JP2010265774A - 内燃機関の始動装置およびその始動方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料噴射弁から噴射される燃料に対して消費電力を抑えて内燃機関の始動に必要な加熱を行なうことが可能な内燃機関の始動装置を提供する。
【解決手段】内燃機関の始動装置10は、燃料ポンプから燃料を燃料噴射弁21に供給する燃料通路23,24の燃料のアルコール濃度を検出する濃度検出手段2と、燃料通路23,24の燃料の温度を検出する温度検出手段3と、燃料通路23,24の燃料を加熱する加熱手段1と、内燃機関の始動を開始する前に、加熱手段1による加熱を制御する制御手段5と、を備え、制御手段5は、加熱前の温度検出手段3による温度検出値と、加熱前の濃度検出手段2によるアルコール濃度の濃度検出値とに基づいて、内燃機関の始動に必要な熱量を燃料に加えるように、加熱手段1を制御する。これにより、燃料噴射弁から噴射される燃料に対して消費電力を抑えて内燃機関の始動に必要な加熱を行なうことができる。
【選択図】図2
【解決手段】内燃機関の始動装置10は、燃料ポンプから燃料を燃料噴射弁21に供給する燃料通路23,24の燃料のアルコール濃度を検出する濃度検出手段2と、燃料通路23,24の燃料の温度を検出する温度検出手段3と、燃料通路23,24の燃料を加熱する加熱手段1と、内燃機関の始動を開始する前に、加熱手段1による加熱を制御する制御手段5と、を備え、制御手段5は、加熱前の温度検出手段3による温度検出値と、加熱前の濃度検出手段2によるアルコール濃度の濃度検出値とに基づいて、内燃機関の始動に必要な熱量を燃料に加えるように、加熱手段1を制御する。これにより、燃料噴射弁から噴射される燃料に対して消費電力を抑えて内燃機関の始動に必要な加熱を行なうことができる。
【選択図】図2
Description
本発明は、内燃機関の始動装置およびその始動方法に関するものである。
ガソリンエンジンでのエミッション規制値は年々厳しくなっており、そのため二酸化炭素削減のため、ガソリンとアルコールを混合した混合燃料を使用する内燃機関が開発されている。このような内燃機関においては、混合燃料のアルコール濃度が高い場合には、アルコールがガソリンと比較して気化し難いため、低温時における内燃機関の始動が困難となっている。これに対して、燃料噴射弁から噴射された燃料または燃料噴射弁に供給される燃料を加熱するものが開示されている(特許文献1〜3)。
特許文献1では、燃料噴射弁から噴射された燃料を、蒸発させるように加熱している。具体的には、燃料噴射弁から単位時間に噴射される燃料の噴射量を算出し、燃料ポンプから燃料噴射弁に燃料を供給する燃料通路の燃料のアルコール濃度及び温度を検出し、これらの算出値及び検出値に基づいて、噴射後の燃料を蒸発させるのに必要な熱量を算出する。この算出した熱量の加熱を、燃料噴射弁から噴射された燃料に対して行なっている。
特許文献2では、燃料ポンプから燃料噴射弁に燃料を供給する燃料通路において燃料噴射弁から離れた位置の燃料を、所定圧力となるように加熱している。
特許文献3では、燃料噴射弁内の燃料を加熱しており、複数の燃料噴射弁に燃料ポンプから燃料を分配供給するデリバリパイプ内の燃料の圧力が、所定圧力未満の場合には、加熱すべき燃料が存在していないとして、燃料噴射弁内の燃料の加熱を禁止するようにしている。
低温時において内燃機関の始動を円滑に行なうには、燃料噴射弁から噴射後の混合燃料において、ガソリンと比較して気化し難いアルコールを、微小粒(例えば、直径30μm(マイクロメートル)程度)まで霧化するか、または、蒸発させる必要がある。特許文献1では、噴射後に加熱しており、燃料噴射弁から噴射された燃料の液滴粒を加熱しても微小粒まで霧化させることができないため、アルコールを蒸発させるまで加熱する必要が生じる。このため、アルコールの沸点以上の加熱が必要となり、内燃機関の始動に必要な熱量が増加して、加熱に必要な消費電力が増加する。
また、混合燃料の温度が低くなるにつれて、および、混合燃料のアルコール濃度が高くなるにつれて、混合燃料を使用する内燃機関の始動が困難となることから、燃料のアルコール濃度及び温度に基づいて、燃料の加熱を制御すべきであるが、特許文献2および3では、燃料の圧力に基づいて加熱を制御している。これにより、内燃機関の始動に必要な熱量の加熱を行なうことができないため、加熱消費電力が不要に増加したり、不足したりする。
さらに、特許文献3では、燃料噴射弁内の燃料を加熱するため、低温時の始動時において燃料を噴射する毎に燃料噴射弁内の燃料を加熱する必要がある。このため、燃料の加熱に要する時間が噴射間隔よりも長くなるため、2発目以後に噴射された燃料の温度が低下して、加熱不足を生じる。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、燃料噴射弁から噴射される燃料に対して消費電力を抑えて内燃機関の始動に必要な加熱を行なうことが可能な内燃機関の始動装置およびその始動方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成する為に以下の技術的手段を採用する。
