JP2010271581A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 各感光ドラムの各ニップ部の全てにトナーが進入した状態に第1色のマークを、また感光ドラム各ニップ部のうち一部のニップ部にトナーが進入した状態において形成される第2色のマークの位置測定により色ズレ検出を行い、検出された色ズレ量が、感光ドラム26の中間転写ベルト30(或いは転写材搬送ベルト)に対する相対速度が遅い場合に対応するとき、感光ドラム26の中間転写ベルト30(或いは転写材搬送ベルト)に対する相対速度を速めた上で、再度上記色ズレ検出を実行する。
【選択図】 図13
Description
図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置のうち、中間転写ベルトを用いた4ドラムフルカラー画像形成装置の構成の概略図である。図1において、符号1は4ドラムフルカラー画像形成装置、符号2は装置本体としての4ドラムフルカラー画像形成装置本体である。PY,PM,PC,PBkは装置本体2に着脱自在に設けられたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のプロセスカートリッジ、符号31は中間転写体である中間転写ベルト30を有する中間転写ベルトユニット、符号25は定着器である。ここで、各プロセスカートリッジは、それぞれ像担持体である感光ドラム26Y,26M,26C,26Bkと、感光ドラム26の外周表面上(像担持体上)に配置され、それぞれ感光ドラム26表面を一様に帯電する一次帯電器50とを有している。更に、プロセスカートリッジは、レーザ露光器28Y,28M,28C,28Bkの露光によって形成された感光ドラム26表面上の静電潜像を、対応する色のトナーにより現像する現像器51を備え、中間転写ベルト30に沿って並列配置されている。なお、現像器51内の現像ローラ54は、現像器51ごと感光ドラム26から離間し、回転を停止させることで、現像剤の劣化を防止できるように構成されている。さらに、感光ドラム26と共に中間転写ベルト30を挟持する位置には、感光ドラム26と共に一次転写部を形成する転写部材である一次転写ローラ52が対向設置されている。また、感光ドラム26Y,26M,26C,26Bkは不図示のドラム駆動モータにより駆動される。このドラム駆動モータは各感光体に個別に設けるようにしても良いし、或いは幾つかの感光体に共通で設けるようにしても良い。また、以下の説明では感光ドラムを例に説明を行うが、例えば感光ベルト等に本実施例が適用可能であることは言うまでもない。一方、中間転写ベルトユニット31は、中間転写ベルト30と中間転写ベルト30を張架する駆動ローラ100、テンションローラ105、二次転写対向ローラ108の3本のローラを備えている。そして、不図示のベルト駆動モータ14により駆動ローラ100を回転駆動させることで中間転写ベルト30を回転搬送している。テンションローラ105は、中間転写ベルト30の長さに応じて図1の水平方向に移動可能に構成されている。さらに、テンションローラ105の近傍には、中間転写ベルト30上(中間転写体上)のトナーパッチを検出するためのレジ検知センサ90がローラ長手方向の両端に2個設置されている。レジ検知センサ90は、像担持体の対向部に配置され、発光部、受光部を夫々備えている。そして、像担持体上に形成されたトナー像や、像担持体自体に発光部からの光を照射し、その反射光を受光部により受光する。例えば、後述の色ズレ検出パターンに光を照射し、その反射光を受光した場合に、像担持体と色ズレ検出パターンの反射具合の変化より、色ズレ検出パターン或いはマークの位置を検出する。そして、色間での検出タイミングの差をもって、色間の色ズレ量を、画像形成制御部12により演算する。また、後述するマークセンサ91についても同様とする。なお、本実施例における色ズレ量とは、プラス(正)の場合と、プラス(正)に対して逆方向のマイナス(負)の場合を想定しており、方向性(符号)の概念を含んでいる。従って、色ズレ量を、符号を持った色ズレ値と言い換えることができる。以下では、色ズレ量の文言を用い、説明を行っていくこととする。また、符号27は二次転写対向ローラ108の中間転写ベルト30を挟んだ位置に配置された二次転写ローラであり、符号33は二次転写ローラ27を保持している転写搬送ユニットである。また、符号3は二次転写ローラ27と、中間転写ベルト30を挟んだ二次転写対向ローラ108との当接部により構成される二次転写部へ転写材を給送する給送部である。この給送部3は複数枚の転写材を収納したカセット20、給送ローラ21、重送防止のリタードローラ対22、搬送ローラ対23a、23b、レジストローラ対24等を備えている。定着器25の下流側搬送路には、排出ローラ対61,62,63が設けられている。ベルト駆動モータ14は、画像形成制御部からの指示により、中間転写ベルト30を所定の速度で回転駆動するための駆動手段である。また、不図示のドラム駆動モータは画像形成制御部からの指示により、全ての感光ドラム26を所定の速度で回転駆動するための駆動手段である。
