JP2010264518A - タイヤ部材の製造方法及び切断装置 - Google Patents

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【課題】トップ反を小割にして複数本の繊維コードバンド(JLB)を得る際に、タイヤコードを切断することがなく、各繊維コードバンドに含まれるタイヤコードの本数が完全に一致した製品を得ることができるタイヤ部材の製造方法及び切断装置を提供する。
【解決手段】トップ反のタイヤコード間のトッピングゴムを、それぞれに含まれるタイヤコードの本数が同じとなるように、ワイヤーによりタイヤコードと平行に切断する。前記ワイヤーはエンドレス状に形成されて駆動プーリーと従動プーリーとの間に掛け渡たされることにより回転駆動する。そして、トップ反の切断のためのトップ反端部の頭出し部分に位置するタイヤコード間のトッピングゴムを切断ピッチでカットして切り口を形成した後に、前記切り口にワイヤーを入り込ませて切断を開始する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、トップ反を小割して複数本の繊維コードバンドを得るタイヤ部材の製造方法及び切断装置に関する。
従来、タイヤ部材の製造工程においては、各種部材を切断する切断工程が必要に応じて設けられ、各種の切断装置や切断方法が提案されている(例えば、特許文献1)。
近年、タイヤの製造工程において、タイヤの耐久性、走行安定性を向上することを目的として、テープ状の繊維コードバンド(ジョイントレスバンド:以下、「JLB」とも言う)をタイヤ成形ドラムに巻付ける製造方法が一般的に行われている。
このJLBはトッピングゴム中に所定本数のタイヤコードを埋設して構成されており、当初は、所定本数配列されたタイヤコードの表裏両面にトッピングゴムを被覆する方法(シングルコード方式)により製造されていたが、近年、生産性の向上を図るため、幅広のタイヤコードすだれ織物の表裏両面にトッピングゴムを被覆して得られたトップ反を、切断装置により所定本数単位で切断する方法(すだれ方式)による製造が行われている。
すだれ方式によるJLBの製造工程を図7〜図10を用いて具体的に説明する。なお、図7は幅広のタイヤコードすだれ織物の表裏両面にトッピングゴムを被覆してトップ反を得るトップ反製造工程の概略を説明する図である。そして、図8は得られたトップ反を大割する大割工程の概略を説明する図である。さらに、図9は大割されたトップ反を小割する小割工程の概略を説明する図であり、図10は図9の一部を拡大した図である。
図7に示すように、タイヤコードすだれ織物22が繰り出しロールから繰り出され(図7では、2台の設備を示しているが、それらは交互に作動する)、配列されて矢印の方向に搬送される。張力を加える設備を通過し、張力を加えられたタイヤコードすだれ織物22とされる。タイヤコードすだれ織物22はさらに搬送され、途中に設けられたロール23を通過する際、表裏両面にトッピングゴム24が被覆されて、タイヤコード・ゴム複合体25とされる(トッピングゴム被覆部)。タイヤコード・ゴム複合体25はさらに搬送され、保護シートと合わされた後、巻き取りロールにて巻き取られ、横幅1450mm前後のトップ反aが得られる(トップ反巻き取り部)。
次に、得られたトップ反aは、図8に示すように、繰り出しロールにより繰り出されて白抜き矢印の方向に搬送される。そして、途中に設けられたキャメロンスリッタの刃83により幅70mm前後に大割された後、巻き取りロールにより巻き取られ、大割材料bが得られる。
そして、得られた大割材料bは、図9に示すように、繰り出しロールにより繰り出されて白抜き矢印の方向に搬送される。そして、途中に設けられたJLBスリッタの刃83により幅10mm前後に小割された後、#1〜#7の各ロールに巻き取られ、複数本のJLBcが得られる。
なお、図9に示されたJLBスリッタの刃83は、図10に示すように、円盤形状のスコアカッターであり、回転軸84の外側に所定間隔に設けられた複数枚の鋭利な刃のカッター部85と受け刃86との間に大割材料bを通すことにより、大割材料bが切断される。
このように、すだれ方式によるJLBの製造方法では、幅広のトップ反を大割、小割することにより、多数本のJLBスリッタを効率的に得ることができるため、シングルコード方式によるJLBの製造方法に比べて生産性を大幅に向上させることができる。