請求項1の発明によれば、燃料ポンプから燃料を燃料噴射弁に供給する燃料通路の燃料のアルコール濃度を検出する濃度検出手段と、燃料通路の燃料の温度を検出する温度検出手段と、燃料通路の燃料を加熱する加熱手段と、内燃機関の始動を開始する前に、加熱手段による加熱を制御する制御手段と、を備え、制御手段は、加熱前の温度検出手段による温度検出値と、加熱前の濃度検出手段によるアルコール濃度の濃度検出値とに基づいて、内燃機関の始動に必要な熱量を燃料に加えるように、加熱手段を制御することを特徴とする。
この構成によれば、燃料噴射弁よりも上流側の燃料通路の燃料を加熱するため、燃料噴射弁から噴射後の燃料においてアルコールを微小粒まで霧化可能であれば、アルコールを蒸発させるまで加熱する必要がない。このため、内燃機関の始動に必要な熱量を抑えることができる。また、燃料噴射弁内の燃料を加熱する場合のように、2発目以後に噴射された燃料の温度が低下して、加熱不足を生じることがない。
さらに、この構成によれば、加熱前の燃料の温度と燃料のアルコール濃度とに基づいて、内燃機関の始動に必要な熱量を燃料に加えるように、加熱手段を制御する。このため、内燃機関の始動に必要な熱量の加熱を正確に制御可能となる。
さらに、この構成によれば、内燃機関の始動を開始する前に、このように制御された加熱を行なうため、燃料噴射弁から噴射される燃料に対して消費電力を抑えて内燃機関の始動に必要な加熱を行なうことが可能な内燃機関の始動装置を提供できる。
請求項2の発明によれば、制御手段は、加熱前の温度検出値と加熱前の濃度検出値とに基づいて燃料を加熱する目標温度を算出し、且つ、燃料が目標温度に到達するまで加熱を行なうことによって、内燃機関の始動に必要な熱量を燃料に加えるように、加熱手段を制御することを特徴とする。
この構成によれば、目標温度を算出して燃料が目標温度に到達するまで加熱を行なうため、簡易に、燃料噴射弁から噴射される燃料に対して消費電力を抑えて内燃機関の始動に必要な加熱を行なうことができる。
請求項3の発明によれば、制御手段は、加熱前の温度検出値と加熱前の濃度検出値とに基づいて燃料を加熱する目標時間を算出し、且つ、目標時間の加熱を行なうことによって、内燃機関の始動に必要な熱量を燃料に加えるように、加熱手段を制御することを特徴とする。
この構成によれば、目標時間を算出して目標時間の加熱を行なうため、簡易に、燃料噴射弁から噴射される燃料に対して消費電力を抑えて内燃機関の始動に必要な加熱を行なうことができる。
請求項4の発明によれば、制御手段は、加熱を行なう前に、濃度検出値と温度検出値とに基づいて加熱を行なう必要があるか否かを判断すると共に、加熱を行なう必要がないと判断した場合に、加熱を行なうことを禁止することを特徴とする。
この構成によれば、加熱を行なう必要がないと判断した場合に、加熱を行なうことを禁止するため、無駄に加熱を行なうことを確実に防止できる。したがって、燃料噴射弁から噴射される燃料に対してより消費電力を抑えて内燃機関の始動に必要な加熱を行なうことができる。
請求項5の発明によれば、制御手段は、燃料通路の燃料の圧力が所定の圧力に到達するまで、加熱を行なうことを禁止することを特徴とする。
この構成によれば、燃料の圧力が所定の圧力に到達するまで、加熱を行なうことを禁止するため、所定の圧力未満の燃料を加熱することによって、燃料が気化することを抑えることができる。したがって、気化した燃料による熱伝導の低下によって加熱効率が低下することと、燃料が気化することによる燃料噴射弁からの燃料噴射制御が困難になることを抑えることができる。
請求項6の発明によれば、濃度検出手段は、燃料通路において燃料噴射弁の接続側の端部または端部と近接した近接部分に配置されて、端部または近接部分の燃料のアルコール濃度を検出し、加熱手段は、端部に配置されて、端部の燃料を加熱することを特徴とする。
この構成によれば、燃料通路において燃料噴射弁の接続側の端部または端部と近接した近接部分の燃料のアルコール濃度を検出しているため、この濃度検出値は、燃料噴射弁から噴射される燃料のアルコール濃度として、より正確な値となっている。さらに、この構成によれば、燃料通路において燃料噴射弁の接続側の端部の燃料を加熱しているため、燃料噴射弁から噴射される燃料の加熱をより正確に制御できる。このため、燃料噴射弁から噴射される燃料に対してより消費電力を抑えて内燃機関の始動に必要な加熱を行なうことができる。
請求項7の発明によれば、内燃機関の始動を開始する開始手順と、開始手順の前に、燃料ポンプから燃料を燃料噴射弁に供給する燃料通路の燃料を加熱する加熱手順と、加熱手順の前に、燃料通路の燃料の温度を検出する温度検出手順と、加熱手順の前に、燃料通路の燃料のアルコール濃度を検出する濃度検出手順と、を備え、加熱手順では、温度検出手順による温度検出値と濃度検出手順によるアルコール濃度の濃度検出値とに基づいて、内燃機関の始動に必要な熱量を燃料に加えるように、燃料を加熱することを特徴とする。
