JP2010264783A - 駆動モータ用動力伝達装置 - Google Patents

駆動モータ用動力伝達装置 Download PDF

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Koji Iizuka
浩司 飯塚
Mitsuaki Tsunoda
光昭 角田
Naoyuki Matsumoto
尚之 松本
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Abstract

【課題】装置の大型化を抑制し、車両の悪路における走破性を向上することができる駆動モータ用動力伝達装置を提供する。
【解決手段】動力伝達部材3に駆動力を入力する駆動モータ5と、差動機構15と、動力伝達部材3とデフケース7との間に設けられ駆動力を断続する動力伝達用断続機構17とを備え、他の動力源によって駆動される動力系とは別の動力系に搭載される駆動モータ用動力伝達装置1において、デフケース7とサイドギヤ13との間に、差動機構15の差動を断続する差動制限用断続機構19を設け、動力伝達用断続部21を断続操作する第1の操作部材23と差動制限用断続部27を断続操作する第2の操作部材25とを、アクチュエータ29によって軸方向に移動操作される押圧部材31によって押圧移動操作した。
【選択図】図2

Description

本発明は、駆動源に燃料エンジンと駆動モータとを併用する4輪駆動車の駆動モータ側の動力系に適用される駆動モータ用動力伝達装置に関する。
従来、4輪駆動車に適用される駆動モータ用動力伝達装置としては、前輪側の動力系を駆動させる燃料エンジンと、後輪側の動力系を駆動させる駆動モータとを駆動源として備えた車両において、後輪側の動力系にデファレンシャル装置が搭載され駆動モータからの駆動力が摩擦クラッチからなる断続機構を介してデファレンシャル装置に伝達されるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この駆動モータ用動力伝達装置では、断続機構を断続操作させるアクチュエータが設けられており、アクチュエータを作動させることによって断続機構を接続させ、駆動モータからデファレンシャル装置へ駆動力が伝達される。この断続機構の接続によって車両が4輪駆動状態となり、例えば、雪道などの悪路を走破することができる。
特開2003−104073号公報
しかしながら、上記特許文献1の駆動モータ用動力伝達装置では、例えば、左右輪の片側が氷上に配置されてしまうような悪条件において、デファレンシャル装置の差動機能によって左右輪に対して駆動力が均等に伝達されず、車両が悪路から抜け出すことができない可能性があった。
このような駆動モータ用動力伝達装置に対してデフロック機能を持たせることが考えられるが、デフロック機能を持たせる場合には、デファレンシャル装置をロック状態にさせるロック機構と、このロック機構を作動させるアクチュエータが必要となり、装置の大型化及び重量化を伴う恐れがあった。
そこで、この発明は、装置の大型化を抑制し、車両の悪路における走破性を向上することができる駆動モータ用動力伝達装置の提供を目的としている。
請求項1記載の発明は、回転可能に設けられた動力伝達部材に駆動力を入力する駆動モータと、前記動力伝達部材と相対回転可能に設けられたデフケースと、このデフケースに支承されて自転可能であると共に前記デフケースの回転によって公転するピニオンと、このピニオンと噛み合って相対回転可能な一対のサイドギヤとからなる差動機構と、前記動力伝達部材と前記デフケースとの間に設けられ駆動力を断続する動力伝達用断続機構とを備え、他の動力源によって駆動される動力系とは別の動力系に搭載される駆動モータ用動力伝達装置であって、前記デフケースと前記一対のサイドギヤのうちいずれか一方のサイドギヤとの間には、前記差動機構の差動を断続する差動制限用断続機構が設けられ、前記動力伝達用断続機構は、動力伝達部材と前記デフケースとの間に設けられた動力伝達用断続部と、軸方向移動可能に設けられ前記動力伝達用断続部を断続操作する第1の操作部材とを有し、前記差動制限用断続機構は、前記デフケースと一体回転可能で軸方向移動可能に設けられた第2の操作部材と、この第2の操作部材と前記一方のサイドギヤとの間に設けられた差動制限用断続部とを有し、前記第1の操作部材と前