前記したように、このJLBは、タイヤのコニシティーを維持することを目的として、対にしてタイヤ成形ドラムに巻付けられる。そのためには、対となるJLBの各々に含まれるタイヤコード本数が一致していることが要求される。
しかし、上記した従来のすだれ方式によるJLBの製造方法では、トップ反のエンズ精度、即ち、トップ反におけるタイヤコードの配列密度にバラツキが生じること、JLB管理、即ち、大割、小割の各工程管理を幅の長さにより行っていること、鋭利な刃のカッターを用いてトップ反や大割材料の切断を行っていること等が原因で、タイヤコード本数が完全に一致したJLBを得ることは困難であった。
即ち、この方法では、例えば、トップ反におけるタイヤコードの配列密度にばらつきが生じた場合、大割、小割の各工程管理は幅により行われ、鋭利な刃のカッターを用いて切断しているため、ばらついたタイヤコードが切断されながら大割、小割が行われる恐れがある。その結果、1本のJLBに含まれるタイヤコードの本数にもバラツキが生じ、このようなバラツキが生じた材料をタイヤ成形工程において使用した場合には、タイヤの幅方向で左右のブレーカー拘束力に差が生じ、ユニフォミティー性能のうち、特にコニシティー(CON)に大きな悪影響を及ぼす。
特開2005−74526号公報
そこで、本発明は、トップ反を小割にして複数本の繊維コードバンド(JLB)を得る際に、タイヤコードを切断することがなく、各繊維コードバンドに含まれるタイヤコードの本数が完全に一致した製品を得ることができるタイヤ部材の製造方法及び切断装置を提供することを課題とする。
本発明に係るタイヤ部材の製造方法は、
所定のピッチで配列されるタイヤコードとこれらと略直角方向に向く横糸とを織り合わせて構成されるすだれ織物を、トッピングゴムで被覆することにより形成される幅広のトップ反を所定の切断ピッチで切断して複数本の幅狭の繊維コードバンドを得るタイヤ部材の製造方法であって、
前記トップ反のタイヤコード間のトッピングゴムを、それぞれに含まれる前記タイヤコードの本数が同じとなるように、ワイヤーにより前記タイヤコードと平行に切断することを特徴とする。
そして、前記のタイヤ部材の製造方法は、
エンドレス状に形成された前記ワイヤーを回転駆動させて前記トップ反を切断することを特徴とする。
また、前記のタイヤ部材の製造方法は、
前記トップ反の切断のためのトップ反端部の頭出し部分に位置する前記タイヤコード間の前記トッピングゴムを前記切断ピッチでカットして切り口を形成した後に、前記切り口に前記ワイヤーを入り込ませて切断を開始することを特徴とする。
さらに、前記のタイヤ部材の製造方法は、
電圧を印加して70〜110℃に昇温させた前記ワイヤーを用いて前記トップ反を切断することを特徴とする。
そして、本発明に係る切断装置は、
前記のタイヤ部材の製造方法による切断手段を有することを特徴とする。
本発明によれば、トップ反を小割にして複数本の繊維コードバンド(JLB)を得る際に、鋭利な刃先を有しないワイヤーにより切断しているため、切断の途中でタイヤコードが切断されることがない。その結果、各繊維コードバンドに含まれるタイヤコードの本数が完全に一致した製品を得ることができる。
タイヤコードの本数が完全に一致した繊維コードバンドであるため、タイヤ成形工程において使用した場合、タイヤの幅方向で左右のブレーカー拘束力に差が生じず、コニシティー(CON)に悪影響を及ぼさず、安定した性能のタイヤを製造することが可能となる。
本発明のワイヤーによりトップ反を切断する繊維コードバンドの製造方法の一例を模式的に示す図である。 本発明のワイヤー固定型のワイヤー式カッターを模式的に示す図である。 本発明のワイヤー回転型のワイヤー式カッターを模式的に示す図である。 本発明の切断装置(ワイヤー固定型)の構成を模式的に示す図である。 本発明の切断装置(ワイヤー回転型)の構成を模式的に示す図である。 本発明および従来の製造方法により製造された繊維コードバンドを用いたタイヤのコニシティの評価結果を示すグラフである。 トップ反の製造工程の概略を説明する図である。 従来のトップ反を大割する大割工程の概略を説明する図である。 従来の大割されたトップ反を小割する小割工程の概略を説明する図である。 図9の一部を拡大した図である。
以下、本発明を実施の形態に基づいて説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではない。本発明と同一および均等の範囲内において、以下の実施の形態に対して種々の変更を加えることが可能である。