この方法によれば、燃料噴射弁よりも上流側の燃料通路の燃料を加熱するため、燃料噴射弁から噴射後の燃料においてアルコールを微小粒まで霧化可能であれば、アルコールを蒸発させるまで加熱する必要がない。このため、内燃機関の始動に必要な熱量を抑えることができる。また、燃料噴射弁内の燃料を加熱する場合のように、2発目以後に噴射された燃料の温度が低下して、加熱不足を生じることがない。
さらに、この方法によれば、加熱手順の前の燃料の温度と燃料のアルコール濃度とに基づいて、内燃機関の始動に必要な熱量を燃料に加えるように、加熱手順を行なう。このため、内燃機関の始動に必要な熱量の加熱を正確に制御可能となる。
さらに、この方法によれば、開始手順の前に、このような加熱手順を行なうため、燃料噴射弁から噴射される燃料に対して消費電力を抑えて内燃機関の始動に必要な加熱を行なうことが可能な内燃機関の始動方法を提供できる。
請求項8の発明によれば、加熱手順において燃料を加熱する目標温度を、温度検出値と濃度検出値とに基づいて算出する算出手順を備え、加熱手順では、燃料が目標温度に到達するまで加熱を行なうことによって、内燃機関の始動に必要な熱量を燃料に加えるように、燃料を加熱することを特徴とする。
この方法によれば、目標温度を算出して燃料が目標温度に到達するまで加熱を行なうため、簡易に、燃料噴射弁から噴射される燃料に対して消費電力を抑えて内燃機関の始動に必要な加熱を行なうことができる。
請求項9の発明によれば、加熱手順において燃料を加熱する目標時間を、温度検出値と濃度検出値とに基づいて算出する算出手順を備え、加熱手順では、目標時間の加熱を行なうことによって、内燃機関の始動に必要な熱量を燃料に加えるように、燃料を加熱することを特徴とする。
この方法によれば、目標時間を算出して目標時間の加熱を行なうため、簡易に、燃料噴射弁から噴射される燃料に対して消費電力を抑えて内燃機関の始動に必要な加熱を行なうことができる。
請求項10の発明によれば、加熱手順の前に、濃度検出値と温度検出値とに基づいて加熱を行なう必要があるか否かを判断する加熱判断手順を備え、加熱判断手順において加熱を行なう必要がないと判断した場合に、加熱手順への移行を禁止することを特徴とする。
この方法によれば、加熱を行なう必要がないと判断した場合に、加熱を行なうことを禁止するため、無駄に加熱を行なうことを確実に防止できる。したがって、燃料噴射弁から噴射される燃料に対してより消費電力を抑えて内燃機関の始動に必要な加熱を行なうことができる。
請求項11の発明によれば、燃料通路の燃料の圧力が所定の圧力に到達するまで、加熱手順への移行を禁止することを特徴とする。
この方法によれば、燃料の圧力が所定の圧力に到達するまで、加熱を行なうことを禁止するため、所定の圧力未満の燃料を加熱することによって、燃料が気化することを抑えることができる。したがって、気化した燃料による熱伝導の低下によって加熱効率が低下することと、燃料が気化することによる燃料噴射弁からの燃料噴射制御が困難になることを抑えることができる。
請求項12の発明によれば、濃度検出手順では、燃料通路において燃料噴射弁の接続側の端部または端部と近接した近接部分の燃料のアルコール濃度を検出し、加熱手順では、端部の燃料を加熱することを特徴とする。
この方法によれば、燃料通路において燃料噴射弁の接続側の端部または端部と近接した近接部分の燃料のアルコール濃度を検出しているため、この濃度検出値は、燃料噴射弁から噴射される燃料のアルコール濃度として、より正確な値となっている。さらに、この方法によれば、燃料通路において燃料噴射弁の接続側の端部の燃料を加熱しているため、燃料噴射弁から噴射される燃料の加熱をより正確に制御できる。このため、燃料噴射弁から噴射される燃料に対してより消費電力を抑えて内燃機関の始動に必要な加熱を行なうことができる。
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。なお、図中の互いに同一若しくは均等である部分には、同一符号を付している。
(構成)
図1は、本発明の一実施形態による始動装置が適用されている内燃機関を示す概略構成図である。図1に示す内燃機関20は、シリンダ26と、このシリンダ26に収容されるピストン262と、シリンダ26の燃焼室261に燃料を噴射する燃料噴射弁21と、燃料噴射弁21に燃料251を供給する燃料ポンプ22と、燃焼室261に噴射された燃料に点火する点火プラグ27と、始動装置10とを備えている。燃料タンク25の燃料251は、燃料ポンプによって燃料配管23とデリバリパイプ24を通して燃料噴射弁21に供給される。