記第2の操作部材とは、アクチュエータによって軸方向に移動操作される押圧部材によって押圧移動操作されることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の駆動モータ用動力伝達装置であって、前記デフケースと前記第1の操作部材との間には、前記動力伝達用断続部の接続解除方向に前記第1の操作部材を付勢する第1の付勢部材が設けられ、前記デフケースと前記第2の操作部材との間には、前記第1の付勢部材と略同等の付勢力で前記差動制限用断続部の接続解除方向に前記第2の操作部材を付勢する第2の付勢部材が設けられ、前記第1の操作部材と前記押圧部材との間には、前記第1の付勢部材及び前記第2の付勢部材よりも大きな付勢力を有し、前記差動制限用断続部が接続するときに変位可能な第3の付勢部材が設けられていることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の駆動モータ用動力伝達装置であって、前記アクチュエータは、モータを有することを特徴とする。
請求項1の駆動モータ用動力伝達装置は、差動機構の差動を断続する差動制限用断続機構が設けられているので、差動機構をロック状態とさせることができ、車両の悪路での走破性を向上させることができる。
また、動力伝達用断続機構の第1の操作部材と差動制限用断続機構の第2の操作部材とを1つのアクチュエータによって作動させるので、第1の操作部材と第2の操作部材とを作動させるアクチュエータを別々に搭載させる必要がなく、装置の大型化及び重量化を抑制することができる。
従って、装置の大型化を抑制し、車両の悪路における走破性を向上することができる。
請求項2の駆動モータ用動力伝達装置は、第1,第2の付勢部材と付勢力の異なる第3の付勢部材を設けているので、1つのアクチュエータで動力伝達用断続機構と差動制限用断続機構とを段階的に作動させることができる。このため、動力伝達用断続機構を接続させた4輪駆動状態では走破することができない悪路でも、アクチュエータをさらに作動させて第3の付勢部材を変位させ、差動制限用断続部を接続させることにより、差動機構がロック状態となって車両が悪路を走破することができる。
請求項3の駆動モータ用動力伝達装置は、アクチュエータがモータを有するので、モータの回転により押圧部材の移動距離を正確に制御することができ、動力伝達用断続部と差動制限用断続部の断続特性を安定させることができる。
車両の動力系を示す概略図である。 本発明の実施の形態に係る駆動モータ用動力伝達装置の断面図である。 本発明の実施の形態に係る駆動モータ用動力伝達装置の第1の付勢部材と第2の付勢部材との荷重に対する変位量を示す特性図である。 本発明の実施の形態に係る駆動モータ用動力伝達装置の第3の付勢部材の荷重に対する変位量を示す特性図である。 (a)本発明の実施の形態に係る駆動モータ用動力伝達装置のアクチュエータを作動させる前の要部拡大断面図である。(b)図5(a)の状態から動力伝達用断続部を接続させたときの要部拡大断面図である。(c)図5(b)の状態から差動制限用断続部を接続させたときの要部拡大断面図である。
図1〜図5を用いて本発明の実施の形態に係る駆動モータ用動力伝達装置について説明する。
本実施の形態に係る駆動モータ用動力伝達装置1は、回転可能に設けられた動力伝達部材3に駆動力を入力する駆動モータ5と、動力伝達部材3と相対回転可能に設けられたデフケース7と、このデフケース7に支承されて自転可能であると共にデフケース7の回転によって公転するピニオン9と、このピニオン9と噛み合って相対回転可能な一対のサイドギヤ11,13とからなる差動機構15と、動力伝達部材3とデフケース7との間に設けられ駆動力を断続する動力伝達用断続機構17とを備え、他の動力源としてのエンジン101によって駆動される前輪側の動力系115とは別の後輪側の動力系125に搭載される。
そして、デフケース7とサイドギヤ13との間には、差動機構15の差動を断続する差動制限用断続機構19が設けられ、動力伝達用断続機構17は、動力伝達部材3とデフケース7との間に設けられた動力伝達用断続部21と、軸方向移動可能に設けられ動力伝達用断続部21を断続操作する第1の操作部材23とを有し、差動制限用断続機構19は、デフケース7と一体回転可能で軸方向移動可能に設けられた第2の操作部材25と、この第2の操作部材25とサイドギヤ13との間に設けられた差動制限用断続部27とを有し、第1の操作部材23と第2の操作部材25とは、アクチュエータ29によって軸方向に移動操作される押圧部材31によって押圧移動操作される。