1.ワイヤーによりトップ反を切断する繊維コードバンドの製造方法
(1)概要
はじめに本発明のワイヤーによりトップ反を切断する繊維コードバンド(JLB)の製造方法の概要について図1を用いて説明する。図1は本発明のJLBの製造方法の一例を模式的に示す図である。図1においてトップ反2を矢印の方向に搬送することにより、ワイヤー1をトップ反2に埋設されたタイヤコード3と平行に走行させ、タイヤコード3の間のトッピングゴム層4及びタイヤコード3と織り合わされた横糸(図示せず)を切断することにより、それぞれに埋設されたタイヤコード3の本数が同じである複数本のJLB5に切断(分断)する。
このように、鋭利な刃を用いずにワイヤーによりトップ反を切断するため、タイヤコードを切断することがなく、タイヤコードの本数が一致したJLBを提供することができる。このため、ユニフォミティの良好なタイヤを提供することができる。なお、トップ反に替えてトップ反を大分割した大割材料を用いてもよい。
(2)ワイヤー
次に、ワイヤーについて説明する。
イ.ワイヤーの材質、太さ(直径)
ワイヤー1には、ワイヤーの強度や切断箇所のタイヤコードの間隔等を考慮して、直径が0.15〜0.5mm程度のピアノ鋼線が好ましく用いられる。
ロ.ワイヤーの支持
切断中にワイヤー1がタイヤコード3に接触してもワイヤー1がタイヤコード3を回避して走行し易いように、ワイヤー1をトップ反2の幅方向に僅かに振らすことができる適度の張力を加えて支持体に張着することが好ましい。
ハ.ワイヤーの温度
切断中、ワイヤー1の温度は、タイヤコード3を溶断する恐れがなく、トッピングゴム層4や横糸をより容易に切断することができる温度に保つことが好ましい。具体的には、トップ反2のタイヤコード3には、一般的にナイロン(ポリアミド系繊維)、ケブラー(デュポン社製アラミド繊維)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PET(ポリエステル繊維)などの合成繊維、またはレーヨンなどのパルプ系繊維が用いられ、横糸にはポリエチレン又はポリプロピレンが用いられることを考慮して、70〜110℃に保つことが好ましい。ワイヤーを加熱する方法としては例えばワイヤーに一定の電圧を印加して加熱する方法が好ましく用いられる。
ニ.ワイヤー式カッターの形態
次に、図2、図3により形態の異なる2種類のワイヤー式カッターについて説明する。
a.ワイヤー固定型
図2はワイヤー固定型のワイヤー式カッターを模式的に示す図であり、ワイヤー式カッター7は、ワイヤー1が上支持体73と下支持体74により所定の張力の下に固定されている。そして、トップ反2を矢印の方向に搬送することにより、ワイヤー1をトップ反2のタイヤコード3と平行に走行させ切断する。このようなワイヤー固定型の場合、構成が簡素であり、カッターを小型化できる利点がある。なお、上支持体73と下支持体74を同期して上下動させることにより、ワイヤー1を往復動させる。
b.ワイヤー回転型
図3はワイヤー回転型のワイヤー式カッターを模式的に示す図であり、ワイヤー式カッター7は、エンドレスのワイヤー1と、ワイヤー1が掛け渡される駆動プーリー71及び従動プーリー72とを備えている。駆動プーリー71及び従動プーリー72の外周面の周方向には嵌め込み溝71a,72aが形成され、この嵌め込み溝71a,72aはプーリー71,72の軸方向に前記所定の切断ピッチに合わせた間隔で複数設けられ、各嵌め込み溝71a,72aにワイヤー1を嵌め込んでワイヤー1の位置決めを行っている。また、駆動プーリー71及び従動プーリー72は図外の支持体にて支持されており、ワイヤー1に所定の張力を付与するために、駆動プーリー71及び従動プーリー72の少なくとも一方をワイヤー1が引っ張られる方向に弾性付勢している。そして、ワイヤー1を矢印の方向に回転させることにより鋸引きの原理によりトップ反2を切断する。ワイヤー回転型は、前記ワイヤー固定型に比べて構成が複雑となるが、切断スピードを大きくでき、またワイヤーの部位による摩耗が一様である利点がある。
(3)トップ反の頭出し
切断開始に際しては、トップ反の端部の頭出し部分にタイヤコード(縦糸)本数が所定の本数となるようトッピングゴム層に複数の切り口を形成後、前記切り口にワイヤーをセットして切断を開始する。
2.切断装置の説明