図1は、本発明の一実施形態による始動装置が適用されている内燃機関を示す概略構成図である。図1に示す内燃機関20は、シリンダ26と、このシリンダ26に収容されるピストン262と、シリンダ26の燃焼室261に燃料を噴射する燃料噴射弁21と、燃料噴射弁21に燃料251を供給する燃料ポンプ22と、燃焼室261に噴射された燃料に点火する点火プラグ27と、始動装置10とを備えている。燃料タンク25の燃料251は、燃料ポンプによって燃料配管23とデリバリパイプ24を通して燃料噴射弁21に供給される。
燃料251は、ガソリンとエタノールを混合した混合燃料であり、内燃機関20の始動時において、燃料ポンプの作動開始から約1秒で、デリバリパイプ24内の燃料251の所定の圧力(例えば、300kPa(キロパスカル)以上)に到達する。
デリバリパイプ24は、図2に示す例では、4個の燃料噴射弁21に燃料ポンプ22から吐出された燃料251を分配供給している。即ち、4個の燃料噴射弁21は、4気筒の各燃料室261に、それぞれ、1個の燃料噴射弁21から、燃料251が噴射されるように構成されている。
以上、内燃機関20の基本的構成について説明した。以下、内燃機関20の始動装置10について、図1〜図5に基づいて説明する。
内燃機関20の始動装置10は、燃料251を加熱するリボンヒータ1、燃料251のエタノール濃度を検出するエタノール濃度センサ2、温度センサ3、レギュレータ4、及び、制御装置5を備えている。
リボンヒータ1は、図2に示すように、燃料ポンプ22から燃料251を燃料噴射弁21に供給する燃料配管23及びデリバリパイプ24において燃料噴射弁21の接続側の端部であるデリバリパイプ24に巻きつけて固定されたものである。リボンヒータ1は、制御装置5によって制御されて、デリバリパイプ24内の燃料251を加熱する。
エタノール濃度センサ2は、例えば、静電容量式または光学式のセンサであり、燃料配管23においてデリバリパイプ24に近接した近接部分に配置され、この近接部分内の燃料251のエタノール濃度を検出する。なお、エタノール濃度センサ2を、デリバリパイプ24内の燃料251のエタノール濃度を検出するように配置することも可能である。
温度センサ3は、デリバリパイプ24に配置され、デリバリパイプ24内の燃料251の温度を検出する。レギュレータ4は、燃料ポンプ22から吐出された燃料251の圧力を所定の圧力に制御するものであり、燃料251が所定の圧力に到達した際に、電気信号を出力する。
制御装置5は、マイクロコンピュータ等から構成され、内燃機関20の始動を開始する前に、リボンヒータ1による加熱を制御して、燃料251を加熱する。制御装置5は、リボンヒータ1による加熱の前に、温度センサ3による温度検出値とエタノール濃度センサ2によるエタノール濃度の濃度検出値とに基づいて、内燃機関20の始動に必要な熱量を燃料251に加えるように、リボンヒータ1による加熱を制御する。
具体的には、加熱前の温度検出値と加熱前の濃度検出値とに基づいて燃料251を加熱する目標温度を算出し、且つ、燃料251が目標温度に到達するまで加熱を行なうことによって、内燃機関20の始動に必要な熱量を燃料251に加えるように、リボンヒータ1による加熱を制御する。
制御装置5は、加熱前の温度検出値と濃度検出値とから目標温度に変換するための変換データをマップとして記憶する電気的に書き換え可能な不揮発性メモリもしくはバックアップRAM(ランダムアクセスメモリ)等を含むメモリ51を内蔵している。図3と図4は、メモリ51に記憶されているマップの1例を図示したものである。図3は、加熱前の温度検出値が摂氏0度(℃)の場合の目標温度とエタノール濃度(%)の相関関係を示す例であり、図4は、加熱前の温度検出値が−5℃の場合の目標温度とエタノール濃度(%)の相関関係を示す例である。このような相関関係図が、想定される加熱前の燃料の温度に対してマップとして用意されている。
例えば、加熱前の温度検出値が0℃の場合は、制御装置5は、メモリ51に記憶されている図3に基づいて目標温度を算出する。具体的には、濃度検出値がエタノール濃度0〜85%では、目標温度は、図3の破線で示すように、0℃と算出され、濃度検出値がエタノール濃度85〜100%では、目標温度は、図3の実線で示すように、0〜10℃と算出される。
つまり、加熱前の温度検出値が摂氏0℃であって、濃度検出値がエタノール濃度0〜85%では、加熱を行なわないことになる。一方、加熱前の温度検出値が摂氏0℃であって、濃度検出値がエタノール濃度85〜100%では、それぞれ、温度センサ3による温度検出値が目標温度0〜10℃に到達するまでリボンヒータ1による加熱を行なう。例えば、濃度検出値がエタノール濃度100%の場合では、目標温度は10℃と算出されて、温度センサ3による温度検出値が目標温度10℃に到達するまでリボンヒータ1による加熱を行なう。
加熱前の温度検出値が−5℃の場合は、制御装置5は、メモリ51に記憶されている図4に基づいて目標温度を算出する。具体的には、濃度検出値がエタノール濃度0〜100%では、目標温度は、図4の実線で示すように、−5〜50℃と算出される。つまり、それぞれ、温度センサ3による温度検出値が目標温度−5〜50℃に到達するまでリボンヒータ1による加熱を行なう。