また、デフケース7と第1の操作部材23との間には、動力伝達用断続部21の接続解除方向に第1の操作部材23を付勢する第1の付勢部材33が設けられ、デフケース7と第2の操作部材25との間には、第1の付勢部材33と略同等の付勢力で差動制限用断続部27の接続解除方向に第2の操作部材25を付勢する第2の付勢部材35が設けられ、第1の操作部材23と押圧部材31との間には、第1の付勢部材33及び第2の付勢部材35よりも大きな付勢力を有し、差動制限用断続部27が接続するときに変位可能な第3の付勢部材37が設けられている。
さらに、アクチュエータ29は、モータとしてのアクチュエータモータ39を有する。
まず、図1を用いて駆動モータ用動力伝達装置1が搭載された車両の動力系について説明する。
図1に示すように、車両の動力系は、駆動源としてのエンジン101と、変速機構としてのトランスミッション103と、前輪側の左右輪の差動を許容するフロントデフ105と、前車軸107,109と、前輪111,113などからなる前輪側の動力系115と、駆動源としての駆動モータ5と、駆動モータ用動力伝達装置1と、後車軸117,119と、後輪121,123などからなる後輪側の動力系125とで構成されている。なお、実線で示す車両はバッテリーハイブリッド4WDを表し、2点鎖線で示す車両はジェネレータ発電ハイブリッド4WDを表す。
前輪側の動力系115では、エンジン101の駆動力はトランスミッション103からフロントデフ105に伝達され、フロントデフ105に連結された前車軸107,109から前輪111,113に配分される。このようなエンジン101のみを駆動源として前輪側の動力系115を駆動させる場合には、車両は前輪駆動の2輪駆動状態となる。
後輪側の動力系125では、駆動モータ5がバッテリー127(バッテリーハイブリッド4WDの場合)やジェネレータ129(ジェネレータ発電ハイブリッド4WDの場合)にコントローラ131を介して接続されており、コントローラ131の制御によって起動される。なお、コントローラ131には、スロットルやアクセル開度、エンジン回転数、車速、前後輪や左右輪回転数、ステアリング角度などを検知する各種センサー133の情報が入力される。駆動モータ5の駆動力は減速機構53を介して動力伝達用断続機構17に伝達される。この動力伝達用断続機構17が接続されると、差動機構15に駆動力が伝達され、差動機構15に連結された後車軸117,119から後輪121,123に配分される。このようにエンジン101と共に駆動モータ5を駆動源として後輪側の動力系125を駆動させる場合には、車両は前後輪駆動の4輪駆動状態となる。また、前輪駆動の2輪駆動状態(駆動モータ5による走行時以外)では、動力伝達用断続機構17の接続を解除状態とすることにより、駆動モータ5側と後輪121,123側とを切り離して連れ回りを防止することができ、車両の燃費向上を図ることができる。
このような車両に適用される駆動モータ用動力伝達装置1には、差動機構15の差動を制限させる差動制限用断続機構19が設けられ、前後輪駆動の4輪駆動状態では走破することができない悪路においても、差動機構15をロック状態とすることで走破させることができる。以下、駆動モータ用動力伝達装置について説明する。
図1〜図5に示すように、駆動モータ5は、静止側のケーシング41の側面にボルト43を介して組付けられ、ケーシング41の内部にモータ軸45が配置されている。このモータ軸45には、駆動軸47が一体回転可能に設けられている。駆動軸47は、ベアリング49,51を介してケーシング41に回転可能に支持され、軸方向の端部に減速機構53を構成する小径ギヤ部55が設けられている。
減速機構53は、小径ギヤ部55と、大径ギヤ部57とを備えている。小径ギヤ部55は、大径ギヤ部57と噛み合い、駆動モータ5からの駆動力が減速されて大径ギヤ部57側に伝達される。大径ギヤ部57は、小径ギヤ部55よりも大径に形成され、ベアリング59,61を介してケーシング41に回転可能に支持された軸部材63と一体回転可能に設けられている。この軸部材63には、動力伝達部材3が軸部材63と一体回転可能に設けられ、減速された駆動モータ5からの駆動力が動力伝達部材3に伝達される。