次に図4、図5により前記形態の異なる2種類のワイヤー式カッターを備えるトップ反の切断装置の構成について説明する。図4は、図2に示したワイヤー固定型のワイヤー式カッターを用いたトップ反の切断装置の構成を模式的に示す図であり、図5は、図3に示したワイヤー回転型のワイヤー式カッターを用いたトップ反の切断装置の構成を模式的に示す図である。各切断装置には、それぞれワイヤー1が取付けられたワイヤー式カッター7、トップ反2を繰り出す繰り出しロール、トップ反2を搬送する搬送手段9、トップ反を大割りした材料10を巻き取るための巻き取りロールとが設けられている。各図において、繰り出しロールから繰り出されるトップ反2はライナークロス6と分離された後、ワイヤー式カッター7に搬送される。その後、トップ反2は、図4の場合は固定型のワイヤー1により、また図5の場合は回転型のワイヤー1により切断されて複数本のトップ反を大割りした材料10が製造され巻き取りロールに巻き取られる。なお、前記のように固定型は、ワイヤー式カッター7を簡素で小型にすることができ、一方回転型は、固定型に比べてワイヤー式カッター7が大きくなるが、切断スピードが大きく、ワイヤーの部位による摩耗が一様である。なお、ワイヤー1には通電装置(図示せず)により所定の電圧が印加され、ワイヤー1の温度が所定の温度に保たれている。
3.本実施の形態の作用効果
以上のように本実施の形態では、鋭利な刃ではなく、ワイヤーによりトップ反を切断するため、タイヤコードを切断することなくトッピングゴム層4を切断することが可能となり、JLB1本当たりに含まれるタイヤコード3の本数を均一化させることができ、タイヤのユニフォミティを向上させることができる。
[1]実施例1、比較例1
次に、実施例により本発明を説明する。本実施例はナイロン製のタイヤコードをトッピングゴムに埋設したトップ反をワイヤー固定型のワイヤー式カッターにより大割後、さらに小割用のワイヤー式カッターにより切断してJLBを製造し、得られたJLBを用いてタイヤを製造してタイヤのユニフォミティを評価した例である。なお、以下においてはタイヤコードを縦糸と表記する。
1.JLBの製造
(1)実施例1
使用したトップ反および切断の条件を以下に記載する。
a.トップ反 :線径0.65mmのナイロン製のタイヤコード(140
0dtex/2)を原反仕上げエンズ50本/50mm
で織り合わせた後トッピングゴムで被覆したトップ反を
、幅80mmに大割した(長さ300m)。
b.JLB仕上げ幅 :10mm
c.ワイヤー 材質及び直径:JIS G 3506(ピアノ鋼線)、φ50mm
温度 :80℃
d.分割スピード :50mm/min
(2)比較例1
比較のため、実施例1と同じトップ反(長さ300m)を、円盤状のスコアカッターを備えるキャメロンスリッタを用いて幅80mmに大割後、得られた大割材料をさらに小割用キャメロンスリッタを用いて幅10mmに切断してJLBを製造した。
2.タイヤの製造
実施例1、比較例1のそれぞれで製造したJLBを用いて195/65R15 LM703 サイズのタイヤを製造した。
3.JLBおよびタイヤの評価
実施例1、比較例1で製造したJLBおよびタイヤを以下に記載の評価方法で評価し、得られた評価結果を比較検討した。
(1)評価方法
イ.JLBの評価
大割材料を切断して得られたJLBの3ロットについて30mごとにJLBの仕上がり、具体的には縦糸(タイヤコード)本数、JLB幅を評価した(評価数N=30)。
ロ.タイヤの評価
評価項目 :RFV・OA(ラジアルフォースバリエーション・オーバーオール)
:RFV・1H(ラジアルフォースバリエーション・1次)
:CON(コニシティ)
評価条件 :JASO
評価数N :100
(2)評価結果
実施例1と比較例1の評価結果を併せて表1に示す。なお、表1の各欄の上段の数値は平均値を、下段の括弧書きの数値は標準偏差を示している。
Figure 2010264518
表1より、JLB1本当たりの縦糸本数の平均値は、実施例1、比較例1共に10本と等しいが、標準偏差は、比較例1の0.52本に対して実施例1では0.0本であり、実施例1の場合、評価したN=30の各JLBの縦糸本数が完全に一致していることが確認できた。また、RFV、CONの測定結果においてCONの標準偏差が低減されており、実施例1ではタイヤのユニフォミティが改善されていることが確認できた。
[2]実施例2、比較例2
次に、他の実施例2、比較例2について説明する。実施例2はナイロン製のタイヤコードをトッピングゴムに埋設したトップ反をワイヤー回転型のワイヤー式カッターにより切断してJLBを製造し、得られたJLBを用いてタイヤを製造してタイヤのユニフォミティを評価した例である。