例えば、加熱前の温度検出値が−5℃であって、濃度検出値がエタノール濃度80%では、目標温度は10℃と算出されて、温度センサ3による温度検出値が目標温度10℃に到達するまでリボンヒータ1による加熱を行なう。また、濃度検出値がエタノール濃度100%の場合では、目標温度は50℃と算出されて、温度センサ3による温度検出値が目標温度50℃に到達するまでリボンヒータ1による加熱を行なう。
したがって、制御装置5は、加熱を行なう前に、加熱前の温度検出値と濃度検出値とに基づいて加熱を行なう必要があるか否かを判断すると共に、加熱を行なう必要がないと判断した場合に、加熱を行なうことを禁止する。上述の例では、加熱前の温度検出値が0℃の場合であって、濃度検出値がエタノール濃度0〜85%の場合が、加熱を行なうことを禁止する場合である。
上述したように、燃料ポンプ22から吐出された燃料251の圧力は、レギュレータ4によって所定の圧力(例えば、300kPa以上)に制御されるが、燃料251が所定の圧力に到達するには、燃料ポンプ22の作動開始から約1秒が必要となる。燃料251が所定の圧力に到達したことは、レギュレータ4からの電気信号を制御装置5が受け取ることによって判断し、この判断の後に、加熱を開始して目標温度に到達するまで加熱を行なう。つまり、制御装置5は、デリバリパイプ24内の燃料251が所定の圧力に到達するまでは、加熱を行なうことを禁止している。
リボンヒータ1は、請求項に記載の加熱手段に相当し、エタノール濃度センサ2は、請求項に記載の濃度検出手段に相当し、温度センサ3は、請求項に記載の温度検出手段に相当し、制御装置5は、請求項に記載の制御手段に相当する。燃料配管23とデリバリパイプ24は、請求項に記載の燃料通路に相当し、デリバリパイプ24は、請求項に記載の端部に相当し、燃料配管23においてデリバリパイプ24に近接した近接部分は、請求項に記載の近接部分に相当し、エタノールは、請求項に記載のアルコールに相当する。
次に、以上のように構成された内燃機関20の始動装置10による始動方法おいて、制御装置5が実行する始動手順を、図5に基づいて説明する。
内燃機関20の始動装置10の図示しない始動スイッチ(イグニッションスイッチ)がオンされて図5に示す始動手順がスタートする。
温度検出手順S10では、デリバリパイプ24内の燃料251の温度を温度センサ3によって検出し、手順S20では、燃料ポンプ22の作動を開始する。濃度検出手順S30では、燃料配管23においてデリバリパイプ24に近接した近接部分内の燃料251のエタノール濃度を検出する。
加熱判断手順S40では、温度検出手順S10による温度検出値と濃度検出手順S30による濃度検出値とに基づいてリボンヒータ1による加熱を行なう必要があるか否かを判断する。具体的には、メモリ51に記憶されている変換データに基づいて、加熱前の温度検出値と濃度検出値とから判断する。上述したように、例えば、加熱前の温度検出値が0℃の場合であって、濃度検出値がエタノール濃度85〜100%の場合や、加熱前の温度検出値が−5℃の場合であって、濃度検出値がエタノール濃度0〜100%の場合では、リボンヒータ1による加熱を行なう必要があると判断される。また、例えば、加熱前の温度検出値が0℃の場合であって、濃度検出値がエタノール濃度0〜85%の場合では、リボンヒータ1による加熱を行なう必要がないと判断される。
加熱判断手順S40において加熱を行なう必要があると判断した(YESの)場合に、算出手順S50に移行し、加熱判断手順S40において加熱を行なう必要がないと判断した(NOの)場合には、内燃機関20の始動を開始する開始手順S90に移行する。つまり、加熱判断手順S40においてNOの場合には、リボンヒータ1による加熱を行なう加熱手順S70,S80に移行することを禁止しているといえる。
算出手順S50では、温度検出手順S10による温度検出値と濃度検出手順S30によるエタノール濃度の濃度検出値とに基づいて、必要な熱量を加熱手順S70,S80において燃料251を加熱する目標温度として算出する。具体的には、メモリ51に記憶されている変換データに基づいて、加熱前の温度検出値と濃度検出値とから目標温度を算出する。手順S40,S50を、便宜上分けて説明したが、上述したように、手順S40,S50で、温度検出値と濃度検出値とに基づいて目標温度を算出する際に、加熱を行なう必要があるか否かも同時に判断できるため、実際上は、手順S40,S50は、一つの手順となっている。
算出手順S50の後に、手順S60では、デリバリパイプ24内の燃料251が所定の圧力に到達したか否かを判断する。具体的には、燃料251が所定の圧力に到達したことを示すレギュレータ4からの電気信号を制御装置5が受け取ったか否かによって判断する。所定の圧力に到達したと判断した(YESの)場合には、加熱手順S70,S80に移行し、所定の圧力に到達していないと判断した(NOの)場合には、手順S60を繰り返す。つまり、燃料251の圧力が所定の圧力に到達するまで、加熱手順S70,S80への移行を禁止する。