動力伝達部材3は、ベアリング65,67を介してデフケース7と相対回転可能に支持されている。この動力伝達部材3に伝達された駆動力は、デフケース7との間に設けられた動力伝達用断続機構17によって断続され、動力伝達用断続機構17が接続されると、動力伝達部材3から差動機構15へ駆動力が伝達される。
差動機構15は、デフケース7と、ピニオンシャフト69と、ピニオン9と、一対のサイドギヤ11,13とを備えている。デフケース7は、軸方向両側に形成されたボス部71,73でそれぞれベアリング75,77を介してケーシング41に回転可能に支持されている。このデフケース7には、ピニオンシャフト69と、ピニオン9と、一対のサイドギヤ11,13とが収容され、デフケース7に伝達された駆動力が各部材に伝達される。
ピニオンシャフト69は、端部をデフケース7に係合して抜け止めされ、デフケース7と一体に回転駆動される。このピニオンシャフト69には、ピニオン9が支承されている。
ピニオン9は、ピニオンシャフト69に支承されてデフケース7の回転によって公転する。また、ピニオン9は、一対のサイドギヤ11,13に駆動力を伝達すると共に、噛み合っている一対のサイドギヤ11,13に差回転が生じると回転駆動されるようにピニオンシャフト69に自転可能に支持されている。
一対のサイドギヤ11,13は、ボス部79,81でデフケース7に相対回転可能に支持され、ピニオン9と噛み合っている。また、ボス部79,81の内周は、後車軸117,119側に連結されるシャフト(不図示)がサイドギヤ11,13と一体回転可能に連結され、デフケース7に入力された駆動力が後輪121,123側に配分される。
このような差動機構15への動力伝達部材3からの駆動力の伝達は、動力伝達部材3とデフケース7との間に設けられた動力伝達用断続機構17によって断続される。
動力伝達用断続機構17は、動力伝達用断続部21と、第1の操作部材23とを備えている。動力伝達用断続部21は、動力伝達部材3の内周に軸方向移動可能で一体回転可能に連結された複数のアウタクラッチ板と、このアウタクラッチ板と軸方向に交互に配置されデフケース7の外周に軸方向移動可能で一体回転可能に連結された複数のインナクラッチ板とからなる多板クラッチとなっている。この動力伝達用断続部21は、第1の操作部材23によって断続される。
第1の操作部材23は、デフケース7の外周に軸方向移動可能で一体回転可能に連結されている。また、第1の操作部材23とデフケース7との軸方向間には、動力伝達用断続部21の接続解除方向に第1の操作部材23を付勢する第1の付勢部材33が設けられている。この第1の操作部材23は、第1の付勢部材33の付勢力に抗して動力伝達用断続部21の接続方向に移動操作されることにより、動力伝達用断続部21を押圧して動力伝達用断続部21を接続させ、動力伝達部材3から差動機構15に駆動力が伝達される。このように駆動力が伝達される差動機構15には、差動機構15の差動を断続する差動制限用断続機構19が設けられている。
差動制限用断続機構19は、第2の操作部材25と、差動制限用断続部27とを備えている。第2の操作部材25は、デフケース7と一体回転可能で軸方向移動可能に設けられている。この第2の操作部材25とサイドギヤ13との間には、差動制限用断続部27が設けられている。
差動制限用断続部27は、第2の操作部材25のサイドギヤ13側に設けられた噛み合い歯と、サイドギヤ13の第2の操作部材25側に設けられた噛み合い歯とからなる噛み合いクラッチとなっている。また、第2の操作部材25とデフケース7との軸方向間には、差動制限用断続部27の接続解除方向に第2の操作部材25を付勢する第2の付勢部材35が設けられている。この差動制限用断続部27は、第2の付勢部材35の付勢力に抗して差動制限用断続部27の接続方向に第2の操作部材25を移動操作することにより、差動制限用断続部27が接続され、差動機構15の差動が制限、すなわちロック状態となる。
このような動力伝達用断続部21を断続操作する第1の操作部材23と、差動制限用断続部27を断続操作する第2の操作部材25とは、押圧部材31によって押圧移動操作される。