次に、図2に本発明の形態に係わる画像形成装置の制御構成を示すブロック図を示す。図1に示す装置本体2は、通信可能に接続されたパーソナルコンピュータなどの外部ホスト機器10、あるいは、装置本体が別途備える不図示の原稿読み取り部からの画像信号(RGB信号、頁記述言語データ)を受信する。画像処理制御部11では、受信した画像信号をCMYK信号に変換し、階調、濃度補正を加えた後に、レーザ露光器28用の露光信号を生成する。
ここで、以上のように構成された4ドラムフルカラー画像形成装置1の画像形成動作について、図1を用いて説明する。画像形成動作が開始されると、カセット20内の転写材Pは、給送ローラ21により給送された後、リタードローラ対22により一枚ずつに分離され、ついで搬送ローラ対23a,23b等を経てレジストローラ対24に搬送される。一方、この転写材の搬送動作に並行して、イエローのプロセスカートリッジPYにおいては、感光ドラム26Yの表面が一次帯電器50によって一様にマイナス帯電される。次にレーザ露光器28Yにより画像露光が行われることにより、感光ドラム26Yの表面には画像信号のイエロー画像成分と対応した静電潜像が形成される。
次に、本実施例の中間転写ベルトユニット31について説明する。図3(a)は、中間転写ベルトユニット31の構成を示した斜視図である。中間転写ベルト30は、図中の矢印方向に速度V[mm/s]で回転している。本実施例で採用した中間転写ベルト30には、ベルト内周面の両側端部に、ベルトの蛇行を防止する寄り規制リブ301が貼り付けられている。この寄り規制リブ301がテンションローラ105の両端に設置された不図示の寄り規制フランジに規制されることで、ベルトの蛇行が防止される。また、中間転写ベルト30の破損防止のため、ベルト外周面の両側端部に透明なベルト補強テープ302が貼り付けられている。レジ検知センサ90は、中間転写ベルト30上に形成された未定着トナーパッチを検出するための反射型光学センサであり、本実施例では、テンションローラ105の長手方向の両端にそれぞれ1個のセンサを配置している。
次に色ズレ発生のメカニズムについて説明する。ギア列で構成される中間転写ベルト30を駆動する駆動伝達系では、負荷トルクによってギアの歯面の変形や駆動伝達系を支持している板金の変形、ギアを支持している軸に倒れが生じ、駆動伝達に遅れが生じる。このため、現像ローラ54の当接離間のタイミングで中間転写ベルト30を駆動する駆動ローラ軸上のトルクが変動すると、中間転写ベルト30に速度変動が生じる。この速度変動は負荷トルクが変動し、駆動伝達系の変形量が変化するときに発生するものであり、定常的な負荷トルクによって駆動伝達系の変形量が一定の場合には発生しない。
以下、中間転写ベルト30の速度変動について詳しく説明する。
図4に感光ドラム26と中間転写ベルト30間の周速差がゼロ或いは略ゼロの場合と、感光ドラム26の速度を変更し、故意に周速差をつけた場合の、プリント時の駆動ローラ軸上の負荷トルクを示す。なお、「周速差」とは一次転写ニップ部における感光ドラムの接線方向の速度と、中間転写ベルトの速度と、の差を意味する。図4において、(a)の線は感光ドラムの周速が中間転写ベルトの周速よりも0.4%小さい場合の駆動ローラ軸上の負荷トルクを示す。(b)の線は、感光ドラムの周速と中間転写ベルトの周速が同一或いは略同一の場合である。また、(c)の線は、感光ドラムの周速が中間転写ベルトの周速よりも0.4%大きい場合の駆動ローラ軸上の負荷トルクを示す。ここで、「感光ドラムの周速」とは、感光ドラム表面のニップ部における接線方向の速度であり、「中間転写ベルトの周速」とは、中間転写ベルト上のニップ部における搬送方向の速度である。
F=μ×(Np+Ne)・・・式(1)
4色の感光ドラム26がある場合、それぞれの一次転写ニップに接線力Fが生じ、中間転写ベルト30には各色の接線力の合力Tが作用する。