手順S70で、リボンヒータ1による加熱を開始し、手順S80で、温度センサ3による温度検出値が目標温度に到達したか否かを判断する。目標温度に到達した判断した(YESの)場合には、開始手順S90に移行し、目標温度に到達に到達していないと判断した(NOの)場合には、手順S80を繰り返す。つまり、燃料251が目標温度に到達するまで加熱を行なう。
開始手順S90では、内燃機関20の始動を開始する。具体的には、目標温度に到達した燃料251を燃料噴射弁21から燃焼室261へ噴射し、点火プラグ27による点火によって、内燃機関20が作動して、この始動手順を完了する。
(作用効果)
次に、本実施形態の内燃機関20の始動装置10およびその始動方法の作用および効果を説明する。
次に、本実施形態の内燃機関20の始動装置10およびその始動方法の作用および効果を説明する。
低温時において内燃機関20の始動を円滑に行なうには、燃料噴射弁21から噴射後の燃料において、ガソリンと比較して気化し難いエタノールを、微小粒(例えば、直径30μm(マイクロメートル)程度)まで霧化するか、または、蒸発させる必要がある。しかし、燃料噴射弁21から噴射された燃料を加熱する場合では、燃料噴射弁21から噴射された燃料の液滴粒を加熱しても微小粒まで霧化させることができないため、エタノールを蒸発させるまで加熱する必要が生じる。このため、燃料噴射弁21から噴射された燃料を加熱する場合では、エタノールを含む燃料をエタノールの沸点(78℃)以上に加熱する必要があり、加熱に必要な熱量が増加する。
これに対して、本実施形態による始動装置10及び始動方法では、燃料噴射弁21よりも上流側のデリバリパイプ24内の燃料251を加熱するため、燃料噴射弁21から噴射後の燃料251においてエタノールを微小粒まで霧化可能であれば、デリバリパイプ24内の燃料251においてエタノールを蒸発させるまで加熱する必要がない。このため、内燃機関20の始動に必要な熱量を抑えることができる。具体的には、図4に示す例のように、加熱前の燃料251の温度が−5℃の場合では、燃料251のエタノール濃度が100%であっても、エタノールの沸点(78℃)より低い50℃(目標温度)まで加熱すれば足りる。
また、燃料噴射弁21内の燃料を加熱する場合のように、2発目以後に噴射された燃料251の温度が低下して、加熱不足を生じることもない。
また、加熱前の燃料251の温度と燃料251のエタノール濃度とに基づいて、内燃機関20の始動に必要な熱量を燃料251に加えるように、リボンヒータ1による加熱を制御する。このため、内燃機関20の始動に必要な熱量の加熱を正確に制御可能となる。
また、内燃機関20の始動を開始する前に、このように制御された加熱を行なうため、燃料噴射弁21から噴射される燃料251に対して消費電力を抑えて内燃機関20の始動に必要な加熱を行なうことが可能な内燃機関20の始動装置10及び始動方法を提供できる。
また、目標温度を算出して燃料が目標温度に到達するまで加熱を行なうため、簡易に、燃料噴射弁21から噴射される燃料251に対して消費電力を抑えて内燃機関20の始動に必要な加熱を行なうことができる。
また、加熱を行なう必要がないと判断した場合に、加熱を行なうことを禁止するため、無駄に加熱を行なうことを確実に防止できる。したがって、燃料噴射弁21から噴射される燃料251に対してより消費電力を抑えて内燃機関20の始動に必要な加熱を行なうことができる。
また、燃料251の圧力が所定の圧力(例えば、300kPa以上)に到達するまで、加熱を行なうことを禁止するため、所定の圧力未満の燃料251を加熱することによって、燃料が気化することを抑えることができる。したがって、気化した燃料251による熱伝導の低下によって加熱効率が低下することと、燃料251が気化することによる燃料噴射弁21からの燃料噴射制御が困難になることを抑えることができる。
また、デリバリパイプ24及び燃料配管23において燃料噴射弁21の接続側の端部であるデリバリパイプ24または燃料配管23においてデリバリパイプ24と近接した近接部分の燃料251のエタノール濃度を検出しているため、この濃度検出値は、燃料噴射弁21から噴射される燃料251のエタノール濃度として、より正確な値となっている。さらに、デリバリパイプ24及び燃料配管23において燃料噴射弁21の接続側の端部であるデリバリパイプ24の燃料251を加熱しているため、燃料噴射弁21から噴射される燃料251の加熱をより正確に制御できる。このため、燃料噴射弁21から噴射される燃料251に対してより消費電力を抑えて内燃機関20の始動に必要な加熱を行なうことができる。
(変形例)
上述の例では、リボンヒータ1により燃料251を加熱する目標温度を算出し、且つ、燃料251が目標温度に到達するまで加熱を行なったが、これに限らない。燃料251を加熱して到達する温度と、燃料251を加熱する時間とに、相関関係があるため、目標温度を、リボンヒータ1により燃料251を加熱する目標時間に置き換えることが可能である。したがって、リボンヒータ1により燃料251を加熱する目標時間を算出し、且つ、リボンヒータ1によるこの目標時間の加熱を行なうことができる。この変形例では、温度センサ3が不要となる。この場合、エンジン冷却水の水温を、加熱前の燃料251の温度とすることができる。この変形例によっても、上述と同様の効果を得ることができる。