押圧部材31は、デフケース7のボス部73の外周に軸方向移動可能に配置されている。また、押圧部材31と第1の操作部材23との軸方向間には、動力伝達用断続部21及び差動制限用断続部27の接続解除方向に押圧部材31を付勢する第3の付勢部材37が設けられている。なお、押圧部材31と第2の操作部材25との間には押圧部材31と第2の操作部材25と軸方向に当接し回転方向に摺動するスラストベアリング83が設けられ、押圧部材31のスラストベアリング83が設けられた軸方向の反対側には押圧部材31と回転方向に摺動し軸方向移動を規制するスラストベアリング85が設けられ、第3の付勢部材37と第1の操作部材23との間には第3の付勢部材37と第1の操作部材23と軸方向に当接し回転方向に摺動するスラストベアリング87が設けられている。この押圧部材31は、アクチュエータ29によって軸方向に移動操作され、第1の操作部材23と第2の操作部材25とを軸方向に押圧移動操作させる。
アクチュエータ29は、アクチュエータモータ39と、カム機構89とを備えている。アクチュエータモータ39は、ケーシング41の側面に組付けられ、ケーシング41の内部にモータ軸91が配置されている。このモータ軸91の先端側には、押圧部材31の外周と噛み合うギヤ部93が設けられ、モータ軸91が回転することにより押圧部材31が軸方向に移動操作される。この押圧部材31の軸方向移動の推進力は、カム機構89によって増幅される。
カム機構89は、押圧部材31とカムリング95とに周方向に形成されたカム面と、このカム面間に介在させたカムボール97とを備えている。カムリング95は、ケーシング41に固定され、押圧部材31との対向面の周方向にカム面が形成されている。また、押圧部材31のカムリング95との対向面の周方向にもカムリング95のカム面と同一傾斜角のカム面が形成されている。このカム面間には、カムボール97が配置されている。このカムボール97は、押圧部材31の回転によって押圧部材31とカムリング95との間に差回転が生じることにより、押圧部材31を第1の操作部材23及び第2の操作部材25側へ軸方向押圧移動させるカムスラスト力を発生させる。
ここで、第1の付勢部材33と、第2の付勢部材35と、第3の付勢部材37とについて説明する。第1の付勢部材33と第2の付勢部材35とは、図3に示すように、荷重に対する変移量(付勢力)が同一となっている。これに対し第3の付勢部材37は、図4に示すように、ある程度の荷重が入力されないと変位されない、すなわち第1,第2の付勢部材33,35よりも付勢力が大きく設定されている。この特性を利用することで、1つのアクチュエータ29で2つの断続機構17,19を断続操作することができる。以下に、駆動モータ用動力伝達装置1の断続動作について説明する。
まず、アクチュエータ29を作動して押圧部材31を軸方向移動させる。このとき、押圧部材31から第3の付勢部材37に入力させる荷重を第3の付勢部材37が変位されないように設定する。これにより、押圧部材31が変位されない第3の付勢部材37を介して第1の操作部材23を押圧移動操作し、動力伝達用断続部21が接続される。(STEP1)
次に、さらにアクチュエータ29を作動して押圧部材31を軸方向移動させる。このとき、押圧部材31から第3の付勢部材37に入力させる荷重を第3の付勢部材37が変位されるように設定する。これにより、第3の付勢部材37が変位され、押圧部材31が第2の操作部材25を押圧移動操作し、第2の付勢部材35がさらに変位されて差動制限用断続部27が接続される。(STEP2)
このような第1,第2,第3の付勢部材33,35,37の特性を利用することにより、動力伝達用断続部21と差動制限用断続部27とを段階的に接続させることができ、動力伝達用断続部21を接続させた4輪駆動状態では走破することができない悪路でも、アクチュエータ29をさらに作動させて差動制限用断続部27を接続させることにより、差動機構15がロック状態となって車両が悪路を走破することができる。
このような駆動モータ用動力伝達装置1では、差動機構15の差動を断続する差動制限用断続機構19が設けられているので、差動機構15をロック状態とさせることができ、車両の悪路での走破性を向上させることができる。
また、動力伝達用断続機構17の第1の操作部材23と差動制限用断続機構19の第2の操作部材25とを1つのアクチュエータ29によって作動させるので、第1の操作部材23と第2の操作部材25とを作動させるアクチュエータを別々に搭載させる必要がなく、装置の大型化及び重量化を抑制することができる。