1.JLBの製造
(1)実施例2
使用したトップ反および切断の条件を以下に記載する。
a.トップ反 :線径0.65mmのナイロン製のタイヤコード(140
0dtex/2)を原反仕上げエンズ42本/50mm
で織り合わせた後トッピングゴムで被覆したトップ反を
、幅70mmに大割した。(長さ440m)。
b.JLB仕上げ幅 :10.8mm
c.ワイヤー 材質及び直径:JIS G 3522(ピアノ鋼線)、φ0.15mm
温度 :100℃
d.分割スピード :30mm/min
(2)比較例2
比較のため、実施例2と同じ材料を70mmに大割り後、円盤状のスコアカッターを備える小割り用JLBスリッタを用いて幅10.8mmに切断してJLBを製造した。
2.タイヤの製造
実施例2、比較例2のそれぞれで製造したJLBを用いて195/60R15サイズのテストタイヤを製造した。なお、タイヤの製造に際しては、同一ロット中、前成形分と後成形分には比較例2のJLBを用いたタイヤを製造し、中間に実施例2のJLBを用いたタイヤ(テストタイヤ)を製造した。
3.JLBおよびタイヤの評価
実施例2、比較例2のそれぞれで製造したJLBおよびタイヤを以下に記載の方法で評価し、得られた評価結果を比較検討した。
(1)評価方法
イ.JLBの評価
JLB1本当たりの縦糸本数を評価した。評価数N=30。
ロ.タイヤの評価
実施例1と同じ方法によりCONを評価した。評価数N=39。
(2)評価結果
イ.JLBの評価
実施例2のJLB1本当たりの縦糸本数の平均値は9.0本、標準偏差は0.00本であり、比較例2の平均値は8.8本、標準偏差は0.51本であった。この結果より、実施例2のJLB1本当たりの縦糸本数は比較例2に比べて均一化されていることが確認できた。
ロ.タイヤの評価
実施例2と比較例2の評価結果を併せて図6に示す。なお、図6に記載のバーコードはタイヤの製造番号である。図6より、実施例2の場合、CONの標準偏差は、比較例2の前成形分10.79N、後成形分10.53N(約11N)から4.67N(約5N)に低減されており、タイヤのユニフォミティが向上していることが確認できた。
1 ワイヤー
2、a トップ反
b 大割材料
3 タイヤコード
4 トッピングゴム層
5、c JLB
6 ライナークロス
7 ワイヤー式カッター
8、26、81 トップ反
9 搬送手段
10、82、91 トップ反を大割りした材料
21、22 タイヤコードすだれ織物
23 ロール
24 トッピングゴム
25 タイヤコード・ゴム複合体
71 駆動プーリー
72 従動プーリー
71a、72a 嵌め込み溝
73 上支持体
74 下支持体
83 刃
84 回転軸
85 カッター部
86 受け刃

Claims (5)

  1. 所定のピッチで配列されるタイヤコードとこれらと略直角方向に向く横糸とを織り合わせて構成されるすだれ織物を、トッピングゴムで被覆することにより形成される幅広のトップ反を所定の切断ピッチで切断して複数本の幅狭の繊維コードバンドを得るタイヤ部材の製造方法であって、
    前記トップ反のタイヤコード間のトッピングゴムを、それぞれに含まれる前記タイヤコードの本数が同じとなるように、ワイヤーにより前記タイヤコードと平行に切断することを特徴とするタイヤ部材の製造方法。
  2. エンドレス状に形成された前記ワイヤーを回転駆動させて前記トップ反を切断することを特徴とする請求項1に記載のタイヤ部材の製造方法。
  3. 前記トップ反の切断のためのトップ反端部の頭出し部分に位置する前記タイヤコード間の前記トッピングゴムを前記切断ピッチでカットして切り口を形成した後に、前記切り口に前記ワイヤーを入り込ませて切断を開始することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のタイヤ部材の製造方法。
  4. 電圧を印加して70〜110℃に昇温させた前記ワイヤーを用いて前記トップ反を切断することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のタイヤ部材の製造方法。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のタイヤ部材の製造方法による切断手段を有することを特徴とする切断装置。
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