T=μ1×(Np+Ne)×4・・・式(2)
そして、画像形成動作を開始し、イエローの感光ドラム26Yに現像ローラ54Yが当接し、イエローの一次転写ニップにトナーが進入すると、中間転写ベルト30に作用する力T1は式(3)で表される。
T1=μ1×(Np+Ne)×3+μ2×(Np+Ne)・・・式(3)
その後、順次各色の現像ローラ54が感光ドラム26に当接し、一次転写ニップにトナーが進入すると、中間転写ベルト30に作用する力は式(4)、式(5)、式(6)の順に変化する。
T2=μ1×(Np+Ne)×2+μ2×(Np+Ne)×2・・・式(4)
T3=μ1×(Np+Ne)+μ2×(Np+Ne)×3・・・式(5)
T4=μ2×(Np+Ne)×4・・・式(6)
μ1とμ2には、μ1>μ2の大小関係があるため、中間転写ベルト30に作用する力は、T1>T2>T3>T4となる。
図6に感光ドラム26と中間転写ベルト30間の周速差と、一次転写ニップに作用する接線力の関係を示す。横軸について、感光ドラム26の速度Vdが中間転写ベルト30間の速度Vbよりも速いときの周速差を正とする。後述の図11でも同様である。周速差が微少な場合には、周速差とともに接線力は増加するが、周速差が大きくなると、接線力は一定になる。これは周速差の大きさによって、実質的な摩擦係数μが変化しているためである。
ここで、中間転写ベルト30の表面粗さが大きくなると、摩擦係数μは大きくなる。耐久によって中間転写ベルト30には傷がつき、表面粗さが大きくなるため、図6に示すように、同じ周速差であっても、新品と耐久が進んだ状態では、耐久が進んだ方が、接線力Fが大きくなる。また、このことは、中間転写ベルト30のみならず、感光ドラム26についても、同様のことがいえる。なお、ここでの耐久状態とは、どれだけ使用されたかということを意味し、耐久が進むとは、稼動量が多く劣化したことを意味するものとする。
上に説明した中間転写ベルト30の速度変動の要因の他に、例えば、画像形成装置の環境(温度及び又は湿度等)、製造条件に起因する駆動ローラ100の外径公差(製造誤差)などを挙げることができる。また、画像装置の経年劣化等も、中間転写ベルト30の速度変動の要因として挙げることができる。そして、これら、その他の要因によって、上述の(i)乃至(iii)による速度変動の程度も変わってくる。これに対して本実施例の画像形成装置によれば、このような様々な要因に柔軟に対応して、画像形成動作中に発生する中間転写体の速度変動を抑制し、色ズレを低減させることができる。
次に、中間転写ベルト30の速度変動と色ズレの関係について説明する。図7に感光ドラムの周速<中間転写ベルトの周速という速度関係がある状態で、LTR用紙を3枚連続で出力した場合のブラックに対するイエローの色ズレを示す。図7(a)は1枚目、図7(b)は2枚目、図7(c)は3枚目の色ズレを示す。ここで、縦軸は画像上でブラックに対してイエローが用紙後端側に色ズレしている場合を正としている。イエローとブラック間の色ズレに着目するのは、本実施例ではイエローが最初に一次転写をする第1ステーションであり、ブラックが最後に一次転写をする第4ステーションであるからである。すなわち、この場合が一次転写をしているときの駆動ローラのトルク差が最も大きい、すなわち、負荷変動が最も大きく、色ズレが顕著に発生するためである。
以下に感光ドラム26の速度補正方法について説明する。図3(b)に色ズレ検出パターン、図9に感光ドラム速度補正シーケンスのフローチャート、図10に色ズレ検出のタイミングチャートを示す。
L1=LY1−(LBk1+LBk2)/2・・・式(7)
R1=RY1−(RBk1+RBk2)/2・・・式(8)
そして、式(9)に示すように、左側の色ズレL1と右側の色ズレR1を平均し、中間転写ベルト30の速度変動がない安定状態での色ズレSを演算する。なお、この色ズレSは、一次転写ニップで発生する接線力変動に起因する以外の色ズレである、静的或いは直流の色ズレ量に相当する。
S=(L1+R1)/2・・・式(9)
次に、現像ローラ54が感光ドラム26から離間するタイミングでの色ズレUの演算は、まず、中間転写ベルト30の左側の色ズレL2と右側の色ズレR2を式(10)と式(11)に示すように演算する。
L2=LY2−(LBk3+LBk4)/2・・・式(10)
R2=RY2−(RBk3+RBk4)/2・・・式(11)