上述の例では、リボンヒータ1により燃料251を加熱する目標温度を算出し、且つ、燃料251が目標温度に到達するまで加熱を行なったが、これに限らない。燃料251を加熱して到達する温度と、燃料251を加熱する時間とに、相関関係があるため、目標温度を、リボンヒータ1により燃料251を加熱する目標時間に置き換えることが可能である。したがって、リボンヒータ1により燃料251を加熱する目標時間を算出し、且つ、リボンヒータ1によるこの目標時間の加熱を行なうことができる。この変形例では、温度センサ3が不要となる。この場合、エンジン冷却水の水温を、加熱前の燃料251の温度とすることができる。この変形例によっても、上述と同様の効果を得ることができる。
上述の例では、燃料251の圧力が所定の圧力に到達するまで、加熱を行なうことを禁止したが、これに限らない。燃料ポンプ22の作動開始から上昇していく燃料251の圧力と、燃料ポンプ22の作動開始からの経過時間には、相関関係があるため、燃料251の圧力が所定の圧力に到達することを、燃料ポンプ22の作動開始から経過する所定時間に置き換えることが可能となる。したがって、燃料ポンプ22の作動開始から所定時間経過するまで、加熱を行なうことを禁止することが可能である。この変形例では、燃料ポンプ22から吐出された燃料251が所定の圧力に到達した際に、これを示す電気信号を、レギュレータ4が出力するように構成する必要がない。この変形例によっても、上述と同様の効果を得ることができる。
上述の例では、リボンヒータ1を、デリバリパイプ24に巻きつけて固定したが、これに限らない。例えば、電気ヒータを、デリバリパイプ24に貼り付けるようにすることも可能であり、デリバリパイプ24を電磁誘導加熱することが可能なように、電磁誘導コイルをデリバリパイプ24に巻きつけて固定することも可能である。
なお、上述の実施形態や変形例で具体的に組み合わせが可能であることを明示している部分同士の組み合わせばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、明示していなくても上述の実施形態や変形例を部分的に組み合せることも可能である。
10 始動装置、1 リボンヒータ(加熱手段)
2 エタノール濃度センサ(濃度検出手段)、3 温度センサ(温度検出手段)
4 レギュレータ、5 制御装置(制御手段)、51 メモリ、20 内燃機関
21 燃料噴射弁、22 燃料ポンプ、23 燃料配管(燃料通路、近接部分)
24 デリバリパイプ(燃料通路、端部)、25 燃料タンク、251 燃料
26 シリンダ、261 燃焼室、262 ピストン、27 点火プラグ
2 エタノール濃度センサ(濃度検出手段)、3 温度センサ(温度検出手段)
4 レギュレータ、5 制御装置(制御手段)、51 メモリ、20 内燃機関
21 燃料噴射弁、22 燃料ポンプ、23 燃料配管(燃料通路、近接部分)
24 デリバリパイプ(燃料通路、端部)、25 燃料タンク、251 燃料
26 シリンダ、261 燃焼室、262 ピストン、27 点火プラグ
Claims (12)
- 燃料ポンプから燃料を燃料噴射弁に供給する燃料通路の前記燃料のアルコール濃度を検出する濃度検出手段と、
前記燃料通路の前記燃料の温度を検出する温度検出手段と、
前記燃料通路の前記燃料を加熱する加熱手段と、
内燃機関の始動を開始する前に、前記加熱手段による加熱を制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記加熱前の前記温度検出手段による温度検出値と、前記加熱前の前記濃度検出手段による前記アルコール濃度の濃度検出値とに基づいて、前記内燃機関の始動に必要な熱量を前記燃料に加えるように、前記加熱手段を制御することを特徴とする内燃機関の始動装置。 - 前記制御手段は、前記加熱前の前記温度検出値と前記加熱前の前記濃度検出値とに基づいて前記燃料を加熱する目標温度を算出し、且つ、前記燃料が前記目標温度に到達するまで前記加熱を行なうことによって、前記内燃機関の始動に必要な熱量を前記燃料に加えるように、前記加熱手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の始動装置。
- 前記制御手段は、前記加熱前の前記温度検出値と前記加熱前の前記濃度検出値とに基づいて前記燃料を加熱する目標時間を算出し、且つ、前記目標時間の前記加熱を行なうことによって、前記内燃機関の始動に必要な熱量を前記燃料に加えるように、前記加熱手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の始動装置。
