を分担して行う第1制御手段及び第2制御手段を備えるエンジン制御装置であって、
    前記第1制御手段は、
    前記エンジンの有効気筒数を減少させるべき所定の減筒制御推奨状態であるか否かを判定する第1判定手段と、
    前記第1判定手段により前記減筒制御推奨状態であると判定されたことを条件として、当該第1制御手段に割り当てられた気筒についての燃料噴射制御を休止することにより、前記エンジンの制御状態を、前記第2制御手段に割り当てられた気筒のみ燃料噴射制御が行われる減筒制御状態に移行させる減筒制御手段と、
    前記第2制御手段が正常であるか否かを監視する第1監視手段と、を備え、
    前記減筒制御手段は、前記第1監視手段により前記第2制御手段が異常であると判定された場合には、前記減筒制御状態において燃料噴射制御が行われる気筒を前記第1制御手段に割り当てられた気筒のみに変更すること
    を特徴とするエンジン制御装置。
  2. 前記第2制御手段は、
    前記減筒制御推奨状態であるか否かを判定する第2判定手段と、
    前記第2判定手段により前記減筒制御推奨状態であると判定された場合に、当該第2制御手段に割り当てられた気筒についてのスロットル開度を増加させる開度増加手段と、を備え、
    前記減筒制御手段は、前記第1判定手段により前記減筒制御推奨状態であると判定されている状態が所定時間継続するまでは、当該第1制御手段に割り当てられた気筒についての燃料噴射制御を継続すること
    を特徴とする請求項1に記載のエンジン制御装置。
  3. 前記第2制御手段は、前記第1制御手段との間で常時通信を行うとともにウォッチドッグ信号を外部へ出力するものであり、
    前記第1監視手段は、前記第2制御手段から出力されたウォッチドッグ信号及び前記常時通信の両方が異常である場合に前記第2制御手段が異常であると判定すること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエンジン制御装置。
  4. 前記第2制御手段による燃料噴射制御を強制的に休止させることが可能なサブ制御手段を備え、
    前記第2制御手段は、
    前記第1制御手段が正常であるか否かを監視する第2監視手段と、
    前記第2監視手段による判定結果を前記サブ制御手段に通知する通知手段と、を備え、
    前記サブ制御手段は、前記第2制御手段から通知される判定結果に基づき前記第1制御手段が正常であると判定している状態において、前記第1制御手段から燃料噴射制御の休止が要求された場合に、前記第2制御手段による燃料噴射制御を強制的に休止させるものであり、
    前記減筒制御手段は、前記第1監視手段により前記第2制御手段が異常であると判定された場合には、前記第2制御手段に割り当てられた気筒についての燃料噴射制御の休止を前記サブ制御手段に要求することで、前記減筒制御状態において燃料噴射制御が行われる気筒を前記第1制御手段に割り当てられた気筒のみに変更すること
    を特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のエンジン制御装置。
  5. 前記減筒制御手段は、前記第1監視手段により前記第2制御手段が異常であると判定された後、前記第2制御手段が正常であると判定された場合には、前記減筒制御状態において燃料噴射制御が行われる気筒を前記第2制御手段に割り当てられた気筒のみに変更すること
    を特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のエンジン制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016125436A (ja) * 2015-01-07 2016-07-11 日立オートモティブシステムズ株式会社 エンジン制御システム

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