そして、式(12)に示すように、左側の色ズレL2と右側の色ズレR2を平均し、現像ローラ離間タイミングでの色ズレUを演算する。
U=(L2+R2)/2・・・式(12)
次に、式(13)に示すように、中間転写ベルト30の走行が安定している状態での色ズレSと現像ローラ54離間タイミングでの色ズレUの差Pを演算し、中間転写ベルト30に速度変動による色ズレとして、感光ドラム26の速度補正に使用する。
P=(S−U)・・・式(13)
本実施例では、色ズレの検出精度を向上させるため、中間転写ベルト30の速度変動による色ズレPを3回検出し(S5)、その平均値を感光ドラム速度を補正する際に使用する色ズレRとする(S7)。
R=(P(1)+P(2)+P(3))/3・・・式(13)
次に、検出した色ズレ平均値R(n)から感光ドラム速度を補正する方法について説明する。なお、以下のS8〜S15の各ステップ処理は、画像形成制御部12により行われる処理である。
C=(V(1)−V(2))/(R(1)−R(2))・・・式(14)
演算したドラム速度補正係数Cを用いて、色ズレがゼロ、すなわち、感光ドラム26と中間転写ベルト30の周速差がゼロ或いは略ゼロのときの感光ドラム速度Vを演算する(S14)。式(15)に感光ドラム速度Vの演算方法を示す。この式(15)で演算された速度により感光ドラムを駆動する1以上のモータの速度が一括して補正され、以後では、この補正後の感光ドラム速度で画像形成が行われる。
V=V(1)−C×R(1)・・・式(15)
また、上述の説明では、感光ドラム26の周速Vを補正するよう説明してきたが、これに限定されはしない。要は像担持体(感光ドラム)と中間転写体(中間転写ベルト)との相対速度をゼロ或いは略ゼロに補正すればよく、式(15)で求められた速度Vと、補正前の補正前速度Vの差分を、中間転写ベルトの速度に反映し、中間転写ベルトの移動速度を補正しても良い。
このように、図9のフローチャートによれば、柔軟に、像担持体及び中間転写体の周速差を低減し、色ズレ低減を実現する仕組み達成できる。また、作像ユニットの寿命を無闇に短命化させることなく、且つ柔軟に、画像形成動作中に発生する中間転写体の速度変動を抑制し、色ズレを低減させることができる。即ち、像担持体(感光ドラム)及び中間転写体(中間転写ベルト)の間の接線力の変化に関し、その変化の度合いに影響する要因をも考慮した仕組みを提供することが出来る。
図9のフローチャートの説明では、ドラム速度補正係数Cを算出して、感光ドラム26の速度を補正した。しかし、例えば、新品の中間転写ベルト30に対しては、経年劣化等がなく、予めドラム速度補正係数Cを設定することが可能である。こうすることで、ドラム補正係数Cを求める時間を短縮することができユーザビリティーを向上できる。
(i) Vd(感光ドラム速度)≒Vb(中間転写ベルト)
像担持体(感光ドラム)と中間転写体(中間転写ベルト)との周速差が略ゼロの場合の、モータ側ギアと、中間転写ベルト30の駆動ローラ100を駆動しているギア(駆動ローラギア)の噛み合い様子を図12(a)に示す。なお、モータ側ギアとは、駆動ローラギアと直接噛み合うギアから、駆動ローラの駆動源であるモータのギアまでの何れかの少なくとも1つのギアを指す。要は中間転写ベルト30の速度変動に影響してくるギアの総称である。
(ii) Vd(感光ドラム速度)<Vb(中間転写ベルト)
感光ドラム26の回転速度が中間転写ベルト30のそれよりも遅い場合は、中間転写ベルト30にとって感光ドラム26が負荷となり、中間転写ベルト30を回転させる為により大きなトルクが必要になる。そしてのこの為に駆動ローラギアとモータ側ギアが大きく弾性変形をする。その様子を図12(b)に示す。図12(b)の左図と右図とでは、弾性変形量が異なる。この差異が色ズレとなってあらわれる。例えば、図11(a)における周速差が負の範囲であるときや、図11(b)における周速差が正の範囲であるときに図12(b)に示されるようなギア間での弾性変形が発生する。この弾性変形が色ズレに影響する。
(iii) Vd(感光ドラム速度)>Vb(中間転写ベルト)
一方、感光ドラム26の速度が中間転写ベルトのそれもよりも速ければ速いほど、感光ドラム26によって中間転写ベルト30が回転される為、駆動ローラギアとモータ側ギアの弾性変形が解消されていく。中間転写ベルト30が感光ドラム26によってさらに回転されると、駆動ローラギアとモータ側ギアの噛合いが外れ、バックラッシュの分だけ駆動ローラギアが逆戻りする。その様子を図12(c)に示す。図12(c)における左側図と右側図との差異に着目すると、図12(b)のそれに比べて、図12の(c)中の双方向矢印で示されるように、ギアの移動量が大きい。例えば、図11(a)における周速差が正の範囲であるときや、図11(b)における周速差が負の範囲であるときに図12(c)のようなギア間の弾性変形が発生する。この弾性変形が色ズレに影響する。