従って、装置の大型化を抑制し、車両の悪路における走破性を向上することができる。
また、第1,第2の付勢部材33,35と付勢力の異なる第3の付勢部材37を設けているので、1つのアクチュエータ29で動力伝達用断続機構17と差動制限用断続機構19とを段階的に作動させることができる。このため、動力伝達用断続機構17を接続させた4輪駆動状態では走破することができない悪路でも、アクチュエータ29をさらに作動させて第3の付勢部材37を変位させ、差動制限用断続部27を接続させることにより、差動機構15がロック状態となって車両が悪路を走破することができる。
さらに、例えば、電磁石のような電流値によって押圧部材31の移動距離を制御するものでは、電流値や環境の差によって移動距離に違いが生じ易く、動力伝達用断続部21と差動制限用断続部27の断続特性が不安定となる可能性がある。これに対して、アクチュエータ29がアクチュエータモータ39を有するので、アクチュエータモータ39の回転により押圧部材31の移動距離を正確に制御することができ、動力伝達用断続部21と差動制限用断続部27の断続特性を安定させることができる。
なお、本発明の実施の形態に係る駆動モータ用動力伝達装置のように、操作部材の移動距離の精度向上のためアクチュエータとしてモータを用いることが好ましいが、電磁石、磁性流体、油圧シリンダ−ピストンなど操作部材を移動操作できる構成であれば、アクチュエータはどのような形態であってもよい。
1…駆動モータ用動力伝達装置
3…動力伝達部材
5…駆動モータ
7…デフケース
9…ピニオン
11,13…サイドギヤ
15…差動機構
17…動力伝達用断続機構
19…差動制限用断続機構
21…動力伝達用断続部
23…第1の操作部材
25…第2の操作部材
27…差動制限用断続部
29…アクチュエータ
31…押圧部材
33…第1の付勢部材
35…第2の付勢部材
37…第3の付勢部材
39…アクチュエータモータ(モータ)

Claims (3)

  1. 回転可能に設けられた動力伝達部材に駆動力を入力する駆動モータと、前記動力伝達部材と相対回転可能に設けられたデフケースと、このデフケースに支承されて自転可能であると共に前記デフケースの回転によって公転するピニオンと、このピニオンと噛み合って相対回転可能な一対のサイドギヤとからなる差動機構と、前記動力伝達部材と前記デフケースとの間に設けられ駆動力を断続する動力伝達用断続機構とを備え、他の動力源によって駆動される動力系とは別の動力系に搭載される駆動モータ用動力伝達装置であって、
    前記デフケースと前記一対のサイドギヤのうちいずれか一方のサイドギヤとの間には、前記差動機構の差動を断続する差動制限用断続機構が設けられ、前記動力伝達用断続機構は、動力伝達部材と前記デフケースとの間に設けられた動力伝達用断続部と、軸方向移動可能に設けられ前記動力伝達用断続部を断続操作する第1の操作部材とを有し、前記差動制限用断続機構は、前記デフケースと一体回転可能で軸方向移動可能に設けられた第2の操作部材と、この第2の操作部材と前記一方のサイドギヤとの間に設けられた差動制限用断続部とを有し、
    前記第1の操作部材と前記第2の操作部材とは、アクチュエータによって軸方向に移動操作される押圧部材によって押圧移動操作されることを特徴とする駆動モータ用動力伝達装置。
  2. 請求項1記載の駆動モータ用動力伝達装置であって、
    前記デフケースと前記第1の操作部材との間には、前記動力伝達用断続部の接続解除方向に前記第1の操作部材を付勢する第1の付勢部材が設けられ、前記デフケースと前記第2の操作部材との間には、前記第1の付勢部材と略同等の付勢力で前記差動制限用断続部の接続解除方向に前記第2の操作部材を付勢する第2の付勢部材が設けられ、前記第1の操作部材と前記押圧部材との間には、前記第1の付勢部材及び前記第2の付勢部材よりも大きな付勢力を有し、前記差動制限用断続部が接続するときに変位可能な第3の付勢部材が設けられていることを特徴とする駆動モータ用動力伝達装置。
  3. 請求項1又は2記載の駆動モータ用動力伝達装置であって、
    前記アクチュエータは、モータを有することを特徴とする駆動モータ用動力伝達装置。
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