- 前記制御手段は、前記加熱を行なう前に、前記濃度検出値と前記温度検出値とに基づいて前記加熱を行なう必要があるか否かを判断すると共に、前記加熱を行なう必要がないと判断した場合に、前記加熱を行なうことを禁止することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の内燃機関の始動装置。
- 前記制御手段は、前記燃料通路の前記燃料の圧力が所定の圧力に到達するまで、前記加熱を行なうことを禁止することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の内燃機関の始動装置。
- 前記濃度検出手段は、前記燃料通路において前記燃料噴射弁の接続側の端部または前記端部と近接した近接部分に配置されて、前記端部または前記近接部分の前記燃料のアルコール濃度を検出し、
前記加熱手段は、前記端部に配置されて、前記端部の前記燃料を加熱することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の内燃機関の始動装置。 - 内燃機関の始動を開始する開始手順と、
前記開始手順の前に、燃料ポンプから燃料を燃料噴射弁に供給する燃料通路の前記燃料を加熱する加熱手順と、
前記加熱手順の前に、前記燃料通路の前記燃料の温度を検出する温度検出手順と、
前記加熱手順の前に、前記燃料通路の前記燃料のアルコール濃度を検出する濃度検出手順と、を備え、
前記加熱手順では、前記温度検出手順による温度検出値と前記濃度検出手順による前記アルコール濃度の濃度検出値とに基づいて、前記内燃機関の始動に必要な熱量を前記燃料に加えるように、前記燃料を加熱することを特徴とする内燃機関の始動方法。 - 前記加熱手順において前記燃料を加熱する目標温度を、前記温度検出値と前記濃度検出値とに基づいて算出する算出手順を備え、
前記加熱手順では、前記燃料が前記目標温度に到達するまで加熱を行なうことによって、前記内燃機関の始動に必要な熱量を前記燃料に加えるように、前記燃料を加熱することを特徴とする請求項7に記載の内燃機関の始動方法。 - 前記加熱手順において前記燃料を加熱する目標時間を、前記温度検出値と前記濃度検出値とに基づいて算出する算出手順を備え、
前記加熱手順では、前記目標時間の加熱を行なうことによって、前記内燃機関の始動に必要な熱量を前記燃料に加えるように、前記燃料を加熱することを特徴とする請求項7に記載の内燃機関の始動方法。 - 前記加熱手順の前に、前記濃度検出値と前記温度検出値とに基づいて前記加熱を行なう必要があるか否かを判断する加熱判断手順を備え、
前記加熱判断手順において前記加熱を行なう必要がないと判断した場合に、前記加熱手順への移行を禁止することを特徴とする請求項7〜9のいずれか一項に記載の内燃機関の始動方法。 - 前記燃料通路の前記燃料の圧力が所定の圧力に到達するまで、前記加熱手順への移行を禁止することを特徴とする請求項7〜10のいずれか一項に記載の内燃機関の始動方法。
- 前記濃度検出手順では、前記燃料通路において前記燃料噴射弁の接続側の端部または前記端部と近接した近接部分の前記燃料のアルコール濃度を検出し、
前記加熱手順では、前記端部の前記燃料を加熱することを特徴とする請求項7〜11のいずれか一項に記載の内燃機関の始動方法。
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JP2009115924A JP2010265774A (ja) | 2009-05-12 | 2009-05-12 | 内燃機関の始動装置およびその始動方法 |
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JP2009115924A Withdrawn JP2010265774A (ja) | 2009-05-12 | 2009-05-12 | 内燃機関の始動装置およびその始動方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2018048614A (ja) * | 2016-09-23 | 2018-03-29 | 株式会社デンソー | ヒータ駆動装置 |
US10393053B2 (en) | 2013-05-23 | 2019-08-27 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Fuel injector of internal combustion engine and fuel injection method thereof |
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-
2009
- 2009-05-12 JP JP2009115924A patent/JP2010265774A/ja not_active Withdrawn
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