以下に予めドラム速度補正係数Cを設定した場合の感光ドラム26の速度補正方法について説明する。図13にドラム速度補正係数を設定した場合の感光ドラム速度補正シーケンスのフローチャートを示す。
上述の実施例では、図10に示した135のパッチ形成、136のパッチ形成、137の検出を繰り返し実行するよう説明してきた。しかし、これに限定されるものではない。
また上述の実施例では、接線力の変化がない状態で、言い換えれば中間転写ベルト30の走行が安定している状態での色ズレSを演算した。しかし、図9に示される色ズレ検出シーケンスの前に、中間転写ベルト30の走行が安定している状態での色ズレSがゼロになるようにパターンの書き出し位置を補正した場合には、色ズレSの演算を省略することが可能である。
また、上述の実施例では、現像ローラ54の離間タイミングでの色ズレの検出方法について説明したが、現像ローラ54の感光ドラム26への当接タイミングにおける色ズレの検出を行い、色ズレPを演算することも可能である。
上述の感光ドラム速度補正シーケンスでは、色ズレがゼロ、すなわち感光ドラム26と中間転写ベルト30の周速差がゼロ或いは略ゼロになるように、感光ドラム26の速度補正を行っている。しかし、感光ドラム26と中間転写ベルト30の周速差は転写効率にも影響するため、感光ドラム26と中間転写ベルト30に一定の周速差が必要な場合がある。すなわち、一定の周速差があると感光ドラム26上のトナーが掻き取られやすくなり転写効率が向上するのである。ドラム速度補正係数Cを演算すると、周速差と色ズレの関係が把握できるため、任意の周速差を設けることが可能となる。従って、感光ドラム速度補正シーケンスを行うことで、色ズレと転写効率を考慮した感光ドラム26と中間転写ベルト30の速度関係に設定することが可能である。
2 4ドラムフルカラー画像形成装置本体
25 定着器
27 二次転写ローラ
33 転写搬送ユニット
26Y,26M,26C,26Bk 感光ドラム(像担持体に対応)
Claims (9)
- 複数の像担持体と、前記複数の像担持体の夫々に当接及び離間が可能な複数の現像器と、
前記複数の像担持体上の前記複数の現像器により現像されたトナー画像が転写される中間転写体或いは前記現像されたトナー像が直接転写される転写材を担持する転写材担持体を挟み前記像担持体とでニップ部を形成する転写部材と、を含む画像形成手段を備えた画像形成装置であって、
前記複数の像担持体の前記ニップ部の全てにトナーが進入した状態において形成される第1色のマーク、及び前記複数の像担持体の各ニップ部のうち一部のニップ部にトナーが進入した状態において形成される第2色のマークを含む位置ずれ検出用のパターンを、前記画像形成手段によって前記中間転写体上或いは前記転写材担持体上に形成させるパターン形成手段と、
前記位置ずれ検出用のパターンに含まれる前記第1色のマークの位置と、前記第2色のマークの位置とを検出する検出手段と、
前記検出手段による検出結果に基づき、前記像担持体と、前記中間転写体或いは前記転写材担持体上と、の相対速度を補正する補正手段とを備え、
前記検出手段により検出された前記第1色のマークの位置と前記第2色のマークの位置との関係が、前記像担持体の速度が前記中間転写体或いは前記転写材担持体の速度に対して遅いときの色ズレに対応する場合、前記パターン形成手段は、前記像担持体の前記中間転写体或いは前記転写材担持体に対する相対速度を増速させた上で、再度、前記第1色のマーク、及び前記第2色のマークを前記画像形成手段に形成させ、
前記補正手段は、前記検出手段により検出された、前記再度形成された前記第1色のマーク及び前記第2色のマークの位置、に基づき前記相対速度を補正することを特徴とする画像形成装置。 - 複数の像担持体と、前記複数の像担持体の夫々に当接及び離間が可能な複数の現像器と、
前記複数の像担持体上の前記複数の現像器により現像されたトナー画像が転写される中間転写体或いは前記現像されたトナー像が直接転写される転写材を担持する転写材担持体を挟み前記像担持体とでニップ部を形成する転写部材と、を含む画像形成手段を備えた画像形成装置であって、
前記複数の像担持体に前記複数の現像器の全てが当接した状態において形成される第1色のマーク、及び前記複数の像担持体に前記複数の現像器の一部が離間或いは当接した状態において形成される第2色のマークを含む位置ずれ検出用のパターンを、前記画像形成手段によって前記中間転写体上或いは前記転写材担持体上に形成させるパターン形成手段と、
前記位置ずれ検出用のパターンに含まれる前記第1色のマークの位置と、前記第2色のマークの位置とを検出する検出手段と、
前記検出手段による検出結果に基づき、前記像担持体と、前記中間転写体或いは前記転写材担持体と、の相対速度を補正する補正手段とを備え、
前記検出手段により検出された前記第1色のマークの位置と前記第2色のマークの位置との関係が、前記像担持体の速度が前記中間転写体或いは前記転写材担持体の速度に対して遅いときの色ズレに対応する場合、前記パターン形成手段は、前記像担持体の前記中間転写体或いは前記転写材担持体に対する相対速度を増速させた上で、再度、前記第1色のマーク、及び前記第2色のマークを前記画像形成手段に形成させ、
前記補正手段は、前記検出手段により検出された、前記再度形成された前記第1色のマーク及び前記第2色のマークの位置、に基づき前記相対速度を補正することを特徴とする画像形成装置。 - 前記パターン形成手段は、複数の前記相対速度において、前記パターンとして、第1パターン及び第2パターンを形成し、
前記補正手段は、前記検出手段により検出された、前記第1パターンに含まれる前記第1色のマークの位置及び前記第2色のマークの位置と、前記第2パターンに含まれる前記第1色のマークの位置及び前記第2色のマークの位置と、に基づき、前記像担持体と、前記中間転写体或いは前記転写材担持体と、の相対速度を補正することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。 - 前記検出手段は、前記第1パターンに含まれる前記第1色のマークの位置と前記第2色のマークの位置から第1ずれ量を検出し、前記第2パターンに含まれる前記第1色のマークの位置と前記第2色のマークの位置から第2ずれ量を検出し、前記補正手段は、前記第1ずれ量及び第2ずれ量に基づき、前記像担持体と、前記中間転写体或いは前記転写材担持体と、の相対速度を補正することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
- 前記パターン形成手段は、前記複数の像担持体の全てに現像器が当接されることにより前記ニップ部の全てにトナーが進入した状態で前記画像形成手段に前記第1色のマークを形成させ、前記複数の像担持体の一部の像担持体の現像器が離間或いは当接されることにより前記一部のニップ部に前記トナーが進入した状態で前記画像形成手段に前記第2色のマークを形成させることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の画像形成装置。
- 前記画像形成手段は、前記画像形成手段に、前記第1パターン及び前記第2パターンの少なくとも1つに対応させ、前記複数の像担持体の前記ニップ部の全てにトナーが進入した状態、或いは前記複数の像担持体に前記複数の現像器の全てが当接した状態で、且つ同じ前記相対速度において、前記第1色のマーク及び前記第2色のマークを含ませた第3パターンを形成させ、
前記補正手段は、前記第1パターン、第2パターン及び第3パターンの検出結果に基づき、前記相対速度を補正することを特徴とする請求項3乃至5の何れか1項に記載の画像形成装置。 - 前記補正手段は、前記第3パターンの検出結果による直流の色ズレ量を除去した、前記第1及び第2パターンの中間転写の速度変動に起因する色ズレ量を抽出し、該抽出結果に基づき、前記相対速度を補正することを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
- 前記パターン形成手段は、前記画像形成手段に、前記第1パターンと前記第2パターンとを、前記中間転写体上或いは前記転写材担持体上における同一領域に形成させることを特徴とする請求項3乃至7の何れか1項に記載の画像形成装置。
- 前記補正手段は、前記像担持体及び前記中間転写体の何れかの速度、或いは前記像担持体及び前記転写材担持体の何れかの速度を補正することを特徴とする請求項3乃至8の何れか1項に記載の画像形成装置。
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